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技術 ベント装置及びベント式射出成形機

出願人 株式会社松田製作所
発明者 佐藤節男松川宗太
出願日 2017年7月12日 (3年10ヶ月経過) 出願番号 2017-136096
公開日 2018年2月1日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2018-016075
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の射出成形
主要キーワード 矩形状孔 ボールチェ 長径部分 平面断面視 細糸状 センサ感知 真空引き通路 ベント効果
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年2月1日)のものです。
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図面 (14)

課題

汎用射出装置の一部を交換するだけで、ベント式射出成形機に変更できると共に、そのまま汎用の射出装置としても使用でき、コスト低減資材購買及び組み立ての点でも効率化が図れるベント式射出成形機を提供する。

解決手段

材料供給口13aを備えた加熱筒13と、ゴム材料30を混練して下流側へと送り出す第1スクリュ11と、加熱筒の下流側で当該加熱筒と連通状に備えられるユニット筒部12bと、ユニット筒部内に備えられ、第1スクリュによって送り出されてきたゴム材料を所定形状に押し出し可能なダム部12aと、ユニット筒部内でダム部の下流側に位置する脱気領域12dにて、ダム部によって所定形状に押し出されてきたゴム材料を脱気する真空装置と、を含む脱気ユニット12と、脱気ユニットにて脱気されたゴム材料を、射出装置へと送る通路として機能する連結部とからなり、ダム部は第1スクリュの先端にて着脱可能に備えられている。

概要

背景

通常、射出装置ゴム成形をする場合、様々な要因によりゴム材料中ガス混入する虞があり、このガスはゴム成形品内で空隙となり品質上の問題となっている。そこで、従来から、ゴム材料からこのガスを除去し、成形品の品質を向上させるベント式射出成形機が用いられている。
例えば、従来のベント式射出成形機では、長さ方向の中途部に、外周に複数のスリットを設けたダム部を一体に備え、長さ方向でスクリュ前段部、ダム部、スクリュ後段部の3段構造となっている一体型ベントスクリュを用いていた(特許文献1参照。)。
すなわち、加熱筒内に供給されたゴム材料は、ベントスクリュの回転によりスクリュ前段部で混練されながらダム部へと送り出される。そして、ダム部のスリットを介して細糸状に押し出される際に、ゴム材料内に混入されているガスなどがゴム材料から分離され、かつ真空装置によって吸引排出される。そして、ガスが除去されたゴム材料がスクリュ後段部によってポット内へと押し出される。

このように、ゴム材料から不要なガスを除去するというベント効果は、ゴム材料によって著しく変動する。
このため、従来のベント式射出成形機では、ベント効果を変える場合には異なったダム部の形状にしたベントスクリュ全体を用意・交換しなければならなかった。このような構成のベントスクリュは大変高価であったため、材料によってベントスクリュ全体を交換しなければならないとすると部品コストの高騰化を招くとともに、その都度要する作業コストや作業時の手間を要していた。
また、仮にベント効果の小さいゴム材料を、ベント式射出成形機で射出した場合、単に高価で可塑化能力の低い射出成形機となってしまうという課題があった。すなわち、一般にベント効果と可塑化能力はトレードオフの関係にあるため、同一直径のスクリュを備えた通常(汎用)の射出成形機(ノーベント射出成形装置)で射出した場合と比較すると、ベント式射出成形機で射出した場合には可塑化能力が約1/2に低減してしまう。
したがって、ベント効果の小さい材料を射出する場合にはノーベント式射出成形機を使用するほうが可塑化能力の点では好ましいが、ベント式射出成形機とノーベント式射出成形機の双方を有していなければならずコスト高騰化を招いてしまうという課題を有していた。
また、ベントスクリュの回転によりスクリュ前段部で混練されながらダム部へと送り出されたゴムは、スクリュ後段部によってポット内へと押し出されるが、ゴム材料の種類や計量設定等によっては、そのまま良好にダム部を通過した直後の空間領域に押し出されて行かず、ゴムがせり上がるベントアップが発生し得る。このようなベントアップが発生し、ゴムがダム部を通過直後の空間領域に詰まる真空引きができずベント効果が低下し、さらには射出成形機を停止させてしまうという課題があった。

概要

汎用の射出装置の一部を交換するだけで、ベント式射出成形機に変更できると共に、そのまま汎用の射出装置としても使用でき、コスト低減資材購買及び組み立ての点でも効率化がれるベント式射出成形機を提供する。材料供給口13aを備えた加熱筒13と、ゴム材料30を混練して下流側へと送り出す第1スクリュ11と、加熱筒の下流側で当該加熱筒と連通状に備えられるユニット筒部12bと、ユニット筒部内に備えられ、第1スクリュによって送り出されてきたゴム材料を所定形状に押し出し可能なダム部12aと、ユニット筒部内でダム部の下流側に位置する脱気領域12dにて、ダム部によって所定形状に押し出されてきたゴム材料を脱気する真空装置と、を含む脱気ユニット12と、脱気ユニットにて脱気されたゴム材料を、射出装置へと送る通路として機能する連結部とからなり、ダム部は第1スクリュの先端にて着脱可能に備えられている。

目的

本発明は、このような問題を解決するためになされており、その目的は、汎用の射出成形機の一部を交換するだけで、ベント式射出成形機に変更できると共に、そのまま汎用の射出成形機としても使用でき、コスト低減及び資材購買、組み立ての点でも効率化が図れるベント装置及びベント式射出成形機を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

材料供給口を備えた加熱筒と、前記加熱筒内にて回転可能に備えられ、前記材料供給口から供給された材料を混練して下流側へと送り出す第1スクリュと、前記加熱筒の下流側で、当該加熱筒と連通状に備えられるユニット筒部と、前記ユニット筒部内に備えられ、前記第1スクリュによって送り出されてきた材料を所定形状に押し出し可能なダム部と、前記ユニット筒部内で前記ダム部の下流側に位置する脱気領域にて、前記ダム部によって所定形状に押し出されてきた材料を脱気する真空装置と、を含む脱気ユニットと、前記脱気ユニットにて脱気された材料を、射出装置へと送る通路として機能する連結部と、からなり、前記ダム部は、前記第1スクリュの先端にて着脱可能に備えられていることを特徴とするベント装置

請求項2

前記脱気ユニットは、開閉可能で、かつ前記ダム部を出し入れ可能な蓋部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のベント装置。

請求項3

材料供給口を備えた第一加熱筒と、前記第一加熱筒内にて回転可能に備えられ、前記材料供給口から供給された材料を混練して下流側へと送り出す第1スクリュと、前記第一加熱筒の下流側で、当該第一加熱筒と連通状に備えられるユニット筒部と、前記ユニット筒部内に備えられ、前記第1スクリュによって送り出されてきた材料を所定形状に押し出し可能なダム部と、前記ユニット筒部内で前記ダム部の下流側に位置する脱気領域にて、前記ダム部によって所定形状に押し出されてきた材料を脱気する真空装置と、を含む脱気ユニットと、前記脱気ユニットにて脱気された材料を、射出装置へと送る通路として機能する連結部と、で構成されたベント装置と、前記ベント装置の連結部を着脱可能に連結する被連結部を含んで構成された第二加熱筒と、前記第1スクリュと交差し、前記第二加熱筒内にて回転可能に備えられ、前記被連結部から供給された脱気後の材料を下流側へと送り出す第2スクリュと、で構成された射出装置と、にて構成されており、前記ダム部は、前記第1スクリュの先端にて着脱可能に備えられていることを特徴とするベント式射出成形機

請求項4

前記射出装置には、その上流側に、開閉可能な第二の材料供給口が備えられていることを特徴とする請求項3に記載のベント式射出成形機。

請求項5

前記第1スクリュの他端側は、同軸で、前記脱気ユニット側若しくは前記脱気ユニットの外側で軸支されていることを特徴とする請求項4に記載のベント式射出成形機。

請求項6

材料供給口を備えた加熱筒と、前記加熱筒内にて回転可能に備えられ、前記材料供給口から供給された材料を混練して下流側へと送り出す第1スクリュと、前記加熱筒の下流側で、当該加熱筒と連通状に備えられるユニット筒部と、前記ユニット筒部内に備えられ、前記第1スクリュによって送り出されてきた材料を所定形状に押し出し可能なダム部と、前記ユニット筒部内で前記ダム部の下流側に位置する脱気領域にて、前記ダム部によって所定形状に押し出されてきた材料を、真空引孔を介して外部へと脱気する真空装置と、前記脱気領域から真空引孔内へと上昇してきた材料を前記脱気領域へと押し返すベントクリーナと、を含む脱気ユニットと、前記脱気ユニットにて脱気された材料を、射出装置へと送る通路として機能する連結部と、からなり、前記ダム部が、前記第1スクリュの先端にて着脱可能に備えられており、前記ダム部を挟んで、前記ダム部の先端側には、前記第1スクリュと同軸状に連結されるとともに、前記ダム部の先端面で回転可能に備えられ、前記射出装置へと前記脱気ユニットにて脱気された材料を強制的に送り出す第3スクリュが備えられていることを特徴とするベント装置。

請求項7

前記ダム部には、ダム部の外周面からダム部の中心方向に向けて所定深さをもって凹設され、材料を所定形状に送り出すスリットが設けられており、前記第3スクリュには、前記スリットの凹面よりも突出し、前記スリットを介して送り出されてきた材料を送る螺旋状の送りフライトと、前記射出装置へと送り出す位置から螺旋方向が逆方向に形成されている戻りフライトが形成されていることを特徴とする請求項6に記載のベント装置。

請求項8

材料供給口を備えた第一加熱筒と、前記第一加熱筒内にて回転可能に備えられ、前記材料供給口から供給された材料を混練して下流側へと送り出す第1スクリュと、前記第一加熱筒の下流側で、当該第一加熱筒と連通状に備えられるユニット筒部と、前記ユニット筒部内に備えられ、前記第1スクリュによって送り出されてきた材料を所定形状に押し出し可能なダム部と、前記ユニット筒部内で前記ダム部の下流側に位置する脱気領域にて、前記ダム部によって所定形状に押し出されてきた材料を、真空引孔を介して外部へと脱気する真空装置と、前記脱気領域から真空引孔内へと上昇してきた材料を前記脱気領域へと押し返すベントクリーナと、を含む脱気ユニットと、前記脱気ユニットにて脱気された材料を、射出装置へと送る通路として機能する連結部と、で構成されたベント装置と、前記ベント装置の連結部を着脱可能に連結する被連結部を含んで構成された第二加熱筒と、前記第1スクリュと交差し、前記第二加熱筒内にて回転可能に備えられ、前記被連結部から供給された脱気後の材料を下流側へと送り出す第2スクリュと、で構成された射出装置と、にて構成されており、前記ダム部を挟んで、前記ダム部の先端側には、前記第1スクリュと同軸状に連結されるとともに、前記ダム部の先端面で回転可能に備えられ、前記第2スクリュ側へと前記脱気ユニットにて脱気された材料を強制的に送り出す第3スクリュが備えられていることを特徴とするベント式射出成形機。

請求項9

前記第3スクリュの他端側は、同軸で、前記脱気ユニット側若しくは前記脱気ユニットの外側で軸支されていることを特徴とする請求項8に記載のベント式射出成形機。

技術分野

0001

本発明は、成形材料から不要なガス成分などを除去するベント装置及び当該ベント装置を用いたベント式射出成形機に関する。

背景技術

0002

通常、射出装置ゴム成形をする場合、様々な要因によりゴム材料中にガスが混入する虞があり、このガスはゴム成形品内で空隙となり品質上の問題となっている。そこで、従来から、ゴム材料からこのガスを除去し、成形品の品質を向上させるベント式射出成形機が用いられている。
例えば、従来のベント式射出成形機では、長さ方向の中途部に、外周に複数のスリットを設けたダム部を一体に備え、長さ方向でスクリュ前段部、ダム部、スクリュ後段部の3段構造となっている一体型ベントスクリュを用いていた(特許文献1参照。)。
すなわち、加熱筒内に供給されたゴム材料は、ベントスクリュの回転によりスクリュ前段部で混練されながらダム部へと送り出される。そして、ダム部のスリットを介して細糸状に押し出される際に、ゴム材料内に混入されているガスなどがゴム材料から分離され、かつ真空装置によって吸引排出される。そして、ガスが除去されたゴム材料がスクリュ後段部によってポット内へと押し出される。

0003

このように、ゴム材料から不要なガスを除去するというベント効果は、ゴム材料によって著しく変動する。
このため、従来のベント式射出成形機では、ベント効果を変える場合には異なったダム部の形状にしたベントスクリュ全体を用意・交換しなければならなかった。このような構成のベントスクリュは大変高価であったため、材料によってベントスクリュ全体を交換しなければならないとすると部品コストの高騰化を招くとともに、その都度要する作業コストや作業時の手間を要していた。
また、仮にベント効果の小さいゴム材料を、ベント式射出成形機で射出した場合、単に高価で可塑化能力の低い射出成形機となってしまうという課題があった。すなわち、一般にベント効果と可塑化能力はトレードオフの関係にあるため、同一直径のスクリュを備えた通常(汎用)の射出成形機(ノーベント射出成形装置)で射出した場合と比較すると、ベント式射出成形機で射出した場合には可塑化能力が約1/2に低減してしまう。
したがって、ベント効果の小さい材料を射出する場合にはノーベント式射出成形機を使用するほうが可塑化能力の点では好ましいが、ベント式射出成形機とノーベント式射出成形機の双方を有していなければならずコスト高騰化を招いてしまうという課題を有していた。
また、ベントスクリュの回転によりスクリュ前段部で混練されながらダム部へと送り出されたゴムは、スクリュ後段部によってポット内へと押し出されるが、ゴム材料の種類や計量設定等によっては、そのまま良好にダム部を通過した直後の空間領域に押し出されて行かず、ゴムがせり上がるベントアップが発生し得る。このようなベントアップが発生し、ゴムがダム部を通過直後の空間領域に詰まる真空引きができずベント効果が低下し、さらには射出成形機を停止させてしまうという課題があった。

先行技術

0004

特開2012−99800号

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、このような問題を解決するためになされており、その目的は、汎用の射出成形機の一部を交換するだけで、ベント式射出成形機に変更できると共に、そのまま汎用の射出成形機としても使用でき、コスト低減及び資材購買、組み立ての点でも効率化が図れるベント装置及びベント式射出成形機を提供することにある。
さらに、射出スクリュ側への材料の良好な押し出し作動を付与し、ベントアップを防止して、ベント効果をさらに改善することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために、第1の発明のベント装置は、材料供給口を備えた加熱筒と、前記加熱筒内にて回転可能に備えられ、前記材料供給口から供給された材料を混練して下流側へと送り出す第1スクリュと、前記加熱筒の下流側で、当該加熱筒と連通状に備えられるユニット筒部と、前記ユニット筒部内に備えられ、前記第1スクリュによって送り出されてきた材料を所定形状に押し出し可能なダム部と、前記ユニット筒部内で前記ダム部の下流側に位置する脱気領域にて、前記ダム部によって所定形状に押し出されてきた材料を脱気する真空装置と、を含む脱気ユニットと、前記脱気ユニットにて脱気された材料を、射出装置へと送る通路として機能する連結部と、からなり、前記ダム部は、前記第1スクリュの先端にて着脱可能に備えられていることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、前記脱気ユニットは、開閉可能で、かつ前記ダム部を出し入れ可能な蓋部を備えていることを特徴とする。
第3の発明のベント式射出成形機は、材料供給口を備えた第一加熱筒と、前記第一加熱筒内にて回転可能に備えられ、前記材料供給口から供給された材料を混練して下流側へと送り出す第1スクリュと、前記第一加熱筒の下流側で、当該第一加熱筒と連通状に備えられるユニット筒部と、前記ユニット筒部内に備えられ、前記第1スクリュによって送り出されてきた材料を所定形状に押し出し可能なダム部と、前記ユニット筒部内で前記ダム部の下流側に位置する脱気領域にて、前記ダム部によって所定形状に押し出されてきた材料を脱気する真空装置と、を含む脱気ユニットと、前記脱気ユニットにて脱気された材料を、射出装置へと送る通路として機能する連結部と、で構成されたベント装置と、前記ベント装置の連結部を着脱可能に連結する被連結部を含んで構成された第二加熱筒と、前記第1スクリュと交差し、前記第二加熱筒内にて回転可能に備えられ、前記被連結部から供給された脱気後の材料を下流側へと送り出す第2スクリュと、で構成された射出装置と、にて構成されており、前記ダム部は、前記第1スクリュの先端にて着脱可能に備えられていることを特徴とする。
第4の発明は、第3の発明において、前記射出装置には、その上流側に、開閉可能な第二の材料供給口が備えられていることを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、前記第1スクリュの他端側は、同軸で、前記脱気ユニット側若しくは前記脱気ユニットの外側で軸支されていることを特徴とする。
第6の発明のベント装置は、材料供給口を備えた加熱筒と、前記加熱筒内にて回転可能に備えられ、前記材料供給口から供給された材料を混練して下流側へと送り出す第1スクリュと、前記加熱筒の下流側で、当該加熱筒と連通状に備えられるユニット筒部と、前記ユニット筒部内に備えられ、前記第1スクリュによって送り出されてきた材料を所定形状に押し出し可能なダム部と、前記ユニット筒部内で前記ダム部の下流側に位置する脱気領域にて、前記ダム部によって所定形状に押し出されてきた材料を、真空引孔を介して外部へと脱気する真空装置と、前記脱気領域から真空引孔内へと上昇してきた材料を前記脱気領域へと押し返すベントクリーナと、を含む脱気ユニットと、前記脱気ユニットにて脱気された材料を、射出装置へと送る通路として機能する連結部と、からなり、前記ダム部が、前記第1スクリュの先端にて着脱可能に備えられており、前記ダム部を挟んで、前記ダム部の先端側には、前記第1スクリュと同軸状に連結されるとともに、前記ダム部の先端面で回転可能に備えられ、前記射出装置へと前記脱気ユニットにて脱気された材料を強制的に送り出す第3スクリュが備えられていることを特徴とする。
第7の発明は、第6の発明において、前記ダム部には、ダム部の外周面からダム部の中心方向に向けて所定深さをもって凹設され、材料を所定形状に送り出すスリットが設けられており、前記第3スクリュには、前記スリットの凹面よりも突出し、前記スリットを介して送り出されてきた材料を送る螺旋状の送りフライトと、前記射出装置へと送り出す位置から螺旋方向が逆方向に形成されている戻りフライトが形成されていることを特徴とする。
第8の発明のベント式射出成形機は、材料供給口を備えた第一加熱筒と、前記第一加熱筒内にて回転可能に備えられ、前記材料供給口から供給された材料を混練して下流側へと送り出す第1スクリュと、前記第一加熱筒の下流側で、当該第一加熱筒と連通状に備えられるユニット筒部と、前記ユニット筒部内に備えられ、前記第1スクリュによって送り出されてきた材料を所定形状に押し出し可能なダム部と、前記ユニット筒部内で前記ダム部の下流側に位置する脱気領域にて、前記ダム部によって所定形状に押し出されてきた材料を、真空引孔を介して外部へと脱気する真空装置と、前記脱気領域から真空引孔内へと上昇してきた材料を前記脱気領域へと押し返すベントクリーナと、を含む脱気ユニットと、前記脱気ユニットにて脱気された材料を、射出装置へと送る通路として機能する連結部と、で構成されたベント装置と、前記ベント装置の連結部を着脱可能に連結する被連結部を含んで構成された第二加熱筒と、前記第1スクリュと交差し、前記第二加熱筒内にて回転可能に備えられ、前記被連結部から供給された脱気後の材料を下流側へと送り出す第2スクリュと、で構成された射出装置と、にて構成されており、前記ダム部を挟んで、前記ダム部の先端側には、前記第1スクリュと同軸状に連結されるとともに、前記ダム部の先端面で回転可能に備えられ、前記第2スクリュ側へと前記脱気ユニットにて脱気された材料を強制的に送り出す第3スクリュが備えられていることを特徴とする。
第9の発明は、第8の発明において、前記第3スクリュの他端側は、同軸で、前記脱気ユニット側若しくは前記脱気ユニットの外側で軸支されていることを特徴とする。

発明の効果

0007

本発明によれば、汎用の射出成形機の一部を交換するだけで、ベント式射出成形機に変更できると共に、そのまま汎用の射出成形機としても使用でき、コスト低減、資材購買及び組み立ての点でも効率化が図れるベント装置及びベント式射出成形機を提供できる。
また、射出スクリュ側への材料の良好な押し出し作動を付与し、ベントアップを防止して、ベント効果をさらに改善することができた。

図面の簡単な説明

0008

本発明のベント式射出成形機の一実施形態の斜視図である。
本発明のベント式射出成形機の一実施形態の平面図である。
本発明のベント装置の一実施形態の側面視の略断面図である。
本発明の射出装置の一実施形態の側面視の略断面図である。
本発明のユニット筒部を断面して示す略断面斜視図である。
本発明のダム部周辺を断面して示す略断面平面図である。
(a)は、本発明のベント装置で用いられる薄膜状用ダム部の概略面図で、(b)は、本発明のベント装置で用いられる糸状用ダム部の概略面図である。
本発明の第二実施形態のフィードスクリュ周辺の側面視の略断面図である。
図8のA−A線で断面して示す略断面図である。
図8のB−B線で断面して示す略断面図である。
本発明の実施形態の可塑化能力の試験結果の図である。
本発明の第三実施形態の楕円ロータ周辺の側面視の略断面図である。
図11のC−C線で断面して示す略断面図である。

実施例

0009

以下、本発明の実施形態について、を参照して説明する。なお、本実施形態は、本発明の一実施形態にすぎず、何ら限定されるものでなく、本発明の範囲内で設計変更可能である。図1乃至図7は、本発明のベント装置を含む本発明のベント式射出成形装置の一実施形態を示し、図8乃至図11は第二実施形態、図12及び図13は第三実施形態を示す。
「第一実施形態」

0010

図1は、本発明の一実施形態であって、汎用の射出装置20に本発明のベント装置10を連結して構成した本発明のベント式射出成形機1の全体概略を示す。
ベント式射出成形機1は、図1に示すように、ベント装置10と射出装置20との位置関係は、側面視では、ベント装置10が射出装置20の鉛直方向上方にあって、脱気ユニット12を介して、ベント装置10の連結部16と着脱可能に射出装置20の被連結部24とで連結している(連結部分図4参照。)。また、図2に示すように、平面視では、脱気ユニット12を中心として、所定の角度α(本実施形態では略90度。)を持ってベント装置10と射出装置20と交差させて連結している。これにより、ベント装置10と射出装置20による重量を分散させて、装置全体バランスを図っている。

0011

[ベント装置]
本実施形態のベント装置10は、図3に示すように、材料供給口13aを備えた加熱筒13と、加熱筒13内にて回転可能に備えられ、材料供給口13aから供給されたゴム材料30を混練して下流側へと送り出すベントスクリュ(以下、第1スクリュという。)11と、加熱筒13の下流側で、当該加熱筒13と連通状に備えられる脱気ユニット12bと、脱気ユニット12bにて真空脱気(以下、単に脱気という。)された材料を、射出装置20へと送る通路として機能する連結部16から構成される。
なお、ベント装置10における、加熱筒13の温度調整、第1スクリュ11の回転数、真空装置(図示せず)による減圧等は、図示しない制御部によって制御されており任意に設定することができる。

0012

材料供給口13aは、加熱筒13の後端(下流)側に穴が設けられている。また、ゴム材料30をリボン状(バンド状)に供給する様子を図示している。なお材料供給口13aは、リボン状(バンド状)でなくても、例えば、ホッパとフィードスクリュなどで供給される形状のものであってもよい。

0013

加熱筒13は、中空円筒の筒本体13bと、筒本体13bの外周部分に備えられたパイプ状のジャケット13cからなる。本実施形態では、そのジャケット13cのパイプ内を設定された温度の油を循環流動させて、筒本体13bのゴム材料を加熱或いは冷却するようにしている。ジャケット13cの温度は、加熱することで筒本体13bのゴム材料30を可塑化溶融させるが、第1スクリュ11のせん断力による熱発生を抑えるために冷温にするなど加熱筒13の温度を加冷調整している。したがって、単に加熱するだけのバンドヒータの加熱筒よりも、加冷調整ができるパイプ内を油が循環する加熱筒が効果的といえる。
なお、本実施形態では、外周に巻き付けたジャケット13cのパイプ内に油を流す方法であるが水を流す方法でもよい、

0014

第1スクリュ11は、筒本体13b内に設けられ、表面外周軸長さ方向略全体にわたって、加熱筒13よりも小径のフライト11aが所定間隔をもって螺旋状に形成されている。第1スクリュ11の下流側端部(図3で向かって左側)には、第1スクリュよりも小径な回転軸端部11bが、第1スクリュ11の下流側端部から軸方向に一体に突出成形されている。また、第1スクリュの他端側は、同軸で、脱気ユニット側若しくは脱気ユニットの外側で軸支されている。一方、第1スクリュ11の上流側端部(図3で向かって右側)には、第1スクリュ11を回転駆動させるための油圧モータ15が回転軸15aを介して接続されている(図1乃至図3参照。)。これにより、油圧モータ15の動力を伝達することができる。右ねじの第1スクリュ11を右回転させるとフライト11a間の溝にある材料は、その溝に沿って前側(下流)に運ばれる。これにより、第1スクリュ11に形成されたフライト11aによって、材料供給口13aから供給された材料30を、加熱筒13の伝導熱によって溶融かつ混練されて、加熱筒13の下流側の後述するダム部12aへと送り出すことができる。
なお、油圧モータ15は、後述する射出装置20の油圧モータ25とは個別に回転数制御が可能としている。

0015

脱気ユニット12は、加熱筒13の下流側で、当該加熱筒13と連通状に備えられている。
脱気ユニット12は、加熱筒13の下流側に連通状に備えられるユニット筒部12bと、ユニット筒部12b内に備えられ、第1スクリュ11によって送り出されてきた材料を所定形状に押し出し可能なダム部12aと、ダム部12aの下流側に位置する真空脱気する空間領域(以下、脱気領域という。)12dにて、ダム部12aによって所定形状に押し出されてきた材料を脱気する真空装置(図示せず)と、を含んで構成されている。

0016

ユニット筒部12bは、加熱筒13の径よりも大きな角筒状に形成され、加熱筒13と一体化され連通状に構成されている。
本実施形態のユニット筒部12bは、後述するダム部12aを配設する略円錐状に形成されたダム部配設領域12cと、ダム部配設領域12cの下流側にて、所定の奥行きを有する正面視で略アーチ状に形成され、ダム部12aを介して押し出されてきた材料が通過可能な脱気領域12dとを備えている(図3参照。)。
そして、脱気領域12dの上方位置には真空装置と連絡される真空引孔(ベントゾーン)12eが形成され、脱気領域12dの下方位置には、射出装置20と連絡される連結口12fが形成されている(図4、5参照。)。この連結口12fは、第1スクリュ(ベントスクリュ)の11が上側で、射出スクリュ(以下、第2スクリュという。)21が下側に重なり合うように交差した位置に設けられている。
また、本実施形態では、ダム部12aの先端面部12gと対向する前方位置に、開閉可能な蓋部17を備えている(図3参照。)。

0017

ダム部12aは、小径状の端面と大径状の端面とを有する略円錐状で、第1スクリュ11よりも大径に形成され、小径側の端面を第1スクリュ11の先端面に当接されるとともに、大径側端面から小径側端面にわたってその中心位置に貫通孔12iを設けている。そして、貫通孔12iに、第1スクリュ11の回転軸端部11bを挿入するとともに、回転軸端部11bの先端軸孔に、大径側端面方向からダム部固定ボルト12hを螺合させることで着脱可能に備えられている。

0018

本実施形態では、図7(a)に示すように、ダム部12aは、第1スクリュ11側から昇り傾斜のテーパ状(図7の符号12jで示す箇所)に形成した逆円錐状部12kと、その逆円錐状部12kの大径側に形成した円筒形状部(図7の符号12lで示す箇所)とで構成されている。

0019

従って、ユニット筒部12bにおけるダム部配設流域12cの内面は、前記逆円錐状部12kの外面との間に所定の第一の隙間12mを形成可能なようにテーパ状の面部12jを有するとともに、円筒形状部12lの外周面との間にて所定の第二の隙間nを形成可能なように円筒形状の面部を有している。このテーパ状の第一の隙間12mによって材料が効率よく送り出される。
そして、円筒状の第二の隙間12nによって円筒状に押し出される材料の薄膜形状が決定される。このように薄膜形状に押し出される際に、材料中に含まれていた不要なガスやエアーなどが押し出され脱気される。

0020

また、ダム部12aの形状は、図7(b)に示すように、円筒形状部12lの外周に、スクリュ軸と平行な細幅状のスリット12pを周方向に多数並設したものであってもよく、このようなダム部12aを採用することによって、材料を細幅糸状に押し出す際に不要なガスやエアーなどが押し出され脱気される。
なお、ダム部12aの形態は特に限定解釈されるものではなく、ベント効果の大小異なる材料に応じてその薄膜形状や細幅糸状形状などが得られる最適な形態が採用可能で、例えば、円筒形状部12lの外周に、第1スクリュ11の軸と非平行な細幅状のスリットを周方向に多数並設したものであってもよく、本発明の範囲内で設計変更可能である。

0021

蓋部17は、ユニット筒部12bの先端開放口に緊密に嵌合する第一蓋部17aと、ユニット筒部12bの先端面を塞ぐ大きさに形成された第二筒部17bとで構成され、ユニット筒部12bに取り外し可能に固定されている(図3参照。)。

0022

また、本実施形態では、特に、第1スクリュ11の先端を保持するような構成をとっていない。これは、第1スクリュ11が回転と共に、溶融かつ混練されたゴム材料が筒本体13b内に順次行きわたると第1スクリュ11の軸心ぶれることなく安定化するためである。なお、第1スクリュ11の回転初期動作から安定にするためには、第1スクリュ11の回転軸端部11bを蓋部17まで延ばし、その回転軸端部11bを脱気ユニット12bの蓋部17にて軸受を介して回転可能に保持するように構成することも可能である。

0023

脱気領域12dは、ダム部12aの下流側に位置し、図3に示すように、ダム部12aの円筒状部12lと略同径の大きさの筒形状の空間領域である。この脱気領域12dで、糸状或いは薄膜状にゴム材料30が押し出されるときに、不要なガスやエアーがゴム材料から充分に分離される。そして、真空装置で脱気領域12d内を減圧することにより、脱気領域12dに押し出された変形後のゴム材料のエアーやガスなどの不要成分などを、真空引孔12eを介して効果的に装置外へと排出(脱気)する(図5参照。)。
そして、ガスが分離された糸状或いは薄膜状のゴム材料は、後述する射出装置20の上流側に矩形状孔に形成された被連結口23bに連通された連結口12fを介して供給される。

0024

また、従来のベント式射出成形機でベント効果を変える場合には、ゴム材料を薄膜状または糸状とで異なったダム部が形成されたスクリュ自体に変更しなければならなかった。
これに対し、本発明のベント装置では、スクリュ自体を交換しなくても、薄膜または糸状用のダム部に取り替えるだけで、薄膜または糸状に変形させることができる。これにより、汎用の射出成形機の一部を交換するだけで、ベント式射出成形機に変更できると共に、そのまま汎用の射出成形機としても使用でき、コスト低減及び資材購買、組み立ての点でも効率化を図ることができる。

0025

[ベント式射出成形機]
上述した本実施形態のベント装置を、汎用の射出装置に連結して構成可能な本発明のベント式射出成形機1の一実施形態について説明する。
ベント式射出成形機1は、例えば、図3から図6に示すように、材料供給口13aを備えた第一加熱筒13と、第一加熱筒13内にて回転可能に備えられ、材料供給口13aから供給されたゴム材料30を混練して下流側へと送り出す第1スクリュ11と、第一加熱筒13の下流側で、当該第一加熱筒13と連通状に備えられるユニット筒部12bと、ユニット筒部12b内に備えられ、第1スクリュ11によって送り出されてきたゴム材料30を所定形状に押し出し可能なダム部12aと、ユニット筒部12b内でダム部12aの下流側に位置する脱気領域12dにて、ダム部12aによって所定形状に押し出されてきたゴム材料を脱気する真空装置(図示せず。)と、を含む脱気ユニット12と、脱気ユニット12にて脱気されたゴム材料30を、射出装置20へと送る通路として機能する連結部16と、で構成されたベント装置10と、ベント装置10の連結部16を着脱可能に連結する被連結部24を含んで構成された第二加熱筒23と、第二加熱筒23内にて回転可能に備えられ、被連結部24から供給された脱気後のゴム材料30を下流側へと送り出す射出スクリュ(以下、第2スクリュという。)21と、で構成された射出装置20と、にて構成されている。
なお、説明上、ベント装置10の加熱筒13と射出装置20の加熱筒を区別するため、ベント装置10の加熱筒を第一の加熱筒13とし、射出装置20の加熱筒を第二の加熱筒23とする。

0026

次に、ベント式射出成形機1の構成は、ベント装置10と射出装置20の位置関係で説明したとおり、ベント装置10の構成を含んで共通するところがあるため、その共通する構成の説明については省略し、相異する構成を中心に説明する。
ベント式射出成形機1の射出装置20は、図4に示すように、ベント装置10の連結部16を着脱可能に連結する被連結部24を含んで構成された第二加熱筒23と、第二加熱筒23内にて回転可能に備えられ、被連結部24から供給された脱気後の材料を下流側へと送り出す第2スクリュ21と、で構成されている。

0027

また、射出装置20は、外周に第二ジャケット23aを備えた筒状の第二加熱筒23と、該第二加熱筒23の内部に回転可能に組み込まれた第2スクリュ21と、第二加熱筒23の後端に備えられた被連結部24で構成されている。また、第2スクリュ21の上流側端には、第2スクリュ21を回転駆動させる油圧モータ25が第二回転軸25aを介して構成されている(図1図4参照。)。なお、油圧モータ25は、ベント装置10の油圧モータ15とは個別に回転数制御が可能である。
なお、射出装置20における第二加熱筒23の温度調整、第2スクリュ21の回転数等は、図示しない制御部によって制御されており任意に設定することができる。

0028

次に、ダム部12aで薄膜或いは糸状に変形されたゴム材料は、脱気領域12dでエアーやガスなどの不要成分などが除去される。これにより、成形品の品質を向上させることできる。
そして、射出スクリュ21に備えられたフライト21aの回転によって、再び混練及び可塑化され溶融状態となり、下流側にある先端のリティナ(逆流防止弁)26を通り、射出ブロック27内へと送られる。このリティナ(逆流防止弁)26は、本実施形態では、一般的なボールチェックを用いている。

0029

また、本実施形態において、射出装置20には、その上流側に、開閉可能な第二材料供給口23cを備えている。ベント装置10との組み合わせられた射出装置20では、ベント装置10のような材料供給口が不要であるため、第二材料供給口蓋部23dで塞がれている。一方、通常の射出装置として使用する場合には、第二材料供給口蓋部23dを取り外して第二の材料供給口23cからゴム材料を供給することができる。

0030

次に、本実施形態のベント式射出成形機1の全体動作について説明する。
(1)ベント装置の第一加熱筒13に設けられた材料供給口13aから筒本体13b内にゴム材料30がリボン状に順次供給される。(2)供給されたゴム材料30は、加熱筒13内で溶練されながら、ベントスクリュ11の回転作動により前方下流側へと送られる。(3)順次送り込まれたゴム材料30は、ダム部12aまで至り、テーパ状の第一の隙間によって材料が効率よく送り出され、第二の隙間で薄膜状に変形されたゴム材料30となって、ダム部12aの下流側に位置する脱気領域12dへと送り出される。(4)薄膜状に押し出されるように前記第二の隙間を通過する過程で、ゴム材料中に含まれていたエアやガスなどの不要成分などが弾き出されるとともに、真空装置の真空引き(減圧)により外部へと排出され除去される。(5)不要成分が無くなった薄膜状のゴム材料30は、射出装置20の被連結口23bに順次供給される。(6)供給された薄膜状のゴム材30料は、第二加熱筒23により温調されながら、射出スクリュ21の回転作動により前方(下流側)へと送られる。(7)順次送り込まれた薄膜状のゴム材料は、リティナ26を通り、射出ブロック27へと送り出される。

0031

なお、上述の全体動作では、ダム部12aが薄膜状にゴム材料30を押し出す場合を説明したが、糸状にゴム材料30を押し出す場合には、糸状用のダム部12aに取り替えればよい。

0032

以上の説明のとおり、汎用の射出成形機の一部を交換するだけで、ベント式射出成形機に変更できると共に、そのまま汎用の射出成形機としても使用でき、コスト低減及び資材購買、組み立ての点でも効率化を図ることができる。

0033

「第二実施形態」
図8乃至図11は、第二実施形態を示す。本実施形態は、ベント装置の構成の一部が異なり、ダム部12aの先端側に、フィードスクリュ(以下、第3スクリュという。)を連結する実施形態である。なお、本実施形態では、図7(b)に示すダム部12aを採用しているが、第一実施形態と同様に図7(a)に示すダム部12aを採用することももちろん可能である。
また、本実施形態では、第一実施形態と同様に、第一加熱筒13と、第1スクリュ11と、脱気ユニット12と、を少なくとも含むベント装置10と、第二加熱筒23と、第2スクリュ21と、で構成された射出装置20を備えてベント式射出成形機を構成している。また、第一加熱筒13及び第1スクリュ11と、射出装置20とにあっては、第一実施形態と同様であるため、本実施形態では特有の構成についてのみ説明し、第一実施形態と同様の構成については第一実施形態の説明を援用して詳細な説明は省略する。

0034

本実施形態の脱気ユニット12は、図8に示すように、第1実施形態と同じく当該加熱筒と連通状に備えられるユニット筒部28と、ユニット筒部28内に備えられ、第1スクリュ11によって送り出されてきたゴム材料(以下、単に材料という。)を所定形状に押し出し可能なダム部12aと、ユニット筒部28内でダム部12aを通過した直後の空間(下流側)に位置する脱気領域12dにて、ダム部12aによって所定形状に押し出されてきた材料を、真空引孔28cを介して外部へと脱気する真空装置(図示しない)と、脱気領域12dから真空引孔28c内へと上昇してきた材料を脱気領域12dへと押し返すベントクリーナ50から構成されている。

0035

また、ユニット筒部28内は、ダム部12aを挟んで、ダム部12aの先端側には、第1スクリュ11と同軸状に連結されるとともに、ダム部12aの先端面で回転可能に備えられ、射出装置20へと脱気ユニット12にて脱気された材料を強制的に送り出す第3スクリュ31が備えられている。
このように、本実施形態では、第3スクリュ31を有することから第1実施形態のユニット筒部12bよりも、軸方向に長く形成されたユニット筒部28が備えられている。
また、ユニット筒部28には、図示していないが、複数個所の穴が開けられて温油を流すことで温調を行っている。

0036

また、ダム部12aは、外周面からダム部12aの中心方向に向けて所定深さをもって凹設され、材料を所定形状に送り出すスリット12pが設けられている。本実施形態のスリット12pでは、一例として、幅1.5mm、深さ0.5mmの凹形状が60ヵ所に形成されている。

0037

次に、ユニット筒部28に備えられた第3スクリュ31の形状について、ダム部12a周辺の側面視の略断面図である図8と、図8のダム部周辺を断面して示す略断面平面図である図9を参照して説明する。なお、先の実施形態と共通する構成の符号は分かり易くするため図上では用いるが、先の実施形態と共通する構成の内容説明重複するため省略する。

0038

第3スクリュ31の外周表面には、図8に示すように、送りフライト31a、戻りフライト31bが所定間隔をもって螺旋状に形成され、送りフライト31aと戻りフライト31bはそれぞれ螺旋方向が右ねじと左ねじとなって異なっている。このような螺旋方向が異なるフライト形状とすることで、送りフライト31aは材料を下流側(図面では左側)に送り、一方、左ねじの戻りフライト31bは右回転(図9の符号31bを中心とする回転矢印方向参照。)であっても逆方向回転となるため、右ねじの戻りフライト31bに沿って上流側(図面では右側)に戻される。
また、送りフライト31aの螺旋状の開始位置(起端)は、ダム部12aのスリット12pから押し出される材料の出口を塞がないようにスリット12pから所定の隙間(距離)を有して形成されている。

0039

これにより、材料がフライト31の溝に沿って送られ、送りフライト31aの最下流の直下にあるユニット筒部28に流れこまない場合であっても、戻りフライト31bによって押し戻され堆積することなく、ダム部12aのスリット12p(図9参照。)から押し出された糸状の材料を強制的に射出装置20へと流しこむことができる。
なお、この実施形態では、スリット12pを用いたダム部12aを用いて説明したが、テーパ状の第一の隙間12m(図7(a)参照。)から押し出された薄膜状の材料でも、同様に作動することにより全ての材料を強制的に射出装置20側へと流しこむことができる。

0040

また、第3スクリュ31の送りフライト31a、戻りフライト31bは、第1スクリュ11のフライト11aの径よりも大きく、かつ、螺旋状の巻数が少なく形成されている。具体的には、第3スクリュ31の送りフライト31aは、2〜3巻き程度の螺旋状(右ねじ)に形成されている。このような巻数としたのは、第一スクリュ11が材料を加熱しながら混練して上流側から下流側へと一方方向に順次送り出すことから多くの巻数が必要とされるが、これに対し、第3スクリュ31では、ダム部12aから押し出された材料が同じ場所に堆積しないようにするだけであることから、第一スクリュ11より大きい径にして、より多くの材料を送ることができるため、同じ巻数を必要としないからである。

0041

また、第3スクリュ31の戻りフライト31bは、送りフライト31aとは螺旋が逆方向に形成され、送りフライト31aの最下流の直下にあるユニット筒部28に流れこまずに戻りフライト31bまで送られた材料を押し戻すだけにあることから1〜1.5巻き程度としている。
このように、短い距離の送りフライト31aと戻りフライト31bを備える第3スクリュ31の回転によって、ダム部12aのスリット12pから押し出された材料を強制的に射出装置20側へ流し込むことができる(図10参照)。

0042

これらの送りフライト31aの螺旋方向から戻りフライト31bの螺旋方向に切り替わる位置には、図8図10に示すように、第3スクリュ31と第2スクリュ21とが上下に交差し連結される位置であり、第3スクリュ31からの材料が射出装置20へと送り出される連結口28aが設けられている。
この連結口28aは、ダム部12aのスリット12pの近傍ではなく、送りフライト31aの長さ分だけ下流側(図面では左側)に位置し、ユニット筒部28の平面断面視で略矩形状に形成されている。なお、図示に示していないが、当該位置の第2スクリュ21側の被連結の部分にも略矩形状の開口部が形成されている。

0043

また、送りフライト31aの螺旋状の高さ(溝の深さ)は、ダム部12aのスリット12pの凹形状の所定の深さよりも略同等よりもやや大きく形成されている(図8図9参照。)。このように形成することで、送りフライト31aの溝部分にダム部12aからの材料の全てが受け渡される。さらに、送りフライト31a、戻りフライト31bの螺旋状は、うねりを持たせて傾斜させて形成され、材料をフライト間の溝に乗せて回転しながらに次々と送られる。

0044

第1スクリュ11とダム部12aとの連結は、第3スクリュ31の軸部に備えられ回転支持する回転支持軸連結棒)31cの軸方向の端部31d(図面では軸方向左側)と、相対する第1スクリュ11から延伸された軸部の軸方向の回転軸端部11b(図面では軸方向の右側)とが、相互に設けられた締結部により結合(挿入嵌合)されている。一例として、本実施形態では、端部31d側には、ねじ山がある雄ねじが、回転軸端部11b側には内表面にねじ山のある雌ねじが形成されているが、他の結合手段であっても構わない。また、端部31dと回転軸端部11bとの連結箇所は、ダム部12aの貫通孔12iよりも第3スクリュ31側に位置し、第3スクリュ31の回転支持している。

0045

このように連結することで、第1スクリュ11の駆動源である油圧モータ15により駆動され一体的に回転されるため第3スクリュ31の専用の駆動原を設ける必要がない。

0046

また、この回転支持軸(連結棒)31cとは別に、ダム部12aとの間に図示しない回転支持軸(連結棒)を設けて、軸受43によって支え回転可能とすることもできる。この場合、2本の回転支持軸(連結棒)を追加して設ける場合には、ダム部12aに形成された2つの挿入孔12qに挿入勘合される。これにより、さらに安定したスクリュ回転を提供することができる。

0047

第3スクリュ31の他端側は、同軸で、脱気ユニット12側若しくは脱気ユニット12の外側で軸支されている。また、回転支持軸(連結棒)31cの端部31dとは反対側の他端31e(図面では左側)は、第3スクリュ31の戻りフライト31bが表面形成されていない円筒形状の回転支持部31fと結合されている。この回転支持部31fは、第3スクリュ31を支える軸受43によって支え回転可能としている。
この軸受43により、材料と加熱筒13との摩擦による第1スクリュ11の回転軸線方向スラスト荷重緩和と、ダム部12aの径が第1スクリュ11の径よりも大きくダム部12aの傾斜部分に圧力が発生することによる第1スクリュ11とダム部12aの回転軸線の移動(図面では左側に移動)を抑え、安定したスクリュ回転を提供することができる。

0048

また、ユニット筒部28の内部には、軸受43と第3スクリュ31とをシール密閉するためのパッキング密封部材)41が設けられている。これにより、ベント効果を維持することができる。なお、密封部材は、軸受43の径に即したOリングなどのシール密閉できるものであればよい。

0049

また、蓋部28dが回転支持部31f側(図面では回転支持部31fの右側)には、ユニット筒部28の先端面を塞ぐ大きさに形成され、ユニット筒部28と取り外し可能に固定されている(図8参照。)。
この蓋部28dをユニット筒部28から取りはずすことで、第3スクリュ31又はダム部12aを交換することができる。

0050

[ベントクリーナ]
本実施形態のベントクリーナ50は、脱気領域12d内で堆積し真空引孔28cへと上昇してきた材料を押し返す押し戻し部材50bが備えられている。
このようにダム部12aが備えられたベント式射出装置に、第3スクリュ31とベントクリーナ50を備えたユニット筒部28を連結することで、従来からある射出装置において起こりうるベントアップを防ぎ、ベント効果をさらに向上させることができる。

0051

このベントクリーナ50は、脱気領域12dから真空引孔28cへ上昇してきた材料を押し返す油圧シリンダ50cによる押し戻し部材50bとから構成されている。この油圧シリンダ50cの駆動源は、図示しない油圧ポンプである。
なお、押し戻し部材50bの上下往復する周期等は、図示しない制御部によって制御されており任意に設定することができる。本実施形態では、一秒間に上下1往復のピストン動作をしている。

0052

このような押し戻し部材50bを有するベントクリーナ50を設けることにより、ダム部12aから押し出された材料が、脱気領域12dで堆積し真空引孔28cを塞ぐベントアップが発生した場合であっても、位置する押し戻し部材50bの下降動作により、第3スクリュ31の溝部分に強制的に押し戻すことができる。

0053

これにより、脱気領域12dから真空引孔28cへと上昇してきた材料を強制的に押し返すベントクリーナを設けることで、ベントアップ発生を防止し、ベント効果をさらに改善した材料を、強制的に射出装置20側に送りだすことができる。

0054

なお、本実施形態では、ベントアップした材料を油圧シリンダ50cの可動により押し戻し部材50bを一定周期で押下しているが、脱気領域12dからベントアップした材料をセンサ感知する電子センサを設け、ベントアップの発生を感知したときだけ材料を押し戻す方法でも構わない。

0055

また、材料の脱気は、ユニット筒部28に真空引きができる真空引孔(真空吸い込み口)28cを設け、脱気領域12d内のエアーや不要成分を材料から真空脱気する。図8に示すように、真空引通路50aと脱気領域12dとが通じて、図示しない真空装置が可動により真空状態に減圧することで行われる。これにより、真空引きにより気泡を除去し脱気された材料を第三スクリュ31にて送ることができる。

0056

[ベント式射出成形機]
上述した第二実施形態のベント装置を連結して構成可能なベント式射出成形機の一実施形態について説明する。なお。ダム部12aまでの説明は、第一実施形態と重複するため説明を割愛し、以降の構成のみについて説明する。

0057

ダム部12aで薄膜或いは糸状に変形された材料は、ダム部12aに連結し第3スクリュという。)31に巻き取られる。この第3スクリュ31の外周には、送りフライト31a、戻りフライト31bが所定間隔をもって螺旋状に形成されている送りフライト31aと、その先に、戻りフライト31bを有している。このような異なるフライト形状とすることで、送りフライト31aは材料を下流側(図面では左側)に送り、一方、左ねじの戻りフライト31bは右回転であっても逆方向回転となるため、右ねじの戻りフライト31bに沿って上流側(図面では右側)に戻される。これにより、ダム部12aのスリット12p(図7(b)参照。)から押し出された材料は、第3スクリュ31の下流端方向に押し込まれて滞留することなく、全ての材料を第2スクリュ側へと流しこむことができる。

0058

第3スクリュ31の螺旋状が右ねじの送りフライト31aから左ねじの戻りフライト31bに切り替わる位置は、第3スクリュ31と第2スクリュ21とが上下に交差する位置であって、第3スクリュ31の当該位置には材料が送り出される連結口28aが設けられている。
この連結口28aは、ダム部12aのスリット12pの近傍ではなく、送りフライト31aの長さだけ下流側(図面では左側)に位置し、平面断面視で略矩形状に形成されている。

0059

次に、ユニット筒部28には、ダム部12aによって所定形状に押し出されてきた材料を脱気する真空装置(図示しない)と、脱気領域12dから真空引孔28cへ上昇してきた材料を押し返す油圧シリンダ50cによる押し戻し部材50bとから構成されたベントクリーナ50が設けられている。
なお、押し戻し部材50bの上下往復する周期等は、図示しない制御部によって制御されており任意に設定することができる。本実施形態では、一秒間に上下1往復のピストン動作をしている。

0060

このような押し戻し部材50bを設けることにより、ダム部12aから押し出された材料が堆積した場合であっても、ダム部12a近くに位置する押し戻し部材50bの下降動作により強制的に押し戻す第3スクリュ31に巻き込まれるようにすることができる。

0061

また、真空装置による材料の脱気は、真空引きの通路51aと脱気領域12dとが通じて真空状態に減圧することで行われる。

0062

射出装置との連結された連結口28aに流しこまれた材料は、第2スクリュ21に備えられたフライト21aの回転によって、再び混練及び可塑化され溶融状態となり、下流側にある先端のリティナ(逆流防止弁)26を通り、射出ブロック27内へと送られる。

0063

次に、本実施形態のベント式射出成形機2の全体動作について、第1実施形態の全体動作の(1)材料供給、(2)材料が第1スクリュ11によりダム部12aまで送られ脱気領域12dへと送り出されるまでは同じで、(4)材料中に含まれていたエアーやガスなどの不要成分など真空装置の真空引き(減圧)により外部へと排出され除去され、(5)ベントクリーナ50の押し戻し部材50bにより脱気領域12dから真空引孔28cへ上昇してきた材料を押し戻され、(6)不要成分や気泡が無くなった材料を第3スクリュ21の回転作動により送りフライト21a、戻りフライト21bの間の溝に沿って強制的に射出装置20の連結口28aに順次供給されるまでが異なる。(7)材料が第二加熱筒23により温調されながら、第2スクリュ21により前方(下流側)へと送られ、(8)材料は、リティナ26を通り、射出ブロック27へと送り出される。
したがって、第1スクリュ11及びダム部12aを通過した材料が第2スクリュ21に良好に流れていかないという問題があっても、第3スクリュ31によって、強制的に第2スクリュ21へ送り出すことができる。また、ベントクリーナ50の押し戻し部材50bにより脱気領域12dから真空引孔28cへ上昇してきた材料を押し戻さすことでベントアップしたり、ベント効果が低下することを無くすことができた。

0064

本実施形態のベント装置を採用した本実施形態のベント式射出成形装置による効果を検証するための可塑化能力の試験を、次の試験条件下で行った結果[表1参照]について説明する。
[可塑化能力の試験条件]
・第1スクリュ(ベントスクリュ)回転数(rpm):35、60、77、95
・第2スクリュ(射出スクリュ)回転数(rpm):77、95
・軽量設定:100(mm)=384.8(cc)
・材料:ニトリルゴム硬度65°
温調温度:80℃
・使用ダム部:幅1.5mmx深さ0.5mmx60ヵ所
背圧設定:無し
・真空引き:有り、無し
・ベントクリーナ:有り
試験結果を下表の[表1]に示す。
試験No.1−1〜5−3は、全て本実施形態のベント式射出成形装置を示す。
[表1]

0065

全ての試験条件(No1−1から5−3)において、低速の回転数であってもベントアップは全く発生していなかった。また、計量時の材料の巻き取り状態も安定しており、常に一定の速度で巻き取られていた。また、スクリュの回転状態も安定していた。
また、試験結果[表1]に基づいて作成した図11に示すように、第1スクリュ回転数と可塑化能力との関係は、斜め右肩上がりの直線となり、従来にあった高速回転になるに従い可塑化能力の上昇が頭打ちになるような特性はみられず、可塑化能力が非常に優れていることが分った。

0066

また、ベント効果については、真空引きしたゴムの比重が約1.26、真空引きされていないゴムの比重は1.23と差と数値に大差はみられなかったが、ゴム断面において、真空引きされていないゴムは気泡が発生し、一方、真空引きしたゴムには気泡(発泡)が全く発生しておらずガスがほぼ完全に脱気されていた。この結果から真空引きしたときのベント効果は非常に高いことが検証された。
さらに、真空引き有りの12回(試験材料No.1−1〜4.4)の試験において、比重の標準偏差が0.0010しかなく、ベント効果のバラツキが殆ど無いことも分った。

0067

「第三実施形態」
第3スクリュの他の実施形態として、楕円形状のロータ(以下、楕円ロータという)を採用した実施形態について説明する。図12及び図13は第三実施形態を示す。
この楕円ロータ32は、図12に示すように、ユニット筒部40内に設けられ、ロータ(円筒形状支持軸)32dの軸方向のダム部12a側に楕円ロータ32が形成されている。この楕円ロータ32の軸方向長さL1は、連結入り口の軸方向幅及びベントクリーナ50の真空引孔(ベントゾーン)28cの軸方向幅と略同程度の長さである。
このように略同程度の幅に形成されていることで、ダム部12aのスリット12pから押し出された材料は、楕円ロータ32により、第2スクリュ21側の連結口28aに流れ込ませ、例えベントアップがあっても略同程度の幅を有する押し戻し部材51bの下降で強制的に押し戻し、また、広く確保された真空引孔(ベントゾーン)40aよって十分に脱気することができる。

0068

また、楕円ロータ32の長径がダム部12aのスリット12pの位置よりも小さく形成され、スリット12pから押し出された材料を塞がないようにしている。本実施形態では、この楕円ロータ32の長径と短径比率は、試験結果を経て短径を1とすると長径は1.5程度としている。
これにより、楕円ロータ32が回転すると、ゴムは、長径部分楕円円弧(短い方の半径から長い方の半径)に沿って連結口28aに順次運ばれる。

0069

次に、楕円ロータ32は、第1スクリュ11と連結され、楕円ロータ32の軸部に備えられ回転支持する支持軸(連結棒)32bの軸方向の端部32c(図面では軸方向左側)と、相対する第1スクリュ11から延伸された軸方向の回転軸端部11b(図面では軸方向右側)とが、相互に設けられたねじにより結合されている。本実施形態では、一例として、端部32c側には、ねじ山がある雄ねじが、回転軸端部11b側には内表面にねじ山のある雌ねじが形成され、挿入勘合されている。また、端部32cと回転軸端部11bとの連結箇所は、ダム部12aの貫通孔12iよりも楕円ロータ32側に位置し、楕円ロータ32を回転支持している。
このように連結することで、第1スクリュ11の駆動源である油圧モータ15により駆動され一体的に回転されるため楕円ロータ32の専用の駆動原を設ける必要がない。

0070

また、回転支持軸(連結棒)31cの端部32cとは反対側の他端32e(図面では左側)は、楕円形状に形成されていない円筒形状のロータ32d内部の回転支持部31fと結合されている。このロータ32dは、楕円ロータ32を支える軸受43によって支え回転可能としている。
この軸受43により、材料と加熱筒13との摩擦による楕円ロータ32の回転軸線方向のスラスト荷重の緩和と、ダム部12aの径が第1スクリュ11の径よりも大きくダム部12aの径が第1スクリュ11の径よりも大きくダム部12aの傾斜部分に圧力が発生することによる第1スクリュ11とダム部12aの回転軸線の移動(図面では左側に移動)を抑え、安定したスクリュ回転を提供することができる。

0071

また、楕円状に形成されていないロータ32dの軸方向の楕円ロータ32側(図では、ロータ中央の符号L2部分)には、滑り軸受42が設けられている。これにより、楕円ロータ32に対し滑らかな回転を支える。

0072

また、ユニット筒部28の内部には、軸受43と楕円ロータ32とをシール密閉するためのパッキング(密封部材)41が設けられている。これにより、ベント効果を維持することができる。なお、密封部材は、ロータ32dの径に即したOリングなどのシール密閉できるものであればよい。

0073

また、第1スクリュ11と反対側には、楕円ロータ32用のロータを支える軸受43が設けられている。この軸受43は、材料と加熱筒13との摩擦により、第1スクリュ11の回転軸線方向のスラスト荷重の緩和と、ダム部12aの径が第1スクリュ11の径よりも大きくダム部12aの傾斜部分に圧力が発生することによる第1スクリュ11とダム部12aの回転軸線の移動(図面では左側に移動)を抑え、安定したスクリュ回転を提供することができる。

0074

軸受43側と楕円ロータ32側とを密封するためのOリング式シール(密封部材)41が設けられている。これにより、ベント効果を維持することができる。

0075

ベントクリーナ51は、脱気領域12dから真空引孔40aに上昇してきた材料を強制的に押し返す押し戻し部材51bと有している。
なお、ベントクリーナ51による減圧や油圧シリンダ51cによる押し戻し部材51bの上下作動する周期等は、図示しない制御部によって制御されており任意に設定することができる。本実施形態では、一秒間に上下1往復のピストン動作をしている。

0076

このようなベントクリーナ51を設けることにより、ダム部12aから押し出された材料が、第2スクリュ21によって巻き込まれずベントアップした場合であっても、ダム部12a近くに位置する押し戻し部材51bの下降動作により強制的に押し戻して楕円ロータ32に巻き込まれるようにすることができる。

0077

なお、本実施形態では、ベントアップした材料を油圧シリンダ51cの可動により押し戻し部材51bを一定周期で押下しているが、脱気領域12dからベントアップした材料をセンサ感知する電子的センサを設け、ベントアップの発生を感知したときだけ材料を押し戻す方法でも構わない。

0078

また、ダム部によって所定形状に押し出されてきた材料を脱気するため、図示しない真空装置により、真空引きの通路51aと脱気領域12dとが通じて真空状態に減圧することで行われる。

0079

また、蓋部28dが回転支持部32b側(図面では回転支持部32bの左側)には、ユニット筒部28の先端面を塞ぐ大きさに形成され、ユニット筒部28と取り外し可能に固定されている(図11参照。)。
この蓋部28dをユニット筒部28から取りはずすことで、楕円ロータ32又はダム部12aを交換することができる。

0080

本実施形態による効果として、可塑化能力は十分にあること及び真空引きしたときのベント効果は非常に高かったことが認められた。

0081

1ベント式射出成形機
10ベント装置
11ベントスクリュ(第1スクリュ)
11aフライト
11b回転軸端部
12脱気ユニット
12aダム部
12bユニット筒部
12c ダム配設領域
12d脱気領域
12e真空引孔
12f連結口
12g 先端面部
12h ダム部固定ボルト
12i貫通孔
12jテーパ状
12k逆円錐状部
12l円筒形状部
12m 第一の隙間
12n 第二の隙間
12pスリット
12q挿入孔
13 第一加熱筒(ベント装置の加熱筒)
13a材料供給口
13b 筒本体
13cジャケット
15油圧モータ
15a回転軸
16 連結部
17 脱気ユニット蓋部
20射出装置
21射出スクリュ(第2スクリュ)
21a フライト
23 第二加熱筒
23a 第二ジャケット
23b被連結口孔
23c 第二材料供給口
23d 第二材料供給口蓋部
24 被連結部
25 油圧モータ
25a 回転軸
26 リティナ
27射出ブロック
28、40 ユニット筒部
28d 蓋部
30ゴム材料
31フィードスクリュ(第3スクリュ)
31a送りフライト
31b戻りフライト
32楕円ロータ
43軸受
40a 真空引孔(ベントゾーン)
41パッキン密封装置
42滑り軸受
50、51ベントクリーナ
50a、51a真空引き通路
50b、51b 押し戻し部材
50c、51c 油圧シリンダ

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