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技術 車両用シートパッドの製造方法

出願人 株式会社イノアックコーポレーション
発明者 松本真人
出願日 2016年7月19日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-141664
公開日 2018年1月25日 (2年9ヶ月経過) 公開番号 2018-011647
状態 特許登録済
技術分野 マットレス,及びいす,ベッドに関するその他
主要キーワード 取付け用溝 曲線溝 ノッチ形成用 金型分割線 座面部分 シール域 内縁部分 部分接合
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年1月25日)のものです。
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図面 (13)

課題

芯パッド表層パッド一体成形で、発泡原料の回り込みによる芯パッド裏面汚れを防止し、表皮取付け用の溝のバリ除去作業がない車両用シートパッド及びその製造方法の提供。

解決手段

側壁から外方へ向けて出っ張る鍔部を有する芯パッド2を上型にセットし、下型キャビティ面軟質ポリウレタン発泡原料注入すると共に、鍔部先端側の外鍔部23を上型と下型間に介在させて型閉じすることにより、乗員が当接する表層パッド4の意匠面4a側に受け面部分41を形成すると共に鍔部の下縁部分42aと接した下縁部分接合部221を起点に外鍔部23が延出する状態で、意匠面4a側と反対の内面側が芯パッド2の表面に接合一体発泡成形されたシートパッドPを脱型し、シートパッドPから下縁部分接合部221沿いに設けたミシン目27又はVノッチに従って外鍔部23を取り除く。

概要

背景

自動車等の車両用座席シート座部背もたれを構成するシートパッドは、従来、快適なクッション性が得られるよう軟質ポリウレタン発泡成形体で造られてきた。ただ近年になり、その一部をビーズ発泡成形体等に担わせて、車両の軽量化に応え動きがある。ビーズ発泡成形体と軟質ポリウレタン発泡成形体とを別体成形した後、両者を重ね合わせてシートパッドにする製法もあるが、斯かる場合、重ね合わせ面より異音が発生する。そこで、ビーズ発泡成形体をインサート品にして軟質ポリウレタン発泡成形体を発泡成形する発明が提案されている(例えば特許文献1,2)。

概要

芯パッド表層パッド一体成形で、発泡原料の回り込みによる芯パッド裏面汚れを防止し、表皮取付け用の溝のバリ除去作業がない車両用シートパッド及びその製造方法の提供。側壁から外方へ向けて出っ張る鍔部を有する芯パッド2を上型にセットし、下型キャビティ面軟質ポリウレタン発泡原料注入すると共に、鍔部先端側の外鍔部23を上型と下型間に介在させて型閉じすることにより、乗員が当接する表層パッド4の意匠面4a側に受け面部分41を形成すると共に鍔部の下縁部分42aと接した下縁部分接合部221を起点に外鍔部23が延出する状態で、意匠面4a側と反対の内面側が芯パッド2の表面に接合一体発泡成形されたシートパッドPを脱型し、シートパッドPから下縁部分接合部221沿いに設けたミシン目27又はVノッチに従って外鍔部23を取り除く。

目的

本発明は、上記問題を解決するもので、芯パッドとの表層パッドの一体成形で、発泡原料が裏面側へ回り込まないようにして芯パッド裏面側を汚さず、加えて、表皮取付け用の溝のバリ除去作業がない車両用シートパッドの製造方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも乗員が当接する側の受け面部分を軟質ポリウレタン発泡成形体表層パッドで形成した車両用シートパッドの製造方法において、ビーズ発泡成形体であって、側壁から外方へ向けて出っ張る鍔部を有する芯パッド上型にセットし、次に、下型キャビティ面発泡原料注入すると共に、前記鍔部先端側の外鍔部を上型と下型間に介在させて型閉じし、続いて、意匠面側に前記受け面部分を形成すると共に、該鍔部の前記表層パッドに係る意匠面側の下縁部分と接した下縁部分接合部からここを起点に前記外鍔部が延出する状態にして、前記意匠面側と反対の内面側が前記芯パッドの表面に接合一体化した表層パッドを発泡成形し、脱型後、前記外鍔部を有するシートパッドから、前記下縁部分接合部沿いに設けたミシン目又はVノッチに従って、前記外鍔部を取除いていくことを特徴とする車両用シートパッドの製造方法。

請求項2

前記ミシン目又はVノッチが、前記芯パッドの側壁を取り囲むように周回して、前記鍔部に形成されている請求項1記載の車両用シートパッドの製造方法。

請求項3

前記Vノッチが、前記外鍔部を上型と下型間に介在させて型閉じするのに伴い、該上型又は該下型に設けたによって形成された請求項1記載の車両用シートパッドの製造方法。

請求項4

前記ビーズ発泡成形体が発泡ポリプロピレン発泡スチロール、又はこれらの一方を少なくとも含む成形体である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用シートパッドの製造方法。

請求項5

前記芯パッドの表面側から裏面側へ貫通する透孔が設けられ、前記型閉じ後、意匠面側に前記受け面部分を形成すると共に、該透孔内を埋める軟質ポリウレタン発泡成形部を形成して、前記意匠面側と反対の内面側が前記芯パッドの表面に接合一体化した表層パッドを発泡成形する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用シートパッドの製造方法。

技術分野

0001

本発明は、車両用座席シートを構成する車両用シートパッドの製造方法に関する。

背景技術

0002

自動車等の車両用座席シートの座部背もたれを構成するシートパッドは、従来、快適なクッション性が得られるよう軟質ポリウレタン発泡成形体で造られてきた。ただ近年になり、その一部をビーズ発泡成形体等に担わせて、車両の軽量化に応え動きがある。ビーズ発泡成形体と軟質ポリウレタン発泡成形体とを別体成形した後、両者を重ね合わせてシートパッドにする製法もあるが、斯かる場合、重ね合わせ面より異音が発生する。そこで、ビーズ発泡成形体をインサート品にして軟質ポリウレタン発泡成形体を発泡成形する発明が提案されている(例えば特許文献1,2)。

0003

特許第3474571号公報
特開平9−70330号公報

先行技術

0004

特許文献1の座席体や特許文献2のポリウレタン発泡体で形成される上層が、本発明の表層パッドに該当し、また特許文献1の比較的高密度硬質フォームで成形したフレーム要素や特許文献2のポリスチロール発泡体で形成される下層が、本発明の芯パッドに該当している。

発明が解決しようとする課題

0005

しかるに、特許文献1の発明は、「フレーム及び骨盤支持要素104が成形されたら、図6に示すよう、各車両固定手段112の固定部分132が金型に設けられたすき間140中に受け入れられるように、これを観音開き金型136の空所134の中に納める。」としており、その後、発泡原料注入型閉じ、座席体の発泡成形へと進むが、型からフレームが浮き上がると、フレーム裏面へ発泡原料が回り込む問題がある。特許文献2も、図1に示す層状異硬度パッドの形状から、上層の発泡成形時にフレーム裏面へ発泡原料が回り込む虞がある。
また、最近のシートパッドは、特開2015-173786号の段落0018に記載のごとく「裏層パッド(本発明でいう芯パッド)…の裏面には、係止部22gが凹設されている。」とあるように、該係止部(本発明でいう表皮取付け用の溝)が設けられており、芯パッドが型から浮き上がると、そこに発泡原料が回り込む。「係止部22gは、裏層パッド022の裏面の外周部に沿って複数設けられている。」ことから、表層パッドの発泡成形で、発泡原料が裏面側に回り込むと、簡単に係止部の溝に入り込んでしまう。その結果、いくつもある溝にそれぞれ入り込んだ面倒なバリ除去作業が必要になる。

0006

本発明は、上記問題を解決するもので、芯パッドとの表層パッドの一体成形で、発泡原料が裏面側へ回り込まないようにして芯パッド裏面側を汚さず、加えて、表皮取付け用の溝のバリ除去作業がない車両用シートパッドの製造方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、少なくとも乗員が当接する側の受け面部分を軟質ポリウレタン発泡成形体の表層パッドで形成した車両用シートパッドの製造方法において、ビーズ発泡成形体であって、側壁から外方へ向けて出っ張る鍔部を有する芯パッドを上型にセットし、次に、下型キャビティ面に発泡原料を注入すると共に、前記鍔部先端側の外鍔部を上型と下型間に介在させて型閉じし、続いて、意匠面側に前記受け面部分を形成すると共に、該鍔部の前記表層パッドに係る意匠面側の下縁部分と接した下縁部分接合部からここを起点に前記外鍔部が延出する状態にして、前記意匠面側と反対の内面側が前記芯パッドの表面に接合一体化した表層パッドを発泡成形し、脱型後、前記外鍔部を有するシートパッドから、前記下縁部分接合部沿いに設けたミシン目又はVノッチに従って、前記外鍔部を取除いていくことを特徴とする車両用シートパッドの製造方法にある。
ここで、本発明でいう「ビーズ発泡成形体」とは、いわゆるビーズ発泡法(特許第4855138号,特開2015-101620号,特開2013-22911号,特開2011-105879号等)によって得られた発泡成形体で、ペレット発泡剤含浸したビーズ予備発泡成形し、その後の型内発泡成形によって成形されている発泡成形体をいう。ビーズ発泡法は単にビーズ法もいう。
請求項2の発明たる車両用シートパッドの製造方法は、請求項1で、ミシン目又はVノッチが、前記芯パッドの側壁を取り囲むように周回して、前記鍔部に形成されていることを特徴とする。請求項3の発明たる車両用シートパッドの製造方法は、請求項1で、Vノッチが、前記外鍔部を上型と下型間に介在させて型閉じするのに伴い、該上型又は該下型に設けたによって形成されたことを特徴とする。請求項4の発明たる車両用シートパッドの製造方法は、請求項1〜3で、ビーズ発泡成形体が発泡ポリプロピレン発泡スチロール、又はこれらの一方を少なくとも含む成形体であることを特徴とする。請求項5の発明たる車両用シートパッドの製造方法は、請求項1〜4で、芯パッドの表面側から裏面側へ貫通する透孔が設けられ、前記型閉じ後、意匠面側に前記受け面部分を形成すると共に、該透孔内を埋める軟質ポリウレタン発泡成形部を形成して、前記意匠面側と反対の内面側が前記芯パッドの表面に接合一体化した表層パッドを発泡成形することを特徴とする。

発明の効果

0008

本発明の車両用シートパッドの製造方法は、上型と下型間に外鍔部を介在させて型閉じし、しかる後、表層パッドを発泡成形する。その結果、芯パッドとの表層パッドの一体成形で、発泡原料が裏面側へ回り込めなくなり、型裏面側を汚さない。発泡原料が型裏面側へ回り込まないので、表皮取付け用の溝に発泡原料が入り込まず、そのバリ除去作業はなくなる。さらに、上型と下型間に外鍔部を介在させて型閉じするので、外鍔部自体がシール材役割をして、ウレタン漏れによるパーティングラインのバリを除去する作業も発生しない。しかも、こうした品質向上,作業性向上に貢献した外鍔部は、下縁部分接合部沿いに設けたミシン目又はVノッチに従って簡便に取除くことができるので、手間がかからず、シートパッドの外観形状に支障がないなど優れた効果を発揮する。

図面の簡単な説明

0009

本発明のシートパッドの製造方法の一形態で、外鍔付きシートパッドの斜視図と、ここから外鍔部を取除いたシートパッドの斜視図である。
裏面側から見た芯パッドの斜視図である。
図2代わる他態様の芯パッドの斜視図である。
開状態の上型に芯パッドをセットする断面図である。
型開状態の下型に発泡原料を注入する断面図である。
型閉じした断面図である。
芯パッドと一体の表層パッドを発泡成形した断面である。
他態様の芯パッドと一体の表層パッドを発泡成形した部分断面図である。
図3の芯パッドと一体の表層パッドを発泡成形した部分断面図である。
脱型した図9の外鍔付きシートパッドの斜視図と、ここから外鍔部を取除いたシートパッドの斜視図である。
他態様の楔を設けた発泡成形型を型開状態にして発泡原料を注入する断面図である。
図11の後、型閉じした断面図である。

実施例

0010

以下、本発明に係る車両用シートパッド(以下、単に「シートパッド」ともいう。)の製造方法について詳述する。図1図12は本発明の一形態で、図1は外鍔付きシートパッドの斜視図及びシートパッドの斜視図、図2は裏面側から見た芯パッドの斜視図、図3図2に代わる他態様の芯パッドの斜視図、図4は型開状態の上型に芯パッドをセットする断面図、図5は型開状態の下型に発泡原料を注入する断面図、図6は型閉じした断面図、図7は芯パッドと一体の表層パッドを発泡成形した断面図、図8は他態様の芯パッドと一体の表層パッドを発泡成形した部分断面図、図9図3の芯パッドと一体の表層パッドを発泡成形した部分断面図、図10は脱型した図9の外鍔付きシートパッドの斜視図及びシートパッドの斜視図、図11は他態様の楔を設けた発泡成形型を型開状態にして発泡原料を注入する断面図、図12図11の後、型閉じした断面図を示す。
各図は図面を判り易くするため発明要部の鍔部22,外鍔部23,ミシン目27,楔88を強調図示し、また本発明と直接関係しない部分を省略する。図2,図3以外の芯パッド2は断面表示ハッチングを省く。

0011

車両用シートパッドの製造方法は、少なくとも乗員が当接する側の受け面部分41を軟質ポリウレタン発泡成形体で形成し、該軟質ポリウレタン発泡成形体の表層パッド4の発泡成形で、内面4b側を軽量の芯パッド2に接合一体化させる製法である(図7)。シートパッドPは、車両用座席シートの座部や背もたれに使用される。ここでは、図1に示す車両後部座席座部用クッションパッドPに適用する。図1の車両設置状態にあるクッションパッドPは紙面の右斜め上方車両前方、左斜め下方車両後方紙面上方が上方、紙面下方が下方である。本発明でいう上方、下方もこれにならう。
表層パッド4の発泡成形に先立ち、芯パッド2,発泡成形型7が用意される。

0012

芯パッド2は、その側壁21に、外鍔部23を先端に有する鍔部22を備えて、表層パッド4の発泡成形で、該表層パッド4に表面2a側が覆われて一体化する芯部材である(図2図7)。クッションパッドPの下半部を形成し、側壁21の下部で外方へ向けて出っ張る鍔部22が先端部に外鍔部23を有する芯パッド2になっている。本実施形態の芯パッド2は、図2のごとく鍔部22、さらに外鍔部23が芯パッド2の側壁21を取り囲むよう周回形成されている。芯パッド2の側壁21を周回して該側壁21から外方に延出した鍔部22において、外鍔部23は、表層パッド4に係る意匠面側の下縁部分42aと接する下縁部分接合部221を起点に、ここから図7のごとく水平外方へ張り出している。そして、ミシン目27が鍔部22の幅方向中間点にして外鍔部23の根元部分に設けられる。下縁部分接合部221のきわで、側壁21を周回して取り囲むようにしてミシン目27が曲線ドット状に形成される。外鍔部23はミシン目27に沿って芯パッド2の本体から切り離しが容易に造られている。
ここで、芯パッド2の「表面側」は図2でいえば紙面の裏面側で、車両に取付け姿態にある図1のクッションパッドPでは「表面側」となる。表層パッド4の「意匠面側」も、車両に取付け姿態にある図1のクッションパッドPでいえば、紙面の「表面側」となり、同じ意である。文言使い分けて部位を特定し易くしている。

0013

芯パッド2は、見掛け密度が前記軟質ポリウレタン発泡成形体よりも小のビーズ発泡成形体である。芯パッド2は、塊状のビーズ発泡成形体である。表層パッド4を形成する軟質ポリウレタン発泡成形体の見掛け密度よりも見掛け密度が小のビーズ発泡成形体で構成し、クッションパッドの裏面側に配される芯部材である。芯パッド2と表層パッド4との密度比較は、発泡前の素材の密度でなく、発泡後の見掛け密度で比較する。
芯パッド2のビーズ発泡成形体は、見掛け密度が表層パッド4を形成する軟質ポリウレタン発泡成形体の見掛け密度よりも小さければ充足するが、非通気性の発泡ポリプロピレン、発泡スチロール、又はこれらの一方を少なくとも含む成形体であるのがより好ましい。例えばビーズ法発泡スチロールの発泡スチロールの成形体は、気泡が内部に密閉されたビーズ発泡成形体となっており、且つ体積の大部分が気体で軽量にして、その見掛け密度を軟質ポリウレタン発泡成形体の見掛け密度よりも小さくできる。ビーズ法発泡ポリプロピレンの発泡ポリプロピレンも発泡スチロールに酷似し、気泡が内部に密閉されたビーズ発泡成形体にして芯パッド2の材料として機能的に優れ、且つその見掛け密度を小さくできる。本実施形態の芯パッド2も発泡ポリプロピレンを用いる。発泡ポリプロピレンは、発泡スチロールよりも弾力があり、表層パッド4の発泡成形で、外鍔部23がガスケットとしてシール機能を発揮でき、またクッション性が求められるシートパッドP用芯パッド2の構成材としてより好ましくなっている。

0014

芯パッド2は、図8のように芯パッド2の外周縁寄りに、表面2a側から裏面2b側へ貫通する透孔24を設けるのが好ましく、さらに図9のように透孔24の芯パッド2の裏面2b側部分の孔径を拡径して大きな孔径の窪み241を設けるのがより好ましい。表層パッド4と芯パッド2の接合一体化を強めるからである(詳細後述)。符号29は表皮取付け用の溝を示す。

0015

発泡成形型7は、図5ごとくの分割型で、下型8と上型9は開閉可能に接続されている。図6のごとく型閉じすると、全体が椀状にへこんで受け面部分41の意匠面を形成する下型キャビティ面81と、全体が平坦な芯パッド2の裏面2bに合わせた上型キャビティ面91とで、クッションパッドPのキャビティCをつくる。上型9と下型8間に外鍔部23を介在させて型閉じする発泡成形型7になっている。型閉じに伴い、外鍔部表面23aが下型型面89に当接し、また外鍔部裏面23bが上型型面99に当接して、下型型面89と上型型面99とで外鍔部23を全周に亘って挟着する。
尚、図4図9の発泡成形型7は、車両設置状態に在る図1のクッションパッドと上下が逆の姿態で、該クッションパッドたる芯パッド2と一体の表層パッド4を造る型構造になっている。

0016

前記発泡成形型7、芯パッド2を用いて、シートパッドPが例えば次のように製造される。
まず、発泡成形型7を図4の型開状態とする。この型開状態下、芯パッド2を上型9にセットする。芯パッド2の鍔部22に係る外鍔部23を上型型面99に当て、残りの基端部側の鍔部22及び芯パッド裏面2bを上型キャビティ面91に当接させて、セットする。

0017

次に、下型キャビティ面81に発泡原料gを注入すると共に、前記鍔部22先端側の外鍔部23を上型9と下型8間に介在させて型閉じする。
椀状にへこむ下型型面89上に、注入ノズルNL等を使用して表層パッド4用発泡原料g(軟質ポリウレタン発泡成形体用原料)を所定量注入する(図5)。続いて、上型9を作動させ型閉じする(図6)。外鍔部23が下型型面89に当接するように上型9と下型8間に外鍔部23を介在させて型閉じする。既述のごとく鍔部22及び外鍔部23が芯パッド2の側壁21に対して周回して取り囲むように形成されており、上型9と下型8間に、側壁21を周回する該外鍔部23を、その全周に亘って介在させる。上型9と下型8が、板状外鍔部23の両板面を確実に挟んで、挟着シールする。上型9と下型8との型閉じで、芯パッド2がインサートセットされたクッションパッド用キャビティCができる。尚、本実施形態は発泡原料gの注入後に型閉じしたが、型閉じした後、発泡原料gを注入することもできる。

0018

型閉じ後、主工程の発泡成形に移る。意匠面4a側に着座乗員の受け面部分41(ここでは「座面部分」)を有する、軟質ポリウレタン発泡成形体からなる表層パッド4を発泡成形する。意匠面4a側に受け面部分41を形成すると共に、下型型面89と上型型面99とで外鍔部23を挟着シールしたまま、内面4b側が芯パッド2の表面2aに接合一体化した表層パッド4を発泡成形する。かくして、発泡成形過程で、下型キャビティ面81側の発泡原料gが、挟着シールされた外鍔部23を乗り越えて上型キャビティ面91側へ入り込むことはない。
型閉じ状態を所定時間維持し、表層パッド4の受け面部分41を形成すると共に、キャビティC内に在る鍔部22に表層パッド4の下縁部分42が達し、側壁21をパッド側面43が覆う。そして、表層パッド4に係る意匠面側の下縁部分42aに接する下縁部分接合部221からここを起点に外方に外鍔部23が露出状態にして、意匠面4a側と反対の内面4b側が芯パッド2の表面2aに接合一体化した表層パッド4を発泡成形する(図7)。

0019

ここで、芯パッド2に、芯パッド表面2a側から裏面2b側へ貫通する透孔24を設けていると(図8)、型閉じ後の発泡成形で、発泡原料gは、乗員が当接する側の受け面部分41を有する表層パッド本体用キャビティCを埋めるように上昇する過程で、透孔24内へと進出する。表層パッド4の発泡成形過程で、受け面部分41を形成すると共に該透孔24内を埋める軟質ポリウレタン発泡成形部44を形成して、内面4b側が芯パッド2の表面2aに接合一体化した表層パッド4を発泡成形する。さらに、裏面側透孔24を拡径して窪み241を設けていると(図9)、透孔24及び窪み241内を埋めて軟質ポリウレタン発泡成形部441を形成し、芯パッド2にさらに接合強化させた軟質ポリウレタン発泡成形体の表層パッド4を造る。

0020

表層パッド4の発泡成形を終え、脱型すれば、芯パッド2と表層パッド4が一体となった外鍔部23を有するクッションパッドPが得られる(図1)。この外鍔部23を有するクッションパッドPは、芯パッド2を埋設一体化して発泡成形された表層パッド4にして、外鍔部23を設けたことによって芯パッド裏面2bにバリが出ない。
しかし、このまま表皮を被せてシートクッションにしようとしても、側壁21から張り出す外鍔部23が邪魔をする。
そこで、本発明は外鍔部23を有するシートパッドPから役目を終えた該外鍔部23を簡便除去する(図1)。既述のごとく、芯パッド2には予め外鍔部23の根元部分にミシン目27が設けられている。脱型後、外鍔部23を有するシートパッドPから、下縁部分接合部221沿いに設けたミシン目27に従って、該外鍔部23を取除く。図1の下方に示す外鍔部23を有するシートパッドPから、外鍔部23をミシン目27で切り取ることによって、同図上方に示す所望のシートパッドPが出来上がる。
符号211は側壁内縁部分、符号25は座部形成用基部、符号26はバックレストとの合せ部用隆起部、符号4Aはメイン部、符号4Bはサイド部、符号4Dは斜面、符号4Eはバックレストとの合わせ部、符号43fは車両前方側パッド側面、符号43rは車両後方側パッド側面、符号49は吊溝で、符号491は縦溝、符号492は横溝、符号84は吊溝用隆起部を示す。

0021

図10図12に他態様、別態様のシートパッドの製造方法を示す。図10図1に対応する外鍔付きシートパッド及びシートパッドで、図2の芯パッド2を用いた場合と同様に、図3の芯パッド2を用いて、外鍔部23を有するシートパッドPを製造し、その後、外鍔部23を取除いてシートパッドPとする。図2のミシン目27に代わって、図3ごとくのVノッチ28が設けられている。Vノッチ28が下縁部分接合部221のきわで、側壁21を周回して取り囲むようにライン状に形成されている。外鍔部23はVノッチ28に沿って芯パッド2から切り離しが容易に造られている。Vノッチ28は、外鍔部表面23aに設けたが、外鍔部裏面23bでもよいし双方に設けてもよい。

0022

また、図11,図12のような別態様のシートパッドPの製造方法を採用できる。ここでは、図2図3のようなミシン目27やVノッチ28がない芯パッド2を、そのまま上型9にセットし、その後の型閉じでVノッチ28を形成する。Vノッチ28が、外鍔部23を上型9と下型8間に介在させて型閉じするのに伴い、該上型9又は該下型8に設けた楔88によって形成される。図11のごとく下型型面89にVノッチ形成用の楔88が設けられている。型閉じに伴って、上型9にセットした芯パッド2の鍔部22に、図12のごとく楔88が食い込んでVノッチ28を形成する。図3と同じように、Vノッチ28が下縁部分接合部221のきわで、側壁21を取り囲むように曲線溝状に周回形成される。Vノッチ形成用楔88は、下型型面89に設けたが、上型型面99に設けてもよいし双方に設けてもよい。
他の構成は図4図9で述べた本実施形態と同様であり、脱型後、外鍔部23を有するシートパッドPから、下縁部分接合部221沿いに設けたVノッチ28に従って、該外鍔部23を取除いて所望のシートパッドPを得る。

0023

(3)効果
このように構成した車両用シートパッドの製造方法は、芯パッド2と表層パッド4とを備えて、芯パッド2が軟質ポリウレタン発泡成形体の見掛け密度よりも見掛け密度が小のビーズ発泡成形体で形成されるので、軽量化が進む。それでいて、軟質ポリウレタン発泡成形体で構成された表層パッド4の意匠面4a側に、着座乗員との受け面部分41が設けられているので、クッション性等の快適性は確保される。
また、単に表層パッド4と芯パッド2を重ねてシートパッドPにするのでなく、表層パッド4がこれを形成する発泡成形で芯パッド2を埋設一体化しているので、乗員の使用時に重ね合わせ面がずれて、異音が発生するといった事態にはならない。

0024

そして、芯パッド2の側壁21に備えた外鍔部23を下型型面89に当接させて、上型9と下型8間に該外鍔部23を介在させて型閉じするので、その後の表層パッド4の発泡成形で、発泡原料gが芯パッド裏面2b側へ回り込まない。外鍔部23が芯パッド2の側壁21に対して周回して取り囲むように形成されていると、下型型面89と上型型面99とで外鍔部23をその全周に亘って挟着シールし、外鍔部23の部位をキャビティC外へ出したままで表層パッド4の成形を行えるので、キャビティC内の発泡原料gは挟着シール域遮断され、芯パッド裏面2bへ行き着くことはない。芯パッド裏面2bの外周に沿って表皮取付け用の溝29が設けられていても、該溝29に発泡原料gが入り込むことがない。したがって、表層パッド4の成形後に、溝29に入り込んだ発泡原料gの硬化物を取除くといった作業をしなくて済む。

0025

また、芯パッド裏面2b側を汚さず、さらに表皮取付け用溝29のバリ除去作業をなしにするのに役立った外鍔部23は、そのままにしておくとシートパッドPへ表皮を被せる際、都合悪いが、該外鍔部23は簡単に切り離せるので支障にならない。芯パッド2には予め下縁部分接合部221沿いにミシン目27又はVノッチ28を設けているので、表層パッド4の発泡成形後、ミシン目27又はVノッチ28に沿って外鍔部23をシートパッドPから簡単に取除くことができる。Vノッチ28に関しては、発泡成形型7にセットする段階の芯パッド2になくても、発泡成形型7にVノッチ形成用楔88を設けて、型閉じによりVノッチ28が形成されるようにしてもよい。斯かる場合、芯パッド2の製造コスト下げることができより好ましくなる。

0026

さらに、外鍔部23が芯パッド2の側壁21を周回して囲って水平外方へ張り出す板状鍔部22の先端部分に形成されると、表層パッド4の発泡成形の型閉じ時に、下型型面89と上型型面99とによる外鍔部23の挟着シールを円滑且つ確実になすことができる。外鍔部23は、芯パッド2のビーズ発泡成形体の一部として形成され、連続気泡タイプと異なり非通気性になっているので、発泡成形型7の型面挟着によって、発泡成形時に発泡原料gの型外への漏出を防ぐ。さらに外鍔部23は発泡成形体の一部で、適度の弾性を有しており、下型型面89と上型型面99とで外鍔部23を挟着シールする際、ガスケットを用いなくても該外鍔部23のみでシールできる。ビーズ発泡成形体からなる芯パッド2に外鍔部23を設けることが、表層パッド4の成形時に、外鍔部23の挟着だけで簡単にシールでき、発泡原料gの芯パッド裏面2b側への漏出防止に極めて理にかなった構成になっている。

0027

しかも、型閉じ時に、下型8と上型9間に外鍔部23が介在しており、下型型面89と上型型面99とが接触しないことから、表層パッド4の発泡成形で、クッションパッドPの外表面に見られる金型分割線のパーティングラインのすじ跡は発生しない。型閉じで型面同士が接触せず、パーティングラインがなく、バリも当然出ない。
バリ除去作業をしなくても、表層パッド4の発泡成形を終えたシートパッドPは、外鍔部23の部位が露出状態となる。バリ除去作業もなしでシートパッドPを製品化でき、低コスト化,作業性向上に貢献する。

0028

さらにいえば、透孔24を設けることで、表層パッド4の発泡成形で、芯パッド2の透孔24に充填される軟質ポリウレタン発泡成形部44にアンカー効果を発揮させ、表層パッド4とビーズ発泡成形体たる芯パッド2との一体化を強化できる。透孔24の裏面側の孔径を大きくした窪み241を設けると、該窪み241に充填される軟質ポリウレタン発泡成形部441がストッパになって、表層パッド4と芯パッド2との一体化が一層確実なものにできる。
かくのごとく、本車両用シートパッドの製造方法は、上述した種々の優れた効果を発揮し極めて有益である。

0029

尚、本発明においては前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。芯パッド2,鍔部22,外鍔部23,透孔24,窪み241,表層パッド4,軟質ポリウレタン発泡成形部44,441,発泡成形型7等の形状,大きさ,個数,材質等は用途に合わせて適宜選択できる。実施形態は座部用クッションパッドPにしたが、背もたれ用バックパッドにも適用できる。また、芯パッド2は、発泡ポリプロピレン、発泡スチロールからなるビーズ発泡成形体に限らず、例えば発泡ポリエチレンからなるビーズ発泡成形体であってもよい。

0030

2芯パッド
21側壁
22 鍔部
23外鍔部
24透孔
27ミシン目
28 Vノッチ
4表層パッド
41 受け面部分
42下縁部分(表層パッドの下縁部分)
44軟質ポリウレタン発泡成形部
8下型
88楔
9上型
Pシートパッド(クッションパッド)
g 発泡原料

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