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技術 風味改良剤

出願人 MCフードスペシャリティーズ株式会社
発明者 藤田陽平井上典明木田隆生
出願日 2017年11月14日 (2年1ヶ月経過) 出願番号 2017-219388
公開日 2018年2月8日 (1年10ヶ月経過) 公開番号 2018-019727
状態 特許登録済
技術分野 調味料
主要キーワード ファストフード 油脂感 ホワイトシチュー フカヒレ 塩カド クリームシチュー 風味改良効果 統計学的手法
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年2月8日)のものです。
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図面 (6)

課題

本発明の課題は、D−アミノ酸またはその塩を有効成分として含有する風味改良剤、味のバランスを崩すことなく風味が改良された飲食品の製造方法、および風味改良方法を提供することにある。

解決手段

D−アミノ酸またはその塩を有効成分として含有する、アルコールカド緩和剤であって、該D−アミノ酸が、D−グルタミン酸、D−グルタミン、およびD−トリプトファンからなる群から選択される一種または二種以上である、アルコールカド緩和剤。

概要

背景

食品味質を向上する目的で、うま味調味料酵母エキス蛋白加水分解物魚介エキス畜肉エキス醸造調味料等の調味料が用いられている。これらによって、食品にうま味や甘味濃厚感を付与することができる。

他にも、持続性のあるうま味や特有の濃厚感を示す、こく味を付与する方法もある。例えば、メチオニンメチルスルフォニウム塩を添加する方法(例えば、特許文献1参照)、グルタチオンを添加する方法(例えば、特許文献2参照)、ピラジン化合物類を添加する方法(例えば、特許文献3参照)、穀物麹発酵物を添加する方法(例えば、特許文献4参照)、ペプチドカルボニル化合物との反応物を添加する方法(例えば、特許文献5参照)、チアミンを添加する方法(例えば、特許文献6参照)などがある。

また、飲食品における突出した呈味、すなわち、風味の一つとしての味カドは食品としての特徴の一つになりうるが、通常、味カドを有する飲食品は味のバランス崩れたものとして受け入れられることが多く、味カドの緩和が必要とされている。

例えば、酸味カドを緩和する方法としては、砂糖などの糖、高甘味度甘味剤(例えば、特許文献7参照)や、うま味物質等を加える方法がある。他にも、みりんやペプチドの緩衝作用を用いる方法や食酢穀物または乳タンパク等の食品原料発酵させた物質を混合させて酸味を低減した食品用加工酢などがある(例えば、特許文献8参照)。これらの方法は、別の味成分を添加するため、本来の味のバランスを壊してしまう問題や十分な緩和効果が得られないという問題があった。

塩カドの緩和についても、魚醤を用いて魚卵を加工する方法(例えば、特許文献9参照)が知られている。しかし、魚醤を用いることから、魚醤自体による着色が生じ、加えて、味のバランスが崩れてしまうという問題があった。

他にも、発酵・熟成などの工程を経ることによって、味カドを緩和する方法も行われているが、十分な緩和効果を得るためには、多大な時間とコストが費やされるという問題があった。

飲食品は味のバランスが重要なため、完成された味をさらに向上させる風味改良や味カドを緩和する風味改良を行うことを意図して、味質を付与する方法では、上記のように、本来の素材の風味のバランスを崩してしまう可能性がある。そこで、化合物自体には顕著な呈味はないが、呈味を有する化合物、飲食品と共存させることにより風味を改良する効果を有する化合物が希求されている。

一部のD−アミノ酸は、ビールワインチーズなどの発酵食品中において検出されている(例えば、非特許文献1および2参照)が、D−アミノ酸と飲食品の風味改良効果との関連性は知られていなかった。

また、発酵食品や熟成食品中に含まれるD−アミノ酸の含有領域では、それ自体はほとんど無味であることから、D−アミノ酸に風味改良効果があることは全く予想されないことであった。

概要

本発明の課題は、D−アミノ酸またはその塩を有効成分として含有する風味改良剤、味のバランスを崩すことなく風味が改良された飲食品の製造方法、および風味改良方法を提供することにある。D−アミノ酸またはその塩を有効成分として含有する、アルコールカド緩和剤であって、該D−アミノ酸が、D−グルタミン酸、D−グルタミン、およびD−トリプトファンからなる群から選択される一種または二種以上である、アルコールカド緩和剤。なし

目的

本発明は、風味や味のバランスを崩すことのない、風味改良剤、風味が改良された飲食品の製造方法、および飲食品の風味改良方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

D−アミノ酸またはその塩を有効成分として含有する、アルコールカド緩和剤であって、該D−アミノ酸が、D−グルタミン酸、D−グルタミン、およびD−トリプトファンからなる群から選択される一種または二種以上である、アルコールカド緩和剤。

請求項2

D−アミノ酸またはその塩を飲食品へ添加する、飲食品のアルコールカド緩和方法であって、該D−アミノ酸が、D−グルタミン酸、D−グルタミン、およびD−トリプトファンからなる群選択される一種または二種以上である、飲食品のアルコールカド緩和方法。

技術分野

0001

本発明は、飲食品風味改良剤および風味改良方法に関する。

背景技術

0002

食品味質を向上する目的で、うま味調味料酵母エキス蛋白加水分解物魚介エキス畜肉エキス醸造調味料等の調味料が用いられている。これらによって、食品にうま味や甘味濃厚感を付与することができる。

0003

他にも、持続性のあるうま味や特有の濃厚感を示す、こく味を付与する方法もある。例えば、メチオニンメチルスルフォニウム塩を添加する方法(例えば、特許文献1参照)、グルタチオンを添加する方法(例えば、特許文献2参照)、ピラジン化合物類を添加する方法(例えば、特許文献3参照)、穀物麹発酵物を添加する方法(例えば、特許文献4参照)、ペプチドカルボニル化合物との反応物を添加する方法(例えば、特許文献5参照)、チアミンを添加する方法(例えば、特許文献6参照)などがある。

0004

また、飲食品における突出した呈味、すなわち、風味の一つとしての味カドは食品としての特徴の一つになりうるが、通常、味カドを有する飲食品は味のバランス崩れたものとして受け入れられることが多く、味カドの緩和が必要とされている。

0005

例えば、酸味カドを緩和する方法としては、砂糖などの糖、高甘味度甘味剤(例えば、特許文献7参照)や、うま味物質等を加える方法がある。他にも、みりんやペプチドの緩衝作用を用いる方法や食酢穀物または乳タンパク等の食品原料発酵させた物質を混合させて酸味を低減した食品用加工酢などがある(例えば、特許文献8参照)。これらの方法は、別の味成分を添加するため、本来の味のバランスを壊してしまう問題や十分な緩和効果が得られないという問題があった。

0006

塩カドの緩和についても、魚醤を用いて魚卵を加工する方法(例えば、特許文献9参照)が知られている。しかし、魚醤を用いることから、魚醤自体による着色が生じ、加えて、味のバランスが崩れてしまうという問題があった。

0007

他にも、発酵・熟成などの工程を経ることによって、味カドを緩和する方法も行われているが、十分な緩和効果を得るためには、多大な時間とコストが費やされるという問題があった。

0008

飲食品は味のバランスが重要なため、完成された味をさらに向上させる風味改良や味カドを緩和する風味改良を行うことを意図して、味質を付与する方法では、上記のように、本来の素材の風味のバランスを崩してしまう可能性がある。そこで、化合物自体には顕著な呈味はないが、呈味を有する化合物、飲食品と共存させることにより風味を改良する効果を有する化合物が希求されている。

0009

一部のD−アミノ酸は、ビールワインチーズなどの発酵食品中において検出されている(例えば、非特許文献1および2参照)が、D−アミノ酸と飲食品の風味改良効果との関連性は知られていなかった。

0010

また、発酵食品や熟成食品中に含まれるD−アミノ酸の含有領域では、それ自体はほとんど無味であることから、D−アミノ酸に風味改良効果があることは全く予想されないことであった。

0011

特開昭60−9464公報
特公昭63−13661公報
特開平11—313635公報
特開2001−292724公報
特開2002−335904公報
特開2010−154804公報
特開平10−215793号公報
特開平7−203942号公報
特開平11−155531号公報

先行技術

0012

Chromatographia, 28, 487-492(1989)
Nutrition Research, 14, 445-463(1994)

0013

本発明者らは、D−アミノ酸またはその塩を飲食品へ添加することにより、飲食品本来の味のバランスを崩すことなく飲食品の風味を改良できることを見出した。本発明はこれらの知見に基づくものである。

0014

本発明は、風味や味のバランスを崩すことのない、風味改良剤、風味が改良された飲食品の製造方法、および飲食品の風味改良方法を提供することを目的とする。

0015

本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)D−アミノ酸またはその塩を有効成分として含有する、風味改良剤。
(2)風味改良剤が味カド緩和剤である、(1)に記載の風味改良剤。
(3)味カドが、酸味カド、塩カド、苦味カド、アルコールカド、および辛味カドからなる群から選択される一種または二種以上の味カドである、(2)に記載の風味改良剤。
(4)酸味物質塩味物質、苦味物質、アルコール、または辛味物質をさらに含有する、(1)〜(3)いずれかの風味改良剤。
(5)D−アミノ酸またはその塩を飲食品へ添加する工程を含む、風味が改良された飲食品の製造方法。
(6)風味の改良が味カドの緩和である、(5)に記載の製造方法。
(7)D−アミノ酸またはその塩を飲食品へ添加する、飲食品の風味改良方法。
(8)風味改良方法が、味カド緩和方法である、(7)に記載の方法。
(9)味カドが、酸味カド、塩カド、苦味カド、アルコールカド、および辛味カドからなる群から選択される一種または二種以上の味カドである、(6)または(8)に記載の方法。
(10)(1)〜(4)いずれかに記載の風味改良剤を添加してなる、飲食品。

0016

本発明によれば、飲食品本来の味のバランスを崩すことなく、風味が改良できる点が有利であり、風味改良剤、風味が改良された飲食品の製造方法、および飲食品の風味改良方法を提供することすることができる。

図面の簡単な説明

0017

図1は酸味カドの評価結果(n=3)を表す。縦軸スコアを表す。
図2は塩カドの評価結果(n=3)を表す。縦軸はスコアを表す。
図3は苦味カドの評価結果(n=3)を表す。縦軸はスコアを表す。
図4はアルコールカドの評価結果(n=3)を表す。縦軸はスコアを表す。
図5は、カレーへのL−アミノ酸混合溶液およびD−アミノ酸混合溶液の添 加効果に関する評価結果(n=10)を表す。縦軸はスコアを表す。それぞれの評価項目について、統計学的手法を用いて、L−アミノ酸混合溶液(L−Mix)と、D−アミノ酸混合溶液(D−Mix)とを比較した。持続性については危険率1%未満(p<0.01)で有意差を有し、味のまとまり、濃厚さ、煮込み感については危険率5%未満(p<0.05)で有意差を有した。
図6は、サラダ用調味料マヨネーズタイプ調味料)へのL−アミノ酸混合溶液およびD−アミノ酸混合溶液の添加効果に関する評価結果(n=10)を表す。縦軸はスコアを表す。それぞれの項目について、統計学的な手法を用いて、L−アミノ酸混合溶液(L−Mix)と、D−アミノ酸混合溶液(D−Mix)とを比較した。味カド、まとまり、濃厚さ、持続性、および感については、危険率1%未満(p<0.01)で有意差を有し、油脂感については、危険率5%未満(p<0.05)で有意差を有した。

0018

本発明によれば、D−アミノ酸またはその塩を有効成分として含有する風味改良剤が提供される。

0019

本発明に用いられるD−アミノ酸は、飲食品への添加が許容されるD−アミノ酸であれば、特に制限はないが、例えば、D−オルニチン、D−メチオニン、D−フェニルアラニン、D−グルタミン、D−ヒスチジン、D−リジン、D−アスパラギン酸、D−トリプトファン、D−アスパラギン、D−トレオニン、D−バリン、D−プロリン、D−ロイシン、D−アラニン、D−グルタミン酸、D−アルギニン、D−システイン、D−イソロイシン、D−セリン、D−チロシンが挙げられ、好ましくはD−フェニルアラニン、D−グルタミン、D−ヒスチジン、D−メチオニン、D−オルニチン、D−リジン、D−アスパラギン酸、D−トリプトファン、D−アスパラギン、D−トレオニン、D−バリン、D−プロリン、D−ロイシン、D−アラニン、D−グルタミン酸が挙げられ、より好ましくはD−フェニルアラニン、D−グルタミン、D−ヒスチジン、D−オルニチン、D−リジン、D−アスパラギン酸、D−トリプトファン、D−アスパラギン、D−トレオニン、D−バリン、D−プロリン、D−ロイシン、D−アラニン、D−グルタミン酸が挙げられ、さらに好ましくはD−プロリンが挙げられる。

0020

本発明におけるD−アミノ酸またはその塩は、常法により合成したものを用いてもよいし、市販品を用いてもよい。また、天然または合成の供給源から、それらを常法により単離、精製して用いてもよい。

0021

D−アミノ酸の塩は、飲食品への添加が許容される塩であれば特に制限はなく、例えば、酸付加塩金属塩アンモニウム塩有機アミン付加塩アミノ酸付加塩等が挙げられる。

0024

アンモニウム塩としては、アンモニウムテトラメチルアンモニウム等の塩があげられる。有機アミン付加塩としては、モルホリンピペリジン等の塩が挙げられる。

0025

アミノ酸付加塩としては、グリシン、フェニルアラニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸等の塩が挙げられる。

0026

本発明ではD−アミノ酸またはその塩を単独で用いてもよいが、二種以上を組み合わせて用いてもよい。二種以上を組み合わせて用いる場合は、各D−アミノ酸をどのように組み合わせてもよい。例えば、以下のD−アミノ酸の組み合わせを挙げることができ、以下の組み合わせに含まれるアミノ酸の一または二以上をそのアミノ酸の塩と置き換えて組み合わせてよく、もしくはそのアミノ酸の塩を追加してもよい。

0027

D−アミノ酸の二種の組み合わせの一つの態様として、D−オルニチンとD−メチオニン、D−オルニチンとD−フェニルアラニン、D−オルニチンとD−グルタミン、D−オルニチンとD−ヒスチジン、D−オルニチンとD−リジン、D−オルニチンとD−アスパラギン酸、D−オルニチンとD−トリプトファン、D−オルニチンとD−アスパラギン、D−オルニチンとD−トレオニン、D−オルニチンとD−バリン、D−オルニチンとD−プロリン、D−オルニチンとD−ロイシン、D−オルニチンとD−アラニン、D−オルニチンとD−グルタミン酸、D−オルニチンとD−アルギニン、D−オルニチンとD−システイン、D−オルニチンとD−イソロイシン、D−オルニチンとD−セリン、D−オルニチンとD−チロシンを挙げることができる。

0028

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−メチオニンとD−フェニルアラニン、D−メチオニンとD−グルタミン、D−メチオニンとD−ヒスチジン、D−メチオニンとD−リジン、D−メチオニンとD−アスパラギン酸、D−メチオニンとD−トリプトファン、D−メチオニンとD−アスパラギン、D−メチオニンとD−トレオニン、D−メチオニンとD−バリン、D−メチオニンとD−プロリン、D−メチオニンとD−ロイシン、D−メチオニンとD−アラニン、D−メチオニンとD−グルタミン酸、D−メチオニンとD−アルギニン、D−メチオニンとD−システイン、D−メチオニンとD−イソロイシン、D−メチオニンとD−セリン、D−メチオニンとD−チロシンを挙げることができる。

0029

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−フェニルアラニンとD−グルタミン、D−フェニルアラニンとD−ヒスチジン、D−フェニルアラニンとD−リジン、D−フェニルアラニンとD−アスパラギン酸、D−フェニルアラニンとD−トリプトファン、D−フェニルアラニンとD−アスパラギン、D−フェニルアラニンとD−トレオニン、D−フェニルアラニンとD−バリン、D−フェニルアラニンとD−プロリン、D−フェニルアラニンとD−ロイシン、D−フェニルアラニンとD−アラニン、D−フェニルアラニンとD−グルタミン酸、D−フェニルアラニンとD−アルギニン、D−フェニルアラニンとD−システイン、D−フェニルアラニンとD−イソロイシン、D−フェニルアラニンとD−セリン、D−フェニルアラニンとD−チロシンを挙げることができる。

0030

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−グルタミンとD−ヒスチジン、D−グルタミンとD−リジン、D−グルタミンとD−アスパラギン酸、D−グルタミンとD−トリプトファン、D−グルタミンとD−アスパラギン、D−グルタミンとD−トレオニン、D−グルタミンとD−バリン、D−グルタミンとD−プロリン、D−グルタミンとD−ロイシン、D−グルタミンとD−アラニン、D−グルタミンとD−グルタミン酸、D−グルタミンとD−アルギニン、D−グルタミンとD−システイン、D−グルタミンとD−イソロイシン、D−グルタミンとD−セリン、D−グルタミンとD−チロシンを挙げることができる。

0031

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−ヒスチジンとD−リジン、D−ヒスチジンとD−アスパラギン酸、D−ヒスチジンとD−トリプトファン、D−ヒスチジンとD−アスパラギン、D−ヒスチジンとD−トレオニン、D−ヒスチジンとD−バリン、D−ヒスチジンとD−プロリン、D−ヒスチジンとD−ロイシン、D−ヒスチジンとD−アラニン、D−ヒスチジンとD−グルタミン酸、D−ヒスチジンとD−アルギニン、D−ヒスチジンとD−システイン、D−ヒスチジンとD−イソロイシン、D−ヒスチジンとD−セリン、D−ヒスチジンとD−チロシンを挙げることができる。

0032

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−リジンとD−アスパラギン酸、D−リジンとD−トリプトファン、D−リジンとD−アスパラギン、D−リジンとD−トレオニン、D−リジンとD−バリン、D−リジンとD−プロリン、D−リジンとD−ロイシン、D−リジンとD−アラニン、D−リジンとD−グルタミン酸、D−リジンとD−アルギニン、D−リジンとD−システイン、D−リジンとD−イソロイシン、D−リジンとD−セリン、D−リジンとD−チロシンを挙げることができる。

0033

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−アスパラギン酸とD−トリプトファン、D−アスパラギン酸とD−アスパラギン、D−アスパラギン酸とD−トレオニン、D−アスパラギン酸とD−バリン、D−アスパラギン酸とD−プロリン、D−アスパラギン酸とD−ロイシン、D−アスパラギン酸とD−アラニン、D−アスパラギン酸とD−グルタミン酸、D−アスパラギン酸とD−アルギニン、D−アスパラギン酸とD−システイン、D−アスパラギン酸とD−イソロイシン、D−アスパラギン酸とD−セリン、D−アスパラギン酸とD−チロシンを挙げることができる。

0034

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−トリプトファンとD−アスパラギン、D−トリプトファンとD−トレオニン、D−トリプトファンとD−バリン、D−トリプトファンとD−プロリン、D−トリプトファンとD−ロイシン、D−トリプトファンとD−アラニン、D−トリプトファンとD−グルタミン酸、D−トリプトファンとD−アルギニン、D−トリプトファンとD−システイン、D−トリプトファンとD−イソロイシン、D−トリプトファンとD−セリン、D−トリプトファンとD−チロシンを挙げることができる。

0035

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−アスパラギンとD−トレオニン、D−アスパラギンとD−バリン、D−アスパラギンとD−プロリン、D−アスパラギンとD−ロイシン、D−アスパラギンとD−アラニン、D−アスパラギンとD−グルタミン酸、D−アスパラギンとD−アルギニン、D−アスパラギンとD−システイン、D−アスパラギンとD−イソロイシン、D−アスパラギンとD−セリン、D−アスパラギンとD−チロシンを挙げることができる。

0036

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−トレオニンとD−バリン、D−トレオニンとD−プロリン、D−トレオニンとD−ロイシン、D−トレオニンとD−アラニン、D−トレオニンとD−グルタミン酸、D−トレオニンとD−アルギニン、D−トレオニンとD−システイン、D−トレオニンとD−イソロイシン、D−トレオニンとD−セリン、D−トレオニンとD−チロシンを挙げることができる。

0037

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−バリンとD−プロリン、D−バリンとD−ロイシン、D−バリンとD−アラニン、D−バリンとD−グルタミン酸、D−バリンとD−アルギニン、D−バリンとD−システイン、D−バリンとD−イソロイシン、D−バリンとD−セリン、D−バリンとD−チロシンを挙げることができる。

0038

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−バリンとD−プロリン、D−バリンとD−ロイシン、D−バリンとD−アラニン、D−バリンとD−グルタミン酸、D−バリンとD−アルギニン、D−バリンとD−システイン、D−バリンとD−イソロイシン、D−バリンとD−セリン、D−バリンとD−チロシンを挙げることができる。

0039

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−プロリンとD−ロイシン、D−プロリンとD−アラニン、D−プロリンとD−グルタミン酸、D−プロリンとD−アルギニン、D−プロリンとD−システイン、D−プロリンとD−イソロイシン、D−プロリンとD−セリン、D−プロリンとD−チロシンを挙げることができる。

0040

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−ロイシンとD−アラニン、D−ロイシンとD−グルタミン酸、D−ロイシンとD−アルギニン、D−ロイシンとD−システイン、D−ロイシンとD−イソロイシン、D−ロイシンとD−セリン、D−ロイシンとD−チロシンを挙げることができる。

0041

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−アラニンとD−グルタミン酸、D−アラニンとD−アルギニン、D−アラニンとD−システイン、D−アラニンとD−イソロイシン、D−アラニンとD−セリン、D−アラニンとD−チロシンを挙げることができる。

0042

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−グルタミン酸とD−アルギニン、D−グルタミン酸とD−システイン、D−グルタミン酸とD−イソロイシン、D−グルタミン酸とD−セリン、D−グルタミン酸とD−チロシンを挙げることができる。

0043

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−アルギニンとD−システイン、D−アルギニンとD−イソロイシン、D−アルギニンとD−セリン、D−アルギニンとD−チロシンを挙げることができる。

0044

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−システインとD−イソロイシン、D−システインとD−セリン、D−システインとD−チロシンを挙げることができる。

0045

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−イソロイシンとD−セリン、D−イソロイシンとD−チロシンを挙げることができる。

0046

また、D−アミノ酸の二種の組み合わせの別の態様として、D−セリンとD−チロシンを挙げることができる。

0047

D−アミノ酸の三種の組み合わせの一つの態様として、例えば、D−アラニンとD−アスパラギン酸とD−グルタミン酸、D−アラニンとD−アスパラギン酸とD−プロリン、D−アラニンとD−グルタミン酸とD−プロリン、D−アスパラギン酸とD−グルタミン酸とD−プロリンを挙げることができる。

0048

また、D−アミノ酸の四種の組み合わせの一つの態様として、例えば、D−アラニンとD−アスパラギン酸とD−グルタミン酸とD−プロリンが挙げることができる。

0049

また、D−アミノ酸の組み合わせの好ましい態様によれば、D−グルタミン酸とD−アスパラギン酸、D−グルタミン酸とD−プロリン、D−グルタミン酸とD−アラニン、D−アスパラギン酸とD−プロリン、D−アスパラギン酸とD−アラニン、D−プロリンとD−アラニン、D−アスパラギン酸とD−グルタミン酸とD−プロリン、D−アラニンとD−アスパラギン酸とD−グルタミン酸とD−プロリンが挙げられ、より好ましくは、D−グルタミン酸とD−アスパラギン酸、D−グルタミン酸とD−プロリン、D−アスパラギン酸とD−プロリン、D−アスパラギン酸とD−グルタミン酸とD−プロリン、D−アラニンとD−アスパラギン酸とD−グルタミン酸とD−プロリンの組み合わせが挙げられる。

0050

本発明の好ましい態様によれば、風味改良剤は味カド緩和剤である。味カドは、酸味物質(例えば、酢酸)が関与する酸味カド、塩味物質(例えば、塩化ナトリウム)が関与する塩カド、苦味物質(例えば、マグネシウムカリウムカテキンクロロゲン酸タンニン)が関与する苦味カド、アルコール(例えば、エタノール)が関与するアルコールカド、および辛味物質(例えば、カプサイシン)が関与する辛味カドからなる群から選択される一種または二種以上の味カドであることが好ましく、より好ましくは、酸味カド、塩カド、苦味カド、およびアルコールカドからなる群から選択される一種または二種以上の味カドであることが好ましい。

0051

味カド緩和剤として用いられる好ましいD−アミノ酸としては、D−オルニチン、D−メチオニン、D−フェニルアラニン、D−グルタミン、D−ヒスチジン、D−アスパラギン酸、D−トリプトファン、D−アスパラギン、D−トレオニン、D−プロリン、D−グルタミン酸、D−アルギニン、D−システイン、D−セリン、およびD−チロシンからなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。

0052

酸味カドの緩和には、D−フェニルアラニン、D−グルタミン、D−ヒスチジン、D−メチオニン、D−オルニチン、D−リジン、D−アスパラギン酸、D−トリプトファン、およびD−アスパラギンからなる群から選択される一種または二種以上のD−アミノ酸が好ましく用いられ、D−フェニルアラニン、D−グルタミン、D−ヒスチジン、D−メチオニン、およびD−オルニチンからなる群から選択される一種または二種以上のD−アミノ酸がより好ましく用いられる。また、酸味カドを緩和するための好ましい態様によれば、D−フェニルアラニンおよびD−グルタミン、D−フェニルアラニンおよびD−ヒスチジン、またはD−グルタミンおよびD−ヒスチジンを組み合わせて用いることができる。

0053

また、塩カドの緩和には、D−トリプトファン、D−アスパラギン酸、D−アスパラギン、D−フェニルアラニン、およびD−グルタミン酸からなる群から選択される一種または二種以上のD−アミノ酸が好ましく用いられ、D−トリプトファンおよびD−アスパラギン酸からなる群から選択される一種または二種のD−アミノ酸がより好ましく用いられる。また、塩カドを緩和するための好ましい態様によれば、D−トリプトファンおよびD−アスパラギン酸、D−トリプトファンおよびD−アスパラギン、またはD−アスパラギン酸およびD−アスパラギンを組み合わせて用いることができる。

0054

また、苦味カドの緩和には、D−トリプトファン、D−アスパラギン酸、D−フェニルアラニン、D−ロイシン、およびD−グルタミン酸からなる群から選択される一種または二種以上のD−アミノ酸が好ましく用いられ、D−トリプトファンおよびD−アスパラギン酸からなる群から選択される一種または二種のD−アミノ酸がより好ましく用いられる。また、苦味カドを緩和するための好ましい態様によれば、D−トリプトファンおよびD−アスパラギン酸、D−トリプトファンおよびD−フェニルアラニン、またはD−アスパラギン酸およびD−フェニルアラニンを組み合わせて用いることができる。

0055

また、アルコールカドの緩和には、D−グルタミン、D−トリプトファン、およびD−グルタミン酸からなる群から選択される一種または二種以上のD−アミノ酸が好ましく用いられ、D−グルタミン酸がより好ましく用いられる。また、アルコールカドを緩和するための好ましい態様によれば、D−グルタミンおよびD−トリプトファン、D−グルタミンおよびD−グルタミン酸、またはD−トリプトファンおよびD−グルタミン酸を組み合わせて用いることができる。

0056

本発明のより好ましい別の態様によれば、D−アラニンと、D−アスパラギン酸と、D−グルタミン酸と、D−プロリンとを混合して用いることにより、味カドが改善できる。

0057

本発明の別の好ましい態様によれば、風味改良が、風味向上であってもよく、また甘味の向上、味のまとまりの向上、濃厚さの向上、持続性の向上、煮込み感の向上、卵感の向上、および油脂感の向上からなる群から選択される一種または二種以上の風味改良であり、より好ましい態様によれば、風味改良が、味のまとまりの向上、濃厚さの向上、持続性の向上、卵感の向上、および煮込み感の向上からなる群から選択される一種または二種以上の風味改良である。これらの中でも、味のまとまりの向上、濃厚さの向上、持続性の向上、卵感の向上が好ましく、持続性の向上が最も好ましい。なお、「持続性」は喫食してから暫く経っても口の中に呈味を感じることをいう。これらの風味改良(向上)には、好ましくは、D−フェニルアラニン、D−ロイシン、D−アスパラギン酸、D−グルタミン酸、およびD−プロリンからなる群から選択される一種または二種以上のD−アミノ酸またはそれらの塩が好ましく用いられ、さらに好ましくは、D−プロリンまたはその塩が用いられる。また、本発明の好ましい別の態様によれば、風味改良剤として、D−アラニンと、D−アスパラギン酸と、D−グルタミン酸と、D−プロリンとを混合して用いることにより、風味を改良(向上)させることができる。また、本発明の好ましい態様によれば、風味改良剤は風味向上剤であってもよい。

0058

本発明の風味改良剤は、D−アミノ酸またはその塩を含有し、必要に応じて、塩化ナトリウム等の無機塩アスコルビン酸フマル酸リンゴ酸、酢酸、酒石酸クエン酸脂肪酸等のカルボン酸等の酸、L−グルタミン酸ナトリウム、L−グリシン、L−アラニン等のL−アミノ酸、イノシン酸ナトリウムグアニル酸ナトリウム等の核酸ショ糖ブドウ糖乳糖等の糖類、デキストリン、各種澱粉等の賦形剤増粘剤キサンタンガムグァーガムカラギーナンなど)、pH調整剤甘味料スクラロースソーマチンアセスルファムカリウムアスパルテームキシリトールカンゾウ抽出物サッカリンおよびその塩、ステビアソルビトールなど)、酸化防止剤エリソルビン酸、カテキン、トコフェロールなど)、着色料アナトー色素ウコン色素、β−カロチンなど)、香料アセト酢酸エチルアセトフェノンアニスアルデヒドなどの合成香料、または天然香料)、保存料安息香酸ナトリウム、しらこたん白抽出物、ソルビン酸カリウムプロピオン酸カルシウムポリリジンなど)、栄養強化剤ビタミンAビタミンC等のビタミン類塩化カルシウムなどのミネラル類など)、水等の飲食品に使用可能な添加物醤油味噌、畜肉エキス、家禽エキス、魚介エキス、酵母エキス、蛋白質加水分解物等の天然調味料スパイス類ハーブ類等の香辛料、デキストリン、各種澱粉等の賦形剤等を含有してもよい。本発明の風味改良剤は、調味料として用いてもよいし、飲食品としてもよい。

0059

本発明の風味改良剤は、味カドの原因となるような物質と組み合わせて用いることができる。例えば、本発明の風味改良剤と、酸味物質、塩味物質、苦味物質、アルコール、または辛味物質とを組み合わせて用いた場合には、風味改良剤と組み合わせられたそれぞれの物質に由来する味カドが緩和されて、酸味カドの緩和された風味改良剤、塩カドの緩和された風味改良剤、苦味カドの緩和された風味改良剤、アルコールカドの緩和された風味改良剤、および辛味カドの緩和された風味改良剤として好適に用いられる。

0060

本発明の好ましい態様によれば、酸味物質、塩味物質、苦味物質、アルコール、および辛味物質からなる群から選択される一または二以上をさらに含む風味改良剤(好ましくは、味カド緩和剤)が提供され、より好ましい態様によれば、酸味物質、塩味物質、苦味物質、アルコール、または辛味物質をさらに含有する風味改良剤(好ましくは、味カド緩和剤)が提供される。

0061

本発明の風味改良剤は、液状、粉状、顆粒状等のいずれの形状を有するものであってもよい。あるいは、油脂と乳化剤および必要に応じて増粘安定剤を添加して乳化することにより、乳液状とすることもできる。

0062

本発明の風味改良剤中のD−アミノ酸またはその塩の含有量は、特に規定されないが、D−アミノ酸またはその塩の含有量は、通常、1〜100質量%、好ましくは5〜100質量%、さらに好ましくは10〜100質量%である。

0063

本発明の風味改良剤を風味改良効果が求められている飲食品に添加することにより、飲食品の風味を改良することができる。

0064

本発明の風味改良剤は、最終製品に添加しても、飲食品の製造工程前および製造工程中に添加してもよく、飲食品の製造工程には加熱工程(例えば、煮込み工程)を含んでいてもよい。また、本発明の風味改良剤は、摂食直前に添加してもよい。さらに、本発明の風味改良剤を2回以上に分けて、飲食品に添加してもよい。

0065

本発明の風味改良剤が添加される飲食品は、液体固体、または半固体のいずれの形態のものであってもよく、例えば、飲料(例えば、コーヒー)、食酢、味噌、醤油、畜肉エキス、家禽エキス、魚介エキス、酵母エキス、蛋白質加水分解物等の天然調味料、スパイス類、ハーブ類等の香辛料、たれ、だし、ドレッシングマヨネーズトマトケチャップソース等の調味料、吸い物、コンソメスープ卵スープワカメスープフカヒレスープ、ポタージュ味噌汁等のスープ類麺類(そば、うどん、ラーメンパスタ等)のつゆ、スープ、ソース類、おかゆ雑炊、お漬け等の米調理食品ハムソーセージ、チーズ等の畜産加工品、かまぼこ、干物塩辛珍味等の水産加工品漬物等の野菜加工品ポテトチップス煎餅クッキー等のスナック菓子類煮物揚げ物焼き物、カレー等の調理食品等、果汁野菜汁飲料豆乳牛乳乳加工品炭酸飲料スポーツドリンク栄養補助飲料、コーヒー、紅茶日本茶麦茶雑穀茶などの各種茶飲料焼酎日本酒、ビール等のアルコール類等、ビタミン剤などのサプリメント等が挙げられるが、特にまろやかな濃厚感を必要とする飲食品、例えば、レトルトカレーレトルトシチューなどの即席食品コーンスープやコンソメスープ、カレーやシチューのような煮込み料理、ポテトチップスなどのスナック菓子ハンバーガーフライドポテトフライドチキンなどのファストフード即席ラーメン即席スパゲッティなどの即席麺類、だしを使った和食(うどん、煮など)、中華風食品(チャーハン、マーボー豆腐など)が好ましく、カレー、ホワイトシチューラーメンスープなどの食品がより好ましい。本発明の風味改良剤が添加される飲食品が調味料である場合には、本発明の風味改良剤が添加された調味料を他の飲食品に添加してもよい。

0066

また、味カド緩和剤が添加される飲食品としては、例えば、塩カドの強い醤油を含んだ、めんつゆなどの食品やアルコールカドの強い焼酎などが特に好ましい。

0067

本発明の風味改良剤の飲食品への添加量は、添加対象や、供給源の種類および性質に応じて当業者が適宜決定することができるが、飲食品中に、通常、D−アミノ酸またはその塩として、0.000001〜1.5質量%となる量であり、好ましくは0.000001〜0.5質量%となる量であり、より好ましくは0.00001〜0.3質量%となる量、さらに好ましくは0.0001〜0.1質量%となる量、さらに一層好ましくは0.001〜0.1質量%となる量である。

0068

酸味カドを緩和するための本発明の風味改良剤の飲食品への添加量としては、好ましくは、食品中に、0.0001〜1.5質量%となる量であり、より好ましくは0.0001〜0.1質量%となる量である。

0069

塩カドを緩和するための本発明の風味改良剤の飲食品への添加量としては、好ましくは、食品中に、0.0001〜1.5質量%となる量であり、より好ましくは0.0001〜0.1質量%となる量である。

0070

苦味カドを緩和するための本発明の風味改良剤の飲食品への添加量としては、食品中に、好ましくは、0.01〜1.5質量%となる量であり、より好ましくは0.01〜0.1質量%となる量である。

0071

アルコールカドを緩和するための本発明の風味改良剤の飲食品への添加量としては、好ましくは、食品中に、0.0001〜1.5質量%となる量であり、より好ましくは0.0001〜0.1質量%となる量であり、さらに好ましくは0.01〜1.5質量%となる量であり、さらに一層好ましくは0.01〜0.1質量%となる量である。

0072

甘味、味のまとまり、濃厚さ、持続性、煮込み感、卵感、および油脂感を向上させるための本発明の風味改良剤の飲食品への添加量としては、好ましくは0.0001〜1.5質量%となる量であり、より好ましくは0.0001〜0.1質量%となる量であり、さらに好ましくは0.0025〜1.5質量%となる量であり、さらに一層好ましくは0.0025〜0.01質量%となる量である。

0073

本発明の一つの態様によれば、D−アミノ酸またはその塩を飲食品へ添加する工程を含む風味が改良された飲食品の製造方法が提供される。また、本発明の好ましい一つの態様によれば、D−アミノ酸またはその塩を飲食品へ添加する工程を含む味カドが緩和された飲食品の製造方法が提供される。

0074

また、本発明の別の態様によれば、D−アミノ酸またはその塩を飲食品へ添加する飲食品の風味改良方法が提供される。また、本発明の好ましい一つの態様によれば、D−アミノ酸またはその塩を飲食品へ添加する飲食品の味カド緩和方法が提供される。緩和される味カドは上記の味カドが挙げられるが、好ましくは、酸味カド、塩カド、苦味カド、およびアルコールカドからなる群から選択される一種または二種以上の味カドであることが好ましい。

0075

本発明の製造方法および本発明の風味改良方法は、本発明の風味改良剤に関する上記記載に基づいて実施することができる。すなわち、本発明の製造方法および本発明の風味改良方法におけるD−アミノ酸またはその塩の飲食品への添加は、本発明の風味改良剤の使用態様に準じて実施することができる。飲食品に使用可能な他の添加物の添加は、D−アミノ酸またはその塩の添加と同時であっても別々であってもよい。さらに、D−アミノ酸またはその塩を飲食品に使用可能な他の添加物と混合して、飲食品へ添加してもよい。D−アミノ酸またはその塩の飲食品へ添加は、飲食品をD−アミノ酸またはその塩へ添加する態様も含まれる。

0076

本発明の別の態様によれば、本発明の風味改良剤を添加してなる飲食品が挙げられる。また、本発明の好ましい一つの態様によれば、本発明の味カド緩和剤を添加してなる飲食品も挙げることができる。また、飲食品を本発明の風味改良剤または味カド緩和剤に添加してもよく、または飲食品と、本発明の風味改良剤または味カド緩和剤と混合して用いても良い。本発明の風味改良剤が添加される飲食品および添加方法等については上記と同様である。

0077

以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術範囲はこれらの例示に限定されるものではない。なお、以下、「%」とあるのは、いずれも質量%である。

0078

実施例中の官能評価は特に指定がない場合、7点評点法によって実施した。下記実施例1〜4では、無添加(コントロール)を4点とした時のD−アミノ酸添加時の各味カドの強度を測定し、スコアが高ければ味カドが強く、低ければ味カドが弱いことを意味する。

0079

実施例1:酸味カド緩和
食酢(米酢穀物酢:市販品)を水で10倍希釈し、以下に挙げる各D−アミノ酸をそれぞれ、0.05%となるように添加した。各溶液の酸味カドについて、前記の7点評点法に従って、専門パネラー3名で官能評価を実施した。評価結果を図1に示す。

0080

[評価したD−アミノ酸(その3文字表記)]
D−フェニルアラニン(Phe)
D−グルタミン(Gln)
D−ヒスチジン(His)
D−メチオニン(Met)
D−オルニチン(Orn)
D−リジン(Lys)
D−アスパラギン酸(Asp)
D−トリプトファン(Trp)
D−アスパラギン(Asn)
D−トレオニン(Thr)
D−バリン(Val)
D−プロリン(Pro)
D−ロイシン(Leu)
D−アラニン(Ala)
D−グルタミン酸(Glu)
各D-アミノ酸の3%溶液を調製し、pH6.0に調整した。

0081

図1に示すとおり、D−フェニルアラニン、D−グルタミン、D−ヒスチジン、D−メチオニン、D−オルニチン、D−リジン、D−アスパラギン酸、D−トリプトファン、およびD−アスパラギンは高い酸味カド緩和効果を示した。なお、D−フェニルアラニン、D−グルタミン、D−ヒスチジン、D−メチオニン、およびD−オルニチンでは特に効果が高かった。

0082

一方、L−グルタミン酸を用いて、上記と同様の試験を行ったところ、L−グルタミン酸を添加した溶液では、D−グルタミン酸を添加した溶液に比べ、味のバランスが大きく崩れた。

0083

実施例2:塩カド緩和
こいくち醤油(特級本醸造:市販品)原液を水で5倍希釈し、以下に挙げる各D−アミノ酸を0.05%となるように添加した。各溶液の塩カドについて、前記の7点評点法に従って、専門パネラー3名で官能評価を実施した。評価結果を図2に示す。

0084

[評価したD−アミノ酸(その3文字表記)]
D−フェニルアラニン(Phe)
D−グルタミン(Gln)
D−ヒスチジン(His)
D−アスパラギン酸(Asp)
D−トリプトファン(Trp)
D−アスパラギン(Asn)
D−バリン(Val)
D−プロリン(Pro)
D−ロイシン(Leu)
D−アラニン(Ala)
D−グルタミン酸(Glu)
各D-アミノ酸の3%溶液を調製し、pH6.0に調整した。

0085

図2に示すとおり、D−トリプトファン、D−アスパラギン酸、D−アスパラギン、D−フェニルアラニン、およびD−グルタミン酸は高い塩カド緩和効果を示した。なお、D−トリプトファンおよびD−アスパラギン酸では特に効果が高かった。

0086

実施例3:苦味カド緩和
コーヒー(無糖コーヒー:市販品)へ以下に挙げる各D−アミノ酸を0.05%となるように添加した。各コーヒーの苦味カドについて、前記の7点評点法に従って、専門パネラー3名で官能評価を実施した。評価結果を図3に示す。

0087

[評価したD−アミノ酸(その3文字表記)]
D−フェニルアラニン(Phe)
D−グルタミン(Gln)
D−ヒスチジン(His)
D−アスパラギン酸(Asp)
D−トリプトファン(Trp)
D−アスパラギン(Asn)
D−バリン(Val)
D−プロリン(Pro)
D−ロイシン(Leu)
D−アラニン(Ala)
D−グルタミン酸(Glu)
各D-アミノ酸の3%溶液を調製し、pH6.0に調整した。

0088

図3に示すとおり、D−トリプトファン、D−アスパラギン酸、D−フェニルアラニン、D−ロイシン、D−グルタミン酸は高い苦味緩和効果を示した。なお、D−トリプトファンおよびD−アスパラギン酸では特に効果が高かった。

0089

実施例4:アルコールカド緩和
焼酎(焼酎20度:市販品)原液へ以下に挙げる各D−アミノ酸を0.05%となるように添加した。各焼酎のアルコールカドについて、前記の7点評点法に従って、専門パネラー3名で官能評価を実施した。評価結果を図4に示す。

0090

[評価したD−アミノ酸(その3文字表記)]
D−フェニルアラニン(Phe)
D−グルタミン(Gln)
D−ヒスチジン(His)
D−アスパラギン酸(Asp)
D−トリプトファン(Trp)
D−アスパラギン(Asn)
D−バリン(Val)
D−プロリン(Pro)
D−ロイシン(Leu)
D−アラニン(Ala)
D−グルタミン酸(Glu)
各D-アミノ酸の3%溶液を調製し、pH6.0に調整した。

0091

図4に示すように、D−グルタミン、D−トリプトファン、D−グルタミン酸は高いアルコールカド緩和効果を示した。なお、D−グルタミン酸では特に効果が高かった。

0092

実施例5:各飲食品への添加濃度の違いによる添加効果の確認
下記表1に示す各飲食品に、D−グルタミン酸(D−Glu)、D−アスパラギン酸(D−Asp)をそれぞれ添加した。
下記表1に記載の各項目について専門パネラー3名で下記基準に基づいて評価した評価結果を表1に示す。
評価基準
◎:とても強い緩和効果があった
○:強い緩和効果があった
△:緩和効果があった
×:緩和効果は認められなかった

0093

表1に示すとおり、D−グルタミン酸またはD−アスパラギン酸を添加した各飲食品では、いずれも味カドの緩和効果が認められた。

0094

実施例6:カレーでの評価(1)
D−アラニン、D−アスパラギン酸、D−グルタミン酸、およびD−プロリンを、それぞれ1%となるように水に溶解させ、pH6.0に調整してD−アミノ酸混合溶液(以下、D−Mixという)を調製した。
また、L−アラニン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、およびL−プロリンを、それぞれ1%となるように水に溶解させ、pH6.0に調整してL−アミノ酸混合溶液(以下、L−Mixという)を調製した。
一方、表2に記載した原材料からなる市販のカレールウ50gに対して熱水350mlを加えてよく溶かし試験液を調製した。
該試験液100mlを取り、IHヒーターで3分間、撹拌しながら加熱し、D−MixおよびL−Mixをそれぞれ試験液に対して、各アミノ酸が25ppm(合計100ppm)の濃度となるように添加した。
該アミノ酸を添加した試験液の風味(甘味、味カド、味のまとまり、濃厚さ、持続性、煮込み感、および油脂感)について、該アミノ酸を添加しない試験液をコントロールとして専門パネラー10名で官能評価を行った。

0095

評価は、無添加(コントロール)を4点とした7点評点法により行った。スコアが高ければ各評価項目に係る風味が強く、低ければ弱いことを意味する。
結果を図5に示す。縦軸はスコアを示す。

0096

図5に示すとおり、D−アミノ酸混合溶液(D−Mix)を添加した試験液は、添加しない試験液(コントロール)と比較して、甘味、味のまとまり、濃厚さ、持続性、煮込み感、および油脂感が向上し、味カドが緩和されたものであった。特に、D−アミノ酸混合溶液(D−Mix)を添加した試験液では、L−アミノ酸混合溶液(L−Mix)を添加した試験液と比較して、味のまとまり、濃厚さ、持続性、および煮込み感が有意に向上し、これらの中でも持続性についてはより有意に向上していた。

0097

実施例7:カレーでの評価(2)
以下に示す、各アミノ酸を、それぞれ1%になるように、水に溶解させ、pH6.0に調整して、各アミノ酸1%溶液を調製した。

0098

[評価したD−アミノ酸(その3文字表記)]
D−フェニルアラニン(Phe)
D−ヒスチジン(His)
D−トリプトファン(Trp)
D−ロイシン(Leu)
D−バリン(Val)
D−スレオニン(Thr)
D−アラニン(Ala)
D−アスパラギン酸(Asp)
D−グルタミン酸(Glu)
D−プロリン(Pro)

0099

アミノ酸混合溶液の代わりに、上記の各アミノ酸1%溶液を各アミノ酸が25ppmの濃度になるように添加する以外は、実施例6と同様にして、専門パネラー3名で風味改良効果を評価した。評価結果を下記表3に示す。

0100

以下の評価基準により評価した結果、下記表3に示すとおりのD−アミノ酸の添加効果が確認された。
[評価基準]
◎:とても強い風味改良効果があった
○:強い風味改良効果があった
△:風味改良効果があった
×:風味改良効果は認められなかった

0101

実施例8:カレーへの添加濃度の違いによる添加効果の確認
D−プロリンについて、添加量を0.25ppm、2.5ppm、25ppm、50ppm、100ppm、250ppm、および500ppmに変更した以外は、実施例7と同様にして、官能評価を行った。その結果を、下記表4に示す。評価基準は実施例7と同様である。

0102

実施例9:カレー以外の食品系での評価
クリームシチュー、サラダ用調味料(マヨネーズタイプ調味料)、塩ラーメン、味噌ラーメン、めんつゆに、上記のカレーへの添加試験において添加効果の強かったD−プロリン(D−Pro)と、D−アミノ酸混合溶液(D−Mix)と、L−アミノ酸混合溶液(L−Mix)とを、カレーと同様の喫食時濃度、25ppmのアミノ酸(D−Mix、L−Mixは合計100ppm)を添加し、官能評価(n=3)を実施したところ、表5のような結果となった。カレー以外の食品においてもD−アミノ酸の添加効果が確認された。評価基準は実施例7と同様である。

0103

実施例10:サラダ用調味料(マヨネーズタイプ調味料)での評価
実施例6に記載のアミノ酸溶液を、サラダ用調味料(マヨネーズタイプ調味料:原材料を表6に記載)へ実施例6と同様に各アミノ酸が25ppm(合計100ppm)の濃度となるようにして、それぞれ添加し、専門パネラー10名によって、無添加区をコントロールとして、L−アミノ酸混合溶液(L−Mix)、D−アミノ酸混合溶液(D−Mix)を添加したものを、それぞれ、風味改良効果を評価した。評価は、前記のコントロールを4点とした7点評点法により実施した。評価項目は以下の通りである:甘味、味カド、味のまとまり、濃厚さ、持続性、卵感(卵を多く含む風味)、および油脂感。結果は、図6に示す。図6の縦軸はスコアを示し、スコアが高ければ味質が強く、低ければ味質が弱いことを意味する。

実施例

0104

図6に示すとおり、D−アミノ酸混合溶液(D−Mix)をサラダ用調味料に添加した場合には、無添加のコントロールと比較して、甘味、味のまとまり、濃厚さ、持続性、卵感、および油脂感が向上し、味カドが緩和される風味改良効果を確認することができた。特に、D−アミノ酸混合溶液(D−Mix)をサラダ用調味料に添加した場合には、L−アミノ酸混合溶液(L−Mix)をサラダ用調味料に添加した場合と比較して、味のまとまり、濃厚さ、持続性、卵感、および油脂感が有意に向上し、これらの中でも味のまとまり、濃厚さ、持続性、および卵感についてはより有意に向上した。

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