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技術 煮物用調理液、煮物の製造方法、及び吹きこぼれ抑制剤

出願人 キッコーマン株式会社
発明者 高萩康
出願日 2016年8月16日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-159622
公開日 2018年2月22日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2018-027031
状態 特許登録済
技術分野 果実または野菜の調製 飼料または食品用豆類 穀類誘導体・合成クリーム 食品の調整及び処理一般 ゼリ-、ジャム、シロップ
主要キーワード しらた 食感付与 トリメタリン酸塩 調理液 加熱料理 開口直径 リン酸架橋デンプン ダシ汁
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年2月22日)のものです。
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課題

イモマメ具材にして短時間調理をしたときでも、フライパンなどからの吹きこぼれが生じにくいようにした煮物調理液、該煮物用調理液を用いた煮物の製造方法、及び煮物調理の際の吹きこぼれを抑制するための吹きこぼれ抑制剤を提供する。

解決手段

架橋デンプン酸化デンプン、及び難消化性デキストリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上を、イモ及び/又はマメを煮るときの吹きこぼれ抑制用素材として用いる。また、その吹きこぼれ抑制用素材を、イモ及び/又はマメを煮るときの濃度にして0.06〜1.2w/w%の濃度で含有せしめて煮物用調理液とする。更に、イモ及び/又はマメに、その吹きこぼれ抑制用素材、あるいはそれを含有させてなる煮物用調理液を、該吹きこぼれ抑制用素材の濃度がイモ及び/又はマメを煮るときの濃度にして0.06〜1.2w/w%となるように添加して加熱調理を行う。

概要

背景

従来、人参、たまねぎ、ジャガイモ大根、きのこなど、大豆野菜類や、鶏肉豚肉牛肉魚肉などの肉類や、こんにゃく、しらたき、豆腐などの加工食品味付けして煮込んだ煮物が食されている。このような煮物は、まず鰹節コンブ、しいたけなどでダシ汁をとり、このダシ汁と砂糖などの甘味糖類醤油食塩食酢などの調味料食品材料加熱処理し、調味付けして作られていたが、近年、調理の簡便化、個食化などにより、市販の煮物用の液状調味料を用いて調理をおこなう家庭が多くなってきており、そのため種々の煮物用の液状調味料が市販されている。

このような調味料を使用して煮物調理を行う場合、食材によっては吹きこぼれしやすいことが問題となる。麺類などを煮る場合も、吹きこぼれが生じやすいことが知られているが、吹きこぼれ防止方法として、小麦粉を使用しないでんぷん麺に比較的多量の大麦粉などを混合し、でん粉の溶出を抑制する方法が記載されている(特許文献1参照)。

概要

イモマメ具材にして短時間調理をしたときでも、フライパンなどからの吹きこぼれが生じにくいようにした煮物用調理液、該煮物用調理液を用いた煮物の製造方法、及び煮物調理の際の吹きこぼれを抑制するための吹きこぼれ抑制剤を提供する。架橋デンプン酸化デンプン、及び難消化性デキストリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上を、イモ及び/又はマメを煮るときの吹きこぼれ抑制用素材として用いる。また、その吹きこぼれ抑制用素材を、イモ及び/又はマメを煮るときの濃度にして0.06〜1.2w/w%の濃度で含有せしめて煮物用調理液とする。更に、イモ及び/又はマメに、その吹きこぼれ抑制用素材、あるいはそれを含有させてなる煮物用調理液を、該吹きこぼれ抑制用素材の濃度がイモ及び/又はマメを煮るときの濃度にして0.06〜1.2w/w%となるように添加して加熱調理を行う。 なし

目的

特開2013−138657号公報






近年においては、より迅速にかつ手軽に調理できる食品が好まれる傾向にあり、煮物においても、調理時間を短縮することが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

イモ及び/又はマメを煮るための煮物調理液であって、架橋デンプン酸化デンプン、及び難消化性デキストリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上を、前記イモ及び/又は前記マメを煮るときの濃度にして0.06〜1.2w/w%含有していることを特徴とする煮物用調理液。

請求項2

加熱調理時間が15分以内とされる前記イモ及び/又は前記マメの煮物の調理に用いられる、請求項1記載の煮物用調理液。

請求項3

イモ及び/又はマメに、架橋デンプン、酸化デンプン、及び難消化性デキストリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上、あるいはそれを含有させてなる煮物用調理液を、該架橋デンプン、酸化デンプン、及び難消化性デキストリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上の濃度が前記イモ及び/又は前記マメを煮るときの濃度にして0.06〜1.2w/w%となるように添加して加熱調理を行うことを特徴とするイモ及び/又はマメの煮物の製造方法。

請求項4

前記加熱調理の調理時間が15分以内とされる、請求項3記載のイモ及び/又はマメの煮物の製造方法。

請求項5

イモ及び/又はマメを煮る際の吹きこぼれを抑制するための吹きこぼれ抑制剤であって、架橋デンプン、酸化デンプン、及び難消化性デキストリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上を有効成分とする吹きこぼれ抑制剤。

請求項6

前記イモ及び/又は前記マメを煮るときに、0.06〜1.2w/w%の濃度になるように添加されて使用される、請求項5記載の吹きこぼれ抑制剤。

技術分野

0001

本発明は、煮物を簡単に調理できるようにした煮物用調理液、該煮物用調理液を用いた煮物の製造方法、及び煮物調理の際の吹きこぼれを抑制するための吹きこぼれ抑制剤に関する。

背景技術

0002

従来、人参、たまねぎ、ジャガイモ大根、きのこなど、大豆野菜類や、鶏肉豚肉牛肉魚肉などの肉類や、こんにゃく、しらたき、豆腐などの加工食品味付けして煮込んだ煮物が食されている。このような煮物は、まず鰹節コンブ、しいたけなどでダシ汁をとり、このダシ汁と砂糖などの甘味糖類醤油食塩食酢などの調味料食品材料加熱処理し、調味付けして作られていたが、近年、調理の簡便化、個食化などにより、市販の煮物用の液状調味料を用いて調理をおこなう家庭が多くなってきており、そのため種々の煮物用の液状調味料が市販されている。

0003

このような調味料を使用して煮物調理を行う場合、食材によっては吹きこぼれしやすいことが問題となる。麺類などを煮る場合も、吹きこぼれが生じやすいことが知られているが、吹きこぼれ防止方法として、小麦粉を使用しないでんぷん麺に比較的多量の大麦粉などを混合し、でん粉の溶出を抑制する方法が記載されている(特許文献1参照)。

先行技術

0004

特開2013−138657号公報

発明が解決しようとする課題

0005

近年においては、より迅速にかつ手軽に調理できる食品が好まれる傾向にあり、煮物においても、調理時間を短縮することが望まれている。しかしながら、本研究者らの知見によると、イモマメ具材にして短時間調理をしようとすると、フライパンなどからの吹きこぼれが生じやすいという問題があった。また、煮物の吹きこぼれを有効に抑制する方法は知られていなかった。

0006

よって、本発明の目的は、イモやマメを具材にして短時間調理をしたときでも、鍋やフライパンなどからの吹きこぼれが生じにくいようにした煮物用調理液、該煮物用調理液を用いた煮物の製造方法、及び煮物調理の際の吹きこぼれを抑制するための吹きこぼれ抑制剤を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するため、本発明の煮物用調理液は、イモ及び/又はマメを煮るための煮物用調理液であって、架橋デンプン酸化デンプン、及び難消化性デキストリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上を、前記イモ及び/又は前記マメを煮るときの濃度にして0.06〜1.2w/w%含有していることを特徴とする。

0008

本発明の煮物用調理液によれば、架橋デンプン、酸化デンプン、ないしは難消化性デキストリンの作用によって、イモ及び/又はマメを煮るときの吹きこぼれが抑制される。これにより、比較的強火加熱調理するときでも、鍋やフライパンなどからの吹きこぼれが生じにくく、短時間で簡単に調理できる。また、当該濃度範囲で使用するので、鍋やフライパンなどに焦げが生じにくい。

0009

本発明の煮物用調理液は、加熱調理時間が15分以内とされるイモ及び/又はマメの煮物の調理に用いられることが好ましい。これによれば、短時間でより簡単に調理できる。

0010

一方、本発明のイモ及び/又はマメの煮物の製造方法は、イモ及び/又はマメに、架橋デンプン、酸化デンプン、及び難消化性デキストリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上、あるいはそれを含有させてなる煮物用調理液を、該架橋デンプン、酸化デンプン、及び難消化性デキストリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上の濃度が前記イモ及び/又は前記マメを煮るときの濃度にして0.06〜1.2w/w%となるように添加して加熱調理を行うことを特徴とする。

0011

本発明のイモ及び/又はマメの煮物の製造方法によれば、架橋デンプン、酸化デンプン、ないしは難消化性デキストリンの作用によって、イモ及び/又はマメを煮るときの吹きこぼれが抑制される。これにより、比較的強火で加熱調理するときでも、鍋やフライパンなどからの吹きこぼれが生じにくく、短時間で簡単に調理できる。また、当該濃度範囲で使用するので、鍋やフライパンなどに焦げが生じにくい。

0012

本発明のイモ及び/又はマメの煮物の製造方法においては、前記加熱調理の調理時間が15分以内とされることが好ましい。これによれば、短時間でより簡単に調理できる。

0013

他方、本発明の吹きこぼれ抑制剤は、イモ及び/又はマメを煮る際の吹きこぼれを抑制するための吹きこぼれ抑制剤であって、架橋デンプン、酸化デンプン、及び難消化性デキストリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上を有効成分とする。

0014

本発明の吹きこぼれ抑制剤は、前記イモ及び/又は前記マメを煮るときに、0.06〜1.2w/w%の濃度になるように添加されて使用されることが好ましい。

発明の効果

0015

本発明によれば、架橋デンプン、酸化デンプン、ないしは難消化性デキストリンの作用によって、イモ及び/又はマメを煮るときの吹きこぼれが抑制される。これにより、比較的強火で加熱調理するときでも、鍋やフライパンなどからの吹きこぼれが生じることなく、短時間で簡単に調理できる。また、当該濃度範囲で使用するので、鍋やフライパンなどに焦げが生じにくい。

0016

本発明においては、架橋デンプン、酸化デンプン、及び難消化性デキストリンからなる群から選ばれた1種又は2種以上を用いて、イモ及び/又はマメを煮る際の吹きこぼれを抑制する。

0017

架橋デンプンとしては、食用使用可能なものであればよく、その由来等に特に制限はない。例えば、コーンスターチ馬鈴薯澱粉タピオカ澱粉小麦澱粉甘藷澱粉等に由来する架橋デンプンであってよい。また、ワキシー種、ウルチ種、ハイアミロース種などのように、育種学的あるいは遺伝子工学的な手法により改良された澱粉に由来する架橋デンプンであってよい。架橋の形態としては、リン酸架橋デンプンアジピン酸架橋デンプンなどが挙げられる。より詳細には、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプン、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプンなどが挙げられる。これら架橋デンプンは、常法に従い、原料澱粉オキシ塩化リントリメタリン酸塩等の架橋剤によりリン酸架橋を施したり、無水アジピン酸等の架橋剤によりアジピン酸架橋処理を施したりし、必要に応じて、デンプン分子水酸基を、無水酢酸酢酸ビニル等でアセチル化したり、プロピレンオキシド等でエーテル化したり、オルトリン酸オルトリン酸塩等でリン酸化したりすることなどにより得ることができる。あるいは、市販のものを用いてもよい。

0018

酸化デンプンとしては、食用に使用可能なものであればよく、上記架橋デンプンと同様、各種の澱粉に由来する酸化デンプンであってよい。酸化の形態としては、デンプン分子の水酸基のカルボキシ基への酸化が挙げられる。酸化デンプンは、常法に従い、原料澱粉に次亜塩素酸ナトリウム酸等の酸化剤により酸化処理を施すことなどにより得ることができる。あるいは、市販のものを用いてもよい。

0019

難消化性デキストリンとしては、食用に使用可能なものであればよく、上記架橋デンプンと同様、各種の澱粉に由来する難消化性デキストリンであってよい。より詳細には、難消化性デキストリンとは、原料澱粉に弱酸性下の焙焼によりデンプン分子を低分子化して調製した焙焼デキストリンを、α−アミラーゼグルコアミラーゼ等の消化酵素により処理して、その酵素により分解されない食物繊維質画分を分取して得られた水溶性のデキストリンである。市販の難消化性デキストリンとしては、例えば「パインファイバー」(商品名、化学株式会社製)などが挙げられ、好ましく使用できる。

0020

上記架橋デンプン、上記酸化デンプン、あるいは上記難消化性デキストリンは、その1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。

0021

上記架橋デンプン、上記酸化デンプン、あるいは上記難消化性デキストリンは、イモ及び/又はマメを煮るための煮物用調理液の形態で用いることが好ましい。すなわち、これら吹きこぼれ抑制機能を有する素材を煮物用調理液に含有せしめて、その調理液でイモ及び/又はマメを煮るようにすることで、鍋やフライパンなどからの吹きこぼれが抑制されて、短時間調理するのにも非常に便利である。

0022

上記架橋デンプン、上記酸化デンプン、あるいは上記難消化性デキストリンからなる吹きこぼれ抑制機能を有する素材(以下、単に「吹きこぼれ抑制用素材」という場合がある。)を煮物用調理液に含有せしめて使用する場合、その調理液は、希釈せずにそのまま使用されるように調製されたストレートタイプであってもよく、所定の希釈倍率で希釈して使用されるように調製された濃縮タイプであってもよい。その希釈倍率としては、特に限定されないが、一般的には水にて体積比で2〜3倍に希釈されることが好ましい。より具体的には、例えば、煮物用調理液の製品パッケージや、製品に添付された説明書や、製品の広告宣伝等に記載された使用説明中に記載されている希釈倍率で判断することができる。この場合、希釈倍率は直接的に記載されていなくてもよく、例えば、煮物用調理液に添加する水の量で記載されていてもよく、その場合には、計算によって希釈倍率を求めることができる。

0023

上記架橋デンプン、上記酸化デンプン、あるいは上記難消化性デキストリンの使用量は(複数種類の場合にはその合計で)、イモ及び/又はマメを煮るときの濃度にして0.06〜1.2w/w%であることが好ましく、0.1〜1.2w/w%であることがより好ましく、0.6〜1.0w/w%であることが最も好ましい。上記範囲を超えると焦げが発生しやすくなり、好ましくない場合がある。上記範囲未満では、具材によっては効果が得られにくく、好ましくない場合がある。よって、例えば、煮物の調理にそのまま使用するように調製されたストレートタイプの調理液の場合には、上記吹きこぼれ抑制用素材の煮物用調理液中での含有量は、そのまま上記濃度範囲とすることが好ましいが、例えば、2倍希釈して使用するように調製された2倍濃縮タイプの調理液の場合には、上記吹きこぼれ抑制用素材の煮物用調理液中での含有量は、上記好ましい範囲の2倍に相当する濃度範囲であることが好ましく、例えば、3倍希釈して使用するように調製された3倍濃縮タイプの調理液の場合には、上記吹きこぼれ抑制用素材の煮物用調理液中での含有量は、上記好ましい範囲の3倍に相当する濃度範囲であることが好ましい。なお、以下では、このようにストレートタイプあるいは濃縮タイプの調理液中での含有量を、使用時の濃度に換算した濃度で表す場合には、「ストレート換算」での濃度という場合がある。

0024

上記架橋デンプン、上記酸化デンプン、あるいは上記難消化性デキストリンからなる吹きこぼれ抑制用素材を煮物用調理液に含有せしめて使用する場合、その煮物用調理液中には、糖類、旨味エキス、調味料、酸味料、食塩、香辛料などが含まれていてもよい。

0025

また、本発明による上記煮物用調理液中には、上記のほかに、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、乳化剤増粘剤分散剤食用油脂香料着色料果汁香辛野菜など他の素材を含有せしめてもよい。他の素材なかには、例えば、なす、ごぼう、たまねぎ、人参、ねぎ、大根、ジャガイモ、ピーマンブロッコリー、きのこ等の野菜類や、鶏、等の肉類や、鮭、タラマグロホタテイカタコカニ等の魚介類や、コンブ、ワカメヒジキ等の海藻類なども含まれる。これらは、具材として添加されてもよく、粉砕又は細断されて、味付けや食感付与のための材料として添加されてもよい。

0026

本発明による上記煮物用調理液は、例えばラミネートフィルム小袋平袋パウチ等の包装袋容器密封包装され、長期保存が可能な状態に加熱殺菌されていることが好ましい。

0027

本発明による上記吹きこぼれ抑制用素材、あるいはそれを含有する上記煮物用調理液は、加熱調理時間が15分以内とされる煮物に好適に利用される。ここで、加熱調理時間が15分以内とされるか否かは、例えば、煮物用調理液の製品のパッケージや、製品に添付された説明書や、製品の広告宣伝等に記載された使用説明中に記載されている加熱調理時間が、15分以内の時間(例えば15分、12分、10分等)になっているかどうかで判断することができる。なお、加熱調理時間は、12分以内とされることがより好ましく、10分以内とされることが更に好ましい。

0028

本発明による上記吹きこぼれ抑制用素材、あるいはそれを含有する上記煮物用調理液は、鍋又はフライパンを用いて加熱調理される煮物に好適に利用される。ここで、鍋又はフライパンを用いて調理するためのものであるかどうかは、例えば、煮物用調理液の製品のパッケージや、製品に添付された説明書や、製品の広告宣伝等に記載された使用説明中に、鍋又はフライパンを用いて調理できる旨が記載されているかどうかで判断することができる。

0029

本発明による上記吹きこぼれ抑制用素材、あるいはそれを含有する上記煮物用調理液は、イモ及び/又はマメの煮物の製造に好適に利用される。ここで、イモ及び/又はマメとしては、食用のものであればよいが、イモとしては、例えば、ジャガイモ、里芋サツマイモ長芋山芋などが挙げられる。また、マメとしては、例えば、大豆、インゲン豆、小豆ヒヨコマメ落花生などが挙げられる。

0030

次に、本発明によるイモ及び/又はマメの煮物の製造方法について説明する。すなわち、本発明によるイモ及び/又はマメの煮物の製造方法においては、上記架橋デンプン、上記酸化デンプン、あるいは上記難消化性デキストリンからなる吹きこぼれ抑制用素材、あるいはそれを含有する上記煮物用調理液を、イモ及び/又はマメに、その吹きこぼれ抑制用素材(複数種類の場合にはその合計で)のストレート換算の濃度にして0.06〜1.2w/w%となるように添加して加熱調理を行う。ここで、イモ及び/又はマメとしては、上述したように食用のものであればよく、イモとしては、例えば、ジャガイモ、里芋、サツマイモ、長芋、山芋などが挙げられる。また、マメとしては、例えば、大豆、インゲン豆、小豆、ヒヨコマメ、落花生などが挙げられる。

0031

加熱調理は、常法に従い、鍋やフライパン等適宜適当な調理器具を用いて行うことができる。その場合、上記吹きこぼれ抑制用素材を添加してなる調理液、あるいは上記煮物用調理液であってストレートタイプのものをそのまま使用した調理液、あるいは上記煮物用調理液であって濃縮タイプのものを適宜希釈した調理液は、具材全体がその調理液で浸されるくらいの量を加えればよい。その容量としては、鍋やフライパン等の調理器具の形状によっても異なるが、典型的なケースを例示すれば、イモ及び/又はマメの100質量部に対して、80〜300質量部程度使用されることが好ましく、120〜200質量部程度使用されることがより好ましい。また、加熱調理時間が15分以内とされることが好ましく、12分以内とされることがより好ましく、10分以内とされることが更により好ましい。本発明による吹きこぼれ抑制効果は、このような条件の加熱調理における吹きこぼれに対して、特に顕著に発揮され得る。

0032

なお、上記に説明したイモ及び/又はマメの加熱調理時には、本発明の効果を損なわない範囲で、イモ及び/又はマメ以外にも、なす、ごぼう、たまねぎ、人参、ねぎ、大根、ピーマン、ブロッコリー、きのこ等の野菜類や、鶏、豚、牛等の肉類や、鮭、タラ、マグロ、ホタテ、イカ、タコ、カニ等の魚介類や、コンブ、ワカメ、ヒジキ等の海藻類の他、しらたき、こんにゃく、はんぺん、ちくわがんもどき、うどん、ごはん等の他の具材を一緒加熱料理に付して、煮物を得てもよいことは勿論である。また、上記架橋デンプン、上記酸化デンプン、あるいは上記難消化性デキストリンからなる吹きこぼれ抑制用素材、あるいはそれを含有する上記煮物用調理液以外にも、醤油、みりん、酒、塩、酢、糖類、化学調味料豆乳等の調理用の素材を添加して加熱調理に付して、煮物を得てもよいことは勿論である。

0033

以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0034

表1には、試験に使用した加工澱粉等の素材を示す。

0035

0036

[試験例1] (ジャガイモ/鍋での調理)
素材1〜9のいずれかを使用し、表2上段に示す配合で水に溶解して、各素材を所定の濃度で含有する煮物用調理液を調製した。得られた煮物用調理液は、パウチ包装したうえ、120℃20分加熱処理した。

0037

0038

加熱処理後の煮物用調理液100gに対し、表2の下段に示す配合で砂糖20gと水150gを加えて、煮物用調理液を使用時の状態に薄めた。

0039

使用時の状態に薄めた煮物用調理液を開口直径17cm、深さ7cmの鍋に入れ、これにジャガイモ200gを加えて、鍋に蓋をし、強めの中火鍋底を火が覆う程度)で10分間加熱した。なお、加熱中に鍋から吹きこぼれが発生した場合は火を止めて加熱を中止した。その加熱調理時の状態を評価した。

0040

結果を表3に示す。具体的には、表3中、各素材の評価の欄の上段には、下記評価基準による評価結果を記載し、各素材の評価の欄の下段左には、加熱調理開始から鍋の淵に液が出始めるまでの時間(分:秒)を記載し、下段右には、吹きこぼれるまでの時間(分:秒)を記載した。なお、「n.d.」は試験を実施していないことを意味している。

0041

(評価基準)
◎:吹きこぼれなし、こげ無し
○:鍋のふちに液がでるが吹きこぼれなし
△:吹きこぼれなし、こげ有り
×:吹きこぼれ有り

0042

0043

その結果、素材を添加しない対照の場合には、加熱調理開始から4分30秒後に蓋が動きだし、加熱調理開始から5分13秒後に調理液が吹きこぼれた。それに対し、架橋デンプン、酸化デンプン、又は難消化性デキストリンからなる素材の添加により、吹きこぼれが抑制された。特に、難消化性デキストリン(素材5)や酸化デンプン(素材6)で効果が顕著であり、最終濃度0.06w/w%でも、吹きこぼれるまでの時間を延ばす一定の吹きこぼれ抑制効果があった。ただし、添加量が多くなると焦げが生じる傾向がみられた。一方、未処理のでん粉(素材8)やデキストリン(素材9)では、吹きこぼれ抑制効果はみられなかった。

0044

[試験例2] (ジャガイモ/フライパンでの調理)
素材1〜9のいずれかを使用し、表4上段に示す配合で水に溶解して、各素材を所定の濃度で含有する煮物用調理液を調製した。得られた煮物用調理液は、パウチ包装したうえ、120℃20分加熱処理した。

0045

0046

加熱処理後の煮物用調理液100gに対し、表4の下段に示す配合で砂糖20gと水150gを加えて、煮物用調理液を使用時の状態に薄めた。

0047

使用状態に調製した煮物用調理液を開口直径26cm、深さ5.5cmのフライパンに入れ、これにジャガイモ200gを加えて、フライパンに蓋をし、強めの中火(鍋底を火が覆う程度)で10分間加熱した。その加熱調理時の状態を、試験例1と同様にして評価した。

0048

結果を表5に示す。なお、本試験例では、加熱調理開始から鍋の淵に液が出始めるまでの時間は評価せず、吹きこぼれるまでの時間のみを評価し、表5中、各素材の評価の欄の下段に記載した。

0049

0050

その結果、素材を添加しない対照の場合には、加熱調理開始から5分50秒後に調理液が吹きこぼれた。それに対し、架橋デンプン、酸化デンプン、又は難消化性デキストリンからなる素材の添加により、吹きこぼれが抑制された。特に、タピオカ由来アセチルリン酸架橋デンプン(素材2)やワキシーコーン由来のヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン(素材3)や酸化デンプン(素材6)で効果が顕著であった。一方、未処理のでん粉(素材8)やデキストリン(素材9)では、吹きこぼれ抑制効果はみられなかった。

0051

[試験例3] (大豆/鍋での調理)
素材1〜9のいずれかを使用し、表6上段に示す配合で水に溶解して、各素材を所定の濃度で含有する煮物用調理液を調製した。得られた煮物用調理液は、パウチ包装したうえ、120℃20分加熱処理した。

0052

0053

加熱処理後の煮物用調理液100gに対し、表6の下段に示す配合で水150gを加えて、煮物用調理液を使用時の状態に薄めた。

0054

使用状態に調製した煮物用調理液を開口直径17cm、深さ7cmの鍋に入れ、これに、重量の4倍量の水で一晩水戻しした大豆100gを加えて、鍋に蓋をし、強めの中火(鍋底を火が覆う程度)で10分間加熱した。その加熱調理時の状態を、試験例1と同様にして評価した。

0055

結果を表7に示す。

0056

0057

その結果、素材を添加しない対照の場合には、加熱調理開始から7分33秒後に蓋が動きだし、加熱調理開始から9分20秒後に調理液が吹きこぼれた。それに対し、架橋デンプン、酸化デンプン、又は難消化性デキストリンからなる素材の添加により、吹きこぼれが抑制された。特に、ワキシーコーン由来のヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン(素材3)や酸化デンプン(素材6)で効果が顕著であった。一方、未処理のでん粉(素材8)やデキストリン(素材9)では、吹きこぼれ抑制効果はみられなかった。

0058

[試験例4] (里芋/フライパンでの調理)
素材1〜4のいずれかを使用し、表8上段に示す配合で水に溶解して、各素材を所定の濃度で含有する煮物用調理液を調製した。得られた煮物用調理液は、パウチ包装したうえ、120℃20分加熱処理した。

0059

0060

加熱処理後の煮物用調理液100gに対し、表8の下段に示す配合で砂糖20gと水150gを加えて、煮物用調理液を使用時の状態に薄めた。

0061

使用状態に調製した煮物用調理液を開口直径26cm、深さ5.5cmのフライパンに入れ、これに里芋80gを加えて、フライパンに蓋をし、強めの中火(鍋底を火が覆う程度)で7分間加熱した。その加熱調理時の状態を、試験例1と同様にして評価した。

0062

結果を表9に示す。なお、本試験例では、加熱調理開始から鍋の淵に液が出始めるまでの時間は評価せず、吹きこぼれるまでの時間のみを評価し、表9中、各素材の評価の欄の下段に記載した。

0063

0064

その結果、素材を添加しない対照の場合には、加熱調理開始から2分23秒後に調理液が吹きこぼれた。それに対し、架橋デンプンからなる素材の添加により、吹きこぼれが抑制された。特に、馬鈴薯由来のヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン(素材1)で効果が顕著であった。ただし、添加量が多くなると焦げが生じる傾向がみられた。一方、未処理のでん粉(素材8)やデキストリン(素材9)では、吹きこぼれ抑制効果はみられなかった。

0065

[試験例5] (ジャガイモ+他の素材/フライパンでの調理)
素材3及び素材6を使用し、表10上段に示す配合で水に溶解して、それら素材を所定の濃度で含有する煮物用調理液を調製した。得られた煮物用調理液は、パウチ包装したうえ、120℃20分加熱処理した。

0066

0067

加熱処理後の煮物用調理液100gに対し、表10の下段に示す配合で砂糖20gと水150gを加えて、煮物用調理液を使用時の状態に薄めた。

0068

使用状態に調製した煮物用調理液を開口直径26cm、深さ5.5cmのフライパンに入れ、これにジャガイモ300g、牛肉200g、たまねぎ100g、しらたき150gを加えて、フライパンに蓋をし、強めの中火(鍋底を火が覆う程度)で10分間加熱した。その加熱調理時の状態を、試験例1と同様にして評価した。

0069

結果を表11に示す。なお、本試験例では、加熱調理開始から鍋の淵に液が出始めるまでの時間は評価せず、吹きこぼれるまでの時間のみを評価し、表11中、各素材の評価の欄の下段に記載した。

0070

実施例

0071

その結果、素材を添加しない対照の場合には、加熱調理開始から3分21秒後に調理液が吹きこぼれた。それに対し、架橋デンプンからなる素材3と酸化デンプンからなる素材6を併用して添加することにより、吹きこぼれが抑制された。よって、ジャガイモを他の素材(牛肉、たまねぎ、しらたき)と一緒に煮る場合にも、吹きこぼれ抑制効果が得られることが明らかとなった。

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