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技術 シーム溶接方法

出願人 東プレ株式会社
発明者 瀧嶋浩昭
出願日 2016年7月28日 (4年9ヶ月経過) 出願番号 2016-148154
公開日 2018年2月1日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2018-015782
状態 特許登録済
技術分野 スポット溶接
主要キーワード ローラー幅 球冠状 断面円弧 反り変形量 被溶接対象 金属板同士 ローラー電極 プラス値
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

溶接後の金属板に生じうる反り変形を簡単に抑制することができるシーム溶接方法を提供する。

解決手段

溶接線Wに沿って所定間隔をおいて並列して配置され金属板11の表面側に向けて突出する複数のエンボス21,25を成形するエンボス加工工程と、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とが向き合うように一方の金属板13の表面と他方の金属板15の表面とを対向させて重ね合わせる金属板重ね合わせ工程と、一対のローラー電極の間に2枚の金属板11を挟み込んで、一対のローラー電極によって一方の金属板13のエンボス21および他方の金属板15のエンボス25を押し潰しながら複数のエンボスに沿ってシーム溶接を行う溶接工程と、を有する。

概要

背景

従来から、2枚の金属板同士シーム溶接するシーム溶接方法が公知である(例えば、特許文献1参照)。具体的には、2枚の金属板を重ね合わせて一対のローラー電極の間に挟み込み、前記一対の電極通電をしつつ電極を回転させることにより、前記2枚の金属板同士をシーム溶接する。

ここで、2枚の金属板をシーム溶接で接合する場合、溶接後の金属板に反り変形が生じやすくなるという問題があった。このため、特許文献1では、一対のローラー電極のうちの一方のローラー電極を他方のローラー電極よりも金属板の進行方向の前側にオフセット配置した状態で溶接することにより、反り変形を抑制している。

概要

溶接後の金属板に生じうる反り変形を簡単に抑制することができるシーム溶接方法を提供する。溶接線Wに沿って所定間隔をおいて並列して配置され金属板11の表面側に向けて突出する複数のエンボス21,25を成形するエンボス加工工程と、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とが向き合うように一方の金属板13の表面と他方の金属板15の表面とを対向させて重ね合わせる金属板重ね合わせ工程と、一対のローラー電極の間に2枚の金属板11を挟み込んで、一対のローラー電極によって一方の金属板13のエンボス21および他方の金属板15のエンボス25を押し潰しながら複数のエンボスに沿ってシーム溶接を行う溶接工程と、を有する。

目的

本発明は、溶接後の金属板に生じうる反り変形を容易に抑制することができるシーム溶接方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

2枚の金属板を重ね合わせた状態で一対のローラー電極の間に挟み込み、前記一対のローラー電極に通電をしつつローラー電極を回転させることにより、前記2枚の金属板同士シーム溶接するシーム溶接方法であって、前記2枚の金属板のそれぞれに、溶接線に沿って所定間隔をおいて並列して配置され金属板の表面側に向けて突出する複数のエンボス成形するエンボス加工工程と、前記2枚の金属板について、一方の金属板のエンボスと他方の金属板のエンボスとが向き合うように一方の金属板の表面と他方の金属板の表面とを対向させて重ね合わせると共に、一方の金属板のエンボスと他方の金属板のエンボスとを溶接線に沿って並列させる金属板重ね合わせ工程と、前記一対のローラー電極の間に前記2枚の金属板を挟み込んで、前記一対のローラー電極の少なくとも一方側のローラー電極を回転させ、前記一対のローラー電極によって一方の金属板のエンボスおよび他方の金属板のエンボスを押し潰しながら金属板の複数のエンボスに沿ってシーム溶接を行う溶接工程と、を有することを特徴とするシーム溶接方法。

請求項2

請求項1に記載のシーム溶接方法であって、前記一方の金属板の表面は、前記エンボスと、前記エンボス以外の一般部とを有し、前記他方の金属板の表面は、前記エンボスと、前記エンボス以外の一般部とを有し、前記一方の金属板の表面と他方の金属板の表面とを対向させて重ね合わせる金属板重ね合わせ工程において、前記一方の金属板のエンボスを、前記他方の金属板の一般部に対向して配置することを特徴とするシーム溶接方法。

請求項3

請求項2に記載のシーム溶接方法であって、前記一方の金属板のエンボスと前記他方の金属板のエンボスとが溶接線に沿って交互に配置されることを特徴とするシーム溶接方法。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項に記載のシーム溶接方法であって、前記エンボスの外面は、球冠状に形成されていることを特徴とするシーム溶接方法。

請求項5

請求項1〜4のいずれか1項に記載のシーム溶接方法であって、前記一方の金属板のエンボスと他方の金属板のエンボスは、全て同等の高さに形成されていることを特徴とするシーム溶接方法。

請求項6

請求項3〜5のいずれか1項に記載のシーム溶接方法であって、前記一方の金属板の複数のエンボスは、全て等間隔に配置され、前記他方の金属板の複数のエンボスは、前記一方の金属板のエンボスの間隔と同等の距離で全て等間隔に配置され、前記一方の金属板のエンボスを、前記他方の金属板における隣接するエンボス同士の中央部分に対向配置することにより、前記金属板重ね合わせ工程において、前記一方の金属板のエンボスと前記他方の金属板のエンボスとが全て等間隔で並列して配置されることを特徴とするシーム溶接方法。

技術分野

0001

本発明は、シーム溶接方法に関する。

背景技術

0002

従来から、2枚の金属板同士シーム溶接するシーム溶接方法が公知である(例えば、特許文献1参照)。具体的には、2枚の金属板を重ね合わせて一対のローラー電極の間に挟み込み、前記一対の電極通電をしつつ電極を回転させることにより、前記2枚の金属板同士をシーム溶接する。

0003

ここで、2枚の金属板をシーム溶接で接合する場合、溶接後の金属板に反り変形が生じやすくなるという問題があった。このため、特許文献1では、一対のローラー電極のうちの一方のローラー電極を他方のローラー電極よりも金属板の進行方向の前側にオフセット配置した状態で溶接することにより、反り変形を抑制している。

先行技術

0004

特開2012−66305号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、前記特許文献1に記載された反り防止方法では、一方のローラー電極と他方のローラー電極との前後方向のオフセット量が、金属板の材質板厚等に応じて微妙に異なるため、被溶接対象となる個々の金属板に対応したオフセット量の算出が面倒かつ煩雑であるという問題があった。

0006

そこで、本発明は、溶接後の金属板に生じうる反り変形を容易に抑制することができるシーム溶接方法を提供するものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明に係るシーム溶接方法は、2枚の金属板を重ね合わせた状態で一対のローラー電極の間に挟み込み、前記一対のローラー電極に通電をしつつローラー電極を回転させることにより、前記2枚の金属板同士をシーム溶接するシーム溶接方法である。

0008

前記2枚の金属板のそれぞれに、溶接線に沿って所定間隔をおいて並列して配置され金属板の表面側に向けて突出する複数のエンボス成形するエンボス加工工程と、前記2枚の金属板について、一方の金属板のエンボスと他方の金属板のエンボスとが向き合うように一方の金属板の表面と他方の金属板の表面とを対向させて重ね合わせると共に、一方の金属板のエンボスと他方の金属板のエンボスとを溶接線に沿って並列させる金属板重ね合わせ工程と、前記一対のローラー電極の間に前記2枚の金属板を挟み込んで、前記一対のローラー電極の少なくとも一方側のローラー電極を回転させ、前記一対のローラー電極によって一方の金属板のエンボスおよび他方の金属板のエンボスを押し潰しながら金属板の複数のエンボスに沿ってシーム溶接を行う溶接工程と、を有する。

発明の効果

0009

本発明に係るシーム溶接方法によれば、2枚の金属板における一方の金属板のエンボスと他方の金属板のエンボスとが交互に押し潰されながら2枚の金属板がシーム溶接される。ここで、エンボスが押し潰されることにより、材料(金属板)が面方向に広がって延びる応力溶接部に発生する。さらに、シーム溶接後は、溶接部が冷却されて収縮するため、材料が面方向に縮む応力が発生する。結果的に、材料に作用する、面方向に広がって延びる応力と収縮する応力とが打ち消し合う。この打ち消し合いは、2枚の金属板の両方に発生するので、溶接後の金属板の反りが抑制される。従って、シーム溶接後の金属板に生じうる反り変形を容易に抑制することができる。

図面の簡単な説明

0010

図1は、本発明の実施形態に係るシーム溶接装置と金属板を示す斜視図である。
図2は、エンボスが形成された金属板を示し、(a)は金属板の斜視図、(b)はエンボスの近傍部を示す拡大図である。
図3は、図2(a)のA−A線による断面図である。
図4は、図2(b)のB−B線による断面図である。
図5は、2枚の金属板同士を対向させて離間配置した断面図である。
図6は、2枚の金属板同士を重ね合わせた断面図である。
図7は、回転する一対のローラー電極の間に図6の2枚の金属板を挟み込んで、金属板のエンボスを押し潰しながらシーム溶接を行う状態を示す断面図である。
図8は、実施例に採用した第1エンボスの断面図である。
図9は、実施例に採用した第2エンボスの断面図である。
図10は、実施例で得られた金属板の反り変形の変形量の測定方法を示す図である。

0011

以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、図面において、便宜的に、一対のローラー電極の間に挟まれた金属板の移動方向を進行方向前側FR、進行方向前側の反対側を進行方向後側RRと示す。

0012

図1に示すように、本発明の実施形態に係るシーム溶接装置1は、上下方向に離間した一対のローラー電極を備えている。具体的には、上方側に配置した円盤状の上側ローラー電極3と、上側ローラー電極3を支持する回転軸5と、下方側に配置した円盤状の下側ローラー電極7と、下側ローラー電極7を支持する回転軸9と、を備えている。上側ローラー電極3と下側ローラー電極7との間には、被溶接対象となる金属板11が挟み込まれている状態を示している。この金属板11は、下側に配置された一方の金属板13と、上側に配置された他方の金属板15と、が重ね合わされている。

0013

図2(a)および図3に示すように、被溶接対象となる一方の金属板13には、図の上方側(金属板13の表面側)に向けて凸状に突出した複数のエンボス21が、溶接線Wに沿って直線状に等間隔に並列されている。以下、具体的に説明する。

0014

本実施形態によるエンボス21は、図2(b)および図4に示すように、外面が球冠状に形成されている。ここで、「球冠」とは、「球が平面と交わるとき、この平面の一方の側にある球面の部分」を意味するものとする。従って、平面が球の中心を通る場合の球冠は、半球面となる。なお、図4に示すように、本実施形態によるエンボス21の外面は、断面図において中心をOとする半径r1の円弧に形成されている。また、エンボス21の内面は、断面図において中心をOとする半径r2の円弧に形成されている。また、球冠状の凸部が形成されたオス型と球冠状の凸部に対応した凹部が形成されたメス型との間に、平板状の金属板を挟み込むことにより、本実施形態によるエンボス21が成形されるため、エンボス21の板厚t1とエンボス以外の一般部23の板厚t2とは同等に形成される。ただし、本発明は、これに限定されず、エンボス21の板厚t1とエンボス以外の一般部23の板厚t2とが異なっていてもよい。

0015

図2(a)および図3に示すように、金属板13の表面は、凸状のエンボス21と、エンボス以外の平板状の一般部23とから構成されている。エンボス21は、溶接線Wに沿って同一の距離Lをもって等間隔に配置されている。エンボス21の高さは、全て同一の高さHに形成されている。

0016

そして、図3の金属板13(以下、一方の金属板13)と同じ形状の金属板15(以下、他方の金属板15)を表裏逆にして、図5のように、一方の金属板13の表面を他方の金属板15の表面に対向させて配置する。ここで、他方の金属板15は一方の金属板13と同一形状に形成されているため、金属板15の表面は、凸状のエンボス25と、エンボス以外の平板状の一般部27とから構成されている。エンボス25は、溶接線Wに沿って同一の距離Lをもって等間隔に配置されている。エンボス25の高さは、全て同一の高さHに形成されている。

0017

そして、図5および図6に示すように、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とが向き合うように一方の金属板13の表面と他方の金属板15の表面とを対向させて重ね合わせると共に、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とを溶接線Wに沿って並列させる。一方の金属板13の表面と他方の金属板15の表面とを対向させて重ね合わせるとき、一方の金属板13のエンボス21を、他方の金属板15の一般部27に対向して配置している。具体的には、一方の金属板13のエンボス21を、他方の金属板15における隣接するエンボス同士の中央部分に対向配置することにより、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とが全て同じ距離L/2にて等間隔で並列して配置されている。このように、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とが溶接線Wに沿って交互に配置されている。

0018

図7に示すように、駆動側となる上側ローラー電極3と、上側ローラー電極3の下方側に配置される下側ローラー電極7と、が一対に配置されている。図6に示す2枚の金属板11を重ね合わせた状態で上側ローラー電極3と下側ローラー電極7との間に挟み込み、上側ローラー電極3と下側ローラー電極7に通電をしつつ回転させることにより、2枚の金属板同士をシーム溶接する。なお、金属板11の進行方向前側FRは、図7における左方向である。上側ローラー電極3と下側ローラー電極7との間に2枚の金属板11を挟み込むため、一方の金属板13のエンボス21および他方の金属板15のエンボス25を押し潰すことができる。

0019

ここで、図7に示すように、2枚の金属板11は、下側に配置された一方の金属板13と上側に配置された他方の金属板15とからなる。一方の金属板13のエンボス21は上側に突出し、他方の金属板15のエンボス25は下側に突出し、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とは溶接線Wに沿って交互に配置されている。

0020

従って、2枚の金属板11が進行方向前側FRに送られ、他方の金属板15のエンボス25が潰れるとき、矢印に示すように他方の金属板15のエンボス25が一方の金属板13の一般部23を下向きに押圧する。次に、2枚の金属板11がさらに送られると、矢印に示すように一方の金属板13のエンボス21が他方の金属板15の一般部27を上向きに押圧する。このように、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とが交互にお互いの一般部に押し潰されながらシーム溶接される。

0021

次いで、本実施形態によるシーム溶接方法を説明する。

0022

まず、エンボス加工工程においては、図示しない金型を用いて、前述した一方の金属板13と他方の金属板15(2枚の金属板)のそれぞれに、図2,3に示すように、溶接線Wに沿って所定間隔をおいて並列して配置され金属板の表面側に向けて突出する複数のエンボスを成形する。

0023

次に、金属板重ね合わせ工程においては、図5,6に示すように、前記2枚の金属板11について、一方の金属板13の表面と他方の金属板15の表面とを対向させ、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とを溶接線Wに沿って並列させた状態で、一方の金属板13と他方の金属板15とを重ね合わせる。

0024

そして、図7に示すように、溶接工程においては、上側ローラー電極3と下側ローラー電極7との間に前記2枚の金属板11を挟み込んで、上側ローラー電極3(前記一対のローラー電極の少なくとも一方側のローラー電極)を回転させ、上側ローラー電極3と下側ローラー電極7によって一方の金属板13のエンボス21および他方の金属板15のエンボス25を押し潰しながら金属板11の複数のエンボスに沿ってシーム溶接を行う。

0025

次いで、実施例を通じて、本発明をさらに詳細に説明する。
(1)試験片
実施例に用いた試験片(金属板)は、幅80mm×長さ400mmの長方形状に形成された高張力鋼板(980MPa)である。試験片の板厚は、1.0mmと1.6mmの2種類とした。
(2)エンボス
試験片には、図8,9に示す2種類のエンボスを成形した。図8に示す第1エンボス31は、平面視が直径10mmの円形でかつ高さが1mmの断面円弧状に形成されている。また、隣接する第1エンボス同士の距離は、15mmである。図9に示す第2エンボス32は、平面視が直径5mmの円形でかつ高さが1mmの断面円弧状に形成されている。また、隣接する第2エンボス同士の距離は、30mmである。

0026

なお、後述の(8)実験結果に示す「エンボス:無」とは、試験片に対して本発明のエンボス加工工程を実施せず、試験片のまま金属板重ね合わせ工程と溶接工程を実施した結果である。
(3)シーム溶接
・ローラー電極:上側ローラー電極の直径が220mm、下側ローラー電極の直径が185mm、 上側ローラー電極および下側ローラー電極のローラー幅はともに8mm、ローラー電極による加圧力は5kN
・ローラー電極の駆動:上側ローラー電極が駆動(送り)側、下側ローラー電極が非駆動側
溶接電流:12kA直流インバータ電源、上側ローラー電極が正極、下側ローラー電極が負極
溶接速度:1.0m/min
(4)エンボス加工
図2(a)に示したように、前述した第1エンボス31および第2エンボス32を、試験片の幅方向中央に長手方向に沿って前述した距離で等間隔にエンボス加工を施した。
(5)溶接加工
2枚の試験片を重ね合わせた。エンボス加工を施した試験片の場合、エンボスが形成された表面同士を対向させて重ね合わせた。具体的には、下側の第1試験片のエンボスを、上側の第2試験片における隣接するエンボス同士の中央部分に対向配置することにより、第1試験片のエンボスと第2試験片のエンボスとが全て同じ距離にて等間隔で並列して配置した。

0027

次いで、試験片のエンボスをローラー電極で押し潰しながら、シーム溶接を行った。シーム溶接は、試験片の長手方向の全長に亘って行った。
(6)反り変形量の測定方法
図10に示すように、溶接完了後の試験片40を長手方向の一端側を治具41で固定し、他端側の高さDを計測した。上向きの反りはプラス値、下向きの反りはマイナス値(測定時は、試験片40を反転して測定する)で示した。
(7)実施例
(7−1)実施例1
下側に配置した第1試験片および上側に配置した第2試験片の板厚は、ともに1mmとした。エンボスは、図8に示す第1エンボス31とした。
(7−2)実施例2
下側に配置した第1試験片および上側に配置した第2試験片の板厚は、ともに1mmとした。エンボスは、図9に示す第2エンボス32とした。
(7−3)実施例3
下側に配置した第1試験片および上側に配置した第2試験片の板厚は、ともに1.6mmとした。エンボスは、図8に示す第1エンボス31とした。
(7−4)実施例4
下側に配置した第1試験片および上側に配置した第2試験片の板厚は、ともに1.6mmとした。エンボスは、図9に示す第2エンボス32とした。
(7−5)実施例5
下側に配置した第1試験片の板厚は、1.6mmとした。上側に配置した第2試験片の板厚は、1.0mmとした。エンボスは、図8に示す第1エンボス31とした。
(7−6)実施例6
下側に配置した第1試験片の板厚は、1.6mmとした。上側に配置した第2試験片の板厚は、1.0mmとした。エンボスは、図9に示す第2エンボス32とした。
(7−7)実施例7
下側に配置した第1試験片の板厚は、1.0mmとした。上側に配置した第2試験片の板厚は、1.6mmとした。エンボスは、図8に示す第1エンボス31とした。
(7−8)実施例8
下側に配置した第1試験片の板厚は、1.0mmとした。上側に配置した第2試験片の板厚は、1.6mmとした。エンボスは、図9に示す第2エンボス32とした。
(8)実験結果
(8−1)実施例1の結果

0028

0029

第1試験片および第2試験片の双方にエンボスを形成したものが、最も溶接後の反り変形量が小さかった。第1試験片または第2試験片の片方にエンボスを形成したものが、第1試験片および第2試験片のいずれにもエンボスを形成しなかったものよりも溶接後の反り変形量が小さかった。
(8−2)実施例2の結果

0030

0031

第1試験片および第2試験片の双方にエンボスを形成したものが、最も溶接後の反り変形量が小さかった。
(8−3)実施例3の結果

0032

0033

第1試験片および第2試験片の双方にエンボスを形成したものが、最も溶接後の反り変形量が小さかった。第1試験片または第2試験片の片方にエンボスを形成したものが、第1試験片および第2試験片のいずれにもエンボスを形成しなかったものよりも溶接後の反り変形量が小さかった。
(8−4)実施例4の結果

0034

0035

第1試験片および第2試験片の双方にエンボスを形成したものが、最も溶接後の反り変形量が小さかった。
(8−5)実施例5の結果

0036

0037

第1試験片および第2試験片の双方にエンボスを形成したものが、最も溶接後の反り変形量が小さかった。第1試験片または第2試験片の片方にエンボスを形成したものが、第1試験片および第2試験片のいずれにもエンボスを形成しなかったものよりも溶接後の反り変形量が小さかった。
(8−6)実施例6の結果

0038

0039

第1試験片および第2試験片の双方にエンボスを形成したものが、最も溶接後の反り変形量が小さかった。第1試験片または第2試験片の片方にエンボスを形成したものが、第1試験片および第2試験片のいずれにもエンボスを形成しなかったものよりも溶接後の反り変形量が小さかった。
(8−7)実施例7の結果

0040

0041

第1試験片および第2試験片の双方にエンボスを形成したものが、最も溶接後の反り変形量が小さかった。
(8−8)実施例8の結果

0042

0043

第1試験片および第2試験片の双方にエンボスを形成したものが、最も溶接後の反り変形量が小さかった。
(8−9)実施例全体の結果
全ての実施例において、第1試験片および第2試験片の双方にエンボスを形成したものが、最も溶接後の反り変形量が縮小する効果があった。また、第1エンボスおよび第2エンボスのどちらにも、溶接後の反り変形量が縮小する効果があった。

0044

以下に、本実施形態に係るシーム溶接方法の作用効果を説明する。

0045

(1)本実施形態に係るシーム溶接方法は、一方の金属板13と他方の金属板15(2枚の金属板11)を重ね合わせた状態で上側ローラー電極3と下側ローラー電極7(一対のローラー電極)の間に挟み込み、前記一対のローラー電極に通電をしつつローラー電極を回転させることにより、前記2枚の金属板同士をシーム溶接するシーム溶接方法である。

0046

前記2枚の金属板11のそれぞれに、溶接線Wに沿って所定間隔をおいて並列して配置され金属板の表面側に向けて突出する複数のエンボス21,25を成形するエンボス加工工程と、前記2枚の金属板11について、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とが向き合うように一方の金属板13の表面と他方の金属板15の表面とを対向させて重ね合わせると共に、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とを溶接線Wに沿って並列させる金属板重ね合わせ工程と、前記一対のローラー電極の間に前記2枚の金属板11を挟み込んで、前記一対のローラー電極の少なくとも一方側のローラー電極を回転させ、前記一対のローラー電極によって一方の金属板13のエンボス21および他方の金属板15のエンボス25を押し潰しながら金属板の複数のエンボスに沿ってシーム溶接を行う溶接工程と、を有する。

0047

図7に示すように、2枚の金属板11は、下側に配置された一方の金属板13と上側に配置された他方の金属板15とからなる。一方の金属板13のエンボス21は上側に突出し、他方の金属板15のエンボス25は下側に突出し、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とは溶接線Wに沿って交互に配置されている。

0048

従って、2枚の金属板11が進行方向前側FRに送られ、他方の金属板15のエンボス25が潰れるとき、矢印に示すように他方の金属板15のエンボス25が一方の金属板13を下向きに押圧する。次に、2枚の金属板11がさらに進行方向前側FRに送られると、矢印に示すように一方の金属板13のエンボス21が他方の金属板15を上向きに押圧する。このように、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とが交互に押し潰されながらシーム溶接される。このエンボス21,25が押し潰されることにより、材料(金属板)が面方向に広がって延びる応力が溶接部に発生する。さらに、シーム溶接後は、溶接部が冷却されて収縮するため、材料が面方向に縮む応力が発生する。結果的に、材料に作用する、面方向に広がって延びる応力と収縮する応力とが打ち消し合う。この打ち消し合いは、2枚の金属板13、15の両方に発生するので、溶接後の反りが抑制される。従って、シーム溶接後の金属板に生じうる反り変形を容易に抑制することができる。

0049

(2)前記一方の金属板13の表面は、前記エンボス21と、前記エンボス以外の一般部23とを有し、前記他方の金属板15の表面は、前記エンボス25と、前記エンボス以外の一般部27とを有する。前記一方の金属板13の表面と他方の金属板15の表面とを対向させて重ね合わせる金属板重ね合わせ工程において、前記一方の金属板13のエンボス21を、前記他方の金属板15の一般部27に対向して配置されるのがよい。

0050

このように、一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25とが重なることがなくなるため、材料(金属板)が延びる応力が溶接部に均等に分布する。従って、シーム溶接後の金属板に生じうる反り変形をさらに容易に抑制することができる。

0051

(3)前記一方の金属板13のエンボス21と前記他方の金属板15のエンボス25とが溶接線Wに沿って交互に配置されていてもよい。

0052

従って、材料(金属板)が延びる応力が溶接部に更に均等に分布する。従って、シーム溶接後の金属板に生じうる反り変形をさらに容易に抑制することができる。

0053

(4)前記エンボス21,25の外面は、球冠状に形成されていてもよい。

0054

エンボス21,25の外面が球冠状のため、エンボス21,25が周縁に向けて均等に潰れる。従って、材料(金属板)が延びる応力が溶接部に更に均等に分布する。従って、シーム溶接後の金属板に生じうる反り変形をさらに容易に抑制することができる。

0055

(5)前記一方の金属板13のエンボス21と他方の金属板15のエンボス25は、全て同等の高さに形成されていてもよい。

0056

従って、材料(金属板)が延びる応力が溶接部に更に均等に分布する。従って、シーム溶接後の金属板に生じうる反り変形をさらに容易に抑制することができる。

0057

(6)前記一方の金属板13の複数のエンボス21は、全て等間隔に配置され、前記他方の金属板15の複数のエンボス25は、前記一方の金属板13のエンボス21の間隔と同等の距離で全て等間隔に配置され、前記一方の金属板13のエンボス21を、前記他方の金属板15における隣接するエンボス同士の中央部分に対向配置することにより、前記金属板重ね合わせ工程において、前記一方の金属板13のエンボス21と前記他方の金属板15のエンボス25とが全て等間隔で並列して配置されていてもよい。

0058

従って、材料(金属板)が延びる応力が溶接部に更に均等に分布する。従って、シーム溶接後の金属板に生じうる反り変形をさらに容易に抑制することができる。

0059

なお、本発明は、前述した実施形態に限定されることなく、種々の変更および変形が可能である。

実施例

0060

例えば、前記実施形態では、前記エンボス21,25の外面を球冠状に形成したが、エンボス21,25の外面形状は限定されずに、表面側に突出する凸部であればよい。

0061

3 上側ローラー電極(一対のローラー電極)
7 下側ローラー電極(一対のローラー電極)
11 2枚の金属板
13 一方の金属板
15 他方の金属板
21,25エンボス
23,27 一般部

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