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図面 (3)

課題

ベアリングに供給されるオイルの流量を小さく抑えることができる、オイル供給構造を提供する。

解決手段

アウトプット軸41には、第1油路111、第2油路112、第1連通油路115、第2連通油路117および分配油路118が形成されている。キャンセラ室106には、第1油路111を流れるオイルが供給される。第2油路112は、第1連通油路115、キャンセラ室106および第2連通油路117を介して第1油路111と連通し、その第2油路112を流れるオイルが分配油路118を通してベアリング43に分配される。したがって、ベアリング43に供給されるオイルは、第1油路111からベアリング43に供給されるまでの間に、第1連通油路115、キャンセラ室106、第2連通油路117および分配油路118を流通することになる。

概要

背景

自動変速機が搭載された車両では、エンジンからの駆動力トルクコンバータを介して自動変速機に入力され、自動変速機で変速された駆動力が駆動輪に伝達される。自動変速機には、たとえば、無段変速機CVT:Continuously Variable Transmission)や有段式の自動変速機(AT:Automatic Transmission)などが広く用いられる。

自動変速機では、回転要素制動または回転要素と別の回転要素とを連結するためのクラッチブレーキ)が使用されている。たとえば、図2に示されるベルト式の無段変速機201では、セカンダリ軸206からアウトプット軸231に動力を伝達するための遊星歯車機構232が設けられており、その遊星歯車機構のサンギヤ233とリングギヤ237とを直結/分離するため、クラッチ241が設けられている。

クラッチ241では、アウトプット軸231に固定されたクラッチドラム242とサンギヤ233に相対回転不能に支持されたクラッチハブ243との間に、複数のクラッチプレート244およびクラッチディスク245が交互に配置されている。リングギヤ237は、クラッチドラム242に相対回転不能に保持されている。各クラッチプレート244は、クラッチドラム242に支持され、各クラッチディスク245は、クラッチハブ243に支持されている。クラッチドラム242の内側には、クラッチピストン246が軸線方向に移動自在に配置され、クラッチドラム242とクラッチピストン246との間には、ピストン室247が形成されている。また、クラッチピストン246を挟んでピストン室247と反対側には、キャンセラ248が配置されており、クラッチピストン246とキャンセラ248との間には、キャンセラ室249が形成されている。また、クラッチピストン246とキャンセラ248との間には、それらを互いに離間する方向に付勢するリターンスプリング250が介裝されている。

アウトプット軸231の内部には、キャンセラ油路251が形成されている。キャンセラ油路251は、アウトプット軸231のエンジン側の端面で開放されており、その端面とケース252との間の空間253と連通している。アウトプット軸231には、キャンセラ室249とキャンセラ油路251とを連通させるキャンセラ供給油路254が形成されている。

キャンセラ油路251には、アウトプット軸231のセカンダリ軸206側と反対側の端面とケース252との間の空間253からオイルが供給される。キャンセラ油路251に供給されるオイルは、キャンセラ油路251からキャンセラ供給油路254を通してキャンセラ室249に流入する。キャンセラ248の内周端部には、オイル排出孔255が貫通して形成されており、オイルは、キャンセラ室249からオイル排出孔255を通して排出される。オイル排出孔255から排出されるオイルは、クラッチプレート244およびクラッチディスク245などに潤滑油として供給される。

ピストン室247にオイルが供給されて、ピストン室247内の油圧が高まると、クラッチピストン246がクラッチプレート244側に移動し、クラッチピストン246がクラッチプレート244を押圧する。この押圧により、クラッチプレート244とクラッチディスク245とが圧接(クラッチ241が係合)し、サンギヤ233とリングギヤ237とが一体となって回転する直結状態となる。

サンギヤ233とリングギヤ237とが一体となって回転している状態では、キャンセラ室249内のオイルに遠心力が作用し、キャンセラ室249に遠心油圧が発生する。この遠心油圧により、ピストン室247内に発生する遠心油圧をキャンセル(相殺)することができる。そのため、ピストン室247へのオイル(油圧)の供給が停止されると、リターンスプリング250の付勢力により、クラッチピストン246がクラッチプレート244側と反対側にスムーズに移動する。このクラッチピストン246の移動により、クラッチプレート244とクラッチディスク245との圧接が解除(クラッチ241が解放)され、サンギヤ233とリングギヤ237とが分離される。

また、サンギヤ233とリングギヤ237とが分離して回転している状態においても、キャンセラ室249内のオイルに遠心力が作用し、キャンセラ室249に遠心油圧が発生する。この遠心油圧により、ピストン室247内に発生する遠心油圧でクラッチピストン246がクラッチプレート244側に移動することを防止でき、クラッチ241が係合することを防止できる。

概要

ベアリングに供給されるオイルの流量を小さく抑えることができる、オイル供給構造を提供する。アウトプット軸41には、第1油路111、第2油路112、第1連通油路115、第2連通油路117および分配油路118が形成されている。キャンセラ室106には、第1油路111を流れるオイルが供給される。第2油路112は、第1連通油路115、キャンセラ室106および第2連通油路117を介して第1油路111と連通し、その第2油路112を流れるオイルが分配油路118を通してベアリング43に分配される。したがって、ベアリング43に供給されるオイルは、第1油路111からベアリング43に供給されるまでの間に、第1連通油路115、キャンセラ室106、第2連通油路117および分配油路118を流通することになる。

目的

本発明の目的は、ベアリングに供給されるオイルの流量を小さく抑えることができる、オイル供給構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

回転軸の周囲に設けられるクラッチキャンセラ室および前記回転軸を支持するベアリングオイルを供給する構造であって、前記回転軸に、前記キャンセラ室に供給されるオイルが流れる第1油路と、第2油路と、前記第1油路と前記第2油路とを直接または間接に連通させる連通油路と、前記第2油路と連通し、前記第2油路を流れるオイルを前記ベアリングに分配する分配油路とが形成されている、オイル供給構造

技術分野

0001

本発明は、オイル供給構造に関する。

背景技術

0002

自動変速機が搭載された車両では、エンジンからの駆動力トルクコンバータを介して自動変速機に入力され、自動変速機で変速された駆動力が駆動輪に伝達される。自動変速機には、たとえば、無段変速機CVT:Continuously Variable Transmission)や有段式の自動変速機(AT:Automatic Transmission)などが広く用いられる。

0003

自動変速機では、回転要素制動または回転要素と別の回転要素とを連結するためのクラッチブレーキ)が使用されている。たとえば、図2に示されるベルト式の無段変速機201では、セカンダリ軸206からアウトプット軸231に動力を伝達するための遊星歯車機構232が設けられており、その遊星歯車機構のサンギヤ233とリングギヤ237とを直結/分離するため、クラッチ241が設けられている。

0004

クラッチ241では、アウトプット軸231に固定されたクラッチドラム242とサンギヤ233に相対回転不能に支持されたクラッチハブ243との間に、複数のクラッチプレート244およびクラッチディスク245が交互に配置されている。リングギヤ237は、クラッチドラム242に相対回転不能に保持されている。各クラッチプレート244は、クラッチドラム242に支持され、各クラッチディスク245は、クラッチハブ243に支持されている。クラッチドラム242の内側には、クラッチピストン246が軸線方向に移動自在に配置され、クラッチドラム242とクラッチピストン246との間には、ピストン室247が形成されている。また、クラッチピストン246を挟んでピストン室247と反対側には、キャンセラ248が配置されており、クラッチピストン246とキャンセラ248との間には、キャンセラ室249が形成されている。また、クラッチピストン246とキャンセラ248との間には、それらを互いに離間する方向に付勢するリターンスプリング250が介裝されている。

0005

アウトプット軸231の内部には、キャンセラ油路251が形成されている。キャンセラ油路251は、アウトプット軸231のエンジン側の端面で開放されており、その端面とケース252との間の空間253と連通している。アウトプット軸231には、キャンセラ室249とキャンセラ油路251とを連通させるキャンセラ供給油路254が形成されている。

0006

キャンセラ油路251には、アウトプット軸231のセカンダリ軸206側と反対側の端面とケース252との間の空間253からオイルが供給される。キャンセラ油路251に供給されるオイルは、キャンセラ油路251からキャンセラ供給油路254を通してキャンセラ室249に流入する。キャンセラ248の内周端部には、オイル排出孔255が貫通して形成されており、オイルは、キャンセラ室249からオイル排出孔255を通して排出される。オイル排出孔255から排出されるオイルは、クラッチプレート244およびクラッチディスク245などに潤滑油として供給される。

0007

ピストン室247にオイルが供給されて、ピストン室247内の油圧が高まると、クラッチピストン246がクラッチプレート244側に移動し、クラッチピストン246がクラッチプレート244を押圧する。この押圧により、クラッチプレート244とクラッチディスク245とが圧接(クラッチ241が係合)し、サンギヤ233とリングギヤ237とが一体となって回転する直結状態となる。

0008

サンギヤ233とリングギヤ237とが一体となって回転している状態では、キャンセラ室249内のオイルに遠心力が作用し、キャンセラ室249に遠心油圧が発生する。この遠心油圧により、ピストン室247内に発生する遠心油圧をキャンセル(相殺)することができる。そのため、ピストン室247へのオイル(油圧)の供給が停止されると、リターンスプリング250の付勢力により、クラッチピストン246がクラッチプレート244側と反対側にスムーズに移動する。このクラッチピストン246の移動により、クラッチプレート244とクラッチディスク245との圧接が解除(クラッチ241が解放)され、サンギヤ233とリングギヤ237とが分離される。

0009

また、サンギヤ233とリングギヤ237とが分離して回転している状態においても、キャンセラ室249内のオイルに遠心力が作用し、キャンセラ室249に遠心油圧が発生する。この遠心油圧により、ピストン室247内に発生する遠心油圧でクラッチピストン246がクラッチプレート244側に移動することを防止でき、クラッチ241が係合することを防止できる。

先行技術

0010

特開2015−145682号公報

発明が解決しようとする課題

0011

アウトプット軸231のセカンダリ軸206側と反対側の端部は、ベアリング261を介してケース252に回転可能に支持されている。ベアリング261に潤滑油を供給するため、アウトプット軸231には、分配油路262が形成されている。分配油路262は、キャンセラ油路251と連通し、ベアリング261に対してセカンダリ軸206側と反対側の位置において、アウトプット軸231の外周面で開放されている。

0012

キャンセラ油路251からキャンセラ供給油路254を通してキャンセラ室249に供給されるオイルの流量および分配油路262を通してベアリング261に供給されるオイルの流量は、キャンセラ供給油路254および分配油路262の各穴径断面積)で調整される。しかしながら、スペース工具などの理由で穴径の大小には限界があり、キャンセラ室249とベアリング261とに分配されるオイルの流量の調整の自由度は低い。そのため、ベアリング261の潤滑に必要なオイルの流量は、キャンセラ室249に必要とされる流量に比べてごく少量でよいにもかかわらず、必要以上の流量でオイルがベアリング261に供給されてしまう。ベアリング261への過剰なオイルの供給は、ベアリング261の回転抵抗の増加による損失増加や油圧を発生させるポンプを駆動するトルクの増加を引き起こし、自動変速機が搭載された車両の燃費を悪化させる。

0013

本発明の目的は、ベアリングに供給されるオイルの流量を小さく抑えることができる、オイル供給構造を提供することである。

課題を解決するための手段

0014

前記の目的を達成するため、本発明に係るオイル供給構造は、回転軸の周囲に設けられるクラッチのキャンセラ室および回転軸を支持するベアリングにオイルを供給する構造であって、この構造では、回転軸に、キャンセラ室に供給されるオイルが流れる第1油路と、第2油路と、第1油路と第2油路とを直接または間接に連通させる連通油路と、第2油路と連通し、第2油路を流れるオイルをベアリングに分配する分配油路とが形成されている。

0015

この構造によれば、回転軸には、第1油路、第2油路、連通油路および分配油路が形成されている。キャンセラ室には、第1油路を流れるオイルが供給される。第2油路は、連通油路を介して第1油路と直接または間接に連通し、その第2油路を流れるオイルが分配油路を通してベアリングに分配される。したがって、ベアリングに供給されるオイルは、第1油路からベアリングに供給されるまでの間に、連通油路および分配油路を流通することになる。そのため、連通油路の穴径(断面積)および分配油路の穴径の2段階(2度のオリフィス効果)でベアリングに供給されるオイルの流量を調整することができる。

0016

よって、新たな部品などを追加することなく、ベアリングに供給されるオイルの流量の調整の自由度を増すことができる。そのため、ベアリングに供給される流量を小さく抑えることができる。そして、それにより、ベアリングの回転抵抗による損失および油圧を発生させるポンプを駆動するトルクの低減を図ることができ、ひいては、オイル供給構造が適用される自動変速機などを搭載した車両の燃費の向上を図ることができる。

0017

連通油路は、キャンセラ室と第2油路とを直接に連通させることにより、第1油路と第2油路とを間接に連通、すなわち第1油路と第2油路とを連通油路およびキャンセラ室を介して連通させる構成であってもよい。

発明の効果

0018

本発明によれば、ベアリングに供給される流量を小さく抑えることができ、これにより、ベアリングの回転抵抗による損失および油圧を発生させるポンプを駆動するトルクの低減を図ることができ、ひいては、オイル供給構造が適用される自動変速機などを搭載した車両の燃費の向上を図ることができる。

図面の簡単な説明

0019

本発明の一実施形態に係るオイル供給構造が適用された無段変速機の出力側の構成を示す断面図である。
従来のベルト式の無段変速機の出力側の構成を示す断面図である。

実施例

0020

以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。

0021

<無段変速機>
図1は、本発明の一実施形態に係るオイル供給構造が適用された無段変速機1の出力側の構成を示す断面図である。図1では、断面を表すハッチングの付与が省略されている。

0022

ベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)1は、車両のトランスミッションの一例であり、入力側のプライマリプーリ(図示せず)と出力側のセカンダリプーリ11との間に無端状のベルト12が巻き掛けられた構成を有している。

0023

<セカンダリプーリ>
セカンダリプーリ11は、固定シーブ13、可動シーブ14およびシリンダ15を備えている。

0024

固定シーブ13は、セカンダリ軸16と一体に形成され、セカンダリ軸16から回転径方向に鍔状に張り出している。

0025

可動シーブ14は、固定シーブ13に対してベルト12を挟んだ一方側(図1における右側。以下、「右側」という。)に配置されている。可動シーブ14は、セカンダリ軸16に回転軸線方向に移動可能に外嵌された略円筒状の外嵌部21と、外嵌部21の固定シーブ13側(図1における左側。以下、「左側」という。)の端部から回転径方向に鍔状に張り出すシーブ本体部22と、シーブ本体部22の外周端部からエンジン側に延びる略円筒状の外周部23とを一体的に備えている。ベルト12は、固定シーブ13と可動シーブ14のシーブ本体部22との間に挟持される。

0026

シリンダ15は、可動シーブ14に対して右側の位置で、セカンダリ軸16に外嵌されている。シリンダ15には、回転径方向に延びる略円環板状の内端部24と、内端部24から左側に延びる略円筒状の第1中間部25と、第1中間部25から回転径方向の外側に延びる略円環板状の第2中間部26と、第2中間部26から左側に膨らみつつ回転径方向の外側に延びる外端部27とがこの順に連続して形成されている。

0027

セカンダリ軸16おけるシリンダ15が外嵌される部分は、可動シーブ14の外嵌部21が外嵌されている部分よりも小径に形成されている。これにより、セカンダリ軸16の外周面には、可動シーブ14の外嵌部21が外嵌されている部分とシリンダ15が外嵌されている部分との間で段差が生じている。

0028

その段差によって形成される面31とシリンダ15の内端部24との間には、可動シーブ14の移動を規制するための円環板状ストッパ32が介在されている。

0029

また、セカンダリ軸16の外周面において、シリンダ15の内端部24が外嵌されている部分の右側には、ねじが切られている。ねじが切られた部分には、ロックナット33が螺着されている。このロックナット33の締め付けにより、シリンダ15の内端部24およびストッパ32の内周端部が面31とロックナット33との間で圧接されて、シリンダ15およびストッパ32がセカンダリ軸16に固定されている。

0030

セカンダリ軸16の右側の端部には、端面で開放される凹部34が形成されている。凹部34は、セカンダリ軸16の回転軸線を中心とする円筒状の内周面を有している。

0031

<アウトプット軸>
セカンダリ軸16の右側には、アウトプット軸41がセカンダリ軸16と同一の回転軸線を中心に回転可能に設けられている。

0032

アウトプット軸41の左側の端部は、セカンダリ軸16の凹部34の内径よりも小さい外径を有する円柱状に形成されており、凹部34に挿入されている。凹部34とアウトプット軸41の端部との間には、ベアリング42が介在されている。アウトプット軸41の右側の端部には、ベアリング43が外嵌されている。ベアリング43の外輪は、無段変速機1の外殻をなすケース44に保持されている。これにより、アウトプット軸41は、左側の端部がベアリング42を介してセカンダリ軸16に回転可能に支持され、右側の端部がベアリング43を介してケース44に回転可能に支持されている。

0033

<遊星歯車機構>
セカンダリプーリ11の右側には、セカンダリ軸16からアウトプット軸41に動力を伝達するための遊星歯車機構51が設けられている。遊星歯車機構51は、サンギヤ52、キャリア63およびリングギヤ54を備えている。

0034

サンギヤ52は、セカンダリ軸16の右側の端部にスプライン嵌合し、ロックナット33に対して右側に隙間を空けて配置されている。

0035

キャリア63は、ブレーキハブ53と一体回転可能に設けられている。具体的には、ブレーキハブ53は、回転径方向の外側に延びる略円環板状の基端部61と、基端部61の外周端部から左側に延びる略円筒状の延部62とを一体的に備え、ベアリング55を介して、アウトプット軸41に相対回転可能に支持されている。キャリア63は、延部62の左側の端部にスプライン嵌合し、その端部から回転径方向の内側に延びる略円環板状をなしている。

0036

キャリア63には、複数のピニオン軸64が保持されている。複数のピニオン軸64は、セカンダリ軸16の回転軸線を中心とする円周上に配置されている。各ピニオン軸64は、キャリア63から右側に延出し、ピニオンギヤ65を回転可能に支持している。各ピニオンギヤ65は、サンギヤ52と噛合している。

0037

リングギヤ54は、複数のピニオンギヤ65を一括して取り囲む略円筒状を有し、各ピニオンギヤ65に回転径方向の外側から噛合している。

0038

<クラッチ>
サンギヤ52とリングギヤ54とを直結/分離するため、クラッチ71が設けられている。クラッチ71は、クラッチドラム72、クラッチハブ73、クラッチピストン74およびキャンセラ75を備えている。

0039

クラッチドラム72は、アウトプット軸41に圧入により外嵌固定された略円環板状の外嵌固定部81と、外嵌固定部81の外周端部から左側に延びる略円筒状の延部82とを一体的に備えている。延部82の先端部(左側の端部)に、リングギヤ54が保持されている。延部82には、リングギヤ54の右側に、複数のクラッチプレート83が回転軸線方向に間隔を空けて保持されている。

0040

クラッチハブ73は、クラッチドラム72の内側に設けられて、サンギヤ52に相対回転不能に支持されている。クラッチハブ73は、サンギヤ52から回転径方向の外側に延びる略クランク状の断面を有する支持部91と、支持部91の外周端部から左側に延びる略円筒状の延部92とを一体的に備えている。延部92は、クラッチドラム72の延部82と回転径方向に間隔を空けて対向している。延部92には、複数のクラッチディスク93が回転軸線方向に間隔を空けて保持されている。クラッチプレート83とクラッチディスク93とは、回転軸線方向に交互に並ぶように配置されている。

0041

クラッチピストン74は、クラッチドラム72の内側かつクラッチハブ73の右側に、回転軸線方向に移動可能に設けられている。クラッチピストン74は、回転径方向に延びる略円環板状の受圧部101と、受圧部101の外周端部から左側に延びる略円筒状の押圧部102とを一体的に備えている。受圧部101の右側の面には、シール103が貼着されている。シール103の外周端部は、クラッチドラム72の延部82に液密的に当接し、内周端部は、アウトプット軸41に液密的に当接している。これにより、アウトプット軸41の周囲において、クラッチドラム72とクラッチピストン74との間に、クラッチピストン74に作用する油圧が供給されるピストン室104が形成されている。

0042

キャンセラ75は、クラッチハブ73とクラッチピストン74との間に設けられている。キャンセラ75は、回転径方向に延びる略円環板状に形成されている。キャンセラ75の内周端部は、アウトプット軸41に外嵌されている。キャンセラ75の外周端部には、その外周端部に沿った環状のシール105が貼着されている。シール105は、クラッチピストン74の押圧部102に回転径方向の内側から液密的に当接している。これにより、アウトプット軸41の周囲において、クラッチピストン74とキャンセラ75との間に、キャンセラ室106が形成されている。キャンセラ室106には、リターンスプリング107が設けられており、クラッチピストン74とキャンセラ75とは、リターンスプリング107の付勢力により、互いに離間する方向に弾性的に付勢されている。この付勢により、キャンセラ75は、アウトプット軸41に取り付けられたスナップリング108に当接し、回転軸線方向の移動が規制されている。

0043

油路構成
アウトプット軸41の内部には、第1油路111および第2油路112が形成されている。第1油路111および第2油路112は、アウトプット軸41の回転軸線から外れた位置に互いに独立して形成されている。

0044

また、アウトプット軸41の内部には、図示されていないが、クラッチ油路が回転軸線から外れた位置に形成されている。アウトプット軸41の右側の端部には、アウトプット軸41の外周面とクラッチ油路との間を貫通するオイル導入口113が形成されている。

0045

第1油路111は、アウトプット軸41の右側の端面から回転軸線方向に延びている。第1油路111は、アウトプット軸41の右側の端面で開放されており、その端面とケース44との間の空間114と連通している。アウトプット軸41には、キャンセラ室106と第1油路111とを連通させる第1連通油路115が形成されている。

0046

第2油路112は、アウトプット軸41の右側の端面から回転軸線方向に第1油路111とほぼ同じ長さに延びている。第2油路112の右側の端部は、ボール116の圧入により封止されている。アウトプット軸41には、キャンセラ室106と第2油路112とを連通させる第2連通油路117が形成されている。また、アウトプット軸41には、第2油路112と連通する分配油路118が形成されている。分配油路118は、ベアリング43に対する右側の位置において、アウトプット軸41の外周面で開放されている。

0047

<クラッチの動作>
クラッチ71のピストン室104には、オイル導入口113からクラッチ油路に導入されるオイルが供給される。オイルの供給により、ピストン室104内の油圧が高まると、クラッチピストン74の受圧部101が油圧を受けて、クラッチピストン74が左側に移動し、クラッチピストン74の押圧部102がクラッチプレート83を押圧する。この押圧により、クラッチプレート83とクラッチディスク93とが圧接(クラッチ71が係合)し、サンギヤ52とリングギヤ54とが一体となって回転する直結状態となる。

0048

一方、第1油路111には、アウトプット軸41の右側の端面とケース44との間の空間114を介して、オイルが常に供給されている。これにより、第1油路111から第1連通油路115を通してキャンセラ室106にオイルが流入する。また、キャンセラ室106から第2連通油路117を通して第2油路112にオイルが流出する。したがって、第1油路111に供給されるオイルは、第1油路111から第1連通油路115、キャンセラ室106および第2連通油路117を順に流れて、第2油路112に流入し、第2油路112を流れる。そして、第2油路112を流れるオイルは、分配油路118を通してアウトプット軸41の外部に流出する。これにより、ベアリング43にオイルが潤滑油として供給される。

0049

サンギヤ52とリングギヤ54とが一体となって回転している状態では、キャンセラ室106内のオイルに遠心力が作用し、キャンセラ室106に遠心油圧が発生する。この遠心油圧により、ピストン室104内に発生する遠心油圧をキャンセル(相殺)することができる。そのため、ピストン室104へのオイル(油圧)の供給が停止されると、リターンスプリング107の付勢力により、クラッチピストン74が右側にスムーズに移動する。このクラッチピストン74の移動により、クラッチプレート83とクラッチディスク93との圧接が解除され、サンギヤ52とリングギヤ54との直結状態が解除(クラッチ71が解放)される。

0050

また、サンギヤ52とリングギヤ54とが分離して回転している状態においても、キャンセラ室106内のオイルに遠心力が作用し、キャンセラ室106内に遠心油圧が発生する。この遠心油圧により、ピストン室104内に発生する遠心油圧でクラッチピストン74がクラッチプレート83側に移動することを防止でき、クラッチ71が係合することを防止できる。

0051

作用効果
以上のように、アウトプット軸41には、第1油路111、第2油路112、第1連通油路115、第2連通油路117および分配油路118が形成されている。キャンセラ室106には、第1油路111を流れるオイルが供給される。第2油路112は、第1連通油路115、キャンセラ室106および第2連通油路117を介して第1油路111と連通し、その第2油路112を流れるオイルが分配油路118を通してベアリング43に分配される。したがって、ベアリング43に供給されるオイルは、第1油路111からベアリング43に供給されるまでの間に、第1連通油路115、キャンセラ室106、第2連通油路117および分配油路118を流通することになる。そのため、第2連通油路117の穴径(断面積)および分配油路118の穴径の2段階(2度のオリフィス効果)でベアリング43に供給されるオイルの流量を調整することができる。

0052

よって、新たな部品などを追加することなく、ベアリング43に供給されるオイルの流量の調整の自由度を増すことができる。そのため、ベアリング43に供給される流量を小さく抑えることができる。そして、それにより、ベアリング43の回転抵抗による損失および油圧を発生させるポンプを駆動するトルクの低減を図ることができ、ひいては、無段変速機1を搭載した車両の燃費の向上を図ることができる。

0053

<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。

0054

たとえば、キャンセラ室106から流出するオイルの油路が確保されれば、第2連通油路117が省略されて、第1油路111と第2油路112とを直接に連通させる連通油路がアウトプット軸41に形成されてもよい。

0055

また、アウトプット軸41には、第2油路112を流れるオイルをアウトプット軸41の周囲に配設されている出力ギヤ121やパーキングギヤ122にそれぞれ分配するための分配油路が形成されていてもよい。

0056

前述の実施形態では、無段変速機1に備えられたクラッチ71のキャンセラ室106およびアウトプット軸41を支持するベアリング43にオイルを供給する構造を例にとったが、本発明は、無段変速機1以外の動力伝達機構に備えられたクラッチのキャンセラ室および回転軸を支持するベアリングにオイルを供給する構造にも適用可能である。

0057

その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。

0058

41アウトプット軸
43ベアリング
71クラッチ
106キャンセラ室
111 第1油路
112 第2油路
115 第1連通油路(連通油路)
117 第2連通油路(連通油路)
118 分配油路

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