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技術 シリコン窒化膜の成膜方法および成膜装置

出願人 東京エレクトロン株式会社
発明者 吹上紀明小山峻史小川淳
出願日 2017年4月26日 (4年0ヶ月経過) 出願番号 2017-087187
公開日 2018年2月15日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2018-026524
状態 特許登録済
技術分野 絶縁膜の形成 気相成長(金属層を除く) CVD
主要キーワード 公転領域 窒化処理ガス 導入ユニット ヒーターカバー 窒化領域 側ガス供給 拡散空間 原料供給源
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

良好な膜質を有するとともに、十分なドライエッチング耐性を有するシリコン窒化膜成膜することができるシリコン窒化膜の成膜方法および成膜装置を提供する。

解決手段

被処理基板上に、シリコン窒化膜を成膜するシリコン窒化膜の成膜方法であって、被処理基板に対して、シリコン原料ガス吸着させる処理と、吸着した前記シリコン原料ガスを、窒化ガスプラズマにより窒化する処理とを、第1の回数繰り返してシリコン窒化膜を成膜する工程と、被処理基板に対して、塩素を含有するチタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記チタン原料ガスを、窒化ガスのプラズマにより窒化させる処理とを、第2の回数繰り返して窒化チタン膜を成膜する工程とを所定回数繰り返し、所定量のチタンをドープしたシリコン窒化膜を成膜する。

概要

背景

シリコン窒化膜は、半導体集積回路装置において、ゲート絶縁膜などの絶縁材料としてばかりでなく、エッチングストッパサイドウォールスペーサストレスライナーなどの材料としても幅広く使用されている。

このようなシリコン窒化膜の成膜処理には、化学蒸着法CVD法)が広く用いられていたが、近年、半導体デバイス微細化・高集積化進展にともない、絶縁性等の特性向上の観点から、従来のCVD法による成膜よりも低温で、良質な膜を成膜することができる原子層堆積法(Atomic Layer Deposition;ALD法)が注目されている。

ALD法によるシリコン窒化膜の成膜技術として、Si原料ガスであるジクロロシラン(DCS;SiH2Cl2)ガス窒化ガスであるアンモニア(NH3)ガスとを用い、これらを交互に供給し、NH3ガスを供給するときに高周波電力印加してプラズマを生成し、窒化反応を促進する技術が提案されている(例えば特許文献1,2)。

概要

良好な膜質を有するとともに、十分なドライエッチング耐性を有するシリコン窒化膜を成膜することができるシリコン窒化膜の成膜方法および成膜装置を提供する。被処理基板上に、シリコン窒化膜を成膜するシリコン窒化膜の成膜方法であって、被処理基板に対して、シリコン原料ガス吸着させる処理と、吸着した前記シリコン原料ガスを、窒化ガスのプラズマにより窒化する処理とを、第1の回数繰り返してシリコン窒化膜を成膜する工程と、被処理基板に対して、塩素を含有するチタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記チタン原料ガスを、窒化ガスのプラズマにより窒化させる処理とを、第2の回数繰り返して窒化チタン膜を成膜する工程とを所定回数繰り返し、所定量のチタンをドープしたシリコン窒化膜を成膜する。

目的

本発明は、良好な膜質を有するとともに、十分なドライエッチング耐性を有するシリコン窒化膜を成膜することができるシリコン窒化膜の成膜方法および成膜装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

被処理基板上に、シリコン窒化膜成膜するシリコン窒化膜の成膜方法であって、前記被処理基板に対して、シリコン原料ガス吸着させる処理と、吸着した前記シリコン原料ガスを、窒化ガスプラズマにより窒化する処理とを、第1の回数繰り返してシリコン窒化膜を成膜する工程と、前記被処理基板に対して、塩素を含有するチタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記チタン原料ガスを、窒化ガスのプラズマにより窒化させる処理とを、第2の回数繰り返して窒化チタン膜を成膜する工程とを所定回数繰り返し、所定量のチタンをドープしたシリコン窒化膜を成膜することを特徴とするシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項2

前記第1の回数と、前記第2の回数とを調整することにより、チタンのドープ量を制御することを特徴とする請求項1に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項3

膜全体に対するTiNの量が、0.1〜2mol%の範囲であることを特徴とする請求項2に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項4

前記窒化処理は、窒化ガスとしてNH3ガスを用いて行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項5

前記窒化処理は、窒化ガスをマイクロ波プラズマにより励起して生成された窒化種によって行われることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項6

前記窒化チタン膜を成膜する工程に用いる塩素を含有するチタン原料ガスとして、TiCl4ガスを用いることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項7

真空容器内に、前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを吸着させる吸着領域と、吸着した前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを窒化させる窒化領域とを設け、前記真空容器内で回転テーブルに載置された複数の被処理基板を公転させて、前記被処理基板が、前記吸着領域と前記窒化領域とを順次通過するようにし、前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記シリコン原料または前記チタン原料を窒化させる処理とを交互に行うことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項8

前記窒化チタン膜を成膜する工程を実施する際に、前記窒化処理の前後に、吸着した前記チタン原料を還元ガスのプラズマにより還元する処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項9

真空容器内に、前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを吸着させる吸着領域と、吸着した前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを窒化させる窒化領域と、前記窒化領域の前後に還元ガスのプラズマによる還元処理を行う還元領域を設け、前記真空容器内で回転テーブルに載置された複数の被処理基板を公転させて、前記被処理基板が、前記吸着領域と、前記還元領域の一方と、前記窒化領域と、前記還元領域の他方とを順次通過するようにし、前記窒化チタン膜を成膜する工程において、前記チタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記チタン原料を還元する処理と、吸着した前記チタン原料ガスを窒化させる処理と、窒化後の前記チタン原料ガスを還元する処理とを順次行うことを特徴とする請求項8に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項10

前記シリコン窒化膜を成膜する工程を実施する際に、前記窒化処理の前後に、吸着した前記シリコン原料を還元ガスのプラズマにより還元する処理を行うことを特徴とする請求項8に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項11

真空容器内に、前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを吸着させる吸着領域と、吸着した前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを窒化させる窒化領域と、前記窒化領域の前後に還元ガスのプラズマによる還元処理を行う還元領域を設け、前記真空容器内で回転テーブルに載置された複数の被処理基板を公転させて、前記被処理基板が、前記吸着領域と、前記還元領域の一方と、前記窒化領域と、前記還元領域の他方とを順次通過するようにし、前記窒化チタン膜を成膜する工程において、前記チタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記チタン原料ガスを還元する処理と、吸着した前記チタン原料ガスを窒化させる処理と、窒化後の前記チタン原料を還元する処理とを順次行い、前記シリコン窒化膜を成膜する工程において、前記シリコン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記シリコン原料ガスを還元する処理と、吸着した前記シリコン原料ガスを窒化させる処理と、窒化後の前記シリコン原料を還元する処理とを順次行うことを特徴とする請求項10に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項12

前記還元処理は、還元ガスとしてH2ガスを用いて行うことを特徴とする請求項8から請求項11のいずれか1項に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項13

前記還元処理は、還元ガスをマイクロ波プラズマにより励起して生成された還元種によって行われることを特徴とする請求項8から請求項12のいずれか1項に記載のシリコン窒化膜の成膜方法。

請求項14

被処理基板上に、シリコン窒化膜を成膜するシリコン窒化膜の成膜装置であって、内部が真空に保持される真空容器と、前記真空容器内で、複数の被処理基板が載置された状態で公転される回転テーブルと、前記真空容器内に設けられ、シリコン原料ガス供給機構およびチタン原料ガス供給機構を有し、前記被処理基板に前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを吸着させる吸着領域と、前記真空容器内に設けられ、吸着した前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを窒化ガスのプラズマにより窒化する窒化領域と、前記複数の被処理基板を前記回転テーブルに載置した状態で、前記回転テーブルを回転させ、前記被処理基板が前記吸着領域を通過する際に、前記シリコン原料ガス供給機構から前記シリコン原料ガスを供給して、前記被処理基板に前記シリコン原料ガスを吸着させる処理を実行させ、前記被処理基板が前記窒化領域を通過する際に、吸着した前記シリコン原料ガスを、前記窒化ガスのプラズマで窒化させる処理を行い、前記回転テーブルを第1の回数回転させることにより、前記シリコン原料ガスを吸着させる処理と前記窒化させる処理とを第1の回数繰り返してシリコン窒化膜を成膜する工程と、前記回転テーブルを回転させ、前記被処理基板が前記吸着領域を通過する際に、前記チタン原料ガス供給機構から前記チタン原料ガスを供給して、前記被処理基板に前記チタン原料ガスを吸着させる処理を実行させ、前記被処理基板が前記窒化領域を通過する際に、吸着した前記チタン原料ガスを、前記窒化ガスのプラズマで窒化させる処理を実行させ、前記回転テーブルを第2の回数回転させることにより、前記チタン原料ガスを吸着させる処理と前記窒化させる処理とを第2の回数繰り返して窒化チタン膜を成膜する工程と、を実施させ、前記シリコン窒化膜を成膜する工程と、前記窒化チタン膜を成膜する工程を所定回数繰り返すように制御する制御部とを有することを特徴とするシリコン窒化膜の成膜装置。

請求項15

前記窒化領域の前後に設けられ、還元ガスのプラズマによる還元処理を行う2つの還元領域をさらに有し、前記制御部は、前記窒化チタン膜を成膜する工程の際に、前記チタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記チタン原料を還元する処理と、吸着した前記チタン原料ガスを窒化させる処理と、窒化後の前記チタン原料ガスを還元する処理とが順次行われるように制御することを特徴とする請求項14に記載のシリコン窒化膜の成膜装置。

請求項16

前記制御部は、前記シリコン窒化膜を成膜する際に、前記シリコン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記シリコン原料を還元する処理と、吸着した前記シリコン原料ガスを窒化させる処理と、窒化後の前記シリコン原料ガスを還元する処理とを順次行うように制御することを特徴とする請求項15に記載のシリコン窒化膜の成膜装置。

請求項17

前記制御部は、前記第1の回数と、前記第2の回数とを調整することにより、チタンのドープ量を制御することを特徴とする請求項16に記載のシリコン窒化膜の成膜装置。

請求項18

前記制御部は、膜全体に対するTiNの量が、0.1〜2mol%の範囲になるように制御することを特徴とする請求項17に記載のシリコン窒化膜の成膜装置。

請求項19

コンピュータ上で動作し、シリコン窒化膜の成膜装置を制御するためのプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、請求項1から請求項13のいずれか1項のシリコン窒化膜の成膜方法が行われるように、コンピュータに前記シリコン窒化膜の成膜装置を制御させることを特徴とする記憶媒体。

技術分野

0001

本発明は、シリコン窒化膜成膜方法および成膜装置に関する。

背景技術

0002

シリコン窒化膜は、半導体集積回路装置において、ゲート絶縁膜などの絶縁材料としてばかりでなく、エッチングストッパサイドウォールスペーサストレスライナーなどの材料としても幅広く使用されている。

0003

このようなシリコン窒化膜の成膜処理には、化学蒸着法CVD法)が広く用いられていたが、近年、半導体デバイス微細化・高集積化進展にともない、絶縁性等の特性向上の観点から、従来のCVD法による成膜よりも低温で、良質な膜を成膜することができる原子層堆積法(Atomic Layer Deposition;ALD法)が注目されている。

0004

ALD法によるシリコン窒化膜の成膜技術として、Si原料ガスであるジクロロシラン(DCS;SiH2Cl2)ガス窒化ガスであるアンモニア(NH3)ガスとを用い、これらを交互に供給し、NH3ガスを供給するときに高周波電力印加してプラズマを生成し、窒化反応を促進する技術が提案されている(例えば特許文献1,2)。

先行技術

0005

特開2004−281853号公報
特開2016−115814号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、ALD法により良好な品質のシリコン窒化膜が得られるものの、シリコン窒化膜にはドライエッチング耐性に対する要求が高まっており、現状のALDによるシリコン窒化膜では十分なドライエッチング耐性を得難い。

0007

したがって、本発明は、良好な膜質を有するとともに、十分なドライエッチング耐性を有するシリコン窒化膜を成膜することができるシリコン窒化膜の成膜方法および成膜装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するため、本発明の第1の観点は、被処理基板上に、シリコン窒化膜を成膜するシリコン窒化膜の成膜方法であって、前記被処理基板に対して、シリコン原料ガス吸着させる処理と、吸着した前記シリコン原料ガスを、窒化ガスのプラズマにより窒化する処理とを、第1の回数繰り返してシリコン窒化膜を成膜する工程と、前記被処理基板に対して、塩素を含有するチタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記チタン原料ガスを、窒化ガスのプラズマにより窒化させる処理とを、第2の回数繰り返して窒化チタン膜を成膜する工程とを所定回数繰り返し、所定量のチタンをドープしたシリコン窒化膜を成膜することを特徴とするシリコン窒化膜の成膜方法を提供する。

0009

上記第1の観点において、前記第1の回数と、前記第2の回数とを調整することにより、チタンのドープ量を制御することができる。この場合に、膜全体に対するTiNの量が、0.1〜2mol%の範囲であることが好ましい。

0010

前記窒化処理は、窒化ガスとしてNH3ガスを用いて行うことができる。また、前記窒化処理は、窒化ガスをマイクロ波プラズマにより励起して生成された窒化種によって行うことができる。前記窒化チタン膜を成膜する工程に用いる塩素を含有するチタン原料ガスとして、TiCl4ガスを用いることができる。

0011

真空容器内に、前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを吸着させる吸着領域と、吸着した前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを窒化させる窒化領域とを設け、前記真空容器内で回転テーブルに載置された複数の被処理基板を公転させて、前記被処理基板が、前記吸着領域と前記窒化領域とを順次通過するようにし、前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記シリコン原料または前記チタン原料を窒化させる処理とを交互に行うようにすることができる。

0012

前記窒化チタン膜を成膜する工程を実施する際に、前記窒化処理の前後に、吸着した前記チタン原料を還元ガスのプラズマにより還元する処理を行うことが好ましい。この場合に、真空容器内に、前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを吸着させる吸着領域と、吸着した前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを窒化させる窒化領域と、前記窒化領域の前後に還元ガスのプラズマによる還元処理を行う還元領域を設け、前記真空容器内で回転テーブルに載置された複数の被処理基板を公転させて、前記被処理基板が、前記吸着領域と、前記還元領域の一方と、前記窒化領域と、前記還元領域の他方とを順次通過するようにし、前記窒化チタン膜を成膜する工程において、前記チタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記チタン原料を還元する処理と、吸着した前記チタン原料ガスを窒化させる処理と、窒化後の前記チタン原料ガスを還元する処理とを順次行うようにすることができる。

0013

前記シリコン窒化膜を成膜する工程を実施する際に、前記窒化処理の前後に、吸着した前記シリコン原料を還元ガスのプラズマにより還元する処理を行うようにしてもよい。この場合に、真空容器内に、前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを吸着させる吸着領域と、吸着した前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを窒化させる窒化領域と、前記窒化領域の前後に還元ガスのプラズマによる還元処理を行う還元領域を設け、前記真空容器内で回転テーブルに載置された複数の被処理基板を公転させて、前記被処理基板が、前記吸着領域と、前記還元領域の一方と、前記窒化領域と、前記還元領域の他方とを順次通過するようにし、前記窒化チタン膜を成膜する工程において、前記チタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記チタン原料ガスを還元する処理と、吸着した前記チタン原料ガスを窒化させる処理と、窒化後の前記チタン原料を還元する処理とを順次行い、前記シリコン窒化膜を成膜する工程において、前記シリコン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記シリコン原料ガスを還元する処理と、吸着した前記シリコン原料ガスを窒化させる処理と、窒化後の前記シリコン原料を還元する処理とを順次行うようにすることができる。

0014

前記還元処理は、還元ガスとしてH2ガスを用いて行うことができる。また、前記還元処理は、還元ガスをマイクロ波プラズマにより励起して生成された還元種によって行うことができる。

0015

本発明の第2の観点は、被処理基板上に、シリコン窒化膜を成膜するシリコン窒化膜の成膜装置であって、内部が真空に保持される真空容器と;前記真空容器内で、複数の被処理基板が載置された状態で公転される回転テーブルと;前記真空容器内に設けられ、シリコン原料ガス供給機構およびチタン原料ガス供給機構を有し、前記被処理基板に前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを吸着させる吸着領域と;前記真空容器内に設けられ、吸着した前記シリコン原料ガスまたは前記チタン原料ガスを窒化ガスのプラズマにより窒化する窒化領域と;前記複数の被処理基板を前記回転テーブルに載置した状態で、前記回転テーブルを回転させ、前記被処理基板が前記吸着領域を通過する際に、前記シリコン原料ガス供給機構から前記シリコン原料ガスを供給して、前記被処理基板に前記シリコン原料ガスを吸着させる処理を実行させ、前記被処理基板が前記窒化領域を通過する際に、吸着した前記シリコン原料ガスを、前記窒化ガスのプラズマで窒化させる処理を行い、前記回転テーブルを第1の回数回転させることにより、前記シリコン原料ガスを吸着させる処理と前記窒化させる処理とを第1の回数繰り返してシリコン窒化膜を成膜する工程と、前記回転テーブルを回転させ、前記被処理基板が前記吸着領域を通過する際に、前記チタン原料ガス供給機構から前記チタン原料ガスを供給して、前記被処理基板に前記チタン原料ガスを吸着させる処理を実行させ、前記被処理基板が前記窒化領域を通過する際に、吸着した前記チタン原料ガスを、前記窒化ガスのプラズマで窒化させる処理を実行させ、前記回転テーブルを第2の回数回転させることにより、前記チタン原料ガスを吸着させる処理と前記窒化させる処理とを第2の回数繰り返して窒化チタン膜を成膜する工程と、を実施させ、前記シリコン窒化膜を成膜する工程と、前記窒化チタン膜を成膜する工程を所定回数繰り返すように制御する制御部と;を有することを特徴とするシリコン窒化膜の成膜装置を提供する。

0016

上記第2の観点において、前記窒化領域の前後に設けられ、還元ガスのプラズマによる還元処理を行う2つの還元領域をさらに有し、前記制御部は、前記窒化チタン膜を成膜する工程の際に、前記チタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記チタン原料を還元する処理と、吸着した前記チタン原料ガスを窒化させる処理と、窒化後の前記チタン原料ガスを還元する処理とが順次行われるように制御することが好ましい。

0017

この場合に、前記制御部は、前記シリコン窒化膜を成膜する際に、前記シリコン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記シリコン原料を還元する処理と、吸着した前記シリコン原料ガスを窒化させる処理と、窒化後の前記シリコン原料ガスを還元する処理とを順次行うように制御してもよい。また、前記制御部は、前記第1の回数と、前記第2の回数とを調整することにより、チタンのドープ量を制御することができる。前記制御部は、膜全体に対するTiNの量が、0.1〜2mol%の範囲になるように制御することが好ましい。

0018

本発明の第3の観点は、コンピュータ上で動作し、シリコン窒化膜の成膜装置を制御するためのプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、上記第1の観点のシリコン窒化膜の成膜方法が行われるように、コンピュータに前記シリコン窒化膜の成膜装置を制御させることを特徴とする記憶媒体を提供する。

発明の効果

0019

本発明では、被処理基板に対して、シリコン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記シリコン原料ガスを、窒化ガスのプラズマにより窒化する処理とを、第1の回数繰り返してシリコン窒化膜を成膜する工程と、被処理基板に対して、塩素を含有するチタン原料ガスを吸着させる処理と、吸着した前記チタン原料ガスを、窒化ガスのプラズマにより窒化させる処理とを、第2の回数繰り返して窒化チタン膜を成膜する工程とを所定回数繰り返し、所定量のチタンをドープしたシリコン窒化膜を成膜する。このため、膜質が良好でかつ十分なドライエッチング耐性を有するシリコン窒化膜を成膜することができる。

図面の簡単な説明

0020

本発明の成膜方法を実施するための成膜装置の一例を示す横断面図である。
図1の成膜装置のA−A′線による縦断面図である。
本発明の成膜方法を実施するための成膜装置を示す平面図である。
本発明の成膜方法を実施するための成膜装置の第1の領域を拡大して示す縦断面図である。
吸着領域に設けられている原料ガス導入ユニットを示す底面図である。
本発明の成膜方法を実施するための成膜装置の窒化領域を拡大して示す縦断面図である。
本発明の成膜方法を実施するための成膜装置の還元領域処理動作を説明するための縦断面図である。
本発明の成膜方法の一実施形態を示すフロー図である。
SiN膜中のTiN濃度と、TiNを含まないSiN膜のドライエッチングレートを1として規格化したドライエッチングレートとの関係を示す図である。
SiN膜にTiをドープしない場合(0mol%)、およびTiNが1.9mol%、10.2mol%になるようにTiをドープした場合のリーク電流特性を示す図である。
本発明の成膜方法において、TiN膜を成膜する際の好ましい形態のシーケンスおよびメカニズムを説明するための図である。

実施例

0021

以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。

0022

<成膜装置>
最初に、本発明に係るシリコン窒化膜の成膜方法を実施することが可能なシリコン窒化膜の成膜装置の一例について説明する。

0023

図1は本例に係る成膜装置の横断面図、図2図1の成膜装置のA−A′線による縦断面図、図3は本例に係る成膜装置の平面図、図4は本例に係る成膜装置の第1の領域を拡大して示す縦断面図、図5は第1の領域に設けられている原料ガス導入ユニットを示す底面図、図6は本例に係る成膜装置の第2の領域における一つの窒化領域を拡大して示す縦断面図である。

0024

図1〜6に示すように、成膜装置は、成膜処理が行われる処理空間を画成する真空容器11を有している。この真空容器11内には複数のウエハ載置領域21が形成された回転テーブル2が配置されている。真空容器11内の回転テーブル2が通過する部分の上方側空間は、ウエハWに、例えばジクロロシラン(DCS;SiH2Cl2)のようなSi原料ガス、または、例えば四塩化チタン(TiCl4)のような塩素(Cl)を含有するTi原料ガスを吸着させる吸着領域R1と、ウエハWに窒化処理を施す窒化領域R2と、窒化領域R2の両側に設けられた還元領域R3、R4を有している。

0025

真空容器11内の吸着領域R1の上部には、吸着領域R1にSi原料ガスおよびTi原料ガスを導入するための原料ガス導入ユニット3を有しており、原料ガス導入ユニット3には、Si原料ガス供給源52およびTi原料ガス供給源53が配管を介して接続されている。また、窒化領域R2には、窒化ガス供給源55から配管を介して、例えばNH3ガスのような窒化ガスが供給されるようになっている。また、還元領域R3およびR4には、還元ガス供給源56から配管を介して例えばH2ガスのような還元ガスが供給されるようになっている。なお、図1では還元ガスを供給するための配管は還元領域R3のみ図示している。

0026

窒化領域R2および還元領域R3、R4には、それぞれ、プラズマ生成部6A、6B、6Cが設けられている。ガス供給系およびプラズマ生成部については後で詳細に説明する。

0027

図2に示すように、真空容器11は、真空容器11の側壁及び底部をなす容器本体13と、この容器本体13の上面側の開口を気密に塞ぐ天板12とにより構成され、概ね円形の扁平な容器である。真空容器11は、例えばアルミニウムなどの金属から構成され、真空容器11の内面には、陽極酸化処理またはセラミックス溶射処理等の耐プラズマ処理が施される。

0028

回転テーブル2の表面には、例えば真空容器11と同様の耐プラズマ処理が施されている。回転テーブル2の中心部には鉛直下方へ伸び回転軸14が設けられ、回転軸14の下端部には、回転テーブル2を回転させるための回転駆動機構15が設けられている。

0029

回転テーブル2の上面には、図1に示すように、6つのウエハ載置領域21が周方向に均等に設けられている。各ウエハ載置領域21は、ウエハWよりもやや大きな直径を有する円形の凹部として構成されている。なお、ウエハ載置領域21の数は6つに限るものではない。

0030

図2に示すように、回転テーブル2の下方に位置する容器本体13の底面には、前記回転テーブル2の周方向に沿って、円環状の環状溝部45が形成されている。この環状溝部45内には、ウエハ載置領域21の配置領域に対応するようにヒーター46が設けられている。ヒーター46により、回転テーブル2上のウエハWが所定の温度に加熱される。また、環状溝部45の上面の開口は、円環状の板部材であるヒーターカバー47によって塞がれている。

0031

図1および図3に示すように、真空容器11の側壁面には、ウエハWを搬入出するための搬入出部101が設けられている。搬入出部101はゲートバルブにより開閉可能となっている。この搬入出部101を介して、外部の搬送機構に保持されたウエハWが真空容器11内に搬入される。

0032

上述の構成を備えた回転テーブル2において、回転軸14により回転テーブル2を回転させると、回転中心の周囲を各ウエハ載置領域21が公転する。そのときウエハ載置領域21は一点鎖線で示す円環状の公転領域RAを通過する。

0033

次に、吸着領域R1について説明する。
図2に示すように、吸着領域R1の原料ガス導入ユニット3は、回転テーブル2の上面と対向する天板12の下面側に設けられる。また、図1に示すように、原料ガス導入ユニット3の平面形状は、ウエハ載置領域21の公転面RAを、ウエハ載置領域21の公転の方向と交差する方向に区画して形成される扇形の形状となっている。

0034

原料ガス導入ユニット3は、図4および図5に拡大して示すように、原料ガスが拡散する原料ガス拡散空間33と、原料ガスの排気が行われる排気空間32と、原料ガス導入ユニット3の下方側の領域と、原料ガス導入ユニット3の外方側の領域とを分離する分離ガスが拡散する分離ガス拡散空間31とが、下方側からこの順に積層された構造となっている。

0035

最下層の原料ガス拡散空間33には原料ガス供給路17が接続されており、原料ガス供給路17は天板12の上面に開口されていて、そこには原料ガス供給配管18が接続されている。原料ガス供給配管18はSi原料配管521およびTi原料配管531に分岐しており、Si原料配管521には、Si原料ガスを供給するSi原料ガス供給源52が接続されており、Ti原料配管531には、Clを含有するTi原料ガスを供給するTi原料供給源53が接続されている。Si原料配管521には開閉弁522およびマスフローコントローラー等の流量制御器523が接続されている。また、Ti原料配管531には開閉弁532およびマスフローコントローラー等の流量制御器533が接続されている。原料ガス導入ユニット3の下面には、原料ガス拡散空間33から回転テーブル2側へ向けて原料ガスを供給するための多数の吐出孔331が形成されている。

0036

Si原料ガスとしては、モノシラン(SiH4)、ジシラン(Si2H6)、モノクロロシラン(MCS;SiH3Cl)、ジクロロシラン(DCS;SiH2Cl2)、トリクロロシランTCS;SiHCl3)、シリコンテトラクロライドSTC;SiCl4)、ヘキサクロロジシラン(HCD;Si2Cl6)等を用いることができる。これらの中ではDCSを好適に用いることができる。

0037

また、Clを含有するTi原料ガスとしては、TiCl4ガスを好適に用いることができる。

0038

吐出孔331は図5破線で示した扇形の領域内に分散して設けられている。この扇形の領域の回転テーブル2の半径方向に伸びる2辺の長さは、ウエハ載置領域21の直径よりも長くなっている。このため、原料ガス導入ユニット3の下方側をウエハ載置領域21が通過すると、ウエハ載置領域21内に載置されたウエハWの全面に対して吐出孔331からSi原料ガスまたはTi原料ガスが供給される。

0039

多数の吐出孔331が設けられた扇形の領域は、成膜原料ガス吐出部330を構成する。吐出部330、原料ガス拡散空間33、原料ガス供給路17、Si原料配管521、Ti原料配管531、開閉弁522,532、流量制御器523,533、Si原料ガス供給源52、Ti原料ガス供給源53により、原料ガス供給部が構成される。

0040

図4および図5に示すように、原料ガス拡散空間33の上方側に形成された排気空間32は、吐出部330の周囲を囲む閉路に沿って延在する排気口321に連通している。また排気空間32は、排気路192を介して排気機構51に接続され、原料ガス拡散空間33から原料ガスユニット3の下方側に供給された原料ガスを排気機構51側へと導く独立した流路が形成されている。排気口321、排気空間32、排気路192、排気機構51により排気部が構成される。

0041

さらに、排気空間32の上方側に形成された分離ガス拡散空間31は、排気口321の周囲を囲む閉路に沿って延在する分離ガス供給口311に連通している。また分離ガス拡散空間31には、分離ガス供給路16が接続されており、分離ガス供給路16は天板12の上面に開口していて、そこには分離ガス供給配管541が接続されている。分離ガス供給配管541には分離ガスを供給する分離ガス供給源54が接続されている。分離ガス供給配管541には開閉弁542およびマスフローコントローラー等の流量制御器543が接続されている。分離ガス供給源54からは、分離ガス供給口311の内側と外側の雰囲気を分離するとともに、ウエハWに過剰に吸着した原料ガスを除去するためのパージガス役割も果たす分離ガスが供給される。分離ガスとしては不活性ガス、例えばArガスが用いられる。分離ガス供給口311、分離ガス拡散空間31、分離ガス供給路16、分離ガス供給配管541、開閉弁542、流量制御部543、分離ガス供給源54により分離ガス供給部が構成される。

0042

原料ガス導入ユニット3において、吐出部330の各吐出孔331から供給された原料ガスは、回転テーブル2の上面を流れながら周囲に向けて広がり、やがて排気口321に到達して回転テーブル2の上面から排気される。したがって、真空容器11内において、原料ガスが存在する領域は、第1の閉路に沿って設けられた排気口321の内側に限られる。原料ガス導入ユニット3はウエハ載置領域21の公転面RAの一部をウエハ載置領域21の公転の方向と交差する方向に区画した形状となっているので、回転テーブル2を回転させると、各ウエハ載置領域21に載置されたウエハWは吸着領域R1を通過し、その全面に原料ガスが吸着される。

0043

一方で排気口321の周囲には、第2の閉路に沿って分離ガス供給口311が設けられ、この分離ガス供給口311から回転テーブル2の上面側へ向けて分離ガスの供給が行われる。したがって、吸着領域R1の内外は、排気口321による排気、および分離ガス供給口311から供給される分離ガスによって2重に分離され、吸着領域R1の外側への原料ガスの漏出、および吸着領域R1の外側からのガス成分の進入が効果的に抑制される。

0044

吸着領域R1の範囲は、ウエハWの全面に原料ガスを吸着させるのに十分な接触時間を確保でき、かつ、吸着領域R1の外側に設けられ、窒化処理が行われる窒化領域R2および還元処理が行われる還元領域R3、R4と干渉しない範囲であればよい。

0045

次に、窒化領域R2および還元領域R3、R4について説明する。
上述したように、窒化領域R2およびその両側に設けられたR3、R4には、それぞれにはプラズマ生成部6A、6B、6Cが設けられている。また、窒化領域R2には、窒化ガス供給源55から配管を介してその外側および内側から窒化ガスガスが供給されるようになっており、還元領域R3、R4には、還元ガス供給源56から配管を介してその外側および内側から還元ガスが供給されるようになっている。窒化ガスとしてはNH3ガス、N2ガス等を用いることができる。これらの中ではNH3ガスを好適に用いることができる。また、還元ガスとしては、H2ガススを好適に用いることができる。

0046

図6に示すように、窒化領域R2のプラズマ生成部6Aは、真空容器11内へ向けてマイクロ波放射するアンテナ部60と、アンテナ部60に向けてマクロ波を供給する同軸導波管65、およびマイクロ波発生器69を備えており、RLSA(登録商標マイクロ波プラズマ処理装置として構成される。アンテナ部60は、回転テーブル2の上面と対向する天板12に設けられた概略三角形の形状の開口を塞ぐように設けられている。

0047

マイクロ波発生器69は、例えば2.45GHzの周波数のマイクロ波を発生する。マイクロ波発生器69には導波管67が接続されており、導波管67には、インピーダンス整合を行うチューナー68が設けられている。導波管67は、モード変換器66に接続され、モード変換器66には下方に延びる同軸導波管65が接続されている。また、同軸導波管65の下端にはアンテナ部60が接続されている。そして、マイクロ波発生器69で発生されたマイクロ波は、導波管67、モード変換器66、同軸導波管65を経てアンテナ部60に伝播される。モード変換器66は、マイクロ波のモードを同軸導波管65に導波可能なモードに変換するものである。同軸導波管65は、内側導体651と、内側導体151と同軸的に設けられた外側導体652とを有する。

0048

アンテナ部60は、誘電体窓61、平面スロットアンテナ62、遅波材63、および、冷却ジャケット64を有するRLSA(登録商標)アンテナとして構成されている。

0049

平面スロットアンテナ62は、概略三角形の金属板として構成され、多数のスロット621が形成されている。スロット621は、マイクロ波が効率良く放射されるように適宜設定される。例えば、スロット621は、上述の三角形の形状の中心から周縁へ向けた径方向、および周方向に所定の間隔で配置され、隣り合うスロット621、621同士が互いに交差または直交するように形成されている。

0050

誘電体窓61は、同軸導波管65から伝送され、平面スロットアンテナ62のスロット621から放射されたマイクロ波を透過し、回転テーブル2の上方の空間に均一に表面波プラズマを生成する機能を有しており、例えばアルミナ等のセラミックスで構成され、天板12側の開口を塞ぐことが可能な概略三角形の平面形状を有する。誘電体窓61の下面には、マイクロ波のエネルギーを集中させることにより、プラズマを安定して発生させるための、テーパー面を備えた環状の凹部611を有している。なお、誘電体窓61の下面は平面状であってもよい。

0051

遅波材63は、スロット板62上に設けられており、真空よりも大きい誘電率を有する誘電体、例えばアルミナ等のセラミックスで構成される。遅波材63は、マイクロ波の波長を短くするためのものであり、誘電体窓61やスロット板62に対応した概略三角形の平面形状を有する。遅波材63上には冷却ジャケット64が設けられている。冷却ジャケット64の内部には冷媒流路641が形成され、当該冷媒流路641に冷媒通流させることによりアンテナ部60を冷却することができる。

0052

そして、マイクロ波発生器69にて発生されたマイクロ波が、導波路67、モード変換器66、同軸導波管65、および遅波材63経て平面スロットアンテナ62のスロット621を経て、誘電体窓61を透過してその下方のウエハW通過領域直上の空間Sに供給される。

0053

天板12の誘電体窓61を支持している部分の周縁部には、プラズマが生成される空間Sに窒化処理のためのガスを吐出する周縁側ガス吐出孔703が形成されている。周縁側ガス吐出孔703は、互いに間隔をおいて複数個所、例えば2箇所配置されている。周縁側ガス吐出孔703は周縁側ガス供給路184に連通しており、周縁側ガス供給路184は天板12の上面に開口している。周縁側ガス供給路184には、配管551が接続されており、配管551には、窒化ガス供給源55が接続されている。配管551には、開閉バルブ552および流量調節部553が設けられている。

0054

一方、天板12の誘電体窓61を支持している部分の中央部には、プラズマが生成される空間Sに窒化処理のためのガスを吐出する中央側ガス吐出孔704が形成されている。中央側ガス吐出孔704は中央側ガス供給路185に連通しており、中央側ガス供給路185は天板12の上面に開口している。中央側ガス供給路185には、配管554が接続されており、配管554には、窒化ガス供給源55が接続されている。配管554には、開閉バルブ555および流量調節部556が設けられている。

0055

これにより、マイクロ波が供給されたウエハW通過領域直上の空間Sに窒化ガスが供給され、ウエハWの通過領域の直上の領域に窒化ガスの活性種、例えばNH3ラジカル(NH3*)が生成される。

0056

なお、別途ガス供給ラインを設けて、誘電体窓61の直下位置にプラズマ生成用ガスとしてArガス等の希ガスを供給するようにしてもよい。

0057

還元領域R3およびR4のプラズマ生成部6Bおよび6Cは、図7に示すように、窒化ガス供給源55の代わりに、還元ガス、例えばH2ガスを供給する還元ガス供給源56を有している他は、図6の窒化領域R2のプラズマ生成部6Aと同様に構成されている。還元領域R3およびR4における還元ガス供給源56からの還元ガスの供給も、窒化領域R2の窒化ガスの供給と同様に行われる。そして、還元領域R3およびR4では、マイクロ波が供給されたウエハW通過領域直上の空間Sに還元ガスが供給され、ウエハWの通過領域の直上の領域に還元ガスの活性種、例えばH2ラジカル(H2*)が生成される。

0058

なお、窒化領域R2、および還元領域R3、R4の処理空間は、図1に示すように、真空容器11の容器本体13の底部の外縁部に均等に設けられた4つの排気口190A、190B、190C、190Dを介して排気機構57により排気される。

0059

図1に示すように、成膜装置は制御部8を有している。制御部8は成膜装置の各構成部、例えば、回転テーブル2を回転させる回転駆動機構15や、原料ガス供給部、分離ガス供給部、窒化処理ガス供給部、プラズマ生成部6A〜6C等を制御するようになっている。制御部8は、CPU(コンピュータ)を有し、上記制御を行う主制御部と、入力装置出力装置表示装置、および記憶装置を有している。記憶装置には、成膜装置で実行される処理を制御するためのプログラム、すなわち処理レシピが格納された記憶媒体がセットされ、主制御部は、記憶媒体に記憶されている所定の処理レシピを呼び出し、その処理レシピに基づいて成膜装置100により所定の処理が行われるように制御する。

0060

<シリコン窒化膜の成膜方法>
次に、以上のように構成された成膜装置を用いたシリコン窒化膜の成膜方法の一実施形態について、図8のフロー図を参照して説明する。

0061

従来、ALDによるシリコン窒化膜の成膜は、Si原料ガスであるジクロロシラン(DCS;SiH2Cl2)ガスと窒化ガスであるアンモニア(NH3)ガスとを用い、これらをウエハ上に交互に供給し、NH3ガスを供給するときに高周波電力を印加してプラズマを生成し、窒化反応を促進するプラズマALDにより行っており、これにより膜質が良好で絶縁性の高いシリコン窒化膜が得られていたが、シリコン窒化膜にはドライエッチング耐性に対する要求が高まっており、現状のALDによるシリコン窒化膜では十分なドライエッチング耐性を得難い。

0062

そこで、本実施形態では、上記成膜装置を用いて、ALDによるシリコン窒化膜(SiN膜)と、ALDによる窒化チタン膜(TiN膜)を所定の割合で積層し、微量のチタンがドープされたシリコン窒化膜を成膜する。

0063

窒化チタン窒化シリコンよりもエッチング耐性が高いため、このように微量のチタンをドープすることにより、膜質を高く維持したまま、エッチング耐性を著しく高めることができる。

0064

上記成膜装置を用いてこのようなシリコン窒化膜を成膜する際には、図8に示すように、最初に、搬入出部101のゲートバルブを開き、外部の搬送機構によって真空容器11内に複数のウエハWを搬入し、回転テーブル2のウエハ載置領域21に複数のウエハWを載置する(ステップ1)。

0065

ウエハWの受け渡しは、回転テーブル2を間欠的に回転させて行い、全てのウエハ載置領域21にウエハWを載置する。ウエハWの載置が終了したら、搬送機構を退出させ、搬入出部101のゲートバルブを閉じる。このとき真空容器11内は排気機構51、57によって予め所定の圧力に真空排気されている。また分離ガス供給口311から分離ガスとして例えばArガスが供給されている。

0066

次いで、温度センサ(図示せず)の検出値に基づいてヒーター46により回転テーブル2上のウエハWを所定の設定温度まで上昇させ、真空容器11内の吸着領域R1へのSi原料ガスの供給、窒化領域R2への窒化処理のためのNH3ガスの供給、およびマイクロ波生成部6A〜6Cからのマイクロ波の供給を開始し、回転テーブル2を所定速度で時計回りに回転させ、ウエハW上において、Si原料ガスの吸着と、プラズマによる窒化処理とを交互に第1の回数繰り返し、ALDにより所定厚のSiN膜を形成する(ステップ2)。

0067

次いで、回転テーブル2を所定速度で時計回りに回転させたまま、吸着領域R1への供給ガスをClを含有するTi原料ガスに切り替えて、ウエハW上において、Ti原料ガスの吸着と、プラズマによる窒化処理とを交互に第2の回数繰り返し、ALDにより所定厚のTiN膜を形成する(ステップ3)。

0068

そして、ステップ2とステップ3とを所定回数繰り返すことにより、所定の膜厚の、Tiがドープされたシリコン窒化膜を成膜することができる。

0069

この際に、ステップ2の繰り返し回数である第1の回数と、ステップ3の繰り返し回数である第2の回数とを調整することにより、Tiのドープ量を制御することができる。

0070

この際のTiのドープ量は、エッチング耐性を有効に高めることができ、かつ膜質を高く維持できる範囲であることが好ましい。Tiドープ量が増加するほどエッチング耐性を高めることができるが、Tiドープ量が多くなりすぎると膜質を維持できなくなるため、この点を考慮すると、膜全体に対してTiNが0.1〜2mol%の範囲であることが好ましい。

0071

このことを示す実験結果について説明する。図9は、SiN膜中のTiN濃度と、TiNを含まないSiN膜のドライエッチングレートを1として規格化したドライエッチングレートとの関係を示す図である。エッチングガスとしては、C4F6/Ar/O2を用いた。この図に示すように、TiNを0.1mol%程度の少量添加するだけでエッチングレートが急激に低下する、すなわちドライエッチング耐性が高くなることがわかる。

0072

図10は、SiN膜にTiをドープしない場合(0mol%)、およびTiNが1.9mol%、10.2mol%になるようにTiをドープした場合のリーク電流特性を示す図である。この図に示すように、TiNドープ量が1.9mol%ではリーク電流特性が許容範囲電界が−2MV/cmでリーク電流密度が1μA/cm2以下)であるが、TiNドープ量が10.2mol%ではリーク電流特性が悪化することがわかる。すなわち、SiN膜のリーク電流特性は、Tiドープ量(TiN添加量)が増加するほど悪化し、TiNが2mol%以下が好ましいことがわかる。

0073

Tiのドープ量は、ステップ2の際の回転テーブル2の回転回数、つまりSiN膜の膜厚と、ステップ3の際の回転テーブルの回転回数、つまりTiN膜の膜厚の比で決まる。例えば、回転テーブル2の1回転あたりのSiN膜の膜厚とTiN膜の膜厚が同じであると仮定すると、TiNを5mol%にしたい場合には、ステップ2の際の回転テーブル2の回転回数が19回、ステップ3の際の回転テーブル2の回転回数が1回となるような割合とし、これを所定の厚さになるまで繰り返す。また、TiNを2mol%にしたい場合には、ステップ2の際の回転テーブル2の回転回数が49回、ステップ3の際の回転テーブル2の回転回数が1回となるような割合とし、これを所定の厚さになるまで繰り返す。

0074

このように、窒化処理の際にマイクロ波プラズマを用いることにより、低電子温度で高密度のプラズマを生成することができ、かつラジカル主体の処理を行うことができる。このため、より膜質のよいシリコン窒化膜を成膜することができる。

0075

成膜の際の好ましい条件は以下のとおりである。
成膜温度:400〜600℃
圧力:66.6〜1330Pa
Si原料ガス(DCSガス)流量:600〜1200sccm
Ti原料ガス(TiCl4ガス)流量:100〜200sccm
窒化ガス(NH3ガス)流量:80〜4000sccm
マイクロ波パワー:1000〜2500W

0076

ところで、TiN膜を成膜する際のTi原料ガスとしては、塩素を含有するもの、例えばTiCl4ガスを用いるが、TiCl4ガスを吸着させた後、NH3ガス等の窒化ガスをマイクロ波プラズマで励起して窒化させる場合、成膜されたTiN膜中にはClが残留しやすい。

0077

そこで、本実施形態では、窒化領域R2の両側に還元領域R3およびR4を設け、TiN膜を成膜する際に、還元領域R3およびR4を通過するウエハWに還元ガス、例えばH2ガスを供給しつつマイクロ波プラズマにより励起させ、還元ガスの活性種、例えばH2*(H*)により吸着したTi原料の還元処理を行う。これにより、膜中の残留塩素を有効に還元することができ、残留塩素を減少させることができる。

0078

このときのシーケンスおよびメカニズムを、図11を参照して詳細に説明する。ここでは、SiN膜成膜後の窒化表面に、Ti原料ガスとしてTiCl4ガス、還元ガスとしてH2ガス、窒化ガスとしてNH3ガスを用いてTiN膜を成膜する場合について説明する。

0079

最初に、吸着領域R1において、窒化されたウエハW表面にTiCl4ガスを吸着させる(吸着ステップ)。

0080

次に、還元領域R3において、マイクロ波プラズマによりH2ガスを励起させて生成されたH*により、1回目の還元処理を行う(還元1ステップ)。このとき、TiCl4のClを完全にHに置換すると、次の窒化処理の際にNH3による窒化反応が生じないので、−Cl基を残した状態で還元を停止する。このとき、還元の対象は吸着してすぐの状態のTiCl4であり、まだ不安定な状態であるから、還元しやすい。

0081

次に、窒化領域R2において、マイクロ波プラズマによりNH3ガスを励起させて生成されたNH3*により、窒化処理を行う(窒化ステップ)。このとき、NH3*はTiに結合した−Cl基と反応してTiを窒化させるが、−Cl基の一部は残存する。

0082

次に、還元領域R4において、マイクロ波プラズマによりH2ガスを励起させて生成されたH*により、2回目の還元を行う(還元2ステップ)。これにより、窒化処理後に残存しているClをほぼ完全に還元する。

0083

このように、ステップ3のTiN膜成膜時に、プラズマによる窒化処理の前後にH2プラズマにより還元処理を行うことにより、膜中に残存しやすいClを除去することができるので、Cl含有量が極めて少ない良質なTiN膜を成膜することができる。このため、Tiをドープしたシリコン窒化膜の膜質を向上させることができる。また、プラズマによる還元処理であるから、Clを還元除去する効果が高い。

0084

この場合の還元処理の好ましい条件は、還元1ステップおよび還元2ステップとも以下のとおりである。
H2ガス流量:100〜4000sccm
マイクロ波パワー:1000〜2500W

0085

以上のような窒化処理の前後に行う還元処理は、ステップ3のTiN膜成膜の際に行うことが有効であるが、ステップ2のSiN膜成膜の際に行ってもよい。特に、DCS等の塩素を含有するSi原料ガスを用いた場合にも、TiCl4ほどではないが、膜中にClが取り込まれる可能性があるため、窒化処理の前後で還元処理を行うことが好ましい。

0086

Si原料ガスとしてDCSガス、還元ガスとしてH2ガス、窒化ガスとしてNH3ガスを用いてSiN膜を成膜する場合の具体的なシーケンスは、以下のようなものとなる。

0087

すなわち、最初に吸着領域R1において、窒化されたウエハW表面にDCSガスを吸着させる。次に、領域R3において、マイクロ波プラズマによりH2ガスを励起させて生成されたH2*により、1回目の還元を行う。次に、領域R2において、マイクロ波プラズマによりNH3ガスを励起させて生成されたNH3*により、窒化処理を行う。次に、還元領域R4において、マイクロ波プラズマによりH2ガスを励起させて生成されたH2*により、2回目の還元を行う。

0088

このようにステップ2のSiN膜成膜時にも、プラズマによる窒化処理の前後にH2プラズマにより還元処理を行うことにより、SiN膜を成膜する際にも膜中のClを引き抜くことができるので、SiN膜中のCl含有量も少なくすることができ、Tiをドープしたシリコン窒化膜の膜質を一層向上させることができる。

0089

<他の適用>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されず、その思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。

0090

例えば、上記実施形態では、複数のウエハを載せた回転テーブルを回転させることにより、原料ガスの吸着と、窒化処理とを交互に行う回転式の成膜装置によりTiをドープしたシリコン窒化膜を成膜する場合について示し、好ましくは、膜中のClを抜くために、窒化領域の前後に還元領域を有する成膜装置を用いる場合について示したが、原料ガスの供給、パージ、窒化処理、パージを繰り返すか、あるいは原料ガスの供給、パージ、還元処理、窒化処理、還元処理、パージを繰り返す枚葉式の成膜装置を用いることもできる。

0091

また、上記実施形態では、窒化処理および還元処理の際のプラズマとしてマイクロ波プラズマを用いた例を示したが、これに限るものではなく、誘導結合プラズマ等の他のプラズマを用いることもできる。

0092

2;回転テーブル
3;原料ガス導入ユニット
6A、6B、6C;プラズマ生成部
11;真空容器
52;Si原料ガス供給源
53;Ti原料ガス供給源
54;分離ガス供給源
55;窒化ガス供給源
56;還元ガス供給源
R1;吸着領域
R2;窒化領域
R3,R4;還元領域
W;半導体ウエハ

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