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技術 パワーウィンドウ装置

出願人 アルプスアルパイン株式会社
発明者 小野瀬勝
出願日 2016年6月27日 (4年4ヶ月経過) 出願番号 2016-126532
公開日 2018年1月11日 (2年10ヶ月経過) 公開番号 2018-003258
状態 特許登録済
技術分野 ウイング用動力操作機構 車両の窓
主要キーワード 二極双投スイッチ 防水コート 結露対策 ヒステリシス回路 ラバー接点 後部席 パワーウィンドウ装置 電源端子間
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

車両の水没時、スイッチ操作に従って確実にウィンドウ開放でき、安全性を向上できるパワーウィンドウ装置を提供する。

解決手段

実施形態によれば、パワーウィンドウ装置1は、車両に配設されるウィンドウを開放させるための操作スイッチSW0と、ウィンドウを駆動するモータ11と、モータを駆動するドライブ回路12と、車両の水没を検出する水没検出回路13と、閾値と操作スイッチの出力信号とを比較するコンパレータCPと、コンパレータの出力信号と水没検出回路の検出信号とに応じて、ドライブ回路を制御する制御部15と、水没検出回路が車両の水没を検出した場合、コンパレータの閾値を変更する閾値変更回路14aと、を具備する。

概要

背景

車両等に設けられ、所定の電力によりウィンドウを駆動し、当該ウィンドウの開閉動作を行うパワーウィンドウ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。

パワーウィンドウ装置を構成する電子回路は、例えば結露対策等のために防水コートが施されている。

概要

車両の水没時、スイッチ操作に従って確実にウィンドウを開放でき、安全性を向上できるパワーウィンドウ装置を提供する。実施形態によれば、パワーウィンドウ装置1は、車両に配設されるウィンドウを開放させるための操作スイッチSW0と、ウィンドウを駆動するモータ11と、モータを駆動するドライブ回路12と、車両の水没を検出する水没検出回路13と、閾値と操作スイッチの出力信号とを比較するコンパレータCPと、コンパレータの出力信号と水没検出回路の検出信号とに応じて、ドライブ回路を制御する制御部15と、水没検出回路が車両の水没を検出した場合、コンパレータの閾値を変更する閾値変更回路14aと、を具備する。

目的

その結果、水没時に乗員がウィンドウから脱出しようとして、操作スイッチを開放するように操作しても、ウィンドウが十分に開放せず、乗員が脱出するのに時間がかかってしまうおそれがあり、安全性のさらなる向上が望まれていた

効果

実績

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請求項1

車両に配設されるウィンドウ開放させるための操作スイッチと、前記ウィンドウを駆動するモータと、前記モータを駆動するドライブ回路と、前記車両の水没を検出する水没検出回路と、閾値と前記操作スイッチの出力信号とを比較するコンパレータと、前記コンパレータの出力信号と前記水没検出回路の検出信号とに応じて、前記ドライブ回路を制御する制御部と、前記水没検出回路が前記車両の水没を検出した場合、前記コンパレータの前記閾値を変更する閾値変更回路と、を具備するパワーウィンドウ装置

請求項2

前記コンパレータの出力端子と前記制御部との間に配置され、前記水没検出回路が前記車両の水没を検出した場合、前記コンパレータにより駆動され、前記制御部の出力を安定化させるための安定化回路を更に具備する請求項1に記載のパワーウィンドウ装置。

請求項3

前記安定化回路は、前記コンパレータの出力信号により駆動されるトランジスタにより構成される請求項2に記載のパワーウィンドウ装置。

請求項4

前記水没検出回路が前記車両の水没を検出した場合、前記コンパレータの出力信号を所定のレベルに設定するプルアップ回路を更に具備する請求項1乃至3のいずれかに記載のパワーウィンドウ装置。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、例えば車両等に用いられるパワーウィンドウ装置に関する。

背景技術

0002

車両等に設けられ、所定の電力によりウィンドウを駆動し、当該ウィンドウの開閉動作を行うパワーウィンドウ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。

0003

パワーウィンドウ装置を構成する電子回路は、例えば結露対策等のために防水コートが施されている。

先行技術

0004

特許第5206430号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、パワーウィンドウ装置の操作スイッチの接点部は、スイッチ操作を行う構造上、防水コートを施すことが困難である。そのため、車両が水没した場合(水没時)には、例えば操作スイッチの接点部に水中の不純物等が付着し、浸水から時間が経過するに従って操作スイッチの抵抗が増大することが懸念される。

0006

そのため、ウィンドウが開放するように操作スイッチを操作しても、パワーウィンドウ装置の電子回路が誤動作する可能性があり、ウィンドウが十分に開放しないおそれがある。その結果、水没時に乗員がウィンドウから脱出しようとして、操作スイッチを開放するように操作しても、ウィンドウが十分に開放せず、乗員が脱出するのに時間がかかってしまうおそれがあり、安全性のさらなる向上が望まれていた。

0007

本発明の実施形態では、上記事情を鑑みて、車両の水没時、スイッチ操作に従って確実にウィンドウを開放でき、安全性を向上できるパワーウィンドウ装置を提供する。

課題を解決するための手段

0008

本発明の一態様によれば、パワーウィンドウ装置は、車両に配設されるウィンドウを開放させるための操作スイッチと、前記ウィンドウを駆動するモータと、前記モータを駆動するドライブ回路と、前記車両の水没を検出する水没検出回路と、閾値と前記操作スイッチの出力信号とを比較するコンパレータと、前記コンパレータの出力信号と前記水没検出回路の検出信号とに応じて、前記ドライブ回路を制御する制御部と、前記水没検出回路が前記車両の水没を検出した場合、前記コンパレータの前記閾値を変更する閾値変更回路と、を具備する。

発明の効果

0009

本発明によれば、車両の水没時、スイッチ操作に従って確実にウィンドウを開放でき、安全性を向上できる。

図面の簡単な説明

0010

本実施形態に係るパワーウィンドウ装置の一例を示す回路図。
図1に示すパワーウィンドウ装置の水没時におけるウィンドウ開放動作を説明するための回路図。
図2に示す水没時におけるコンパレータの基準電圧入力電圧との関係を説明するためのタイミングチャート
比較例に係る水没時におけるコンパレータの基準電圧と入力電圧との関係を説明するためのタイミングチャート。

実施例

0011

以下、本実施形態について図面を参照しながら説明する。

0012

[1.構成]
図1を用いて本実施形態に係るパワーウィンドウ装置1の構成について説明する。尚、図1は、車両が水没した場合の動作に関連する構成のみを示している。例えば、水没時ではない通常時に操作スイッチSW0が操作された場合において、ウィンドウを開放させる動作は、プロセッサ19を介して図示しない別の回路で実行される。

0013

図1に示すように、実施形態に係るパワーウィンドウ装置1は、操作スイッチSW0、モータ11、ドライブ回路12、水没検出回路13、コンパレータCP、閾値変更回路14a、プルアップ回路14b、制御部15、安定化回路16、およびプロセッサ19を少なくとも備える。

0014

操作スイッチSW0は、車両に配設され、ウィンドウを開放するために、乗員によって操作される。操作スイッチSW0としては、例えばラバー接点により構成された二極双投スイッチが用いられる。操作スイッチSW0の接点の一方は接地され、接点の他方はダイオードD1、D2のカソードに接続される。

0015

ダイオードD1のアノードは、プロセッサ19に接続され、ダイオードD2のアノードは、抵抗R1を介して電源DD(例えば12V)に接続されている。

0016

コンパレータCPは、閾値である基準電圧Vrefと操作スイッチSW0の出力信号である入力電圧Vinとを比較する。コンパレータCPの非反転入力端には、基準電圧Vrefが供給される。基準電圧Vrefは、抵抗R2、R3により生成される。すなわち、電源VDDと接地との間に直列接続された抵抗R2、R3の接続点がコンパレータCPの非反転入力端に接続されることで、抵抗R2、R3により分圧された電圧がコンパレータCPの非反転入力端に供給される。基準電圧Vrefは、例えば2Vである。コンパレータの反転入力端には、操作スイッチSW0の操作(オフ又はオン)に従った入力電圧Vinが供給される。操作スイッチSW0がオフの場合、入力電圧Vinは、一端が電源VDDに接続された抵抗R1とダイオードD2の内部抵抗との比で決定されるため、基準電圧Vrefより高い、例えば10V程度の電圧である。一方、操作スイッチSW0がオンの場合、入力電圧Vinは、ダイオードD2のカソードが接地されるため、基準電圧Vrefより低い、例えば0.8V程度の電圧である。

0017

上記構成において、コンパレータCPは、操作スイッチSW0がオフの場合、例えばローレベルの信号を出力し、操作スイッチSW0がオンの場合、ハイレベルの信号を出力する。

0018

コンパレータCPの電源端子間には、電源ノイズ等に対するノイズフィルタのためのキャパシタC1が接続される。

0019

水没検出回路13は、パワーウィンドウ装置1が搭載された車両の水没を検出するための検出回路である。水没検出回路13は、車両の水没を検出する水没検出センサS13を有し、さらに例えばトランジスタQ13、抵抗R13a、R13b、及びキャパシタC13を含んでいる。

0020

水没検出センサS13は、例えば図示せぬ基板上に所定間隔離間して配置された一対のパッドにより構成されており、この一対のパッドが水分によって短絡されることにより、車両の水没を検出する。一対のパッドの一方は接地され、他方のパッドは抵抗素子R13bを介してトランジスタQ13のベースに接続されている。

0021

トランジスタQ13のエミッタは、抵抗R13aを介してベースに接続されるとともに、電源VDDに接続される。さらに、トランジスタQ13のエミッタはキャパシタC13を介して接地されている。トランジスタQ13のコレクタは、抵抗R5を介して制御部15の第1入力端151に接続されるとともに、直接、制御部15の第2入力端152に接続される。

0022

トランジスタQ13は、この図1の例ではPNPトランジスタである。トランジスタQ13は、水没検出センサS13により車両の水没が検出されると、そのエミッタ−コレクタ間が導通し、検出信号として例えば12V程度の電源VDDを制御部15の第2入力端152に供給するとともに、抵抗R5を介して後述するトランジスタQ16に電源を供給する。

0023

さらに、トランジスタQ13のコレクタは、プルアップ回路14bを介してコンパレータCPの出力端に接続される。プルアップ回路14bは、例えば直列接続されたダイオードD14と抵抗R14bとを含み、水没検出回路13により車両の水没が検出された場合、検出信号が出力され、コンパレータCPの出力端を所定の電圧にプルアップする。これにより、車両の水没時、コンパレータCPの出力電圧が所定の電圧に保持される。

0024

コンパレータCPの出力端と非反転入力端との間には、水没時に、基準電圧Vrefを変更するための閾値変更回路14aが接続されている。閾値変更回路14aは、抵抗R14aにより構成される。本実施形態では、閾値変更回路14aの一例として、ヒステリシス回路が示されている。後述するように、抵抗R14aは、水没検出回路13により車両の水没が検出された場合、プルアップ回路14bを介して供給される電圧に基づき、基準電圧Vrefを、第1基準電圧Vref1から第2基準電圧Vref2に変更する。本実施形態において、第2基準電圧Vref2は、第1基準電圧より高い、例えば6V程度の電圧である。

0025

安定化回路16は、トランジスタQ16と抵抗R16とを備える。トランジスタQ16は、この図1の例ではNPNトランジスタである。トランジスタQ16のベースは抵抗R4を介してコンパレータCPの出力端に接続され、コレクタは制御部15の第1入力端に接続され、エミッタは抵抗R16を介してベースに接続されるとともに接地されている。また、トランジスタQ16のベースと接地との間には、ノイズフィルタとしてのキャパシタC2が接続されている。

0026

水没検出回路13により車両の水没が検出されていない場合、水没検出回路13は検出信号を出力していない。したがって、安定化回路16のトランジスタQ16のコレクタはオープン状態となっているため、トランジスタQ16は動作していない。一方、水没検出回路13により水没が検出された場合、水没検出回路13から抵抗R5を介して、トランジスタQ16のコレクタに電源VDD程度の電圧が供給される。この状態において、コンパレータCPによりトランジスタQ16が駆動されると、制御部15の第1入力端151が接地され、制御部15の第1入力端151にローレベルの入力信号が供給される。

0027

制御部15は、例えば論理回路により構成され、コンパレータCPの出力信号と水没検出回路13の検出信号と応じて、ドライブ回路12を制御する。

0028

ドライブ回路12は、モータ11を駆動するための回路であり、例えばリレー回路RLとダイオードD12を含んでいる。リレー回路RLは、スイッチSW1、SW2と、スイッチSW1、SW2をそれぞれ駆動するコイルRL1、RL2を含んでいる。コイルRL1は、電源VDDと制御部15の信号CSDを出力する出力端との間に接続され、コイルRL2は、電源VDDと制御部15の信号CSUを出力する出力端との間に接続されている。

0029

スイッチSW1、SW2の可動接点は、モータ11の一端及び他端にそれぞれ接続されている。各スイッチSW1、SW2の一方の固定接点は電源+Bに接続され、各スイッチSW1、SW2の他方の固定接点は接地されている。ダイオードD12のアノードは電源+Bに接続され、カソードは電源VDDに接続されている。

0030

スイッチSW1、SW2は、通常時において、図1に示すように、可動接点が接地された状態となっている。この状態において、制御部15からローレベルの制御信号CSDが出力された場合、コイルRL1が励磁され、スイッチSW1が切り替わり、スイッチSW1を介してモータ11に電源+Bが供給される。このため、モータ11は、ウィンドウを開放する方向(DN)に駆動される。

0031

また、制御部15からローレベルの制御信号CSUが出力された場合、コイルRL2が励磁され、スイッチSW2が切り替わり、モータ11に電源+Bが供給される。このため、モータ11は、ウィンドウを閉じる方向(UP)に駆動される。尚、本実施形態のパワーウィンドウ装置1は、水没時にウィンドウを確実に開放させるものであるため、制御部15から制御信号CSUが出力される場合については、その詳細な説明を省略する。

0032

また、パワーウィンドウ装置1は、車両の例えば運転席側のウィンドウ、助手席側のウィンドウ、後部席側の各ウィンドウ、その他のウィンドウに対応してそれぞれ設けられ、プロセッサ19は、車両の例えば運転席側のウィンドウ、助手席側のウィンドウ、後部席側の各ウィンドウ、その他のウィンドウを個別に又は同時に制御してもよい。プロセッサ19は、例えば車載用のCPU(Central Processing Unit)等、必要に応じて各種のプロセッサを用いることが可能である。

0033

[2.ウィンドウ開放動作]
図2及び図3用いて、上記構成のパワーウィンドウ装置1のウィンドウ開放動作について説明する。

0034

ここで、制御部15は、例えば第1入力端151に供給される入力信号がローレベルで、第2入力端152に供給される検出信号がハイレベルである場合、出力端から出力される制御信号CSDがローレベルとなり、その他の場合、制御信号CSDは、ハイレベルであるものとする。しかし、制御部15の入力端151、152の論理レベルと、制御信号CSDの論理レベルの関係は、これに限定されるものではなく、水没検出回路13、コンパレータCP、及びトランジスタQ16などの出力レベル論理構成に従って適宜変形することが可能である。

0035

[2−1.通常時]
まず、車両が水没時ではない正常な状態で使用されている場合(通常時)、水没検出回路13の水没検出センサS13のパッド間はオープンであり、当該パッドの相互間の抵抗値は非常に大きくなっている。このため、トランジスタQ13は、非導通状態となっている。

0036

この状態において、操作スイッチSW0が操作されない場合(オフ時)、コンパレータCPの反転入力端には、電源VDDから抵抗R1を介して入力電圧Vinとして例えば10Vが供給され、非反転入力端には、基準電圧Vrefとして電源VDD及び抵抗素子R2、R3により生成された第1基準電圧Vref1、例えば2Vが供給されている(図3時刻t0)。このように、入力電圧Vinが第1基準電圧Vref1よりも大きい場合、コンパレータCPの出力信号はローレベルであり、トランジスタQ16はオフ状態となる。

0037

また、水没検出回路13のトランジスタQ13が非導通状態であるため、トランジスタQ16のコレクタは、オープン状態である。このため、操作スイッチSW0が操作され、コンパレータの出力信号がハイレベルとなったとしても、トランジスタQ16は、動作しない。したがって、制御部15の第1、第2入力端151、152に供給される入力信号は、共にローレベルであり、制御部15から出力される制御信号CSDは、ハイレベルである。よって、ドライブ回路12のコイルRL1は、非励磁状態であり、スイッチSW1の可動接点は、図1に示すように、接地された固定接点に接続されている。その結果、モータ11には電源+Bが供給されず、モータ11は、停止されている。

0038

[2−2.水没時]
一方、車両が水没した場合、図2に示すように、水没検出回路13の水没検出センサS13のパッドが水分によって導通状態となることで、車両の水没が検出される。水没検出センサS13のパッドが導通状態となると、トランジスタQ13のベースが接地電位となるため、トランジスタQ13がオン状態となり、水没検出回路13から出力される検出信号DS13によって、制御部15の第1、第2入力端151、152の入力信号が共にハイレベルとなる。

0039

また、トランジスタQ13がオン状態となると、プルアップ回路14bにより、コンパレータCPの出力端が、接地電位より高く電源VDD(例えば12V)より低い電圧にプルアップされる。さらに、プルアップ回路14bが動作することで、閾値変更回路14aの抵抗R14aによって、閾値電圧Vrefが第1基準電圧Vref1から第2基準電圧Vref2に変更される。第2閾値電圧Vref2は、第1閾値電圧Vref1より高い例えば6V程度の基準電圧である。その結果、コンパレータCPの非反転入力端には、基準電圧Vrefとして第2基準電圧Vref2が供給される(図3の時刻t1)。

0040

ここで、コンパレータCPは、反転増幅回路を構成しているため、基準電圧Vrefが第1基準電圧Vref1から第2基準電圧Vref2に変更される際、例えばノイズ等の影響によりコンパレータCPの出力信号のレベルが不安定となるおそれがある。また、水没検出回路13のトランジスタQ13が導通することにより、トランジスタQ16のコレクタに電源が供給される。このため、コンパレータCPの出力信号のレベルが不安定であると、トランジスタQ16の動作が不安定となる。しかし、本実施形態では、プルアップ回路14bによりコンパレータCPの出力レベルを所定の電圧に保持することにより、トランジスタQ16は、操作スイッチSW0がオンとされるまで、オフ状態を保持することができ、制御部15の第1入力端151はハイレベルに保持される。このため、制御部15の出力端から出力される制御信号CSDは、ハイレベルに保持され、ドライブ回路12のコイルRL1は、非励磁状態であり、スイッチSW1の可動接点は、図1の接地された固定接点に接続されている。従って、モータ11に電源が供給されず、モータ11は、停止されている。

0041

この状態において、図2に示すように、操作スイッチSW0がオンとなるように操作されると、コンパレータCPの反転入力端の入力電圧Vinが、第2基準電圧Vref2よりも十分に小さい電圧、例えば1V程度まで低下する(図3の時刻t2〜t3)。

0042

このように、入力電圧Vinが第2基準電圧Vref2よりも十分に小さい電圧となると、コンパレータCPの出力信号は、ハイレベルとなり、トランジスタQ16がオン状態となる。トランジスタQ16がオン状態となることにより、トランジスタQ16のコレクタが接続された制御部15の第1入力端151はローレベル(接地電位)となり、制御部15の制御信号CSDがローレベルに切り替わる。このため、ドライブ回路12のコイルRL1が励磁され、スイッチSW1の可動接点は、電源+Bが供給される固定接点に接続される。その結果、モータ11に電源+Bが供給され、モータ11が駆動され、ウィンドウが下降し、ウィンドウが開放される。

0043

ここで、水没時、操作スイッチSW0のオン抵抗は、一定であることが理想的である。操作スイッチSW0のオン抵抗が一定であれば、コンパレータCPの反転入力端に入力される入力電圧Vinは、図3破線で示すように、第1基準電圧Vref1よりも十分に小さい電圧(0.8V程度)に保持される。このため、基準電圧Vrefが第1基準電圧Verf1であっても、コンパレータCPの出力レベルをハイレベルに維持でき、トランジスタQ16、制御部15、ドライブ回路12を介してモータ11を駆動でき、ウィンドウを開放することができる。

0044

しかし、現実的には、水没時、操作スイッチSW0の接点部に並列絶縁層(抵抗)が形成される。そのため、操作スイッチSW0に対する操作力が不十分で操作スイッチSW0の接触抵抗(オン時の抵抗)が高い場合、または操作スイッチSW0に対する操作力が十分で操作スイッチSW0の接触抵抗が十分に低くても、操作スイッチSW0の接点の周囲に例えば不純物が付着した場合、接触抵抗及び不純物の抵抗により、操作スイッチSW0の合成抵抗値が上昇する。そのため、コンパレータCPの反転入力端に供給される現実の入力電圧Vinは、図3実線で示すように、徐々に上昇する場合がある(図3の時刻t4)。

0045

このように、入力電圧Vinが徐々に上昇し、コンパレータCPの基準電圧Vrefが第1基準電圧Vref1のままである場合、入力電圧Vinが第1基準電圧Vref1を越えた時点(図3の時刻t5)において、コンパレータCPの出力レベルが反転し、モータ11の駆動が停止され、水没時にウィンドウを十分に開放することができないおそれがある。

0046

そこで、本実施形態では、水没時、閾値変更回路14aによって、コンパレータCPの閾値電圧Vrefが、第1基準電圧Vref1から第2基準電圧Vref2に変更されている。そのため、コンパレータCPの入力電圧Vinが、元の第1基準電圧Vref1を越えて上昇しても、第2基準電圧Vref2は入力電圧Vinよりも十分に高くなるように変更されていることにより、コンパレータCPの出力レベルが反転することを防止できる。その結果、モータ11の駆動をウィンドウの下降方向に維持でき、水没時に確実にウィンドウを開放することができる。

0047

[3.作用効果
図4を用いて、以上説明した本実施形態と比較例とを対比して作用効果を説明する。一例として、比較例に係るパワーウィンドウ装置は、同様にコンパレータを備え、当該コンパレータの入力電圧と閾値とを比較することで、モータの動作を制御しているが、本実施形態に係る閾値変更回路14aを備えていない。上記構成において、車両が水没し(時刻t1)、操作スイッチの操作によって操作スイッチの接点がオンとなり接地することで、コンパレータの入力電圧が0.8V程度まで低下する(時刻t2〜t3)。しかし、動作し続けていると、操作スイッチの接点に抵抗が生じ、コンパレータの入力電圧が上昇する(時刻t4)。さらに、所定の時間が経過し、コンパレータの入力電圧Vinが閾値電圧Vrefを上回ることで、当該コンパレータがオフする懸念がある(時刻t5)。

0048

上記比較例に対して、本実施形態に係るパワーウィンドウ装置1は、水没検出回路13が車両の水没を検出した場合、水没検出回路13の検出信号DS13に基づき、コンパレータCPの閾値電圧Vrefを第1基準電圧Vref1から第2基準電圧Vref2に変更する閾値変更回路14aを備える。そのため、車両の水没時、操作スイッチSW0のオン抵抗の上昇に伴い、コンパレータCPの入力電圧Vinが第1基準電圧Vref1を越えて上昇しても、コンパレータCPの出力レベルが反転することを防止できる。その結果、車両の水没時に、モータ11の駆動を所望のウィンドウの下降方向に維持し、確実にウィンドウを開放することができ、安全性を向上することができる。

0049

通常時において、本実施形態の安定化回路16は、動作しないため、制御部15およびドライブ回路12の動作に影響を与えない。一方、水没時において、安定化回路16は、操作スイッチSW0がオンとされるまでは動作せず、操作スイッチSW0がオンとされるとコンパレータCPの出力信号により動作する。その結果、制御部15によってドライブ回路12およびモータ11が制御され、ウィンドウが開放される。このように、本実施形態では、水没時であっても車両の乗員が操作スイッチSW0をオンするまではウィンドウが開放されることはなく、水没時に車両の乗員が操作スイッチSW0をオンすることによりウィンドウを開放させることができ、水没時において車両の乗員がウィンドウ開放のタイミングを決定することができる。また、安定化回路16は、実質的に単一のトランジスタQ16で構成されるため、パワーウィンドウ装置1の実装面積の増大を抑制できる。

0050

しかも、コンパレータCPは、車両の水没時において基準電圧Vrefが第1基準電圧Vref1から第2基準電圧Vref2に切り替わる際、例えばノイズ等の影響によりコンパレータCPの出力レベルが不安定となるおそれがあるが、プルアップ回路14bによってコンパレータCPの出力レベルが一定電圧にプルアップされ、操作スイッチSW0がオンとされるまで、トランジスタQ16がオンしないように構成されている。従って、車両の乗員が操作スイッチSW0を操作するまで、トランジスタQ16をオフ状態に保持することができる。

0051

ここで、車両が水没した際、ウィンドウを開放するタイミングは水没の状況によって様々であり、車両の乗員の判断により、ウィンドウを開放できる必要がある。本実施形態に係るパワーウィンドウ装置1は、水没時において、乗員が判断したタイミングで操作スイッチSW0を操作することにより、ウィンドウを確実に開放することができる。このため、本実施形態に係るパワーウィンドウ装置1によれば、車両の水没時に、乗員が判断したタイミングで操作スイッチSW0を操作すれば、ウィンドウを確実にオープンすることができ、車両から乗員がより安全に脱出することが可能となる。

0052

(変形例)
本実施形態は、上記パワーウィンドウ装置1に限定されるものではなく、必要に応じて変形可能である。

0053

例えば、第2基準電圧Vref2の電圧値は、一例として6V程度として説明したが、この値に限定されるものではなく、適宜、変形可能である。すなわち、水没時において、操作スイッチSW0が操作された場合において、操作スイッチSW0に対する操作力が不十分な場合、または操作スイッチSW0がオン状態であっても、水没時には、操作スイッチSW0の接触抵抗値が増加する。また、水没検出回路13の水没検出センサS13であるパッドが水分により導通状態となっている場合において、当該パッドに付着した不純物によりパッドの抵抗値が増加する。この場合、トランジスタQ13の出力電流が減少し、第2基準電圧Vref2が低下することが考えられる。このため、これら抵抗値の変化および車両が水没してから乗員が車外に脱出するまでの時間等を考慮して、第2基準電圧Vref2の電圧値を設定することが望ましい。

0054

また、水没時において、基準電圧Vrefを第1基準電圧Vref1よりも高い第2基準電圧Vref2に変更させる場合を一例としたが、トランジスタQ16の導電型PNP型NPN型)及び制御部15の論理に応じて、基準電圧Vrefを第1基準電圧Vref1よりも低い基準電圧に変更することも同様に可能である。

0055

さらに、コンパレータCPに入力される基準電圧Vrefと入力電圧Vinとの電圧値の大小関係は、本実施形態に示した関係に限定されないことは勿論である。

0056

また、本実施形態の図2回路構成の例では、水没後時間が経過するにつれてコンパレータCPの入力電圧が上昇するため、水没時に基準電圧Vrefが大きくなる方向へ変更される。しかしながら、これとは逆に、水没後時間が経過するにつれてコンパレータCPの入力電圧が下降するような回路構成の場合には、水没時に基準電圧Vrefが小さくなる方向へ変更されてもよい。

0057

以上、本実施形態および変形例を一例に挙げ、本発明の説明を行ったが、本発明は上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。例えば、上記実施形態および変形例に開示された内容を組み合わせた構成および動作等についても同様に適用可能であることは勿論である。また、上記実施形態および変形例には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。

0058

1…パワーウィンドウ装置、11…モータ、12…ドライブ回路、13…水没検出回路、14a…閾値変更回路、14b…プルアップ回路、15…制御部、16…安定化回路、CP…コンパレータ、SW0…操作スイッチ、Q13、Q16…トランジスタ、S13…水没検出センサ、R2、R3、R14b…抵抗素子。

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