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図面 (5)

課題

抗酸化能力リパーゼ阻害活性抗アレルギー活性黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性等の有用な効能を有する、モモ抽出物及びその応用品を提供する。

解決手段

モモの又は枝のエタノール抽出物を含有することを特徴とする組成物

概要

背景

モモ(Amygdalus persica、又はPrunus persica Batsch)の栽培過程においては、果実結実数や大きさを調整することを目的として、枝の剪定未成熟果実間引く「摘果」という作業が行われる。そのような過程で得られた剪定枝や未成熟果実は、従来廃棄されるものであった。これらを有効利用することが求められている。

モモはバラ科(Rosaceae)モモ属(Amygdaluls)の植物であり、古来より生薬として利用されてきた。これまでに、モモのエッセンスメラノサイトデンドライト伸張抑制効果を有すること(特許文献1)、モモの花(白桃花)から抽出した抽出物エラスターゼ阻害作用及びコラゲナーゼ阻害作用を有すること(特許文献2)、モモの未成熟果実から得られた抽出物がエラスターゼ活性抑制作用を有すること(特許文献3)、などが見出されてきており、これらを配合した化粧料が知られている。

一方、近年、環境や食生活の変化に伴い、過剰な活性酸素の発生、肥満花粉症アトピー等が様々な問題が取りざたされている。
活性酸素はエネルギー産生生体防御ステムなどに利用されるが、高い反応性を有するため細胞機能が損傷したり、より高い反応性を有するフリーラジカル種が発生する原因となるなど様々な機能障害の原因となる。通常であればこれら「酸化ストレス」から体を防御する機構が働くが、その能力を超える活性酸素が存在すると生体機能が損傷され、様々な慢性疾患の原因になるとされている。そこで必要以上の活性酸素種の生成を未然に防いだり、発生した活性酸素種やフリーラジカル捕捉したりするような、体を防御する生体抗酸化機能を持つ物質あるいは機構を生物は必要としている。

また、肥満の原因は環境、遺伝など数多くの要因があるが、肥満の原因自体は消費エネルギーよりも摂取エネルギーが過剰であることに尽きる。リパーゼは、脂肪を分解する酵素で、膵臓から十二指腸分泌されるリパーゼは脂肪の消化・吸収に大きく関与しているため、リパーゼ活性阻害するような物質は、摂取エネルギーを低下させ、抗肥満効果を発揮する有効なアプローチの一つとして考えられている。

花粉症や食物アレルギーに代表されるアレルギー性疾患の最近の増加傾向は大きな社会問題となっている。これらの多くはIgE依存性アレルギーI型)と言われ、食物花粉中の特定のタンパク質抗原)が、体内侵入したときに、肥満細胞における生体防御機構(抗原抗体反応)が過剰に反応して、鼻水目などの炎症症状を起こすものである。この炎症症状を引き起こす、ヒスタミンなどの炎症介在物質を含む顆粒球細胞外へと放出される反応を抑えることにより、アレルギー症状緩和が期待できるとされている。

また、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、ヒトの皮膚表面や毛孔に存在する常在菌の一つであり、通常ヒトに対しては無害であるが、菌数が多い場合はニキビアトピー性皮膚炎原因菌ともなりうる。

概要

抗酸化能力リパーゼ阻害活性抗アレルギー活性、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性等の有用な効能を有する、モモの抽出物及びその応用品を提供する。 モモの又は枝のエタノール抽出物を含有することを特徴とする組成物。なし

目的

本発明の目的は、抗酸化活性等の有用な効能を有する、モモの抽出物及びその応用品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

モモ又は枝のエタノール抽出物を含有することを特徴とする組成物

請求項2

前記モモが、花モモである請求項1に記載の組成物。

請求項3

抗酸化組成物である請求項1または2に記載の組成物。

請求項4

リパーゼ阻害用組成物である請求項1または2に記載の組成物。

請求項5

抗アレルギー組成物である請求項1または2に記載の組成物。

請求項6

黄色ブドウ球菌抗菌組成物である請求項1または2に記載の組成物。

請求項7

請求項1から6のいずれかに記載の組成物を含有することを特徴とする化粧用組成物

請求項8

請求項1から6のいずれかに記載の組成物を含有することを特徴とする機能性食品

請求項9

モモの果柄水抽出物を含有することを特徴とする抗酸化組成物。

技術分野

0001

本発明は、モモ抽出物及びその応用品に関する。

背景技術

0002

モモ(Amygdalus persica、又はPrunus persica Batsch)の栽培過程においては、果実結実数や大きさを調整することを目的として、枝の剪定未成熟果実間引く「摘果」という作業が行われる。そのような過程で得られた剪定枝や未成熟果実は、従来廃棄されるものであった。これらを有効利用することが求められている。

0003

モモはバラ科(Rosaceae)モモ属(Amygdaluls)の植物であり、古来より生薬として利用されてきた。これまでに、モモのエッセンスメラノサイトデンドライト伸張抑制効果を有すること(特許文献1)、モモの花(白桃花)から抽出した抽出物がエラスターゼ阻害作用及びコラゲナーゼ阻害作用を有すること(特許文献2)、モモの未成熟果実から得られた抽出物がエラスターゼ活性抑制作用を有すること(特許文献3)、などが見出されてきており、これらを配合した化粧料が知られている。

0004

一方、近年、環境や食生活の変化に伴い、過剰な活性酸素の発生、肥満花粉症アトピー等が様々な問題が取りざたされている。
活性酸素はエネルギー産生生体防御ステムなどに利用されるが、高い反応性を有するため細胞機能が損傷したり、より高い反応性を有するフリーラジカル種が発生する原因となるなど様々な機能障害の原因となる。通常であればこれら「酸化ストレス」から体を防御する機構が働くが、その能力を超える活性酸素が存在すると生体機能が損傷され、様々な慢性疾患の原因になるとされている。そこで必要以上の活性酸素種の生成を未然に防いだり、発生した活性酸素種やフリーラジカル捕捉したりするような、体を防御する生体抗酸化機能を持つ物質あるいは機構を生物は必要としている。

0005

また、肥満の原因は環境、遺伝など数多くの要因があるが、肥満の原因自体は消費エネルギーよりも摂取エネルギーが過剰であることに尽きる。リパーゼは、脂肪を分解する酵素で、膵臓から十二指腸分泌されるリパーゼは脂肪の消化・吸収に大きく関与しているため、リパーゼ活性阻害するような物質は、摂取エネルギーを低下させ、抗肥満効果を発揮する有効なアプローチの一つとして考えられている。

0006

花粉症や食物アレルギーに代表されるアレルギー性疾患の最近の増加傾向は大きな社会問題となっている。これらの多くはIgE依存性アレルギーI型)と言われ、食物花粉中の特定のタンパク質抗原)が、体内侵入したときに、肥満細胞における生体防御機構(抗原抗体反応)が過剰に反応して、鼻水目などの炎症症状を起こすものである。この炎症症状を引き起こす、ヒスタミンなどの炎症介在物質を含む顆粒球細胞外へと放出される反応を抑えることにより、アレルギー症状緩和が期待できるとされている。

0007

また、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は、ヒトの皮膚表面や毛孔に存在する常在菌の一つであり、通常ヒトに対しては無害であるが、菌数が多い場合はニキビアトピー性皮膚炎原因菌ともなりうる。

先行技術

0008

特開2001−199867号公報
特開2001−302439号公報
特開2011−105693号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、モモの部位ごと又は抽出方法の違いごとに網羅的にモモの抽出物の機能性を探索した例はこれまでになく、モモの部位ごと又は抽出方法の違いによるモモの抽出物の抗酸化活性リパーゼ阻害活性抗アレルギー活性抗菌活性等は具体的には知られていなかった。

0010

かかる状況下、本発明の目的は、抗酸化活性等の有用な効能を有する、モモの抽出物及びその応用品を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

以上に鑑み、本件の発明者は、モモの抽出物について、部位ごと又は抽出方法の違いごとに網羅的に機能性を探索する研究を開始した。本件の発明者は、モモの各部位の抽出物について鋭意検討した結果、モモの又は枝のエタノール抽出物が、抗酸化活性、リパーゼ阻害活性、抗アレルギー活性、及び、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性を有することを見出した。また、本件の発明者は、モモの果柄水抽出物が抗酸化活性を有することを見出した。当該知見に基づいて、本発明は完成された。

0012

すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
(1)モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する組成物
(2) 前記モモが、花モモである前記(1)に記載の組成物。
(3)抗酸化組成物である前記(1)または(2)に記載の組成物。
(4)リパーゼ阻害用組成物である前記(1)または(2)に記載の組成物。
(5)抗アレルギー組成物である前記(1)または(2)に記載の組成物。
(6)黄色ブドウ球菌用抗菌組成物である前記(1)または(2)に記載の組成物。
(7) 前記(1)から(6)のいずれかに記載の組成物を含有する化粧用組成物
(8) 前記(1)から(6)ののいずれかに記載の組成物を含有する機能性食品
(9) モモの果柄の水抽出物を含有する抗酸化組成物。

発明の効果

0013

本発明によれば、抗酸化活性、リパーゼ阻害活性、抗アレルギー活性、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性等の有用な効能を有する組成物及びその応用品が提供される。

図面の簡単な説明

0014

図1は、モモの各部位の抽出物について、相対ORAC値を示すグラフである。Wは水抽出物、Eはエタノール抽出物を示す。(a)モモの各部位の抽出物1mg中の相対ORAC値を示すグラフである(平均±SD、n=4)。(b)モモの各部位の素材乾燥重量(g)あたりに換算した相対ORAC値を示すグラフである(平均±SD、n=4)。
図2は、モモの各部位の抽出物について、リパーゼ阻害活性に与える影響を示すグラフである。BLブランクサンプルを添加していない場合)を100とし、ポジティブコントロール(Orl:オルリスタット)及び各抽出物サンプルを相対値で示した。(W:水抽出物、E:エタノール抽出物、平均±SD、n=3、横軸数値最終濃度(μg/mL) ** p<0.01を示す。
図3は、モモの各部位の抽出物がβ−ヘキソサミニダーゼ抑制に与える影響及び細胞生存率(%)への影響を示すグラフである。Wは水抽出物、Eはエタノール抽出物を示す。コントロールと各抽出物間の有意差t検定により判定した:*はp<0.05を示し、**はp<0.01を示す。(a)モモの枝、蕾、皮、果肉の抽出物がβ−ヘキソサミニダーゼ抑制に与える影響及び細胞の生存率(%)への影響を示すグラフである。(b)摘果モモ真空乾燥残渣及び成熟モモ真空乾燥残渣がβ−ヘキソサミニダーゼ抑制に与える影響及び細胞の生存率(%)への影響を示すグラフである。
図4は、実採取用モモ及び花モモのそれぞれの枝、蕾、及び花の各抽出物について、相対ORAC値を示すグラフである。Wは水抽出物、Eはエタノール抽出物を示す。(a)モモの各部位の抽出物1mg中の相対ORAC値を示すグラフである(平均±SD、n=4)。(b)モモの各部位の素材の乾燥重量(g)あたりに換算した相対ORAC値を示すグラフである(平均±SD、n=4)。
図5は、実採取用モモ及び花モモのそれぞれの枝、蕾、及び花の各抽出物について、大腸菌(E. coli)及び黄色ブドウ球菌(S. aureus)に対する抗菌活性を示すグラフである(平均±SD、n=3、ソルビン酸の最終濃度:400μL/mL、抽出物の最終濃度:800μL/mL)。Wは水抽出物、Eはエタノール抽出物を示す。

0015

以下に本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本明細書で特段に定義されない限り、本発明に関連して用いられる科学用語及び技術用語は、当業者によって一般に理解される意味を有するものとする。

0016

<モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する組成物>
本発明は、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する組成物(以下、「本発明の組成物」と称する場合がある。)に関する。
本発明の組成物は、抽出溶媒としてエタノールを用いた、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有することに特徴がある。抽出溶媒としてエタノールを用いたモモの蕾又は枝のエタノール抽出物は、果柄、外果皮内果皮の抽出物に比べて、優れた抗酸化活性、リパーゼ阻害活性、抗アレルギー活性、及び、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性を有する。

0017

一態様において本発明の組成物は化粧用組成物又は機能性食品であってもよい。

0018

本明細書において、モモとは、Amygdalus persica又はPrunus persica Batschに属する植物を意味し、その品種は特に限定されないが、鑑賞用として栽培される花モモであることが好ましい。

0019

モモの各部位について、以下に説明する。蕾は、開花前の花を意味する。枝は、から分かれたや葉の総称であり、好ましくは幹から分かれた茎である。果柄は、果実のヘタの部分を意味する。外果皮は、モモ果実の皮の部分を意味する。内果皮はモモ果実の果肉部分を意味する。本発明において、蕾及び枝は剪定枝から分割して得るのが好ましく、果柄、外果皮及び内果皮は、摘果作業で得られた果実を分割して得るのが好ましい。

0020

また、本発明において、「抽出物」とは、抽出対象となるモモの蕾又は枝、もしくは、モモの蕾又は枝を必要に応じて乾燥、細切したものを溶媒抽出して、有効成分の含有率を高めた形態のものを総括した概念である。具体的にはモモの蕾又は枝を抽出原料として得られる抽出液、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、又はこれらの粗精製物若しくは精製物のいずれもが含まれる。また、抽出液を乾燥して得られる乾燥物も、抽出物に該当する。

0021

抽出物の調製は、モモの蕾又は枝に分割した材料を、そのまま又は乾燥した上で、必要に応じて細切又は粉砕し、抽出溶媒に一定時間浸漬して抽出したり、得られた抽出液を乾固させることにより得ることができる。

0022

抽出は、公知の抽出方法により行うことができる。例えば、モモの蕾又は枝の材料を抽出溶媒に一定時間、必要に応じて振盪又は撹拌しながら浸漬し、抽出溶媒に対して可溶性を有する成分を溶出させることで行う。抽出温度は、当業者が適宜設定することができるが、0℃〜78℃又は5℃〜40℃で抽出するのが好ましい。

0023

モモの蕾又は枝の材料と抽出溶媒の比率は、本発明の目的を損なわない範囲で使用目的等に応じて当業者が適宜設定することができるが、材料(モモの蕾又は枝)を1とした場合の抽出溶媒の重量は1〜100又は1〜20の範囲であることが好ましい。

0024

抽出時間は、本発明の目的を損なわない範囲で、使用目的等に応じて当業者が適宜設定することができる。例えば、抽出時間は、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間であってもよい。
抽出物は、濾過遠心分離など公知の方法によりモモの蕾又は枝の材料と分離することにより抽出液として得てもよい。さらに、抽出物は、抽出液を凍結乾燥又は減圧濃縮により乾固又は濃縮させたものであってもよい。

0025

本発明の組成物は、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する限り、他の成分を含んでいても又は含んでいなくてもよい。本発明の組成物が含みうる他の成分は、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物の有効性を損なわない限りにおいて特に限定されない。
本発明の組成物が化粧用組成物又は機能性食品である場合、当該組成物が含みうる他の成分としては、例えば、通常化粧品又は機能性食品に用いられる成分、例えば界面活性剤乳化剤増粘剤保存料着色料香料等が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらに該当する成分は当業者に周知であり、当業者は適宜選択して用いることができる。

0026

本発明の組成物の用途は特に限定されないが、以下に説明する抗酸化組成物、リパーゼ阻害用組成物、抗アレルギー組成物、及び、黄色ブドウ球菌用抗菌組成物は、好適な用途である。

0027

<抗酸化組成物>
本発明の抗酸化組成物は、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する。

0028

上述のように、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物は、顕著な抗酸化活性を有するため、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する組成物は、抗酸化組成物として用いることができる。
一態様において、抗酸化組成物としての、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する化粧用組成物又は機能性食品であってもよい。すなわち、本発明のモモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する化粧用組成物又は機能性食品は抗酸化組成物として利用可能である。

0029

なお、組成物の抗酸化活性は、当業者に公知の手法によって評価することができる。例えば、実施例1−2において後述するORAC法を用いて評価してもよい。

0030

また、他の態様において、本発明の抗酸化組成物は、モモの果柄の水抽出物を含有するものであってもよい。モモの果柄の水抽出物は、外果皮、内果皮の抽出物に比べて、優れた抗酸化活性を有する。

0031

モモの果柄の水抽出物は、上述したモモの蕾又は枝のエタノール抽出物と同様に公知の抽出方法に抽出することができる。例えば、モモの果柄を水に一定時間、必要に応じて振盪又は撹拌しながら浸漬し、水に対して可溶性を有する成分を溶出させることで行う。抽出温度は、2℃〜100℃、又は4℃〜70℃、で抽出するのが好ましい。pHは特に限定はないが、例えばpH1〜pH13、pH3〜pH10が好ましい。

0032

モモの果柄と抽出溶媒の比率は、本発明の目的を損なわない範囲で使用目的等に応じて当業者が適宜設定することができるが、モモの果柄を1とした場合の抽出溶媒の重量は1〜100又は1〜20の範囲であることが好ましい。

0033

抽出時間は、本発明の目的を損なわない範囲で、使用目的等に応じて当業者が適宜設定することができる。例えば、抽出時間は、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間であってもよい。
抽出物は、濾過や遠心分離など公知の方法によりモモの果柄の材料と分離することにより抽出液として得てもよい。さらに、抽出物は、抽出液を凍結乾燥又は減圧濃縮により乾固又は濃縮させたものであってもよい。

0034

また、モモの果柄の水抽出物を含有する抗酸化組成物は、モモの果柄の水抽出物を含有する限り、他の成分を含んでいても又は含んでいなくてもよく、他の成分は、モモの果柄の水抽出物の有効性を損なわない限りにおいて特に限定されない。

0035

<リパーゼ阻害用組成物>
本発明のリパーゼ阻害用組成物は、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する。

0036

上述のように、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物は、顕著なリパーゼ阻害活性を有するため、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する組成物は、リパーゼ阻害用組成物として用いることができる。
一態様において本発明は、リパーゼ阻害用組成物としての、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する化粧用組成物又は機能性食品であってもよい。すなわち、本発明のモモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する化粧用組成物又は機能性食品はリパーゼ阻害用組成物として利用可能である。

0037

なお、組成物のリパーゼ阻害活性は、当業者に公知の手法によって評価することができる。例えば、実施例1−3に記載するような、リパーゼ阻害剤候補物質の存在下で、蛍光物質を結合したリパーゼ基質を用いてリパーゼ反応を行うことにより、リパーゼ阻害活性を評価してもよい。

0038

<抗アレルギー組成物>
本発明の抗アレルギー組成物は、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する。

0039

上述のように、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物は、顕著な抗アレルギー活性を有するため、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する組成物は、抗アレルギー組成物として用いることができる。
一態様において本発明は、抗アレルギー組成物としての、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する化粧用組成物又は機能性食品であってもよい。すなわち、本発明のモモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する化粧用組成物又は機能性食品は抗アレルギー組成物として利用可能である。

0040

なお、組成物の抗アレルギー活性は、当業者に公知の手法によって評価することができる。例えば、実施例1−4に記載するような、ラット肥満細胞からIgE刺激によって放出される顆粒中のβ−ヘキソサミニダーゼ活性を、評価対象の組成物の存在下及び非存在下で評価することにより、組成物の抗アレルギー活性を評価してもよい。

0041

<黄色ブドウ球菌用抗菌組成物>
本発明の黄色ブドウ球菌用抗菌組成物は、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する。

0042

上述のように、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物は、黄色ブドウ球菌に対して顕著な抗菌活性を有するため、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する組成物は、黄色ブドウ球菌用抗菌組成物として用いることができる。
一態様において本発明は、黄色ブドウ球菌用抗菌組成物としての、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する化粧用組成物又は機能性食品であってもよい。すなわち、本発明のモモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する化粧用組成物又は機能性食品は黄色ブドウ球菌用抗菌組成物として利用可能である。

0043

なお、組成物の抗菌活性は、当業者に公知の手法によって評価することができる。例えば、実施例2−2に記載するように、細菌の増殖を評価対象の組成物の存在下及び非存在下で評価することにより、組成物の抗菌活性を評価してもよい。

0044

(化粧用組成物)
本発明の化粧用組成物は、前記モモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含む組成物を配合してなることを特徴とする。上述の通り、本発明の組成物に含まれるモモの蕾又は枝のエタノール抽出物は、抗酸化活性、リパーゼ阻害活性、抗アレルギー活性、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性を有し、かつ、各種化粧料基材及び化粧料添加物に対する安定性も高いため、化粧用組成物に好適に使用することができる。

0045

本明細書において、化粧用組成物は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)で定めるところの、医薬部外品および化粧品に該当する組成物である。

0046

化粧用組成物への本発明の組成物の配合割合は任意であり、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物の有効性を十分に発揮する範囲で適宜選択される。例えば、化粧用組成物全量に対してモモの蕾又は枝のエタノール抽出物が0.001〜10重量%であるように配合される。好ましくは0.01〜5重量%、0.01〜1.0重量%である。

0047

本発明の化粧用組成物は、慣用化粧料基材を適宜配合し、所望の剤型とすることができる。その形態は特に制限はなく、固体状でも液体状でもよく、ローションジェル乳液クリームパックパウダー石鹸等の形態が挙げられる。

0049

また、本発明の化粧用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で通常化粧料皮膚外用医薬で使用される任意の成分を添加することができる。かかる任意成分の具体例としては、界面活性剤、アミノ酸、増粘・ゲル化剤酸化防止剤紫外線吸収剤色素剤金属封鎖剤防腐剤pH調整剤、香料、ミツロウ等が挙げられる。これら任意成分の配合割合は、その目的に応じて適宜選択して決定することができる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、他の薬効植物抽出物を添加してもよい。

0050

なお、本発明の化粧用組成物は、前記モモの果柄の水抽出物を含有する抗酸化組成物を配合してなるものであってもよい。

0051

(機能性食品)
一方、日常的に飲食することで、本発明の組成物を摂取したい場合には、本発明の組成物を食品、飲料に含有させて機能性食品としてもよい。
ここでいう「機能性食品」とは、一般食品に加えて、健康食品、栄養補助食品栄養機能食品、栄養保険食品等、健康の維持の目的で摂取する食品および/又は飲料を意味している。なお、機能性食品として製品化する場合には、食品に用いられる様々な添加剤、具体的には、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤漂白剤防菌防黴剤酸味料調味料、乳化剤、強化剤製造用剤、香料等を添加していてもよい。

0052

本発明の機能性食品の対象となる、食品、飲料は特に限定されるものではない。例えば、食品として、菓子ゼリーキャンディームース、ケーキ、クッキービスケット、飴、チューイングガム氷菓など)、乳製品ヨーグルトアイスクリームチーズ、クリームなど)、パン類菓子パンなどにおけるフィリングを含む)、ソーセージハム魚介加工品などの食品類が挙げられる。また、飲料としては、各種の茶類清涼飲料水炭酸飲料コーヒー飲料発泡性酒類(例えばビール発泡酒)、蒸留酒類(例えばスピリッツ)、混成酒類(例えばリキュール甘味果実酒)、栄養ドリンクなどが挙げられる。この中でも、、ゼリーであることが特に好ましい。
本発明の酵素阻害剤は、このような食品、飲料に添加することにより、簡易経口摂取することができる。

0053

本発明の飲食品に含まれる組成物の配合量は、その機能性食品の種類によって異なり、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物の有効性を損なわない限りにおいて適宜調整されるが、例えば、機能性食品全量に対して、モモの蕾又は枝のエタノール抽出物が0.001〜10.0重量%となるように組成物を配合される。好ましくは0.001〜5.0重量%、0.001〜1.0重量%、0.01〜5.0重量%である。

0054

なお、本発明の機能性食品は、前記モモの果柄の水抽出物を含有する抗酸化組成物を配合してなるものであってもよい。

0055

以下に本発明の具体例を示す。これらの具体例は、本発明を理解するための説明を提供することを目的とするものであって、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。

0056

[1]モモ剪定枝及び摘果モモの各部位の抽出物の評価
[実施例1−1](モモの抽出物の調製)
モモの抽出物を得るため、サンプルとしてモモ剪定枝及び摘果モモを用いた。剪定枝を枝と蕾に、摘果モモを果柄(ヘタ)と外果皮(皮)と中果皮(果肉)に分割し、それぞれの供試サンプル凍結乾燥機にて乾固した。乾固物は、水又はエタノールで抽出して、それぞれの供試サンプルについて水抽出物及びエタノール抽出物を得た。

0057

水抽出では、極性の高い親水性化合物が抽出される。一方、エタノール抽出では比較的疎水的な物質が抽出される。このため、水抽出物とエタノール抽出物をそれぞれ調製し、評価することにより、網羅的な機能性の検討が可能となる。
水抽出は、次のように行った。各サンプル1〜5gを量し、水(25℃、100ml)で48時間振盪抽出(180 rpm)した。抽出液を遠心分離し、上澄みを凍結乾燥させて水抽出物を得た。

0058

エタノール抽出は、次のように行った。各サンプル1〜5gを秤量し、エタノール(100ml)で48時間振盪抽出(180 rpm)した。抽出液を濾過し、濾液ロータリーエバポレーターにて濃縮後、デシケータ内で乾固させてエタノール抽出物を得た。

0059

[実施例1−2]抗酸化活性(1)
実施例1−1で得られた各供試サンプルの水抽出物及びエタノール抽出物について、抗酸化活性試験を行った。
抗酸化活性試験は、ORAC(Oxygen Radical Absorbance Capacity)法により行った。ORAC法の原理は次のとおりである。フルオレセインは485 nmの波長の光で励起し、520nm付近の波長の光を発光する。AAPH(2,2’−アゾビス2−アミノプロパン二塩酸塩)から発生したペルオキシラジカルによってフルオレセインが酸化されると光は消光していく。サンプル中に抗酸化物質が存在すると、ペルオキシラジカルは消去され、フルオレセインの消光スピードは遅くなる。ORAC法では、この消光スピードの遅延する能力をサンプルの抗酸化能として評価する方法である。

0060

(1)測定溶液の調整
次の溶液を調製した。
(i)フルオレセイン2Na(FL)溶液:フルオレセイン・2ナトリウム塩45mgを、75mMリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解し、100mLにメスアップしてFLストック溶液#1(1.2mM)を調製した。FLストック溶液#1 50μLにリン酸緩衝液10mLを添加してFLストック溶液#2(6.0μM)とした。FLストック溶液#2 400μLにリン酸緩衝液25mLを添加して、FLワーキング溶液(94.4nM)とした。

0061

(ii)トロロックス(Trolox)標準試料溶液:トロロックス25mgを75mMリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解して、50mLにメスアップした(2mM)。ホールピペットで25mLとり、リン酸緩衝液で100mLにメスアップしてトロロックス・ストック溶液を調製した。トロロックス・ストック溶液100μLにリン酸緩衝液900μLを添加し、50μMトロロックス溶液を調製し、これをリン酸緩衝液で希釈し、25μM、12.5μM、6.25μMトロロックス標準試料溶液を調製した。

0062

(iii)AAPH溶液:AAPHを129mgはかりとり、濃度が1mg/mLになるように75mMリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解した(31.7mM)。

0063

(iv)モモの抽出物のサンプル溶液:各抽出物をはかりとり、濃度が1mg/mLになるように75mMリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解した。これを原液として希釈して用いた。

0064

(2)評価方法
ORAC法による測定は以下の様に行った。
96穴プレートにトロロックス標準試料溶液、試料溶液、及びブランクとして75mMリン酸緩衝液をそれぞれ20μLずつ入れ、94.4μMフルオレセイン溶液を200μL添加した。これを37℃の湯浴で10分間加熱した。さらに、溶解後10分間、37℃で加温した31.7mM AAPH溶液を75μLずつ添加した。AAPHを添加して30秒後から測定を開始させ、37℃、30秒間隔で90分間蛍光強度を測定した。得られた各ウェルでの蛍光強度の測定結果より各サンプルのAUCを算出した。

0065

0066

トロロックス0μMのデータをブランクとし、トロロックスの各標準試料溶液濃度(6.33、3.16、1.58、0.79μg/mL)で得られたデータのAUCの増加量(AUCTrolox−AUCBlank)をnetAUCとした。X軸にトロロックスのnetAUCの平均値、Y軸にトロロックス濃度をとり一次回帰式(Y=aX+b)を作製した。この回帰式を用いて相対ORAC値を算出した。

0067

0068

(3)結果
結果を図1に示す。モモの抽出物1mgあたりでは、蕾のエタノール抽出物、及び果柄(ヘタ)の水抽出物が強い抗酸化活性を示した(図1(a))。また、枝のエタノール抽出物、蕾の水抽出物、果柄(ヘタ)のエタノール抽出物についても、抗酸化活性が認められた。一方、摘果モモの各部位や、摘果モモ・成熟モモの真空乾燥残渣は抗酸化活性が弱かった。
また、図1(b)には、素材の乾燥重量あたりに換算したORAC値を示した。モモの抽出物あたりの結果と同様、蕾のエタノール抽出は強い抗酸化活性を示した。果柄(ヘタ)の水抽出物は抽出効率が低かったため(4.8%)、素材あたりではORAC値は低くなったものの、他の部位に比べて比較的高い値を示した。

0069

[実施例1−3]リパーゼ阻害活性
実施例1−1で得られた各供試サンプルの水抽出物及びエタノール抽出物について、リパーゼ阻害活性を評価した。

0070

(1)評価方法
図2に示した最終濃度になるようにモモの抽出物溶液DMSO溶液)25μLを0.1mM4−メチルウンベリフリルオレエート(4−MUO)(13 mM Tris-HCl, 150 mM NaCl, 1.3 mM CaCl2緩衝液)溶液50μLと混合し、150μg/mL膵臓由来リパーゼ25μLを前記と同様の緩衝液に溶かし、反応の開始とした。反応液を25℃で30分間インキュベートした。0.1Mクエン酸緩衝液(pH4.2)100μLを加えて反応を停止させた後、蛍光強度を測定した(励起波長:460nm、発光波長:355nm)。4−MUOにリパーゼが作用して遊離した4−メチルウンベリフェロンの蛍光強度を測定することで、モモの抽出物がリパーゼ活性に与える影響を評価した。

0071

(2)結果
結果を図2に示す。図2において、グラフの値が低いほどリパーゼ阻害活性が強いことを示している。枝のエタノール抽出物及び蕾のエタノール抽出物は、非常に良いリパーゼ阻害活性を示した。これら二つの部位に関しては、水抽出物でもや阻害活性が認められた。

0072

[実施例1−4]抗アレルギー活性
実施例1−1で得られた各供試サンプルの水抽出物及びエタノール抽出物について、抗アレルギー作用を評価した。ラット肥満細胞様細胞株RBL-2H3を用い、当該細胞からIgE刺激によって放出される顆粒中のβ−ヘキソサミニダーゼ活性を測定し、その抑制作用を検討した。

0073

(1)評価方法
(a)β−ヘキソサミニダーゼ活性の測定
モモの抽出物に抗アレルギー作用があるかどうかについて、以下の手順に従って調べた。
96ウェルプレートにRBL-2H3細胞を分注した(1.0×106細胞/ウェル)。一晩培養後、抗DNP-IgE抗体(2,4−ジニトロフェニル基に結合するIgE抗体)を添加した。さらに一晩培養後、Tyroid buffer(NaCl (130 mM), KCl (5 mM), CaCl2 (1.4 mM), MgCl2・6H2O (1 mM), Glucose (5.6 mM),HEPES(10 mM),BSA (Albumin, from Bovine Serum, Globulin Fre-HG) (1% (w/v), pH7.2))を添加し、30分後にモモの抽出物のサンプルを添加した。30分後DNP(2,4−ジニトロフェノール)を添加し、上清分取した。基質を添加後、吸光度を測定した。

0074

(b)細胞毒性の検討
I型コラーゲンコーティングされた24ウェルプレートに4.0×104細胞/ウェルで細胞を播種CO2インキュベーター(37℃、CO2:5.0%)で培養した。24時間後、培地交換しサンプルを100μg/mLになるように添加した。24時間後、5mg/mLMTT(3−(4,5−ジメチルトリアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド)溶液を50μLずつ各ウェルに添加し、CO2インキュベーターに入れた。4時間後、培地を除去し、MTTを溶解させ、遮光し一晩放置した。翌日プレートリーダーで570nmの吸光度を測定し、生細胞数指標とした。

0075

(2)結果
結果を図3に示す。図3において、折れ線グラフの値が低いほど、抗アレルギー活性が強いことを示している。モモの抽出物では、枝のエタノール抽出物、及び蕾のエタノール抽出物が極めて強い抗アレルギー活性を示した。また、モモ摘果の皮(外果皮)のエタノール抽出物も若干の抗アレルギー活性を有することが示された。

0076

[2]実採取用モモ及び花モモの枝、蕾及び花の抽出物の評価
[実施例2−1]抗酸化活性
(1)モモの抽出物の調整
実採取用モモ及び花モモのそれぞれについて、枝、蕾及び花のサンプルから実施例1−1に記載した方法により水抽出物及びエタノール抽出物を得た。

0077

(2)評価方法
各供試サンプルについて、実施例1−2の(1)、(2)に記載した方法と同様にして、抗酸化活性試験を行った。

0078

(3)結果
結果を図4に示す。図4(a)には、抽出物1mgあたりの抗酸化活性値(ORAC)を示した。枝のエタノール抽出物、蕾のエタノール抽出物に関しては、実採取用モモよりも花モモが極めて強い抗酸化能を示した。特に花モモの枝のエタノール抽出物は、10mg TE/mg以上の値を示した。このことは、抽出物の抗酸化能が、理論上、抗酸化物質であるトロロックス(ビタミンE誘導体)の10倍以上であることを示している。また、図4(b)には、素材あたりに換算したORAC値を示した。抽出効率により、花モモの枝エタノール抽出物と花モモの蕾エタノール抽出物は逆転したが、いずれも極めて強い抗酸化能を示した。

0079

[実施例2−2]抗菌活性
(1)モモの抽出物の調整
実採取用モモ及び花モモのそれぞれについて、枝、蕾及び花のサンプルから実施例1−1に記載した方法により水抽出物及びエタノール抽出物を得た。

0080

(2)評価方法
各供試サンプルについて、大腸菌(Escherichia coli)及び黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に対する抗菌作用を検討した。
(a)サンプル溶液の調製
各供試サンプルをジメチルスルホキシドDMSO) に溶解させ実験に使用した。また、サンプルを含まないDMSOをコントロールとして、ソルビン酸をポジティブコントロールとして用いた。

0081

(b)菌の前培養
供試菌株として、大腸菌についてEscherichia coli NBRC 13276を、黄色ブドウ球菌についてStaphylococcus aureus NBRC3301を、それぞれ用いた。
Nutrient agar (NA)培地上に培養した菌のコロニーを、5mLのNutrient broth (NB) 培地に加え、37℃で18時間振とう培養(1150 rpm)して定常期菌体を得た。得られた定常期の培養液をNB培地で希釈し、OD630=0.4になるよう調製した(E. coli : 109 CFU/mL、S. aureus : 108 CFU/mL)。さらに、これをNB培地で希釈し菌濃度を105 CFU/mLとして抗菌試験に用いた。

0082

(c)抗菌活性の測定
エッペンドルフチューブに445μLのNB培地、50μLの菌液、5μLの供試サンプル溶液を加え、十分に混合した。この溶液を96ウェルプレートに150μLずつ分注し(n=3)、37℃で18時間振とう培養(1150 rpm)した。培養後、630nmにおける濁度を測定し、抗菌活性の指標とした。

実施例

0083

(3)結果
結果を図5に示す。本実施例において供試したサンプルは、大腸菌(E. coli)に対して抗菌活性を示さなかった。一方、黄色ブドウ球菌(S. aureus)に対しては、実採取用モモの枝のエタノール抽出物及び蕾のエタノール抽出物、並びに花モモの枝のエタノール抽出物及び蕾のエタノール抽出物でそれぞれ抗菌活性が認められた。実採取用モモも花モモも、花には抗菌活性は認められなかった。
なお、活性を示したサンプル(枝及び蕾のエタノール抽出物)について、MIC(minimum inhibitory concentration:最小発育阻止濃度)を測定したところ、実採取用モモの枝と蕾は、それぞれ400μL/mLであった。一方、花モモの枝と蕾は、それぞれ1000μL/mLと500μL/mLであった。このことから、実採取用モモの方が、やや抗菌活性が強いものと推察された。

0084

本発明のモモの蕾又は枝のエタノール抽出物を含有する組成物は、抗酸化活性、リパーゼ阻害活性、又は抗アレルギー活性、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性という機能を有し、有用である。

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