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技術 コンクリート杭及びコンクリート杭の製造方法

出願人 ジャパンパイル株式会社
発明者 石川一真田中佑二郎
出願日 2016年7月29日 (5年1ヶ月経過) 出願番号 2016-150688
公開日 2018年2月1日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2018-017096
状態 特許登録済
技術分野 杭・地中アンカー
主要キーワード 抑制壁 給水ポート 決定部材 螺旋部材 一般構造用圧延鋼材 周方向全域 ラッシングベルト レバーブロック
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

曲げ耐力及び剪断耐力が従来よりも改善されたコンクリート杭及びコンクリート杭の製造方法を提供する。

解決手段

コンクリート杭は、コンクリートを含み、中空部を有する円筒形状の本体部と、杭本体部の中空部に配置され、杭本体部の内周面に接するように内周面に沿って湾曲した金属製の剥落抑制壁と、を備える。

概要

背景

既製のコンクリート杭は、一般的に、中空円筒形状を有している。コンクリート杭には、外殻鋼管付きコンクリート杭SC杭)と称されるものもあり、SC杭は、コンクリートを含み、中空部を有する円筒形状の本体部と、杭本体部の外周面を覆う外殻鋼管とによって構成されている(例えば特許文献1参照)。

概要

曲げ耐力及び剪断耐力が従来よりも改善されたコンクリート杭及びコンクリート杭の製造方法を提供する。コンクリート杭は、コンクリートを含み、中空部を有する円筒形状の杭本体部と、杭本体部の中空部に配置され、杭本体部の内周面に接するように内周面に沿って湾曲した金属製の剥落抑制壁と、を備える。

目的

本発明の少なくとも一実施形態の目的は、曲げ耐力及び剪断耐力が従来よりも改善されたコンクリート杭及びコンクリート杭の製造方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

コンクリートを含み、中空部を有する円筒形状の本体部と、前記杭本体部の中空部に配置され、前記杭本体部の内周面に接するように前記内周面に沿って湾曲した金属製の剥落抑制壁と、を備えることを特徴とするコンクリート杭

請求項2

前記杭本体部の外周面を覆う外殻鋼管を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート杭。

請求項3

前記剥落抑制壁は、前記杭本体部の径方向外側に向かって付勢するように前記杭本体部の内周面に弾性的に接触していることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリート杭。

請求項4

前記剥落抑制壁は、第1部分と、前記杭本体部の軸線方向にて前記第1部分と異なる位置にあり、前記第1部分よりも厚い第2部分とを有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のコンクリート杭。

請求項5

前記剥落抑制壁の曲率半径縮小を抑制可能な縮径抑制部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のコンクリート杭。

請求項6

前記剥落抑制壁は、前記杭本体部の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部と、前記杭本体部の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、前記第1側縁部と重なり合った第2側縁部とを有し、前記縮径抑制部は、前記第1側縁部から前記杭本体部の径方向内側に向かって突出し、前記杭本体部の周方向にて前記第2側縁部の縁と当接可能な突起を有することを特徴とする請求項5に記載のコンクリート杭。

請求項7

前記突起は、前記杭本体部の横断面にてL字形状の断面形状を有し、前記第2側縁部の縁を受け入れ可能な凹所を形成していることを特徴とする請求項6に記載のコンクリート杭。

請求項8

前記剥落抑制壁は、前記杭本体部の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部と、前記杭本体部の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、前記第1側縁部と重なり合った第2側縁部とを有し、前記縮径抑制部は、前記第1側縁部から前記杭本体部の径方向内側に向かって突出する少なくとも1つの第1係合部と、前記第2側縁部から前記杭本体部の径方向外側に向かって突出する少なくとも1つの第2係合部と、を有し、前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記剥落抑制壁の曲率半径が小さくなるように前記第1側縁部に対し前記第2側縁部が相対変位しようとするときに相互に当接し、前記第1側縁部に対する前記第2側縁部の相対変位を制限する当接面と、前記剥落抑制壁の曲率半径が大きくなるように前記第1側縁部に対し前記第2側縁部が相対変位しようとするときに相互に摺動し、前記第1側縁部に対する前記第2側縁部の相対変位を許容する摺動面と、を有することを特徴とする請求項5に記載のコンクリート杭。

請求項9

前記少なくとも1つの第1係合部は、前記杭本体部の周方向に配列された複数の第1係合部を含み、前記少なくとも1つの第2係合部は、前記杭本体部の周方向に配列された複数の第2係合部を含むことを特徴とする請求項8に記載のコンクリート杭。

請求項10

前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記杭本体部の横断面でみて直角三角形の断面形状を有することを特徴とする請求項9に記載のコンクリート杭。

請求項11

前記剥落抑制壁は、前記杭本体部の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部と、前記杭本体部の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、前記第1側縁部と重なり合った第2側縁部とを有し、前記縮径抑制部は、前記第1側縁部に固定された第1固定台と、前記第2側縁部に固定された第2固定台と、前記第1固定台と前記第2固定台との間を延びるボルトと、前記ボルトに螺合され、前記第1固定台と前記第2固定台との間の距離の縮小を制限する縮径抑制ナットとを有することを特徴とする請求項5に記載のコンクリート杭。

請求項12

前記剥落抑制壁は、前記杭本体部の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部と、前記杭本体部の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、前記第1側縁部と重なり合った第2側縁部とを有し、前記縮径抑制部は、前記杭本体部の径方向にて前記剥落抑制壁の内側に前記剥落抑制壁に接するように配置され、螺旋形状を有する螺旋部材によって構成されていることを特徴とする請求項5に記載のコンクリート杭。

請求項13

前記剥落抑制壁は、前記杭本体部の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部と、前記杭本体部の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、前記第1側縁部と重なり合った第2側縁部とを有し、前記縮径抑制部は、前記杭本体部の径方向にて前記剥落抑制壁の内側に配置された袋と、前記袋内に充填された水と、を有することを特徴とする請求項5に記載のコンクリート杭。

請求項14

前記剥落抑制壁の曲率半径を縮小可能な縮径部を更に備えることを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載のコンクリート杭。

請求項15

前記剥落抑制壁は、前記杭本体部の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部と、前記杭本体部の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、前記第1側縁部と重なり合った第2側縁部とを有し、前記縮径部は、前記第1側縁部に固定された第1固定台と、前記第2側縁部に固定された第2固定台と、前記第1固定台と前記第2固定台との間を延びるボルトと、前記ボルトに螺合され、前記第1固定台と前記第2固定台との間の距離の縮小を前記ボルトと共に実現可能な縮径ナットと、を有することを特徴とする請求項14に記載のコンクリート杭。

請求項16

コンクリートを含み、中空部を有する円筒形状の杭本体部を用意する杭本体部用意工程と、第1側縁部及び第2側縁部を有する金属製の剥落抑制壁を用意する剥落抑制壁用意工程と、前記第1側縁部と前記第2側縁部が相互に重なり合うように、前記剥落抑制壁を前記中空部に挿入可能な縮小状態まで湾曲させる縮径工程と、前記剥落抑制壁が前記縮小状態を維持するように前記剥落抑制壁を拘束する拘束工程と、前記拘束工程の後、前記縮小状態にある前記剥落抑制壁を前記杭本体部に挿入する挿入工程と、前記挿入工程の後、前記剥落抑制壁の拘束を解除し、前記剥落抑制壁を前記杭本体部の内周面に接触させる拡径工程と、を備えることを特徴とするコンクリート杭の製造方法。

請求項17

前記拘束工程において、前記剥落抑制壁の両端部を前記縮小状態にて拘束手段によって拘束し、前記挿入工程にて、前記拘束手段によって拘束されている前記剥落抑制壁を前記杭本体部の中空部に挿入し、前記拡径工程にて、前記拘束手段による前記剥落抑制壁の拘束を解除することを特徴とする請求項16に記載のコンクリート杭の製造方法。

技術分野

0001

本開示はコンクリート杭及びコンクリート杭の製造方法に関する。

背景技術

0002

既製のコンクリート杭は、一般的に、中空円筒形状を有している。コンクリート杭には、外殻鋼管付きコンクリート杭SC杭)と称されるものもあり、SC杭は、コンクリートを含み、中空部を有する円筒形状の本体部と、杭本体部の外周面を覆う外殻鋼管とによって構成されている(例えば特許文献1参照)。

先行技術

0003

特許第5265447号公報

発明が解決しようとする課題

0004

中空の円筒形状のコンクリート杭にあっては、曲げモーメント剪断力が作用して変形したときに、杭本体部の内周面からコンクリートが剥落して、曲げ耐力剪断耐力が急激に低下しやすいという問題がある。この問題は、通常のコンクリート杭のみならず、SC杭でも生じ得るものである。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態の目的は、曲げ耐力及び剪断耐力が従来よりも改善されたコンクリート杭及びコンクリート杭の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るコンクリート杭は、
コンクリートを含み、中空部を有する円筒形状の杭本体部と、
前記杭本体部の中空部に配置され、前記杭本体部の内周面に接するように前記内周面に沿って湾曲した金属製の剥落抑制壁と、
を備える。

0006

上記構成(1)によれば、金属製の剥落抑制壁が、杭本体部の中空部に配置され、杭本体部の内周面に接している。このため、杭本体部に曲げモーメントや剪断力が作用して杭本体部が変形したときに、剥落抑制壁によって、杭本体部の内周面から杭本体部の一部が剥落することが抑制される。この結果として、上記構成(1)によれば、曲げ耐力及び剪断耐力を従来よりも改善することができる。

0007

(2)幾つかの実施形態では、上記構成(1)において、
前記杭本体部の外周面を覆う外殻鋼管を更に備える。

0008

上記構成(2)のコンクリート杭は、外殻鋼管を備える外殻鋼管付きコンクリート杭である。外殻鋼管付きコンクリート杭は、外殻鋼管を有することにより、通常のコンクリート杭よりも高い曲げ耐力及び剪断耐力を有しているが、金属製の剥落抑制壁によって杭本体部の内周面から杭本体部の一部が剥落することが抑制されることで、曲げ耐力及び剪断耐力を従来よりも改善することができる。

0009

(3)幾つかの実施形態では、上記構成(1)又は(2)において、
前記剥落抑制壁は、前記杭本体部の径方向外側に向かって付勢するように前記杭本体部の内周面に弾性的に接触している。

0010

上記構成(3)によれば、剥落抑制壁が、杭本体部の径方向外側に向かって付勢するように杭本体部の内周面に弾性的に接触している。このため、杭本体部が変形したときでも杭本体部の内周面と剥落抑制壁との間に隙間が生じることが抑制され、剥落抑制壁によって、杭本体部の一部が剥落することを確実に抑制することができる。この結果として、上記構成(3)によれば、曲げ耐力及び剪断耐力を従来よりも改善することができる。

0011

(4)幾つかの実施形態では、上記構成(1)乃至(3)の何れか1つにおいて、
前記剥落抑制壁は、第1部分と、前記杭本体部の軸線方向にて前記第1部分と異なる位置にあり、前記第1部分よりも厚い第2部分とを有する。

0012

上記構成(4)によれば、第1部分よりも厚い第2部分を、より大きな曲げモーメントや剪断力が加わる領域に配置することで、より大きな曲げモーメントや剪断力が加わる領域で、杭本体部の一部が剥落することを抑制することができる。この結果として、上記構成(4)によれば、曲げ耐力及び剪断耐力を従来よりも改善することができる。

0013

(5)幾つかの実施形態では、上記構成(1)乃至(4)の何れか1つにおいて、
前記剥落抑制壁の曲率半径縮小を抑制可能な縮径抑制部を更に備える。

0014

曲げモーメントや剪断力が作用して杭本体部が変形したときに、杭本体部から力が作用して剥落抑制壁の曲率半径が縮小してしまうと、杭本体部の内周面と剥落抑制壁との間に隙間が生じてしまう。この点、上記構成(5)によれば、縮径抑制部によって、剥落抑制壁の曲率半径の縮小が抑制されるので、杭本体部の内周面と剥落抑制壁との間に隙間が生じることが抑制される。この結果として、剥落抑制壁によって、杭本体部の一部が剥落することを抑制することができ、曲げ耐力及び剪断耐力を従来よりも改善することができる。

0015

(6)幾つかの実施形態では、上記構成(5)において、
前記剥落抑制壁は、
前記杭本体部の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部と、
前記杭本体部の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、前記第1側縁部と重なり合った第2側縁部と
を有し、
前記縮径抑制部は、前記第1側縁部から前記杭本体部の径方向内側に向かって突出し、前記杭本体部の周方向にて前記第2側縁部の縁と当接可能な突起を有する。

0016

上記構成(6)によれば、突起に第2側縁部の縁が当接することで、簡単な構成にて、剥落抑制壁の曲率半径の縮小を抑制することができる。

0017

(7)幾つかの実施形態では、上記構成(6)において、
前記突起は、前記杭本体部の横断面にてL字形状の断面形状を有し、前記第2側縁部の縁を受け入れ可能な凹所を形成している。

0018

上記構成(7)によれば、第2側縁部の縁が凹所に受け入れられていることで、剥落抑制壁の曲率半径が縮小しようとするとき、第2側縁部の縁が突起に必ず当接する。このため、剥落抑制壁の曲率半径の縮小を確実に抑制することができる。

0019

(8)幾つかの実施形態では、上記構成(5)において、
前記剥落抑制壁は、
前記杭本体部の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部と、
前記杭本体部の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、前記第1側縁部と重なり合った第2側縁部と
を有し、
前記縮径抑制部は、
前記第1側縁部から前記杭本体部の径方向内側に向かって突出する少なくとも1つの第1係合部と、
前記第2側縁部から前記杭本体部の径方向外側に向かって突出する少なくとも1つの第2係合部と、
を有し、
前記第1係合部及び前記第2係合部は、
前記剥落抑制壁の曲率半径が小さくなるように前記第1側縁部に対し前記第2側縁部が相対変位しようとするときに相互に当接し、前記第1側縁部に対する前記第2側縁部の相対変位を制限する当接面と、
前記剥落抑制壁の曲率半径が大きくなるように前記第1側縁部に対し前記第2側縁部が相対変位しようとするときに相互に摺動し、前記第1側縁部に対する前記第2側縁部の相対変位を許容する摺動面と、
を有する。

0020

上記構成(8)によれば、剥落抑制壁の曲率半径が小さくなるように第1側縁部に対し第2側縁部が相対変位しようとするときに、第1係合部及び第2係合部の当接面が相互に当接することにより、簡単な構成にて、剥落抑制壁の曲率半径の縮小を抑制することができる。
一方、剥落抑制壁の曲率半径が大きくなるように第1側縁部に対し第2側縁部が相対変位しようとするときに、第1係合部及び第2係合部の摺動面が相互に摺動することにより、剥落抑制壁の曲率半径の増大が許容される。この結果として、簡単な構成にて、杭本体部の内周面に対し剥落抑制壁を接触させることができる。

0021

(9)幾つかの実施形態では、上記構成(8)において、
前記少なくとも1つの第1係合部は、前記杭本体部の周方向に配列された複数の第1係合部を含み、
前記少なくとも1つの第2係合部は、前記杭本体部の周方向に配列された複数の第2係合部を含む。

0022

上記構成(9)によれば、杭本体部の周方向に配列された複数の第1係合部及び複数の第2係合部が設けられており、複数の第1係合部及び複数の第2係合部のうち、適当に選択された第1係合部及び第2係合部の当接面が相互に当接することによって、杭本体部の内周面に対し隙間が無い状態で剥落抑制壁を接触させることができる。

0023

(10)幾つかの実施形態では、上記構成(9)において、
前記第1係合部及び前記第2係合部は、前記杭本体部の横断面でみて直角三角形の断面形状を有する。

0024

上記構成(10)によれば、第1係合部及び第2係合部は、直角三角形の断面形状を有しており、簡単な構成にて、剥落抑制壁の曲率半径の縮小を抑制することができる。

0025

(11)幾つかの実施形態では、上記構成(5)において、
前記剥落抑制壁は、
前記杭本体部の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部と、
前記杭本体部の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、前記第1側縁部と重なり合った第2側縁部と
を有し、
前記縮径抑制部は、
前記第1側縁部に固定された第1固定台と、
前記第2側縁部に固定された第2固定台と、
前記第1固定台と前記第2固定台との間を延びるボルトと、
前記ボルトに螺合され、前記第1固定台と前記第2固定台との間の距離の縮小を制限する縮径抑制ナット
を有する。

0026

上記構成(11)によれば、ボルト及び縮径抑制ナットを利用して、第1固定台と第2固定台との間の距離の縮小を制限することによって、簡単な構成にて、剥落抑制壁の曲率半径の縮小を抑制することができる。

0027

(12)幾つかの実施形態では、上記構成(5)において、
前記剥落抑制壁は、
前記杭本体部の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部と、
前記杭本体部の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、前記第1側縁部と重なり合った第2側縁部と
を有し、
前記縮径抑制部は、前記杭本体部の径方向にて前記剥落抑制壁の内側に前記剥落抑制壁に接するように配置され、螺旋形状を有する螺旋部材によって構成されている。

0028

上記構成(12)によれば、螺旋形状を有する螺旋部材によって、簡単な構成にて、剥落抑制壁の曲率半径の縮小を抑制することができる。

0029

(13)幾つかの実施形態では、上記構成(5)において、
前記剥落抑制壁は、
前記杭本体部の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部と、
前記杭本体部の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、前記第1側縁部と重なり合った第2側縁部と
を有し、
前記縮径抑制部は、
前記杭本体部の径方向にて前記剥落抑制壁の内側に配置された袋と、
前記袋内に充填された水と、
を有する。

0030

上記構成(13)によれば、水が充填された袋によって、簡単な構成にて、剥落抑制壁の曲率半径の縮小を抑制することができる。

0031

(14)幾つかの実施形態では、上記構成(1)乃至(13)の何れか1つにおいて、
前記剥落抑制壁の曲率半径を縮小可能な縮径部を更に備える。

0032

上記構成(14)によれば、縮径部によって、剥落抑制壁の曲率半径を縮小させることができ、杭本体部の中空部に剥落抑制壁を容易に配置することができる。

0033

(15)幾つかの実施形態では、上記構成(14)において、
前記剥落抑制壁は、
前記杭本体部の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部と、
前記杭本体部の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、前記第1側縁部と重なり合った第2側縁部と
を有し、
前記縮径部は、
前記第1側縁部に固定された第1固定台と、
前記第2側縁部に固定された第2固定台と、
前記第1固定台と前記第2固定台との間を延びるボルトと、
前記ボルトに螺合され、前記第1固定台と前記第2固定台との間の距離の縮小を前記ボルトと共に実現可能な縮径ナットと、
を有する。

0034

上記構成(15)によれば、ボルト及び縮径ナットを利用して、第1固定台と第2固定台との間の距離の縮小を実現することによって、簡単な構成にて、剥落抑制壁の曲率半径を縮小させることができる。この結果として、上記構成(15)によれば、杭本体部の中空部に剥落抑制壁を容易に配置することができる。

0035

(16)本発明の少なくとも一実施形態に係るコンクリート杭の製造方法は、
コンクリートを含み、中空部を有する円筒形状の杭本体部を用意する杭本体部用意工程と、
第1側縁部及び第2側縁部を有する金属製の剥落抑制壁を用意する剥落抑制壁用意工程と、
前記第1側縁部と前記第2側縁部が相互に重なり合うように、前記剥落抑制壁を前記中空部に挿入可能な縮小状態まで湾曲させる縮径工程と、
前記剥落抑制壁が前記縮小状態を維持するように前記剥落抑制壁を拘束する拘束工程と、
前記拘束工程の後、前記縮小状態にある前記剥落抑制壁を前記杭本体部に挿入する挿入工程と、
前記挿入工程の後、前記剥落抑制壁の拘束を解除し、前記剥落抑制壁を前記杭本体部の内周面に接触させる拡径工程と、
を備える。

0036

上記構成(16)によれば、剥落抑制壁を縮小状態に拘束して杭本体部の中空部に挿入し、拘束を解除することで、杭本体部の内周面に接するように湾曲した剥落抑制壁を杭本体部の中空部に容易に配置することができる。
そして、上記構成(16)のコンクリート杭の製造方法によって製造されたコンクリート杭では、杭本体部に曲げモーメントや剪断力が作用して変形したときに、杭本体部の内周面から杭本体部の一部が剥落することが抑制される。この結果として、コンクリート杭の曲げ耐力及び剪断耐力を従来よりも改善することができる。

0037

(17)幾つかの実施形態では、上記構成(16)において、
前記拘束工程において、前記剥落抑制壁の両端部を前記縮小状態にて拘束手段によって拘束し、
前記挿入工程にて、前記拘束手段によって拘束されている前記剥落抑制壁を前記杭本体部の中空部に挿入し、
前記拡径工程にて、前記拘束手段による前記剥落抑制壁の拘束を解除する。

0038

上記構成(17)によれば、剥落抑制壁の軸方向の両端部を拘束手段で拘束し、拘束された剥落抑制壁を杭本体部の中空部に挿入するので、剥落抑制壁を容易に挿入することができる。また、拡径工程では拘束手段による拘束を解除することで、剥落抑制壁を杭本体部の内周面に容易に接触させることができる。

発明の効果

0039

本発明の少なくとも一実施形態によれば、曲げ耐力及び剪断耐力が従来よりも改善されたコンクリート杭及びコンクリート杭の製造方法が提供される。

図面の簡単な説明

0040

本発明の第1実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭の概略的な縦断面図である。
図1中のII−II線に沿う概略的な横断面図である。
図1の外殻鋼管付きコンクリート杭に適用された剥落抑制壁を概略的に示す斜視図である。
本発明の第2実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭の概略的な縦断面図である。
図4中のV−V線に沿う概略的な断面図である。
本発明の第3実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭に適用可能な剥落抑制壁を概略的に示す斜視図である。
図6の剥落抑制壁を縮径された状態で概略的に示す斜視図である。
本発明の第4実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭の概略的な横断面図であり、図中円内は、一部を拡大して示している。
本発明の第5実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭の概略的な横断面図であり、図中円内は、一部を拡大して示している。
本発明の第6実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭の概略的な横断面図であり、図中円内は、一部を拡大して示している。
本発明の第7実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭の概略的な縦断面図である。
図11中のXII—XII線に沿う概略的な断面図である。
図11の外殻鋼管付きコンクリート杭に適用された縮径抑制部を概略的に示す斜視図である。
本発明の第8実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭に適用可能な縮径抑制部を概略的に示す斜視図である。
図14の螺旋部材と共にピッチ決定部材を概略的に示す断面図である。
本発明の第9実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭の概略的な縦断面図である。
本発明の第10実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭の概略的な縦断面図である。
本発明の第11実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭に適用可能な袋を概略的に示す断面図である。
本発明の第12実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭の概略的な縦断面図である。
本発明の第13実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭の概略的な縦断面図である。
本発明の第14実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭の横断面の一部の拡大図である。
本発明の第15実施形態に係るプレストレストコンクリート杭の概略的な縦断面図である。
本発明の第16実施形態に係るコンクリート杭の製造方法の概略的な手順を示すフローチャートである。
拘束工程の一例を説明するための図である。
拘束工程の一例を説明するための図である。
拘束工程の一例を説明するための図である。
拘束工程の一例を説明するための図である。

実施例

0041

以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。

0042

〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る外殻鋼管付きコンクリート杭(以下、SC杭とも称する)1aの構成を概略的示す縦断面図である。図2は、図1中のII−II線に沿う概略的な断面図である。図3は、SC杭1aに適用された剥落抑制壁3aを概略的に示す斜視図である。

0043

図1に示したように、SC杭1aは、杭本体部5と、外殻鋼管7と、一対の端板9と、剥落抑制壁3aとを有している。
杭本体部5は、コンクリートによって構成されている。杭本体部5は、円筒形状を有し、軸線方向に延びる中空部11を有する。中空部11は、円柱形状の空洞であり、杭本体部5を貫通している。

0044

外殻鋼管7は、円筒形状を有しており、杭本体部5の外周面を覆っている。外殻鋼管7は、金属によって構成され、例えば、一般構造用圧延鋼材によって構成されている。外殻鋼管7は、例えば、300mm以上1500mm以下の外径を有し、外殻鋼管7の外径は、SC杭1aの外径に相当する。また、外殻鋼管7は、例えば、4.5mm以上25mm以下の肉厚を有する。

0045

一対の端板9は、それぞれ環形状を有し、杭本体部5の両端面を覆っている。ただし、端板9は中空部11に連なる開口を有しており、中空部11は端板9によって覆われていない。端板9は、金属によって構成され、例えば、一般構造用圧延鋼材によって構成されている。一対の端板9は、外殻鋼管7の両端にそれぞれ溶接されている。

0046

剥落抑制壁3aは、杭本体部5の中空部11に配置され、杭本体部5の内周面13に接するように内周面13に沿って湾曲している。剥落抑制壁3aは、金属によって構成され、例えば、一般構造用圧延鋼材によって構成されている。なお、剥落抑制壁3aの材料は、一般構造用圧延鋼材に限定されることはなく、形状記憶合金超弾性合金であってもよい。
より具体的には、剥落抑制壁3aは、金属製の板を湾曲させるか、若しくは、金属製の管を軸線方向に切断することにより形成されている。このため、剥落抑制壁3aは中空部11の一部を占めているが、剥落抑制壁3aの内側には、中空部11の残部が存在している。

0047

上述した第1実施形態のSC杭1aによれば、金属製の剥落抑制壁3aが、杭本体部5の中空部11に配置され、杭本体部5の内周面13に接している。このため、杭本体部5に曲げモーメントや剪断力が作用して杭本体部5が変形したときに、剥落抑制壁3aによって、杭本体部5の内周面13から杭本体部5の一部が剥落することが抑制される。この結果として、SC杭1aによれば、剥落抑制壁3aを有していないSC杭と比べて曲げ耐力及び剪断耐力を向上させることができる。

0048

また、上述した第1実施形態のSC杭1aは、外殻鋼管7を有することにより、コンクリートのみからなる杭、例えばプレストレストコンクリート杭よりも高い曲げ耐力及び剪断耐力を有しているが、金属製の剥落抑制壁3aによって杭本体部5の内周面13から杭本体部5の一部が剥落することが抑制されることで、曲げ耐力及び剪断耐力を更に向上させることができる。

0049

好ましくは、剥落抑制壁3aは、杭本体部5の径方向外側に向かって付勢するように杭本体部5の内周面13の変形に追随可能に弾性的に接触している。
このように、剥落抑制壁3aが、杭本体部5の径方向外側に向かって付勢するように杭本体部5の内周面13に弾性的に接触している場合、杭本体部5が変形したときでも杭本体部5の内周面13と剥落抑制壁3aとの間に隙間が生じることが抑制される。この結果として、剥落抑制壁3aによって、杭本体部5の一部が剥落することを確実に抑制することができ、曲げ耐力及び剪断耐力を従来よりも改善することができる。
なお、剥落抑制壁3aが杭本体部5の内周面に弾性的に接触するように剥落抑制壁3aは自由状態、即ち剥落抑制壁3aを杭本体部5内から取り出した状態では、杭本体部5の内周面13の直径又は曲率半径よりも大きい直径又は曲率半径を有する。

0050

〔第2実施形態〕
図4は、本発明の第2実施形態に係るSC杭1bの構成を概略的示す縦断面図である。図5は、図4中のV−V線に沿う概略的な断面図である。
なお、第2実施形態以降の説明では、先行する実施形態と異なる構成について主に説明し、先行する実施形態にて説明した構成と同一又は類似の形状又は機能を有する構成については、図中に同一の符号を付して説明を省略又は簡略化する。
SC杭1bでは、剥落抑制壁3aに代えて、剥落抑制壁3bが使用されている。剥落抑制壁3bは、第1部分15と、杭本体部5の軸線方向にて第1部分15と異なる位置にあり、第1部分15よりも厚い第2部分17とを有する点において、剥落抑制壁3aと異なっている。

0051

上述したSC杭1bによれば、第1部分15よりも厚い第2部分17を、より大きな曲げモーメントや剪断力が加わる領域に配置することで、より大きな曲げモーメントや剪断力が加わる領域で、杭本体部5の一部が剥落することを抑制することができる。この結果として、SC杭1bによれば、曲げ耐力及び剪断耐力を従来よりも改善することができる。

0052

〔第3実施形態〕
図6及び図7は、剥落抑制壁3a,3bに代えて使用可能な剥落抑制壁3cを概略的に示す斜視図である。図6及び図7に示したように、剥落抑制壁3cは、螺旋状に延びる金属製の板によって構成されている点において、剥落抑制壁3a,3bと異なっている。
なお、図7の剥落抑制壁3cは、螺旋の軸線方向に伸張した状態を示しており、螺旋状に延びる隙間19を有している。これに対し、図6の剥落抑制壁3cは、螺旋の軸線方向に収縮した状態を示しており、図7に示したような螺旋状の隙間19を有していない。
図6に示した状態の剥落抑制壁3cであれば、杭本体部5の内周面13を隙間無く覆うことができる。
なお、本実施形態では、剥落抑制壁3cは螺旋状に延びる形状としたが、これに限定されるものではなく、リング状としてもよい。

0053

〔第4実施形態〕
図8は、第4実施形態に係るSC杭1cの概略的な横断面図であり、図中円内は、一部を拡大して概略的に示している。
SC杭1cは、剥落抑制壁3aの曲率半径が小さくなることを抑制する縮径抑制部21を更に有している点において、SC杭1aと異なっている。

0054

縮径抑制部21を有していないSC杭に曲げモーメントや剪断力が作用して杭本体部5が変形したときに、杭本体部5から力が作用して剥落抑制壁3aの曲率半径が縮小してしまうと、杭本体部5の内周面13と剥落抑制壁3aとの間に隙間が生じてしまう。一方、縮径抑制部21を有するSC杭1cによれば、剥落抑制壁3aの曲率半径の縮小が抑制されるので、杭本体部5の内周面13と剥落抑制壁3aとの間に隙間が生じることが抑制される。この結果として、剥落抑制壁3aによって、杭本体部5の一部が剥落することを抑制することができ、曲げ耐力及び剪断耐力を従来よりも向上させることができる。

0055

図8に示したように、剥落抑制壁3aは、杭本体部5の周方向の一端側端部に設けられて軸線方向に延設された第1側縁部23と、杭本体部5の周方向の他端側端部に設けられて軸線方向に延設され、第1側縁部23と重なり合った第2側縁部25とを有する。縮径抑制部21は、第1側縁部23から杭本体部の径方向内側に向かって突出し、杭本体部5の周方向にて第2側縁部25の縁と当接可能な突起27を有する。突起27は、第1側縁部23に固定されている。
上記構成によれば、第1側縁部23と第2側縁部25が相互に重なり合っているので、剥落抑制壁3aによって、杭本体部5の内周面13を隙間無く覆うことができる。
また、上記構成によれば、杭本体部5の周方向にて、突起27に対し第2側縁部25の縁が当接することで、簡単な構成にて、剥落抑制壁3aの曲率半径の縮小を抑制することができる。
なお、杭本体部5の径方向にて、第1側縁部23と第2側縁部25が相互に重なっている領域では、第2側縁部25が第1側縁部23の内側に位置している。

0056

好ましくは、図8に示したように、突起27は、杭本体部5の横断面にてL字形状の断面形状を有し、第2側縁部25の縁を受け入れ可能な凹所を形成している。
上記構成によれば、第2側縁部25の縁が凹所に受け入れられていることで、剥落抑制壁3aの曲率半径が縮小しようとするとき、第2側縁部25の縁が突起27に必ず当接する。このため、剥落抑制壁3aの曲率半径の縮小を確実に抑制することができる。

0057

〔第5実施形態〕
図9は、第5実施形態に係るSC杭1dの概略的な横断面図であり、図中円内は、一部を拡大して概略的に示している。
SC杭1dは、縮径抑制部21の構成において、SC杭1cと異なっている。SC杭1dの縮径抑制部21は、少なくとも1つの第1係合部29と、少なくとも1つの第2係合部31とを有している。
第1係合部29は、第1側縁部23に固定され、第1側縁部23から杭本体部5の径方向内側に向かって突出している。
第2係合部31は、第2側縁部25に固定され、第2側縁部25から杭本体部5の径方向外側に向かって突出している。

0058

そして、第1係合部29及び第2係合部31の各々は、当接面33,35及び摺動面37,39を有する。
当接面33,35は、剥落抑制壁3aの曲率半径が小さくなるように第1側縁部23に対し第2側縁部25が相対変位しようとするときに相互に当接し、第1側縁部23に対する第2側縁部25の相対変位を制限する。
摺動面37,39は、剥落抑制壁3aの曲率半径が大きくなるように第1側縁部23に対し第2側縁部25が相対変位しようとするときに相互に摺動し、第1側縁部23に対する第2側縁部25の相対変位を許容する。

0059

上記構成によれば、剥落抑制壁3aの曲率半径が小さくなるように第1側縁部23に対し第2側縁部25が相対変位しようとするときに、第1係合部29及び第2係合部31の当接面33,35が相互に当接することにより、簡単な構成にて、剥落抑制壁3aの曲率半径の縮小を抑制することができる。
一方、剥落抑制壁3aの曲率半径が大きくなるように第1側縁部23に対し第2側縁部25が相対変位しようとするときに、第1係合部29及び第2係合部31の摺動面37,39が相互に摺動することにより、剥落抑制壁3aの曲率半径の増大が許容される。この結果として、簡単な構成にて、杭本体部5の内周面13に対し剥落抑制壁3aを接触させることができる。

0060

好ましくは、図9に示したように、少なくとも1つの第1係合部29は、杭本体部5の周方向に配列された複数の第1係合部29を含み、少なくとも1つの第2係合部31は、杭本体部5の周方向に配列された複数の第2係合部31を含む。
上記構成によれば、杭本体部5の周方向に配列された複数の第1係合部29及び複数の第2係合部31が設けられており、複数の第1係合部29及び複数の第2係合部31のうち、適当に選択された第1係合部29及び第2係合部31の当接面33,35が相互に当接することによって、杭本体部5の内周面に対し隙間が無い状態で剥落抑制壁3aを接触させることができる。

0061

好ましくは、図9に示したように、第1係合部29及び前記第2係合部31は、杭本体部5の横断面でみて直角三角形の断面形状を有する。
上記構成によれば、第1係合部29及び第2係合部31は、直角三角形の断面形状を有しており、簡単な構成にて、剥落抑制壁3aの曲率半径の縮小を抑制することができる。

0062

〔第6実施形態〕
図10は、第6実施形態に係るSC杭1eの概略的な横断面図であり、図中円内は、一部を拡大して概略的に示している。
SC杭1eは、縮径抑制部21の構成において、SC杭1cと異なっている。SC杭1eの縮径抑制部21は、第1固定台41と、第2固定台43と、ボルト45と、縮径抑制ナット46とを有する。
第1固定台41は、第1側縁部23に固定され、杭本体部5の径方向にて第1側縁部23から内側に突出している。
第2固定台43は、第2側縁部25に固定され、杭本体部5の径方向にて第2側縁部25から内側に突出している。

0063

ボルト45は、第1固定台41と第2固定台43との間を延びている。
縮径抑制ナット46は、ボルト45に螺合され、第1固定台41と第2固定台43との間の距離の縮小を制限する。

0064

上記構成によれば、ボルト45及び縮径抑制ナット46を利用して、第1固定台41と第2固定台43との間の距離の縮小を制限することによって、簡単な構成にて、剥落抑制壁3aの曲率半径の縮小を抑制することができる。
好ましくは、図10に示したように、第1固定台41及び第2固定台43には、ボルト45が挿通されるボルト孔47,48がそれぞれ形成され、ボルト孔47,48は、第1固定台41及び第2固定台43に対するボルト45の角度変化を許容するような形状、例えば長孔形状、を有している。
なお、第1固定台41及び第2固定台43には、ボルト孔47,48に代えて、ボルト45を挿通可能なスリットが形成されていてもよい。

0065

〔第7実施形態〕
図11は、第7実施形態に係るSC杭1fの概略的な横断面図であり、図中円内は、一部を拡大して概略的に示している。図12は、図11中のXII−XII線に沿う概略的な断面図である。図13は、SC杭1fに使用された縮径抑制部21を概略的に示す斜視図である。
SC杭1fは、縮径抑制部21の構成において、SC杭1cと異なっている。SC杭1fの縮径抑制部21は、図11図13に示したように、螺旋部材49によって構成されている。螺旋部材49は、杭本体部5の軸線の周り旋回するように延びる螺旋形状を有し、杭本体部5の径方向にて剥落抑制壁3aの内側に剥落抑制壁3aに接するように配置されている。例えば、螺旋部材49は、金属製の線材を螺旋状に曲げて形成されている。
上記構成によれば、螺旋形状を有する螺旋部材49によって、簡単な構成にて、剥落抑制壁3aの曲率半径の縮小を抑制することができる。
好ましくは、螺旋部材49の螺旋のピッチP(中心間距離)は、50mm以上300mm以下である。

0066

〔第8実施形態〕
図14は、図13の螺旋部材49の変形例として、中空の螺旋部材51を概略的に示す斜視図である。螺旋部材51は、樹脂又はゴムによって構成されたチューブであり、螺旋状に曲げられている。螺旋部材51の内部には、大気圧、好ましくは、大気圧よりも高圧液体、例えば水や油が充填される。チューブは、強化用の繊維を含んでいてもよい。
上記構成によれば、螺旋部材51に液体を充填することによって、螺旋部材51の剛性を高めることができる。このため、螺旋部材51によって、簡単な構成にて、剥落抑制壁3aの曲率半径の縮小を抑制することができる。
なお、螺旋部材51の内部には、液体に代えて、硬化性材料、例えばセメントモルタル又はグラウト等が充填されてもよい。あるいは、螺旋部材51の内部には、液体に代えて、金属製の線材、例えばピアノ線が挿入されていてもよい。またあるいは、螺旋部材51の内部には、繊維等が充填されていてもよい。

0067

好ましくは、図15に示したように、螺旋部材51と共に、螺旋部材51の螺旋のピッチPを決定するピッチ決定部材53が使用される。ピッチ決定部材53は、杭本体部5の軸線方向に延びる延在部55と、延在部55と一体に設けられた複数の環状部57とを有する。複数の環状部57は、杭本体部5の軸線方向にて等間隔に設けられている。例えば、延在部55及び環状部57は、繊維製の帯によって構成されている。
上記構成によれば、複数の環状部57に螺旋部材51を挿通することで、螺旋部材51のピッチPが過大になることが防止され、螺旋部材51によって、剥落抑制壁3aの曲率半径の縮小を確実に抑制することができる。
なお、図15では、2つのピッチ決定部材53が、杭本体部5の直径方向に相互に離間するように配置されているが、ピッチ決定部材53の数は、2つに限定されることはなく、1つであっても、3つ以上であってもよい。
また、本実施形態では、螺旋形状の螺旋部材49、51を用いた場合について説明したが、螺旋形状に限定されるものではなく、リング状の部材を用いてもよい。

0068

〔第9実施形態〕
図16は、第9実施形態に係るSC杭1gの概略的な縦断面図である。SC杭1gは、縮径抑制部21の構成において、SC杭1cと異なっている。SC杭1gの縮径抑制部21は、図16に示したように、杭本体部5の径方向にて剥落抑制壁3aの内側に配置された袋59によって構成されている。袋59は、非伸縮性防水性を有する材料、例えば防水性を有する布等、によって構成されている。袋59には、閉塞可能な給水ポート60が取り付けられており、給水ポート60を通じて、袋59内に液体、好ましくは水、を充填して密封可能である。
袋59には、大気圧、好ましくは大気圧よりも高圧にて液体が充填されており、袋59によって、簡単な構成にて、剥落抑制壁3aの曲率半径の縮小を確実に抑制することができる。
なお、袋59が非伸縮性の材料で構成されている場合、液体の充填により容積が拡大可能なように、液体充填前の袋59は弛みを有する。

0069

〔第10実施形態〕
図17は、第10実施形態に係るSC杭1hの概略的な縦断面図である。SC杭1hは、仕切り部材61、及び、連通管62を有する点において、SC杭1gと異なっている。
仕切り部材61は、SC杭1hの一端側にて、中空部11の開口を覆うように設けられている。仕切り部材61は、例えば、金属製であり、端板9に溶接により固定されている。
連通管62は、仕切り部材61を貫通しており、杭本体部5の軸線方向にてSC杭1hの全長に渡って延びている。
水が充填された袋59は、連通管62の径方向外側に配置され、連通管62を囲みながら、剥落抑制壁3aに接触可能である。

0070

上述したSC杭1hによれば、ソイルセメントが溜まっている杭孔に仕切り部材61側からSC杭1hを沈めたときに、仕切り部材61によって中空部11にソイルセメントが流入することを防止しながら、連通管62を通じてソイルセメントを上方に向かって流すことができる。このため、ソイルセメントによって中空部11が満たされることが防止され、水が充填された袋59を、剥落抑制壁3aに接触させることができる。

0071

〔第11実施形態〕
図18は、図16の袋59の変形例として、相互に連結可能な袋63を概略的に示す断面図である。
図18は、相互に連結された2つの袋63を示している。袋63には、袋63同士を相互に連結するための連結手段が設けられている。連結手段は、複数の袋63の内部を相互に連通させながら、複数の袋63を連結可能である。
具体的には、連結手段は、第1連結部67と、第2連結部69とを有している。
袋63は、第1連結部67及び第2連結部69が取り付けられる開口を有しており、例えば非伸縮性の防水性の材料によって構成されている。
第1連結部67は、中空円筒形状円筒部71と、円筒部71の一端側に一体に設けられた鍔部73と、円筒部71の外周面に設けられた雄ねじ部75とを有する。鍔部73に、袋63の開口縁液密に取り付けられ、円筒部71は、袋63から外側に向かって延びている。

0072

第2連結部69は、第1連結部67の円筒部71の外径よりも大きな内径を有する中空円筒形状の円筒部77と、円筒部77の一端側に一体に設けられた鍔部79と、円筒部77の内周面に設けられた雌ねじ部81とを有する。鍔部79に袋63の開口縁が液密に取り付けられ、円筒部77は、袋63の内側に向かって延びている。
第2連結部69の雌ねじ部81は、第1連結部67の雄ねじ部75と螺合可能に形成されており、2つの袋63を連結する場合、一方の袋63の第2連結部69の雌ねじ部81に、他方の袋63の第1連結部67の雄ねじ部75を螺合すればよい。

0073

上記構成によれば、複数の袋63を連結することで、杭本体部5の軸線方向にて必要な長さだけ、剥落抑制壁3aの内側に袋63を配置することができる。
その上、上記構成によれば、第1連結部67の円筒部71が袋63から外側に向かって延び、第2連結部69の円筒部77が袋63の内側に向かって延びているので、雄ねじ部75と第2連結部69の雌ねじ部81を螺合したときに、第1連結部67の鍔部73と第2連結部69の鍔部79との間の隙間を小さくすることができる。すなわち、2つの袋63を連結したときに、2つの袋63の隙間を小さくすることができる。このため、複数の袋63を用いた場合でも、剥落抑制壁3aの曲率半径の縮小を確実に抑制することができる。

0074

好ましくは、各袋63は、第1連結部67及び第2連結部69を有する。この場合、杭孔にSC杭が設置されたときに、各袋63において、第1連結部67及び第2連結部69のうち、どちらが上方に位置していてもよい。第1連結部67及び第2連結部69のうち、最上方に位置するものは、給水ポート60として使用可能である。第1連結部67及び第2連結部69のうち最上方に位置するものは、蓋85によって閉塞される。一方、第1連結部67及び第2連結部69のうち、最下方に位置するものは、栓83によって閉塞される。

0075

好ましくは、第1連結部67又は第2連結部69には、逆止弁87が設けられる。逆止弁87は、袋63内へ向かう水の流れを許容し、袋63から外に向かう水の流れを禁止するように配置される。
上記構成によれば、給水ポート60を通じて高圧の水を袋63に充填後、袋63内の圧力を低下させることなく、容易に蓋85を取り付けることができる。

0076

〔第12実施形態〕
図19は、第12実施形態に係るSC杭1iの概略的な縦断面図である。SC杭1iは、袋59に代えて、伸縮性を有する材料、例えばゴムによって構成された袋89を有し、更に、押さえ部材91を有する点において、SC杭1hと異なっている。
押さえ部材91は、仕切り部材61とは反対側に位置しており、SC杭1hの他端側にて、中空部11の開口を少なくとも部分的に覆っている。押さえ部材91は、例えば、金属製であり、端板9に固定されている。連通管62は、仕切り部材61及び押さえ部材91を貫通している。
上記構成によれば、袋89が伸縮性を有する材料によって構成されていても、仕切り部材61及び押さえ部材91によって、SC杭1iの外まで袋89が膨らむことが防止される。

0077

〔第13実施形態〕
図20は、第12実施形態に係るSC杭1jの概略的な縦断面図である。SC杭1jは、杭本体部5の径方向にて連通管62が中空部11の中央を貫通し、伸縮性又は非伸縮性の袋体93が、連通管62が挿通される孔95を有する点において、SC杭1hと異なっている。袋体93は、液体が注入されることによって、チューブ形状膨張可能である。
上記構成によれば、中央に連通管62が配置されているので、連通管62によって阻害されることなく、杭本体部5の周方向全域に渡って、剥落抑制壁3aに対し袋体93を接触させることができる。

0078

〔第14実施形態〕
図21は、第14実施形態に係るSC杭1kの横断面の一部を示す部分断面図である。図21に示したように、SC杭1kは、縮径部97を有している点において、図10に示したSC杭1eと異なっている。
縮径部97は、剥落抑制壁3aの曲率半径を縮小可能である。
上述したSC杭1kによれば、縮径部97によって、剥落抑制壁3aの曲率半径を縮小させることができ、杭本体部5の中空部11に剥落抑制壁3aを容易に配置することができる。

0079

好ましくは、縮径部97は、第1側縁部23に固定された第1固定台41と、第2側縁部25に固定された第2固定台43と、第1固定台41と第2固定台43との間を延びるボルト45と、ボルト45に螺合され、第1固定台41と第2固定台43との間の距離の縮小をボルト45と共に実現可能な縮径ナット99と、を有する。
上記構成によれば、ボルト45及び縮径ナット99を利用して、第1固定台41と第2固定台43との間の距離の縮小を実現することによって、簡単な構成にて、剥落抑制壁3aの曲率半径を縮小させることができる。この結果として、上記構成によれば、杭本体部の中空部11に剥落抑制壁3aを容易に配置することができる。

0080

また、上記構成によれば、縮径抑制ナット46を追加するのみで、簡単な構成にて、縮径抑制部21も設けることができる。

0081

〔第15実施形態〕
図22は、第15実施形態に係るプレストレストコンクリート杭(以下、PC杭とも称する)1mの概略的な縦断面図である。PC杭1mは、外殻鋼管7を有しておらず、端板9,9間に渡って設けられた複数のPC鋼棒101を有する点において、SC杭1aと異なっている。
PC杭1mにおいても、金属製の剥落抑制壁3aが、杭本体部5の中空部11に配置され、杭本体部5の内周面13に接している。このため、杭本体部5に曲げモーメントや剪断力が作用して杭本体部5が変形したときに、杭本体部5の内周面13から杭本体部5の一部が剥落することが抑制される。この結果として、PC杭1mによれば、曲げ耐力及び剪断耐力を従来よりも改善することができる。
つまり、本発明は、SC杭に好適であるが、PC杭、高強度プレストレストコンクリート杭PHC杭)、鉄筋コンクリート杭RC杭)等、コンクリートを含み、中空部を有する円筒形状の杭本体部を有する既製のコンクリート杭全般に適用可能である。

0082

〔第16実施形態〕
図23は、本発明の一実施形態に係るコンクリート杭の製造方法の概略的な手順を示すフローチャートである。図23に示したコンクリート杭の製造方法は、上述したSC杭1a〜1kやPC杭1mの製造に使用可能である。
コンクリート杭の製造方法は、杭本体部用意工程S1と、剥落抑制壁用意工程S2と、縮径工程S3と、拘束工程S4と、挿入工程S5と、拡径工程S6とを有している。
杭本体部用意工程S1では、コンクリートを含み、中空部11を有する円筒形状の杭本体部5を用意する。
剥落抑制壁用意工程S2では、第1側縁部23及び第2側縁部25を有する金属製の剥落抑制壁3aを用意する。
縮径工程S3では、第1側縁部23と第2側縁部25が相互に重なり合うように、剥落抑制壁3aを中空部11に挿入可能になるまで曲率半径を縮小させる(以下、この状態を縮小状態という)。当該縮小状態では、剥落抑制壁3aの曲率半径は、杭本体部5の内周面13の曲率半径よりも小さい。
拘束工程S4では、縮径工程S3で湾曲させられた剥落抑制壁3aが縮小状態を維持するように、剥落抑制壁3aを拘束する。
挿入工程S5では、拘束工程S4の後、縮小状態にある剥落抑制壁3aを杭本体部5に挿入する。
拡径工程S6では、挿入工程S5の後、剥落抑制壁3aの拘束を解除し、剥落抑制壁3aを杭本体部5の内周面に接触させる。

0083

上記構成によれば、剥落抑制壁3aを縮小状態に拘束して杭本体部5の中空部11に挿入し、拘束を解除することで、杭本体部5の内周面13に接するように湾曲した剥落抑制壁3aを杭本体部5の中空部11に容易に配置することができる。
そして、上記構成のコンクリート杭の製造方法によって製造されたコンクリート杭では、杭本体部5に曲げモーメントや剪断力が作用して変形したときに、杭本体部5の内周面13から杭本体部5の一部が剥落することが抑制される。この結果として、コンクリート杭の曲げ耐力及び剪断耐力を従来よりも改善することができる。

0084

好ましくは、拘束工程S4にて、縮小状態にある剥落抑制壁3aの両端部を拘束手段により拘束し、挿入工程S5にて、拘束手段により拘束されている前記剥落抑制壁を前記杭本体部の中空部に挿入し、拡径工程S6にて、拘束手段による剥落抑制壁3aの拘束を解除する。
上記構成によれば、剥落抑制壁3aの両端部を拘束手段で拘束し、拘束された剥落抑制壁3aを杭本体部5の中空部11に挿入するので、剥落抑制壁3aを容易に挿入することができる。また、拡径工程S6では拘束手段による拘束を解除することで、剥落抑制壁3aを杭本体部5の内周面13に容易に接触させることができる。

0085

拘束手段としては、図21に示した縮径部97を用いることができる。この場合、縮径工程S3で縮径ナット99を回転させて剥落抑制壁3aを湾曲させれば、縮径工程S3の終了と同時に拘束工程S4も終了し、縮径ナット99によって剥落抑制壁3aを拘束することができる。そして、拡径工程S6で縮径ナット99を逆方向に回転させることで、剥落抑制壁3aを杭本体部5の内周面13に容易に接触させることができる。

0086

図24は拘束工程S4で用いられる拘束手段として、コンクリート杭の横断面とともに、レバーブロック登録商標)103を概略的に示す図である。図24では、剥落抑制壁3aの内面に2つの係合部105が固定され、係合部105,105にレバーブロック(登録商標)103のフックが係合させられている。
この場合、レバーブロック(登録商標)103を操作して係合部105,105同士を接近させることにより、剥落抑制壁3aの曲率半径を容易に縮小させ、拘束することができる。そして、拡径工程S6では、レバーブロック(登録商標)103を操作して係合部105,105を相互に遠ざけることによって、剥落抑制壁3aを杭本体部5の内周面13に容易に接触させることができる。

0087

図25はコンクリート杭の横断面の一部を概略的に示す部分断面図であり、拘束工程S4で用いられる拘束手段として、溶接を用いた場合を説明するための図である。図25では、剥落抑制壁3aの第1側縁部23と第2側縁部25とが、溶接部107によって相互に固定されており、拘束手段としての溶接部107によって、剥落抑制壁3aを容易に拘束することができる。そして、拡径工程S6では、溶接部107をグラインダ等によって削除することによって、剥落抑制壁3aを杭本体部5の内周面13に容易に接触させることができる。

0088

図26は、拘束手段としてのラッシングベルト109によって拘束された剥落抑制壁3aを概略的に示す斜視図である。
ラッシングベルト109は、湾曲させられた剥落抑制壁3aを外側から囲んだ状態で、剥落抑制壁3aを拘束している。なお、ラッシングベルト109を用いた場合のように、剥落抑制壁3aを外側から拘束する場合、予め、剥落抑制壁3aを、杭本体部5よりも長くなるように作製しておくのが好ましい。この場合、挿入工程S5において、ラッシングベルト109等の拘束手段によって拘束される剥落抑制壁3aの両端部が杭本体部5の両端から延出するように、杭本体部5に剥落抑制壁3aを挿入する。そして、拡径工程S6にて拘束を解除した後に、杭本体部5から延出する剥落抑制壁3aの両端部を切断して除去すればよい。

0089

図27は、拘束手段としてのキャップ111を、ラッシングベルト109によって縮小状態に湾曲させられた剥落抑制壁3aとともに概略的に示す斜視図である。
キャップ111は、円筒形状を有し、例えば金属によって構成されている。キャップ111を、縮小状態の剥落抑制壁3aの両端部に外嵌することによって、剥落抑制壁3aを拘束可能である。この場合、剥落抑制壁3aを湾曲させるための湾曲手段としてのラッシングベルト109は、キャップ111を剥落抑制壁3aに装着後に、取り外してもよい。そして、挿入工程S5では、キャップ111によって拘束された剥落抑制壁3aが杭本体部5の中空部11に挿入される。
キャップ111を用いる場合、キャップ111を取り外すことができれば、杭本体部5よりも長くなるように剥落抑制壁3aを作製しておく必要はない。
なお、剥落抑制壁3aを外側から湾曲可能且つ拘束可能な拘束手段としては、ラッシングベルト109の外に、レバーブロック(登録商標)を用いることができる。また、剥落抑制壁3aを外側から拘束可能な拘束手段としては、キャップ111の外に、針金チェーン等を用いることができる。
最後に、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。

0090

1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h,1i,1j,1k外殻鋼管付きコンクリート杭(SC杭)
1mプレストレストコンクリート杭(PC杭)
3a,3b,3c剥落抑制壁
5杭本体部
7外殻鋼管
9端板
11中空部
13内周面
15 第1部分
17 第2部分
19 隙間
21縮径抑制部
23 第1側縁部
25 第2側縁部
27突起
29 第1係合部
31 第2係合部
33,35 当接面
37,39摺動面
41 第1固定台
43 第2固定台
45ボルト
46 縮径抑制ナット
47,48ボルト孔
49,51螺旋部材
53ピッチ決定部材
55 延在部
57 環状部
59,63,89 袋
60給水ポート
61仕切り部材
62連通管
67 第1連結部
69 第2連結部
71円筒部
73 鍔部
75雄ねじ部
77 円筒部
79 鍔部
81雌ねじ部
83 栓
85 蓋
87逆止弁
91押さえ部材
93袋体
95 孔
97 縮径部
99 縮径ナット
101PC鋼棒
103レバーブロック(登録商標)
105 係合部
107溶接部
109ラッシングベルト
111 キャップ

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