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技術 円盤状の板ガラス及びその製造方法

出願人 日本電気硝子株式会社
発明者 松浦建太郎
出願日 2016年7月19日 (5年6ヶ月経過) 出願番号 2016-141312
公開日 2018年1月25日 (4年0ヶ月経過) 公開番号 2018-012613
状態 特許登録済
技術分野 ウエハ等の容器、移送、固着、位置決め等 ガラスの表面処理 ガラスの再成形、後処理、切断、輸送等
主要キーワード 破損リスク ノッチ形成 位置決めエラー 機械加工面 傾斜平面 所定姿勢 半導体ウェハ内 テープ研磨
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図面 (9)

課題

端面部の強度を十分確保しつつ、カメラ等により平面視で端面部の境界を認識しやすい板ガラスを提供する。

解決手段

板厚方向に対向する第一の主表面3及び第二の主表面4と、端面5と、第一の主表面3と端面5を繋ぐ第一の面取り部6と、第二の主表面4と端面5を繋ぐ第二の面取り部7とを備えた円盤状の板ガラス1である。第一及び第二の面取り部6,7の面粗さRaは、第一及び第二の主表面3,4の面粗さRaよりも大きく、端面5の面取り粗さRaは、第一及び第二の面取り部6,7の面粗さRaよりも小さい。

概要

背景

半導体ウェハの製造プロセス中、半導体ウェハを支持する部材に円盤状の板ガラスが用いられる場合がある。

この種の半導体ウェハ用の板ガラスの端面部は、他部材の接触による欠け割れを防止するために、次のように構成される場合がある。すなわち、板ガラスの板厚方向に対向する第一及び第二の主表面と端面とを繋ぐ部分に面取り部を形成すると共に、研磨等によって端面及び面取り部を含む端面部全体の表面粗さを小さくする構成とされる場合がある(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1には、端面部全体の算術平均粗さを440nm以下にすることが開示されている。

概要

端面部の強度を十分確保しつつ、カメラ等により平面視で端面部の境界を認識しやすい板ガラスを提供する。板厚方向に対向する第一の主表面3及び第二の主表面4と、端面5と、第一の主表面3と端面5を繋ぐ第一の面取り部6と、第二の主表面4と端面5を繋ぐ第二の面取り部7とを備えた円盤状の板ガラス1である。第一及び第二の面取り部6,7の面粗さRaは、第一及び第二の主表面3,4の面粗さRaよりも大きく、端面5の面取り粗さRaは、第一及び第二の面取り部6,7の面粗さRaよりも小さい。

目的

本発明は、端面部の強度を十分確保しつつ、カメラ等により平面視で端面部の境界を認識しやすい板ガラスを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

板厚方向に対向する第一及び第二の主表面と、端面と、前記第一の主表面と前記端面を繋ぐ第一の面取り部と、前記第二の主表面と前記端面を繋ぐ第二の面取り部とを備えた円盤状の板ガラスであって、前記第一の面取り部の表面粗さRaが、前記第一及び第二の主表面のそれぞれの表面粗さRaよりも大きく、前記端面の表面粗さRaが、前記第一の面取り部の表面粗さRaよりも小さいことを特徴とする円盤状の板ガラス。

請求項2

前記第二の面取り部の表面粗さRaが、前記第一及び第二の主表面のそれぞれの表面粗さRaよりも大きく、前記端面の表面粗さRaが、前記第二の面取り部の表面粗さRaよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の円盤状の板ガラス。

請求項3

前記第一及び第二の主表面のそれぞれの表面粗さRa<前記端面の表面粗さRa<前記第一及び第二の面取り部のそれぞれの表面粗さRaなる関係が成立することを特徴とする請求項2に記載の円盤状の板ガラス。

請求項4

前記端面の表面粗さRaが、0.003〜0.03μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の円盤状の板ガラス。

請求項5

前記第一及び第二の面取り部のそれぞれの表面粗さRaが、0.01〜0.20μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の円盤状の板ガラス。

請求項6

前記第一及び第二の主表面のそれぞれの表面粗さRaが、0.2〜1.5nmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の円盤状の板ガラス。

請求項7

周縁部の一部に切欠き部を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の円盤状の板ガラス。

請求項8

前記切欠き部の表面粗さRaが、前記第一の面取り部の表面粗さRaよりも小さいことを特徴とする請求項7に記載の円盤状の板ガラス。

請求項9

前記切欠き部の表面粗さRaが、前記端面の表面粗さRaよりも大きいことを特徴とする請求項7に記載の板ガラス。

請求項10

前記切欠き部の表面粗さRaが、0.01〜0.20μmであることを特徴とする請求項9に記載の円盤状の板ガラス。

請求項11

板厚方向に対向する第一及び第二の主表面と、端面と、前記第一の主表面と前記端面を繋ぐ第一の面取り部と、前記第二の主表面と前記端面を繋ぐ第二の面取り部とを備えた円盤状の板ガラスであって、前記端面が鏡面であり、前記第一の面取り部と前記第二の面取り部の少なくとも一方が前記鏡面よりも粗い非鏡面であることを特徴とする円盤状の板ガラス。

請求項12

前記端面の表面粗さRaが、0.003〜0.03μmであることを特徴とする請求項11に記載の円盤状の板ガラス。

請求項13

円盤状の元板ガラスの板厚方向で対向する一対の主表面の少なくとも一方と端面を繋ぐ部分に面取り部を粗く形成する面取り工程と、前記端面を鏡面研磨する研磨工程とを備えていることを特徴とする円盤状の板ガラスの製造方法。

請求項14

前記面取り工程が前記研磨工程の前に行われ、前記研磨工程で前記面取り部を除く前記端面を鏡面研磨することを特徴とする請求項13に記載の円盤状の板ガラスの製造方法。

請求項15

前記研磨工程で、前記端面と共に前記一対の主表面を鏡面研磨することを特徴とする請求項14に記載の円盤状の板ガラスの製造方法。

請求項16

前記面取り工程で、前記面取り部をエッチング処理することを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の円盤状の板ガラスの製造方法。

請求項17

前記板ガラスの周縁部の一部に切欠き部を形成する切欠き部形成工程を備えていることを特徴とする請求項13〜16のいずれか1項に記載の円盤状の板ガラスの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、円盤状の板ガラス及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

半導体ウェハの製造プロセス中、半導体ウェハを支持する部材に円盤状の板ガラスが用いられる場合がある。

0003

この種の半導体ウェハ用の板ガラスの端面部は、他部材の接触による欠け割れを防止するために、次のように構成される場合がある。すなわち、板ガラスの板厚方向に対向する第一及び第二の主表面と端面とを繋ぐ部分に面取り部を形成すると共に、研磨等によって端面及び面取り部を含む端面部全体の表面粗さを小さくする構成とされる場合がある(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1には、端面部全体の算術平均粗さを440nm以下にすることが開示されている。

先行技術

0004

特開2009−16771号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、半導体ウェハ用の板ガラスの場合、半導体ウェアの製造工程の中で、板ガラスを所定位置に正しく位置決めすることが要求される。そのため、板ガラスの位置決め時に、カメラなどを用いて平面視で板ガラスの端面部の境界自動認識する構成が採用される場合がある。

0006

しかしながら、端面部全体の面粗さが小さくなりすぎると、端面部全体が鏡面又は鏡面に近い状態となる。そのため、板ガラスの位置決め時に、端面部が眩しく光って端面部の境界を認識しにくくなる。その結果、板ガラスの位置決めエラーが生じるおそれがある。

0007

一方、端面部の境界を認識できるように端面部全体の面粗さを大きくすると、端面部の強度が低下して板ガラスの破損リスクが高まるという問題が再び生じ得る。

0008

本発明は、端面部の強度を十分確保しつつ、カメラ等により平面視で端面部の境界を認識しやすい板ガラスを提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0009

上記の課題を解決するために創案された本発明に係る板ガラスは、板厚方向に対向する第一及び第二の主表面と、端面と、第一の主表面と端面を繋ぐ第一の面取り部と、第二の主表面と端面を繋ぐ第二の面取り部とを備えた円盤状の板ガラスであって、第一の面取り部の表面粗さRaが、第一及び第二の主表面のそれぞれの表面粗さRaよりも大きく、端面の表面粗さRaが、第一の面取り部の表面粗さRaよりも小さいことを特徴とする。

0010

このような構成によれば、第一の面取り部の表面粗さと、端面の表面粗さとが異なる。そして、第一の面取り部は第一及び第二の主表面に比べて粗面となり、端面は第一の面取り部に比べて平滑面となる。第一の面取り部や第二の面取り部は、カメラ等により平面視で板ガラスの端面部の境界を自動認識する際に、比較的大きな面積を持った領域として観測されやすい。そのため、第一の面取り部が上記のように相対的に粗面となれば、端面部の境界を正確に認識しやすくなり、板ガラスの位置決めエラーを抑制することができる。一方、端面は面取り部よりも外方側に突出するため、面取り部よりも他部材が接触しやすい。そのため、端面が上記のように相対的に平滑面となって高強度となれば、他部材との接触による破損を防止する観点からは、端面と面取り部を含む端面部全体の強度も十分なものとなる。

0011

上記の構成において、第二の面取り部の表面粗さRaが、第二の主表面の表面粗さRaよりも大きく、端面の表面粗さRaが、第二の面取り部の表面粗さRaよりも小さいことが好ましい。このようにすれば、第二の面取り部も第一及び第二の主表面に比べて粗面となり、端面部の境界をより認識しやすくなる。

0012

上記の構成において、第一及び第二の主表面のそれぞれの表面粗さRa<端面の表面粗さRa<第一及び第二の面取り部のそれぞれの表面粗さRaなる関係が成立することが好ましい。このようにすれば、それぞれの面の表面粗さが最適化される。そして、端面の表面粗さが主表面の表面粗さよりも粗くて済むので、加工に要する時間を短縮化することができる。

0013

上記の構成において、端面の表面粗さRaが、0.003〜0.03μmであることが好ましい。また、上記の構成において、第一及び第二の面取り部のそれぞれの表面粗さRaが、0.01〜0.20μmであることが好ましい。さらに、上記の構成において、第一及び第二の主表面のそれぞれの表面粗さRaが、0.2〜1.5nmであることが好ましい。ここで、「表面粗さRa」は、JIS B0601:2001に準拠した方法で測定した値を指す(以下、同様)。

0014

上記の構成において、周縁部の一部に切欠き部を有することが好ましい。このようにすれば、切欠き部を基準として板ガラスの向きを調整することができる。そのため、例えば、板ガラスに支持される半導体ウェハの結晶方位の向きと板ガラスの切欠き部の位置を対応させておけば、板ガラスの切欠き部を基準として半導体ウェハの結晶方位の向きを認識することができる。ここで、半導体ウェハの結晶方位を所定の向きに合わせるために、半導体ウェハにも切欠き部が設けられている場合には、半導体ウェハの切欠き部と板ガラスの切欠き部の位置を一致させておくことが好ましい。

0015

上記の構成において、切欠き部の表面粗さRaは、第一の面取り部の表面粗さRaよりも小さくてもよい。このようにすれば、第一の面取り部に比べて平滑面となるため、切欠き部の強度が上がる。そのため、切欠き部を基準として板ガラスの向きを調整する際に、切欠き部を起点として板ガラスが破損するのを防止できる。

0016

上記の構成において、切欠き部の面粗さRaは、端面の面粗さRaよりも大きくてもよい。このようにすれば、切欠き部は端面に比べて粗面となるため、カメラなどを用いて、平面視で板ガラスの向きを認識しやすくなる。

0017

この場合、切欠き部の面粗さRaが、0.01〜0.20μmであることが好ましい。

0018

上記の課題を解決するために創案された本発明に係る板ガラスは、板厚方向に対向する第一及び第二の主表面と、端面と、第一の主表面と端面を繋ぐ第一の面取り部と、第二の主表面と端面を繋ぐ第二の面取り部とを備えた円盤状の板ガラスであって、端面が鏡面であり、第一の面取り部と第二の面取り部の少なくとも一方が鏡面よりも粗い非鏡面であることを特徴とする。

0019

このような構成によれば、第一及び第二の面取り部の少なくとも一方が非鏡面であるので、端面部の境界を正確に認識しやすくなり、板ガラスの位置決めエラーを防止することが可能となる。一方、面取り部よりも他部材との接触が生じやすい端面は、鏡面であるため高強度となる。そのため、他部材との接触による破損を防止する観点からは、端面と面取り部を含む端面部全体の強度も十分確保される。

0020

上記の構成において、端面の表面粗さRaが、0.003〜0.03μmであることが好ましい。

0021

上記の課題を解決するために創案された本発明に係る板ガラスの製造方法は、円盤状の元板ガラスの板厚方向で対向する一対の主表面の少なくとも一方と端面を繋ぐ部分に面取り部を粗く形成する面取り工程と、前記端面を鏡面研磨する研磨工程とを備えていることを特徴とする。

0022

このような構成によれば、鏡面からなる端面と、鏡面よりも粗い非鏡面からなる面取り部とを有する板ガラスを製造することができる。したがって、既に述べた対応する構成と同様の作用効果を享受することができる。

0023

上記の構成において、面取り工程が研磨工程の前に行われ、研磨工程で面取り部を除く端面を鏡面研磨することが好ましい。このようにすれば、鏡面研磨された部分の面性状をそのまま維持しやすい。

0024

この場合、前記研磨工程で、前記端面と共に前記一対の主表面を鏡面研磨することが好ましい。このようにすれば、端面と主表面が一緒に鏡面研磨されるので、効率よく板ガラスを製造することができる。

0025

上記の構成において、面取り工程で、面取り部をエッチング処理することが好ましい。このようにすれば、面取り部の表面が、エッチング処理に起因する固有の面性状となる。これに起因して、面取り部がエッチング面で構成されると、研削などの機械加工面で構成する場合に比べて、平面視で端面部の境界を認識しやすくなる。換言すれば、面取り部がエッチング面で構成されると、表面粗さRaが比較的小さくなっても平面視で端面部の境界を認識することが可能となる。

0026

上記の構成において、板ガラスの周縁部の一部に切欠き部を形成する切欠き部形成工程を備えていることが好ましい。

発明の効果

0027

本発明によれば、端面部の強度を十分確保しつつ、カメラ等により平面視で端面部の境界を認識しやすい板ガラスを提供することができる。

図面の簡単な説明

0028

本発明の実施形態に係る板ガラスの一例を示す平面図である。
図1の板ガラスの断面図である。
本発明の実施形態に係る板ガラスの変形例を示す断面図である。
本発明の実施形態に係る板ガラスの変形例を示す断面図である。
(a)及び(b)は、本発明の実施形態に係る板ガラスの製造方法に含まれる面取り工程を説明するための側面図である。
(a)及び(b)は、共に面取り工程の変形例を示す側面図である。
本発明の実施形態に係る板ガラスの製造方法に含まれる研磨工程を説明するための斜視図である。
図7のA−A断面図である。

実施例

0029

以下、本発明の実施形態について、添付図面に基づいて説明する。

0030

(円盤状の板ガラス)
図1に示すように、本実施形態に係る円盤状の板ガラス1は、周縁部の一部に切欠き部としてのV字状(或いはU字状)のノッチ2が形成されている。板ガラス1は、半導体ウェハを支持するウェハ支持板ガラスとして利用される。半導体ウェハは、例えば板ガラス1に接着された状態で保持される。なお、ノッチ2は省略してもよい。

0031

図2に示すように、板ガラス1は、板厚方向に対向する第一の主表面3及び第二の主表面4と、端面5と、第一の主表面3と端面5を繋ぐ第一の面取り部6と、第二の主表面4と端面5を繋ぐ第二の面取り部7とを備えている。すなわち、板ガラス1の端面部は、端面5と、第一及び第二の面取り部6,7とを含む。この実施形態では、ノッチ2にも面取り部が形成されている。なお、図示例では、第一の主表面3を上面、第二の主表面4を下面としているが、第一の主表面3と第二の主表面4のいずれを上面として半導体ウェハを支持するようにしてもよい。

0032

この実施形態では、第一及び第二の面取り部6,7は、第一及び第二の主表面3,4に対して傾斜した傾斜平面で構成されている。すなわち、板ガラス1に対してC面取りが施されている。

0033

端面5は、平面方向の外方側に最も突出した部分を含む。この実施形態では、端面5は、第一及び第二の主表面3,4に対して略直交する平面で構成されている。

0034

第一及び第二の面取り部6,7のそれぞれの表面粗さRaは、第一及び第二の主表面3,4のそれぞれの表面粗さRaよりも大きい。また、端面5の表面粗さRaは、第一及び第二の面取り部6,7のそれぞれの表面粗さRaよりも小さい。

0035

この実施形態では、第一の主表面3、第二の主表面4および端面5が鏡面とされ、第一の面取り部6および第二の面取り部7が鏡面よりも粗い非鏡面とされる。なお、第一及び第二の面取り部6,7のいずれか一方が、端面5と同程度の表面粗さ(鏡面)であってもよい。

0036

さらに、この実施形態では、非鏡面とされた第一及び第二の面取り部6,7は、エッチング処理されたエッチング面で構成されている。

0037

端面5の表面粗さRaは、0.003〜0.03μmであることが好ましく、0.01〜0.02μmであることがより好ましい。また、第一及び第二の面取り部6,7のそれぞれの表面粗さRaは、0.01〜0.20μmであることが好ましく、0.03μm超〜0.15μmであることがより好ましい。さらに、第一及び第二の主表面3,4のそれぞれの表面粗さRaは、0.2〜1.5nmであることが好ましく、0.6〜1.1nmであることがより好ましい。

0038

したがって、板ガラス1において、(第一及び第二の主表面3,4のそれぞれの表面粗さRa)<(端面5の表面粗さRa)<(第一及び第二の面取り部6,7のそれぞれの表面粗さRa)なる関係が成立することが好ましい。

0039

ノッチ2の表面粗さRaは、この実施形態では、端面5の表面粗さRaよりも大きい。すなわち、ノッチ2は非鏡面とされる。この場合、ノッチ2の表面粗さRaは、0.01〜0.20μmであることが好ましく、0.03μm超〜0.15μmであることがより好ましい。

0040

なお、ノッチ2の表面粗さRaは、第一及び第二の面取り部6,7の表面粗さRaよりも小さくてもよい。すなわち、ノッチ2は鏡面であってもよい。この場合、ノッチ2の表面粗さRaは、0.003〜0.03μmであることが好ましく、0.01〜0.02μmであることがより好ましい。

0041

板ガラス1の直径Dは、例えば100mm〜500mmである。板ガラス1の板厚Tは、例えば0.5mm〜1.5mmである。板ガラス1の直径D及び板厚Tは、これに限定されない。

0042

板ガラス1の30℃〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数は、板ガラス1が支持する半導体ウェハ内半導体チップの割合が少なく、封止材の割合が多い場合には、上昇させることが好ましい。逆に、板ガラス1の30℃〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数は、半導体ウェハ内で半導体チップの割合が多く、封止材の割合が少ない場合には、低下させることが好ましい。

0043

板ガラス1の30℃〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数を0×10−7/℃以上50×10−7/℃未満に規制したい場合、板ガラス1は、ガラス組成として、質量%で、SiO2:55〜75%、Al2O3:15〜30%、Li2O:0.1〜6%、Na2O+K2O(Na2OとK2Oの合量):0〜8%、MgO+CaO+SrO+BaO(MgO、CaO、SrO及びBaOの合量):0〜10%を含有することが好ましく、或いは、SiO2:55〜75%、Al2O3:10〜30%、Li2O+Na2O+K2O(Li2O、Na2O及びK2Oの合量):0〜0.3%、MgO+CaO+SrO+BaO:5〜20%を含有することも好ましい。

0044

板ガラス1の30℃〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数を50×10−7/℃以上かつ70×10−7/℃未満に規制したい場合、板ガラス1は、ガラス組成として、質量%で、SiO2:55〜75%、Al2O3:3〜15%、B2O3:5〜20%、MgO:0〜5%、CaO:0〜10%、SrO:0〜5%、BaO:0〜5%、ZnO:0〜5%、Na2O:5〜15%、K2O:0〜10%を含有することが好ましく、SiO2:64〜71%、Al2O3:5〜10%、B2O3:8〜15%、MgO:0〜5%、CaO:0〜6%、SrO:0〜3%、BaO:0〜3%、ZnO:0〜3%、Na2O:5〜15%、K2O:0〜5%を含有することがより好ましい。

0045

板ガラス1の30℃〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数を70×10−7/℃以上かつ85×10−7/℃以下に規制したい場合、板ガラス1は、ガラス組成として、質量%で、SiO2:60〜75%、Al2O3:5〜15%、B2O3:5〜20%、MgO:0〜5%、CaO:0〜10%、SrO:0〜5%、BaO:0〜5%、ZnO:0〜5%、Na2O:7〜16%、K2O:0〜8%を含有することが好ましく、SiO2:60〜68%、Al2O3:5〜15%、B2O3:5〜20%、MgO:0〜5%、CaO:0〜10%、SrO:0〜3%、BaO:0〜3%、ZnO:0〜3%、Na2O:8〜16%、K2O:0〜3%を含有することがより好ましい。

0046

板ガラス1の30℃〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数を85×10−7/℃超かつ120×10−7/℃以下に規制したい場合、板ガラス1は、ガラス組成として、質量%で、SiO2:55〜70%、Al2O3:3〜13%、B2O3:2〜8%、MgO:0〜5%、CaO:0〜10%、SrO:0〜5%、BaO:0〜5%、ZnO:0〜5%、Na2O:10〜21%、K2O:0〜5%を含有することが好ましい。

0047

板ガラス1の30℃〜380℃の温度範囲における平均熱膨張係数を120×10−7/℃超かつ165×10−7/℃以下に規制したい場合、板ガラス1は、ガラス組成として、質量%で、SiO2:53〜65%、Al2O3:3〜13%、B2O3:0〜5%、MgO:0.1〜6%、CaO:0〜10%、SrO:0〜5%、BaO:0〜5%、ZnO:0〜5%、Na2O+K2O:20〜40%、Na2O:12〜21%、K2O:7〜21%を含有することが好ましい。

0048

上記のガラス組成とすれば、板ガラス1の平均熱膨張係数を所望の範囲に規制しやすくなると共に耐失透性が向上するため、板厚のばらつきが小さい板ガラス1を得やすくなるという利点がある。

0049

ここで、図3に示すように、板ガラス1の第一の面取り部6及び第二の面取り部7は、曲面で形成されていてもよい。すなわち、板ガラス1に対してR面取りが施されていてもよい。また、図4に示すように、板ガラス1の端面5も曲面で形成されていてもよい。すなわち、第一の主表面3と第二の主表面4とが、第一の面取り部6、端面5及び第二の面取り部7で構成される曲面で繋がっていてもよい。

0050

以上のような構成を備えた板ガラス1によれば、第一及び第二の面取り部6,7が非鏡面とされるので、カメラ等によって平面視で端面部の境界を正確に認識しやすくなり、板ガラス1の位置決めエラーを抑制することができる。なお、第一及び第二の面取り部6,7のいずれか一方が非鏡面であれば、位置決めエラーを抑制することができる。

0051

また、端面5が鏡面とされるため、端面5の強度は高くなる。端面5は面取り部6,7よりも他部材が接触しやすい。したがって、他部材との接触による破損を防止する観点からは、端面5の強度が高ければ、面取り部6の強度が多少低くなったとしても、端面部全体の強度は十分確保される。

0052

(円盤状の板ガラスの製造方法)
次に、以上のような構成を備えた板ガラス1の製造方法について説明する。

0053

本実施形態に係る板ガラス1の製造方法は、面取り工程と、研磨工程とを主たる構成として備えている。この実施形態では、面取り工程は研磨工程の前に行われる。

0054

面取り工程では、図5(a),(b)に示すように、円盤状の元板ガラス1aを所定姿勢で保持した状態で、第一の主表面3aと端面5aとが略直交する第一の部分P1と、第二の主表面4aと端面5aとが略直交する第二の部分P2とにそれぞれ面取り部6a,7aを粗加工する。

0055

詳細には、この実施形態では、第一及び第二の部分P1,P2を同時研削可能な断面V字状の研削面12を有する研削工具11を回転させながら接近移動させる。これにより、研削工具11の研削面12を元板ガラス1aの第一及び第二の部分P1,P2に押し付けて研削する。

0056

このような研削加工が完了すると、図5(b)に示すように、元板ガラス1aの第一及び第二の部分P1,P2が、傾斜平面からなる第一及び第二の面取り部6a,7aに加工される。この研削加工は、元板ガラス1aの板厚方向中央部に位置する端面5aと、研削工具11の研削面12の底部との間に隙間Cが設けられた状態で進行する。そのため、この実施形態では、面取り工程で端面5aは未加工となる。なお、例えば、図4に示したような曲面からなる端面5aの場合、面取り工程で、面取り部6a,7aと端面5aを一緒に加工してもよい。

0057

ここで、面取り工程で使用する研削工具11としては、図6(a)に示すようにテーパ状の研削面13を有するものを使用することもできるし、図6(b)に示すように円盤状の研削面14を有するものを使用することもできる。このような研削工具11を使用する場合、第一の部分P1と第二の部分P2の研削加工を個別に行ってもよいし、研削工具11を上下二つ配置するなどして、第一の部分P1と第二部分P2の研削加工を同時に行ってもよい。

0058

この実施形態では、面取り工程は、エッチング処理を含む。図示は省略するが、エッチング処理は、元板ガラス1aの第一の主表面3a及び第二の主表面4aをマスキング等により保護した状態で、元板ガラス1aの端面5及び面取り部6a,7aを含む端面部をエッチング液に浸漬することにより行う。なお、エッチング処理は、元板ガラス1aの端面部にエッチング液を塗布又は噴霧することにより行ってもよい。また、エッチング処理は省略してもよい。

0059

この実施形態では、研磨工程において、図7に示すようなラップ研磨装置21を使用して、元板ガラス1aの第一及び第二の主表面3a,4aと端面5とを鏡面研磨(仕上げ加工)する。

0060

ラップ研磨装置21は、それぞれ同じ向きに回転駆動されるリングギア22及びサンギア23を有するキャリア装着部24と、キャリア装着部24を上下両側から挟んで互いに逆向きに回転駆動される上定盤25及び下定盤26とを備えている。

0061

キャリア装着部24には、リングギア22及びサンギア23の間に配置され、両ギア22,23と噛み合う複数のキャリア27が装着されている。各々のキャリア27には、元板ガラス1aを保持するための複数の円形状のホール28が設けられている。ホール28は板ガラス1aよりも僅かに大きい。各々のキャリア27は、リングギア22及びサンギア23を回転駆動することにより、各々のキャリア27の中心軸xを中心に自転しながらサンギア23を中心として公転する。

0062

図7及び図8に示すように、上定盤25及び下定盤26には、キャリア27に対向する側にそれぞれ研磨パッド25a,26aが設けられている。上定盤25の研磨パッド25aと下定盤26の研磨パッド26aの間には、砥粒を含むスラリーが供給される。

0063

そして、上記のようなキャリア27の自転と公転を伴う遊星歯車運動により、キャリア27に保持された複数の元板ガラス1aの両主表面3a,4aが上下定盤25,26の研磨パッド25a,26aによって鏡面研磨される。

0064

図8に示すように、この実施形態では、キャリア27のホール28の内周面にも研磨パッド28aが設けられている。そのため、キャリア27の遊星歯車運動によって、ホール28内で元板ガラス1aがランダムに回転することにより、元板ガラス1aの端面5aもホール28の研磨パッド28aによって鏡面研磨される。これにより、エッチング面からなる端面5aが鏡面に加工される。この過程で、上定盤25の研磨パッド25a、下定盤26の研磨パッド26a及びホール28の研磨パッド28aは、元板ガラス1aの面取り部6a,7aには接触しない。したがって、面取り部6a,7aは、研磨工程で鏡面研磨されることなく、非鏡面(この実施形態ではエッチング面)に保たれる。

0065

この実施形態では、円盤状の板ガラス1の製造方法は、面取り工程の前にノッチ形成工程を更に備えている。図示は省略するが、ノッチ形成工程では、元板ガラス1aの周縁部の一部にノッチを形成する。ノッチは、例えば、元板ガラス1aの周縁部の所定位置に、例えば切削、研削又はレーザ加工により形成される。ノッチは、元板ガラス1aの周縁部から内側に窪んだ状態であるので、上記の研磨工程で、上定盤25の研磨パッド25a、下定盤26の研磨パッド26a及びホール28の研磨パッド28aと接触しない。したがって、ノッチは、研磨工程で鏡面研磨されることなく、非鏡面(この実施形態ではエッチング面)に保たれる。

0066

以上のように元板ガラス1aを加工することにより、端面5が鏡面をなし、かつ、第一及び第二の面取り部6,7が鏡面よりも粗い非鏡面をなす板ガラス1が製造される。

0067

なお、本発明は、上記の実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。

0068

上記の実施形態では、円盤状の板ガラスにおいて、切欠き部としてノッチを有する場合を説明したが、切欠き部は、オリエンテーションフラットと呼ばれる直線状のものであってもよい。

0069

上記の実施形態では、円盤状の板ガラスの製造方法において、研磨工程で元板ガラスの第一及び第二の主表面と端面を同時に鏡面研磨する場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、研磨工程で元板ガラスの端面のみを鏡面研磨してもよい。この場合、例えば、元板ガラスの端面のみにテープ往復移動させながら押し当てることで、端面の鏡面研磨を行ってもよい。ここで、テープは、少なくとも一方の面に研磨面を有するもので、研磨対象部分に押付けた際、研磨対象部分の表面に倣って変形可能な程度のフレキシブル性を有することが好ましい。テープの研磨面には、例えばアルミナ炭化ケイ素ダイヤモンドなど公知の材質の砥粒をテープの基体(PEなどの樹脂製フィルム)に固着したものが使用可能である。また、その粒度は、例えば300以上でかつ10000以内に設定され、好ましくは500以上でかつ3000以内に設定される。また、例えば、元板ガラスの端面のみに回転砥石を押し当てることで、端面の鏡面研磨を行ってもよい。

0070

上記の実施形態では、円盤状の板ガラスの製造方法において、研磨工程でノッチに鏡面研磨を施さず、ノッチを非鏡面のまま残す場合を説明したが、研磨工程でノッチに鏡面研磨を施してもよい。この場合、ノッチに対して上記のテープ研磨を施すことが好ましい。

0071

上記の実施形態では、円盤状の板ガラスの製造方法において、研磨工程の前に面取り工程を行う場合を説明したが、研磨工程の後に面取り工程を行ってもよい。この場合、例えば、面取り部を有さない元板ガラスの端面部全体を鏡面研磨(仕上げ加工)した後に、板厚方向中央部に位置する端面を除く部分に研削などの機械加工により面取り部を粗加工するようにしてもよい。また、例えば、予め面取り部を有する元板ガラスの端面部全体を鏡面研磨した後に、面取り部に対応する部分のみに粗面化処理を施して面取り部を粗加工するようにしてもよい。

0072

1円盤状の板ガラス
1a 円盤状の元板ガラス
2ノッチ
3 第一の主表面
4 第二の主表面
5 端面
6 第一の面取り部
7 第二の面取り部
11研削工具
12研削面
21ラップ研磨装置
22リングギア
23サンギア
24キャリア装着部
25上定盤
25a研磨パッド
26下定盤
26a 研磨パッド
27 キャリア
28ホール
28a 研磨パッド

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