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技術 ミシン、ファームウェアの起動管理方法およびプログラム

出願人 蛇の目ミシン工業株式会社
発明者 金剛猛小林信彦
出願日 2016年7月15日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-140361
公開日 2018年1月18日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2018-010573
状態 特許登録済
技術分野 自動刺繍;刺繍製品;タフト製品 ストアードプログラム ミシン・縫製
主要キーワード 優先順位付け処理 通信インターフェースモジュール センサ状態情報 基本ライブラリ 無線LAN通信モジュール 布ガイド 未ロード 制御対象モータ
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

ユーザが所望する機能を予測して、ロード順序を決定することにより、ユーザが感じロード時間の長さを解消する。

解決手段

予測される使用者使用態様に基づいて、格納部から前記機能モジュールをロードする順序を決定し、決定されたロード順序に従って、機能モジュールをロードする。そして、起動指示に基づいて、ロードした機能モジュールを起動する。こうすることによって、ユーザが所望する機能を予測して、ロード順序を決定することにより、ユーザが感じるロード時間の長さを解消する。

概要

背景

最近の高性能組み込みシステムでは、ほとんどの場合、プログラムコードがROM(Read Only Memory)に配置されており、電源投入時にRAM(Random Access Memory)にプログラムコードを転送して、RAM上で実行する形態となっている。

ミシンの場合も、上位機種では、高性能のCPUが用いられ、上記と同様に、RAM上にあるプログラムで動作するように設計されている(例えば、特許文献1参照。)。

ここで、RAMにプログラムコードを配置する理由は、プログラムコードが書き込まれたROMやF−ROM(フラッシュROM)が半導体の構造上の問題で、RAMに比べてアクセス時間が長くかかるためである。具体的には、ROMからCPUがその信号を読み込む時に、信号を確実に読み込むために、例えば、2クロックあるいは3クロックのウェイトを入れているためである。一方で、RAMの場合には、半導体の構造上、高速化が図れるため、ウェイトを設けない、あるいは、少しのウェイトでCPUが確実に信号を読み込むことができる。

ミシンをソフトウェアの観点で見てみると、通常縫い振幅および送り機構針棒上下動制御モジュール刺繍機構を取り付けた場合の刺繍縫い制御モジュール、USB通信無線LANなどの通信インターフェースモジュール静止画動画による説明書表示モジュール基本操作画面GUI操作画面などの複数個画面表示モジュール、刺繍データ編集モジュール、3D表示によるシミュレーションモジュールなど多岐にわたるソフトウェアモジュールから構成されている。

概要

ユーザが所望する機能を予測して、ロード順序を決定することにより、ユーザが感じロード時間の長さを解消する。予測される使用者使用態様に基づいて、格納部から前記機能モジュールをロードする順序を決定し、決定されたロード順序に従って、機能モジュールをロードする。そして、起動指示に基づいて、ロードした機能モジュールを起動する。こうすることによって、ユーザが所望する機能を予測して、ロード順序を決定することにより、ユーザが感じるロード時間の長さを解消する。

目的

本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、ユーザが所望する機能を予測して、ロード順序を決定することにより、ユーザが感じるロード時間の長さを解消するミシン、ファームウェア起動管理方法およびプログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

複数の機能モジュールを格納する格納部と、使用者使用態様に基づいて、前記格納部から前記機能モジュールをロードする順序を決定するロード順序決定部と、前記ロード順序決定部において決定されたロード順序に従って、前記機能モジュールをロードするロード部と、前記ロード部がロードした機能モジュールを起動する起動部と、を備えたことを特徴とするミシン

請求項2

前記ロード順序決定部で前記機能モジュールをロードする順序を決定する前に、ロードする前記機能モジュールを列記した起動工程表を作成する請求項1に記載のミシン。

請求項3

刺繍枠検出センサ部を備え、前記刺繍枠検出センサ部が、刺繍枠の取り付けを検知したときに、前記ロード順序決定部が前記複数の機能モジュールのうち刺繍縫いに関する機能モジュールの順序を最上位とすることを特徴とする請求項1または2に記載のミシン。

請求項4

刺繍ユニットセンサ部を備え、前記刺繍ユニットセンサ部が、刺繍ユニットの取り付けを検知したときに、前記ロード順序決定部が前記複数の機能モジュールのうち刺繍縫いに関する機能モジュールの順序を最上位とすることを特徴とする請求項1または2に記載のミシン。

請求項5

刺繍ユニットセンサ部を備え、前記刺繍ユニットセンサ部が、刺繍ユニットの取り付けを検知し、かつ該刺繍ユニットのアーム開状態を検知したときに、前記ロード順序決定部が前記複数の機能モジュールのうち刺繍縫いに関する機能モジュールの順序を最上位とすることを特徴とする請求項1または2に記載のミシン。

請求項6

刺繍ユニットセンサ部を備え、前記刺繍ユニットセンサ部が、刺繍ユニットの取り付けを検知できないときに、前記ロード順序決定部が前記複数の機能モジュールのうち通常縫いに関する機能モジュールの順序を最上位とすることを特徴とする請求項1または2に記載のミシン。

請求項7

前記使用者の操作履歴を記憶する操作履歴記憶部を備え、前記ロード順序決定部が、前記操作履歴記憶部に記憶されている前記使用者の操作履歴に関連する機能モジュールのロード順序を最上位とすることを特徴とする請求項1または2に記載のミシン。

請求項8

前記操作履歴記憶部に記憶された使用者の操作履歴に基づく重み付けにより、該使用者の操作内容についてのスコアを算出するスコア算出部を備え、前記スコア算出部で算出されたスコアに基づき、前記ロード順序決定部が前記操作履歴に関連する複数の機能モジュールのロード順序を決定することを特徴とする請求項7に記載のミシン。

請求項9

使用者が、機能モジュールのロードの要否を設定する設定部を備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のミシン。

請求項10

ファイル記憶装置を備え、前記ロード部が前記機能モジュールをロードした後に、前記ファイル記憶装置に記憶されたファイルに対応した機能モジュールをロードすることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のミシン。

請求項11

前記ロード部において、すべての前記機能モジュールのロードが完了する前に、前記使用者の操作があった場合に、前記使用者の操作に関連する機能モジュールが未ロードであるときは、現在行っているロードを中断し、前記使用者の操作に関連する機能モジュールをロードすることを特徴とする請求項1または2に記載のミシン。

請求項12

複数の機能モジュールを格納する格納部とロード順序決定部とロード部と起動部とを備えたミシンにおけるファームウェア起動管理方法であって、前記ロード順序決定部が、使用者の使用態様に基づいて、前記格納部から前記機能モジュールをロードする順序を決定する工程と、前記ロード部が、前記ロード順序決定部において決定されたロード順序に従って、前記機能モジュールをロードする工程と、前記起動部が、前記ロード部がロードした機能モジュールを起動する工程と、を備えたことを特徴とするファームウェアの起動管理方法。

請求項13

複数の機能モジュールを格納する格納部とロード順序決定部とロード部と起動部とを備えたミシンにおけるファームウェアの起動管理方法をミシンに実行させるためのプログラムであって、前記ロード順序決定部が、使用者の使用態様に基づいて、前記格納部から前記機能モジュールをロードする順序を決定する工程と、前記ロード部が、前記ロード順序決定部において決定されたロード順序に従って、前記機能モジュールをロードする工程と、前記起動部が、前記ロード部がロードした機能モジュールを起動する工程と、を備えたプログラム。

技術分野

0001

本発明は、ミシンファームウェア起動管理方法およびプログラムに関する。

背景技術

0002

最近の高性能組み込みシステムでは、ほとんどの場合、プログラムコードがROM(Read Only Memory)に配置されており、電源投入時にRAM(Random Access Memory)にプログラムコードを転送して、RAM上で実行する形態となっている。

0003

ミシンの場合も、上位機種では、高性能のCPUが用いられ、上記と同様に、RAM上にあるプログラムで動作するように設計されている(例えば、特許文献1参照。)。

0004

ここで、RAMにプログラムコードを配置する理由は、プログラムコードが書き込まれたROMやF−ROM(フラッシュROM)が半導体の構造上の問題で、RAMに比べてアクセス時間が長くかかるためである。具体的には、ROMからCPUがその信号を読み込む時に、信号を確実に読み込むために、例えば、2クロックあるいは3クロックのウェイトを入れているためである。一方で、RAMの場合には、半導体の構造上、高速化が図れるため、ウェイトを設けない、あるいは、少しのウェイトでCPUが確実に信号を読み込むことができる。

先行技術

0006

特開2012−164106号公報

発明が解決しようとする課題

0007

組込み機器の高機能化や高性能化に伴い、ファームウェアの規模も大きくなってきている。そのため、電源投入時やリセット後の起動時におけるROMからRAMへの転送時間(ロード時間)が長くなり、システム全体の起動時間に影響が出るという問題がある。

0008

こうした問題に対して、特許文献1に記載の技術では、起動時にROMに格納されたロードモジュール群の一つを選択し、選択したロードモジュール群から予め順序付けしておいた必要なロードモジュールをRAMに順番にロードする。そして、RAMへのロードが終了した時点でロードされたロードモジュールの起動を行う技術が開示されている。

0009

特許文献1に記載の技術では、ロード時間を考慮せずに、モジュールをロードする従前の方法に対して、選択したロードモジュール群からロード時間を考慮して、予め順序付けしておいた必要なロードモジュールをRAMに順番にロードを行うため、従前の方法に比べて、ロード時間の短縮化を期待できる。

0010

しかしながら、特許文献1に記載の技術は、あくまでも、選択したロードモジュール群の中で、ロード時間を考慮して、予め順序付けしておいた必要なロードモジュールをRAMに順番にロードを行うものであり、どのロードモジュール群を選択するのかという概念はない。つまり、組込み機器において、ユーザが所望する機能が何なのかを検知する思想がないため、ユーザにとっては、所望の機能を実行するためのロード時間を短縮することを必ずしも実現できないために、ロード時間が長いという不満を解消することができないという問題がある。

0011

そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、ユーザが所望する機能を予測して、ロード順序を決定することにより、ユーザが感じるロード時間の長さを解消するミシン、ファームウェアの起動管理方法およびプログラムを提供する。

課題を解決するための手段

0012

形態1;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、複数の機能モジュールを格納する格納部と、使用者使用態様に基づいて、前記格納部から前記機能モジュールをロードする順序を決定するロード順序決定部と、前記ロード順序決定部において決定されたロード順序に従って、前記機能モジュールをロードするロード部と、前記ロード部がロードした機能モジュールを起動する起動部と、を備えたことを特徴とするミシンを提案している。

0013

形態2;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記ロード順序決定部で前記機能モジュールをロードする順序を決定する前に、ロードする前記機能モジュールを列記した起動工程表を作成するミシンを提案している。

0014

形態3;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、刺繍枠検出センサ部を備え、前記刺繍枠検出センサ部が、刺繍枠の取り付けを検知したときに、前記ロード順序決定部が前記複数の機能モジュールのうち刺繍縫いに関する機能モジュールの順序を最上位とすることを特徴とするミシンを提案している。

0015

形態4;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、刺繍ユニットセンサ部を備え、前記刺繍ユニットセンサ部が、刺繍ユニットの取り付けを検知したときに、前記ロード順序決定部が前記複数の機能モジュールのうち刺繍縫いに関する機能モジュールの順序を最上位とするミシンを提案している。

0016

形態5;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、刺繍ユニットセンサ部を備え、前記刺繍ユニットセンサ部が、刺繍ユニットの取り付けを検知し、かつ該刺繍ユニットのアーム開状態を検知したときに、前記ロード順序決定部が前記複数の機能モジュールのうち刺繍縫いに関する機能モジュールの順序を最上位とすることを特徴とするミシンを提案している。

0017

形態6;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、刺繍ユニットセンサ部を備え、前記刺繍ユニットセンサ部が、刺繍ユニットの取り付けを検知できないときに、前記ロード順序決定部が前記複数の機能モジュールのうち通常縫いに関する機能モジュールの順序を最上位とすることを特徴とするミシンを提案している。

0018

形態7;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記使用者の操作履歴を記憶する操作履歴記憶部を備え、前記ロード順序決定部が、前記操作履歴記憶部に記憶されている前記使用者の操作履歴に基づいて、関連する機能モジュールのロード順序を最上位とするミシンを提案している。

0019

形態8;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記操作履歴記憶部に記憶された使用者の操作履歴に基づく重み付けにより、該使用者の操作内容についてのスコアを算出するスコア算出部を備え、前記スコア算出部で算出されたスコアに基づき、前記ロード順序決定部が前記操作履歴に関連する複数の機能モジュールのロード順序を決定することを特徴とするミシンを提案している。

0020

形態9;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、使用者が、機能モジュールのロードの要否を設定する設定部を備えることを特徴とするミシンを提案している。

0021

形態10;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、ファイル記憶装置を備え、前記ロード部が前記機能モジュールをロードした後に、前記ファイル記憶装置に記憶されたファイルに対応した機能モジュールをロードすることを特徴とするミシンを提案している。

0022

形態11;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記ロード部において、すべての前記機能モジュールのロードが完了する前に、前記使用者の操作があった場合に、前記使用者の操作に関連する機能モジュールが未ロードであるときは、現在行っているロードを中断し、前記使用者の操作に関連する機能モジュールをロードするミシンを提案している。

0023

形態12;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、複数の機能モジュールを格納する格納部とロード順序決定部とロード部と起動部とを備えたミシンにおけるファームウェアの起動管理方法であって、前記ロード順序決定部が、使用者の使用態様に基づいて、前記格納部から前記機能モジュールをロードする順序を決定する工程と、前記ロード部が、前記ロード順序決定部において決定されたロード順序に従って、前記機能モジュールをロードする工程と、前記起動部が、前記ロード部がロードした機能モジュールを起動する工程と、を備えたことを特徴とするファームウェアの起動管理方法を提案している。

0024

形態13;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、複数の機能モジュールを格納する格納部とロード順序決定部とロード部と起動部とを備えたミシンにおけるファームウェアの起動管理方法をミシンに実行させるためのプログラムであって、前記ロード順序決定部が、使用者の使用態様に基づいて、前記格納部から前記機能モジュールをロードする順序を決定する工程と、前記ロード部が、前記ロード順序決定部において決定されたロード順序に従って、前記機能モジュールをロードする工程と、前記起動部が、前記ロード部がロードした機能モジュールを起動する工程と、を備えたプログラムを提案している。

発明の効果

0025

本発明の1またはそれ以上の実施形態によれば、ユーザが所望する機能を予測して、ロード順序を決定することにより、ユーザが感じるロード時間の長さを解消するという効果がある。

図面の簡単な説明

0026

本発明の第1の実施形態に係るミシンのブロック図である。
本発明の第1の実施形態に係るミシンの電気的構成図である。
本発明の第1の実施形態に係るミシンの起動工程表作成のイメージを示す図である。
本発明の第1の実施形態に係るミシンの起動工程表作成の処理フローである。
本発明の第1の実施形態に係るミシンの電源投入時の処理フローである。
本発明の第1の実施形態に係るミシンの操作受付の処理フローである。
本発明の第2の実施形態に係るミシンの起動工程表作成のイメージを示す図である。
本発明の第2の実施形態に係るミシンの起動工程表作成の処理フローである。
本発明の第2の実施形態に係るミシンの操作優先順位付けの処理フローである。
本発明の第2の実施形態に係るミシンの電源投入時の処理フローである。
本発明の第3の実施形態に係るミシンの起動工程表作成のイメージを示す図ある。
本発明の第3の実施形態に係るミシンの起動工程表作成の処理フローである。
本発明の第3の実施形態に係るミシンの電源投入時の処理フローである。

実施例

0027

以下、本発明の実施形態について、図面を用いて、詳細に説明する。

0028

<第1の実施形態>
図1から図6を用いて、第1の実施形態に係るミシンについて説明する。

0029

<ミシンの構成>
図1に示すように、本実施形態に係るミシンは、CPU101と、ROM102と、RAM103と、操作画面104と、GUI画面105と、タクトスイッチ106と、センサ110と、USB通信装置130と、無線LAN通信装置140と、ファイル記憶装置150と、ミシンモータ制御装置160と、振幅・送りモータ制御装置170と、X−Yモータ制御装置180とから構成されている。

0030

CPU101は、制御プログラムにしたがって、ミシン全体の動作を制御する。また、外部入出力装置を介して様々なデバイスに接続されている。ROM102およびRAM103は、機能モジュールを格納する格納部として機能する。ROM102には、ブートプログラム、OSと基本ライブラリ、縫い制御モジュール、基本操作画面モジュール、拡張操作画面モジュール、通常縫い(ユーティリティ、用途選択)モジュール、刺繍縫い(模様編集)モジュール、刺繍縫い(3Dシミュレーション)モジュール、USB通信モジュール(プロトコル)、無線LAN通信モジュール(TCP/IPプロトコル)、静止画像表示モジュール、動画データ再生モジュール、セルフチェックモジュール等の様々な機能モジュールが格納されている。

0031

RAM103には、ROM102から読み込まれた、例えば、OSと基本ライブラリ、縫い制御モジュール、基本操作画面モジュール、刺繍縫い(模様編集)モジュール、無線LAN通信モジュール(TCP/IPプロトコル)、動画データ再生モジュール等の様々な機能モジュールが格納されている。

0032

操作画面104は、タッチパネル1と対になっており、ミシンの基本的な操作や直線、ジグザグ模様などの使用頻度の高い模様がワンタッチで選択できるようになっている。また、縫い動作に関する案内の表示や警告メッセージなどを表示する。

0033

GUI画面105は、タッチパネル2と対になっており、高解像度で大画面の液晶表示で、刺繍模様を描画して編集作業を行ったり、刺繍模様の運針シミュレーション表示したりする。また、通常縫いのユーティリティ模様の選択や使用目的をミシンからの設問答えることによって模様を選ぶ用途選択機能などの表示のために使用される。

0034

タクトスイッチ106には、ミシンのスター卜/ストップ返し縫い止め縫い、針棒の上下、糸切り、自動糸通しの指示を行うボタンが集められている。センサ110は、刺繍枠検出センサ、刺繍ユニットセンサとから構成されている。

0035

USB通信装置130は、USBターゲットコントローラから構成され、パソコンなどのコンピュータUSBケーブルで接続し、データの送受信を行う。無線LAN通信装置140は、外部にある無線LANアクセスポイントなどと無線接続し、他のネットワーク機器通信したり、公衆回線を通じてインターネットに接続する。

0036

ファイル記憶装置150は、大容量のフラッシュメモリーで構成されており、ファイルシステムによって刺繍データや画像データあるいは動画データなど各種データがファイルとして保存されている。

0037

ミシンモータ制御装置160は、CPU101からの指令によってミシンモータを回転し、針棒の上下運動により縫い目を形成する。振幅・送りモータ制御装置170は、CPU101からの指令に基づいて、振幅モータを駆動し、針棒を振ることにより、ジグザグの動きをし、送りモータを駆動することにより、布の送り量あるいは前後の方向を制御する。ミシンモータと振幅・送りモータにより縫い機構が制御され、直線やジグザグあるいは具象模様の縫い目を形成する。

0038

X−Yモータ制御装置180は、CPU101からの指令に基づいて、Xモータ、Yモータを駆動し、縫い機構の刺繍枠をX方向およびY方向に移動させる。そして、両モータへの指令により針落ち点が決まり、ミシンモータの上下動により刺繍の縫い目が形成され、模様が縫われる。

0039

本システムに電源投入すると、CPU101は、最初にROM102に記憶されている「ブートプログラム」をROM102から直接実行する。「ブートプログラム」は、ROM102上の「OS、基本ライブラリ」と「縫い制御」と「基本操作画面」のプログラムモジュールをRAM103に転送し、起動する。これにより、ミシンは初期化動作を行い、「基本操作画面」でミシンとしての基本的な機能を使うことができる。

0040

「OS・基本ライブラリ」は、ファイル記憶装置150に保存されている「起動工程表」をRAM103に展開する。ここで「起動工程表」は、ロードする機能モジュールを列記したものである。「起動工程表」をRAM103に展開した後、ブートプログラムは、ミシン動作のバックグラウンドで「起動工程表」に従い、必要なプログラムモジュールをロードする。

0041

例えば、刺繍ユニットがミシンに取り付けられており、無線LAN機能が有効で、ファイル記憶装置150に動画ファイル登録されているとする。この場合、ミシンを刺繍機として使用すると推測できるため、「刺繍縫い・模様編集」モジュールをロードし、無線LANが有効になっているため、「無線LAN通信」モジュールをロードする。また、ファイル記憶装置150には、動画ファイルが保存されているため、「動画データ再生」モジュールがRAM103にロードされる。

0042

なお、この時点では、「セルフチェック」、「USB通信プロトコル」、「刺繍縫い(3Dシミュレーション)」など多くのモジュールはロードされていない。つまり、必要な機能のモジュールだけロードして起動するため、電源投入後速やかに動作を開始できる。その後、例えば「基本操作画面」から「拡張操作画面(GUI)」を選択する操作を行うと、「拡張操作画面(GUI)」のモジュールがロードされ、起動することになる。

0043

<ミシンの電気的構成>
図2に示すように、本実施形態に係るミシンは、CPU101と、ROM102と、RAM103と、ロード順序決定部107と、ロード部108と、起動部109と、刺繍枠検出センサ部111と、刺繍ユニットセンサ部112と、操作履歴記憶部121と、スコア算出部122と、設定部123と、設定内容検知部124と、ファイル記憶装置150とから構成されている。

0044

ROM102は、複数に分割された機能モジュールを格納する。ロード順序決定部107は、使用者の使用態様に基づいて、ROM102からロードする機能モジュールの順序を決定する。ここで、使用態様は刺繍縫い、無線LAN接続USB接続や動画ファイルの保存等であり、それに対応する機能モジュールは刺繍縫いモジュール、無線LANモジュール、USB通信モジュールおよび動画再生モジュール等である。ロード部108は、ロード順序決定部107において決定されたロード順序に従って、機能モジュールをロードする。起動部109は、起動指示があったときに、起動指示に基づいて、ロード部108がロードした機能モジュールを起動する。

0045

刺繍枠検出センサ部111は、刺繍枠の取り付けを検知する。刺繍枠検出センサ部111が刺繍枠の取り付けを検知したときに、ロード順序決定部107が複数の機能モジュールのうち刺繍縫いに関する機能モジュールの順序を最上位とする。この順序変更により、起動工程表においてロード順序が更新される。

0046

刺繍ユニットセンサ部112は、刺繍ユニットの取り付けを検知する。刺繍ユニットセンサ部112が刺繍ユニットの取り付けを検知したときに、ロード順序決定部107が複数の機能モジュールのうち刺繍縫いに関する機能モジュールの順序を最上位とする。また、刺繍ユニットセンサ部112は、刺繍ユニットのアームの開状態を検知する。刺繍ユニットセンサ部112が刺繍ユニットのアームの開状態を検知したときに、ロード順序決定部107が複数の機能モジュールのうち刺繍縫いに関する機能モジュールの順序を最上位とする。

0047

また、刺繍ユニットセンサ部112が、刺繍ユニットの取り付けを検知できないときに、ロード順序決定部107が複数の機能モジュールのうち通常縫いに関する機能モジュールの順序を最上位とする。

0048

操作履歴記憶部121は、使用者の操作履歴を記憶する。そして、ロード順序決定部107は、操作履歴記憶部121に記憶されている使用者の操作履歴に基づいて、関連する機能モジュールのロード順序を最上位とする。

0049

スコア算出部122は、使用者の操作履歴に対して、重み付けを付与してスコアを算出する。そして、ロード順序決定部107は、スコア算出部122により算出するスコア値の大きい順番にロード順序を決定する。ここで、重み付け値は、操作履歴記憶部に記憶された使用者の操作履歴に基づき求められる。具体的には経過時間や頻度等の操作に関する量や、直近の操作内容に基づいて定められる。重み付け値の大きさから操作履歴に関連する機能モジュールが複数ある場合に、ロードする機能モジュールの優先順位が定められ、起動モードが決定される。

0050

また、ロード順序決定部107は、刺繍枠検出センサ部111、刺繍ユニットセンサ部112の検出状況および操作履歴記憶部121に記憶されている使用者の操作履歴に基づいて、関連する機能モジュールのロード順序を最上位とする。

0051

使用者は、設定部123により、機能モジュールのロードの要否を設定する。つまり、使用者は予め用意された複数の機能からロードさせる所望の機能やロードさせない機能を独自に設定する。設定内容検知部124は、設定部の設定内容を検知する。そして、設定内容検知部124が通信あるいは外部装置とのインターフェースに関する設定を検知したときに、ロード順序決定部107は、すでに決定しているロード順序の次に、通信あるいは外部装置とのインターフェースに関する機能モジュールのロード順序を割り当てる。

0052

また、ファイル記憶装置150に記憶されたファイルに対応した機能モジュールがある場合に、ロード部108が機能モジュールをロードした後に、ファイルに対応した機能モジュールをロードする。

0053

<ミシンの実行処理
図3から図6を用いて、本実施形態に係るミシンの実行処理について説明する。

0054

使用者によりミシンに電源が入れられると、ミシンのCPUやOS等の初期化が行われ、起動工程表が作成され、操作受付処理に移る。以下、図3から図6を用いて、各処理の詳細を具体例に基づいて、説明する。なお、以下の説明においては、ミシンに刺繍枠が取り付けられており、無線LAN機能が有効で、ファイル記憶装置150に動画ファイルが登録されている場合を例示して説明する。

0055

<起動工程表作成処理
実際の処理を示す前に、図3を用いて、起動工程表作成のイメージについて説明する。
本実施形態では、図3に示すように、起動工程表を作成するための有効な情報として、センサ状態情報、設定部の設定(マイセット設定)情報、内蔵ドライブの情報を用いることができる。センサ状態情報からは刺繍枠センサがONであるとの情報が得られ、設定部の設定(マイセット設定)情報からは、無線設定がONであるとの情報が得られ、内蔵ドライブには、動画データと刺繍データが保存されているという情報が得られる。

0056

これらの情報から、起動工程表を作成する。まず、起動モードは、刺繍枠センサがONであることから、刺繍モードと判定し、起動順位を「1」とする。次に、起動画面については、起動モードが刺繍モードであることから刺繍模様選択画面と判定し、起動順位を「2」とする。さらに、無線機能については、無線設定がONであることから、無線機能をONと判定し、起動順位を「3」とする。また、動画機能については、内蔵ドライブに、動画データが保存されていることから、動画機能をONと判定し、起動順位を「4」とする。本実施形態の場合は、このようにして、起動工程表を作成する。

0057

以下、上記の内容について、図4を用いて、本実施形態に係る起動工程表作成処理について、具体例に基づいて説明する。

0058

まず、刺繍枠検出センサの入力があるか否かを検出する(ステップS101)。ここで、刺繍枠検出センサの入力がある場合(ステップS101の「Yes」)には、起動工程表に「刺繍縫いモード」の登録を行なう(ステップS103)。一方で、刺繍枠検出センサの入力がない場合(ステップS101の「No」)には、起動工程表に「通常縫いモード」の登録を行なう(ステップS102)。ここで、従前のミシンには、刺繍枠を刺繍模様に合わせて移動させる刺繍ユニットがミシン本体に内蔵されていたが、最近のミシンは、刺繍ユニットが本体とは別体になっている。しかしながら、刺繍を行なう場合に、刺繍枠をセットすることに違いはない。そこで、刺繍枠検出センサをトリガとして、刺繍枠検出センサの入力がある場合には、使用者が刺繍縫いモードを使用する確率が高く、刺繍枠検出センサの入力がない場合には、使用者が通常縫いモードを使用する確率が高いと判断して、モードの決定を行なう。なお、刺繍ユニットセンサ部112が、刺繍ユニットの取り付けを検知したときに、刺繍縫いモードと決定してもよい。また、刺繍ユニットセンサ部112が、さらに、刺繍ユニットのアームの開状態を検知したときに、刺繍縫いモードと決定してもよい。さらに、刺繍ユニットセンサ部112が、刺繍ユニットの取り付けを検知できないときに、通常縫いモードと決定してもよい。なお、本実施形態の場合は、刺繍枠検出センサがON状態であるため、起動工程表に「刺繍縫いモード」の登録を行なう。

0059

次に、設定内容検知部124により、設定部123の設定項目を検出する。例えば、設定部123において、無線設定が有効になっているか否かを検出する(ステップS104)。そして、無線設定が有効になっていれば(ステップS104の「Yes」)、無線制御起動を起動工程表に登録する(ステップS105)。なお、本実施形態の場合は、無線設定がONとなっているため、無線制御起動を起動工程表に登録する。

0060

ステップS105の処理の完了あるいは、ステップS104において「No」であった場合には、ファイル記憶装置150に記憶されたファイルを確認し、例えば、動画ファイルがある場合には(ステップS106の「Yes」)、動画制御起動を起動工程表に登録する(ステップS107)。また、ステップS107の処理の完了あるいは、ステップS106において「No」であった場合には、起動工程表の登録を終了する。なお、本実施形態の場合は、内蔵ドライブ内に動画データが格納されているため、動画制御起動を起動工程表に登録する。

0061

<電源投入時の処理>
図5を用いて、本実施形態に係るミシンの電源投入時の処理について説明する。

0062

まず、ミシンの電源を投入すると、CPU、ROM、RAMの初期化処理を実行し、ROM、RAMの使用準備を整える(ステップS201)。ROM、RAMが使用できるようになると、最初に、OSと基本ライブラリをRAMに展開して配置する(ステップS202)。次に、上記で示したように、センサからの入力情報や設定部123の設定項目あるいは、ファイル記憶装置150に記憶されたファイルの情報等に基づいて、起動工程表を作成する処理を呼び出す(ステップS203)。

0063

作成した起動工程表に従って、最初に起動する動作モードに関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS204)。ここで、最初に起動する動作モードが刺繍縫いであれば、刺繍縫いに関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS206)。一方で、最初に起動する動作モードが通常縫いであれば、通常縫いに関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS205)。

0064

その後、起動工程表の起動指示に従い、各種制御処理をRAMに展開して配置する。例えば、XYキャリッジ制御処理に関する起動指示がある場合(ステップS207の「あり」)には、XYキャリッジ制御処理に関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS208)。

0065

次に、無線通信制御処理に関する起動指示がある場合(ステップS209の「あり」)には、無線通信制御処理に関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS210)。さらに、動画制御処理に関する起動指示がある場合(ステップS211の「あり」)には、動画制御処理に関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS212)。

0066

起動工程表で指示されているすべての処理に関する機能モジュールのRAMへの展開配置が終了すると、制御対象モータを処理し、操作受付状態となる(ステップS213)。

0067

<操作受付処理>
図6を用いて、使用者の操作受付処理について説明する。

0068

操作受付処理が起動すると、タッチパネルやタクトスイッチ等の使用者による操作がなされるまで待機する(ステップS310)。使用者による操作がなされた場合(ステップS320の「Yes」)、その操作を処理するための機能モジュールがRAMに展開配置済みか否かを確認する(ステップS330)。ここで、その操作を処理するための機能モジュールがRAMに展開配置されていない場合(ステップS330の「No」)には、使用者からの操作を受け付ける前に、その操作を処理するための機能モジュールをRAMに展開配置する(ステップS340)。

0069

そして、使用者の操作に応じた処理が実行されると、この操作履歴が操作履歴記憶部121に格納される(ステップS360)。この操作履歴には、操作が行なわれた日時や操作が行なわれた画面、操作の種類、操作の対象となったデータ等が含まれる。

0070

なお、すべての機能モジュールのRAMへの展開配置が完了する前に、使用者の操作があった場合に、使用者の操作に関連する機能モジュールがまだRAMへの展開配置が未完了であるときは、現在行っている機能モジュールのRAMへの展開配置を中断し、使用者の操作に関連する機能モジュールをRAMへ展開配置する。

0071

<本実施形態の効果>
ファームウェアを機能モジュールに分割し、起動時に必要な機能モジュールのみをロードするため、使用者にとってのレスポンスが向上する。また、起動工程表に基づいて、バックグラウンドでロードを実行するため、使用者が所望の操作を行なっている間にすべての機能モジュールのロードが完了する。ミシンの構成や特徴を考慮して、ロードする機能モジュールの順番を判断するため、無駄な機能モジュールのロードを抑制でき、所望の操作を行なおうとする使用者にとって、起動時の時間を短縮することができる。

0072

<第2の実施形態>
図7から図10を用いて、第2の実施形態に係るミシンについて説明する。なお、以下の説明においては、ミシンに刺繍枠の取り付けが確認できず、無線LAN機能が有効で、ファイル記憶装置150に動画ファイルが登録されている場合を例示して説明する。また、ミシンの全体構成およびミシンの電気的構成は、第1の実施形態と同様であることから、その詳細な説明は、省略する。

0073

<起動工程表作成処理>
実際の処理を示す前に、図7を用いて、起動工程表作成のイメージについて説明する。
本実施形態では、図7に示すように、起動工程表を作成するための有効な情報として、操作履歴情報、設定部の設定(マイセット設定)情報、内蔵ドライブの情報を用いることができる。

0074

操作履歴情報を格納するデータベースには、ミシンへの電源投入から操作がなされるまでの経過時間と行われた操作内容および操作内容に関する重み付け値がづいて保存されている。なお、重み付け値は、操作履歴記憶部に記憶された使用者の操作履歴に基づき求められる。具体的には経過時間や頻度等の操作に関する量や、直近の操作内容に基づいて定められる。重み付け値の大きさから操作履歴に関連する機能モジュールが複数ある場合に、ロードする機能モジュールの優先順位が定められ、起動モードが決定される。また、設定部の設定(マイセット設定)情報からは、無線設定がONであるとの情報が得られ、内蔵ドライブには、動画データと刺繍データが保存されているという情報が得られる。

0075

これらの情報から、起動工程表を作成する。まず、起動モードは、操作履歴情報において、重み付け値が最も大きい操作が、「刺繍;縫い一時停止」であることから、刺繍モードと判定し、起動順位を「1」とする。次に、起動画面については、起動モードが刺繍モードであることから刺繍実行画面と判定し、起動順位を「2」とする。さらに、無線機能については、無線設定がONであることから、無線機能をONと判定し、起動順位を「3」とする。また、動画機能については、内蔵ドライブに、動画データが保存されていることから、動画機能をONと判定し、起動順位を「4」とする。本実施形態の場合は、このようにして、起動工程表を作成する。

0076

以下、上記の内容について、図8を用いて、本実施形態に係る起動工程表作成処理について、具体例に基づいて説明する。

0077

まず、操作履歴記憶部121から操作履歴データ読み出し(ステップS111)、操作の優先順位付けを行なう(ステップS112)。操作の優先順位付けには、同じ操作が行なわれている頻度、操作内容、電源を切断する前に行なわれていた操作等の情報に基づいて、使用者がよく利用する機能を順位付けする。本実施形態では、刺繍縫いの一時停止が最後に行なわれた動作であり、重み付け値も最も大きいことから、「刺繍縫いの一時停止」という操作が優先的に扱われる。なお、詳細については、後述する。

0078

ステップS112による操作の優先順位付けにより、最初に起動するモードを決定する(ステップS113)。最初に起動するモードが刺繍縫いモードである場合(ステップS113の「Yes」)には、起動工程表に「刺繍縫いモード」の登録を行なう(ステップS115)。一方で、最初に起動するモードが通常縫いモードである場合(ステップS113の「No」)には、起動工程表に「通常縫いモード」の登録を行なう(ステップS114)。本実施形態では、上記のように、「刺繍縫いの一時停止」という操作が優先的に扱われるため、起動モードとして刺繍縫いモードが登録される。

0079

次に、設定内容検知部124により、設定部123の設定項目を検出する。例えば、設定部123において、無線設定が有効になっているか否かを検出する(ステップS116)。そして、無線設定が有効になっていれば(ステップS116の「Yes」)、無線制御起動を起動工程表に登録する(ステップS117)。本実施形態では、無線機能がONとなっているため、無線制御起動を起動工程表に登録する。

0080

ステップS117の処理の完了あるいは、ステップS116において「No」であった場合には、ファイル記憶装置150に記憶されたファイルを確認し、例えば、動画ファイルがある場合には(ステップS118の「Yes」)、動画制御起動を起動工程表に登録する(ステップS119)。また、ステップS119の処理の完了あるいは、ステップS118において「No」であった場合には、起動工程表の登録を終了する。本実施形態では、内蔵ドライブ内に動画データが格納されているため、動画制御起動を起動工程表に登録する。

0081

<操作の優先順位付け処理
ここで、操作の優先順位付け処理は、図9に示すような手順で行なわれる。まず、操作履歴記憶部121から読み出した操作履歴データに基づいて、同じモードの操作回数集計する(ステップS121)。集計にあたっては、どのページでどのような操作が行なわれたのかについて、項目ごとに回数を集計する。

0082

次に、同じモードの操作時間を集計する(ステップS122)。これは、一般的に、操作時間が長いものほど、使用者がよく使用する機能であると判断できるためである。ここで、様々な操作について、操作回数と操作時間とにより順位付けされたリストが出来上がる。

0083

上記のリストに対して、操作内容による重み付け処理を行なう(ステップS123)。これは、単に、刺繍モードを選択しただけという操作よりも実際に縫いを行なった操作やデータ編集作業等、使用者が明確な意図をもって行なった操作を優先させるためである。

0084

さらに、前回電源を切る前に行なっていた最後の操作についても重み付けを行なう(ステップS124)。ここでは、例えば、操作内容が単純な模様選択だけなどの場合には、あまり大きな重み付け値を付加しないが、模様編集作業等の作業を行なっていた場合には、大きな重み付け値を付加する。これは、使用者が前回の作業の続きを行ないたいと考えることを想定できるためである。

0085

そして、各操作の点数(スコア)一覧を作成し、この点数一覧に基づいて、起動モードを決定する(ステップS125)。

0086

なお、重み付けについては、電源を切る前に行なっていた最後の操作を優先する、よく使用する機能を優先する等、様々な調整が可能であり、例えば、使用者によって、優先する項目を設定できるようにしてもよい。上記の一連の処理を行なうことにより、操作履歴に基づいて、使用者がよく使用すると考えられるモードを決めることができる。

0087

<電源投入時の処理>
図10を用いて、本実施形態に係るミシンの電源投入時の処理について説明する。

0088

まず、ミシンの電源を投入すると、CPU、ROM、RAMの初期化処理を実行し、ROM、RAMの使用準備を整える(ステップS201)。ROM、RAMが使用できるようになると、最初に、OSと基本ライブラリをRAMに展開して配置する(ステップS202)。次に、上記で示したように、センサからの入力情報や設定部123の設定項目あるいは、ファイル記憶装置150に記憶されたファイルの情報等に基づいて、起動工程表を作成する処理を呼び出す(ステップS203)。

0089

作成した起動工程表に従って、最初に起動する動作モードに関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS204)。ここで、最初に起動する動作モードが刺繍縫いであれば、刺繍縫いに関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS206)。一方で、最初に起動する動作モードが通常縫いであれば、通常縫いに関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS205)。

0090

その後、起動工程表の起動指示に従い、各種制御処理をRAMに展開して配置する。例えば、縫い振幅制御処理に関する起動指示がある場合(ステップS214の「あり」)には、縫い振幅制御処理に関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS215)。

0091

次に、無線通信制御処理に関する起動指示がある場合(ステップS209の「あり」)には、無線通信制御処理に関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS210)。さらに、動画制御処理に関する起動指示がある場合(ステップS211の「あり」)には、動画制御処理に関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS212)。

0092

起動工程表で指示されているすべての処理に関する機能モジュールのRAMへの展開配置が終了すると、制御対象モータを処理し、操作受付状態となる(ステップS213)。

0093

<本実施形態の効果>
ファームウェアを機能モジュールに分割し、起動時に必要な機能モジュールのみをロードするため、使用者にとってのレスポンスが向上する。また、使用者の操作傾向や使用者の癖等を考慮して機能モジュールのロード順を判断するため、使用者にとって、所望の操作を行なうまでのミシンの起動時間を短縮することができる。さらに、使用履歴を逐次保存することから、次回起動時において、常に、更新された使用履歴に基づいて、使用者が所望する操作に関連する機能モジュールを優先的に読み出すことができる。

0094

<第3の実施形態>
図11から図13を用いて、第3の実施形態に係るミシンについて説明する。なお、以下の説明においては、ミシンに刺繍枠の取り付けが確認できず、無線LAN機能が有効で、ファイル記憶装置150に動画ファイルが登録されている場合を例示して説明する。また、ミシンの全体構成およびミシンの電気的構成は、第1の実施形態と同様であることから、その詳細な説明は、省略する。

0095

<起動工程表作成処理>
実際の処理を示す前に、図11を用いて、起動工程表作成のイメージについて説明する。本実施形態では、図11に示すように、起動工程表を作成するための有効な情報として、操作履歴情報、設定部の設定(マイセット設定)情報、センサ状態情報を用いることができる。

0096

操作履歴情報を格納するデータベースには、ミシンへの電源投入から操作がなされるまでの経過時間と行われた操作内容および操作内容に関する重み付け値が紐づいて保存されている。なお、重み付け値は、操作履歴記憶部に記憶された使用者の操作履歴に基づき求められる。具体的には経過時間や頻度等の操作に関する量や、直近の操作内容に基づいて定められる。重み付け値の大きさから操作履歴に関連する機能モジュールが複数ある場合に、ロードする機能モジュールの優先順位が定められ、起動モードが決定される。また、設定部の設定(マイセット設定)情報からは、無線設定がONであるとの情報が得られ、センサ状態情報からは、刺繍枠センサがONであるという情報が得られる。

0097

これらの情報から、起動工程表を作成する。まず、起動モードは、刺繍枠センサがON状態であること、および操作履歴情報において、重み付け値が最も大きい操作が、「通常;布ガイド使用」であることを考慮して、通常縫いモードと判定し、起動順位を「1」とする。次に、起動画面については、起動モードが通常縫いモードであることから通常縫い模様選択画面と判定し、起動順位を「2」とする。さらに、無線機能については、無線設定がONであることから、無線機能をONと判定し、起動順位を「3」とする。本実施形態の場合は、このようにして、起動工程表を作成する。

0098

以下、上記の内容について、図12を用いて、本実施形態に係る起動工程表作成処理について、具体例に基づいて説明する。

0099

まず、操作履歴記憶部121から操作履歴データを読み出し(ステップS111)、操作の優先順位付けを行なう(ステップS112)。操作の優先順位付けには、同じ操作が行なわれている頻度、操作内容、電源を切断する前に行なわれていた操作等の情報に基づいて、使用者がよく利用する機能を順位付けする。本実施形態では、通常縫いの一時停止が最後に行なわれた動作であり、重み付け値も最も大きいことから、「通常縫いの一時停止」という操作が優先的に扱われる。なお、詳細については、第2の実施形態と同様であるため、省略する。

0100

ステップS112による操作の優先順位付けにより、最初に起動するモードを決定する。次に、刺繍ユニットセンサの入力の有無を検出する(ステップS120)。刺繍ユニットセンサの入力が検出できた場合(ステップS120の「Yes」)は、刺繍モードが優先か否かを判別し(ステップS130)、刺繍モードが優先である場合(ステップS130の「Yes」)には、XYキャリッジ制御の登録を行なう(ステップS150)。一方で、刺繍モードが優先でない場合(ステップS130の「No」)は、次に、布ガイドの使用履歴があるか否かを検出し(ステップS140)、使用履歴がある場合(ステップS140の「Yes」)には、XYキャリッジ制御の登録を行なう(ステップS150)。本実施形態の場合は、刺繍枠検出センサがON状態であり、布ガイドの使用が操作履歴にあるため、起動工程表に「通常縫いモード」を登録するとともに、XYキャリッジ制御の登録を行なう。

0101

また、刺繍ユニットセンサの入力を検出できない場合(ステップS120の「No」)、XYキャリッジ制御の登録を行なった場合(ステップS150)、布ガイドの使用履歴がなかった場合(ステップS140の「No」)には、設定内容検知部124により、設定部123の設定項目を検出する。例えば、設定部123において、無線設定が有効になっているか否かを検出する(ステップS160)。そして、無線設定が有効になっていれば(ステップS160の「Yes」)、無線制御起動を起動工程表に登録する(ステップS170)。本実施形態では、無線機能がONとなっているため、無線制御起動を起動工程表に登録する。

0102

ステップS170の処理の完了あるいは、ステップS160において「No」であった場合には、ファイル記憶装置150に記憶されたファイルを確認し、例えば、動画ファイルがある場合には(ステップS180の「Yes」)、動画制御起動を起動工程表に登録する(ステップS190)。また、ステップS190の処理の完了あるいは、ステップS180において「No」であった場合には、起動工程表の登録を終了する。本実施形態では、内蔵ドライブ内に動画データが格納されているため、動画制御起動を起動工程表に登録する。

0103

<電源投入時の処理>
図13を用いて、本実施形態に係るミシンの電源投入時の処理について説明する。

0104

まず、ミシンの電源を投入すると、CPU、ROM、RAMの初期化処理を実行し、ROM、RAMの使用準備を整える(ステップS201)。ROM、RAMが使用できるようになると、最初に、OSと基本ライブラリをRAMに展開して配置する(ステップS202)。次に、上記で示したように、センサからの入力情報や設定部123の設定項目あるいは、ファイル記憶装置150に記憶されたファイルの情報等に基づいて、起動工程表を作成する処理を呼び出す(ステップS203)。

0105

作成した起動工程表に従って、最初に起動する動作モードに関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS204)。ここで、最初に起動する動作モードが刺繍縫いであれば、刺繍縫いに関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS206)。一方で、最初に起動する動作モードが通常縫いであれば、通常縫いに関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS205)。

0106

その後、起動工程表の起動指示に従い、各種制御処理をRAMに展開して配置する。例えば、XYキャリッジ制御処理に関する起動指示がある場合(ステップS207の「あり」)には、XYキャリッジ制御処理に関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS208)。

0107

次に、無線通信制御処理に関する起動指示がある場合(ステップS209の「あり」)には、無線通信制御処理に関する機能モジュールをRAMに展開して配置する(ステップS210)。

0108

起動工程表で指示されているすべての処理に関する機能モジュールのRAMへの展開配置が終了すると、制御対象モータを処理し、操作受付状態となる(ステップS213)。

0109

<本実施形態の効果>
ファームウェアを機能モジュールに分割し、起動時に必要な機能モジュールのみをロードするため、使用者にとってのレスポンスが向上する。また、ミシンの操作モード(刺繍縫いモード、通常縫いモード)を決定するだけでなく、ユーザ設定されている機能やファイルの格納状況をも含めて、起動工程表を作成して、関連するモジュールやデータの読み込みを優先して行なうため、使用者にとっては、ミシンへの電源投入後、短時間で、所望の作業を実行できる。

0110

なお、ミシンの処理をコンピュータシステムあるいはコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをミシンに読み込ませ、実行することによって本発明のミシンを実現することができる。ここでいうコンピュータシステムあるいはコンピュータとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。

0111

また、「コンピュータシステムあるいはコンピュータ」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムあるいはコンピュータから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムあるいはコンピュータに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク通信網)や電話回線等の通信回線通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。

0112

また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムあるいはコンピュータにすでに記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル差分プログラム)であってもよい。

0113

以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上記実施形態では、動画ファイルを例示したが、対応する機能モジュールがある場合には、音声ファイルについて適用してもよい。また、刺繍枠の種類を判別できる場合には、判別した刺繍枠の種類によって、対応する機能モジュールを読み込むようにしてもよい。つまり、刺繍枠の種類によって、対応できる刺繍サイズが異なるため、刺繍リストの表示形式表現方法を判別した刺繍枠の種類に対応したものに変更したり、サイズをオーバしてしまうものについては、読み込みを禁止するような対応をしてもよい。

0114

101;CPU
102;ROM
103;RAM
104;操作画面
105;GUI画面
106;タクトスイッチ
107;ロード順序決定部
108;ロード部
109;起動部
110;センサ
111;刺繍枠検出センサ部
112;刺繍ユニットセンサ部
121;操作履歴記憶部
122;スコア算出部
123;設定部
124;設定内容検知部
130;USB通信装置
140;無線LAN通信装置
150;ファイル記憶装置
160;ミシンモータ制御装置
170;振幅・送りモータ制御装置
180;X−Yモータ制御装置

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