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技術 亀裂監視装置及び異常予測装置

出願人 JFEスチール株式会社
発明者 鈴木崇仁松本智敏
出願日 2016年7月19日 (3年0ヶ月経過) 出願番号 2016-141105
公開日 2018年1月25日 (1年6ヶ月経過) 公開番号 2018-013335
状態 特許登録済
技術分野 電気的手段による材料の調査、分析 機械部品、その他の構造物または装置の試験
主要キーワード センサー取付け 不導体材料 亀裂箇所 亀裂量 設定ピッチ 進行量 ズレ具合 壁面状
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

簡易な構成で亀裂の進行状況を検出可能な亀裂監視装置を提供する。

解決手段

可撓性を有する膜状の基材2と、基材2に形成され、基材2の面に沿って並列に配置された帯状箔群10、11と、帯状金属箔10a、10b、10c、11a、11b、11c毎に個別に設けた固有抵抗器20、21とを備える。帯状箔群10は、電気的に並列に接続された複数の帯状金属箔10a、10b、10cからなり、帯状箔群11は、電気的に並列に接続された複数の帯状金属箔11a、11b、11cからなる。

概要

背景

亀裂検出の技術としては、例えば特許文献1及び2に記載の技術がある。
特許文献1及び2に記載には、クラックモニタセンサー本体と、それぞれ抵抗値の異なるセンサー固有抵抗からなる抵抗回路具備し、各センサーの抵抗の和を計算する亀裂用のセンサーが記載されている。そして、特許文献1及び2には、センサーによって、抵抗の和の変化量から亀裂の発生をモニタリングすることが出来ると記載されている。

概要

簡易な構成で亀裂の進行状況を検出可能な亀裂監視装置を提供する。可撓性を有する膜状の基材2と、基材2に形成され、基材2の面に沿って並列に配置された帯状箔群10、11と、帯状金属箔10a、10b、10c、11a、11b、11c毎に個別に設けた固有抵抗器20、21とを備える。帯状箔群10は、電気的に並列に接続された複数の帯状金属箔10a、10b、10cからなり、帯状箔群11は、電気的に並列に接続された複数の帯状金属箔11a、11b、11cからなる。

目的

本発明は、上記の点に着目してなされたもので、簡易な構成で亀裂の進行状況を検出可能とすることを目的とする

効果

実績

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請求項1

可撓性を有する膜状の基材と、上記基材に形成された複数の帯状金属箔からなる帯状箔群と、上記帯状金属箔毎に個別に設けられた固有抵抗器とを備え、1個の上記帯状箔群を構成する複数の帯状金属箔は、電気的に並列に接続され、上記複数の帯状金属箔は2本以上毎に組を構成し、同じ組を構成する2本以上の帯状金属箔は、それぞれ上記基材の面に沿って並列して配置されていることを特徴とする亀裂監視装置

請求項2

上記各帯状金属箔に設ける固有抵抗器の抵抗値の少なくとも一部が異なる抵抗値であることを特徴とする請求項1に記載した亀裂監視装置。

請求項3

上記基材に上記帯状箔群が複数個設けられ、その複数個の帯状箔群が電気的に直列に接続され、各帯状箔群に設ける上記固有抵抗器の抵抗値が互いに異なることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した亀裂監視装置。

請求項4

上記帯状箔群が2個であり、2個の帯状箔群が並列して配置され、その帯状箔群同士の一端部側が電気的に接続し、各帯状箔群の他端部を一対の端子とすることを特徴とする請求項3に記載した亀裂監視装置。

請求項5

上記複数の帯状金属箔は、2本以上毎に複数の組に区分され、同じ組を構成する2本以上の帯状金属箔は、それぞれ上記基材の面に沿って並列して配置されると共に、その帯状金属箔の延在方向の一部が基材の外縁に沿って延在する外縁延在部を構成し、各組の上記外縁延在部が形成される上記基材の外縁部分は、他の組の上記外縁延在部が形成される基材の外縁部分とは異なる位置であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載した亀裂監視装置。

請求項6

上記複数の帯状金属箔で構成される電気回路に対し電気的に接続する電源と、上記電気回路の電圧値を検出する電圧検出部と、上記電圧検出部が検出した電圧値の変化から亀裂状況を診断する亀裂診断部とを備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載した亀裂監視装置。

請求項7

荷重負荷される装置の異常予測装置であって、請求項6に記載の亀裂監視装置を備え、上記基材は、上記荷重が負荷される装置に取り付けられ、上記亀裂診断部は、亀裂状況の診断として、上記基材を取り付けた部位の異常を診断することを特徴とする異常予測装置。

請求項8

上記荷重が負荷される装置は、クレーン若しくは圧延機であることを特徴とする請求項7に記載した異常予測装置。

技術分野

0001

本発明は、対象物の損傷その他によって発生する亀裂状況を検知や異常予測を行うために使用される亀裂監視装置及び異常予測装置に関する。

背景技術

0002

亀裂検出の技術としては、例えば特許文献1及び2に記載の技術がある。
特許文献1及び2に記載には、クラックモニタセンサー本体と、それぞれ抵抗値の異なるセンサー固有抵抗からなる抵抗回路具備し、各センサーの抵抗の和を計算する亀裂用のセンサーが記載されている。そして、特許文献1及び2には、センサーによって、抵抗の和の変化量から亀裂の発生をモニタリングすることが出来ると記載されている。

先行技術

0003

特開平7−5560号公報
特開2004−10338号公報

発明が解決しようとする課題

0004

特許文献1及び特許文献2に記載の技術では、一箇所の測定部位に対して複数枚のセンサーを用意して取り付ける必要があり、センサーの取付け作業が煩雑であると共に亀裂検出のためのセンサーのコストがその分高価となる。
本発明は、上記の点に着目してなされたもので、簡易な構成で亀裂の進行状況を検出可能とすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

課題を解決するために、本発明の一態様の亀裂監視装置は、可撓性を有する膜状の基材と、上記基材に形成された複数の帯状金属箔からなる帯状箔群と、上記帯状金属箔毎に個別に設けられた固有抵抗器とを備え、上記複数の帯状金属箔は電気的に並列に接続され、
上記複数の帯状金属箔は2本以上毎に組を構成し、同じ組を構成する2本以上の帯状金属箔は、それぞれ上記基材の面に沿って並列して配置されていることを特徴とする。
ここで、上記の組は1組でも良い。2組以上の場合には、各組毎に、帯状金属箔の延在方向の少なくとも一部を異なる延在方向となるように設定することが好ましい。また、その延在方向が異なる部分は、例えば基材の外縁に沿った方向に延在するように設定する。

発明の効果

0006

本発明の一態様によれば、一枚の基材に複数の帯状金属箔が並列配置していることから、その配列方向への亀裂の進行状況を検出することが可能となる。すなわち、亀裂の進行状況からその部位の異常を診断する事が可能となる。ここで、本明細書における亀裂は、一つの部品自体の亀裂に限定されず、複数の部品接合部や連結部における、部品間の異常な相対変位(例えば上側の離間方向のズレ)も含まれる。
また、亀裂検出用のセンサー本体を金属箔とすることで、亀裂による引張力によってより確実に各帯状金属箔が切断可能に構成されると共に、別途固有抵抗器を設けることで、切断による合成抵抗値の変化をより確実に検出可能となる。
また、一枚の基材に複数本の帯状金属箔を有することで、亀裂検出のために取り付ける、亀裂監視装置の取付け作業の時間短縮とコスト削減も可能となる。

図面の簡単な説明

0007

本発明に基づく実施形態に係る亀裂監視装置の構成を説明する図である。
亀裂監視センサーの一例を示す長手方向で切断した模式的断面図である。
亀裂監視センサーの設定箇所の一例を示す図である。
帯状金属箔の切断による電圧変化を説明する図である。
亀裂監視センサーの別例を示す図である。
亀裂監視センサーの別例を示す図である。
亀裂監視センサーの別例を示す図である。
亀裂監視センサーの別例を示す図である。
診断用コンピュータの構成を説明する図である。

実施例

0008

次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<構成>
本実施形態の亀裂監視装置は、図1に示すように、可撓性を有する膜状(シート状)の基材2上に、複数の帯状金属箔10a、10b、10c、11a、11b、11c(図1では6本)が形成され、帯状金属箔10a、10b、10c、11a、11b、11c毎に個別の固有抵抗器20、21が設けられている。各帯状金属箔10a、10b、10c、11a、11b、11cとそれに設けられた固有抵抗器20、21によって、それぞれ亀裂センサーが構成される。すなわち、図1の構成では6個の亀裂センサーを有する。

0009

ここで、以下の説明では、複数の帯状金属箔及び固有抵抗器を形成した状態の基材2を、亀裂監視センサー1と呼ぶ。
基材2は、可撓性と電気絶縁性とを有する樹脂などの絶縁材料から構成される。そのような樹脂としてはポリイミドが例示出来る。ポリイミドは、耐熱性難燃性に優れていると共に、電気絶縁性にも優れた材料である。
本実施形態では、2個の帯状箔群10、11を有する場合を例示している。2個の帯状箔群10、11は、基材2の幅方向に並ぶように配置され、各帯状箔群10、11の帯状金属箔が3本の場合を例示している。各帯状箔群10、11の帯状金属箔は、2本でも良いし、4本以上でも良い。また、各帯状箔群10、11が有する帯状金属箔の本数が異なっていても良い。また、各帯状金属箔は曲線状に延在していても良いが、組を構成する帯状金属箔が並列するように配置されている。

0010

図1は、帯状箔群10、11毎に、2以上の帯状金属箔が一つの組を構成する場合の例である。
各帯状金属箔10a、10b、10c、11a、11b、11cは、基材2の長辺(基材2の上縁上辺2a)又は下縁下辺2b))に沿って延在し、全長に渡って外縁延在部を構成する。また、隣り合う帯状金属箔10a、10b、10c、11a、11b、11cが接触しないように形成されている。本実施形態では、上側の帯状箔群10を構成する帯状金属箔10a、10b、10cは、上辺2aに沿って延在し、下側の帯状箔群11を構成する帯状金属箔11a、11b、11cは、下辺2bに沿って延在するように配置されている。

0011

ここで、並列する複数の帯状金属箔10a、10b、10c及び11a、11b、11cの設置間隔設定ピッチ)は、検出する亀裂の量に応じて適宜設定すればよい。例えば1mm〜5mmの範囲に設定する。一枚の基材2に形成されて、それぞれ並列する帯状金属箔10a、10b、10c、11a、11b、11cの各並列方向の設定ピッチは、例えば同一の値とする。設定ピッチは、基材2の中央側にいくほど狭くなるように設定しても良い。
図1に示すように、帯状箔群10、11毎に各帯状箔群10、11を構成する複数の帯状金属箔の両左端部10B、11Bが、接続用の金属箔30で連結されている。また、上側の帯状箔群10の左端部10Bと下側の帯状箔群11の左端部11Bとが連結用の金属箔30で連結することで、上側の帯状箔群10と下側の帯状箔群11とが電気的に直列に接続されている。また、上側の帯状箔群10の右端部10Aと、下側の帯状箔群11の右端部11Aとにそれぞれ一対の端子31、32が形成されている。

0012

また、固有抵抗器20、21が、それぞれ帯状金属箔10a、10b、10cに個別に設けられている。各々の固有抵抗器20、21の抵抗値をそれぞれ変更することで、簡易に各亀裂センサーの抵抗値を設定変更することが可能となっている。本実施形態では、帯状箔群10、11毎に異なる抵抗値の固有抵抗器20、21を採用する。一つの帯状金属箔に対して2以上の固有抵抗器を接続しても良い。帯状金属箔に設ける固有抵抗器の抵抗値を全部異なる値としても良い。
固有抵抗器20、21は、帯状金属箔の延在方向の両端側に寄せて設けることが好ましい。すなわち、固有抵抗器20、21は、亀裂検知箇所からずれた位置に配置することが好ましい。

0013

一対の端子31、32には、電圧取得部40が電気的に接続されている。すなわち、電圧取得部40は、上側の帯状箔群10及び下側の帯状箔群11からなる電気回路に電気的に接続する。
電圧取得部40は、一対の端子31、32に定電流を供給する定電流電源41と、一対の端子31、32に対し定電流電源41と並列に接続する電圧計などから構成される電圧検出部42とを備える。電圧取得部40は、更に、電圧検出部42が検出した電圧値無線通信で送信する送信部43を備える。
ここで、送信部43からの信号を無線通信によって受信可能な受信部51を有する。受信部51は、送信部43から受信した電圧値信号を診断用コンピュータ52に出力する。なお、複数箇所の送信部43からの信号を一箇所の受信部51で受信する場合には、送信部43が送信する信号に送信箇所を特定する識別情報を付加しておけば良い。

0014

診断用コンピュータ52は、入力した電圧値信号に基づき、亀裂の有無や亀裂の進行状況(異常予測の情報)、更には、亀裂の発生位置を診断し、適宜、情報を記憶部53に記憶したり、表示部(不図示)に表示したりする。診断用コンピュータ52は亀裂診断部を構成する。
例えば、部品間の連結部や接合部を金属箔が跨ぐように基材を貼り付けた場合には、ボルトの緩みなどによって部品間にズレが生じると、そのズレの進行に応じた帯状金属箔の切断によってズレ具合が診断出来る。つまり異常が予測可能となる。

0015

なお、図2に示すように、帯状箔群10、11及び固有抵抗器20、21を挟んで、基材2の上に帯状金属箔及び固有抵抗器を保護する保護膜3を有していても良い。保護膜3は、例えばポリイミドなどの絶縁材料で構成する。保護膜3を設けることで、貼り付けた亀裂監視センサー1上の帯状金属箔などに、導電体からなるゴミなどが接触して誤検出することが防止される。
また、図2に示すように、基材2の裏面に粘着剤の層4を形成し、その上に剥離紙5を設けた構成としても良い。この場合には、現場での亀裂監視センサー1の貼り付けが容易となる。また裏面全面を対象物に対して簡易に貼り付けることが出来る。

0016

センサー取付けについて>
亀裂監視センサー1を、亀裂を監視する対象の表面に貼り付ける。例えば、突合せ溶接した2つの部品間を帯状金属箔が跨るように亀裂監視センサー1を取り付ける。または、亀裂監視センサー1を、亀裂が発生しやすいと推定される部分の面や、亀裂が発生している箇所の亀裂先端部などに貼り付ける。
ここで、電圧取得部40も基材2の上に予め固定しておいても良い。また、電圧取得部40を基材2とは別体に設けておいても良い。電圧取得部40を別体に設けた場合には、別途電圧取得部40を基材2の近傍に固定しておく。
亀裂監視センサー1の測定部位(取付け箇所)は、例えばサイジングプレス設備におけるプレス揺動フレームの表面である。例えば発生している亀裂初期の当該亀裂先端部に亀裂監視センサー1を貼り付ける。

0017

亀裂監視センサー1の測定部位(取付け箇所)は、図3に示すように、アンローダークレーンにおけるカンチレバー61を柱部63に支持するテンションバー62の連結部等の荷重を負担する部分に設けても良い。図3中○で示した位置が亀裂の検出箇所である。この例では、部品間の溶接部ボルト接合部を跨ぐようにして亀裂監視センサー1を貼り付ける。
亀裂監視センサー1を貼り付けて亀裂発生を監視する箇所は、上記の箇所に限定されない。特に、クレーンや圧延機などの荷重を受ける装置への適用に好適である。
ここで、亀裂監視センサー1の基材2を、荷重が負荷される装置に取り付け、亀裂診断部である診断用コンピュータ52で、基材2を取り付けた部位の異常を診断する装置が、異常予測装置を構成する。

0018

<動作その他>
例えば、図1の向きで亀裂監視センサー1を対象に貼り付けた場合であって、その対象において、基材2の幅方向(基材の短手方向図1の上下方向)の上側に亀裂が発生して下方に向けて亀裂が進行する場合で説明する。このとき、亀裂の進行に伴い、亀裂監視センサー1に入力される基材長手方向に沿った引張力によって、上側の帯状箔群10における帯状金属箔10a、10b、10cが上側から順番に、つまり10a→10b→10cの順番に帯状金属箔10a、10b、10cが切断されていく。

0019

亀裂監視センサー1の電気回路には一定電流を付加しているので、亀裂の進行に伴い帯状金属箔10a、10b、10cが1本ずつ切断する度に、図4実線で示すように、電圧検出部42で検出する電圧値が段階的に変化して、上側の帯状箔群10を構成する3本の帯状金属箔10a、10b、10cの全部が切断することで非導通状態となる。なお、非導通状態では電圧値がゼロであるが、電流値で割ることで電圧値を演算する場合を例示しているため、図4の例では、電圧検出部42の検出値振り切れた状態となっている場合を例示している。

0020

このように、電圧値の変化を検出することで、亀裂の成長度合いを診断することが可能となる。
また、帯状金属箔の設定ピッチが分かっているので、電圧値が変化するまでの時間から亀裂の成長速度を診断することが出来る。この亀裂の成長速度から異常予測(異常診断)が可能であり、所定限界以上の亀裂が発生すると推定される将来時刻を予測することが出来る。
ここで、亀裂の発生によって基材2に引張力が入力して1本の帯状金属箔が切断される状況では、隣りの帯状金属箔がやや延びることも想定されるが帯状金属箔自体の抵抗値は小さいので、電圧値の変化として検出されることが防止できる。

0021

また、上側の帯状箔群10を構成する各帯状金属箔10a、10b、10cに設ける固有抵抗器20の抵抗値と、下側の帯状箔群11を構成する帯状金属箔11a、11b、11cに設ける固有抵抗器21の抵抗値とを異なる値に設定することが好ましい。
この場合、上側の帯状箔群10の帯状金属箔10a、10b、10cが1本切断する際の電圧変化量と、下側の帯状箔群11の帯状金属箔11a、11b、11cが1本切断する際の各電圧変化量とが異なる値となる。図4における一点鎖線は、下側の帯状箔群11の帯状金属箔11a、11b、11cが順番に切断した場合を例示している。このように、電圧値の変化量から、亀裂が上側から発生したか、下側から発生したかを判別することが可能となる。

0022

なお、本実施形態の亀裂監視センサー1を、上側と下側の両方から亀裂が同時期に発生しない箇所に設ける場合には、一番上の帯状金属箔10a(上側の帯状箔群10の一番上側の帯状金属箔10a)に設ける固有抵抗器20の抵抗値と、一番下の帯状金属箔11a(下側の帯状箔群11の一番下側の帯状金属箔11a)に設ける固有抵抗器21の抵抗値だけを異なる抵抗値となるように設定するだけでも、亀裂が上側から発生したか、下側から発生したかを判定することが可能となる。
また、本実施形態の亀裂監視装置は、送信部43と受信部51との間を無線通信で情報データの授受を行うことで、図3のような、設備の稼働時に作業員が近づき難い部分の亀裂監視を遠隔で行うことが可能となる。

0023

また、亀裂監視センサー1は可撓性を有するので、亀裂監視の対象部位平坦な面でなくても対応可能である。なお、亀裂監視センサー1を壁面状の面に貼り付ける場合には、基材2の裏面全面を接着することが好ましい。
ここで、図1の構成の代わりに、図5に示すように、6本の帯状金属箔10a〜10eで一つの帯状箔群10を構成するように構成しても、上記と同様な作用を得ることが可能である。
但し、図1のように、2個の帯状箔群10、11を電気的に直列に接続すると共に、その2個の帯状箔群10、11を構成する全帯状金属箔10a、10b、10c、11a、11b、11cが同方向に並列するように形成することが好ましい。この構成(図1参照)によれば、一対の端子31、32を一方(図1では、右側)に寄せて配置することが可能となる。すなわち、亀裂監視の位置を挟んで一対の端子31、32を配置することが無いので、一対の端子31、32と電圧検出部42との接続が容易となる。

0024

図5では、基材2の亀裂検出側の外縁(上辺2a及び下辺2b)における、帯状箔群10が延在している部分のうち、固有抵抗器20と対向しない位置に、鋸状の形状などからなる破断容易部(基材2が破断し易い部分)を形成した場合を例示している。これによって、亀裂検出時に固有抵抗器20、21の位置での基材2の破断発生がより簡易に防止可能となる。固有抵抗器20、21の位置では、相対的に帯状金属箔は切断し難い。
また、一対の端子31、32と電圧取得部40との電気的接続着脱可能に構成した場合には、電圧取得部40は、他の亀裂監視センサー1への転用が容易になる。

0025

基材2に設ける帯状箔群は2個に限定されず、図5のように1個でも良いし、帯状箔群が3個以上であっても良い。他の亀裂監視センサー1の構成例を、図6図8に模式的に示す。ここで、図1図5図7の構成例では、帯状箔群毎に1つの組を構成し、亀裂状況を検出箇所の数だけ帯状箔群を設ける場合の例である。これに対し、図8の例は、1つの帯状箔群の帯状金属箔を複数の組に区分して、各組毎に延在方向と固有抵抗器の抵抗値を変更して、亀裂状況の検出箇所を複数とした例である。

0026

図6に示す亀裂監視センサー1は、帯状箔群10、11、12、13を4個設け、2個の帯状箔群10、12の帯状金属箔10a、10b、10c、12a、12b、12cを、基材2の上辺2aに沿って延在させ、2個の帯状箔群11、13の帯状金属箔11a、11b、11c、13a、13b、13cを、基材2の下辺2bに沿って延在させた場合である。また、各帯状箔群10、11、12、13の帯状金属箔に設ける固有抵抗器20、21、22、23の抵抗値を互いに異なる値に設定する。
この場合には、帯状箔群10、11、12、13毎の設置位置で個別に亀裂が検出出来るので、上側からの亀裂の検出において、2箇所の亀裂箇所を個別に検出することが可能となる。下側からの亀裂の検出についても同様である。

0027

図7に示す亀裂監視センサー1は、基材2の4つの辺毎に個別の帯状箔群14、15、16、17を設けると共にその4個の帯状箔群14、15、16、17を電気的に直列に接続したものである。なお、帯状箔群14、15、16、17で使用する固有抵抗器24、25、26、27の抵抗値をそれぞれ異なる値に設定する。
この構成によれば、左右方向及び上下方向の四方からの亀裂を判別可能となる。
また、図8に示す亀裂監視センサー1は、1つの帯状箔群で四方からの亀裂を検出する構成の例である。この例は、8本の帯状金属箔18a、18b、18c、18d、18e、18f、18g、18hで1個の帯状箔群を構成する。ただし、その8本の帯状金属箔18a、18b、18c、18d、18e、18f、18g、18hを2本ずつ4の組に区分して、各組となる帯状金属箔毎に、延在方向(形成する位置)を違えた例である。

0028

具体的には、図8の例では、基材2の中央部側に一対の端子31、32を配置する。そして、その左側の端子31(一方の端子)から基材2の左上の角部に向けて2本の帯状金属箔18a、18bを延在し、続いてその2本の帯状金属箔18a、18bを基材2の上辺2aに沿って延在させて外縁延在部とし、更に、右側の端子32(他方の端子)に向けて延在させて当該右側の端子32に接続する。他の組の帯状金属箔についても、他の辺に対して同様に配置される。すなわち、2本の帯状金属箔18c、18dは、基材2の左辺2bに沿って延在する外縁延在部を有する。2本の帯状金属箔18e、18dは、基材2の右辺2dに沿って延在する外縁延在部を有する。2本の帯状金属箔18g、18hは、基材2の下辺2cに沿って延在する外縁延在部を有する。

0029

ここで、本実施形態では、一の帯状金属箔の途中と他の帯状金属箔の途中とが電気的に接続させない。このため、図8において、帯状金属箔が交差している部分は、その間に非導通の膜(不図示)を介在させる。例えば一部の帯状金属箔18a、18b、18c、18dを印刷によって形成したのちに、その上に不導体材料からなる膜を形成する。その後に、他の帯状金属箔18e、18f、18g、18hを印刷によって形成する。また各組毎に設ける固有抵抗器28A〜28Dの抵抗値を互いに異なる値とすると共に、その固有抵抗器28A〜28Dを設ける位置を、端子31、32から基材2の角に向けて延在する帯状金属箔部分(辺に沿って延在する部分よりも基材2中央側)に設ける。
この例では、基材2のどの辺2a、2b、2c、2dから亀裂が発生したかが検出可能となる。又、亀裂を検出する位置に固有抵抗器がないので、固有抵抗器が亀裂検出の阻害とはならない。

0030

<診断用コンピュータ52の構成例>
亀裂診断部を構成する診断用コンピュータ52の構成例について説明する。
診断用コンピュータ52は、図9に示すように、基準電圧設定部52A、亀裂発生診断部52B、亀裂箇所診断部52C、亀裂量診断部52D、及び亀裂成長診断部52Eを備える。
基準電圧設定部52Aは、対象とする亀裂監視センサー1を設置した際に受信した電圧値を基準電圧として記憶部53に記憶する。
亀裂発生診断部52Bは、定期的に電圧信号を取得し、前回値から所定電圧値以上の変化を検出すると亀裂発生と診断する。
亀裂箇所診断部52Cは、亀裂発生診断部52Bが亀裂発生と診断すると、その際の電圧値の変化量から亀裂箇所を判定する。この場合、亀裂検出箇所毎に、帯状金属箔に設ける固有抵抗器の抵抗値を異なる値としておくことで、電圧変化量に違いが発生するように設定しておく。

0031

亀裂量診断部52Dは、亀裂発生診断部52Bが亀裂発生を検出すると作動して、段階的に発生する電圧変化の回数によって亀裂の進行量を判定する。帯状金属箔の設定ピッチが予め決まっているので、設定ピッチと切断された帯状金属箔の数とから亀裂量を求めることが出来る。
亀裂成長診断部52Eは、亀裂発生診断部52Bが亀裂発生を検出すると作動して、タイマーカウントを開始する。そして、次の電圧値の変化を検出するまでの時間から、亀裂の成長速度を求める。また、所定限界以上の亀裂となる将来時刻も予測するように構成しても良い。
各診断部での診断結果は、記憶部53に記憶したり、不図示の表示部に表示したり、不図示の報知器を介して報知を出力するようにしても良い。

0032

1 亀裂監視センサー
10〜17帯状箔群
10a、10b、10c、11a、11b、11c、12a、12b、12c、
13a、13b、13c、14a、14b、15a、15b、16a、16b、17a、17b、18a、18b、18c、18d、18e、18f、18g、18h
帯状金属箔
20、21、22、23、24、25、26、27、28A、28B、28C、28D
固有抵抗器
31、32端子
40電圧取得部
41定電流電源
42電圧検出部
43通信部(送信部)
51 通信部(受信部)
52診断用コンピュータ(亀裂診断部)
52A基準電圧設定部
52B亀裂発生診断部
52C亀裂箇所診断部
52D亀裂量診断部
52E亀裂成長診断部
53 記憶部

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