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技術 メタノールのカルボニル化工程のストリームからの過マンガン酸還元性化合物の除去

出願人 セラニーズ・インターナショナル・コーポレーション
発明者 スケイテス,マーク・オートルエバ,デーヴィッド・エイジノビル,レイモンド・ジェイ
出願日 2017年8月15日 (2年8ヶ月経過) 出願番号 2017-156962
公開日 2018年1月18日 (2年3ヶ月経過) 公開番号 2018-009009
状態 特許登録済
技術分野 触媒を使用する低分子有機合成反応 有機低分子化合物及びその製造
主要キーワード 気体副産物 廃棄ストリーム 水性ストリーム スリップストリーム 揮発性相 乾燥複合 多段階抽出 液相生成物
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (2)

課題

酢酸を製造するためのメタノールカルボニル化法による酢酸形成時の中間ストリームから前駆体の過マンガン酸還元性化合物及びヨウ化アルキルを削減及び/又は除去するための改良された方法の提供。

解決手段

過マンガン酸還元性化合物(PRC)を凝縮された軽質留分オーバーヘッドストリーム軽質相から除去することによってヨウ化アルキル及びC3−8カルボン酸の形成を削減する方法であって、(a)軽質相を蒸留してPRCに富むオーバーヘッドストリームを得;そして(b)少なくとも二つの連続段階で第三のオーバーヘッドストリームを水で抽出し、PRCを含有する一つ以上の水性ストリームをそれから分離することを含む方法。

概要

背景

概要

酢酸を製造するためのメタノールカルボニル化法による酢酸形成時の中間ストリームから前駆体の過マンガン酸還元性化合物及びヨウ化アルキルを削減及び/又は除去するための改良された方法の提供。過マンガン酸還元性化合物(PRC)を凝縮された軽質留分オーバーヘッドストリーム軽質相から除去することによってヨウ化アルキル及びC3−8カルボン酸の形成を削減する方法であって、(a)軽質相を蒸留してPRCに富むオーバーヘッドストリームを得;そして(b)少なくとも二つの連続段階で第三のオーバーヘッドストリームを水で抽出し、PRCを含有する一つ以上の水性ストリームをそれから分離することを含む方法。なし

目的

従って、多くの不純物アセトアルデヒド由来しているので、プロセスからアセトアルデヒドを除去して、ヨウ化アルキルの含有量を削減するのが主目的である

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

メタノール酢酸生成物へのカルボニル化においてヨウ化メチル損失を削減するための改良法であって、該酢酸生成物が、(i) メタノールを、ヨウ化メチルを含む反応媒質を入れた反応器中でカルボニル化し;(ii) 該カルボニル化の生成物を抜き出して、該カルボニル化の生成物を、フラッシャ中で、酢酸、ヨウ化メチル、酢酸メチル及び水を含むフラッシャ蒸気オーバーヘッドストリームと、フラッシャベースストリームに分離し、該フラッシャベースストリームを該反応器中の該反応媒質にリサイクルし;そして(iii) 該フラッシャ蒸気オーバーヘッドストリームを軽質留分カラム中で蒸留して、精製されて精製酢酸生成物ストリームを生成して回収されるところの、酢酸を含む該軽質留分カラムの側流と、アセトアルデヒド、ヨウ化メチル、酢酸メチル及び水を含む軽質留分カラムオーバーヘッドストリームとを得ることにより製造される方法であり、該改良法は、(a)該軽質留分カラムオーバーヘッドストリームを凝縮し、該凝縮された軽質留分カラムオーバーヘッドストリームの一部を、第二の蒸留塔を含む一段階又は二段階蒸留で蒸留して、ヨウ化メチル、ジメチルエーテル、及びアセトアルデヒドを含む、アセトアルデヒドに富むオーバーヘッドストリームを製造するステップ;(b)該アセトアルデヒドに富むオーバーヘッドストリームを凝縮して、該凝縮されたアセトアルデヒドに富むオーバーヘッドストリームを抽出器中で水で抽出して、第一のラフィネートと、アセトアルデヒドを含有する第一の水性抽出物ストリームとを形成するステップ;(c)該第一のラフィネートを水で抽出して、第二のラフィネートと、アセトアルデヒドを含有する第二の水性抽出物ストリームとを形成するステップ;(d)該第二のラフィネートの一部を、該反応器中の反応媒質にリサイクルするステップ;及び(e)該第二のラフィネートの残りを、該第二の蒸留塔で蒸留されて該アセトアルデヒドに富むオーバーヘッドストリームを産する該軽質留分カラムオーバーヘッドストリームに戻すステップを含み、該アセトアルデヒドに富むオーバーヘッドストリーム中のジメチルエーテルが、該第一の水性抽出物ストリーム及び該第二の水性抽出物ストリーム中でのヨウ化メチルの溶解度を低下させる方法であり、そして、該アセトアルデヒドに富むオーバーヘッド蒸気ストリーム中のジメチルエーテルが該第二の蒸留塔の供給流又は還流に水を加えることによって生成される方法。

請求項2

請求項1に記載の方法であって、抽出ステップ(b)及び(c)のうちの一つに使用するための水が、水性抽出物ストリームのうちの一つの少なくとも一部を含む方法。

請求項3

請求項1に記載の方法であって、該アセトアルデヒドに富むオーバーヘッド蒸気ストリーム中のジメチルエーテルが該第二の蒸留塔の供給流又は還流に水を加えることによって生成される方法。

請求項4

請求項1に記載の方法であって、該アセトアルデヒドに富むオーバーヘッド蒸気ストリーム中のジメチルエーテルが、該抽出器の上流で該アセトアルデヒドに富むオーバーヘッドストリームに加えられる方法。

発明の技術分野

0001

本発明は、VIII族金属カルボニル化触媒の存在下でメタノールカルボニル化することによって形成される過マンガン酸還元性化合物(permanganate reducing compound)及びヨウ化アルキルの改良された除去法に関する。さらに詳しくは、本発明は、前記カルボニル化法による酢酸形成時の中間ストリームから前駆体の過マンガン酸還元性化合物及びヨウ化アルキルを削減及び/又は除去するための改良された方法に関する。

技術的背景

0002

現在使用されている酢酸の合成法のうち、商業的に最も有用な方法の一つは、1973年10月30日発行のPaulikらによる米国特許第3,769,329号に教示されているような一酸化炭素を用いたメタノールの接触カルボニル化である。カルボニル化触媒は、ロジウム(溶解されているか、又はさもなければ液体反応媒質中に分散されているか、又は不活性固体上に担持されている)を、例えばヨウ化メチルのようなハロゲン含有触媒プロモータと共に含有する。ロジウムは反応系に多くの形態のいずれかで導入できるが、活性触媒複合体におけるロジウム部分の正確な性質は不明である。同様に、ハロゲン化物プロモータの性質も重要でない。特許権者は非常に多数の適切なプロモーターを開示しているが、その大部分は有機ヨウ化物である。反応は、触媒を溶解した液体反応媒質中に一酸化炭素ガス連続通気することによって実施するのが最も典型的かつ有用である。

0003

ロジウム触媒の存在下でアルコールをカルボニル化して、該アルコールより炭素原子が1個多いカルボン酸を製造するための先行技術の方法に改良を加えたものが、同一出願人による米国特許第5,001,259号(1991年3月19日発行);5,026,908号(1991年6月25日発行);及び5,144,068号(1992年9月1日発行);並びに欧州特許番号EP 0 161 874 B2(1992年7月1日公開)に開示されている。その中に開示されているように、酢酸は、酢酸メチルハロゲン化メチル、特にヨウ化メチル、及び触媒有効濃度で存在するロジウムを含有する反応媒質中でメタノールから製造される。これらの特許は、触媒安定性カルボニル化反応器生産性が、反応媒質中の水分濃度が非常に低くても、すなわち4重量%以下でも(一般的な工業的慣習では約14〜15wt%の水が維持されているにもかかわらず)、驚くほど高レベルに維持できることを開示している。それには、反応媒質中に、触媒有効量のロジウム及び少なくとも有限濃度の水と共に、ヨウ化メチル又はその他の有機ヨウ化物として存在するヨウ化物の含有量のほかに特定濃度ヨウ化物イオンを維持することが必要である。該ヨウ化物イオンは単塩として存在し、ヨウ化リチウムが好適である。該特許の教示するところによれば、酢酸メチル及びヨウ化物塩の濃度は、特に反応器の水分濃度が低い場合、酢酸を製造するメタノールのカルボニル化速度に影響を及ぼす重要なパラメータである。比較的高濃度の酢酸メチル及びヨウ化物塩を使用することにより、液体反応媒質が約0.1wt%もの低さの濃度の水しか含有しない場合でも(とても低いので、広く単に“有限濃度”の水と定義できる)、驚くほどの触媒安定性と反応器の生産性が得られる。さらに、使用される反応媒質は、特にプロセスの生成物回収テップ中、ロジウム触媒の安定性、すなわち触媒の耐沈殿性を改良する。これらのステップでは、酢酸生成物回収を目的とした蒸留で、触媒から一酸化炭素が除去されやすい。一酸化炭素は、反応槽中に維持された環境においてはロジウムに対して安定化効果を有するリガンドである。米国特許第5,001,259号、5,026,908号及び5,144,068号は、引用によって本明細書に援用する。

0004

酢酸を製造するための微水系カルボニル化法は、二酸化炭素水素、及びプロピオン酸
といった副産物は削減するが、その他の不純物(一般的には微量存在する)の量も増やすことが分かっており、触媒の改良や反応条件の変更によって生産速度を増大しようとすると、酢酸の品質が時に損害被ることになる。

0005

これらの微量の不純物は、特にそれらが反応工程を再循環する場合、酢酸の品質に影響を及ぼす。酢酸の過マンガン酸時間(permanganate time)を減少させる不純物は、カルボ
ニル化合物及び不飽和カルボニル化合物などである。本明細書中で使用している“カルボニル”というフレーズは、アルデヒド又はケトン官能基を含有する化合物を意味するものとする。不飽和性に関しては有していても有していなくてもよい。カルボニル化法における不純物に関する更なる考察については、Catalysis of Organic Reaction,75,369−380(1998)参照。

0006

本発明は、アセトアルデヒドアセトンメチルエチルケトンブチルアルデヒドクロトンアルデヒド、2−エチルクロトンアルデヒド、及び2−エチルブチルアルデヒドなど、並びにそれらのアルドール縮合生成物などの過マンガン酸還元性化合物(PRC)の削減及び/又は除去に関する。本発明はプロピオン酸の削減ももたらす。

0007

前述のアセトアルデヒドのようなカルボニル不純物は、ヨウ化物の触媒プロモータと反応して多炭素のヨウ化アルキル、例えばヨウ化エチルヨウ化プロピル、ヨウ化ブチル、ヨウ化ペンチル、ヨウ化ヘキシルなどを形成しうる。反応生成物からヨウ化アルキルを除去するのが望ましい。なぜならば、酢酸生成物中のこれらの不純物は、たとえ少量でも酢酸ビニル(酢酸から製造される最も一般的な生成物)の製造に使用される触媒に悪影響を与えやすいからである。そこで、本発明は、ヨウ化アルキル、特にヨウ化C2−12アルキル化合物の除去にも向けられる。従って、多くの不純物がアセトアルデヒドに由来しているので、プロセスからアセトアルデヒドを除去して、ヨウ化アルキルの含有量を削減するのが主目的である。

0008

不純物を除去するための従来技術は、酢酸生成物を、酸化剤、オゾン、水、メタノール、活性炭アミンなどで処理することを含む。これらの処理は酢酸の蒸留と組み合わせることもあれば組み合わせないこともある。最も典型的な精製処理は、最終生成物一連の蒸留を伴う。例えば、米国特許第5,783,731号により、カルボニル不純物を有機物ストリームから除去するために、該有機物ストリームをヒドロキシルアミンのようなアミン化合物カルボニル化合物と反応してオキシムを形成する)で処理し、次いで蒸留して精製有機生成物オキシム反応生成物から分離することも知られている。しかしながら、最終生成物の追加的処理はプロセスのコストを増大し、処理された酢酸生成物の蒸留は形成される不純物を追加することになりかねない。

0009

比較的高純度の酢酸を得ることは可能であるが、前述の微水系カルボニル化法及び精製処理によって形成された酢酸生成物は、少割合の残留不純物の存在のために過マンガン酸時間に関していささか不十分なままであることが多い。十分な過マンガン酸時間は、酸生成物が多くの用途にとって適切であるために満たさねばならない重要な商業的試験なので、過マンガン酸時間を減少させるような不純物の存在は好ましくない。その上、少量のこれらの不純物を蒸留によって酢酸から除去するのは、不純物の中には酢酸生成物に近い沸点を有するものもあって、経済的又は商業的に実行可能でない。

0010

そこで、カルボニル化工程のどこかで、最終生成物を汚染したり不要なコストを加えることなく不純物を除去する経済的に採算の合う方法を確認することが重要になってきた。米国特許第5,756,836号(引用によって本明細書に援用する)には、反応溶液中のアセトアルデヒド濃度を1500ppm未満に調整することによって高純度の酢酸を製造する方法が開示されている。アセトアルデヒド濃度をこの閾値未満に維持することによ
って不純物の形成を抑えることができ、その結果、粗酢酸生成物を蒸留するだけで高純度の酢酸が得られると記載されている。

0011

欧州特許番号EP 0 487 284 B1(1995年4月12日公開)に、酢酸生成物に存在するカルボニル不純物は、一般的に軽質留分カラム(light endscolumn)か
らのオーバーヘッド中で濃縮することが開示されている。従って、軽質留分カラムのオーバーヘッドをアミン化合物(例えばヒドロキシルアミン)で処理すればカルボニル化合物と反応してオキシム誘導体が形成されるので、これを残りのオーバーヘッドから蒸留によって分離することにより、改良された過マンガン酸時間を有する酢酸を得ることができる。

0012

欧州特許出願番号EP 0 687 662 A2及び米国特許第5,625,095号には高純度酢酸の製造法が記載されており、それには一段階又は多段階蒸留工程を使用してアセトアルデヒドを除去することによって反応器中のアセトアルデヒド濃度を400ppm以下に維持することが述べられている。アセトアルデヒドを除去するために処理することが示唆されるストリームは、主に水、酢酸及び酢酸メチルを含有する軽質相;主にヨウ化メチル、酢酸メチル及び酢酸を含有する重質相;主にヨウ化メチル及び酢酸メチルを含有するオーバーヘッドストリーム;又は軽質及び重質相を合わせて形成される再循環ストリームを含む。これらの引用文献は、これらのストリームのどれに最大濃度のアセトアルデヒドが含有されているのか確認していない。

0013

EP 0 687 662 A2及び米国特許第5,625,095号は、反応器におけるアセトアルデヒドの形成を制御するための反応条件の管理法も開示している。アセトアルデヒドの形成を制御することによって、クロトンアルデヒド、2−エチルクロトンアルデヒド、及びヨウ化アルキルのような副産物の形成も削減されることが記載されているが、提案されている反応条件の管理法は、望まざる副産物であるプロピオン酸の形成を増加させることも指摘している。

0014

より最近では、同一出願人による米国特許第6,143,930号及び6,339,171号に、軽質留分カラムのオーバーヘッドに対して多段精製を実施することにより、酢酸生成物中の望まざる不純物を著しく削減できることが開示されている。これらの特許は、軽質留分のオーバーヘッドを2回蒸留し、各回ごとにアセトアルデヒドのオーバーヘッドを取り出し、ヨウ化メチルに富む残渣は反応器に戻す精製法を開示している。アセトアルデヒドに富む留出物は所望により水で抽出され、大部分のアセトアルデヒドは処分のために除去されるので、反応器にリサイクルされるラフィネート中には著しく低いアセトアルデヒド濃度しか残らない。米国特許第6,143,930号及び6,339,171号はそれらの全体を引用によって本明細書に援用する。

0015

前述の方法は、カルボニル不純物をカルボニル化系から除去し、最終酢酸生成物におけるアセトアルデヒド濃度と過マンガン酸時間の問題をおおかた制御することに成功しているが、更なる改良はまだ可能である。従って、アセトアルデヒド除去効率を改良する代替法が依然として求められている。本発明は一つのそのような代替解決策を提供する。

発明の要旨

0016

一側面において、本発明は下記のステップを含む酢酸の製造法を提供する。
(a)メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル又はジメチルエーテルを一酸化炭素と、触媒と有機ヨウ化物を含む適切な反応媒質中で反応させる;
(b)反応生成物を、酢酸、ヨウ化メチル、水、及び過マンガン酸還元性化合物(PRC)を含有する揮発性生成物相と、触媒及び酢酸を含有する低揮発性相に分離する;
(c)揮発性生成物相を蒸留して、精製生成物と、有機ヨウ化物、水、酢酸、及び未反
応メタノールを含有する第一のオーバーヘッドを得る;
(d)第一のオーバーヘッドの少なくとも一部を蒸留して、ヨウ化メチル、水、ヨウ化C2−12アルキル、PRC及びジメチルエーテルを含有する第二のオーバーヘッドを製造する;
(e)第二のオーバーヘッドを水で抽出して、第一の水性抽出物及び第一のラフィネートを得る;そして
(f)第一のラフィネートを水で抽出して、第二のラフィネート及び濃縮PRCを含有する処分用の第二の水性抽出物を得る。
好ましくは、第二のラフィネートの少なくとも一部は、蒸留ステップからの残液(bottoms)と同様、直接又は間接的に反応器にリサイクルされる。最も好ましくは、第二のオーバーヘッドは水性抽出物中のヨウ化メチルの溶解度を低下させるのに足るジメチルエーテルを含有するが、これについては以下でさらに説明する。

0017

別の側面において、本発明は、水、酢酸、ヨウ化メチル、酢酸メチル、メタノール、少なくとも一つのヨウ化C2−12アルキル及び少なくとも一つの過マンガン酸還元性化合物(PRC)を含有する混合物の改良された分離法を提供する。該改良法は下記ステップを含む。(a)混合物を蒸留してジメチルエーテルを含有するPRC豊富なオーバーヘッドストリームを形成する;(b)オーバーヘッドストリームを水で抽出し、少なくとも一つのPRCを含有する第一の水性ストリームをそれから分離する;そして(c)抽出されたオーバーヘッドストリームを水で抽出し、少なくとも一つのPRCを含有する第二の水性ストリームをそれから分離する。最も好ましくは、オーバーヘッドストリームは水性抽出物中のヨウ化メチルの溶解度を低下させるに足るジメチルエーテルを含有する。

0018

さらに別の側面において、本発明は、メタノール、酢酸メチル、ギ酸メチル又はジメチルエーテルのようなカルボニル化可能な材料の酢酸生成物へのカルボニル化で形成される過マンガン酸還元性化合物(PRC)及びヨウ化C2−12アルキル化合物を削減及び/又は除去するための改良された方法を提供する。該改良法において、メタノールは、触媒及び有機ヨウ化物を含有する反応媒質中でカルボニル化される;カルボニル化反応の生成物は、(1)酢酸生成物、有機ヨウ化物、水、及び少なくとも一つのPRCを含有する揮発性相、及び(2)低揮発性相に分離される;そして揮発性相を蒸留して、精製生成物と、有機ヨウ化物、水、酢酸、及びPRCを含有するオーバーヘッドとを得る。改良法は、(a)オーバーヘッドの少なくとも一部を蒸留してジメチルエーテルを含有するPRC豊富なオーバーヘッドストリームを提供する;(b)PRCに富むオーバーヘッドストリームを水で抽出し、PRCを含有する水性廃棄ストリームをそれから分離する;そして(c)抽出されたオーバーヘッドストリームを水で抽出し、同じく少なくとも一つのPRCを含有する第二の水性廃棄ストリームをそれから分離する。最も好ましくは、オーバーヘッドストリームは水性抽出物中のヨウ化メチルの溶解度を低下させるのに足るジメチルエーテルを含有する。

0019

本発明は様々な変形及び代替の形態が可能であるが、例示のために特定の態様を図面に示し、本明細書中で詳細に説明する。しかしながら、本発明を、開示されている特定の形態に限定するつもりはないことは理解されるべきである。それどころか、本発明は、添付の特許請求の範囲によって定義されている本発明の範囲に含まれる全ての変形、等価物及び代替物カバーするものとする。

例示的実施態様の説明

0020

本発明の例示的実施態様を以下に説明する。明瞭な説明のために、実施態様の全ての特徴を本明細書に記載したわけではない。当然のことながら、いずれかのそのような実施態様の開発においては、システム関連及びビジネス関連の制約に従うというような、開発者の特定の目標を達成するために、実施態様固有の多数の決定を下さなくてはならないこと
、そうした決定は実施態様ごとに変動するものであることは理解されるであろう。さらに、そのような開発努力は複雑で時間のかかるものであるが、それでもなお本開示内容の利益を享受する当業者にとっては日常業務であることも理解されるであろう。

0021

本発明の精製法は、メタノール(又は酢酸メチル、ギ酸メチル、もしくはジメチルエーテル、あるいはそれらの混合物のような別のカルボニル化可能な材料)をロジウムのようなVIII族金属触媒及びヨウ化物プロモータの存在下でカルボニル化して酢酸にするのに使用されるあらゆるプロセスに有用である。特に有用なプロセスは、米国特許第5,001,259号に例示されているような、メタノールの微水系ロジウム触媒カルボニル化による酢酸の製造法である。一般的に、触媒系のロジウム成分は、ハロゲン成分とロジウムの配位化合物の形態で存在すると考えられている(ハロゲン成分はそのような配位化合物の少なくとも1個のリガンドを提供する)。ロジウムとハロゲン配位のほかに、一酸化炭素もロジウムと配位していると考えられている。触媒系のロジウム成分は、反応ゾーンに、ロジウム金属ロジウム塩、例えば酸化物酢酸塩、ヨウ化物など、又はロジウムのその他の配位化合物などの形態のロジウムを導入することによって提供できる。

0022

触媒系のハロゲンプロモータ成分有機ハロゲン化物を含むハロゲン化合物からなる。従って、アルキル、アリール、及び置換アルキル又はアリールのハロゲン化物が使用できる。ハロゲン化物プロモータはハロゲン化アルキルの形態で存在し、そのアルキルラジカルはカルボニル化される供給アルコールのアルキルラジカルに一致しているのが好ましい。従って、メタノールの酢酸へのカルボニル化においてハロゲン化物プロモータは、ハロゲン化メチル、さらに好ましくはヨウ化メチルを含む。

0023

使用される液体反応媒質は触媒系と適合性のある任意の溶媒を含みうる。例えば、純アルコール、供給原料のアルコール及び/又は所望のカルボン酸及び/又はこれら二つの化合物のエステルの混合物などである。微水系カルボニル化法の好適な溶媒及び液体反応媒質は、カルボン酸生成物である。従ってメタノールの酢酸へのカルボニル化において好適な溶媒は酢酸である。

0024

水も反応媒質中に含有されるが、その濃度はこれまで十分な反応速度を達成するのに実用的と思われていたよりもずっと低い。従来、本発明に示されたタイプのロジウム触媒カルボニル化反応では、水の添加が反応速度に有益な効果を与えると教示されてきた(米国特許第3,769,329号)。従って、ほとんどの商業運転は、少なくとも約14wt%の水分濃度で行われている。ゆえに、そのような高レベルの水分濃度で得られる反応速度と実質的に等しい及びそれを上回る反応速度が14wt%未満及び約0.1wt%もの低さの水分濃度で達成できることは極めて予想外のことである。

0025

本発明による酢酸の製造に最も有用なカルボニル化法によれば、反応媒質に、酢酸メチルと、ヨウ化メチル又はその他の有機ヨウ化物のような触媒プロモータとして存在するヨウ化物のほかに追加のヨウ化物イオンを含めることによって、たとえ水分濃度が低くても所望の反応速度が得られる。追加のヨウ化物プロモータはヨウ化物塩であり、ヨウ化リチウムが好適である。低い水分濃度下では、酢酸メチルとヨウ化リチウムは、これらの各成分が比較的高濃度で存在する場合にのみ速度プロモータとして働くこと、そしてその促進(プロモーション)はこれらの成分が両方同時に存在する場合に高まることが見出されている(米国特許第5,001,259号)。好適なカルボニル化反応系の反応媒質に使用されるヨウ化リチウムの濃度は、この種の反応系でハロゲン化物塩の使用を扱っている先行技術がほとんどないことと比べると極めて高いと考えられる。ヨウ化物イオン含有量の絶対濃度は本発明の有用性に制限を加えない。

0026

メタノールの酢酸生成物へのカルボニル化反応は、カルボニル化生成物の形成に適切な
温度及び圧力条件で、液相であるメタノール供給物を、ロジウム触媒、ヨウ化メチルプロモータ、酢酸メチル、及び追加の可溶性ヨウ化物塩を含有する液体酢酸溶媒の反応媒質中に通気した気体の一酸化炭素と接触させることによって実施できる。重要なのは触媒系におけるヨウ化物イオンの濃度であってヨウ化物と会合しているカチオンではないこと、そしてヨウ化物の所定のモル濃度でカチオンの性質はヨウ化物の濃度の効果ほど重要でないことが一般に認められるであろう。任意のヨウ化金属塩、又は任意の有機カチオン、又は第四級アミンもしくはホスフィンのような第四級カチオン、又は無機カチオンの任意のヨウ化物塩が、それらの塩が所望のヨウ化物濃度を提供するのに反応媒質中で十分可溶性である限り使用できる。ヨウ化物を金属塩として添加する場合、オハイオ州クリーブランドCRCPress出版,“Handbook of Chemistry and Physics”(2002−03)(第83版)に示されているような周期表IA族及びIIA族の金属からなる群の一員のヨウ化物塩が好ましい。特にアルカリ金属のヨウ化物
が有用で、ヨウ化リチウムが好適である。本発明で最も有用な微水系カルボニル化法において、有機ヨウ化物プロモータ以外の追加のヨウ化物は、触媒溶液中に約2〜約20wt%の量で存在し、酢酸メチルは約0.5〜約30wt%の量で存在し、ヨウ化リチウムは約5〜約20wt%の量で存在する。ロジウム触媒は、約200〜約2000ppmの量で存在する。

0027

カルボニル化の典型的な反応温度はおよそ150〜約250℃で、約180〜約220℃の温度範囲好適範囲であろう。一酸化炭素の反応器中の分圧は広く変動しうるが、典型的には約2〜約30気圧であり、好ましくは約3〜約10気圧である。副産物の分圧及び含有液体蒸気圧のために、全反応器圧は約15〜約40気圧の範囲になろう。

0028

ヨウ化物をプロモータとするメタノールから酢酸へのロジウム触媒カルボニル化法に使用される典型的な反応及び酢酸回収系を図1に示す。該系は、液相カルボニル化反応器、フラッシャ(flasher)、及びヨウ化メチル酢酸軽質留分カラム14を含む。該カラムは酢
酸サイドストリーム17を有し、該サイドストリームは更なる精製へと進む。反応器及びフラッシャー図1に示されていない。これらはカルボニル化法の技術では今や周知の標準設備とみなされている。カルボニル化反応器は、典型的には撹拌槽又は気泡カラム型のいずれかで、その中に反応する液体又はスラリーの内容物が一定レベルに自動的に維持されている。この反応器に、新鮮なメタノール、一酸化炭素、必要に応じて少なくとも有限濃度の水を反応媒質中に維持するのに足る水、フラッシャベース(flasher base)からのリサイクル触媒溶液、リサイクルされたヨウ化メチル及び酢酸メチル相、並びにヨウ化メチル酢酸軽質留分カラム又はスプリッタ(splitter column)14のオーバーヘッド受け
デカンタ(overhead receiver decanter)からリサイクルされた酢酸水溶液相が連続的に導入される。蒸留系は、粗酢酸の回収並びに触媒溶液、ヨウ化メチル、及び酢酸メチルを反応器にリサイクルする手段を提供するために使用される。好適なプロセスにおいて、一酸化炭素は、カルボニル化反応器の、内容物の撹拌に使用される撹拌機のすぐ下に連続的に導入される。気体の供給物はこの撹拌手段によって反応液全体に徹底的に分散される。気体のパージストリームは反応器からガス抜きされて気体副産物蓄積を防止し、所定の全反応器圧で設定された一酸化炭素分圧を維持するようにしてある。反応器の温度は制御され、一酸化炭素供給物は所望の全反応器圧を維持するのに足る速度で導入される。

0029

液体生成物はカルボニル化反応器から反応器内部を一定レベルに維持するのに足る速度で抜き出され、フラッシャに導入される。フラッシャでは、触媒溶液はベースストリーム(主として、ロジウム及びヨウ化物塩を少量の酢酸メチル、ヨウ化メチル、及び水と共に含有する酢酸)として抜き出されるが、フラッシャの蒸気のオーバーヘッドストリームは大部分は生成物の酢酸と、そのほかヨウ化メチル、酢酸メチル、及び水を含有する。反応器を出てフラッシャに入る溶解ガスは、一酸化炭素の一部と、メタン、水素、及び二酸化炭素などの気体副産物からなり、オーバーヘッドストリームの一部としてフラッシャを出
る。オーバーヘッドストリームは、ストリーム26として軽質留分カラム又はスプリッタ塔14に向かう。

0030

米国特許第6,143,930号及び6,339,171号に、塔14を出る軽質相には重質相ストリームよりも高濃度、約3倍のPRC、特にアセトアルデヒドが含有されていることが開示されている。そこで、本発明に従ってPRCを含有するストリーム28をオーバーヘッド受け器デカンタ16に向かわせ、そこから軽質留分相、ストリーム30を蒸留塔18に向かわせる。

0031

本発明は、広くは、PRC、主にアルデヒド及びヨウ化アルキルを、蒸気相の酢酸ストリーム、例えば軽質留分蒸留塔又は軽質留分/乾燥複合塔(combined light ends/drying column)からのオーバーヘッドから蒸留するための改良法とみなすことができる。蒸気相
ストリームを蒸留し、次いで2回抽出してPRCを除去する。アルデヒド及びヨウ化アルキルを第一の蒸気相酢酸ストリームから除去し、生成物中のプロピオン酸濃度を削減する特に好適な方法は、下記のステップを含む。

0032

a)第一の蒸気相酢酸ストリームを第一の凝縮器凝縮し、二相的に分離して、第一の重質液相生成物と第一の軽質液相生成物とを形成させる;
b)第一の軽質液相生成物を第一の蒸留塔で蒸留して第二の蒸気相酢酸生成物ストリームを形成させる。これは前記第一の蒸気相酢酸ストリームに対してアルデヒド及びヨウ化アルキルに富む;
c)第二の蒸気相ストリームを第二の凝縮器で凝縮し、第二の液相生成物を形成させる;
d)第二の液相生成物を第二の蒸留塔で蒸留して第三の蒸気相ストリームを形成させる;
e)第三の蒸気相ストリームを凝縮し、その凝縮ストリームを水で抽出して残留アセトアルデヒドをそれから除去し;そして
f)抽出された凝縮ストリームを水で抽出して追加の残留アセトアルデヒドをそれから除去する。

0033

米国特許第6,339,171号に開示されている先行技術の態様を図1に示す。図1を参照すると、第一の蒸気相酢酸ストリーム(28)は、ヨウ化メチル、酢酸メチル、アセトアルデヒド及びその他のカルボニル成分を含有する。このストリームは次に凝縮され分離されて(槽16で)、高割合の触媒成分を含有する重質相生成物{反応器(図1に示さず)に再循環される}と、アセトアルデヒド、水、及び酢酸を含有する軽質相(30)に分離される。

0034

軽質留分オーバーヘッドのいずれの相も、次に蒸留されてストリームのPRC、主としてアセトアルデヒド成分を除去できるが、軽質相(30)からPRCを除去するのが好適である。なぜならば、その相のほうがアセトアルデヒド濃度がいくらか高いことが見出されているからである。本明細書中に図示及び記載の態様において蒸留は二段階で実施される。しかしながら蒸留は単一塔でも実施できることは理解されるであろう。軽質相(30)は塔18に向かう。該塔は、ストリーム28に対してアルデヒド及びヨウ化アルキルに富む第二の蒸気相(36)の形成を担う。ストリーム36は凝縮され(槽20)、第二の液相生成物を形成する。アセトアルデヒド、ヨウ化メチル、メタノール、及び酢酸メチルを含有する第二の液相(40)は第二の蒸留塔(22)に向かい、そこでアセトアルデヒドがその他の成分から分離される。この発明的方法は、酢酸ストリームにみられるヨウ化アルキル不純物を少なくとも50%削減及び/又は除去することが分かった。また、アセトアルデヒド及びその誘導体も少なくとも50%、ほとんどの場合60%を超えて削減及び/又は除去されることも示している。その結果、酢酸生成物中のプロピオン酸濃度を約400重量ppm未満、好ましくは約250ppm未満に維持することが可能となる。

0035

軽質留分カラム又はスプリッタ塔14の頂部からストリーム28を通じて蒸気が取り出され、凝縮されて槽16に向かう。蒸気は凝縮するに足る温度に冷却され、凝縮可能なヨウ化メチル、酢酸メチル、アセトアルデヒド及びその他のカルボニル成分、並びに水が二相に分離される。ストリーム28の一部は、二酸化炭素、水素などの非凝縮性ガスも含むので、それらは図1のストリーム29に示されるようにガス抜き可能である。同じくオーバーヘッド受け器デカンタ16から出るのが、図1には示されていないが、ストリーム28の重質相である。通常、この重質相は反応器に再循環されるが、スリップストリーム(一般的に少量、重質相の例えば25vol%、好ましくは約20vol%未満)もカルボニル処理工程に進み、その残りが反応器又は反応系にリサイクルされる。この重質相のスリップストリームは個別に処理されるか、又は軽質相(ストリーム30)と合わせて更なる蒸留及びカルボニル不純物抽出に委ねられる。

0036

軽質相(ストリーム30)は蒸留塔18に向かう。ストリーム30の一部は還流ストリーム34として軽質留分カラム14に戻される。残りのストリーム30は、ストリーム32として塔18のほぼ中央部に入る。塔18は、軽質成分から水及び酢酸を分離することによってストリーム32のアルデヒド成分を濃縮し、オーバーヘッドストリーム36に投入する役割を担う。第一の蒸留塔18は好ましくは約40個のトレイを含有し、内部の温度範囲は塔底部の約283°F(139.4℃)〜塔頂部の約191°F(88.3℃)である。18の底部から出るのはストリーム38で、約70%の水と30%の酢酸を含有している。ストリーム38は処理され、一般的には熱交換器を利用して冷却され、ストリーム46、48を経由して軽質留分カラムのオーバーヘッドデカンタ16にリサイクルされ、最終的には反応器又は反応系にリサイクルされる。ストリーム38の一部(ストリーム46と識別される)をデカンタ16に戻してリサイクルすることは、発明的方法の効率を増大し、軽質相のストリーム32により多くのアルデヒドを存在させることが分かった。このようにしてストリーム38をデカンタ16を通してリサイクルすると、ストリーム36はおよそ7倍多いアルデヒド含有量を有することが分かった。塔18の頂部から出るのは、PRC、特にアセトアルデヒド、ヨウ化メチル、酢酸メチル、及びメタノール、並びにヨウ化アルキルを含有するストリーム36である。次にストリーム36は、冷却されて存在するあらゆる凝縮性ガスが凝縮された後、オーバーヘッド受け器20に向かう。

0037

オーバーヘッド受け器20を出るのは、アセトアルデヒド、ヨウ化メチル、酢酸メチル、及びメタノールを含有するストリーム40である。ストリーム40の一部は還流ストリーム42として塔18に戻る。残りのストリーム40は、第二の蒸留塔22の底部付近に入る。塔22は、ストリーム40中の大部分のアセトアルデヒドをヨウ化メチル、酢酸メチル、及びメタノールから分離する役割を担う。一態様において、塔22は約100個のトレイを含有し、塔底部の約224°F(106.6℃)〜塔頂部の約175°F(79.4℃)の範囲の温度で運転される。代替の好適な態様において、塔22はトレイの代わりに規則充填物(structured packing)を含有する。好適な充填物は、界面面積約65ft2/ft3を有し、好ましくは2205のような金属合金又は塔で精製される組成物と適合性のあるその他の同様の充填物用材料からできている規則充填物である。実験中、良好な分離に必要な均一性のある塔の装填は規則充填物のほうがトレイよりも優れていることが観察された。あるいは、セラミック製の充填物を使用してもよい。塔22の残渣、ストリーム44は塔の底部を出てカルボニル化工程にリサイクルされる。

0038

アセトアルデヒドはヨウ化メチルの存在下で重合してメタアルデヒド及びパラアルデヒドを形成する。これらのポリマーは一般的には約200未満の低分子量である。パラアルデヒドは、反応液、主に酢酸中で比較的可溶性であることが分かっている。メタアルデヒドは、沈殿すると砂様の粒状ポリマーで、約3wt%の濃度を超えると反応液中で不溶
ある。

0039

しかしながら、米国特許第6,339,171号に開示されているように、反応中、塔22を加熱すると、より高分子量のアセトアルデヒドポリマーが形成されることが発見されている。これらの高分子量ポリマー(分子量約1000超)は、軽質相の処理時に形成されると考えられ、粘稠チキソトロピック揺変性)である。系に熱を印加すると、それらは硬化塔壁に付着しやすく、塔壁からのその除去は厄介である。いったん重合すると、それらは有機溶媒にも水性溶媒にも難溶で、系からは機械的手段によってしか除去することができない。従って、これらの不純物、すなわちメタアルデヒド及びパラアルデヒド並びに高分子量のアセトアルデヒドポリマー(AcH)の形成を削減するための阻害剤が、好ましくは塔22に必要となる。阻害剤は、一般的にC1−10アルカノール、好ましくはメタノール;水;酢酸などからなり、個別に又は互いに組み合わせて又は一つ以上のその他の阻害剤と共に使用される。塔18の残渣の一部及びストリーム38のスリップストリームであるストリーム46は、水及び酢酸を含有するので阻害剤として働くことができる。図1に示されているように、ストリーム46は分岐してストリーム48と50を形成する。ストリーム50は塔22に添加されてメタアルデヒド及びパラアルデヒド不純物並びに高分子量ポリマーの形成を阻害する。第二の塔22の残渣は反応器にリサイクルされるので、添加される阻害剤はいずれも反応化学と適合性がなければならない。少量の水、メタノール、酢酸、又はそれらの組合せは反応化学を妨害せず、アセトアルデヒドのポリマーの形成を実質的に排除することが分かった。ストリーム50も、この材料は反応器の水収支を変えないので、阻害剤として好適に使用される。水は阻害剤として特に好適なわけではないが、以下に説明するとおり、塔22に水を添加することによってその他の重要な利益も得られる。

0040

塔22の頂部を出るのはPRCを含有するストリーム52である。ストリーム52は凝縮器に向かい、その後オーバーヘッド受け器24に向かう。凝縮後、非凝縮性材料があれば受け器24からガス抜きされ;凝縮した材料は受け器24からストリーム54として出ていく。ストリーム56は、ストリーム54のスリップストリームであるが、塔22への還流として使用される。塔22の底部を出るのは、ヨウ化メチル、メタノール、酢酸メチル、及び水を含有するストリーム44である。このストリームは、以下に説明するストリーム72と一緒になって反応器に向かう。

0041

抽出機構にとって、塔22のオーバーヘッドストリームは低温、一般的に約13℃の温度に維持されていることが重要である。このストリームは、当業者に公知の従来技術、又は業界で一般に認められている任意の機構によって約13℃を獲得又は維持できる。

0042

受け器24を出ると、ストリーム58は好ましくは凝縮器/冷却器送り込まれ(今やストリーム62)、次いで第一の抽出器27に送り込まれる。抽出器27ではPRC及びヨウ化アルキルは水で抽出されるが、その水は反応系内の水収支を維持するために好ましくは内部ストリーム由来の水である。この抽出の結果、ヨウ化メチルが水性PRC及びヨウ化アルキル相から分離される。好適な態様では、水対供給材料比約2のミキサーセトラーが使用される。

0043

水性抽出物ストリーム64は抽出器27の頂部から出る。このPRCに富む、特にアセトアルデヒドに富む水性相廃棄物処理に向かう。同じく抽出器を出るのはヨウ化メチルを含有するラフィネートストリーム66である。

0044

ラフィネートストリーム66は第二の抽出器25において追加の水で抽出される。抽出器25では、抽出器27と同様、PRC及びヨウ化アルキルが水で抽出されるが、その水は反応系内の水収支を維持するために好ましくは内部ストリーム由来の水である。この抽
出の結果、ヨウ化メチルが水性PRC及びヨウ化アルキル相から分離される。好適な態様では、水対供給材料比約1のミキサー・セトラーが使用される。水性抽出物ストリーム70は抽出器の頂部から出る。このPRCに富む、特にアセトアルデヒドに富む水性相は廃棄物処理に向かう。同じく抽出器を出るのはヨウ化メチルを含有するラフィネートストリーム72である。このストリームは、通常、反応系、最終的には反応器にリサイクルされる。

0045

当業者であれば、塔22からのアセトアルデヒドに富むオーバーヘッドから回収されるヨウ化メチルのフラクションをさらに増加させるために、所望に応じて追加の抽出段階を加えてもよいことはすぐに分かるであろう。また、各抽出段階で新鮮な水を使用するのではなく単一の水流を各抽出段階に順次通過させるといった追加の変形も可能であることは明白であろう。最後に、本明細書中に記載の多段階抽出は、個別のステージを有する装置の代わりに適切な数の理論的ステージを有する充填ベッド連続接触)抽出器を用いて達成できることも明白であろう。

0046

前述の多段階抽出に伴う一つの潜在的問題は、それぞれの水抽出でアセトアルデヒドだけでなく測定可能な量のヨウ化メチルも除去されてしまうことである。上記説明の通り、ヨウ化メチルは反応系の特に高価な成分なので、プロセスから廃棄物として除去されるヨウ化メチルの量を最小限化して、反応器に供給しなければならない新鮮なヨウ化メチルの量を削減することは非常に望ましい。しかしながら、本出願人らは、抽出器27への供給流にジメチルエーテル(DME)を添加すると、抽出ステップにおけるヨウ化メチルの損失が抑制されることを発見した。DMEの存在はヨウ化メチルの水中溶解度を削減するので、水性抽出物ストリーム64及び70中に抽出され、廃棄物処理で失われるヨウ化メチルの量が削減される。例えば、出願人らはストリーム64中のヨウ化メチル濃度が、DMEが存在しない場合の約1.8%からDMEが存在する場合の約0.5%に降下することを観察した。従って本発明の更なる側面は、DMEを抽出器27の上流のプロセス、例えばストリーム62に注入し、水性抽出物ストリーム64及び70中へのヨウ化メチルの喪失を削減するステップを含む。ストリーム62に必要な量のDMEは、水を塔22、例えば供給流40又は還流50に添加することによって得ることができる。本発明を実施するに当たって塔22におけるDME形成の正確な機構を理解する必要はないが、この水が塔22で酢酸メチル及び/又はヨウ化メチルと反応してメタノールを形成し、次にこれが酸触媒(例えばHI)の存在下で脱水されてDMEを形成すると考えられる。水性抽出物ストリーム64及び70中に抽出されないDMEがあれば、反応系に直接又は間接的にリサイクルされ、そこで一酸化炭素及び水と反応して酢酸を形成する。

0047

本発明を好適な態様を参照しながら説明してきたが、明白な変形及び変更が当業者には可能である。特に、上で本発明を塔14の軽質留分相を利用して概説してきたが、カルボニル化法におけるいずれのストリームも、高濃度のPRC及びヨウ化アルキルを有するものであれば本発明に従って処理できる。従って、本発明は、下記クレーム又はその等価物の範囲に含まれる全てのそのような変形及び変更を最大限含むものとする。

図面の簡単な説明

0048

カルボニル化反応によって酢酸を製造するためのカルボニル化法の中間ストリームからカルボニル不純物を除去するための米国特許第6,339,171号に開示されているような先行技術の工程を示す図である。
本発明の好適な態様を示す図である。

0049

14軽質留分カラム(スプリッタ塔)、16オーバーヘッド受け器デカンタ、18
第一の蒸留塔、20 オーバーヘッド受け器、22 第二の蒸留塔、24オーバー
ッド受け器、25 第二の抽出器、27 第一の抽出器。

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