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技術 ビルの屋上構造

出願人 太陽産業有限会社
発明者 下地空男
出願日 2016年10月31日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2016-213076
公開日 2018年1月18日 (3年3ヶ月経過) 公開番号 2018-009435
状態 特許登録済
技術分野 その他の屋根ふき
主要キーワード 角部構造 字形材 パネル外周縁 輸送スペース アリ溝状 角パネル 補強フランジ 参考発明
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年1月18日)のものです。
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図面 (16)

課題

本発明は、施工が容易で、大量生産が可能で、安価なパネルを使用すると共に、固定部材押さえ部材の隙間からの漏水を十分に防ぐことができ、地震により破壊され難く、アンカボルト打ち込み、押え板押え付けるだけで、長期間経過後であっても、パネル外周縁波打ち浮き上がることがなく、従来パネルよりも強度に優れ、長期間安定した構造を維持できるビル屋上構造を提供するものである。

解決手段

本発明のビルの屋上構造は、四辺形のパネルをビルの屋上に敷きつめるようにし、パネルの四辺に一定幅で平坦フランジ部を形成し、フランジ部の外周縁に連続する補強凸部設け、フランジ部から所定の傾斜角度隆起させて稜線で形成する角錐状の凸形のパネル面を形成し、パネルの硬質樹脂からなる表皮の裏面に発泡樹脂からなる断熱層を設け、パネルの裏面には、多数の突起を形成し、屋上の床面との間に多くの通気層を形成したことを特徴とする。

概要

背景

ビルの屋上には、一般的に防水パネルが敷きつめられる。また、ビルの屋上、特に高層ビルにおいては、通常時においても相当に強い風が発生している。そして、台風時においても、敷きつめられた防水パネルが剥がれないようにしなければならない。そして更に、パネル自体が安価であり、かつ、施工が容易であることが要求される。

従来のビルの屋上の構造として、例えば特開平3−87467号公報に開示されたものがある。その概略を図13に示して説明すると、パネル1aは表面材2と裏面材3との間に断熱材4を設けている。そして、パネル1aの目地9の部分は、互いにアリ溝状係合した複雑な形状になっている。また、目地カバー取付け具5をそれぞれねじ7で固定し、目地9の部分にシールを目的としたコーキング材充填しながら、パネル1aを敷きつめてアンカボルト8でビル屋上の床面に固定し、目地カバー6を目地カバー取付け具5に嵌着するようにしている。

また、他の従来例として、特開平9−279713号公報に開示されたものがある。その概略を図14に示して説明すると、パネル1bの表面材2は、ボード11の掛け渡しが可能なように、かつ、アンカボルト8の頭部が入るように凹凸面を形成している。また、この凹凸面の部分には、アンカボルト8の固定力を保持するために、芯材13が断熱材4内に埋設されている。そしてまず、屋上床面10に目地板14をアンカボルト15で固定し、次にパネル1bをこの目地板14に合わせて敷きつめ、目地9にシール材を充填し、アンカボルト8にてパネル1bを屋上床面10に固定する。次に、両端に目地カバー取付け具5を設けたボード11を、パネル1bの段部に掛け渡すようにして、アンカボルト12にて屋上床面10に固定し、目地カバー6を目地カバー取付け具5に嵌着するようにしている。

次に、図15に示す従来例において、屋上床面10と垂直壁16との間に設ける隅パネル17は、屋上床面10から垂直壁16にかけて沿うように、小さな曲率半径でほぼ90度に曲げられている。そして、矢印Aで示すように、空気が抜けるようになっている。

概要

本発明は、施工が容易で、大量生産が可能で、安価なパネルを使用すると共に、固定部材押さえ部材の隙間からの漏水を十分に防ぐことができ、地震により破壊され難く、アンカボルトを打ち込み、押え板押え付けるだけで、長期間経過後であっても、パネル外周縁波打ち浮き上がることがなく、従来パネルよりも強度に優れ、長期間安定した構造を維持できるビルの屋上構造を提供するものである。 本発明のビルの屋上構造は、四辺形のパネルをビルの屋上に敷きつめるようにし、パネルの四辺に一定幅で平坦フランジ部を形成し、フランジ部の外周縁に連続する補強凸部設け、フランジ部から所定の傾斜角度隆起させて稜線で形成する角錐状の凸形のパネル面を形成し、パネルの硬質樹脂からなる表皮の裏面に発泡樹脂からなる断熱層を設け、パネルの裏面には、多数の突起を形成し、屋上の床面との間に多くの通気層を形成したことを特徴とする。

目的

また、目地カバー取付け具5をそれぞれねじ7で固定し、目地9の部分にシールを目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

四辺形パネルビルの屋上に敷きつめるようにし、該パネルの四辺に一定幅で平坦フランジ部を形成し、該フランジ部の外周縁補強凸部を連続して設け、該フランジ部から所定の傾斜角度隆起させて稜線で形成する角錐状の凸形のパネル面を形成し、該パネルの硬質樹脂からなる表皮の裏面に発泡樹脂からなる断熱層を設け、パネルの裏面には、多数の突起を形成し、屋上の床面との間に多くの通気層を形成したことを特徴とするビルの屋上構造

請求項2

前記パネル面と前記フランジ部との間に該パネル面より傾斜角度が急な排水パネル面を設けることを特徴とする請求項1に記載のビルの屋上構造。

請求項3

敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部間に形成された目地の上、押え板の上、および必要に応じて設けられる固定部材の上を覆うシート材を貼着したことを特徴とする請求項1に記載のビルの屋上構造。

請求項4

敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部全体を覆う補強材を貼着することを特徴とする請求項1に記載のビルの屋上構造。

請求項5

敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部全体を覆う補強材を貼着し、その上に振動吸収材を貼着することを特徴とする請求項1に記載のビルの屋上構造。

請求項6

前記パネルを敷きつめ、パネルの角にアンカボルト打ち込んで、アンカボルトの頭と押え板で前記補強凸部を押え付けて四枚のパネルを固定し、必要に応じてパネルの外周側面が向い合っている部分にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトの頭と押え板で該補強凸部を押え付けて二枚のパネルを固定することを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載のビルの屋上構造。

請求項7

敷きつめたパネルの露出している表面、及び必要に応じて設けられる、シート材、振動吸収材または補強材の露出している表面に遮熱塗料を塗布することを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載のビルの屋上構造。

技術分野

0001

本発明は、本発明は、ビル屋上構造の改良に関する。

背景技術

0002

ビルの屋上には、一般的に防水パネルが敷きつめられる。また、ビルの屋上、特に高層ビルにおいては、通常時においても相当に強い風が発生している。そして、台風時においても、敷きつめられた防水パネルが剥がれないようにしなければならない。そして更に、パネル自体が安価であり、かつ、施工が容易であることが要求される。

0003

従来のビルの屋上の構造として、例えば特開平3−87467号公報に開示されたものがある。その概略を図13に示して説明すると、パネル1aは表面材2と裏面材3との間に断熱材4を設けている。そして、パネル1aの目地9の部分は、互いにアリ溝状係合した複雑な形状になっている。また、目地カバー取付け具5をそれぞれねじ7で固定し、目地9の部分にシールを目的としたコーキング材充填しながら、パネル1aを敷きつめてアンカボルト8でビル屋上の床面に固定し、目地カバー6を目地カバー取付け具5に嵌着するようにしている。

0004

また、他の従来例として、特開平9−279713号公報に開示されたものがある。その概略を図14に示して説明すると、パネル1bの表面材2は、ボード11の掛け渡しが可能なように、かつ、アンカボルト8の頭部が入るように凹凸面を形成している。また、この凹凸面の部分には、アンカボルト8の固定力を保持するために、芯材13が断熱材4内に埋設されている。そしてまず、屋上床面10に目地板14をアンカボルト15で固定し、次にパネル1bをこの目地板14に合わせて敷きつめ、目地9にシール材を充填し、アンカボルト8にてパネル1bを屋上床面10に固定する。次に、両端に目地カバー取付け具5を設けたボード11を、パネル1bの段部に掛け渡すようにして、アンカボルト12にて屋上床面10に固定し、目地カバー6を目地カバー取付け具5に嵌着するようにしている。

0005

次に、図15に示す従来例において、屋上床面10と垂直壁16との間に設ける隅パネル17は、屋上床面10から垂直壁16にかけて沿うように、小さな曲率半径でほぼ90度に曲げられている。そして、矢印Aで示すように、空気が抜けるようになっている。

先行技術

0006

特開平3ー87467号公報
特開平9ー279713号公報
特開2001−027017号公報

発明が解決しようとする課題

0007

上記従来例においてはいづれも、パネルの目地を形成する部分の形状が複雑であり、特に図130に示す従来例にあっては、目地の部分がメスオスの係合になっていることから、パネル成形用金型が複雑で、かつ、二種類の金型が必要になり、高価なパネルになるという問題がある。また、このような複雑な形状をしたパネルを定形化した四辺形のパネルにして、屋上床面に敷きつめた場合に、四枚のパネルの角を互いに突き合わせた目地の部分が複雑になって、実質的に四辺形のパネルに定形化するのは不可能である。そのため、パネル自体は大型になって大量生産するのが困難になり、高価なパネルになるという問題がある。

0008

また、実際の施工に際して、目地カバー、目地カバー取付け具、多数のアンカボルト、シール材の充填など部品点数が多くなって、施工工数が多くなり、ビル屋上構造として高価なものになるという問題がある。また、図11に示す従来例にあっては、目地板14をアンカボルト15で先に固定しなければならない。したがって、もしもこの目地板15の位置が不正確であった場合には、屋上床面10のコンクリートはつり、アンカボルト15を抜いて、はつった部分を埋め戻し、改めて正規の位置にアンカボルト15を打ち直すといった作業が必要になり、施工性の点で問題がある。

0009

次に、図15に示す従来例において、矢印BまたはC方向の風が吹いた場合に、矢印で示すような渦流コーナ部に発生する。そして、コーナ部Dが負圧になる。この負圧によって、隅パネル17には垂直壁16から剥離する方向に力Fが働くことになる。そして、隅パネル17は小さな曲率半径でほぼ直角に折り曲げられているので、垂直壁16に沿って設けられている隅パネル17は、力F方向に曲がり易く、この部分が剥離する可能性が大きいという問題がある。そして、一旦隅パネル17が剥離した場合には、隅パネル17全体が剥離し、ついには屋上床面10のパネル1も剥離してしまうという問題がある。

0010

前記パネルの問題点を解決したパネルを用いたビルの屋上構造として、特開2001−027017号公報に開示されたものがある。このものは、パネルの形状を単純化することにより、安価かつ大量生産を可能にし、角錐状の凸形のパネル面を形成し、パネルを敷きつめた屋上の表面を凹凸面にして、風の強さを和らげることにより、風による隅パネルの剥離を防止することができ、パネルは硬質樹脂からなる表皮の裏面に発泡樹脂からなる断熱層を設けた単純な構造であるので、安価なパネルにすることができる。さらに、パネルの裏面には、多数の突起が形成されており、屋上の床面との間に多くの通気層を形成することにより、ビル屋上の床面のコンクリートから蒸発する水分を含んだ空気を逃がし、水蒸気圧によるパネルの膨らみを防止するという優れた効果を有するものである。
しかし、特開2001−027017号公報に開示されたパネルは、固定部材押さえ部材の隙間からの漏水を十分に防ぐことができないという問題があり、さらに地震により破壊され易いという問題を有するものである。

0011

更に、特開2001−027017号公報に開示されたパネルは、アンカボルトを打ち込み、押え板押え付けることにより安定した構造を構築できるものの、漏水を十分に防止することができなかった。さらに、長期間経過すると、ビルの屋上のコンクリートの凹凸等の影響でパネル外周縁波打ち浮き上がって、アンカボルトの押え板との間に隙間が生じパネルの安定性が損なわれるという問題が発生した。また、該パネルは十分な強度を有するものの、更に強度が向上することが望まれている。

0012

本発明は、パネルの形状を単純化し、かつ、定形化したパネルでも施工が容易にできるようにして、大量生産を可能にし、安価なパネルにすると共に、施工工数を少なくし、更に隅部における剥離を防止し、固定部材や押さえ部材の隙間からの漏水を十分に防ぐことができ、さらに地震により破壊され難く、アンカボルトを打ち込み、押え板で押え付けるだけで、長期間経過後であっても、パネル外周縁が波打ち浮き上がることがなく、従来パネルよりも強度に優れ、長期間安定した構造を維持できるビルの屋上構造を提供するものである。

課題を解決するための手段

0013

上記課題を解決するための、請求項1の記載から把握される手段は、四辺形のパネルをビルの屋上に敷きつめるようにし、該パネルの四辺に一定幅で平坦フランジ部を形成し、該フランジ部の外周縁補強凸部を連続して設け、該フランジ部から所定の傾斜角度隆起させて稜線で形成する角錐状の凸形のパネル面を形成し、該パネルの硬質樹脂からなる表皮の裏面に発泡樹脂からなる断熱層を設け、パネルの裏面には、多数の突起を形成し、屋上の床面との間に多くの通気層を形成したことを特徴とする。

0014

次に、請求項2の記載から把握される手段は、前記パネル面と前記フランジ部との間に該パネル面より傾斜角度が急な排水用パネル面を設けることを特徴とする。

0015

次に、請求項3の記載から把握される手段は、敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部間の目地の上、押え板の上および必要に応じて設けられる固定部材の上を覆うシート材を貼着したことを特徴とする。

0016

次に、請求項4の記載から把握される手段は、敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部全体を覆う補強材を貼着することを特徴とする。

0017

次に、請求項5の記載から把握される手段は、敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部全体を覆う補強材を貼着し、その上に振動吸収材を補強材を覆うように貼着することを特徴とする。

0018

次に、請求項6の記載から把握される手段は、前記パネルを敷きつめ、パネルの角にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトの頭と押え板で前記補強凸部を押え付けて四枚のパネルを固定し、必要に応じてパネルの外周側面が向い合っている部分にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトの頭と押え板で前記補強凸部を押え付けて二枚のパネルを固定することを特徴とする。

0019

次に、請求項7の記載から把握される手段は、敷きつめられたパネルの露出している表面、及び必要に応じて設けられるシート材、振動吸収材または補強材の露出している表面に遮熱塗料を塗布することを特徴とする。

0020

次に、各請求項の記載から把握される手段によって、課題がどのように解決されるかについて説明する。まず、請求項1の記載から把握される手段において、四辺形のパネルをビルの屋上に敷きつめるようにすることにより、パネルを定形化し、そして、パネルの四辺に一定幅で平坦なフランジ部を形成した形状にすることにより、パネルの形状を単純化すると共に、突き合わせた四枚のパネルのフランジを押さえて固定することができ、更にフランジ部から所定の傾斜角度で隆起させて稜線で形成する角錐状の凸形のパネル面を形成することにより、パネルを敷きつめた屋上の表面を凹凸面にして抵抗を大きくすることにより、風の強さを和らげることができる。そして、パネルは硬質樹脂からなる表皮の裏面に発泡樹脂からなる断熱層を設けた単純な構造を有する。さらに、パネルの裏面には、多数の突起が形成されており、屋上の床面との間に多くの通気層を形成することにより、ビル屋上の床面のコンクリートから蒸発する水分を含んだ空気を逃がし、水蒸気圧によるパネルの膨らみを防止することができる。
さらに、フランジ部の外周縁に連続する補強凸部を設けることにより、フランジ部外周縁の強度が向上するので、アンカボルトを打ち込んで、押え板により補強凸部を押え付けて固定するだけで、長期間経過後であっても、フランジ部外周縁が波打って浮き上がることを防止することができる。

0021

次に、請求項2の記載から把握される手段において、パネル面とフランジ部との間にパネル面より傾斜角度が急な排水用パネル面を設けることにより、排水用パネル面とフランジ部により形成される凹部が排水溝として機能し、雨水が貯まることなく流れ易くなっている。

0022

次に、請求項3の記載から把握される手段において、敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部間の目地の上、押え板の上、および必要に応じて設けられる固定部材の上を覆うシート材を貼着することにより、雨水の漏水を容易な作業により防ぐことができる。

0023

次に、請求項4の記載から把握される手段において、敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部全体を覆う補強材をビルの屋上構造全体にわたって貼着することにより、雨が降った場合にフランジ間の目地、押さえ部材や固定部材の隙間からの漏水が、防止される。請求項3におけるフランジ部などの上にシート材を貼着するだけの構造も漏水をある程度防ぐことはできるが、補強材を貼着することによる漏水の防止は、遥かに効果的である。

0024

次に、請求項5の記載から把握される手段において、敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部全体を覆う補強材をビルの屋上構造全体にわたって貼着し、その上に振動吸収材をビルの屋上構造全体にわたって貼着することにより、雨が降った場合にフランジ間や押さえ部材の隙間などからの漏水が効果的に防止され、さらに大きな地震が起きた場合であっても、振動吸収材が地震の揺れを吸収するので、パネルの破壊を効果的に防ぐことができる。また、補強材の上に振動吸収材を貼着することにより、振動吸収材が安定するので、振動吸収材の耐久性が向上する。

0025

なお、参考発明1による手段として、十字型の固定部材を設け、この固定部材の十字にパネルの辺を沿わせて敷きつめ、固定部材の中心にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトのフランジで四枚のパネルのフランジ部の角を固定するようにすることができる。このようにすると、この固定部材を屋上床面に固定する前に、パネルの位置決をすることができ、かつ、アンカボルトの数を少なくすることができる。

0026

なお、参考発明2による手段として、固定部材を二本のメンバーで構成することができる。二本のメンバーにした理由は、固定部材の加工を容易にして大量生産に適していること、および固定部材を分解した状態では、棒状の二本のメンバーとなり、倉庫保管場所現場への輸送スペースを少なくするためである。また、このメンバーは、U字形材料を使用し、屋上床面との間に空気通路を形成するので、屋上の床面のコンクリートから蒸発する水分を含んだ空気を逃がすことによって、水蒸気圧によるパネルの膨らみを防止することができる。

0027

次に、請求項6の記載から把握される手段において、パネルを敷きつめ、パネルの角にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトの頭と押え板で補強凸部を押え付けて四枚のパネルを固定し、必要に応じてパネルの外周側面が向い合っている部分にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトの頭と押え板で補強凸部を押え付けて二枚のパネルを固定することにより、従来より強度に優れ、フランジ部外周縁が波打って浮き上がることを防止可能で、安定したビルの屋上構造を容易に構築することができる。

0028

次に、請求項7の記載から把握される手段において、敷きつめられたパネルの露出している表面、及び必要に応じて設けられるシート材、振動吸収材または補強材の露出している表面に遮熱塗料をビルの屋上構造全体にわたって塗布することにより、遮熱塗料が紫外線を吸収するので、ビルの屋上構造の耐久性を向上させることができる。

発明の効果

0029

請求項1の記載に基づいて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれば、四辺形のパネルをビルの屋上に敷きつめるようにして、パネルを定形化し、パネルの四辺に一定幅で平坦なフランジ部を形成し、パネルの形状を単純化することにより、大量生産を可能にして安価なパネルにすることができる。更にフランジ部から所定の傾斜角度で隆起させて稜線で形成する角錐状の凸形のパネル面を形成し、パネルを敷きつめた屋上の表面を凹凸面にして、風の強さを和らげることができるので、風による隅パネルの剥離を防止し、しいては屋上全体のパネルの剥離を防止することができる。そして、パネルは硬質樹脂からなる表皮の裏面に発泡樹脂からなる断熱層を設けた単純な構造であるので、安価なパネルにすることができる。さらに、パネルの裏面には、多数の突起が形成されており、屋上の床面との間に多くの通気層を形成することにより、ビル屋上の床面のコンクリートから蒸発する水分を含んだ空気を逃がし、水蒸気圧によるパネルの膨らみを防止することができる。
さらに、フランジ部の外周縁に連続する補強凸部を設けることにより、フランジ部外周縁の強度が向上しているのでフランジ部の外周縁が変形し難くなっている。さらに、アンカボルトを打ち込んで、押え板により補強凸部を押え付けて固定する際に、押え板で押さえつける力が補強凸部に集中してかかり押え板全体に分散することがないので、フランジ部外周縁が変形し波打って浮き上がることが効果的に防止される。その結果、ビルの屋上構造を、従来パネルよりも安定した状態で長期間維持することができる。

0030

次に、請求項2の記載に基づいて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれば、パネル面とフランジ部との間にパネル面より傾斜角度が急な排水用パネル面を設けたので、雨水が貯まることなく流れ易くなっている。

0031

次に、請求項3の記載に基づいて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれば、敷きつめたパネルのフランジ部間に形成された目地の上、押え板の上、および必要に応じて設けられる固定部材の上を覆うシート材を貼着するので、雨水の漏水を防ぐことができる。さらに、施工作業が容易なので、パネルの目地部構造簡単化して、そのシール性を確保することにより、パネルを単純な形状で定形化することができ、かつ、シール材を貼着するという簡単な作業であることから施工工数が少なくなり、安価な屋上構造にすることができる。

0032

次に、請求項4の記載に基づいて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれば、敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部全体を覆う補強材を貼着しているので、雨が降った場合に、フランジ間の目地、押さえ部材の隙間、必要に応じて設けられる固定部材の隙間からの漏水を効果的に防止することができる。請求項3のフランジ部間の目地の上、必要に応じて設けられる押え板などの上にシート材を貼着する方法でも、ある程度の防水効果は得られるが、補強材を貼着することにより遥かに大きい防水効果を得ることができる。

0033

次に、請求項5の記載に基づいて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれば、敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部全体を覆う補強材を貼着し、その上に振動吸収材を貼着しているので、補強材が効果的に漏水を防止し、さらに大きな地震が起きた場合でも、振動吸収材が地震の揺れを吸収するのでパネルの破壊を防止することができる。また、補強材を埋め込みその上に振動吸収材を埋め込むので、振動吸収材が安定して貼着されるので、振動吸収材の耐久性が向上する。

0034

なお、参考発明1として、発明の詳細な説明から把握される本発明によれば、十字型の固定部材を設け、この固定部材の十字にパネルの側辺を沿わせて敷きつめ、固定部材の中心にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトのフランジで四枚のパネルの角を固定し、この固定部材を屋上床面に固定する前に、パネルの位置決をすることができるので、位置決不良によるやり直し作業がなくなり、かつ、アンカボルトの数を少なくしたので、部品点数が少なくなると共に、施工工数もすくなくなり、安価な屋上構造にすることができる。

0035

なお、参考発明2として、発明の詳細な説明から把握される本発明によれば、固定部材を二本のメンバーで構成することにより、固定部材の加工を容易にして大量生産に適したものとすることができ、固定部材を分解した状態では、棒状の二本のメンバーとなり、倉庫の保管場所と現場への輸送スペースを少なくすることができる。また、このメンバーは、U字形材料を使用し、屋上床面との間に空気通路を形成するので、屋上の床面のコンクリートから蒸発する水分を含んだ空気を逃がすことによって、水蒸気圧によるパネルの膨らみを防止することができる。

0036

次に、請求項6の記載に基づいて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれば、パネルを敷きつめ、パネルの角にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトの頭と押え板で前記補強凸部を押え付けて四枚のパネルを固定し、必要に応じてパネルの外周側面が向い合っている部分にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトの頭と押え板で前記補強凸部を押え付けて二枚のパネルを固定するだけで、従来より強度に優れ、フランジ部外周縁が波打って浮き上がることを防止可能で、安定したビルの屋上構造を容易に構築することができる。

0037

次に、請求項7の記載に基づいて、発明の詳細な説明から把握される本発明によれば、敷きつめられたパネルの露出している表面、及び必要に応じて設けられるシート材、振動吸収材または補強材の露出している表面に遮熱塗料を塗布することにより、遮熱塗料が紫外線を吸収するのでパネル構造劣化が防止され、耐久性が向上し、従来約5年であった使用可能期間が2倍程度長くなり、約10年になる。

図面の簡単な説明

0038

本発明の一実施例であるパネルの平面図である。
図1の裏面図である。
図1のパネルを用いたビルの屋上構造の平面図である。
本発明の他の実施例であって、排水用パネル面とフランジ部により形成される凹部であって、シート材が貼着された状態を示す縦断面図である。
ビルの屋上構造の平面図である。
排水用パネル面とフランジ部により形成される凹部であって、シート材と補強材が貼着された状態を示す縦断面図である。
排水用パネル面とフランジ部により形成される凹部であって、シート材と補強材と振動吸収材が貼着された状態を示す縦断面図である。
固定部材の斜視図である。
排水用パネル面とフランジ部により形成される凹部であって、固定部材が用いられ、シート材と補強材と振動吸収材が貼着された状態を示す縦断面図である。
本発明の一実施例である角部の構造を示す図である。
図10における空気出口部の拡大図である。
図11のX−X線における横断面図である。
従来例を示す図である。
他の従来例を示す図である。
従来の角部構造を示す模式図である。

0039

以下、本発明の実施の形態について説明する。先ず、請求項1の記載から把握される本発明の実施の形態においては、図3に示すように、四辺形のパネル18をビルの屋上床面10に敷きつめるようにし、図1に示すように、パネル18の四辺に一定幅で平坦なフランジ部19を形成し、フランジ部19の外周縁に補強凸部40を連続して設ける。補強凸部40は、外周縁全体切れ目なく連続して設けることが好ましいが、本発明の目的を損なわなければ、不連続な部分があってもよい。また、フランジ部19から所定の傾斜角度で隆起させて稜線23で形成する角錐状の凸形のパネル面20を形成する。パネル18においては図4に示すように、硬質樹脂からなる表皮24の裏面に発泡樹脂からなる断熱層25が設けられており、図4に示すようにパネル18の裏面には、突起25aが形成されており、屋上の床面10との間に多くの通気層25bが形成されている。

0040

次に、請求項2の記載から把握される本発明の実施の形態においては、図4図6図7に示すように、パネル面20とフランジ部19との間にパネル面20より傾斜角度が急な排水パネル面35が設けられている。

0041

次に、請求項3の記載から把握される本発明の実施の形態においては、図4図5に示すように、敷きつめたパネル18の隣り合うフランジ部19間の目地の上、押さえ板28の上、必要に応じて設けられる固定部材26の上を覆うシート材30を貼着する。なお、パネルの角におけるフランジ部19が直行する部分においては、水平方向に貼着されたシート材30と垂直方向に貼着されたシート材30とが二重に貼着される。

0042

次に、請求項4の記載から把握される本発明の実施の形態においては、図6に示すように、敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部19a、19b全体を覆うように補強材37を、一方の排水用パネル面35aから他方の排水用パネル面5bまでを覆うようにビルの屋上構造全体にわたって貼着する。補強材としては、ガラス繊維ポリエステル樹脂を用いたガラス繊維強化プラスチックが好ましく用いられる。なお、図6においては、隣り合うフランジ部同士を直接付き合わせているが、後述する固定部材を用いる実施の形態においては、固定部材の十字にパネルの辺を沿わせて敷きつめ、固定部材およびフランジ部全体を覆うように補強材37を、一方のパネル面から他方のパネル面までビルの屋上構造全体にわたって貼着する(図示せず)。なお、パネルの角におけるフランジ部19が直行する部分においては、水平方向に貼着された補強材37と垂直方向に貼着された補強材37とが二重に貼着される。

0043

次に、請求項5の記載から把握される本発明の実施の形態においては、敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部19a、19b全体を覆うように補強材37を、一方の排水用パネル面35aから他方の排水用パネル面5bまでビルの屋上構造全体にわたって貼着し、その上に振動吸収材38を貼着する。振動吸収材としては、硬質ウレタンが好ましく使用される。なお、パネルの角におけるフランジ部19が直行する部分においては、水平方向に貼着された補強材37と垂直方向に貼着された補強材37とが二重に貼着され、水平方向に貼着され振動吸収材38と垂直方向に貼着された振動吸収材38とが二重に貼着される。

0044

なお、図7においては、隣り合うフランジ部同士を直接付き合わせているが、後述する固定部材を用いる実施の形態においては、固定部材の十字にパネルの辺を沿わせて敷きつめ、固定部材およびフランジ部全体を覆うように補強材37を、一方のパネル面から他方のパネル面までビルの屋上構造全体にわたって貼着し、その上に振動吸収材を貼着する(図示せず)。

0045

次に、参考発明1の実施の形態においては、図8図9に示すように、十字型の固定部材26を設け、この固定部材26の十字にパネル18の側辺を沿わせて敷きつめ、固定部材26の中心にアンカボルト27を打ち込んで、アンカボルト27の打ち込み力で押さえる押さえ板28で四枚のパネル18の平らなフランジ19の角を固定する。

0046

次に、参考発明2の実施の形態においては、図8に示すように、固定部材26は二本のメンバー26aと26bで構成されており、二本のメンバー26aと26bは、U字形材料を使用し、屋上床面10との間に空気通路を形成する。

0047

次に、請求項6の記載から把握される本発明の実施の形態においては、図3に示すように、パネル18を敷きつめ、パネル18の角にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトの頭27aと押え板28aで補強凸部40を押え付けて四枚のパネルを固定し、必要に応じてパネルの外周側面が向い合っている部分にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトの頭27bと押え板28bで補強凸部40を押え付けて二枚のパネルを固定する。

0048

次に、請求項7の記載から把握される本発明の実施の形態においては、敷きつめられたパネルの露出している表面、及び必要に応じて設けられる固定部材、シート材、振動吸収材または補強材の露出している表面に遮熱塗料をビルの屋上構造全体に塗布する(図示せず)。

0049

以下、本発明の一実施例について説明する。図1はパネル18の正面図であり、概略正方形である。そして、四辺には平らなフランジ部19が形成されている。さらに、フランジ部19の外周縁に補強凸部40が外周縁の全体に連続して設けられている。フランジ部19の幅は65mm、厚みは2mmとし、補強凸部40の高さは1mmとし、補強凸部40の幅は10mmとした。ただし、外周縁の強度を向上させるという本発明の目的が損なわれない限り、寸法を変更することができ、不連続な部分があってもよい。なお、角部には、角段部を設けることができ(図示せず)、この角段部は、パネル18の角を押さえ板28で押さえた時に、押さえ板28の上面とフランジ部19の上面が一致するようにする。これにより、シート材30の貼着が図4に示すように平坦面になり、シート材30の浮き上がりをなくして密着性をよくし、経時的な剥離をなくすことができる。

0050

パネル面20とフランジ部19との間には、図4図6図7に示すように、パネル面20より傾斜角度が急な排水パネル面35が設けられている。さらに、排水パネル面35の内側は、図1に示すように稜線23で角錐状の凸形になっている。そして、パネル面20の表面には凹凸が施されている。排水パネル面35aと、排水パネル面35bと、フランジ部19とが凹部を形成することにより、雨が降っても、雨が貯まることなく流れ易くなっている。また、排水パネル面35の内側を角錐状の凸形にし、パネル表面20に凹凸を設けることにより、パネル18を敷きつめた全体の屋上の凹凸を大きくし、屋上面吹き抜ける風に対する抵抗を大きくして、隅パネル31にかかる負圧力を軽減することができる。

0051

図2図1の裏面図であり、図4にも示すようにパネル18の裏面には、突起25aが形成されており、屋上の床面10との間に多くの通気層25bを形成し、ビル屋上の床面10のコンクリートから蒸発する水分を含んだ空気を逃がすことによって、水蒸気圧によるパネル18の膨らみを防止する。また、大きな突起25cを設け(本実施例では9個)、パネル18の上面にかかる荷重に対する強度を持たせるようにしている。

0052

図4図5図6図7に示すように、敷きつめたパネルの隣り合うフランジ部19aとフランジ部19bが突きあわされることにより形成された目地の上を覆うシート材30が貼着されている。

0053

図6に示す態様においては、隣り合うフランジ部19a、19bと対向する排水用パネル面35a、35bにより凹部が形成され、凹部の底35において隣り合うフランジ部19aとフランジ部19bとが突き合わされて形成された目地を覆うようにシート材30が貼着され、その上に補強材37が一方の排水用パネル面35aから、他方の排水用パネル面35bまで、フランジ部19a、19b全体を覆うように貼着されている。

0054

図7に示す態様においては、隣り合うフランジ部19a、19bと対向する排水用パネル面20a、20bにより凹部が形成され、凹部の底35において隣り合うフランジ部19aとフランジ部19bとが突き合わされて形成された目地を覆うようにシート材30が貼着され、その上に補強材37が一方の排水用パネル面20aから、他方の排水用パネル面20bまで、フランジ部19a、19b全体を覆うように貼着されている。更に、補強材37を覆うように、振動吸収材38が一方の排水用パネル面20aから、他方の排水用パネル面20bまで貼着されている。

0055

図6図7においては、パネル面20と排水用パネル面35との間に、一定幅で平坦な補強フランジ部36が設けられている。これにより、パネルの強度が向上する。

0056

図3においては、パネル18を敷きつめ、パネル18の角にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトの頭27aと押え板28で補強凸部40を押え付けて四枚のパネルを固定し、パネルの外周側面が向い合っている部分にアンカボルトを打ち込んで、アンカボルトの頭27bと押え板28で補強凸部40を押え付け二枚のパネル18を固定している。

0057

次に、固定部材を用いた参考発明1、参考発明2について説明する。
図8において、固定部材26は二本のメンバー26aと26bで構成されており、切り込み部26dを嵌合させることにより、十字形の固定部材26となる。このように、二本のメンバー26aと26bにした理由は、固定部材26の加工を容易にして大量生産に適していること、および固定部材26を分解した状態では、棒状の二本のメンバー26aと26bになり、倉庫の保管場所と現場への輸送スペースを少なくするためである。また、このメンバー26aと26bは、U字形材料を使用し、屋上床面10との間に空気通路を形成する。そして、図には現われていないが、押さえ板28が当接する部分を、押さえ板28の厚みだけ窪ませることにより、両者の面を一致させ、貼着されるシート材30の浮き上がりをなくし、密着性をよくするようにする。26cはアンカボルト27を挿通するための孔であり、十字の中心に位置するようにあけられている。

0058

また、図9に示すように、十字型の固定部材26を設け、図8に示すように、この固定部材26の十字にパネル18の側辺を沿わせて敷きつめ、固定部材26の中心にアンカボルト27を打ち込んで、アンカボルト27の打ち込み力によって押さえられる押さえ板28により四枚のパネル18のフランジ部19の角を固定するようにしたので、定形化したパネル18の固定が可能になる。すなわち、パネル18を四角形の形状で、かつ、平坦で単純なフランジ19を備えたパネル18に定形化することができる。そして、図6に示すように、パネル18の側面と固定部材26の側面との間には嵌合する部分やシール材の充填はなく、両側面を当接させればよいので、この固定部材26を屋上床面にアンカボルト27で固定する前に、パネル18の位置決をすることができる。これにより、位置決不良の発生を防止し、固定部材26の固定のやり直しといった余分な作業をなくすことができ、かつ、アンカボルト27の数を少なくすることができる。

0059

そして、図5に示すように、敷きつめたパネル18のフランジ部19および固定部材26、押さえ部材28の上にシート材30を貼着することにより、シールが確保されると共に、施工作業を容易にすることができる。また、固定部材26のメンバー26a,26bは短いので、この固定部材26がない互いのパネル18の目地部には、メンバー26a,26bの幅に相当する隙間ができる。そして、この隙間を塞ぐようにシート材30が貼着され、かつ、メンバー26a,26bはU字状の部材を使用して、空気が流れるようになっているので、上記隙間は空気通路となり、屋上の床面10のコンクリートから蒸発する水分を含んだ空気を逃がすことによって、水蒸気圧によるパネル18の膨らみを防止することができる。

0060

次に、図10を用いて屋上の角部の施工例を、図11図12を用いて、空気出口部の施工例と作用について説明する。
図10において、隅パネル31は屋上床面10から垂直壁16にかけて、一定の曲率半径Rで設けられている。この曲率半径Rはビルの高さH1、垂直壁16の高さH2および風の強さにより理論的に求めて決定される。しかしながら、この曲率半径Rを理論的に決定した場合には、その曲率半径は一義的に決まるが、この決定の基本的な考えは、矢印BまたはC方向の風を矢印で示すように整流し、隅部における負圧を軽減することであるので、理論的に求めた一義的な曲率半径Rに限定されるものではなく、要するに理論的に求めた曲率半径Rを基本にした許容範囲があり、風の流れを整流する曲率半径であればよい。図3に示すように、定形化したパネル18を屋上の床面10に敷きつめた時に、床面10の面積が一定ではないので、半端な部分が生じる。すなわち、図7において、床面10に順番にパネル18を敷きつめた時の寸法L1は、定形化したパネル18の寸法に応じて一定であるので、床面10の面積のバラツキによりL2の寸法が一定にならない。

0061

その時には、隅パネル31の床面10側を寸法L2になるように切断し調整する。これにより、定形化したパネル18の使用が可能になる。すなわち、パネル18を定形化することができる。また、隅パネル31の剥離に対する強度を確保するために、アンカボルト27を打ち込むようにしてもよい。この場合、固定部材26のメンバー26a は、隅パネル31の補強の役目をするので、隅パネル31の剥離を更に押さえることができる。また、隅パネル31の現場での曲げ加工が容易なように、断熱層25に切断線を入れ、図のように切断線から断熱層25が分離するようにする。

0062

図10に示すように、ビル屋上の床面10と垂直壁16にかけて、所定の曲率半径Rに曲げた隅パネル31を設け、この曲率半径Rはビルの高さH1、垂直壁16の高さH2および風速により理論的に決定し、矢印BまたはCのように風の流れを整流するので、隅部に発生する負圧を軽減すると共に、曲げ半径Rを大きくすることにより、剥離方向(力F方向)への隅パネル31の曲げ強度を高めることができ、隅パネル31の剥離を抑制することができる。

0063

図11および図12において、隅パネル31の空気出口33を、部34の端部と隅パネル31の先端を折り曲げて先細にすることにより、通常は矢印Aのように空気をだすようにし、台風等においてこの空気出口33から逆流しないようにして、隅パネル31の剥離を防止する。また、空気の流れが可能なように、U字状の当て部材32を介在させて、隅パネル31の空気出口33側にアンカボルト27を打ち込み、隅パネル31の剥離をより確実に防止するようにしてもよい。

0064

図示はしないが、敷きつめられたパネルの露出している表面、及び必要に応じて設けられる振動吸収材または補強材の露出している表面に遮熱塗料が塗布されている。

0065

以上のように構成した本実施例の作用について次に説明する。図3に示すように四辺形のパネル18をビルの屋上床面10に敷きつめ、フランジ部19の外周縁全体に連続する補強凸部40を設け、互いの平らなフランジ部19の角部を補強凸部40の上から一つの押さえ板28で固定することにより、パネル18を定形化した単純な形状にすることができる。そして、図1に示すように、パネル18の四辺に一定幅で平坦なフランジ部19を形成することにより、パネル18の形状を単純化することができ、フランジ部19の外周縁に連続する補強凸部40を設けて強度を向上させることにより、屋上構造を構築後長期間経過しても、パネル外周縁が波打ち浮き上がって、アンカボルトの押え板との間に隙間が生じてパネルの安定性が損なわれるということが防止される。また、押え板28で補強凸部40を押さえつけることにより、力が補強凸部40に集中的にかかるので、補強凸部40を更にフランジ部19を効率よく押さえつけることができ、この点からも安定性が向上する。

0066

更にフランジ部19から所定の傾斜角度で隆起させて稜線23で形成する角錐状の凸形のパネル面20を形成することにより、パネル18を敷きつめた屋上の表面は凹凸面になり、屋上を吹き流れる風の抵抗を大きくして、風の強さを和らげることができる。そして、パネル18は硬質樹脂からなる表皮24の裏面に発泡樹脂からなる断熱層25を設けた単純な構造にする。

0067

図6図7に示すように、パネル面20の下部に段部36aに続く平坦な補強フランジ部36が設けられ、補強フランジ部36から下が急な下り坂の排水用パネル面35として形成されているので、排水用パネル面35とフランジ部19で形成される凹部が排水溝として働くことにより、雨水が貯まることなく流れ易くなっている。また、補強フランジ部36が設けられていることにより、パネルの強度が向上している。

0068

図6に示すように、隣り合うフランジ部19a、19b全体を覆うように、補強材37が排水用パネル面20aから排水用パネル面20bに達するまでビルの屋上構造全体にわたって設けられていることにより、シート材28が屋上構造の表面に現れている構造と比べると、フランジ間の目地や、押さえ部材の隙間や、固定部材からの漏水がより確実に防止される。

0069

図7に示すように、隣り合うフランジ部19a、19b全体を覆うように、補強材37が排水用パネル面20aから排水用パネル面20bに達するまでビルの屋上構造全体にわたって設けられ、さらにビルの屋上構造全体にわたって、補強材37が振動吸収材38により覆われているので、固定部材や押さえ部材の隙間からの漏水がより確実に防止され、さらに大きな地震が起きた場合であっても、振動吸収材38が地震の揺れを吸収するので、個々のパネル、さらにビルの屋上構造全体の破壊を効果的に防ぐことができる。

0070

また、図3に示すように、ほぼ正方形に定形化したパネル18を敷きつめ、パネル18をフランジ部19から隆起させ、屋上の上面を凹凸にし、屋上を吹き流れる風の抵抗を大きくして、風の強さ(風圧)を弱めることと相俟って、隅パネル31の整流効果と、剥離方向への曲げ強度を高めることにより、隅パネル31の剥離をより確実に防止し、しいては屋上に張られたパネル18全体の剥離も防止することができる。

0071

また、図3に示すように、パネルの角や辺の補強凸部が形成されている部分をアンカボルト27と押え板28を用いて固定することにより、パネルを用いたビルの屋上構造を容易に構築することができ、完成した屋上構造は長期間安定して維持されるものである。

実施例

0072

図示はしないが、ビルの屋上構造全体が遮熱塗料で塗布されているので、紫外線による劣化が抑制され、使用可能年数が大幅に伸びる。

0073

1a、1b 従来のパネル
2表面材
3裏面材
4断熱材
5目地カバー取付け具
6 目地カバー
7 ねじ
8アンカボルト
9目地
10ビル屋上の床面
11 ボード
12ボルト
13芯材
14目地板
16垂直壁
17角パネル
18 パネル
19、19a、19bフランジ部
20、20a、20b パネル面
21 段部
22 角段部
23角錐の稜線
24表皮
25断熱層
25a突起
25b通気層
26固定部材
27 アンカボルト
27a、27b アンカボルトの頭
28、28a、28b押さえ板
29固定筒
30シート材
31隅パネル
32当て部材
33 空気出口
34庇部
35、35a、35b排水パネル面
36補強フランジ部
36a 段部
37補強材
38振動吸収材
40 、40a、40b補強凸部

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