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技術 ベルトコンベア用潤滑剤組成物及びベルトコンベアの潤滑性向上方法

出願人 株式会社ADEKAADEKAクリーンエイド株式会社
発明者 草野公雄
出願日 2016年7月21日 (3年0ヶ月経過) 出願番号 2016-143153
公開日 2018年1月25日 (1年6ヶ月経過) 公開番号 2018-012782
状態 未査定
技術分野 潤滑剤
主要キーワード 被搬送品 タコ糸 潤滑性成分 コンベアガイド ワックス仕上 スプレー角度 磨耗防止性 工業用水道
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課題

少ない使用量でも潤滑性耐水性に優れた潤滑性を付与でき、ベルトコンベア摩耗により発生した粉塵汚れ除去性に優れたベルトコンベア用潤滑剤組成物を提供する。

解決手段

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物は、(A)成分として炭化水素基炭素数が12から32の脂肪族アルコールアルキレンオキシド付加物よりなるノニオン界面活性剤、(B)成分として油性物質、(C)成分としてグリセリンポリアルキレングリコールから選択される1種以上のポリオール、(D)成分としてカチオン界面活性剤、(E)成分として水を含有する水中油型乳化物よりなり、前記(A)成分と(B)成分の質量比(B)/(A)が、2以上、7以下、(A)成分と(C)成分の質量比(C)/(A)が、1以上、20以下、(A)成分と(D)成分の質量比(D)/(A)が、0.01以上、1以下であることを特徴とする。

概要

背景

飲用水、おコーヒー紅茶乳飲料炭酸飲料ビール酒類調味料加工食品等の容器には、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック製容器紙製容器金属製容器ガラス製容器セラミック製容器等が使用されるが、飲料製造工場におけるこれら容器への充填包装工程において、連続的に大量の容器を移動搬送するために一般的にベルトコンベアが使用されている。このような工場においては、ベルトコンベアを連続運転させ、容器等の被搬送物高速搬送することが一般的であるが、このとき容器同士あるいは容器とベルトコンベアとの接触面に発生する摩擦により、容器の変形や容器の転倒等がおこる場合があり、こうした障害を防ぐためにベルトコンベア用潤滑剤をベルトコンベア上等に塗布あるいは噴霧して、容器等の被搬送物とベルトコンベアとの間の摩擦係数下げることが一般的である。

従来、ベルトコンベア用潤滑剤としては、界面活性剤水溶液を用いることが一般的であった。例えば特許文献1には、(A)炭素数10〜20のポリオキシエチレンアルキルエーテル等の非イオン系界面活性剤の中から選択したHLBが16を超える少なくとも一種の界面活性剤と、(B)水と、(C)カチオン系界面活性剤及び/又は両性系界面活性剤を含み、(A)の非イオン界面活性剤と、(C)のカチオン系界面活性剤及び/又は両性界面活性剤を、重量比で5:1〜1:30の割合で含む樹脂製コンベア用潤滑剤組成物が開示されているが、潤滑剤や希釈する水の使用量が多くなってしまい、満足のいくものではなかった。

そこで少ない使用量で比較的長時間潤滑性を付与できる潤滑剤組成物として、特許文献2には非イオン型界面活性剤アニオン系界面活性剤脂肪族アルキルアミン類、両性界面活性剤等の界面活性剤の少なくとも1種と、高沸点溶媒及び水を含有する潤滑剤組成物が開示されている。

また、特許文献3には、炭素数10〜20炭化水素基を持つ1価の有機ヒドロキシ化合物酸化エチレン及び酸化プロピレンを付加して生成されるノニオン界面活性剤と、水、及び0.03〜0.45質量%のオルガノポリシロキサンを含有し、(A)成分のノニオン界面活性剤に含有されるポリオキシアルキレン基重合度が3〜30であり、該ポリオキシアルキレン基中のオキシエチレン基含有量が50〜95モル%である、ベルトコンベア用潤滑剤が開示されている。また、特許文献4にはシリコーン油ポリアルファオレフィン流動パラフィンから選ばれる油性物質と、HLBが16以上である非イオン性乳化剤と、ポリオールとを含有する水中油型乳化物であることを特徴とするベルトコンベア用潤滑剤が開示されている。

概要

少ない使用量でも潤滑性、耐水性に優れた潤滑性を付与でき、ベルトコンベアの摩耗により発生した粉塵汚れ除去性に優れたベルトコンベア用潤滑剤組成物を提供する。本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物は、(A)成分として炭化水素基の炭素数が12から32の脂肪族アルコールアルキレンオキシド付加物よりなるノニオン界面活性剤、(B)成分として油性物質、(C)成分としてグリセリンポリアルキレングリコールから選択される1種以上のポリオール、(D)成分としてカチオン界面活性剤、(E)成分として水を含有する水中油型乳化物よりなり、前記(A)成分と(B)成分の質量比(B)/(A)が、2以上、7以下、(A)成分と(C)成分の質量比(C)/(A)が、1以上、20以下、(A)成分と(D)成分の質量比(D)/(A)が、0.01以上、1以下であることを特徴とする。なし

目的

本発明の目的は少ない使用量でも潤滑性及び耐水性に優れ、ベルトコンベアに適用した場合に摩耗による粉塵汚れの発生が少なく、さらに粉塵汚れが生じた場合においても水洗浄による除去性に優れるベルトコンベア用潤滑剤組成物を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(A)成分として炭化水素基炭素数が12から32の脂肪族アルコールアルキレンオキシド付加物よりなるノニオン界面活性剤、(B)成分として油性物質、(C)成分としてグリセリンポリアルキレングリコールから選択される1種以上のポリオール、(D)成分としてカチオン界面活性剤、(E)成分として水、を含有する水中油型乳化物よりなり、前記(A)成分と(B)成分の質量比(B)/(A)が、2以上、7以下、(A)成分と(C)成分の質量比(C)/(A)が、1以上、20以下、(A)成分と(D)成分の質量比(D)/(A)が、0.01以上、1以下であることを特徴とするベルトコンベア用潤滑剤組成物

請求項2

(A)成分が、オクチルドデシルアルコール又はデシルテトラデシルアルコールから選択される1種以上の脂肪族分岐アルコールエチレンオキシドプロピレンオキシドから選択される1種以上のアルキレンオキシド付加物であり、含有されるポリオキシアルキレン基重合度が10モル以上、37モル以下であり、該ポリオキシアルキレン基中のオキシエチレン基含有量が64モル%以上であるノニオン界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物。

請求項3

(B)成分がポリアルファオレフィンであることを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物。

請求項4

(D)成分が4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物。

請求項5

さらに、(F)成分として、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンから選択される少なくとも1種の防腐剤を含有し、かつ、(A)成分と(F)成分の質量比(F)/(A)が0.01以上、0.5以下であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物。

請求項6

さらに、(G)成分としてロジンエトキシレート芳香族スルホン酸又はその塩から選択される少なくとも1種以上を含有し、かつ、(A)成分と(G)成分の質量比(G)/(A)が、0.01以上、0.5以下であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物。

請求項7

請求項1から6の何れかに記載のベルトコンベア用潤滑剤組成物における(A)成分の濃度を0.01質量%以上、0.2質量%以下とした処理液を、被搬送品を搬送するベルトコンベア上及び/又は被搬送品表面上に供給することを特徴とするベルトコンベアの潤滑性向上方法

請求項8

チューブ状のノズルを使用して処理液を滴下ないしは連続した流体として供給する請求項7記載のベルトコンベアの潤滑性向上方法。

請求項9

ホローコーン、フルコーン、フラットスプレー広角スプレー微細スプレーから選択されるスプレーノズルを使用して処理液をベルトコンベア上に噴霧して供給する請求項7記載のベルトコンベアの潤滑性向上方法。

請求項10

被搬送物が、PETボトルであり、ベルトコンベアのベルト樹脂製である請求項7から9の何れか1項に記載のベルトコンベアの潤滑性向上方法。

技術分野

0001

本発明は、ベルトコンベア用潤滑剤組成物及びベルトコンベア用潤滑剤組成物を用いたベルトコンベア潤滑性向上方法に関し、更に詳細には、飲用水、おコーヒー紅茶乳飲料炭酸飲料ビール酒類調味料加工食品等の容器への充填包装工程において、プラスチック製、紙製、金属製、ガラス製及びセラミック製容器等の移動搬送の際に用いられるベルトコンベア用潤滑剤組成物及びベルトコンベアの潤滑性向上方法に関する。

背景技術

0002

飲用水、お茶、コーヒー、紅茶、乳飲料、炭酸飲料、ビール、酒類、調味料、加工食品等の容器には、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック製容器紙製容器金属製容器ガラス製容器、セラミック製容器等が使用されるが、飲料製造工場におけるこれら容器への充填や包装工程において、連続的に大量の容器を移動搬送するために一般的にベルトコンベアが使用されている。このような工場においては、ベルトコンベアを連続運転させ、容器等の被搬送物高速搬送することが一般的であるが、このとき容器同士あるいは容器とベルトコンベアとの接触面に発生する摩擦により、容器の変形や容器の転倒等がおこる場合があり、こうした障害を防ぐためにベルトコンベア用潤滑剤をベルトコンベア上等に塗布あるいは噴霧して、容器等の被搬送物とベルトコンベアとの間の摩擦係数下げることが一般的である。

0003

従来、ベルトコンベア用潤滑剤としては、界面活性剤水溶液を用いることが一般的であった。例えば特許文献1には、(A)炭素数10〜20のポリオキシエチレンアルキルエーテル等の非イオン系界面活性剤の中から選択したHLBが16を超える少なくとも一種の界面活性剤と、(B)水と、(C)カチオン系界面活性剤及び/又は両性系界面活性剤を含み、(A)の非イオン界面活性剤と、(C)のカチオン系界面活性剤及び/又は両性界面活性剤を、重量比で5:1〜1:30の割合で含む樹脂製コンベア用潤滑剤組成物が開示されているが、潤滑剤や希釈する水の使用量が多くなってしまい、満足のいくものではなかった。

0004

そこで少ない使用量で比較的長時間潤滑性を付与できる潤滑剤組成物として、特許文献2には非イオン型界面活性剤アニオン系界面活性剤脂肪族アルキルアミン類、両性界面活性剤等の界面活性剤の少なくとも1種と、高沸点溶媒及び水を含有する潤滑剤組成物が開示されている。

0005

また、特許文献3には、炭素数10〜20炭化水素基を持つ1価の有機ヒドロキシ化合物酸化エチレン及び酸化プロピレンを付加して生成されるノニオン界面活性剤と、水、及び0.03〜0.45質量%のオルガノポリシロキサンを含有し、(A)成分のノニオン界面活性剤に含有されるポリオキシアルキレン基重合度が3〜30であり、該ポリオキシアルキレン基中のオキシエチレン基含有量が50〜95モル%である、ベルトコンベア用潤滑剤が開示されている。また、特許文献4にはシリコーン油ポリアルファオレフィン流動パラフィンから選ばれる油性物質と、HLBが16以上である非イオン性乳化剤と、ポリオールとを含有する水中油型乳化物であることを特徴とするベルトコンベア用潤滑剤が開示されている。

先行技術

0006

特許4895572号
特開2008−106253号公報
特開2009−191126号公報
特開2014−156521号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1に記載されているベルトコンベア用潤滑剤組成物は、潤滑剤組成物をベルトコンベアに対して連続供給するか、短時間のインターバル間欠的に供給する必要があり、このため大量の潤滑剤が消費され、潤滑剤の希釈に使用される水のコスト、排水処理コストも大きいという問題があった。一方、特許文献2に記載されている潤滑剤組成物は、少ない使用量で比較的長時間潤滑性を付与できるが、耐水性が低く、飲料容器リンサーウォーマーパストライザー等を通過する際にシャワー状に噴霧された水又は温水が直接コンベア飛散したり、ボトル外面に付着した後、水分がコンベア上に滴下したりすると、その水分によって潤滑成分が容易に除去されて潤滑性が低下するという問題があった。また特許文献3ならびに特許文献4に記載されているベルトコンベア用潤滑剤は、少ない使用量で比較的長時間優れた潤滑性を付与することができ、コンベア上に水が飛散したりボトル等から滴下しても潤滑性成分が除去されにくいため、潤滑性が低下しにくい耐水性を有している。しかしながら、ベルトコンベア用潤滑剤組成物とベルトコンベアの摩耗により発生した粉塵との混合物製造ラインの停止時等に乾燥した場合、乾燥した汚れが水による洗浄で除去しにくくなり、コンベアの表面や継ぎ目等に蓄積された汚れが容器によってこすられて剥離し、容器の底部に付着して容器を汚染する問題があった。従来のベルトコンベア用潤滑剤は、いずれも潤滑性、耐水性、ベルトコンベアの摩耗抑制性、さらに粉塵汚れが生じた場合の水での除去性を同時に満足できるものではなかった。

0008

従って、本発明の目的は少ない使用量でも潤滑性及び耐水性に優れ、ベルトコンベアに適用した場合に摩耗による粉塵汚れの発生が少なく、さらに粉塵汚れが生じた場合においても水洗浄による除去性に優れるベルトコンベア用潤滑剤組成物を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討した結果、(A)炭素数12から32の脂肪族アルコール酸化アルキレンを付加して生成されるノニオン界面活性剤と、(B)油性物質と、(C)グリセリンポリアルキレングリコール等のポリオールと、(D)カチオン界面活性剤と、(E)水を含有し、(A)成分と(B)成分の質量比(B)/(A)が2以上、7以下であり、(A)成分と(C)成分の質量比(C)/(A)が1以上、20以下であり、(A)成分と(D)成分の質量比(D)/(A)が0.01以上、1以下である水中油型乳化物であることを特徴とするベルトコンベア用潤滑剤組成物が、驚くべきことに、潤滑性に優れ、さらに水の持込がある場合においても潤滑性が低下しにくく、さらにベルトコンベアの磨耗を低減させ、ベルトコンベアの磨耗による粉塵が生じた場合でもその除去性に優れることを発見し、本発明ベルトコンベア用潤滑剤組成物を開発することに成功した。

0010

即ち本発明は、
(1)(A)成分として炭化水素基の炭素数が12から32の脂肪族アルコールのアルキレンオキシド付加物よりなるノニオン界面活性剤、
(B)成分として油性物質、
(C)成分としてグリセリン、ポリアルキレングリコールから選択される1種以上のポリオール、
(D)成分としてカチオン界面活性剤、
(E)成分として水、
を含有する水中油型乳化物よりなり、
前記(A)成分と(B)成分の質量比(B)/(A)が、2以上、7以下、(A)成分と(C)成分の質量比(C)/(A)が、1以上、20以下、(A)成分と(D)成分の質量比(D)/(A)が、0.01以上、1以下であることを特徴とするベルトコンベア用潤滑剤組成物,
(2)(A)成分が、オクチルドデシルアルコール又はデシルテトラデシルアルコールから選択される1種以上の脂肪族分岐アルコールエチレンオキシドプロピレンオキシドから選択される1種以上のアルキレンオキシド付加物であり、含有されるポリオキシアルキレン基の重合度が10モル以上、37モル以下であり、該ポリオキシアルキレン基中のオキシエチレン基の含有量が64モル%以上であるノニオン界面活性剤であることを特徴とする上記(1)のベルトコンベア用潤滑剤組成物、
(3)(B)成分がポリアルファオレフィンであることを特徴とする上記(1)又は(2)のベルトコンベア用潤滑剤組成物、
(4)(D)成分が4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤であることを特徴とする上記(1)から(3)の何れかのベルトコンベア用潤滑剤組成物、
(5)さらに、(F)成分として、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンから選択される少なくとも1種の防腐剤を含有し、かつ、(A)成分と(F)成分の質量比、(F)/(A)が0.01以上、0.5以下であることを特徴とする上記(1)から(4)の何れかのベルトコンベア用潤滑剤組成物、
(6)さらに、(G)成分としてロジンエトキシレート芳香族スルホン酸又はその塩から選択される少なくとも1種以上を含有し、
かつ、(A)成分と(G)成分の質量比(G)/(A)が、0.01以上、0.5以下であることを特徴とする上記(1)から(5)の何れかのベルトコンベア用潤滑剤組成物、
(7)上記(1)から(6)の何れかのベルトコンベア用潤滑剤組成物における(A)成分の濃度を0.01質量%以上、0.2質量%以下とした処理液を、被搬送品を搬送するベルトコンベア上及び/又は被搬送品表面上に供給することを特徴とするベルトコンベアの潤滑性向上方法、
(8)チューブ状のノズルを使用して処理液を滴下ないしは連続した流体として供給する上記(7)のベルトコンベアの潤滑性向上方法、
(9)ホローコーン、フルコーン、フラットスプレー広角スプレー微細スプレーから選択されるスプレーノズルを使用して処理液をベルトコンベア上に噴霧して供給する上記(7)のベルトコンベアの潤滑性向上方法、
(10)被搬送物が、PETボトルであり、ベルトコンベアのベルト樹脂製である上記(7)から(9)の何れかのベルトコンベアの潤滑性向上方法、
を要旨とする。

発明の効果

0011

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物は、少ない使用量でも潤滑性に優れ、さらに耐水性に優れるため水の持込がある場合においても潤滑性が低下しにくく、さらにベルトコンベアの磨耗を低減させ、ベルトコンベアの磨耗による粉塵が生じた場合でもその除去性に優れる等の効果を奏する。また本発明方法によれば、該ベルトコンベア用潤滑剤組成物の性能を損なうことがなく、適度な潤滑性を維持することができ、コンベア表面に適当な量を供給できるので無駄が無く経済的である等の効果を奏する。

0012

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物における(A)成分のノニオン界面活性剤は下記一般式(1)で表される化合物である。
(化1)
R1−O−(R2O)m−H (1)
式中、R1は炭素数12から32の脂肪族炭化水素基を表し、具体的にはドデシル基トリデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基ヘキサデシル基、オクタデシル基、オクタデセニル基、イソオクタデシル基、ヘキシルデシル基、ヘプチルウンデシル基、オクチルドデシル基、デシルテトラデシル基、ドデシルヘキサデシル基、テトラデシルオクタデシル基等が挙げられる。これらのうち、得られる水中油型乳化物の安定性に優れることから、ヘキシルデシル基、ヘプチルウンデシル基、オクチルドデシル基、デシルテトラデシル基、ドデシルヘキサデシル基、テトラデシルオクタデシル基が好ましく、オクチルドデシル基、デシルテトラデシル基がより好ましい。R2Oは炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を表し、具体的にはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが挙げられるが、経済性の点でエチレンオキシド、プロピレンオキシドが好ましい。また、重合形態としては単独重合、共重合のどちらでも良く、共重合の形態としてはエチレンオキシドとプロピレンオキシドとのランダム共重合ブロック共重合ランダム/ブロック共重合等いずれでも良い。mはアルキレンオキシ基の平均付加モル数であり、重合度(アルキレンオキシド付加モル数)は10モル以上、37モル以下が好ましく、20モル以上、36モル以下がより好ましい。重合度が10モル未満であると潤滑剤組成物の安定性が低下するため好ましくなく、重合度が37モルを超えると原料自体の凝固点が高くなるためハンドリング性が低下し、製造が困難となるため好ましくない。(A)成分のノニオン界面活性剤を構成するポリオキシアルキレン基は、少なくともエチレンオキシドを含むアルキレンオキシドを付加して形成されたものが好ましく、ポリオキシアルキレン基におけるオキシエチレン基の占める割合が64モル%以上であることが好ましく、潤滑剤組成物がより優れた安定性を有するために、オキシエチレン基の割合は83モル%以上がより好ましく、特にオキシエチレン基が100モル%であることが好ましい。ポリオキシアルキレン基中のオキシエチレン基の割合が64モル%未満になると得られる乳化物の安定性が低下する虞があり好ましくない。ポリオキシアルキレン基がエチレンオキシドと他のアルキレンオキシドとを付加させて構成される場合、エチレンオキシドと他のアルキレンオキシド、好ましくはプロピレンオキシドとを、エチレンオキシドが上記の割合となるように両者の配合比を調製して付加する。

0013

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物における(B)成分の油性物質は、水に難溶解であり、かつ水と混合すると分離する物質をいずれも使用することが出来るが、特にエステル油、ポリアルファオレフィン、流動パラフィン、鉱油パーフルオロポリエーテルジメチルシリコーン油等が挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を組み合わせても良いが、潤滑性の点からポリアルファオレフィン、ジメチルシリコーン油が好ましく、ベルトコンベアの摩耗が生じた際、粉塵汚れ洗浄性に優れることからポリアルファオレフィンがより好ましい。ポリアルファオレフィンとしては、40℃の粘度が5mm2/s以上、50mm2/s以下のものが好ましく、より好ましくは5mm2/s以上、30mm2/s以下、更に好ましくは5mm2/s以上、20mm2/s以下のものである。このようなポリアルファオレフィンとしては、例えば新日鉄住金化学社製のPAO−201、PAO−401、PAO−601、PAO−801(いずれも商品名)等が挙げられる。(B)成分は、(A)成分と(B)成分の質量比(B)/(A)が2以上、7以下となるように配合されるが、(B)/(A)が3以上、6以下であることがより好ましく、特に4以上、5以下であることが好ましい。(B)/(A)が2未満であると潤滑性が低下する虞があり、7を超えて配合すると貯蔵安定性の低下、粉塵汚れ洗浄性が低下するため好ましくない。

0014

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物における(C)成分はグリセリン、ポリアルキレングリコールから選択される1種以上のポリオールである。これらは単独でも混合して用いても良い。ポリアルキレングリコールとしてはポリエチレングリコールまたは、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダム共重合体を用いることが出来るが、乳化安定性に優れることからポリエチレングリコールが好ましい。ポリエチレングリコールの重合度は4モル以上、40モル以下のものが好ましく、4モル以上、32モル以下がより好ましい。ポリエチレングリコールの重合度が4モル未満であると乳化安定性が低下する虞があり、40モルを超えると潤滑性及びベルトコンベアの磨耗防止性が低下する虞があるため好ましくない。(C)成分は(A)成分と(C)成分の質量比が、(C)/(A)=1以上、20以下となるように配合されるが、(C)/(A)=3以上、15以下であることがより好ましく、特に5以上、10以下であることが好ましい。(C)/(A)が1未満であると貯蔵安定性及び磨耗防止性が低下する虞があり、20を超えて配合すると耐水性が低下し、水の持込によって潤滑性が低下する虞がある。

0015

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物における(D)成分はカチオン界面活性剤である。カチオン界面活性剤としては、第一アルキルアミン又はその塩、第三アルキルアミン又はその塩、アルキルジアミン又はその塩、アルキルトリアミン又はその塩、4級アルキルアンモニウム塩アルキルピリジニウム塩から選択される1種以上が挙げられる。なかでも、2−メチル−4イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンから選択される1種以上の防腐剤と併用した際の安定性に優れることから4級アルキルアンモニウム塩が好ましく、特に殺菌性及び耐水性を向上させる性能に優れることから塩化ベンザルコニウム塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウムが好ましい。(D)成分は(A)成分と(D)成分の質量比(D)/(A)が0.01以上、1以下となるように配合されるが、(D)/(A)が0.02以上、0.5以下であることが好ましく、0.05以上、0.2以下であることがより好ましい。(D)/(A)が0.01未満であると耐水性が低下する虞があり、1を超えて配合すると貯蔵安定性が低下する虞がある。

0016

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物における(E)成分の水は特に限定されず、水道水工業用水再生水イオン交換水RO水蒸留水軟水等が挙げられる。

0017

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物は水中油型の乳化物である。本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分を全て混合した後、ホモジナイザーコロイドミル等の高圧乳化機械を用いて乳化して調製することができる。しかしながら、乳化物の調整が容易であることから(A)成分、(C)成分を初めに添加し、かつ、(C)成分と(E)成分の質量比(E)/(C)が0.05以上、0.2以下となるように(E)成分を添加してパドル型プロペラ型等の攪拌翼を用いて50rpm以上、1000rpm以下の攪拌速度で混合した後、攪拌を続けながら(B)成分を添加して分散させ、さらに攪拌を続けながら残りの(E)成分、(D)成分を添加することで乳化物を調製する方法が好ましい。

0018

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物は、さらに(F)成分として2−メチル−4−イソチゾリン−3−オン又は1、2−ベンズイソチアゾリン−3−オンから選ばれる1種以上の防腐剤を配合することが好ましい。(F)成分の配合量は(A)成分と(F)成分の質量比(F)/(A)が0.01以上、0.5以下となる量であることが好ましく、0.01以上、0.5以下であることがより好ましく、特に0.02以上、0.1以下であることが好ましい。(F)/(A)が0.01未満であると防腐性が発揮されない虞があり、0.5を超えて配合すると潤滑剤組成物の安定性が低下する虞がある。また(F)成分を配合する場合、(D)成分と(F)成分の質量比(F)/(D)が0.01以上、1以下となる量であることが好ましく、0.1以上、0.5以下であることがより好ましい。(F)/(D)が0.01未満であるとカチオン抵抗性菌に対する除菌性が不十分である虞があり、1を超えて配合しても効果が飽和してしまうため経済的に好ましくない。

0019

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物にはさらに(G)成分としてロジンエトキシレート、芳香族スルホン酸又はその塩から選択される少なくとも1種を配合することが好ましい、これらは単独でも混合して用いても良い。ロジンエトキシレートはロジンにエチレンオキサイド付加重合してポリオキシエチレン鎖を導入したノニオン界面活性剤である。エチレンオキサイドの重合度としては10モル以上、30モル以下が好ましい。重合度が10モル未満であると水溶性が低下するため潤滑剤組成物の安定性が低下する虞があり、30モルを超えるとベルトコンベアの磨耗防止性が低下する虞があるため好ましくない。(G)成分の配合量は(A)成分と(G)成分の質量比(G)/(A)が0.01以上、0.5以下となる量であることが好ましく、(G)/(A)が0.05以上、0.3以下であることがより好ましく、特に0.05以上、0.2以下であることがより好ましい。(G)/(A)が0.01未満であるとベルトコンベアの磨耗防止性が低下する虞があり、0.5を超えて配合すると潤滑剤組成物の耐水性が低下する虞がある。

0020

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物には、更に公知の潤滑用添加剤が添加されていても良く、使用目的に応じて、キレート剤、界面活性剤などを本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。

0021

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物に配合できる界面活性剤としては、(A)成分以外のノニオン界面活性剤やアニオン界面活性剤が挙げられる。このような界面活性剤としては例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸やその塩、ポリオキシアルキレンアルエーテルリン酸エステルやその塩、アルキルアミノプロピオン酸塩ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステルポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステルポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステルポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアミド、ポリオキシアルキレンひまし油、ポリオキシアルキレン硬化ひまし油、ポリオキシアルキレンラノリンエーテルアセチレングリコール酸化エチレン(EO)付加物アルキルジメチルアミンオキシド、ポリオキシアルキレン・ジメチルポリシロキサンコポリマーなどが挙げられる。ポリオキシアルキレン基としては、ポリオキシエチレン基ポリオキシプロピレン基ポリオキシブチレン基や、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド等のアルキレンオキシドの1種又は2種以上の重縮合体が挙げられる。これらの界面活性剤は単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。

0022

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物に配合できるキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸EDTA)、ニトリロ三酢酸NTA)、ヒドロキシエチレンジアミン三酢酸HEDTA)、ジエチレントリアミノ五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラアミン六酢酸(TTHA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、グルタミン酸二酢酸(GLDA)、アスパラギン酸二酢酸(ASDA)、β-アラニン二酢酸(ADA)、セリン二酢酸(SDA)、グリシンアラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸や、グルコール酸、乳酸クエン酸グルコン酸酒石酸リンゴ酸や、これらのアルカリ金属塩アンモニウム塩モノエタノールアミントリエタノールアミンモノイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン塩が挙げられる。

0023

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物は、そのままベルトコンベアの潤滑性向上処理の処理液として用いることもできるが、濃縮物として提供し、ベルトコンベアの潤滑性向上の処理を行う際に水で希釈して処理液を調製して用いることもできる。濃縮物として提供する場合、(A)成分の配合量が0.5質量%以上、5質量%以下であることが好ましい。0.5質量%未満であると濃縮度が低いため輸送コストが上昇することから経済的に好ましくなく、5質量%を超えて配合すると潤滑剤組成物の安定性が低下する。ベルトコンベア用潤滑剤組成物が濃縮物の場合、組成物中の(E)成分の水を除く他の全成分(水以外の(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び必要により添加する(F)成分、(G)成分、(H)成分)の合計割合を3質量%以上、85質量%以下、より好ましくは20質量%以上、75質量%以下、更に好ましくは25質量%以上、65質量%以下とし、残りが水となるように調整することが好ましい。

0024

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物は、ベルトコンベア上及び/又は被搬送品表面上に、(A)成分の濃度が0.01質量%以上、0.2質量%以下とした処理液を、塗布、滴下、連続した流体として供給、又は噴霧して供給し使用するが、処理液の(A)成分濃度は、0.03質量%以上、0.1質量%以下がより好ましい。ベルトコンベア潤滑剤組成物中の(A)成分濃度が0.01質量%以上、0.2質量%以下の場合には原液をそのまま処理液として用い、潤滑剤組成物中の(A)成分濃度が0.2質量%を超える濃縮物等の場合には、水等によって希釈したものを処理液として使用する。処理液の(A)成分濃度が0.01質量%未満であると潤滑性が低下する虞があり、0.2質量%を超えると潤滑性能は飽和するため経済的に好ましくないことや、PETボトルに対する亀裂やひび割れの抑制性が低下する虞がある。

0025

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物によりベルトコンベアの潤滑性を向上させる方法としては、(A)成分濃度を0.01質量%以上、0.2質量%以下とした処理液を、刷毛を用いてベルトコンベア上及び/又は被搬送品表面上に塗布する方法、処理液をベルトコンベア上及び/又は被搬送品表面上に滴下又は連続的に供給する方法、スプレー等で噴霧する方法等が挙げられる。処理液を滴下又は連続的に供給する方法としては、処理液を0.1MPa以上、0.3MPa以下の圧力で送液し、樹脂製又はSUS製のチューブを通して10mL/分以上、100mL/ 分以下の流量でベルトコンベア上及び/又は被搬送品表面上に供給することができる。また、スプレー等で噴霧する方法は、ベルトコンベア上の広範囲に比較的少量のベルトコンベア用潤滑剤組成物の処理液を無駄なく均一に供給できるため好ましい。噴霧の形状はスプレーノズルの種類によって変わるが、用途に応じて使い分ければよく、公知のものであればいずれも使用することはできる。噴霧ノズルとしては、処理液を液圧によって噴霧する噴霧ノズル、具体的には、一流体ノズルが挙げられる。噴霧ノズルの液噴霧口オリフィス径は0.3mm以上、2.4mm以下、好ましくは0.4mm以上、1.0mm以下である。スプレー圧力としては、0.1MPa以上、2.5MPa以下、好ましくは0.1MPa以上、0.3MPa以下である。スプレーから供給される処理液の液滴サイズとしては、50ミクロン以上、5,500ミクロン以下が好ましいが、均一に処理液を噴霧でき、コンベアの磨耗を防止できることから、100ミクロン以上、2,000ミクロン以下がより好ましい。スプレー角度としては、30°以上、150°以下であることが好ましく、60°以上、140°以下であることがより好ましい。なお、スプレー角度とは噴射された液体が広がった角度のことである。処理液の噴霧量としては、1つのノズルに対して、10mL/分以上、100mL/分以下、最適な潤滑性の維持の点から10mL/分以上、50mL/分以下が好ましい。噴霧ノズルのパターンとしては、例えば、ホローコーン・スプレーパターン、フルコーン・スプレーパターン、フラット・スプレーパターン、ソリッド・スプレーパターン、微粒スプレーパターン、エアーアトマイジング・スプレーパターン等が挙げられる。

0026

処理液のベルトコンベア上及び/又は被搬送品表面上への供給方法としては連続供給又は間欠供給のいずれの方法でもよい。連続噴霧の場合は、5mL/分以上、80mL/分以下の噴霧量でコンベアベルト上及び/又は搬送品上に連続して処理液を噴霧すればよい。また、間欠噴霧の場合は、供給時間に対して40倍以上、720倍以下の停止時間を設ける長時間間欠による供給方法が可能であるが、具体的には10mL/分以上、100mL/分以下の噴霧量で5秒間以上、180秒間以下噴霧し、その後10分間以上、180分間以下噴霧を止める等の工程を連続的に繰り返し行えば良い。間欠噴霧において、噴霧停止時にも潤滑性が保たれる理由は、一度噴霧したベルトコンベア用潤滑剤がコンベアベルト上に残存しているためである。噴霧方法としては、ベルトコンベア用潤滑剤及び水の使用量も削減できることから、間欠噴霧による方法が好ましい。

0027

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物によりベルトコンベアの潤滑性を向上させる処理を行う際の処理液は、塩基成分や酸成分を添加して、pHを4から9.5の範囲に調整して使用することが好ましく、6.0〜9.0に調整して使用することがより好ましい。pHが4.0未満であるとベルトコンベアや飲料製造工程中の機器腐食する問題や、ベルトコンベアや飲料製造工程中の機器が腐食する問題が生じる虞があり、またpHが9.5を超えるとPETボトルに対する亀裂やひび割れ抑制性が低下し、亀裂やひび割れを発生する等の問題が生じる虞がある。pH調整のための塩基成分としては水酸化ナトリウム水酸化カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミントリイソプロパノールアミン等が挙げられ、好ましくはモノエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミンが挙げられる。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。また、pH調整のための酸成分としては、塩酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、安息香酸マロン酸コハク酸グルタル酸アジピン酸、グルコン酸、エチレンジアミン四酢酸、ホスホノブタントリカルボン酸リン酸などが挙げられるが、好ましくは、酢酸、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸である。これらは単独でも2種以上を組み合わせても良い。

0028

ベルトコンベア用潤滑剤組成物を希釈するために使用される水としては、硬度成分のない純水を用いることもできるが、一般的には水道水のような硬度成分を含有する水を使用することが想定され、水道水は、pH=5.8以上8.6以下、総アルカリ度が、ドイツ硬度0°DH以上、53.6°DH以下、塩化物イオン0mg/L以上、200mg/L以下、ナトリウム及びその化合物0mg/L以上、200mg/L以下、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素0mg/L以上、10mg/L以下、フッ素及びその化合物0mg/L以上、0.8mg/L以下、ホウ素及びその化合物0mg/L以上、1.0mg/L以下、総トリハロメタン0mg/L以上、0.1mg/L以下、残留塩素0mg/L以上、1mg/L以下、有機物量全有機炭素量)0mg/L以上、3mg/L以下であれば、本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物の希釈用として使用することができる。また総アルカリ度は特に制限はないが、工業用水道供給標準水質として記載されている0mg/L以上、75mg/L以下(炭酸カルシウム換算として)が好ましい。

0029

本発明のベルトコンベア用潤滑剤組成物を適用した場合に、潤滑性に優れ、ベルトコンベアの磨耗を低減させ、ベルトコンベアの磨耗による粉塵が生じた場合でもその除去性に優れることから、ベルトは樹脂製(例えば、ポリエチレンポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂ポリアミド系樹脂ポリエステル系樹脂ポリアセタール系樹脂など)であることが好ましい。被搬送品の形状、構造、材質等は特に規定されないが、飲料物用の容器が好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)製、ポリエチレン製、ポリプロピレン製ポリスチレン製ポリアミド製ポリカーボネート製等のプラスチック製容器;紙パック等の紙製容器(ワックス仕上げや樹脂コーティングを含む);鉄製、アルミニウム製、錫製、銅製、亜鉛製、あるいはこれらの複合材料等からなる金属製容器;ガラス製容器;セラミックス製容器等が挙げられる。これらの容器の中でも、本発明の効果が顕著に表れることから、ペットボトル等のPET製容器への使用が好ましい。

0030

以下、本発明を実施例により、具体的に説明する。なお、以下の実施例等において「%」は特に記載が無い限り質量%を示す。
試験に使用した化合物を下記に記す。なお、アルコール名の後の括弧内は脂肪族アルコールの炭素数を、EOはエチレンオキシド、POはプロピレンオキシドの略であり、その後の数字はそれぞれEO、POの平均付加モル数を表す。尚、表中における実施例及び比較例の配合の数値は純分の質量%を表す。

0031

(A)成分:ノニオン界面活性剤
A−1:ドデシルアルコール(C12)のEO10モル付加物
A−2:ヘキサデシルアルコール(C16)のEO13モル付加物
A−3:ヘキシルデシルアルコール(C16)のEO13モル付加物
A−4:オクタデセニルアルコール(C18)のEO15モル付加物
A−5:オクタデシルアルコール(C18)のEO15モル付加物
A−6:イソオクタデシルアルコール(C18)のEO16モル付加物
A−7:オクチルドデシルアルコール(C20)のEO10モル付加物
A−8:オクチルドデシルアルコール(C20)のEO25モル付加物
A−9:デシルテトラデシルアルコール(C24)のEO15モル付加物
A−10:デシルテトラデシルアルコール(C24)のEO25モル付加物
A−11:デシルテトラデシルアルコール(C24)のEO20モル、PO6モル付加物
A−12:デシルテトラデシルアルコール(C24)のEO30モル、PO6モル付加物
A−13:デシルテトラデシルアルコール(C24)のEO24モル、PO13モル付加物
A−14:ドデシルヘキサデシルアルコール(C28)のEO30モル付加物
A−15:テトラデシルオクタデシルアルコール(C32)のEO30モル付加物

0032

(A)成分の比較品
A′−16:デシルアルコール(C10)のEO10モル付加物
A′−17:デシルアルコール(C10)のEO12モル、PO3モル付加物

0033

(B)成分:油性物質
B−1:40℃において粘度5.1mm2/sのポリアルファオレフィン(商品名がPAO−201、新日鉄住金化学社製)
B−2:40℃において粘度16.9mm2/sのポリアルファオレフィン(商品名がPAO−401、新日鉄住金化学社製)
B−3:25℃において粘度5mm2/sのジメチルシリコーン(商品名がSH200FLUID 5cs、東レダウコーニング社製)
B−4:25℃において粘度350mm2/sのジメチルシリコーン(商品名がSH200 FLUID 350cs、東レダウコーニング社製)
B−5:37.8℃において粘度5.8〜8.9mm2/sの流動パラフィン(商品名がハイコールK−160、カネダ株式会社製)

0034

(C)成分:ポリオール
C−1:グリセリン
C−2:重量平均分子量200のポリエチレングリコール(EO4モル付加物)
C−3:重量平均分子量1540のポリエチレングリコール(EO32モル付加物)

0035

(D)成分:カチオン界面活性剤
D−1:塩化ベンザルコニウム(商品名がHYAMINE 3500−J、ロンジャパン社製
D−2:塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(商品名がリポカード16−29、ライオンスペシャリティケミカルズ社製)
D−3:塩化オクタデシルトリメチルアンモニウム(商品名がカチオゲンTMS、第一工業製薬社製)

0036

(E)成分:水
E−1:東京都荒川区の水道水(pH=7.6、総アルカリ度(炭酸カルシウム換算として)40.5mg/L、ドイツ硬度8.1°DH(そのうち、カルシウム硬度6.3°DH、マグネシウム硬度2.1°DH)、塩化物イオン21.9mg/L、ナトリウム及びその化合物13mg/L、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素1.1mg/L、フッ素及びその化合物0.09mg/L、ホウ素及びその化合物0.04mg/L、総トリハロメタン0.014mg/L、残留塩素0.4mg/L、有機物(全有機炭素量)0.5mg/L)

0037

(F)成分:防腐剤
F−1:2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(商品名がアクティサイドM20、ソージャパン社製)
F−2:1、2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(商品名がアクティサイドB20(N)、ソージャパン社製)

0038

(G)成分:ロジンエトキシレート
G−1:ロジンエトキシレート(EO15モル付加物)
G−2:ロジンエトキシレート(EO30モル付加物)
G−3:キシレンスルホン酸
G−4:トルエンスルホン酸
G−5:キュメンスルホン酸
G−6:4−メトキシベンゼンスルホン酸ナトリウム

0039

(H)キレート剤
H−1:エチレンジアミン四酢酸・2ナトリウム塩

0040

実施例1から68、比較例1から6
東京都荒川区の水道水を用い、表1から表6に示す配合でベルトコンベア用潤滑剤組成物を調製し、ベルトコンベア用潤滑剤組成物の評価を行った。結果を表1から6に示す。

0041

0042

0043

0044

0045

0046

0047

※1潤滑性試験
以下の試験方法によりベルトコンベアとボトルの間の動摩擦係数を測定し、ベルトコンベア用潤滑剤組成物の潤滑性を評価した。
試験方法:
角底、900mL容積のポリエチレンテレフタレート(PET)製容器をベルトコンベア[一片が幅82.6mm、長さ38.1mmのツバキ山久チエイン社製プラトップ登録商標チェーン(形番TTP826P−DIY)が長さ方向に90片連結したもの)の上に置き、ベルトコンベアを30m/分で走行させ、コンベア上に、ホローコーンスプレーノズル(商品名がユニジェットTX、流量サイズ1、オリフィス径0.51、スプレーイングステムス社製)を介して原液又は予め水道水で希釈して調製(実施例1から60、比較例1から6は原液、実施例61から68は表5に示す処理液の(A)成分濃度に希釈)したベルトコンベア用潤滑剤組成物の処理液を、コンベアベルト1m2当たり70mL程度の割合で(50mL/分の供給速度で24秒間)噴霧した後、噴霧終了直後の摩擦係数(付着直後)と、噴霧終了30分後の乾燥時の摩擦係数(乾燥後)を測定した。なお、摩擦係数は、容器と荷重測定器を連結させ、コンベア稼動中の引張り荷重値を測定し、以下の計算式より算出したものである。
摩擦係数(μ)=引張り荷重(g)/容器重量(g)
潤滑性評価基準:
○:摩擦係数(μ)=0.08以上0.10未満(滑りが良好)。
△:摩擦係数(μ)=0.10以上0.13未満(問題なく滑る)。
×:摩擦係数(μ)=0.13以上(滑りが悪い)又は0.08未満(滑りすぎる)。
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。

0048

※2耐水性試験
以下の試験方法によりベルトコンベア用潤滑剤組成物の処理液を供給したコンベアを水洗浄した後のベルトコンベアとボトルの間の動摩擦係数を測定し、ベルトコンベア用潤滑剤組成物の耐水性を評価した
試験方法:
ベルトコンベア[一片が幅82.6mm、長さ38.1mmのツバキ山久チエイン社製プラトップ(登録商標)チェーン(形番TTP826P−DIY)が長さ方向に90片連結したもの)を30m/分で走行させ、コンベア上に、チューブ状ノズルを介して原液又は予め水道水で希釈して調製(実施例1から60、比較例1から6は原液、実施例61から68は表5に示す処理液の(A)成分濃度に希釈)した処理液を、コンベアベルト1m2当たり70mL程度の割合で(50mL/分の供給速度で24秒間)噴霧し、30分間経過後、コンベア上にSUS製チューブ(内径6mm)を介して80mL/分の流量でコンベア上に水を供給し続けながらさらに30分間連続運転した。その後、コンベア上に角底900mL容積のポリエチレンテレフタレート(PET)製容器を置き、摩擦係数(水洗浄後)を測定した。なお、摩擦係数は、容器と荷重測定器を連結させ、コンベア稼動中の引張り荷重値を測定し、以下の計算式より算出したものである。
摩擦係数(μ)=引張り荷重(g)/容器重量(g)
潤滑性評価基準:
○:摩擦係数(μ)=0.10以上0.12未満(滑りが良好)。
△:摩擦係数(μ)=0.12以上0.13未満(問題なく滑る)。
×:摩擦係数(μ)=0.13以上(滑りが悪い)。
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。

0049

※3ベルトコンベアの磨耗防止性試験
ベルトコンベアスピード30m/分のベルトコンベア[一片が幅82.6mm、長さ38.1mmのツバキ山久チエイン社製プラトップ(登録商標)チェーン(形番TTP826P−LFG)が長さ方向に90片連結したもの)上に、ホローコーンスプレーノズル(商品名がユニジェットTX、流量サイズ1、オリフィス径0.51、スプレーイングシステムス社製)を介して原液又は予め水道水で希釈して調製(実施例1から60、比較例1から6は原液、実施例61から68は表5に示す処理液の(A)成分濃度に希釈)した処理液を、コンベアベルト1m2当たり350mL程度の割合で(50mL/分の供給速度で120秒間)噴霧した後、処理液の供給を停止し30分間ベルトコンベアの稼動を続けた。30分後に角底、900mL容積のポリエチレンテレフタレート(PET)製容器をベルトコンベア上に置きボトルをタコ糸コンベアガイドに固定してボトルを引っ張ったまま30秒間ベルトコンベアを稼動させた。その後ボトルの底部における粉塵状の汚れの付着の有無を確認した。
磨耗防止性評価基準
○:汚れの付着が見られない。
△:僅かに粉塵状の汚れが付着している。
×:粉塵状の汚れが付着している。
とし、○、△を実用性のあるものとして判定した。

0050

※4粉塵汚れ洗浄性試験
ポリアセタール樹脂性コンベア(ツバキ山久チエイン社製プラトップ(登録商標)チェーン(形番TTP826P)を日本工業規格JIS−4703に規定されている平型呼び寸法150mm・中目の鉄工やすりを用いて削り粉塵状の汚れを調整した。容積100mLのガラス製コニカルビーカーに原液又は予め水道水で希釈して調製(実施例1から60、比較例1から6は原液、実施例61から68は表5に示す処理液の(A)成分濃度に希釈)した処理液を5g、粉塵汚れを0.1g入れ薬匙で混合した後、105℃のオーブンで10時間乾燥させた。室温に冷却した後、水道水を50mL加えてマグネチックスターラーを用いて100rpmで30秒間攪拌し粉塵汚れの洗浄性を確認した。
粉塵汚れ洗浄性評価基準:
○:粉塵汚れが水に分散され塊が見られない。
△:粉塵汚れはほぼ水に分散され塊が見られないが、液面に粉塵が浮いている。
×:粉塵汚れの塊が見られる。
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。

0051

※5貯蔵安定性試験
ベルトコンベア用潤滑剤組成物について、以下の方法で安定性試験を行い、評価した。
試験方法:
ベルトコンベア用潤滑剤組成物(原液)100gを透明ガラス瓶に入れ、50℃で1ヶ月静置した後に外観を観察した。
定性評価基準:
○:油相水相の分離が見られず安定である。
△:全体的な分離はないが、底部に若干の水相の分離が見られる。
×:クリーミング(分散した油相の液滴が上昇して不均一になること)及び液面に油滴が見られる。
とし、△、○を実用性のあるものとして判定した。

0052

※6除菌性試験
ベルトコンベア用潤滑剤組成物の除菌性を以下の方法で試験し、評価した。
試験方法:
緑膿菌供試菌株:NBRC13736)を、滅菌したSCD培地を用いて37℃で24時間培養し、10の9乗レベルcfu/mLの菌液とした。原液又は予め水道水で希釈して調製(実施例1から60、比較例1から6は原液、実施例61から68は表5に示す処理液の(A)成分濃度に希釈)した処理液100gに対して菌液100μLを添加して試験液とし25℃で静置した。30分後に試験液1mLを分取して滅菌したSCDL寒天培地混釈し、生菌数を確認し、下記の基準で評価した。
評価基準:
◎:供試菌のLog reductionが5以上の菌数減少
○:供試菌のLog reductionが4以上、5未満の菌数減少。
△:供試菌のLog reductionが2以上、4未満の菌数減少
×:供試菌のLog reductionが2未満の菌数減少
とし、◎、○、△を実用性のあるものとして判定した。

実施例

0053

※7カチオン界面活性剤抵抗性菌に対する除菌性試験
ベルトコンベア用潤滑剤組成物のカチオン界面活性剤抵抗性菌に対する除菌性を以下の方法で試験し、評価した。
試験方法:
SCD寒天培地で培養した供試カチオン界面活性剤抵抗性菌株を滅菌した生理食塩水に懸濁し、10の8乗レベルcfu/mLの菌液とした。原液又は予め水道水で希釈して調製(実施例46から60、は原液、実施例61から68は表5に示す処理液の(A)成分濃度に希釈)した処理液30mLに対して菌液300μLを添加し25℃にて7日間接触させた後、この1mLをSCD寒天培地で混釈培養し生菌数を確認して下記の基準で評価した。
供試菌株:
食品工場採取し、分離同定したカチオン界面活性剤抵抗性菌株であるSerratia marcescensを用いた。
○:供試菌のLog reductionが6以上の菌数減少。
△:供試菌のLog reductionが4以上、6未満の菌数減少。
×:供試菌のLog reductionが4未満の菌数減少。
とし、○、△を実用性のあるものとして判定した。

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