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図面 (9)

課題

グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)を含む、医薬およびワクチン組成物、ならびにこれに関連する予防および治療方法の提供。

解決手段

実質的に均質な形態で提供される合成のグルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)における有用な免疫アジュバント特性の知見に基づき、免疫応答誘導または増強するためのワクチンおよび医薬組成物を含む、組成物および方法。化学的組成が明らかな合成GLAは、天然物アジュバントを損なう汚染物質または活性の変動を生じることなく、ロット間で一致したワクチン成分をもたらす。また、GLAと、1種以上の抗原と、トール様受容体TLR)アゴニストと、コアジュバントと、製薬担体のような担体とを含む、ワクチンおよび医薬組成物。

概要

背景

関連技術の記載
高等生物の免疫系は、熟知しているまたは「自己」の成分から外来(または「非自己」)物質識別し、その結果、外来物質免疫応答誘導する一方で自己成分が無視または許容されるものとして特徴付けられている。免疫応答は、伝統的に、抗原に特異的な抗体が形質細胞として知られる分化したBリンパ球により産生される体液性応答、または様々なタイプのTリンパ球が作用して多数の作用機構により抗原を排除する細胞性応答のいずれかとして特徴付けられている。例えば、特定の抗原を認識することができるCD4+ヘルパーT細胞は、サイトカインのような可溶性媒介物質を放出し、免疫系の別の細胞リクルートして免疫応答に参加することにより応答することができる。また、特定の抗原認識が可能なCD8+細胞傷害性T細胞は、抗原担持細胞または粒子に結合したり、これらを破壊または損傷させたりすることにより、応答することができる。免疫学の分野では、通常は宿主において所望の免疫応答を誘導する目的で、様々な製剤化により、特定のワクチンを提供することが知られている。

宿主にワクチンを投与することにより特異的免疫応答を誘導するいくつかの戦略として、熱で死滅させた、または弱毒化した生存感染病原体(例えば、ウイルス、細菌もしくは特定の真核病原体)による免疫化;免疫応答が望まれる抗原をコードする遺伝子材料発現指令することができる非毒性感染体による免疫化;および病原体に対する免疫を誘導するための、特定の病原体から単離した免疫原(例えば、タンパク質)を含むサブユニットワクチンによる免疫化などが挙げられる(例えば、Liu, 1998 Nature Medicine 4(5 suppl.):515を参照)。特定の抗原の場合、1種以上の望ましい免疫が存在すると考えられ、その場合、これらの手法は、ヒト免疫不全ウイルスまたは他の感染病原体、癌、自己免疫疾患、またはその他の臨床的病態に対して宿主を免疫学的防御する上で有効なワクチンの開発を含め、いずれも特に有効ではない。

腸内細菌リポ多糖LPS)は、免疫系の強力な刺激物質であることが知られるが、アジュバント中でのその使用はその毒性作用により省略されてきた。還元末端グルコサミンからコア炭水化物基とホスフェートとを除去することにより調製されるLPSの非毒性誘導体であるモノホスホリルリピドA(MPL)がRibiらにより記載されている(1986, Immunology and Immunopharmacology of Bacterial Endotoxins, Plenum Publ. Corp., NY, p407-419)。

二糖骨格の3位からアシル鎖を除去することによりMPLのさらに別の解毒化形態が得られ、3-O-脱アシル化モノホスホリルリピドA(3D-MPL)と呼ばれている。これは、GB 2122204Bに教示されている方法により精製および調製することができ、この参考文献には、ジホスホリルリピドAおよびその3-O-脱アシル化変種の調製も開示されている。例えば、3D-MPLは、直径0.2μm未満の小さな粒径を有するエマルジョンの形態で調製されており、その製造方法は、WO 94/21292に開示されている。モノホスホリルリピドAと界面活性剤とを含む水性製剤はWO 9843670A2に記載されている。

アジュバント組合せ物中に製剤化される細菌リポ多糖由来のアジュバントは、細菌供給源から精製および加工してもよいし、あるいは、合成物であってもよい。例えば、精製されたモノホスホリルリピドAが、Ribiら、1986年(前掲)に記載されており、サルモネラ種(Salmonella sp.)由来の3-O-脱アシル化モノホスホリルまたはジホスホリルリピドAがGB 2220211および米国特許第4,912,094号に記載されている。3D-MPLおよびβ(1-6)グルコサミン二糖、ならびにその他の精製および合成リポ多糖が記載されている(WO 98/01139;米国特許第6,005,099号およびEP 0 729 473 B1、Hilgers ら、1986 Int. Arch. Allergy Immunol., 79(4):392-6;Hilgersら、1987, Immunology, 60(1);141-6;およびEP 0 549 074 B1)。3D-MPLと、バラ科キラヤ(Quillaja Saponaria Molina)の樹皮由来のサポニンアジュバントとの組合せがEP 0 761 231Bに記載されている。WO 95/17210には、免疫刺激物質QS21と一緒に製剤化され、随意に3D-MPLを含む、スクアレン、α-トコフェロール、およびポリオキシエチレソルビタンモノオレエート(TWEEN(商標)-80)に基づくアジュバントエマルジョン系が開示されている。このような組合せが利用可能であるにもかかわらず、天然物由来のアジュバントの使用には、高い生産コストロット間のばらつき、ラージスケール生産に関連する困難性、および所与のあらゆる調製物組成を構成する際の不純物の存在に関する不確実性が伴う。

明らかに、改善されたワクチン、特に、ロット間で一貫性を示し、しかも、不要な、または構造が不明の汚染物質混入することなく、工業スケールで効率的に製造することができる、高純度化学的に組成が明らかなアジュバント成分を有益に含むワクチンについてのニーズがある。本発明は、このようなワクチンのための組成物および方法を提供し、関連するその他の利点を提供する。

概要

グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)を含む、医薬およびワクチン組成物、ならびにこれに関連する予防および治療方法の提供。実質的に均質な形態で提供される合成のグルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)における有用な免疫アジュバント特性の知見に基づき、免疫応答を誘導または増強するためのワクチンおよび医薬組成物を含む、組成物および方法。化学的に組成が明らかな合成GLAは、天然物アジュバントを損なう汚染物質または活性の変動を生じることなく、ロット間で一致したワクチン成分をもたらす。また、GLAと、1種以上の抗原と、トール様受容体TLR)アゴニストと、コアジュバントと、製薬担体のような担体とを含む、ワクチンおよび医薬組成物。

目的

免疫学の分野では、通常は宿主において所望の免疫応答を誘導する目的で、様々な製剤化により、特定のワクチンを提供する

効果

実績

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請求項1

請求項2

(a)トール様受容体TLR)アゴニスト、(b)サポニンまたはサポニン擬似体、(c)油およびISCOMATRIX(商標)のうちの少なくとも1つを含む担体、(d)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子、(e)二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)、(f)コアジュバント、および(g)製薬的許容される担体からなる群より選択される少なくとも1つの追加の成分をさらに含む、請求項1に記載のワクチン組成物。

請求項3

(i)コアジュバントが存在する場合、これは、alum、植物アルカロイドおよび界面活性剤からなる群より選択され、その際、植物アルカロイドはトマチンから選択され、界面活性剤はサポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択され、(ii)TLRアゴニストが存在する場合、これは、リポ多糖ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原からなる群より選択され、(iii)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子が存在する場合、これは、レシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモド(gardiquimod)からなる群より選択され、(iv)コアジュバントが存在する場合、これは、サイトカイン、界面活性剤、およびブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーからなる群より選択され、(v)製薬的に許容される担体が存在する場合、これは、リン酸カルシウム水中油型エマルジョン油中水型エマルジョンリポソーム、および微粒子からなる群より選択される担体を含む、請求項2に記載のワクチン組成物。

請求項4

GLAが3'-O-脱アシル化されていない、請求項1に記載のワクチン組成物。

請求項5

GLAが、3-アシル化モノホスホリルリピドAの誘導体であり、その際、アミン2位が単一のアシル鎖を含む、請求項1に記載のワクチン組成物。

請求項6

GLAが、(i)非還元末端グルコサミンヘキソサミン1位と還元末端グルコサミンのヘキソサミン6位との間でエーテル結合により非還元末端グルコサミンに結合した還元末端グルコサミンを有するジグルコサミン骨格と、(ii)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン4位に結合したO-ホスホリル基と、(iii)6つ以下の脂肪族アシル鎖と、を含み、その際、脂肪族アシル鎖の1つが、エステル結合により還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合し、脂肪族アシル鎖の1つが、アミド結合により非還元末端グルコサミンの2-アミノに結合し、かつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含み、脂肪族アシル鎖の1つが、エステル結合により非還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合し、かつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含む、請求項1に記載のワクチン組成物。

請求項7

GLAが、下記式:[式中、R1、R3、R5およびR6はC11-C20アルキルであり;R2およびR4はC12-C20アルキルである]を有する、請求項1に記載のワクチン組成物。

請求項8

抗原が、少なくとも1種のポリペプチド抗原、または少なくとも1種のポリペプチド抗原をコードする核酸配列に機能的に結合したプロモーターを含む少なくとも1種の組換え発現構築物を含む、請求項1に記載のワクチン組成物。

請求項9

抗原が、(i)感染症に関連する少なくとも1種の感染病原体、(ii)癌に関連する少なくとも1種のエピトープ生体分子細胞もしくは組織、または(iii)自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞もしくは組織に由来する、またはこれと免疫学的交差反応性である、請求項1に記載のワクチン組成物。

請求項10

被験者において所望の抗原特異的免疫応答誘導または増強する方法であって、この方法は、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)とを含む組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原が、(i)感染症に関連する少なくとも1種の感染病原体、(ii)癌に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞もしくは組織、または(iii)自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞もしくは組織に由来する、またはこれと免疫学的に交差反応性であり、これによって所望の抗原特異的免疫応答を誘導または増強することを含む、上記方法。

請求項11

前記組成物が、(a)トール様受容体(TLR)アゴニスト、(b)サポニンまたはサポニン擬似体、(c)油およびISCOMATRIX(商標)のうちの少なくとも1つを含む担体、(d)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子、(e)二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)、(f)コアジュバント、および(g)製薬的に許容される担体からなる群より選択される少なくとも1つの追加の成分をさらに含む、請求項10に記載の方法。

請求項12

(i)コアジュバントが存在する場合、これは、alum、植物アルカロイドおよび界面活性剤からなる群より選択され、その際、植物アルカロイドはトマチンから選択され、界面活性剤はサポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択され、(ii)TLRアゴニストが存在する場合、これは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原からなる群より選択され、(iii)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子が存在する場合、これは、レシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモド(gardiquimod)からなる群より選択され、(iv)コアジュバントが存在する場合、これは、サイトカイン、界面活性剤、およびブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーからなる群より選択され、(v)製薬的に許容される担体が存在する場合、これは、リン酸カルシウム、水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、リポソーム、および微粒子からなる群より選択される担体を含む、請求項11に記載の方法。

請求項13

GLAが3'-O-脱アシル化されていない、請求項10に記載の方法。

請求項14

GLAが、3-アシル化モノホスホリルリピドAの誘導体であり、その際、アミン2位が単一のアシル鎖を含む、請求項10に記載の方法。

請求項15

GLAが、(i)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン1位と還元末端グルコサミンのヘキソサミン6位との間でエーテル結合により非還元末端グルコサミンに結合した還元末端グルコサミンを有するジグルコサミン骨格と、(ii)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン4位に結合したO-ホスホリル基と、(iii)6つ以下の脂肪族アシル鎖と、を含み、その際、脂肪族アシル鎖の1つが、エステル結合により還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合し、脂肪族アシル鎖の1つが、アミド結合により非還元末端グルコサミンの2-アミノに結合し、かつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含み、脂肪族アシル鎖の1つが、エステル結合により非還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合し、かつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含む、請求項10に記載の方法。

請求項16

GLAが、下記式:[式中、R1、R3、R5およびR6はC11-C20アルキルであり;R2およびR4はC12-C20アルキルである]を有する、請求項10に記載の方法。

請求項17

抗原が、少なくとも1種のポリペプチド抗原、またはポリペプチド抗原をコードする核酸配列に機能的に結合したプロモーターを含む少なくとも1種の組換え発現構築物を含む、請求項10に記載の方法。

請求項18

抗原が、(i)感染症に関連する少なくとも1種の感染病原体、(ii)癌に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞もしくは組織、または(iii)自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞もしくは組織に由来する、またはこれと免疫学的に交差反応性である、請求項10に記載の方法。

請求項19

免疫応答を誘導または増強するための医薬組成物であって、(a)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(b)製薬的に許容される担体または賦形剤とを含む、上記組成物。

請求項20

前記組成物が、(a)トール様受容体(TLR)アゴニスト、(b)サポニン、(c)油およびISCOMATRIX(商標)のうちの少なくとも1つを含む担体、(d)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子、(e)二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)、(f)コアジュバント、および(g)製薬的に許容される担体からなる群より選択される少なくとも1つの追加の成分をさらに含む、請求項19に記載の医薬組成物。

請求項21

(i)コアジュバントが存在する場合、これは、alum、植物アルカロイドおよび界面活性剤からなる群より選択され、その際、植物アルカロイドはトマチンから選択され、界面活性剤はサポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択され、(ii)TLRアゴニストが存在する場合、これは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原からなる群より選択され、(iii)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子が存在する場合、これは、レシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモド(gardiquimod)からなる群より選択され、(iv)コアジュバントが存在する場合、これは、サイトカイン、界面活性剤、およびブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーからなる群より選択され、(v)製薬的に許容される担体が存在する場合、これは、リン酸カルシウム、水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、リポソーム、および微粒子からなる群より選択される担体を含む、請求項20に記載の医薬組成物。

請求項22

GLAが、(i)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン1位と還元末端グルコサミンのヘキソサミン6位との間でエーテル結合により非還元末端グルコサミンに結合した還元末端グルコサミンを有するジグルコサミン骨格と、(ii)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン4位に結合したO-ホスホリル基と、(iii)6つ以下の脂肪族アシル鎖と、を含み、その際、脂肪族アシル鎖の1つが、エステル結合により還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合し、脂肪族アシル鎖の1つが、アミド結合により非還元末端グルコサミンの2-アミノに結合し、かつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含み、脂肪族アシル鎖の1つが、エステル結合により非還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合し、かつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含む、請求項19に記載の医薬組成物。

請求項23

GLAが、下記式:[式中、R1、R3、R5およびR6はC11-C20アルキルであり;R2およびR4はC12-C20アルキルである]、[式中、R1、R3、R5およびR6はC11-C20アルキルであり;R2およびR4はC12-C20アルキルである]を有する、請求項19に記載の医薬組成物。

請求項24

請求項19に記載の医薬組成物を投与することを含む、被験者において非特異的免疫応答刺激する方法。

請求項25

(a)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)、および製薬的に許容される担体または賦形剤を含む組成物と、(b)第2の容器中の抗原とを含むキットであって、上記免疫学的組成物が上記抗原と接触していない、上記キット。

技術分野

0001

政府権利についての声明
本発明は、その一部が、国立衛生研究所(National Institute of Health)により授与されたGrant No.Al-25038のもと、政府支援を受けて達成されたものである。政府は本発明に特定の権利を有する。

0002

発明の分野
本発明は、医薬およびワクチン組成物の分野に関する。さらに具体的には、本明細書に記載する実施形態は、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)を含む、医薬およびワクチン組成物、ならびにこれに関連する予防および治療方法に関する。

背景技術

0003

関連技術の記載
高等生物の免疫系は、熟知しているまたは「自己」の成分から外来(または「非自己」)物質識別し、その結果、外来物質免疫応答誘導する一方で自己成分が無視または許容されるものとして特徴付けられている。免疫応答は、伝統的に、抗原に特異的な抗体が形質細胞として知られる分化したBリンパ球により産生される体液性応答、または様々なタイプのTリンパ球が作用して多数の作用機構により抗原を排除する細胞性応答のいずれかとして特徴付けられている。例えば、特定の抗原を認識することができるCD4+ヘルパーT細胞は、サイトカインのような可溶性媒介物質を放出し、免疫系の別の細胞リクルートして免疫応答に参加することにより応答することができる。また、特定の抗原認識が可能なCD8+細胞傷害性T細胞は、抗原担持細胞または粒子に結合したり、これらを破壊または損傷させたりすることにより、応答することができる。免疫学の分野では、通常は宿主において所望の免疫応答を誘導する目的で、様々な製剤化により、特定のワクチンを提供することが知られている。

0004

宿主にワクチンを投与することにより特異的免疫応答を誘導するいくつかの戦略として、熱で死滅させた、または弱毒化した生存感染病原体(例えば、ウイルス、細菌もしくは特定の真核病原体)による免疫化;免疫応答が望まれる抗原をコードする遺伝子材料発現指令することができる非毒性感染体による免疫化;および病原体に対する免疫を誘導するための、特定の病原体から単離した免疫原(例えば、タンパク質)を含むサブユニットワクチンによる免疫化などが挙げられる(例えば、Liu, 1998 Nature Medicine 4(5 suppl.):515を参照)。特定の抗原の場合、1種以上の望ましい免疫が存在すると考えられ、その場合、これらの手法は、ヒト免疫不全ウイルスまたは他の感染病原体、癌、自己免疫疾患、またはその他の臨床的病態に対して宿主を免疫学的防御する上で有効なワクチンの開発を含め、いずれも特に有効ではない。

0005

腸内細菌リポ多糖LPS)は、免疫系の強力な刺激物質であることが知られるが、アジュバント中でのその使用はその毒性作用により省略されてきた。還元末端グルコサミンからコア炭水化物基とホスフェートとを除去することにより調製されるLPSの非毒性誘導体であるモノホスホリルリピドA(MPL)がRibiらにより記載されている(1986, Immunology and Immunopharmacology of Bacterial Endotoxins, Plenum Publ. Corp., NY, p407-419)。

0006

二糖骨格の3位からアシル鎖を除去することによりMPLのさらに別の解毒化形態が得られ、3-O-脱アシル化モノホスホリルリピドA(3D-MPL)と呼ばれている。これは、GB 2122204Bに教示されている方法により精製および調製することができ、この参考文献には、ジホスホリルリピドAおよびその3-O-脱アシル化変種の調製も開示されている。例えば、3D-MPLは、直径0.2μm未満の小さな粒径を有するエマルジョンの形態で調製されており、その製造方法は、WO 94/21292に開示されている。モノホスホリルリピドAと界面活性剤とを含む水性製剤はWO 9843670A2に記載されている。

0007

アジュバント組合せ物中に製剤化される細菌リポ多糖由来のアジュバントは、細菌供給源から精製および加工してもよいし、あるいは、合成物であってもよい。例えば、精製されたモノホスホリルリピドAが、Ribiら、1986年(前掲)に記載されており、サルモネラ種(Salmonella sp.)由来の3-O-脱アシル化モノホスホリルまたはジホスホリルリピドAがGB 2220211および米国特許第4,912,094号に記載されている。3D-MPLおよびβ(1-6)グルコサミン二糖、ならびにその他の精製および合成リポ多糖が記載されている(WO 98/01139;米国特許第6,005,099号およびEP 0 729 473 B1、Hilgers ら、1986 Int. Arch. Allergy Immunol., 79(4):392-6;Hilgersら、1987, Immunology, 60(1);141-6;およびEP 0 549 074 B1)。3D-MPLと、バラ科キラヤ(Quillaja Saponaria Molina)の樹皮由来のサポニンアジュバントとの組合せがEP 0 761 231Bに記載されている。WO 95/17210には、免疫刺激物質QS21と一緒に製剤化され、随意に3D-MPLを含む、スクアレン、α-トコフェロール、およびポリオキシエチレソルビタンモノオレエート(TWEEN(商標)-80)に基づくアジュバントエマルジョン系が開示されている。このような組合せが利用可能であるにもかかわらず、天然物由来のアジュバントの使用には、高い生産コストロット間のばらつき、ラージスケール生産に関連する困難性、および所与のあらゆる調製物組成を構成する際の不純物の存在に関する不確実性が伴う。

0008

明らかに、改善されたワクチン、特に、ロット間で一貫性を示し、しかも、不要な、または構造が不明の汚染物質混入することなく、工業スケールで効率的に製造することができる、高純度化学的に組成が明らかなアジュバント成分を有益に含むワクチンについてのニーズがある。本発明は、このようなワクチンのための組成物および方法を提供し、関連するその他の利点を提供する。

0009

発明の簡単な概要
本発明は、そのいくつかの実施形態において、アジュバントおよびワクチン成分として合成グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)を有利に用いる組成物および方法に関する。本明細書に記載する本発明の一実施形態によれば、抗原とグルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)とを含むワクチン組成物が提供される。

0010

別の実施形態では、(a)抗原と、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、トール様受容体TLR)アゴニストとを含むワクチン組成物が提供され、いくつかのさらに別の実施形態では、上記TLRアゴニストが、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択される、ワクチン組成物が提供される。別の実施形態では、抗原;グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA);ならびに、サポニンおよびサポニン擬似体から選択される少なくとも1種のコアジュバントを含むワクチン組成物が提供される。別の実施形態では、抗原;グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA);ならびに、油およびISCOMATRIX(商標)のうちの少なくとも1つを含む担体を含むワクチン組成物が提供される。別の実施形態では、抗原と、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(i)少なくとも1種のコアジュバント、(ii)少なくとも1種のTLRアゴニスト、(iii)少なくとも1種のイミダゾキノリン免疫応答修飾因子、および(iv)少なくとも1種の二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)のうち1つ以上とを含むワクチン組成物が提供される。さらに別の特定の実施形態では、(i)コアジュバントが存在する場合、これは、alum、植物アルカロイドおよび界面活性剤から選択され、その際、植物アルカロイドはトマチンから選択され、界面活性剤はサポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択され、(ii)TLRアゴニストが存在する場合、これは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択され、(iii)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子が存在する場合、これは、レシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモド(gardiquimod)から選択される。別の実施形態では、抗原と、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、コアジュバントおよび製薬的に許容される担体のうち少なくとも1つとを含むワクチン組成物であって、上記コアジュバントが、サイトカイン、界面活性剤、およびブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーから選択され、上記製薬的に許容される担体が、リン酸カルシウム水中油型エマルジョン油中水型エマルジョンリポソームノボソーム、ニオソームおよび微粒子から選択される担体を含む、上記ワクチン組成物が提供される。特定の実施形態では、リポソームまたはこれに類似する担体が用いられる場合、GLAはリポソームの積層構造中に存在するか、またはこれにカプセル化される。他の特定の実施形態では、微粒子が用いられる場合、微粒子は、ポリマー脂肪脂質に基づくかまたはこれを含むものである。

0011

別の特定の実施形態では、サイトカインは、GM-CSFIL-2、IL-7、IL-12、TNF-αおよびIFN-γから選択され、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーは、Pluronic L121、CRL1005、PLGA、PLA、PLG、およびpolyl:Cから選択され、また、界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンからなる群より選択される。

0012

他の実施形態では、抗原をコードする核酸配列に機能的に結合したプロモーターを含む少なくとも1種の組換え発現構築物と、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)とを含むワクチン組成物が提供される。一実施形態では、組換え発現構築物は、ウイルスベクター中に存在し、別の特定の実施形態では、アデノウイルスアデノ関連ウイルス、ヘルペスウイルスレンチウイルスポックスウイルス、およびレトロウイルスから選択されるウイルス中に存在する。

0013

前記特定の実施形態のいずれかによれば、GLAは3'-O-脱アシル化されていない。前記特定の実施形態のいずれかによれば、GLAは、(i)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン1位と還元末端グルコサミンのヘキソサミン6位との間でエーテル結合により非還元末端グルコサミンに結合した還元末端グルコサミンを有するジグルコサミン骨格と、(ii)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン4位に結合したO-ホスホリル基と、(iii)6つ以下の脂肪族アシル鎖とを含み、その際、脂肪族アシル鎖の1つが、エステル結合により還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合し、脂肪族アシル鎖の1つが、アミド結合により非還元末端グルコサミンの2-アミノに結合しかつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含み、そして、脂肪族アシル鎖の1つが、エステル結合により非還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合しかつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含む。

0014

TLRアゴニストを含む前記特定の実施形態のいずれかによれば、TLRアゴニストは、TLR-2、TLR-3、TLR-4、TLR-5、TLR-6、TLR-7、TLR-8およびTLR-9から選択される少なくとも1種のTLRと相互作用することにより、生体シグナル送達することができる。別の特定の実施形態では、TLRアゴニストは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択される。特定の実施形態では、TLR-7および/またはTLR-8アゴニストを用いる場合、TLR-7および/またはTLR-8アゴニストは小胞内封入されている。

0015

前記特定の実施形態のいずれかによれば、前記GLAは、下記式:

0016

[式中、R1、R3、R5およびR6はC11-C20アルキルであり;R2およびR4はC12-C20アルキルである]
を有する。

0017

前記特定の実施形態のいずれかによれば、前記ワクチン組成物は、宿主において免疫応答を誘導することができる。別の特定の実施形態では、この免疫応答は、前記抗原に特異的である。前記特定の実施形態のいずれかによれば、前記抗原は、宿主において、体液性応答および細胞性応答から選択される免疫応答を誘導することができる。前記特定の実施形態のいずれかによれば、前記ワクチン組成物は、宿主において、TH1型Tリンパ球応答、TH2型Tリンパ球応答、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)応答、抗体応答、サイトカイン応答、リンホカイン応答、ケモカイン応答、ならびに炎症性応答から選択される少なくとも1種の免疫応答を誘導することができる。前記特定の実施形態のいずれかによれば、前記ワクチン組成物は、宿主において、(a)1種以上のサイトカインの産生であって、該サイトカインが、インターフェロン−γ(IFN-γ)、腫瘍壊死因子−α(TNF-α)から選択される上記産生、(b)1種以上のインターロイキンの産生であって、該インターロイキンが、IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-6、IL-8、IL-10、IL-12、IL-13、IL-16、IL-18およびIL-23から選択される、上記産生、(c)1種以上のケモカインの産生であって、該ケモカインが、MIP-1α、MIP-1β、RANTES、CCL4およびCCL5から選択される、上記産生、および(d)記憶T細胞応答、記憶B細胞応答、エフェクターT細胞応答、細胞傷害性T細胞応答、エフェクターB細胞応答から選択されるリンパ球応答、から選択される少なくとも1種の免疫応答を誘導することができる。

0018

前記特定の実施形態のいずれかによれば、前記抗原は、細菌、ウイルス、および真菌から選択される少なくとも1種の感染病原体に由来する。

0019

別の特定の実施形態において、前記細菌はアクチノバクテリアであり、さらに別の実施形態では、上記アクチノバクテリアはマイコバクテリアである。他の関連する特定の実施形態では、マイコバクテリアは、結核菌(M.tuberculosis)およびらい菌(M. leprae)から選択される。他の関連する特定の実施形態では、前記細菌は、サルモネラ属(Salmonella)、ナイセリア属(Neisseria)、ボレリア属(Borrelia)、クラミジア属(Chlamydia)およびボルデテラ属(Bordetella)から選択される。

0020

他の関連する特定の実施形態では、前記ウイルスは、単純ヘルペスウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ネコ免疫不全ウイルス(FIV)、サイトメガロウイルス水痘帯状疱疹ウイルス肝炎ウイルスエプスタインバーウイルスEBV)、呼吸器合胞体ウイルスヒトパピローマウイルス(HPV)およびサイトメガロウイルスから選択される。前記特定の実施形態のいずれかによれば、前記抗原は、ヒト免疫不全ウイルスに由来し、このウイルスは、別の特定の実施形態では、HIV-1およびHIV-2から選択される。

0021

他の関連する特定の実施形態では、前記真菌は、アスペルギルス属(Aspergillus)、ブラストミセス属(Blastomyces)、コクシジオイデス属(Coccidioides)およびニューシスチス属(Pneumocystis)から選択される。他の関連する特定の実施形態では、前記真菌は酵母であり、別の特定の実施形態では、カンジダ属(Candida)であり、さらに別の実施形態では、カンジダ属は、C.アルビカンス(C. albicans)、C.グラブラタ(C. glabrata)、C.クルセイ(C. krusei)、C.ルシニアエ(C. lusitaniae)、C.トロピカリス(C. tropicalis)およびC.パラシロシス(C. parapsilosis)から選択される。

0022

前記特定の実施形態のいずれかによれば、前記抗原は、寄生生物に由来し、別の特定の実施形態では、原生動物であり、別の特定の実施形態では、プラスモディウム属(Plasmodium)であり、さらに別の実施形態では、熱帯熱マラリア原虫(P. falciparum)、三日熱マラリア原虫(P. vivax)、四日熱マラリア原虫(P. malariae)および卵形マラリア原虫(P. ovale)から選択される。他の特定の実施形態では、前記寄生生物は、アカントアメーバ(Acanthamoeba)、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)、住血線虫属(Angiostrongylus)、マンソン住血吸虫(Schistosoma mansonii)、ビルハルツ住血吸虫(Schistosoma haematobium)、日本住血吸虫(Schistosoma japonicum)、メコン住血吸虫(Schistosoma mekongi)、クリプトスポリジウム属(Cryptosporidium)、鉤虫属(Ancylostoma)、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)、大腸アメーバ(Entamoeba coli)、エントアメーバディスパー(Entamoeba dispar)、ハルマンアメーバ(Entamoeba hartmanni)、ポレック・アメーバ(Entamoeba polecki)、バンクロフト糸状虫(Wuchereria bancrofti)、ジアルディア属(Giardia)、リーシュマニア属(Leishmania)、ギョウチュウ(Enterobius vermicularis)、回虫(Ascaris lumbricoides)、ヒト鞭虫(Trichuris trichuria)、アメリカ鉤虫(Necator americanus)、ズビニ鉤虫(Ancylostoma duodenale)、マレー糸状虫(Brugia malayi)、回旋糸状虫(Onchocerca volvulus)、メジナ虫(Dracanculus medinensis)、旋毛虫(Trichinella spiralis)、糞線虫(Strongyloides stercoralis)、肝吸虫(Opisthorchis sinensis)、肺吸虫属(Paragonimus sp)、肝蛭(Fasciola hepatica)、ファスキオラ・マグナ(Fasciola magna)、巨大肝蛭(Fasciola gigantica)、無鉤条虫(Taenia saginata)、および有鉤条虫(Taenia solium)から選択される。

0023

前記特定の実施形態のいずれかによれば、前記抗原は、少なくとも1種の癌細胞に由来する。別の特定の実施形態では、この癌細胞は、原発性固形腫瘍起源とし、他の特定の実施形態では、癌細胞は、転移性または二次固形腫瘍を起源とし、他の特定の実施形態では、癌細胞は、循環腫瘍または腹水腫瘍である癌を起源とする。関連する特定の実施形態では、癌細胞は、癌、卵巣癌乳癌前立腺癌線維肉腫粘液肉腫脂肪肉腫軟骨肉腫骨形成肉腫脊索腫血管肉腫内皮肉腫、リンパ管肉腫腹膜偽性粘液腫リンパ管内皮肉腫、骨膜性腫瘍、中皮腫ユーイング腫平滑筋肉腫横紋筋肉腫結腸癌膵臓癌扁平上皮癌基底細胞癌腺癌汗腺癌皮脂腺癌、乳頭癌乳頭腺癌腺癌、髄様癌気管支癌腎細胞癌肝癌胆管癌絨毛癌精上皮腫胎生期癌、およびウィルムス腫瘍から選択される癌を起源とする。他の関連する特定の実施形態では、癌細胞は、精巣腫瘍肺癌小細胞肺癌膀胱癌上皮癌グリオーマ星状細胞腫髄芽腫頭蓋咽頭腫上衣細胞腫松果体腫血管芽細胞腫聴音神経腫、希突起グリオーマ、髄膜腫黒色腫神経芽細胞腫網膜芽腫白血病リンパ腫多発性骨髄腫ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、およびH鎖病から選択される癌を起源とする。

0024

前記特定の実施形態のいずれかによれば、抗原は、自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性である。別の特定の実施形態では、自己免疫疾患に関連するエピトープ、生体分子、細胞または組織は、前記自己免疫疾患が全身性エリテマトーデスであるとき、snRNPから選択され、前記自己免疫疾患がグレーブス病であるとき、チログロブリンチロトロピン受容体および甲状腺上皮細胞のうちの少なくとも1つであり、前記自己免疫疾患が血小板減少性紫斑病であるとき、血小板であり、前記自己免疫疾患が天疱瘡であるとき、天疱瘡抗原、デスモグレイン-3、デスモプラキンエンボプラキンおよび水疱性類天疱瘡抗原1のうちの少なくとも1つであり、前記自己免疫疾患が多発性硬化症であるとき、ミエリン塩基性タンパク質であり、前記自己免疫疾患が1型糖尿病であるとき、膵島β細胞であり、そして前記自己免疫疾患が重症無力症であるとき、アセチルコリン受容体である。

0025

別の実施形態では、免疫応答を誘導または増強するための医薬組成物であって、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、製薬的に許容される担体または賦形剤を含む、上記医薬組成物が提供される。別の実施形態では、免疫応答を誘導または増強するための医薬組成物であって、抗原と、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、製薬的に許容される担体または賦形剤とを含む、上記医薬組成物が提供される。別の実施形態では、免疫応答を誘導または増強するための医薬組成物であって、抗原と、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、トール様受容体(TLR)アゴニストと、製薬的に許容される担体または賦形剤とを含む、上記医薬組成物が提供される。別の実施形態では、上記TLRアゴニストは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択される。別の実施形態では、免疫応答を誘導または増強するための医薬組成物であって、抗原と、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、サポニンおよびサポニン擬似体から選択される少なくとも1種のコアジュバントと、製薬的に許容される担体または賦形剤とを含む、上記医薬組成物が提供される。別の実施形態では、免疫応答を誘導または増強するための医薬組成物であって、抗原と、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、油およびISCOMATRIX(商標)のうちの少なくとも1つを含む製薬的に許容される担体とを含む、上記医薬組成物が提供される。別の実施形態では、免疫応答を誘導または増強するための医薬組成物であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)(i)少なくとも1種のコアジュバント、(ii)少なくとも1種のTLRアゴニスト、(iii)少なくとも1種のイミダゾキノリン免疫応答修飾因子、および(iv)少なくとも1種の二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)のうちの1つ以上と、(d)製薬的に許容される担体または賦形剤とを含む、上記医薬組成物が提供される。別の特定の実施形態では、(i)コアジュバントが存在する場合、これは、alum、植物アルカロイドおよび界面活性剤から選択され、その際、植物アルカロイドはトマチンであり、界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択され、(ii)TLRアゴニストが存在する場合、これは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択され、(iii)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子が存在する場合、これは、レシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモド(gardiquimod)から選択される。

0026

別の実施形態では、免疫応答を誘導または増強するための医薬組成物であって、抗原と、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、少なくとも1種のコアジュバントと、製薬的に許容される担体とを含み、その際、上記コアジュバントが、サイトカイン、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマー、および界面活性剤から選択され、上記製薬的に許容される担体が、リン酸カルシウム、水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、リポソーム、および微粒子から選択される担体を含む、上記医薬組成物が提供される。別の特定の実施形態では、サイトカインは、GM-CSF、IL-2、IL-7、IL-12、TNFおよびIFN-γから選択され、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーは、Pluronic (登録商標)L121、CRL1005、PLGA、PLA、PLG、およびpolyl:Cから選択され、また、界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンからなる群より選択される。

0027

別の実施形態では、抗原をコードする核酸配列に機能的に結合したプロモーターを含む少なくとも1種の組換え発現構築物と、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、製薬的に許容される担体または賦形剤とを含む、医薬組成物が提供される。別の特定の実施形態では、組換え発現構築物は、ウイルスベクター中に存在し、別の特定の実施形態では、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、ポックスウイルス、およびレトロウイルスから選択されるウイルス中に存在する。

0028

前記医薬組成物の別の特定の実施形態によれば、抗原とGLAとは、互いに接触しており、また、前記医薬組成物の他の特定の実施形態によれば、抗原とGLAとは、互いに接触していない。抗原とGLAとが互いに接触していない別の特定の実施形態では、両者は個別の容器中に存在する。他の実施形態では、免疫応答を誘導または増強するための医薬組成物であって、抗原と第1の製薬的に許容される担体または賦形剤とを含む第1の組合せ、およびグルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と第2の製薬的に許容される担体または賦形剤とを含む第2の組合せを含み、その際、抗原とGLAとは、互いに接触していない、上記医薬組成物が提供される。別の実施形態では、抗原とGLAとは個別の容器中に存在する。関連する特定の実施形態では、前記第1の製薬的に許容される担体または賦形剤は、前記第2の製薬的に許容される担体または賦形剤とは異なる。他の関連する実施形態では、前記第1の製薬的に許容される担体または賦形剤は、前記第2の製薬的に許容される担体または賦形剤と異ならない。

0029

別の実施形態では、感染症罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における感染症を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記感染症に関連する少なくとも1種の感染病原体に由来するか、あるいは該病原体と免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記感染症を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、感染症に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における感染症を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)トール様受容体(TLR)アゴニストとを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記感染症に関連する少なくとも1種の感染病原体に由来するか、あるいは該病原体と免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記感染症を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。さらに別の実施形態では、前記TLRアゴニストは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択される。別の実施形態では、感染症に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における感染症を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)サポニンおよびサポニン擬似体からなる群より選択される少なくとも1種のコアジュバントとを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記感染症に関連する少なくとも1種の感染病原体に由来するか、あるいは該病原体と免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記感染症を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、感染症に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における感染症を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)油およびISCOMATRIX(商標)のうちの少なくとも1つを含む担体とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記感染症に関連する少なくとも1種の感染病原体に由来するか、あるいは該病原体と免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記感染症を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、感染症に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における感染症を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)(i)少なくとも1種のコアジュバント、(ii)少なくとも1種のTLRアゴニスト、(iii)少なくとも1種のイミダゾキノリン免疫応答修飾因子、および(iv)少なくとも1種の二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)のうちの1つ以上とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記感染症に関連する少なくとも1種の感染病原体に由来するか、あるいは該病原体と免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記感染症を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、(i)コアジュバントが存在する場合、これは、alum、植物アルカロイドおよび界面活性剤から選択され、その際、植物アルカロイドはトマチンであり、界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択され、(ii)TLRアゴニストが存在する場合、これは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原からなる群より選択され、そして(iii)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子が存在する場合、これは、レシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモド(gardiquimod)からなる群より選択される。

0030

別の実施形態では、感染症に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における感染症を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)コアジュバントおよび製薬的に許容される担体のうちの少なくとも1つとを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記コアジュバントが、サイトカイン、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマー、および界面活性剤から選択され、上記製薬的に許容される担体が、リン酸カルシウム、水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、リポソーム、および微粒子からなる群より選択される担体を含んでおり、上記抗原が、上記感染症に関連する少なくとも1種の感染病原体に由来するか、あるいは該病原体と免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記感染症を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、前記サイトカインは、GM-CSF、IL-2、IL-7、IL-12、TNF-αおよびIFN-γから選択され、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーは、Pluronic L121、CRL1005、PLGA、PLA、PLG、およびpolyl:Cから選択され、また、界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンからなる群より選択される。

0031

別の実施形態では、感染症に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における感染症を治療または予防する方法であって、(a)抗原をコードする核酸配列に機能的に結合したプロモーターを含む少なくとも1種の組換え発現構築物と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記感染症に関連する少なくとも1種の感染病原体に由来するか、あるいは該病原体と免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記感染症を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、前記組換え発現構築物はウイルスベクター中に存在し、さらに別の特定の実施形態では、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、ポックスウイルス、およびレトロウイルスから選択されるウイルス中に存在する。前述の方法に関する特定の実施形態によれば、前記抗原は、細菌、ウイルス、および真菌から選択される少なくとも1種の感染病原体に由来する。

0032

別の実施形態では、自己免疫疾患に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における自己免疫疾患を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記自己免疫疾患を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、自己免疫疾患に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における自己免疫疾患を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)トール様受容体(TLR)アゴニストとを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記自己免疫疾患を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、前記TLRアゴニストは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択される。別の実施形態では、自己免疫疾患に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における自己免疫疾患を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)サポニンおよびサポニン擬似体からなる群より選択される少なくとも1種のコアジュバントとを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記自己免疫疾患を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、自己免疫疾患に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における自己免疫疾患を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)油およびISCOMATRIX(商標)のうちの少なくとも1つを含む担体とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記自己免疫疾患を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、自己免疫疾患に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における自己免疫疾患を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)(i)少なくとも1種のコアジュバント、(ii)少なくとも1種のTLRアゴニスト、(iii)少なくとも1種のイミダゾキノリン免疫応答修飾因子、および(iv)少なくとも1種の二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)のうちの1つ以上とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記自己免疫疾患を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、(i)コアジュバントが存在する場合、これは、alum、植物アルカロイドおよび界面活性剤から選択され、その際、植物アルカロイドはトマチンであり、界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択され、(ii)TLRアゴニストが存在する場合、これは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原からなる群より選択され、そして(iii)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子が存在する場合、これは、レシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモドからなる群より選択される。

0033

別の実施形態では、自己免疫疾患に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における自己免疫疾患を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)コアジュバントおよび製薬的に許容される担体のうちの少なくとも1つとを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記コアジュバントは、サイトカイン、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマー、および界面活性剤から選択され、上記製薬的に許容される担体は、リン酸カルシウム、水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、リポソーム、および微粒子からなる群より選択される担体を含んでおり、また、上記抗原は、上記自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記自己免疫疾患を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、前記サイトカインは、GM-CSF、IL-2、IL-7、IL-12、TNF-αおよびIFN-γから選択され、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーは、Pluronic L121、CRL1005、PLGA、PLA、PLG、およびpolyl:Cから選択され、そして界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンからなる群より選択される。

0034

別の実施形態では、自己免疫疾患に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における自己免疫疾患を治療または予防する方法であって、(a)抗原をコードする核酸配列に機能的に結合したプロモーターを含む少なくとも1種の組換え発現構築物と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来する、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記自己免疫疾患を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、前記組換え発現構築物はウイルスベクター中に存在し、別の特定の実施形態では、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、ポックスウイルス、およびレトロウイルスから選択されるウイルス中に存在する。

0035

自己免疫疾患を治療または予防する方法に関する、前記特定の実施形態において、自己免疫疾患は、1型糖尿病、慢性関節リウマチ、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、重症無力症、クローン病、グレーブス病、血小板減少性紫斑、および天疱瘡から選択される。自己免疫疾患を治療または予防する方法に関する、前記の他の特定の実施形態では、自己免疫疾患に関連するエピトープ、生体分子、細胞または組織は、上記自己免疫疾患が全身性エリテマトーデスであるとき、snRNPから選択され、上記自己免疫疾患がグレーブス病であるとき、チログロブリン、チロトロピン受容体および甲状腺上皮細胞のうちの少なくとも1つであり、上記自己免疫疾患が血小板減少性紫斑であるとき、血小板であり、上記自己免疫疾患が天疱瘡であるとき、天疱瘡抗原、デスモグレイン-3、デスモプラキン、エンボプラキンおよび水疱性類天疱瘡抗原1のうちの少なくとも1つであり、上記自己免疫疾患が多発性硬化症であるとき、ミエリン塩基性タンパク質であり、上記自己免疫疾患が1型糖尿病であるとき、膵島β細胞であり、上記自己免疫疾患が重症無力症であるとき、アセチルコリン受容体である。

0036

別の実施形態によれば、癌に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における癌を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記癌に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記癌を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。他の実施形態によれば、癌に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における癌を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)トール様受容体(TLR)アゴニストとを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記癌に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記癌を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、前記TLRアゴニストは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択される。他の実施形態によれば、癌に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における癌を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)サポニンおよびサポニン擬似体からなる群より選択される少なくとも1種のコアジュバントとを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記癌に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記癌を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。

0037

他の実施形態によれば、癌に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における癌を治療または予防する方法であって、(a)抗原;(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA);および(c)油およびISCOMATRIX(商標)のうちの少なくとも1つを含む担体を含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記癌に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記癌を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態によれば、癌に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における癌を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)(i)少なくとも1種のコアジュバント、(ii)少なくとも1種のTLRアゴニスト、(iii)少なくとも1種のイミダゾキノリン免疫応答修飾因子、および(iv)少なくとも1種の二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)のうちの1つ以上とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記癌に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって、上記癌を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、(i)コアジュバントが存在する場合、これは、alum、植物アルカロイドおよび界面活性剤からなる群より選択され、その際、植物アルカロイドはトマチンであり、界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択され、(ii)TLRアゴニストが存在する場合、これは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原からなる群より選択され、そして(iii)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子が存在する場合、これは、レシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモド(gardiquimod)よりなる群から選択される。他の実施形態によれば、癌に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における癌を治療または予防する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)コアジュバントおよび製薬的に許容される担体のうちの少なくとも1つとを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記コアジュバントは、サイトカイン、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマー、および界面活性剤からなる群より選択され、上記製薬的に許容される担体は、リン酸カルシウム、水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、リポソーム、および微粒子からなる群より選択される担体を含んでおり、上記抗原は、上記癌に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって上記癌を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、前記サイトカインは、GM-CSF、IL-2、IL-7、IL-12、TNF-αおよびIFN-γから選択され、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーは、Pluronic L121、CRL1005、PLGA、PLA、PLG、およびpolyl:Cから選択され、そして界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択される。他の実施形態によれば、癌に罹患している、または罹患するリスクのあることが疑われる被験者における癌を治療または予防する方法であって、(a)抗原をコードする核酸配列に機能的に結合したプロモーターを含む少なくとも1種の組換え発現構築物と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与し、その際、上記抗原は、上記癌に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、あるいはこれらと免疫学的に交差反応性であり、これによって上記癌を治療または予防することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、前記組換え発現構築物はウイルスベクター中に存在し、別の特定の実施形態では、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、ポックスウイルス、およびレトロウイルスから選択されるウイルス中に存在する。

0038

癌を治療または予防する前記方法の他の特定の実施形態では、前記抗原は、少なくとも1種の癌細胞に由来し、別の特定の実施形態では、原発性固形腫瘍に由来するものであり、他の特定の実施形態では、上記癌細胞は、転移性または二次固形腫瘍である癌に由来するものであり、他の特定の実施形態では、上記癌細胞は、循環腫瘍または腹水腫瘍である癌に由来する。特定の実施形態では、前記癌細胞は、頚癌、卵巣癌、乳癌、前立腺癌、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨形成肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、腹膜偽性粘液腫、リンパ管内皮肉腫、骨膜性腫瘍、中皮腫、ユーイング腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、結腸癌、膵臓癌、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、皮脂腺癌、乳頭癌、乳頭腺癌、嚢腺癌、髄様癌、気管支癌、腎細胞癌、肝癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎生期癌、およびウィルムス腫瘍から選択される癌に由来する。他の特定の実施形態では、前記癌細胞は、精巣腫瘍、肺癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮癌、グリオーマ、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣細胞腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴音神経腫、希突起グリオーマ、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、網膜芽腫、白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、およびH鎖病から選択される癌に由来する。

0039

感染症または自己免疫疾患もしくは癌を治療または予防する前記方法のいずれか1つの別の特定の実施形態によれば、投与ステップを1回実施するが、このような方法のさらに別の特定の実施形態では、投与ステップを少なくとも2回実施し、別の特定の実施形態では、投与ステップを少なくとも3回実施し、別の特定の実施形態では、投与ステップを4回以上実施する。感染症または自己免疫疾患もしくは癌を治療または予防する前記方法のいずれか1つのさらに別の特定の実施形態によれば、投与ステップの前に、細菌抽出物、ウイルス生ワクチン、抗原をコードする核酸配列に機能的に結合したプロモーターを含む少なくとも1種の組換え発現構築物、ならびに抗原をコードする核酸配列に機能的に結合されたプロモーターを含むウイルスベクターから選択される初回免疫物質で、被験者を初回免疫する。別の実施形態では、前記細菌抽出物は、バチルスカルメットゲランBCG)に由来する。

0040

別の実施形態では、被験者において所望の抗原特異的免疫応答を誘導または増強する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、被験者において所望の抗原特異的免疫応答を誘導または増強する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)トール様受容体(TLR)アゴニストとを含むワクチン組成物を上記被験者に投与することを含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、前記TLRアゴニストは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択される。別の実施形態では、被験者において所望の抗原特異的免疫応答を誘導または増強する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)サポニンおよびサポニン擬似体からなる群より選択される少なくとも1種のコアジュバントとを含むワクチン組成物を上記被験者に投与することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態では、被験者において所望の抗原特異的免疫応答を誘導または増強する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)油およびISCOMATRIX(商標)のうちの少なくとも1つを含む担体とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与することを含む、上記方法が提供される。別の実施形態によれば、被験者において所望の抗原特異的免疫応答を誘導または増強する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)(i)少なくとも1種のコアジュバント、(ii)少なくとも1種のTLRアゴニスト、(iii)少なくとも1種のイミダゾキノリン免疫応答修飾因子、および(iv)少なくとも1種の二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)のうちの1つ以上とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与することを含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、コアジュバントが存在する場合、これは、alum、植物アルカロイドおよび界面活性剤から選択され、その際、植物アルカロイ
ドはトマチンから選択され、界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択され、(ii)TLRアゴニストが存在する場合、これは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原からなる群より選択され、(iii)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子が存在する場合、これは、レシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモドから選択される。

0041

別の実施形態では、被験者において所望の抗原特異的免疫応答を誘導または増強する方法であって、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)コアジュバントおよび製薬的に許容される担体のうちの少なくとも1つとを含むワクチン組成物を上記被験者に投与することを含み、その際、上記コアジュバントは、サイトカイン、ブロックコポリマー、生物分解性ポリマー、および界面活性剤から選択され、上記製薬的に許容される担体は、リン酸カルシウム、水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、リポソーム、および微粒子から選択される担体を含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、前記サイトカインは、GM-CSF、IL-2、IL-7、IL-12、TNF-αおよびIFN-γから選択され、前記ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーは、Pluronic L121、CRL1005、PLGA、PLA、PLG、およびpolyl:Cから選択され、そして界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンからなる群より選択される。

0042

別の実施形態では、被験者において所望の抗原特異的免疫応答を誘導または増強する方法であって、(a)抗原をコードする核酸配列に機能的に結合したプロモーターを含む少なくとも1種の組換え発現構築物と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)とを含むワクチン組成物を上記被験者に投与することを含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、前記組換え発現構築物は、ウイルスベクター中に存在し、別の特定の実施形態では、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、ポックスウイルス、およびレトロウイルスから選択されるウイルス中に存在する。

0043

被験者において所望の抗原特異的応答を誘導または増強する前記方法の別の特定の実施形態では、GLAは3'-O-脱アシル化されていない。被験者において所望の抗原特異的応答を誘導または増強する前記方法の別の特定の実施形態では、GLAは、(i)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン1位と還元末端グルコサミンのヘキソサミン6位との間でエーテル結合により非還元末端グルコサミンに結合した還元末端グルコサミンを有するジグルコサミン骨格と、(ii)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン4位に結合したO-ホスホリル基と、(iii)6つ以下の脂肪族アシル鎖とを含み、その際、上記脂肪族アシル鎖の1つが、エステル結合により還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合し、上記脂肪族アシル鎖の1つが、アミド結合により非還元末端グルコサミンの2-アミノに結合しかつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含み、そして、上記脂肪族アシル鎖の1つが、エステル結合により非還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合しかつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含む。関連する別の特定の実施形態では、TLRアゴニストが存在する場合、これは、TLR-2、TLR-3、TLR-4、TLR-5、TLR-6、TLR-7、TLR-8およびTLR-9から選択される少なくとも1種のTLRと相互作用することにより、生体シグナルを送達することができる。別の特定の実施形態では、前記TLRアゴニストは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択される。

0044

被験者において所望の抗原特異的応答を誘導または増強する前記方法の別の特定の実施形態では、前記GLAは、下記式:

0045

[式中、R1、R3、R5およびR6はC11-C20アルキルであり;R2およびR4はC12-C20アルキルである]
を有する。

0046

被験者において所望の抗原特異的応答を誘導または増強する前記方法の別の特定の実施形態では、前記ワクチン組成物は、宿主において免疫応答を誘導することができる。別の特定の実施形態では、この免疫応答は、前記抗原に特異的である。被験者において所望の抗原特異的応答を誘導または増強する前記方法の別の特定の実施形態では、前記抗原は、宿主において、体液性応答および細胞性応答から選択される免疫応答を誘導することができる。被験者において所望の抗原特異的応答を誘導または増強する前記方法の別の特定の実施形態では、前記ワクチン組成物は、宿主において、TH1型Tリンパ球応答、TH2型Tリンパ球応答、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)応答、抗体応答、サイトカイン応答、リンホカイン応答、ケモカイン応答、および炎症性応答からなる群より選択される少なくとも1種の免疫応答を誘導することができる。被験者において所望の抗原特異的応答を誘導または増強する前記方法の別の特定の実施形態では、前記ワクチン組成物は、宿主において、(a)1種以上のサイトカインの産生であって、該サイトカインが、インターフェロン−γ(IFN-γ)および腫瘍壊死因子−α(TNF-α)からなる群より選択される上記産生、(b)1種以上のインターロイキンの産生であって、該インターロイキンが、IL-1、IL-2、IL-3、IL-4、IL-6、IL-8、IL-10、IL-12、IL-13、IL-16、IL-18およびIL-23から選択される、上記産生、(c)1種以上のケモカインの産生であって、該ケモカインが、MIP-1α、MIP-1β、RANTES、CCL4およびCCL5から選択される、上記産生、ならびに(d)記憶T細胞応答、記憶B細胞応答、エフェクターT細胞応答、細胞傷害性T細胞応答、およびエフェクターB細胞応答から選択されるリンパ球応答、からなる群より選択される少なくとも1種の免疫応答を誘導することができる。

0047

他の特定の実施形態によれば、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)を混合することを含む、ワクチン組成物の調製方法が提供される。他の特定の実施形態によれば、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)トール様受容体(TLR)アゴニストとを混合することを含む、ワクチン組成物の調製方法が提供される。別の特定の実施形態では、前記TLRアゴニストは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択される。他の特定の実施形態によれば、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)サポニンおよびサポニン擬似体からなる群より選択される少なくとも1種のコアジュバントとを混合することを含む、ワクチン組成物の調製方法が提供される。別の特定の実施形態によれば、(a)抗原、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)油およびISCOMATRIX(商標)のうちの少なくとも1つを含む担体とを混合することを含む、ワクチン組成物の調製方法が提供される。他の特定の実施形態によれば、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)(i)少なくとも1種のコアジュバント、(ii)少なくとも1種のTLRアゴニスト、(iii)少なくとも1種のイミダゾキノリン免疫応答修飾因子、および(iv)少なくとも1種の二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)のうちの1つ以上とを混合することを含む、ワクチン組成物の調製方法が提供される。別の特定の実施形態では、(i)コアジュバントが存在する場合、これは、alum、植物アルカロイドおよび界面活性剤からなる群より選択され、その際、植物アルカロイドはトマチンから選択され、界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択され、(ii)TLRアゴニストが存在する場合、これは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原からなる群より選択され、そして(iii)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子が存在する場合、これは、レシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモド(gardiquimod)からなる群より選択される。他の特定の実施形態によれば、(a)抗原と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(c)コアジュバントおよび製薬的に許容される担体のうちの少なくとも1つとを混合することを含む、ワクチンの調製方法であって、上記コアジュバントが、サイトカイン、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマー、および界面活性剤から選択され、上記製薬的に許容される担体が、リン酸カルシウム、水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、リポソーム、および微粒子からなる群より選択される担体を含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、前記サイトカインは、GM-CSF、IL-2、IL-7、IL-12、TNF-αおよびIFN-γから選択され、前記ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーは、Pluronic L121、CRL1005、PLGA、PLA、PLG、およびpolyl:Cから選択され、また、前記界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択される。

0048

他の特定の実施形態によれば、(a)抗原をコードする核酸配列に機能的に結合したプロモーターを含む少なくとも1種の組換え発現構築物と、(b)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)とを混合することを含む、ワクチン組成物の調製方法が提供される。別の特定の実施形態では、前記組換え発現構築物はウイルスベクター中に存在し、別の特定の実施形態では、アデノウイルス、アデノ関連ウイルス、ヘルペスウイルス、レンチウイルス、ポックスウイルス、およびレトロウイルスから選択されるウイルス中に存在する。特定の実施形態では、GLAは3'-O-脱アシル化されていない。特定の実施形態では、GLAは、(i)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン1位と還元末端グルコサミンのヘキソサミン6位との間でエーテル結合により非還元末端グルコサミンに結合した還元末端グルコサミンを有するジグルコサミン骨格と、(ii)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン4位に結合したO-ホスホリル基と、(iii)6つ以下の脂肪族アシル鎖とを含み、その際、上記脂肪族アシル鎖の1つは、エステル結合により還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合し、上記脂肪族アシル鎖の1つは、アミド結合により非還元末端グルコサミンの2-アミノに結合しかつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含み、そして、上記脂肪族アシル鎖の1つは、エステル結合により非還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合しかつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含む。特定の実施形態では、前記TLRアゴニストは、TLR-2、TLR-3、TLR-4、TLR-5、TLR-6、TLR-7、TLR-8およびTLR-9から選択される少なくとも1種のTLRと相互作用することにより、生体シグナルを送達することができる。別の特定の実施形態では、前記TLRアゴニストは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択される。

0049

ワクチン組成物を調製する前記方法の特定の実施形態によれば、GLAは、下記式:

0050

[式中、R1、R3、R5およびR6はC11-C20アルキルであり;R2およびR4はC12-C20アルキルである]
を有する。

0051

別の特定の実施形態において、前記混合ステップは、乳化することを含み、別の特定の実施形態では、混合ステップは、粒子を形成することを含み、別の特定の実施形態では、前記粒子は微粒子を含む。別の特定の実施形態では、前記混合ステップは、前記抗原の全部もしくは一部または前記GLAの全部もしくは一部を含む沈降物を形成することを含む。

0052

他の特定の実施形態では、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、製薬的に許容される担体または賦形剤とを含む、免疫アジュバント医薬組成物が提供される。他の特定の実施形態によれば、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、トール様受容体(TLR)アゴニストとを含む、免疫アジュバント組成物が提供される。別の特定の実施形態では、前記TLRアゴニストは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択される。他の特定の実施形態では、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、サポニンおよびサポニン擬似体から選択される少なくとも1種のコアジュバントとを含む、免疫アジュバント組成物が提供される。別の特定の実施形態では、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、油およびISCOMATRIX(商標)のうちの少なくとも1つを含む製薬的に許容される担体とを含む、免疫アジュバント医薬組成物が提供される。他の特定の実施形態では、(a)グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(b)(i)少なくとも1種のコアジュバント、(ii)少なくとも1種のTLRアゴニスト、(iii)少なくとも1種のイミダゾキノリン免疫応答修飾因子、および(iv)少なくとも1種の二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)のうちの1つ以上とを含む、免疫アジュバント組成物が提供される。

0053

別の特定の実施形態では、(i)コアジュバントが存在する場合、これは、alum、植物アルカロイドおよび界面活性剤からなる群より選択され、その際、植物アルカロイドはトマチンであり、界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択され、(ii)TLRアゴニストが存在する場合、これは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原からなる群より選択され、そして(iii)イミダゾキノリン免疫応答修飾因子が存在する場合、これは、レシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモド(gardiquimod)からなる群より選択される。

0054

別の特定の実施形態では、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、コアジュバントおよび製薬的に許容される担体のうちの少なくとも1つとを含む、免疫アジュバント組成物であって、上記コアジュバントは、サイトカイン、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマー、および界面活性剤からなる群より選択され、上記製薬的に許容される担体は、リン酸カルシウム、水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、リポソーム、および微粒子から選択される担体を含む、上記組成物が提供される。別の特定の実施形態では、前記サイトカインは、GM-CSF、IL-2、IL-7、IL-12、TNFおよびIFN-γから選択され、前記ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーは、Pluronic L121、CRL1005、PLGA、PLA、PLG、およびpolyl:Cから選択され、そして前記界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンからなる群より選択される。

0055

別の特定の実施形態では、宿主における免疫応答性改変する方法であって、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、製薬的に許容される担体または賦形剤とを含む免疫アジュバント医薬組成物を上記宿主に投与し、これによって宿主の免疫応答性を改変することを含む、上記方法が提供される。他の特定の実施形態では、宿主における免疫応答性を改変する方法であって、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(b)トール様受容体(TLR)アゴニストとを含む免疫アジュバント組成物を上記宿主に投与し、これによって宿主の免疫応答性を改変することを含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、前記TLRアゴニストは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択される。他の特定の実施形態では、宿主における免疫応答性を改変する方法であって、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、サポニンおよびサポニン擬似体からなる群より選択される少なくとも1種のコアジュバントとを含む免疫アジュバント組成物を上記宿主に投与し、これによって宿主の免疫応答性を改変することを含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、宿主における免疫応答性を改変する方法であって、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、油およびISCOMATRIX(商標)のうちの少なくとも1つを含む製薬的に許容される担体を含む免疫アジュバント組成物を上記宿主に投与し、これによって宿主の免疫応答性を改変することを含む、上記方法が提供される。他の特定の実施形態では、宿主における免疫応答性を改変する方法であって、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、(i)少なくとも1種のコアジュバント、(ii)少なくとも1種のTLRアゴニスト、(iii)少なくとも1種のイミダゾキノリン免疫応答修飾因子、(iv)少なくとも1種の二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)のうちの1つ以上とを含む免疫アジュバント組成物を上記宿主に投与し、これによって宿主の免疫応答性を改変することを含む、上記方法が提供される。

0056

別の特定の実施形態では、コアジュバントが存在する場合、これは、alum、植物アルカロイドおよび界面活性剤から選択され、その際、植物アルカロイドはトマチンであり、界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンから選択され、TLRアゴニストが存在する場合、これは、リポ多糖、ペプチドグリカン、polyl:C、CpG、3M003、フラジェリン、真核リボソーム伸長および開始因子4aのリーシュマニアホモログ(LeIF)、ならびに少なくとも1種のC型肝炎抗原から選択され、イミダゾキノリン免疫応答修飾因子が存在する場合、これは、レシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモドからなる群より選択される。

0057

他の特定の実施形態では、宿主における免疫応答性を改変する方法であって、グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)と、コアジュバントおよび製薬的に許容される担体のうちの少なくとも1つとを含む免疫アジュバント組成物を上記宿主に投与し、その際、上記コアジュバントは、サイトカイン、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマー、および界面活性剤からなる群より選択され、上記製薬的に許容される担体は、リン酸カルシウム、水中油型エマルジョン、油中水型エマルジョン、リポソーム、および微粒子からなる群より選択される担体を含んでおり、これによって宿主における免疫応答性を改変することを含む、上記方法が提供される。別の特定の実施形態では、前記サイトカインは、GM-CSF、IL-2、IL-7、IL-12、TNF-αおよびIFN-γから選択され、前記ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーは、Pluronic L121、CRL1005、PLGA、PLA、PLG、およびpolyl:Cから選択され、そして前記界面活性剤は、サポニン、Polysorbate 80、Span 85およびステアリルチロシンからなる群より選択される。

0058

宿主における免疫応答性を改変する前記方法の別の特定の実施形態では、投与ステップを1回、2回、3回、4回以上実施する。宿主における免疫応答性を改変する前記方法の別の特定の実施形態では、宿主における免疫応答性の改変は、免疫応答を誘導または増強することを含む。宿主における免疫応答性を改変する前記方法の別の特定の実施形態では、宿主における免疫応答性の改変は、免疫応答を下方制御することを含む。宿主における免疫応答性を改変する前記方法の別の特定の実施形態では、この方法は、誘導または増強した免疫応答性が所望される感染症に関連する少なくとも1種の感染病原体に由来するか、またはこれと免疫学的に交差反応性である抗原を同時に、または連続的かついずれかの順序で投与することをさらに含む。別のこのような特定の実施形態では、抗原の投与ステップは、1回、2回、3回、4回以上実施する。宿主における免疫応答性を改変する前記方法の他の特定の実施形態では、この方法は、下方制御した免疫応答性が所望される自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、またはこれと免疫学的に交差反応性である抗原を同時に、または連続的かついずれかの順序で投与することを含む。別のこのような特定の実施形態では、抗原の投与ステップは、1回、2回、3回、4回以上実施する。宿主における免疫応答性を改変する前記方法の別の特定の実施形態では、この方法は、誘導または増強した免疫応答性が所望される癌に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、またはこれと免疫学的に交差反応性である抗原を同時に、または連続的かついずれかの順序で投与することを含む。別のこのような特定の実施形態では、抗原の投与ステップは、1回、2回、3回、4回以上実施する。

0059

別の実施形態では、第1の容器に前述の免疫アジュバント組成物を、そして、第2の容器に抗原を含むキットであって、上記免疫アジュバント組成物が、上記抗原と接触していない、上記キットが提供される。別の実施形態では、第1の容器に前述の免疫アジュバント組成物を、そして、第2の容器に、抗原をコードする核酸配列に機能的に結合したプロモーターを含む少なくとも1種の組換え発現構築物を含むキットであって、上記免疫アジュバント組成物が上記組換え発現構築物と接触していない、上記キットが提供される。前記のキットの別の特定の実施形態では、前記抗原は、細菌、ウイルス、酵母および原生動物から選択される少なくとも1種の感染病原体に由来する。前記のキットの他の特定の実施形態では、前記抗原は、少なくとも1種の癌細胞に由来する。前記のキットの別の特定の実施形態では、前記抗原は、自己免疫疾患に関連する少なくとも1種のエピトープ、生体分子、細胞または組織に由来するか、またはこれと免疫学的に交差反応性である。

0060

本発明の前記またはその他の態様は、以下の詳細な説明および添付の図面を参照にして、明らかになるであろう。加えて、様々な参考文献を本明細書に記載しているが、これらの文献は、本発明のいくつかの態様をさらに詳しく説明するものであり、従って、その全文を参照により本明細書に組み込まれる。

図面の簡単な説明

0061

図1は、MPL-AFおよびGLA-AF中の汚染物質の数および量を明示するHPLCデータを示す。これらのクロマトグラムは、Agilent 1100システムおよびESA CoronaCAD検出器を用いて収集した。この方法は、Waters Atlantis C18カラム上でメタノールクロロホルム勾配を用いて実施した。注入物は、GLAおよびMPLをそれぞれ2.5μgと、可溶化剤として用いた合成ホスホコリンPOPC)0.27μgとを含有した。
図2は、GLA刺激に応答してMono Mac6細胞系のヒトマクロファージパネルa〜e)、およびPBMC由来のDC(パネルf〜h)により発現されたサイトカインおよびケモカインのレベルを明示するELISAデータを示す。GSKBiologicals MPL(登録商標)(MPL-AF)、GLA(GLA-AF)、またはAFビヒクルのみ、の水性製剤を用いて、1x105細胞/ウェルで細胞を24時間培養した。上清におけるMIP-1b、IP-10、IL-6、IL-23およびIL-1bレベルをサンドイッチELISAにより測定した。
図3は、GLA-AF、またはGLA-SEと一緒に製剤化した、2つの異なる用量のFluzoneワクチンを用いた各免疫化から1週間後(すなわち、パネルAが第7日で;パネルBが第28日)にマウスで誘導された抗Fluzone抗体産生のレベルを、Fluzone単独との比較により明示するELISAデータを示す。パネルAおよびBは、GLA-AF、GLA-SEを含む、またはアジュバントを含まない製剤中の20 ml(1.8μg)または2 ml(0.18 mg)のFluzone(Flu)ワクチンで、3週間おきに2回免疫したマウスの、最初(A)または2回目(B)の注射から1週間後のELISA Ab力価を示す。パネルCは、2回目の免疫化後のマウスの血清における中和抗体HAI)の力価を示す。
図4は、SMT抗原を単独で、またはGLA-SEと一緒に製剤化したSMTを用いた3回目の免疫化から1週間後にマウスで誘導された抗SMT抗体産生のレベルを明示するELISAデータを示す。GLAを含む安定なエマルジョン(GLA-SE;各免疫化につき、動物1匹当たり20μg)中に製剤化したSMT抗原(各免疫化につき、動物1匹当たり10μg)で、C57BL/6マウスを3週間おきに3回免疫するか、またはSMTタンパク質のみを注射した。各免疫化から1週間後に採血することにより血清を回収し、SMTに特異的なIgG1およびIgG2c抗体の血清レベルをELISAにより検査した。エンドポイント力価の逆数の平均およびSEMを示す。
図5は、様々な量(40、20、5、または1μg)のGLAと一緒に製剤化したLeish-110f抗原を用いた最初の免疫化から1週間後にマウスで誘導された抗Leish-110f抗体産生のレベルを食塩水対照との比較により明示するELISAデータを示す。40、20、5、または1 mg のGLAを含む安定なエマルジョン(GLA-SE)中に製剤化した、Leish-110f抗原(各免疫化につき、動物1匹当たり10μg)で、Balb/cマウスを2週間おきに3回免疫するか、または食塩水のみを注射した。各免疫化から1週間後に採血することにより血清を回収し、Leish-110fに特異的なIgG1およびIgG2c抗体の血清レベルをELISAにより検査した。最初の免疫化から7日後に回収した血清について、エンドポイント力価の逆数の平均およびSEMを示す。
図6は、様々な量のGLAと一緒に製剤化したLeish-110f抗原を用いた3回目の免疫化から1週間後のマウスにおいて誘導された抗Leish-110f IFN-γサイトカイン産生のレベルを食塩水の対照との比較により明示するELISAデータを示す。40、5または1μgのMPL(MPL-SE)またはGLA(GLA-SE)を含む安定なエマルジョン中に製剤化した、Leish-110f抗原(10μg)で、2週間おきに3回免疫したBalb/cマウス、または食塩水を注射したマウス、から得た脾細胞を、培地のみ、または10 mg/mlのLeish-110f、もしくは3 mg/mlのConcanabalin A(ConA)を含む培地中、in vitroで3日間培養した。上清中のIFN-γレベルをELISAにより測定した。平均およびSEMを示す。
図7は、ID83を単独で用いた、またはGLA(GLA-SE)、GLA+CpG(GLA/CpG-SE)、もしくはGLA+GDQ(GLA/GDQ-SE)を含む製剤を補充したID83を用いた3回目の免疫化から1週間後のマウスで誘導された、ID83特異的IFN-γ、IL-2、およびTNFサイトカイン産生性CD4+およびCD8+ T細胞の頻度を明示するICSデータを示す。GLA-SE、GLA/CpG-SE、GLA/Gardiquimod(GDQ)-SEと一緒に製剤化したヒト結核菌(M.tuberculosis)ID83融合タンパク質(8μg)で3週間おきに3回免疫化するか、または食塩水を注射したC57BL/6マウスから得た脾細胞を、10 mg/mlのID83を含む培地中で12時間in vitroで培養した。CD3+CD4+またはCD3+CD8+T細胞におけるIL-2、TNF、およびIFN-γの細胞レベルを細胞内染色により検出し、BD LSRIIFACSでのフローサイトメトリーにより測定した。
パネルAは、CpG、もしくはイミキモド(IMQ)を含む水性製剤、またはGLAを含む安定な油型エマルジョン(GLA−SE)、あるいはこれら3つの混合物と一緒に製剤化したML0276抗原を用いた3回目の免疫化から1週間後のマウスにおいて誘導された、ML0276特異的IFN-γサイトカイン産生性CD4+ T細胞の頻度を、食塩水およびナイーブ対照との比較により明示する、ICSデータを示す。CpG、イミキモド(IMQ)、GLA−SE、これら3つの混合物と一緒に製剤化したらい菌(M.leprea)ML0276抗原(10μg)で3週間おきに3回免疫化するか、または食塩水を注射した、C57BL/6マウスから得た脾細胞を、10 mg/mlのML0276を含む培地中で12時間in vitroで培養した。パネルAは、CD3+CD4+ T細胞におけるIFN-γの細胞レベルが、細胞内染色により検出され、BD LSRII FACSでのフローサイトメトリーにより測定されたことを示す。パネルBは、防御の相関としての流入領域リンパ節細胞充実性を示す。

0062

発明の詳細な説明
本発明は、そのいくつかの実施形態において、合成グルコピラノシル脂質アジュバント(GLA)の使用を含む、ワクチン組成物、アジュバント組成物、およびその関連する方法を提供する。GLAは、従来技術のアジュバントと比較して、具体的には、天然物質のアジュバントと比較して有利に、実質的に均質な形態で調製することができる合成免疫アジュバントを提供する。さらに、GLAは、天然物質由来のアジュバントとは違い、ラージスケールの合成化学製造により、効率的かつ経済的に調製することができる。バッチ間品質および量にばらつきのない化学的に組成が明らかな製品を取得するために既定出発材料から化学的に合成される合成アジュバントとして、GLAは、製品の品質管理の改善など、これまでにない利益をもたらす。驚くべきことに、3-アシル化モノホスホリルリピドAは特定の毒性を伴うが、アミン2位が単一のアシル鎖を含むとき、この分子は許容できる安全プロフィールを保持していることがわかった。さらに、3位での特異的な脱アシル化が技術上の課題を呈するため、このような化合物の合成は単純化される。従って、本発明は、安全性と合成の容易さに関して、さらなる利点を提供する。

0063

本明細書に記載するように、GLA含有組成物およびそれらの使用方法は、いくつかの実施形態において、「アジュバントとしての効果(adjuvanting)」を含む免疫アジュバント活性のために、製薬的に許容される担体または賦形剤と共にGLA自体を使用することを包含するが、その際、被験者へのGLA投与は、被験者における免疫応答(例えば、抗原特異的応答)の誘導または増強が所望される1種以上の抗原の被験者への投与とは、完全に独立していてもよいし、ならびに/または時間的におよび/もしくは空間的に切り離してもよい。他の実施形態は、ワクチンにより免疫応答の誘導または増強が所望される1種以上の抗原をさらに含むワクチン組成物におけるGLAの使用を包含する。本明細書に記載するように、これらのワクチン組成物はまた、関連する特定の実施形態では、1種以上のトール様受容体(TLR)アゴニスト、および/またはコアジュバントの1種以上、イミダゾキノリン免疫応答修飾因子、および二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)の1以上を含んでいてもよい。他の関連する実施形態では、本明細書に記載するワクチン組成物は、GLAと、それぞれが被験者における免疫応答(例えば、抗原特異的応答)の誘導または増強が所望される抗原をコードする核酸配列に機能的に結合したプロモーターを含む、1種以上の組換え発現構築物とを含んでいてもよい。

0064

GLA
すでに述べたように、化学的に合成されたアジュバントであるGLAは、実質的に均質な形態で調製することができるため、これは、GLA分子に関して少なくとも80%、好ましくは少なくとも85%、さらに好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは95%、さらに好ましくは96%、97%、98%または99%純粋なGLA調製物と指し、(i)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン1位と還元末端グルコサミンのヘキソサミン6位との間でエーテル結合により非還元末端グルコサミンに結合した還元末端グルコサミンを有するジグルコサミン骨格と、(ii)非還元末端グルコサミンのヘキソサミン4位に結合したO-ホスホリル基と、(iii)6つ以下の脂肪族アシル鎖とを含んでおり、その際、上記脂肪族アシル鎖の1つが、エステル結合により還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合し、上記脂肪族アシル鎖の1つが、アミド結合により非還元末端グルコサミンの2-アミノに結合しかつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含み、そして上記脂肪族アシル鎖の1つは、エステル結合により非還元末端グルコサミンの3-ヒドロキシに結合しかつエステル結合により13炭素原子以上のアルカノイル鎖に結合したテトラデカノイル鎖を含んでいる。所与のGLA調製物の純度の決定は、適当な分析化学方法学に精通する者であれば容易に実施することができ、このような方法として、例えば、ガスクロマトグラフィー液体クロマトグラフィー質量分析および/または核磁気共鳴分析などがある。

0065

本明細書で用いるGLAは、以下の一般構造式

0066

[式中、R1、R3、R5およびR6はC11-C20アルキルであり;R2およびR4はC12-C20アルキルである]
を有する。

0067

GLAは、例えば、Avanti Polar Lipids, Inc.(Alabaster、AL;製品番号699800、ここで、R1、R3、R5およびR6はウンデシルであり、R2およびR4はドデシルである)から市販されているものを入手することができる。

0068

「アルキル」とは、1〜20個の炭素原子、特定の好ましい実施形態では、11〜20個の炭素原子を含む、直鎖または分枝、非環状または環状、不飽和または飽和脂肪族炭化水素を意味する。代表的な飽和直鎖アルキルとしては、メチルエチル、n-プロピルn-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシルなどが挙げられ、ウンデシル、ドデシル、トリデシルテトラデシルペンタデシルヘキサデシルヘプタデシル、オクタデシルなどが挙げられ、また、飽和分枝アルキルとしては、イソプロピル、sec-ブチルイソブチル、tert-ブチル、イソペンチルなどが挙げられる。代表的飽和環状アルキルとしては、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチルシクロヘキシルなどが挙げられ、また、不飽和環状アルキルとしては、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルなどが挙げられる。環状アルキルは、本明細書において、「同素環(homocycle)」または「単素環」とも呼ぶ。不飽和アルキルは、隣接する炭素原子間に少なくとも1個の二重または三重結合を含む(ぞれぞれ、「アルケニル」または「アルキニル」と呼ぶ)。代表的直鎖および分岐アルケニルとしては、エチレニルプロピレニル、1-ブテニル、2-ブテニル、イソブチレニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-メチル-1-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニルなどが挙げられ;代表的直鎖および分岐アルキニルとしては、アセチレニル、プロピニル、1-ブチニル、2-ブチニル、1-ペンチニル、2-ペンチニル、3-メチル-1-ブチニルなどが挙げられる。

0069

従って、本明細書で意図する特定の実施形態において、GLAは、前述した構造のいずれを有してもよく、特定の実施形態では、GLAは、以下の文献の1つ以上に開示されている脂質アジュバントのどの構造を含んでもよいことが明瞭に意図され、また他の実施形態では、このような構造のいずれも含まないことが明瞭に意図されている:米国特許第6,544,518号、EP 1531158号、WO 2001/036433、WO 97/11708、WO 95/14026、米国特許第4,987,237号、日本国特許第63010728号、日本国特許第07055906号、WO 2000/013029、米国特許第5,530,113号、米国特許第5,612,476号、米国特許第5,756,718号、米国特許第5,843,918号、WO 96/09310、米国公開番号:2004/161776、米国公開番号:2003/170249、米国公開番号:2002/176867、WO 2002/032450、WO 2002/028424、WO 2002/016560、WO 2000/042994、WO 2000/025815、WO 2000/018929、日本国特許第10131046号、WO 93/12778、EP 324455、DE 3833319、米国特許第4,844,894号、米国特許第4,629,722号。特定の実施形態によれば、GLAは3'-O-脱アシル化されていない。

0070

抗原
本明細書に記載するワクチン組成物、およびGLAを使用する方法のいくつかの実施形態で用いる抗原は、被験者における免疫反応性の誘導および増強が所望される、任意の標的エピトープ、分子(生体分子など)、分子複合体(生体分子を含む分子複合体を含む)、細胞内アセンブリ、細胞または組織のいずれでもよい。抗原という用語は、目的とするポリペプチド抗原を指すことが多い。しかし、本明細書で用いる場合、抗原は、目的とするポリペプチド抗原をコードする組換え構築物(例えば、発現構築物)を指すこともある。特定の好ましい実施形態では、抗原は、感染、癌、自己免疫疾患、アレルギー喘息、または抗原特異的免疫応答の刺激が望ましいもしくは有益である、その他のあらゆる状態に関連する、感染病原体および/またはエピトープ、生体分子、細胞または組織でよく、またはそれらに由来するもの、もしくはそれらと免疫学的に交差反応性のものでもよい。

0071

好ましくは、特定の実施形態では、本発明のワクチン製剤は、ヒトまたはそれ以外の哺乳動物病原体に対して免疫応答を誘導することができる抗原または抗原組成物を含み、このような抗原または抗原組成物には、以下に挙げるようなウイルスに由来する組成物を挙げることができる:HIV-1(例えば、tat、nef、gp120またはgp160など)、ヒトヘルペスウイルス、例えば、gDもしくはその誘導体、またはHSV1もしくはHSV2由来のICP27のような前初期タンパク質、サイトメガロウイルス((特にヒト)例えば、gBもしくはその誘導体)、ロタウイルス(弱毒化生存ウイルスなど)、エプスタインバーウイルス(例えば、gp350もしくはその誘導体)、水痘−帯状疱疹ウイルス(例えば、gpl、IIおよびIE63)、またはB型肝炎ウイルス(例えば、B型肝炎表面抗原もしくはその誘導体)、A型肝炎ウイルスC型肝炎ウイルスおよびE型肝炎ウイルスのような肝炎ウイルス、または上記以外のウイルス病原体、例えば、パラミクソウイルス:呼吸器合胞体ウイルス(例えば、FおよびGタンパク質もしくはその誘導体)、パラインフルエンザウイルス麻疹ウイルス流行性耳下腺炎ウイルス、ヒトパピローマウイルス(例えば、HPV6、11、16、18など)、フラビウイルス(例えば、黄熱ウイルスデング熱ウイルスダニ媒介性脳炎ウイルス日本脳炎ウイルス)またはインフルエンザウイルス(全生存もしくは不活性化ウイルス、もしくはMDCK細胞中で増殖させたスプリット・インフルエンザウイルス、または全インフルエンザウイロゾーム(Gluck、Vaccine、1992、10、915-920により記載される)またはその精製もしくは組換えタンパク質(例えば、HA、NP、NA、もしくはMタンパク質、またはそれらの組合せ)。

0072

他の特定の好ましい実施形態では、本発明のワクチン製剤は、ヒトまたは他の哺乳動物病原体に対して免疫応答を誘導することができる抗原または抗原組成物を含み、この抗原または抗原組成物は、以下に挙げるような1種以上の細菌病原体に由来する組成物を含んでいてもよい:ナイセリア属(Neisseria spp.)、例えば、淋菌(N. gonorrhea)および髄膜炎菌(N. meningitidis)(例:莢膜多糖およびそのコンジュゲートトランスフェリン結合タンパク質ラクトフェリン結合タンパク質、PilC、アドヘシン);化膿レンサ球菌(S. pyogenes)(例:Mタンパク質またはその断片、C5Aプロテアーゼリポテイコ酸)、B群連レンサ球菌(S. agalactiae)、ミュータンスレンサ球菌(S. mutans):軟性下疳菌(H. ducreyi);モラクセラ属(Moraxella spp)、例えば、カタル球菌(Branhamella catarrhalis)としても知られるモラクセラカタラーリス(M catarrhalis)(例:高および低分子量アドヘシンおよびインベイシン):ボルデテラ属(Bordetella spp)、例えば、百日咳菌(B. pertussis)(例:ペルタクチン百日咳毒素またはその誘導体、繊維状血球凝集素アデニル酸シクラーゼフィブリエ)、パラ百日咳菌(B. parapertussis)および気管支敗血症菌(B.bronchiseptica);マイコバクテリウム属(Mycobacterium spp.)、例えば、ヒト結核菌(M. tuberculosis)(例:ESAT6、Antigen 85A、-85Bまたは-85C)、ウシ結核菌(M. bovis)、らい菌(M. leprae)、トリ結核菌(M. avium)、パラ結核菌(M. paratuberculosis)、スメグマ菌(M. smegmatis);レジオネラ属(Legionella spp.)、例えば、L.ニューモフィラ(L. pneumophila);エシェリキア属(Escherichia spp.)、腸管毒大腸菌(enterotoxic E. coli)(例:定着因子熱不安定性毒素またはその誘導体、熱安定性毒素またはその誘導体)、腸管出血性大腸菌(enterohemorragic E. coli)、腸病原性大腸菌(enteropathogenic E. coli)(例:志賀毒素様毒素またはその誘導体);ビブリオ属(Vibrio spp.)、例えば、コレラ菌(V. cholera)(例:コレラ毒素またはその誘導体);シゲラ属(Shigella spp.)、例えば、ソンネ赤痢菌(S. sonnei)、志賀赤痢菌(S. dysenteriae)、フレクスナー赤痢菌(S. flexnerii);エルシニア属(Yersinia spp.)、例えば、Y.エンテロコリチカ(Y. enterocolitica)(例えば、Yopタンパク質)、ペスト菌(Y. pestis)、結核エルシニア菌(Y. pseudotuberculosis);カンピロバクター属(Campylobacter spp.)、例えば、C.ジェジュニ(C. jejuni)(例:毒素、アドヘシンおよびインベイシン)およびC.コリ(C. coli);サルモネラ属(Salmonella spp.)、例えば、チフス菌(S. typhi)、パラチフス菌(S. paratyphi)、ブタコレラ菌(S. choleraesuis)、腸炎菌(S. enteritidis);リステリア属(Listeria spp.)、例えば、リステリア菌(L. monocytogenes);ヘリコバクター属(Helicobacter spp.)、例えば、H.ピロリ(H. pylori)(例:ウレアーゼカタラーゼ空胞化毒素);シュードモナス属(Pseudomonas spp.)、例えば、緑膿菌(P. aeruginosa);ブドウ球菌属(Staphylococcus spp.)、例えば、黄色ブドウ球菌(S. aureus)、表皮ブドウ球菌(S. epidermidis);エンテロコッカス属(Enterococcus spp.)、例えば、大便レンサ球菌(E. faecalis)、ヘシウム菌(E. faecium);クロストリジウム属(Clostridium spp.)、例えば、破傷風菌(C. tetani)(例:破傷風毒素およびその誘導体)、ボツリヌス菌(C. botulinum)(例:ボツリヌス毒素およびその誘導体)、C.ディフィシル(C. difficile)(例:クロストリジウム毒素AまたはBおよびその誘導体);バチルス属(Bacillus spp.)、例えば、炭疽菌(B. anthracis)(例:ボツリヌス毒素およびその誘導体);コリネバクテリウム属(Corynebacterium spp.)、例えば、ジフテリア菌(C. diphtheriae)(例:ジフテリア毒素およびその誘導体);ボレリア属(Borrelia spp.)、例えば、ライム病ボレリア(B. burgdorferi)(例:OspA、OspC、DbpA、DbpB)、B.ガリニ(B. garinii)(例:OspA、OspC、DbpA、DbpB)、B.アフゼリ(B. afzelii)(例:OspA、OspC、DbpA、DbpB)、ガチョウスピロヘータ(B. andersonii)(例:OspA、OspC、DbpA、DbpB)、B.ヘルムシ(B. hermsii);エールリヒア属(Ehrlichia spp.)、例えば、E.エクィ(E. equi)およびヒト顆粒性エールリヒア症の因子;リケッチア属(Rickettsia spp.)、例えば、斑点熱リケッチア(R. rickettsii);クラミジア属(Chlamydia spp.)、例えば、トラコーマクラミジア(C. trachomatis)(例:MOMP、ヘパリン結合タンパク質)、クラミジア肺炎病原体(C. pneumoniae)(例:MOMP、ヘパリン結合タンパク質)、オウム病クラミジア(C. psittaci);レプトスピラ属(Leptospira spp.)、例えば、L.インターロガンス(L. interrogans);トレポネーマ属(Treponema spp.)、例えば、梅毒トレポネーマ(T. pallidum)(例:稀有外膜タンパク質)、T.デンティコーラ(T. denticola)、T.ヒオディセンテリエ(T. hyodysenteriae);またはその他の細菌病原体。

0073

好ましい他の特定の実施形態では、本発明のワクチン組成物は、ヒトまたは他の哺乳動物病原体に対して免疫応答を誘導することができる抗原または抗原組成物を含み、この抗原または抗原組成物は、プラスモディウム属(Plasmodium spp.)、例えば、熱帯熱マラリア原虫(P. falciparum);トキソプラズマ属(Toxoplasma spp.)、例えば、トキソプラズマ原虫(T. gondii)(例:SAG2、SAG3、Tg34);エントアメーバ属(Entamoeba spp.)、例えば、赤痢アメーバ(E. histolytica);バベシア属(Babesia spp.)、例えば、バベシア原虫(B. microti);トリパノソーマ属(Trypanosoma spp.)、例えば、クルーズトリパノソーマ(T. cruzi);ジアルディア属(Giardia spp.)、例えば、ランブル鞭毛虫(G. lamblia);リーシュマニア属(Leshmania spp.)、例えば、森林型熱帯リーシュマニア(L. major);ニューモシスチス属(Pneumocystis spp.)、例えば、P.カリニ(P. carinii);トロコモナス属(Trichomonas spp.)、例えば、膣トリコモナス(T. vaginalis)などの1種以上の寄生生物(例えば、John, D.T.およびPetri, W.A., Markell and Voge’s Medical Parasitology-第9版、2006, WB Saunders、Philadelphia; Bowman, D.D., Georgis' Parasitology for Veterinarians-第8版、2002, WB Saunders、Philadelphia参照)に由来する組成物;または、以下:(i)ネマトーダ感染(例えば、限定するものではないが、ギョウチュウ(Enterobius vermicularis)、回虫(Ascaris lumbricoides)、ヒト鞭虫(Trichuris trichuria)、アメリカ鉤虫(Necator americanus)、ズビニ鉤虫(Ancylostoma duodenale)、バクロフト糸状虫(Wuchereria bancrofti)、マレー糸状虫(Brugiamalayi)、回旋糸状虫(Onchocerca volvulus)、メジナ虫(Dracanculus medinensis)、旋毛虫(Trichinella spiralis)、および糞線虫(Strongyloides stercoralis));(ii)吸虫感染(例えば、限定するものではないが、マンソン住血吸虫(Schistosoma mansoni)、ビルハルツ住血吸虫(Schistosoma haematobium)、日本住血吸虫(Schistosoma japonicum)、メコン住血吸虫(Schistosoma mekongi)、肝吸虫(Opisthorchis sinensis)、肺吸虫属(Paragonimus sp.)、肝蛭(Fasciola hepatica)、ファスキオラ・マグナ(Fasciola magna)、巨大肝蛭(Fasciola gigantica));ならびに(iii)条虫感染(例えば、限定するものではないが、無鉤条虫(Taenia saginata)および有鉤条虫(Taenia solium))などの、哺乳動物に感染することができるぜん虫に由来する組成物を含んでいてもよい。このように、特定の実施形態には、マンソン住血吸虫(Schistosoma mansonii)、ビルハルツ住血吸虫(Schistosoma haematobium)、および/または日本住血吸虫(Schistosoma japonicum)などの住血吸虫属(Schisostoma spp.)に由来する、またはカンジダ属(Candida spp.)、例えば、カンジダ・アルビカンス(C. albicans);クリプトコッカス属(Cryptococcus spp.)、例えば、C.ネオフォルマンス(C. neoformans)などの酵母に由来する抗原を含むワクチン組成物を意図する場合がある。

0074

ヒト結核菌(M. tuberculosis)に関して好ましい他の具体的な抗原として、例えば、Th Ra12、Tb H9、Tb Ra35、Tb38-1、Erd 14、DPV、MTI、MSL、mTTC2およびhTCC1(WO 99/51748)がある。また、ヒト結核菌のタンパク質には、ヒト結核菌の少なくとも2種、好ましくは3種のポリペプチドが、それより大きなタンパク質に融合された融合タンパク質およびその変異体が含まれる。好ましい融合物としては、Ra12-TbH9-Ra35、Erd14-DPV-MTI、DPV-MTI-MSL、Erd14DPV-MTI-MSL-mTCC2、Erd14-DPV-MTI-MSL、DPV-MTI-MSL-mTCC2、TbH9-DPV-MTI(WO 99151748)などが挙げられる。

0075

クラジミアについて最も好ましい抗原としては、例えば、高分子量タンパク質(HWMP)(WO 99/17741)、ORF3(EP 366 412)、および推定膜タンパク質(Pmps)などが挙げられる。ワクチン製剤の他のクラミジア抗原は、WO 99128475に記載された群から選択することができる。好ましい細菌ワクチンは、レンサ球菌属(Streptococcus spp.)、例えば、肺炎レンサ球菌(S. pneumoniae)(例:莢膜多糖およびそのコンジュゲート、PsaA、PspA、ストレプトリジンコリン−結合タンパク質)に由来する抗原、ならびにタンパク質抗原ニューモリシン(Biochem Biophys Acta, 1989, 67, 1007;Rubinsら、Microbial Pathogenesis, 25, 337-342)およびその突然変異型無毒化誘導体(WO 90/06951;WO 99/03884)を含む。他の好ましい細菌ワクチンは、ヘモフィルス属(Haemophilus spp.)、例えば、B型インフルエンザ(例:PRPおよびそのコンジュゲート)、不定インフルエンザ菌に由来する抗原、例えば、OMP26、高分子量アドヘシン、P5、P6、プロテインDおよびリポタンパク質D、ならびに、フィンブリンおよびフィンブリン由来のペプチド(米国特許第5,843,464号)またはその多コピー変種もしくは融合タンパク質を含む。

0076

B型肝炎表面抗原の誘導体も当分野で周知であり、中でも、欧州特許出願EP-A414 374; EP-A-0304 578、およびEP 198474に記載されているPreS1、Pars2 S抗原などが挙げられる。好ましい一態様では、本発明のワクチン製剤は、特に、CHO細胞において発現させる場合、HIV-1抗原、gp120を含む。別の実施形態では、本発明のワクチン製剤は、本明細書ですでに定義したgD2tを含む。

0077

本発明の好ましい実施形態では、請求項に記載のアジュバントを含むワクチンは、生殖器の原因と考えられるヒトパピローマウイルス(HPV)(HPV 6またはHPV 11など)、および頚癌の原因となるHPVウイルス(HPV16またはHPV18など)に由来する抗原を含む。生殖器疣の予防用または治療用ワクチンの特に好ましい態様は、L1粒子またはカプソマー、ならびにHPV6およびHPV11のタンパク質E6、E7、L1およびL2から選択される1種以上の抗原を含む融合タンパク質を含む。融合タンパク質の特定の好ましい態様は、WO 96/26277に開示されているL2E7、およびGB 9717953.5(PCT/EP98/05285)に開示されているプロテインD(1/3)-E7を含む。好ましいHPV頚部感染もしくは癌の予防用または治療用ワクチン組成物は、HPV16または18抗原を含むことができる。例えば、L1もしくはL2抗原モノマー、またはL1もしくはL2抗原を一緒にウイルス様粒子(VLP)として提供してもよいし、L1のみのタンパク質を単独でVLPまたはカプソマー構造中に提供してもよい。このような抗原、ウイルス様粒子およびカプソマーは、それ自体公知である。例えば、WO94/00152、WO94/20137、WO94/05792、およびWO93/02184を参照されたい。

0078

追加の初期タンパク質を単独で、または、例えば、E7、E2もしくは好ましくはF5のような融合タンパク質として含有させてもよく、特に好ましい実施形態は、L1E7融合タンパク質を含むVLPを含む(WO 96/11272)。特に好ましいHPV16抗原は、プロテインD担体と融合した初期タンパク質E6またはE7を含むことにより、HPV 16由来のプロテインD-E6もしくはE7融合物、あるいはその組合せ;またはL2とE6もしくはE7との組合せを形成する(WO 96/26277)。これに代わり、HPV 16またはHPV 18初期タンパク質E6およびE7を単一の分子、好ましくはプロテインD-E6/E7融合物として提供してもよい。このようなワクチンは、随意に、E6およびE7タンパク質前端(front)HPV 18のいずれかまたは両方を、好ましくはプロテインD-E6もしくはプロテインD-E7融合タンパク質またはプロテインD-E6/E7融合タンパク質の形態で、含んでもよい。本発明のワクチンは、他のHPV株、好ましくはHPV 31株またはHPV 33株由来の抗原を含有してもよい。

0079

本発明のワクチンはさらに、マラリアを引き起こす寄生生物に由来する抗原を含む。例えば、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodia falciparum)由来の好ましい抗原としては、RTS,SおよびTRAPなどが挙げられる。RTSは、B型肝炎表面抗原のプレS2部分の4つのアミノ酸を介して、B型肝炎ウイルスの表面(S)抗原に結合した熱帯熱マラリア原虫のスポロゾイト周囲(CS)タンパク質の実質的に全てのC-末端部分を含む、ハイブリッドタンパク質である。その全構造は、英国特許出願番号第9124390.7からの優先権を主張するWO 93/10152として公開された国際特許出願第PCT/EP92/02591号に開示されている。酵母に発現させる場合、リポタンパク質粒子としてRTSが産生され、またHBV由来のS抗原と共発現させる場合には、これはRTS,Sとして知られる混合粒子を産生する。

0080

TRAP抗原は、WO 90/01496として公開された国際特許出願第PCT/GB89/00895号に記載されている。本発明の好ましい実施形態は、抗原調製物がRTS,SおよびTRAP抗原の組合せを含む、マラリアワクチンである。多段階マラリアワクチンの成分の候補となりうるその他のマラリア原虫抗原は、熱帯熱マラリア原虫MSP1、AMA1、MSP3、EBA、GLURP、RAP1、RAP2、セクェストリン(Sequestrin)、PfEMP1、Pf332、LSA1、LSA3、STARP、SALSA、PfEXP1、Pfs25、Pfs28、PFS27125、Pfs16、Pfs48/45、Pfs230、およびプラスモジウム属(Plasmodium spp.)におけるこれらの類似体である。

0081

従って、本明細書に開示する特定の実施形態は、細菌、ウイルス、または真菌などの少なくとも1種の感染病原体に由来する抗原を意図しており、このような病原体として以下のものが挙げられる:アクチノバクテリア、例えば、ヒト結核菌もしくはらい菌またはその他のマイコバクテリア;細菌、例えば、サルモネラ属、ナイセリア属、ボレリア属、クラミジア属またはボルデテラ属のメンバーなど;ウイルス、例えば、単純ヘルペスウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、ネコ免疫不全ウイルス(FIV)、サイトメガロウイルス、水痘−帯状疱疹ウイルス、肝炎ウイルス、エプスタインバーウイルス(EBV)、呼吸器合胞体ウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)およびサイトメガロウイルス;HIV-1またはHIV-2のようなHIV;真菌、例えば、アスペルギルス属、ブラストミセス属、コクシジオイデス属またはニューモシスチス属、または酵母、例えば、カンジダ種、例えば、C.アルビカンス、C.グラブラタ、C.クルセイ、C.ルシタニアエ、C.トロピカリスおよびC.パラプシロシス;原生動物などの寄生生物、例えば、プラスモディウム種(熱帯熱マラリア原虫、三日熱マラリア原虫、四日熱マラリア原虫および卵形マラリア原虫を含む);または、別の寄生生物、例えば、アカントアメーバ、赤痢アメーバ、住血線虫属、マンソン住血吸虫、ビルハルツ住血吸虫、日本住血吸虫、クリプトスポリジウム属、鉤虫属、赤痢アメーバ、大腸アメーバ、エントアメーバ・ディスパー、ハルトマン・アメーバ、ポレック・アメーバ、バンクロフト糸状虫、ジアルディア属、リーシュマニア属のうちの1種以上など。

0082

例えば、ボレリア種由来の抗原を含むGLA含有ワクチンの実施形態では、抗原として、核酸病原体由来の抗原または抗原調製物、組換えにより作製したタンパク質またはペプチド、およびキメラ融合タンパク質などを挙げることができる。このような抗原の1つはOspAである。OspAは、宿主細胞におけるその生合成によって脂質化した形態の全成熟タンパク質(Lipo-OspA)でもよいし、あるいは非脂質化誘導体であってもよい。このような非脂質化誘導体には、インフルエンザウイルスの非構造タンパク質(NS1)のN-末端の最初の81アミノ酸と、完全なOspAタンパク質とを有する非脂質化NS1-OspA融合タンパク質が挙げられ、別のMDP-OspAは、N-末端に追加の3アミノ酸を保持するOspAの非脂質化形態である。

0083

本明細書に記載する感染病原体の感染を有する、またはそのようなリスクのあることが疑われる被験者を識別するための組成物および方法は、当分野において公知である。

0084

例えば、ヒト結核菌は、結核(TB)を引き起こす。この細菌は通常、攻撃するが、腎臓脊髄および脳も攻撃することがある。適切に治療しなければ、TB疾患は致死的となりうる。この疾患は、感染者がくしゃみまたはをすると、人から人へと空気感染して広がる。2003年には、米国で14,000人を超えるTB症例が報告されている。

0085

結核は一般に、長期の抗生剤治療を用いて制御することが可能だが、このような治療は、この疾患の拡大を防止するには十分ではなく、抗生剤耐性株についての潜在的淘汰が懸念される。感染した個体に症状がなくても、しばらくの間は伝染性でありうる。加えて、治療レジメンについてのコンプライアンスは重要であるが、患者挙動監視するのは困難である。患者によっては、治療過程を完了しない者もいて、その場合、治療は無効になり、薬剤耐性の発生を招く恐れがある(例えば、米国特許第7,087,713号)。

0086

現時点では、生存細菌を用いたワクチン接種が結核に対する防御免疫を誘導するのに最も効果的な方法である。この目的で用いられている最も一般的なマイコバクテリウムは、ウシ結核菌(Mycobacterium bovis)の無毒性株であるバチルスカルメット−ゲラン菌(BCG)である。しかし、BCGの安全性および効力は、論争の原因となっており、米国などいくつかの国では、一般の人々にワクチン接種をしていない。診断は一般に、皮膚試験を用いて実施されるが、この試験は、ツベルクリンPPD(タンパク質精製誘導体)に対する皮内暴露を含む。抗原特異的T細胞応答により、注射から48、72時間後までに注射部位測定可能硬化が起こり、これが、マイコバクテリウム抗原に対する暴露を示す。しかし、この試験では感度および特異度に問題があり、BCG接種された個体を、感染した個体から識別することができない(例えば、米国特許第7,087,713号)。

0087

マクロファージはヒト結核菌免疫の主要エフェクターとして作用することが示されており、T細胞はこのような免疫の主なインデューサーである。ヒト結核菌感染に対する防御におけるT細胞の主要な役割は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染に関連するCD4 T細胞の欠失に起因して、AIDS患者にヒト結核菌が頻繁に発生することによって説明される。マイコバクテリウム反応性CD4 T細胞は、γ−インターフェロン(IFN-γ)の強力なプロデューサー細胞であることが示されており、このインターフェロンは、マウスにおいてマクロファージの抗マイコバクテリウム作用を誘発することが示されている。ヒトにおけるIFN-γの役割はそれほど明らかではないが、研究によって、1,25-ジヒドロキシ-ビタミンD3が、単独でまたはIFN-γもしくは腫瘍壊死因子αとの組合せでヒトマクロファージを活性化して、ヒト結核菌感染を阻害することが示されている。さらに、IFN-γは、ヒトマクロファージを刺激して、1,25-ジヒドロキシ-ビタミンD3を生成することもわかっている。同様に、IL-12は、ヒト結核菌感染に対する耐性を刺激する上での役割を果たすことも明らかにされている。ヒト結核菌感染の免疫の概要については、ChanおよびKaufmann, Tuberculosis: Pathogenesis, Protection and Control, Bloom (編), ASMPress. Washington D.C. (1994)を参照されたい。

0088

結核を診断する、または結核に対する防御免疫を誘導するための既存の化合物および方法は、1種以上のマイコバクテリウムタンパク質の少なくとも1つの免疫原性部分を含むポリペプチド、およびこのようなポリペプチドをコードするDNA分子、を用いることを含む。このようなポリペプチドまたはDNA配列、および好適な検出試薬を含む診断キットは、患者および生体サンプルにおけるマイコバクテリウム感染の検出に用いることができる。このようなポリペプチドに対する抗体も提供される。加えて、このような化合物を、マイコバクテリウム感染に対する免疫化のためのワクチンおよび/または医薬組成物に製剤化することも可能である(米国特許第6,949,246号および第6,555,653号)。

0089

マラリアは1960年代に世界の多くの地域から排除されたが、いまだに残存しており、既存の薬剤に耐性のマラリア新株が出現している。マラリアは、90以上の国で公衆衛生上の主要課題である。マラリア10症例のうち9症例が、サハラのアフリカで発生している。世界人口の3分の1を超える人口に罹患のリスクがあり、毎年3億5千万〜5億人がマラリアに感染している。今年は4千5百万人の妊婦がマラリアに罹患するリスクを有している。すでに感染した個体のうち、毎年百万人を超える感染者が予防可能な疾患のために死亡している。死亡患者の大部分はアフリカの子供たちである。

0090

マラリアは、一般に、感染した雌のシマハマダラカに人が刺されて伝播する。伝播するためには、このは、すでにマラリアに感染した人から血を吸うことにより感染していなければならない。マラリアは寄生生物により引き起こされ、この疾患の臨床症状としては、発熱や、インフルエンザ様症状、例えば、悪寒頭痛筋肉痛、および疲労感が挙げられる。これらの症状には、吐気嘔吐、および下痢を伴うこともある。マラリアは、赤血球喪失により貧血および黄疸を引き起こす可能性もある。マラリアの1種である熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)による感染は、迅速に治療しなければ、腎不全発作精神錯乱昏睡および死を引き起こす可能性がある。

0091

個体におけるマラリアのin vitro診断方法は周知であり、この方法は、個体から採取した組織または生体液を分子またはポリペプチド組成物に接触させること、その際、上記分子またはポリペプチド組成物は、熱帯熱マラリア原虫の感染活性から得られたタンパク質の1以上のエピトープの全部または一部を保持する1以上のペプチド配列を含むものであり、上記接触は、上記組成物と、上記組織または生体液に存在しうる抗体との間にin vitro免疫反応が起こるような条件下で実施し、そして形成された抗原−抗体複合体のin vitro検出を行なうことを含んでいる(例えば、米国特許第7,087,231号を参照)。

0092

組換え熱帯熱マラリア原虫(3D7)AMA-1細胞外ドメインの発現および精製が記載されている。従来の方法により、天然分子フォールディングおよびジスルフィド架橋を保持する高精製タンパク質が生産されている。組換えAMA-1は、診断試薬として、また抗体産生において、さらには、マラリア予防のために単独で、もしくはワクチンの一部として用いられるタンパク質としても同様に有用である(米国特許第7,029,685号)。

0093

従来の技術には、感染後、罹患しやすい哺乳動物宿主血漿分泌されたタンパク質またはその断片である種特異的三日熱マラリア原虫(P. vivax)マラリアのペプチド抗原をコードするポリヌクレオチドが記載されており、同様に、これらの抗原に対するモノクローナルまたはポリクローナル抗体も記載されている。ペプチド抗原、モノクローナル抗体、および/またはポリクローナル抗体は、マラリアを診断したり、三日熱マラリア原虫が感染の原因となる種であるか否かを決定したりするのに用いられるアッセイで使用されている(米国特許第6,706,872号)。また、感染後、罹患しやすい哺乳動物宿主の血漿に分泌されたタンパク質またはその断片である、種特異的三日熱マラリア原虫マラリアのペプチド抗原も報告されており、同様に、これらの抗原に対するモノクローナルまたはポリクローナル抗体も報告されている。ペプチド抗原、モノクローナル抗体、および/またはポリクローナル抗体は、マラリアを診断したり、三日熱マラリア原虫が感染の原因となる種であるか否かを決定したりするのに用いられるアッセイで使用されている(例えば、米国特許第6,231,861号を参照)。

0094

組換え熱帯熱マラリア原虫(3D7)AMA-1細胞外ドメインはまた、天然分子のフォールディングおよびジスルフィド架橋を保持する高精製タンパク質を生産する方法により、発現されている。組換えAMA-1は、診断試薬として、また抗体生産に使用するために、さらには、ワクチンとして有用である(米国特許第7,060,276号)。同様に、天然分子のフォールディングおよびジスルフィド架橋を保持する、組換え熱帯熱マラリア原虫(3D7)MSP-142の発現および精製も公知である。組換えMSP-142は、診断試薬として、また抗体産生で使用するために、さらには、ワクチンとして有用である(米国特許第6,855,322号)。

0095

このように、ヒトマラリア感染を検出して、マラリア感染病原体に感染した、または感染のリスクが疑われる被験者を識別する診断方法は、これらのおよびこれに関連する文献により公知である。具体的には、例えば、3-アセチルピリジンアデニンジヌクレオチド(APAD)を含む試薬基質(例えば、乳酸塩または乳酸)およびバッファーと、血液サンプルを混ぜ合わせる。この試薬は、マラリア寄生虫により産生される固有解糖酵素の存在を検出するように設計されている。この酵素は、寄生虫乳酸デヒドロゲナーゼ(PLDH)として知られる。前述の試薬を用いて、宿主LDHからPLDHを容易に識別することができる。試薬と、寄生した血液サンプルとを混ぜると、APADの低減が起こる。しかし、APADは宿主LDHにより低減しているのではない。次に、スペクトル蛍光電気泳動、または比色分析などの様々な技術によって、低減したAPADを検出することができる。上記のようにして低減APADを検出することにより、マラリア感染の陽性指標が得られる(例えば、米国特許第5,124,141号)。マラリアを診断する別の方法では、熱帯熱マラリア原虫抗原GLURPに由来する特徴的なアミノ酸配列を含むポリペプチドが、このポリペプチドに対して生じた、またはこれと反応性の特異的抗体により、試験サンプルにおいて認識される(例えば、米国特許第5,231,168号)。

0096

リーシュマニア症は、インド大陸、アフリカおよびラテンアメリカにおいて頻繁に流行する広範囲に広がった寄生虫性疾患であり、ワクチン開発が世界保健機関優先事項となっている。様々な疾患の複合症である、リーシュマニア原虫は、内臓の致命的な感染、ならびに重篤皮膚病を引き起こす。リーシュマニア症の最も破壊的な形態の1つは、および口の重篤な感染である。リーシュマニア症の症例数は増加しており、現在、多くの地域で制御不可能になっている。リーシュマニア症はまた、いくつかの先進国、具体的には、HIV感染の結果として南欧でも増加している。入手可能な薬剤は有毒かつ高価であり、しかも長期間にわたり毎日の注射を必要とする。

0097

リーシュマニアは、免疫系のマクロファージまたは白血球に寄生する原生動物寄生生物である。この寄生生物は、小さな吸血昆虫サシチョウバエ)の刺咬により伝播されるが、地球の広範な地域に生息するため、制御するのは困難である。

0098

内臓リーシュマニア症は、この疾患の3種の発現のうち最も危険なものである。内臓型カラアザール、または「死の病(killing disease)」)については、毎年約50万の新たな症例が発生していると推定される。現在、2億人を超える人々が内臓リーシュマニア症に罹患するリスクがある。内臓リーシュマニア症症例の90%超が、インド、バクラデシュ、スーダンブラジルおよびネパールで発生している。死亡患者のほとんどが子供である。皮膚型のリーシュマニア症は生涯損われたままであることが多い。

0099

リーシュマニア感染は、診断が難しく、典型的には、組織生検材料組織病理学的分析を含む。しかし、いくつかの血清学的および免疫学的診断アッセイが開発されている(米国特許第7,008,774号;Senaldiら、(1996) J. Immunol. Methods193:9 5;Zijlstraら、(1997) Trans. R. Soc. Trop. Med. Hyg. 91:671 673;Badaroら、(1996) J. Inf. Dis. 173:758 761;Choudhary, S.ら、(1992) J. Comm. Dis. 24:32 36;Badaro, R.ら、(1986) Am. J. Trop. Med. Hyg. 35:72 78;Choudhary, A.ら、(1990) Trans. R. Soc. Trop. Med. Hyg. 84:363 366;およびReed, S. G.ら、(1990) Am. J. Trop. Med. Hyg. 43:632 639)。プロマスチゴートは、培養培地代謝産物を放出して、馴らし培地を生成する。これらの代謝産物は、宿主に対して免疫原性である(Schnur, L. F.,ら、(1972) Isrl. J. Med. Sci. 8:932 942;Sergeiev, V. P.ら、(1969) Med. Parasitol. 38:208 212; El-On, J.ら、(1979) Exper. Parasitol. 47:254 269;およびBray, R. S.ら、(1966) Trans. R. Soc. Trop. Med. Hyg. 60:605 609;米国特許第6,846,648号、米国特許第5,912,166号;米国特許第5,719,263号;米国特許第5,411,865号を参照)。

0100

世界中で約4千万人の人が、AIDSを引き起こすウイルスであるHIVに感染している。毎年約3百万人がこの疾患で死亡し、その95%が途上国に住む人である。毎年、5百万近い人がHIVに感染している。現在、サハラ以南のアフリカ人が、最大の疾病負担を負っているが、インド、中国およびロシアのような他の国々にも急速に広がっている。この伝染病は、少数集団の間で最も速く広がる。米国では、1981年以降、95万を超える症例が報告されている。AIDSは、人々をその最も働き盛り年齢の間に襲う女性は、生物学的および社会的理由から、HIV/AIDSのリスクが高い。

0101

AIDSは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)によって起こり、このウイルスは、身体の免疫系の細胞を死滅および損傷させ、感染および特定の癌と戦う身体の能力を次第に破壊していく。HIVは、最も一般的には、感染したパートナーとの無防備性交により伝播する。この問題に対する最も頑健な解決策は、ウイルスの伝播を阻止することである。安全かつ有効で、しかも購入しやすいHIVワクチンの作製がこの目標を達成する一つの方法である。世界中で、HIV感染の高いリスクがある人のうち、有効な予防を取得できるのは、5人のうち1人に満たない。

0102

HIV感染を診断する方法は公知であり、ウイルス培養、患者検体由来の確定的な核酸配列のPCR、ならびに患者血清における抗HIV抗体の存在の抗体試験によるものが含まれる(例えば、米国特許第6,979,535号、米国特許第6,544,728号、米国特許第6,316,183号、米国特許第6,261,762号、米国特許第4,743,540号参照)。

0103

本明細書に開示されている他の特定の実施形態によれば、ワクチン組成物および関連製剤、ならびに使用方法は、癌細胞由来の抗原を含むことができ、同様にこれは癌の免疫療法的治療に有用でありうる。例えば、前記アジュバント製剤は、腫瘍拒絶抗原、例えば、前立腺乳房直腸結腸、肺、膵臓、腎臓または黒色腫癌の抗原などによる有用性見出すことができる。癌または癌細胞由来の抗原の例として、MAGE1、MAGE3およびMAGE4もしくは他のMAGE抗原、例えば、WO99/40188に開示されているもの、PRAME、BAGE、Lage(NY Eos 1としても知られる)SAGEおよびHAGE(WO 99/53061)またはGAGE(RobbinsおよびKawakami、1996 Current Opinions in Immunology 8, pps 628-636;Van den Eyndeら、International Journal of Clinical & Laboratory Research (1997および1998);Correaleら、(1997)、Journal of the National Cancer Institute 89, p. 293)などが挙げられる。これら癌抗原非限定的例は、様々な種類の腫瘍、例えば、黒色腫、肺癌、肉腫および膀胱癌に発現する。例えば、米国特許第6,544,518号を参照。

0104

本明細書に開示した特定の実施形態によれば、GLAと一緒に用いるのに適したその他の腫瘍特異的抗原として、限定するものではないが、腫瘍特異的または腫瘍関連ガングリオシド、例えば、GM2およびGM3、もしくはその担体タンパク質とのコンジュゲートが挙げられる。または、抗癌免疫応答を誘導もしくは増強するためのGLAワクチン組成物に用いる抗原は、自己ペプチドホルモン、例えば、全長性腺刺激ホルモン放出性ホルモン(GnRH、WO 95/20600)であってもよく、これは、多くの癌の治療に有用な、短い10アミノ酸長のペプチドである。別の実施形態では、前立腺特異的抗原(PSA)、PAP、PSCA(例えば、Proc. Nat. Acad. Sci. USA 95(4) 1735-1740 1998)、PSMAなどの前立腺抗原が用いられ、あるいは、好ましい実施形態では、プロスターゼ(Prostase)として知られる抗原が用いられる(例えば、Nelsonら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1999) 96: 3114-3119;Fergusonら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1999. 96, 3114-3119;WO 98/12302;米国特許第5,955,306号;WO 98/20117;米国特許第5,840,871号および第5,786,148号;WO 00/04149)。その他の前立腺特異的抗原は、WO 98/137418、およびWO/004149から公知である。別の抗原は、STEAP(PNAS 96 14523 14528 7-12 1999)である。

0105

本発明に関して有用な他の腫瘍関連抗原として、Plu-1(J Biol. Chem 274 (22) 15633 -15645, 1999)、HASH-1、HasH-2、Cripto(Salomonら、Bioessays 199, 21:61-70、米国特許第5,654,140号)およびCriptin(米国特許第5,981,215号)などが挙げられる。さらには、癌の治療におけるワクチンに特に関連する抗原として、チロシナーゼおよびスルビビンなども挙げられる。

0106

癌抗原を含むGLA含有ワクチン組成物に関する本明細書に開示の実施形態は、腫瘍関連抗原発現、例えば、HER-2/neu発現、または他の癌特異的もしくは癌関連抗原を特徴とするあらゆる癌に対して有用である。

0107

癌に罹患した被験者、または癌に罹患するリスクのあることが疑われる患者における癌の診断は、当分野で許容される様々な方法のいずれにより達成してもよく、このような方法は、臨床所見、癌の進行度、癌の種類、およびその他の要因を含む様々な要因に応じて変わりうる。癌診断の例として、患者サンプル(例えば、血液、皮膚生検材料、その他の組織生検材料、手術より得た検体など)の組織病理学的、組織細胞化学的、免疫組織細胞化学的および免疫組織病理学的検査、規定の遺伝子(例えば、核酸)マーカーについてのPCR試験、循環癌関連抗原もしくはこのような抗原を保持する細胞、または既定の特異性の抗体に関する血清学的試験、または当業者には周知のその他の方法が挙げられる。例えば、米国特許第6,734,172号;第6,770,445号;第6,893,820号;第6,979,730号;第7,060,802号;第7,030,232号;第6,933,123号;第6,682,901号;第6,587,792号;第6,512,102号;第7,078,180号;第7,070,931号;JP 5-328975;Waslylykら、1993 Eur. J Bioch. 211(7):18を参照されたい。

0108

本発明の特定の実施形態に従うワクチン組成物および方法は、自己免疫疾患の予防または治療にも用いることができ、このような自己免疫疾患には、宿主または被験者の免疫系が、「自己」の組織、細胞、生体分子(例:ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、糖タンパク質、リポタンパク質、プロテオリピド、脂質、グリコリピド、RNAおよびDNAのような核酸、オリゴ糖多糖プロテオグリカングリコサミノグリカンなど、ならびに、被験者の細胞および組織のその他の分子成分)、または、エピトープ(例:特定の免疫学的に明らかな認識構造、例えば、抗体可変領域相補性決定領域(CDR)もしくはT細胞受容体CDRにより認識されるものなど)に対する免疫応答を有害に媒介する、疾患、症状もしくは障害が含まれる。

0109

従って、自己免疫疾患は、細胞または抗体のいずれかが関与する異常な免疫応答を特徴とし、このような免疫応答は、いずれの場合にも、正常な自己由来組織に対してのものである。哺乳動物における自己免疫疾患は、一般に2つの異なるカテゴリー:細胞媒介性疾患(すなわち、T細胞)または抗体媒介性疾患に分類することができる。細胞媒介性自己免疫疾患の非制限的例として、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、橋本甲状腺炎、1型糖尿病(若年性糖尿病)および自己免疫ブドウ膜網膜炎などが挙げられる。抗体媒介性自己免疫疾患としては、限定するものではないが、重症筋無力症、全身性エリテマトーデス(またはSLE)、グレーブス病、自己免疫性溶血性貧血自己免疫性血小板減少症、自己免疫性喘息、寒冷グロブリン血症血栓性血小板減少性紫斑、原発性硬化性胆管炎、および悪性貧血などが挙げられる。全身性エリテマトーデスに関連する抗原は、核内低分子リボ核酸タンパク質(snRNP)であり;グレーブス病は、チロトロピン受容体、チログロブリン、および甲状腺上皮細胞のその他の成分であり(Akamizuら、1996;Kellermanら1995;Rajuら、1997;およびTexierら、1992);天疱瘡は、デスモグレイン3のようなカドヘリン様天疱瘡抗原および他の付着分子であり(Memarら、1996: Stanley, 1995;Plottら、1994;およびHashimoto, 1993);ならびに血栓性血小板減少性紫斑は、血小板の抗原である(例えば、米国特許第6,929,796号; Gorskiら、(編)、Autoimmunity, 2001, Kluwer Academic Publishers, Norwell, MA;RadbruchおよびLipsky, P.E.(編)Current Concepts in Autoimmunity and Chronic Inflammation (Curr. Top. Microbiol. and Immunol.) 2001, Springer, NYを参照)。

0110

自己免疫は、1型糖尿病、多発性硬化症、狼瘡、慢性関節リウマチ、強皮病、および甲状腺疾患を含む80種類超の様々な疾患である役割を果たす。ほとんどの自己免疫疾患に関する罹患率の有効な定量的推定値不足している。1990年代後半に行なわれた近年の研究の大部分が、自己免疫疾患は、米国で第3位の最も共通の重病であり、8百50万人超のアメリカ人に影響を及ぼしていることを明らかにしている。この疾患の罹患率の現在の推定値は、米国人口の5〜8%である。ほとんどの自己免疫疾患は、女性に対して不均衡に影響を及ぼしている。女性は、自己免疫疾患を獲得する可能性が男性より2.7倍高い。女性は自己免疫疾患に罹患しやすく、男性は女性より高いレベルのナチュラルキラー細胞活性を有するようである(Jacobsenら、Clinical Immunology and Immunopathology, 84:223-243, 1997)。

0111

自己免疫疾患は、免疫系が自己組織を非自己と間違えて、不適切な攻撃を実施するときに起こる。自己免疫疾患から様々な仕方で、身体、例えば、消化器官(クローン病)および脳(多発性硬化症)が影響を受けることがある。自己抗体自己細胞または自己組織を攻撃して、その機能を損傷させることにより、自己免疫疾患を引き起こすこと、そして、自己抗体は、自己免疫疾患の実際の発症(例えば臨床的徴候および症状の出現)前に患者の血清で検出できることがわかっている。従って、自己抗体を検出することにより、自己免疫疾患の早期発見、またはその存在の認識、もしくはその発症リスクの認識が可能になる。これらの知見に基づき、自己抗原に対する様々な自己抗体が発見されており、自己抗原に対する自己抗体が臨床試験で測定されている(例えば、米国特許第6,919,210号、第6,596,501号、第7,012,134号、第6,919,078号)が、それ以外の自己免疫診断方法として、関連代謝産物の検出(例えば、米国特許第4,659,659号)または免疫学的反応性の検出(例えば、米国特許第4,614,722号および第5,147,785号、第4,420,558号、第5,298,396号、第5,162,990号、第4,420,461号、第4,595,654号、第5,846,758号、第6,660,487号)を含むこともできる。

0112

特定の実施形態では、本発明の組成物は、特に、高齢の、および/または免疫抑制された被験者、例えば、透析を受けている被験者、化学療法および/または放射線療法を受けている被験者、移植片受容者などの治療に適用することができる。このような個体は、一般に、ワクチンに対して弱い免疫応答しか呈示しないため、本発明の組成物を用いることにより、このような被験者において達成される免疫応答を増強することができる。

0113

他の実施形態では、本発明の組成物に用いる1種以上の抗原は、慢性閉塞性肺疾患COPD)などの病態の予防および治療のために、細菌感染(例えば、肺炎球菌)により発生または悪化する疾患などの呼吸器疾患に関連する抗原を含む。COPDは、生理学的に、慢性気管支炎および/または気腫の患者における不可逆的なまたは部分的に可逆的な気道閉塞の存在により定義されている(Am J Respir Crit Care Med. 1995 Nov;152(5 Pt 2):S77-121)。多くの場合、細菌(例えば、肺炎球菌)感染によりCOPDの悪化が起こる(Clin Microbiol Rev. 2001 Apr;14(2):336-63)。

0114

TLR
本明細書に記載したように、本発明の特定の実施形態は、1種以上のトール様受容体アゴニスト(TLRアゴニスト)を含む、ワクチン組成物および免疫アジュバント組成物(医薬組成物など)を意図している。トール様受容体(TLR)としては、多種の感染病原体内または該病原体上に存在するものなど、様々な保存された微生物分子構造について、早期認識能力を宿主細胞に賦与する先天性免疫系の細胞表面膜貫通受容体が挙げられる(例えば、Armantら、2002 Genome Biol. 3(8):reviews 3011.1-3011.6;Fearonら、1996 Science 272:50;Medzhitovら、1997 Curr. Opin. Immunol. 9:4;Luster 2002 Curr. Opin. Immunol. 14:129;Lienら、2003 Nat. Immunol. 4:1162;Medzhitov, 2001 Nat. Rev. Immunol. 1:135;Takedaら、2003 Ann Rev Immunol. 21:335;Takedaら、2005 Int. Immunol. 17:1;Kaishoら、2004 Microbes Infect. 6:1388; Datta ら、2003 J. Immunol. 170:4102)。

0115

先天性免疫系による免疫応答の開始を強化するTLR媒介シグナル伝達の誘導は、細胞表面TLRに結合するTLRアゴニストにより生じると考えられる。例えば、リポ多糖(LPS)は、TLR2またはTLR4を介したTLRアゴニストであることができ(Tsan ら、2004 J. Leuk. Biol. 76:514;Tsan ら、2004 Am. J. Physiol. Cell Phsiol. 286:C739;Linら、2005 Shock 24:206);ポリ(イノシンシチジン)(polyl:C)は、TLR3を介したTLRアゴニストであることができ(Salemら、2006 Vaccine 24:5119);CpG配列(非メチル化シトシングアノシンを含むオリゴデオキシヌクレオチド)または「CpG」ジヌクレオチドモチーフ、例えば、CpG 7909(Cooperら、2005AIDS 19:1473;CpG 10101、Bayesら、MethodsFind Exp Clin Pharmacol 27:193;Vollmer ら、Expert Opinion on Biological Therapy 5:673; Vollmerら、2004 Antimicrob. Agents Chemother. 48:2314;Dengら、2004 J. Immunol. 173:5148)は、TLR9を介したTLRアゴニストであることができ(Andaloussiら、2006 Glia 54:526;Chenら、2006 J. Immunol. 177:2373);ペプチドグリカンは、TLR2および/またはTLR6アゴニストであることができ(Sobollら、2006 Biol. Reprod. 75:131;Nakao ら、2005 J. Immunol. 174:1566);3M003 (4-アミノ-2-(エトキシメチル)-α,α-ジメチル-6,7,8,9-テトラヒドロ-1H-イミダゾ[4,5-c]キノリン-1-エタノール水和物(分子量318 Da;関連化合物3M001および3M002の供給源でもある、3M Pharmaceuticals(St. Paul、MN)製;Gordenら、2005 J. Immunol. 174:1259)は、TLR7アゴニスト(Johansen 2005 Clin. Exp. Allerg. 35:1591)および/またはTLR8アゴニスト(Johansen 2005)であることができ;フラジェリンは、TLR5アゴニスト(Feuilletら、2006 Proc. Nat. Acad. Sci. USA 103:12487)であることができ;また、C型肝炎抗原は、TLR7および/またはTLR9を介してTLRアゴニストとして作用しうる(Leeら、2006 Proc. Nat. Acad. Sci. USA 103:1828;Horsmansら、2005 Hepatol. 42:724)。その他のTLRアゴニストは公知であり(例えば、Schirmbeckら、2003 J. Immunol. 171:5198)、これらを、本明細書に記載する特定の実施形態に従い、用いてもよい。

0116

例えば、背景技術(例えば、米国特許第6,544,518号を参照)として、非メチル化CpGジヌクレオチド(「CpG」)を含む免疫刺激性オリゴヌクレオチドは、全身および粘膜経路の両方により投与される場合のアジュバントとして公知である(WO 96/02555、EP 468520, Davisら、J. Immunol, 1998. 160(2):870-876;McCluskieおよびDavis, J. Immunol., 1998, 161(9):4463-6)。CpGは、DNAに存在するシトシン−グアノシンジヌクレオチドモチーフの略語である。免疫刺激におけるCGモチーフの主要な役割が、Krieg, Nature 374, p546 1995によって解明された。詳細な分析により、CGモチーフは、特定の配列状況にある必要があること、また、そのような配列は、細菌のDNAには一般的であるが、脊椎動物のDNAには稀であることがわかっている。多くの場合、免疫刺激性配列は、プリン、プリン、C、G、ピリミジン、ピリミジンであり、その際、ジヌクレオチドCGモチーフはメチル化されていないが、他の非メチル化CpG配列が免疫刺激性であることがわかっており、これらを本発明の特定の実施形態で用いることができる。CpGをワクチンに製剤化する場合、遊離抗原と一緒に自由溶液中で(WO 96/02555; McCluskieおよびDavis、前掲)、もしくは抗原に共有結合によりコンジュゲートさせて(PCT公開番号WO 98/16247)、または水酸化アルミニウムのような担体と共に製剤化して(例えば、Daivisら、前掲、Brazolot-Millanら、Proc.Natl.Acad.Sci., USA, 1998, 95(26), 15553-8)、投与することができる。

0117

本発明のアジュバントまたはワクチンに用いるための好ましいオリゴヌクレオチドは、好ましくは、少なくとも3個、より好ましくは少なくとも6個、またはそれ以上のヌクレオチドで隔てられた2個以上のジヌクレオチドCpGモチーフを含む。本発明のオリゴヌクレオチドは、典型的には、デオキシヌクレオチドである。好ましい実施形態では、オリゴヌクレオチドにおけるヌクレオチド間結合は、ホスホジチオエート、またはより好ましくはホスホロチオエート結合であるが、ホスホジエステルおよびその他のヌクレオチド間結合も本発明の範囲に含まれ、そのようなものとして、混合型ヌクレオチド間結合を含むオリゴヌクレオチドなどが挙げられる。ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドまたはホスホロジチオエートを作製する方法は、米国特許第5,666,153号、第5,278,302号およびWO95/26204に記載されている。

0118

好ましいオリゴヌクレオチドの例は、以下の刊行物に開示される配列を有し、本明細書に開示する特定の実施形態については、この配列は、好ましくは、ホスホロチオエート改変型ヌクレオチド間結合を含む:
CPG7909:Cooperら、「CPG 7909 adjuvant improves hepatitis B virus vaccine seroprotection in antiretroviral-treatedHIV-infected adults.」AIDS, 2005年9月23日; 19(14): 1473-9。

0119

CpG 10101:Bayesら、「Gateways to clinical trials.」 MethodsFind. Exp. Clin. Pharmacol. 2005年4月; 27(3): 193-219。

0120

Vollmer J., 「Progress in drug development of immunostimula-tory CpG oligodeoxynucleotide ligandsforTLR9.」 Expert Opinion on Biological Therapy. 2005年5月; 5(5): 673-682。

0121

その他のCpGオリゴヌクレオチドとして、前記の参照文献に記載される好ましい配列とは重要でないヌクレオチド配列置換、挿入、欠失および/または付加を有する点で異なる、上記配列の変種などを挙げることができる。本発明の特定の実施形態で用いられるCpGオリゴヌクレオチドは、当分野で公知の任意の方法(例えば、EP 468520)により合成することができる。好適には、このようなオリゴヌクレオチドは、自動化合成装置を用いて合成することができる。オリゴヌクレオチドは、典型的には、デオキシヌクレオチドである。好ましい実施形態では、オリゴヌクレオチドにおけるヌクレオチド間結合は、ホスホロジチオエート、またはより好ましくはホスホロチオエート結合であるが、ホスホジエステルも本発明で意図する実施形態の範囲に含まれる。また、様々なヌクレオチド間結合を含むオリゴヌクレオチド、例えば、ホスホロチオエート−ホスホジエステル混合型も意図される。さらに、オリゴヌクレオチドを安定化するその他のヌクレオチド間結合を用いてもよい。

0122

コアジュバント
本明細書に記載する特定の実施形態は、GLAに加えて、少なくとも1種のコアジュバントを含む、ワクチンおよび免疫アジュバント組成物(医薬組成物など)を包含する。コアジュバントは、上記組成物の成分であって、GLA以外のアジュバント活性を有する成分を意味する。このようなアジュバント活性を有するコアジュバントは、ヒト(例えば、ヒト患者)、ヒト以外の霊長類、哺乳動物、または認識された免疫系を有するその他の高等真核生物など、の被験体に投与するとき、免疫応答の効力および/または持続性を改変する(すなわち、統計的に有意な様式で増加または減少する、ならびに、特定の好ましい実施形態では、増強または増加する)ことができる組成物を含む(例えば、PowellおよびNewman, 「Vaccine design-The Subunit and Adjuvant Approach」, 1995, Plenum Press, New Yorkを参照)。本明細書に開示する特定の実施形態では、GLAおよび所望の抗原、ならびに、随意に1種以上のコアジュバントは、その投与においてGLAと同時に、または時間的および/もしくは空間(例えば、別の解剖学的部位)的に切り離して投与しうる所望の抗原に対する免疫応答を前述のように改変、例えば、誘導または増強することができるが、本発明の特定の実施形態はそのように限定することを意図しないため、指定の抗原は含まないが、TLRアゴニスト、コアジュバント、イミダゾキノリン免疫応答修飾因子、および二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)の1つ以上を含んでもよい組成物中のGLAの投与も意図する。

0123

従って、前述したように、コアジュバントは、アジュバント効果を有するGLA以外の組成物を含み、このようなものとして、サポニンおよびサポニン擬似体、例えば、QS21およびQS21擬似体(例えば、米国特許第5,057,540号;EP 0 362 279 B1;WO 95/17210を参照)、alum、トマチンのような植物アルカロイド、界面活性剤、例えば(しかし、限定するわけではない)、サポニン、ポリソルベート80、Span 85およびステアリルチロシン、1種以上のサイトカイン(例:GM-CSF、IL-2、IL-7、IL-12、TNF-α、IFN-γ)、イミダゾキノリン免疫応答修飾因子、および二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM、例えば、Weeratnaら、2005 Vaccine 23:5263)などが挙げられる。

0124

サポニンを含む界面活性剤が、例えば、米国特許第6,544,518号;Lacaille-Dubois, MおよびWagner H. (1996 Phytomedicine 2:363-386)、米国特許第5,057,540号、Kensil, Crit Rev Ther Drug Carrier Syst, 1996, 12 (1-2):1-55、およびEP 0 362 279 B1に教示されている。Quil A(サポニン)の画分を含む、免疫刺激性複合体(ISCOMS)と呼ばれる粒子状構造は溶血性であり、ワクチンの製造に用いられている(Morein, B., EP 0 109 942 B1)。これらの構造は、アジュバント活性を有することが報告されている(EP 0 109 942 B1;WO 96/11711)。溶血性サポニンQS21およびQS17(Quil AのHPLC精製画分)は、強力な全身性のアジュバントとして記載されており、それらの調製方法が米国特許第5,057,540号およびEP 0 362 279 B1に開示されている。これらの参考文献には、全身ワクチンの強力なアジュバントとして作用するQS7(Quil-Aの非溶血性画分)の使用も記載されている。QS21の使用は、Kensilら(1991. J. Immunology 146:431-437)にも記載されている。QS21とポリソルベートまたはシクロデキストリンとの組合せも知られている(WO 99/10008)。QS21およびQS17のようなQuilAの画分を含む粒子状アジュバント系は、WO 96/33739およびWO 96/11711に記載されている。全身ワクチン接種研究に用いられてきたその他のサポニンとして、ジプソフィラ属(Gypsophila)およびサボンソウ属(Saponaria)などの他の植物種に由来するものが挙げられる(Bomfordら、Vaccine, 10(9):572-577, 1992)。

0125

エスシンは、本明細書に開示する実施形態のアジュバント組成物に用いるためのサポニンに関連する別の界面活性剤である。エスシンは、セイヨウトチノキ(horse chestnut tree;Aesculus hippocastanum)の種子に生じるサポニンの混合物として、メルクインデックス(Merk Index)に記載されている(第12版:エントリー3737)。その単離は、クロマトグラフィーおよび精製によるもの(Fiedler, Arzneimittel-Forsch. 4, 213 (1953))、およびイオン交換樹脂によるもの(Erbringら、米国特許第3,238,190号)が記載されている。エスシンの画分(アエスシンとして知られる)が精製されており、これは生物学的に活性であることが示されている(Yoshikawa Mら、 (Chem Pharm Bull (Tokyo) 1996年8月;44(8): 1454-1464))。ジギトニンは別の界面活性剤であり、これも、サポニンとしてメルク・インデックスに記載されている(第12版:エントリー3204)が、これは、ジギタリス(Digitalis purpurea)の種子に由来し、Gisvoldら、J. Am. Pharm.Assoc., 1934, 23, 664;およびRubenstroth-Bauer, Physiol. Chem., 1955, 301, 621により記載された方法に従い精製されたものである。

0126

本明細書に開示する特定の実施形態に従って用いるその他のコアジュバントとして、ブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーが挙げられ、これらは、当業者には周知であるポリマー化合物のクラスに該当する。GLAワクチン組成物またはGLA免疫アジュバントに含有させることができるブロックコポリマーまたは生物分解性ポリマーの例として、Pluronic(登録商標)L121(BASFCorp., Mount Olive, NJ;例えば、Yehら、1996 Pharm. Res. 13:1693;米国特許第5,565,209号)、CRL1005(例えば、Triozziら、1997 Clin Canc. Res. 3:2355)、ポリ(乳酸-コ-グリコール酸)(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ-(D,L-ラクチド-コ-グリコリド) (PLG)、およびpolyl:Cが挙げられる(例えば、PowellおよびNewman, 「Vaccine design-The Subunit and Adjuvant Approach」, 1995, Plenum Press, New Yorkを参照)。

0127

特定の実施形態は、油を含むGLAワクチンおよびGLA免疫アジュバントを意図し、これは特定のこのような実施形態においてコアジュバント活性に寄与することができ、別のこのような実施形態では、これに加え、またはこれに代わり、製薬的に許容される担体または賦形剤を提供する。非常に多数の好適な油が知られており、本発明の開示に基づくワクチン組成物および免疫アジュバント組成物に含有させるために選択することができる。このような油の例として、例示目的であり限定するものではないが、スクアレン、スクアラン鉱油オリーブ油コレステロール、およびモノオレイン酸マンニドが挙げられる。

0128

イミダゾキノリン免疫応答修飾因子のような免疫応答修飾因子も当分野では公知であり、本明細書に開示する特定の実施形態においてコアジュバントとして含有させてもよい。特定の好ましいイミダゾキノリン免疫応答修飾因子の非制限的例として、リシキモド(R848)、イミキモドおよびガルジキモド(gardiquimod)が挙げられ(Hemmiら、2002 Nat. Immunol. 3:196;Gibsonら、2002 Cell. Immunol. 218:74;Gordenら、2005 J. Immunol. 174:1259);これらのおよびその他のイミダゾキノリン免疫応答修飾因子も、適切な条件下で、本明細書に記載するようなTLRアゴニスト活性を有する可能性がある。その他の免疫応答修飾因子は、核酸をベースとする二重ステムループ免疫修飾因子(dSLIM)である。本明細書に開示する特定の実施形態において使用が意図されるdSLIMの具体例は、Schmidtら、2006 Allergy 61:56;Weihrauchら、2005 Clin Cancer Res. 11(16):5993-6001;Modern Biopharmaceuticals, J. Knablein (監修). John Wiley & Sons, 2005年12月6日(dSLIMについては183〜200頁に記載)中に、およびMologen AG(Berlin, FRG: [8/18/06にhttp://www.mologen.com/English/04.20-dSLIM.shtmlにてオンライン検索])から見出すことができる。

0129

既に述べたように、本明細書に記載するGLAと一緒に用いるコアジュバントの1タイプは、アルミニウムコアジュバントでよく、これは一般に「alum」と称する。alumコアジュバントは、以下:オキシ水酸化アルミニウムヒドロキシリン酸アルミニウム;または各種の適切な塩をベースとする。alumコアジュバントを用いるワクチンとして、破傷風菌株、HPV、A型肝炎、不活性化ポリオウイルス、および本明細書に記載のその他の抗原についてのワクチンなどを挙げることができる。alumコアジュバントは、優れた安全記録を有し、抗体応答を高め、抗原を安定化し、かつラージスケール生産が比較的単純であることから、有利である(Edelman 2002 Mol. Biotechnol. 21:129-148;Edelman, R. 1980 Rev. Infect. Dis. 2:370-383)。

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