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技術 引っ張りせん断接合強度測定用の治具

出願人 三井化学株式会社
発明者 内藤真哉
出願日 2016年6月30日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2016-129775
公開日 2018年1月11日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2018-004373
状態 特許登録済
技術分野 機械的応力負荷による材料の強さの調査
主要キーワード 遊び間隔 フッ素プラスチック 離間駆動 酸系エッチング剤 フラット加工 スライド調節 つかみ部 金属インサート
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年1月11日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

課題

引っ張りせん断接合強度を精度よく測定できる引っ張りせん断接合強度測定用治具を提供する。

解決手段

本発明の治具100は、第1板状部材11と第2板状部材12とからなる重ね合わせ試験片10の引っ張りせん断接合強度測定用の治具であって、第1板状部材11を固定する第1固定手段21を有する支持部材Aと、第2板状部材12を固定する第2固定手段31を有する支持部材Bと、支持部材Bを固定する第3固定手段41を有するとともに、支持部材Aを試験片10の長手方向X1にスライド移動できるスライド機構42を有する支持部材Cと、を備えている。そして、支持部材Aを支持部材Cのスライド機構42にスライド挿入するとともに、支持部材Bを支持部材Cの第3固定手段41に固定することにより、支持部材A、支持部材Bおよび支持部材Cを一体化する。

概要

背景

各種部材の軽量化の観点から、金属部材代替品として樹脂部材が使用されている。しかし、全ての金属部材を樹脂部材で代替することは難しい場合も多い。そのような場合には、金属部材と樹脂部材を接合一体化することで新たな複合部材を製造することが考えられる。

近年、金属部材と樹脂部材の接合一体化による金属/樹脂複合構造体技術開発活発化しており、従来の接着剤溶着を使用する方法等に比べ極めて高い金属部材と樹脂部材の接合強度が得られるようになってきている。例えば、特許文献1〜6には、金属部材をヒドラジン水溶液で浸漬処理することによって、その表面に凹部を形成した後、該処理面に熱可塑性樹脂接合させる技術が開示されている。
金属/樹脂複合構造体においては、金属部材と樹脂部材との接合強度およびその耐久性に関わる特性評価が重要である。非特許文献1には、接合界面の機械的特性多面的に評価する測定方法が提案されている。

概要

引っ張りせん断接合強度を精度よく測定できる引っ張りせん断接合強度測定用治具を提供する。本発明の治具100は、第1板状部材11と第2板状部材12とからなる重ね合わせ試験片10の引っ張りせん断接合強度測定用の治具であって、第1板状部材11を固定する第1固定手段21を有する支持部材Aと、第2板状部材12を固定する第2固定手段31を有する支持部材Bと、支持部材Bを固定する第3固定手段41を有するとともに、支持部材Aを試験片10の長手方向X1にスライド移動できるスライド機構42を有する支持部材Cと、を備えている。そして、支持部材Aを支持部材Cのスライド機構42にスライド挿入するとともに、支持部材Bを支持部材Cの第3固定手段41に固定することにより、支持部材A、支持部材Bおよび支持部材Cを一体化する。

目的

本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、引っ張りせん断接合強度を精度よく測定できる引っ張りせん断接合強度測定用の治具を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

第1板状部材と第2板状部材とからなる重ね合わせ試験片の引っ張りせん断接合強度測定用治具であって、前記第1板状部材を固定する第1固定手段を有する支持部材Aと、前記第2板状部材を固定する第2固定手段を有する支持部材Bと、前記支持部材Bを固定する第3固定手段を有するとともに、前記支持部材Aを前記試験片の長手方向にスライド移動できるスライド機構を有する支持部材Cと、を備え、前記支持部材Aを前記支持部材Cの前記スライド機構にスライド挿入するとともに、前記支持部材Bを前記支持部材Cの前記第3固定手段に固定することにより、前記支持部材A、前記支持部材Bおよび前記支持部材Cを一体化する治具。

請求項2

請求項1に記載の治具において、前記第1板状部材および前記第2板状部材の一方が金属部材であり、かつ、他方が樹脂部材であり、前記試験片が前記金属部材と前記樹脂部材との重ね合わせ部が接合されている金属/樹脂複合構造体である治具。

請求項3

請求項1または2に記載の治具において、前記第1固定手段は前記第1板状部材を嵌合できる第1ザグリ部を有し、前記第1ザグリ部に前記第1板状部材を嵌合することによって前記試験片の前記第1板状部材を前記支持部材Aに固定する治具。

請求項4

請求項1乃至3いずれか一項に記載の治具において、前記第2固定手段は前記第2板状部材を嵌合できる第2ザグリ部を有し、前記第2ザグリ部に前記第2板状部材を嵌合することによって前記試験片の前記第2板状部材を前記支持部材Bに固定する治具。

請求項5

請求項1乃至4いずれか一項に記載の治具において、前記第3固定手段は前記支持部材Bを嵌合できる第3ザグリ部を有し、前記第3ザグリ部に前記支持部材Bを嵌合することによって前記支持部材Bを前記支持部材Cに固定する治具。

請求項6

請求項5に記載の治具において、前記支持部材Bおよび前記支持部材Cには前記支持部材Cの前記第3ザグリ部に前記支持部材Bをスライドロックできるスライドロック機構が設けられており、スライドロックすることによって前記支持部材Cに前記支持部材Bをロックでき、スライドロックを解除することによって前記試験片を構成する前記第1板状部材の鉛直方向に前記支持部材Cから前記支持部材Bを脱着できる治具。

請求項7

請求項1乃至6いずれか一項に記載の治具において、前記支持部材Aおよび前記支持部材Cは、引っ張り試験機の一対のつかみ具によって把持可能なつかみ部をそれぞれ有する治具。

請求項8

請求項1乃至7いずれか一項に記載の治具において、前記支持部材Aおよび前記支持部材Cには第1貫通孔および第2貫通孔がそれぞれ設けられており、前記第1貫通孔および前記第2貫通孔に押し通して前記試験片を前記第1固定手段から押し出すことが可能な押出手段が、前記支持部材Cの前記第3固定手段が設けられた面とは反対側の面に設けられている治具。

技術分野

0001

本発明は、引っ張りせん断接合強度測定用治具に関する。

背景技術

0002

各種部材の軽量化の観点から、金属部材代替品として樹脂部材が使用されている。しかし、全ての金属部材を樹脂部材で代替することは難しい場合も多い。そのような場合には、金属部材と樹脂部材を接合一体化することで新たな複合部材を製造することが考えられる。

0003

近年、金属部材と樹脂部材の接合一体化による金属/樹脂複合構造体技術開発活発化しており、従来の接着剤溶着を使用する方法等に比べ極めて高い金属部材と樹脂部材の接合強度が得られるようになってきている。例えば、特許文献1〜6には、金属部材をヒドラジン水溶液で浸漬処理することによって、その表面に凹部を形成した後、該処理面に熱可塑性樹脂接合させる技術が開示されている。
金属/樹脂複合構造体においては、金属部材と樹脂部材との接合強度およびその耐久性に関わる特性評価が重要である。非特許文献1には、接合界面の機械的特性多面的に評価する測定方法が提案されている。

先行技術

0004

特開2004−216425号公報
特開2009−6721号公報
国際公開第2003/064150号パンフレット
特開2010−064496号公報
特開2012−066383号公報
特開2005−119005号公報
ISO 19095−2,3:2015

発明が解決しようとする課題

0005

本発明者の検討によれば、非特許文献1に記載された引っ張りせん断接合強度測定用の治具を用いて金属/樹脂複合構造体の引っ張りせん断接合強度を測定すると、金属部材が相対的に柔らかい場合において測定精度に劣ることが明らかになった。

0006

本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、引っ張りせん断接合強度を精度よく測定できる引っ張りせん断接合強度測定用の治具を提供するものである。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、特定の治具を用いることによって、板状部材からなる重ね合わせ試験片の引っ張りせん断接合強度を精度よく測定できることを見出し、本発明に至った。

0008

本発明によれば、以下に示す引っ張りせん断接合強度測定用の治具が提供される。

0009

[1]
第1板状部材と第2板状部材とからなる重ね合わせ試験片の引っ張りせん断接合強度測定用の治具であって、
上記第1板状部材を固定する第1固定手段を有する支持部材Aと、
上記第2板状部材を固定する第2固定手段を有する支持部材Bと、
上記支持部材Bを固定する第3固定手段を有するとともに、上記支持部材Aを上記試験片の長手方向にスライド移動できるスライド機構を有する支持部材Cと、
を備え、
上記支持部材Aを上記支持部材Cの上記スライド機構にスライド挿入するとともに、上記支持部材Bを上記支持部材Cの上記第3固定手段に固定することにより、上記支持部材A、上記支持部材Bおよび上記支持部材Cを一体化する治具。
[2]
上記[1]に記載の治具において、
上記第1板状部材および上記第2板状部材の一方が金属部材であり、かつ、他方が樹脂部材であり、
上記試験片が上記金属部材と上記樹脂部材との重ね合わせ部が接合されている金属/樹脂複合構造体である治具。
[3]
上記[1]または[2]に記載の治具において、
上記第1固定手段は上記第1板状部材を嵌合できる第1ザグリ部を有し、
上記第1ザグリ部に上記第1板状部材を嵌合することによって上記試験片の上記第1板状部材を上記支持部材Aに固定する治具。
[4]
上記[1]乃至[3]いずれか一つに記載の治具において、
上記第2固定手段は上記第2板状部材を嵌合できる第2ザグリ部を有し、
上記第2ザグリ部に上記第2板状部材を嵌合することによって上記試験片の上記第2板状部材を上記支持部材Bに固定する治具。
[5]
上記[1]乃至[4]いずれか一つに記載の治具において、
上記第3固定手段は上記支持部材Bを嵌合できる第3ザグリ部を有し、
上記第3ザグリ部に上記支持部材Bを嵌合することによって上記支持部材Bを上記支持部材Cに固定する治具。
[6]
上記[5]に記載の治具において、
上記支持部材Bおよび上記支持部材Cには上記支持部材Cの上記第3ザグリ部に上記支持部材Bをスライドロックできるスライドロック機構が設けられており、
スライドロックすることによって上記支持部材Cに上記支持部材Bをロックでき、
スライドロックを解除することによって上記試験片を構成する上記第1板状部材の鉛直方向に上記支持部材Cから上記支持部材Bを脱着できる治具。
[7]
上記[1]乃至[6]いずれか一つに記載の治具において、
上記支持部材Aおよび上記支持部材Cは、引っ張り試験機の一対のつかみ具によって把持可能なつかみ部をそれぞれ有する治具。
[8]
上記[1]乃至[7]いずれか一つに記載の治具において、
上記支持部材Aおよび上記支持部材Cには第1貫通孔および第2貫通孔がそれぞれ設けられており、
上記第1貫通孔および上記第2貫通孔に押し通して上記試験片を上記第1固定手段から押し出すことが可能な押出手段が、上記支持部材Cの上記第3固定手段が設けられた面とは反対側の面に設けられている治具。

発明の効果

0010

本発明によれば、板状部材からなる重ね合わせ試験片の引っ張りせん断接合強度を精度よく測定することができる。

図面の簡単な説明

0011

本発明に係る実施形態の治具の構造の一例を模式的に示した分解斜視図である。
本発明に係る実施形態の試験片が装着された状態の治具の構造の一例を模式的に示した断面図である。
本発明に係る実施形態の重ね合わせ試験片の構造の一例を模式的に示した斜視図である。
本発明に係る実施形態の支持部材Bの第2固定手段側の構造の一例を模式的に示した斜視図である。
本発明に係る実施形態の支持部材Cの押出手段側の構造の一例を模式的に示した斜視図である。
本発明に係る実施形態の支持部材Cの第3固定手段側の構造の一例を模式的に示した斜視図である。
本発明に係る実施形態の支持部材Bのスライドロック機構の一例を模式的に示した平面図であり、このうち(a)はスライドロックしていない状態であり、(b)はスライドロックしている状態である。

0012

以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には共通の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは一致していない。

0013

図1は、本発明に係る実施形態の治具100の構造の一例を模式的に示した分解斜視図である。
図2は、本発明に係る実施形態の試験片10が装着された状態の治具100の構造の一例を模式的に示した断面図である。
図3は、本発明に係る実施形態の重ね合わせ試験片10の構造の一例を模式的に示した斜視図である。図中の部材番号11、12および13以外の数字は寸法(単位;mm)を示す。また、図3に示す試験片10は、例えば、ISO 19095−2:2015において定義された重ね合わせ試験片である。
図4は、本発明に係る実施形態の支持部材Bの第2固定手段31側の構造の一例を模式的に示した斜視図である。

0014

本実施形態に係る治具100は、第1板状部材11と第2板状部材12とからなる重ね合わせ試験片10の引っ張りせん断接合強度測定用の治具であって、第1板状部材11を固定する第1固定手段21を有する支持部材Aと、第2板状部材12を固定する第2固定手段31を有する支持部材Bと、支持部材Bを固定する第3固定手段41を有するとともに、支持部材Aを試験片10の長手方向X1にスライド移動できるスライド機構42を有する支持部材Cと、を備えている。そして、支持部材Aを支持部材Cのスライド機構42にスライド挿入するとともに、支持部材Bを支持部材Cの第3固定手段41に固定することにより、支持部材A、支持部材Bおよび支持部材Cを一体化する。

0015

ここで、第1板状部材11と第2板状部材12とからなる重ね合わせ試験片10とは、例えば、ISO 19095−2:2015において定義された重ね合わせ試験片である。第1板状部材11と第2板状部材12との接合部分13の面積は、例えば、縦5mm、横10mmである。
また、例えば、第1板状部材11および第2板状部材12の一方が金属部材であり、かつ、他方が樹脂部材である。すなわち、重ね合わせ試験片10は、例えば、第1板状部材11と第2板状部材12との重ね合わせ部が接合されている金属/樹脂複合構造体である。
本実施形態において、重ね合わせ試験片10の引っ張りせん断接合強度をより精度よく測定する観点から、第1板状部材11が金属部材であり、第2板状部材12が樹脂部材である態様が好ましい。

0016

ここで、本発明者の検討によれば、ISO 19095−3:2015に記載された、従来の引っ張りせん断接合強度測定用の治具は、引っ張り試験機の上部つかみ具が、試験片の一部分である板状部材を直接把持するので、特に板状部材が相対的に柔らかな場合においては金属/樹脂複合構造体の接合部が固有に備える引っ張りせん断接合強度を正確に測定できない場合があることが明らかになった。また、このような事情により同一試験片を複数回測定した場合の標準偏差変動係数満足すべきものではない場合があることが明らかになった。
これらの理由は明らかではないが、試験片の一部分である板状部材を直接把持するので、特に板状部材が相対的に柔らかな場合は、測定の際に板状部材が伸びてしまったり、試験片の中心がずれてしまったりするからだと考えられる。
これに対し、本実施形態に係る治具100を用いると、試験片を構成する板状部材が相対的に柔らかな種類であっても、再現性よく引っ張りせん断接合強度を測定することができる。これは、引っ張り試験機の上部つかみ具が把持する対象物が試験片を固定化した支持部材であるため、測定の際に板状部材が伸びてしまったり、試験片の中心がずれてしまったりすることを抑制でき、その結果、試験片の一部分が相対的に柔らかな場合であっても、真の引っ張りせん断接合強度が得られやすいからだと考えられる。

0017

また、本発明者の検討によれば、ISO 19095−3:2015に記載された、従来の引っ張りせん断接合強度測定用の治具を用いると、引っ張りせん断接合強度測定において、測定のたびに引っ張り試験用上下つかみ具を取り外すための時間を取る必要があり、試験時間が長くなってしまうことが明らかになった。
すなわち、ISO 19095−3:2015に記載された、従来の引っ張りせん断接合強度測定法を採用する場合は、一回の測定が終わるたびに引っ張り試験機の上下つかみ具を取り外して次の試験片を把持する操作が必要なため、複数個の試験片を連続して測定する場合においては測定時間効率に優れた測定用治具とは言い難かった。
これに対し、本実施形態に係る治具100を用いると、測定のたびに、引っ張り試験機の上下つかみ具を取り外す工程が不要となるので連続的に試験を実施する場合の測定時間を短縮することができる。
すなわち、本実施形態に係る治具100によれば、引っ張り試験機の上下つかみ具を取り外すことなく試験片の取り換え操作のみで連続測定を精度よくおこなうことができる。

0018

支持部材Aは、第1板状部材11を固定する第1固定手段21を有している。
第1固定手段21としては第1板状部材11が支持部材Aの動きに追随できるものであれば特に制限されないが、例えば、第1板状部材11を嵌合できる第1ザグリ部23を有する構造が挙げられる。第1ザグリ部23に第1板状部材11を嵌合することによって試験片10の第1板状部材11を支持部材Aに固定することができる。
ここで、第1ザグリ部23は、例えば、支持部材Aの支持部材B側の表面をザグリ状に加工することにより形成することができる。ザグリ状に加工する方法としては、例えば、フラット加工等が挙げられる。

0019

第1ザグリ部23の深さは第1板状部材11の厚みに等しいことが好ましい。また、第1ザグリ部23の平面寸法は第1板状部材11の平面寸法に等しいことが好ましく、縦と横の各寸法の5%を目安にした遊び間隔を保有していてもよい。
図3に示すように、第1板状部材11の厚みは、例えば、1.5mmであり、第1板状部材11の平面寸法は、例えば、縦45mm、横10mm以上である。

0020

支持部材Aは、引っ張り試験機の一対のつかみ具によって把持可能な上部つかみ部25を有することが好ましい。これにより引っ張り試験機の一対のつかみ具によって治具100の片端を引っ張り試験機に固定することができる。

0021

支持部材Bは、第2板状部材12を固定する第2固定手段31を有している。
第2固定手段31としては特に制限されないが、例えば、第2板状部材12を嵌合できる第2ザグリ部33を有する構造が挙げられる。第2ザグリ部33に第2板状部材12を嵌合することによって試験片10の第2板状部材12を支持部材Bに固定することができる。
ここで、第2ザグリ部33は、例えば、支持部材Bの支持部材A側の表面をザグリ状に加工することにより形成することができる。ザグリ状に加工する方法としては、例えば、フラット加工等が挙げられる。

0022

第2ザグリ部33の深さは第2板状部材12の厚みに等しいことが好ましい。また、第2ザグリ部33の平面寸法は第2板状部材12の平面寸法に等しいことが好ましく、縦と横の各寸法の5%を目安にした遊び間隔を保有していてもよい。
図3に示すように、第2板状部材12の厚みは、例えば、3mmであり、第2板状部材12の平面寸法は、例えば、縦45mm、横10mmである。

0023

支持部材Cは、支持部材Bを固定する第3固定手段41を有するとともに、支持部材Aを試験片10の長手方向X1にスライド移動できるスライド機構42を有している。
第3固定手段41としては特に制限されないが、例えば、支持部材Bを嵌合できる第3ザグリ部43を有する構造が挙げられる。これにより、第3ザグリ部43に支持部材Bを嵌合することによって支持部材Bを支持部材Cに固定することができる。
ここで、第3ザグリ部43は、例えば、支持部材Cの支持部材B側の表面をザグリ状に加工することにより形成することができる。
ザグリ状に加工する方法としては、例えば、フラット加工等が挙げられる。

0024

また、第3固定手段41は、例えば、複数個のメス部49を第3ザグリ部43に有するとともに、支持部材Bに複数個のオス部35を有する構成であることが好ましい。これにより、支持部材Cの複数個のメス部49を有する第3ザグリ部43に、支持部材Bの複数個のオス部35を嵌合し、支持部材Bを支持部材Cに固定することができる。

0025

スライド機構42としては支持部材Aを試験片10の長手方向X1にスライド移動できる機構であれば特に限定されない。スライド機構42を有することにより、支持部材Aを支持部材Cにスライド挿入することができる。また、引っ張りせん断接合強度測定の際に、第1板状部材11が固定された支持部材Aを、第2板状部材12が固定された支持部材Bから移動させることができ、第1板状部材11と第2板状部材12の間の引っ張りせん断接合強度を測定することができる。

0026

支持部材Cは、引っ張り試験機の一対のつかみ具によって把持可能な下部つかみ部45を有することが好ましい。これにより引っ張り試験機の一対のつかみ具によって治具100の片端を引っ張り試験機に固定することができる。

0027

図5は、本発明に係る実施形態の支持部材Cの押出手段48側の構造の一例を模式的に示した斜視図である。図6は、本発明に係る実施形態の支持部材Cの第3固定手段41側の構造の一例を模式的に示した斜視図である。
支持部材Aおよび支持部材Cには第1貫通孔27および第2貫通孔47がそれぞれ設けられており、第1貫通孔27および第2貫通孔47に押し通して試験片10を第1固定手段21から押し出すことが可能な押出手段48が、支持部材Cの第3固定手段41が設けられた面とは反対側の面に設けられていることが好ましい。
ここで、第1貫通孔27は第1ザグリ部23に設けられていることが好ましい。これにより、第1貫通孔27および第2貫通孔47に押し通して試験片10を第1固定手段21から押し出すことが容易となる。
また、押出手段48としては試験片10を押し出すことができるものであれば特に限定されないが、例えば、突起状のピン等が挙げられる。

0028

図7は、本発明に係る実施形態の支持部材Bのスライドロック機構の一例を模式的に示した平面図であり、このうち(a)はスライドロックしていない状態であり、(b)はスライドロックしている状態である。
支持部材Bおよび支持部材Cには支持部材Cの第3ザグリ部43に支持部材Bをスライドロックできるスライドロック機構が設けられていることが好ましい。
スライドロック機構としては、例えば、支持部材Bを支持部材Cの第3ザグリ部43に嵌合し、その後、スライド調節手段39によりスライド板37を支持部材Bの長手方向X1にスライド移動させ、支持部材Bを支持部材Cにロックする機構が挙げられる。
スライドロックすることによって支持部材Cに支持部材Bをロックでき、試験片10の引っ張りせん断接合強度をより精度良く測定することができる。
また、スライドロック機構は、スライドロックを解除することによって試験片10を構成する第1板状部材11の鉛直方向に支持部材Cから支持部材Bを脱着できる構成であることが好ましい。

0029

次いで、本実施形態に係る治具100を用いて、複数個の試験片10の引っ張りせん断接合強度を連続的に測定する場合の手順の一例について説明する。
(1)支持部材Aを支持部材Cのスライド機構42に突き当たるまでスライド挿入し、その後、支持部材Aの上部つかみ部25および支持部材Cの下部つかみ部45を、それぞれ引っ張り試験機の上部つかみ具および下部つかみ具に把持させ、しっかり固定する。
(2)支持部材Aの第1ザグリ部23に試験片10の第1板状部材11を嵌合させ、次いで、支持部材Bの第2ザグリ部33に試験片10の第2板状部材12を嵌合させ、スライド調節手段39によりスライド板37を支持部材Bの長手方向X1にスライド移動させ、支持部材Bを支持部材Cにロックさせて固定する。
(3)引っ張り試験機の上部つかみ具を離間駆動させることによって引っ張り試験を実施する。
(4)引っ張り試験機の上部つかみ具を標準位置リセットした後に、スライドロックを解除することによって支持部材Bを支持部材Cから取り外し、次いで、測定済みの試験片10を取り外す。
この際に、測定済みの試験片10が第1ザグリ部23から取り外しにくい場合は、支持部材Cの第3固定手段41側とは反対側の面に設けられている押出手段48を押すことによって試験片10の取り外しを容易にすることができる。
(5)支持部材Aの第1ザグリ部23に次の試験片10を装着して、上記(2)〜(4)の操作を繰り返す。

0030

以上述べた測定方法では、測定ごとに試験片のつかみ部を、引っ張り試験機のつかみ具に把持固定する操作およびつかみ具から解放する操作が不要なため、連続測定に要する時間は大幅に短縮できる。
また、引っ張り試験機の上部つかみ具が把持する対象物が、公知技術で見られたような試験片の一部分である板状部材ではなく、試験片を固定化した支持部材であるため、例えば、試験片の一部分が相対的に柔らかな場合であっても、真の引っ張りせん断強度が得られやすい。また、その結果、測定誤差極小化につなげられる。

0031

重ね合わせ試験片10が金属部材と樹脂部材とが接合された金属/樹脂複合構造体の場合、金属部材および樹脂部材としては特に限定されないが、例えば、以下のものが挙げられる。
まず、金属部材を構成する金属材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、チタン(Ti)、ステンレス(SUS)、鉄(Fe)のうちの何れか1種、又は、これらのうちの何れか1種を含む合金等が挙げられる。これらの中では、アルミニウム(Al)を含む合金が、金属部材と樹脂部材との接合作業性、軽量性意匠性等の観点から好ましく採用される。

0032

樹脂部材は、例えば、樹脂または樹脂を含む樹脂組成物により構成されている。樹脂組成物は、樹脂成分として樹脂と、必要に応じて充填材と、を含む。さらに、樹脂組成物は必要に応じてその他の配合剤を含む。
樹脂としては特に限定されないが、例えば、低密度エチレン系樹脂中密度エチレン系樹脂、超低密度エチレン系樹脂、プロピレン(共)重合体、1−ブテン(共)重合体、4−メチルペンテン−1(共)重合体、エチレンα−オレフィン共重合体、エチレン・環状オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・環状オレフィン共重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体、エチレン・α−オレフィン・共役ポリエン共重合体、エチレン・芳香族ビニル共重合体、エチレン・α−オレフィン・芳香族ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂ポリメタクリル酸メチル等のポリメタクリル樹脂ポリアクリル酸メチル等のポリアクリル樹脂、ポリスチレンポリエステルエ−テルポリビニルアルコールポリ塩化ビニル重合ポリビニルアセタールポリビニルブチラールポリビニルホルマールポリメチルペンテン無水マレイン酸スチレン共重合体ポリカーボネートポリアセタールポリフェニレンエーテルポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリブチレンテレフテレート、ポリエチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)等のポリエステル樹脂ポリアミドポリイミドポリアミドイミドポリエーテルイミドスチレン系エラストマーポリオレフィン系エラストマーポリウレタン系エラストマーポリエステル系エラストマーポリアミド系エラストマーアイオノマーアミノポリアクリルアミドイソブチレン無水マレイン酸コポリマー、ABS、ACS、AES、AS、ASA,MBS、エチレン−塩化ビニルコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−酢酸ビニル塩化ビニルグラフトポリマー、エチレン−ビニルアルコールコポリマー塩素化ポリ塩化ビニル塩素化ポリエチレン塩素化ポリプロピレンカルボキシビニルポリマーケトン樹脂、非晶性コポリエステルノルボルネン樹脂フッ素プラスチックポリテトラフルオロエチレンフッ素化エチレンポリプロピレン、PFAポリクロフルオロエチレン、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマーポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニルポリアリレート熱可塑性ポリイミドポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニルポリサルホンポリパラメチルスチレンポリアリルアミンポリビニルエーテルポリフェニレンオキシドポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリメチルペンテン、オリゴエステルアクリレートキシレン樹脂マレイン酸樹脂ポリヒドロキシブチレートポリスルホンポリ乳酸ポリグルタミン酸ポリカプロラクトン等が挙げられる。なお、これらの樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。

0033

充填材としては、例えば、ガラス繊維炭素繊維金属繊維アラミド繊維等の有機繊維炭素粒子粘土タルクシリカミネラル炭酸カルシウム炭酸マグネシウムセルロース繊維等からなる群から一種または二種以上を選ぶことができる。これらのうち、好ましくは、ガラス繊維、炭素繊維、タルク、ミネラルから選択される一種または二種以上である。

0034

以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。

0035

以下、本実施形態を、実施例・比較例を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。

0036

[実施例1]
(金属部材の表面粗化処理
JIS H4000に規定された合金番号5052のアルミニウム板(厚み:1.5mm)を、長さ45mm、幅18mmに切断した。このアルミニウム板を以下に示す組成酸系エッチング剤(30℃)中に40秒間浸漬し、揺動させることによってエッチングした。次いで、流水超音波洗浄(水中、1分)を行い、乾燥させることにより表面処理済みの金属部材を得た。
酸系エッチング剤の組成:硫酸(8.2質量%)、塩化第二鉄(15.6質量%)、塩化第二銅(0.4質量%)、硫酸マンガン1水和物(0.7質量%)、水(残部)

0037

(金属/樹脂複合構造体の作製)
日本製鋼所社製のJ85AD110Hに小型ダンベル金属インサート金型を装着し、金型内に表面処理済みの金属部材を設置した。次いで、その金型内に樹脂組成物として、ガラス繊維強化ポリプロピレンプライムポリマー社製V7100、ポリプロピレン(MFR(230℃、2.16kg荷重):18g/10min)80質量部、ガラス繊維20質量部)を、シリンダー温度250℃、金型温度120℃、射出速度25mm/sec、保圧80MPa、保圧時間10秒の条件にて射出成形を行い、図3に示すサイズの金属/樹脂複合構造体の試験片を複数個得た。

0038

(引っ張りせん断接合強度測定)
引っ張り試験機「モデル1323(アイコエンジニヤリング社製)」を使用し、引っ張り試験機に図1に示す治具を取り付け、室温(23℃)にて、チャック間距離60mm、引っ張り速度10mm/minの条件にて測定をおこなった。破断荷重(N)を金属部材と樹脂部材との接合部分13の面積で除することにより引っ張りせん断接合(MPa)を得た。
ここで、異なる試験片について引っ張りせん断接合強度測定を5回おこない、引っ張りせん断接合強度の標準偏差を算出した。

0039

[比較例1]
図1に示す治具を用いる方法の代わりに、ISO 19095−3:2015に記載された、アルミニウム板を上部つかみ具で直接把持する方法を用いた以外は実施例1と同様にして引っ張りせん断接合強度を測定し、引っ張りせん断接合強度の標準偏差を算出した。

実施例

0040

その結果、実施例1で得られた引っ張りせん断接合強度の標準偏差は、比較例1で得られた引っ張りせん断接合強度の標準偏差に比べて小さい、すなわち測定精度に優れることが分かった。

0041

A支持部材
B 支持部材
C 支持部材
10試験片
11 第1板状部材
12 第2板状部材
13接合部分
21 第1固定手段
23 第1ザグリ部
25 上部つかみ部
27 第1貫通孔
31 第2固定手段
33 第2ザグリ部
35オス部
37スライド板
39スライド調節手段
41 第3固定手段
42スライド機構
43 第3ザグリ部
45 下部つかみ部
47 第2貫通孔
48押出手段
49メス部
100 治具

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