図面 (/)

技術 視機能検査装置および視機能検査用プログラム

出願人 株式会社ニデック
発明者 小林利哉
出願日 2016年8月8日 (5年0ヶ月経過) 出願番号 2016-155542
公開日 2018年2月15日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2018-023446
状態 特許登録済
技術分野 眼の診断装置
主要キーワード 刺激画像 切替周波数 刺激点 画像呈示 格子枠 視機能検査装置 検査用プログラム ヘッドマウント型
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年2月15日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

短時間で視野異常が存在するか否かの検査を行うことができる視機能検査装置および視機能検査用プログラムを提供する。

解決手段

視機能検査装置であって、被検者眼右眼投影するための画像、または動画映像であって固視標が含まれる右眼用画像と、被検者眼の左眼に投影するための画像、または動画映像であって固視標が含まれる左眼用画像と、を呈示する呈示部と、呈示部にて右眼用画像と左眼用画像とを同時に呈示させる同時呈示制御と、呈示部にて右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させる交互呈示制御と、を行う画像呈示制御部と、を有し、画像呈示制御部は、被検者に右眼用画像と左眼用画像とを融像させた融像画像を自覚させるために同時呈示制御を行い、融像画像と呈示部にて右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させることにより被検者が自覚した画像との見え方の異なる部分の有無を検査するために交互呈示制御を行う。

概要

背景

特許文献1には、視野計による視野検査で疾患が確認された被検者を対象にした眼科装置が開示されており、この眼科装置は、疾患が確認された被検者が残された視機能を利用して物を見る訓練を行うことができる機能を備えている。

概要

短時間で視野異常が存在するか否かの検査を行うことができる視機能検査装置および視機能検査用プログラムを提供する。視機能検査装置であって、被検者眼右眼投影するための画像、または動画映像であって固視標が含まれる右眼用画像と、被検者眼の左眼に投影するための画像、または動画映像であって固視標が含まれる左眼用画像と、を呈示する呈示部と、呈示部にて右眼用画像と左眼用画像とを同時に呈示させる同時呈示制御と、呈示部にて右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させる交互呈示制御と、を行う画像呈示制御部と、を有し、画像呈示制御部は、被検者に右眼用画像と左眼用画像とを融像させた融像画像を自覚させるために同時呈示制御を行い、融像画像と呈示部にて右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させることにより被検者が自覚した画像との見え方の異なる部分の有無を検査するために交互呈示制御を行う。

目的

そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、短時間で視野異常が存在するか否かの検査を行うことができる視機能検査装置および視機能検査用プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

被検者眼視野異常の有無を検査する視機能検査装置であって、前記被検者眼の右眼投影するための画像、または動画映像であって固視標が含まれる右眼用画像と、前記被検者眼の左眼に投影するための画像、または動画映像であって固視標が含まれる左眼用画像と、を呈示する呈示部と、前記呈示部にて前記右眼用画像と前記左眼用画像とを同時に呈示させる同時呈示制御と、前記呈示部にて前記右眼用画像と前記左眼用画像とを交互に呈示させる交互呈示制御と、を行う画像呈示制御部と、を有し、前記画像呈示制御部は、被検者に前記右眼用画像と前記左眼用画像とを融像させた融像画像を自覚させるために前記同時呈示制御を行い、前記融像画像と前記呈示部にて前記右眼用画像と前記左眼用画像とを交互に呈示させることにより前記被検者が自覚した画像との見え方の異なる部分の有無を検査するために前記交互呈示制御を行うこと、を特徴とする視機能検査装置。

請求項2

請求項1の視機能検査装置において、前記右眼用画像と前記左眼用画像は、同一画像であること、を特徴とする視機能検査装置。

請求項3

請求項1の視機能検査装置において、前記右眼用画像と前記左眼用画像は、立体画像を生成するために互いに視差を有する画像であること、を特徴とする視機能検査装置。

請求項4

請求項1の視機能検査装置において、前記右眼用画像と前記左眼用画像は、形状同一で色の異なる画像であること、を特徴とする視機能検査装置。

請求項5

被検者眼の視野異常の有無を検査する視機能検査用プログラムであって、呈示部にて前記被検者眼の右眼に投影するための画像、または動画映像であって固視標が含まれる右眼用画像と、前記被検者眼の左眼に投影するための画像、または動画映像であって固視標が含まれる左眼用画像とを同時に呈示させる同時呈示処理と、前記呈示部にて前記右眼用画像と前記左眼用画像とを交互に呈示させる交互呈示処理と、をプロセッサに実行させるものであり、被検者に前記右眼用画像と前記左眼用画像とを融像させた融像画像を自覚させるために前記同時呈示処理を前記プロセッサに実行させ、前記融像画像と前記呈示部にて前記右眼用画像と前記左眼用画像とを交互に呈示させることにより前記被検者が自覚した画像との見え方の異なる部分の有無を検査するために前記交互呈示処理を前記プロセッサに実行させること、を特徴とする視機能検査用プログラム。

技術分野

0001

本開示は、被検者眼視野異常の有無を検査する視機能検査装置および視機能検査用プログラムに関するものである。

背景技術

0002

特許文献1には、視野計による視野検査で疾患が確認された被検者を対象にした眼科装置が開示されており、この眼科装置は、疾患が確認された被検者が残された視機能を利用して物を見る訓練を行うことができる機能を備えている。

先行技術

0003

特開2011−255045号公報

発明が解決しようとする課題

0004

視野計による視野検査においては、緑内障などの疾患の早期発見を促進させるために、短時間で視野異常が存在するか否かの検査を行えるようにして、定期健診等の日常的な検査の中で容易に検査できるようにすることが望まれる。

0005

そこで、本開示は上記した問題点を解決するためになされたものであり、短時間で視野異常が存在するか否かの検査を行うことができる視機能検査装置および視機能検査用プログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本開示における典型的な実施形態が提供する視機能検査装置は、被検者眼の視野異常の有無を検査する視機能検査装置であって、前記被検者眼の右眼投影するための画像、または動画映像であって固視標が含まれる右眼用画像と、前記被検者眼の左眼に投影するための画像、または動画映像であって固視標が含まれる左眼用画像と、を呈示する呈示部と、前記呈示部にて前記右眼用画像と前記左眼用画像とを同時に呈示させる同時呈示制御と、前記呈示部にて前記右眼用画像と前記左眼用画像とを交互に呈示させる交互呈示制御と、を行う画像呈示制御部と、を有し、前記画像呈示制御部は、被検者に前記右眼用画像と前記左眼用画像とを融像させた融像画像を自覚させるために前記同時呈示制御を行い、前記融像画像と前記呈示部にて前記右眼用画像と前記左眼用画像とを交互に呈示させることにより前記被検者が自覚した画像との見え方の異なる部分の有無を検査するために前記交互呈示制御を行うこと、を特徴とする。

0007

本開示における典型的な実施形態が提供する視機能検査用プログラムは、被検者眼の視野異常の有無を検査する視機能検査用プログラムであって、呈示部にて前記被検者眼の右眼に投影するための画像、または動画映像であって固視標が含まれる右眼用画像と、前記被検者眼の左眼に投影するための画像、または動画映像であって固視標が含まれる左眼用画像とを同時に呈示させる同時呈示処理と、前記呈示部にて前記右眼用画像と前記左眼用画像とを交互に呈示させる交互呈示処理と、をプロセッサに実行させるものであり、被検者に前記右眼用画像と前記左眼用画像とを融像させた融像画像を自覚させるために前記同時呈示処理を前記プロセッサに実行させ、前記融像画像と前記呈示部にて前記右眼用画像と前記左眼用画像とを交互に呈示させることにより前記被検者が自覚した画像との見え方の異なる部分の有無を検査するために前記交互呈示処理を前記プロセッサに実行させること、を特徴とする。

発明の効果

0008

本開示の視機能検査装置および視機能検査用プログラムによれば、短時間で視野異常が存在するか否かの検査を行うことができる。

図面の簡単な説明

0009

視機能検査装置の概略構成図である。
右眼用画像と左眼用画像が同一画像である場合の画像例を示す図である。
図2の画像について交互呈示制御を行うことにより被検者が自覚する画像の一例を示す図である。
右眼用画像と左眼用画像が立体画像を生成するために互いに視差を有する画像である場合の画像例を示す図である。
右眼用画像と左眼用画像が形状同一で色の異なる画像である場合の画像例を示す図である。

実施例

0010

本開示の典型的な実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の視機能検査装置1は、被検者眼の視野異常の有無を検査する装置である。この視機能検査装置1は、図1に示すように、筐体部11と、呈示部12と、光学系13と、制御部14などを有している。

0011

筐体部11の内部には、呈示部12と光学系13などが設けられている。筐体部11は、様々な態様が考えられ、例えば、ヘッドマウント型ゴーグル型などの被検者に装着可能な態様に形成されていることが考えられる。これにより、例えば被検者が病院待合室等で診察を待つ間に、被検者が座ったまま検査することが可能となる。また、筐体部11は、病院の待合室等に設置するような据え置き型の態様に形成されていてもよい。これにより、検者の手を煩わせることなく、被検者自身で検査することが可能となる。

0012

呈示部12は、画像の呈示(表示)を行うディスプレイであり、被検者が筐体部11の内部を覗き込んだときに被検者眼の前方に配置され、被検者眼に対して画像を投影する。呈示部12は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)により構成されている。

0013

本実施形態では、呈示部12は、右眼用呈示部12Rと左眼用呈示部12Lを備えている。そして、右眼用呈示部12Rは被検者眼の右眼に対して右眼用画像を投影し、左眼用呈示部12Lは被検者眼の左眼に対して左眼用画像を投影する。このようにして、呈示部12は、被検者の両眼に対して個別に独立した画像(刺激画像)を投影することができる。

0014

光学系13は、筐体部11にて被検者が覗き込む部分と呈示部12との間に設けられている。本実施形態では、光学系13は、右眼用光学系13Rと左眼用光学系13Lとを備えている。右眼用光学系13Rと左眼用光学系13Lは、各々、例えば、接眼レンズ対物レンズミラー等の光学要素を組み合わせて構成されている。なお、本実施形態では、光学系13を調整することにより、右眼用画像と左眼用画像を、各々、被検者眼の視野角画角)の45°以上の範囲に亘って投影させるようにする。ここで、被検者眼の視野角とは、被検者眼が正面を見る際の基準軸を中心にして被検者が見ることができる範囲を示す角度である。

0015

制御部14は、所定のプログラムで指示された情報処理を行う機能を有し、視機能検査装置1の全体の制御を司る。制御部14は、具体的には、CPU、HDD、ROM、RAM、外部インタフェース(I/F)等の組み合わせによって構成されている。この制御部14は、図1に示す例では筐体部11の外部に設けられているが、筐体部11の内部に設けられていてもよい。

0016

制御部14は、通信部21と、画像呈示制御部22などを備えている。通信部21は、筐体部11内の呈示部12との間の通信を行う。例えば、通信部21は、後述する画像呈示制御部22が指示した画像のデータを呈示部12へ送る。

0017

画像呈示制御部22は、呈示部12における画像の呈示を制御する。画像呈示制御部22は、液晶シャッタまたは呈示部12に備わるメカニカルシャッタ(不図示)を制御することにより、右眼用呈示部12Rと左眼用呈示部12Lにおいて画像の呈示のオンオフ切り替える。そして、これにより、画像呈示制御部22は、右眼用呈示部12Rと左眼用呈示部12Lに各々右眼用画像と左眼用画像とを同時に呈示させたり、右眼用呈示部12Rのみに右眼用画像を呈示させたり、左眼用呈示部12Lのみに左眼用画像を呈示させたりすることができる。

0018

なお、図1に示す視機能検査装置1は、両眼で1つの筐体部11の内部を覗き込む双眼覗き込み型の装置であるが、これに限定されず、右眼と左眼で各々、別の筐体部の内部を覗き込む双眼分離型の装置であってもよい。

0019

以上のような構成の視機能検査装置1は、画像呈示制御部22により呈示部12にて右眼用画像と左眼用画像とを同時に呈示させる同時呈示制御を行うことができる。すなわち、画像呈示制御部22により、右眼用呈示部12Rにて右眼用画像を、左眼用呈示部12Lにて左眼用画像を、同時に呈示させることができる。これにより、右眼用呈示部12Rにて呈示された右眼用画像が右眼用光学系13Rを介して被検者の右眼ERに投影されると同時に、左眼用呈示部12Lにて呈示された左眼用画像が左眼用光学系13Lを介して被検者の左眼ELに投影される。

0020

また、視機能検査装置1は、画像呈示制御部22により呈示部12にて右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させる交互呈示制御を行うことができる。すなわち、画像呈示制御部22により、右眼用呈示部12Rにて右眼用画像を、左眼用呈示部12Lにて左眼用画像を、交互に呈示させることができる。これにより、右眼用呈示部12Rにて呈示された右眼用画像が右眼用光学系13Rを介して被検者の右眼ERに投影されることと、左眼用呈示部12Lにて呈示された左眼用画像が左眼用光学系13Lを介して被検者の左眼ELに投影されることとが交互に行われる。

0021

ここで、緑内障は、一方の眼にその症状が発生する片眼性のものや、または、両方の眼にその症状が発生する両眼性のものであっても右眼と左眼で発症する箇所が異なるものがある。そうすると、緑内障の疾患を持つ患者は、例えば、一方の眼に緑内障の発症による視野異常(例えば、緑内障の発症に伴って生じる暗点感度低下による視野欠損)が存在しているとしても、他方の眼の視覚情報により脳内で充填されるため、一方の眼における視野異常の存在を自覚し難い。そのため、視野異常の存在を自覚しないまま緑内障が進行してしまうおそれがある。そこで、緑内障は主に加齢と共に発症する疾患であるため、企業健診や生活習慣病健診などの定期的に行われる集団健診(以下、「定期健診」という。)において定期的に視機能検査を行って緑内障の早期発見を促進させることが望まれる。

0022

しかしながら、従来技術における視機能検査装置(例えば、ハンフリー視野計)は、基本的に片眼検査で行われ、被検者が固視標を固視し続けながら投影された刺激点が視野のどこかで視認できた時に応答ボタンを押すことにより、刺激点の投影条件と被検者の応答の結果をもとに各種統計的処理を施すことで被検眼の緑内障の発症の有無等を検査する。このように、従来技術における視機能検査装置は、基本的に片眼検査で行われ、かつ、精密な検査を行うものであるため、検査時間が長くなり、また、装置構成が複雑で製造コストが高いため高価になり易い。さらに、被検者に対して自覚に基づくやや難しい応答を要求する検査となるため、検査結果は被検者の年齢や学習性によって変動し易い。そのため、1回の健診だけでは診断が困難になり易い。このようなことから、従来技術における視機能検査装置は、定期健診において視機能検査を行うような使用態様に対応しているとは言えない。

0023

これに対して、本実施形態の視機能検査装置1では、このような従来技術における視機能検査装置の課題を解決でき、定期健診において視機能検査を行うような使用態様に対応させることができる。そこで、本実施形態の視機能検査装置1を用いた視機能検査の実施例を説明する。

0024

まず、検査前の準備として、被検者は、筐体部11の内部を覗き込み、両眼で光学系13を通して呈示部12を見る。具体的には、被検者は、右眼により右眼用光学系13Rを通して右眼用呈示部12Rを見て、左眼により左眼用光学系13Lを通して左眼用呈示部12Lを見る。

0025

そして、画像呈示制御部22は、呈示部12にて右眼用画像と左眼用画像とを同時に呈示させる同時呈示制御を行う。すなわち、画像呈示制御部22は、右眼用呈示部12Rにおいて右眼用画像を、左眼用呈示部12Lにおいて左眼用画像を、同時に呈示させる。

0026

ここで、右眼用画像と左眼用画像は、例えば、図2に示すような同一画像とする。図2示す例において、右眼用画像と左眼用画像は、幾何学模様テクスチャとして、例えば格子チャートの画像としている。なお、右眼用画像と左眼用画像は、これに限定されず、例えば、同心円パターンが表された画像や放射線チャートの画像であってもよく、また、風景画像文字列が表示された画像であってもよい。

0027

そして、図2に示すように、右眼用画像と左眼用画像の中心には、固視標Mが配置されている。そこで、被検者は、右眼用画像における固視標Mを右眼で固視し、左眼用画像における固視標Mを左眼で固視する。

0028

そして、このようにして検査の準備を行った後、検者は被検者に対して「検査中は固視標Mの固視を続けて、その間に呈示される固視標Mの周辺画像に対してできるだけ視線を動かさないこと、及び検査中に固視標Mの周辺含む全視野の中に他の場所と見え方が異なるような違和感を覚えた場合にはその場所を大凡でいいので記憶すること」と、説明する。

0029

なお、検査を開始する前に、事前に、呈示部12に呈示する画像の一部を意図的に欠損させたトレーニング画像を被検者に見せておき、被検者に対して視野異常が存在する場合にはどのような画像の見え方になるのか(どのような違和感を覚えるか)について理解させておいてもよい。これにより、検査が行い易くなる。

0030

そして、検査を開始すると、画像呈示制御部22は、同時呈示制御と交互呈示制御とを行う。例えば、画像呈示制御部22は、同時呈示制御を所定時間行った後に、交互呈示制御を所定時間行い、そして、このように同時呈示制御と交互呈示制御を行う処理を複数回繰り返して行う。一例として、画像呈示制御部22は、同時呈示制御を15秒間行った後に、交互呈示制御を15秒間行い、このような同時呈示制御と交互呈示制御を行う処理を合計2回行う。また、交互呈示制御を行う際に画像を切り替える速さを表すスイッチング周波数は、被検者が画像の切り替えを自覚し難い周波数として、例えば、60Hz以上とすることが望ましい。

0031

すると、画像呈示制御部22が同時呈示制御を行ったときには、被検者は、右眼用画像と左眼用画像とを融像させた融像画像を自覚する。ここで、例えば、被検者の右眼に視野異常が存在する場合を想定する。この場合、被検者の右眼は、視野異常により右眼用画像において認識が困難な視覚欠落部分α(認識できない、あるいは、認識し難い部分であって、例えば、図2にて破線で示すαの内側の部分)が存在している。しかしながら、被検者の脳に対して右眼用画像と左眼用画像の両画像の情報が同時に入っている状態であるので、視覚的欠落部分αの情報は、左眼用画像の情報により充填される。したがって、被検者は、右眼用画像と左眼用画像とを融像させた融像画像として、視覚的欠落部分αが存在していない画像、すなわち、例えば図2に示す画像において視覚的欠落部分αが存在していない画像を自覚する。

0032

そして、このように被検者が右眼用画像と左眼用画像とを融像させた融像画像を自覚した状態で、画像呈示制御部22は、交互呈示制御を行う。そして、これにより、前記のように同時呈示制御を行うことにより被検者が自覚した融像画像と、交互呈示制御を行うことにより被検者が自覚した画像との見え方の異なる部分の有無を検査することができる。

0033

すなわち、交互呈示制御を行うことにより右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させたときには、被検者の脳に対して右眼用画像と左眼用画像の両画像の情報が同時に入っていない状態になる。すなわち、被検者の脳に対して右眼用画像の情報が入っているときには左眼用画像の情報が入っていない一方で、被検者の脳に対して左眼用画像の情報が入っているときには右眼用画像の情報が入っていない状態になる。

0034

これにより、被検者が視野異常により右眼用画像において認識が困難な視覚的欠落部分αの情報は、左眼用画像の情報により十分に充填され難くなる。これは、交互呈示制御を行うときには、左右眼それぞれの視覚情報について投影と遮断が常時繰り返されるため、視野異常を有さない側の眼の視覚情報による視野異常部分への充填が安定して作用しなくなるためと思われる。したがって、交互呈示制御を行うことにより被検者が自覚した画像において、視野異常部分と視野異常部分以外の部分とで差分が生じる。ゆえに、被検者は、前記のように差分が生じた部分を、同時呈示制御が行われることにより自覚した融像画像との見え方が異なる部分として認識できる。

0035

例えば、図3に示すように、被検者は、視野異常部分に相当する視覚的欠落部分αが当該視覚的欠落部分α以外の部分よりも見え難く(例えば、格子を形成する線の濃淡が薄く、あるいは、格子を形成する線がぼやけるように)感じる部分として認識及び記憶できる。そして、検査終了後に、被検者は、同時呈示制御を行うことにより自覚した融像画像と、交互呈示制御を行うことにより被検者が自覚した画像との見え方が異なる部分の有無と場所を検者に伝える。

0036

ここで、このような交互呈示制御を行う際において、低速で(例えば、1Hzで)右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させたときを想定する。すると、このとき、右眼と左眼の各々の眼に対して右画像左画像が連続して投影される時間が長くなる(すなわち、右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させずに、右眼用画像または左眼用画像の一方のみ呈示した状態に近くなる)ので、例えば視野異常のある右眼に対して右眼用画像が連続して投影される時間が長くなる。そうすると、被検者の脳内において、被検者が視野異常により右眼用画像において認識が困難な視覚的欠落部分αの情報は、右眼用画像における視覚的欠落部分αの周辺部分の情報により充填され易くなる。すなわち、被検者の脳は、右眼用画像における視覚的欠落部分αの周辺部分の情報を参考にして、視覚的欠落部分αの情報を疑似的に作成し得ると考えられる。以上のことから、低速で右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させたときには、被検者が自覚した画像において、視野異常部分と視野異常部分以外の部分とで差分が生じ難くなる。

0037

また、低速で右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させたときには、被検者は画像の切り替えを自覚して画像のチラつきを感じ易くなるので、この画像のチラつきの影響によっても、被検者が自覚した画像において、視野異常部分と視野異常部分以外の部分とで差分が生じ難くなる。

0038

以上のように、低速で右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させたときには、被検者が自覚した画像において、視野異常部分と視野異常部分以外の部分とで差分が生じ難くなるので、被検者は、前記のように差分が生じた部分を、同時呈示制御が行われることにより自覚した融像画像との見え方が異なる部分として認識し難くなる。

0039

これに対して、本実施形態では、高速(例えば、60Hz)で右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させている。そのため、右眼と左眼の各々の眼に対して右画像と左画像が連続して投影される時間が短くなる(すなわち、右眼と左眼の各々の眼に対して投影される画像は点滅している状態になる)ので、例えば視野異常のある右眼に対して右眼用画像が連続して投影される時間が短くなる。そうすると、被検者の脳内において、被検者が視野異常により右眼用画像において認識が困難な視覚的欠落部分αの情報は、右眼用画像における視覚的欠落部分αの周辺部分の情報により充填され難くなると推測される。すなわち、被検者の脳は、右眼用画像における視覚的欠落部分αの周辺部分の情報から、視覚的欠落部分αでの充填知覚がし難くなると考えられる。以上のことから、高速で右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させたときには、被検者が自覚した画像において、視野異常部分と視野異常部分以外の部分とで差分が生じ易くなる。

0040

また、高速で右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させたときには、被検者は画像の切り替えを自覚し難く画像のチラつきを感じ難くなるので、この画像のチラつきの影響を受け難く、被検者が自覚した画像において、視野異常部分と視野異常部分以外の部分との差分を自覚し易くなる。

0041

以上のように、本実施形態では、高速で右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させるので、被検者が自覚した画像において、視野異常部分と視野異常部分以外の部分とで差分が生じ易くなる。そのため、被検者は、前記のように差分が生じた部分を、同時呈示制御が行われることにより自覚した融像画像との見え方が異なる部分として認識し易くなる。

0042

そして、被検者が「○○の箇所が見えにくく感じた」のように特定の場所の見え方が異なった(見え方に違和感を覚えた)と検者に伝えた場合は、検者は「両眼のどちらかの眼の特定の場所に視野異常が存在しているおそれがあるので、さらに精密な視機能検査を行う必要がある。」と診断して、検査は終了する。このようにして、右眼または左眼のいずれかに視野異常が存在していることを検出できる。一方、被検者が「特に見え方に違和感を覚える場所は無かった」と検者に伝えたときには、検者は「被検者の両眼において視野異常が存在しない」と診断して、検査は終了する。

0043

このようにして、本実施形態では、被検者の右眼と左眼について、同時に視機能検査を行うことができる。また、右眼用画像と左眼用画像とを同時に呈示させ、かつ、右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させるだけでよいので、簡易な手法で検査を済ませることができる。そのため、短時間(例えば、1分以内)で視野異常が存在するか否かの検査が可能になる。したがって、本実施形態の視機能検査装置1によれば、定期健診のような日常的な検査の中で、視野異常が存在するか否かを検査することができる。また、簡易な装置構成により製造コストを低減できるので、安価にすることができる。さらに、被検者に対して複雑なタスクは要求しないので、検査結果が被検者の年齢や学習効果によって変動し難い。そのため、被検者の慣れなどによる検査結果の信頼性への影響が生じ難く、1回の検査で診断を済ませることができる。

0044

なお、右眼用画像と左眼用画像は、立体画像を生成するために互いに視差を有する画像としてもよい。例えば、右眼用画像と左眼用画像は、図4に示すような花の立体画像を生成するため画像とする。これにより、画像呈示制御部22が同時呈示制御を行ったときに、被検者は、右眼用画像と左眼用画像とを融像させた融像画像として、全体に亘って立体感を覚える立体画像を自覚する。そして、被検者眼において視野異常が存在する場合には、被検者は、同時呈示制御を行うことにより自覚した融像画像と、交互呈示制御を行うことにより被検者が自覚した画像との見え方が異なる部分として、例えば、視野異常部分に相当する部分において立体感が感じられなくなる。これにより、右眼または左眼のいずれかに視野異常が存在することを検出できる。

0045

また、右眼用画像と左眼用画像は、形状同一で色の異なる画像であるとしてもよい。このとき、例えば、右眼用画像と左眼用画像は、図5に示すように複数の模様が配置された画像であって同じ位置に配置される模様について形状が同一であるが色が異なる画像(例えば、一方の画像が赤色で、他方の画像が青色)とする。これにより、画像呈示制御部22が同時呈示制御を行ったときに、被検者は、右眼用画像と左眼用画像とを融像させた融像画像として、全体に亘って2つの色を混ぜたような色(例えば、紫色)、あるいは、2つの色とは異なる無彩色の模様の画像を自覚する。

0046

そして、被検者眼において視野異常が存在する場合には、画像呈示制御部22が同時呈示制御と交互呈示制御を行うことにより、被検者は、同時呈示制御を行うことにより自覚した融像画像と、交互呈示制御を行うことにより被検者が自覚した画像との見え方が異なる部分として、視野異常部分に相当する部分が他の部分と色合いが異なっていると感じる。例えば、被検者は、「全体的には紫色であるが、○○の箇所だけが赤色や青色に近い色になっており色合いが異なっている」、または、「全体的には赤色(青色)であるが、○○の箇所だけが青色(赤色)になっており色合いが異なっている」と感じる。これにより、右眼または左眼のいずれかに視野異常が存在することを検出できる。

0047

なお、画像呈示制御部22が同時呈示制御と交互呈示制御を行う順序は特に限定されず、画像呈示制御部22は、交互呈示制御を行った後に、同時呈示制御を行ってもよい。

0048

また、右眼用画像と左眼用画像は、静止画像に限られず、説明し易いストーリー性を有する動画映像であってもよい。ここで、右眼用画像と左眼用画像が例えば図2に示すような格子図柄の静止画像である場合には、格子図柄の格子枠内に視野異常部分が位置する(つまり、格子図柄の線と視野異常部分とが重ならない)と、患者は、視野異常部分を自覚し難くなると考えられる。これに対し、右眼用画像と左眼用画像が動画映像である場合には、像は一定でないため、視野異常部分に何かしらの図柄が位置する可能性があり、患者は視野異常部分を自覚し易いと考えられる。そして、このとき、右眼用画像と左眼用画像は、例えば、同一動画映像とすることが望ましい。また、呈示部12は、1つのディスプレイで形成されており、当該ディスプレイに仕切りを設けておき、仕切りの両側に各々右眼用画像と左眼用画像が呈示されるものとしてもよい。

0049

以上のように、本実施形態の視機能検査装置1において、画像呈示制御部22は、被検者に右眼用画像と左眼用画像とを融像させた融像画像を自覚させるために同時呈示制御を行う。そして、さらに、画像呈示制御部22は、前記の融像画像と、呈示部12にて右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させることにより被検者が自覚した画像との見え方の異なる部分の有無を検査するために交互呈示制御を行う。

0050

このように、本実施形態では、同時呈示制御により被検者に右眼用画像と左眼用画像とを融像させた融像画像を自覚させるとともに、交互呈示制御が行われる。ここで、交互呈示制御にて右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させるときには、被検者の脳に対して右眼用画像と左眼用画像の両画像の情報が同時に入っていない状態になる。このとき、例えば、右眼(左眼)に視野異常が存在する場合に、被検者が視野異常により右眼用画像(左眼用画像)において認識できない部分の情報を、左眼用画像(右眼用画像)の情報で十分に充填し難くなる。そのため、交互呈示制御により右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させることにより被検者が自覚する画像において、視野異常部分と視野異常部分以外の部分とで差分が生じる。したがって、被検者は、前記の差分が生じた部分を、同時呈示制御により自覚した融像画像との見え方が異なる部分として認識できるので、右眼または左眼のいずれかに視野異常が存在することを検出できる。

0051

このようにして、本実施形態では、右眼と左眼について同時に、右眼または左眼のいずれかに視野異常が存在するか否かについての視機能検査を行うことができる。また、右眼用画像と左眼用画像とを同時に呈示させ、かつ、右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させるだけでよいので、簡易な手法で検査を済ませることができる。そのため、短時間で視野異常が存在するか否かの検査が可能になる。したがって、定期健診のような日常的検査において視野異常が存在するか否かを検査することができるので、例えば緑内障の疾患がある患者に早期段階で緑内障の発症に伴って生じる暗点や感度低下による視野欠損を自覚させることができる。そして、このようにして、緑内障などの疾患の早期発見を促進させることができる。また、簡易な装置構成で検査を行うことができるので、装置の製造コストを低減させることができる。

0052

そして、右眼用画像と左眼用画像は、同一画像とする。これにより、呈示部12にて呈示される右眼用画像と左眼用画像との間には元々差異が存在しないので、交互呈示制御を行うことにより被検者が自覚した画像において視野異常部分と視野異常部分以外の部分とで差分が強調され易くなる。そのため、安定した検査を行うことができる。

0053

また、右眼用画像と左眼用画像は、立体画像を生成するために互いに視差を有する画像としてもよい。これにより、被検者が自覚した画像において、視野異常部分に相当する部分において立体感が感じられなくなるので、右眼または左眼のいずれかに視野異常が存在することを検出できる。

0054

また、右眼用画像と左眼用画像は、形状同一で色の異なる画像としてもよい。これにより、被検者が自覚した画像において、視野異常部分に相当する部分において色合いが異なるように感じられるので、右眼または左眼のいずれかに視野異常が存在することを検出できる。

0055

なお、呈示部12は、右眼用画像と左眼用画像として、同一画像と、立体画像を生成するために互いに視差を有する画像と、形状同一で色の異なる画像のうちの少なくとも一つを選択して呈示できるようにしておけば、被検者に応じて画像を選択することができる。このとき、画像の選択は、被検者または検者が行うとしてもよい。これにより、被検者に応じた検査を行うことができるので、被検者に関わらず検査の精度を維持できる。また、交互呈示制御を行う際に画像を切り替える速さを表すスイッチング周波数(呈示切替周波数)を選択する機能を有することで、視野異常の程度や被検者の年齢などに応じた適切な検査が可能になる。

0056

また、変形例として、制御部14に接続するメモリ(不図示)や制御部14にて再生可能ディスク(不図示)などに記憶されるプログラムが、呈示部12にて右眼用画像と左眼用画像とを同時に呈示させる同時呈示処理と、呈示部12にて右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させる交互呈示処理と、を制御部14に備わるプロセッサ(不図示)に実行させるとしてもよい。このとき、当該プログラムは、被検者に右眼用画像と左眼用画像とを融像させた融像画像を自覚させるために同時呈示処理を制御部14に備わるプロセッサに実行させ、さらに、融像画像と呈示部12にて右眼用画像と左眼用画像とを交互に呈示させることにより被検者が自覚した画像との見え方の異なる部分の有無を検査するために交互呈示処理を制御部14に備わるプロセッサに実行させる。

0057

なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。

0058

1視機能検査装置
11筐体部
12呈示部
12R右眼用呈示部
12L左眼用呈示部
13光学系
13R右眼用光学系
13L左眼用光学系
14 制御部
21通信部
22画像呈示制御部
ER右眼
EL左眼
M固視標
α視覚的欠落部分

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社QDレーザの「 網膜走査型視力検査装置、網膜走査型視力検査システム、網膜走査型視力検査方法」が 公開されました。( 2019/06/24)

    【課題】網膜の視力を簡便に測定する。【解決手段】光線を出射する光源部と、画像を表示する表示部と、視標の画像を含む検査用画像データと、検査用画像データと対応付けられた光線の出力値と、を含む検査条件情報を... 詳細

  • アルプスアルパイン株式会社の「 瞳孔検出装置」が 公開されました。( 2019/06/24)

    【課題】 瞳孔検出のロバスト性を向上させる。【解決手段】 一実施形態に係る瞳孔検出装置は、対象者の第1顔画像及び第2顔画像を取得する画像取得部と、前記第1顔画像の前記対象者の瞳孔を含む一部をテンプ... 詳細

  • 株式会社ニデックの「 眼科撮影装置」が 公開されました。( 2019/06/24)

    【課題】複数の光学系のうち2つ以上が機能または性能を良好に発揮できる眼科装置を提供すること。【解決手段】 眼科装置1は、OCT光学系100と、対物光学系をOCT光学系100と共用する前眼部撮影光学系... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ