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技術 等速自在継手

出願人 NTN株式会社
発明者 牧野弘昭崎原立己
出願日 2016年7月5日 (5年5ヶ月経過) 出願番号 2016-133397
公開日 2018年1月11日 (3年11ヶ月経過) 公開番号 2018-003989
状態 特許登録済
技術分野 継手
主要キーワード テーパ角度β テーパ角度α 素材径 円弧状トラック 合開始位置 スライドステージ テーパ形 二等分面
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (11)

課題

簡便な構造でもってシャフト素材径を小さくし、等速自在継手コスト低減を図る。

解決手段

外側継手部材と、外側継手部材との間でボールを介して角度変位許容しながら回転トルクを伝達する内側継手部材12とを備え、その内側継手部材12の軸孔27にシャフト20を挿入し、内側継手部材12とシャフト20とをスプライン嵌合でトルク伝達可能に結合させた等速自在継手であって、シャフト20の外周面に形成された雄スプライン28を切り抜け形状とし、雄スプライン28の大径部35よりも小さい外径を有する肩部36をシャフト20の外周面に形成し、内側継手部材12の軸孔27の内周面に形成された雌スプライン29の小径端部38をシャフト20の肩部36に当接させる。

概要

背景

自動車エンジンから車輪回転力等速で伝達する手段として使用される等速自在継手には、固定式等速自在継手と摺動式等速自在継手の二種がある。これら両者の等速自在継手は、駆動側従動側の二軸を連結してその二軸が作動角をとっても等速で回転トルクを伝達し得る構造を備えている。

エンジンから車輪に動力を伝達するドライブシャフトは、エンジンと車輪との相対位置関係の変化による角度変位軸方向変位に対応する必要がある。そのため、ドライブシャフトは、一般的に、エンジン側(インボード側)に摺動式等速自在継手を、車輪側アウトボード側)に固定式等速自在継手をそれぞれ装備し、両者の等速自在継手をシャフトで連結した構造を具備する。

前述した固定式等速自在継手は、外側継手部材内側継手部材、複数のボールおよびケージを備えている。固定式等速自在継手の内側継手部材の軸孔には、摺動式等速自在継手から延びるシャフトの端部がスプライン嵌合でトルク伝達可能に連結されている。

従来、このドライブシャフトにおける固定式等速自在継手の内側継手部材とシャフトとの連結構造として、種々のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

特許文献1(図1参照)の連結構造では、図9に示すように、シャフト120の端部の外周面雄スプライン128を形成すると共に、内側継手部材112の軸孔127の内周面雌スプライン129を形成し、内側継手部材112の軸孔127にシャフト120の端部を挿入し、雄スプライン128と雌スプライン129との凹凸嵌合により結合させている。

シャフト120の端部に環状凹溝130を形成すると共に、内側継手部材112の軸孔127の内周面に段差部131を形成する。この段差部131は、内側継手部材112の端面に開口している。

シャフト120の環状凹溝130に止め輪132を嵌着し、その止め輪132を内側継手部材112の段差部131に係止させることにより、内側継手部材112に対してシャフト120を抜け止めしている。

一方、シャフト120の外周面に形成された雄スプライン128は、図10に示すように、その小径部(歯底部)133を滑らかに拡径させて外周面に繋げた切り上がり形状をなす。この雄スプライン128の切り上がり端部134から少し離れた部位に、雄スプライン128の大径部(歯先部)135の外径d1よりも大きな外径d2を有する肩部136が形成されている(d1<d2)。

このシャフト120の肩部136に内側継手部材112の端面部141を当接させることにより、内側継手部材112がシャフト120の端部と反対側へ移動しないように軸方向に拘束されている。ここで、端面部141は、内側継手部材112の端面から盗み部137までのテーパ状部位である。

以上のように、シャフト120の環状凹溝130の止め輪132を内側継手部材112の段差部131に係止させることにより、内側継手部材112に対してシャフト120を抜け止めすると共に、シャフト120の肩部136に内側継手部材112の端面部141を当接させることにより、内側継手部材112を軸方向に拘束することで、シャフト120と内側継手部材112とが組み付けられている。

概要

簡便な構造でもってシャフトの素材径を小さくし、等速自在継手のコスト低減をる。外側継手部材と、外側継手部材との間でボールを介して角度変位を許容しながら回転トルクを伝達する内側継手部材12とを備え、その内側継手部材12の軸孔27にシャフト20を挿入し、内側継手部材12とシャフト20とをスプライン嵌合でトルク伝達可能に結合させた等速自在継手であって、シャフト20の外周面に形成された雄スプライン28を切り抜け形状とし、雄スプライン28の大径部35よりも小さい外径を有する肩部36をシャフト20の外周面に形成し、内側継手部材12の軸孔27の内周面に形成された雌スプライン29の小径端部38をシャフト20の肩部36に当接させる。

目的

本発明は前述の改善点に鑑みて提案されたもので、その目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

外側継手部材と、前記外側継手部材との間でトルク伝達部材を介して角度変位許容しながら回転トルクを伝達する内側継手部材とを備え、前記内側継手部材の軸孔軸部材を挿入し、内側継手部材と前記軸部材とをスプライン嵌合でトルク伝達可能に結合させた等速自在継手であって、前記軸部材の外周面に形成された雄スプライン切り抜け形状とし、前記雄スプラインの大径部よりも小さい外径を有する肩部を軸部材の外周面に形成し、前記内側継手部材の軸孔の内周面に形成された雌スプライン小径端部を軸部材の前記肩部に当接させたことを特徴とする等速自在継手。

請求項2

前記内側継手部材の雌スプラインに盗み部を形成し、前記盗み部に位置する雌スプラインの小径端部を軸部材の肩部に当接させた請求項1に記載の等速自在継手。

請求項3

前記内側継手部材の雌スプラインの小径端部と前記軸部材の肩部とがテーパ形状をなし、雌スプラインの小径端部を軸部材の肩部に同一のテーパ角度で当接させた請求項1又は2に記載の等速自在継手。

請求項4

前記軸部材の雄スプラインの切り抜け端部がテーパ形状をなし、前記切り抜け端部のテーパ角度を肩部のテーパ角度よりも小さくした請求項1〜3のいずれか一項に記載の等速自在継手。

技術分野

0001

本発明は、自動車や各種産業機械動力伝達系に使用され、特に、自動車用ドライブシャフトプロペラシャフトに組み込まれる等速自在継手に関する。

背景技術

0002

自動車のエンジンから車輪回転力を等速で伝達する手段として使用される等速自在継手には、固定式等速自在継手と摺動式等速自在継手の二種がある。これら両者の等速自在継手は、駆動側従動側の二軸を連結してその二軸が作動角をとっても等速で回転トルクを伝達し得る構造を備えている。

0003

エンジンから車輪に動力を伝達するドライブシャフトは、エンジンと車輪との相対位置関係の変化による角度変位軸方向変位に対応する必要がある。そのため、ドライブシャフトは、一般的に、エンジン側(インボード側)に摺動式等速自在継手を、車輪側アウトボード側)に固定式等速自在継手をそれぞれ装備し、両者の等速自在継手をシャフトで連結した構造を具備する。

0004

前述した固定式等速自在継手は、外側継手部材内側継手部材、複数のボールおよびケージを備えている。固定式等速自在継手の内側継手部材の軸孔には、摺動式等速自在継手から延びるシャフトの端部がスプライン嵌合でトルク伝達可能に連結されている。

0005

従来、このドライブシャフトにおける固定式等速自在継手の内側継手部材とシャフトとの連結構造として、種々のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0006

特許文献1(図1参照)の連結構造では、図9に示すように、シャフト120の端部の外周面雄スプライン128を形成すると共に、内側継手部材112の軸孔127の内周面雌スプライン129を形成し、内側継手部材112の軸孔127にシャフト120の端部を挿入し、雄スプライン128と雌スプライン129との凹凸嵌合により結合させている。

0007

シャフト120の端部に環状凹溝130を形成すると共に、内側継手部材112の軸孔127の内周面に段差部131を形成する。この段差部131は、内側継手部材112の端面に開口している。

0008

シャフト120の環状凹溝130に止め輪132を嵌着し、その止め輪132を内側継手部材112の段差部131に係止させることにより、内側継手部材112に対してシャフト120を抜け止めしている。

0009

一方、シャフト120の外周面に形成された雄スプライン128は、図10に示すように、その小径部(歯底部)133を滑らかに拡径させて外周面に繋げた切り上がり形状をなす。この雄スプライン128の切り上がり端部134から少し離れた部位に、雄スプライン128の大径部(歯先部)135の外径d1よりも大きな外径d2を有する肩部136が形成されている(d1<d2)。

0010

このシャフト120の肩部136に内側継手部材112の端面部141を当接させることにより、内側継手部材112がシャフト120の端部と反対側へ移動しないように軸方向に拘束されている。ここで、端面部141は、内側継手部材112の端面から盗み部137までのテーパ状部位である。

0011

以上のように、シャフト120の環状凹溝130の止め輪132を内側継手部材112の段差部131に係止させることにより、内側継手部材112に対してシャフト120を抜け止めすると共に、シャフト120の肩部136に内側継手部材112の端面部141を当接させることにより、内側継手部材112を軸方向に拘束することで、シャフト120と内側継手部材112とが組み付けられている。

先行技術

0012

特許第4271301号公報

発明が解決しようとする課題

0013

ところで、前述した内側継手部材112とシャフト120との連結構造では、シャフト120の雄スプライン128の切り上がり端部134から少し離れた部位にある肩部136に、内側継手部材112の端面部141を当接させることにより、内側継手部材112を軸方向に拘束していることから、以下のような課題を持つ。

0014

ここで、等速自在継手では、継手内部からの潤滑漏洩および継手外部からの異物侵入を防止するため、外側継手部材とシャフト120との間にブーツを装着するのが一般的である。そのため、図9に示すように、ブーツの小径端部をシャフト120の突起部125にブーツバンドにより締め付け固定するようにしている。

0015

このブーツのシャフト120への組み付けは、ブーツの小径端部にシャフト120の肩部136を通した上でその小径端部を突起部125に固定するようにしている。そのため、突起部125は肩部136の外径d2よりも大きな外径d3としており(d3>d2)、その突起部125の外径d3がシャフト120の最大径となっている。

0016

このシャフト120の製作では、シャフト120の最大径となる突起部125を形成するための削り代を含めた外径を持つ素材を必要とする。このことから、シャフト120の素材径制約を受けることになり、素材径を小さくすることが困難で、コスト低減を図ることが難しいというのが現状であった。

0017

そこで、本発明は前述の改善点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、簡便な構造でもってシャフトの素材径を小さくし、コスト低減を図り得る等速自在継手を提供することにある。

課題を解決するための手段

0018

本発明に係る等速自在継手は、外側継手部材と、その外側継手部材との間でトルク伝達部材を介して角度変位を許容しながら回転トルクを伝達する内側継手部材とを備え、その内側継手部材の軸孔に軸部材を挿入し、内側継手部材と軸部材とをスプライン嵌合でトルク伝達可能に結合させた構造を具備する。

0019

前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、軸部材の外周面に形成された雄スプラインを切り抜け形状とし、その雄スプラインの大径部よりも小さい外径を有する肩部を軸部材の外周面に形成し、内側継手部材の軸孔の内周面に形成された雌スプラインの小径端部を軸部材の肩部に当接させたことを特徴とする。

0020

本発明では、軸部材の雄スプラインを切り抜け形状とし、内側継手部材の雌スプラインの小径端部を軸部材の肩部に当接させた構造としたことにより、軸部材の肩部の外径を従来よりも小さくすることが可能となる。このように、ブーツの小径端部に通される肩部の外径を小さくすることで、ブーツの小径端部を固定する突起部の外径、つまり、軸部材の最大径を従来よりも小さくすることができる。

0021

本発明において、内側継手部材の雌スプラインに盗み部を形成し、その盗み部に位置する雌スプラインの小径端部を軸部材の肩部に当接させた構造が望ましい。

0022

このような構造を採用すれば、盗み部に位置する雌スプラインの小径端部を軸部材の肩部に当接させることで、ブーツの小径端部に通される肩部の外径をより一層小さくすることができる点で有効である。

0023

本発明において、内側継手部材の雌スプラインの小径端部と軸部材の肩部とがテーパ形状をなし、雌スプラインの小径端部を軸部材の肩部に同一のテーパ角度で当接させた構造が望ましい。

0024

このような構造を採用すれば、雌スプラインの小径端部を軸部材の肩部に同一のテーパ角度で当接させることで、軸部材の肩部の軸方向位置を精度よく確保することができる。

0025

本発明において、軸部材の雄スプラインの切り抜け端部がテーパ形状をなし、その切り抜け端部のテーパ角度を肩部のテーパ角度よりも小さくした構造が望ましい。

0026

このような構造を採用すれば、捩り強度が切り上がり形状よりも低い切り抜け形状の雄スプラインであっても、その切り抜け端部のテーパ角度を肩部のテーパ角度よりも小さくすることで、雄スプラインの切り抜け端部での応力集中を緩和することができる。

発明の効果

0027

本発明によれば、軸部材の雄スプラインを切り抜け形状とし、内側継手部材の雌スプラインの小径端部を軸部材の肩部に当接させた構造としたことにより、ブーツの小径端部に通される軸部材の肩部の外径を従来よりも小さくすることが可能となる。これにより、ブーツの小径端部を固定する突起部の外径、つまり、軸部材の最大径を従来よりも小さくすることができる。その結果、シャフトの素材径を小さくすることができるので、等速自在継手のコスト低減が図れる。

図面の簡単な説明

0028

本発明の実施形態で、内側継手部材とシャフトとの連結構造を示す断面図である。
図1のA部を示す拡大断面図である。
本発明の他の実施形態で、内側継手部材とシャフトとの連結構造を示す断面図である。
図3のB部を示す拡大断面図である。
本発明の他の実施形態で、内側継手部材とシャフトとの連結構造を示す断面図である。
図5のC部を示す拡大断面図である。
図1のシャフトの環状凹溝と肩部とを同時に旋削する要領を示す構成図である。
等速自在継手の全体構成を示す断面図である。
内側継手部材とシャフトとの従来の連結構造を示す断面図である。
図9のD部を示す拡大断面図である。

実施例

0029

本発明に係る等速自在継手の実施形態を図面に基づいて以下に詳述する。

0030

以下の実施形態では、自動車用ドライブシャフトに組み込まれる固定式等速自在継手の一つであるツェッパ型等速自在継手(BJ)を例示するが、他の固定式等速自在継手としてアンダーカットフリー型等速自在継手(UJ)にも適用可能である。また、ダブルオフセット型等速自在継手(DOJ)、クロスグルーブ型等速自在継手(LJ)やトリポード型等速自在継手(TJ)などの摺動式等速自在継手にも適用可能である。

0031

4WD車やFR車などの自動車に組み込まれるドライブシャフトは、エンジンと車輪との相対位置関係の変化による角度変位と軸方向変位に対応する必要がある。そのため、ドライブシャフトは、一般的に、エンジン側(インボード側)に摺動式等速自在継手を、車輪側(アウトボード側)に固定式等速自在継手をそれぞれ装備し、両者の等速自在継手をシャフトで連結した構造を具備する。

0032

この実施形態の固定式等速自在継手(以下、単に等速自在継手と称す)は、図8に示すように、カップ状の外側継手部材11と、内側継手部材12と、トルク伝達部材である複数のボール13と、ケージ14とで主要部が構成されている。

0033

外側継手部材11は、軸方向に延びる円弧状トラック溝15が球面状内周面16の円周方向複数箇所に等間隔で形成されている。内側継手部材12は、外側継手部材11のトラック溝15と対をなして軸方向に延びる円弧状トラック溝17が球面状外周面18の円周方向複数箇所に等間隔で形成されている。

0034

ボール13は、外側継手部材11のトラック溝15と内側継手部材12のトラック溝17との間に介在して回転トルクを伝達する。ケージ14は、外側継手部材11の内周面16と内側継手部材12の外周面18との間に配されてボール13を保持する。なお、ボール13は、6個、8個あるいはそれ以外であってもよく、その個数は任意である。

0035

以上の構成からなる等速自在継手において、作動角(外側継手部材11に対するシャフト20の角度変位)が付与されると、ケージ14で保持されたボール13は常にどの作動角においても、その作動角の二等分面内に維持され、継手の等速性が確保される。

0036

この等速自在継手では、外側継手部材11の内部空間にグリース等の潤滑剤を封入することにより、継手作動時において、継手内部の摺動部位、つまり、外側継手部材11に対して、内側継手部材12、ボール13およびケージ14からなる内部部品の摺動部位での潤滑性を確保するようにしている。

0037

この等速自在継手は、継手内部に封入された潤滑剤の漏洩を防止すると共に継手外部からの異物侵入を防止するため、外側継手部材11の開口部19と、内側継手部材12から延びる軸部材であるシャフト20との間に、樹脂製あるいはゴム製の蛇腹状ブーツ21を装着した構造を具備する。

0038

ブーツ21の大径端部22は、外側継手部材11の開口部19の外周面にブーツバンド23により締め付け固定され、ブーツ21の小径端部24は、シャフト20の外周面に形成された突起部25にブーツバンド26により締め付け固定されている。

0039

一方、内側継手部材12の軸孔27には、シャフト20の一端がスプライン嵌合でトルク伝達可能に連結されている。内側継手部材12とシャフト20との連結構造は、図1に示すように、シャフト20の端部の外周面に雄スプライン28を形成すると共に、内側継手部材12の軸孔27の内周面に雌スプライン29を形成し、その内側継手部材12の軸孔27にシャフト20の端部を挿入し、雄スプライン28と雌スプライン29との凹凸嵌合により結合させている。

0040

シャフト20の端部に環状凹溝30を形成すると共に、内側継手部材12の軸孔27の内周面に段差部31を形成する。この段差部31は、内側継手部材12の端面に開口している。シャフト20の環状凹溝30に止め輪32を嵌着し、その止め輪32を内側継手部材12の段差部31に係止させることにより、内側継手部材12に対してシャフト20を抜け止めしている。

0041

一方、シャフト20の外周面に形成された雄スプライン28は、図2に示すように、その小径部(歯底部)33をそのままシャフト20の外周面に抜いた切り抜け形状としている。この雄スプライン28の切り抜け端部34から少し離れた部位に、雄スプライン28の大径部(歯先部)35の外径D1よりも小さな外径D2を有する肩部36が形成されている(D1>D2)。

0042

図2に示すように、内側継手部材12の端面部41から軸方向に延びる雌スプライン29に盗み部37が形成されている。この内側継手部材12の盗み部37に位置する雌スプライン29の小径端部38をシャフト20の肩部36に当接させている。これにより、内側継手部材12がシャフト20の端部と反対側へ移動しないように軸方向に拘束されている。ここで、前述の端面部41は、内側継手部材12の端面から盗み部37までのテーパ状部位である。

0043

以上のように、シャフト20の環状凹溝30の止め輪32を内側継手部材12の段差部31に係止させることにより、内側継手部材12に対してシャフト20を抜け止めすると共に、シャフト20の肩部36に内側継手部材12の雌スプライン29の小径端部38を当接させることにより、内側継手部材12を軸方向に拘束することで、シャフト20と内側継手部材12とが組み付けられている。

0044

この実施形態の等速自在継手では、シャフト20の雄スプライン28を切り抜け形状とし、内側継手部材12の雌スプライン29の小径端部38をシャフト20の肩部36に当接させた構造としたことにより、シャフト20の肩部36の外径D2を従来におけるシャフト120(図9および図10参照)の肩部136の外径d2よりも小さくすることが可能となる(D2<d2)。

0045

つまり、従来の等速自在継手(図10参照)では、シャフト120の肩部136の外径d2が雄スプライン128の外径d1よりも大きかったのに対して(d2>d1)、この実施形態の等速自在継手(図2参照)では、シャフト20の肩部36の外径D2を雄スプライン28の外径D1(=d1)よりも小さくすることができる(D2<D1)。

0046

その結果、この実施形態におけるシャフト20(図1および図2参照)の肩部36の外径D2を、従来におけるシャフト120(図9および図10参照)の肩部136の外径d2よりも小さくすることが可能となる(D2<d2)。

0047

このように、ブーツ21の小径端部24(図8参照)に通される肩部36の外径D2を小さくすることで、そのブーツ21の小径端部24をブーツバンド26により締め付け固定する突起部25の外径D3(図1参照)、つまり、シャフト20の最大径を、従来の等速自在継手(図9参照)におけるシャフト120の突起部125の外径d3よりも小さくすることができる(D3<d3)。

0048

その結果、シャフト20の最大径となる突起部25を形成するための削り代を含めた外径を持つシャフト20の素材について、シャフト20の素材径が制約を受けることなく、その素材径を小さくすることができるので、等速自在継手のコスト低減が図れる。

0049

また、この内側継手部材12とシャフト20との連結構造において、内側継手部材12の雌スプライン29の小径端部38とシャフト20の肩部36との当接面がテーパ形状をなす。雌スプライン29の小径端部38をシャフト20の肩部36に同一のテーパ角度αで当接させている。つまり、雌スプライン29の小径端部38のテーパ角度αとシャフト20の肩部36のテーパ角度αとを同一にしている。

0050

このような構造を採用することにより、雌スプライン29の小径端部38をシャフト20の肩部36に同一のテーパ角度αで当接させることで、シャフト20の肩部36の軸方向位置を精度よく確保することができる。

0051

シャフト20の環状凹溝30と肩部36とは、図7に示すように、スライドステージ51上にホルダ52,53で支持されたチップ54,55で同時旋削することにより加工される。この同時旋削加工により、シャフト20の肩部36の軸方向位置、つまり、環状凹溝30と肩部36との間の離間寸法を精度よく確保することができる。

0052

ここで、従来の等速自在継手(図10参照)では、シャフト120の雄スプライン128が切り上がり形状であったのに対して、この実施形態の等速自在継手(図2参照)では、シャフト20の雄スプライン28を切り抜け形状としている。切り抜け形状の雄スプライン28の場合、切り上がり形状の雄スプライン128よりも捩り強度が低い傾向にあることから、図3および図4に示す構造が有効である。

0053

図3および図4に示す実施形態の等速自在継手では、内側継手部材12とシャフト20との連結構造において、シャフト20の雄スプライン28の切り抜け端部39がテーパ形状をなし、その切り抜け端部39のテーパ角度βを肩部36のテーパ角度αよりも小さくした構造としている(β<α)。

0054

このような構造を採用することにより、捩り強度が切り上がり形状よりも低い切り抜け形状の雄スプライン28であっても、その切り抜け端部39のテーパ角度βを肩部36のテーパ角度αよりも小さくすることで、雄スプライン28の切り抜け端部39での応力集中を緩和することができる。

0055

つまり、雄スプライン28の切り抜け端部39で、雄スプライン28の大径部(歯先部)35の高さが漸減する軸方向寸法が長くなることから、雄スプライン28の切り抜け端部39に作用する負荷が分散される。そのため、この雄スプライン28の切り抜け端部39での応力集中を緩和することができる。この応力集中の緩和により、捩り強度の低下を抑制することができる。

0056

以上の実施形態では、内側継手部材12の雌スプライン29に盗み部37を形成し、その盗み部37に位置する雌スプライン29の小径端部38をシャフト20の肩部36に当接させた構造について説明したが、図3および図4に示す実施形態のように、雄スプライン28の切り抜け端部39の軸方向寸法を長くすることにより、図5および図6に示す構造であってもよい。

0057

図5および図6に示す実施形態の等速自在継手では、内側継手部材12の雌スプライン29に盗み部37(図3および図4参照)を形成していない。この内側継手部材12とシャフト20との連結構造においては、内側継手部材12の端面部41から軸方向に延びる雌スプライン29の小径端部40をシャフト20の肩部36に当接させている。

0058

ここで、雌スプライン29に盗み部37がないことで、内側継手部材12の雌スプライン29とシャフト20の雄スプライン28との嵌合開始位置が内側継手部材12の端面側に近づくと内側継手部材12の強度が低下するおそれがある。

0059

しかしながら、図5および図6に示す実施形態のように、雄スプライン28の切り抜け端部39の軸方向寸法を長くすることにより、雌スプライン29に盗み部37がない構造であっても、内側継手部材12の雌スプライン29とシャフト20の雄スプライン28との嵌合開始位置が、図3および図4に示す実施形態の場合と同様であるため、内側継手部材12の強度を確保することができる。

0060

本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。

0061

11外側継手部材
12内側継手部材
13トルク伝達部材(ボール)
20軸部材(シャフト)
27軸孔
28雄スプライン
29雌スプライン
36肩部
37 盗み部
38小径端部
39切り抜け端部

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