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技術 壁掛型暖房機

出願人 株式会社コロナ
発明者 佐藤房俊白原悠希
出願日 2016年7月5日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-133130
公開日 2018年1月11日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2018-004194
状態 特許登録済
技術分野 ストーブまたはレンジの細部2 電気、蓄熱等の区域暖房方式 家庭用温水供給方式及び暖房方式の細部
主要キーワード 半割筒 型暖房機 サーキットブレーカー サブケース 機械的疲労 給電遮断 棒状ヒーター 半導体センサー
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課題

より迅速に異常過熱を検知することができる壁掛型暖房機を提供する。

解決手段

壁に当てられるケース本体25と、このケース本体25の上半部から室内へ延びているサブケース26と、このサブケース26の前面を覆う前カバー27とからなり、ケース本体25の下部25aとサブケース26の底26aとで、ヒーター15、16及び反射板30の収納部を形成した壁掛型暖房機10であって、反射板30の上縁に沿った位置にてサブケース26の底26aに、通孔29が設けられており、サブケース26内で且つ通孔29の上方に、過熱状態を検知しヒーター15、16への給電を停止する過熱検知素子21が配置されている。

効果

熱気は、通孔を通って過熱検知素子に直接到達する。ヒーター等の異常過熱は、筐体の温度に依存することなく、過熱検知素子で迅速に検知される。

概要

背景

期には、浴室付属する脱衣場低温になる。脱衣場では、衣服を脱ぐため、体温の低下が心配される。寒冷地では、脱衣場に本格的な暖房設備が施されるが、寒冷地以外(非寒冷地)では脱衣場に本格的な暖房設備を設けることは多くない。
生活様式の変化に伴って、非寒冷地であっても簡便な暖房機の設置が望まれる。
そこで、脱衣場に適した簡便な暖房機が各種提案されている(例えば、特許文献1(図2、図3)参照)。

特許文献1の図2に示されるように、壁(A)(括弧付き文字又は数字は、特許文献1に記載された符号を示す。以下同様)に掛けられる壁掛型暖房機は、上部に送風ファン(13)を内蔵し、下部で且つ室内側に棒状のヒーター(5)及び湾曲状の反射板(7)を備えている。ヒーター(5)に通電するとヒーター(5)は赤外線を発射し、一部は直接室内へ照射され、残部は反射板(7)で反射され、反射された赤外線が室内へ照射される。

何らかの理由でヒーター(5)等が過熱状態になると、樹脂製の筐体が熱で変形するため、対策として送風ファン(13)で空気流れを発生し、筐体の温度を適温に保つようにしている。何らかの理由としては、長年の使用で反射板(7)が汚れて、反射率が低下することが考えられる。反射率が低下すると、反射板(7)が蓄熱し、高温になり、放置すると過熱状態になる。

しかし、送風ファン(13)が運転されるにも拘わらず過熱状態になる心配があるため、反射板(7)と送風ファン(13)の間、すなわち筐体の内部に温度センサー(19)が配置されている。温度センサー(19)で検知した温度が、例えば70℃に達したらヒーター(5)への給電を停止する。この状態で、送風ファン(13)は廻し続ける。温度センサー(19)で検知した温度が、例えば40℃に達したら送風ファン(13)を止める。
以上により、筐体の熱変形が防止される。

ところで、壁掛型暖房機を、浴室に併設した脱衣場に設けた場合には、次に述べる不具合が発生する。
脱衣場では脱いだ衣服を置くためにロッカーが設けられる。入浴者旅行者である場合、鞄やスーツケースなどの比較的大きな荷物をロッカーの上に置くことが想定される。すると、人と壁掛型暖房機の間が荷物で遮られることになる。

加えて、入浴中は脱衣場が無人になることが多い。
このような特殊な場所に設けられる壁掛型暖房機は、より迅速な異常検知が求められところであるが、無人であったり、荷物で遮られることで、異常検知が遅れる。

さらに加えて、特許文献1の壁掛型暖房機では、樹脂製筐体の保護に主眼が置かれているため、温度センサー(19)は、筐体の温度を主として検知する。詳しく述べると、特許文献1の図2において、ヒーター(5)等が異常高温になった場合、反射板(7)が高温になり、反射板(7)の背面から発射される輻射熱が温度センサー(19)に照射される。しかし、温度センサー(19)は自身が輻射熱を周囲の樹脂製筐体に与えるため、温度上昇緩慢となる。したがって、周囲の樹脂製筐体が70℃近傍に達するまでは温度センサー(19)は異常を検知しない。結果、特許文献1での温度センサー(19)の配置では、異常検知が遅れる。

以上の知見から、脱衣場という特殊な場所に置かれる壁掛型暖房機として、より迅速に異常過熱を検知する構造が求められる。

概要

より迅速に異常過熱を検知することができる壁掛型暖房機を提供する。壁に当てられるケース本体25と、このケース本体25の上半部から室内へ延びているサブケース26と、このサブケース26の前面を覆う前カバー27とからなり、ケース本体25の下部25aとサブケース26の底26aとで、ヒーター15、16及び反射板30の収納部を形成した壁掛型暖房機10であって、反射板30の上縁に沿った位置にてサブケース26の底26aに、通孔29が設けられており、サブケース26内で且つ通孔29の上方に、過熱状態を検知しヒーター15、16への給電を停止する過熱検知素子21が配置されている。熱気は、通孔を通って過熱検知素子に直接到達する。ヒーター等の異常過熱は、筐体の温度に依存することなく、過熱検知素子で迅速に検知される。

目的

本発明は、脱衣場という特殊な場所に置けるように、より迅速に異常過熱を検知することができる壁掛型暖房機を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

壁に取付けられる筐体と、この筐体の下部に設けられるヒーターとを備えている壁掛型暖房機において、前記筐体は、前記壁に当てられるケース本体と、このケース本体の上半部から室内へ延びているサブケースと、このサブケースの前面を覆う前カバーとからなり、前記ケース本体の下部と前記サブケースの底とで、前記ヒーターの収納部及び前記ヒーターに付属する反射板の収納部を形成し、前記反射板の上縁に沿った位置にて前記サブケースの底に、通孔が設けられており、前記サブケース内で且つ前記通孔の上方に、過熱状態を検知し前記ヒーターへの給電を停止する過熱検知素子が配置されていることを特徴とする壁掛型暖房機。

請求項2

前記反射板は、上部に、室内に向かって斜めに上昇するガイド部を一体的に備えており、前記反射板の反射面に沿って上昇する熱気が前記ガイド部で前記通孔へ案内されるように構成したことを特徴とする請求項1記載の壁掛型暖房機。

請求項3

前記過熱検知素子は、前記通孔の前記壁側の縁に沿って立ち上がる支持板に取付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の壁掛型暖房機。

請求項4

前記過熱検知素子は、前記ヒーターへの給電回路中に設けられたサーモスタットであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の壁掛型暖房機。

請求項5

前記通孔は、前記サブケースの底の前縁に、室内へ開口するように切欠き穴状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の壁掛型暖房機。

請求項6

前記筐体に送風機構が内蔵され、前記反射板に前記送風機構で供給される空気を吹き出す空気吹き出し口が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の壁掛型暖房機。

技術分野

0001

本発明は、脱衣場に好適な壁掛型暖房機に関する。

背景技術

0002

期には、浴室付属する脱衣場も低温になる。脱衣場では、衣服を脱ぐため、体温の低下が心配される。寒冷地では、脱衣場に本格的な暖房設備が施されるが、寒冷地以外(非寒冷地)では脱衣場に本格的な暖房設備を設けることは多くない。
生活様式の変化に伴って、非寒冷地であっても簡便な暖房機の設置が望まれる。
そこで、脱衣場に適した簡便な暖房機が各種提案されている(例えば、特許文献1(図2図3)参照)。

0003

特許文献1の図2に示されるように、壁(A)(括弧付き文字又は数字は、特許文献1に記載された符号を示す。以下同様)に掛けられる壁掛型暖房機は、上部に送風ファン(13)を内蔵し、下部で且つ室内側に棒状のヒーター(5)及び湾曲状の反射板(7)を備えている。ヒーター(5)に通電するとヒーター(5)は赤外線を発射し、一部は直接室内へ照射され、残部は反射板(7)で反射され、反射された赤外線が室内へ照射される。

0004

何らかの理由でヒーター(5)等が過熱状態になると、樹脂製の筐体が熱で変形するため、対策として送風ファン(13)で空気流れを発生し、筐体の温度を適温に保つようにしている。何らかの理由としては、長年の使用で反射板(7)が汚れて、反射率が低下することが考えられる。反射率が低下すると、反射板(7)が蓄熱し、高温になり、放置すると過熱状態になる。

0005

しかし、送風ファン(13)が運転されるにも拘わらず過熱状態になる心配があるため、反射板(7)と送風ファン(13)の間、すなわち筐体の内部に温度センサー(19)が配置されている。温度センサー(19)で検知した温度が、例えば70℃に達したらヒーター(5)への給電を停止する。この状態で、送風ファン(13)は廻し続ける。温度センサー(19)で検知した温度が、例えば40℃に達したら送風ファン(13)を止める。
以上により、筐体の熱変形が防止される。

0006

ところで、壁掛型暖房機を、浴室に併設した脱衣場に設けた場合には、次に述べる不具合が発生する。
脱衣場では脱いだ衣服を置くためにロッカーが設けられる。入浴者旅行者である場合、鞄やスーツケースなどの比較的大きな荷物をロッカーの上に置くことが想定される。すると、人と壁掛型暖房機の間が荷物で遮られることになる。

0007

加えて、入浴中は脱衣場が無人になることが多い。
このような特殊な場所に設けられる壁掛型暖房機は、より迅速な異常検知が求められところであるが、無人であったり、荷物で遮られることで、異常検知が遅れる。

0008

さらに加えて、特許文献1の壁掛型暖房機では、樹脂製筐体の保護に主眼が置かれているため、温度センサー(19)は、筐体の温度を主として検知する。詳しく述べると、特許文献1の図2において、ヒーター(5)等が異常高温になった場合、反射板(7)が高温になり、反射板(7)の背面から発射される輻射熱が温度センサー(19)に照射される。しかし、温度センサー(19)は自身が輻射熱を周囲の樹脂製筐体に与えるため、温度上昇緩慢となる。したがって、周囲の樹脂製筐体が70℃近傍に達するまでは温度センサー(19)は異常を検知しない。結果、特許文献1での温度センサー(19)の配置では、異常検知が遅れる。

0009

以上の知見から、脱衣場という特殊な場所に置かれる壁掛型暖房機として、より迅速に異常過熱を検知する構造が求められる。

先行技術

0010

特開2005−106372号公報

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、脱衣場という特殊な場所に置けるように、より迅速に異常過熱を検知することができる壁掛型暖房機を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0012

請求項1に係る発明は、壁に取付けられる筐体と、この筐体の下部に設けられるヒーターとを備えている壁掛型暖房機において、
前記筐体は、前記壁に当てられるケース本体と、このケース本体の上半部から室内へ延びているサブケースと、このサブケースの前面を覆う前カバーとからなり、
前記ケース本体の下部と前記サブケースの底とで、前記ヒーターの収納部及び前記ヒーターに付属する反射板の収納部を形成し、
前記反射板の上縁に沿った位置にて前記サブケースの底に、通孔が設けられており、
前記サブケース内で且つ前記通孔の上方に、過熱状態を検知し前記ヒーターへの給電を停止する過熱検知素子が配置されていることを特徴とする。

0013

請求項2に係る発明では、反射板は、上部に、室内に向かって斜めに上昇するガイド部を一体的に備えており、反射板の反射面に沿って上昇する熱気がガイド部で通孔へ案内されるように構成したことを特徴とする。

0014

請求項3に係る発明では、過熱検知素子は、通孔の壁側の縁に沿って立ち上がる支持板に取付けられていることを特徴とする。

0015

請求項4に係る発明では、過熱検知素子は、ヒーターへの給電回路中に設けられたサーモスタットであることを特徴とする。

0016

請求項5に係る発明では、通孔は、サブケースの底の前縁に、室内へ開口するように切欠き穴状に形成されていることを特徴とする。

0017

請求項6に係る発明では、筐体に送風機構が内蔵され、反射板に送風機構で供給される空気を吹き出す空気吹き出し口が設けられていることを特徴とする。

発明の効果

0018

請求項1に係る発明では、ヒーターに付属する反射板の上縁に沿った位置にて、筐体を構成するサブケースの底に、通孔が設けられており、サブケース内で且つ通孔の上方に、過熱状態を検知しヒーターへの給電を停止する過熱検知素子が配置されている。
ヒーター及び/又は反射板が高温になると、熱気が反射板に沿って上昇する。この上昇する熱気は、通孔を通って過熱検知素子に到達する。すなわち、熱気は直接過熱検知素子に到達する。ヒーター等の異常過熱は、筐体の温度に依存することなく、過熱検知素子で検知される。
よって、本発明によれば、より迅速に異常過熱を検知することができる壁掛型暖房機、すなわち、脱衣場という特殊な場所に好適である壁掛型暖房機が提供される。

0019

請求項2に係る発明では、反射板は、上部に、室内に向かって斜めに上昇するガイド部を一体的に備えている。反射板の反射面に沿って上昇する熱気がガイド部で通孔へ案内されるため、より効率よく熱気を過熱検知素子へ導くことができる。

0020

請求項3に係る発明では、過熱検知素子は、通孔の壁側の縁に沿って立ち上がる支持板に取付けられている。通孔を通る熱気は、鉛直の支持板に沿って上昇するため、さらに効率よく熱気を過熱検知素子へ導くことができる。

0021

請求項4に係る発明では、過熱検知素子は、ヒーターへの給電回路中に設けられたサーモスタットである。サーモスタットは、汎用品であり、安価である。結果、壁掛型暖房機の製造コストを低減することができる。

0022

請求項5に係る発明では、通孔は、サブケースの底の前縁に、室内へ開口するように切欠き穴状に形成されている。通孔をサブケースの底の中央に設ける場合に比較して、前縁に切欠き穴状に形成した方が、樹脂射出形成に供する金型の構造が簡単になり、製造コストを下げることができる。

0023

請求項6に係る発明では、筐体に送風機構が内蔵され、反射板に送風機構で供給される空気を吹き出す空気吹き出し口が設けられている。本発明は、ヒーターに加えて送風機構を備える壁掛型暖房機にも好適である。ヒーター通電中は、送風機構を運転することを基本とするが、何らかの理由で送風機構に不具合が発生することは皆無ではない。
送風機能に不具合が発生した場合に、ヒーター及び/又は反射板の温度が急激に上昇することが心配されるが、本発明によれば、筐体の温度上昇を待つことなく、過熱状態を迅速に過熱検知素子で検知し、通電を停止するなどの処置を講じさせることができる。

図面の簡単な説明

0024

(a)は本発明に係る壁掛型暖房機の正面図、(b)は(a)のb矢視図である。
図1(b)の2−2線断面図である。
図2の3−3線断面図である。
図1(b)の4−4線断面図である。
通孔及び過熱検知素子の作用図である。

0025

本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。

0026

図1(a)は壁掛型暖房機10の正面図、(b)は(a)のb矢視図を示す。
図1(b)に示すように、壁掛型暖房機10は、側面視で前面11と天井面12と背面13とからなる三角形形状を呈し、背面13が壁に取付けられる面である。天井面12は水平面ではなく室内側へ傾斜した傾斜面である。前面11は加熱面であり、湾曲面である。そして、端面は網板14で塞がれている。

0027

図1(a)に示すように、壁掛型暖房機10は横長の箱体であり、横に延びる第1ヒーター15と、この第1ヒーター15より下位に配置される第2ヒーター16を備えている。

0028

なお、この例では2本のヒーター15、16を備えたが、ヒーターは1本又は3本以上であっても良く、本数は任意である。
また、ヒーター15、16は水平に延びる棒状ヒーターが好ましいが、横長の面状ヒーターであってもよい。
第1ヒーター15と第2ヒーター16との間に、水平に延びる空気吹き出し口17、17が設けられている。

0029

図1(b)の2−2線断面図を、図2に示す。
図2に示すように、第1ヒーター15より上方で且つ左右方向での中心18よりも、向かって左側に過熱検知素子21が設けられている。また、第1ヒーター15より上方で且つ中心18よりも、向かって右側に制御基板22が設けられている。この制御基板22に、制御部23が含まれる。

0030

図2の3−3線断面図を図3に示す。
図3に示すように、壁掛型暖房機10の主要素である筐体24は、壁側に配置されるケース本体25と、このケース本体25の上部に且つ室内側に付設されるサブケース26と、このサブケース26の室内側面を覆う前カバー27とからなる。

0031

ケース本体25は、略L字断面の下部25aと、この下部25aの上端に繋がり、室内側に開いている半割筒部25bと、この半割筒部25bの上端から上に延びる縦壁部25cと、この縦壁部25cの上端から壁側に延びる傾斜部25dと、この傾斜部25dの壁側端部に設けた段部25eと、この段部25eの上端から壁側に延びる水平部25fとを備えている。

0032

サブケース26は、底26aと、この底26aより上に設けられ壁側に開いている半割筒部26bと、この半割筒部26bから室内側へ水平に延びる第1リブ26c、第2リブ26d、第3リブ26eと、半割筒部26bの上端から上へ延びる壁部26fと、この壁部26fから室内側へ水平に延びる第4リブ26gとを備えている。

0033

サブケース26の底26aには、上下に貫通する通孔29が設けられている。通孔29は、底26aの途中に設けてもよいが、この例では前縁に室内側へ開口するように形成されている。すなわち、通孔39aは底26aに切欠き穴状に形成されている。通孔29をサブケース26の底26aの中央に設ける場合に比較して、前縁に切欠き穴状に形成した方が、樹脂射出形成に供する金型の構造が簡単になり、製造コストを下げることができる。

0034

前カバー27は、室内側の面である前面11と、天井側の面である天井面12を有するカバーであり、制御基板(図2、符号22)や過熱検知素子21を保守点検できるように、サブケース26に対して開閉可能とされる。閉じ状態では、ケース本体25の傾斜部25dに、前ケース27の天井面12が載っている。載っているため、傾斜部25dと天井面12との間に、僅かな隙間C1が不可避的に発生する。同様に、前ケース27の天井面12とケース本体25の段部25eとの間に、僅かな隙間C2が不可避的に発生する。

0035

以上に説明したように、筐体24は、壁に当てられるケース本体25と、このケース本体25の上半部から室内へ延びているサブケース26と、このサブケース26の前面を覆う前カバー27とからなり、ケース本体25の下部25aとサブケース26の底26aとで、ヒーター15、16及び反射板30の収納部を形成した。

0036

そして、通孔29の壁側の縁29aに沿って鉛直線29bを引く。第2〜第4リブ26d、26e、26gの室内側端は、この鉛直線29bに概ね揃うように形成されている。
そして、縁29aと第2リブ26dに、支持板37が渡され、この支持板37の室内側面に過熱検知素子21が取付けられる。支持板37の材質は、は強度の点から金属が望ましいが、樹脂であってもよい。

0037

過熱検知素子21は、温度センサーであって、温度信号を発することができれば、種類は問わない。
温度センサーとして半導体センサー一種であるサーミスター金属抵抗温度センサー、熱電対、サーモスタットが採用できる。
サーミスターは、電気抵抗値と温度とに相関がある半導体であり、例えば、チタン酸ベリリウム系半導体磁器である。

0038

金属抵抗温度センサーは、電気抵抗値と温度とに相関がある金属であり、例えば、白金抵抗体、金抵抗体、銀抵抗体、銅抵抗体である。
熱電対は、異種金属同士を接合した対であり、温度に応じた起電力を発生する。
以上のサーミスター、金属抵抗温度センサー、熱電対では、温度を電気信号に変換し、この電気信号を制御部(図2、符号23)へ入力し、制御部で給電中指令を発する。

0039

対して、サーモスタットは第1・第2ヒーター15、16への給電回路を直接断接する。すなわち、サーモスタットは、二種以上の異種金属を貼り合わせたバイメタルを要素とする。熱膨張の差によりバイメタルが変形する。この変形をスイッチングに利用することで、給電回路を直接断接することができ、第1・第2ヒーター15、16への給電状態を検知する回路別途設けることによってサーモスタットが作動して給電遮断状態になっているかどうかを検知することができる。

0040

ただし、サーモスタットで複数の温度を計測することはできない。過熱状態で給電を中断するだけである。反面、サーモスタットは原理が単純で、格別の制御が不要であるため、安価である。そのため、過熱検知素子21としてサーモスタットが好んで採用される。 なお、サーモスタットを採用した場合には、壁掛型暖房機10に供給される大元の給電回路を断接する位置にこのサーモスタットを配設するようにして、第1・第2ヒーター15、16への給電回路を断接する構成としてもよい。

0041

2つの半割筒部25b、26aで後述する送風機構を収納する収納部及び導風トンネル28Lを形成する。壁部26fは縦壁部25cに重ねられ、相互の上端位置は同一高さである。

0042

第1ヒーター15は、半割筒部25b、26aのほぼ下方に配置される。第1ヒーター15の中心を通り壁に近づくように斜めに下がる斜線L1を想定する。第2ヒーター16は、第1ヒーター15の下方に且つ斜線L1上に配置される。
斜線L1の水平線に対する傾斜角θは、この例では40°である。θは35°〜50°の範囲から任意に設定可能である。ただし、θが小さいほど、加熱面を床に平行にさせることができ、壁掛型暖房機10の高さ寸法を小さくすることができる。

0043

第1・第2ヒーター15、16に、W字断面を呈する反射板30が付設される。反射板30は、第1水平面32と、この第1水平面32の後端から下がる第1下がり面33と、この第1下がり面33の下端から斜線L1にほぼ沿って延びる傾斜面34と、この傾斜面34の後端から壁側へ延びる第2水平面35と、この第2水平面35の後端から下がる第2下がり面36とを有する。断面位置の関係で、図1で説明した空気吹き出し口17は図3には示されないが、空気吹き出し口17は傾斜面34に設けられる。

0044

そして、反射板30は、上部に、室内に向かって斜めに上昇するガイド部31を一体的に備えている。ガイド部31の先端(室内側端)は、通孔29の壁側の縁29a近傍まで延びている。すなわち、反射板30の反射面(室内側面)に沿って上昇する熱気がガイド部31で通孔29へ案内されるように構成されている。

0045

図1(b)の4−4線断面図を図4に示す。
図4に示すように、筐体24の上部に、ファン収納部38と導風トンネル28L、28R(Lは室内から見て左、Rは同右を示す添え字である。)とが形成される。ファン収納部38に、送風機構40が収納される。送風機構40は、ファンモータ41とこのファンモータ41で回されるシロッコファン42L、42Rが好適である。シロッコファン42L、42Rは、円筒に多数の細長羽根を設けたファンである。ファンは回転体であるため、中心のファン軸43L、43Rをファン収納部38に設けた軸受44L、44Rで支える。ファン収納部38のシロッコファン42L、42Rに対応する位置の下方は、風路(図示せず)を介して反射板30の背面に連通している。

0046

ファンモータ41でシロッコファン42L、42Rを回すと、シロッコファン42L、42R内が大気圧より低圧になる。そのため、網板14、14を通って室内の空気がシロッコファン42L、42R内に進入する。シロッコファン42L、42Rで遠心力が付与され、空気が大気圧以上に加圧され、この空気が風路を介して反射板30の背面に送風され、反射板30とケース本体25との間の隙間および空気吹き出し口17、17から室内に緩やかに吹き出され、第1・第2ヒーター15、16の背面側の過熱が防止される。

0047

室温センサー46は室温を測定するセンサーであり、この例では、室温センサー46は向かって右の導風トンネル28R内に且つ網板14の近傍に配置される。すなわち、室温センサー46は導風トンネル28Rの入口に配置される。室温センサー46で室温としての吸入空気の温度を常に測定する。

0048

以上の構成からなる壁掛型暖房機10の作用を図5に基づいて説明する。
以下、反射板30の反射面が綺麗なときの作用と、反射板30の反射面が汚れているときの作用と、送風機構40に何らかの理由で不具合が発生したときの作用とを、順に説明する。

0049

送風機構40の不具合は種々あるが、以下の事例が想定される。
図4において、ファンモータ41のモータ軸とシロッコファン42L、42Rの軸とは、ピンなどで機械的に連結されているが、機械的疲労過負荷により機械的連結破壊されることがある。すると、ファンモータ41は回っているが、シロッコファン42L、42Rが回らずに、所定の風量を発生し得ないことが想定される。機械的連結は健全であるが、シロッコファン42L、42Rを構成する羽根が脱落して所定の風量を発生し得ないことも想定される。なお、ファンモータ41の異常はサーキットブレーカー等で監視することができるため、ここでは除外する。

0050

○反射板30の反射面が綺麗なとき:
図5に示すように、第1・第2ヒーター15、16から赤外線51、51が室内へ照射される。加えて、反射板30で反射された反射赤外線52、52が室内へ照射される。
並行して、下位の第2ヒーター16で周囲の空気が暖められ、発生した熱気は矢印(1)のように上昇する。
矢印(1)の熱気に、第1ヒーター15で発生した熱気が合流する。

0051

矢印(2)で示すように、合流した熱気が第1水平面32、ガイド部31に沿って移動し、通孔29に至り、この通孔29を通って前カバー27内へ進入し、支持板37に沿って上昇し、過熱検知素子21に到る。過熱検知素子21の外周面を流れた熱気は、矢印(3)のように上昇し、矢印(4)のように隙間C1及び隙間C2を通って上方へ排出される。

0052

反射板30は綺麗で反射率が高いため、それほど温度上昇はしない。加えて、送風機構40で適度に冷却されることで、温度は下げられる。
したがって、矢印(2)に示す熱気の温度は、低くなり、過熱検知素子21で異常が検知されることはない。

0053

○反射板30の反射面が汚れているとき:
図5にて、反射板30の反射率が下がるため、反射赤外線52が弱まる。弱まった分だけ、熱がもり、反射板30が高温になる。反射板30に蓄熱されるとも考えられる。
すると、矢印(2)に示す熱気の温度は、高くなり、過熱検知素子21で異常が検知される。

0054

比較のために、通孔29が塞がっている場合(通孔29が設けられていない場合)を検討する。
反射板30が汚れているため、反射板30が高温になり、この反射板30でサブケース26の底26aやケース本体25の下部25aが加熱される。熱は底26a→半割筒部26b→壁部26f、リブ26c、26d、26e、26gのように伝わり、サブケース26は全体的に温度が上がる。ケース本体25も同様である。

0055

熱の伝わり方は、輻射対流熱伝導の3種類に区分されることが知られている。通孔29が塞がっている場合(通孔29が設けられていない場合)は、熱伝導により熱が伝わり、筐体24が全体的に暖まった後に、過熱検知素子21で異常が検知されるため、検知までの時間が長くなる。

0056

対して、本発明では、矢印(2)の熱気が、対流により過熱検知素子21を直接暖めるため、筐体24の温度に関係なく、過熱検知素子21は異常を迅速に検知する。この検知により、ヒーター15、16への給電を停止することで、筐体24の変形等が防止される。

0057

○送風機構40に不具合が発生したとき:
図5にて、反射板30が綺麗であっても、反射板30を冷却していた送風が止まる(又は風量が減少する)と、反射板30の温度が上がる。矢印(2)の熱気が高温になり、過熱検知素子21に到達する。結果、過熱検知素子21は異常過熱を検知して、ヒーター15、16への給電を停止する。

0058

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、より迅速に異常過熱を検知することができる壁掛型暖房機10、すなわち、脱衣場という特殊な場所に好適である壁掛型暖房機10が提供される。

0059

次に、本実施例の構造的利点を補足説明する。
反射板30は、単純は円弧面板でもよいが、図3に示すような階段状の形態が推奨される。すなわち、図5にて、矢印(1)の熱気は、全てが傾斜面34、第1下がり面33及び第1水平面32を通って通孔29に向かう。熱気の拡散がないため、過熱検知素子21の検知精度を高めることができるからである。

0060

また、ガイド部31は省くこともできるが、設けた方が矢印(2)の熱気を効率よく通孔29へ導くことができる。
また、支持板37は省くこともできるが、省いた場合には、矢印(2)のうち、前カバー27内部の流れが拡散し、過熱検知素子21の検知が遅れる。そのため、支持板37を設けることが望まれる。

0061

図5において、矢印(2)の流れを確保するためには、矢印(3)、(4)の流れが必須となる。流れの何処かに渋滞があると、健全な流れが維持できなるからである。
そこで、図5において、前カバー27がケース本体25に密に取付けられ、隙間C1、C2が確保できない場合には、前カバー27に適当な通孔を設ける必要がある。

0062

ただし、設けた通孔からゴミ異物が筐体24内へ落下することが懸念される。
この点、本実施例では、迷路ラビリンス)構造のように、隙間C1、C2を設けたので、前カバー27の開閉性能を維持しつつ、矢印(4)の流れを確保することができる。迷路(ラビリンス)構造であるため、ゴミや異物が筐体24の内部に入る心配はない。

0063

また、図5において、リブ26eやリブ26gを省くことは可能である。しかし、リブ26eやリブ26gを省くと、矢印(3)の流れが斜め、すなわち、過熱検知素子21と隙間C1の入口とを結んだ斜めの線に沿って流れる。この斜めの流れは矢印(2)の流れに影響する。この点、本実施例では、リブ26eやリブ26gを設けたため、過熱検知素子21に沿って流れる熱気の流線を鉛直向きすることができ、効果的に熱気を過熱検知素子21に当てることができる。

0064

また、図2において、通孔29及び過熱検知素子21を任意の位置、例えば中心18付近に設けることは差し支えない。しかし、制御基板22は、熱に弱い。
本実施例では中心18を基準に、向かって左に通孔29及び過熱検知素子21を配置し、向かって制御基板22を配置することで、通孔29から十分に離れた位置に熱に弱い制御基板22を設けた。結果、制御基板22が熱的影響を受けにくくすることができる。

実施例

0065

また、本発明の壁掛型暖房機10は、脱衣場に好適であるが、脱衣場の他、休息室や洗濯物乾燥室など、無人である割合が高い部屋に設けることもできる。

0066

本発明は、脱衣場に設ける壁掛型暖房機に好適である。

0067

10…壁掛型暖房機、16、17…ヒーター、17…空気吹き出し口、21…過熱検知素子、24…筐体、25…ケース本体、25a…ケース本体の下部、26…サブケース、26a…サブケースの底、27…前カバー、29…通孔、29a…通孔の壁側の縁、30…反射板、31…ガイド部、37…支持板、40…送風機構。

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