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技術 発光素子アレイ、及び光伝送装置

出願人 富士ゼロックス株式会社
発明者 早川純一朗村上朱実近藤崇城岸直輝櫻井淳
出願日 2016年8月10日 (5年3ヶ月経過) 出願番号 2016-158002
公開日 2018年2月15日 (3年9ヶ月経過) 公開番号 2018-026479
状態 特許登録済
技術分野 受光素子1(共通事項、放射線検出) 半導体レーザ
主要キーワード 非導電領域 側電極配線 遮光対策 不純物含有層 結合共振器 発光作用 等価屈折率法 一次元状
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

それぞれが、発光部と当該発光部から半導体層を介して横方向に伝播する光を受光する受光部とを有する複数の半導体積層構造体を備えた構成において、一の半導体積層構造体の発光部から他の半導体積層構造体の受光部に向かう光に対する遮光対策を施さない場合と比較して、受光部を介して流れるモニタ電流のS/N比をより向上させることが可能なモニタ受光素子一体型発光素子を含む発光素子アレイ、及び光伝送装置を提供すること。

解決手段

それぞれが、発光部M1と発光部M1から半導体層を介して横方向に伝播する光を受光する受光部M2とを有する複数の半導体積層構造体10A、10Bと、複数の半導体積層構造体10A、10Bの間に設けられ、一の半導体積層構造体10の発光部M1から他の半導体積層構造体10の受光部M2に向かう光を遮る遮光部104と、を備える。

概要

背景

特許文献1には、面発光レーザと、面発光レーザから出射されたレーザ光の一部を検出する受光素子と、を含む発光素子であって、面発光レーザは、基板の上方に形成された第1ミラーと、第1ミラーの上方に形成された活性層と、活性層の上方に形成された第2ミラーと、を有し、受光素子は、第2ミラーの上方に形成された光吸収層と、光吸収層に形成された第1の不純物含有層と、光吸収層に形成された第2の不純物含有層と、第1の不純物含有層の上方に形成された第1電極と、第2の不純物含有層の上方に形成された第2電極と、を有する、発光素子が開示されている。

概要

それぞれが、発光部と当該発光部から半導体層を介して横方向に伝播する光を受光する受光部とを有する複数の半導体積層構造体を備えた構成において、一の半導体積層構造体の発光部から他の半導体積層構造体の受光部に向かう光に対する遮光対策を施さない場合と比較して、受光部を介して流れるモニタ電流のS/N比をより向上させることが可能なモニタ受光素子一体型の発光素子を含む発光素子アレイ、及び光伝送装置を提供すること。それぞれが、発光部M1と発光部M1から半導体層を介して横方向に伝播する光を受光する受光部M2とを有する複数の半導体積層構造体10A、10Bと、複数の半導体積層構造体10A、10Bの間に設けられ、一の半導体積層構造体10の発光部M1から他の半導体積層構造体10の受光部M2に向かう光を遮る遮光部104と、を備える。

目的

本発明は、それぞれが、発光部と当該発光部から半導体層を介して横方向に伝播する光を受光する受光部とを有する複数の半導体積層構造体を備えた構成において、一の半導体積層構造体の発光部から他の半導体積層構造体の受光部に向かう光に対する遮光対策を施さない場合と比較して、受光部を介して流れるモニタ電流のS/N比をより向上させることが可能なモニタ受光素子一体型の発光素子を含む発光素子アレイ、及び光伝送装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

それぞれが、発光部と当該発光部から半導体層を介して横方向に伝播する光を受光する受光部とを有する複数の半導体積層構造体と、前記複数の半導体積層構造体の間に設けられ、一の半導体積層構造体の発光部から他の半導体積層構造体の受光部に向かう光を遮る遮光部と、を備える発光素子アレイ

請求項2

前記遮光部は、前記複数の半導体積層構造体を構成する半導体層と共通の半導体層で構成されている請求項1に記載の発光素子アレイ。

請求項3

前記複数の半導体積層構造体は前記発光部における発光作用を奏する活性領域を含み、前記遮光部の前記複数の半導体積層構造体の積層方向の高さは、前記活性領域の前記複数の半導体積層構造体の積層方向の高さ以上である請求項1又は請求項2に記載の発光素子アレイ。

請求項4

前記遮光部の前記複数の半導体積層構造体の積層方向の高さは、前記複数の半導体積層構造体の高さの1/2以上の高さである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発光素子アレイ。

請求項5

前記遮光部の表面には遮光層が形成されている請求項1〜請求項4いずれか1項に記載の発光素子アレイ。

請求項6

前記受光部は、横方向に伝播する光を前記受光部が受光して発生した電流電圧に変換する電流−電圧変換部を含む請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発光素子アレイ。

請求項7

前記遮光部の平面視での長さは、前記発光部の平面視での長さ、又は前記受光部の平面視での長さより長い請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発光素子アレイ。

請求項8

前記遮光部の平面視での長さは、前記発光部の平面視での長さと前記受光部の平面視での長さとを合わせた長さより長い請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発光素子アレイ。

請求項9

前記遮光部は、複数の半導体積層構造体の各々を囲んで設けられている請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発光素子アレイ。

請求項10

請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の発光素子アレイと、複数の前記発光部を変調する変調手段と、前記変調手段により変調され複数の前記発光部から出射した出射光の各々を伝送する複数の光ファイバと、を備える光伝送装置

技術分野

0001

本発明は、発光素子アレイ、及び光伝送装置に関する。

背景技術

0002

特許文献1には、面発光レーザと、面発光レーザから出射されたレーザ光の一部を検出する受光素子と、を含む発光素子であって、面発光レーザは、基板の上方に形成された第1ミラーと、第1ミラーの上方に形成された活性層と、活性層の上方に形成された第2ミラーと、を有し、受光素子は、第2ミラーの上方に形成された光吸収層と、光吸収層に形成された第1の不純物含有層と、光吸収層に形成された第2の不純物含有層と、第1の不純物含有層の上方に形成された第1電極と、第2の不純物含有層の上方に形成された第2電極と、を有する、発光素子が開示されている。

先行技術

0003

特開2006−140189号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、それぞれが、発光部と当該発光部から半導体層を介して横方向に伝播する光を受光する受光部とを有する複数の半導体積層構造体を備えた構成において、一の半導体積層構造体の発光部から他の半導体積層構造体の受光部に向かう光に対する遮光対策を施さない場合と比較して、受光部を介して流れるモニタ電流のS/N比をより向上させることが可能なモニタ受光素子一体型の発光素子を含む発光素子アレイ、及び光伝送装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発光素子アレイは、それぞれが、発光部と当該発光部から半導体層を介して横方向に伝播する光を受光する受光部とを有する複数の半導体積層構造体と、前記複数の半導体積層構造体の間に設けられ、一の半導体積層構造体の発光部から他の半導体積層構造体の受光部に向かう光を遮る遮光部と、を備えるものである。

0006

また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記遮光部は、前記複数の半導体積層構造体を構成する半導体層と共通の半導体層で構成されているものである。

0007

また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記複数の半導体積層構造体は前記発光部における発光作用を奏する活性領域を含み、前記遮光部の前記複数の半導体積層構造体の積層方向の高さは、前記活性領域の前記複数の半導体積層構造体の積層方向の高さ以上であるものである。

0008

また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記遮光部の前記複数の半導体積層構造体の積層方向の高さは、前記複数の半導体積層構造体の高さの1/2以上の高さであるものである。

0009

また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記遮光部の表面には遮光層が形成されているものである。

0010

また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記受光部は、横方向に伝播する光を前記受光部が受光して発生した電流電圧に変換する電流−電圧変換部を含むものである。

0011

また、請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記遮光部の平面視での長さは、前記発光部の平面視での長さ、又は前記受光部の平面視での長さより長いものである。

0012

また、請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記遮光部の平面視での長さは、前記発光部の平面視での長さと前記受光部の平面視での長さとを合わせた長さより長いものである。

0013

また、請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、前記遮光部は、複数の半導体積層構造体の各々を囲んで設けられているものである。

0014

上記の目的を達成するために、請求項10に記載の光伝送装置は、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の発光素子アレイと、複数の前記発光部を変調する変調手段と、前記変調手段により変調され複数の前記発光部から出射した出射光の各々を伝送する複数の光ファイバと、を備えるものである。

発明の効果

0015

請求項1、及び請求項10に記載の発明によれば、一の半導体積層構造体の発光部から他の半導体積層構造体の受光部に向かう光に対する遮光対策を施さない場合と比較して、受光部を介して流れるモニタ電流のS/N比がより向上する、という効果を奏する。

0016

請求項2に記載の発明によれば、遮光部を複数の半導体積層構造体を構成する半導体層とは別の材料で構成する場合と比較して、半導体積層構造体の製造と同時に遮光部が製造される、という効果を奏する。

0017

請求項3に記載の発明によれば、遮光部の複数の半導体積層構造体の積層方向の高さを、活性領域の複数の半導体積層構造体の積層方向の高さ未満とする場合と比較して、より確実にモニタ電流のS/N比がより向上する、という効果を奏する。

0018

請求項4に記載の発明によれば、遮光部の複数の半導体積層構造体の積層方向の高さを、複数の半導体積層構造体の高さの1/2未満の高さとする場合と比較して、より確実にモニタ電流のS/N比がより向上する、という効果を奏する。

0019

請求項5に記載の発明によれば、遮光部の表面に遮光層が形成されていない場合と比較して、遮光部における遮光効果がより効率よく発揮される、という効果を奏する。

0020

請求項6に記載の発明によれば、受光部が、横方向に伝播する光を受光部が受光して発生した電流を電圧に変換する電流−電圧変換部を含まない場合と比較して、APC(Automatic Power Control)制御部がより容易に構成される、という効果を奏する。

0021

請求項7に記載の発明によれば、遮光部の平面視での長さが、発光部の平面視での長さ、及び前記受光部の平面視での長さより短い場合と比較して、遮光部の遮光効果がより増大する、という効果を奏する。

0022

請求項8に記載の発明によれば、遮光部の平面視での長さが、発光部の平面視での長さと受光部の平面視での長さとを合わせた長さより短い場合と比較して、遮光部の遮光効果がさらに増大する、という効果を奏する。

0023

請求項9に記載の発明によれば、遮光部が、複数の半導体積層構造体の各々の一部に対向して設けられている場合と比較して、遮光部の遮光効果がより確実になる、という効果を奏する。

図面の簡単な説明

0024

第1の実施の形態に係る発光素子アレイの構成の一例を示す平面図である。
第1の実施の形態に係る発光素子アレイの発光部、受光部の構成を説明する平面図、及び断面図である。
実施の形態に係る発光素子の構成の一例を示す断面図及び平面図である。
実施の形態に係る発光素子の作用を説明する図である。
第2の実施の形態に係る発光素子アレイの構成の一例を示す平面図である。
第3の実施の形態に係る発光素子アレイの構成の一例を示す平面図である。
第4の実施の形態に係る発光素子アレイの構成の一例を示す平面図である。
第5の実施の形態に係る光伝送装置の構成の一例を示す断面図である。
第6の実施の形態に係る光伝送装置の構成の一例を示す断面図である。
比較例に係る発光素子アレイの構成を示す平面図である。

実施例

0025

以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。本実施の形態に係る発光素子アレイは、発光素子アレイを構成する各発光素子が、発光部における光出力の一部を受光するモニタフォトダイオード(Photo Diode。以下、「モニタPD」)を集積化したモニタPD一体型発光素子として構成されている形態である。本実施の形態に係る発光素子アレイの用途は特に限定されないが、一例として、多チャンネル並列伝送型の光伝送装置、あるいは、画像形成装置において感光体に画像を書き込む書込装置に用いられる。本実施の形態では線状に(一次元状に)各発光素子が配列されたライン光源を例示して説明するが、二次元状に配列してもよい。

0026

[第1の実施の形態]
図1図2及び図10を参照して、本実施の形態に係る発光素子アレイ100について説明する。図1は、発光素子アレイ100の平面図を示している。図2(a)は発光素子アレイ100の発光部、受光部を説明する平面図であり、図2(b)は図2(a)におけるA−A’で切断した断面図である。図10は、発光素子アレイ100における遮光部を備えていない比較例に係る発光素子アレイ900を示した図である。なお、本実施の形態では発光素子アレイの基本的な構成を説明するために、2つの発光素子が形成された発光素子アレイを例示して説明するが、発光素子の個数は用途等に応じて必要な数だけ形成してよい。

0027

図1に示すように、発光素子アレイ100は、半導体による基板102上にモノリシックに形成された発光素子10A及び10Bを備えている。発光素子10Aは2つのメサM1A及びM2Aを含んで構成されている。図2(a)に示すように、メサM1Aは発光部50Aを構成し、メサM2Aは受光部52Aを構成している。受光部52Aは、発光部50Aでの光出力をモニタするモニタPDの機能を有している。同様に、発光素子10Bは2つのメサM1B及びM2Bを含んで構成され、メサM1Bは発光部50Bを構成し、メサM2Bは受光部52Bを構成している。受光部52Bは、発光部50Bでの光出力をモニタするモニタPDの機能を有している。発光素子10A、10B(以下、総称する場合は「発光素子10」)の詳細については後述するが、本実施の形態に係る発光部50A、50Bは、面発光型半導体レーザVCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)として構成されている。以下、発光部50A、50B(VCSEL)を総称する場合は「発光部50」、受光部52A、52B(モニタPD)を総称する場合は「受光部52」という。

0028

発光素子10Aは、発光部50Aに電源印加するためのp側電極パッド42−1A、n側電極パッド44−2Aを備え、受光部52Aに電源を供給するためのp側電極パッド42−2A、n側電極パッド44−1Aを備えている。同様に、発光素子10Bは、発光部50Bに電源を印加するためのp側電極パッド42−1B、n側電極パッド44−2Bを備え、受光部52Bに電源を供給するためのp側電極パッド42−2B、n側電極パッド44−1Bを備えている。図1に示すように、発光素子アレイ100はさらに遮光部104(遮光壁)を備えている。遮光部104は、一例として発光素子10を構成している半導体層をエッチングして形成されている。すなわち、遮光部104は、発光素子10を構成している半導体層と共通の半導体層で構成されている。

0029

図10を参照して、遮光部104の作用について説明する。後述するように、発光部50Aを構成するメサM1A、あるいは発光部50Bを構成するメサM1Bには、VCSELとしてレーザ発振する場合の活性層である活性領域24(図3、4参照。図2(b)では、活性領域24A、24Bとして示している。以下、総称する場合は「活性領域24」)が含まれている。この活性領域24を含むメサM1A、あるいはメサM1Bの側面は通常絶縁膜で覆われているが、この絶縁膜は、通常、透光性の材料で構成されており、遮光機能を有するものではない。そのため、発光部50Aの活性領域24Aからは漏れ光LAが、発光部50Bの活性領域24Bからは漏れ光LBが周囲に向けて発生する。

0030

図10に示すように、漏れ光LAは主として受光部52Bに対するノイズ源となり、漏れ光LBは主として受光部52Aに対するノイズ源となる。すなわち、受光部52Aを構成するメサM2Aの側面又は受光面(上面)から漏れ光LBが侵入したり、あるいは受光部52Bを構成するメサM2Bの側面又は受光面(上面)から漏れ光LAが侵入すると、受光部52Aあるいは52Bの受光電流のS/N比が劣化し、正確なモニタが困難となる。

0031

そのため発光素子アレイ100では、上記の漏れ光LAあるいはLBを遮光する(ブロックする)遮光部104を設けている。遮光部104は、その機能を案し、受光部52(モニタPD)の外周の少なくとも一部に対向して形成される。また、遮光部104の高さは、少なくとも発光部50(VCSEL)の活性領域24より高く形成される。この遮光部104における活性領域は、漏れ光に対する高効率な光吸収層として機能する。本実施の形態に係る発光素子アレイ100では、図2(b)に示すように、遮光部104の高さHを発光素子10と略同じ高さとしている。

0032

次に、図3を参照して、本実施の形態に係る発光素子10の構成の一例について説明する。本実施の形態では、本発明に係る発光素子をVCSELに適用した形態を例示して説明する。図3(a)は本実施の形態に係る発光素子10の断面図であり、図3(b)は発光素子10の平面図である。図3(a)に示す断面図は、図3(b)に示す平面図においてB−B’で切断した断面図である。

0033

図3(a)に示すように、発光素子10は、半絶縁性GaAsガリウムヒ素)の基板12上に形成されたn型GaAsのコンタクト層14、下部DBR(Distributed Bragg Reflector)16、活性領域24、酸化狭窄層32、及び上部DBR26を含んで構成されている。

0034

図3(b)に示すように、発光素子10は2つのメサ(柱状構造)、すなわち各々略矩形形状のメサM1及びメサM2を備え、メサM1とメサM2とが接続される部分に結合部40を有している。本実施の形態に係る結合部40は、メサM1とメサM2とが接続されることによって形成された半導体層のくびれ部分に設けられている。メサM1及びメサM2の各々は、コンタクト層14上に共通に形成された下部DBR16、活性領域24、酸化狭窄層32、上部DBR26を含んでいる。

0035

また、メサM1とメサM2との間、すなわち結合部40には、上部DBR26内に形成された電流阻止領域60が配置されている。本実施の形態に係る電流阻止領域60は、メサM1、M2の上面から酸化狭窄層32にかけて(すなわち、活性領域24に至らない深さまで)、一例としてH+(プロトンイオン注入して形成された高抵抗領域であり、メサM1とメサM2とを電気的に分離する領域である。上記のように、本実施の形態に係る発光素子10では、メサM1が発光部50(VCSEL)を構成し、メサM2が発光部における光出力を受光する受光部52(モニタPD)を構成している。以下では、メサM1とメサM2とから構成される全体の構造を「メサM」という。

0036

なお、電流阻止領域60は、発光部と受光部との間の少なくとも一部を電気的に分離することにより光出力の検出精度を向上させる(S/N(Signal to Noise Ratio)比を改善する)ためのものであり、必須のものではない。つまり、検出精度の許容度によっては電流阻止領域60を用いなくともよい。

0037

図3(a)に示すように、メサMを含む半導体層の周囲は無機絶縁膜としての層間絶縁膜34が着膜されている。該層間絶縁膜34はメサMの側面から基板12の表面まで延伸され、p側電極パッド42−1、n側電極パッド44−1の下部に配置されている。本実施の形態に係る層間絶縁膜34は、一例として、シリコン窒化膜SiN膜)で形成されている。なお、層間絶縁膜34の材料はシリコン窒化膜に限らず、例えば、シリコン酸化膜(SiO2膜)、あるいはシリコン酸窒化膜SiON膜)等であてもよい。

0038

図3(a)に示すように、層間絶縁膜34の開口部を介してp側電極配線36が設けられている。上部DBR26の最上層には、p側電極配線36との接続のためのコンタクト層(図示省略)が設けられており、該コンタクト層を介してp側電極配線36の一端側が上部DBR26に接続され、上部DBR26との間でオーミック性接触を形成している。
p側電極配線36の他端側はメサMの側面から基板12の表面まで延伸され、p側電極パッド42−1を構成している。p側電極配線36は、例えば、Ti(チタン)/Au(金)の積層膜を着膜して形成される。なお、以下ではp側電極パッド42−1及びp側電極パッド42−2(図3(b)参照)を総称する場合は、「p側電極パッド42」という。
発光素子10では、p側電極アノード電極を構成している。

0039

同様に、層間絶縁膜34の開口部を介してn側電極配線30が設けられている。n側電極配線30の一端側はコンタクト層14に接続され、コンタクト層14との間でオーミック性接触を形成している。一方、n側電極配線30の他端側は基板12の表面まで延伸され、図3(a)に示すように、n側電極パッド44−1を形成している。n側電極配線30は、例えば、AuGe/Ni/Auの積層膜を着膜して形成される。なお、以下では、n側電極パッド44−1及びn側電極パッド44−2(図3(b)参照)を総称する場合は、「n側電極パッド44」という。発光素子10では、n側電極がカソード電極を構成している。

0040

上記のように、本実施の形態に係る基板12には、一例として半絶縁性のGaAs基板を用いている。半絶縁性のGaAs基板とは、不純物ドーピングされていないGaAs基板である。半絶縁性のGaAs基板は抵抗率が非常に高く、そのシート抵抗値は数MΩ程度の値を示す。

0041

基板12上に形成されたコンタクト層14は、一例としてSiがドープされたGaAs層によって形成されている。コンタクト層14の一端はn型の下部DBR16に接続され、他端はn側電極配線30に接続されている。すなわち、コンタクト層14は、下部DBR16とn側電極配線30との間に介在し、メサMで構成される半導体層に一定の電位を付与する機能を有する。なお、コンタクト層14は、サーマルクリーニング後、基板表面の結晶性を良好にするために設けられるバッファ層を兼ねてもよい。

0042

コンタクト層14上に形成されたn型の下部DBR16は、発光素子10の発振波長をλ、媒質(半導体層)の屈折率をnとした場合に、膜厚がそれぞれ0.25λ/nとされかつ屈折率の互いに異なる2つの半導体層を交互に繰り返し積層して構成される多層膜反射鏡である。具体的には、下部DBR16は、Al0.90Ga0.1Asによるn型の低屈折率層と、Al0.15Ga0.85Asによるn型の高屈折率層と、を交互に繰り返し積層することにより構成されている。なお、本実施の形態に係る発光素子10では、発振波長λを、一例として850nmとしている。

0043

本実施の形態に係る活性領域24は、例えば、下部スペーサ層量子井戸活性層、及び上部スペーサ層を含んで構成されてもよい(図示省略)。本実施の形態に係る量子井戸活性層は、例えば、4層のAl0.3Ga0.7Asからなる障壁層と、その間に設けられた3層のGaAsからなる量子井戸層と、で構成されてもよい。なお、下部スペーサ層、上部スペーサ層は、各々量子井戸活性層と下部DBR16との間、量子井戸活性層と上部DBR26との間に配置されることにより、共振器の長さを調整する機能とともに、キャリア閉じ込めるためのクラッド層としての機能も有している。発光素子10では、メサM1がVCSELを構成しているので、メサM1における活性領域24が発光層を構成する一方、メサM2はモニタPDを構成しているので、メサM2における活性領域24は実質的に光吸収層として機能する。

0044

活性領域24上に設けられたp型の酸化狭窄層32は電流狭窄層であり、非酸化領域32a及び酸化領域32bを含んで構成されている。p側電極パッド42−1からn側電極パッド44−2に向かって流れる電流は、非酸化領域32aによって絞られる。図3(b)に示す境界18は、非酸化領域32aと酸化領域32bとの境界を表わしている。図3(b)に示すように、境界18で区画された本実施の形態に係る非酸化領域32aは、結合部40でくびれた形状をなしている。

0045

酸化狭窄層32上に形成された上部DBR26は、膜厚がそれぞれ0.25λ/nとされかつ屈折率の互いに異なる2つの半導体層を交互に繰り返し積層して構成される多層膜反射鏡である。具体的には、上部DBR26は、Al0.90Ga0.1Asによるp型の低屈折率層と、Al0.15Ga0.85Asによるp型の高屈折率層と、を交互に繰り返し積層することにより構成されている。

0046

上部DBR26上には、光の出射面を保護する出射面保護層38が設けられている。出射面保護層38は、一例としてシリコン窒化膜を着膜して形成される。

0047

ところで、上記のような発光素子(VCSEL)は、基板に垂直な方向にレーザ出力を取り出せ、さらに2次元集積によるアレイ化が容易であることなどから、電子写真システム書き込み用光源光通信用光源として利用されている。

0048

VCSELは、半導体基板(基板12)上に設けられた一対の分布ブラッグ反射器(下部DBR16及び上部DBR26)、一対の分布ブラッグ反射器の間に設けられた活性領域(活性層、下部スペーサ層、及び上部スペーサ層を含む活性領域24)を備えて構成されている。そして、分布ブラッグ反射器の両側に設けられた電極(p側電極配線36及びn側電極配線30)により活性層へ電流を注入し、基板面に対して垂直にレーザ発振を生じさせ、素子の上部(出射面保護層38の面側)から発振した光を出射させる構成となっている。

0049

一方、VCSELに限らず半導体レーザにおいては、温度変動や、電源変動等に伴って光出力が変動しないように安定化させることが求められる場合があり、その安定化の一方式としてAPC(Automatic Power Control)方式がある。APC方式とは、半導体レーザの光出力をモニタPD等でモニタ電流として検出し、検出されたモニタ電流を基準値と比較して差分値を求め、この差分値を用いて半導体レーザの駆動電流を変え半導体レーザの光出力を負帰還制御する方式である。

0050

半導体レーザとモニタPDとは、構成する半導体材料が異なる等の理由から、モノリシックに集積化することが困難である場合が多い。この場合は、半導体レーザの外部にモニタPDを設けることになる。従って、半導体レーザとモニタPDとをモノリシックに一体化できれば部品点数の削減につながり、またノイズ等の影響も受けにくくなり安定動作の上からも好ましい。

0051

モニタPDをモノリシックに集積化した従来技術に係るVCSELとしては、光出射面にモニタPDを形成し、光出射面から出射される光出力をモニタするVCSELが知られている。この従来技術に係るVCSELのモニタPDは、誘電体DBR上にSi(シリコン)で形成されている。

0052

しかしながら、上記従来技術に係るVCSELでは、光の出射面に本体とは異なる材料でモニタPDを形成しなければならず、構造、あるいは製造工程が複雑になる。また、信号伝送に寄与することなくモニタPDで吸収されるVCSELからの出射光が存在するため、VCSELの発光効率が低下してしまう。

0053

そこで本実施の形態に係る発光素子では、同一基板上にVCSELとモニタPDを形成し、このVCSELとモニタPDとを、VCSELあるいはモニタPDとおなじ半導体層を介して基板に平行な方向(すなわち発光部での発振方向と交差する方向、以下、「横方向」という場合がある)に結合させるという構成を採用している。つまり、本実施の形態に係る発光素子10のモニタPDは、VCSELから横方向に伝播する漏れ光(伝播光)を受光している。このような構造を採用することで、単純な構造でありながらVCSELの発光効率の低下を抑制し、効率のよいAPC制御が実現される。

0054

さらに、上記従来技術に係るVCSELでは、モニタPDに対する外来光に対し何ら対策を施していないため、アレイ化した場合、主として隣接するVCSELの出力光が外来光としてモニタPDに進入し、モニタPDに対するノイズとなる可能性がある。モニタPDにノイズが進入するとモニタ電流のS/N比が劣化し、しいてはAPC制御が不安定になる可能性がある。本実施の形態に係る発光素子でもこの点に配慮する必要がある。

0055

より詳細には、上記構成の本実施の形態に係る発光素子(VCSEL)では、モニタPDの側面、あるいは上面(受光面)からモニタPDの半導体層(特に、活性領域)に侵入する光は、VCSELの光出力をモニタする場合において、あるいはAPC制御を行う場合において大きなノイズ源となる。つまり、モニタPDにおけるモニタ電流のS/N比の劣化をもたらす。光出力のモニタにおいて、あるいはAPC制御においてS/N比を向上させるためには、VCSEL側から横方向へ伝播する漏れ光以外の光をモニタPDに受光させないようにすることが肝要である。

0056

そこで、本実施の形態に係る発光素子アレイではさらに、モニタPDと隣接するVCSELとの間に遮光部を設けた。このことにより、隣接する発光素子との間で遮光対策を施さない場合と比較して、モニタ電流のS/N比がより向上したモニタ受光素子一体型の発光素子アレイが実現される。

0057

本実施の形態に係る発光素子10の構成について、より詳細に説明する。VCSELでは、多くの場合、低閾値電流化、横モード制御性等の観点から組成にAlを含む半導体層を酸化して形成される酸化狭窄層(酸化狭窄層32)を備えており、このAlを含む半導体層を酸化するために、素子はメサ形状エッチング加工され、酸化処理が施される。
その後、エッチング加工により露出したメサ形状の側面やエッチングされた半導体表面は、シリコン窒化膜やシリコン酸化膜などの絶縁材料によって覆われるのが一般的である。

0058

発光素子10では、メサMに対する酸化処理により、非酸化領域32aと酸化領域32bが形成される。図3(b)に示す境界18は、非酸化領域32aと酸化領域32bとの境界を示している。つまり、境界18で区画された非酸化領域32aがメサM1からメサM2にかけて形成されている。

0059

酸化領域32bは酸化されて電気抵抗が高くなるので非導電領域として機能し、p側電極パッド42−1から注入された電流は非酸化領域32aに閉じ込められる。また、半導体は酸化されると一般に屈折率が低下するので、非酸化領域32aの屈折率は酸化領域32bの屈折率よりも大きくなる。そのため、発光部で発光した光は、低屈折率の酸化領域32bによって囲まれた非酸化領域32aに閉じ込められる。つまり、酸化狭窄層によって非酸化領域32a内に光と電流が閉じ込められる。

0060

発光素子10では、非酸化領域32aが、メサM1で構成された発光部50からメサM2で構成された受光部52にかけて形成されているため、発光部50で発生したレーザ発振光の一部が、横方向(基板12に対して平行方向)に伝播し、受光部52(モニタPD)に到達して電流に変換される(モニタ電流)。APC制御を電圧信号により行う場合は、受光部52の後段に電流−電圧変換部が設けられる場合もある。

0061

このように、本実施の形態に係る発光素子10では、メサM1による発光部とメサM2による受光部とが光学的に結合されることにより結合共振器が構成され、発光部から染み出した光が結合部40を伝播し、受光部に接続された検出部でモニタ電流として検出される。つまり、本実施の形態に係る発光素子10によれば、小型で簡易デバイス構造で、高効率なモニタPD一体型が実現される。

0062

図3を参照して、本実施の形態に係る結合共振器についてより詳細に説明する。上述したように、発光素子10ではメサM1によって発光部50(VCSEL)が形成され、メサM2によって受光部52(モニタPD)が形成されている。発光部50では、p側電極パッド42−1にVCSEL用電源(図示省略)の正極を接続し、n側電極パッド44−2に負極を接続する(順バイアス)。そして、p側電極パッド42−1とn側電極パッド44−2との間に駆動電流を流すことによって、図3(a)に示すように、下部DBR16と上部DBR26とで形成された共振器で発振光Lvが発生する。発振光Lvの一部は、出射面保護層38から出射光Loとして出射される。

0063

図3(a)に示すように、発振光Lvの一部は伝播光Lm(モニタ光、漏れ光)として横方向に伝播する。この伝播光Lmは、下部DBR16と上部DBR26とで形成された共振器を全反射しつつ発光部50から受光部52へと伝播する。そのため、伝播光Lmは群速度が低下し、いわゆるスローライトとなっている。一方、受光部52では、n側電極パッド44−1にモニタPD用電源(図示省略)の正極を接続し、p側電極パッド42−2に負極を接続する(逆バイアス)。

0064

そして、n側電極パッド44−1とp側電極パッド42−2との間に伝播光Lmによる受光電流を流すことによって、発光部50における光出力をモニタする。この際、受光部52の光吸収層は、発光部を構成する活性領域24と兼用となっている。そのため、受光部52を構成する光吸収層としては必ずしも十分な膜厚とはなっていない。しかしながら、本実施の形態に係るモニタ光は上記のようにスローライトなので、薄い光吸収層でもキャリアが発生しやすく十分な光電流フォトカレント)が得られる。

0065

次に、本実施の形態に係る結合部40の作用について、より詳細に説明する。図3(b)に示すように、結合部40では非酸化領域32a及び酸化領域32bがくびれた形状となっている。そのため、非酸化領域32aの幅が、図3(b)に示す発光部50から受光部52にかけて、「広い」→「狭い」→「広い」となっている。

0066

一方、酸化領域32bの面積の非酸化領域32aの面積に対する割合でみると、「小さい」→「大きい」→「小さい」となっている。ここで、上記のように、非酸化領域32aの屈折率は酸化領域32bの屈折率より大きい。周知のように、光導波路において周囲に屈折率の小さい物質の割合が多くなると光導波路を伝播する光が感ずる屈折率(等価屈折率、又は実効屈折率)が低下する。そのため、結合部40における非酸化領域32aの等価屈折率は、両側の発光部50及び受光部52の非酸化領域32aの等価屈折率よりも低くなっている。すなわち、非酸化領域32aの等価屈折率が、発光部50から受光部52にかけて、「高い」→「低い」→「高い」となっている。なお、本実施の形態で用いられる等価屈折率とは、基板に対して垂直方向に積層している、屈折率の異なる半導体層の実効的な屈折率(多層半導体層の屈折率を単層の屈折率とみなす)を、等価屈折率法によって求められたものをさす。

0067

発光素子10では、上述した構成の等価屈折率分布を有することによって、発光部50(VCSEL)で発光した光が効率よく非酸化領域32aに閉じ込められるとともに、発光部50から光(スローライト)が染み出し受光部52で受光される。なお、発光部50から受光部52にかけての非酸化領域32aの等価屈折率が「高い」→「高い」→「高い」、すなわちほぼ一様となっている場合には、発光部50における光の閉じ込めが困難である。一方、発光部50から受光部52にかけての、非酸化領域32aの等価屈折率が、「高い」→「低い」→「低い」となっている場合には発光部50における光の閉じ込めは可能であるが、染み出す光が少なくなり、例えばモニタ電流の検出が困難となり、またS/N比も悪くなる。

0068

なお、本実施の形態では、結合部40における非酸化領域32aの幅を狭くすることにより、等価屈折率を「高い」→「低い」→「高い」とする形態を例示して説明たが、これに限られない。例えば、結合部40の位置(発光部50と受光部52との間)に溝を設けて、等価屈折率を「高い」→「低い」→「高い」とする形態としてもよい。また、幅を狭くする構成と溝を設ける構成とを組み合わせてもよい。なお、この場合、該溝には周囲の半導体層よりも屈折率の低い物質(一例として空気)を充填すればよい。

0069

次に図4を参照して、発光素子10の駆動について説明する。図4(a)は本実施の形態に係る発光素子10に流れる電流を示した図であり、同図では電流の流れが直感的に理解できるように、電極を模式化して描いている。すなわち、図4(a)に示すように発光部50にはp側電極パッド42−1とn側電極パッド44−2とが接続され、受光部52には、n側電極パッド44−1とp側電極パッド42−2とが接続されている。図4(b)は比較のために示す従来技術に係る一般的な発光素子(VCSEL)800に流れる電流を示した図である。

0070

図4(b)に示すように従来技術に係る発光素子800は、GaAsの基板802上に形成された下部DBR804、活性領域806、上部DBR808、及びp側電極配線810を含んで構成されている。また、発光素子10におけるn側電極パッド44の代わりに裏面電極812を有している。このような構成を有する発光素子800のp側電極配線810と裏面電極812との間に駆動電流Ivを流すと、発振光Lvが発生し、その一部が出射光Loとして外部へ出射される。発光素子800では、この出射光Loの一部をモニタPDでモニタすることが一般的であり、出射光Loの一部に何らかの形で損失が発生することが避けられない。

0071

これに対し本実施の形態に係る発光素子10では、p側電極パッド42−1に発光部50用の電源の正極を接続し、n側電極パッド44−2に負極を接続して駆動電流Ivを流すと下部DBR16及び上部DBR26によって構成される共振器によって発振光Lvが発生し、発振光Lvの一部が出射光Loとして外部に出力される。一方、n側電極パッド44−1に受光部52用の電源の正極を接続し、p側電極パッド42−2に負極を接続すると伝播光Lmがモニタ電流Imに変換される。このモニタ電流Imを電流−電圧変換により電圧に変換してAPC制御における帰還信号とする。つまり、本実施の形態に係る発光素子10における光出力のモニタでは、伝播光Lmの光量が発光部50(VCSEL)からの出射光Loの光量に比例するという特性を用いている。

0072

ここで、発光素子10では上記のように、発振光Lvの一部である伝播光Lmを直接モニタすることによって発光部50からの出射光Loが効率的にモニタされるが、複数の発光素子10を並べて配置した発光素子アレイでは、受光部52に対する外乱光の影響を抑制することが望ましい。すなわち、受光部における光出力モニタあるいはAPC制御おいてノイズ源となる、受光部52のメサM2の側面あるいは上面から侵入する外乱光の影響を抑制する手段を設けることが好ましい。

0073

そこで、本実施の形態に係る発光素子アレイ100では、上述したように、図1に示す遮光部104を設けている。遮光部104は、受光部52(モニタPD)の外周の少なくとも一部に対向して形成され、遮光部104の高さH(図2(b)参照)は少なくとも発光部50(VCSEL)の活性領域24より高く形成されることが好ましい。また、遮光部104の高さHは、必ずしも発光部50(VCSEL)の活性領域24より高く形成される必要はなく、一例として、メサMの高さの1/2以上であってもよい。遮光部104の高さHをメサMの高さの1/2以上とすれば、高さHがメサMの高さの1/2未満の構成と比較して、より遮光効果が奏される。また、遮光部104の平面視での長さは、例えば発光部50長さ、又は受光部52の長さよりも長くするとよい。発光部50長さと受光部52の長さとを合わせた長さより長くすれば、本実施の形態に係る遮光効果がさらに顕著に奏される。なお、本実施の形態における遮光部104の平面視での「長さ」とは、平面視での遮光部104の長手方向の長さをいう。また、発光部50の「長さ」および受光部52の「長さ」とは、遮光部104の長手方向に沿った方向の長さをいう。

0074

[第2の実施の形態]
図5を参照して、本実施の形態に係る発光素子アレイ200について説明する。発光素子アレイ200は、GaAsの基板202上に複数の発光素子10が形成されている。図5では発光素子10A、10B、10C、10Dの4個の発光素子10を配列させた形態を例示しているが、発光素子10の個数は4個に限られず用途等に応じて必要な個数としてよい。なお、図5では煩雑さを避けるため、電極パッドの符号について発光素子10Aのp側電極パッド42−1A及びn側電極パッド44−1A、発光素子10Dのp側電極パッド42−2D及びn側電極パッド44−2Dのみ示し、他の電極パッドの符号を省略している。

0075

図5に示すように、発光素子アレイ200は、発光素子10の配列方向と交差する方向に発光部50、受光部52を配置させた4個の発光素子10A、10B、10C、10Dを備えている。発光素子10A、10B、10C、10Dの各々は、GaAsの基板202上にモノリシックに形成されている。そして、発光素子10A、10B、10C、10Dの周囲には、発光素子10A、10B、10C、10Dの各々を取り囲み連続する枠状に配置された遮光用ポスト204(遮光壁)が形成されている。

0076

本実施の形態に係る遮光用ポスト204は、一例として発光素子10と共通の半導体層をエッチングし、基板202と一体に形成されている。また、遮光用ポスト204の高さは、一例として発光素子10のメサMと略同じ高さとされている。

0077

以上のように構成された発光素子アレイ200は、実装基板206上に搭載されている。本実施の形態に係る発光素子アレイ200では、各発光素子10の周囲に、各発光素子10を取り囲むとともに連続する枠状の遮光用ポスト204を配置したので、発光素子10の発光部50からの漏れ光が他の発光素子10の受光部52に侵入することが抑制され、モニタPDにおけるモニタ電流のS/N比が向上する。

0078

[第3の実施の形態]
図6を参照して、本実施の形態に係る発光素子アレイ300について説明する。発光素子アレイ300は、GaAsの基板302上に複数の発光素子10が形成されている。図6では発光素子10A、10B、10C、10Dの4個の発光素子10を配列させた形態を例示しているが、発光素子10の個数は4個に限られず用途等に応じて必要な個数としてよい。なお、図6では煩雑さを避けるため、電極パッドの符号について発光素子10Aのp側電極パッド42−1A及びn側電極パッド44−1A、発光素子10Dのp側電極パッド42−2D及びn側電極パッド44−2Dのみ示し、他の電極パッドの符号を省略している。

0079

図6に示すように、発光素子アレイ300は、発光素子10の配列方向と交差する方向に発光部50、受光部52を配置させた4個の発光素子10A、10B、10C、10Dを備えている。発光素子10A、10B、10C、10Dの各々は、GaAsの基板302上にモノリシックに形成されている。そして、発光素子10Aと発光素子10Bとの間に遮光用ポスト304−1が、発光素子10Bと発光素子10Cとの間に遮光用ポスト304−2が、発光素子10Cと発光素子10Dとの間に遮光用ポスト304−3が、各々形成されている。以下、遮光用ポスト304−1、304−2、304−3を総称する場合には、「遮光用ポスト304」という。

0080

本実施の形態に係る遮光用ポスト304は、一例として発光素子10と共通の半導体層をエッチングし、基板302と一体に形成されている。また、遮光用ポスト304の高さは、一例として発光素子10のメサMと略同じ高さとされている。

0081

以上のように構成された発光素子アレイ300は、実装基板306上に搭載されている。本実施の形態に係る発光素子アレイ300では、各発光素子10の間に、各発光素子10を空間的に分離する遮光用ポスト304を配置したので、発光素子10の発光部50からの漏れ光が他の発光素子10の受光部52に侵入することが抑制され、モニタPDにおけるモニタ電流のS/N比が向上する。

0082

本実施の形態に係る遮光用ポスト304は、上記実施の形態に係る遮光用ポスト204と比較して形状が簡素なので、発光素子アレイの製造がより簡易化される。

0083

[第4の実施の形態]
図7を参照して、本実施の形態に係る発光素子アレイ400について説明する。発光素子アレイ400は、各々GaAsの基板上に形成された単体の発光素子10を、複数個実装基板上にアレイ状に配置して構成されている。図7では発光素子10A、10B、10C、10Dの4個の発光素子10を配列させた形態を例示しているが、発光素子10の個数は4個に限られず用途等に応じて必要な個数としてよい。なお、図7では煩雑さを避けるため、電極パッドの符号について発光素子10Aのp側電極パッド42−1A及びn側電極パッド44−1A、発光素子10Dのp側電極パッド42−2D及びn側電極パッド44−2Dのみ示し、他の電極パッドの符号を省略している。

0084

図7に示すように、発光素子アレイ400は、発光素子10の配列方向と交差する方向に発光部50、受光部52を配置させた4個の発光素子10A、10B、10C、10Dを備えている。上記のように、発光素子10A、10B、10C、10Dは各々、GaAsの基板402A、402B、402C、402D上に単体で形成されている。そして、発光素子10Aは基板402A上に形成された遮光用ポスト404−1を備え、発光素子10Bは基板402B上に形成された遮光用ポスト404−2を備え、発光素子10Cは基板402C上に形成された遮光用ポスト404−3を備え、発光素子10Dは基板402D上に形成された遮光用ポスト404−4を備えている。以下、遮光用ポスト404−1、404−2、404−3、404−4を総称する場合には、「遮光用ポスト404」という。また、基板402A、402B、402C、402Dを総称する場合は、「基板402」という。

0085

本実施の形態に係る遮光用ポスト404は、一例として発光素子10と共通の半導体層をエッチングし、基板402と一体に形成されている。また、遮光用ポスト404の高さは、一例として発光素子10のメサMと略同じ高さとされている。

0086

以上のように構成された発光素子アレイ400は、実装基板406上に搭載されている。本実施の形態に係る発光素子アレイ400では、各発光素子10が各発光素子10自身を取り囲む遮光用ポスト404を備えているの、発光素子10の発光部50からの漏れ光が他の発光素子10の受光部52に侵入することが抑制され、モニタPDにおけるモニタ電流のS/N比が向上する。

0087

本実施の形態に係る発光素子アレイ400は、遮光用ポスト404を備えた個別の発光素子10A、10B、10C、10Dによって構成されているので、上記各実施の形態に係る発光素子アレイ200、300と比較して、発光素子10の配置の自由度が増す。

0088

[第5の実施の形態]
図8を参照して、本実施の形態に係る光伝送装置500について説明する。図8は、本実施の形態に係る光伝送装置500の構成の一例を示す断面図である。光伝送装置500は、モノリシック型の発光素子アレイ550を用いた光伝送装置であり、4チャンネルの光並列伝送装置である。すなわち、光伝送装置500は、GaAsの基板502上にモノリシックに形成された4個の発光素子10A、10B、10C、10Dを含む発光素子アレイ550、ステム514、キャップ510、筐体512を含むパッケージフェルール516、光ファイバ518A、518B、518C、及び518D(以下、総称する場合は「光ファイバ518」)を含む光結合部を備えている。

0089

本実施の形態に係る発光素子アレイ550は、図8に示すように、発光素子10Aと発光素子10Bとの間に遮光用ポスト504−1を備え、発光素子10Bと発光素子10Cとの間に遮光用ポスト504−2を備え、発光素子10Cと発光素子10Dとの間に遮光用ポスト504−3(以下、総称する場合は「遮光用ポスト504」)を備えている。発光素子アレイ550のより具体的な構成としては、例えば上述した発光素子アレイ300と同様の形態としてもよい。遮光用ポスト504−1、504−2、及び504−3の各々は、一例として発光素子10を形成している半導体層をエッチング加工して形成されている。

0090

金属製のステム514は、発光素子アレイ550を接着剤等により固定、搭載する台座でありヒートシンクを兼ねている。ステム514の発光素子アレイ550が搭載された側と反対側の面からは、発光素子アレイ550に印加する電源、信号等の図示しない端子が配列されている。

0091

中空のキャップ510は、発光素子10A、10B、10C、10Dの各々と光学的に結合されたボールレンズ508A、508B、508C、及び508D(以下、総称する場合は「ボールレンズ508」)を含むとともに、発光素子アレイ550を気密封止する機能を備えている。各ボールレンズ508は、各発光素子10から出射された出射光Loを集光するとともに対応する光ファイバ518に結合させている。なお、集光用のレンズはボールレンズに限られず、両凸レンズ平凸レンズ等の他のレンズを用いてもよい。

0092

円筒状の筐体512はステム514に固定され、ステム514、キャップ510を覆うとともに、各光ファイバ518が挿入された4連のフェルール516を一端に支持している。

0093

上記のように構成された光伝送装置500では、ステム514から外部に配列された電源端子を介し外部の電源から電流が供給され、信号端子を介し外部の駆動手段から変調信号が入力されることにより発光素子アレイ550が変調(駆動)される。発光素子アレイ550が変調信号で変調されると、各発光素子10から変調された出射光Loが出射され、各光ファイバ518に結合されて外部の伝送路送り出される。

0094

本実施の形態に係る光伝送装置500は、各発光素子10の間に各発光素子10を空間的に分離する遮光用ポスト504が配置された発光素子アレイ550を用いているので、発光素子10の発光部50からの漏れ光が他の発光素子10の受光部52に侵入することが抑制され、モニタPDにおけるモニタ電流のS/N比が向上する。

0095

[第6の実施の形態]
図9を参照して、本実施の形態に係る光伝送装置600について説明する。光伝送装置600は、上記の光伝送装置500における発光素子アレイ550を発光素子アレイ650に置き換えた形態である。従って、光伝送装置500と同様の構成には同じ符号を付し詳細な説明を省略する。

0096

図9に示すように、本実施の形態に係る発光素子アレイ650は4個の個別の発光素子10A、10B、10C、及び10Dが予め定められた方向に配列されて構成されている。すなわち、発光素子10AはGaAsの基板602A上に形成され、基板602A上にはさらに遮光用ポスト604−1A、604−2A(以下、総称する場合は「遮光用ポスト604」)が形成されている。遮光用ポスト604は、一例として発光素子10と共通の半導体層をエッチングして形成されている。発光素子アレイ650のより具体的な構成としては、例えば上述した発光素子アレイ400と同様の形態としてもよい。

0097

同様に、発光素子10BはGaAsの基板602B上に形成され、基板602B上にはさらに遮光用ポスト604−1B、604−2Bが形成されている。発光素子10CはGaAsの基板602C上に形成され、基板602C上にはさらに遮光用ポスト604−1C、604−2Cが形成されている。発光素子10DはGaAsの基板602D上に形成され、基板602D上にはさらに遮光用ポスト604−1D、604−2Dが形成されている。

0098

本実施の形態に係る光伝送装置600は、各発光素子間に各遮光用ポスト604が配置された発光素子アレイ650を用いているので、発光素子10の発光部50からの漏れ光が他の発光素子10の受光部52に侵入することが抑制され、モニタPDにおけるモニタ電流のS/N比が向上する。

0099

なお、上記各実施の形態では、複数の発光素子が一次元状に配列された線状の発光素子アレイを用いる形態を例示して説明したが、これに限られない。例えば、高光出力パワー等の用途等に応じて発光素子を2次元状に配列した発光素子アレイを用いる形態としてもよい。

0100

また、上記各実施の形態では、遮光部、あるいは遮光用ポストを半導体層のエッチングによって形成する形態を例示して説明したがこれに限られない。例えば、発光素子アレイを形成する半導体層とは別の材料、例えば遮光性樹脂を用いて形成する形態としてもよい。

0101

また、上記各実施の形態では、遮光部、あるいは遮光用ポストとしてエッチングした半導体層をそのまま用いる形態を例示して説明したがこれに限られない。半導体層で形成された遮光部、あるいは遮光用ポストの表面にさらに遮光層が形成された形態としてもよい。

0102

また、上記各実施の形態では、壁状の部材で各発光素子を空間的に分離して遮光する形態を例示して説明したが、これに限られない。例えば、各発光素子間を光を吸収する部材で埋める形態としてもよい。

0103

また、上記実施の形態では、半絶縁性のGaAs基板を用いたGaAs系の発光素子を例示して説明したが、これに限られず、GaN(窒化ガリウム)による基板、あるいはInPリン化インジウム)による基板を用いた形態としてもよい。

0104

また、上記実施の形態では、基板にn型のコンタクト層を形成する形態を例示して説明したが、これに限られず、基板にp型のコンタクト層を形成する形態としてもよい。その場合には、上記の説明において、n型とp型を逆に読み替えればよい。

0105

また、上記各実施の形態においては、技術的な矛盾が生じない限り、他の実施形態における構成要素を、組み合せまたは置換等してもよい。

0106

10、10A、10B、10C、10D発光素子
12基板
14コンタクト層
16 下部DBR
18境界
24、24A、24B活性領域
26 上部DBR
30 n側電極配線
32酸化狭窄層
32a非酸化領域
32b酸化領域
34層間絶縁膜
36 p側電極配線
38出射面保護層
40 結合部
42、42−1、42−1A、42−1B、42−2、42−2A、42−2B p側電極パッド
44、44−1、44−1A、44−1B、44−2、44−2A、44−2B n側電極パッド
50、50A、50B、50C、50D発光部
52、52A、52B、52C、52D受光部
60電流阻止領域
100発光素子アレイ
104遮光部
200 発光素子アレイ
202 基板
204遮光用ポスト
206実装基板
300 発光素子アレイ
302 基板
304、304−1、304−2、304−3 遮光用ポスト
306 実装基板
400 発光素子アレイ
402、402A、402B、402C、402D 基板
404、404−1、404−2、404−3、404−4 遮光用ポスト
406 実装基板
500光伝送装置
502 基板
504−1、504−2、504−3 遮光用ポスト
508A、508B、508C、508Dボールレンズ
510キャップ
512筐体
514ステム
516フェルール
518、518A、518B、518C、518D光ファイバ
550 発光素子アレイ
600 光伝送装置
602A、602B、602C、602D 基板
604−1A、604−1B、604−1C、604−1D、604−2A、604−2B、604−2C、604−2D 遮光用ポスト
650 発光素子アレイ
800 発光素子
802 基板
804 下部DBR
806 活性領域
808 上部DBR
810 p側電極配線
812裏面電極
900 発光素子アレイ
LA、LB漏れ光
Iv駆動電流
Imモニタ電流
Lo出射光
Lv発振光
Lm伝播光
M、M1、M1A、M1B、M1C、M1D、M2、M2A、M2B、M2C、M2D メサ

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