図面 (/)

技術 送信制御装置及び送信制御方法

出願人 富士通株式会社
発明者 伊達木隆瀬山崇志小林崇春
出願日 2016年7月5日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-133688
公開日 2018年1月11日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2018-007118
状態 特許登録済
技術分野 移動無線通信システム 無線伝送方式一般(ダイバーシチ方式等) 時分割方式以外の多重化通信方式
主要キーワード 基準端末 周波数区間 無線処理回路 伝搬遅延差 受信成否 ウェイト情報 無線通信相手 ベースバンド処理装置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年1月11日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (15)

課題

複数の送信局から複数のユーザ端末へ同時に信号を送信する際に、処理量の増大を抑制して効率的に干渉を低減すること。

解決手段

送信制御装置は、複数の端末装置と複数の送信局との間の伝搬路ごとの伝搬遅延時間を取得する取得部と、前記取得部によって取得された伝搬遅延時間に基づいて、複数の送信局からの伝搬遅延差が類似する端末装置の組み合わせを選択する選択部と、前記選択部によって選択された組み合わせの端末装置に対して信号を送信する複数の送信局の送信タイミングを制御する制御部とを有する。

概要

背景

近年、複数の送信アンテナを備える基地局から複数のユーザ端末へ同時にデータを送信するマルチユーザMIMO(Multi Input Multi Output)技術が注目されている。マルチユーザMIMO(以下「MU−MIMO」と略記する)においては、複数のユーザ端末宛てのデータが互いに干渉しないように、送信信号送信ウェイト乗算するゼロフォーシング(Zero Forcing:ZF)やブロック対角化等の対策が採られることがある。送信ウェイトは、送信信号の位相振幅を調整するウェイトであり、基地局とユーザ端末の間のチャネルに応じて送信ウェイトを決定することにより、複数のユーザ端末宛ての送信信号を互いに直交させて干渉を低減することができる。

一方、1つのユーザ端末に対して複数のセル協調して信号を送受信するセル間協調送受信(Coordinated Multi-Point transmission and reception:CoMP)に関する検討も盛んに行われている。そして、無線通信システム大容量化するために、CoMPを実行する複数の送信局がMU−MIMOによって複数のユーザ端末へ同時に信号を送信することが考えられている。

このような無線通信システムでは、それぞれの送信局とユーザ端末との間の伝搬距離が異なるため、伝搬遅延差が生じる。例えば、ある送信局からユーザ端末へ信号が送信されるのと同時に、他の送信局から同じユーザ端末へ信号が送信されると、ユーザ端末からの距離が遠い送信局から送信された信号が遅延して受信される。このため、一方の送信局から送信された信号の受信位相を基準とすると、他方の送信局から送信された信号の受信位相が周波数領域で回転する。すなわち、2つの送信局から送信された信号が周波数ごとに異なる位相差で受信され、周波数によっては、2つの送信局からの受信信号が互いに干渉する。そこで、伝搬遅延差の影響によって追加で干渉が発生することを前提として、最適な送信ウェイトを決定することなどが検討されている。

概要

複数の送信局から複数のユーザ端末へ同時に信号を送信する際に、処理量の増大を抑制して効率的に干渉を低減すること。送信制御装置は、複数の端末装置と複数の送信局との間の伝搬路ごとの伝搬遅延時間を取得する取得部と、前記取得部によって取得された伝搬遅延時間に基づいて、複数の送信局からの伝搬遅延差が類似する端末装置の組み合わせを選択する選択部と、前記選択部によって選択された組み合わせの端末装置に対して信号を送信する複数の送信局の送信タイミングを制御する制御部とを有する。

目的

開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、複数の送信局から複数のユーザ端末へ同時に信号を送信する際に、処理量の増大を抑制して効率的に干渉を低減することができる送信制御装置及び送信制御方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

複数の端末装置と複数の送信局との間の伝搬路ごとの伝搬遅延時間を取得する取得部と、前記取得部によって取得された伝搬遅延時間に基づいて、複数の送信局からの伝搬遅延差が類似する端末装置の組み合わせを選択する選択部と、前記選択部によって選択された組み合わせの端末装置に対して信号を送信する複数の送信局の送信タイミングを制御する制御部とを有することを特徴とする送信制御装置

請求項2

前記選択部は、前記複数の端末装置から1つの基準端末装置を選択する基準端末選択部と、前記基準端末選択部によって選択された基準端末装置についての2つの送信局からの伝搬遅延差と、他の端末装置それぞれについての前記2つの送信局からの伝搬遅延差との差分に対応するメトリック端末装置ごとに算出するメトリック算出部と、前記メトリック算出部によって算出されたメトリックに基づいて、伝搬遅延差が前記基準端末装置と類似する端末装置を選択する端末選択部とを有することを特徴とする請求項1記載の送信制御装置。

請求項3

前記選択部は、前記複数の端末装置から1つの基準端末装置を選択する基準端末選択部と、前記基準端末選択部によって選択された基準端末装置と1つの送信局との間の伝搬遅延時間と、他の端末装置それぞれと前記1つの送信局との間の伝搬遅延時間との差分に対応するメトリックを端末装置ごとに算出するメトリック算出部と、前記メトリック算出部によって算出されたメトリックに基づいて、伝搬遅延差が前記基準端末装置と類似する端末装置を選択する端末選択部とを有することを特徴とする請求項1記載の送信制御装置。

請求項4

前記端末選択部は、算出されたメトリックが小さい端末装置から順に所定数の端末装置を選択することを特徴とする請求項2又は3記載の送信制御装置。

請求項5

前記端末選択部は、算出されたメトリックが所定の閾値未満の端末装置を選択することを特徴とする請求項2又は3記載の送信制御装置。

請求項6

前記メトリック算出部は、算出されたメトリックが所定の閾値未満の端末装置をカウントし、カウントされた端末装置数が所定数に到達した時点でメトリックの算出を中止し、前記端末選択部は、前記メトリック算出部によってカウントされた端末装置を選択することを特徴とする請求項2又は3記載の送信制御装置。

請求項7

複数の端末装置と複数の送信局との間の伝搬路ごとの伝搬遅延時間を取得し、取得された伝搬遅延時間に基づいて、複数の送信局からの伝搬遅延差が類似する端末装置の組み合わせを選択し、選択された組み合わせの端末装置に対して信号を送信する複数の送信局の送信タイミングを制御する処理を有することを特徴とする送信制御方法

技術分野

0001

本発明は、送信制御装置及び送信制御方法に関する。

背景技術

0002

近年、複数の送信アンテナを備える基地局から複数のユーザ端末へ同時にデータを送信するマルチユーザMIMO(Multi Input Multi Output)技術が注目されている。マルチユーザMIMO(以下「MU−MIMO」と略記する)においては、複数のユーザ端末宛てのデータが互いに干渉しないように、送信信号送信ウェイト乗算するゼロフォーシング(Zero Forcing:ZF)やブロック対角化等の対策が採られることがある。送信ウェイトは、送信信号の位相振幅を調整するウェイトであり、基地局とユーザ端末の間のチャネルに応じて送信ウェイトを決定することにより、複数のユーザ端末宛ての送信信号を互いに直交させて干渉を低減することができる。

0003

一方、1つのユーザ端末に対して複数のセル協調して信号を送受信するセル間協調送受信(Coordinated Multi-Point transmission and reception:CoMP)に関する検討も盛んに行われている。そして、無線通信システム大容量化するために、CoMPを実行する複数の送信局がMU−MIMOによって複数のユーザ端末へ同時に信号を送信することが考えられている。

0004

このような無線通信システムでは、それぞれの送信局とユーザ端末との間の伝搬距離が異なるため、伝搬遅延差が生じる。例えば、ある送信局からユーザ端末へ信号が送信されるのと同時に、他の送信局から同じユーザ端末へ信号が送信されると、ユーザ端末からの距離が遠い送信局から送信された信号が遅延して受信される。このため、一方の送信局から送信された信号の受信位相を基準とすると、他方の送信局から送信された信号の受信位相が周波数領域で回転する。すなわち、2つの送信局から送信された信号が周波数ごとに異なる位相差で受信され、周波数によっては、2つの送信局からの受信信号が互いに干渉する。そこで、伝搬遅延差の影響によって追加で干渉が発生することを前提として、最適な送信ウェイトを決定することなどが検討されている。

0005

特開2012−39400号公報
国際公開第2013/108906号
特表2014−514841号公報
国際公開第2012/108281号

先行技術

0006

S. B. Gee, Z. Lei and Y. H. Chew, “Cooperative MultiuserMIMO Precoding Design for Asynchronous Interference Mitigation”, 2011IEEE GLOBECOM Workshops (GCwkshps), 5-9 Dec. 2011
山 崇志 他 「5G超高密度分散アンテナシステムにおける強調MU−MIMO送信基礎検討」電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集2015年_通信(1)、326、2015年8月25日

発明が解決しようとする課題

0007

上述したように、送信局とユーザ端末の間の伝搬遅延時間に差がある場合には、ユーザ端末において、各送信局からの受信信号の位相差が周波数ごとに異なる。このため、送信信号の位相と振幅を調整する送信ウェイトの最適値は、周波数ごとに異なる。したがって、伝搬遅延差がある場合には、たとえ伝搬遅延差の影響を考慮して送信ウェイトを決定しても、十分な干渉低減は困難である。すなわち、伝搬遅延差の影響を考慮した送信ウェイトであっても、この送信ウェイトを送信信号の全帯域に一律に乗算するのでは、一部の周波数成分における干渉が低減されるに過ぎない。

0008

そこで、最適な送信ウェイトが周波数によって異なるため、送信信号の帯域を分割し、それぞれの周波数区間について最適な送信ウェイトを算出することも考えられる。しかしながら、十分に干渉を低減するためには、送信信号が多数の狭帯域な周波数区間に分割され、周波数区間ごとに送信ウェイトが算出されるため、処理量が増大するという問題がある。換言すれば、高い周波数分解能で送信ウェイトを算出することにより、周波数分解能に比例して処理量が増大してしまう。

0009

開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、複数の送信局から複数のユーザ端末へ同時に信号を送信する際に、処理量の増大を抑制して効率的に干渉を低減することができる送信制御装置及び送信制御方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本願が開示する送信制御装置は、1つの態様において、複数の端末装置と複数の送信局との間の伝搬路ごとの伝搬遅延時間を取得する取得部と、前記取得部によって取得された伝搬遅延時間に基づいて、複数の送信局からの伝搬遅延差が類似する端末装置の組み合わせを選択する選択部と、前記選択部によって選択された組み合わせの端末装置に対して信号を送信する複数の送信局の送信タイミングを制御する制御部とを有する。

発明の効果

0011

本願が開示する送信制御装置及び送信制御方法の1つの態様によれば、複数の送信局から複数のユーザ端末へ同時に信号を送信する際に、処理量の増大を抑制して効率的に干渉を低減することができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明

0012

図1は、実施の形態1に係る無線通信システムの構成を示す図である。
図2は、実施の形態1に係るベースバンド処理装置の構成を示すブロック図である。
図3は、ユーザデータ生成部の構成を示すブロック図である。
図4は、送信処理部の構成を示すブロック図である。
図5は、スケジューラ部の構成を示すブロック図である。
図6は、実施の形態1に係るUEの選択を説明する図である。
図7は、実施の形態1に係る送信制御方法を示すフロー図である。
図8は、周波数分解能とチャネル容量の関係を示す図である。
図9は、実施の形態2に係るUEの選択を説明する図である。
図10は、実施の形態2に係る送信制御方法を示すフロー図である。
図11は、実施の形態3に係る送信制御方法を示すフロー図である。
図12は、実施の形態4に係る送信制御方法を示すフロー図である。
図13は、実施の形態5に係る送信制御方法を示すフロー図である。
図14は、無線通信システムのハードウェア構成例を示すブロック図である。

実施例

0013

以下、本願が開示する送信制御装置及び送信制御方法の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。

0014

(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る無線通信システムの構成を示す図である。図1に示す無線通信システムは、ベースバンド処理装置100、複数の送信局110及び複数のユーザ端末120を有する。

0015

ベースバンド処理装置100は、信号のベースバンド処理を実行する。具体的には、ベースバンド処理装置100は、各ユーザ端末120宛てのユーザデータを生成し、送信処理を施して各送信局110へ送出する。このとき、ベースバンド処理装置100は、同時にユーザデータの送信先となるユーザ端末120の組み合わせを決定するスケジューリングを行い、これらの組み合わせのユーザ端末120宛ての信号を生成する。そして、ベースバンド処理装置100は、それぞれのユーザ端末120宛ての信号の送信タイミングを調整した上で、複数の送信局110へ送出する。また、ベースバンド処理装置100は、各ユーザ端末120が送信した信号を各送信局110から受信する。なお、ベースバンド処理装置100については、後に詳述する。

0016

送信局110は、例えば光ファイバを介してベースバンド処理装置100と接続され、ベースバンド処理装置100から送出された信号を受信し、ユーザ端末120に対して無線送信する。このとき、送信局110は、ユーザ端末120宛ての信号に対して、例えばD/A(Digital/Analog)変換及びアップコンバートなどの無線送信処理を施し、得られた無線信号アンテナを介して送信する。また、送信局110は、各ユーザ端末120が送信した信号を受信し、例えばダウンコンバート及びA/D(Analog/Digital)変換などの無線受信処理を施し、得られたベースバンド信号をベースバンド処理装置100へ送出する。

0017

なお、送信局110は、複数のユーザ端末120に対して同時に信号を送信するMU−MIMOを実行する。また、複数の送信局110が協調して同時に1つのユーザ端末120に対して信号を送信するCoMPを実行する。ただし、それぞれの送信局110は、ベースバンド処理装置100によって調整された送信タイミングで信号を送信するため、各送信局110が同一のユーザ端末120宛ての信号を送信するタイミングは、完全に一致しなくても良い。

0018

ユーザ端末120は、複数の送信局110から送信された信号を受信する。ユーザ端末120が受信する受信信号には、自端末宛てのユーザデータが含まれており、ベースバンド処理装置100によるスケジューリングの結果、自端末と同時に送信先となった他のユーザ端末120宛てのユーザデータによる干渉が十分に低減されている。また、ユーザ端末120は、自端末に対して信号を送信する送信局110に対して信号を送信する。ユーザ端末120が送信するアップリンクの信号には、例えばダウンリンクの信号の受信成否を示すACK/NACKやダウンリンクのチャネル状態を示すチャネル状態情報などが含まれる。

0019

図2は、実施の形態1に係るベースバンド処理装置100の構成を示すブロック図である。図2に示すベースバンド処理装置100は、ユーザデータ生成部210−1〜210−M(Mは2以上の整数)、ウェイト乗算部220、制御データ生成部230、送信処理部240−1〜240−N(Nは2以上の整数)、送信タイミング制御部250−1〜250−N、チャネル推定部260、受信処理部270及びスケジューラ部280を有する。

0020

ユーザデータ生成部210−1〜210Mは、スケジューラ部280からの指示に従って、それぞれ異なるユーザ端末120宛てのユーザデータを生成する。すなわち、ユーザデータ生成部210−1〜210−Mは、スケジューラ部280によって同時に送信先になると決定された、最大でM個のユーザ端末120宛てのユーザデータを生成する。具体的には、ユーザデータ生成部210−1〜210−Mは、例えば図3に示すように、それぞれ誤り訂正符号化部211及び変調部212を有する。

0021

誤り訂正符号化部211は、ユーザ端末120宛ての個別のデータを誤り訂正符号化し、得られた符号化データを変調部212へ出力する。

0022

変調部212は、誤り訂正符号化部211から出力される符号化データを変調し、得られたユーザデータをウェイト乗算部220へ出力する。

0023

誤り訂正符号化部211における符号化率や変調部212における変調方式は、スケジューラ部280から指示される。すなわち、ユーザデータに適用されるMCS(Modulation and Coding Scheme)がスケジューラ部280によって指定される。

0024

図2に戻って、ウェイト乗算部220は、ユーザデータ生成部210−1〜210−Mによって生成された最大でM個のユーザ端末120宛てのユーザデータに送信ウェイトを乗算する。具体的には、ウェイト乗算部220は、スケジューラ部280によって決定されたビームに対応するウェイト情報を取得し、取得したウェイト情報に従って、各ユーザ端末120宛てのユーザデータに送信ウェイトを乗算する。

0025

ウェイト乗算部220によって乗算される送信ウェイトは、周波数ごとに異なっていても良い。すなわち、ユーザデータの全帯域を分割し、それぞれの周波数区間ごとに異なる送信ウェイトが乗算されても良い。ただし、後述するように、本実施の形態においては、伝搬遅延差が同程度のユーザ端末120の組み合わせをスケジューラ部280が決定し、この組み合わせのユーザ端末120に対して同時にユーザデータが送信されるため、周波数分解能は低くても良い。換言すれば、伝搬遅延差が類似するユーザ端末120が選択され、選択されたユーザ端末120に対する各送信局110からの送信タイミングが、伝搬遅延差に応じて調整されるため、各ユーザ端末120における実際の伝搬遅延差が共通して小さくなる。結果として、伝搬遅延差に起因する周波数ごとの位相関係の変動が小さくなり、比較的広帯域のユーザデータに対して共通の送信ウェイトを乗算すれば、特性劣化を改善することができる。

0026

制御データ生成部230は、スケジューラ部280からの指示に従って、ユーザ端末120宛ての制御データを生成する。すなわち、制御データ生成部230は、スケジューラ部280によるスケジューリングの結果やMCSの情報などを含む制御データを生成する。

0027

送信処理部240−1〜240−Nは、それぞれ異なる送信局110へ送出される送信データを生成する。すなわち、送信処理部240−1〜240−Nは、協調して同時に信号を送信する最大でN個の送信局110から送信される送信データを生成する。具体的には、送信処理部240−1〜240−Nは、例えば図4に示すように、それぞれチャネル多重部241、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部242及びCP(Cyclic Prefix)付加部243を有する。

0028

チャネル多重部241は、ユーザ端末120ごとのユーザデータと制御データとを多重し、得られた多重データをIFFT部242へ出力する。

0029

IFFT部242は、チャネル多重部241から出力される多重データを逆高速フーリエ変換し、周波数が異なる複数のサブキャリアそれぞれに多重データが重畳された有効シンボルを生成する。

0030

CP付加部243は、IFFT部242から出力される有効シンボルの末尾部分をCPとして有効シンボルの先頭に付加し、OFDMシンボルを生成する。CP付加部243がCPを付加して得られるOFDMシンボルは、それぞれの送信局110から送信される送信データとなる。

0031

図2に戻って、送信タイミング制御部250−1〜250−Nは、スケジューラ部280からの指示に従って、各送信局110から信号が送信される送信タイミングを調整する。すなわち、送信タイミング制御部250−1〜250−Nは、それぞれ送信データを送信局110へ送出するタイミングを制御することにより、それぞれ異なる送信タイミングで送信局110から信号が送信されるようにする。送信タイミング制御部250−1〜250−Nが各送信局110からの送信タイミングを制御することにより、ユーザ端末120においては、異なる送信局110からの信号の伝搬遅延差が小さくなる。換言すれば、伝搬距離が異なる複数の送信局110からそれぞれ信号が送信されても、これらの信号がユーザ端末120において受信されるタイミングが近くなる。

0032

チャネル推定部260は、各送信局110がユーザ端末120から受信して送出した受信データを取得し、ユーザ端末120と送信局110の間のチャネル推定を実行する。具体的には、チャネル推定部260は、受信データに含まれる例えばSRS(Sounding Reference Signal)及びDRS(Demodulation Reference Signal)などの参照信号を用いて、ユーザ端末120から送信局110へ向かうアップリンクのチャネル推定を実行する。

0033

また、チャネル推定部260は、例えばSRS及びDRSなどの参照信号を用いて、ユーザ端末120から送信された信号の送信局110における受信タイミングを検出する。このとき、チャネル推定部260は、ユーザ端末120及び送信局110の組み合わせごとに受信タイミングを検出する。チャネル推定部260が検出する受信タイミングは、ユーザ端末120と送信局110の間における伝搬遅延時間に対応する。すなわち、例えばユーザ端末120と送信局110の間の伝搬距離が大きく伝搬遅延時間が大きい場合には、このユーザ端末120及び送信局110の組み合わせに関しては、遅い受信タイミングが検出される。チャネル推定部260は、ユーザ端末120及び送信局110の組み合わせごとの受信タイミングをスケジューラ部280へ通知する。

0034

受信処理部270は、チャネル推定部260によるチャネル推定結果を用いて受信データを復調し、受信データに含まれるACK/NACK及びチャネル状態情報を取得する。そして、受信処理部270は、ACK/NACK及びチャネル状態情報をスケジューラ部280へ出力する。

0035

スケジューラ部280は、ユーザ端末120それぞれに関する受信タイミング及びチャネル状態情報などに基づいて、同時にユーザデータの送信先となるユーザ端末120を決定するスケジューリングを実行する。すなわち、スケジューラ部280は、同時にユーザデータの送信先となる複数のユーザ端末120を決定し、これらのユーザ端末120へ信号を同時に送信する際のビームと各送信局110における送信タイミングとを決定する。

0036

具体的には、スケジューラ部280は、図5に示すように、基準UE(User Equipment)選択部281、メトリック算出部282、UE選択部283、ビーム決定部284及び送信タイミング決定部285を有する。

0037

基準UE選択部281は、ユーザデータの送信先となるユーザ端末120であって、基準となる1つのユーザ端末120(以下「基準UE」という)を選択する。このとき、基準UE選択部281は、例えば受信処理部270から出力されるチャネル状態情報からPF(Proportional Fair)メトリックを求め、PFメトリックが最大のユーザ端末120を基準UEに選択しても良い。また、基準UE選択部281は、例えばラウンドロビン方式順番に基準UEを選択しても良い。さらに、基準UE選択部281は、例えば受信処理部270から出力されるACK/NACKに基づいて、再送を要求するユーザ端末120を優先的に基準UEに選択しても良い。

0038

メトリック算出部282は、基準UEからの信号の受信タイミングと他のユーザ端末120からの信号の受信タイミングとに基づいて、基準UEと同時にユーザデータの送信先となるユーザ端末120を選択するためのメトリックを算出する。具体的には、メトリック算出部282は、各送信局110からの伝搬遅延差が各送信局110から基準UEへの伝搬遅延差に近いユーザ端末120を選択するためのメトリックを算出する。したがって、メトリック算出部282は、例えば以下の式(1)によってユーザ端末120それぞれに関するメトリックMetric(k)を算出する。

0039

上式(1)において、T(a,b)は、ユーザ端末(UE#b)から送信された信号の送信局(TP#a)における受信タイミングを示す。したがって、式(1)は、送信局(TP#1)を基準とした各送信局(TP#n)からユーザ端末(UE#k)への伝搬遅延差と各送信局(TP#n)から基準UE(UE#1)への伝搬遅延差との差の合計をユーザ端末(UE#k)のメトリックMetric(k)とすることを示す。ユーザ端末120のメトリックが小さければ小さいほど、このユーザ端末120に対する複数の送信局110からの伝搬遅延差と基準UEに対する複数の送信局110からの伝搬遅延差とが類似することになる。

0040

UE選択部283は、メトリック算出部282によって算出されたメトリックに基づいて、基準UEと同時にユーザデータの送信先となるユーザ端末120を選択する。すなわち、UE選択部283は、同時にユーザデータの送信先となる複数のユーザ端末120の組み合わせを選択する。このとき、UE選択部283は、メトリック算出部282によって算出されたメトリックが小さいユーザ端末120から順に所定数のユーザ端末120を選択する。UE選択部283が選択するユーザ端末120の数としては、例えばMU−MIMOの最大多重数を用いることができる。そして、UE選択部283は、選択したユーザ端末120と基準UEとに対して同時にユーザデータを送信することを決定し、これらのユーザ端末120宛てのユーザデータ及び制御データを生成するようにユーザデータ生成部210−1〜210−M及び制御データ生成部230へ指示する。

0041

ここで、UE選択部283によって選択されるユーザ端末120について、図6を参照して説明する。

0042

図6に示すように、無線通信システム内に送信局(TP#1)及び送信局(TP#2)が配置され、これらの送信局とユーザ端末(UE#1)及びユーザ端末(UE#2)が無線通信するものとする。このとき、送信局(TP#2)とユーザ端末(UE#1)の間の伝搬路h21は、送信局(TP#1)とユーザ端末(UE#1)の間の伝搬路h11よりも長いため、ユーザ端末(UE#1)においては、送信局(TP#2)からの信号の方が伝搬遅延時間が大きくなる。そして、各送信局からユーザ端末(UE#1)への伝搬遅延差は、図中太線で示したh21とh11の差分に相当する時間となる。

0043

同様に、送信局(TP#2)とユーザ端末(UE#2)の間の伝搬路h22は、送信局(TP#1)とユーザ端末(UE#2)の間の伝搬路h12よりも長いため、ユーザ端末(UE#2)においては、送信局(TP#2)からの信号の方が伝搬遅延時間が大きくなる。そして、各送信局からユーザ端末(UE#2)への伝搬遅延差は、図中太線で示したh22とh12の差分に相当する時間となる。

0044

いま、ユーザ端末(UE#1)を基準UEとすると、基準UEに関する各送信局からの伝搬遅延差(ここでは、h21の太線部分に相当)とユーザ端末(UE#2)に関する各送信局からの伝搬遅延差(ここでは、h22の太線部分に相当)とが同程度であれば、UE選択部283は、ユーザ端末(UE#2)を選択する。このように、UE選択部283が各送信局からの伝搬遅延差が類似するユーザ端末120の組み合わせを選択するため、伝搬遅延差に応じて送信局110からの送信タイミングを調整することにより、各送信局110からの信号がほぼ同時にそれぞれのユーザ端末120によって受信される。

0045

すなわち、図6に示した例では、送信局(TP#2)からの送信タイミングを図中の太線に対応する伝搬遅延差の分だけ遅延させることで、送信局(TP#1)及び送信局(TP#2)から送信される信号がユーザ端末(UE#1)及びユーザ端末(UE#2)の双方によってほぼ同時に受信され、実際の伝搬遅延差を共通して小さくすることができる。

0046

図5に戻って、ビーム決定部284は、UE選択部283によって選択された組み合わせのユーザ端末120に対して同時に信号を送信するためのビームを決定し、このビームを形成するための送信ウェイトを求める。すなわち、ビーム決定部284は、例えば信号の到来方向推定によって、UE選択部283によって選択されたそれぞれのユーザ端末120の方向を推定し、これらのユーザ端末120の方向の利得が大きくなるビームを決定する。

0047

そして、ビーム決定部284は、決定したビームを形成するためのユーザ端末120ごとの送信ウェイトを算出する。このとき、ビーム決定部284は、ユーザデータの周波数ごとに送信ウェイトを算出しても良い。ただし、UE選択部283によって、伝搬遅延差が類似するユーザ端末120の組み合わせが選択されているため、ビーム決定部284は、比較的低い周波数分解能で送信ウェイトを算出すれば良い。ビーム決定部284は、算出した送信ウェイトを示すウェイト情報をウェイト乗算部220へ出力する。

0048

送信タイミング決定部285は、UE選択部283によって選択された組み合わせのユーザ端末120に対して同時に信号を送信するために、これらのユーザ端末120へ信号を送信する送信局110それぞれの送信タイミングを決定する。すなわち、送信タイミング決定部285は、各送信局110について、ユーザ端末120までの伝搬遅延差に対応する時間だけ送信タイミングを調整し、ユーザ端末120においてほぼ同時に信号が受信されるように各送信局110からの送信タイミングを決定する。送信タイミング決定部285は、決定した送信タイミングを示すタイミング情報をそれぞれの送信局110に対応する送信タイミング制御部250−1〜250−Nへ出力する。

0049

次いで、上記のように構成されたベースバンド処理装置100による送信制御方法について、図7に示すフロー図を参照しながら説明する。

0050

ベースバンド処理装置100に接続する送信局110は、無線通信相手のユーザ端末120から送信された信号を受信し、受信データをベースバンド処理装置100へ送出する。この受信データは、チャネル推定部260へ入力され、受信データに含まれるSRS及びDRSなどの参照信号が用いられることにより、それぞれのユーザ端末120及び送信局110の間の伝搬遅延時間に相当する受信タイミングが検出される。検出された受信タイミングは、スケジューラ部280へ通知される。

0051

また、受信処理部270によって受信データが復調されることにより、ユーザ端末120が報告するダウンリンクのチャネル状態情報が取得される。チャネル状態情報は、スケジューラ部280へ出力される。

0052

そして、スケジューラ部280の基準UE選択部281によって、チャネル状態情報が用いられることにより、基準UEが選択される(ステップS101)。すなわち、送信局110及びユーザ端末120の組み合わせごとのダウンリンクのチャネル状態から、例えばPFメトリックがユーザ端末120ごとに求められ、PFメトリックが最大のユーザ端末120が基準UEに選択される。PFメトリックによって基準UEを選択することにより、ユーザ端末120それぞれに対して公平にユーザデータが送信される。

0053

なお、基準UEの選択にあたっては、例えばラウンドロビン方式で順番に基準UEが選択されても良いし、ACK/NACKに基づいて、再送を要求するユーザ端末120を優先的に基準UEとしても良い。

0054

基準UEが選択されると、メトリック算出部282によって、各ユーザ端末120における複数の送信局110からの伝搬遅延差と基準UEにおける複数の送信局110からの伝搬遅延差とに基づくメトリックが算出される(ステップS102)。すなわち、ユーザ端末120ごとに、複数の送信局110からの伝搬遅延差が基準UEと類似するか否かを判定するためのメトリックが算出される。

0055

具体的には、ユーザ端末120から送信された信号の送信局110における受信タイミングは、アップリンクとダウンリンクの伝搬路の対称性により、送信局110からユーザ端末120への伝搬遅延時間に対応する。そこで、チャネル推定部260によって検出された受信タイミングを用いて、上式(1)のメトリックがユーザ端末120ごとに算出される。メトリックが1つのユーザ端末120について算出されると、メトリック算出部282によって、すべてのユーザ端末120についてメトリックの算出が完了したか否かが判断される(ステップS103)。この判断の結果、メトリックが算出されていないユーザ端末120がある間は(ステップS103No)、メトリックの算出が繰り返される。

0056

そして、すべてのユーザ端末120についてメトリックの算出が完了すると(ステップS103Yes)、UE選択部283によって、メトリックが小さい方から所定数のユーザ端末120が選択される(ステップS104)。上式(1)のメトリックは、それぞれのユーザ端末120について、伝搬遅延差が基準UEと類似しているほど小さい値となるため、メトリックが小さいユーザ端末120を選択することにより、伝搬遅延差が基準UEと類似するユーザ端末120が選択されることになる。

0057

そして、UE選択部283からユーザデータ生成部210−1〜210−Mに対して、選択されたユーザ端末120及び基準UE宛てのユーザデータを生成するように指示が出される(ステップS105)。同様に、UE選択部283から制御データ生成部230に対して、選択されたユーザ端末120及び基準UE宛ての制御データを生成するように指示が出される。

0058

また、ビーム決定部284によって、UE選択部283によって選択された組み合わせのユーザ端末120の方向の利得が大きいビームが決定され、決定されたビームを形成するための送信ウェイトが算出される。算出された送信ウェイトを示すウェイト情報は、ウェイト乗算部220へ出力され、ビームを生成するように指示される(ステップS106)。そして、ウェイト乗算部220によって、ユーザデータ生成部210−1〜210−Mによって生成されたユーザデータそれぞれに送信ウェイトが乗算され、ユーザデータが送信局110ごとの送信処理部240−1〜240−Nによって送信処理される。

0059

さらに、送信タイミング決定部285によって、UE選択部283によって選択された組み合わせのユーザ端末120に対して同時に信号を送信するために、送信局110それぞれの送信タイミングが決定される。決定された送信タイミングを示すタイミング情報は、送信タイミング制御部250−1〜250−Nへ出力され、各送信局110からの送信タイミングを調整するように指示される(ステップS107)。この指示を受け、送信処理された送信データの送信タイミングが送信タイミング制御部250−1〜250−Nによって制御され、それぞれの送信局110へ送出される。

0060

このようにして送出された送信データは、各送信局110から調整された送信タイミングで無線送信され、各ユーザ端末120によって受信される。このとき、送信局110ごとの送信タイミングが調整されているため、各ユーザ端末120においては、複数の送信局110からの送信データがほぼ同時に受信される。

0061

また、本実施の形態においては、伝搬遅延差が類似するユーザ端末120宛てのユーザデータも各送信局110から同時に送信されている。しかしながら、本実施の形態においては、伝搬遅延差が類似するユーザ端末120が同時に送信先として選択されているため、送信ウェイトによる位相調整によって、他のユーザ端末120宛てのユーザデータによる干渉が十分に低減される。すなわち、伝搬遅延差が類似するユーザ端末120が同時に送信先として選択されるため、類似する伝搬遅延差に応じて送信タイミングを調整することにより、各ユーザ端末120における実際の伝搬遅延差を共通して小さくすることができる。この結果、伝搬遅延差に起因する周波数領域での受信位相差の変動が小さく、例えばユーザデータの全帯域などのように、比較的広帯域の部分に対して共通の送信ウェイトが乗算されても、他のユーザ端末120宛てのユーザデータによる干渉が十分に低減される。

0062

言い換えれば、例えば図8実線で示すように、伝搬遅延差が類似するユーザ端末120に対して同時にユーザデータを送信する場合には、送信ウェイトを乗算する際の周波数分解能を低くしても、通信効率を示すチャネル容量の低下は小さくて済む。これに対して、例えば図8破線で示すように、伝搬遅延差が類似しないユーザ端末120に対して同時にユーザデータを送信する場合には、周波数分解能を高くすればチャネル容量も高くなるものの、周波数分解能を低くするとチャネル容量も大きく低下する。したがって、所望のチャネル容量を達成するためには、本実施の形態のように、伝搬遅延差が類似するユーザ端末120に対して同時にユーザデータを送信する方が、低い周波数分解能で送信ウェイトを算出すれば済み、処理量の増大を抑制することができる。

0063

以上のように、本実施の形態によれば、各ユーザ端末における複数の送信局からの伝搬遅延差に着目したメトリックを用いて、伝搬遅延差が同程度のユーザ端末の組み合わせを選択する。そして、選択された組み合わせのユーザ端末に対して、送信タイミングを調整した上で複数の送信局から信号を送信させる。このため、送信タイミングの調整により、選択されたすべてのユーザ端末における実際の伝搬遅延差を共通して小さくすることができ、伝搬遅延差に起因する周波数領域での受信位相差の変動を小さくすることができる。この結果、低い周波数分解能で送信ウェイトを生成してもユーザ端末間の干渉を低減することができ、処理量の増大を抑制して効率的に干渉を低減することができる。

0064

(実施の形態2)
実施の形態2の特徴は、同一の送信局から各ユーザ端末までの伝搬遅延時間の差に着目したメトリックを用いて、伝搬遅延差が同程度のユーザ端末の組み合わせを選択する点である。

0065

実施の形態2に係る無線通信システムの構成は、実施の形態1(図1)と同じであるため、その説明を省略する。また、実施の形態2に係るベースバンド処理装置100の構成は、実施の形態1(図2)と同じであるため、その説明を省略する。実施の形態2においては、スケジューラ部280のメトリック算出部282が算出するメトリックが実施の形態1とは異なる。

0066

実施の形態2においては、メトリック算出部282は、それぞれの送信局110からの伝搬遅延時間が、同じ送信局110から基準UEへの伝搬遅延時間と同程度のユーザ端末120を選択するためのメトリックを算出する。したがって、メトリック算出部282は、例えば以下の式(2)によってユーザ端末120それぞれに関するメトリックMetric(k)を算出する。

0067

上式(2)において、T(a,b)は、ユーザ端末(UE#b)から送信された信号の送信局(TP#a)における受信タイミングを示す。したがって、式(2)は、各送信局(TP#n)からユーザ端末(UE#k)への伝搬遅延時間と各送信局(TP#n)から基準UE(UE#1)への伝搬遅延時間との差の合計をユーザ端末(UE#k)のメトリックMetric(k)とすることを示す。ユーザ端末120のメトリックが小さければ小さいほど、このユーザ端末120に対する各送信局110からの伝搬遅延時間が基準UEに対する伝搬遅延時間と類似し、結果として、このユーザ端末120に関する伝搬遅延差と基準UEに関する伝搬遅延差とが類似することになる。

0068

ここで、実施の形態2に係るメトリックを用いて選択されるユーザ端末120について、図9を参照して説明する。

0069

図9に示すように、無線通信システム内に送信局(TP#1)及び送信局(TP#2)が配置され、これらの送信局とユーザ端末(UE#1)及びユーザ端末(UE#2)が無線通信するものとする。このとき、上述した式(2)のメトリックは、送信局(TP#1)からユーザ端末(UE#1)及びユーザ端末(UE#2)までの間の伝搬路h11及びh12における伝搬遅延時間の差のように、1つの送信局110から各ユーザ端末120までの伝搬遅延時間の差を合計するものである。

0070

いま、ユーザ端末(UE#1)を基準UEとすると、上式(2)のメトリックが小さいということは、以下のことを意味する。すなわち、送信局(TP#1)から基準UE及びユーザ端末(UE#2)までの伝搬遅延時間の差(ここでは、h11とh12の差に相当)が小さく、かつ、送信局(TP#2)から基準UE及びユーザ端末(UE#2)までの伝搬遅延時間の差(ここでは、h21とh22の差に相当)が小さい。したがって、上式(2)のメトリックが小さいユーザ端末(UE#2)であれば、その各送信局からの伝搬遅延差(ここでは、h12とh22の差に相当)が基準UEに関する伝搬遅延差(ここでは、h11とh21の差に相当)と同程度になる。そこで、実施の形態2においては、UE選択部283は、上式(2)のメトリックが小さいユーザ端末120から順に所定数のユーザ端末120を選択する。

0071

次いで、実施の形態2に係る送信制御方法について、図10に示すフロー図を参照しながら説明する。図10において、図7と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。

0072

実施の形態1と同様に、各送信局110からベースバンド処理装置100へ送出された受信データから、それぞれのユーザ端末120及び送信局110の間の伝搬遅延時間に相当する受信タイミングが検出され、スケジューラ部280へ通知される。また、受信処理部270によって受信データが復調されることにより、ユーザ端末120が報告するダウンリンクのチャネル状態情報が取得され、スケジューラ部280へ出力される。

0073

そして、スケジューラ部280の基準UE選択部281によって、チャネル状態情報が用いられることにより、基準UEが選択される(ステップS101)。基準UEが選択されると、メトリック算出部282によって、それぞれの送信局110を基準とした、各ユーザ端末120に関する受信タイミングと基準UEに関する受信タイミングとに基づくメトリックが算出される(ステップS201)。すなわち、ユーザ端末120ごとに、それぞれの送信局110からの伝搬遅延時間が基準UEと同程度であり、複数の送信局110からの伝搬遅延差が基準UEと類似するか否かを判定するためのメトリックが算出される。

0074

具体的には、チャネル推定部260によって検出された受信タイミングを用いて、上式(2)のメトリックがユーザ端末120ごとに算出される。メトリックが1つのユーザ端末120について算出されると、メトリック算出部282によって、すべてのユーザ端末120についてメトリックの算出が完了したか否かが判断される(ステップS103)。この判断の結果、メトリックが算出されていないユーザ端末120がある間は(ステップS103No)、メトリックの算出が繰り返される。

0075

そして、すべてのユーザ端末120についてメトリックの算出が完了すると(ステップS103Yes)、UE選択部283によって、メトリックが小さい方から所定数のユーザ端末120が選択される(ステップS104)。上式(2)のメトリックは、それぞれのユーザ端末120について、伝搬遅延差が基準UEと類似しているほど小さい値となるため、メトリックが小さいユーザ端末120を選択することにより、伝搬遅延差が基準UEと類似するユーザ端末120が選択されることになる。

0076

そして、UE選択部283からユーザデータ生成部210−1〜210−M及び制御データ生成部230に対して、選択されたユーザ端末120及び基準UE宛てのユーザデータ及び制御データを生成するように指示が出される(ステップS105)。また、ビーム決定部284からウェイト乗算部220に対して、UE選択部283によって選択された組み合わせのユーザ端末120の方向の利得が大きいビームを生成するように指示される(ステップS106)。さらに、送信タイミング決定部285から送信タイミング制御部250−1〜250−Nに対して、各送信局110からの送信タイミングを調整するように指示される(ステップS107)。この指示を受け、送信処理された送信データの送信タイミングが送信タイミング制御部250−1〜250−Nによって制御され、それぞれの送信局110へ送出される。

0077

このようにして送出された送信データは、各送信局110から調整された送信タイミングで無線送信され、各ユーザ端末120によって受信される。このとき、送信局110ごとの送信タイミングが調整されているため、各ユーザ端末120においては、複数の送信局110からの送信データがほぼ同時に受信される。

0078

また、本実施の形態においては、伝搬遅延差が類似するユーザ端末120宛てのユーザデータも各送信局110から同時に送信されている。しかしながら、本実施の形態においては、伝搬遅延差が類似するユーザ端末120が同時に送信先として選択されているため、送信ウェイトによる位相調整によって、他のユーザ端末120宛てのユーザデータによる干渉が十分に低減される。すなわち、伝搬遅延差が類似するユーザ端末120が同時に送信先として選択されるため、類似する伝搬遅延差に応じて送信タイミングを調整することにより、各ユーザ端末120における実際の伝搬遅延差を共通して小さくすることができる。この結果、伝搬遅延差に起因する周波数領域での受信位相差の変動が小さく、例えばユーザデータの全帯域などのように、比較的広帯域の部分に対して共通の送信ウェイトが乗算されても、他のユーザ端末120宛てのユーザデータによる干渉が十分に低減される。

0079

以上のように、本実施の形態によれば、同一の送信局から各ユーザ端末までの伝搬遅延時間の差に着目したメトリックを用いて、伝搬遅延差が同程度のユーザ端末の組み合わせを選択する。そして、選択された組み合わせのユーザ端末に対して、送信タイミングを調整した上で複数の送信局から信号を送信させる。このため、送信タイミングの調整により、選択されたすべてのユーザ端末における実際の伝搬遅延差を共通して小さくすることができ、伝搬遅延差に起因する周波数領域での受信位相差の変動を小さくすることができる。この結果、低い周波数分解能で送信ウェイトを生成してもユーザ端末間の干渉を低減することができ、処理量の増大を抑制して効率的に干渉を低減することができる。

0080

なお、上記実施の形態1、2においては、式(1)、(2)に示したメトリック以外のメトリックを用いることも可能である。例えば、式(1)の代わりに、以下の式(3)のメトリックを用いても良い。

0081

式(3)において、αは所定の整数であり、伝搬遅延差の差の絶対値を累乗したものを合計してユーザ端末(UE#k)のメトリックMetric(k)とする。このように累乗することにより、伝搬遅延差の差が大きくなる送信局110の影響を強調することができる。

0082

(実施の形態3)
実施の形態3の特徴は、メトリックと所定の閾値とを比較し、メトリックが所定の基準を満たすユーザ端末の組み合わせを選択する点である。

0083

実施の形態3に係る無線通信システムの構成は、実施の形態1(図1)と同じであるため、その説明を省略する。また、実施の形態3に係るベースバンド処理装置100の構成は、実施の形態1(図2)と同じであるため、その説明を省略する。実施の形態3においては、スケジューラ部280のUE選択部283がユーザ端末120を選択する基準が実施の形態1とは異なる。

0084

実施の形態3においては、UE選択部283は、メトリック算出部282によって算出されたメトリックを所定の閾値と比較し、メトリックが所定の閾値未満のユーザ端末120を抽出する。そして、UE選択部283は、抽出されたユーザ端末120から、メトリックが小さい順に所定数のユーザ端末120を選択する。

0085

次いで、実施の形態3に係る送信制御方法について、図11に示すフロー図を参照しながら説明する。図11において、図7と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。

0086

実施の形態1と同様に、各送信局110からベースバンド処理装置100へ送出された受信データから、それぞれのユーザ端末120及び送信局110の間の伝搬遅延時間に相当する受信タイミングが検出され、スケジューラ部280へ通知される。また、受信処理部270によって受信データが復調されることにより、ユーザ端末120が報告するダウンリンクのチャネル状態情報が取得され、スケジューラ部280へ出力される。

0087

そして、スケジューラ部280の基準UE選択部281によって、チャネル状態情報が用いられることにより、基準UEが選択される(ステップS101)。基準UEが選択されると、メトリック算出部282によって、各ユーザ端末120における複数の送信局110からの伝搬遅延差と基準UEにおける複数の送信局110からの伝搬遅延差とに基づくメトリックが算出される(ステップS102)。メトリックが1つのユーザ端末120について算出されると、メトリック算出部282によって、すべてのユーザ端末120についてメトリックの算出が完了したか否かが判断される(ステップS103)。この判断の結果、メトリックが算出されていないユーザ端末120がある間は(ステップS103No)、メトリックの算出が繰り返される。

0088

そして、すべてのユーザ端末120についてメトリックの算出が完了すると(ステップS103Yes)、UE選択部283によって、各ユーザ端末120のメトリックと所定の閾値とが比較され、メトリックが所定の閾値未満のユーザ端末120が抽出される(ステップS301)。その後、抽出されたユーザ端末120の中から、メトリックが小さい順に所定数のユーザ端末120が選択される(ステップS104)。このように、メトリックと所定の閾値との比較により、選択されるユーザ端末120のメトリックに絶対的な基準を設けることにより、確実に基準UEと伝搬遅延差が類似するユーザ端末120を選択することができる。

0089

そして、UE選択部283からユーザデータ生成部210−1〜210−M及び制御データ生成部230に対して、選択されたユーザ端末120及び基準UE宛てのユーザデータ及び制御データを生成するように指示が出される(ステップS105)。また、ビーム決定部284からウェイト乗算部220に対して、UE選択部283によって選択された組み合わせのユーザ端末120の方向の利得が大きいビームを生成するように指示される(ステップS106)。さらに、送信タイミング決定部285から送信タイミング制御部250−1〜250−Nに対して、各送信局110からの送信タイミングを調整するように指示される(ステップS107)。この指示を受け、送信処理された送信データの送信タイミングが送信タイミング制御部250−1〜250−Nによって制御され、それぞれの送信局110へ送出される。

0090

以上のように、本実施の形態によれば、メトリックと所定の閾値との比較により、基準を満たすメトリックに対応するユーザ端末を抽出した上で、抽出されたユーザ端末の中から同時に送信先となるユーザ端末の組み合わせを選択する。このため、確実に伝搬遅延差が類似するユーザ端末の組み合わせを選択することができ、各送信局からの実際の伝搬遅延差を共通して小さくして、伝搬遅延差に起因する周波数領域での受信位相差の変動を小さくすることができる。この結果、低い周波数分解能で送信ウェイトを生成してもユーザ端末間の干渉を低減することができ、処理量の増大を抑制して効率的に干渉を低減することができる。

0091

(実施の形態4)
実施の形態4の特徴は、メトリックが所定の基準を満たすユーザ端末の数をカウントしていき、カウント数が所定数に到達した時点でメトリックの算出を中止する点である。

0092

実施の形態4に係る無線通信システムの構成は、実施の形態1(図1)と同じであるため、その説明を省略する。また、実施の形態4に係るベースバンド処理装置100の構成は、実施の形態1(図2)と同じであるため、その説明を省略する。実施の形態4においては、スケジューラ部280のメトリック算出部282がメトリックの算出を繰り返す条件が実施の形態1とは異なる。

0093

実施の形態4においては、メトリック算出部282は、例えば実施の形態1及び実施の形態2において説明したメトリックをユーザ端末120ごとに算出し、メトリックが所定の閾値未満となるユーザ端末120の数をカウントする。そして、メトリック算出部282は、カウントされたユーザ端末の数が所定数に到達すると、その時点でメトリックの算出を中止し、カウントされたユーザ端末を選択するようにUE選択部283へ指示する。

0094

次いで、実施の形態4に係る送信制御方法について、図12に示すフロー図を参照しながら説明する。図12において、図7と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。

0095

実施の形態1と同様に、各送信局110からベースバンド処理装置100へ送出された受信データから、それぞれのユーザ端末120及び送信局110の間の伝搬遅延時間に相当する受信タイミングが検出され、スケジューラ部280へ通知される。また、受信処理部270によって受信データが復調されることにより、ユーザ端末120が報告するダウンリンクのチャネル状態情報が取得され、スケジューラ部280へ出力される。

0096

そして、スケジューラ部280の基準UE選択部281によって、チャネル状態情報が用いられることにより、基準UEが選択される(ステップS101)。基準UEが選択されると、メトリック算出部282によって、各ユーザ端末120における複数の送信局110からの伝搬遅延差と基準UEにおける複数の送信局110からの伝搬遅延差とに基づくメトリックが算出される(ステップS102)。メトリックが1つのユーザ端末120について算出されると、このユーザ端末120に関するメトリックが所定の閾値と比較され、メトリックが所定の閾値未満のユーザ端末120の数がカウントされる(ステップS401)。

0097

すなわち、実施の形態4においては、ユーザ端末120についてのメトリックが算出される度に、メトリックが所定の閾値未満であるか否かが判定され、メトリックが所定の閾値未満であり、基準UEと伝搬遅延差が類似するユーザ端末120の数がカウントされる。そして、メトリック算出部282によって、カウントされたユーザ端末120の数が所定数に到達したか否かが判定される(ステップS402)。この判定の結果、メトリックが所定の閾値未満のユーザ端末数が所定数に到達していない間は(ステップS402No)、メトリックの算出が繰り返される。

0098

一方、メトリックが所定の閾値未満のユーザ端末数が所定数に到達すると(ステップS402Yes)、メトリックが所定の閾値未満のユーザ端末120がUE選択部283へ通知され、通知されたユーザ端末120がUE選択部283によって選択される。このように、メトリックが所定の閾値未満のユーザ端末数が所定数に到達した時点で、これらのユーザ端末120が選択される。このため、すべてのユーザ端末120についてメトリックが算出されることがなく、メトリックを算出する処理量を削減できるとともに、短時間で基準UEと伝搬遅延差が類似するユーザ端末120を選択することができる。

0099

そして、UE選択部283からユーザデータ生成部210−1〜210−M及び制御データ生成部230に対して、選択されたユーザ端末120及び基準UE宛てのユーザデータ及び制御データを生成するように指示が出される(ステップS105)。また、ビーム決定部284からウェイト乗算部220に対して、UE選択部283によって選択された組み合わせのユーザ端末120の方向の利得が大きいビームを生成するように指示される(ステップS106)。さらに、送信タイミング決定部285から送信タイミング制御部250−1〜250−Nに対して、各送信局110からの送信タイミングを調整するように指示される(ステップS107)。この指示を受け、送信処理された送信データの送信タイミングが送信タイミング制御部250−1〜250−Nによって制御され、それぞれの送信局110へ送出される。

0100

以上のように、本実施の形態によれば、ユーザ端末ごとにメトリックを算出し、メトリックが所定の閾値未満のユーザ端末数が所定数に到達した時点で、メトリックの算出を中止して、同時に送信先となるユーザ端末の組み合わせを選択する。このため、早期に伝搬遅延差が類似するユーザ端末の組み合わせを選択することができ、メトリック算出に係る処理量を削減することができる。

0101

(実施の形態5)
実施の形態5の特徴は、メトリックに基づいて所定数のユーザ端末を選択した後、スループットが高くなるように、同時に送信先となるユーザ端末の組み合わせを決定する点である。

0102

実施の形態5に係る無線通信システムの構成は、実施の形態1(図1)と同じであるため、その説明を省略する。また、実施の形態5に係るベースバンド処理装置100の構成は、実施の形態1(図2)と同じであるため、その説明を省略する。実施の形態5においては、スケジューラ部280のUE選択部283がユーザ端末120を選択する基準が実施の形態1とは異なる。

0103

実施の形態5においては、UE選択部283は、メトリック算出部282によって算出されたメトリックが小さいユーザ端末120から順に所定数のユーザ端末120を選択する。そして、UE選択部283は、選択したユーザ端末120の組み合わせのうち、期待されるスループットが最も高くなる組み合わせを決定する。すなわち、UE選択部283は、メトリックに基づいて選択されたユーザ端末120の組み合わせのうち所望の数のユーザ端末120の組み合わせそれぞれについて、同時に送信先とする場合のスループットを算出する。そして、UE選択部283は、期待されるスループットが最も高くなるユーザ端末120の組み合わせを決定し、この組み合わせに対してユーザデータを同時に送信することを決定する。

0104

次いで、実施の形態5に係る送信制御方法について、図13に示すフロー図を参照しながら説明する。図13において、図7と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。

0105

実施の形態1と同様に、各送信局110からベースバンド処理装置100へ送出された受信データから、それぞれのユーザ端末120及び送信局110の間の伝搬遅延時間に相当する受信タイミングが検出され、スケジューラ部280へ通知される。また、受信処理部270によって受信データが復調されることにより、ユーザ端末120が報告するダウンリンクのチャネル状態情報が取得され、スケジューラ部280へ出力される。

0106

そして、スケジューラ部280の基準UE選択部281によって、チャネル状態情報が用いられることにより、基準UEが選択される(ステップS101)。基準UEが選択されると、メトリック算出部282によって、各ユーザ端末120における複数の送信局110からの伝搬遅延差と基準UEにおける複数の送信局110からの伝搬遅延差とに基づくメトリックが算出される(ステップS102)。メトリックが1つのユーザ端末120について算出されると、メトリック算出部282によって、すべてのユーザ端末120についてメトリックの算出が完了したか否かが判断される(ステップS103)。この判断の結果、メトリックが算出されていないユーザ端末120がある間は(ステップS103No)、メトリックの算出が繰り返される。

0107

そして、すべてのユーザ端末120についてメトリックの算出が完了すると(ステップS103Yes)、UE選択部283によって、メトリックが小さい順に所定数のユーザ端末120が選択される(ステップS104)。さらに、UE選択部283によって、選択されたユーザ端末120の組み合わせそれぞれについて、同時にユーザデータの送信先とした場合に期待されるスループットが算出され、スループットが最も高くなる組み合わせが決定される(ステップS501)。このように、スループットに基づいてユーザ端末120の組み合わせが決定されることにより、干渉を低減すると同時に、スループットを向上することが可能となる。

0108

そして、UE選択部283からユーザデータ生成部210−1〜210−M及び制御データ生成部230に対して、決定された組み合わせのユーザ端末120及び基準UE宛てのユーザデータ及び制御データを生成するように指示が出される(ステップS105)。また、ビーム決定部284からウェイト乗算部220に対して、UE選択部283によって決定された組み合わせのユーザ端末120の方向の利得が大きいビームを生成するように指示される(ステップS106)。さらに、送信タイミング決定部285から送信タイミング制御部250−1〜250−Nに対して、各送信局110からの送信タイミングを調整するように指示される(ステップS107)。この指示を受け、送信処理された送信データの送信タイミングが送信タイミング制御部250−1〜250−Nによって制御され、それぞれの送信局110へ送出される。

0109

以上のように、本実施の形態によれば、メトリックに基づいて選択されたユーザ端末の組み合わせのうち期待されるスループットを最も高くする組み合わせを決定する。このため、干渉を低減すると同時に、スループットを向上することができる。

0110

なお、上記実施の形態1〜5に係るベースバンド処理装置100、送信局110及びユーザ端末120は、例えば図14に示すハードウェア構成を有する。

0111

ベースバンド処理装置100は、ネットワークインタフェース(Network Interface:NIF)回路101、プロセッサ102、メモリ103及び送受信回路104を有する。NIF回路101は、例えば基幹ネットワークゲートウェイ装置など上位装置に接続するインタフェース回路である。

0112

プロセッサ102は、例えばCPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)又はDSP(Digital Signal Processor)などを備え、メモリ103を利用して種々の処理を実行する。プロセッサ102は、例えば図2に示したユーザデータ生成部210−1〜210−M、ウェイト乗算部220、制御データ生成部230及びスケジューラ部280などの処理部に対応する。

0113

メモリ103は、例えばRAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)などを備え、プロセッサ102による処理に用いられる種々の情報を記憶する。

0114

送受信回路104は、例えば光ファイバを介して送信局110と接続するインタフェース回路であり、送信局110との間でベースバンド信号を送受信する。送受信回路104は、例えば図2に示した送信処理部240−1〜240−N、送信タイミング制御部250−1〜250−N、チャネル推定部260及び受信処理部270などの処理部に対応する。

0115

送信局110は、送受信回路111及び無線処理回路112を有する。送受信回路111は、例えば光ファイバを介してベースバンド処理装置100と接続するインタフェース回路であり、ベースバンド処理装置100との間でベースバンド信号を送受信する。

0116

無線処理回路112は、送受信回路111によって受信されたベースバンド信号に対して、例えばD/A変換及びアップコンバートなどの無線送信処理を施し、アンテナを介してユーザ端末120へ送信する。また、無線処理回路112は、アンテナを介してユーザ端末120から受信された受信信号に対して、例えばダウンコンバート及びA/D変換などの無線受信処理を施し、送受信回路111へ出力する。

0117

ユーザ端末120は、無線処理回路121、プロセッサ122及びメモリ123を有する。無線処理回路121は、アンテナを介して送信局110から受信された受信信号に対して、例えばダウンコンバート及びA/D変換などの無線受信処理を施し、プロセッサ122へ出力する。また、無線処理回路121は、プロセッサ122によって生成されるベースバンド信号に対して、例えばD/A変換及びアップコンバートなどの無線送信処理を施し、アンテナを介して送信局110へ送信する。

0118

プロセッサ122は、例えばCPU、FPGA又はDSPなどを備え、メモリ123を利用して種々の処理を実行する。すなわち、プロセッサ122は、例えば無線処理回路121によって受信された受信信号を復調及び復号したり、アップリンクの送信データを含むベースバンド信号を生成したりする。

0119

メモリ123は、例えばRAM又はROMなどを備え、プロセッサ122による処理に用いられる種々の情報を記憶する。

0120

なお、図14に示したハードウェア構成は一例に過ぎず、ベースバンド処理装置100、送信局110及びユーザ端末120は、他の物理的構成を有していても良い。例えば、送信局110は、送受信回路111及び無線処理回路112に加えてプロセッサを有し、プロセッサがプリディストーション方式歪み補償を実行する構成などとしても良い。また、図14においては、ベースバンド処理装置100と送信局110を別体として示したが、ベースバンド処理装置100と送信局110を一体化して基地局装置を構成することも可能である。このような基地局装置においても、上記各実施の形態と同様の送信制御方法を実行することが可能である。

0121

210−1〜210−M ユーザデータ生成部
211誤り訂正符号化部
212変調部
220ウェイト乗算部
230 制御データ生成部
240−1〜240−N送信処理部
241チャネル多重部
242IFFT部
243 CP付加部
250−1〜250−N送信タイミング制御部
260チャネル推定部
270受信処理部
280スケジューラ部
281 基準UE選択部
282メトリック算出部
283 UE選択部
284ビーム決定部
285送信タイミング決定部

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社NTTドコモの「 ユーザ端末及び無線通信方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】ビーム回復手順の実施が想定される場合に、RLMを適切に制御すること。本発明の一態様に係るユーザ端末は、仮想の下り制御チャネルに関する情報を受信する受信部と、前記情報に基づいて、下り制... 詳細

  • 株式会社NTTドコモの「 ユーザ端末及び無線通信方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】同期信号ブロックを利用する無線通信システムにおいて制御チャネルの設定領域の情報を適切に通知するために、本発明のユーザ端末の一態様は、制御リソースセットの構成を示す所定ビット情報を含む... 詳細

  • 株式会社NTTドコモの「 端末、無線通信方法及び基地局」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】マルチキャリア波形を有するUL信号を適切に送信するために、ユーザ端末は、連続する周波数リソースにわたるマルチキャリア波形を有する上り信号を、上り共有チャネルを用いて送信する送信部と、... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ