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技術 ジャイロセンサ及び電子機器

出願人 ソニー株式会社
発明者 高橋和夫森訓彦
出願日 2016年7月21日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-142978
公開日 2018年1月25日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2018-013408
状態 特許登録済
技術分野 マイクロマシン ジャイロスコープ 圧電、電歪、磁歪装置
主要キーワード ウェアラブル機器 対角関係 延在長 基本振動 各振動モード 固有振動モード 直流電圧信号 矩形環状
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年1月25日)のものです。
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図面 (12)

課題

他軸感度の発生を抑えて所望とする角速度検出特性を得る。

解決手段

本技術の一形態に係るジャイロセンサは、環状のフレームと、駆動部と、第1の検出部と、複数の振り子部と、第2の検出部と、第3の検出部とを具備する。上記第1の検出部は、上記フレームの主面における変形量に基づいて、上記主面に直交する第1の軸まわりの角速度を検出する。上記第2の検出部は、上記第1の軸と直交する第2の軸まわりの第2の角速度が生じた場合に上記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、上記第1及び第2の軸にそれぞれ直交する第3の軸まわりの角速度を検出する。上記第3の検出部は、上記第3の軸まわりの第3の角速度が生じた場合に上記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、上記第2の軸まわりの角速度を検出する。

概要

背景

現在、モバイル機器を中心として、人間の動作を検知するためのモーションセンサが広く用いられている。そのうち、角速度を検出するジャイロセンサは近年、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術の進展によって小型化が進み、様々なタイプのデバイスが開発・商品化されている。

例えば特許文献1には、3軸まわりの角速度を検出することが可能な角速度センサが開示されている。当該角速度センサは、主面を有する矩形環状フレームと、フレームの四隅部からフレームの中心部に向かって突出する複数の振り子部と、フレームを主面に平行な面内で基本振動させる駆動部とを有する。そして当該角速度センサは、フレームの変形量に基づいて主面に垂直な軸まわりの角速度を検出し、主面と直交する方向への複数の振り子部の変形量に基づいて、主面に平行な2軸まわりの角速度を検出するように構成されている。

概要

他軸感度の発生を抑えて所望とする角速度検出特性を得る。本技術の一形態に係るジャイロセンサは、環状のフレームと、駆動部と、第1の検出部と、複数の振り子部と、第2の検出部と、第3の検出部とを具備する。上記第1の検出部は、上記フレームの主面における変形量に基づいて、上記主面に直交する第1の軸まわりの角速度を検出する。上記第2の検出部は、上記第1の軸と直交する第2の軸まわりの第2の角速度が生じた場合に上記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、上記第1及び第2の軸にそれぞれ直交する第3の軸まわりの角速度を検出する。上記第3の検出部は、上記第3の軸まわりの第3の角速度が生じた場合に上記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、上記第2の軸まわりの角速度を検出する。

目的

以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、他軸感度の発生を抑えて所望とする角速度検出特性を得ることができるジャイロセンサ及びこれを備えた電子機器を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

主面を有する環状のフレームと、前記フレームを前記主面に平行な面内で振動させる駆動部と、前記フレームの前記主面における変形量に基づいて、前記主面に直交する第1の軸まわりの角速度を検出する第1の検出部と、前記フレームの振動に同期して振動する複数の振り子部と、前記第1の軸と直交する第2の軸まわりの角速度が生じた場合に前記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、前記第1及び第2の軸にそれぞれ直交する第3の軸まわりの角速度を検出する第2の検出部と、前記第3の軸まわりの角速度が生じた場合に前記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、前記第2の軸まわりの角速度を検出する第3の検出部とを具備するジャイロセンサ

請求項2

請求項1に記載のジャイロセンサであって、前記フレームは、前記第2の軸方向に延在し前記第3の軸方向に相互に対向する第1の梁の組と、前記第3の軸方向に延在し前記第2の軸方向に相互に対向する第2の梁の組と、前記第1の梁と前記第2の梁との間を接続する複数の接続部とを有し、前記駆動部は、前記第1及び第2の梁の組のうち一方の組が近接したときに他方の組が離間し、前記一方の組が離間したときに前記他方の組が近接する振動モードで、前記フレームを前記主面に平行な面内において振動させ、前記複数の振り子部は、前記複数の接続部に支持される一端部をそれぞれ有し、前記第2の検出部は、前記第2の梁の長さ方向の中央部にそれぞれ配置された一対の圧電素子を含み、前記第3の検出部は、前記第1の梁の長さ方向の中央部にそれぞれ配置された一対の圧電素子を含むジャイロセンサ。

請求項3

請求項2に記載のジャイロセンサであって、前記複数の振り子部は、前記主面に平行な面内で前記第2及び第3の軸方向と交差する第4の軸方向に相互に対向する一対の第1の振り子部と、前記主面に平行な面内で前記第2、第3及び第4の軸方向と交差する第5の軸方向に相互に対向する一対の第2の振り子部と、を含むジャイロセンサ。

請求項4

請求項2に記載のジャイロセンサであって、前記第2の検出部を構成する一対の圧電素子は、前記第2の梁の幅方向の中心に配置され、前記第2の梁に沿って直線的に延びる短冊形状を有するジャイロセンサ。

請求項5

請求項2に記載のジャイロセンサであって、前記第3の検出部を構成する一対の圧電素子は、前記第1の梁の幅方向の中心に配置され、前記第1の梁に沿って直線的に延びる短冊形状を有するジャイロセンサ。

請求項6

請求項2に記載のジャイロセンサであって、前記第2の検出部を構成する一対の圧電素子の出力の差分に基づいて前記第3の軸まわりの角速度を検出し、前記第3の検出部を構成する一対の圧電素子の出力の差分に基づいて前記第2の軸まわりの角速度を検出するコントローラをさらに具備するジャイロセンサ。

請求項7

主面を有する環状のフレームと、前記フレームを前記主面に平行な面内で振動させる駆動部と、前記フレームの前記主面における変形量に基づいて、前記主面に直交する第1の軸まわりの角速度を検出する第1の検出部と、前記フレームの振動に同期して振動する複数の振り子部と、前記第1の軸と直交する第2の軸まわりの角速度が生じた場合に前記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、前記第1及び第2の軸にそれぞれ直交する第3の軸まわりの角速度を検出する第2の検出部と、前記第3の軸まわりの角速度が生じた場合に前記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、前記第2の軸まわりの角速度を検出する第3の検出部とを有するジャイロセンサを具備する電子機器

技術分野

0001

本技術は、3軸まわりの角速度を検出することが可能なジャイロセンサ及びこれを備えた電子機器に関する。

背景技術

0002

現在、モバイル機器を中心として、人間の動作を検知するためのモーションセンサが広く用いられている。そのうち、角速度を検出するジャイロセンサは近年、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術の進展によって小型化が進み、様々なタイプのデバイスが開発・商品化されている。

0003

例えば特許文献1には、3軸まわりの角速度を検出することが可能な角速度センサが開示されている。当該角速度センサは、主面を有する矩形環状フレームと、フレームの四隅部からフレームの中心部に向かって突出する複数の振り子部と、フレームを主面に平行な面内で基本振動させる駆動部とを有する。そして当該角速度センサは、フレームの変形量に基づいて主面に垂直な軸まわりの角速度を検出し、主面と直交する方向への複数の振り子部の変形量に基づいて、主面に平行な2軸まわりの角速度を検出するように構成されている。

先行技術

0004

特許第4858662号公報

発明が解決しようとする課題

0005

1つのセンサ多軸まわりの角速度を検出するジャイロセンサにおいては、小型化に伴い、形状や電極位置バラツキ振動特性角速度検出特性に与える影響は、相対的に大きくなる。このため振動モードの分離が困難となり、他軸感度が発生して、所望とする角速度検出特性を得ることが困難となる。

0006

以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、他軸感度の発生を抑えて所望とする角速度検出特性を得ることができるジャイロセンサ及びこれを備えた電子機器を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本技術の一形態に係るジャイロセンサは、環状のフレームと、駆動部と、第1の検出部と、複数の振り子部と、第2の検出部と、第3の検出部とを具備する。
上記フレームは、主面を有する。
上記駆動部は、上記フレームを上記主面に平行な面内で振動させる。
上記第1の検出部は、上記フレームの上記主面における変形量に基づいて、上記主面に直交する第1の軸まわりの角速度を検出する。
上記複数の振り子部は、上記フレームの振動に同期して振動する。
上記第2の検出部は、上記第1の軸と直交する第2の軸まわりの第2の角速度が生じた場合に上記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、上記第1及び第2の軸にそれぞれ直交する第3の軸まわりの角速度を検出する。
上記第3の検出部は、上記第3の軸まわりの第3の角速度が生じた場合に上記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、上記第2の軸まわりの角速度を検出する。

0008

上記ジャイロセンサによれば、第2の軸まわりに角速度が生じた場合は第2の検出部の検出信号が最小となり、かつ第3の検出部の検出信号が最大となる。一方、第3の軸まわりに角速度が生じた場合は第3の検出部の検出信号が最小となり、かつ第2の検出部の検出信号が最大となる。これにより他軸感度の発生が抑えられ、所望とする角速度検出特性を得ることが可能となる。

0009

典型的に、上記フレームは、上記第2の軸方向に延在し上記第3の軸方向に相互に対向する第1の梁の組と、上記第3の軸方向に延在し上記第2の軸方向に相互に対向する第2の梁の組と、上記第1の梁と上記第2の梁との間を接続する複数の接続部とを有する。
上記駆動部は、上記第1及び第2の梁の組のうち一方の組が近接したときに他方の組が離間し、上記一方の組が離間したときに上記他方の組が近接する振動モードで、上記フレームを上記主面に平行な面内において振動させる。
上記複数の振り子部は、上記複数の接続部に支持される一端部をそれぞれ有する。
上記第2の検出部は、上記第2の梁の長さ方向の中央部にそれぞれ配置された一対の圧電素子を含み、上記第3の検出部は、上記第1の梁の長さ方向の中央部にそれぞれ配置された一対の圧電素子を含む。

0010

この場合、上記複数の振り子部は、一対の第1の振り子部と、一対の第2の振り子部とを含んでもよい。
上記一対の第1の振り子部は、上記主面に平行な面内で上記第2及び第3の軸方向と交差する第4の軸方向に相互に対向する。上記一対の第2の振り子部は、上記主面に平行な面内で上記第2、第3及び第4の軸方向と交差する第5の軸方向に相互に対向する。

0011

上記第2の検出部を構成する一対の圧電素子は、典型的には、上記第2の梁の幅方向の中心に配置され、上記第2の梁に沿って直線的に延びる短冊形状を有する。
同様に、上記第3の検出部を構成する一対の圧電素子は、上記第1の梁の幅方向の中心に配置され、上記第1の梁に沿って直線的に延びる短冊形状を有する。

0012

上記ジャイロセンサは、コントローラをさらに具備してもよい。
上記コントローラは、上記第2の検出部を構成する一対の圧電素子の出力の差分に基づいて上記第3の軸まわりの角速度を検出し、上記第3の検出部を構成する一対の圧電素子の出力の差分に基づいて上記第2の軸まわりの角速度を検出する。

0013

本技術の一形態に係る電子機器は、ジャイロセンサを具備する。
上記ジャイロセンサは、環状のフレームと、駆動部と、第1の検出部と、複数の振り子部と、第2の検出部と、第3の検出部とを有する。
上記フレームは、主面を有する。
上記駆動部は、上記フレームを上記主面に平行な面内で振動させる。
上記第1の検出部は、上記フレームの上記主面における変形量に基づいて、上記主面に直交する第1の軸まわりの角速度を検出する。
上記複数の振り子部は、上記フレームの振動に同期して振動する。
上記第2の検出部は、上記第1の軸と直交する第2の軸まわりの第2の角速度が生じた場合に上記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、上記第1及び第2の軸にそれぞれ直交する第3の軸まわりの角速度を検出する。
上記第3の検出部は、上記第3の軸まわりの第3の角速度が生じた場合に上記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、上記第2の軸まわりの角速度を検出する。

発明の効果

0014

以上のように、本技術によれば、他軸感度の発生を抑えて所望とする角速度検出特性を得ることができる
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。

図面の簡単な説明

0015

本技術の一実施形態に係るジャイロセンサを示す概略斜視図である。
上記ジャイロセンサにおける振動子本体の構成を模式的に示す平面図である。
上記振動子本体の基本振動の時間変化を示す模式図である。
上記振動子本体にZ軸まわりの角速度が作用したときの振動モードを示す模式図である。
上記振動子本体にY軸まわりの角速度が作用したときの振動モードを示す模式図である。
上記振動子本体にX軸まわりの角速度が作用したときの振動モードを示す模式図である。
上記振動子本体及びこれに接続されるコントローラとの関係を示すブロック図である。
比較例に係るジャイロセンサの構成を模式的に示す平面図である。
上記ジャイロセンサにおいてY軸まわりの角速度が作用したときのフレーム主面の応力分布を示す概略平面図である。
上記ジャイロセンサにおいてX軸まわりの角速度が作用したときのフレーム主面の応力分布を示す概略平面図である。
上記ジャイロセンサにおいてZ軸まわりの角速度が作用したときのフレーム主面の応力分布を示す概略平面図である。

実施例

0016

以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。

0017

図1は本技術の一実施形態に係るジャイロセンサを示す概略斜視図である。図においてX軸、Y軸及びZ軸は、相互に直交する3軸方向をそれぞれ示している。

0018

本実施形態では、3軸まわりの角速度を検出することが可能なジャイロセンサを例に挙げて説明する。本実施形態のジャイロセンサは、電子機器の制御基板に搭載され、当該電子機器に作用する角速度を検出する。電子機器としては、例えば、スマートホンビデオカメラカーナビゲーションシステムゲーム機等のほか、ヘッドマウントディスプレイ等のウェアラブル機器が挙げられる。

0019

まず、本実施形態のジャイロセンサ100の基本構成について説明する。

0020

ジャイロセンサ100は、単結晶シリコン(Si)を含む材料で構成される。例えば、ジャイロセンサ100は、2枚のシリコン基板を貼り合わせたSOI基板微細加工を施すことで形成され、活性層W1と、支持層W2と、接合層(BOX(Buried-Oxide)層)W3とを有する。活性層W1及び支持層W2はシリコン基板で構成され、接合層W3はシリコン酸化膜で構成される。

0021

活性層W1は、振動子本体101と、枠体102とを有する。振動子本体101及び枠体102は、活性層W1を所定形状に微細加工することで形成される。支持層W2及び接合層W3は、活性層W1の周囲に枠状に形成される。活性層W1、支持層W2及び接合層W3の厚みはそれぞれ、例えば、約40μm、約300μm及び約1μmとされる。

0022

[振動子本体]
図2は、振動子本体101の構成を模式的に示す平面図である。振動子本体101は、環状のフレーム10(支持部)と、複数の振り子部21a,21b,21c,21dとを有する。

0023

(フレーム)
フレーム10は、X軸(第2の軸)方向に横方向、Y軸(第3の軸)方向に縦方向、Z軸(第1の軸)方向に厚み方向を有する。フレーム10は、Z軸に垂直な主面10sを有する。フレーム10の各辺は、振動梁として機能し、第1の梁11a,11bの組と、第2の梁12a,12bの組とを含む。

0024

第1の梁11a,11bの組は、図2においてX軸方向に平行に延在しY軸方向に相互に対向する一組の対辺で構成される。第2の梁12a,12bの組は、Y軸方向に延在しX軸方向に相互に対向する他の一組の対辺で構成される。各梁11a,11b,12a,12bは、それぞれ同一の長さ、幅及び厚みを有しており、各梁の長手方向に垂直な断面は、略矩形に形成される。

0025

フレーム10の大きさは特に限定されず、例えば、フレーム10の一辺の長さは1000〜4000μm、フレーム10の厚みは10〜200μm、梁11a,11b,12a,12bの幅は50〜200μmである。

0026

フレーム10の四隅に相当する部位には、第1の梁11a,11bの組と第2の梁12a,12bの組との間を接続する複数(本例では4つ)の接続部13a,13b,13c,13dがそれぞれ形成されている。第1の梁11a,11bの組及び第2の梁12a,12bの組の両端は、接続部13a〜13dによって支持される。すなわち、各梁11a,11b,12a,12bは、接続部13a〜13dによって両端が支持された振動梁として機能する。

0027

(振り子部)
振動子本体101は、片持ち梁構造の複数(本例では4つ)の振り子部21a,21b,21c,21dを有する。

0028

振り子部21a,21c(一対の第1の振り子部)は、相互に対角関係にある一組の接続部13a,13cにそれぞれ形成されており、その対角線方向(主面10sに平行な面内でX軸及びY軸方向と交差する第4の軸方向)に沿ってフレーム10の内側に延在している。振り子部21a,21cのそれぞれの一端は接続部13a,13cに支持され、フレーム10の中心に向かって突出し、それぞれの他端は、フレーム10の中央付近において相互に対向している。

0029

振り子部21b,21d(一対の第2の振り子部)は、相互に対角関係にある他の一組の接続部13b,13dにそれぞれ形成されており、その対角線方向(主面10sに平行な面内でX軸、Y軸及び上記第4の軸方向と交差する第5の軸方向)に沿ってフレーム10の内側に延在している。振り子部21b,21dのそれぞれの一端は、接続部13b,13dに支持され、フレーム10の中心に向かって突出し、それぞれの他端は、フレーム10の中央付近において相互に対向している。

0030

振り子部21a〜21dは、それぞれ典型的には同一の形状及び大きさを有しており、フレーム10の外形加工の際に同時に形成される。振り子部21a〜21dの形状、大きさは特に限定されず、全てが同一の形状等で形成されていなくてもよい。

0031

[枠体]
図1に示すように、枠体102は、振動子本体101の周囲に配置された環状のベース部81と、振動子本体101とベース部81との間に配置された連結部82とを有する。

0032

(ベース部)
ベース部81は、振動子本体101の外側を囲む四角形状の枠体で構成されている。ベース部81は、フレーム10の主面10sと同一の平面上に形成された矩形環状の主面81sを有し、その主面81s上には、コントローラ200(図7参照)に対して電気的に接続される複数の端子部電極パッド)810が設けられている。主面81sの反対側の面は、接合層W3を介して支持層W2に接合される。支持層W2は、ベース部81と同様の枠体で構成され、ベース部81を部分的に支持する。

0033

コントローラ200は、後述するように、ジャイロセンサ100を駆動し、かつ、ジャイロセンサ100の出力を処理して各軸まわりの角速度を検出する制御回路で構成される。各端子部810は、図示しないバンプを介して上記コントローラが搭載された制御基板上に電気的かつ機械的に接続される。なお、ジャイロセンサ100の実装にはワイヤボンディング方式が採用されてもよい。

0034

(連結部)
連結部82は、ベース部81に対して振動子本体101を振動可能に支持する複数の連結部82a,82b,82c,82dを含む。各連結部82a〜82dは、フレーム10の各接続部13a〜13dからベース部81に向かって延びる。連結部82a〜82dは、振動子本体101に接続される第1の端部821と、ベース部81に接続される第2の端部822とをそれぞれ有し、フレーム10の振動を受けて、主としてXY平面内において変形可能に構成される。すなわち連結部82a〜82dは、振動子本体101を振動可能に支持するサスペンションとして機能する。

0035

連結部82a〜82dは、フレーム10の主面10s及びベース部81の主面81sと平行な主面82sをそれぞれ有し、典型的には、主面82sは、上記各主面10s,81sと同一の平面で構成される。すなわち本実施形態の連結部82a〜82dは、振動子本体101を構成するシリコン基板と同一のシリコン基板で構成されている。

0036

連結部82a〜82dは、典型的には、X軸及びY軸に関して対称な形状に形成される。これにより、XY平面内におけるフレーム10の変形方向等方的となり、フレーム10にねじれ等を生じさせることなく、各軸まわりの高精度な角速度検出が可能となる。

0037

連結部82a〜82dの形状は、直線的なものであってもよいし、非直線的なものであってもよい。本実施形態において連結部82a〜82dは、図1に示すように、振動子本体101とベース部81との間において延出方向が略180°反転する転回部820をそれぞれ有する。このように各連結部82a〜82dの延在長を大きくすることで、振動子本体101の振動を阻害することなく、振動子本体101を支持することが可能となる。さらに、外部からの振動(衝撃)を振動子本体101に伝達させないという効果も得られる。

0038

圧電駆動部]
ジャイロセンサ100は、フレーム10をその主面10sに平行なXY平面内で振動させる複数の圧電駆動部を有する。

0039

複数の圧電駆動部は、図2に示すように、第1の梁11a,11bの組の主面10sにそれぞれ設けられた一対の第1の圧電駆動部31と、第2の梁12a,12bの組の主面10sにそれぞれ設けられた一対の第2の圧電駆動部32とを含む。第1及び第2の圧電駆動部31,32は、入力電圧に応じて機械的に変形し、その変形の駆動力で梁11a,11b,12a,12bを振動させる。変形の方向は、入力電圧の極性で制御される。

0040

第1及び第2の圧電駆動部31,32は、梁11a,11b,12a,12bの上面(主面10s)であって、それらの軸線に平行にそれぞれ直線的に形成されている。図2においては、理解を容易にするため、第1及び第2の圧電駆動部31,32をそれぞれ異なるハッチングで示す。第1の圧電駆動部31は、第1の梁11a,11bの組の外縁側に配置され、第2の圧電駆動部32は、第2の梁12a,12bの組の外縁側に配置されている。

0041

第1及び第2の圧電駆動部31,32は、それぞれ同一の構成を有している。各圧電駆動部はそれぞれ、下部電極層と、圧電膜と、上部電極層との積層構造を有する。上部電極層は、第1の圧電駆動部31にあっては第1の駆動用電極(D1)に相当し、第2の圧電駆動部32にあっては第2の駆動用電極(D2)に相当する。一方、下部電極層は、第1の圧電駆動部31にあっては第2の駆動用電極(D2)に相当し、第2の圧電駆動部32にあっては第1の駆動用電極(D1)に相当する。各圧電駆動層が形成される梁の表面(主面10s)には、シリコン酸化膜等の絶縁膜が形成されている。

0042

圧電膜は、典型的には、チタン酸ジルコン酸鉛PZT)で構成される。圧電膜は、下部電極層と上部電極層との電位差に応じて伸縮するように分極配向されている。この際、上部電極層と下部電極層とに相互に逆位相交流電圧印加される。これにより、下部電極層を共通電極とする場合と比較して、約2倍の振幅で圧電膜を伸縮させることができる。

0043

本実施形態では、第1の圧電駆動部31各々の上部電極層(第1の駆動用電極D1)には第1の駆動信号(G+)がそれぞれ入力され、これらの下部電極層(第2の駆動用電極D2)には、駆動信号(G+)とは差動(逆位相)の第2の駆動信号(G−)がそれぞれ入力されるように構成される。一方、第2の圧電駆動部32各々の上部電極層(第2の駆動用電極D2)には第2の駆動信号(G−)がそれぞれ入力され、これらの下部電極層(第1の駆動用電極D1)には第1の駆動信号(G+)がそれぞれ入力されるように構成される。

0044

(駆動原理
第1の圧電駆動部31及び第2の圧電駆動部32には、一方が伸びたとき他方が縮むように相互に逆位相の電圧が印加される。これにより、第2の梁の組12a,12bは、両端が接続部13a〜13dに支持された状態でX軸方向に撓み変形を受け、XY平面内において双方が離間する方向と双方が近接する方向とに交互に振動する。第1の梁11a,11bの組も同様に、両端が接続部13a〜13dに支持された状態でY軸方向に撓み変形を受け、XY平面内において双方が離間する方向と双方が近接する方向とに交互に振動する。

0045

したがって、第1の梁11a,11bの組が相互に近接する方向に振動する場合は、第2の梁12a,12bの組は相互に離間する方向に振動し、第1の梁11a,11bの組が相互に離間する方向に振動する場合は、第2の梁12a,12bの組は相互に近接する方向に振動する。このとき、各梁11a,11b,12a,12bの中央部は、振動の腹を形成し、それらの両端部(接続部13a〜13d)は、振動の節(ノード)を形成する。このような振動モードを以下、フレーム10の基本振動と称する。

0046

梁11a,11b,12a,12bは、それらの共振周波数で駆動される。各梁11a,11b,12a,12bの共振周波数は、それらの形状、長さ等によって定められる。典型的には、梁11a,11b,12a,12bの共振周波数は、1〜100kHzの範囲で設定される。

0047

図3は、フレーム10の基本振動の時間変化を示す模式図である。図3において「駆動信号1」は、第1の圧電駆動部31の上部電極(第1の駆動用電極D1)に印加される入力電圧の時間変化を示し、「駆動信号2」は、第2の圧電駆動部32の上部電極(第2の駆動用電極D2)に印加される入力電圧の時間変化を示す。

0048

図3に示すように、駆動信号1と駆動信号2とは相互に逆位相で変化する交流波形を有する。これによりフレーム10は、(a)、(b)、(c)、(d)、(a)、・・・の順に変化し、第1の梁11a,11bの組と第2の梁12a,12bの組とのうち、一方の組が近接したときは他方の組が離間し、上記一方の組が離間したときは上記他方の組が近接する振動モードで、フレーム10は振動する。

0049

上述したフレーム10の基本振動に伴って、振り子部21a〜21dもまた、フレーム10の振動に同期して、接続部13a〜13dを中心としてXY平面内でそれぞれ振動する。(図2に示す矢印方向及び図3参照)各振り子部21a〜21dの振動は、梁11a,11b,12a,12bの振動により励起される。この場合、振り子部21a,21cと振り子部21b,21dとは、XY平面内におけるアーム部分支持点すなわち接続部13a〜13dからの左右の揺動方向において、相互に逆位相で振動(揺動)する。

0050

以上のように、第1及び第2の駆動用電極D1,D2に対して相互に逆位相の交流電圧が印加されることで、フレーム10の各梁11a,11b,12a,12bは、図3に示した振動モードで振動する。このような基本振動を継続するフレーム10にZ軸まわりの角速度が作用すると、フレーム10の各点に当該角速度に起因するコリオリ力F1が作用することで、フレーム10は、例えば図4に模式的に示すようにXY平面内において歪むように変形する。したがって、このXY平面内におけるフレーム10の変形量を検出することで、フレーム10に作用したZ軸まわりの角速度の大きさ及び方向を検出することが可能となる。

0051

圧電検出部]
(第1の検出部)
ジャイロセンサ100は、図2に示すように、圧電検出部51z1〜51z4(第1の検出部)をさらに有する。圧電検出部51z1〜51z4は、フレーム10の主面10sにおける変形量に基づいて、主面10sに垂直なZ軸(第1の軸)まわりの角速度を検出する。圧電検出部51z1〜51z4は、4つの接続部13a〜13dの主面10s上にそれぞれ設けられる。

0052

圧電検出部51z1,51z3は、対角関係にある一方の組の接続部13a,13cの周辺にそれぞれ配置されている。このうち一方の圧電検出部51z1は、接続部13aから梁11a及び梁12aに沿って2方向に延びており、他方の圧電検出部51z3は、接続部13cから梁11b及び梁12bに沿って2方向に延びている。

0053

同様に、圧電検出部51z2,51z4は、対角関係にある他方の組の接続部13b,13dの周辺にそれぞれ配置されている。このうち一方の圧電検出部51z2は、接続部13bから梁11b及び梁12aに沿って2方向に延びており、他方の圧電検出部51z4は、接続部13dから梁11a及び梁12bに沿って2方向に延びている。

0054

圧電検出部51z1〜51z4は、第1及び第2の圧電駆動部31,32と同様の構成を有する。すなわち、圧電検出部51z1〜51z4は、下部電極層と、圧電膜と、上部電極層との積層体で構成され、各梁11a,11b,12a,12bの機械的変形電気信号に変換する機能を有する。圧電検出部51z1〜51z4において、各下部電極層は、グランド電位等の基準電位(Vref)に接続され、各上部電極層は、検出信号(z1〜z4)をそれぞれ出力する第1の検出用電極(S1)を構成する。

0055

図2に示す振動子本体101においては、Z軸まわりに角速度が作用した際、フレーム10の内角の大きさが図3及び図4に示したように周期的に変動する。このとき、対角関係にある一方の接続部13a,13cの組と他方の接続部13b,13dの組とでは内角の変動が相互に逆位相となる。したがって接続部13a上の圧電検出部51z1の出力と接続部13c上の圧電検出部51z3の出力とは原理的には同一であり、接続部13b上の圧電検出部51z2の出力と接続部13d上の圧電検出部51z4の出力とは原理的に同一である。そこで、圧電検出部51z1,51z3の出力の和と圧電検出部51z2,51z4の出力の和との差分を算出することにより、フレーム10に作用するZ軸まわりの角速度の大きさ及び方向が検出可能となる。

0056

(第2の検出部)
一方、Y軸まわりの角速度を検出する検出部として、ジャイロセンサ100は、図2に示すように、圧電検出部52y1,52y2(第2の検出部)を有する。圧電検出部52y1,52y2は、第2の梁12a,12bにそれぞれ設けられ、これら第2の梁12a,12bのZ軸方向における変形量に基づいて、Y軸まわりの角速度を検出する。

0057

圧電検出部52y1,52y2は、第2の梁12a,12bに沿って直線的に延びる短冊形状を有する。圧電検出部52y1,52y2は、第2の梁12a,12bの長さ方向の中央部にそれぞれ配置される。より具体的に、圧電検出部52y1,52y2は、第2の梁12a,12bの表面(主面10sと同一の主面)であって、これらの幅方向の中心(軸心)に配置されており、それらの中心は、梁12a,12bの表面上の長さ方向及び幅方向の中心と実質的に一致する。

0058

圧電検出部52y1,52y2は、圧電検出部51z1〜51z4と同様の構成を有し、下部電極層と、圧電膜と、上部電極層との積層体で構成され、第2の梁12a,12bの機械的変形を電気信号に変換する機能を有する。圧電検出部52y1,52y2において、各下部電極層は、グランド電位等の基準電位(Vref)に接続され、各上部電極層は、検出信号(y1,y2)をそれぞれ出力する第2の検出用電極(S2)を構成する。

0059

ここで、梁12a,12b各々の長手方向の中央部は、フレーム10にY軸まわりの角速度が生じた場合に振動モードの腹となる位置に相当し、フレーム10にX軸まわりの角速度が生じた場合に振動モードの節となる位置に相当する。上述のように圧電検出部52y1,52y2は、これら第2の梁12a,12bの長さ方向の中央部にそれぞれ配置される。

0060

例えば、基本振動で振動するフレーム10にY軸まわりの角速度が作用すると、図5に模式的に示すように、各振り子部21a〜21dにその瞬間での振動方向と直交する方向のコリオリ力F2がそれぞれ発生する。これにより、Y軸方向に隣接する一方の振り子部21a,21bの組は、コリオリ力F2によりZ軸の負の方向へ変形し、その反力で梁12aの中央部がZ軸の正の方向へ変形する。また、Y軸方向に隣接する他方の振り子部21c,21dの組は、コリオリ力F2によりZ軸の正の方向へ変形し、その反力で梁12bの中央部がZ軸の負の方向へ変形する。圧電検出部52y1,52y2は、これら梁12a,12bの変形量に相当する検出信号(y1,y2)をそれぞれ出力する。

0061

一方、基本振動で振動するフレーム10にX軸まわりの角速度が作用した場合、図6に模式的に示すように、梁12a,12bは、それらの両端部(接続部13a〜13d)及び中央部を振動の節とする振動モードで振動する。したがって、このときの梁12a、12bの中央部の変形は最小となるため、圧電検出部52y1,52y2の検出信号の大きさは、Y軸まわりに角速度が生じた場合と比較して十分に小さい。

0062

(第3の検出部)
さらに図2に示すように、ジャイロセンサ100は、X軸まわりの角速度を検出する検出部として、圧電検出部53x1,53x2(第3の検出部)を有する。圧電検出部53x1,53x2は、第1の梁11a,11bにそれぞれ設けられ、これら第1の梁11a,11bのZ軸方向における変形量に基づいて、X軸まわりの角速度を検出する。

0063

圧電検出部53x1,53x2は、第1の梁11a,11bに沿って直線的に延びる短冊形状を有する。圧電検出部53x1,53x2は、第1の梁11a,11bの長さ方向の中央部にそれぞれ配置される。より具体的に、圧電検出部53x1,53x2は、第1の梁11a,11bの表面(主面10sと同一の主面)であって、これらの幅方向の中心(軸心)に配置されており、それらの中心は、梁11a,11bの表面上の長さ方向及び幅方向の中心と実質的に一致する。

0064

圧電検出部53x1,53x2は、圧電検出部51z1〜51z4と同様の構成を有し、下部電極層と、圧電膜と、上部電極層との積層体で構成され、第1の梁11a,11bの機械的変形を電気信号に変換する機能を有する。圧電検出部53x1,53x2において、各下部電極層は、グランド電位等の基準電位(Vref)に接続され、各上部電極層は、検出信号(x1,x2)をそれぞれ出力する第3の検出用電極(S3)を構成する。

0065

ここで、梁11a,11b各々の長手方向の中央部は、フレーム10にX軸まわりの角速度が生じた場合に振動モードの腹となる位置に相当し、フレーム10にY軸まわりの角速度が生じた場合に振動モードの節となる位置に相当する。上述のように圧電検出部53x1,53x2は、これら第1の梁11a,11bの長さ方向の中央部にそれぞれ配置される。

0066

図5に示すように、基本振動で振動するフレーム10にX軸まわりの角速度が作用すると、各振り子部21a〜21dにその瞬間での振動方向と直交する方向のコリオリ力F3がそれぞれ発生する。これにより、X軸方向に隣接する一方の振り子部21a,21dの組は、コリオリ力F3によりZ軸の負の方向へ変形し、その反力で梁11aの中央部がZ軸の正の方向へ変形する。また、X軸方向に隣接する他方の振り子部21b,21cの組は、コリオリ力F3によりZ軸の正の方向へ変形し、その反力で梁11bの中央部がZ軸の負の方向へ変形する。圧電検出部53x1,53x2は、これら梁11a,11bの変形量に相当する検出信号(x1,x2)をそれぞれ出力する。

0067

一方、基本振動で振動するフレーム10にY軸まわりの角速度が作用した場合、梁11a,11bの振動モードは、図5に示すように、それらの両端部(接続部13a〜13d)及び中央部を振動の節とする振動モードで振動する。したがって、このときの梁11a、11bの中央部の変形は最小となるため、圧電検出部53x1,53x2の検出信号の大きさは、X軸まわりに角速度が生じた場合と比較して十分に小さい。

0068

X軸及びY軸に各々斜めに交差する方向の軸まわりに角速度が生じた場合にも、上述と同様な原理で角速度が検出される。すなわち、各振り子部21a〜21dは、当該角速度のX方向成分及びY方向成分に応じたコリオリ力によって変形し、それらの変形量が圧電検出部52y1,52y2,53x1,53x2によって各々検出される。コントローラ200は、これら圧電検出部52y1,52y2,53x1,53x2の出力に基づいて、X軸まわりの角速度及びY軸まわりの角速度をそれぞれ抽出する。これにより、XY平面に平行な任意の軸まわりの角速度を検出することが可能となる。

0069

参照電極
本実施形態のジャイロセンサ100は、図2に示すように参照電極61を有する。参照電極61は、圧電検出部52y1,52y2に隣接するように、梁12a及び梁12bの組の内縁側に配置されている。参照電極61は、圧電検出部51z1〜51z4,52y1,52y2,53x1,53x2と同様の構成を有しており、下部電極層と、圧電膜と、上部電極層との積層体で構成され、梁12a,12bの機械的変形を電気信号に変換する機能を有する。下部電極層は、グランド電位等の基準電位に接続され、上部電極層は参照信号(FB)を出力する検出用電極として機能する。

0070

[コントローラ]
続いて、コントローラ200の詳細について説明する。図7は、コントローラ200の構成を示すブロック図である。

0071

コントローラ200は、自励発振回路201と、検出回路演算回路203、検波回路204、平滑回路205等)とを有する。自励発振回路201は、振動子本体101(フレーム10、振り子部21a〜21d)をXY平面内で振動させる駆動信号を生成する。検出回路は、振動子本体101から出力される検出信号(z1,z2,z3,z4,y1,y2,x1,x2)に基づいてX、Y及びZ軸まわりの角速度を生成し、出力する。

0072

コントローラ200は、G+端子、G−端子、GFB端子、Gx1端子、Gx2端子、Gy1端子、Gy2端子、Gz1端子、Gz2端子、Gz3端子、Gz4端子及びVref端子を有する。
なお、Gz1端子及びGz3端子はそれぞれ共通の端子で構成されてもよく、Gz2端子及びGz4端子はそれぞれ共通の端子で構成されてもよい。この場合、Gz1端子及びGz3端子に接続される配線は途中で相互に一体化され、Gz2端子及びGz4端子に接続される配線は途中で相互に一体化される。

0073

本実施形態において、G+端子は、第1の圧電駆動部31の上部電極層と第2の圧電駆動部32の下部電極層とにそれぞれ電気的に接続される。G−端子は、第1の圧電駆動部31の下部電極層と第2の圧電駆動部32の上部電極層(駆動用電極D2)とにそれぞれ電気的に接続される。GFB端子は、参照電極61の上部電極層にそれぞれ電気的に接続される。

0074

G+端子は、自励発振回路201の出力端に接続される。G−端子は、反転アンプ202を介して自励発振回路201の出力端に接続される。自励発振回路201は、第1及び第2の圧電駆動部31,32を駆動するための駆動信号(交流信号)を生成する。反転アンプ202は、自励発振回路201にて生成された駆動信号(第1の駆動信号G+)と同一の大きさで位相が180°反転した駆動信号(第2の駆動信号G−)を生成する。これにより、第1及び第2の圧電駆動部31,32は、相互に逆位相で伸縮される。なお、理解を容易にするため、図7において各圧電駆動部31,32の下部電極層とコントローラ200との間の結線は省略されている。

0075

Gy1端子及びGy2端子は、圧電検出部52y1及び52y2の上部電極層(第2の検出用電極S2)にそれぞれ電気的に接続される。Gx1端子及びGx2端子は、圧電検出部53x1及び53x2の上部電極層(第3の検出用電極S3)にそれぞれ電気的に接続される。Gz1端子、Gz2端子、Gz3端子及びGz4端子は、圧電検出部51z1,51z2,51z3及び51z4の上部電極層(第1の検出用電極S1)にそれぞれ電気的に接続される。Vref端子は、参照電極61の下部電極層と、圧電検出部51z1〜51z4、52y1,52y2,53x1,53x2の下部電極層にそれぞれ電気的に接続される。

0076

GFB端子、Gx1端子、Gx2端子、Gy1端子、Gy2端子、Gz1端子、Gz2端子、Gz3端子及びGz4端子は、それぞれ演算回路203の入力端に接続される。演算回路203は、X軸まわりの角速度信号を生成するための第1の差分回路と、Y軸まわりの角速度信号を生成するための第2の差分回路と、Z軸まわりの角速度信号を生成するための第3の差分回路とを有する。

0077

圧電検出部51z1〜51z4の出力をそれぞれz1〜z4、圧電検出部52y1,52y2の出力をそれぞれy1、y2、圧電検出部53x1,53x2の出力をそれぞれx1,x2とする。このとき、上記第1の差分回路は、(x1−x2)を演算し、その演算値を検波回路204xへ出力する。上記第2の差分回路は、(y1−y2)を演算し、その演算値を検波回路204yへ出力する。そして、上記第3の差分回路は、((z1+z3)−(z2+z4))を演算し、その演算値を検波回路204zへ出力する。

0078

検波回路204x,204y,204zは、自励発振回路201からの駆動信号の出力あるいは参照信号(FB)に同期して、上記差分信号全波整流し、直流化する。平滑回路205x、205y、205zは、検波回路204x,204y,204zの出力を平滑化する。平滑回路205xから出力される直流電圧信号ωxは、X軸まわりの角速度の大きさ及び方向に関する情報を含み、平滑回路205yから出力される直流電圧信号ωyは、Y軸まわりの角速度の大きさ及び方向に関する情報を含む。同様に、平滑回路205zから出力される直流電圧信号ωzは、Z軸まわりの角速度の大きさ及び方向に関する情報を含む。すなわち、基準電位Vrefに対する上記直流電圧信号ωx、ωy、ωzの大きさが角速度の大きさに関する情報に相当し、当該直流電圧信号の極性が角速度の方向に関する情報に相当する。

0079

[ジャイロセンサの動作]
本実施形態のジャイロセンサ100において、振動子本体101は、連結部82a〜82dを介してベース部81に支持されており、圧電駆動部31,32は、フレーム10及び複数の振り子部21a〜21dを主面10sに平行な面内で相互に同期して振動させる。

0080

この状態で、フレーム10にZ軸まわりへの角速度が作用すると、フレーム10に対しその瞬間での振動方向と直交する方向のコリオリ力が発生することで、当該フレームが主面10sに平行な面内で変形する(図4参照)。圧電検出部51z1〜51z4は、当該フレームの変形量に基づいてZ軸まわりの角速度に対応する検出信号を出力する。

0081

一方、Y軸まわりの角速度が作用すると、複数の振り子部21a〜21dに対しその瞬間での振動方向と直交する方向のコリオリ力が発生することで、当該振り子部が主面10sに垂直な方向に変形する(図5参照)。圧電検出部52y1,52y2は、当該振り子部の変形量に基づいてY軸まわりの角速度に対応する検出信号を出力する。

0082

さらに、X軸まわりの角速度が作用すると、複数の振り子部21a〜21dに対しその瞬間での振動方向と直交する方向のコリオリ力が発生することで、当該振り子部が主面10sに垂直な方向に変形する(図6参照)。圧電検出部53x1,53x2は、当該振り子部の変形量に基づいてX軸まわりの角速度に対応する検出信号を出力する。

0083

ところで、多軸一体検出はセンサの小型化を図る上で有効な手段ではあるが、センサの構造や電極の配置が複雑化するため、振動子が固有振動モード以外の複数のモードを有し易くなる。その結果、1つの軸まわりの角速度を検出する振動モードと他の軸まわりの角速度を検出する振動モードとの分離ができず、他軸感度が発生して、動作が安定しなくなる。安定動作をさせるためには、センサの寸法精度を向上させるか、もしくは回路バンドパスフィルタを構成するなどの方法があるが、各モードの周波数が近い場合、その効果が十分に発揮できないという問題がある。

0084

例えば図8に比較例に係るジャイロセンサ110の構成を示す。同図において、図2と対応する部分については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。

0085

図8に示すように比較例に係るジャイロセンサ110は、振り子部21a〜21dのアーム部表面に、X軸まわり及びY軸まわりの角速度を検出するための圧電検出部70a〜70dがそれぞれ配置される。基本振動で振動するフレーム10にX軸まわり又はY軸まわりの角速度が作用すると、上述のように各振り子部21a〜21dにその瞬間での振動方向と直交する方向(Z軸方向)のコリオリ力がそれぞれ発生する(図5図6参照)。圧電検出部70a〜70dは、各振り子部21a〜21dのZ軸方向への変形量を検出することが可能に構成される。

0086

ここで、各圧電検出部70a〜70dの検出信号をそれぞれxy1,xy2、xy3、xy4とすると、X軸まわりの角速度は、(xy1+xy2)−(xy3+xy4)の差分演算によりその大きさ及び方向が検出され、Y軸まわりの角速度は、(xy1+xy4)−(xy2+xy3)の差分演算によりその大きさ及び方向が検出される。なお、Z軸まわりに角速度が生じた場合、圧電検出部70a〜70dの出力は上記演算式で相殺されるため、理想的にはXY平面に平行な軸まわりの角速度のみが検出される。

0087

しかしながらセンサの小型化に伴い、振動子の形状や電極位置のバラツキが振動特性や角速度検出特性に与える影響は、相対的に大きくなる。例えば、振動子形状や振動方向にずれが生じた場合、圧電検出部70a〜70dにおいて発生する信号の対称性がくずれて振動モードの分離が困難となる。その結果、例えばZ軸まわりの角速度が生じた場合、圧電検出部70a〜70dの出力が上記演算で相殺されず、有意の角速度信号が生成されてしまう場合がある。また、例えばX軸まわりの角速度が生じた場合にも同様に、Y軸まわりの有意の角速度信号が生成されてしまう場合がある。このように比較例に係るジャイロセンサ110においては、他軸感度が発生して、所望とする角速度検出特性を得ることが困難となる。

0088

これに対して本実施形態のジャイロセンサ100において、X軸まわりの角速度検出用の圧電検出部53x1,53x2は、Y軸まわりの角速度が生じた場合にフレーム10の振動モードの節となる位置(第1の梁11a,11bの中央部)に配置される(図2図5参照)。また、Y軸まわりの角速度検出用の圧電検出部52y1,52y2は、X軸まわりの角速度が生じた場合にフレーム10の振動モードの節となる位置(第2の梁12a,12bの中央部)に配置される。しかも、これら各振動モードの節となる位置は、Z軸まわりの角速度が生じた場合においても当該振動モードの節となる位置に相当する(図4参照)。

0089

図9図11は、Y軸まわり、X軸まわり及びZ軸まわりの角速度がフレーム10に作用したときの各梁11a,11b,12a,12bの主面の応力分布をそれぞれ示しており、濃度が高い領域と濃度が低い領域とは相互に逆向きの応力を表している。

0090

本実施形態のジャイロセンサ100によれば、Y軸まわりに角速度が生じた場合は、図9に示すように圧電検出部53x1,53x2の検出信号は最小となり、かつ圧電検出部52y1,52y2の検出信号は最大となる。一方、X軸まわりに角速度が生じた場合は、図10に示すように圧電検出部52y1、52y2の検出信号は最小となり、かつ圧電検出部53x1,53x2の検出信号は最大となる。さらに、Z軸まわりに角速度が生じた場合は、図11に示すように圧電検出部53x1,53x2,52y1,52y2の検出信号はいずれも最小となる。これにより他軸感度の発生が抑えられ、所望とする角速度検出特性を安定して得ることができる。

0091

以上、本技術の実施形態について説明したが、本技術は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、種々変更を加え得ることは勿論である。

0092

例えば以上の実施形態では、振動子本体101を構成するフレーム10が矩形環状に構成された例を説明したが、これに限られず、円環状に形成されてもよい。

0093

また以上の実施形態では、各軸まわりの角速度を検出する検出部が圧電素子(圧電検出部)で構成されたが、これに限られず、例えばフレーム10の変形を電気抵抗の変化として検出するピエゾ抵抗素子で構成されてもよい。

0094

さらに以上の実施形態では、圧電検出部52y1,52y2,53x1,53x2がそれぞれフレーム10の梁11a,11b,12a,12bの中心部に形成された単一の圧電素子で構成されたが、これに限られず、各梁の中心部に関して2つ以上に分割して構成されてもよい。この場合、例えば、分割された圧電素子の和信号をそれぞれ用いることで、Y軸まわり又はX軸まわりの角速度を検出することができる。

0095

なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1)主面を有する環状のフレームと、
前記フレームを前記主面に平行な面内で振動させる駆動部と、
前記フレームの前記主面における変形量に基づいて、前記主面に直交する第1の軸まわりの角速度を検出する第1の検出部と、
前記フレームに支持される一端部をそれぞれ有し、前記フレームの振動に同期して振動する複数の振り子部と、
前記第1の軸と直交する第2の軸まわりの角速度が生じた場合に前記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、前記第1及び第2の軸にそれぞれ直交する第3の軸まわりの角速度を検出する第2の検出部と、
前記第3の軸まわりの角速度が生じた場合に前記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、前記第2の軸まわりの角速度を検出する第3の検出部と
を具備するジャイロセンサ。
(2)上記(1)に記載のジャイロセンサであって、
前記フレームは、前記第2の軸方向に延在し前記第3の軸方向に相互に対向する第1の梁の組と、前記第3の軸方向に延在し前記第2の軸方向に相互に対向する第2の梁の組と、前記第1の梁と前記第2の梁との間を接続する複数の接続部とを有し、
前記駆動部は、前記第1及び第2の梁の組のうち一方の組が近接したときに他方の組が離間し、前記一方の組が離間したときに前記他方の組が近接する振動モードで、前記フレームを前記主面に平行な面内において振動させ、
前記複数の振り子部は、前記複数の接続部に支持される一端部をそれぞれ有し、
前記第2の検出部は、前記第2の梁の長さ方向の中央部にそれぞれ配置された一対の圧電素子を含み、
前記第3の検出部は、前記第1の梁の長さ方向の中央部にそれぞれ配置された一対の圧電素子を含む
ジャイロセンサ。
(3)上記(2)に記載のジャイロセンサであって、
前記複数の振り子部は、
前記主面に平行な面内で前記第2及び第3の軸方向と交差する第4の軸方向に相互に対向する一対の第1の振り子部と、
前記主面に平行な面内で前記第2、第3及び第4の軸方向と交差する第5の軸方向に相互に対向する一対の第2の振り子部と、を含む
ジャイロセンサ。
(4)上記(2)又は(3)に記載のジャイロセンサであって、
前記第2の検出部を構成する一対の圧電素子は、前記第2の梁の幅方向の中心に配置され、前記第2の梁に沿って直線的に延びる短冊形状を有する
ジャイロセンサ。
(5)上記(2)〜(4)のいずれか1つに記載のジャイロセンサであって、
前記第3の検出部を構成する一対の圧電素子は、前記第1の梁の幅方向の中心に配置され、前記第1の梁に沿って直線的に延びる短冊形状を有する
ジャイロセンサ。
(6)上記(2)〜(5)のいずれか1つに記載のジャイロセンサであって、
前記第2の検出部を構成する一対の圧電素子の出力の差分に基づいて前記第3の軸まわりの角速度を検出し、前記第3の検出部を構成する一対の圧電素子の出力の差分に基づいて前記第2の軸まわりの角速度を検出するコントローラをさらに具備する
ジャイロセンサ。
(7)主面を有する環状のフレームと、
前記フレームを前記主面に平行な面内で振動させる駆動部と、
前記フレームの前記主面における変形量に基づいて、前記主面に直交する第1の軸まわりの角速度を検出する第1の検出部と、
前記フレームに支持される一端部をそれぞれ有し、前記フレームの振動に同期して振動する複数の振り子部と、
前記第1の軸と直交する第2の軸まわりの角速度が生じた場合に前記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、前記第1及び第2の軸にそれぞれ直交する第3の軸まわりの角速度を検出する第2の検出部と、
前記第3の軸まわりの角速度が生じた場合に前記主面上の振動モードの節となる位置に配置され、前記第2の軸まわりの角速度を検出する第3の検出部と
を有するジャイロセンサ
を具備する電子機器。

0096

10…フレーム
11a,11b,12a,12b…梁
21a〜21d…アーム部
31,32…圧電駆動部
51z1〜51z4,52y1,52y2,53x1,53x2…圧電検出部
100…ジャイロセンサ
101…振動子本体
211…アーム部本体

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