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技術 タッチパネル電極の保護膜用感光性透明材

出願人 日立化成株式会社
発明者 岩永抗太高崎俊彦杉本靖
出願日 2017年9月14日 (2年6ヶ月経過) 出願番号 2017-176917
公開日 2018年1月11日 (2年2ヶ月経過) 公開番号 2018-005249
状態 特許登録済
技術分野 フォトリソグラフィー用材料 位置入力装置 重合方法(一般) グラフト、ブロック重合体
主要キーワード 配向分極 センシング領域 タッチ入力面 ロールツーロールプロセス 測定波長域 FA機器 塩化鉄水溶液 導電電極
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この項目の情報は公開日時点(2018年1月11日)のものです。
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課題

タッチパネル用電極に形成する透明保護膜で、低誘電率を有すると共に透明保護膜を形成できるタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材を提供する。

解決手段

タッチパネル電極の保護膜用感光性透明材であって、(A)(メタアクリル酸由来する構造単位a1と、炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位a2を含むバインダーポリマー、(B)少なくとも3つのエチレン性不飽和基を有し、酸価が5mgKOH/g以下である光重合性化合物、(C)光重合開始剤を含むタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材。

概要

背景

パソコンテレビの大型電子機器からカーナビゲーション携帯電話電子辞書等の小型電子機器OAFA機器等の表示機器には液晶表示素子タッチパネルタッチセンサー)が用いられている。これら液晶表示素子やタッチパネルには透明導電電極材からなる電極が設けられている。透明導電電極材としては、ITO(Indium−Tin−Oxide)、酸化インジュウムや酸化スズが知られており、これらの材料は高い可視光透過率を示すことから液晶表示素子用基板等の電極材として主流となっている。

タッチパネルはすでに各種の方式が実用化されているが、近年、静電容量方式のタッチパネルの利用が進んでいる。静電容量方式タッチパネルでは、指先導電体)がタッチ入力面に接触すると、指先と導電膜との間が静電容量結合し、コンデンサを形成する。このため、静電容量方式タッチパネルは、指先の接触位置における電荷の変化を捉えることによって、その座標を検出している。

特に、投影型静電容量方式のタッチパネルは、指先の多点検出が可能なため、複雑な指示を行うことができるという良好な操作性を備え、その操作性の良さから、携帯電話や携帯型音楽プレーヤなどの小型の表示装置を有する機器における表示面上の入力装置として利用が進んでいる。

一般に、投影型静電容量方式のタッチパネルでは、X軸とY軸による2次元座標表現するために、複数のX電極と、当該X電極に直交する複数のY電極とが、2層構造を形成しており、該電極としてはITO(Indium−Tin−Oxide)が用いられる。

ところで、タッチパネルの額縁領域タッチ位置を検出できない領域であるため、その額縁領域の面積を狭くすることが製品価値の重要な要素である。額縁面積狭小化を図るためには、バス電極及び引き回し線の幅を狭くする必要がある。ITOの導電性は充分に高くないので、一般的にはバス電極にアルミモリブデンや銅などの金属層を形成して導電性を上げる処理がなされる。

しかしながら、上述のようなタッチパネルは、指先に接触される際に水分や塩分などの腐食成分センシング領域から内部に侵入することがある。タッチパネルの内部に腐食成分が侵入すると、金属配線腐食し、電極と駆動用回路間電気抵抗の増加や、断線の恐れがあった。

金属配線の腐食を防ぐために、金属上に絶縁層を形成した静電容量方式の投影型タッチパネルが開示されている(例えば、特許文献1)。このタッチパネルでは、二酸化ケイ素層プラズマ化学気相成長法プラズマCVD法)で金属上に形成し、金属の腐食を防いでいる。しかしながら、この手法はプラズマCVD法を用いるため、高温処理が必要となり基材が限定される問題があった。また、製造コストが高くなる問題もあった。

必要な箇所にレジスト膜を設ける方法として、所定の基材上に感光性樹脂組成物からなる感光層を設けてこの感光層を露光現像する方法が知られている(例えば、特許文献2〜3)。

概要

タッチパネル用電極に形成する透明保護膜で、低誘電率を有すると共に透明保護膜を形成できるタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材を提供する。タッチパネル電極の保護膜用感光性透明材であって、(A)(メタアクリル酸由来する構造単位a1と、炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位a2を含むバインダーポリマー、(B)少なくとも3つのエチレン性不飽和基を有し、酸価が5mgKOH/g以下である光重合性化合物、(C)光重合開始剤を含むタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材。なし

目的

本発明は、所定のタッチパネル用電極に形成する透明保護膜であって、かつ低誘電率を有すると共に透明保護膜を形成できるタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

タッチパネル電極の保護膜用感光性透明材であって、下記一般式(1)で表されるβ−ヒドロキシアルキルアミドを含むことなく、(A)(メタアクリル酸由来する構造単位a1と、炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位a2とを含み、且つ、前記構造単位a1とa2の重合モル比がa1/a2=15/85〜40/60の範囲で重合されたバインダーポリマー、(B)少なくとも3つのエチレン性不飽和基を有し、酸価が5mgKOH/g以下である光重合性化合物、及び、(C)光重合開始剤を含み、前記(A)バインダーポリマーの重量平均分子量が30,000以上であり、前記(B)光重合性化合物が、ペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する、タッチパネル電極の保護膜用感光性透明材。[式(1)中、Xは、炭素水素酸素窒素硫黄又はハロゲンからなるn価の基であり、nは、2〜6の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子脂肪族炭化水素基脂環式炭化水素基芳香族炭化水素基、下記一般式(2)で表される基、又は、下記一般式(3)で表される基を表し、1以上の窒素原子に結合する1以上のR1及びR2のうち、少なくとも1つは下記一般式(2)で表される基である。][式(2)及び式(3)中、R3〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、炭化水素基、又は、ヒドロキシル基置換された炭化水素基を表し、R7は、ヒドロキシル基と反応しうる官能基を有する化合物の残基を表す。]

請求項2

厚み10μmの膜を形成したときの可視光透過率が90%以上である、請求項1に記載のタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材。

請求項3

硬化膜を形成したときの比誘電率が3.1〜3.8である、請求項1又は2に記載のタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材。

請求項4

前記(C)光重合開始剤が、オキシムエステル化合物、又はホスフィンオキサイド化合物を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材。

技術分野

0001

本発明は、タッチパネル用電極の保護膜に用いるタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材に関する。

背景技術

0002

パソコンテレビの大型電子機器からカーナビゲーション携帯電話電子辞書等の小型電子機器OAFA機器等の表示機器には液晶表示素子タッチパネルタッチセンサー)が用いられている。これら液晶表示素子やタッチパネルには透明導電電極材からなる電極が設けられている。透明導電電極材としては、ITO(Indium−Tin−Oxide)、酸化インジュウムや酸化スズが知られており、これらの材料は高い可視光透過率を示すことから液晶表示素子用基板等の電極材として主流となっている。

0003

タッチパネルはすでに各種の方式が実用化されているが、近年、静電容量方式のタッチパネルの利用が進んでいる。静電容量方式タッチパネルでは、指先導電体)がタッチ入力面に接触すると、指先と導電膜との間が静電容量結合し、コンデンサを形成する。このため、静電容量方式タッチパネルは、指先の接触位置における電荷の変化を捉えることによって、その座標を検出している。

0004

特に、投影型静電容量方式のタッチパネルは、指先の多点検出が可能なため、複雑な指示を行うことができるという良好な操作性を備え、その操作性の良さから、携帯電話や携帯型音楽プレーヤなどの小型の表示装置を有する機器における表示面上の入力装置として利用が進んでいる。

0005

一般に、投影型静電容量方式のタッチパネルでは、X軸とY軸による2次元座標表現するために、複数のX電極と、当該X電極に直交する複数のY電極とが、2層構造を形成しており、該電極としてはITO(Indium−Tin−Oxide)が用いられる。

0006

ところで、タッチパネルの額縁領域タッチ位置を検出できない領域であるため、その額縁領域の面積を狭くすることが製品価値の重要な要素である。額縁面積狭小化を図るためには、バス電極及び引き回し線の幅を狭くする必要がある。ITOの導電性は充分に高くないので、一般的にはバス電極にアルミモリブデンや銅などの金属層を形成して導電性を上げる処理がなされる。

0007

しかしながら、上述のようなタッチパネルは、指先に接触される際に水分や塩分などの腐食成分センシング領域から内部に侵入することがある。タッチパネルの内部に腐食成分が侵入すると、金属配線腐食し、電極と駆動用回路間電気抵抗の増加や、断線の恐れがあった。

0008

金属配線の腐食を防ぐために、金属上に絶縁層を形成した静電容量方式の投影型タッチパネルが開示されている(例えば、特許文献1)。このタッチパネルでは、二酸化ケイ素層プラズマ化学気相成長法プラズマCVD法)で金属上に形成し、金属の腐食を防いでいる。しかしながら、この手法はプラズマCVD法を用いるため、高温処理が必要となり基材が限定される問題があった。また、製造コストが高くなる問題もあった。

0009

必要な箇所にレジスト膜を設ける方法として、所定の基材上に感光性樹脂組成物からなる感光層を設けてこの感光層を露光現像する方法が知られている(例えば、特許文献2〜3)。

先行技術

0010

特開2011−28594号公報
特開平7−253666号公報
特開2005−99647号公報

発明が解決しようとする課題

0011

感光性樹脂組成物によるタッチパネル電極用透明保護膜において、厚み10μm以下で透明性、現像性及び防錆性を有する保護膜は多々検討されてきた。しかし、タッチセンサーの感度向上のため、タッチパネル用電極透明保護膜の低誘電率化について検討された例はなかった。

0012

本発明は、所定のタッチパネル用電極に形成する透明保護膜であって、かつ低誘電率を有すると共に透明保護膜を形成できるタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

上記課題を解決するために本発明者らは鋭意検討した結果、感光性樹脂組成物に使用するバインダーポリマー長鎖アルキルを共重合することで、誘電率を上昇させる原因であるカルボキシル基分子運動阻害し、カルボキシル基の配向分極を抑制し低誘電率化を実現するに至った。また、前記バインダーポリマーと特定の光重合性化合物、及び光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物が、充分な透明性、現像性及び低誘電率を有することを見出した。

0014

本発明は、[1]タッチパネル電極の保護膜用感光性透明材であって、(A)(メタアクリル酸由来する構造単位a1と、炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位a2を含むバインダーポリマー、(B)少なくとも3つのエチレン性不飽和基を有し、酸価が5mgKOH/g以下である光重合性化合物、(C)光重合開始剤を含むタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材に関する。
本発明で用いるバインダーポリマーは、(メタ)アクリル酸に由来するカルボキシル基を有し、酸価が30〜190mgKOH/gであり、炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを共重合させた(A)バインダーポリマーと、(B)少なくとも3つのエチレン性不飽和基を有し、酸価が5mgKOH/g以下である光重合性化合物と、(C)光重合開始剤とを含有する感光性樹脂組成物からなる感光層を設け、当該感光層の所定部分を活性光線照射により硬化させた後に所定部分以外の感光層を除去し、上記電極の一部又は全部を被覆する厚みが好ましくは、10μm以下の上記感光性樹脂組成物の硬化物からなるタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材を形成する。

0015

本明細書においてタッチパネル電極とは、タッチパネルのセンシング領域にある電極だけでなく額縁領域の金属配線も含まれる。保護層を設ける電極は、いずれか一方であってもよく、両方であってもよい。

0016

また、本発明は、[2]厚み10μmの膜を形成したときの可視光透過率が90%以上である、上記[1]に記載のタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材に関する。
また、本発明は、[3]硬化膜を形成したときの比誘電率が3.1〜3.8である、上記[1]又は[2]に記載のタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材に関する。
また、本発明は、[4]前記バインダーポリマーの前記構造単位a1とa2の重合モル比がa1/a2=15/85〜40/60の範囲で重合されたバインダーポリマーを含む上記[1]〜[3]のいずれかに記載のタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材に関する。
また、本発明は、[5]前記(B)光重合性化合物が、ペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物ジペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物、トリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物を含む、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材に関する。

0017

また、本発明は、[6]前記(C)光重合開始剤が、オキシムエステル化合物、又はホスフィンオキサイド化合物を含有する上記[1]〜[5]のいずれかに記載のタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材に関する。
上記のようにタッチパネルの視認性を充分に確保する観点から、上記感光層は可視光透過率が90%以上であることが好ましい。この場合、センシング領域の電極を被覆する保護膜の形成に好適である。

0018

ところで、タッチパネルの視認性や外観を考慮すると、保護膜の透明性はより高いことが望ましい。しかし、その一方で、透明性が高い薄膜の感光層をパターニングする場合、解像性が低下する傾向にあることを本発明者らは見出している。この原因について本発明者らは、感光層の厚みが小さくなると、基材からの光散乱の影響を受けやすく、ハレーションが発生するためと考えている。

0019

これに対し、本発明においては上記光重合開始剤がオキシムエステル化合物又はホスフィンオキサイド化合物を含有することによって、充分な解像度パターン形成が可能となる。

0020

なお、上記の効果が得られる理由を、オキシムエステル化合物に含まれるオキシム部位又はホスフィンオキサイド化合物に含まれるホスフィンオキサイド部位が、比較的高い光分解効率を有しつつも僅かな漏れ光では分解しない適度な閾値を有するために、漏れ光による影響が抑制された結果であると、本発明者らは推察する。

0021

本発明のタッチパネル用電極の保護膜の形成方法においては、支持フィルムと、該支持フィルム上に設けられた上記感光性樹脂組成物(少なくとも上記(A)、(B)、(C)を含む)からなる感光層とを備える感光性エレメントを用意し、該感光性エレメントの感光層を基材上に転写して上記感光層を設けることができる。この場合、感光性エレメントを用いることにより、ロールツーロールプロセスが容易に実現できる、溶剤乾燥工程が短縮できるなど、製造工程の短縮やコスト低減に大きく貢献することができる。

発明の効果

0022

本発明によれば、所定のタッチパネル用電極上に形成する充分な透明性、現像性及び低誘電率を有する保護膜であって、そのような保護膜を形成できるタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材を提供することができる。

0023

また、本発明のタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材によれば、低誘電率を有することで電極間電気的ノイズ等を低減することができ、タッチセンサーとしての感度を向上させることができる。

0024

以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。

0025

本発明のタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材は、タッチパネル用電極の保護膜として使用する感光性樹脂組成物を、支持フィルム上に設けたものを感光性エレメントとする。

0026

支持フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートポリカーボネートポリエチレンポリプロピレンポリエーテルサルフォン等からなる厚さ5〜100μm程度のフィルムが挙げられる。

0027

支持フィルムの厚さは、被覆性の確保と、支持フィルムを介して露光する際の解像度の低下を抑制する観点から、5〜100μmであることが好ましく、10〜70μmであることがより好ましい。

0028

本発明に係る感光性樹脂組成物は、カルボキシル基を有し、酸価が100〜190mgKOH/gであり、炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸を共重合させたバインダーポリマー(以下、(A)成分ともいう)と、少なくとも3つのエチレン性不飽和基を有し、酸価が5mgKOH/g以下である光重合性化合物(以下、(B)成分ともいう)と、光重合開始剤(以下、(C)成分ともいう)と、を含有する。

0029

本実施形態においては、酸価が上記範囲内にある(A)成分と、上記条件を満たす(B)成分とを組み合わせて用いることにより、現像性及び基材への密着性を確保しつつ、10μm以下の厚みで充分な防錆性を有する保護膜を形成することができる。

0030

本実施形態において、(A)成分は、(a1)(メタ)アクリル酸、及び(a2)炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位を含有する共重合体が好適である。ここで(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及びメタクリル酸を意味し、同様に(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、アクリル酸アルキルエステル及びメタクリル酸アルキルエステルを意味する。

0031

本実施形態において、現像性及び低誘電率の観点から、上記(a1)(メタ)アクリル酸と(a2)炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構成単位の共重合モル比が合計量100モル%に対し、重合モル比でa1/a2=15/85〜40/60の範囲で重合されたバインダーポリマーを含むことが好ましく、a1/a2=25/75〜40/60であることがより好ましい。

0032

上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ラウリルエステル及び(メタ)アクリル酸ステアリルエステル等が挙げられる。

0033

(A)成分であるバインダーポリマーの分子量は、特に制限はないが、塗工性及び塗膜強度、現像性の見地から、通常、重量平均分子量(GPCを用いて、標準ポリスチレン換算で測定した値)が10,000〜200,000であることが好ましく、30,000〜150,000であることがより好ましく、50,000〜100,000であることがさらに好ましい。

0034

(A)成分であるバインダーポリマーの酸価は、現像工程により感光性樹脂組成物層を選択的に除去してパターンを形成する工程において、公知の各種現像液により現像可能となり、且つ、電極の保護膜として機能させる際に水分や塩分などの腐食成分への耐性を向上させる観点から、30〜190mgKOH/gの範囲とすることが好ましい。

0035

また、バインダーポリマーの酸価を、30〜190mgKOH/gとすることにより、水と、アルカリ金属塩と、界面活性剤とを含むアルカリ水溶液を用いて現像することができる。この酸価が、30mgKOH/g未満では、現像が困難となる傾向があり、190mgKOH/gを超えると誘電率が上昇していく傾向にある。

0036

(B)成分である光重合性化合物は、少なくとも3つのエチレン性不飽和基を有し、酸価が5mgKOH/g以下である光重合性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートテトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多価アルコールにα、β−不飽和飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物;トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート等のグリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物が挙げられる。

0037

本実施形態の感光性樹脂組成物においては、誘電率及び現像容易性の観点から、ペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物、ジペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物、トリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、ジペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物及びトリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物から選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。

0038

ここで、ジペンタエリスリトール由来の骨格を有する(メタ)アクリレートとは、ジペンタエリスリトールと、(メタ)アクリル酸とのエステル化物を意味し、当該エステル化物には、アルキレンオキシ基変性された化合物も包含される。上記のエステル化物は、一分子中におけるエステル結合の数が6であることが好ましいが、エステル結合の数が1〜5の化合物が混合していてもよい。

0039

また、上記トリメチロールプロパン由来の骨格を有する(メタ)アクリレート化合物とは、トリメチロールプロパンと、(メタ)アクリル酸とのエステル化物を意味し、当該エステル化物には、アルキレンオキシ基で変性された化合物も包含される。上記のエステル化物は、一分子中におけるエステル結合の数が3であることが好ましいが、エステル結合の数が1〜2の化合物が混合していてもよい。

0040

上記の化合物は、1種を単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。

0041

本実施形態の感光性樹脂組成物における(A)成分及び(B)成分の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し、(A)成分が40〜80質量部、(B)成分が20〜60質量部であることが好ましく、(A)成分が50〜70質量部、(B)成分が30〜50質量部であることがより好ましく、(A)成分が55〜65質量部、(B)成分が35〜45質量部であることが更により好ましい。

0042

(A)成分の含有量を上記範囲内とすることにより、塗布性あるいは感光性エレメントでのフィルム性を充分に確保しつつ、充分な感度が得られ、光硬化性、現像性、及び低誘電率化を充分に確保することができる。

0043

(C)成分である光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N´−テトラメチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N´−テトラエチル−4,4´−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4´−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン;2−エチルアントラキノンフェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノンオクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアトラキノン2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナンタラキノン、2−メチル1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−、1−(0−アセチルオキシム)等のオキシムエステル化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9´−アクリジニルヘプタン等のアクリジン誘導体N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体クマリン系化合物オキサゾール系化合物が挙げられる。また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールアリール基置換基は同一で対象な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。

0044

これらの中でも、形成する保護膜の透明性、及び膜厚を10μm以下としたときのパターン形成能から、オキシムエステル化合物又はホスフィンオキサイド化合物が好ましい。オキシムエステル化合物としては、下記一般式(C−1)及び一般式(C−2)で表される化合物が挙げられるが、速硬化性、透明性の観点から、下記一般式(C−1)で表される化合物が好ましい。

0045

0046

上記一般式(C−1)中、R1は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基を含む有機基、炭素数2〜12のアルカノイル基二重結合カルボニル基と共役していない炭素数4〜6のアルケノイル基ベンゾイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基又はフェノキシカルボニル基を示す。なお、本発明の効果を阻害しない限り、上記一般式(C−1)中の芳香環上に置換基を有していてもよい。

0047

上記一般式(C−1)中、R1は炭素数1〜12のアルキル基、又は炭素数3〜20のシクロアルキル基を含む有機基であることが好ましく、炭素数3〜10のアルキル基、又は炭素数4〜15のシクロアルキル基を含む有機基であることがより好ましく、炭素数4〜8のアルキル基、又は炭素数4〜10のシクロアルキル基を含む有機基であることが特に好ましい。

0048

0049

上記一般式(C−2)中、R2は、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基フェニル基ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基又はフェノキシカルボニル基を示し、R3は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基を含む有機基を示し、R4はそれぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示し、R5は、炭素数2〜20のアルキル基又はアリーレン基を示し、p1は0〜3の整数を示す。なお、p1が2以上である場合、複数存在するR4はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。なお、カルバゾール上には本発明の効果を阻害しない範囲で置換基を有していてもよい。

0050

上記一般式(C−2)中、R2は炭素数1〜12のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜8のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜4のアルキル基であることが特に好ましい。

0051

上記一般式(C−2)中、R3は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数4〜15のシクロアルキル基を含む有機基であることが好ましく、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキル基であることがより好ましい。

0052

上記一般式(C−1)で表される化合物及び一般式(C−2)で表される化合物としては、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等が挙げられる。1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]は、IRGACURE−OXE01(BASF社製、商品名)として、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)は、IRGACURE−OXE02(BASF社製、商品名)として商業的に入手可能である。これらは単独で、又は2種類以上を組み合わせて使用される。

0053

上記一般式(C−1)の中でも、特に1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]が極めて好ましい。

0054

上記ホスフィンオキサイド化合物としては、下記一般式(C−3)及び一般式(C−4)で表される化合物が挙げられる。速硬化性、透明性の観点から、下記一般式(C−3)で表される化合物が好ましい。

0055

0056

上記一般式(C−3)中、R6、R7及びR8はそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。一般式(C−4)中、R9、R10及びR11はそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基又はアリール基を示す。

0057

上記一般式(C−3)におけるR6、R7又はR8が、炭素数1〜20のアルキル基の場合、該アルキル基は直鎖状分岐鎖状、及び環状のいずれであってもよく、また該アルキル基の炭素数は5〜10であることがより好ましい。上記一般式(C−4)におけるR9、R10又はR11が炭素数1〜20のアルキル基の場合、該アルキル基は直鎖状、分岐鎖状、及び環状のいずれであってもよく、また該アルキル基の炭素数は5〜10であることがより好ましい。

0058

上記一般式(C−3)におけるR6、R7又はR8がアリール基の場合、該アリール基は置換基を有していてもよい。該置換基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数1〜4のアルコキシ基を挙げることができる。上記一般式(C−4)におけるR9、R10又はR11がアリール基の場合、該アリール基は置換基を有していてもよい。該置換基としては例えば、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数1〜4のアルコキシ基を挙げることができる。

0059

これらの中でも、上記一般式(C−3)は、R6、R7、及びR8がアリール基であることが好ましく、一般式(C−4)で表わされる化合物は、R9、R10及びR11がアリール基であることが好ましい。

0060

上記一般式(C−3)で表わされる化合物としては、形成する保護膜の透明性、及び膜厚を10μm以下としたときのパターン形成能から、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイドが好ましい。2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイドは、例えば、DAROCUR−TPO(BASFジャパン社製、商品名)として商業的に入手可能である。

0061

(C)成分である光重合開始剤の含有量は、(A)成分及び(B)成分の合計量100質量部に対し、0.1〜10質量部であることが好ましく、1〜2質量部であることがより好しい。

0062

(C)成分の含有量を上記範囲内とすることにより、光感度が充分となるとともに、露光の際に組成物の表面での吸収が増大して内部の光硬化が不充分となることや可視光透過率が低下するなどの不具合を抑制することができる。

0063

本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化膜の可視光線透過率が90%以上であることが好ましく、92%以上であることがより好ましく、95%以上であることが更により好ましい。

0064

ここで、感光性樹脂組成物の可視光線透過率は以下のようにして求められる。まず、支持フィルム上に感光性樹脂組成物を乾燥後の厚みが10μmとなるように塗布し、これを乾燥することにより、感光性樹脂組成物層を形成する。次に、ガラス基板上に、感光性樹脂組成物層が接するようにラミネータを用いてラミネートする。こうして、ガラス基板上に、感光性樹脂組成物層及び支持フィルムが積層された測定用試料を得る。次に、得られた測定用試料に紫外線を照射して感光性樹脂組成物層を光硬化し、支持フィルムを剥がした後、紫外可視分光光度計を用いて、測定波長域300〜800nmにおける透過率を測定する。

0065

一般的な可視光波長域光線である400〜700nmの波長域における透過率が90%以上であれば、例えば、タッチパネル(タッチセンサー)の表示部分の透明電極も保護する場合や、タッチパネル(タッチセンサー)の額縁領域の金属層(例えば、ITO電極上に銅層を形成した層など)を保護したときに表示部分の端部から保護層が見える場合において、表示部分での表示品質色合い、輝度が低下することを充分抑制することができる。

0066

本実施形態の感光性樹脂組成物は、感光性フィルム製膜して用いることが好ましい。感光性フィルムを、タッチパネル用電極を有する基材上に積層することにより、ロールツーロールプロセスが容易に実現できる、溶剤乾燥工程が短縮できるなど、製造工程の短縮やコスト低減に大きく貢献することができる。

0067

感光性フィルム(感光性エレメント)は、本実施形態の感光性樹脂組成物を塗布液とし、これを支持フィルム上に塗布、乾燥することにより形成できる。塗布液は、上述した本実施形態の感光性樹脂組成物を構成する各成分を溶剤に均一に溶解又は分散することにより得ることができる。

0068

溶剤としては、特に制限はなく、公知のものが使用でき、例えば、アセトンメチルエチルケトンメチルイソブチルケトントルエンメタノールエタノールプロパノールブタノールメチレングリコールエチレングリコールプロピレングリコールエチレングリコールモノメチルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルクロロホルム塩化メチレン等が挙げられる。これら溶剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上の溶剤からなる混合溶剤として用いてもよい。

0070

乾燥条件に特に制限はないが、乾燥温度は、60〜130℃とすることが好ましく、乾燥時間は、0.5〜30分とすることが好ましい。

0071

感光層の厚みは、電極保護に充分な効果を発揮し、かつ部分的な電極保護膜形成により生じるタッチパネル(タッチセンサー)表面の段差が極力小さくなるよう、乾燥後の厚みで10μm以下であることが好ましい。

0072

次に、本発明のタッチパネル用電極の保護膜の形成方法について説明する。

0073

本実施形態のタッチパネル用電極の保護膜の形成方法は、タッチパネル用電極を有する基材上に、上記の本実施形態に係る感光性樹脂組成物からなる感光層を設ける第1工程と、感光層の所定部分を活性光線の照射により硬化させる第2工程と、露光後に所定部分以外の感光層を除去し、電極の一部又は全部を被覆する感光性樹脂組成物の硬化物からなる保護膜を形成する第3工程とを備える。

0074

本実施形態で使用される基材には特に制限はなく、一般にタッチパネル(タッチセンサー)用として用いられる、ガラス板プラスチック板セラミック板等の基板が挙げられる。この基板上には、保護膜を形成する対象となるタッチパネル用電極が設けられる。電極としては、ITO、Cu、Al、Mo等の電極、TFT等が挙げられる。

0075

タッチパネル用電極を有する基材は、例えば、以下の手順で得ることができる。PETフィルムなどの基材上に、ITO、Cuの順にスパッタより金属膜を形成した後、金属膜上にエッチング用感光性フィルムを貼り付け、所望のレジストパターンを形成し、不要なCuを塩化鉄水溶液等のエッチング液で除去した後、レジストパターンをはく離除去する。

0076

本実施形態の第1工程では、本実施形態の感光層を加熱しながら、基材のタッチパネル用電極が設けられている表面に感光層を圧着することにより積層する。

0077

圧着手段としては、圧着ロールが挙げられる。圧着ロールは、加熱圧着できるように加熱手段を備えたものであってもよい。

0078

加熱圧着する場合の加熱温度は、感光層と基材との密着性を充分確保しながら、感光層の構成成分が熱硬化あるいは熱分解されにくいよう、10〜180℃とすることが好ましく、20〜160℃とすることがより好ましく、30〜150℃とすることが更により好ましい。

0079

また、加熱圧着時の圧着圧力は、感光層と基材との密着性を充分確保しながら、基材の変形を抑制する観点から、線圧で50〜1×105N/mとすることが好ましく、2.5×102〜5×104N/mとすることがより好ましく、5×102〜4×104N/mとすることが更により好ましい。

0080

感光層を上記のように加熱すれば、基材を予熱処理することは必要ではないが、感光層と基材との密着性を更に向上させる点から、基材を予熱処理することが好ましい。このときの予熱温度は、30〜180℃とすることが好ましい。

0081

本実施形態においては、感光性エレメントを用いる代わりに、本実施形態の感光性樹脂組成物を塗布液として基材のタッチパネル用電極が設けられている表面に塗布し、乾燥して感光層を形成することができる。

0082

本実施形態の第2工程では、感光層に、フォトマスクを介して、活性光線をパターン状に露光する。

0083

露光の際、感光層上の支持フィルムが透明の場合には、そのまま露光することができ、不透明の場合には除去してから露光する。感光層の保護という点からは、支持フィルムとして透明な重合体フィルムを用い、この重合体フィルムを残存させたまま、それを通して露光することが好ましい。

0084

露光に用いられる活性光線の光源としては、公知の活性光源が使用でき、例えば、カーボンアーク灯超高圧水銀灯高圧水銀灯キセノンランプ等が挙げられ、紫外線を有効に放射するものであれば特に制限されない。

0085

本実施形態の第3工程では、露光後の感光層を現像液で現像して未露光部を除去し、電極の一部又は全部を被覆する本実施形態の感光性樹脂組成物の硬化物からなる保護膜を形成する。形成される保護膜は所定のパターンを有することができる。

0086

なお、露光後、感光層に支持フィルムが積層されている場合にはそれを除去した後、現像液による未露光部を除去する現像が行われる。

0087

現像方法としては、アルカリ水溶液、水系現像液有機溶剤等の公知の現像液を用いて、スプレーシャワー、浸漬、揺動浸漬、ブラッシングスクラッピング等の公知の方法により現像を行い、不要部を除去する方法等が挙げられ、中でも、環境、安全性の観点からアルカリ水溶液を用いることが好ましいものとして挙げられる。

0088

アルカリ水溶液の塩基としては、水酸化アルカリリチウムナトリウム又はカリウム水酸化物等)、炭酸アルカリ(リチウム、ナトリウム又はカリウムの炭酸塩若しくは重炭酸塩等)、アルカリ金属リン酸塩リン酸カリウムリン酸ナトリウム等)、アルカリ金属ピロリン酸塩ピロリン酸ナトリウムピロリン酸カリウム等)、水酸化テトラメチルアンモニウムトリエタノールアミンなどが挙げられ、中でも、水酸化テトラメチルアンモニウム等が好ましいものとして挙げられる。

0089

また、炭酸ナトリウム水溶液も好ましく用いられ、例えば、20〜50℃の炭酸ナトリウムの希薄溶液(0.5〜5質量%水溶液)が好適に用いられる。

0090

現像温度及び時間は、本実施形態の感光性樹脂組成物の現像性に合わせて調整することができる。

0091

また、アルカリ水溶液中には、界面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させることができる。

0092

また、現像後、光硬化後の感光層に残存したアルカリ水溶液の塩基を、有機酸無機酸又はこれらの酸水溶液を用いて、スプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッピング等の公知方法により酸処理中和処理)することができる。

0093

さらに、酸処理(中和処理)の後、水洗する工程を行うこともできる。

0094

以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。

0095

[バインダーポリマー溶液(A1)の作製]
撹拌機還流冷却機、不活性ガス導入口及び温度計を備えたフラスコに、表1に示した(1)を仕込み窒素ガス雰囲気下で65℃に昇温し、反応温度を65℃±2℃に保ちながら、表1に示した(2)を3時間かけて均一に滴下した。(2)の滴下後、79℃±2℃で1時間撹拌を続け、重量平均分子量が約65900、酸価が163.8mgKOH/gのバインダーポリマーの溶液(A1)を得た。

0096

[バインダーポリマー溶液(A2)の作製]
上記(A1)と同様にし、重量平均分子量が約79500、酸価が151.4mgKOH/gのバインダーポリマーの溶液(A2)を得た。

0097

[バインダーポリマー溶液(A3)の作製]
上記(A1)と同様にし、重量平均分子量が約70200、酸価が140.8mgKOH/gのバインダーポリマーの溶液(A3)を得た。

0098

[バインダーポリマー溶液(A4)の作製]
上記(A1)と同様にし、重量平均分子量が約78000、酸価が133.7mgKOH/gのバインダーポリマーの溶液(A4)を得た。

0099

[バインダーポリマー溶液(A5)の作製]
上記(A1)と同様にし、重量平均分子量が約65000、酸価が109.0mgKOH/gのバインダーポリマーの溶液(A5)を得た。

0100

[バインダーポリマー溶液(A6)の作製]
上記(A1)と同様にし、重量平均分子量が約72000、酸価が186.6mgKOH/gのバインダーポリマーの溶液(A6)を得た。

0101

[バインダーポリマー溶液(A7)の作製]
上記(A1)と同様にし、重量平均分子量が約60400、酸価が174.5mgKOH/gのバインダーポリマーの溶液(A7)を得た。

0102

なお、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)によって測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算することにより導出した。GPCの条件を以下に示す。
[GPC条件]
ポンプDP−8020(東ソー株式会社)
カラム:Gelpack GL−W520−S、Gelpack GL−W530−S(日立化成株式会社)
溶離液テトラヒドロフラン
測定温度:25℃
流量:1.00mL/分
検出器RI−8020(東ソー株式会社)

0103

(実施例1)
感光性樹脂組成物溶液の作製]
表2に示した材料を、攪拌機を用いて15分間混合し、感光性樹脂組成物溶液を作製した。

0104

0105

[感光性エレメントの作製]
支持フィルムとして厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、前記感光性樹脂組成物溶液を支持フィルム上にアプリケーターを用いて均一に塗布し、100℃の無塵乾燥機で4分間乾燥して溶剤を除去し、感光性樹脂組成物からなる感光層(感光性樹脂組成物層)を形成した。得られた感光層の厚さは10μmであった。

0106

[感光性エレメントの透過率の測定]
次いで、得られた感光性エレメントを厚さ0.5mmで縦4cm×横4cmのガラス基板上に、感光層が接するようにラミネータ(日立化成テクプラント株式会社製、HLM−1500型)を用いて、ロール温度110℃、基板送り速度0.5m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)0.3MPaの条件でラミネートしガラス基板上に、感光層及び支持フィルムが積層された積層体を作製した。

0107

次いで、得られた積層体の感光層に、大型マニュアル露光機(大日本スクリーン製造株式会社製、MAP1200L)を使用して、感光層側上方より露光量100mJ/cm2で(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を照射した後、支持フィルムを除去し、感光層(光硬化した硬化膜)厚10μmの透過率測定試料を得た。

0108

次いで、得られた試料を日本分光株式会社製、紫外可視分光光度計(V−570型)を使用して、測定波長域300〜800nmで可視光線透過率を測定した。測定結果としては、全光線透過率97%以上、また400nm透過率も95%と比較例1と同等の透明性を有した。

0109

[感光性エレメントの解像度測定]
得られた感光性エレメントを厚さ0.5mmで縦4cm×横4cmのガラス基板上に、感光層が接するようにラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500型)を用いて、ロール温度110℃、基板送り速度0.5m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)0.3MPaの条件でラミネートしガラス基板上に、感光層及び支持フィルムが積層された積層体を作製した。

0110

上記で得られた積層体を作製後、活性光線透過部と活性光線遮光部が交互にパターニングされた、スクエア開口径5〜100μmのフォトマスクを用い、支持フィルム上にフォトマスクを載置し、大型マニュアル露光機(大日本スクリーン製造株式会社製、MAP1200L)を使用して、フォトマスク面垂直上方より露光量20mJ/cm2で(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を像的に照射した。

0111

次いで、感光層上に積層されている支持フィルムを除去し、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)溶液を用いて、25℃で14秒間ディップ現像して、感光層を選択的に除去しパターンを形成した。得られたパターン付き基板の、選択的に感光層を除去した部分の基材表面状態顕微鏡で観察し評価した。評価用試料の表面状態を観察したところ、15×15μmのスクエア開口パターンが残渣なく形成され、これを解像度とした。

0112

[感光性エレメントの比誘電率測定]
得られた感光性エレメントを厚さ0.5mmで縦4cm×横4cmのp型シリコンウェハ基板上に、感光層が接するようにラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500型)を用いて、ロール温度110℃、基板送り速度0.5m/分、圧着圧力(シリンダ圧力)0.3MPaの条件でラミネートし、p型シリコンウェハ基板上に、感光層及び支持フィルムが積層された積層体を作製した。

0113

次いで、得られた積層体の感光層に、大型マニュアル露光機(大日本スクリーン製造株式会社製、MAP1200L)を使用して、感光層側上方より露光量100mJ/cm2で(i線(波長365nm)における測定値)、紫外線を照射した後、支持フィルムを除去し、感光層(光硬化した硬化膜)厚10μmの比誘電率測定用試料を得た。周波数1.0KHzでの測定結果、比誘電率3.6であった。

0114

(実施例2〜7、比較例1)
表3(表中の数値の単位は質量部)に示した感光性樹脂組成物溶液を用いて、実施例1と同様に感光性エレメントを作製し、全光線、400nmの透過率の測定、解像度測定、比誘電率測定を行い、その測定結果を纏めて表4に示した。

0115

(A1):メタクリル酸/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ブチル=30/55/15(モル比)、酸価163.8(mgKOH/g)
(A2):メタクリル酸/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ブチル=30/35/35(モル比)、酸価151.4(mgKOH/g)
(A3):メタクリル酸/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ブチル=30/15/55(モル比)、酸価140.8(mgKOH/g)
(A4):メタクリル酸/メタクリル酸ブチル=30/70(モル比)、酸価133.7(mgKOH/g)
(A5):メタクリル酸/メタクリル酸ブチル=25/75(モル比)、酸価109.0(mgKOH/g)
(A6):メタクリル酸/メタクリル酸ブチル=40/60(モル比)、酸価186.6(mgKOH/g)
(A7):メタクリル酸/メタクリル酸メチル=30/70(モル比)、酸価174.5(mgKOH/g)
TMP−A:ペンタエリスリトールテトラアクリレート共栄社化学株式会社製、酸価5mgKOH/g以下)
Irg−OXE01:1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](BASF社)
AO−80:3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[ベータ−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフィエニルプロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]−ウンデカン(株式会社ADEKA)
KBM−503:3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会社)
PGMEA:プロピレングリコール−1−メチルエーテルアセテート

0116

実施例

0117

表4に示したように、実施例4及び5において比誘電率3.2と比較例1の比誘電率3.7と比較し低誘電率が実現されており、当初の課題であった誘電率の観点からは優位性がある。また、実施例4及び5の透明性も比較例1と比較し同等の値が得られた。さらに、実施例4及び5は解像度が20μmと、比較例1の解像度と比較し現像性も同等の値であった。
本発明で用いる炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルに対して炭素数1のアルキル基を共重合させた(A7)を用いた比較例1は、光線透過率には優れるが、比誘電率が高い。本発明は、バインダーポリマーとして、(メタ)アクリル酸と、炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルを含む共重合体とし、少なくとも3つのエチレン性不飽和基を有する光重合性化合物を用いることで、光線透過率が同等であり、上記実施例で比誘電率を2.7〜13.5%も低下させたタッチパネル電極の保護膜用感光性透明材を提供することが出来る。
構造単位a1と((メタ)アクリル酸)a2(炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル)の重合モル比がa1/a2=15/85〜40/60の範囲である実施例3〜6では比誘電率がより低下する。

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