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技術 抗P2X7受容体抗体およびその断片

出願人 バイオセプター・(オーストラリア)・ピーティーワイ・リミテッド
発明者 ジュリアン・アレクサンダー・バーデンニール・ブルースフィリップ・ジョーンズスティーブン・グラント
出願日 2017年10月3日 (3年2ヶ月経過) 出願番号 2017-193317
公開日 2018年2月15日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2018-023396
状態 特許登録済
技術分野 ペプチド又は蛋白質 化合物または医薬の治療活性 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 微生物による化合物の製造 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 突然変異または遺伝子工学
主要キーワード 二次ポリマー 曲線のあてはめ マウスタイプ シス異性化 選択作用 有色粒子 保管所 オストミー
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

本発明は、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位に関し、抗原結合部位は、一般式1:FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義される。

解決手段

一般式:FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、CDR1は、配列:RNHDMGを有し、CDR2は、配列:AISGSGGSTYYADSVKGを有し、CDR3は、配列:EPKPMDTEFDYを有する、P2X7受容体に結合するための単一ドメイン抗体の提供。

概要

背景

本明細書におけるいかなる先行技術に対する参照も、この先行技術が、オーストラリアもしくは任意の他の管轄において共通の一般知識の一部を形成するというまたはこの先行技術が、合理的に、当業者によって、関連するものとして確認される、理解される、見なされると予想することができるという承認または示唆のいかなる形態としてもとられず、また、とられるべきではない。

プリン(P2X)受容体は、ATP開口型陽イオン選択的チャネルである。それぞれの受容体は、3つのタンパク質サブユニットまたは単量体から構成される。現在までに、P2X単量体をコードする7つの別個の遺伝子:P2X1、P2X2、P2X3、P2X4、P2X5、P2X6、P2X7が同定されている。

P2X7受容体は、これらの受容体の発現が、胸腺細胞樹状細胞リンパ球マクロファージ、および単球などのような、プログラム細胞死を受ける可能性を有する細胞に限られることが理解されているので、特に興味深い。P2X7受容体のいくらかの発現は、赤血球上になど、通常のホメオスタシスでも存在する。

興味深いことには、Pro210(配列番号1に従う)にシス異性化を有する1つまたは複数の単量体を含有し、ATP結合機能欠くP2X7受容体が、新生物発生前の細胞および新生物細胞などのような、プログラム細胞死を受けることができないことが理解されている細胞上に見つけられている。受容体のこのアイソフォームは、「非機能的」受容体と呼ばれている。

シスでPro210を含むペプチドを用いる免疫化から生成された抗体は、非機能的P2X7受容体に結合する。しかしながら、それらは、ATPに結合することができるP2X7受容体に結合しない。したがって、これらの抗体は、癌腫および造血性癌の多くの形態を選択的に検出するのにならびにこれらの状態のうちのいくつかの治療に有用である。

WO02/057306A1およびWO03/020762A1は、共に、モノクローナル抗体の形態をした、機能的P2X7受容体および非機能的P2X7受容体を識別するためのプローブについて議論している。

WO2009/033233は、機能的受容体ではなく、非機能的受容体上に存在するエピトープおよびそれに結合するための抗体について議論している。

現在まで、望ましい親和性を有する、生細胞上の非機能的P2X7受容体に結合する血清試薬を得ることは非常に難しかった。より高い親和性の試薬は、癌の検出および治療のための用途において一般に望ましい。

概要

本発明は、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位に関し、抗原結合部位は、一般式1:FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義される。一般式:FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、CDR1は、配列:RNHDMGを有し、CDR2は、配列:AISGSGGSTYYADSVKGを有し、CDR3は、配列:EPKPMDTEFDYを有する、P2X7受容体に結合するための単一ドメイン抗体の提供。なし

目的

他の実施形態では、個人における癌または非機能的P2X7受容体の発現と関連する状態もしくは疾患の治療のための方法であって、本明細書において記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体三重特異性抗体融合タンパク質コンジュゲート、または医薬組成物を、癌または当該状態もしくは疾患の治療を必要とする個人に提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

一般式:FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、CDR1は、配列:RNHDMGを有し、CDR2は、配列:AISGSGGSTYYADSVKGを有し、CDR3は、配列:EPKPMDTEFDYを有する、P2X7受容体に結合するための単一ドメイン抗体

請求項2

式中、FR1は、配列:EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFを有し、FR2は、配列:WVRQAPGKGLEWVSを有し、FR3は、配列:RFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAを有し、FR4は、配列:WSPGTLVTVSSPSPGTLVTVSS、RSPGTLVTVSS、GSPGTLVTVSS、WGPGTLVTVSS、RGPGTLVTVSS、またはCGPGTLVTVSSを有する、請求項1に記載のP2X7受容体に結合するための単一ドメイン抗体。

請求項3

式中、FR4は、配列:WSPGTLVTVSSを有する、請求項2に記載のP2X7受容体に結合するための単一ドメイン抗体。

請求項4

請求項1から3のいずれか一項に記載の単一ドメイン抗体を含む、免疫グロブリン可変ドメインFab二重特異性抗体三重特異性抗体、scFv、融合タンパク質、またはコンジュゲート

請求項5

FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、及びFR4の一つ以上を形成するアミノ酸配列ヒト配列である、請求項1から3のいずれか一項に記載の単一ドメイン抗体、あるいは、請求項4に記載の免疫グロブリン可変ドメイン、Fab、二重特異性抗体、三重特異性抗体、scFv、融合タンパク質、またはコンジュゲート。

請求項6

請求項1から3のいずれか一項に記載の単一ドメイン抗体、あるいは、請求項4に記載の免疫グロブリン可変ドメイン、Fab、二重特異性抗体、三重特異性抗体、scFv、融合タンパク質、またはコンジュゲートをコードする核酸

請求項7

請求項1から3のいずれか一項に記載の単一ドメイン抗体、あるいは、請求項4に記載の免疫グロブリン可変ドメイン、Fab、二重特異性抗体、三重特異性抗体、scFv、融合タンパク質、またはコンジュゲートと、薬学的に許容されるキャリヤー希釈剤、もしくは賦形剤とを含む医薬組成物

請求項8

非機能的P2X7受容体発現と関連する癌または状態もしくは疾患の治療のための医薬の製造における、請求項1から3のいずれか一項に記載の単一ドメイン抗体、あるいは、請求項4に記載の免疫グロブリン可変ドメイン、Fab、二重特異性抗体、三重特異性抗体、scFv、融合タンパク質、またはコンジュゲート、あるいは請求項7に記載の医薬組成物の使用。

技術分野

0001

本発明は、プリン受容体、当該受容体に結合するための抗体および関連するその断片、当該抗体および断片の生成、ならびに癌検出および癌療法のための当該抗体および断片の使用に関する。

背景技術

0002

本明細書におけるいかなる先行技術に対する参照も、この先行技術が、オーストラリアもしくは任意の他の管轄において共通の一般知識の一部を形成するというまたはこの先行技術が、合理的に、当業者によって、関連するものとして確認される、理解される、見なされると予想することができるという承認または示唆のいかなる形態としてもとられず、また、とられるべきではない。

0003

プリン(P2X)受容体は、ATP開口型陽イオン選択的チャネルである。それぞれの受容体は、3つのタンパク質サブユニットまたは単量体から構成される。現在までに、P2X単量体をコードする7つの別個の遺伝子:P2X1、P2X2、P2X3、P2X4、P2X5、P2X6、P2X7が同定されている。

0004

P2X7受容体は、これらの受容体の発現が、胸腺細胞樹状細胞リンパ球マクロファージ、および単球などのような、プログラム細胞死を受ける可能性を有する細胞に限られることが理解されているので、特に興味深い。P2X7受容体のいくらかの発現は、赤血球上になど、通常のホメオスタシスでも存在する。

0005

興味深いことには、Pro210(配列番号1に従う)にシス異性化を有する1つまたは複数の単量体を含有し、ATP結合機能欠くP2X7受容体が、新生物発生前の細胞および新生物細胞などのような、プログラム細胞死を受けることができないことが理解されている細胞上に見つけられている。受容体のこのアイソフォームは、「非機能的」受容体と呼ばれている。

0006

シスでPro210を含むペプチドを用いる免疫化から生成された抗体は、非機能的P2X7受容体に結合する。しかしながら、それらは、ATPに結合することができるP2X7受容体に結合しない。したがって、これらの抗体は、癌腫および造血性癌の多くの形態を選択的に検出するのにならびにこれらの状態のうちのいくつかの治療に有用である。

0007

WO02/057306A1およびWO03/020762A1は、共に、モノクローナル抗体の形態をした、機能的P2X7受容体および非機能的P2X7受容体を識別するためのプローブについて議論している。

0008

WO2009/033233は、機能的受容体ではなく、非機能的受容体上に存在するエピトープおよびそれに結合するための抗体について議論している。

0009

現在まで、望ましい親和性を有する、生細胞上の非機能的P2X7受容体に結合する血清試薬を得ることは非常に難しかった。より高い親和性の試薬は、癌の検出および治療のための用途において一般に望ましい。

0010

WO02/057306A1
WO03/020762A1
WO2009/033233

先行技術

0011

Kabatら、Sequences of Proteins of Immunological Interest、第5版 Public Health Service、National Institutes of Health、Bethesda、MD.(1991年)
Needleman, S. B.およびWunsch, CD.(1970年)、Journal of Molecular Biology, 48、443〜453頁
Program Manual for the Wisconsin Package、Version 8、1994年8月、Genetics Computer Group、575 Science Drive、Madison、Wisconsin、USA 53711
Marksら(1992年) BioTechnology 10:779頁
Barbasら(1994年) Proc Nat. Acad. Sci. USA 9 1:3809頁
Schierら(1995年) Gene 169:147〜155頁
Yeltonら(1995年) J. Immunol. 155:1994頁
Jacksonら(1995年)、J. Immunol. 154(7):3310頁
Hawkinsら(1992年) J. Mol. Biol. 226:889頁
Jonesら(1986年) Nature, 321 :522頁
Riechmannら(1988年) Nature, 332:323頁
Verhoeyenら(1988年) Science, 239:1534頁
Padlan, E. A.、1991年、Mol. Immunol. 28、489頁
Sambrookら、1990年、Molecular Cloning, A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、N. Y.
Ausubelら編、1998年、Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley & Sons、NY
Remington's Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.、第16版(1980年)

発明が解決しようとする課題

0012

P2X7受容体に結合する、改善された試薬についての、特に、生細胞上のATP結合P2X7受容体および非ATP結合P2X7受容体を区別することができる新しい抗体およびその断片についての必要性がある。

課題を解決するための手段

0013

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式1:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR1は、DNEPMG、RNHDMG、SGYAMA、GMYNMS、PASNMS、GSYAMA、GAYAMS、DGYNMS、TYDMAW、QEYGMG、ARYPMA、SSYAMA、AKYPMV、SSYAMS、DNVEMS、およびPMKDMGから成る群から選択される配列を有する。

0014

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式2:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR2は、SIADSGNHTYYADSVKG、AISGSGGSTYYADSVKG、TILSDGSRTYYADSVKG、SINATGGRTYYADSVKG、SITASGYRTYYADSVKG、TISTSGSSTYYADSVKG、TINGSGLATYYADSVKG、SITANGNSTYYADSVKG、SIAAAGSRTYYADSVKG、SITPSGDKTYYADSVKG、SIDGGGLQTYYADSVKG、TIDGNGLITYYADSVKG、SIGPGGARTYYADSVKG、TITSDGLRTYYADSVKG、SIGSKGEDTYYADSVKG、AISGSGGSTYYANSVKG、AISGSGGGTYYADSVKG、SIGTKGEYTYYADSVKG、SIGSKGEYTYYADSVKG、およびAISGSGGGTYYANSVKGから成る群から選択される配列を有する。

0015

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式3:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR3は、KQRGLNRYRAQFDY、EPKPMDTEFDY、KIKTFRNHSVQFDY、KFNGFSHRQYNFDY、KQGQISNFPRFDY、KVRFATSKSINFDY、KCSSCTSLNANFDY、KASYSRPYNFQFDY、KQRSISIRPMFDY、KVRSMSYAHFDFDY、KASAPKYFRFDY、KLQRYDRYTLNFDY、KPWRVYSYDRFDY、KVHTFANRSLNFDY、QTVNVPEPAFAY、およびEPSHFDRPFDYから成る群から選択される配列を有する。

0016

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式4:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR1は、(P/R)(N/M)(H/K)DMGから成る群から選択される配列を有する。

0017

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式5:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR2は、AISGSGG(S/G)TYYA(D/N)SVKGから成る群から選択される配列を有する。

0018

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式6:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR3は、EP(K/S)(P/H)(M/F)D(T/R)(E/P)FDYから成る群から選択される配列を有する。

0019

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式7:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR3は、配列:EP(K/S)(P/H)(M/F)D(T/R)(E/P)FDYを有し、
FR4は、配列:(W/R/P/G/C)(G/S/F)(Q/P/C)GT(L/Q)VTV(S/L)(S/E)を有する。

0020

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式8:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR1は、配列:(P/R)(N/M)(H/K)DMGを有し、
CDR2は、配列:AISGSGG(S/G)TYYA(D/N)SVKGを有し、
CDR3は、配列:EP(K/S)(P/H)(M/F)D(T/R)(E/P)FDYを有し、
FR4は、配列:(W/R/P/G/C)(G/S/F)(Q/P/C)GT(L/Q)VTV(S/L)(S/E)を有する。

0021

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式9:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR1は、配列:(P/R)(N/M)(H/K)DMGを有し、
CDR2は、配列:AISGSGG(S/G)TYYA(D/N)SVKGを有し、
CDR3は、配列:EP(K/S)(P/H)(M/F)D(T/R)(E/P)FDYを有し、
FR1は、配列:EVQLLE(S/P)GGGLVQPGGSLRLSCAASG(Y/F/V)(R/T/N)(I/F/V)を有し、
FR2は、配列:W(V/A)RQAPGKGLEW(V/A)Sを有し、
FR3は、配列:RFTISRDNS(R/K)NTLYLQMNS(L/M)RAEDTAVYYCAを有し、
FR4は、配列:(W/R/P/G/C)(G/S/F)(Q/P/C)GT(L/Q)VTV(S/L)(S/E)を有する。

0022

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式10:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR1は、配列:PMKDMGを有し、
CDR2は、配列:AISGSGGGTYYADSVKGを有し、
CDR3は、配列:EPKPMDTEFDYを有し、
FR1は、配列:EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGYTFを有し、
FR2は、配列:WVRQAPGKGLEWVSを有し、
FR3は、配列:RFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAを有し、
FR4は、配列:PSPGTLVTVLE、WGQGTLVTVSS、WGQGTLVTVLS、RSPGTLVTVSS、PSPGTQVTVSS、PSPGTLVTVSS、RSQGTLVTVSS、WSQGTLVTVSS、RGQGTLVTVSS、RFQGTLVTVSS、WSPGTLVTVSS、GSPGTLVTVSS、WGPGTLVTVSS、RGPGTLVTVSS、CGPGTLVTVSS、RSCGTLVTVSS、またはRSPGTLVTVLEを有する。

0023

他の実施形態では、本明細書において記載される配列を有しまたは本明細書において記載されるCDRおよび/もしくはFR配列を含み、P2X7受容体に結合するための当該部位の親和性を増加させるために1つまたは複数の突然変異を含む抗原結合部位も提供される。

0024

他の実施形態では、本明細書において記載される抗原結合部位が提供され、1つまたは複数のFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、およびFR4を形成するアミノ酸配列は、ヒト配列である。

0025

他の実施形態では、本明細書において記載される配列を有する抗原結合部位を含むまたは本明細書において記載されるCDRおよび/もしくはFR配列を含む抗P2X7受容体免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFvが提供される。

0026

他の実施形態では、本明細書において記載される配列を有する抗原結合部位を含むまたは本明細書において記載されるCDRおよび/もしくはFR配列を含む二重特異性抗体または三重特異性抗体(triabody)が提供される。

0027

他の実施形態では、本明細書において記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、または三重特異性抗体を含む融合タンパク質が提供される。

0028

他の実施形態では、標識または細胞毒コンジュゲートされた、本明細書において記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、または融合タンパク質の形態をしたコンジュゲートが提供される。

0029

他の実施形態では、本明細書において記載される免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、またはコンジュゲートの抗原結合部位に結合するための抗体が提供される。

0030

他の実施形態では、抗原結合部位または本明細書において記載されるCDRおよび/もしくはFR配列または本明細書において記載される免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、もしくはコンジュゲートをコードする核酸が提供される。

0031

他の実施形態では、本明細書において記載される核酸を含むベクターが提供される。

0032

他の実施形態では、本明細書において記載されるベクターまたは核酸を含む細胞が提供される。

0033

他の実施形態では、本明細書において記載される細胞を含む動物またはそれに由来する組織が提供される。

0034

他の実施形態では、抗原結合部位を含むまたは本明細書において記載されるCDRおよび/もしくはFR配列または本明細書において記載される免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、もしくはコンジュゲートと、薬学的に許容されるキャリヤー希釈剤、もしくは賦形剤とを含む医薬組成物が提供される。

0035

他の実施形態では、抗原結合部位を含むまたは本明細書において記載されるCDRおよび/もしくはFR配列または本明細書において記載される免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、もしくはコンジュゲートと、希釈剤と、任意選択で標識とを含む診断用組成物が提供される。

0036

他の実施形態では、抗原結合部位を含むまたは本明細書において記載されるCDRおよび/もしくはFR配列または本明細書において記載される免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、もしくはコンジュゲートを含むキットまたは製品が提供される。

0037

他の実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位を生成するための、本明細書において記載される1つまたは複数のCDR1、CDR2、FR1、FR2、FR3、およびFR4による配列の使用が提供される。

0038

他の実施形態では、P2X7受容体に対する増加した親和性を有する抗P2X7受容体抗原結合部位を生成するための、本明細書において記載される抗原結合部位またはCDRおよび/もしくはFR配列の使用が提供される。

0039

他の実施形態では、本明細書において記載される抗原結合部位またはCDRおよび/もしくはFR配列の突然変異から生成される核酸分子ライブラリーが提供され、当該ライブラリーにおける少なくとも1つの核酸分子は、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位をコードする。

0040

他の実施形態では、本明細書において記載される抗P2X7抗原結合部位を生成するための方法であって、本明細書において記載される細胞または動物において本明細書において記載される核酸を発現させることを含む方法が提供される。

0041

他の実施形態では、個人における癌または非機能的P2X7受容体の発現と関連する状態もしくは疾患の治療のための方法であって、本明細書において記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、コンジュゲート、または医薬組成物を、癌または当該状態もしくは疾患の治療を必要とする個人に提供する工程を含む方法が提供される。

0042

他の実施形態では、癌または非機能的P2X7受容体の発現と関連する状態もしくは疾患の治療のための医薬品の製造における、本明細書において記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、コンジュゲート、または医薬組成物の使用が提供される。

0043

他の実施形態では、癌または非機能的P2X7受容体の発現と関連する疾患もしくは状態の診断のための方法であって、癌の存在または不在が決定されることとなる組織または細胞を、本明細書において記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、コンジュゲート、または診断用組成物の形態をした試薬と接触させる工程と、組織または細胞との試薬の結合について検出する工程とを含む方法が提供される。方法は、in vivoにおいてまたはin vitroにおいて操作されてもよい。

0044

典型的には、本発明による抗原結合部位は、非機能的P2X7受容体、とりわけ、P2X7のPro210がシスコンホメーションをしている受容体に結合する。ある実施形態では、本発明による抗原結合部位は、機能的P2X7受容体、とりわけ、P2X7のPro210がトランスコンホメーションをしている受容体に結合しない。

0045

典型的には、本発明による抗原結合部位は、生細胞上の非機能的P2X7受容体に結合する。他の実施形態では、抗原結合部位は、組織学的検査または細胞診において調査されるものなどのような死んでいる細胞組織または固定された細胞組織上の受容体に結合しない。

0046

一実施形態では、本発明による抗原結合部位は、0.1〜5nMの範囲の親和性により、生細胞上のP2X7受容体に結合する。

0047

一実施形態では、P2X7受容体に、好ましくは非機能的P2X7受容体に結合するための抗原結合部位を含む単一ドメイン抗体が提供される。

図面の簡単な説明

0048

ラウンド2ファージからの、Biacore上でスクリーニングしたラウンド2 dAbELISA陽性を示す図である。
20nM PEP2-4、ペプチドなし、子宮頸癌対物レンズ×10を示す図である。
20nM PEP2-4、0.1mMペプチド、子宮頸癌、連続切片、限られた結合を示す図である。
20nM PEP2-4、1.0mMペプチド、子宮頸癌、連続切片、結合なしを示す図である。
20nM PEP2-4、ペプチドなし、子宮頸癌、対物レンズ×10を示す図である。
20nM PEP2-4、0.1mMペプチド、子宮頸癌、連続切片、限られた結合を示す図である。
20nM Pep2-4、1.0mMペプチド、子宮頸癌、連続切片、結合なしを示す図である。
20nM Pep2-4、ペプチドなし、子宮頸癌を示す図である。
20nM Pep2-4、10uMペプチド、子宮頸癌、連続切片、結合影響されずを示す図である。
20Nm PEP2-4黒色腫、対物レンズ×20を示す図である。
75kDaの分子量で発現するリードdAb-Fcを示す図である。
下から容易に分割することができるトレースが、上にある、より高い親和性結合剤と共に、対照dAb、HEL4-Fc(緑)、PEP2-47、PEP2-42、PEP2-42-1、PEP2-2(青)を含むことを示す図である。流速は50ul/分とした。
HEK293細胞上に発現されるE200コンホメーション抗原結合剤をスクリーニングする際の使用のための、PDGFR膜貫通足場に結合されたC末端c-MycタグおよびN末端HAタグを有するP2X7細胞外ドメイン47〜332を示す図である。
ECD1、野生型(WT)P2X7、ならびに2つの非機能的P2X7受容体突然変異体R307QおよびE496Aを発現する細胞溶解物および表面発現タンパク質のSDS PAGEウェスタンブロットを示す図である。ECD1は、52kDaで、3つのP2X7受容体は、75kDaで発現される。下方のセクションにおける抗カドヘリン対照は、98kDaであり、細胞溶解物中の抗アクチンは、42kDaである。
左側の分子量標準物質と共に、プロテインA画分1〜5を示すECD2(47-306)および突然変異体構築物K193A(47-306)ならびに上清(NB)のSDS PAGEを示す図である。
抗P2X7抗体と反応させた相当するウェスタンブロットと共にdAb-FcおよびECD2-Fcの非還元および還元両方のSDS PAGEを示す図である。
5uMで試験したdAbの選択を示す図である。染色は抗ヒトIgGFabを用いて検出した。
より高い親和性種によるよりしっかりとした細胞結合を示す、HEK細胞上のpDisplay-ECD2に結合するdAb-Fcのフローサイトメトリーを示す図である。
E200ペプチドへの改善された結合を示す、選択されたPEP2-42クローンのBiacoreトレーシングを示す図である。
PEP2-42クローンの配列を示す図である。
標的受容体発現細胞ドメインに対するリード結合剤からの親和性成熟経路ツリーを示す図である。
10RUのE200ペプチドに対して実行した増加性の濃度でのPEP2-2-3 FcクローンのBiacoreトレースを示す図である。
PEP2-2-1中のTrp103のNNSスクリーニングによって生成されたクローンのBiacoreトレースを示す図である。
対照(およびpDisplayのみ)と共にECD1またはECD2を発現する細胞に対するPEP2-2-1のフローサイトメトリーによる結合を示す図である。
PEP2-2-1、E200ペプチド、およびECD2(47-306)の間の競合的結合を示すBiacoreトレーシングを示す図である。
0〜20ug/mLで生前PC3細胞に結合するリードdAb2-2-1 Fc、2-2-3 Fc、および2-2-8 Fcを示す図である。
0〜20ug/mLで生乳房MDA MB 231細胞に結合するリードdAb2-2-1 Fc、2-2-3 Fc、および2-2-8 Fcを示す図である。
0〜20ug/mLで生卵巣SKOV-3細胞に結合するリードdAb2-2-1 Fc、2-2-3 Fc、および2-2-8 Fcを示す図である。
0〜20ug/mLで生腎臓786-O細胞に結合するリードdAb2-2-1 Fc、2-2-3 Fc、および2-2-8 Fcを示す図である。
0〜20ug/mLで生黒色腫G361細胞に結合するリードdAb2-2-1 Fc、2-2-3 Fc、および2-2-8 Fcを示す図である。
0〜20ug/mLで生NCI-H596細胞に結合するリードdAb2-2-1 Fc、2-2-3 Fc、および2-2-8 Fcを示す図である。
PEP2-2-1 FcまたはPEP2-2-3 Fcによる結合を示さないPBMC由来のヒトリンパ球および単球のフローサイトメトリーを示す図である。
HEL4対照は二次のみを超える結合を示さないのに対して、PEP2-2-1 Fc、PEP2-2-3 Fc、およびHLAによる結合を示す前立腺LNCap細胞のフローサイトメトリーを示す図である。
対照HEL4 Fcと比較した、増加させたPEP2-2-1 FcおよびPEP2-2-3 Fcの存在下において5日間にわたってPC3細胞増殖阻害を示すCTBアッセイを示す図である。
対照HEL4 Fcと比較した、増加させたPEP2-2-1 FcおよびPEP2-2-3 Fcの存在下において3および5日間にわたってCOLO205細胞増殖の阻害を示すCTBアッセイを示す図である。
対照HEL4 Fcと比較した、増加させたPEP2-2-1 FcおよびPEP2-2-3 Fcの存在下において3および5日間にわたってA375細胞増殖の阻害を示すCTBアッセイを示す図である。
10、5、2.5、1、および0.5nMで試験したPEP2-2-12 dAbドメインのBiacoreトレースを示す図である。
5および2.5nMで試験したPEP2-2-12Alexa488ドメインのBiacoreトレースを示す図である。
10および5nMで試験したPEP2-472-12Alexa488ドメインのBiacoreトレースを示す図である。
dAb配列のアライメントを示す図である。
(配列番号1)P2X7の配列を示す図である。
(配列番号2)ECD2の配列を示す図である。
(配列番号3)ECD1の配列を示す図である。
構築物pcDNA3.1 PEP2-2-1 dAb-Fcのマップを示す図である。
(配列番号198)pcDNA3.1 PEP2-2-1 dAb-Fcの配列を示す図である。
(配列番号198)pcDNA3.1 PEP2-2-1 dAb-Fcの配列を示す図である。
(配列番号198)pcDNA3.1 PEP2-2-1 dAb-Fcの配列を示す図である。

実施例

0049

ここで、本発明のある実施形態について詳細に言及することとする。本発明を実施形態に関連して記載することとするが、本発明は、本発明をそれらの実施形態に限定するものではないことが理解されるであろう。それどころか、本発明は、代替物、変形、および等価物をすべて包含するように意図され、これらは、請求項によって定義される本発明の範囲内に含まれてもよい。

0050

当業者は、本発明の実施において使用することができる、本明細書において記載されるものに類似するまたは等価である多くの方法および材料を認識するであろう。本発明は、記載される方法および材料に全く限定されない。

0051

本明細書において開示され、定義される本発明は、述べられるまたは本文もしくは図面から明らかである、個々の特徴のうちの2つ以上のすべての代替の組み合わせまで及ぶことが理解されるであろう。これらの様々な組み合わせはすべて、本発明の様々な代替の態様を構成する。

0052

本明細書において使用されるように、文脈上、他の意味に解すべき場合を除き、用語「含む(comprise)」ならびに「含む(comprising)」、「含む(comprises)」、および「含まれる(comprised)」などのような用語の変化形は、さらなる付加物、成分、整数、または工程を除外するようには意図されない。

0053

本明細書を解釈する目的のために、以下の定義が、適用されるであろう、また適切であれば、単数形で使用される用語はまた、複数形をも含み、その逆も成立するであろう。記載されるいかなる定義も、参照によって本明細書において組み込まれるいかなる文献とであれ、矛盾する場合、下記に記載される定義が優先されるものとする。

0054

「プリン受容体」は、一般に、リガンドとしてプリン(ATPなど)を使用する受容体を指す。

0055

「P2X7受容体」は、一般に、3つのタンパク質サブユニットまたは単量体から形成されるプリン受容体を指し、単量体の少なくとも1つは、配列番号1において示されるアミノ酸配列を実質的に有する。「P2X7受容体」は、下記に記載されるように、機能的または非機能的受容体であってもよい。「P2X7受容体」は、P2X7受容体の天然に存在する変異体を包含する、たとえば、P2X7単量体は、P2X7受容体を形成する単量体の天然に存在する切断型または分泌型形態(たとえば、それの細胞外ドメイン配列または切断型形態から成る形態)、天然に存在する変異形態(たとえば選択的スプライス形態(alternatively spliced form))、および天然に存在する対立遺伝子変異体を含む、スプライス変異体、対立遺伝子変異体、およびアイソフォームである。本発明のある実施形態では、本明細書において開示される天然配列P2X7単量体ポリペプチドは、配列番号1において示される完全長アミノ酸配列を含む、成熟したまたは完全長の天然配列ポリペプチドである。ある実施形態では、P2X7受容体は、修飾されたアミノ酸配列を有していてもよく、たとえば、配列番号1において示される配列におけるいくつかのアミノ酸は、置換されてもよく、欠失させてもよく、または残基が挿入されてもよい。

0056

「機能的P2X7受容体」は、一般に、ATPに結合するための結合部位またはくぼみを有するP2X7受容体の形態を指す。ATPに結合した場合、受容体は、サイトゾルの中へのカルシウムイオン進入を可能にする、細孔状の構造を形成し、これらのうちのある結果は、プログラム細胞死となり得る。通常のホメオスタシスでは、機能的P2X7受容体の発現は、一般に、胸腺細胞、樹状細胞、リンパ球、マクロファージ、および単球などのような、プログラム細胞死を受ける細胞に限られる。赤血球上の機能的P2X7受容体のいくらかの発現もあり得る。

0057

「非機能的P2X7受容体」は、一般に、1つまたは複数の単量体が、Pro210(配列番号1による)にシス異性化を有するP2X7受容体の形態を指す。異性化は、たとえば、単量体一次配列の突然変異または異常な翻訳後プロセシングを含む、単量体のミスフォールディングに至るあらゆる分子的事象から生じてもよい。異性化のある結果は、受容体がATPに結合することができないまたは他の場合には、ATPおよびPro210に異性化を含有していない受容体の間で観察されるものよりも低い親和性によりATPに結合するというものである。このような状況下では、受容体は、細孔を形成することができず、これは、カルシウムイオンがサイトゾルに入り得る程度を制限する。非機能的P2X7受容体は、広範囲上皮癌および造血性癌上で発現する。

0058

本明細書において使用される「細胞外ドメイン」(ECD)は、P2X7受容体(47-306)(配列番号2)(ECD2)およびP2X7受容体(47-332)(配列番号3)(ECD1)である。P2X7受容体(47-306)(配列番号2)は、配列番号1のアミノ酸47〜306である。P2X7受容体(47-332)(配列番号3)は配列番号1のアミノ酸47〜332である。

0059

「抗体」または「免疫グロブリン」または「Ig」は、抗原に結合するように免疫系において機能し、したがって異物を同定し、かつ中和する、血液または脊椎動物の他の体液中に見つけられるガンマグロブリンタンパク質である。

0060

抗体は、一般に、2つの同一の軽(L)鎖および2つの同一の重(H)鎖から構成されるヘテロ四量体糖タンパク質である。それぞれのL鎖は、1つの共有結合性ジスルフィド結合によってH鎖に連結される。2つのH鎖は、H鎖アイソタイプに依存して、1つまたは複数のジスルフィド結合によって互いに連結される。それぞれのH鎖およびL鎖はまた、規則的に間隔を置いた鎖内ジスルフィド架橋をも有する。

0061

H鎖およびL鎖は、特異的なIgドメイン特徴づける。特に、それぞれのH鎖は、N末端に、可変ドメイン(VH)を有し、α鎖およびγ鎖のそれぞれについては3つの定常ドメイン(CH)ならびにμアイソタイプおよびεアイソタイプについては4つのCHドメイン後続する。それぞれのL鎖は、N末端に、可変ドメイン(VL)を有し、その他方の末端に定常ドメイン(CL)が後続する。VLは、VHと整列し、CLは、重鎖(CH1)の第1の定常ドメインと整列する。

0062

抗体は、様々なクラスまたはアイソタイプに割り当てることができる。5つのクラスの免疫グロブリンがある:それぞれα、δ、ε、γ、およびμと呼ばれる重鎖を有するIgAIgDIgE、IgG、およびIgM。γクラスおよびαクラスは、CHの配列および機能における比較的小さな差異に基づいて、サブクラスにさらに分けられ、たとえば、ヒトは、以下のサブクラスを発現する:IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2。あらゆる脊椎動物種由来のL鎖は、それらの定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、カッパおよびラムダと呼ばれる2つの明らかに異なるタイプのうちの1つに割り当てることができる。

0063

定常ドメインは、ジスルフィドによって相互に保持された両方のH鎖のカルボキシ末端部分を含むFc部分を含む。ADCCなどのような抗体のエフェクター機能は、Fc領域における配列によって決定され、この領域はまた、ある種のタイプの細胞上に見つけられるFc受容体(FcR)によって認識される部分である。

0064

VHおよびVLの対形成は、相互に、抗体の重鎖または軽鎖アミノ末端ドメインを含む「可変領域」または「可変ドメイン」を形成する。重鎖の可変ドメインは、「VH」と呼ばれてもよい。軽鎖の可変ドメインは、「VL」と呼ばれてもよい。Vドメインは、抗原結合に影響し、かつその特定の抗原に対する特定の抗体の特異性を特徴づける抗原結合部位を含有する。V領域は、約110のアミノ酸残基にわたり、それぞれ9〜12アミノ酸長である「超可変領域」(一般に約3つ)と呼ばれる非常に可変性のより短い領域によって分離される15〜30のアミノ酸のフレームワーク領域(FR)(一般に約4つ)と呼ばれる比較的不変ストレッチから成る。FRは、主として、β-シート立体配置をとり、超可変領域は、β-シート構造つなぐ、いくつかの場合ではβ-シート構造の一部を形成するループを形成する。

0065

「超可変領域」、「HVR」、または「HV」は、配列において超可変性であるおよび/または構造上特徴づけられるループを形成する、抗体可変ドメインの領域を指す。一般に、抗体は、6つの超可変領域を含む;VH中の3つ(H1、H2、H3)およびVL中の3つ(L1、L2、L3)。多くの超可変領域区画が使用されており、本明細書において包含される。Kabat相補性決定領域(CDR)は、配列可変性に基づき、最も共通して使用されている(Kabatら、Sequences of Proteins of Immunological Interest、第5版 Public Health Service、National Institutes of Health、Bethesda、MD.(1991年))。

0066

「フレームワーク」または「FR」残基は、本明細書において定義される超可変領域残基以外の可変ドメイン残基である。

0067

「抗原結合部位を形成するためのペプチド」は、一般に、抗原に対する抗体の特異性を付与するコンホメーションを形成し得るペプチドを指す。例として、完全な抗体もしくは完全な抗体関連構造、可変ドメインを含む完全な抗体の断片、軽鎖および重鎖を含む可変ドメインおよびその断片、またはすべてではないが、いくつかの超可変領域もしくは定常領域を含む軽鎖および重鎖の断片を含む。

0068

「未変化の」または「完全な」抗体は、抗原結合部位ならびにCLならびに少なくとも重鎖定常ドメインCH1、CH2、およびCH3を含む抗体である。定常ドメインは、天然配列定常ドメイン(たとえばヒト天然配列定常ドメイン)またはそのアミノ酸配列変異体であってもよい。

0069

「完全な抗体関連構造」は、完全な抗体の多量体化形態を含む。

0070

「可変ドメインを含む完全な抗体の断片」は、Fab、Fab'、F(ab')2、およびFv断片;二重特異性抗体;直鎖状抗体、単鎖抗体分子;ならびに抗体断片から形成される多特異性抗体を含む。

0071

Fab断片は、H鎖の可変領域ドメイン(VH)および一方の重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)と共に、全L鎖から成る。それぞれのFab断片は、抗原結合に関して一価である、つまり、それは、単一の抗原結合部位を有する。

0072

Fab'断片は、抗体ヒンジ領域由来の1つまたは複数のシステインを含む、CH1ドメインのカルボキシ末端のさらなる少数の残基を有することによってFab断片と異なる。Fab'-SHは、定常ドメインのシステイン残基遊離チオール基を運ぶFab'についての本明細書における名称である。

0073

F(ab')2断片は、大ざっぱに言って、二価抗原結合活性を有する2つのジスルフィド結合されたFab断片に相当し、依然として、抗原に架橋結合することができる。

0074

「Fv」は、全部の抗原認識部位および抗原結合部位を含有する最小の抗体断片である。この断片は、しっかりと非共有結合した、1つの重鎖可変領域ドメインおよび1つの軽鎖可変領域ドメインの二量体から成る。

0075

単鎖Fv(scFv)化学種では、二本鎖Fv化学種におけるものと類似した「二量体」構造で軽鎖および重鎖が結合できるように、1つの重鎖可変ドメインおよび1つの軽鎖可変ドメイン可動性ペプチドリンカーによって共有結合できる。アミノ酸残基の抗原結合に寄与し、抗原結合特異性を抗体に付与する6つの超可変性ループ(それぞれH鎖およびL鎖由来の3つのループ)がこれらの2つのドメインのフォールディングから生ずる。

0076

「sFv」または「scFv」としても略される「単鎖Fv」は、単一のポリペプチド鎖を形成するようにつながれたVHおよびVL抗体ドメインを含む抗体断片である。好ましくは、scFvポリペプチドは、scFvが抗原結合のための所望の構造を形成するのを可能にする、VHおよびVLドメインの間のポリペプチドリンカーをさらに含む。

0077

単一可変ドメイン」は、全結合部位よりも低い親和性であるが、抗原を認識し、かつ結合するための能力を有する、Fvを半分にしたものである(抗原に特異的なわずか3つのCDRしか含まない)。

0078

「二重特異性抗体」は、断片が、同じポリペプチド鎖(VH-VL)中で軽鎖可変ドメイン(VL)につながれた重鎖可変ドメイン(VH)を含む、2つの抗原結合部位を有する抗体断片を指す。小さな抗体断片は、Vドメインの鎖内ではなく鎖間対形成が達成され、二価の断片、つまり、2つの抗原結合部位を有する断片をもたらすように、VHおよびVLドメインの間に短いリンカー(約5〜10の残基)を有するsFv断片(前節を参照されたい)を構築することによって調製される。

0079

二重特異性抗体は、二価または二特異性であってもよい。二特異性の二重特異性抗体は、2つの抗体のVHおよびVLドメインが異なるポリペプチド鎖上に存在する、2つの「交差」sFv断片のヘテロ二量体である。三重特異性抗体および四重特異性抗体(tetrabody)もまた、一般に、当技術分野において知られている。

0080

単離抗体」は、その既存の環境の成分から同定され、かつ分離されたおよび/または回収されたものである。混入成分は、抗体についての治療上の使用に干渉するであろう、また、酵素ホルモン、および他のタンパク質性のまたは非タンパク質性の溶質を含んでいてもよい物質である。

0081

ヒト抗体」は、ヒトによって生成される抗体のアミノ酸配列に相当するアミノ酸配列を有する、および/または本明細書において開示されるヒト抗体を作製するための技術のいずれかを使用して作製された抗体を指す。ヒト抗体のこの定義は、非ヒト抗原結合残基を含むヒト化抗体を特に除外する。ヒト抗体は、ファージディスプレイライブラリーを含む技術において知られている様々な技術を使用して生成することができる。ヒト抗体は、抗原投与に応じてそのような抗体を生成するように修飾されているが、内因性の座が無能にされたトランスジェニック動物に抗原を投与することによって調製することができる。

0082

非ヒト(たとえばげっ歯動物)抗体の「ヒト化」形態は、非ヒト抗体に由来する最小限の配列を含有するキメラ抗体である。大部分については、ヒト化抗体は、レシピエントの超可変領域由来の残基が、所望の抗体特異性、親和性、および能力を有する、マウスラットウサギ、または非ヒト霊長動物などのような非ヒト化学種(ドナー抗体)の超可変領域由来の残基と交換されるヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。いくつかの場合では、ヒト免疫グロブリンのフレームワーク領域(FR)残基は、相当する非ヒト残基と交換される。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体またはドナー抗体中に見つけられない残基を含んでいてもよい。これらの修飾は、抗体性能を改良するためにさらに成される。一般に、ヒト化抗体は、すべてのまたは実質的にすべての超可変性ループが非ヒト免疫グロブリンのものに相当し、かつすべてまたは実質的にすべてのFRがヒト免疫グロブリン配列のものである、実質的にすべての少なくとも1つの、典型的に2つの可変ドメインを含む。ヒト化抗体はまた、任意選択で、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的には、ヒト免疫グロブリンの免疫グロブリン定常領域の少なくとも1つの部分を含むであろう。

0083

「モノクローナル抗体」は、実質的に均質の抗体の集団から得られる抗体を指す、つまり、集団を構成する個々の抗体は、少量で存在し得る、可能性として考えられる天然に存在する突然変異を除いて、同一である。モノクローナル抗体は、高度に特異的であり、抗原上の単一の抗原部位または抗原決定基に向けられる。それらの特異性に加えて、モノクローナル抗体は、他の抗体が混入せずにそれらが合成され得るという点で有利である。モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ法によって調製されてもよいまたは細菌、真核生物の動物、もしくは植物細胞において組換えDNA法を使用して作製されてもよい。「モノクローナル抗体」はまた、ファージ抗体ライブラリーから単離されてもよい。

0084

本明細書におけるモノクローナル抗体は、重鎖および/または軽鎖の一部が、特定の種に由来するまたは特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の相当する配列に同一であるまたは相同性であり、鎖の残りが、他の種に由来するまたは他の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体中の相当する配列に同一であるまたは相同性である「キメラ」抗体ならびにそれらが所望の生物学的活性を示す限り、そのような抗体の断片を含む。本明細書において興味のあるキメラ抗体は、非ヒト霊長動物(たとえば旧世界ザル類人猿など)に由来する可変ドメイン抗原結合配列およびヒト定常領域配列を含む「長動物化(primatized)」抗体を含む。

0085

用語「抗P2X7受容体抗体」または「P2X7受容体に結合する抗体」は、抗体が、P2X7受容体、典型的には非機能的P2X7受容体を標的とする際に、診断用および/または治療用作用物質として有用となるように、十分な親和性によりP2X7受容体に結合することができる抗体を指す。好ましくは、関連しない受容体タンパク質へのP2X7受容体抗体の結合の程度は、たとえばラジオイムノアッセイ(RIA)によって測定されるように、P2X7受容体の抗体の結合の約10%未満である。ある実施形態では、P2X7受容体に結合する抗体は、<1μM、<100nM、<10nM、<1nM、または<0.1nMの解離定数(Kd)を有する。抗非機能的P2X7受容体抗体は、一般に、これらの血清学的特徴のいくつかまたはすべてを有し、かつ機能的P2X7受容体ではなく非機能的P2X7受容体に結合する抗体である。

0086

「親和性成熟」抗体は、それらの改変を有していない親抗体と比較して、抗原に対する抗体の親和性における改善をもたらす、その1つまたは複数のHVR中に1つまたは複数の改変を有する抗体である。好ましい親和性成熟抗体は、標的抗原に対してナノモルまたはピコモルの親和性を有するであろう。親和性成熟抗体は、当技術分野において知られている手順によって生成される。

0087

ブロッキング」抗体または「アンタゴニスト」抗体は、それが結合する抗原の生物学的活性を阻害するまたは低下させる抗体である。好ましいブロッキング抗体またはアンタゴニスト抗体は、抗原の生物学的活性を実質的にまたは完全に阻害する。

0088

本明細書において使用される「アゴニスト抗体」は、興味のあるポリペプチドの少なくとも1つの機能的な活性模倣する抗体である。

0089

結合親和性」は、一般に、分子(たとえば抗体)の単一の結合部位およびその結合パートナー(たとえば抗原)の間の非共有結合性相互作用の合計の強度を指す。一般に、「結合親和性」は、結合するペアメンバー(たとえば抗体および抗原)の間の1:1の相互作用を反映する固有の結合親和性を指す。分子XのそのパートナーYに対する親和性は、一般に、解離定数(Kd)によって表すことができる。親和性は、本明細書において記載されるものを含む、当技術分野において知られている一般的な方法によって測定することができる。低親和性抗体は、一般に、ゆっくりと抗原に結合し、容易に解離する傾向があるのに対して、高親和性抗体は、一般に、より速く抗原に結合し、より長く、結合したままである傾向がある。結合親和性を測定するための様々な方法は、当技術分野において知られており、これらのいずれも、本発明の目的に使用することができる。

0090

本発明者らは、ECD標的に結合することが分かった多くの可変ドメインクローンのCDR配列を決定した。これらのCDR配列を、下記のTable 1(表1)中に示す。

0091

一実施形態では、Table 1(表1)中に示される配列を有するペプチドが提供される。これらのペプチドは、抗原結合部位、可変ドメイン、抗体、および関連する断片を構築するのに特に有用である。

0092

0093

0094

本発明者らは、ECD標的に結合することが分かった多くの可変ドメインクローンのFR配列を決定した。これらのFR配列を、下記のTable 2(表2、表3、表4、表5)中に示す。他の知られているFR配列は、非機能的P2X7受容体に結合するための抗原結合部位を形成するために、上記に記載されるCDRと共に使用することができる。

0095

0096

0097

0098

0099

ある実施形態では、下記のTable 3(表6)中に示される配列を有する抗原結合部位が提供される。

0100

0101

0102

0103

0104

0105

0106

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式11:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR1は、(R/P/D)(N/M)(H/K/V)(D/E)M(G/S)から成る群から選択される配列を有する。

0107

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式12:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR2は、(A/S)I(S/G)(G/S/T)(S/K)G(G/E)(S/G/D/Y)TYYA(D/N)SVKGから成る群から選択される配列を有する。

0108

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式13:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR3は、(E/Q)(P/T)(K/S/V)(P/H/N)(M/F/V)(D/P)(T/R/E)(E/P)(A1)F(A/D)Yから成る群から選択される配列を有し、
A1は、(E/P)およびFの間にアミノ酸がないことまたはアラニンを指す。

0109

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式14:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR3は、配列:(E/Q)(P/T)(K/S/V)(P/H/N)(M/F/V)(D/P)(T/R/E)(E/P)(A1)F(A/D)Yを有し、
FR4は、配列:(W/R/P/G/C)(G/S/F)(Q/C/P)GT(L/Q)VTV(S/L)(S/E)を有する。

0110

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式15:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR1は、配列:(R/P/D)(N/M)(H/K/V)(D/E)M(G/S)を有し、
CDR2は、配列:(A/S)I(S/G)(G/S/T)(S/K)G(G/E)(S/G/D/Y)TYYA(D/N)SVKGを有し、
CDR3は、配列:(E/Q)(P/T)(K/S/V)(P/H/N)(M/F/V)(D/P)(T/R/E)(E/P)(A1)F(A/D)Yを有し、
A1は、(E/P)およびFの間にアミノ酸がないことまたはアラニンを指し、
FR4は、配列:(W/R/P/G/C)(G/S/F)(Q/C/P)GT(L/Q)VTV(S/L)(S/E)を有する。

0111

一実施形態では、P2X7受容体に結合するための抗原結合部位が提供され、抗原結合部位は、一般式16:
FR1-CDR1-FR2-CDR2-FR3-CDR3-FR4によって定義され、
FR1、FR2、FR3、およびFR4は、それぞれ、フレームワーク領域であり、
CDR1、CDR2、およびCDR3は、それぞれ、相補性決定領域であり、
CDR1は、配列:(R/P/D)(N/M)(H/K/V)(D/E)M(G/S)を有し、
CDR2は、配列:(A/S)I(S/G)(G/S/T)(S/K)G(G/E)(S/G/D/Y)TYYA(D/N)SVKGを有し、
CDR3は、配列:(E/Q)(P/T)(K/S/V)(P/H/N)(M/F/V)(D/P)(T/R/E)(E/P)(A1)F(A/D)Yを有し、
A1は、(E/P)およびFの間にアミノ酸がないことまたはアラニンを指し、
FR1は、配列:EVQLLE(S/P)GGGLVQPGGSLRLSCAASG(Y/F/V)(R/T/N)(I/F/V)を有し、
FR2は、配列:WVRQAPGKGLEWVSを有し、
FR3は、配列:RFTISRDNSKNTLYLQMNS(L/M)RAEDTAVYYCAを有し、
FR4は、配列:(W/R/P/G/C)(G/S/F)(Q/C/P)GT(L/Q)VTV(S/L)(S/E)を有する。

0112

ある実施形態では、抗原結合部位は、Table 3(表6)中に示される抗原結合部位に対して少なくとも75%、好ましくは80%、より好ましくは85%、より好ましくは90%、より好ましくは95%、より好ましくは98%、または99%の同一性を有するものである。

0113

ある実施形態では、CDRは、Table 1(表1)中に示されるCDRに対して少なくとも75%、好ましくは80%、より好ましくは85%、より好ましくは90%、より好ましくは95%、より好ましくは98%、または99%の同一性を有するものである。

0114

配列同一性パーセントは、その全体が参照によってこれによって組み込まれるNeedleman, S. B.およびWunsch, C.D.(1970年)、Journal of Molecular Biology, 48、443〜453頁において開示されるように、GCGプログラムパッケージにおいて提供されるGAP(Program Manual for the Wisconsin Package、Version 8、1994年8月、Genetics Computer Group、575 Science Drive、Madison、Wisconsin、USA 53711)などのような当技術分野において知られているコンピュータープログラムの手段によって、従来の方法によって決定される。GAPは、ポリペプチド配列比較のために以下の設定を用いて使用される:3.0のGAPクリエーションペナルティーおよび0.1のGAPエクステンションペナルティー。

0115

ポリヌクレオチド分子の配列同一性は、DNA配列比較のために以下の設定を有するGAPを使用して類似する方法によって決定される:5.0のGAPクリエーションペナルティーおよび0.3のGAPエクステンションペナルティー。

0116

他の実施形態では、上記に記載される配列を有し、抗P2X7受容体に結合するための当該部位の親和性を増加させるために1つまたは複数の突然変異を含む抗原結合部位またはCDRおよび/もしくはFRが提供される。突然変異は、1つもしくは複数のCDR1、CDR2、もしくはCDR3または1つもしくは複数のFR1、FR2、FR3、もしくはFR4における残基の置換、挿入、または欠失をもたらしてもよい。

0117

VHおよびVLドメインのシャフリングによる親和性成熟を記載するMarksら(1992年) BioTechnology 10:779頁;Barbasら(1994年) Proc Nat. Acad. Sci. USA 9 1:3809頁;Schierら(1995年) Gene 169:147〜155頁;Yeltonら(1995年) J. Immunol. 155:1994頁;Jacksonら(1995年)、J. Immunol. 154(7):3310頁;ならびに超可変領域および/またはフレームワーク残基のランダム突然変異誘発を記載するHawkinsら(1992年) J. Mol. Biol. 226:889頁は、抗原結合部位の親和性成熟のための、当技術分野において知られている手順の例である。ある実施形態では、配列の多様なライブラリーを作製するためにTable 1(表1)またはTable 3(表6)中に示される1つまたは複数の配列をコードする核酸を突然変異誘発させる。その後、ライブラリーは、非機能的P2X7受容体のエピトープを含む標的に対してスクリーニングされる。例示的な方法は、本明細書における実施例において示される。

0118

他の実施形態では、上記に記載される抗原結合部位が提供され、1つまたは複数のFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、およびFR4を形成するアミノ酸配列は、ヒト配列に由来するまたはヒト配列の形態をしている。

0119

抗原結合部位は、非ヒト(たとえばマウス)配列およびヒト免疫グロブリン配列を含むヒト化形態で提供されてもよい。典型的には、抗原結合部位のCDR配列以外は、マウス、ラット、またはウサギなどのような非ヒト種由来のものである。いくつかの場合では、抗原結合部位のフレームワーク残基もまた、非ヒトであってもよい。抗原結合部位が完全な抗体の形態で提供される場合、典型的には、免疫グロブリン定常領域(Fc)の少なくとも一部は、ヒトであり、それによって、様々なヒトエフェクター機能を可能にする。

0120

非ヒト抗原結合部位をヒト化するための方法は、当技術分野においてよく知られており、適した方法の例は、Jonesら(1986年) Nature, 321 :522頁; Riechmannら(1988年) Nature, 332:323頁; Verhoeyenら(1988年) Science, 239:1534頁における方法を含む。

0121

ヒト免疫グロブリン配列から誘導される抗体ライブラリーを使用する、本明細書において記載されるファージディスプレイ法は、ヒト抗原結合部位およびヒト抗体を生成するのに有用である。

0122

さらに、機能的な内因性の免疫グロブリンを発現することができないが、ヒト免疫グロブリン遺伝子を発現させることができるトランスジェニック哺乳動物を使用することができる。これらのマウスは、胚性幹細胞の中へのヒト重鎖および軽鎖免疫グロブリン遺伝子のランダムまたは標的挿入によって生成されてもよい。宿主重鎖および軽鎖免疫グロブリン遺伝子は、挿入または他のいくつかの組換え事象によって、たとえば宿主JH領域のホモ接合型欠失によって、非機能的にされてもよい。トランスフェクトした胚性幹細胞を増やし、ヒト抗原結合部位を発現するホモ接合型の子孫を生成するようにその後飼育されるキメラマウスを生成するために胚盤胞の中にマイクロインジェクトする。P2X7エピトープを用いる免疫の後に、ヒトモノクローナル抗体を得ることができる。トランスジェニック動物系の1つの利点は、ヒト免疫グロブリン導入遺伝子が、トランスジェニックマウスにおいて、B細胞分化の間に再編成し、続いてクラススイッチおよび体細胞突然変異を受けるので、治療上有用なアイソタイプを生成することが可能であることである。

0123

本発明のCDRおよびFRを含む可変ドメインは、抗体を免疫系に対して自己のようにするために、表面に曝露している残基を交換することによってそれほど免疫原性でないものにされてもよい。Padlan, E. A.、1991年、Mol. Immunol. 28、489頁は、例示的な方法を提供する。一般に、抗原結合部位の近くのアミノ酸残基の内部パッキングは、不変のままであり、一般に、結合特性に影響を及ぼすCDR残基または隣接する残基は、これらの方法において置換されないので、親和性は保護される。

0124

他の実施形態では、上記に記載される抗原結合部位を含む抗P2X7受容体免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、またはscFvが提供される。ある実施形態では、抗原結合部位は、Table 3(表6)中に示される配列を有する。

0125

完全な抗体と比較して低分子量の抗体断片は、固形腫瘍への到達が改善され、クリアランスがより迅速となり得、これは、治療用のおよびin vivoにおける診断用の用途において特に有用であってもよい。

0126

未変化の抗体のタンパク分解性消化および宿主細胞における組換えによる発現を含む抗体断片の生成のための様々な技術が開発されてきた。後者のものに関して、下記に記載されるように、Fab、Fv、およびscFv抗体断片は、すべて、大腸菌(E. coli)において発現させ、それから分泌させることができ、抗体断片は、抗体ファージライブラリーから単離することができ、Fab'-SH断片は、大腸菌から直接回収することができ、F(ab')2断片を形成するために化学的につなぐことができる。他のアプローチでは、F(ab')2断片は、組換え宿主細胞培養物から直接単離される。

0127

ある実施形態では、抗原結合部位は、単鎖Fv断片(scFv)の形態で提供される。FvおよびscFvは、それらが、定常領域を欠く未変化の結合部位を有するので、in vivoにおける使用の間の非特異的結合の低下に適している。scFvを含む融合タンパク質は、scFvのアミノ末端またはカルボキシ末端のいずれかでエフェクタータンパク質の融合をもたらすように構築されてもよい。

0128

他の実施形態では、二重特異性抗体または三重特異性抗体または上記に記載される抗原結合部位を含む他の多特異性抗体が提供される。多特異性抗体は、多量体化を可能にするポリペプチドドメインを使用して構築されてもよい。例として、FcのCH2およびCH3領域ならびにCH1ならびにCカッパ/ラムダ領域を含む。ロイシンジッパードメイン(bZIP)、ヘリックス-ループ-ヘリックスモチーフ、Src相同性ドメイン(SH2、SH3)、EFハンドホスホチロシン結合(PTB)ドメイン、または当技術分野において知られている他のドメインを含む他の天然に存在するタンパク質多量体化ドメインが使用されてもよい。

0129

他の実施形態では、上記に記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、または三重特異性抗体を含む融合ドメインまたは異種タンパク質が提供される。

0130

異種ポリペプチドは、本発明の抗原結合部位または抗原結合部位を含有する分子のNまたはC末端に、組換えで融合されてもよいまたは化学的にコンジュゲートされてもよい。

0131

抗体または抗原結合部位が融合される異種ポリペプチドは、P2X7受容体発現細胞を標的とするのに有用であってもよいまたは精製などのような他のいくつかの機能にとってもしくはポリペプチドのin vivo半減期を増加させるのにもしくは当技術分野において知られている方法を使用するイムノアッセイにおける使用に有用であってもよい。

0132

好ましい実施形態では、ヘキサヒスチジンペプチドなどのようなマーカーアミノ酸配列は、融合タンパク質の簡便な精製に有用である。他には、これらに限定されないが、インフルエンザ赤血球凝集素タンパク質に由来するエピトープに相当する「HA」タグおよび「flag」タグを含む。

0133

さらに、本発明の抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、または三重特異性抗体は、グリコシル化アセチル化ペグ化、リン酸化アミド化、知られている保護/ブロック基による誘導体化、タンパク分解性の切断、細胞のリガンドまたは他のタンパク質への連結などによって、修飾されてもよい。

0134

本発明の抗原結合部位は、ペプチド結合または修飾ペプチド結合、つまりペプチドアイソスターによって互いにつなぎ合わせられたアミノ酸から構成することができ、20種の遺伝的にコードされるアミノ酸以外のアミノ酸を含有していてもよい。本発明の抗原結合部位は、翻訳後プロセシングなどのような自然の方法または当技術分野においてよく知られている化学的修飾技術によって修飾されてもよい。そのような修飾は、基本的な教科書および研究文献において十分に記載されている。修飾は、ペプチド主鎖アミノ酸側鎖、およびアミノもしくはカルボキシル末端を含む抗原結合部位中のまたは炭水化物などのような成分上のどこにでも生じ得る。同じタイプの修飾が、所与の抗原結合部位中のいくつかの部位に同じ程度または異なる程度で存在してもよいことが十分に理解されるであろう。さらに、所与の抗原結合部位は、多くのタイプの修飾を含有していてもよい。抗原結合部位は、たとえば、ユビキチン化の結果として分岐していてもよく、それらは、分岐を伴ってまたは伴わないで環状をしていてもよい。環状、分岐、および分岐環状抗原結合部位は、翻訳後の自然の方法から生じてもよいまたは合成方法によって作製されてもよい。修飾は、アセチル化、アシル化ADP-リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム成分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、架橋結合、環化ジスルフィド結合形成脱メチル化共有結合性架橋の形成、システインの形成、ピログルタミン酸の形成、ホルミル化ガンマカルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化ヨウ素化メチル化ミリストイル化酸化、ペグ化、タンパク分解性のプロセシング、リン酸化、プレニル化ラセミ化セレノイル化、硫酸化アルギニル化などのような、アミノ酸の、タンパク質への転移RNA媒介性の追加、およびユビキチン化を含む。

0135

他の実施形態では、化学療法剤薬剤成長阻害剤、毒素(たとえば、細菌、菌類、植物、もしくは動物起源酵素活性毒素またはその断片)などのような細胞毒または放射性同位体などのような標識(つまり放射性コンジュゲート)にコンジュゲートされた、上記に記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFsv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、または融合タンパク質の形態をしたコンジュゲートが提供される。他の態様では、本発明は、イムノコンジュゲートを使用する方法をさらに提供する。一態様では、イムノコンジュゲートは、細胞毒または検出可能な作用物質に共有結合された上記の可変ドメインのいずれかを含む。

0136

他の実施形態では、上記に記載される免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、またはコンジュゲートの抗原結合部位に結合するための抗体が提供される。

0137

他の実施形態では、上記に記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、またはコンジュゲートをコードする核酸が提供される。

0138

上記に記載される一般式のいずれか1つによるCDRもしくはFRまたはそれから構成される抗原結合部位をコードするポリヌクレオチドは、たとえば、化学合成またはcDNAライブラリーもしくはゲノムライブラリーからの単離によって、任意の供給源由来の核酸から生成されてもよい。たとえば、cDNAライブラリーは、B細胞、形質細胞、またはハイブリドーマ細胞などのような抗体生成細胞から生成されてもよく、関連する核酸は、興味のある特定のクローンに特異的なオリゴヌクレオチドを使用して、PCR増幅によって単離される。その後、単離された核酸は、当技術分野において知られている任意の方法を使用して、ベクターの中にクローニングされてもよい。その後、関連するヌクレオチド配列は、異なるアミノ酸配列を有する抗原結合部位を生成するために、たとえば、アミノ酸置換、欠失、および/または挿入を引き起こすために、当技術分野において知られている方法、たとえば組換えDNA技術部位特異的突然変異誘発PCRなど(たとえばSambrookら、1990年、Molecular Cloning, A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、N. Y.およびAusubelら編、1998年、Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley & Sons、NYにおいて記載される技術を参照されたい)を使用して、突然変異誘発させてもよい。

0139

他の実施形態では、上記に記載される核酸を含むベクターが提供される。ベクターは、たとえば、プラスミドコスミドウイルス粒子、またはファージの形態をしていてもよい。適切な核酸配列は、様々な手順によってベクターの中に挿入されてもよい。一般に、DNAは、当技術分野において知られている技術を使用して、適切な制限エンドヌクレアーゼ部位の中に挿入される。ベクター成分は、一般に、1つまたは複数のシグナル配列複製開始点、1つもしくは複数のマーカー遺伝子エンハンサーエレメントプロモーター、および転写終結配列を含むが、これらに限定されない。1つまたは複数のこれらの成分を含有する適したベクターの構築は、当業者に知られている標準的なライゲーション技術を利用する。

0140

抗原結合部位は、直接だけではなく、成熟タンパク質またはポリペプチドのN末端のシグナル配列または特異的な切断部位を有する他のポリペプチドであってもよい異種ポリペプチドとの融合ポリペプチドとしても、組換えで生成されてもよい。一般に、シグナル配列は、ベクターの成分であってもよく、またはそれは、ベクターの中に挿入された、抗原結合部位をコードするDNAの一部であってもよい。シグナル配列は、たとえば、アルカリホスファターゼペニシリナーゼ、Ipp、または耐熱性エンテロトキシンIIリーダーの群から選択される、原核生物のシグナル配列であってもよい。酵母分泌については、シグナル配列は、たとえば酵母インベルターゼリーダー、アルファ因子リーダー、もしくは酸性ホスファターゼリーダーまたはC.アルビカンス(C. albicans)グルコアミラーゼリーダーであってもよい。哺乳動物細胞発現において、哺乳動物シグナル配列は、同じまたは関連する種の分泌型ポリペプチド由来のシグナル配列およびウイルス分泌リーダーなどのように、タンパク質の分泌を指示するために使用されてもよい。

0141

本発明の抗原結合部位のポリペプチド成分をコードするポリヌクレオチド配列は、上記に記載される標準的な組換えによる技術を使用して得ることができる。ポリヌクレオチドは、ヌクレオチドシンセサイザーまたはPCR技術を使用して合成することができる。一旦得られたら、ポリペプチドをコードする配列は、複製することができ、原核生物宿主において異種ポリヌクレオチドを発現することができる組換えベクターの中に挿入される。入手可能であり、当技術分野において知られている多くのベクターは、本発明の目的のために使用することができる。適切なベクターの選択は、主に、ベクターの中に挿入されることとなる核酸のサイズおよびベクターを用いて形質転換されることとなる特定の宿主細胞に依存するであろう。ベクターはそれぞれ、その機能(異種ポリヌクレオチドの増幅もしくは発現またその両方)およびそれが存在する特定の宿主細胞とのその適合性に依存して、様々な成分を含有する。

0142

一般に、宿主細胞と適合性の種に由来するレプリコンおよび制御配列を含有するプラスミドベクターは、これらの宿主に関して使用される。発現ベクターおよびクローニングベクターの両方は、ベクターが1つまたは複数の選択される宿主細胞において複製することを可能にする核酸配列および形質転換細胞における表現型選択を提供することができるマーク配列を含有する。そのような配列は、様々な細菌、酵母、およびウイルスについてよく知られている。アンピシリン(Amp)およびテトラサイクリン(Tet)抵抗性をコードする遺伝子を含有し、したがって、形質転換細胞を同定するための容易な手段を提供するプラスミドpBR322由来の複製開始点は、ほとんどのグラム陰性細菌に適しており、2μmプラスミド開始点は、酵母に適しており、様々なウイルスの開始点(SV40ポリオーマウイルスアデノウイルス、VSV、またはBPV)は、哺乳動物細胞におけるクローニングベクターに有用である。pBR322、その誘導体、または他の微生物のプラスミドもしくはバクテリオファージはまた、内因性のタンパク質の発現のために微生物が使用することができるプロモーターを含有していてもよいまたは含有するように修飾されてもよい。

0143

さらに、宿主微生物と適合性のレプリコンおよび制御配列を含有するファージベクターは、これらの宿主に関して形質転換ベクターとして使用することができる。たとえば、λGEM.TM.11などのようなバクテリオファージは、大腸菌LE392などのような感受性の宿主細胞を形質転換するために使用することができる組換えベクターを作製する際に活用されてもよい。

0144

本発明の発現ベクターは、2つ以上のプロモーター-シストロン(シストロンは、単一のポリペプチドの生成のための情報をすべて含有するDNAのセグメントである)ペアを含んでいてもよい。プロモーターは、その発現を調整するシストロンに対して上流に(5')位置する非翻訳調節配列である。原核生物のプロモーターは、典型的には、2つのクラス、誘発性プロモーターおよび恒常的プロモーターに分類される。誘発性プロモーターは、培養条件における変化、たとえば栄養素の存在もしくは不在または温度における変化に応じて、その制御下で、レベルが増加したシストロンの転写を開始するプロモーターである。

0145

様々な考えられる宿主細胞によって認識される多くのプロモーターがよく知られている。選択されるプロモーターは、制限酵素消化によって元のDNAからプロモーターを除去し、本発明のベクターの中に単離されたプロモーター配列を挿入することによって、軽鎖または重鎖をコードするシストロンDNAに作動可能に連結することができる。天然プロモーター配列および多くの異種プロモーターの両方は、標的遺伝子の増幅および/または発現を指示するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、異種プロモーターは、それらが、一般に、天然標的ポリペプチドプロモーターと比較して、発現される標的遺伝子のより高い転写およびより高い収量を可能にするので、活用される。

0146

様々な潜在的宿主細胞によって認識される多数のプロモーターが、よく知られている。原核生物宿主との使用に適したプロモーターは、PhoAプロモーター、β-ガラタマーゼ(β-galactamase)およびラクトースプロモーター系、アルカリホスファターゼ、トリプトファン(trp)プロモーター系、ならびにtacまたはtrcプロモーターなどのようなハイブリッドプロモーターを含む。細菌系における使用のためのプロモーターはまた、本発明の抗原結合部位をコードするDNAに作動可能に連結されたShine-Dalgarno(S. D.)配列をも含有するであろう。しかしながら、細菌において機能的な他のプロモーター(他の知られている細菌またはファージプロモーターなど)は、同様に適している。それらのヌクレオチド配列は、公開されており、それによって、当業者が、任意の必要とされる制限部位を供給するためにリンカーまたはアダプターを使用して、標的軽鎖および重鎖をコードするシストロンにそれらを作動可能にライゲーションするのを可能にする。

0147

本発明の一態様では、組換えベクター内のシストロンはそれぞれ、膜を横切る、発現ポリペプチドの移動を指示する分泌シグナル配列成分を含む。一般に、シグナル配列は、ベクターの成分であってもよいまたはそれは、ベクターの中に挿入された、標的ポリペプチドDNAの一部であってもよい。本発明の目的のために選択されるシグナル配列は、宿主細胞によって認識され、処理される(つまり、シグナルペプチターゼによって切断される)ものであるべきである。異種ポリペプチドに固有のシグナル配列を認識せず、処理しない原核生物宿主細胞については、シグナル配列は、たとえばアルカリホスファターゼ、ペニシリナーゼ、Ipp、または耐熱性エンテロトキシンII(STII)リーダー、LamB、PhoE、PeIB、OmpA、およびMBPから成る群から選択される、原核生物のシグナル配列によって置換される。本発明の一実施形態では、発現系の両方のシストロンにおいて使用されるシグナル配列は、STIIシグナル配列またはその変異体である。

0148

他の態様では、本発明による免疫グロブリンの生成は、宿主細胞の細胞質において生じることができ、そのため、それぞれのシストロン内に分泌シグナル配列の存在を必要としない。その点に関して、免疫グロブリン軽鎖および重鎖は、細胞質内で発現され、フォールドされ、機能的な免疫グロブリンを形成するように構築される。ある種の宿主株(たとえば大腸菌trxB'株)は、ジスルフィド結合形成に好都合な細胞質条件を提供し、それによって、発現されたタンパク質サブユニットの適切なフォールディングおよび構築を可能にする。

0149

本発明は、分泌され、適切に構築された本発明の抗原結合部位の収量を最大にするために発現ポリペプチド成分の量比を調整することができる発現系を提供する。そのような調整は、少なくとも部分的に、ポリペプチド成分についての翻訳の強度を同時に調整することによって達成される。

0150

真核生物の宿主細胞における発現に関して、ベクター成分は、一般に、1つまたは複数の以下のシグナル配列、複製開始点、1つまたは複数のマーカー遺伝子、エンハンサーエレメント、プロモーター、および転写終結配列を含むが、これらに限定されない。

0151

真核生物の宿主細胞における使用のためのベクターはまた、興味のある成熟タンパク質またはポリペプチドのN末端にシグナル配列または特異的な切断部位を有する他のポリペプチドを含有していてもよい。選択される異種シグナル配列は、好ましくは、宿主細胞によって認識され、処理される(つまり、シグナルペプチターゼによって切断される)ものである。哺乳動物細胞発現において、哺乳動物シグナル配列およびウイルス分泌リーダー、たとえば単純ヘルペスgDシグナルが利用可能である。

0152

そのような前駆体領域についてのDNAは、抗体をコードするDNAに対してリーディングフレーム中にライゲーションされる。

0153

一般に、複製開始点の成分は、哺乳動物発現ベクターに必要とされない。たとえば、SV40開始点は、典型的には、それが初期プロモーターを含有するという理由だけで、使用されてもよい。

0154

発現ベクターおよびクローニングベクターは、典型的には、選択マーカーとも呼ばれる選択遺伝子を含有するであろう。典型的な選択遺伝子は、(a)抗生物質または他の毒素、たとえばアンピシリン、ネオマイシンメトトレザト、もしくはテトラサイクリンに対する抵抗性を付与する、(b)栄養要求性欠損補完する、または(c)複合培地から入手可能でない重大な栄養素を供給するタンパク質をコードし、たとえば、バチルスについては、D-アラニンラセマーゼをコードする遺伝子となる。

0155

選択機構の1つの例として、宿主細胞の成長を阻止するために薬剤を活用する。異種遺伝子を用いて形質転換するのに成功したそれらの細胞は、薬剤抵抗性を付与するタンパク質を生成し、したがって選択的な状況に耐える。そのような優性選択の例として、薬剤ネオマイシン、ミコフェノール酸、およびヒグロマイシンを使用する。

0156

哺乳動物細胞に適した選択マーカーの例は、DHFRまたはチミジンキナーゼメタロチオネイン-Iおよび-II、好ましくは霊長動物メタロチオネイン遺伝子アデノシンデアミナーゼオルニチンデカルボキシラーゼなどのような、抗原結合部位をコードする核酸を取り込む能力のある細胞の同定を可能にするものである。野生型DHFRが利用される場合の適切な宿主細胞は、調製され、増殖させた、DHFR活性が欠損したCHO細胞株(たとえばATCCCRL-9096)である。たとえば、DHFR選択遺伝子を用いて形質転換された細胞は、最初に、DHFRの競合的アンタゴニストであるメトトレキサート(Mtx)を含有する培地において形質転換体すべてを培養することによって同定される。その代わりに、抗体、野生型DHFRタンパク質、およびアミノグリコシド3'-ホスホトランスフェラーゼ(APH)などのような他の選択マーカーをコードするDNA配列を用いて形質転換されたまたは同時形質転換された宿主細胞(特に内因性のDHFRを含有する野生型宿主)は、アミノグリコシド(aminoglycosidic)抗生物質、たとえばカナマイシン、ネオマイシン、またはG418などのような、選択マーカーに対する選択作用物質を含有する培地における細胞増殖によって選択することができる。

0157

発現ベクターおよびクローニングベクターは、mRNAの合成を指示するために、抗原結合部位をコードする核酸配列に作動可能に連結されたプロモーターを普通含有する。様々な考えられる宿主細胞によって認識されるプロモーターは、よく知られている。

0158

真核生物の遺伝子は、一般に、転写が開始される部位からおよそ25〜30塩基上流に位置するATリッチ領域を有する。多くの遺伝子の転写の開始から70〜80塩基上流に見つけられた他の配列は、CNCAAT領域であり、ここでNは任意のヌクレオチドであってもよい。ほとんどの真核生物の遺伝子の3'末端に、コード配列の3'末端に対するポリAテイルの追加のシグナルであるかもしれないAATAAA配列がある。これらの配列はすべて、真核生物の発現ベクターの中に適切に挿入される。

0160

増殖条件によって制御される、転写についてさらなる有利性を有する誘発性プロモーターである他の酵母プロモーターは、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソシトクロムC(isocytochrome C)、酸性ホスファターゼ、窒素代謝と関連する分解性酵素、メタロチオネイン、グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ、ならびにマルトースおよびガラクトースの利用を担う酵素についてのプロモーター領域である。

0161

哺乳動物宿主細胞におけるベクターからの抗原結合部位の転写は、たとえば、ポリオーマウイルス、鶏痘ウイルス、アデノウイルス(アデノウイルス2など)、ウシ乳頭腫ウイルストリ肉腫ウイルスサイトメガロウイルスレトロウイルスB型肝炎ウイルス、およびシミアンウイルス40(SV40)などのようなウイルスのゲノムから、異種哺乳動物プロモーター、たとえばアクチンプロモーターまたは免疫グロブリンプロモーターから、当該プロモーターが宿主細胞系と適合性であることを条件として熱ショックプロモーターから得られるプロモーターによって制御される。

0162

高等真核生物による、抗原結合部位をコードするDNAの転写は、ベクターの中にエンハンサー配列を挿入することによって増加させてもよい。エンハンサー配列は、哺乳動物遺伝子(グロビンエラスターゼアルブミンα-フェトプロテイン、およびインスリン)から知られているエンハンサー配列を含む。しかしながら、典型的には、真核細胞ウイルス由来のエンハンサーが使用されるであろう。例として、複製起点の後側(bp100〜270)のSV40エンハンサー、サイトメガロウイルス初期プロモーターエンハンサー、複製起点の後側のポリオーマウイルスエンハンサー、およびアデノウイルスエンハンサーを含む。

0163

真核生物の宿主細胞(酵母、菌類、昆虫、植物、動物、ヒト、または他の多細胞生物由来の有核細胞)において使用される発現ベクターはまた、転写の終結およびmRNAの安定化に必要な配列を含有するであろう。そのような配列は、真核生物またはウイルスDNAまたはcDNAの5'およびときとして3'非翻訳領域から共通して入手可能である。これらの領域は、抗原結合部位をコードするmRNAの非翻訳部分においてポリアデニル化断片として転写されるヌクレオチドセグメントを含有する。

0164

他の実施形態では、上記に記載されるベクターまたは核酸を含む細胞が提供される。核酸分子またはベクターは、ゲノムの外側の独立した分子として、好ましくは複製ができる分子として遺伝的に修飾された宿主細胞もしくは宿主中に存在してもよいまたはそれは、宿主細胞もしくは宿主のゲノムの中に安定して統合されてもよい。

0165

本発明の宿主細胞は、任意の原核細胞または真核細胞であってもよい。

0166

原核細胞の例は、大腸菌またはバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)のようにクローニングに一般に使用されるものである。さらに、真核細胞は、たとえば菌類または動物細胞を含む。

0167

適した菌類細胞についての例は、酵母細胞、好ましくは酵母菌属の細胞、最も好ましくは出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)種の細胞である。

0168

動物細胞の例は、たとえば昆虫細胞脊椎動物細胞、好ましくは、たとえばHEK293、NSO、CHO、MDCK、U2-OS、Hela、NIH3T3、MOLT-4、Jurkat、PC-12、PC-3、IMR、NT2N、Sk-n-sh、CaSki、C33Aなどのような哺乳動物細胞である。これらの宿主細胞、たとえばCHO細胞は、リーダーペプチド除去、H(重)鎖およびL(軽)鎖のフォールディングおよび構築、正確な側での分子のグリコシル化、ならびに機能分子の分泌を含む、本発明の抗体分子に対する翻訳後修飾を提供してもよい。

0169

当技術分野において知られているさらに適した細胞株は、American Type Culture Collection (ATCC)のような細胞株保管所から入手可能である。

0170

他の実施形態では、上記に記載される細胞を含む動物が提供される。ある実施形態では、導入遺伝子を含有する動物およびその組織は、本発明の抗原結合部位を生成するのに有用である。非ヒト宿主の中への導入遺伝子としての核酸分子の導入およびそれらの続く発現は、抗原結合部位の生成に使用されてもよく、たとえば、トランスジェニック動物のミルクにおけるそのような導入遺伝子の発現は、定量的な量で抗原結合部位を得るための手段を提供する。この点で有用な導入遺伝子は、本発明の核酸分子、たとえば、カゼインまたはβ-ラクトグロブリンのような乳腺特異的遺伝子由来のプロモーターおよび/またはエンハンサー構造に動作可能に連結された、本明細書において記載される抗原結合部位に対するコード配列を含む。動物は、非ヒト哺乳動物、最も好ましくはマウス、ラット、ヒツジ子ウシイヌサル、または類人猿であってもよい。

0171

他の実施形態では、上記に記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、またはコンジュゲートと、薬学的に許容されるキャリヤー、希釈剤、または賦形剤とを含む医薬組成物が提供される。

0172

その抗原結合部位を調製し、その必要性のある対象に投与するための方法は、よく知られており、当業者らによって容易に決定される。抗原結合部位の投与のルートは、経口、非経口吸入によるもの、または局所的であってもよい。

0173

本明細書において使用される非経口という用語は、たとえば静脈内、動脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、直腸、または投与を含む。

0174

投与のこれらの形態がすべて、明らかに、本発明の範囲内であると企図されるが、投与のための形態は、注射用の、特に静脈内もしくは動脈内注射または点滴注入用の水剤となるであろう。普通、注射に適した医薬組成物は、緩衝剤(たとえば酢酸、リン酸、またはクエン酸緩衝剤)、界面活性剤(たとえばポリソルベート)、任意選択で安定剤(たとえばヒトアルブミン)などを含んでいてもよい。

0175

非経口投与用の調製物は、滅菌水性または非水性水剤、懸濁剤、および乳剤を含む。非水性溶媒の例は、プロピレングリコールポリエチレングリコールオリーブオイルなどのような植物油、およびオレイン酸エチルなどのような注射用有機酸エステルである。水性のキャリヤーは、生理食塩水および緩衝培地を含む、水、アルコール性/水性水剤、乳剤、または懸濁剤を含む。本発明において、薬学的に許容されるキャリヤーは、0.01〜0.1M、好ましくは0.05Mリン酸緩衝剤または0.8%生理食塩水を含むが、これらに限定されない。他の一般的な非経口ビヒクルは、リン酸ナトリウム溶液リンゲルデキストロース、デキストロースおよび塩化ナトリウム乳酸リンゲル、または不揮発性油を含む。静脈内ビヒクルは、体液および栄養素の補充物、リンゲルデキストロースをベースとするものなどのような電解質補充物、ならびにその他同種のものを含む。たとえば抗菌剤酸化防止剤キレート剤、および不活性ガスならびにその他同種のものなどのような保存剤ならびに他の添加剤も存在してもよい。

0176

特に、注射用の使用に適した医薬組成物は、滅菌注射用溶液または分散液の即時の調製のために、滅菌水性溶液(水溶性の場合)または分散液および滅菌粉末剤を含み、そのような場合、組成物は、滅菌されていなければならず、容易な注射性能(syringability)が存在する程度まで流動性であるべきである。それは、製造および保管の条件下で安定しているべきであり、好ましくは、細菌および菌類などのような微生物の混入作用に対して保護されるであろう。キャリヤーは、たとえば水、エタノールポリオール(たとえばグリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールならびにその他同種のもの)、ならびにその適した混合物を含有する溶媒または分散媒とすることができる。適切な流動性は、たとえば、レシチンなどのようなコーティングの使用によって、分散液の場合に必要とされる粒径の維持によって、および界面活性剤の使用によって、維持することができる。本明細書において開示される治療用の方法における使用のための適した製剤は、Remington's Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.、第16版(1980年)において記載される。

0177

微生物の作用の予防は、様々な抗菌剤および抗真菌剤、たとえばパラベンクロロブタノールフェノールアスコルビン酸チメロサール、ならびにその他同種のものによって達成することができる。多くの場合では、組成物中に、等張剤、たとえば糖、マンニトールソルビトールなどのような多価アルコールまたは塩化ナトリウムを含むことは好ましいであろう。注射用組成物の吸収の延長は、組成物中に吸収を遅らせる作用物質、たとえばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンを含むことによって、もたらすことができる。

0178

滅菌注射用溶液は、必要に応じて、本明細書において列挙される成分の1つまたはその組み合わせを有する適切な溶媒中に、必要とされる量の活性化合物(たとえば抗原結合部位)を組み込み、その後にろ過滅菌を続けることによって、調製することができる。一般に、分散液は、基本的な分散媒および上記に列挙されるものからの必要とされる他の成分を含有する滅菌ビヒクルの中に活性化合物を組み込むことによって調製される。滅菌注射用溶液の調製のための滅菌粉末剤の場合には、調製のための好ましい方法は、真空乾燥および凍結乾燥であり、これにより、先に滅菌ろ過された溶液から活性成分および任意のさらなる所望の成分の粉末剤がもたらされる。注射用の調製物は、処理され、アンプルバッグボトル注射器、またはバイアルなどのような容器の中に充填され、当技術分野において知られている方法によって無菌条件下密閉される。さらに、調製物は、キットの形態でパッケージされ、売られてもよい。そのような製品は、好ましくは、関連する組成物が、障害罹患しているまたはそれにかかかりやすい対象を治療するのに有用であることを示す標識または添付文書を有するであろう。

0179

本明細書において記載される障害の治療のための、本発明の組成物の有効な用量は、投与の手段、標的部位患者生理的な状態、患者がヒトであるか動物であるかどうか、投与される他の医薬品、および治療が予防的なものか治療用のものかどうかを含む様々な因子に依存して異なる。普通、患者は、ヒトであるが、トランスジェニック哺乳動物を含む非ヒト哺乳動物もまた、治療することができる。治療投薬量は、安全性および効能を最適化するために、当業者らに知られているルーチン的な方法を使用して用量設定されてもよい。

0180

抗原結合部位を用いるある種の障害の治療のために、投薬量は、たとえば、宿主体重の約0.0001〜100mg/kg、より普通では、0.01〜5mg/kg(たとえば0.02mg/kg、0.25mg/kg、0.5mg/kg、0.75mg/kg、1mg/kg、2mg/kgなど)の範囲とすることができる。たとえば、投薬量は、1mg/kg体重または10mg/kg体重または1〜10mg/kgの範囲内、好ましくは少なくとも1mg/kgとすることができる。上記の範囲における中間の用量もまた、本発明の範囲内であることが意図される。対象は、そのような用量を、毎日、二日に1回、毎週、または実験による分析によって決定される任意の他のスケジュールに従って投与することができる。例示的な治療は、長期間にわたる、たとえば少なくとも6か月の複数回の投薬量の投与を要する。さらなる例示的な治療プログラムは、2週間ごとに一度または月に一度または3〜6か月ごとに一度、投与を要する。例示的な投薬スケジュールは、連日で1〜10mg/kgもしくは15mg/kg、隔日で30mg/kg、または毎週60mg/kgを含む。いくつかの方法では、異なる結合特異性を有する2つ以上の抗原結合部位が、同時に投与され、この場合には、投与されるそれぞれの抗原結合部位の投薬量は、示される範囲内にある。

0181

本明細書において開示される抗原結合部位は、複数回投与することができる。1回の投薬量の間の間隔は、毎週、毎月、または毎年とすることができる。間隔はまた、患者における標的ポリペプチドまたは標的分子血液レベルの測定によって示されるように、不規則とすることができる。いくつかの方法では、投薬量は、1〜1000μg/ml、いくつかの方法では25〜300μg/mlの血漿ポリペプチド濃度を達成するために調節される。その代わりに、抗原結合部位は、徐放性製剤として投与することができ、この場合には、それほど頻繁ではない投与が必要とされる。投薬量および頻度は、患者における抗原結合部位の半減期に依存して異なる。抗原結合部位の半減期はまた、安定したポリペプチドまたは成分、たとえばアルブミンまたはPEGへの融合を介して延長することができる。一般に、ヒト化抗体は、最長の半減期を示し、キメラ抗体および非ヒト抗体が後に続く。一実施形態では、本発明の抗原結合部位は、非コンジュゲート形態で投与することができる。他の実施形態では、本明細書において開示される方法における使用のための抗原結合部位は、コンジュゲート形態で複数回投与することができる。他の実施形態では、本発明の抗原結合部位は、非コンジュゲート形態、その後コンジュゲート形態で投与することができるまたはその逆も成立する。

0182

投与の投薬量および頻度は、治療が予防的なものまたは治療用のものであるかどうかに依存して異なり得る。予防的な用途では、抗体またはそのカクテルを含む組成物は、患者の抵抗性を増強するために、疾患状態に既にないまたは疾患前状態にある患者に投与される。そのような量は、「予防的有効用量」であると定義される。この使用において、正確な量はまた、患者の健康の状態および一般的な免疫にも依存するが、一般に、用量当たり0.1〜25mg、とりわけ用量当たり0.5〜2.5mgの範囲である。比較的低い用量が、長い期間にわたって比較的希な間隔で投与される。何人かの患者は、残りの人生の間、治療を受け続ける。

0183

治療用の用途において、比較的短い間隔での比較的高い用量(たとえば、用量当たりの約1〜400mg/kgの結合分子、たとえば抗原結合部位、5〜25mgの投薬量は、放射性イムノコンジュゲートについて、より共通して使用され、細胞毒素コンジュゲート分子については、より高用量となる)は、疾患の進行が低下するまたは終結するまで、好ましくは、患者が疾患の症状の部分的なまたは完全な改善を示すまで、時に必要とされる。その後、患者に予防プログラムを投与することができる。

0184

一実施形態では、対象は、抗原結合部位をコードする核酸分子(たとえばベクターにおいて)を用いて治療することができる。ポリペプチドをコードする核酸についての用量は、患者当たり約10ng〜1g、100ng〜100mg、1μg〜10mg、または30〜300μg DNAの範囲にある。感染ウイルスベクターについての用量は、用量当たり10〜100以上のビリオンで変動する。

0185

治療剤は、予防的なおよび/または治療用の治療のために、非経口、局所的、静脈内、経口、皮下、動脈内、頭蓋内、腹腔内、鼻腔内、または筋肉内の手段によって投与することができ、いくつかの方法では、作用物質は、非機能的P2X7受容体細胞が蓄積している特定の組織の中に直接注射される、たとえば頭蓋内注射される。筋肉内注射または静脈内注入は、抗体の投与に好ましく、いくつかの方法では、特定の治療用の抗体は、頭蓋の中に直接注射され、いくつかの方法では、抗体は、徐放性組成物またはデバイスとして投与される。

0186

本発明の抗原結合部位は、任意選択で、治療(たとえば予防的なまたは治療用の)を必要性とする障害または状態を治療するのに有効な他の作用物質と組み合わせて投与することができる。

0187

他の実施形態では、上記に記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、またはコンジュゲート、希釈剤、および任意選択で標識を含む医薬組成物が提供される。

0188

ある実施形態では、抗原結合部位またはそれを含む分子は、検出可能に標識される。酵素、放射性同位元素コロイド金属蛍光化合物化学発光化合物、および生物発光化合物を含む様々な標識を使用することができる。蛍光色素(フルオレセインローダミンテキサスレッドなど)、酵素(ホースラディッシュペルオキシダーゼβ-ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼなど)、放射性同位体(32Pまたは125I)、ビオチンジゴキシゲニン、コロイド金属、化学または生物発光化合物(ジオキセタンルミノール、またはアクリジニウム)が共通して使用される。

0189

検出方法は、使用される標識のタイプに依存し、オートラジオグラフィー蛍光顕微鏡、直接的なおよび間接的な酵素反応を含む。例として、ウェスタンブロット、オーバーレイアッセイ、RIA(ラジオイムノアッセイ)およびIRMA(免疫放射性免疫測定アッセイ(Immune Radioimmunometric Assay))、EIA(酵素イムノアッセイ)、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)、FIA(蛍光イムノアッセイ)、ならびにCLIA(化学発光イムノアッセイ)を含む。

0190

他の実施形態では、上記に記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、コンジュゲート、または医薬組成物を含むキットまたは製品が提供される。

0191

他の実施形態では、上記に言及される治療用の用途における使用のためのキットが提供され、キットは、
-1つまたは複数の抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、コンジュゲート、または医薬組成物の形態で治療用組成物を保持する容器、
-使用のための指示を有する標識または添付文書を含む。

0192

ある実施形態では、キットは、癌の治療のためのまたは上記に記載される癌関連の合併症または非機能的P2X7受容体発現と関連する状態もしくは疾患を予防するための1つまたは複数のさらなる有効成分または成分を含有していてもよい。

0193

キットまたは「製品」は、容器および容器上のまたはそれと関連する標識または添付文書を含んでいてもよい。適した容器は、たとえばボトル、バイアル、注射器、ブリスターパックなどを含む。容器は、ガラスまたはプラスチックなどのような様々な物質から形成されてもよい。容器は、状態の治療に有効である治療用組成物を保持し、滅菌到達ポートを有していてもよい(たとえば、容器は、皮下注射針によって貫通可能な栓を有する静脈内水剤バッグまたはバイアルであってもよい)。標識または添付文書は、治療用組成物が、一般的に好まれる状態を治療するために使用されることを示す。一実施形態では、標識または添付文書は、使用のための指示を含み、癌を治療するまたは癌から生じる合併症を予防するために治療用組成物を使用することができることを示す。

0194

キットは、(a)治療用組成物および(b)その中に含有される第2の有効成分または成分を有する第2の容器を含んでいてもよい。本発明のこの実施形態におけるキットは、障害を治療するまたは癌から生じる合併症を予防するために他の有効成分を使用することができることを示す添付文書をさらに含む。その代わりにまたはさらに、キットは、静菌性注射用水(BWFI)、リン酸緩衝生理食塩水、リンゲル溶液、およびデキストロース溶液などのような薬学的に許容される緩衝剤を含む第2の(または第3の)容器をさらに含んでいてもよい。それは、他の緩衝剤、希釈剤、フィルター、針、および注射器を含む商業上のおよび利用者の観点から望ましい他の物質をさらに含んでいてもよい。

0195

ある実施形態では、治療用組成物は、治療用組成物を保持するための入れ物を含めて、使い捨てのまたは再利用可能であるデバイスの形態で提供されてもよい。一実施形態では、デバイスは、注射器である。デバイスは、1〜2mLの治療用組成物を保持してもよい。治療用組成物は、使用のための準備ができている状態でまたはさらなる成分の混合もしくは追加を必要とする状態でデバイスにおいて提供されてもよい。

0196

他の実施形態では、上記に記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、コンジュゲート、または診断用組成物を含むキットまたは製品が提供される。

0197

他の実施形態では、上記に言及される診断用の用途における使用のためのキットが提供され、キットは、
-1つまたは複数の抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、またはコンジュゲートの形態で診断用組成物を保持する容器、
-使用のための指示を有する標識または添付文書を含む。

0198

キットまたは「製品」は、容器および容器上のまたはそれと関連する標識または添付文書を含んでいてもよい。適した容器は、たとえばボトル、バイアル、注射器、ブリスターパックなどを含む。容器は、ガラスまたはプラスチックなどのような様々な物質から形成されてもよい。容器は、癌の検出に有効である診断用組成物を保持し、滅菌到達ポートを有していてもよい(たとえば、容器は、皮下注射針によって貫通可能な栓を有する静脈内水剤バッグまたはバイアルであってもよい)。標識または添付文書は、診断用組成物が、一般的に好まれる状態を検出するために使用されることを示す。一実施形態では、標識または添付文書は、使用のための指示を含み、癌または非機能的P2X7受容体発現によって特徴づけられる疾患もしくは状態を検出するために診断用組成物を使用することができることを示す。

0199

キットは、(a)診断用組成物および(b)その中に含有される第2の診断剤または第2の標識を有する第2の容器を含む。それは、他の緩衝剤、希釈剤、フィルターなどを含む商業上のおよび利用者の観点から望ましい他の物質をさらに含んでいてもよい。

0200

他の実施形態では、上記に記載される抗P2X7抗原結合部位を生成するための方法であって、上記に記載される細胞または非ヒト動物において上記に記載される核酸を発現させることを含む方法が提供される。

0201

本発明の抗原結合部位の生成は、一般に、本発明の抗原結合部位をコードするポリヌクレオチドを含有する発現ベクターを必要とする。本発明の抗原結合部位をコードするポリヌクレオチドは、得られ、本明細書において記載される技術を含む、当技術分野においてよく知られている技術を使用する組換えDNA技術によって抗原結合部位の生成のためのベクターの中にサブクローニングされてもよい。抗原結合部位の生成および分泌のためのヒト細胞を含む哺乳動物細胞の使用を含む多くの様々な発現系が企図される。細胞の例は、293F、CHO、およびNSO細胞株を含む。

0202

タンパク質コード配列ならびに適切な転写および翻訳制御シグナルを含有する発現ベクターは、当技術分野において知られている方法を使用して構築することができる。これらは、in vitro組換えDNA技術、合成技術、およびin vivo遺伝子組換えを含む。ある実施形態では、プロモーターに作動可能に連結された抗原結合部位をコードする核酸を有する複製可能なベクターが提供される。

0203

発現ベクターを用いてトランスフェクトされた細胞は、抗原結合部位を生成するために従来の技術によって培養されてもよい。したがって、ある実施形態では、プロモーターに作動可能に連結された本発明の抗原結合部位をコードするポリヌクレオチドを含有する宿主細胞または細胞トランスフェクタントが提供される。プロモーターは、異種であってもよい。様々な宿主発現ベクター系が、活用されてもよく、ある系では、ベクター系転写機構は、特に、宿主細胞に一致する。たとえば、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)などのような哺乳動物細胞は、ヒトサイトメガロウイルス由来の主要な前初期遺伝子プロモーターエレメント(intermediate early gene promoter element)を含むベクターを用いてトランスフェクトされてもよい。さらにまたはその代わりに、挿入された配列の発現を調整するまたは翻訳後修飾の様々な形態を含めて、必要に応じて遺伝子産物を修飾し、処理する宿主細胞が使用されてもよい。特定の翻訳後修飾方法を有する哺乳動物宿主細胞の例は、CHO、VERY、BHK、Hela、COS、MDCK、293、3T3、W138、BT483、Hs578T、HTB2、BT2OおよびT47D、NSO、CRL7O3O、ならびにHsS78Bst細胞を含む。

0204

タンパク質分子のための意図される使用に依存して、多くの細菌発現ベクターが好都合に選択されてもよい。一実施例では、大腸菌発現ベクターpUR278などのような、容易に精製される高レベルの融合タンパク質産物の発現を引き起こすベクターは、大量の抗原結合部位を生成することになっている場合、使用されてもよい。発現産物は、lacZとの融合タンパク質の形態で生成されてもよい。他の細菌ベクターは、plNベクターおよびその他同種のものを含む。pGEXベクターもまた、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質として外来性ポリペプチドを発現するために使用されてもよい。これらの融合タンパク質は、一般に、可溶性であり、グルタチオン-アガロース親和性マトリックスへの吸着および結合、後に続く遊離グルタチオンの存在下における溶出によって、溶解された細胞から容易に精製することができる。トロンビンおよび/または第Xa因子プロテアーゼ切断部位は、クローニングされた標的遺伝子産物をGST成分から放出することができるように、発現ポリペプチド中に提供されてもよい。

0205

オートグラフカリフォルニア核多角体病ウイルス(AcNPV)は、ヨトウガ細胞を含む昆虫系において外来性遺伝子を発現するために、ベクターとして使用されてもよい。使用される特定のプロモーターは、タンパク質コードが配列の中に挿入される場所に依存してもよい。たとえば、配列は、ポリヘドリン遺伝子の中に個々にクローニングされ、ポリヘドリンプロモーターの制御下に配置される。

0206

ウイルスベースの発現系は、アデノウイルスなどのように哺乳動物細胞と共に活用されてもよく、それによって、興味のあるコード配列は、アデノウイルスの後期プロモーターおよび三連リーダー配列(tripartite leader sequence)にライゲーションされてもよい。その後、in vitroまたはin vivo組換えは、アデノウイルスのゲノムの中にこのキメラ遺伝子を挿入するために使用されてもよい。領域E1またはE3の中への挿入は、感染宿主細胞において抗原結合部位を発現することができる生存可能組換えウイルスをもたらすであろう。ATG開始コドンおよび隣接する配列を含む特異的な開始シグナルは、挿入された抗原結合部位コード配列の効率的な翻訳のために必要とされてもよい。開始および翻訳制御シグナルおよびコドンは、自然および合成の両方の様々な起源から得ることができる。転写エンハンサーエレメントおよび転写ターミネーターは、ウイルスベースの系の発現の効率を増強するために使用されてもよい。

0207

組換えタンパク質の長期的で高収量の生成が必要とされる場合、安定した発現が好ましい。一般に、選択マーカー遺伝子が使用され、それによって、トランスフェクション後に、細胞は、1〜2日間、濃縮培地中で成長させ、その後、対応する選択マーカー、たとえば抗生物質抵抗性を含有する細胞をスクリーニングすることができる選択培地を含有する培地に移される。結果は、それらの染色体の中にプラスミドを安定して統合した細胞が成長し、引き続いてクローニングし、増して細胞株になることができるフォーカス(focus)を形成するというものである。単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ、ヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、およびアデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ遺伝子は、tk"、hgprf、またはaprT細胞において利用することができる遺伝子の例であり、それぞれ、それによって、適切な選択系を提供する。以下の遺伝子:メトトレキサートに対する抵抗性を付与するdhfr;ミコフェノール酸に対する抵抗性を付与するgpt;アミノグリコシドG-418に対する抵抗性を付与するneo;およびヒグロマイシンに対する抵抗性を付与するhygroは、抗代謝産物選択系において使用することができる遺伝子の例である。

0208

本発明の抗原結合部位は、組換え発現系によって、イオン交換クロマトグラフィーアフィニティークロマトグラフィー(とりわけ特異的抗原プロテインAもしくはプロテインGに対する親和性)およびゲルろ過カラムクロマトグラフィー)、遠心分離、溶解度の差異(differential solubility)を含む知られている方法によって、またはタンパク質の精製のための任意の他の標準的な技術によって精製されてもよい。精製は、融合タンパク質の形態をした抗原結合部位を提供することによって容易にされてもよい。

0209

本発明の大量の抗原結合部位は、分析規模バイオリアクター(典型的に5L〜約50Lのバイオリアクター)または生産規模のバイオリアクター(たとえば、これらに限定されないが75L、100L、150L、300L、もしくな500L)まで拡張される研究室における試験的発現系から始める、拡張可能な方法によって生成されてもよい。望ましい拡張可能な方法は、典型的にタンパク質の重量でわずか5%の凝集〜タンパク質の凝集の重量でわずか0.5%の、HPSECまたはrCGEによって測定される、低〜検出不可能なレベルの凝集があるものを含む。さらにまたはその代わりに、少なくとも80%および99.5%以上もの全ピーク面積が未変化の抗原結合部位を表すように、未変化の抗原結合部位を表す全ピーク面積の点から測定される検出不可能なレベルの断片化は、拡張可能な方法において所望されてもよい。他の実施形態では、本発明の拡張可能な方法は、約10mg/L〜約300mg/L以上の生産効率で抗原結合部位を生成する。

0210

他の実施形態では、個人における非機能的P2X7受容体発現によって特徴づけられる疾患または状態の治療のための方法であって、上記に記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、コンジュゲート、または医薬組成物を、当該状態のための治療を必要とする個人に提供する工程を含む方法が提供される。典型的には、状態は、癌、とりわけ本明細書において記載される上皮癌である。

0211

新生物発生前および新生物疾患は、本発明の方法が適用されてもよい特定の例である。広範囲の例として、乳房腫瘍、直腸結腸腫瘍腺癌中皮腫膀胱腫瘍前立腺腫瘍胚細胞腫瘍肝癌/胆管、癌腫、神経内分泌腫瘍下垂体新生物小円細胞腫瘍、扁平上皮癌、黒色腫、非定型的線維黄色腫セミノーマ、非セミノーマ、間質ライディッヒ細胞腫(stromal leydig cell tumor)、セルトリ細胞腫、皮膚腫瘍腎腫瘍精巣腫瘍脳腫瘍卵巣腫瘍腫瘍、口腔腫瘍、膀胱腫瘍、骨腫瘍頸部腫瘍、食道腫瘍、喉頭の腫瘍、肝臓腫瘍、肺腫瘍腫瘍、およびウィルムス腫瘍を含む。

0212

特定の癌の例は、腺癌、腺腫腺線維腫腺リンパ腫歯牙腫、AIDS関連癌、聴神経腫急性リンパ性白血病急性骨髄性白血病、腺癌腫、副腎皮質癌、特発性骨髄化生脱毛胞状軟部肉種、アダマンチノーム、被角血管腫好酸球増多随伴性血管類リンパ組織増殖症硬化性血管腫(angioma sclerosing)、血管腫症、アプドーマ肛門癌、血管肉腫再生不良性貧血星細胞腫毛細血管拡張性運動失調基底細胞癌(皮膚)、膀胱癌骨癌、腸癌、脳幹神経膠腫、脳およびCNSの腫瘍、乳癌鰓腫、CNS腫瘍、カルチノイド腫瘍、子宮頸癌、小児脳腫瘍、小児癌、小児白血病、小児軟部組織肉腫軟骨肉腫絨毛膜癌慢性リンパ性白血病慢性骨髄性白血病結腸直腸癌悪性皮膚T細胞リンパ腫、癌腫(たとえばウォーカー、基底細胞基底扁平細胞ブラウン-ピアース腺管エールリッヒ腫瘍、クレブス2、メルケル細胞、粘液性非小細胞肺、燕麦細胞乳頭硬性細気管支気管支原性扁平上皮細胞、および移行細胞)、癌肉腫子宮頚部形成異常葉状嚢肉腫セメント質腫脊索腫分離腫、軟骨肉腫、軟骨芽細胞腫頭蓋咽頭腫胆管腫真珠腫円柱腫嚢胞腺癌嚢腺腫隆起性皮膚線維肉腫線維形成性小円形細胞腫瘍、腺管癌未分化胚細胞腫内分泌がん子宮内膜癌脳室上衣細胞腫食道癌ユーイング肉腫肝外胆管癌、眼癌、眼:黒色腫、網膜芽細胞腫卵管癌、ファンコニ貧血線維腫線維肉腫胆嚢癌胃癌胃腸癌、消化管カルチノイド腫瘍、尿生殖器癌、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛疾患、神経膠腫、婦人科医学の癌、巨細胞腫神経節腫、神経膠腫、グロームス血管腫、顆粒膜細胞腫女性胚細胞腫血液学的悪性疾患ヘアリーセル白血病、頭頸部癌肝細胞癌遺伝性乳癌、組織球症ホジキン病ヒトパピローマウイルス胞状奇胎高カルシウム血症下咽頭癌過誤腫血管内皮細胞腫、血管腫、血管周囲細胞腫、血管肉腫、血管肉腫、組織球の障害、組織球症の悪性腫瘍組織球腫、肝癌、汗腺腫、軟骨肉腫、免疫増殖性小、オポマ(opoma)、眼球内黒色腫、膵島細胞癌、カポジ肉腫腎臓癌ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭癌、平滑筋肉腫、白血病、リー-フラウメニ症候群口唇癌、脂肪肉腫肝臓癌肺癌リンパ浮腫リンパ腫ホジキンリンパ腫非ホジキンリンパ腫、平滑筋肉腫、白血病(たとえばb-細胞、混合細胞ヌル細胞、t-細胞、t-細胞慢性、htlv-ii関連、リンパ管肉腫、リンパ球急性、リンパ球慢性、肥満細胞、および骨髄性)、白血肉腫、ライディッヒ細胞腫、脂肪肉腫、平滑筋腫、平滑筋肉腫、リンパ管腫リンパ管細胞腫(lymphangiocytoma)、リンパ管腫、リンパ管筋腫、リンパ管肉腫、男性乳房癌、腎臓の悪性ラブイド腫瘍、髄芽細胞腫、黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移癌、口腔癌多発性内分泌新生物、菌状息肉腫骨髄異形成症候群骨髄腫骨髄増殖性障害悪性カルチノイド症候群カルチノイド心疾患、髄芽細胞腫、髄膜腫、黒色腫、間葉細胞腫中腎腫、中皮腫、横紋筋芽細胞腫、筋腫、筋肉腫粘液腫粘液肉腫、鼻腔癌、上咽頭癌腎芽細胞腫神経芽腫神経線維腫症、ナイミーヘン染色体不安定症候群、非黒色腫皮膚癌肺非小細胞癌-(nsclc)、神経鞘腫、神経芽腫、神経上皮腫、神経線維腫症、神経線維腫神経腫、新生物(たとえば骨、乳房、消化器系結腸直腸、肝臓)、眼癌、食道癌、口腔癌、口腔咽頭癌骨肉腫オストミー卵巣癌(ostomy ovarian cancer)、膵癌副鼻腔癌、副甲状腺癌、耳下腺癌、陰茎癌、末梢性神経外胚葉性腫瘍、下垂体癌、真性赤血球増加症前立腺癌骨腫、骨肉腫、卵巣癌、乳頭腫パラガングリオーマ、非クロム親和性パラガングリオーマ、松果体腫形質細胞腫プロト癌遺伝子、まれな癌および関連する障害、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫ロートムンド-トムソン症候群、網内症、横紋筋腫唾液腺癌、肉腫、シュワン細胞腫セザリー症候群、皮膚癌、肺小細胞癌(sclc)、小腸癌、軟部組織肉腫、脊髄腫瘍、扁平上皮癌-(皮膚)、胃癌、滑膜肉腫、肉腫(たとえばユーイング実験肉腫、カポジ、および肥満細胞肉腫)、セルトリ細胞腫、滑液膜腫、精巣癌、胸腺癌甲状腺癌、移行細胞癌-(膀胱)、移行細胞癌(腎盤-/-尿管)、栄養膜癌、奇形腫卵胞膜細胞腫胸腺腫栄養膜腫瘍尿道癌、尿路系癌、ウロプラキン子宮肉腫子宮癌、膣癌、外陰癌、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、およびヴィルムス腫瘍を含むが、これらに限定されない。

0213

他の疾患および状態は、様々な炎症性の状態を含む。例として、増殖成分を含んでいてもよい。特定の例として、ざ瘡アンギナ関節炎吸引性肺炎、疾患、蓄膿胃腸炎、炎症、腸管流感、nee、壊死性小腸大腸炎骨盤炎症性疾患咽頭炎、pid、胸膜炎ひりひり痛むのど、発赤、発赤、咽頭炎、胃インフルエンザおよび尿路感染慢性炎症脱髄性多発ニューロパシー、慢性炎症性脱髄性多発性根神経障害、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパシー、または慢性炎症性脱髄性多発性根神経障害を含む。

0214

他の実施形態では、癌の治療のための医薬品の製造における、上記に記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFsv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、コンジュゲート、または医薬組成物の使用が提供される。

0215

投薬量、投薬量頻度、投与のルートなどは、上記に詳細に記載される。

0216

他の実施形態では、癌の診断のための方法であって、癌の存在または不在が決定されることとなる組織または細胞を、上記に記載される抗原結合部位、免疫グロブリン可変ドメイン、抗体、Fab、dab、scFv、二重特異性抗体、三重特異性抗体、融合タンパク質、コンジュゲート、または診断用組成物の形態をした試薬と接触させる工程および組織または細胞との試薬の結合について検出する工程を含む方法が提供される。方法は、in vivoにおいてまたはin vitroにおいて操作されてもよい。

0217

in situ診断については、抗原結合部位は、非機能的P2X7受容体上のエピトープ領域との本発明による抗原結合部位の間に特異的な結合が生じるように、静脈内、鼻腔内、腹腔内、大脳内、動脈内注射、または他のルートによって、診断されることとなる生物に投与されてもよい。抗体/抗原複合体は、抗原結合部位またはその機能的断片に結合された標識または検出の任意の他の当技術分野で知られている方法を通して好都合に検出されてもよい。

0218

本発明による診断用の用途において使用され、本明細書において典型的に記載されるイムノアッセイは、検出のための標識抗原、抗体、または二次試薬に依存する。これらのタンパク質または試薬は、コロイド金およびラテックスビーズなどのような有色粒子を含むが、これらに限定されない、酵素、放射性同位元素、ならびに蛍光、発光、および発色性物質を含む当業者に一般に知られている化合物を用いて標識することができる。これらのうち、放射性標識は、ほとんどすべてのタイプのアッセイのために、最も豊富に使用することができる。放射活性を回避しなければならない場合または迅速な結果が必要な場合、酵素コンジュゲート標識は、特に有用である。蛍光色素は、それらの使用のために高価な設備を必要とするが、非常に感度の良い、検出の方法を提供する。これらのアッセイにおいて有用な抗体は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、および親和性精製ポリクローナル抗体を含む。

0219

その代わりに、抗原結合部位は、プロテインAもしくはGまたは二次抗体などのような免疫グロブリンに対して親和性を有する標識物質との反応によって間接的に標識されてもよい。抗原結合部位は、第2の物質とコンジュゲートされ、抗原結合部位にコンジュゲートされた第2の物質に対して親和性を有する、標識された第3の物質を用いて検出されてもよい。たとえば、抗原結合部位は、ビオチンにコンジュゲートされてもよく、抗原結合部位-ビオチンコンジュゲートは、標識されたアビジンまたはストレプトアビジンを使用して検出されてもよい。同様に、抗原結合部位は、ハプテンにコンジュゲートされてもよく、抗原結合部位-ハプテンコンジュゲートは、標識された抗ハプテン抗体を使用して検出されてもよい。

0220

ある実施形態では、イムノアッセイは、分析物の存在を検出するために二重抗体法を活用し、抗原結合部位は、検出可能な標識を用いて標識された二次抗体との反応性によって間接的に標識される。二次抗体は、好ましくは、抗原結合部位が由来する動物の抗体に結合するものである。言いかえれば、抗原結合部位がマウス抗体である場合、標識された第2の抗体は、抗マウス抗体である。本明細書において記載されるアッセイにおいて使用されることとなる抗原結合部位については、この標識は、好ましくは、抗体コートビーズ、特に磁気ビーズである。本明細書において記載されるイムノアッセイにおいて利用されることとなる抗原結合部位については、標識は、好ましくは、放射性、蛍光、または電気化学発光物質などのような検出可能な分子である。

0221

それらが分析物の存在の迅速な測定に適しているので、多くの場合高速フォーマット系(fast format system)と呼ばれる代替の二重抗体系もまた、本発明の範囲内で利用されてもよい。系は、抗原結合部位および分析物の間の高い親和性を必要とする。本発明の一実施形態によれば、非機能的P2X7受容体の存在は、それぞれP2X7受容体タンパク質に特異的なペアの抗原結合部位を使用して決定される。当該ペアの抗原結合部位の一方は、本明細書において「ディテクター抗原結合部位」と呼ばれ、当該ペアの抗原結合部位の他方は、本明細書において「キャプチャー抗原結合部位」と呼ばれる。本発明の抗原結合部位は、キャプチャー抗原結合部位またはディテクター抗原結合部位のいずれかとして使用することができる。本発明の抗原結合部位はまた、単一アッセイにおいて共に、キャプチャーおよびディテクター抗原結合部位の両方として使用することができる。本発明の一実施形態は、したがって、生体液試料において非機能的P2X7受容体を検出するための二重抗原結合部位サンドイッチ法を使用する。この方法では、分析物(非機能的P2X7受容体タンパク質)は、ディテクター抗原結合部位およびキャプチャー抗原結合部位の間にサンドイッチされ、キャプチャー抗原結合部位は、固体支持体上に不可逆的に固定される。ディテクター抗原結合部位は、抗原結合部位-分析物サンドイッチの存在、したがって分析物の存在を同定するために検出可能な標識を含有するであろう。

0222

例示的な固相物質は、マイクロタイタープレートポリスチレン試験管磁気、プラスチック、またはガラスビーズ、ならびにラジオイムノアッセイおよび酵素イムノアッセイの分野においてよく知られているスライドを含むが、これらに限定されない。固相に抗原結合部位をつなぐための方法もまた、当業者らによく知られている。より最近では、ナイロンニトロセルロース酢酸セルロースガラス繊維、および他の多孔質ポリマーなどのような多くの多孔質物質が、固体支持体として利用されてきた。

0223

続く実施例は、本発明を示すが、本発明を全く限定するものではないことが意図される。

0224

(実施例)
(実施例1)
生細胞上の非機能的受容体への結合についてのdABリードの同定
目的:ここで記載する実験は、E200ペプチドに結合する抗原結合部位を見つけることであった。

0225

背景:P2X7に結合する抗血清は、生癌細胞上のエピトープ標的のコンホメーションが異なるので、生癌細胞上に発現されるP2X7に対して低い親和性を有する。高親和性結合剤についてdAbリードを同定するために、発明者らは、結合剤の適した配列多様性が、適したリード化合物を包含するようにコンホメーション空間のスクリーニングを広げるために必要とされることを知って、最初に、適した標的を同定する必要があった。発明者らは、dAbリードを同定するために適した標的としてE200ペプチドを選択した。

0226

材料および方法:E200ペプチドは、Chiron Mimotopesで固相合成によって作製した。一連のコンジュゲートは、スクリーニングの目的に最も有用でありそうなコンジュゲートを同定するために合成した。これらは、MCSを介して、E200ペプチド上に存在するC末端Cysに連結されたタンパク質コンジュゲートBSA、DT、およびオバルブミンを含んだ。第4の変種は、C末端でのE200ペプチドのビオチン化を伴った。

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