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技術 プリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置

出願人 JoysonSafetySystemsJapan株式会社
発明者 吉岡宏一渡邉清史臼井勇人
出願日 2016年8月10日 (4年3ヶ月経過) 出願番号 2016-157180
公開日 2018年2月15日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-024323
状態 特許登録済
技術分野 車両用シートベルト
主要キーワード 樹脂ロッド 移動エネルギー 根元位置 スプリングコア リテーナカバー 一周目 スプリングケース ロックギア
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年2月15日)のものです。
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図面 (6)

課題

プリテンショナの大型化を抑制しつつウェビング巻き取り最大量を増やすことができる、プリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置を提供する。

解決手段

リトラクタは、乗員を拘束するウェビングの巻き取りを行うスプールと、緊急時にウェビングを巻き取って弛みを除去するプリテンショナ3と、を備え、プリテンショナ3は、スプールを回転可能に配置された駆動輪4と、緊急時に駆動輪4に動力を伝達する動力伝達手段と、を備え、動力伝達手段は、駆動輪4を回転させる樹脂長尺物51と、樹脂製長尺物51を収容するパイプ52と、パイプ52内に作動ガスを供給するガス発生器と、を備え、パイプ52から排出された樹脂製長尺物51は、駆動輪4に巻き付いた状態を保持したまま駆動輪4を回転させるように構成されている。

概要

背景

自動車等の車両には、一般に、乗員が着座する腰掛部と乗員の背面に位置する背もたれ部とを備えたシートに乗員を拘束するシートベルト装置が設けられている。かかるシートベルト装置は、乗員を拘束するウェビングと、該ウェビングの巻き取りを行うリトラクタと、車体側に設けられ前記ウェビングを案内するガイドアンカーと、前記ウェビングを車体側に固定するベルトアンカーと、前記シートの側面に配置されたバックルと、前記ウェビングに配置されたトングと、を有し、前記トングを前記バックルに嵌着させることによってウェビングにより乗員をシートに拘束している。

かかるリトラクタには、車両衝突時等の緊急時にウェビングの弛みを除去するプリテンショナが配置されていることが多い。また、近年、緊急時にスプールを回転させる移動部材動力伝達部材)として樹脂円柱状ラック(樹脂ロッド)を使用することが検討されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。

概要

プリテンショナの大型化を抑制しつつウェビングの巻き取り最大量を増やすことができる、プリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置を提供する。リトラクタは、乗員を拘束するウェビングの巻き取りを行うスプールと、緊急時にウェビングを巻き取って弛みを除去するプリテンショナ3と、を備え、プリテンショナ3は、スプールを回転可能に配置された駆動輪4と、緊急時に駆動輪4に動力を伝達する動力伝達手段と、を備え、動力伝達手段は、駆動輪4を回転させる樹脂製長尺物51と、樹脂製長尺物51を収容するパイプ52と、パイプ52内に作動ガスを供給するガス発生器と、を備え、パイプ52から排出された樹脂製長尺物51は、駆動輪4に巻き付いた状態を保持したまま駆動輪4を回転させるように構成されている。

目的

本発明は上述した問題点に鑑み創案されたものであり、プリテンショナの大型化を抑制しつつウェビングの巻き取り最大量を増やすことができる、プリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

乗員を拘束するウェビング巻き取りを行うスプールを回転可能に配置された駆動輪と、緊急時に前記駆動輪に動力を伝達する動力伝達手段と、を備えたプリテンショナにおいて、前記動力伝達手段は、前記駆動輪を回転させる樹脂長尺物と、該樹脂製長尺物を収容するパイプと、該パイプ内に作動ガスを供給するガス発生器と、を備え、前記パイプから排出された前記樹脂製長尺物は、前記駆動輪に巻き付いた状態を保持したまま前記駆動輪を回転させるように構成されている、ことを特徴とするプリテンショナ。

請求項2

前記樹脂製長尺物は、前記駆動輪の外周長よりも短い長さを有し、少なくとも前記外周長の半分以上の長さを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のプリテンショナ。

請求項3

前記駆動輪の外周を覆うカバー部材を備え、該カバー部材は、前記樹脂製長尺物の通路を形成するように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のプリテンショナ。

請求項4

乗員を拘束するウェビングの巻き取りを行うスプールと、緊急時に前記ウェビングを巻き取って弛みを除去するプリテンショナと、を備えたリトラクタにおいて、前記プリテンショナは、請求項1〜3の何れか一項に記載されたプリテンショナである、ことを特徴とするリトラクタ。

請求項5

乗員を拘束するウェビングと、該ウェビングの巻き取りを行うリトラクタと、前記ウェビングを車体側に固定するベルトアンカーと、前記シートの側面に配置されたバックルと、前記ウェビングに配置されたトングと、を備えたシートベルト装置において、前記リトラクタは、前記ウェビングの巻き取りを行うスプールと、緊急時に前記ウェビングを巻き取って弛みを除去するプリテンショナと、を備え、前記プリテンショナは、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載されたプリテンショナである、ことを特徴とするシートベルト装置。

技術分野

0001

本発明は、プリテンショナリトラクタ及びシートベルト装置に関し、特に、動力伝達部材として樹脂長尺物を用いたプリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置に関する。

背景技術

0002

自動車等の車両には、一般に、乗員が着座する腰掛部と乗員の背面に位置する背もたれ部とを備えたシートに乗員を拘束するシートベルト装置が設けられている。かかるシートベルト装置は、乗員を拘束するウェビングと、該ウェビングの巻き取りを行うリトラクタと、車体側に設けられ前記ウェビングを案内するガイドアンカーと、前記ウェビングを車体側に固定するベルトアンカーと、前記シートの側面に配置されたバックルと、前記ウェビングに配置されたトングと、を有し、前記トングを前記バックルに嵌着させることによってウェビングにより乗員をシートに拘束している。

0003

かかるリトラクタには、車両衝突時等の緊急時にウェビングの弛みを除去するプリテンショナが配置されていることが多い。また、近年、緊急時にスプールを回転させる移動部材(動力伝達部材)として樹脂製円柱状ラック(樹脂ロッド)を使用することが検討されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。

先行技術

0004

特開2014−201156号公報
国際公開2014/194993号

発明が解決しようとする課題

0005

特許文献1に記載されたプリテンショナでは、スプールを回転させた移動部材(動力伝達部材)の移動エネルギーを第2領域及び係止部において減衰させ、最終的に係止部に移動部材(動力伝達部材)を係止させることにより移動を停止させている。かかるプリテンショナでは、樹脂製円柱状ラック(樹脂ロッド)が駆動輪ピニオン)に噛み込んでいることから、樹脂製円柱状ラック(樹脂ロッド)の移動が停止すると、スプールの回転が停止し、ウェビングの巻き取りも停止する。

0006

したがって、ウェビングの巻き取り量を一定量確保しようとすれば、樹脂製円柱状ラック(樹脂ロッド)を長くする必要があるとともに、駆動輪(ピニオン)を回転させた後の樹脂製円柱状ラック(樹脂ロッド)の逃げ場(収容部)を形成する必要がある。すなわち、ウェビングの巻き取り最大量は、樹脂製円柱状ラック(樹脂ロッド)の長さとその収容部の容量に依存することとなる。

0007

その結果、従来のプリテンショナでは、ウェビングの巻き取り最大量を増やそうとすればプリテンショナが大型化してしまい、プリテンショナを小型化しようとすればウェビングの巻き取り最大量が少なくなってしまうという問題があった。

0008

また、特許文献2に記載されたプリテンショナでは、駆動輪を回転させた樹脂製長尺物を駆動輪から引き剥がす必要があり、特許文献2に記載されたように円滑に樹脂製長尺物を作動させることは困難であることが予想される。また、樹脂製長尺物を引き剥がして迂回させた後、再び駆動輪に噛み込ませているが、駆動輪の接線方向に対する進入角度が大きく、駆動輪の回転を保持しつつ樹脂製長尺物を駆動輪に噛み込ませることは困難であることが予想される。

0009

また、特許文献2に記載されたプリテンショナでは、樹脂製長尺物を迂回させていることから、特許文献1と同様にプリテンショナが大型化してしまうという問題もある。

0010

本発明は上述した問題点に鑑み創案されたものであり、プリテンショナの大型化を抑制しつつウェビングの巻き取り最大量を増やすことができる、プリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

本発明によれば、乗員を拘束するウェビングの巻き取りを行うスプールを回転可能に配置された駆動輪と、緊急時に前記駆動輪に動力を伝達する動力伝達手段と、を備えたプリテンショナにおいて、前記動力伝達手段は、前記駆動輪を回転させる樹脂製長尺物と、該樹脂製長尺物を収容するパイプと、該パイプ内に作動ガスを供給するガス発生器と、を備え、前記パイプから排出された前記樹脂製長尺物は、前記駆動輪に巻き付いた状態を保持したまま前記駆動輪を回転させるように構成されている、ことを特徴とするプリテンショナが提供される。

0012

また、本発明によれば、乗員を拘束するウェビングの巻き取りを行うスプールと、緊急時に前記ウェビングを巻き取って弛みを除去するプリテンショナと、を備えたリトラクタにおいて、前記プリテンショナは、前記スプールを回転可能に配置された駆動輪と、緊急時に前記駆動輪に動力を伝達する動力伝達手段と、を備え、前記動力伝達手段は、前記駆動輪を回転させる樹脂製長尺物と、該樹脂製長尺物を収容するパイプと、該パイプ内に作動ガスを供給するガス発生器と、を備え、前記パイプから排出された前記樹脂製長尺物は、前記駆動輪に巻き付いた状態を保持したまま前記駆動輪を回転させるように構成されている、ことを特徴とするリトラクタが提供される。

0013

また、本発明によれば、乗員を拘束するウェビングと、該ウェビングの巻き取りを行うリトラクタと、前記ウェビングを車体側に固定するベルトアンカーと、前記シートの側面に配置されたバックルと、前記ウェビングに配置されたトングと、を備えたシートベルト装置において、前記リトラクタは、前記ウェビングの巻き取りを行うスプールと、緊急時に前記ウェビングを巻き取って弛みを除去するプリテンショナと、を備え、前記プリテンショナは、前記スプールを回転可能に配置された駆動輪と、緊急時に前記駆動輪に動力を伝達する動力伝達手段と、を備え、前記動力伝達手段は、前記駆動輪を回転させる樹脂製長尺物と、該樹脂製長尺物を収容するパイプと、該パイプ内に作動ガスを供給するガス発生器と、を備え、前記パイプから排出された前記樹脂製長尺物は、前記駆動輪に巻き付いた状態を保持したまま前記駆動輪を回転させるように構成されている、ことを特徴とするシートベルト装置が提供される。

0014

上述したプリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置において、前記樹脂製長尺物は、前記駆動輪の外周長よりも短い長さを有し、少なくとも前記外周長の半分以上の長さを有していてもよい。

0015

また、前記プリテンショナは、前記駆動輪の外周を覆うカバー部材を備え、該カバー部材は、前記樹脂製長尺物の通路を形成するように構成されていてもよい。

発明の効果

0016

上述した本発明に係るプリテンショナ、リトラクタ及びシートベルト装置によれば、樹脂製長尺物を駆動輪に巻き付かせた状態を保持したまま駆動輪を回転させるように構成したことにより、樹脂製長尺物が静止するまで、樹脂製長尺物の慣性力によって駆動輪を回転し続けることができ、ウェビングの巻き取り最大量を増やすことができる。

0017

また、樹脂製長尺物は、駆動輪に巻き付いた状態に保持されることから、駆動輪から引き剥がした樹脂製長尺物を収容する空間を確保する必要がなく、プリテンショナの大型化を抑制することもできる。

図面の簡単な説明

0018

本発明の一実施形態に係るリトラクタを示す部品展開図である。
図1に示したプリテンショナの部分断面図であり、(A)は初期状態、(B)は作動中間状態一周目)、を示している。
図1に示したプリテンショナの部分断面図であり、(A)は作動終盤状態(二周目)、(B)は変形例、を示している。
図1に示したプリテンショナの作用を示す説明図である。
本発明の一実施形態に係るシートベルト装置を示す全体構成図である。

実施例

0019

以下、本発明の実施形態について図1図4を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の一実施形態に係るリトラクタを示す部品展開図である。図2は、図1に示したプリテンショナの部分断面図であり、(A)は初期状態、(B)は作動中間状態(一周目)、を示している。図3は、図1に示したプリテンショナの部分断面図であり、(A)は作動終盤状態(二周目)、(B)は変形例、を示している。図4は、図1に示したプリテンショナの作用を示す説明図である。

0020

本発明の一実施形態に係るリトラクタ1は、例えば、図1図3(B)に示したように、乗員を拘束するウェビングの巻き取りを行うスプール2と、緊急時にウェビングを巻き取って弛みを除去するプリテンショナ3と、を備え、プリテンショナ3は、スプール2を回転可能に配置された駆動輪4と、緊急時に駆動輪4に動力を伝達する動力伝達手段5と、を備え、動力伝達手段5は、駆動輪4を回転させる樹脂製長尺物51と、樹脂製長尺物51を収容するパイプ52と、パイプ52内に作動ガスを供給するガス発生器53と、を備え、パイプ52から排出された樹脂製長尺物51は、駆動輪4に巻き付いた状態を保持したまま駆動輪4を回転させるように構成されている。

0021

スプール2は、ウェビングを巻き取る巻胴であり、リトラクタ1の骨格を形成するベースフレーム11内に回転可能に収容されている。ベースフレーム11は、例えば、対峙する一対の端面111,112と、これらの端面を連結する側面113と、を有している。ベースフレーム11は、側面113と対峙し端面111,112に接続されるタイプレート114を有していてもよい。また、例えば、端面111側にスプリングユニット12が配置され、端面112側にプリテンショナ3及びロック機構13が配置される。なお、スプリングユニット12、プリテンショナ3、ロック機構13等の配置は、図示したものに限定されるものではない。

0022

また、ベースフレーム11の端面111には、スプール2を挿通する開口部111aが形成されており、ベースフレーム11の端面112には、ロック機構13のパウル131と係合可能な内歯を有する開口部112aが形成されている。また、ベースフレーム11の端面112の内側には、プリテンショナ3の一部(例えば、駆動輪4、カバー部材56等)が配置される。また、ベースフレーム11の端面112の外側にはロック機構13が配置され、ロック機構13はリテーナカバー14内に収容される。

0023

リテーナカバー14には、車体の急減速を検出するビークルセンサ15が配置されていてもよい。ビークルセンサ15は、例えば、球形の質量体と、質量体の移動によって揺動されるセンサレバーと、を有している。ビークルセンサ15は、ベースフレーム11の端面112に形成した開口部に嵌め込むようにしてもよい。

0024

スプール2は、中心部に空洞を有し、軸心を形成するトーションバー16が挿通されている。また、スプール2の一端は、スプリングユニット12のスプリングコア12aに接続されている。スプリングユニット12は、スプリングコア12aに接続されたゼンマイバネ12bと、ゼンマイバネ12bを収容するスプリングケース12cと、これらの部品を覆うスプリングカバー12dと、を備え、スプリングコア12aは、スプリングケース12c及びスプリングカバー12dに回転可能に支持されている。

0025

なお、スプール2に巻き取り力を付与する構成は、図示した構成に限定されるものではない。また、図1において、符号17はシャフトベアリングを示している。

0026

また、トーションバー16の他端は、ロック機構13のロッキングベース132に接続されている。ロッキングベース132は、後述するように、ベースフレーム11に係合可能に構成されており、トーションバー16を回転状態非回転状態とに切り替えることができる。したがって、ロック機構13が作用した状態(ロッキングベース132がベースフレーム11に係合した状態)で、ウェビングを引き出す方向に荷重負荷された場合であっても、トーションバー16に閾値以上の荷重が生じるまでは、スプール2を非回転状態に保持することができる。そして、トーションバー16に閾値以上の荷重が生じた場合には、トーションバー16が捻れることによって、スプール2が相対的に回転運動を生じ、ウェビングが引き出される。

0027

ロック機構13は、トーションバー16の端部に接続されるロッキングベース132と、ロッキングベース132に移動可能に配置されたパウル131と、パウル131の軸方向の移動を規制するためのカバープレート133と、ロッキングベース132の外側に回転可能に配置されるロックギア134と、ロックギア134に揺動可能に配置されたフライホイール135と、を備えている。

0028

なお、ロック機構13は、図示した構成に限定されるものではなく、従来から存在している種々の構成のものを任意に選択して使用することができる。また、図1において、符号136はベアリングキャップ、符号137はパウルスプリング、符号138はフックスプリングを示している。

0029

ロッキングベース132は、円形状のディスク部132aと、ディスク部132aのスプール2側に形成され駆動輪4を支持する多角柱形状の駆動輪支持部132bと、トーションバー16の他端が挿通されるトーションバー支持部132cと、を有している。図示した実施形態では、スプール2、トーションバー16、ロッキングベース132等が同心軸上に配置されており、これらによってスプール2の回転軸が形成される。

0030

なお、ここでは、駆動輪4をロッキングベース132に固定する場合について説明したが、かかる構成に限定されるものではない。例えば、駆動輪4の内部に、スプール2に接続されたピニオンギアを挿通し、駆動輪4の内歯とピニオンギアの外歯とを必要に応じて係合させることによって、ピニオンギアを介して駆動輪4の回転をスプール2に伝達するようにしてもよい。

0031

上述した構成を有するロック機構13によれば、ウェビングが通常の引き出し速度よりも早い場合、すなわち、ウェビングの引き出し加速度が所定の閾値を超えた場合には、フライホイール135が揺動してリテーナカバー14の内歯14aに係合し、ロックギア134の回転が規制される。また、ビークルセンサ15が作動した場合には、そのセンサレバーがロックギア134の外歯に係合し、ロックギア134の回転が規制される。

0032

そして、ロックギア134の回転が規制されると、ロッキングベース132とロックギア134との間に相対回転が生じ、この相対回転に伴ってパウル131が径方向外方に移動し、パウル131の先端がベースフレーム11の開口部112aに形成された内歯に係合することとなる(すなわち、ロッキングベース132はパウル131を介してベースフレーム11に係合される。)。その結果、ロッキングベース132の回転が規制され、スプール2の回転も規制される。したがって、ウェビングの引き出しがロックされる。

0033

なお、通常時(ウェビングの引き出し加速度が所定の閾値以下の場合)は、ロック機構13は作動せず、スプール2の回転に伴ってロッキングベース132及びロックギア134が一緒に回転することとなる。したがって、通常時には、ロッキングベース132とロックギア134とが相対回転をしないことから、パウル131はベースフレーム11の開口部112aに形成された内歯と干渉しない位置に退避した状態を維持するように構成されている。

0034

プリテンショナ3は、車両衝突時等の緊急時に動力伝達手段5により駆動輪4を回転させてウェビングの弛みを除去する部品である。動力伝達手段5は、従来の動力伝達手段5と同様に、動力伝達部材である樹脂製長尺物51、パイプ52、ガス発生器53、ピストン54、ストッパスプリング55、カバー部材56を有している。

0035

樹脂製長尺物51は、塑性変形可能な樹脂製の長尺部材(いわゆる樹脂ロッド)である。ここで、「長尺物」とは、直径に対して長さが十分(例えば、数倍〜数十倍以上)に長い物体を意味している。樹脂製長尺物51は、例えば、駆動輪4の外周長よりも短い長さを有している。駆動輪4の外周長は、駆動輪4の歯41の先端位置によって規定してもよいし、駆動輪4の歯41の中間位置(例えば、歯41の半分の高さ位置)によって規定してもよいし、駆動輪4の歯41の根元位置によって規定してもよい。

0036

また、樹脂製長尺物51は、後端がパイプ52内に収容された状態のときに、ガス圧によって押し出されていることから、一定の負荷(荷重)を駆動輪4に供給することができる。したがって、樹脂製長尺物51は一定以上の長さを有していることが好ましく、少なくとも駆動輪4の外周長の半分(50%)以上の長さを有していることが好ましい。

0037

また、より長い時間に渡って樹脂製長尺物51を押し出したい場合には、樹脂製長尺物51の長さを駆動輪4の外周長に対して75%以上の長さに設定してもよいし、90%以上の長さに設定してもよいし、95%以上の長さに設定してもよい。ただし、樹脂製長尺物51の長さは、駆動輪4の外周長に対して100%を超えないものとする。

0038

なお、図示した実施形態では、単一の成形体である樹脂製長尺物51を図示しているが、樹脂製長尺物51は、一本である必要はなく、複数に分割されていてもよい。

0039

パイプ52は、樹脂製長尺物51の射出筒を形成する圧力容器である。パイプ52は、一定の長さを要することから、ベースフレーム11の側面に沿って配置されるように屈曲されている。ガス発生器53は、パイプ52の後端部に装着される。ピストン54は、ガス発生器53から供給される作動ガスを受けて、パイプ52の内面シールしつつ摺動するように形成されている。ストッパスプリング55は、ガス発生器53とピストン54との間に作動ガスを供給する空間を形成する部品である。

0040

カバー部材56は、図2(A)及び図2(B)に示したように、駆動輪4の外周を覆うとともに、樹脂製長尺物51の通路56aを形成するように構成されている。具体的には、カバー部材56は、駆動輪4の外周を覆う側面部56bと、樹脂製長尺物51のスプール2の軸方向への移動を規制する天板56cと、ベースフレーム11に係合させる複数のタブ56dと、備えている。通路56aは、カバー部材56(側面部56b及び天板56c)と駆動輪4とベースフレーム11(端面112)との間に形成される空間によって構成される。

0041

側面部56bは、図1に示したように、略円筒形状を有している。この側面部56bの径方向の大きさを調整することにより、駆動輪4への樹脂製長尺物51の噛み込み量を調整することができる。また、天板56cは、略リング形状を有しており、中央部の開口部にプリテンショナ3の軸系を構成する部品が挿通される。

0042

図2(A)に示したように、カバー部材56の側面部56bにはパイプ52が接続されており、パイプ52から排出された樹脂製長尺物51は、カバー部材56の側面部56bの内面に沿って移動される。また、カバー部材56の側面部56bは、通路56aを通過した樹脂製長尺物51を再びパイプ52の出口部に案内するように形成されている。

0043

ここで、プリテンショナ3の動作について説明する。図2(A)に示したように、初期状態では、樹脂製長尺物51はパイプ52内に収容されている。このとき、樹脂製長尺物51の先端は、パイプ52の出口部に駆動輪4と干渉しない位置に配置されている。

0044

車両衝突時等の緊急時には、ガス発生器53から高圧の作動ガスがパイプ52内に供給される。この作動ガスは、ピストン54を押圧しパイプ52内を摺動させる。ピストン54は、樹脂製長尺物51を押圧しパイプ52内を移動させる。パイプ52から押し出された樹脂製長尺物51は、駆動輪4の外周に形成された歯41に向かって移動する。歯41に衝突した樹脂製長尺物51は、図2(B)に示したように、塑性変形しながら歯41に係合し、駆動輪4を回転させながら通路56aを移動する。

0045

本実施形態において樹脂製長尺物51は、駆動輪4の外周長よりも短く形成されていることから、最終的に樹脂製長尺物51は全長が通路56aに押し出されることとなる。そして、樹脂製長尺物51は、カバー部材56の側面部56bによってパイプ52の出口部に案内され、図3(A)に示したように、駆動輪4に巻き付いた状態を保持したまま二周目に突入する。

0046

このとき、ピストン54も樹脂製長尺物51と一緒に通路56aに押し出すようにしてもよいし、図3(B)の変形例に示したように、ピストン54のみパイプ52内に留まるようにしてもよい。

0047

ここで、図4横軸は時間(s)を示し、縦軸は駆動輪4に生じる荷重(kN)を示している。図4において実線で示したように、上述したプリテンショナ3では、時間t1に作動を開始すると駆動輪4に一定の荷重が生じる。時間t2に樹脂製長尺物51がパイプ52から全量が押し出されると、作動ガスによる加圧がなくなることから、樹脂製長尺物51の慣性力によって駆動輪4に付加される荷重はウェビングの張力釣り合う時間t3まで徐々に減少する。

0048

それに対して、樹脂製長尺物の一部を駆動輪に係合させて回転させた後、樹脂製長尺物を収容部に衝突させて移動を停止させる従来のプリテンショナでは、図4において一点鎖線で示したように、時間t2に樹脂製長尺物が収容部に衝突した後、直ちに樹脂製長尺物の移動が停止することから、駆動輪4に生じる荷重も直ちに減衰する。

0049

したがって、図4に示したように、本実施形態に係るプリテンショナ3では、従来のプリテンショナよりも長い時間に渡って駆動輪4を回転させることができ、駆動輪4の回転量を増やすことができる。

0050

すなわち、上述した本実施形態に係るプリテンショナ3及びリトラクタ1によれば、樹脂製長尺物51を駆動輪4に巻き付かせた状態を保持したまま駆動輪4を回転させるように構成したことにより、樹脂製長尺物51が静止するまで、樹脂製長尺物51の慣性力によって駆動輪4を回転し続けることができ、ウェビングの巻き取り最大量を増やすことができる。

0051

また、樹脂製長尺物51は、駆動輪4に巻き付いた状態に保持されることから、駆動輪4から引き剥がした樹脂製長尺物51を収容する空間を確保する必要がなく、プリテンショナ3及びリトラクタ1の大型化を抑制することもできる。また、駆動輪4に巻き付いた樹脂製長尺物51を駆動輪4から引き剥がす必要がないことから、樹脂製長尺物51の円滑な動作を保持することができる。

0052

次に、本発明の実施形態に係るシートベルト装置について、図5を参照しつつ説明する。ここで、図5は、本発明の実施形態に係るシートベルト装置を示す全体構成図である。なお、図5において、説明の便宜上、シートベルト装置以外の部品については、一点鎖線で図示している。また、図5に示したシートベルト装置100は、車両の前部座席運転席又は助手席)に配置されたシートベルト装置を示している。

0053

図5に示した本実施形態に係るシートベルト装置100は、乗員を拘束するウェビングWと、ウェビングWの巻き取りを行うリトラクタ1と、車体側に設けられウェビングWを案内するガイドアンカー101と、ウェビングWを車体側に固定するベルトアンカー102と、シートSの側面に配置されたバックル103と、ウェビングWに配置されたトング104と、を備え、リトラクタ1は、例えば、図1に示した構成を有している。

0054

シートSは、例えば、乗員が着座する腰掛部S1と、乗員の背面に位置する背もたれ部S2と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト部S3と、を備えている。リトラクタ1は、例えば、車体のBピラーTに内蔵される。また、一般に、バックル103は腰掛部S1の側面に配置されることが多く、ベルトアンカー102は腰掛部S1の下面に配置されることが多い。また、ガイドアンカー101は、BピラーTに配置されることが多い。そして、ウェビングWは、一端がベルトアンカー102に接続され、他端がガイドアンカー101を介してリトラクタ1に接続されている。

0055

したがって、トング104をバックル103に嵌着させる場合、ウェビングWはガイドアンカー101の挿通孔を摺動しながらリトラクタ1から引き出されることとなる。また、乗員がシートベルトを装着した場合や降車時にシートベルトを解除した場合には、リトラクタ1のスプリングユニット12の作用により、ウェビングWは一定の負荷がかかるまで巻き取られる。

0056

本発明は上述した実施形態に限定されず、例えば、車両の後部座席に使用されるシートベルト装置に適用してもよいし、車両以外の乗物に使用されるシートベルト装置に適用してもよい等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。

0057

1リトラクタ
2スプール
3プリテンショナ
4駆動輪
5動力伝達手段
11ベースフレーム
12スプリングユニット
12aスプリングコア
12bゼンマイバネ
12cスプリングケース
12dスプリングカバー
13ロック機構
14リテーナカバー
14a内歯
15ビークルセンサ
16トーションバー
17シャフトベアリング
41 歯
51樹脂製長尺物
52パイプ
53ガス発生器
54ピストン
55ストッパスプリング
56カバー部材
56a通路
56bタブ
56c 開口部
100シートベルト装置
101ガイドアンカー
102ベルトアンカー
103バックル
104トング
111,112 端面
111a,112a 開口部
113 側面
114タイプレート
131パウル
132ロッキングベース
132aディスク部
132b 駆動輪支持部
132c トーションバー支持部
133カバープレート
134ロックギア
135フライホイール
136ベアリングキャップ
137 パウルスプリング
138フックスプリング

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