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技術 防振装置

出願人 株式会社創和設計
発明者 田坂征彦
出願日 2016年8月1日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-151428
公開日 2018年2月8日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2018-021314
状態 特許登録済
技術分野 床の仕上げ
主要キーワード 振動抑制部材 支持板間 概略円柱状 有底円筒 溝同士 支持ボルト 支持側 軸線方向両端
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

低い振動数振動を低減することができ且つ簡単な工事によって設置可能な防振装置において、大きな力が入力された場合でも、防振装置としての機能を確保可能な構成を得る。

解決手段

防振装置1は、ゴム板11及び硬質板12を有する積層体10と、積層体10を軸線方向に挟み込むように配置された天板21及び底板26と、底板26に、積層体10における前記軸線方向の一方側の外方に該軸線方向に延びるように設けられ、積層体10の前記一方側が前記軸線方向と直交する方向に所定量以上、変位することを規制する下側支持部27と、天板21に、積層体10における軸線方向の他方側の内方に該軸線方向に延びるように設けられた上側支持部22とを備える。下側支持部27及び上側支持部22は、前記軸線方向と直交する方向から見て、重なるように設けられている。

概要

背景

従来より、対象物振動が該対象物を支持する支持側に伝わることを防止する防振装置が知られている。このような防振装置として、例えば特許文献1に開示されるように、二重床上床を、ゴムなどの弾性部材によって弾性的に支持する防振具が知られている。この防振具は、下床上に配置されていて、上床の下側に固定された支持ボルトを弾性的に支持する。

前記特許文献1に開示されている構成のように床下に配置される防振装置の場合、床上で人が飛び跳ねた際に生じる低い振動数の振動を低減しようとすると、防振装置の弾性部材を、容易に変形可能な構成にする必要がある。しかしながら、前記特許文献1に開示されているようなゴムの塊を防振装置に用いた場合、上床などの軽い荷重が付加された状態では低い振動数の振動に対して十分なゴムの変形が得られず、低い振動数の振動を低減できない可能性がある。

そのため、例えば特許文献2に開示されるように、コンクリートスラブ上に防振ゴムを配置し、その上に制震ボード及び床材等を配置した構成も知られている。すなわち、特許文献2に開示されている構成では、防振装置上に重量ボードまたはコンクリート等の重量の大きい下地を形成して、防振装置に所定の初期荷重を付加している。

しかしながら、前記特許文献2に開示されている構成のように、低い振動数の振動を吸収可能な防振装置を床下に設置しようとすると、防振装置上に重量の大きい下地を形成する必要がある。そのため、防振装置の設置工事が複雑になるとともに、大規模工事が必要になる。

これに対し、特許文献3には、低い振動数の振動が入力された場合に変形を生じるゴムを用いることにより、低い振動数の振動を低減することができ且つ簡単な工事によって設置可能な防振装置が開示されている。具体的には、前記特許文献3には、厚み方向の少なくとも一方の面に凹部を有する平板状の弾性部材を、厚み方向に複数、積層する構成が開示されている。

概要

低い振動数の振動を低減することができ且つ簡単な工事によって設置可能な防振装置において、大きな力が入力された場合でも、防振装置としての機能を確保可能な構成を得る。防振装置1は、ゴム板11及び硬質板12を有する積層体10と、積層体10を軸線方向に挟み込むように配置された天板21及び底板26と、底板26に、積層体10における前記軸線方向の一方側の外方に該軸線方向に延びるように設けられ、積層体10の前記一方側が前記軸線方向と直交する方向に所定量以上、変位することを規制する下側支持部27と、天板21に、積層体10における軸線方向の他方側の内方に該軸線方向に延びるように設けられた上側支持部22とを備える。下側支持部27及び上側支持部22は、前記軸線方向と直交する方向から見て、重なるように設けられている。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

軸線方向に延びる筒状の積層体と、前記積層体を前記軸線方向に挟み込むように配置された一対の支持板と、前記一対の支持板のうち一方の支持板に、前記積層体における前記軸線方向の一方側の外方に該軸線方向に延びるように設けられ、前記積層体の前記一方側が前記軸線方向と直交する方向に所定量以上、変位または変形することを規制する外側規制部材と、前記一対の支持板のうち他方の支持板に、前記積層体における前記軸線方向の他方側の内方に該軸線方向に延びるように設けられた内側規制部材とを備え、前記積層体は、厚み方向に貫通する貫通穴を有する平板状に形成され、該貫通穴が繋がるように厚み方向に積層された複数の弾性部材と、前記複数の弾性部材よりも大きい縦弾性係数を有する平板部材とを有し、前記複数の弾性部材のうち少なくとも一つの弾性部材は、その厚み方向の少なくとも一面に凹部を有し、前記平板部材は、前記複数の弾性部材に対し、弾性部材と弾性部材との間に挟み込まれるように配置され、前記内側規制部材は、前記複数の弾性部材のうち少なくとも一部の前記貫通穴内に、該複数の弾性部材のうち少なくとも一部が前記軸線方向と直交する方向に変位することを規制するように位置し、前記外側規制部材及び前記内側規制部材は、前記軸線方向と直交する方向から見て、重なるように設けられている、防振装置

請求項2

請求項1に記載の防振装置において、前記外側規制部材は、前記軸線方向において、前記積層体における前記軸線方向の半分よりも大きい長さを有する、防振装置。

請求項3

請求項1または2に記載の防振装置において、前記外側規制部材は、前記軸線方向に延びて前記積層体における前記軸線方向の一方側を外方から覆う筒状である、防振装置。

請求項4

請求項1から3のいずれか一つに記載の防振装置において、前記内側規制部材は、前記軸線方向に延びる柱状である、防振装置。

請求項5

請求項1から4のいずれか一つに記載の防振装置において、前記内側規制部材と前記一方の支持板とを前記積層体の内方で接続する接続部材と、前記接続部材と前記内側規制部材との間に配置され、前記一対の支持板間での振動の伝達を抑制する振動抑制部材とをさらに備える、防振装置。

請求項6

請求項1から5のいずれか一つに記載の防振装置において、前記外側規制部材は、前記積層体における前記複数の弾性部材のうち、前記積層体の前記他方側に位置する弾性部材が露出するように、前記他方の支持板との間に所定の間隔を有する、防振装置。

請求項7

請求項6に記載の防振装置において、前記所定の間隔は、前記内側規制部材と前記一方の取付板との間隔と同等である、防振装置。

請求項8

請求項1から7のいずれか一つに記載の防振装置において、前記凹部は、溝部であり、前記溝部は、前記弾性部材の厚み方向の両面に形成されていて、前記溝部は、前記弾性部材の平面視で、該弾性部材の内方から外方に向かって延びるとともに、前記弾性部材の一方の面に形成された溝部と前記弾性部材の他方の面に形成された溝部とが交差するように設けられている、防振装置。

請求項9

請求項1から8のいずれか一つに記載の防振装置において、前記積層体及び前記外側規制部材は、それぞれ、円筒であり、前記内側規制部材は、有底円筒状である、防振装置。

技術分野

0001

本発明は、対象物振動が該対象物を支持する支持側に伝わることを防止する防振装置に関する。

背景技術

0002

従来より、対象物の振動が該対象物を支持する支持側に伝わることを防止する防振装置が知られている。このような防振装置として、例えば特許文献1に開示されるように、二重床上床を、ゴムなどの弾性部材によって弾性的に支持する防振具が知られている。この防振具は、下床上に配置されていて、上床の下側に固定された支持ボルトを弾性的に支持する。

0003

前記特許文献1に開示されている構成のように床下に配置される防振装置の場合、床上で人が飛び跳ねた際に生じる低い振動数の振動を低減しようとすると、防振装置の弾性部材を、容易に変形可能な構成にする必要がある。しかしながら、前記特許文献1に開示されているようなゴムの塊を防振装置に用いた場合、上床などの軽い荷重が付加された状態では低い振動数の振動に対して十分なゴムの変形が得られず、低い振動数の振動を低減できない可能性がある。

0004

そのため、例えば特許文献2に開示されるように、コンクリートスラブ上に防振ゴムを配置し、その上に制震ボード及び床材等を配置した構成も知られている。すなわち、特許文献2に開示されている構成では、防振装置上に重量ボードまたはコンクリート等の重量の大きい下地を形成して、防振装置に所定の初期荷重を付加している。

0005

しかしながら、前記特許文献2に開示されている構成のように、低い振動数の振動を吸収可能な防振装置を床下に設置しようとすると、防振装置上に重量の大きい下地を形成する必要がある。そのため、防振装置の設置工事が複雑になるとともに、大規模工事が必要になる。

0006

これに対し、特許文献3には、低い振動数の振動が入力された場合に変形を生じるゴムを用いることにより、低い振動数の振動を低減することができ且つ簡単な工事によって設置可能な防振装置が開示されている。具体的には、前記特許文献3には、厚み方向の少なくとも一方の面に凹部を有する平板状の弾性部材を、厚み方向に複数、積層する構成が開示されている。

先行技術

0007

特開2011−246906号公報
特開2007−107209号公報
特開2013−224563号公報

発明が解決しようとする課題

0008

ところで、特許文献3に開示されている防振装置では、平板状の弾性部材が厚み方向に複数積層されている。そのため、防振装置に大きな力が入力された場合、積層された複数の弾性部材が、厚み方向に大きな変形を生じて厚み方向の一部が外方に拡がったり、該厚み方向と直交する方向に変位を生じたりする。前記弾性部材の変形または変位が大きくなると、防振装置としての機能が低下する可能性がある。

0009

そのため、本発明の目的は、低い振動数の振動を低減することができ且つ簡単な工事によって設置可能な防振装置において、大きな力が入力された場合でも、防振装置としての性能を確保可能な構成を得ることにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明の一実施形態に係る防振装置は、軸線方向に延びる筒状の積層体と、前記積層体を前記軸線方向に挟み込むように配置された一対の支持板と、前記一対の支持板のうち一方の支持板に、前記積層体における前記軸線方向の一方側の外方に該軸線方向に延びるように設けられ、前記積層体の前記一方側が前記軸線方向と直交する方向に所定量以上、変位または変形することを規制する外側規制部材と、前記一対の支持板のうち他方の支持板に、前記積層体における前記軸線方向の他方側の内方に該軸線方向に延びるように設けられた内側規制部材とを備える。前記積層体は、厚み方向に貫通する貫通穴を有する平板状に形成され、該貫通穴が繋がるように厚み方向に積層された複数の弾性部材と、前記複数の弾性部材よりも大きい縦弾性係数を有する平板部材とを有する。前記複数の弾性部材のうち少なくとも一つの弾性部材は、その厚み方向の少なくとも一面に凹部を有する。前記平板部材は、前記複数の弾性部材に対し、弾性部材と弾性部材との間に挟み込まれるように配置される。前記内側規制部材は、前記複数の弾性部材のうち少なくとも一部の前記貫通穴内に、該複数の弾性部材のうち少なくとも一部が前記軸線方向と直交する方向に変位することを規制するように位置する。前記外側規制部材及び前記内側規制部材は、前記軸線方向と直交する方向から見て、重なるように設けられている(第1の構成)。

0011

以上の構成では、平板状に形成された弾性部材と該弾性部材よりも縦弾性係数が大きい平板部材とが厚み方向に交互に積層されるため、積層体に対して軸線方向に力が入力された際に弾性部材が変形を生じやすくなる。これにより、防振装置によって、低い振動数の振動を低減することが可能となる。しかも、複数の弾性部材のうち少なくとも一つの弾性部材は、厚み方向の少なくとも一面に凹部を有するため、該弾性部材の表面積を増大させることができる。よって、弾性部材がより変形を生じやすくなり、より低い振動数の振動を低減可能な防振装置が得られる。

0012

そして、外側規制部材によって、前記積層体における前記軸線方向の一方側に位置する前記弾性部材が前記軸線方向と直交する方向に変位することが規制されるとともに、内側規制部材によって、前記積層体における前記軸線方向の他方側に位置する前記弾性部材が前記軸線方向と直交する方向に変位することが規制される。これにより、厚み方向に積層された複数の弾性部材を含む積層体において、弾性部材の位置ずれが規制される。

0013

また、前記外側規制部材及び前記内側規制部材は、前記軸線方向と直交する方向から見て、重なるように設けられている。これにより、前記弾性部材が前記軸線方向と直交する方向に変位することを、前記外側規制部材及び前記内側規制部材の少なくとも一方によって、規制することができる。

0014

したがって、上述の構成により、防振装置に大きな力が入力された場合でも、防振装置の所定の性能を確保することができる。

0015

しかも、前記外側規制部材を、前記積層体における前記軸線方向の一方側に対して該軸線方向と直交する方向の外方に該軸線方向に延びるように設けることにより、前記積層体が前記軸線方向に入力された力によって該軸線方向と直交する方向に変位を生じた場合に、所定量以上の変位が前記外側規制部材によって抑制される。これにより、防振装置に入力される力に応じて、該防振装置のばね特性を変えることができる。

0016

前記第1の構成において、前記外側規制部材は、前記軸線方向において、前記積層体における前記軸線方向の半分よりも大きい長さを有する(第2の構成)。

0017

これにより、積層体における弾性部材の軸線方向と直交する方向への所定量以上の変位を、外側規制部材によって、より確実に抑制することができる。したがって、防振装置の性能をより確実に確保できるとともに、入力される力に応じて防振装置のばね特性をより確実に変えることができる。

0018

前記第1または第2の構成において、前記外側規制部材は、前記軸線方向に延びて前記積層体における前記軸線方向の一方側を外方から覆う筒状である(第3の構成)。

0019

これにより、積層体における弾性部材の軸線方向と直交する方向への所定量以上の変位を、前記積層体の全周に亘って、外側規制部材によって規制することができる。したがって、防振装置の性能をより確実に確保できるとともに、入力される力に応じて防振装置のばね特性をより確実に変えることができる。

0020

前記第1から第3の構成のうちいずれか一つの構成において、前記内側規制部材は、前記軸線方向に延びる柱状である(第4の構成)。

0021

これにより、積層体における弾性部材の軸線方向と直交する方向への変位を、内側規制部材によってより確実に規制することができる。したがって、防振装置の性能をより確実に確保することができる。

0022

前記第1から第4の構成のうちいずれか一つの構成において、防振装置は、前記内側規制部材と前記一方の支持板とを前記積層体の内方で接続する接続部材と、前記接続部材と前記内側規制部材との間に配置され、前記一対の支持板間での振動の伝達を抑制する振動抑制部材とをさらに備える(第5の構成)。

0023

弾性部材を含む積層体に対して軸線方向に大きな力を加えると、その反動で積層体を構成する弾性部材及び平板部材が積層方向に分離する可能性がある。これに対し、上述の構成のように、内側規制部材と一方の支持板とを接続部材によって積層体の内方で接続することにより、積層体の積層方向の両端に位置する一対の支持板同士を接続部材によって接続することができる。これにより、積層体の弾性部材及び平板部材が互いに積層方向に分離することを防止できる。よって、積層体に圧縮方向に加わった衝撃の反動で、積層体の弾性部材及び平板部材が積層方向に分離するのを防止できる。

0024

しかも、接続部材と内側規制部材との間には、振動抑制部材が配置されているため、接続部材を介して他方の支持板から一方の支持板に振動が伝わることを防止できる。

0025

前記第1から第5の構成のうちいずれか一つの構成において、前記外側規制部材は、前記積層体における前記複数の弾性部材のうち、前記積層体の前記他方側に位置する弾性部材が露出するように、前記他方の支持板との間に所定の間隔を有する(第6の構成)。

0026

これにより、積層体に対して軸線方向に大きな力が入力されて前記積層体が前記軸線方向に圧縮された場合でも、外側規制部材が他方の支持板と接触することを抑制することができる。

0027

しかも、前記積層体は、前記外側規制部材と前記他方の支持板との間で露出しているため、前記積層体に対して前記軸線方向に大きな力が入力されることにより前記積層体の弾性部材が前記軸線方向と直交する方向に変位を生じて外側規制部材に接触した場合に、前記積層体のうち前記露出している部分は、前記外側規制部材によって変位を規制されない。これにより、前記積層体が上述のような変位を生じた場合に、前記外側規制部材によって前記積層体全体の前記軸線方向と直交する方向への変位が規制される場合に比べて、防振装置のバネ定数の変化が緩やかになる。したがって、前記積層体に対して前記軸線方向に大きな力が入力されることにより前記積層体が前記軸線方向と直交する方向に変位を生じて外側規制部材に接触した場合に、防振装置のばね特性が急激に変化することを防止できる。

0028

前記第6の構成において、前記所定の間隔は、前記内側規制部材と前記一方の取付板との間隔と同等である(第7の構成)。これにより、積層体に対して軸線方向に大きな力が入力された場合に、内側規制部材も一方の取付板に接触することを抑制することができる。しかも、前記内側規制部材と前記一方の取付板との間隔は、外側規制部材と他方の取付板との間隔と同等であるため、前記内側規制部材が前記一方の取付板に接触すること及び前記外側規制部材が前記他方の取付板に接触することを防止できる。

0029

前記第1から第7の構成のうちいずれか一つの構成において、前記凹部は、溝部である。前記溝部は、前記弾性部材の厚み方向の両面に形成されている。前記溝部は、前記弾性部材の平面視で、該弾性部材の内方から外方に向かって延びるとともに、前記弾性部材の一方の面に形成された溝部と前記弾性部材の他方の面に形成された溝部とが交差するように設けられている(第8の構成)。

0030

これにより、弾性部材を厚み方向に容易に変形させることができる。よって、厚み方向に積層された複数の弾性部材を含む積層体を、軸線方向に容易に変形させることができる。したがって、防振装置としての性能を確保することができる。

0031

しかも、前記弾性部材において、平面視で、一方の面に形成された溝と他方の面に形成された溝とが交差している。これにより、前記弾性部材において、平面視で、前記一方の面に形成された溝同士の間に位置する凸部と、前記他方の面に形成された溝同士の間に位置する凸部とが交差する。よって、前記弾性部材に対して厚み方向に力が入力された場合に、前記凸部の交差部分で力を支えることができるため、前記弾性部材が大きく変形することを防止できる。

0032

前記第1から第8の構成のうちいずれか一つの構成において、前記積層体及び前記外側規制部材は、それぞれ、円筒である。前記内側規制部材は、有底円筒状である(第9の構成)。

0033

これにより、積層体を周方向に均一に変形させることができるとともに、該積層体における弾性部材の軸線方向と直交する方向への変位を、外側規制部材及び内側規制部材によって、前記積層体の全周に亘って規制することができる。しかも、上述の構成により、前記積層体が前記外側規制部材及び前記内側規制部材に接触した場合に、前記積層体が損傷を受けることを防止できる。

発明の効果

0034

本発明の一実施形態に係る防振装置によれば、平板状に形成された弾性部材と平板部材とを交互に積層することにより積層体を構成するとともに、少なくとも一つの弾性部材は厚み方向の少なくとも一面に凹部を有する。そして、前記積層体における軸線方向の一方側が該軸線方向と直交する方向に所定量以上、変位することを規制する外側規制部材と、前記積層体における軸線方向の他方側が該軸線方向と直交する方向に変位することを規制する内側規制部材とが、前記積層体を前記軸線方向と直交する方向から見て、重なっている。

0035

これにより、低い振動数の振動を低減することができ且つ簡単な工事によって設置することができるとともに、大きな力が入力された場合でも、防振装置としての性能を確保可能な構成が得られる。

図面の簡単な説明

0036

図1は、本発明の一実施形態に係る防振装置の全体構成を示す斜視図である。
図2は、防振装置を乾式二重床内に設置した状態を示す乾式二重床の断面図である。
図3は、図1におけるIII−III線断面図である。
図4は、それぞれ、(a)ゴム板の上面図、(b)図4(a)におけるIVb−IVb線断面図である。
図5は、ゴム板の上面図において、ゴム板の両面に形成された溝部の位置関係を示す図である。
図6は、防振装置の分解斜視図である。
図7は、防振装置のばね特性の一例を示す図である。

実施例

0037

以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。

0038

(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る防振装置1の概略構成示す図である。この防振装置1は、図2に示すように、例えば乾式二重床2に用いられる。具体的には、防振装置1は、乾式二重床2の下床3と上床4との間に配置され、上床4を下床3に対して弾性支持する。なお、防振装置1は、例えばコンクリート製の下床3上に接着材等によって固定されるとともに、上床4を下方から支える例えば梁状の構造部材5に、ボルト等によって連結されている。

0039

本実施形態では、防振装置1を乾式二重床に適用しているが、この限りではなく、防振装置1を、他の構造体を支持するために用いてもよい。

0040

図1に示すように、防振装置1は、全体として概略円柱状に形成されている。詳しくは、防振装置1は、軸線方向に延びる略円柱状の積層体10と、積層体10の軸線方向の両端に位置する上部支持体20及び下部支持体25とを有する。すなわち、上部支持体20及び下部支持体25は、それぞれ、積層体10の軸線方向の端面を覆うように配置されている。

0041

図3に示すように、積層体10は、それぞれリング状に形成された複数のゴム板11(弾性部材)と複数の硬質板12(平板部材)とをそれらの厚み方向に交互に積層することにより構成される。すなわち、硬質板12は、ゴム板11とゴム板11との間に配置されるとともに、最下層のゴム板11の下方に配置される。本実施形態では、3枚のゴム板11と3枚の硬質板12とを重ね合わせることにより、積層体10が構成されている。

0042

ゴム板11と硬質板12とは、接着材によって接着されていてもよいし、単に接触している状態であってもよい。積層体10の軸線方向は、ゴム板11の積層方向と一致する。したがって、以下では、積層体10の軸線方向を、積層方向ともいう。

0043

ゴム板11及び硬質板12は、それぞれ、中央部分に貫通穴11a,12aを有する円形状の平板である。これらの貫通穴11a,12aは、それぞれ、ゴム板11及び硬質板12に、積層体10を軸線方向から見て中央部分に形成されている。これにより、ゴム板11及び硬質板12を積層することによって構成された積層体10には、ゴム板11及び硬質板12の貫通穴11a,12aによって積層方向に延びる貫通孔10aが設けられている。

0044

このような貫通孔10aを有する積層体10では、積層方向に力を受けた場合に、受圧面積が小さくなる一方、積層体10の表面積が増大するため、容易に変形を生じる。よって、上述の構成により、人が床上で跳ねた場合などに生じる低い振動数(例えば10Hz以下)の振動を低減可能な防振装置1が得られる。

0045

ゴム板11は、天然ゴム等の弾性材料によって構成されるリング状の平板部材である。図4に示すように、ゴム板11の厚み方向の一方の面には、複数の溝部11b(凹部)が形成されているとともに、該ゴム板11の厚み方向の他方の面には、複数の溝部11c(凹部)が形成されている。すなわち、ゴム板11の厚み方向の両面には、それぞれ複数の溝部11b,11cが形成されている。このように、ゴム板11の厚み方向の両面に溝部11b,11cを設けることで、ゴム板11の表面積を拡大させることができ、ゴム板11を容易に変形させることができる。

0046

溝部11b,11cは、それぞれ、ゴム板11の厚み方向から見て、ゴム板11の径方向且つ周方向に延びているとともに、隣りの溝部11b,11cに対して略平行に形成されている。このような溝部11b,11cをゴム板11に設けることにより、溝部11b同士の間及び溝部11c同士の間には、それぞれ、ゴム板11の径方向且つ周方向に延びる凸部11d,11eが複数、形成される(図4(a)、(b)参照)。

0047

図5に示すように、溝部11bは、ゴム板11を厚み方向から見て、該ゴム板11の他方の面に形成された溝部11cに対して交差するように、ゴム板11に形成されている。これにより、ゴム板11の片面のみに溝部を設ける構成に比べて、ゴム板11の厚み方向の剛性のばらつきを低減することができる。しかも、ゴム板11の両面に、上述のような溝部11b,11cを設けることにより、ゴム板11の厚み方向の剛性のばらつきをより低減することができるとともに、ゴム板11の厚み方向の剛性を全周で均一にすることができる。

0048

また、上述のようにゴム板11の厚み方向の両面に溝11b,11cを設けることにより、溝部11b,11c同士の間に形成される凸部11d,11eは、ゴム板11を厚み方向から見て、交差している。ゴム板11を厚み方向から見て凸部11d,11eが交差する部分によって、ゴム板11の厚み方向の剛性を確保することができる。これにより、積層された複数のゴム板11を有する積層体10に対して、積層方向(ゴム板11の厚み方向)に圧縮する力が入力された場合に、ゴム板11が厚み方向に大きく変形することを防止できる。したがって、防振装置1に対して積層体10の軸線方向に大きな力が入力された場合に、防振装置1の機能が損なわれることを防止できる。

0049

ゴム板11の最外周側には、周方向に繋がる円環部11fが形成されている。また、ゴム板11の厚み方向の一方側の面では、円環部11fが該厚み方向の外方に突出している。円環部11fの突出長さは、硬質板12の厚みと同等である。

0050

硬質板12は、例えばステンレス鋼などの金属製の平板であり、ゴム板11と同等の内径を有するリング状に形成されている。硬質板12は、ゴム板11に比べて大きい縦弾性係数を有する材料によって構成される。

0051

上述の構成を有するゴム板11同士の間に硬質板12を挟み込むように、複数のゴム板11及び硬質板12を厚み方向に交互に積層することにより、積層体10を形成する。硬質板12は、ゴム板11における厚み方向の前記一方側の面上に配置される。硬質板12は、ゴム板11の円環部11fにおける突出部分の内径よりも小さい外径を有していて、円環部11fの内方に配置される。これにより、ゴム板11に対する硬質板12の位置ずれを防止することができるとともに、積層体10を軸線方向にコンパクトな構成にすることができる。

0052

上述のように、ゴム板11の厚み方向の両面に溝部11b,11cを設けることにより、複数のゴム板11を厚み方向に積層した状態で、積層体10の軸線方向の剛性を、該積層体10の軸線方向から見て積層体10の全周で同等にすることができる。これにより、積層体10に対し、該積層体10の軸線方向に力が加わっても、積層体10を軸線方向に全周で均一に変形させることができる。したがって、防振装置1によって、該防振装置1に入力される低い振動数の振動を、より確実に低減することができる。

0053

しかも、ゴム板11の厚み方向の両面に、径方向且つ周方向に延びる溝部11b,11cを設けることにより、複数のゴム板11を積層する際に、各ゴム板11の溝部11b,11cの延びる方向を考慮して複数のゴム板11を積層することなく、積層体10の軸線方向の剛性を積層体10の全周で同等にすることができる。よって、軸線方向の剛性が全周で同等である積層体10を容易に組み立てることができる。

0054

図3に示すように、上部支持体20及び下部支持体25は、略円筒状の積層体10の軸線方向の端部に配置される。上部支持体20と下部支持体25とをボルト30(接続部材)によって接続することにより、積層体10は、上部支持体20と下部支持体25との間に挟み込まれる。すなわち、積層体10は、軸線方向に上部支持体20の後述する天板21と下部支持体25の後述する底板26との間に挟みこまれている。

0055

上部支持体20は、例えばステンレスなどの金属材料によって構成されている。上部支持体20は、円盤状の天板21(他方の支持板)と、該天板21の一面側に設けられた上側支持部22(内側規制部材)とを備える。上部支持体20は、天板21が積層体10の上面に接触する一方、上側支持部22が該積層体10の上側(他方側)の内方に位置付けられるように、積層体10に対して配置されている。

0056

天板21は、積層体10の外径よりも大きな外径を有する円盤状の部材である。天板21の中央部分には、防振装置1を組み立てる際にボルト30が通過する貫通穴21aが形成されている。

0057

上側支持部22は、図3及び図6に示すように、前記軸線方向に延びる有底円筒状である。すなわち、上側支持部22は、円形状の底部22aと、該底部22aを天板21に対して支持する円筒状の側壁22bとを有する。側壁22bは、底部22aとは反対側が天板21の下面に溶接等によって接続されている。すなわち、上側支持部22は、開口側が天板21に接続されている。上側支持部22は、積層体10の上側の内方に配置可能なように、積層体10の貫通孔10aよりも小さい直径を有する。

0058

上側支持部22を積層体10の上側の内方に配置することにより、積層体10のゴム板11が軸線方向と直交する方向に変位(位置ずれ)することを規制することができる。

0059

図3に示すように、上側支持部22の底部22aには、その中央部分に、貫通穴22cが形成されている。この貫通穴22c内には、ボルト30が挿入されたゴムブッシュ31の一部が配置される。

0060

ゴムブッシュ31(振動抑制部材)は、円柱状の大径部31aと、該大径部31aよりも外径が小さい円柱状の小径部31bとを有し、大径部31aの一方の端面上に小径部31bが一体で形成されている。ゴムブッシュ31の小径部31bは、上側支持部22の底部22aに設けられた貫通穴22cに挿入される。また、ゴムブッシュ31には、大径部31a及び小径部31bを貫通するように、貫通孔31cが形成されている。この貫通孔31c内に、ボルト30の軸部が挿入される。なお、ゴムブッシュ31も、上述のゴム板11と同様、天然ゴム等の弾性材料によって構成される。

0061

上述のように、ボルト30と上側支持部22の底部22aとの間にゴムブッシュ31を設けることにより、上側支持部22の底部22aに、ボルト30が直接、接触することを防止できる。したがって、上床3から構造部材5を介して上側支持部22の天板21に伝わった振動が、後述するようにボルト30と接続された下部支持体25の底板26に伝わることを、ゴムブッシュ31によって防止することができる。すなわち、ゴムブッシュ31は、ボルト30を介して天板21から底板26に振動が伝わることを防止する振動抑制部材として機能する。

0062

ゴムブッシュ31は、防振装置1に荷重が作用していない状態では、後述するナット28に締結されたボルト30の頭部が接触する一方、防振装置1に所定の荷重が作用している状態で、ボルト30の頭部が離間するような厚みを有する。これにより、防振装置1によって上床4等を支持していて該防振装置1に所定の荷重が作用している状態では、ボルト30を介して天板21から底板26に振動が伝わることをより確実に防止できる。

0063

下部支持体25は、上部支持体20と同様、例えばステンレスなどの金属材料によって構成されている。図3及び図6に示すように、下部支持体25は、円盤状の底板26(一方の支持板)と、該底板26の上面に設けられた下側支持部27(外側規制部材)とを備える。下部支持体25は、底板26が積層体10の下面に接触する一方、下側支持部27が積層体10の下側(一方側)を外方から囲むように、積層体10に対して配置されている。

0064

底板26には、図3及び図7に示すように、上面の中央部分に、ボルト30のネジ部が締結されるナット28が設けられている。ナット28は、ボルト30のネジ部が締結可能なように、開口部分が上側を向いた状態で底板26に取り付けられている。なお、ナット28とボルト30との締結が緩まないように、ナット28とボルト30との間に接着剤を入れてもよいし、ナット28をダブルナットにしてもよい。

0065

下側支持部27は、円筒状であり、底板26の上面に筒軸が上下方向に延びるように固定されている。下側支持部27は、底板26の上面に固定されたナット28を囲むように、底板26に固定されている。下側支持部27は、積層体10の外径よりも大きい内径を有する。具体的には、下側支持部27は、積層体10に対して軸線方向に力が入力された場合に、ゴム板11が所定量以上、径方向(軸線方向と直交する方向)外方に変形することを規制可能な内径を有する。すなわち、ゴム板11は、径方向外方に所定量以上、変形した場合に、下側支持部27に接触する。これにより、ゴム板11の径方向への変位(位置ずれ)を防止できるとともに、積層体10が径方向に大きく変形を生じることを抑制できる。しかも、防振装置1のばね特性を、ゴム板11が下側支持部27に接触する前後で変えることができる。

0066

下側支持部27は、筒軸方向の長さが、積層体10の軸線方向の半分よりも大きい。これにより、下側支持部27によって、積層体10のゴム板11の位置ずれをより確実に防止することができるとともに、ゴム板11の径方向への変形をより確実に規制することができる。

0067

特に、下側支持部27は、積層体10の最上段のゴム板11(積層体10の上側に一するゴム板11)を露出させるような筒軸方向の高さ(最上段のゴム板11を露出させるような筒軸方向の高さ)を有するのが好ましい。すなわち、下側支持部27は、天板21との間に所定の間隔(最上段のゴム板11が露出する間隔)を有するような筒軸方向の高さを有するのが好ましい。これにより、積層体10の複数のゴム板11を下側支持部27によって全て覆う場合に比べて、ゴム板11が下側支持部27に接触した後のばね特性の変化を小さくすることができる。

0068

図7に、下側支持部27を設けない場合(破線)、下側支持部27によって積層体10の下側2つのゴム板11を覆った場合(実線)及び下側支持部27によって積層体10全体を覆った場合(一点鎖線)における、防振装置1のばね特性の一例を示す。図7に示すように、下側支持部27を設けたことにより、ゴム板11が下側支持部27に接触する前後で防振装置1のばね定数を変化させることができる。これにより、防振装置1に対して積層体10の軸線方向に入力される荷重が小さい場合には、積層体10のばね定数を低くして振動を効果的に吸収する一方、積層体10の軸線方向に入力される荷重が大きい場合には、積層体10のばね定数を高くして大きな荷重を支持しつつ振動を低減することができる。

0069

図7に示すように、下側支持部27が積層体10の全体を覆う場合には、ばね定数の変化が大きいが、下側支持部27が最上段のゴム板11を露出させるような筒軸高さを有する場合には、ばね定数の変化を小さくすることができる。これにより、防振装置1のばね特性が、ゴム板11が下側支持部27に接触することによって急激に変化することを防止できる。

0070

上側支持部22及び下側支持部27は、下側支持部27と天板21との間隔が上側支持部22と底板26との間隔と同等になるように、形成されている。これにより、防振装置1に対して積層体10の軸線方向に大きな力が入力された際に、上側支持部22が底板26に接触すること、及び、下側支持部27が天板21に接触することを防止することができる。

0071

上述のように構成された上部支持体20及び下部支持体25は、図3に示すように、積層体10の軸線方向両端に配置された状態で、上側支持部22が積層体10の内方に位置付けられ、下側支持部27が積層体10の外方に位置付けられる。しかも、上側支持部22及び下側支持部27は、積層体10の軸線方向に直交する方向から見て、重なるように設けられている。すなわち、図3に示す状態で、上側支持部22の側壁22bと、下側支持部27とが、積層体10の軸線方向に重なっている。これにより、積層体10のゴム板11の位置ずれを、上側支持部22及び下側支持部27によって、より確実に防止することができる。

0072

(実施形態の効果)
本実施形態では、厚み方向に積層された複数のゴム板11を含む積層体10に対し、積層体10の上側の内方に上側支持部22が配置されているとともに、積層体10の下側の外方に下側支持部27が配置されている。これにより、積層体10における複数のゴム板11の位置ずれを、上側支持部22及び下側支持部27によって規制することができる。また、上述のように積層体10の上側の内方に上側支持部22を配置し、積層体10の下側の外方に下側支持部27を配置することにより、防振装置1に対して積層体10の軸線方向に大きな力が入力された場合でも、積層体10の支持部同士が接触することを防止できる。

0073

そして、下側支持部27を、積層体10の下側の外方に設けることにより、防振装置1に対して積層体10の軸線方向に力が入力された際に、ゴム板11が径方向外方に所定量以上、変位することを規制することができる。これにより、ゴム板11の過大な変形を防止できるとともに、防振装置1の積層体10のばね定数を変えることができる。

0074

上側支持部22及び下側支持部27は、積層体10を軸線方向と直交する方向から見て、重なっている。これにより、積層体10を上側支持部22及び下側支持部27によって、より確実に支持することができる。

0075

下側支持部27は、筒軸方向の長さが、積層体10における軸線方向の半分よりも大きい。これにより、積層体10の径方向外方への位置ずれ及び変形を、下側支持部27によってより確実に規制することができる。

0076

下側支持部27は、筒軸方向の長さが、積層体10に対して最上段のゴム板11(積層体10の上側に位置するゴム板11)が露出するような長さである。これにより、積層体10を下側支持部27によって覆った場合に比べて、下側支持部27によって外方を覆われたゴム板11が下側支持部27に接触した後の防振装置1のばね特性の変化を、緩やかにすることができる。したがって、防振装置1に大きな力が入力された状態でも、防振装置1としての性能を確保することができる。

0077

上側支持部22及び下側支持部27は、上側支持部22と底板26との間隔と、下側支持部27と天板21との間隔とが、同等になるように形成されている。これにより、防振装置1に対して積層体10の軸線方向に大きな力が入力された場合に、上側支持部22が底板26に接触すること、及び、下側支持部27が天板21に接触することを抑制することができる。

0078

複数のリング状のゴム板11と複数のリング状の硬質板12とをそれらの厚み方向に交互に積層することにより積層体10を形成する。これにより、積層体10の受圧面積を小さくしつつ、ゴム板11が変形可能な表面積を増大させることができる。したがって、積層体10は、軸線方向に容易に変形可能である。

0079

また、ゴム板11の厚み方向の両面に溝部11b,11cを設けることにより、ゴム板11を厚み方向により容易に変形させることができる。したがって、積層体10は、軸線方向により容易に変形するため、防振装置1によって、低い振動数の振動をより効果的に低減することができる。

0080

しかも、ゴム板11の厚み方向の両面に形成されている溝部11b,11cは、ゴム板11を厚み方向から見て、ゴム板11の径方向且つ周方向に延びているとともに、ゴム板11の一方の面に形成されている溝部11bと他方の面に形成されている溝部11cとが交差している。

0081

これにより、ゴム板11の厚み方向の両面に溝部11b,11cを設けることによって形成される凸部11d,11eが、ゴム板11の厚み方向から見て、交差している。よって、ゴム板11の厚み方向から見て凸部11d,11eが交差する部分によって、ゴム板11が厚み方向に大きく変形を生じることを防止できる。これにより、防振装置1に対して大きな力が入力された場合でも、防振装置1の性能を確保することができる。

0082

しかも、上述のようなゴム板11の構成により、防振装置1に対し、積層体10の軸線方向に振動が入力された場合に、積層体10を軸線方向に全周で均一に変形させることができるため、低い振動数の振動をより確実に低減することができる。

0083

また、ゴム板11を上述の構成にすることで、ゴム板11を複数積層した場合に、積層体10の軸線方向の剛性は、溝部11b,11cが延びる方向の影響を受けにくい。よって、ゴム板11を、溝部11b,11cが延びる方向に関係なく、複数積層することができるため、積層体10を容易に組み立てることができる。

0084

さらに、積層体10の軸線方向の両端に位置する上部支持体20と下部支持体25とは、ボルト30によって接続されている。これにより、積層体10のゴム板11及び硬質板12が軸線方向(積層方向)に分離するのを防止できる。すなわち、防振装置1に強い衝撃が加わると、その反動で積層体10のゴム板11が硬質板12から離間するが、そのようなゴム板11の挙動を、ボルト30によって抑えることができる。

0085

しかも、上側支持部22と下部支持体25の底板26とをボルト30によって接続することにより、ボルト30の長さを短くすることができ、該ボルト30に作用する曲げ応力せん断力等を低減することができる。

0086

また、上側支持部22とボルト30との間にはゴムブッシュ31が配置されているため、上部支持体20の天板21に加わった振動がボルト30を介して下部支持体25の底板26に伝わるのを防止できる。

0087

(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。

0088

前記実施形態では、積層体10を、3枚のゴム板11と3枚の硬質板12とを有する構成としている。しかしながら、積層体10に用いるゴム板11は2枚であってもよいし、4枚以上であってもよい。また、硬質板12は1枚または3枚以上であってもよい。

0089

前記実施形態では、各ゴム板11の厚み方向の両面に溝部11b,11cが設けられている。しかしながら、各ゴム板11の厚み方向の片面のみに溝部を設けてもよい。また、各ゴム板11の厚み方向の面の一部に溝部を設けてもよいし、各ゴム板11の側面の少なくとも一部に溝部を設けてもよい。さらに、複数のゴム板11のうち一部のゴム板11のみに溝部を設けてもよい。

0090

前記実施形態では、ゴム板11の径方向且つ周方向に延びる溝部11b、11cを設けているが、どのような形状の溝部であってもよいし、溝部以外の凹部であってもよい。例えば、ゴム板11の中央部分から径方向に放射線状に延びるように溝部を設けたり、ディンプルなどのような凹凸を設けたりしてもよい。また、ゴム板11に設ける溝部または凹部は、一つであってもよい。

0091

前記実施形態では、ボルト30によって上部支持体20と下部支持体25とを接続している。しかしながら、上部支持体20と下部支持体25とを接続せずに、ゴム板11と、硬質板12、上部支持体20及び下部支持体25とをそれぞれ接着材等によって接着してもよい。また、ボルト以外の接続部材によって上部支持体20と下部支持体25とを接続してもよい。さらに、ボルト30などの接続部材を設けなくてもよいし、ゴム板11と、硬質板12、上部支持体20及び下部支持体25とを接着しなくてもよい。この場合にゴム板11及び硬質板12が積層方向に分離するのを防止するためには、例えば防振装置を挟み込む部材同士を連結すればよい。

0092

前記実施形態では、下側支持部27は、筒軸方向の長さが積層体10の軸線方向の半分よりも大きい。しかしながら、下側支持部27の筒軸方向の長さは、防振装置1に対して積層体10の軸線方向に大きな力が入力された際に、下側支持部27が天板21と干渉しないような長さであれば、どのような長さであってもよい。また、下側支持部27と天板21との間隔と、上側支持部22と底板26との間隔とが、同等でなくてもよい。

0093

前記実施形態では、硬質板12をステンレス鋼板としているが、この限りではなく、積層体10に用いられるゴム板11等の弾性部材よりも縦弾性係数が大きい材料であれば、硬質板12にどのような材料を用いてもよい。

0094

前記実施形態では、積層体10及び下側支持部27は円筒状であり、上側支持部22は、有底円筒状である。しかしながら、積層体10、下側支持部27及び上側支持部22の形状は、円筒状以外の形状であってもよい。

0095

なお、上述の実施形態のように、積層体10及び下側支持部27を円筒状として、上側支持部22を有底円筒状とすることにより、積層体10を周方向に均一に変形させることができるとともに、積層体10におけるゴム板11の径方向への変位を、下側支持部27及び上側支持部22によって、積層体10の全周に亘って規制することができる。しかも、上述の構成により、積層体10が下側支持部27及び上側支持部22に接触した場合に、積層体10が損傷を受けることを防止できる。

0096

本発明は、平板状の弾性部材と平板部材とが交互に積層された積層体を有する防振装置に利用可能である。

0097

1防振装置
10積層体
10a貫通孔
11ゴム板(弾性部材)
11a貫通穴
11b、11c 溝部(凹部)
12硬質板(平板部材)
12a 貫通穴
20 上部支持体
21天板(他方の支持板)
22 上側支持部(内側規制部材)
25 下部支持体
26底板(一方の支持板)
27 下側支持部(外側規制部材)
30ボルト(接続部材)
31ゴムブッシュ(振動抑制部材)

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