図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2018年1月25日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題

通行人の移動を妨げることなく、通行人が身につけている携帯物の通行人の身体における位置を特定する手段を提供する。

解決手段

携帯物検知システム1は通路A1の四隅に配置された電波送受信装置11FL、11FR、11BL、11BRと、通路A1の上を通行する通行人Xを上から撮像した距離画像データを生成する距離画像センサ12と、通行人Xが身につけている携帯物Yの水平方向位置と高さを特定する携帯物検知装置13を備える。携帯物検知装置13は、4つの電波送受信装置11の各々が備える鉛直方向に並べて配置された複数のアンテナ111の各々から送信される電波の携帯物Yにおける反射波の強度がピーク値を示したときの通行人Xの位置およびピーク値を示した反射波の送信元のアンテナ111の位置に基づき、携帯物Yの水平方向位置および高さ特定する。

概要

背景

通行人が身体に携帯している物を検知したい場合がある。例えば、空港保安検査場においては、航空機乗客ナイフ等の機内持ち込み制限品を機内に持ち込まないように、乗客が身につけている携帯物、すなわち、腕時計等のように身体に装着している物や被服ポケット等に入れて携帯している物の形状等を検知したい、というニーズがある。

従来、乗客が身につけている携帯物を検知する方法として、金属探知機を用いた方法が広く採用されている。ただし、金属探知機はセラミックス製の非金属の携帯物を検知することができない。

上記の金属探知機を用いた方法の欠点を補う技術が提案されている。例えば、特許文献1および特許文献2には、人体から放射されるマイクロ波帯熱雑音を受信することにより、人物の携帯物を探知する技術が開示されている。

概要

通行人の移動を妨げることなく、通行人が身につけている携帯物の通行人の身体における位置を特定する手段を提供する。携帯物検知システム1は通路A1の四隅に配置された電波送受信装置11FL、11FR、11BL、11BRと、通路A1の上を通行する通行人Xを上から撮像した距離画像データを生成する距離画像センサ12と、通行人Xが身につけている携帯物Yの水平方向位置と高さを特定する携帯物検知装置13を備える。携帯物検知装置13は、4つの電波送受信装置11の各々が備える鉛直方向に並べて配置された複数のアンテナ111の各々から送信される電波の携帯物Yにおける反射波の強度がピーク値を示したときの通行人Xの位置およびピーク値を示した反射波の送信元のアンテナ111の位置に基づき、携帯物Yの水平方向位置および高さ特定する。

目的

本発明は、通行人の移動を妨げることなく、通行人が身につけている携帯物の通行人の身体における位置を特定する手段を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

通行人通行する領域に向けて送信された電波反射波強度ピーク値を示したときの前記領域内の前記通行人の水平方向位置に基づき、前記通行人の身体表面における携帯物の水平方向位置を特定する携帯物検知装置

請求項2

前記ピーク値を示したときの前記領域内で前記通行人の身体が水平方向において占めていた部分の形状に基づき、前記通行人の身体表面における前記携帯物の水平方向位置を特定する請求項1に記載の携帯物検知装置。

請求項3

水平方向位置が互いに異なる複数の送信点から前記領域に向けて送信された電波の反射波強度のいずれかがピーク値を示したときの前記領域内の前記通行人の水平方向位置に基づき、前記通行人の身体表面における前記携帯物の水平方向位置を特定する請求項1または2に記載の携帯物検知装置。

請求項4

前記領域に向けて高さの異なる複数の送信点から平行に送信された電波の反射波強度に基づき前記携帯物の高さを特定する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の携帯物検知装置。

請求項5

前記領域に向けて俯仰角が互いに異なる方向で送信された電波の反射波強度のいずれかがピーク値を示したときの前記領域内における前記通行人の水平方向位置に基づき、前記通行人の身体表面における前記携帯物の水平方向位置を特定する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の携帯物検知装置。

請求項6

請求項1に記載の携帯物検知装置と、前記領域に向けて電波を送信し当該電波の反射波を受信して反射波強度を示す信号を前記携帯物検知装置に出力する電波送受信装置とを備える携帯物検知システム

技術分野

0001

本発明は、電波を利用して物体の存在を検知する技術に関する。

背景技術

0002

通行人が身体に携帯している物を検知したい場合がある。例えば、空港保安検査場においては、航空機乗客ナイフ等の機内持ち込み制限品を機内に持ち込まないように、乗客が身につけている携帯物、すなわち、腕時計等のように身体に装着している物や被服ポケット等に入れて携帯している物の形状等を検知したい、というニーズがある。

0003

従来、乗客が身につけている携帯物を検知する方法として、金属探知機を用いた方法が広く採用されている。ただし、金属探知機はセラミックス製の非金属の携帯物を検知することができない。

0004

上記の金属探知機を用いた方法の欠点を補う技術が提案されている。例えば、特許文献1および特許文献2には、人体から放射されるマイクロ波帯熱雑音を受信することにより、人物の携帯物を探知する技術が開示されている。

先行技術

0005

特開2013−167529号公報
特開2013−174565号公報

発明が解決しようとする課題

0006

特許文献1および特許文献2に記載の発明によれば、人物の携帯物の検知とともに、携帯物が人物の身体のどの位置に保持されているかが分かる。そのため、例えばナイフ等の機内持ち込み制限品が携帯されていることが検知された場合、検査官は検知された制限品を探し出すために人物の身体を手で触れる等の作業を行う必要がない。そのため、検査される人物と検査官の双方にとって検査の負担が少ない。

0007

しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載の発明において、人物は携帯物の検知が行われる間、静止している必要がある。そのため、通行人の移動が一時的に妨げられる、という問題がある。

0008

上記の事情に鑑み、本発明は、通行人の移動を妨げることなく、通行人が身につけている携帯物の通行人の身体における位置を特定する手段を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上述した課題を解決するために、本発明は、通行人が通行する領域に向けて送信された電波の反射波強度ピーク値を示したときの前記領域内の前記通行人の水平方向位置に基づき、前記通行人の身体表面における携帯物の水平方向位置を特定する携帯物検知装置を第1の態様として提供する。

0010

第1の態様の携帯物検知装置によれば、通行人の移動が妨げられることなく、通行人が身につけている携帯物の身体表面における水平方向位置が特定される。

0011

第1の態様の携帯物検知装置において、前記ピーク値を示したときの前記領域内で前記通行人の身体が水平方向において占めていた部分の形状に基づき、前記通行人の身体表面における前記携帯物の水平方向位置を特定する、という構成が第2の態様として採用されてもよい。

0012

第2の態様の携帯物検知装置によれば、通行人の身体形状が携帯物の水平方向位置の特定において考慮されるため、より高い精度で携帯物の身体表面における水平方向位置が特定される。

0013

第1または第2の態様の携帯物検知装置において、水平方向位置が互いに異なる複数の送信点から前記領域に向けて送信された電波の反射波強度のいずれかがピーク値を示したときの前記領域内の前記通行人の水平方向位置に基づき、前記通行人の身体表面における前記携帯物の水平方向位置を特定する、という構成が第3の態様として採用されてもよい。

0014

第3の態様の携帯物検知装置によれば、通行人に異なる方向から電波が送信されるため、或る電波の送信元の位置から見て通行人の身体の裏側に携帯されている携帯物が当該電波により検知されなくても、他の電波により検知されるため、より高い精度で携帯物の身体表面における水平方向位置が特定される。

0015

第1乃至第3のいずれかの態様の携帯物検知装置において、前記領域に向けて高さの異なる複数の送信点から平行に送信された電波の反射波強度に基づき前記携帯物の高さを特定する、という構成が第4の態様として採用されてもよい。

0016

第4の態様の携帯物検知装置によれば、通行人が身につけている携帯物の高さが特定される。

0017

第1乃至第4のいずれかの態様の携帯物検知装置において、前記領域に向けて俯仰角が互いに異なる方向で送信された電波の反射波強度のいずれかがピーク値を示したときの前記領域内における前記通行人の水平方向位置に基づき、前記通行人の身体表面における前記携帯物の水平方向位置を特定する、という構成が第5の態様として採用されてもよい。

0018

第5の態様の携帯物検知装置によれば、携帯物の姿勢に左右されず、携帯物の検知が行われる。

0019

また、本発明は、第1の態様の携帯物検知装置と、前記領域に向けて電波を送信し当該電波の反射波を受信して反射波強度を示す信号を前記携帯物検知装置に出力する電波送受信装置とを備える携帯物検知システムを第6の態様として提供する。

図面の簡単な説明

0020

一実施形態にかかる携帯物検知システムの全体構成を示した図。
一実施形態にかかる電波送受信装置の全体構成を示した図。
一実施形態にかかる電波送受信装置が備える制御ユニットの構成を示した図。
一実施形態にかかる電波送受信装置の配置および電波送受信装置が送信する電波の送信方向を示した図。
一実施形態にかかる距離画像センサが生成する距離画像データを説明するための図。
一実施形態にかかる距離画像センサが生成する距離画像データを説明するための図。
一実施形態にかかる携帯物検知装置の構成を示した図。
一実施形態にかかる電波送受信装置のアンテナと携帯物の位置関係によって反射波の強度が変化する様子を示した図。
一実施形態にかかる携帯物検知システムにおいて通行人の位置と携帯物Yに向かう電波の方向および携帯物における反射波の向かう方向を示した図。
一実施形態にかかる携帯物検知システムにおいて通行人の位置と携帯物Yに向かう電波の方向および携帯物における反射波の向かう方向を示した図。
一実施形態にかかる携帯物検知システムにおいて通行人の位置と携帯物Yに向かう電波の方向および携帯物における反射波の向かう方向を示した図。
一実施形態にかかる携帯物検知システムにおいて通行人の位置と携帯物Yに向かう電波の方向および携帯物における反射波の向かう方向を示した図。
一実施形態にかかる携帯物検知システムにおいて電波送受信装置の異なる高さのアンテナの各々から携帯物に向かう電波の携帯物における反射波の向かう方向を示した図。
一実施形態にかかる携帯物検知装置が反射波のピーク点を特定する方法を説明するためのグラフ
一実施形態にかかる携帯物検知装置が携帯物の水平方向位置を特定する方法を説明するための図。
一実施形態にかかる端末装置に表示される画像を例示した図。
一変形例にかかる電波送受信装置の外観を例示した図。
一変形例にかかる電波送受信装置が送信する電波の方向と携帯物における反射波が向かう方向を示した図。
一変形例にかかる電波送受信装置が送信する電波の方向と携帯物における反射波が向かう方向を示した図。
一変形例にかかる電波送受信装置が送信する電波の方向と携帯物における反射波が向かう方向を示した図。

実施例

0021

以下に本発明の一実施形態にかかる携帯物検知システム1を説明する。図1は携帯物検知システム1の全体構成を示した図である。携帯物検知システム1は、互いに平行に配置された床から鉛直上方向起立したガイド板GLおよびガイド版GRにより区画された通路A1の上を通行する通行人Xが身につけている携帯物を検知し、検知した携帯物の水平方向位置および高さを特定するシステムである。

0022

携帯物検知システム1は、通路A1の四隅の各々に配置された4つの電波送受信装置11FL、11FR、11BL、11BR(以下、これらの電波送受信装置を「電波送受信装置11」と総称する)と、通路A1の上を通行する通行人の頭上に配置された距離画像センサ12と、電波送受信装置11の各々および距離画像センサ12から出力されるデータを用いて通路A1の上を通行する通行人Xが身につけている携帯物の検知およびその位置を特定する携帯物検知装置13と、携帯物検知装置13により特定された携帯物の位置を検査官等のユーザに表示する端末装置14を備える。

0023

図2は電波送受信装置11の全体構成を示した図である。電波送受信装置11は電波送受信装置11が床の上に設置された状態で鉛直方向の直線上に並べて配置された複数のアンテナ、すなわち、アンテナ111(1)〜111(8)を備える。アンテナ111(1)〜111(8)の床からの高さは、各々、h1〜h8であるものとする。なお、本実施形態の説明において電波送受信装置11は8つのアンテナを備えるものとするが、電波送受信装置11が備えるアンテナの数は1以上のいずれの自然数であってもよい。以下、アンテナ111(1)〜111(8)を「アンテナ111」と総称する。

0024

アンテナ111は各々、所定の周波数帯の電波を送信する送信アンテナと、送信した電波の反射波を受信する受信アンテナの両方を兼ねる。ただし、アンテナ111の各々が、送信アンテナと受信アンテナを個別に有していてもよい。例えば、複数のアンテナ111は各々、割り当てられたタイムスロットにおいて電波の送受信を行い、同じ電波送受信装置11の異なるアンテナ111が送受信する電波が干渉することはない。また、異なる電波送受信装置11の間でも、例えば互いに異なる周波数帯の電波を用いることにより、異なるアンテナ111が送受信する電波の干渉が無いように構成されている。

0025

アンテナ111が送信する電波の周波数帯としては、通行人Xの被服は通過し、金属、セラミックプラスチック等は反射し、かつ、人体に無害な周波数帯が望ましい。本実施形態においては、そのような条件を満たす周波数帯として、準ミリ波帯ミリ波帯(例えば、24GHz〜100GHzの帯域)が用いられるものとする。準ミリ波帯の電波は、身体表面においてほとんど反射しないため、アンテナ111が受信する反射波は、通行人Xの身体表面に配置されている携帯物(金属、セラミック、プラスチック等を素材とする携帯物)に反射した反射波である。

0026

同じ電波送受信装置11が有する複数のアンテナ111が送信する電波の送信方向(指向性が最も強い方向)は互いに平行である。また、本実施形態において、同じ電波送受信装置11が有する複数のアンテナ111が送信する電波の送信方向は電波送受信装置11が床の上に設置された状態で水平方向である。

0027

電波送受信装置11はアンテナ111に電波を送信させ、また、アンテナ111が受信した電波から得られる情報を生成する制御ユニット112を備える。図3は制御ユニット112の構成を示した図である。制御ユニット112は、電波送受信装置11の制御を行うプロセッサ等を有する制御手段1121と、制御手段1121の制御に従いアンテナ111に電波の送信を行わせる送信手段1122と、アンテナ111が受信した反射波を受信しデジタル信号に変換して制御手段1121に引き渡す受信手段1123と、制御手段1121により生成されたデータを携帯物検知装置13に送信する通信手段1124を備える。

0028

制御手段1121は、複数のアンテナ111の各々が送受信する電波毎に、電波の送信タイミングを示す送信タイミングデータと、反射波の受信タイミングを示す受信タイミングデータと、反射波の電波強度を示す反射波強度データを生成する。ただし、十分な強度の反射波が得られない場合、制御手段1121は、例えばNull値を示す反射波強度データを生成する。制御手段1121により生成された個々の電波に関する送信タイミングデータ、受信タイミングデータ、および反射波強度データは互いに対応付けられて通信手段1124から携帯物検知装置13に送信される。

0029

図4は4つの電波送受信装置11の通路A1における配置およびアンテナ111が送信する電波の送信方向を示した図である。なお、図4において、矢印D1は電波送受信装置11FLの電波の送信方向を示し、矢印D2は電波送受信装置11FRの電波の送信方向を示し、矢印D3は電波送受信装置11BLの電波の送信方向を示し、矢印D4は電波送受信装置11BRの電波の送信方向を示す。図4に示されるように、複数の電波送受信装置11の各々は、通路A1の上方の三次元空間、すなわち通行人Xが通行する領域に向けて、互いに異なる位置から互いに異なる方向に電波を送信する。

0030

距離画像センサ12は、図5に示されるように、通路A1の上方に配置されており、通路A1の上にある物体の距離画像データを生成する。図5の例において、通路A1の上には高さがH1の物体J1と、高さがH2の物体J2が配置されている。物体J2は物体J1の上に載せられているため、床から物体J2の上面までの高さは(H1+H2)である。距離画像センサ12は床からの高さがH0の位置に設置されている。

0031

距離画像データは、通常の画像データと同様に、二次元平面上に配置された画素データの集まりである。ただし、通常の画像データの画素データが1色または3原色の各々の濃淡を示すのに対し、距離画像データの画素データは距離画像センサの高さから、画素に応じた位置にある対象物の表面の高さまでの距離(奥行き)を示す。

0032

図5の状態で距離画像センサ12が生成する距離画像データは図6に示すようなデータとなる。図6に示される領域B1内の画素に応じた画素データは、距離画像センサ12の高さから床までの距離であるH0を示す。また、領域B2内の画素に応じた画素データは、距離画像センサ12の高さから物体J1の上面までの距離である(H0−H1)を示す。また、領域B3内の画素に応じた画素データは、距離画像センサ12の高さから物体J2の上面までの距離である(H0−H1−H2)を示す。このように、距離画像データは、距離画像センサ12から見た通路A1内の物体の立体形状を示す。

0033

距離画像センサ12は、例えば、画素の各々に応じた位置から対象物に向かい照射したレーザが対象物に反射して照射した位置まで戻ってくるまでの時間を測定し、測定した時間に基づき、対象物の各画素に応じた位置における奥行きを特定する、TOF(Time Of Flight)方式により距離画像データの生成を行う。ただし、距離画像センサ12において採用される距離画像データの生成の方式はTOF方式に限られず、面積復調方式等の他のいずれの方式が採用されてもよい。

0034

図7は携帯物検知装置13の構成を示した図である。なお、携帯物検知装置13はコンピュータプログラムに従ったデータ処理を行うことにより実現されてもよいし、専用装置として実現されてもよい。携帯物検知装置13は、各種データを記憶する記憶手段131と、電波送受信装置11、距離画像センサ12、および端末装置14との間で無線または有線によりデータ通信を行う通信手段132と、電波の送信タイミングと受信タイミングの差に基づきアンテナ111と通行人Xの携帯物との間の距離を特定する距離特定手段133と、アンテナ111が受信した反射波のピーク点を特定するピーク点特定手段134と、通行人Xの携帯物の水平方向位置(すなわち、水平方向における位置)を特定する水平方向位置特定手段135とを備える。

0035

通信手段132は、例えば所定時間の経過毎に電波送受信装置11から送信されてくる送信タイミングデータ、受信タイミングデータ、および反射波強度データを受信する。また、通信手段132は、例えば所定時間の経過毎に距離画像センサ12から送信されてくる距離画像データを受信する。通信手段132が距離画像センサ12から受信する距離画像データには、撮像タイミングを示す撮像タイミングデータが対応付けられている。通信手段132により受信されたこれらのデータは順次、記憶手段131に記憶される。

0036

距離特定手段133は、通信手段132に記憶された送信タイミングデータと受信タイミングデータの組み合わせのうち、受信タイミングデータがNull値でない組み合わせの各々に関し、それらのデータが示すタイミングの差、すなわち、アンテナ111から送信された電波が通行人Xの携帯物に反射してその反射波が送信元のアンテナ111に戻ってくるまでに要する時間を算出する。続いて、距離特定手段133は、算出した時間に基づきアンテナ111と通行人Xの携帯物との間の距離を算出する。距離特定手段133は算出した距離を示す距離データを、算出に用いた送信タイミングデータおよび受信タイミングデータに対応付けて記憶手段131に記憶させる。

0037

ピーク点特定手段134は、まず、通信手段132に記憶された送信タイミングデータ、受信タイミングデータ、および反射波強度データの組み合わせのうち、受信タイミングデータがNull値でない組み合わせの各々に関し、送信タイミングデータが示すタイミングに最も近いタイミングを示す撮像タイミングデータに対応付けて記憶手段131に記憶されている距離画像データを検索する。

0038

続いて、ピーク点特定手段134は検索した距離画像データが示す距離画像のうち通行人Xの画像が占めている部分の位置および形状を、例えば既知画像認識手法により特定する。

0039

続いて、ピーク点特定手段134は距離画像のうち通行人Xの画像が占めている部分の位置(例えば、通行人Xの頭部の中心位置)と電波の送信元の電波送受信装置11の位置との関係に基づき、反射波強度データが示す反射波強度を補正する。

0040

図8は通行人Xが携帯する携帯物Yと電波送受信装置11が有するアンテナ111の位置関係によって、反射波の強度が変化することを示した図である。すなわち、アンテナ111から送信される電波には指向性があり、正面方向(送信方向)においてその強度が最も強く、正面方向からずれるに従いその強度が低下する。例えば、図8においてアンテナ111から正面方向に向かう電波、すなわち、矢印W1で示される電波はその強度が強く、正面方向からずれた方向に向かう電波、すなわち、矢印W2で示される電波はその強度が弱い。

0041

従って、それらの電波が各々、アンテナ111から同じ距離の位置に配置された携帯物Yの表面で反射してアンテナ111に向かったとしても、正面方向に向かった電波の反射波(矢印w1で示される反射波)の強度は、正面方向からずれた方向に向かった電波の反射波(矢印w2で示される反射波)の強度よりも小さくなる。

0042

上記の点を考慮して、ピーク点特定手段134は通行人Xの位置が電波の送信元の電波送受信装置11の正面方向からずれる程、そのずれの程度に応じて大きくなるように予め設定された乗数を反射波強度データが示す反射波強度に乗じて、反射波強度を補正する。以下、このように補正された反射波強度を「位置補正後の反射波強度」という。

0043

続いて、ピーク点特定手段134は位置補正後の反射波強度を、さらに、距離特定手段133により算出された距離に基づき補正する。一般的に電波強度は距離の二乗に比例して減衰するため、ピーク点特定手段134は位置補正後の反射波強度に対し、例えば距離特定手段133により算出された距離の二乗を乗じることにより、位置補正後の反射波強度をさらに補正する。以下、このように補正された反射波強度を「補正後の反射波強度」という。

0044

なお、ピーク点特定手段134が上述した補正を行う順序は反対でもよい。すなわち、距離に関する反射波強度の補正が行われた後、位置に関する反射波強度の補正が行われてもよい。

0045

続いて、ピーク点特定手段134は4つの電波送受信装置11の各々に関し、それらの電波送受信装置11のアンテナ111の各々が送受信した電波に関し、補正後の反射波強度のピーク点(ピーク値を示す点)を特定する。以下に、ピーク点特定手段134が補正後の反射波強度のピーク点を特定する方法を説明する。

0046

図9A図9B図9C、および図9D(以下、これらを「図9」と総称する)は、各々、タイミングt1、t2、t3、t4における通行人Xの位置と、通行人Xが携帯する携帯物Yに向かう電波の方向および携帯物Yの表面における反射波の向かう方向を示した図である。なお、図9において携帯物Yは例えばスマートフォンであり、通行人Xの右胸ポケットに収容された状態で通行人Xによって携帯されており、外部から容易に視認できない状況が想定されている。

0047

図9に示されるように、電波送受信装置11BLおよび電波送受信装置11BRから送信される電波は通行人Xが通路A1の上を通行中、通行人Xの身体に妨げられほとんど携帯物Yに達することはない。従って、電波送受信装置11BLおよび電波送受信装置11BRから送信される電波の反射波の強度はいずれも十分な大きさを示さない。

0048

一方、電波送受信装置11FLおよび電波送受信装置11FRから送信される電波は通行人Xが通路A1の上を通行中の概ね全期間にわたり、その一部が携帯物Yに達し、携帯物Yの表面で反射する。従って、電波送受信装置11FLおよび電波送受信装置11FRから送信される電波の反射波の強度はいずれも十分な大きさを示す。ただし、それらの反射波強度に応じた補正後の反射波強度は、アンテナ111から送信される電波の送信方向と携帯物Yの姿勢(携帯物Yの表面の方向)との関係によって変化する。

0049

例えば、電波送受信装置11FLが送信した電波の携帯物Yにおける反射波は通行人Xが通路A1を通行する全期間にわたり、電波送受信装置11FRが送信した電波の携帯物Yにおける反射波よりも補正後の強度が低い。また、電波送受信装置11FRが送信した電波の携帯物Yにおける反射波の強度(補正後の反射波強度)はタイミングt1におけるよりもタイミングt2における方が大きく、タイミングt2におけるよりもタイミングt3における方が大きく、タイミングt3におけるよりもタイミングt4における方が小さい。すなわち、電波送受信装置11FLから送信される電波の反射波の補正後の反射波強度は、タイミングt3において最も大きくなる。

0050

また、補正後の反射波強度は、電波の送信元のアンテナ111の高さによっても異なる。図10は、タイミングt3において電波送受信装置11FRのアンテナ111(1)〜111(8)のうち、例として、アンテナ111(1)とアンテナ111(3)の各々から送信され携帯物Yに向かう電波が携帯物Yにおいて反射した反射波の向かう方向を矢印で示した図である。

0051

アンテナ111(1)から送信された電波のうち携帯物Yに向かう電波(矢印W3で示される電波)は携帯物Yの表面で反射して、そのほとんどがアンテナ111(1)とは異なる方向、すなわち、矢印w3で示される方向に向かう。アンテナ111(1)から携帯物Yに向かった電波のうち、携帯物Yの表面で乱反射した反射波の一部はアンテナ111(1)に向かうため、アンテナ111(1)が受信する反射波の強度は或る値をとるが、その値は小さい。

0052

一方、アンテナ111(3)から送信された電波のうち携帯物Yに向かう電波(矢印W4で示される電波)は携帯物Yの表面で反射して、その多くがアンテナ111(3)に、すなわち、矢印w4で示される方向に向かう。従って、アンテナ111(3)が受信する反射波の強度は大きな値となる。

0053

図11は4つの電波送受信装置11の各々に関し、時間をX軸、電波の送信元のアンテナ111の高さをY軸、補正後の反射波強度をZ軸とする座標空間に、補正後の反射波強度をプロットして得られるグラフを示した図である。ただし、図11に示されるグラフにおいては、例えば移動平均を算出することにより、補正後の反射波強度が時間方向において平滑化されている。

0054

ピーク点特定手段134は、図11のグラフに基づき、図11において点P1で示される補正後の反射波強度のピーク点を特定する。より具体的には、例えば、ピーク点特定手段134はアンテナ111(1)〜111(8)の各々に関しX軸に示される時間とZ軸に示される補正後の反射波強度との関係を示すグラフの極大値を特定し、特定した極大値のうち最大値を示す点をピーク点として特定する。なお、図11の例では、電波送受信装置11FL、電波送受信装置11BL、および電波送受信装置11BRに関するグラフにおいてはいずれのアンテナ111のグラフにおいても極大値がないため、ピーク点は発見されない。なお、通行人Xが複数の携帯物を携帯している場合、図11のグラフにそれらの携帯物に応じた複数のピーク点が特定されることになる。

0055

ピーク点特定手段134は、上記のように特定したピーク点を示すグラフに応じた電波送受信装置11と、ピーク点に応じた時刻と高さを特定する。この場合、ピーク点を示すグラフに応じた電波送受信装置11として電波送受信装置11FRが特定され、点P1に応じた時刻としてタイミングt3が特定され、また、点P1に応じた高さとして、アンテナ111(3)の高さh3が特定されることになる。ピーク点特定手段134は特定した電波送受信装置11を示す送信元装置データと、ピーク点に応じたタイミングを示すピークタイミングデータと、ピーク点に応じたアンテナ111の高さを示す高さデータを記憶手段131に記憶させる。

0056

水平方向位置特定手段135(図7参照)は、上記のようにピーク点特定手段134により特定された情報を示すデータが記憶手段131に記憶されると、ピークタイミングデータが示す時刻に最も近い時刻を示す撮像時刻データに対応付けて記憶手段131に記憶されている距離画像データを検索する。また、水平方向位置特定手段135は、送信元装置データが示す電波送受信装置11の高さデータが示す高さのアンテナ111が、ピークタイミングデータが示す時刻に送信した電波に関し距離特定手段133が特定した距離を示す距離データを記憶手段131から検索する。

0057

水平方向位置特定手段135は、上記のように検索した距離画像データが表す画像のうち通行人Xが占める部分の位置および形状と、上記のように検索した距離データが示す電波の送信元の電波送受信装置11と携帯物Yとの間の距離に基づき、通行人Xの身体表面における携帯物Yの水平方向位置を特定する。図12は水平方向位置特定手段135が携帯物Yの水平方向位置を特定する方法を説明するための図である。

0058

図12に示される円弧C1は、送信元装置データが示す電波送受信装置11(この場合、電波送受信装置11FR)の水平方向における位置を中心とし、距離データが示す距離r1を半径とする円弧である。距離データが示す距離r1は、例えば数十センチ程度誤差eを含む。図12に示される円弧C2は距離データが示す距離r1に誤差の1/2を加算した距離(r1+e/2)を半径とする円弧である。また、図12に示される円弧C3は距離データが示す距離r1から誤差の1/2を減算した距離(r1−e/2)を半径とする円弧である。円弧C2と円弧C3の間の領域A2は、その中に携帯物Yが存在すると推定される領域である。

0059

図12に示される直線L1は、領域A2内において、通行人Xの外縁に外接し、その接点Q1を通る垂線が、送信元装置データが示す電波送受信装置11に向かう直線である。このように特定される接点Q1の水平方向位置が、携帯物Yの水平方向位置として特定される。

0060

水平方向位置特定手段135は、図12を用いて上述した方法に従い携帯物Yの水平方向位置を特定すると、特定した水平方向位置を示す水平方向位置データを生成する。水平方向位置特定手段135が生成する水平方向位置データは、通路A1における絶対的な位置ではなく、例えば、通行人Xの頭部の中心位置を始点とし、接点Q1を終点とするベクトルv1を示す。

0061

通信手段132(図7参照)は、記憶手段131に水平方向位置データが記憶されると、当該水平方向位置データと、先にピーク点特定手段134により記憶手段131に記憶された高さデータを端末装置14に送信する。

0062

端末装置14は、例えばタブレット型コンピュータ等のデータ処理装置であり、携帯物検知装置13から送信されてくる水平方向位置データおよび高さデータを受信する。端末装置14は、受信したそれらのデータが示す通行人Xの身体における携帯物Yの位置を表示する。図13は端末装置14に表示される画像を例示した図である。図13において、円E1が携帯物Yの位置を示している。円E1の中心の高さは、高さデータが示す高さである。また、円E1の中心の左右方向の位置は、水平方向位置データが示すベクトルに応じた位置である。

0063

上述したように、携帯物検知システム1によれば、通行人の移動を妨げることなく、通行人が身につけている携帯物の通行人の身体における位置が特定され、ユーザに提示される。

0064

[変形例]
上述した実施形態に対し様々な変形が行われてもよい。以下にそれらの変形の例を示す。なお、以下に示す変形例のうち複数が適宜組み合わされてもよい。

0065

(変形例1)
上述した携帯物検知システム1において、電波送受信装置11の各々は複数のアンテナ111を備える。電波送受信装置11が備えるアンテナ111の数は1つでもよい。この場合、携帯物Yの水平方向位置は特定されるが、高さは特定されない。

0066

(変形例2)
上述した携帯物検知システム1において、通行人Xの身体が水平方向において占める部分の位置および形状は距離画像センサ12により生成される距離画像データに基づき特定される。通行人Xの身体が水平方向において占める部分の位置および形状が、距離画像センサ12とは異なる種類のセンサにより生成されるデータに基づき特定されてもよい。例えば、携帯物検知システム1が距離画像センサ12に代えて、光学的に撮像を行う光学カメラを備え、光学カメラが生成する画像データに基づき、通行人Xの身体が水平方向において占める部分の位置および形状を特定する構成が採用されてもよい。

0067

(変形例3)
上述した携帯物検知システム1において、電波送受信装置11が備える複数のアンテナ111は互いに平行な方向を送信方向とする電波を送信する。電波送受信装置11が備える複数のアンテナ111が、俯仰角が互いに異なる方向に電波を送信する構成が採用されてもよい。

0068

図14はこの変形例における電波送受信装置11の外観を例示した図である。図14に示す電波送受信装置11は、鉛直方向に3列に並べて配置された複数のアンテナ111を備える。図14に示される電波送受信装置11が備える複数のアンテナ111のうち、向かって左側の列のアンテナ111は水平方向に電波を送信し、中央の列のアンテナ111は斜め上方向に電波を送信し、向かって右側の列のアンテナ111は斜め下方向に電波を送信する。

0069

図15Aは左側の列のアンテナ111が送信する電波の方向と、送信された電波の携帯物Yにおける反射波が向かう方向を矢印で示した図である。図15Bは中郷の列のアンテナ111が送信する電波の方向と、送信された電波の携帯物Yにおける反射波が向かう方向を矢印で示した図である。図15Cは右側の列のアンテナ111が送信する電波の方向と、送信された電波の携帯物Yにおける反射波が向かう方向を矢印で示した図である。以下、図15A図15B、および図15Cを「図15」と総称する。

0070

図15に示されるように、携帯物Yの表面が鉛直方向に対し斜めに傾いているような場合、水平方向に送信される電波の反射波が送信元のアンテナ111に向かわない場合がある。しかしながら、この変形例にかかる電波送受信装置11は異なる俯仰角に電波を送信するため、それらのいずれかの反射波が送信元のアンテナ111に向かうことになる。例えば、図15に示される例においては、図15Cに示される最上位置のアンテナ111から送信された電波が携帯物Yの表面で反射して送信元のアンテナ111に向かうことになる。そのため、上述した実施形態にかかる携帯物検知システム1と比較して、この変形例にかかる携帯物検知システム1によれば、より高い精度で携帯物Yの検知が行われる。
(変形例4)
上述した実施形態において、電波送受信装置11は準ミリ波帯〜ミリ波帯(例えば、24GHz〜100GHzの帯域)の電波を送信するものとしたが、電波送受信装置11が送信する電波の周波数帯はこれに限られない。例えば、電波送受信装置11がSHF(Super High Frequency、3〜30GHz)帯、EHF(Extremely High Frequency、30〜300GHz)帯、300〜3000GHz帯等の電波を送信してもよい。

0071

1…携帯物検知システム、11…電波送受信装置、12…距離画像センサ、13…携帯物検知装置、14…端末装置、111…アンテナ、112…制御ユニット、131…記憶手段、132…通信手段、133…距離特定手段、134…ピーク点特定手段、135…水平方向位置特定手段、1121…制御手段、1122…送信手段、1123…受信手段、1124…通信手段

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • セルスター工業株式会社の「 探知機」が 公開されました。( 2021/03/18)

    【課題】速度計測装置が照射するレーザ光の受信を迅速に報知するとともに、誤報を抑制した探知機を提供する。【解決手段】探知機1のレーザ光判定部54は、条件成就カウンタを有し、判定条件を2以上の所定回数満た... 詳細

  • セルスター工業株式会社の「 探知機」が 公開されました。( 2021/03/18)

    【課題】速度計測装置が照射するレーザ光の受信を迅速に報知するとともに、誤報を抑制した探知機を提供する。【解決手段】探知機1のレーザ光判定部54は、光センサ4が受けた光に基づき、判定条件と光との一致を判... 詳細

  • セコム株式会社の「 検出システム及び検出方法」が 公開されました。( 2021/03/18)

    【課題】特定の空間で発信された電波を高い反射率で反射する強反射体の位置を検出することができる検出システム及び検出方法を提供する。【解決手段】発信端末41から発信され測定空間における反射を伴って受信装置... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ