図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2018年1月11日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

課題

隆起部に対するカバレッジ性に優れた絶縁膜形成方法を提供する。

解決手段

一実施形態に係る絶縁膜を形成する方法は、ベース部と該ベース部から突出するように設けられた隆起部とを有する被加工物を準備する工程と、被加工物上スパッタリングにより絶縁膜を形成する工程と、を含む。絶縁膜を形成する工程では、被加工物がターゲットに対してなす角度を変更しつつ絶縁膜が形成される。

概要

背景

磁気トンネル接合MTJ)素子領域を有する磁気抵抗素子として、MRAM(Magnetroresstive Random Access Memory)の開発が行われている。MTJ素子領域は、第1の磁性層、第2の磁性層、及び、第1の磁性層と第2の磁性層の間に設けられた絶縁層を含む。

このような磁気抵抗素子の製造においては、第1の磁性層、第2の磁性層、及び、絶縁層を含む積層体プラズマエッチングが行われ、MTJ素子領域を含む柱状部が形成される。その後、大気暴露による柱状部の酸化を抑制するために、当該柱状部の表面に絶縁膜が形成される。絶縁膜としては、窒化ケイ素から形成された膜が用いられている。この絶縁膜は、特許文献1に記載されているように、物理蒸着法、即ちスパッタリングにより形成され得る。

概要

隆起部に対するカバレッジ性に優れた絶縁膜の形成方法を提供する。一実施形態に係る絶縁膜を形成する方法は、ベース部と該ベース部から突出するように設けられた隆起部とを有する被加工物を準備する工程と、被加工物上にスパッタリングにより絶縁膜を形成する工程と、を含む。絶縁膜を形成する工程では、被加工物がターゲットに対してなす角度を変更しつつ絶縁膜が形成される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

絶縁膜を形成する方法であって、ベース部と該ベース部から突出するように設けられた隆起部とを有する被加工物を準備する工程と、前記被加工物上スパッタリングにより絶縁膜を形成する工程と、を含み、絶縁膜を形成する前記工程では、前記被加工物がターゲットに対してなす角度を変更しつつ前記絶縁膜が形成される、方法。

請求項2

絶縁膜を形成する前記工程では、前記ターゲットが面する方向に対して前記隆起部が延びる方向がなす角度が0°と30°との間の角度範囲において変更される、請求項1に記載の方法。

請求項3

絶縁膜を形成する前記工程では、前記隆起部が延びる方向に平行な前記被加工物の中心軸線を中心に、前記被加工物が回転される、請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

前記隆起部は、第1の磁性層、第2の磁性層、及び、該第1の磁性層と該第2の磁性層との間に設けられた絶縁層を含む磁気トンネル接合素子領域を有し、且つ、柱形状を有する、請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。

請求項5

前記絶縁膜は窒化膜である、請求項1〜4の何れか一項に記載の方法。

技術分野

0001

本発明の実施形態は、絶縁膜を形成する方法に関するものである。

背景技術

0002

磁気トンネル接合MTJ)素子領域を有する磁気抵抗素子として、MRAM(Magnetroresstive Random Access Memory)の開発が行われている。MTJ素子領域は、第1の磁性層、第2の磁性層、及び、第1の磁性層と第2の磁性層の間に設けられた絶縁層を含む。

0003

このような磁気抵抗素子の製造においては、第1の磁性層、第2の磁性層、及び、絶縁層を含む積層体プラズマエッチングが行われ、MTJ素子領域を含む柱状部が形成される。その後、大気暴露による柱状部の酸化を抑制するために、当該柱状部の表面に絶縁膜が形成される。絶縁膜としては、窒化ケイ素から形成された膜が用いられている。この絶縁膜は、特許文献1に記載されているように、物理蒸着法、即ちスパッタリングにより形成され得る。

先行技術

0004

特開2009−253303号公報

発明が解決しようとする課題

0005

電子デバイスの製造においては、上述したMTJ素子領域を含む柱状部のような隆起部の表面に絶縁膜を形成することがある。絶縁膜は、隆起部の上面のみならず、側面にも十分に形成される必要がある。すなわち、絶縁膜の形成は、カバレッジ性に優れることが求められる。しかしながら、スパッタリングでは、隆起部の主に上面に対して絶縁膜の形成が行われ、側面には十分に絶縁膜が形成されない。

課題を解決するための手段

0006

一態様においては、絶縁膜を形成する方法が提供される。この方法は、ベース部と該ベース部から突出するように設けられた隆起部とを有する被加工物を準備する工程と、被加工物上にスパッタリングにより絶縁膜を形成する工程と、を含む。絶縁膜を形成する工程では、被加工物がターゲットに対してなす角度を変更しつつ絶縁膜が形成される。

0007

被加工物がターゲットに対してなす角度を変更しつつ絶縁膜を形成することにより、ターゲットから放出された物質は隆起部の側面にも到達する。したがって、一態様に係る方法によれば、隆起部に対するカバレッジ性に優れた絶縁膜の形成方法が提供される。

0008

一実施形態の絶縁膜を形成する工程では、ターゲットが面する方向に対して隆起部が延びる方向がなす角度が0°と30°との間の角度範囲において変更され得る。

0009

一実施形態の絶縁膜を形成する工程では、隆起部が延びる方向に平行な被加工物の中心軸線を中心に、被加工物が回転される。この実施形態によれば、隆起部の側面の全領域にターゲットから放出された物質が到達する。したがって、隆起部の側面の全領域上に均一に絶縁膜が形成される。

0010

一実施形態では、隆起部は、第1の磁性層、第2の磁性層、及び、該第1の磁性層と該第2の磁性層との間に設けられた絶縁層を含む磁気トンネル接合素子を有し、且つ、柱形状を有する。一実施形態では、絶縁膜は窒化膜である。例えば、絶縁膜は、窒化ケイ素又は窒化アルミニウムから形成され得る。

発明の効果

0011

以上説明したように、隆起部に対するカバレッジ性に優れた絶縁膜の形成方法が提供される。

図面の簡単な説明

0012

一実施形態に係る絶縁膜を形成する方法を示す流れ図である。
図1に示す方法が適用される被加工物の一例の拡大断面図である。
図1に示す方法の適用前の状態の被加工物の一例の拡大断面図である。
図1に示す方法の実施に用いることが可能な処理装置を概略的に示す図である。
図1に示す方法の実施に用いることが可能な処理装置を概略的に示す図である。
図4に示す処理装置の載置台の断面図である。
図4に示す処理装置の載置台の断面図である。
図1に示す方法の工程ST2においてターゲットに対して被加工物がなす角度を示す図である。
図1に示す方法の工程ST2においてターゲットに対して被加工物がなす角度を示す図である。
図1に示す方法の実施後の被加工物の状態を示す図である。

実施例

0013

以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。

0014

図1は、一実施形態に係る絶縁膜を形成する方法を示す流れ図である。図1に示す方法MTは、被加工物の隆起部の表面に絶縁膜を形成する方法である。この方法MTは、一例においては、磁気抵抗素子の製造において利用され、磁気トンネル接合(MTJ)素子領域を含む柱状部の表面に絶縁膜を形成するために実施される。

0015

方法MTは、工程ST1で開始する。工程ST1では、被加工物の準備が行われる。一実施形態の工程ST1では、被加工物がスパッタリング用の処理装置のチャンバに収容される。図2は、図1に示す方法が適用される被加工物の一例の拡大断面図である。

0016

図2に示す被加工物Wは、例えば円盤形状を有し得る。被加工物Wは、基板100、下部電極層101、下地層102、反強磁性層103、スペーサ層104、第1の磁性層105、絶縁層106、第2の磁性層107、及び、キャップ層108を有する。基板100は、例えば、シリコンから形成された基板である。下部電極層101は、基板100上に設けられている。下部電極層101は、例えばルテニウム(Ru)から形成される。下地層102は、下部電極層101上に設けられている。下地層102は、例えばタンタル(Ta)から形成される。反強磁性層103は、下地層102上に設けられている。反強磁性層103は、例えばコバルト(Co)層と白金(Pt)層が交互に積層された多層構造を有し得る。スペーサ層104は、反強磁性層103上に設けられている。スペーサ層104は例えばルテニウム(Ru)から形成される。

0017

第1の磁性層105は、スペーサ層104上に設けられている。第1の磁性層105は、参照層を構成しており、例えばコバルト(Co)、鉄(Fe)、及び、ホウ素(B)から形成されている。絶縁層106は、バリア層を形成しており、第1の磁性層105上に設けられている。絶縁層106は、例えば酸化マグネシウム又は酸化アルミニウムといった絶縁体から形成されている。第2の磁性層107は、自由層を構成しており、絶縁層106上に設けられている。第2の磁性層107は、例えばコバルト(Co)、鉄(Fe)、及び、ホウ素(B)から形成されている。第1の磁性層105、絶縁層106、及び、第2の磁性層107は、磁気トンネル接合素子領域を構成している。キャップ層108は、第2の磁性層107上に設けられている。キャップ層108は、例えばタンタル(Ta)から形成されている。

0018

被加工物Wは、複数の隆起部PRを有している。複数の隆起部PRは、基板100、即ちベース部の表面から突出しており、柱形状を有している。複数の隆起部PRの各々は、上述した下部電極層101、下地層102、反強磁性層103、スペーサ層104、第1の磁性層105、絶縁層106、第2の磁性層107、及び、キャップ層108から構成されている。図3は、図1に示す方法の適用前の状態の被加工物の一例の拡大断面図である。図3に示す被加工物Wiは、下部電極層101、下地層102、反強磁性層103、スペーサ層104、第1の磁性層105、絶縁層106、第2の磁性層107、及び、キャップ層108を有している。被加工物Wは、複数の隆起部PRを形成するための、被加工物Wiに対するフォトリソグラフィ及びプラズマエッチングにより形成され得る。

0019

上述したように、方法MTの工程ST1では、スパッタリング用の処理装置のチャンバに被加工物Wが収容される。図4は、図1に示す方法の実施に用いることが可能な処理装置を概略的に示す図である。図4に示す処理装置10は、チャンバ本体12及び載置台14を備えている。

0020

チャンバ本体12は、その内部空間をチャンバ12cとして提供している。チャンバ12cは、限定されるものではないが、例えば略球形の空間である。チャンバ本体12は、例えばアルミニウムといった金属から形成されており、接地されている。また、チャンバ本体12の内壁面には、アルマイト膜といった被覆が施されている。一例において、チャンバ本体12は、主部12a及び蓋部12bを含んでいる。蓋部12bは、主部12a上に設けられており、主部12aに対して着脱可能に構成されている。

0021

チャンバ本体12の側壁部には、上述した被加工物Wをチャンバ12cに搬入し、チャンバ12cから搬出するための開口12pが形成されている。この開口12pは、ゲートバルブ12gによって開閉可能となっている。

0022

また、チャンバ本体12には、ガス供給部13が接続されている。ガス供給部13は、チャンバ12cにガスを供給するよう構成されている。ガス供給部13は、ガスソースマスフローコントローラといった流量制御器、及び、開閉弁を有し得る。ガスソースは、窒素ガスソースである。ガス供給部13は、アルゴンガスといった希ガスのソースを更に含んでいてもよい。ガス供給部13のガスソースは、流量制御器及び開閉弁を介してチャンバ12cに接続されている。このガス供給部13は、チャンバ本体12の底部に設けられたガス導入路12iに接続されている。

0023

また、チャンバ本体12には、排気装置15が接続されている。排気装置15は、圧力調整弁、及び、ターボ分子ポンプといった真空ポンプを含み得る。一例において、排気装置15は、チャンバ本体12の底部の中央に形成された排気孔12eに接続されている。

0024

載置台14は、チャンバ12c内に設けられている。チャンバ12cは、第1空間S1及び第2空間S2を含んでいる。第1空間S1及び第2空間S2は、載置台14の後述する第2軸線AX2に対して周方向に並んでいる。一例において、第1空間S1は、載置台14に対して上方(Z方向)にあり、第2空間S2は、載置台14に対して横方向(X方向)にある。

0025

第1空間S1は、成膜用の空間である。一例において、第1空間S1の上方に、ターゲットホルダ16a及びターゲットホルダ16bが設けられている。ターゲットホルダ16a及びターゲットホルダ16bは、蓋部12bに取り付けられている。ターゲットホルダ16a及びターゲットホルダ16bは、導体から形成されており、蓋部12bから電気的に分離(絶縁)されている。ターゲットホルダ16aは、第1空間S1側においてターゲット18aを保持している。ターゲットホルダ16bは、第1空間S1側においてターゲット18bを保持している。ターゲット18aは、例えばシリコンから形成されている。ターゲット18bは、例えばアルミニウムから形成されている。ターゲットホルダ16aには、電源20aが接続されている。また、ターゲットホルダ16bには、電源20bが接続されている。電源20a及び電源20bは、直流電源であってもよく、或いは、高周波電源であってもよい。

0026

一例において、ターゲットホルダ16a及びターゲットホルダ16bは、中心軸線AXCに対して対称に配置されている。中心軸線AXCは、鉛直方向(Z方向)に延びる軸線であり、チャンバ12cの中心軸線である。処理装置10では、ターゲットホルダ16aに保持されたターゲット18a、及び、ターゲットホルダ16bに保持されたターゲット18bも、中心軸線AXCに対して対称に配置される。また、ターゲットホルダ16aは、ターゲット18aが中心軸線AXCに対して傾斜するように当該ターゲット18aを保持し、ターゲットホルダ16bは、ターゲット18bが中心軸線AXCに対して傾斜するように当該ターゲット18bを保持する。

0027

また、処理装置10では、軸体22が蓋部12bを中心軸線AXCに沿って貫通するように設けられている。チャンバ本体12の外側において、軸体22には、回転駆動装置24(例えば、モータ)が接続されている。チャンバ本体12の内側、即ち、第1空間S1において、軸体22にはシャッタ26が結合されている。シャッタ26は、ターゲット18a及びターゲット18bと載置台14との間に介在している。シャッタ26には、ターゲット18a又はターゲット18bを載置台14に対して露出させるための開口26aが形成されている。このシャッタ26の開口26aの中心軸線AXCに対する回転方向の位置が回転駆動装置24によって調整されることにより、ターゲット18a及びターゲット18bのうち一方を選択的に載置台14に対して露出させることができる。また、シャッタ26により、ターゲット18a及びターゲット18bの双方を、載置台14に対して遮蔽することができる。

0028

処理装置10では、第2空間S2の側方において、チャンバ本体12に開口が形成されている。この開口は、窓部材28によって閉じられている。窓部材28は、石英といった誘電体材料から形成されている。また、チャンバ本体12の外部には、窓部材28と対面するようにアンテナ30(コイル)が設けられている。アンテナ30には、整合器34を介して高周波電源32が接続されている。高周波電源32は、ガス供給部13からチャンバ12cに供給されるガスを励起させるために、高周波をアンテナ30に供給する。整合器34は、高周波電源32の出力インピーダンス負荷、即ちチャンバ本体12側のインピーダンスとを整合させるための整合回路を有している。処理装置10では、高周波電源32及びアンテナ30は、誘導結合型プラズマ生成部を構成している。

0029

一例において、処理装置10は、隔壁35を更に備えている。隔壁35は、チャンバ本体12からチャンバ12c内に延びており、第1空間S1と第2空間S2との間に介在している。隔壁35は、ターゲット18a又はターゲット18bから放出された物質が、第2空間S2に侵入することを抑制している。また、隔壁35は、第2空間S2において生成された活性種が第1空間S1に侵入することを抑制している。なお、隔壁35は、例えば第1空間S1及び第2空間S2のそれぞれを適当な容積で区切るよう、チャンバ12c内に適宜設けられ得る。

0030

以下、載置台14について詳細に説明する。図5は、図1に示す方法の実施に用いることが可能な処理装置を概略的に示す図である。図5においては、載置台14が、図4に示す状態から第2軸線AX2中心に回転されて傾斜した状態が示されている。図6及び図7は、図4に示す処理装置の載置台の断面図である。以下、図4図7を参照する。

0031

載置台14は、被加工物Wを保持する機構である。載置台14は、第1軸線AX1に被加工物Wの中心軸線CXが一致するように被加工物Wを保持する。なお、中心軸線CXは、被加工物Wの中心を含み、隆起部PRが延びる方向に平行な軸線である。この載置台14は、第1軸線AX1を中心に被加工物Wを回転させるように構成されている。

0032

載置台14は、第1軸線AX1に直交する上述の第2軸線AX2を中心に回転可能に構成されている。この第2軸線AX2は、鉛直方向(Z方向)に直交する方向(Y方向)に延びている。被加工物Wが第1空間S1に面するように載置台14の第2軸線AX2周りの角度位置が設定されると、被加工物Wに対する成膜を行うことができる。また、被加工物Wが第2空間S2に面するように載置台14の第2軸線AX2周りの角度位置が設定されると、被加工物Wに対するエッチングを行うことができる。

0033

図4及び図5に示すように、載置台14は、第1空間S1に被加工物Wが面した状態で、一定の角度範囲内において第2軸線AX2中心に回転可能である。即ち、載置台14は、第1空間S1に被加工物Wが面している状態で、ターゲット18a又はターゲット18bに対して被加工物Wがなす角度を変更することが可能である。より具体的には、載置台14は、第1空間S1に被加工物Wが面している状態で、ターゲット18aが面する方向TX(又はターゲット18bが面する方向)に対して被加工物Wの中心軸線CXが延びる方向がなす角度を変更することが可能である。

0034

図6及び図7に示すように、載置台14は、保持部40、容器50、及び、一対の軸部60a,60bを有している。保持部40は、被加工物Wを保持するよう構成されている。また、保持部40は、その中心軸線である第1軸線AX1を中心に回転することによって、被加工物Wを回転させるよう構成されている。この保持部40は、静電チャック42、下部電極44、軸部46、及び、絶縁部材45を有している。

0035

静電チャック42は、その上面において被加工物Wを保持するように構成されている。静電チャック42は、略円盤形状を有している。静電チャック42の中心軸線は、第1軸線AX1に一致している。静電チャック42は、絶縁膜の内層として設けられた電極膜を有している。静電チャック42は、電極膜に電圧印加されることにより、静電力を発生する。この静電力により、静電チャック42は、その上に載置された被加工物Wを吸着する。この静電チャック42と被加工物Wとの間には、Heガス、Arガスといった伝熱ガスが供給されるようになっていてもよい。また、静電チャック42内には、被加工物Wを加熱するためのヒータが内蔵されていてもよい。この静電チャック42は、下部電極44上に設けられている。

0036

下部電極44は、略円盤形状を有している。下部電極44の中心軸線は、第1軸線AX1に一致している。一例において、下部電極44は、第1部分44a及び第2部分44bを有している。第1部分44aは、第1軸線AX1に沿って延在する下部電極44の中央側の部分である。第2部分44bは、第1部分44aよりも第1軸線AX1から離れて、即ち、第1部分44aよりも外側で延在する部分である。

0037

第1部分44aの上面及び第2部分44bの上面は連続している。第1部分44aの上面及び第2部分44bの上面によって下部電極44の略平坦な上面が構成されている。この下部電極44の上面の上には、静電チャック42が設けられている。また、第1部分44aは、第2部分44bよりも下方に突出して、円柱状をなしている。即ち、第1部分44aの下面は、第2部分44bの下面よりも下方において延在している。

0038

下部電極44は、アルミニウム、ステンレス鋼といった導体から構成されている。下部電極44は、チャンバ本体12の外部に設けられたバイアス電力供給部90(図4参照)と電気的に接続されている。バイアス電力供給部90は、第1電源90a及び第2電源90bを含んでいる。第1電源90aは、パルス変調された直流電源(変調直流電圧)を発生するよう構成されている。第2電源90bは、バイアス用の高周波を発生するよう構成されている。第1電源90aからの変調直流電圧及び第2電源90bからの高周波は、選択的に下部電極44に供給される。

0039

下部電極44には、流路44fが形成されている。流路44fには冷媒が供給される。冷媒が流路44fに供給されることにより、被加工物Wの温度が調整される。この下部電極44は、絶縁部材45上に設けられている。

0040

絶縁部材45は、石英、アルミナといった絶縁体から構成されている。絶縁部材45は、中央において開口した略円盤形状を有している。一例において、絶縁部材45は、第1部分45a及び第2部分45bを有している。第1部分45aは、絶縁部材45の中央側の部分であり、第2部分45bは、第1部分45aよりも第1軸線AX1から離れて、即ち、第1部分45aよりも外側で延在する部分である。第1部分45aの上面は、第2部分45bの上面よりも下方で延在している。第1部分45aの下面は、第2部分45bの下面よりも下方で延在している。絶縁部材45の第2部分45bの上面は、下部電極44の第2部分44bの下面に接している。一方、絶縁部材45の第1部分45aの上面は、下部電極44の下面から離間している。

0041

軸部46は、略円柱形状を有しており、下部電極44の下面に結合されている。具体的に、軸部46は、下部電極44の第1部分44aの下面に結合されている。軸部46の中心軸線は、第1軸線AX1と一致している。この軸部46に対して回転力が与えられることにより、保持部40は回転する。

0042

このような種々の要素によって構成される保持部40は、容器50と共に載置台14の中空の内部空間を形成している。容器50は、蓋体50a及び本体50bを含んでいる。蓋体50aは、略円盤形状を有している。蓋体50aの中央には、軸部46が通る貫通孔が形成されている。この蓋体50aは、絶縁部材45の第2部分45bの下方において延在しており、当該第2部分45bに対して僅かな間隙を提供している。また、蓋体50aの下面周縁には、本体50bの上端が結合している。本体50bは、下端において閉塞された略円筒形状を有している。

0043

容器50と軸部46との間には、磁性流体シール部52が設けられている。磁性流体シール部52は、内輪部52a及び外輪部52bを有している。内輪部52aは、軸部46と同軸に延在する略円筒形状を有しており、軸部46に対して固定されている。また、内輪部52aの上端は、絶縁部材45の第1部分45aの下面に結合している。この内輪部52aは、軸部46と共に第1軸線AX1中心に回転するようになっている。

0044

外輪部52bは、略円筒形状を有しており、内輪部52aの外側において当該内輪部52aと同軸に設けられている。外輪部52bの上端は、蓋体50aの中央側部分の下面に結合している。これら内輪部52aと外輪部52bとの間には、磁性流体52cが介在している。また、磁性流体52cの下方において、内輪部52aと外輪部52bとの間には、軸受53が設けられている。この磁性流体シール部52は、載置台14の内部空間をチャンバ12cから分離する封止構造を提供している。なお、載置台14の内部空間は大気圧に維持される。

0045

一例において、磁性流体シール部52と軸部46との間に、部材47及び部材48が設けられている。部材47は、軸部46の外周面の一部分、即ち、後述する第3筒状部46dの上側部分の外周面及び下部電極44の第1部分44aの外周面に沿って延在する略円筒形状を有している。また、部材47の上端は、鍔状になっており、下部電極44の第2部分44bの下面に沿って延在している。この部材47は、第3筒状部46dの上側部分の外周面、並びに、下部電極44の第1部分44aの外周面及び第2部分44bの下面に接している。

0046

部材48は、軸部46の外周面、即ち、第3筒状部46dの外周面、及び、部材47の外周面に沿って延在する略円筒形状を有している。部材48の上端は鍔状になっており、絶縁部材45の第1部分45aの上面に沿って延在している。部材48は、第3筒状部46dの外周面、部材47の外周面、絶縁部材45の第1部分45aの上面、及び、磁性流体シール部52の内輪部52aの内周面に接している。この部材48と絶縁部材45の第1部分45aの上面との間には、Oリングといった封止部材49aが介在していてもよい。また、部材48と磁性流体シール部52の内輪部52aの内周面との間には、Oリングといった封止部材49b及び49cが介在していてもよい。かかる構造により、軸部46と磁性流体シール部52の内輪部52aとの間が封止される。

0047

容器50の本体50bには、第2軸線AX2に沿って一対の開口が形成されている。本体50bに形成された一対の開口のそれぞれには、一対の軸部60a,60bの内側端部がそれぞれ嵌め込まれている。一対の軸部60a,60bは略円筒形状を有している。一対の軸部60a,60bの各々の中心軸線は第2軸線AX2と一致している。一対の軸部60a,60bは、チャンバ本体12の外側まで延びている。軸部60aは、チャンバ本体12の外側において、回転駆動装置に結合されている。この回転駆動装置は、載置台14を第2軸線AX2を中心に回転させる動力を発生する。

0048

軸部60bの内孔には、種々の電気系統用の配線、伝熱ガス用の配管、及び、冷媒用の配管が通されている。これらの配線及び配管は、軸部46に接続されている。

0049

軸部46は、柱状部46a、第1筒状部46b、第2筒状部46c、及び、第3筒状部46dを有している。柱状部46aは、略円柱形状を有しており、第1軸線AX1上で延在している。柱状部46aは、静電チャック42の電極膜に電圧を印加するための配線を構成している。柱状部46aは、ロータリーコネクタ54のスリップリングを介して配線61に接続されている。配線61は、載置台14の内部空間から軸部60bの内孔を通って、チャンバ本体12の外部まで延びている。この配線61は、チャンバ本体12の外部においてスイッチを介して電源91(図4参照)に接続されている。

0050

第1筒状部46bは、柱状部46aの外側において当該柱状部46aと同軸に設けられている。第1筒状部46bは、下部電極44に変調直流電圧又は高周波バイアス電力を供給するための配線を構成している。第1筒状部46bは、ロータリーコネクタ54の別のスリップリングを介して配線62に接続されている。配線62は、載置台14の内部空間から軸部60bの内孔を通って、チャンバ本体12の外部まで延びている。この配線62は、チャンバ本体12の外部においてバイアス電力供給部90の第1電源90a及び第2電源90bに接続されている。なお、第2電源90bは、チャンバ本体12の外部に設けられたインピーダンスマッチング用の整合器を介して第1筒状部46bに接続される。

0051

第2筒状部46cは、第1筒状部46bの外側において当該第1筒状部46bと同軸に設けられている。一例において、ロータリーコネクタ54内には軸受55が設けられており。軸受55は第2筒状部46cの外周面に沿って延在している。軸受55は、第2筒状部46cを介して軸部46を支持している。第2筒状部46cには、伝熱ガス供給用のガスラインが形成されている。このガスラインは、スイベルジョイントといった回転継手を介して配管63に接続されている。配管63は、載置台14の内部空間から軸部60bの内孔を通って、チャンバ本体12の外部まで延びている。この配管63は、チャンバ本体12の外部において伝熱ガスのソース92(図4参照)に接続されている。

0052

第3筒状部46dは、第2筒状部46cの外側において当該第2筒状部46cと同軸に設けられている。この第3筒状部46dには、流路44fに冷媒を供給するための供給ライン、及び、流路44fに供給された冷媒を回収するための回収ラインが形成されている。供給ラインは、スイベルジョイントといった回転継手70を介して配管72に接続されている。また、回収ラインは回転継手70を介して配管74に接続されている。配管72及び配管74は、載置台14の内部空間から軸部60bの内孔を通って、チャンバ本体12の外部まで延びている。そして、配管72及び配管74は、チャンバ本体12の外部においてチラーユニット93(図4参照)に接続されている。

0053

図7に示すように、載置台14の内部空間には、回転モータ78が設けられている。回転モータ78は、軸部46を回転させるための動力を発生する。一例において、回転モータ78は、軸部46の側方に設けられている。この回転モータ78は、軸部46に取り付けられたプーリ80に伝導ベルト82を介して連結されている。回転モータ78の回転駆動力が軸部46に伝達されると、保持部40は第1軸線AX1中心に回転する。なお、回転モータ78に電力を供給するための配線は、軸部60bの内孔を通ってチャンバ本体12の外部まで引き出され、チャンバ本体12の外部に設けられたモータ用電源に接続される。

0054

上述したように、載置台14は、大気圧に設定される内部空間を提供しており、当該内部空間には多様な機構を収容するように構成されている。また、載置台14は、その内部空間に収容した機構とチャンバ本体12の外部に設けた電源、ガスソース、チラーユニット等の装置とを接続するための配線又は配管をチャンバ本体12の外部まで引き出すことが可能であるように構成されている。なお、上述した配線及び配管に加えて、チャンバ本体12の外部に設けられたヒータ電源と静電チャック42に設けられたヒータとを接続する配線が、載置台14の内部空間からチャンバ本体12の外部まで軸部60bの内孔を介して引き出されていてもよい。

0055

以下、処理装置10を用いて被加工物Wを処理する場合を例にとって方法MTについて説明する。なお、方法MTの適用対象は、被加工物Wに限定されるものではないことに留意されたい。また、方法MTの実施に用いられる処理装置は、処理装置10に限定されるものではないことに留意されたい。

0056

上述したように、方法MTの工程ST1では、チャンバ12c内に被加工物Wが収容される。そして、載置台14上に被加工物Wが載置され、当該載置台14によって被加工物Wが保持される。

0057

次いで、方法MTでは、工程ST2が実行される。工程ST2では、被加工物W上に絶縁膜が形成される。即ち、隆起部PRの表面上に絶縁膜が形成される。工程ST2において形成される絶縁膜は、窒化膜である。

0058

一実施形態の工程ST2では、ターゲット18aと被加工物Wとの間に開口26aが位置するように、シャッタ26の中心軸線AXC中心の周方向の角度位置が設定される。また、チャンバ12cにガス供給部13から窒素ガスが供給される。また、排気装置15によってチャンバ12cの圧力が減圧される。さらに、電源20aからターゲットホルダ16aに電圧が印加される。これにより、ターゲット18aの周囲においてプラズマが生成され、プラズマ中のイオンがターゲット18aに引き込まれる。ターゲット18aにイオンが衝突すると、ターゲット18aを構成するシリコンが被加工物W上に堆積する。被加工物W上に堆積したシリコンは、窒素の活性種によって窒化される。これにより、被加工物W上に窒化シリコンから形成された絶縁膜が形成される。

0059

別の実施形態の工程ST2では、ターゲット18bと被加工物Wとの間に開口26aが位置するように、シャッタ26の中心軸線AXC中心の周方向の角度位置が設定される。また、チャンバ12cにガス供給部13から窒素ガスが供給される。また、排気装置15によってチャンバ12cの圧力が減圧される。さらに、電源20bからターゲットホルダ16bに電圧が印加される。これにより、ターゲット18bの周囲においてプラズマが生成され、プラズマ中のイオンがターゲット18bに引き込まれる。ターゲット18bにイオンが衝突すると、ターゲット18bを構成するアルミニウムが被加工物W上に堆積する。被加工物W上に堆積したアルミニウムは、窒素の活性種によって窒化される。これにより、被加工物W上に窒化アルミニウムから形成された絶縁膜が形成される。

0060

以下、図8及び図9を参照する。図8及び図9は、方法MTの工程ST2においてターゲットに対して被加工物がなす角度を示す図である。なお、図9においては、被加工物の一部分が拡大されて示されている。図8及び図9に示すように、絶縁膜の形成にターゲット18aが利用される実施形態の工程ST2では、第2軸線AX2中心に載置台14が揺動されることにより、ターゲット18aに対して被加工物Wがなす角度が、絶縁膜の形成中に変更される。具体的には、ターゲット18aが面する方向TXに対して被加工物Wの中心軸線CXが延びる方向がなす角度θが変更される。一実施形態では、角度θは、0°以上30°以下の角度範囲において変更される。なお、方向TXは、ターゲット18aの第1空間S1側の主面又は当該主面に沿う平面の法線方向である。角度θが0°である場合には、方向TXと中心軸線CXが延びる方向は互いに平行且つ逆方向であり、角度θが0°より大きな角度である場合には、中心軸線CXは方向TXに対して交差する方向に延びる。

0061

絶縁膜の形成にターゲット18bが利用される実施形態の工程ST2では、第2軸線AX2中心に載置台14が揺動されることにより、ターゲット18bに対して被加工物Wがなす角度が、絶縁膜の形成中に変更される。具体的には、ターゲット18bが利用される実施形態の工程ST2では、ターゲット18bが面する方向に対して被加工物Wの中心軸線が延びる方向がなす角度は、ターゲット18aが利用される実施形態の工程ST2と同様に、0°以上30°以下の角度範囲において変更される。

0062

また、一実施形態の工程ST2では、載置台14が第1軸線AX1中心に回転されることにより、被加工物Wが中心軸線CX中心に回転される。

0063

図10は、図1に示す方法の実施後の被加工物の状態を示す図である。図10に示すように、工程ST2の実行後には、被加工物Wの表面上に絶縁膜110が形成される。上述したように、工程ST2では、絶縁膜の形成に用いられるターゲットに対して被加工物Wがなす角度が変更されつつ、絶縁膜が形成される。したがって、工程ST2においてターゲットから放出される物質(シリコン又はアルミニウム)は、隆起部PRの上面のみならず当該隆起部PRの側面に到達する。故に、方法MTによれば、隆起部PRに対する絶縁膜のカバレッジ性が向上される。

0064

また、一実施形態の工程ST2によれば、絶縁膜の形成中に被加工物Wが中心軸線CX中心に回転される。したがって、隆起部PRの側面の全領域にターゲットから放出された物質が到達する。故に、隆起部PRの側面の全領域上に均一に絶縁膜が形成される。

0065

以上、種々の実施形態について説明してきたが、上述した実施形態に限定されることなく種々の変形態様を構成可能である。例えば、被加工物が有する隆起部の数は、一以上の任意の個数であり得る。また、処理装置10は、エッチング用の構成、即ち窓部材28、アンテナ30、高周波電源32、整合器34、及び、バイアス電力供給部90を備えていなくてもよい。

0066

10…処理装置、12…チャンバ本体、12c…チャンバ、13…ガス供給部、14…載置台、15…排気装置、16a,16b…ターゲットホルダ、18a,18b…ターゲット、20a,20b…電源、26…シャッタ、W…被加工物、PR…隆起部。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • TDK株式会社の「 リザボア素子及びニューロモルフィック素子」が 公開されました。( 2021/04/01)

    【課題・解決手段】本発明の一態様にかかるリザボア素子は、第1方向に積層され、互いに離間した複数の強磁性層と、前記複数の強磁性層のうち少なくとも一つの強磁性層に面するスピン軌道トルク配線と、前記複数の強... 詳細

  • 凸版印刷株式会社の「 蒸着マスクの製造方法、表示装置の製造方法、および、蒸着マスク中間体」が 公開されました。( 2021/04/01)

    【課題・解決手段】25℃以上100℃以下の温度範囲において、ガラス基板の線膨張係数と、金属板の線膨張係数との差の絶対値が、1.3×10−6/℃以下である金属板およびガラス基板を準備すること、樹脂層を介... 詳細

  • 株式会社明電舎の「 酸化膜形成装置」が 公開されました。( 2021/04/01)

    【課題】CVD法における成膜温度の低減および膜質の向上に貢献する技術を提供する。【解決手段】酸化膜形成装置1において、被成膜基体10を出し入れ自在に収容可能なチャンバ2と、当該チャンバ2内に収容された... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ