図面 (/)

技術 計測装置、計測方法、プログラム

出願人 双葉電子工業株式会社
発明者 早野綾一郎野原康弘井伊谷育典関口翔
出願日 2016年7月26日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-146370
公開日 2018年2月1日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2018-015938
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の射出成形 瞬時値以外の結果を示す指示または記録
主要キーワード 専用アンプ ランナー構造 動作評価 計測波形 真空引き装置 判定エラー 計測内容 成形制御
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年2月1日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

射出成形装置センサからの検出情報について、1成形サイクルの評価よりも詳細な評価ができるようにする。

解決手段

1成形サイクルにおいて射出成形装置に配備されたセンサの検出信号を取得する。そして1成形サイクルの期間内の一部の期間とされた指定期間における検出信号値を用いて評価値の算出を行う。この算出した評価値を用いて射出成形状況の判定結果を求める。つまり指定期間として、成形サイクル内の特定の一部の期間についての評価値の算出や判定を行うことができるようにする。

概要

背景

射出成形装置に設置したセンサ検出信号計測装置計測する計測システムが知られている。この計測システムは、射出成形機内金型内、或いは成形周辺機器(例えば冷却用温調機真空引き装置など)内に配備した温度センサ圧力センサ等により、樹脂等の成形材料挙動を検出し、波形としてパーソナルコンピュータ等の情報処理装置リアルタイム出力可能とされている。
計測データは、最適な成形条件の設定、不良品自動選別品質管理金型の評価等、様々な用途に活用することができる。
また、計測システムでは、センサの検出信号に基づく計測値監視し、異常の発生に応じてアラーム出力を行うことも可能とされている。このアラーム出力により、射出成形装置の停止や不良品の識別を行うことが可能となる。
例えば射出成形における一般的な量産監視の手法としては、測定しているセンサの検出信号のピーク値管理がある。
なお、下記特許文献1には、射出成形装置に設けられたセンサがキャビティ内の樹脂の圧力を検出し、該センサの検出信号をアンプ装置によりサンプリングする技術が開示されている。

概要

射出成形装置のセンサからの検出情報について、1成形サイクルの評価よりも詳細な評価ができるようにする。1成形サイクルにおいて射出成形装置に配備されたセンサの検出信号を取得する。そして1成形サイクルの期間内の一部の期間とされた指定期間における検出信号値を用いて評価値の算出を行う。この算出した評価値を用いて射出成形状況の判定結果を求める。つまり指定期間として、成形サイクル内の特定の一部の期間についての評価値の算出や判定を行うことができるようにする。

目的

本発明では、検出信号の評価精度の向上や、工程単位などの一部期間動作判定等を適正に実行できるようにすることを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

射出成形装置配備されたセンサ検出信号を入力することができる入力部と、前記射出成形装置による1成形サイクルの期間内の一部の期間とされた指定期間において前記入力部に入力された検出信号値を用いて評価値の算出を行う評価値算出部と、前記評価値算出部が算出した評価値を用いて射出成形状況の判定結果を求める判定処理部と、を備えた計測装置

請求項2

前記射出成形装置による1成形サイクルの期間中に、前記入力部に入力された各時点での検出信号値をログデータとして記憶する処理を行うデータログ処理部を備えるとともに、前記データログ処理部は、前記評価値算出部が算出した評価値もログデータとして記憶する処理を行う請求項1に記載の計測装置。

請求項3

1成形サイクルの期間中における前記指定期間の開始タイミング又は終了タイミングは、外部から供給された信号に基づいて判断する請求項1に記載の計測装置。

請求項4

1成形サイクルの期間中における前記指定期間の開始タイミング又は終了タイミングは、1成形サイクルの開始からの時間管理又は検出情報値の監視に基づいて判断する請求項1に記載の計測装置。

請求項5

射出成形装置に配備されたセンサの検出信号を取得する取得ステップと、前記射出成形装置による1成形サイクルの期間内の一部の期間とされた指定期間における検出信号値を用いて評価値の算出を行う演算ステップと、前記演算ステップで算出した評価値を用いて射出成形状況の判定結果を求める判定ステップと、を備えた計測装置の計測方法

請求項6

射出成形装置に配備されたセンサの検出信号を取得する取得ステップと、前記射出成形装置による1成形サイクルの期間内の一部の期間とされた指定期間における検出信号値を用いて評価値の算出を行う演算ステップと、前記演算ステップで算出した評価値を用いて射出成形状況の判定結果を求める判定ステップと、を演算処理装置に実行させるプログラム

技術分野

0001

本発明は例えば射出成形装置等の量産監視のための計測装置計測方法プログラムに関する。

背景技術

0002

射出成形装置に設置したセンサ検出信号を計測装置で計測する計測システムが知られている。この計測システムは、射出成形機内金型内、或いは成形周辺機器(例えば冷却用温調機真空引き装置など)内に配備した温度センサ圧力センサ等により、樹脂等の成形材料挙動を検出し、波形としてパーソナルコンピュータ等の情報処理装置リアルタイム出力可能とされている。
計測データは、最適な成形条件の設定、不良品自動選別品質管理金型の評価等、様々な用途に活用することができる。
また、計測システムでは、センサの検出信号に基づく計測値を監視し、異常の発生に応じてアラーム出力を行うことも可能とされている。このアラーム出力により、射出成形装置の停止や不良品の識別を行うことが可能となる。
例えば射出成形における一般的な量産監視の手法としては、測定しているセンサの検出信号のピーク値管理がある。
なお、下記特許文献1には、射出成形装置に設けられたセンサがキャビティ内の樹脂の圧力を検出し、該センサの検出信号をアンプ装置によりサンプリングする技術が開示されている。

先行技術

0003

特開2008−36975号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで各種検出信号の監視や検出信号の平均値演算等による評価値の算出は、通常、1成形サイクル単位で行われている。
ここで射出成形装置における1成形サイクルは、型締め、樹脂材料射出保圧、計量・冷却、型開き、成形品取出など、多数の工程がある。そして各種の検出信号は、成形サイクル内の各工程で意味合いが異なるものとなる。すると、センサの種別監視目的によっては、或る期間は検出値にあまり意味がないものとなることもある。例えば金型を開いた以降の成形品を取り出している期間には、金型の温度検出値は、成形品の良否判定には意味を持たない。
このようなことを考慮すると、検出信号の種別や監視目的によっては、1成形サイクル単位の検出値から求めた評価値は、本来良否判定等の判定のための精度として低下することがあるといえる。また換言すれば、1サイクル内の特定の期間のみの検出値を取り出せば、その期間の工程等について非常に精度の高い評価を行うことも可能と考えられる。
そこで本発明では、検出信号の評価精度の向上や、工程単位などの一部期間動作判定等を適正に実行できるようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

本発明に係る計測装置は、射出成形装置に配備されたセンサの検出信号を入力することができる入力部と、前記射出成形装置による1成形サイクルの期間内の一部の期間とされた指定期間において前記入力部に入力された検出信号値を用いて評価値の算出を行う評価値算出部と、前記評価値算出部が算出した評価値を用いて射出成形状況の判定結果を求める判定処理部と、を備える。
種センサの検出信号は、射出成形装置による1成形サイクルの期間内において、それぞれ特有の変動を示すプロファイルを描く。なお1成形サイクルとは、型締めして樹脂の投入を開始する時点から、型抜きして成形品を取り出すまでの期間である。そして成形サイクルにおける検出信号値の演算により評価値を生成することができる。ここで成形サイクルを通してではなく、成形サイクルの一部の指定期間を対象として、その指定期間の検出信号値を用いて評価値の算出及び評価値を用いた判定を行う。

0006

上記した計測装置は、前記射出成形装置による1成形サイクルの期間中に、前記入力部に入力された各時点での検出信号値をログデータとして記憶する処理を行うデータログ処理部を備えるとともに、前記データログ処理部は、前記評価値算出部が算出した評価値もログデータとして記憶する処理を行うことが考えられる。
成形サイクル中の検出信号値はログデータとして記憶する。即ち計測装置は射出成形装置に配備される各種のセンサ、例えば圧力センサや温度センサ等の検出信号値のデータロガーとして機能するようにする。また、指定期間において検出信号値を用いて算出した評価値もログデータとして記憶する。

0007

上記した計測装置は、1成形サイクルの期間中における前記指定期間の開始タイミング又は終了タイミングは、外部から供給された信号に基づいて判断することが考えられる。
例えば射出成形装置からの信号や、対応するソフトウェア起動しているコンピュータ装置等からの信号により、指定期間を把握する。

0008

上記した計測装置は、1成形サイクルの期間中における前記指定期間の開始タイミング又は終了タイミングは、1成形サイクルの開始からの時間管理又は検出情報値の監視に基づいて判断することが考えられる。
射出成形装置の工程には、開始からの時間がある程度固定的であるものがある。そのような工程を対象とする場合、成形サイクルの開始からのタイムカウントにより指定期間を判断できる。また、各工程によってセンサの検出値に特徴が生ずるものがある。そのような工程を指定期間とするような場合、検出信号の変化により期間を判定する。

0009

本発明に係る計測方法は、射出成形装置に配備されたセンサの検出信号を取得する取得ステップと、前記射出成形装置による1成形サイクルの期間内の一部の期間とされた指定期間における検出信号値を用いて評価値の算出を行う演算ステップと、前記演算ステップで算出した評価値を用いて射出成形状況の判定結果を求める判定ステップと、を備える。
本発明に係るプログラムは、上記各ステップの処理を演算処理装置に実行させるプログラムである。

発明の効果

0010

本発明によれば、射出成形装置の成形サイクルの動作や成形品の良否判定をより的確に行うことができる。特に1成形サイクル内の工程単位など、或る指定期間の評価を適切に行うことができる。

図面の簡単な説明

0011

実施の形態の射出成形計測システムの構成を示したブロック図である。
実施の形態の管理ソフトウェアによる表示画面の説明図である。
実施の形態の計測装置のブロック図である。
実施の形態の検出信号の監視期間の説明図である。
実施の形態の監視処理フローチャートである。

実施例

0012

<計測システムの構成>
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。まず本発明の実施の形態となる計測装置1と射出成形装置2を含む射出成形計測システム100(単に「計測システム100」とも表記する)について説明する。
図1は計測システム100の構成概要を示した図である。
図示するように計測システム100は、計測装置1、射出成形装置2、専用アンプ3、パーソナルコンピュータ4を備えている。

0013

射出成形装置2は、一般的に公知のとおり、所定位置に配置される金型10と、金型10に対して樹脂材料を射出充填するための機構を備えた射出部11と、射出部11の射出動作や金型10の開閉動作等を制御して一連の射出成形動作を実行制御する成形制御部12を有して構成されている。

0014

金型10は、例えば上型下型が配置され、例えば成形ステージ内に配置された下型に対して射出部11に設けられた機構によって上型が開閉される。上型が下型に対して閉じられた状態で、例えば上型に設けられたゲートに対し、射出部11の射出シリンダによって樹脂材料が注入され、金型10内のキャビティに樹脂材料が充填される。そして充填後、所要の時間が経過したら上型が開放され、キャビティから樹脂成形品が取り出される。
金型10内には金型内センサ31が配置されている。例えば充填された樹脂材料の温度を検出する温度センサや、樹脂材料の圧力を検出する圧力センサなどである。
金型10の構造、種別については特に限定されずに各種のものが想定される。

0015

射出部11には、金型10に対する樹脂材料の注入機構型締め機構、射出シリンダ機構、射出モータ等、射出成形に必要な機構が設けられている。
また射出部11には射出部内センサ32及びセンサ用アンプ33が設けられている。射出部内センサ32としては、注入過程の樹脂材料の温度を検出する温度センサや、圧力を検出する圧力センサ、注入速度を算出する位置センサなどがある。
本実施の形態では射出部11の機構、構造、例えばシリンダ構造、型締め機構の構造、ランナー構造ノズル構造ヒーター配置、モータ配置、材料投入機構などは特に限定されず、どのような構造/種別のものでもよい。

0016

成形制御部12は、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CPU(Central Processing Unit)を有するマイクロコンピュータを備えて構成されている。
成形制御部12は、射出部11による各部の駆動制御を行う。例えば射出モータ制御、金型ステージ動作制御金型開閉機構の動作制御、ノズル開閉機構の動作制御、ヒーター制御材料投入動作制御などを行う。これによって一連の射出成形動作を実行させる。

0017

金型内センサ31の検出信号S1は、例えば射出成形装置2とは別体に配置された専用アンプ3により電圧値に変換される。そして電圧信号に変換された検出信号Vs1として計測装置1に供給される。
射出部内センサ32の検出信号S2は、例えば射出部11内に設けられたセンサ用アンプ33により電圧値に変換される。そして電圧信号に変換された検出信号Vs2として計測装置1に供給される。

0018

なお、ここでは検出信号Vs1,Vs2として2つの検出信号を示しているが、検出信号Vs1は金型内センサ31からの検出信号の総称で、検出信号Vs2は射出部内センサ32からの検出信号の総称である。金型内センサ31として複数のセンサが配置される場合や射出部内センサ32として複数のセンサが配置される場合も当然に想定される。
従って検出信号Vs1,Vs2は2系統のみの検出信号を示しているものではなく、金型内センサ31と射出部内センサ32のいずれの検出信号についても計測装置1に入力できることを示しているに過ぎない。
計測装置1にはnチャネル入力系が用意されており、n系統の検出信号の同時入力が可能である。従って金型内センサ31としてn個のセンサの検出信号Vs1を計測装置1に供給してもよいし、射出部内センサ32としてのn個のセンサの検出信号Vs2を計測装置1に供給してもよい。さらに金型内センサ31と射出部内センサ32としてのそれぞれ1又は複数系統の検出信号Vs1,Vs2をnチャネルに振り分けて計測装置1に供給してもよい。
計測装置1に対してどのような検出信号入力を行うかは、実際の射出成形装置2や金型10の構造、種別、成形品、搭載センサ数、実行したい計測・監視の内容などに応じて適宜決められればよい。
また、図示していないが射出成形装置2の周辺機器、例えば冷却用の温調機や真空引き装置などに各種のセンサが設けられる場合もあり、それらのセンサの検出信号を計測装置1に供給することも想定されている。

0019

計測装置1と成形制御部12の間は各種の通信が可能とされる。図1では、通信の1つとして、成形制御部12から計測装置1に対して各種のタイミング信号STMが送信されること、及び計測装置1から成形制御部12に対して通知信号SIが送信されることを示している。
タイミング信号STMの1つとしては、例えば射出成形の1サイクルの開始/終了タイミングを通知する信号がある。計測装置1は、タイミング信号STMにより、1ショット樹脂注入による1サイクルの成形期間を検知し、その間の各種検出信号のロギングや判定を行うことができる。
また他のタイミング信号STMとしては、後述するように型締め期間の開始/終了のタイミングを示す信号や、工程の遷移タイミングを示す信号、或いは制御方式速度制御圧力制御)の切替タイミングを示す信号などが考えられる。

0020

計測装置1からの通知信号SIは各種の検出情報や判定情報の結果を通知する信号である。例えば成形不良等が推定される異常判定の際のアラーム通知や、検出信号波形立ち上がりタイミング立ち下がりタイミングの通知などの信号である。成形制御部12は、これらの内容の通知信号SIに応じて各種動作制御を行うことができる。

0021

計測装置1による温度や圧力などの計測結果は、計測装置1と有線又は無線通信経路USによって接続されたコンピュータ装置4により閲覧可能とされている。通信経路USは、例えばLAN(Local Area Network)ケーブルなどにより実現される。
コンピュータ装置4には、計測装置1による各種検出信号の計測について管理を行うための管理ソフトウェアがインストールされている。この管理ソフトウェアにより、作業員等はコンピュータ装置4のディスプレイを介して計測装置1による計測結果を閲覧可能とされている。
また、管理ソフトウェアを用いた設定により、作業員等は各種の数値設定を行うことができる。
さらに計測結果をコンピュータ装置4におけるHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Disk)等の所定の記憶装置収録させることが可能とされている。

0022

図2は管理ソフトウェアによってコンピュータ装置4の画面提示される管理画面90の表示内容例を示している。図示のように管理画面90には、各種センサによる検出信号の計測結果を波形により示すことが可能とされるとともに、各検出信号の所定の数値(例えばピーク値、積分値、立ち上がりタイミング値、立ち下がりタイミング値等)が示される。また作業者が各種設定入力を行うための操作子が用意されている。

0023

なお図2では、計測波形の表示について、時間軸に沿って描画方向が左から右に向かうようにしているが、これを右から左に向かって描画されるように切り替えることもできる。即ち作業者の操作に応じて、波形の描画方向を切り替えることができるようにしている。例えば射出成形装置では、右側に射出機構が配置され、左に向かって射出する装置が多い。このように樹脂材料の注入方向が右から左になっている場合、表示する波形も右から左に進行するようにすると、作業者にとって感覚的に計測内容がわかりやすいものとなる。

0024

<計測装置の構成>
図3は計測装置1の内部構成を示している。
計測装置1には、演算部20、入力部21、A/D変換器22、バッファ及びIF部23、メモリ部24が設けられている。

0025

入力部21は、検出信号Vs1,Vs2についてnチャネルの入力が可能とされる。図の例では8チャネル入力を想定し、入力チャネルをI1〜I8として示している。
各入力チャネルI1〜I8に入力される検出信号Vs1,Vs2は、上述のように専用アンプ3又はセンサ用アンプ33で検出情報が電圧レベルに変換された信号である。
チャネルI1〜I8の全部又は一部に対して、検出信号Vs1又はVs2が入力される。即ち金型内センサ31や射出部内センサ32として射出成形装置2に配備された1又は複数のセンサの検出信号を、同時に、それぞれ所要のチャネルに入力可能とされている。

0026

A/D変換器22は、入力チャネル数と同数の同時入力が可能とされる。従って図の例では8チャネル入力のA/D変換器とされている。
A/D変換器22は、入力された各チャネルI1〜I8の検出信号について電圧値に応じたデジタルデータに変換し、バッファ及びIF部23に供給する。

0027

バッファ及びIF部23は、各チャネルI1〜I8の検出信号の演算部20への受け渡しや、演算部20と外部機器(コンピュータ装置4や成形制御部12)との通信データの送受信を行う部位を総括して示している。
例えばA/D変換器22から出力される同時入力された複数チャネルの検出信号のデジタルデータ(後述する検出値Ddet)は、バッファ及びIF部23で一時的にバファリングされながら各時点の検出情報として検出信号のサンプリング時点時刻情報(後述する時間値Tdet)とともに順次演算部20に転送される。
また演算部20からの通知信号SIは、バッファ及びIF部23が端子TM2から成形制御部12に送信する。また成形制御部12からの各種のタイミング信号STMは、端子TM1からバッファ及びIF部23に一旦取り込まれ、時刻情報とともに順次演算部20に転送される。
また演算部20とコンピュータ装置4の各種情報通信は、バッファ及びIF部23を介して、端子TM3(例えばLANコネクタ端子)に接続された通信経路USにより実行される。

0028

演算部20は例えばROM、RAM、CPUを有するマイクロコンピュータにより構成される。
本実施の形態では、演算部20は特にデータログ処理部20a、判定処理部20b、評価値算出部20cとしての機能を持つ。
データログ処理部20aは、入力部21の各入力チャネルに入力された各時点での検出信号値をログデータとして記憶する処理を行う。
例えばA/D変換器22でデジタル値とされた各チャネルI1〜I8の検出信号についてサンプル毎の値を記憶していく処理を行う。
評価値算出部20cは、射出成形装置2による1成形サイクルの期間内の一部の期間とされた指定期間において、入力部21に入力された検出信号値を用いて評価値の算出を行う。
判定処理部20bは、評価値算出部20cが算出した評価値を用いて射出成形状況の判定結果を求める処理を行う。また判定処理に応じた通知信号SIの出力処理を行う。
これらの機能を有する演算部20の具体的な処理例については後述する。

0029

メモリ部24は、例えばROM、ワークメモリ不揮発性メモリ等として演算部20が使用できるメモリ領域を総括して示している。
メモリ部24は、例えばデータログ処理部20aの処理によるログデータの記憶領域として用いられる。またメモリ部24は、各種演算処理のワーク領域として用いられる。またメモリ部24は、演算部20の処理、特にデータログ処理部20a、判定処理部20b、評価値算出部20cの処理を実現するためのプログラムの格納領域としても用いられる。

0030

<指定期間判定処理>
本実施の形態の計測装置1において実行する、1成形サイクル内の指定期間の検出信号を用いた判定処理例を説明する。

0031

図4Aは金型内センサ31又は射出部内センサ32としてのセンサによって検出された検出信号の波形の例を示している。縦軸は検出値(Ddet)、横軸は時間である。例えば実線の波形PRは圧力センサの検出値、破線の波形TPは金型内温度である。

0032

これらは例えば1ショットの樹脂注入に応じた1成形サイクルにおける検出信号波形である。時点T0〜T1が1成形サイクルの期間である。この1成形サイクルには、例えば、金型10の上型と下型を閉じる型締め、金型10に対して射出部11のシリンダにより樹脂材料を注入する射出、充填後の保圧、成形固化までの計量・冷却、型開き、成形品の突き出し等の各工程が含まれている。
1成形サイクルの検出信号の評価のためには、通常、この期間T0〜T1における各時点の検出信号の積分値や平均値が用いられる。
ところが、検出信号の意味合いは工程毎に異なるものとなる。例えば金型温度の検出値Ddetは、金型10が閉じられている期間の値は成形品の品質の評価に有用であるが、金型10が開かれた後は、あまり意味がない。
また、より適切な評価を行うためには、1サイクル内の一部の期間、例えば1つの工程や一部の工程が連続する期間などの単位で、検出値を評価することが望ましい。
そこで本実施の形態では、検出信号の評価値を、1サイクル内の一部の期間を対象として算出できるようにする。

0033

例えば図4Bは時点Ts1〜Te1を型締め期間として示している。即ちこの期間は、型締めから型開きまでの複数の工程が行われる期間である。この期間の検出信号の検出値Ddetの積分値や平均値は、金型10が閉じられている期間のみの評価値となる。例えば計測装置1は図4Bの波形の型締め期間信号をタイミング信号STMの1つとして成形制御部12から取得すれば、この時点Ts1〜Te1の期間の検出値Ddetの積分値や平均値を評価値として求めることができる。
或いは計測装置1は、1サイクルの成形開始タイミングである時点T0のタイミングをタイミング信号STMの1つとして成形制御部12から受信したら、その時点を時点Ts1とし、またその時点からのタイムカウントによる所定時間経過によって型開きのタイミングとなる時点Te1を判断し、時点Ts1〜Te1の期間の評価値を求めることができる。
さらに或いは、計測装置1は検出信号波形からタイミングを判断することもできる。例えば波形の立ち下がりを判定する閾値thDLを設定し、圧力センサの波形PRを監視する。圧力センサの検出値Ddetは、型開きの際に急激に低下する。そこで圧力センサの検出値Ddetを監視しており、これが閾値thDL以下となった時点を型開きが行われたタイミング(時点Te1)と判断し、時点Ts1〜Te1の期間の評価値を求めることができる。

0034

図4Cは、時点Ts2〜Te2を射出成形装置2において樹脂射出の速度制御が行われる期間としている。即ち注入速度を監視しながらシリンダによる注入動作を制御する期間である。
例えば成形制御部12は、樹脂が金型10のキャビティに充満するまでは、注入樹脂の速度制御を行い、充満後に圧力制御に切り換えるような制御を行う。その場合に、速度制御期間のみの評価値を得たい場合もある。
そこで計測装置1は図4Cの波形の速度制御期間信号をタイミング信号STMの1つとして成形制御部12から取得すれば、この時点Ts2〜Te2の期間の検出値Ddetの積分値や平均値を評価値として求めることができる。
或いは計測装置1は、1サイクルの成形開始タイミングである時点T0のタイミングをタイミング信号STMの1つとして成形制御部12から受信したら、その時点を時点Ts2とし、またその時点からのタイムカウントによる所定時間経過によって、樹脂が金型10内のキャビティに充満するタイミングとなる時点Te2を判断し、時点Ts2〜Te2の期間の評価値を求めることができる。
さらに或いは、計測装置1は検出信号波形からタイミングを判断することもできる。例えば波形の立ち上がりを判定する閾値thDHを設定し、圧力センサの波形PRを監視する。圧力センサの検出信号を考えると、その立ち上がりタイミングは、キャビティに樹脂材料が充満した直後のタイミングとなる。充満後にさらに樹脂が注入されることで樹脂が圧縮されて圧力が高くなるためである。圧力センサの検出値Ddetは充満直後に急激に上昇する。そこで圧力センサの検出値Ddetを監視しており、これが閾値thDH以上となった時点を充満タイミング(時点Te2)と判断し、時点Ts2〜Te2の期間の評価値を求めることができる。

0035

図4Dは時点Ts3〜Te3を射出成形装置2において樹脂射出の圧力制御が行われる期間としている。即ち金型10内の圧力を監視しながらシリンダによる注入動作を制御する期間である。
上述のように例えば成形制御部12は、樹脂が金型10のキャビティに充満した後に速度制御から圧力制御に切り換えるような制御を行う。その場合に、圧力制御期間のみの評価値を得たい場合もある。
そこで計測装置1は図4Dの波形の速度制御期間信号をタイミング信号STMの1つとして成形制御部12から取得すれば、この時点Ts3〜Te3の期間の検出値Ddetの積分値や平均値を評価値として求めることができる。
或いは計測装置1は、図示していないが、1サイクルの成形開始タイミングである時点T0のタイミングをタイミング信号STMの1つとして成形制御部12から受信したら、その時点からのタイムカウントによる所定時間経過によって、圧力制御への切替タイミング(Ts3)や、圧力制御が終了されるタイミング(Te3)を判断し、時点Ts3〜Te3の期間の評価値を求めることができる。
さらに或いは、計測装置1は検出信号波形からタイミングを判断することもできる。例えば波形の立ち上がりを判定する閾値thDH及び立ち下がりを判定する閾値thDLを設定し、圧力センサの波形PRを監視する。上述のように圧力センサの検出信号の立ち上がりタイミングは、キャビティに樹脂材料が充満した直後のタイミングとなる。そこで圧力センサの検出値Ddetを監視し、これが閾値thDH以上となった時点を圧力制御の開始タイミング(Ts3)と判断できる。圧力制御の終了タイミングは金型10を開く前のタイミングであるが、これを例えば検出値Ddetの値や値の変化から判断し、終了タイミング(Te3)とすることも可能である。これにより時点Ts3〜Te3の期間の評価値を求めることができる。
さらに、この図4Dのように対象とする期間の開始タイミングが1サイクルの開始タイミング(時点T0)と一致していない場合は、計測装置1は成形制御部12から、その対象期間の開始タイミングのみを示す信号をタイミング信号STMの1つとして受信するようにしてもよい。

0036

以上では一部期間の計測として3つの例を挙げたが、例えば上述した各工程の1つの期間、樹脂流入が進行している状態の期間、成形品の取り出しから次の1サイクルの開始までの期間など、対象とする期間は各種考えられる。

0037

続いて、上記のような、1サイクル内の一部期間の検出値Ddetを用いた評価値の算出及び良否判定の処理例を説明する。
なお、一部の期間を指定し、その期間(対象に指定された期間を説明上「指定期間」という)の検出値Ddetを用いて例えば積分値や平均値等の評価値を生成する処理、及び評価値を用いて成形品や成形動作の良否判定を行う処理は、1成形サイクル実行中に検出値Ddetをロギングしながらリアルタイムで行うこともできるし、1サイクル完了時点やさらに後の時点等で、ログデータを取得して行うこともできる。
つまり1成形サイクルの実行中に、各時点で入力部21から入力され取得された各チャネルI1〜I8の検出値Ddetや、もしくはデータログ処理部20aによってログデータとして記憶された検出値Ddetを用いて、各種のタイミングで指定期間の評価値生成や判定処理を行うことができる。

0038

図5に、1サイクル内の一部期間の検出値Ddetを用いた評価値の算出及び良否判定の処理例を示す。これは計測装置1の演算部20が、データログ処理部20a、判定処理部20b、評価値算出部20cの機能により実行する処理である。
なお、以下の処理は、例えば樹脂成形の1サイクル実行中にリアルタイムで評価値演算及び判定を行う例とする。1サイクル完了直後、或いはさらに後の時点で行う場合については後に言及する。
また演算部20は、複数の入力チャネルI1〜I8の検出信号について、それぞれ並行して(実際の処理としては時分割でもよい)、図5の処理を行う。

0039

演算部20はまず図5のステップS101で指定期間や演算内容の設定を行う。つまりまず一部の期間としての指定期間(時点Ts〜Te)を設定する。時点Tsは、指定期間の開始タイミング、時点Teは指定期間の終了タイミングである。また、その指定期間における評価値の生成演算の内容を設定する。例えば検出値Ddetの積分を行うのか、平均値を求めるのか、というような評価値の内容を設定する。
これらの設定は、演算部20が、作業者が例えばコンピュータ装置4の操作により選択した期間や演算内容を認識し、これから実行する処理として設定する処理である。

0040

ステップS102で演算部20は、実行する処理の設定に応じた設定値を取得する。例えば判定処理のための閾値thEH,thELを設定する。閾値thEH、thELは算出した評価値を比較する閾値である。例えば評価値の許容範囲の上限・下限を示す値などとされる。
なお、図4で説明したように、検出信号波形の立ち上がりタイミングや立ち下がりタイミング等を検出する場合、そのための閾値thDH、閾値thDL等も取得する。
このステップS102の処理は、演算部20が、作業者が例えばコンピュータ装置4の操作により設定した値を認識し、これから実行する処理に用いる値として保持する処理である。
つまりステップS101,S102では、演算部20は、コンピュータ装置4との通信により、各種動作設定を行うことになる。

0041

ステップS101,S102で演算・判定処理の準備を終えたら、演算部20はステップS103で開始タイミングを待機する。例えば成形制御部12からのタイミング信号STMの1つとして成形サイクルの開始タイミング信号を監視する。

0042

1サイクルの射出成形動作の開始タイミング(つまり時点T0)を認識したら、演算部20はステップS104以降に進む。
ステップS104では、1成形サイクルの終了タイミングを監視する。演算部20は例えばタイミング信号STMの1つとして1サイクルの終了タイミング信号を監視している。なお、終了タイミングは、開始タイミングから所定時間経過の時点として演算部20が内部タイマ計数により管理してもよい。

0043

終了タイミングを認識したら、演算部20はステップS105で監視終了か否かを確認し、引き続き監視を実行するのであればステップS103で開始タイミングを待機する。開始タイミングの待機中も、演算部20はステップS105で監視の終了か継続かを確認している。
演算部20は、作業者のコンピュータ装置4を用いた操作による監視終了の指示、或いは規定回数監視動作の終了、或いは射出成形装置2からの通信による射出成形の終了などを検知することで、ステップS105で監視終了と判断する。その場合、演算部20は当該図5の処理を終了する。

0044

1成形サイクルの期間中は、ステップS104からS110以降に進むことになる。
成形サイクル期間中は、演算部20はデータログ処理部20aによるロギング処理を継続して行う。即ち、チャネル毎に各サンプルタイミングで得られる検出値Ddet(及び検出値Ddetが得られたタイミングを示す時間値Tdet)の記憶を実行する。このロギング処理は、ステップS104で終了タイミングが検出されるまで継続される。
即ち演算部20は、1成形サイクル期間中は、ステップS110で検出値Ddet及び時間値Tdetの取得及びログデータとしての記憶を繰り返し行っていくことになる。

0045

ステップS110〜S118が繰り返されることで、各タイミングで得られる全ての検出値Ddet及び時間値Tdetが、ログデータとして記憶されていく。
このように1成形サイクル内の各種センサの検出信号が、ログデータとして保存されていくため、このログデータを用いることで、射出成形装置2の動作評価や成形品の検証等を後の時点でも行うことができる。

0046

検出値Ddetの取得に伴って、ステップS111以降の処理が行われる。ステップS111で演算部20は、今回の検出値Ddetが指定期間内の検出値であるか否かを確認する。即ち、時間値Tdetが、時点Ts〜Te内の時点に相当するか否かを判定する。
時間値Tdet、時点Ts,Teを、それぞれ1成形サイクルの開始時点T0を0とする時間値であるとすると、Ts≦Tdet≦Teであるか否かを判断する。
もし該当していれば、今回の検出値Ddetは指定期間内の検出値である。そこでステップS112に進み、演算部20は検出値Ddetを用いた評価値の算出を行う。つまり積分値や平均値に今回の検出値Ddetも反映させる。そしてステップS104に戻る。

0047

なお、時点Ts,Teとしてのタイミングについては、上述の図4B、図4C、図4Dで述べたように、タイミング信号STMによる認識、内部タイマ計数による認識、或いは検出信号波形の監視による認識、或いはこれらの組み合わせによる認識を行う。
実際には、検出値Ddetが取得された時間値Tdet(入力部21に入力されたタイミング)と、演算部20が取得した処理タイミングにはタイムラグが生ずることも考えられる。また実際には時点Ts、Teが確定していない時点もある。このため上記したTs≦Tdet≦Teという判定条件は説明上の理論的なものである。
実際には、1成形サイクルの開始後で、まだ時点Tsが認識・確定されていない時点では、今回の検出値Ddetは指定期間内ではないと判定される。
時点Tsが認識・確定された後で、まだ時点Teが認識・確定されていない時点では、Ts≦Tdetであれば、検出値Ddetは指定期間内のデータとなる。
時点Teが認識・確定された後は、Ts≦Tdet≦Teであれば、検出値Ddetは指定期間内のデータとなる。

0048

今回の検出値Ddetが指定期間内のデータでなければ、演算部20はステップS111からS113に進み、指定期間の終了タイミングであるか否かを判定する。これは、前回の検出値Ddetまでが指定期間内で、今回、指定期間外となった(Tdet≦Teではなくなった)ものであるかの判断となる。つまり評価値の演算及び判定の対象の検出値Ddetについて、全て評価値の演算に反映させ終えたか否かを確認するものである。
なお、まだ指定期間に達していない時点のデータ(Tdet<Tsのデータ)や、或いは指定期間終了後ですでにステップS114以降の処理を終えた時点のデータが取得された際の処理では、ステップS113からステップS104に戻る。

0049

指定期間の終了タイミングであることを検知した場合は、演算部20はステップS114で、ステップS112で行ってきた評価値の演算値を確定させ、ログデータの1つとして記憶させる。例えばメモリ部24の所定の領域に記憶させる。
そして演算部20はステップS115で、評価値を用いて良否判定を行う。例えば閾値thEH,thELを用いて、評価値が、thEH≧評価値≧thELとなっているか否かを確認する。
もし、この判定条件を満たしていればOK判定としてステップS116からS117に進み、判定OKの通知信号SIを成形制御部12に送信し、またコンピュータ装置4に判定OKを通知する。
なおこの段階で判定OKという判定結果情報を、今回の成形サイクルの識別情報(何サイクル目かの情報)とともにログデータとして記憶させてもよい。
一方、thEH≧評価値≧thELという判定条件を満たしていなければ、エラー判定としてステップS116からS118に進み、判定エラーの通知信号SI(アラーム信号)を成形制御部12に送信し、またコンピュータ装置4に判定エラーを通知する。
なおこの段階で判定エラー(成形不良)という判定結果情報を、今回の成形サイクルの識別情報とともにログデータとして記憶させてもよい。

0050

以上のように演算部20の処理が行われることで、1成形サイクル内の指定期間における評価値の生成や、評価値に基づいた良否判定が行われる。
なお、ステップS114〜S118は、1成形サイクルの終了時点、例えばステップS104で終了タイミングが検出された直後に行うようにしてもよい。
また複数の指定期間を設定し、それぞれについて同様の処理で評価値の生成及び判定を行うようにすることも当然可能である。
また図5では評価値の生成及び判定を、樹脂成形の1サイクル実行中にリアルタイムで行う例としたが、これに限られない。
1サイクル完了直後、或いはさらに後の時点で行う場合については、監視対象の入力チャネルについての検出値Ddet及び時間値Tdetのログデータを順次メモリ部24から取得しながら、図5のステップS111〜S118の処理が行われるようにすればよい。

0051

<まとめ及び変形例>
以上の実施の形態の計測装置1は、射出成形装置2に配備されたセンサ(金型内センサ31や射出部内センサ32)の検出信号を入力することができる入力部21を備えている。また計測装置1の演算部20は、射出成形装置2による1成形サイクルの期間内の一部の期間とされた指定期間において入力部21に入力された検出信号値(Ddet)を用いて評価値の算出を行う評価値算出部20cと、評価値算出部20cが算出した評価値を用いて射出成形状況の判定結果を求める判定処理部20bを備えている。
射出成形の1成形サイクルは、例えば、型締め、射出、保圧、計量・冷却、型開き、突き出し等の工程を有する。場合によってはこれ以外の工程も含む。そしてこれらそれぞれの工程でセンサによって検出・計測された検出信号値の意味合いは異なる。そこで本実施の形態では、評価対象の期間を指定し、その指定期間において検出信号値から評価値を得るようにしている。例えば指定期間内の検出信号値の積分値や平均値を評価値とする。これにより、例えば各工程などに対応した期間毎の評価・判定が可能となる。
従って射出成形装置2の成形サイクルの動作や成形品の良否判定をより的確に行うことができる。特に1成形サイクル内の工程単位など、或る指定期間の評価を適切に行うことができる。

0052

また計測装置1の演算部20は、射出成形装置2による1成形サイクルの期間中に、入力部21に入力された各時点での検出信号値(Ddet)をログデータとして記憶する処理を行うデータログ処理部20aを備える。データログ処理部20aは、評価値算出部20cが算出した評価値もログデータとして記憶する処理を行う(図5のS114)。
このように計測装置1は射出成形装置2に配備される各種のセンサ、例えば圧力センサや温度センサ等の検出信号値のデータロガーとして機能するようにすることで、事後的な評価も可能となる。即ち成形サイクル中の検出値Ddetをログデータとして保存しておくことで、事後的に一部の期間(指定期間)の検出値Ddetを抽出して評価値を求めることができる。
また指定期間において検出信号値を用いて算出した評価値を記憶しておくことで、例えば複数サイクルでの評価値の分析など、多様な評価、動作解析、調整などに役立てる情報を得ることができる。
また、評価値を用いた判定結果もログデータとして記憶しておくことも、後の時点での評価や調整等に有用である。特に一旦実行した判定処理を無駄にしないという意味もある。
従って計測装置1は、成形工程におけるリアルタイム監視で用いてもよいし、事後的な工程分析等の目的で各種の計測値の演算や良否判定を行うこともできる。

0053

また計測装置1は、例えば1成形サイクルの期間中における指定期間の開始タイミング又は終了タイミングを、外部から供給された信号に基づいて判断することができる。
例えば射出成形装置2からのタイミング信号STMにより、指定期間の開始タイミング(Ts)、終了タイミング(Te)を認識することを述べた。これ以外に、対応するソフトウェアを起動しているコンピュータ装置4等からの信号により、指定期間の開始/終了タイミングを把握するようにしてもよい。
このように外部トリガによる指定期間の把握が可能である。特には射出成形装置2の各動作工程のタイミング信号をもらうことで、特定の工程などの期間を正確に把握し、適切な評価値や判定結果を得ることができる。

0054

また計測装置1は、1成形サイクルの期間中における指定期間の開始タイミング又は終了タイミングを、1成形サイクルの開始からの時間管理又は検出情報値の監視に基づいて判断することができる。射出成形装置2の工程には、開始からの時間がある程度固定的であるものがある。そのような工程を対象とする場合、成形サイクルの開始からのタイムカウントにより指定期間を判断できる。また、各工程によってセンサの検出値に特徴が生ずるものがある。そのような工程を指定期間とするような場合、検出信号の変化により指定期間の開始タイミング又は終了タイミングを判定することができる。
このような指定期間判断を行うことで、外部信号が得られない場合でも、指定期間における評価値の算出演算や良否判定等を適切に行うことができる。これにより計測装置1は、接続する射出成形装置2の構成の相違などにも広く対応できる。

0055

なお、例えば指定期間の開始タイミングを外部信号でもらい、そこからタイムカウントで指定期間の終了タイミングを把握するようにしてもよい。
また、指定期間の開始タイミングを外部信号でもらい、その後の検出信号の変化により指定期間の終了タイミングを把握するようにしてもよい。例えば検出値Ddetが所定の閾値を超えたり、閾値より低くなったり、所定の数値範囲外となるなどの条件を設定すればよい。このように、指定期間の開始/終了タイミングの認識手法は多様に考えられる。

0056

実施の形態では、指定期間として、1成形サイクルの或る連続した一部の期間を想定したが、間欠的な複数の期間を1つの指定期間とし、評価値を求めることも考えられる。
例えば1成形サイクルの工程として順次工程A,B,C,D,Eが行われると考えたときに、工程B期間と工程E期間を1つの指定期間とし、工程B、Eを1つの指定期間として評価値の演算を行うような例である。
このためには、例えば図5のステップS113で検知するタイミングを、2回目の指定期間外となったタイミングとすればよい。或いはステップS114〜S118を1サイクル期間終了時点で行えばよい。

0057

また本発明は上記した具体例に限定されるべきものではなく、多様な変形例が考えられる。
射出成形装置2の構成は多様に考えられる。計測装置1の構成も同様である。
図5に示した計測装置1の演算部20に処理例も一例に過ぎず、具体的な処理例は多様に考えられる。
射出成形装置2に搭載されるセンサ(金型内センサ31や射出部内センサ32)としては多様に考えられる。即ち計測装置1は、圧力センサによる射出部11内や金型10内における樹脂材料の圧力計測や、温度センサの検出信号に基づく成形材料や金型表面温度の計測以外にも多様な検出信号の計測に適用できる。例えば光センサ等の検出信号に基づく成形材料の流速計測赤外線センサ等の検出信号に基づくフローフロント計測(例えば成形樹脂がキャビティ内の所定位置に到達するまでの時間の計測)、位置センサ等の検出信号に基づく型閉時における金型同士位置ズレ量の計測(型開き量の計測)等、射出成形に係る他の計測を行う場合の各種センサの検出信号についても好適に適用できる。

0058

<プログラム及び記憶媒体
本発明の実施の形態のプログラムは、計測装置1における演算部20(マイクロコンピュータ等の演算処理装置)に判定処理部20b及び評価値算出部20cとしての機能を実行させるプログラムである。

0059

実施の形態のプログラムは、射出成形装置2に配備されたセンサ(31,32)の検出信号を取得する取得ステップ(S110)と、射出成形装置2による1成形サイクルの期間内の一部の期間とされた指定期間における検出信号値(検出値Ddet)を用いて評価値の算出を行う演算ステップ(S112)と、演算ステップで算出した評価値を用いて射出成形状況の判定結果を求める判定ステップ(S115)とを演算処理装置に実行させるプログラムである。即ち図5の処理を実行させるプログラムである。

0060

このようなプログラムにより本実施の形態の計測装置1の製造が容易となる。
そしてこのようなプログラムはコンピュータ装置等の機器に内蔵されている記憶媒体や、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROM等に予め記憶しておくことができる。あるいはまた、半導体メモリメモリカード光ディスク光磁気ディスク磁気ディスクなどのリムーバブル記憶媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記憶)しておくことができる。またこのようなリムーバブル記憶媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記憶媒体からパーソナルコンピュータ等にインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。

0061

またこのような実施の形態のプログラムがコンピュータ装置4にインストールされることで、コンピュータ装置4が計測装置1の機能を備えるようにすることもできる。
例えば専用アンプ3とコンピュータ装置4をコネクタ直接接続する。専用アンプ3を介してコンピュータ装置4には1又は複数の入力チャネルの検出信号が供給されるようにする。そしてコンピュータ装置4において当該プログラムを含むソフトウェアが起動されることで、図5の処理をコンピュータ装置4で実行する。即ちセンサ(31,32)の検出信号を取得し、射出成形装置2による1成形サイクルの期間内の一部の期間とされた指定期間における検出信号値(検出値Ddet)を用いて評価値の算出を行い、評価値を用いて射出成形状況の判定結果を求める処理を行う。これにより、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置4を用いて計測装置1を実現できる。

0062

1…計測装置、2…射出成形装置、3…専用アンプ、4…コンピュータ装置、10…金型、11…射出部、12…成形制御部、20…演算部、20a…データログ処理部、20b…判定処理部、20c…評価値算出部、21…入力部、22…A/D変換器、23…バッファ及びIF部、24…メモリ部、31…金型内センサ、32…射出部内センサ、33…センサ用アンプ、100…計測システム

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社オートネットワーク技術研究所の「 コネクタ装置」が 公開されました。( 2020/10/08)

    【課題】コネクタのハウジングとモールド樹脂との間の防水性能を高めることができるコネクタ装置を提供する。【解決手段】コネクタ装置1は、回路基板2と、回路基板2に取り付けられたコネクタ3と、回路基板2の全... 詳細

  • 株式会社オートネットワーク技術研究所の「 コネクタ装置」が 公開されました。( 2020/10/08)

    【課題】モールドタイプのコネクタ装置の外部への取り付け強度を向上させることができるコネクタ装置を提供する。【解決手段】コネクタ装置1は、回路基板2、コネクタ3、複数の外部取付用のカラー4、第1モールド... 詳細

  • NISSHA株式会社の「 成形同時加飾金型および成形同時加飾品の製造方法」が 公開されました。( 2020/10/08)

    【課題】本発明は、成形同時加飾品にダミー部を形成し、耐箔バリ性に優れた成形同時加飾品を提供することを目的とする。【解決手段】 成形同時加飾金型は、基部19とその周囲に形成される立壁20とからなる製品... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ