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技術 下痢型過敏性腸症候群抑制剤及び食品組成物

出願人 カゴメ株式会社
発明者 福家暢夫
出願日 2016年7月8日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2016-136362
公開日 2018年1月11日 (3年10ヶ月経過) 公開番号 2018-002693
状態 特許登録済
技術分野 動物,微生物物質含有医薬 非環式または炭素環式化合物含有医薬 食品の着色及び栄養改善 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード みきり 労働生産性 一般生活 障害率 割り付け結果 体調管理 目安量 商品パッケージ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年1月11日)のものです。
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図面 (5)

課題

ヒトにおいて下痢過敏性腸症候群を改善する下痢型過敏性腸症候群抑制剤及び食品組成物を提供する。

解決手段

ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する、下痢型過敏性腸症候群抑制剤、及び下痢型過敏性腸症候群抑制用の食品組成物。

概要

背景

過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome、IBS)は、検査を行っても炎症や潰瘍等の明らかな異常が認められないにもかかわらず、腹痛腹部の違和感を伴って便秘下痢が長期間続く疾患である。過敏性腸症候群は、便通の状態により、便秘型、下痢型、交替型、分類不能型に分類される。

下痢型過敏性腸症候群(以下、「下痢型IBS」という場合がある。)は、腹痛及び腹部不快感を伴い、突如として下痢を起こすものである。また、便秘型過敏性腸症候群(以下、「便秘型IBS」という場合がある。)は、腸管けいれんを起こして便が停滞し、便の水分が奪われすぎて排便が困難になるものである。また、交替型過敏性腸症候群(以下、「交替型IBS」という場合がある。)は、便秘と下痢が交互に繰り返されるものである。また、分類不能型は、上記のいずれにもあてはまらないものである。

特に、下痢型IBSでは、突然の便意に襲われることや、度々排便に行かざるを得ないことが、私生活の質や労働生産性を低下させてしまう。

IBS様症状は、一般生活者の10〜15%が有するとされている。しかしながら、通院を必要とする「患者」は少数であり、IBS様症状有訴者の75%は軽症で、通院をしていない。

IBSは生活の質(Quality of Life:QOL、以下、「QOL」という場合がある。)を低下させるものの、生死にかかわる重篤病態ではない。このことから、軽症のIBS又はIBS様症状に対しては、市販薬やサプリメントで症状を緩和するセルフメディケーションを充実させることが望まれている。

このような状況のなか、乳酸菌を始めとするプロバイオティクスは、IBSの原因の一つとして考えられる大腸微弱な炎症に対して有効性示唆する研究報告が多い一方で、コストが低く、また安全性も高いことから、IBS様症状をコントロールするための有効な手段として期待されている。例えば、特許文献1には、ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体又はその発酵物を有効成分とする腸炎抑制剤が記載されている。

概要

ヒトにおいて下痢型過敏性腸症候群を改善する下痢型過敏性腸症候群抑制剤及び食品組成物を提供する。ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する、下痢型過敏性腸症候群抑制剤、及び下痢型過敏性腸症候群抑制用の食品組成物。なし

目的

このことから、軽症のIBS又はIBS様症状に対しては、市販薬やサプリメントで症状を緩和するセルフメディケーションを充実させることが望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する、下痢過敏性腸症候群抑制剤

請求項2

ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体が1日当たり1×1010個以上で投与される、請求項1に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制剤。

請求項3

β−カロテンが1日当たり4mg以上で投与される、請求項1又は2に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制剤。

請求項4

ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体が生菌である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制剤。

請求項5

7週間以上投与するように用いられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制剤。

請求項6

ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する、下痢型過敏性腸症候群抑制用の食品組成物

請求項7

ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体が1日当たり1×1010個以上摂取されるように用いられる、請求項6に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制用の食品組成物。

請求項8

β−カロテンが1日当たり4mg以上摂取されるように用いられる、請求項6又は7に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制用の食品組成物。

請求項9

ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体が生菌である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制用の食品組成物。

請求項10

7週間以上摂取されるように用いられる、請求項6〜9のいずれか一項に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制用の食品組成物。

請求項11

サプリメントである、請求項6〜10のいずれか一項に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制用の食品組成物。

請求項12

機能性表示食品である、請求項6〜11のいずれか一項に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制用の食品組成物。

請求項13

特別用途食品である、請求項6〜11のいずれか一項に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制用の食品組成物。

請求項14

病者用食品である、請求項13に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制用の食品組成物。

請求項15

特定保健用食品である、請求項13に記載の下痢型過敏性腸症候群抑制用の食品組成物。

請求項16

ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する、下痢型過敏性腸症候群抑制用サプリメント。

請求項17

ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する組成物を摂取させる工程を含む、下痢型過敏性腸症候群の抑制方法(ヒトに対する医療行為を除く。)。

技術分野

0001

本発明は、下痢過敏性腸症候群抑制剤及び食品組成物に関する。

背景技術

0002

過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome、IBS)は、検査を行っても炎症や潰瘍等の明らかな異常が認められないにもかかわらず、腹痛腹部の違和感を伴って便秘や下痢が長期間続く疾患である。過敏性腸症候群は、便通の状態により、便秘型、下痢型、交替型、分類不能型に分類される。

0003

下痢型過敏性腸症候群(以下、「下痢型IBS」という場合がある。)は、腹痛及び腹部不快感を伴い、突如として下痢を起こすものである。また、便秘型過敏性腸症候群(以下、「便秘型IBS」という場合がある。)は、腸管けいれんを起こして便が停滞し、便の水分が奪われすぎて排便が困難になるものである。また、交替型過敏性腸症候群(以下、「交替型IBS」という場合がある。)は、便秘と下痢が交互に繰り返されるものである。また、分類不能型は、上記のいずれにもあてはまらないものである。

0004

特に、下痢型IBSでは、突然の便意に襲われることや、度々排便に行かざるを得ないことが、私生活の質や労働生産性を低下させてしまう。

0005

IBS様症状は、一般生活者の10〜15%が有するとされている。しかしながら、通院を必要とする「患者」は少数であり、IBS様症状有訴者の75%は軽症で、通院をしていない。

0006

IBSは生活の質(Quality of Life:QOL、以下、「QOL」という場合がある。)を低下させるものの、生死にかかわる重篤病態ではない。このことから、軽症のIBS又はIBS様症状に対しては、市販薬やサプリメントで症状を緩和するセルフメディケーションを充実させることが望まれている。

0007

このような状況のなか、乳酸菌を始めとするプロバイオティクスは、IBSの原因の一つとして考えられる大腸微弱な炎症に対して有効性示唆する研究報告が多い一方で、コストが低く、また安全性も高いことから、IBS様症状をコントロールするための有効な手段として期待されている。例えば、特許文献1には、ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体又はその発酵物を有効成分とする腸炎抑制剤が記載されている。

先行技術

0008

特開2014−166972号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、特許文献1に記載の腸炎抑制剤は、トリニトロベンゼンスルホン酸投与により大腸炎を誘発させた、大腸炎モデルマウスを用いて効果を検討しているに過ぎない。このため、特許文献1に記載の腸炎抑制剤が、ヒトに有効であるか、更には、複数あるIBSの類型の中でも、下痢型IBSの改善に有効であるか否かは不明であった。そこで、本発明は、ヒトにおいて下痢型IBSを改善する下痢型IBS抑制剤及び食品組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明は以下の態様を含む。
(1)ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する、下痢型IBS抑制剤。
(2)ラクトバチルス ブレビス KB290株の菌体が1日当たり1×1010個以上で投与される、(1)に記載の下痢型IBS抑制剤。
(3)β−カロテンが1日当たり4mg以上で投与される、(1)又は(2)に記載の下痢型IBS抑制剤。
(4)ラクトバチルス ブレビス KB290株の菌体が生菌である、(1)〜(3)のいずれかに記載の下痢型IBS抑制剤。
(5)7週間以上投与するように用いられる、(1)〜(4)のいずれかに記載の下痢型IBS抑制剤。
(6)ラクトバチルス ブレビス KB290株(受託番号 NITE P−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する、下痢型IBS抑制用の食品組成物。
(7)ラクトバチルス ブレビス KB290株の菌体が1日当たり1×1010個以上摂取されるように用いられる、(6)に記載の下痢型IBS抑制用の食品組成物。
(8)β−カロテンが1日当たり4mg以上摂取されるように用いられる、(6)又は(7)に記載の下痢型IBS抑制用の食品組成物。
(9)ラクトバチルス ブレビス KB290株の菌体が生菌である、(6)〜(8)のいずれかに記載の下痢型IBS抑制用の食品組成物。
(10)7週間以上摂取されるように用いられる、(6)〜(9)のいずれかに記載の下痢型IBS抑制用の食品組成物。
(11)サプリメントである、(6)〜(10)のいずれかに記載の下痢型IBS抑制用の食品組成物。
(12)機能性表示食品である、(6)〜(11)のいずれかに記載の下痢型IBS抑制用の食品組成物。
(13)特別用途食品である、(6)〜(11)のいずれかに記載の下痢型IBS抑制用の食品組成物。
(14)病者用食品である、(13)に記載の下痢型IBS抑制用の食品組成物。
(15)特定保健用食品である、(13)に記載の下痢型IBS抑制用の食品組成物。
(16)ラクトバチルス ブレビス KB290株(受託番号 NITE P−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する、下痢型過敏性腸症候群抑制用サプリメント。
(17)ラクトバチルス ブレビス KB290株(受託番号 NITE P−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する組成物を摂取させる工程を含む、下痢型IBSの抑制方法(ヒトに対する医療行為を除く。)。

発明の効果

0011

本発明によれば、ヒトにおいて下痢型IBSを改善する下痢型IBS抑制剤及び食品組成物を提供することができる。

図面の簡単な説明

0012

試験スケジュールを示す図である。
腹痛強度の評価結果の変化量を示すグラフである。
排便頻度の評価結果の変化量を示すグラフである。
(a)は、被験者のうちIBS様症状に起因する欠勤率が0%であった方の割合を示すグラフである。(b)は、被験者のうち、IBS様症状が勤務中の労働生産性の低下に影響した割合が0%であった方の割合を示すグラフである。(c)は、IBS様症状が労働生産性の低下に影響した総合的な割合(総合的な労働生産性の喪失率)が0%であった方の割合を示すグラフである。(d)は、IBS様症状が日常生活への障害となった割合(日常生活への障害率)が0%であった方の割合を示すグラフである。
血清中インターロイキン−10の濃度の変化量を示すグラフである。

0013

[下痢型IBS抑制剤]
1実施形態において、本発明は、ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する、下痢型IBS抑制剤を提供する。

0014

実施例において後述するように、本実施形態の下痢型IBS抑制剤によれば、ヒトにおいて下痢型IBSを抑制することができる。本明細書において、「下痢型IBSを抑制する」とは、「下痢型IBSを改善する」、「下痢型IBSを治療する」等といいかえることもできる。したがって、本実施形態の下痢型IBS抑制剤は、下痢型IBS改善剤、下痢型IBS治療剤等といいかえることもできる。

0015

本明細書において、下痢型IBSとは、通院を必要とする下痢型IBS、及び、通院を必要としないものの下痢型IBSに類似する、より軽度な症状を含む。すなわち、下痢型IBSとは、重度及び軽度の程度の差はあっても、腹痛及び腹部不快感を伴い、突如として下痢を起こす症状を意味する。

0016

また、本明細書において、医薬品等による治療が必要な下痢型IBSの症状、及び医薬品等による治療は必要ではないものの、腹痛及び腹部不快感を伴う下痢の症状を包含して、下痢型IBS様症状という場合がある。

0017

本実施形態の下痢型IBS抑制剤は、医薬品等による治療が必要な下痢型IBS患者だけではなく、医薬品等による治療は必要ではないものの、腹痛及び腹部不快感を伴う下痢(下痢型IBS様症状)で悩んでいる方にも摂取させることができる。

0018

実施例において後述するように、本実施形態の下痢型IBS抑制剤を摂取することにより、腹痛強度を低下させることができる。したがって、本実施形態の下痢型IBS抑制剤は、腹痛強度低下剤であるということもできる。

0019

また、実施例において後述するように、本実施形態の下痢型IBS抑制剤を摂取することにより、排便頻度を低下させることができる。したがって、本実施形態の下痢型IBS抑制剤は、排便頻度低下剤であるということもできる。

0020

また、実施例において後述するように、本実施形態の下痢型IBS抑制剤を摂取することにより、労働生産性を向上させることができる。したがって、本実施形態の下痢型IBS抑制剤は、労働生産性向上剤であるということもできる。

0021

ここで、労働生産性の向上とは、下痢型IBS様症状を原因とした欠勤率を低下させること、下痢型IBS様症状を原因とした勤務中の労働生産性の低下を減少させること等を意味する。

0022

本実施形態の下痢型IBS抑制剤は、ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する組成物が、下痢型IBS様症状の改善の用途に有効であることを見出したことに基づくものである。

0023

(ラクトバチルスブレビスKB290株)
ラクトバチルス ブレビス KB290株(受託番号 NITEP−1537)は、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(千葉県木更津市かずさ足2−5−8)に2013年2月13日に寄託したものである。

0024

本実施形態の下痢型IBS抑制剤において、ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体としては、生菌を用いてもよく、死菌を用いてもよい。また、生菌を用いる場合において、一部死菌が混入していてもよい。また、ラクトバチルス ブレビス KB290株の破砕物抽出物等の菌体の形状が残存していない状態で用いてもよい。

0025

本実施形態の下痢型IBS抑制剤において、ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体は、1日当たり1×1010個以上で投与されることが好ましい。この1日当たりの量を一度に又は数回に分けて投与することができ、そのタイミングとしては、食前、食後、食間のいずれでもよい。

0026

実施例において後述するように、ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体を上記の量含有する下痢型IBS抑制剤を被験者に投与することにより、下痢型IBS症状の改善効果が認められることが確認されている。

0027

下痢型IBS抑制剤において、ラクトバチルスブレビスKB290株を、菌体の形状が残存していない状態で用いる場合においては、1日当たり1×1010個以上の菌体量に相当する量で投与すればよい。

0028

1日当たりのラクトバチルスブレビスKB290株の菌体の投与量の上限は特にないが、1日当たり6×1010個以上投与しても、下痢型IBS症状の改善効果はそれ以上上昇しない傾向にある。したがって、ラクトバチルス ブレビス KB290株の菌体の投与量の上限は、例えば1日当たり6×1010個としてもよいし、1日当たり4×1010個としてもよいし、1日当たり2×1010個としてもよい。

0029

本実施形態で用いられるラクトバチルスブレビスKB290株の菌体は、周知の方法で調製することができる。菌体を得るにあたり、ラクトバチルス ブレビス KB290株を前培養してから用いることが好ましい。前培養は公知の方法で行えばよく、例えば、市販の乳酸菌用培地(de Man、Rogosa、Sharpe培地、Oxoid社製)を、所定の濃度となるように蒸留水に溶解させ、オートクレーブ滅菌した後、ラクトバチルス ブレビス KB290株を植菌して、所定時間前培養する方法が挙げられる。また、本実施形態で用いられるラクトバチルス ブレビス KB290株の菌体は、菌体を乾燥させた粉末としても用いることができる。菌体の乾燥は、菌体を変質させにくいことから、凍結乾燥スプレードライ等で行なうことが好ましい。例えば、ラクトバチルス ブレビス KB290株の菌体を液体培地等に懸濁させ、遠心分離等で濃縮した後、凍結乾燥すること等により菌体粉末を得ることができる。

0030

(β−カロテン)
β−カロテンとしては、特に制限されず、天然の成分であっても、合成されたものであってもよい。β−カロテンを天然の成分として添加する場合、β−カロテンを含むニンジンやその搾汁液藻類等の形態で添加してもよく、それらの原料から抽出・精製したβ−カロテンを添加してもよい。また、β−カロテンが体内で吸収・分解された際に生じるレチノールレチナールレチノイン酸の形態で用いてもよい。

0031

本実施形態の下痢型IBS抑制剤において、β−カロテンは、1日当たり4mg以上、例えば4.3mg以上、例えば4.5mg以上、例えば4.8mg以上投与されることが好ましい。この1日当たりの量を一度に又は数回に分けて投与することができ、そのタイミングとしては、食前、食後、食間のいずれでもよい。

0032

実施例において後述するように、1日当たりβ−カロテンを4mg以上含有する下痢型IBS抑制剤を被験者に投与することにより、下痢型IBS症状の改善効果が認められることが確認されている。

0033

1日当たりのβ−カロテンの投与量の上限は特にないが、1日当たり15mg以上投与しても、下痢型IBS症状の改善効果はそれ以上上昇しない傾向にある。したがって、β−カロテンの投与量の上限は、例えば1日当たり15mgとしてもよいし、1日当たり10mgとしてもよいし、1日当たり6mgとしてもよい。

0034

本実施形態の下痢型IBS抑制剤は、7週間以上、例えば8週間以上、例えば9週間以上、例えば10週間以上、例えば12週間以上投与するように用いられるものであることが好ましい。

0035

実施例において後述するように、本実施形態の下痢型IBS抑制剤を、7週間以上継続的に投与することにより、下痢型IBSの改善効果がより顕著になる傾向にある。

0036

本実施形態の下痢型IBS抑制剤は、ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体、β−カロテン、及び薬学的に許容される担体を含む医薬組成物であってもよい。上記の医薬組成物は、経口投与されることが好ましく、経口的に使用される剤型に製剤化されていることが好ましい。経口的に使用される剤型としては、例えば錠剤カプセル剤エリキシル剤マイクロカプセル剤等が挙げられる。

0037

薬学的に許容される担体としては、例えば、ゼラチンコーンスターチトラガントガムアラビアゴム等の結合剤デンプン結晶性セルロース等の賦形剤アルギン酸等の膨化剤等が挙げられる。

0038

医薬組成物は添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、ステアリン酸カルシウムステアリン酸マグネシウム等の潤滑剤;ショ糖乳糖サッカリンマルチトール等の甘味剤ペパーミントアカモノ油等の香味剤ベンジルアルコールフェノール等の安定剤;リン酸塩酢酸ナトリウム等の緩衝剤安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等の溶解補助剤酸化防止剤防腐剤等が挙げられる。

0039

医薬組成物は、上記の担体及び添加剤を適宜組み合わせて、一般に認められた製薬実施に要求される単位用量形態混和することによって製剤化することができる。医薬組成物は、例えば、1日当たり1回経口投与するように製剤化されていてもよい。

0040

[下痢型IBS抑制用の食品組成物]
1実施形態において、本発明は、ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する、下痢型IBS抑制用の食品組成物を提供する。実施例において後述するように、本実施形態の食品組成物を摂取することにより、ヒトにおいて下痢型IBSを改善することができる。

0041

本実施形態の食品組成物において、ラクトバチルスブレビスKB290株及びβ−カロテンとしては、上述した下痢型IBS抑制剤におけるものと同様のものを使用することができる。

0042

本実施形態の食品組成物において、ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体としては、上述した下痢型IBS抑制剤におけるものと同様であり、生菌を用いてもよく、死菌を用いてもよい。また、生菌を用いる場合において、一部死菌が混入していてもよい。また、ラクトバチルス ブレビス KB290株の破砕物、抽出物等の菌体の形状が残存していない状態で用いてもよい。

0043

本実施形態の食品組成物において、ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体は、1日当たり1×1010個以上摂取されるように用いられることが好ましい。また、ラクトバチルス ブレビス KB290株を、菌体の形状が残存していない状態で用いる場合においては、1日当たり1×1010個以上の菌体量に相当する量摂取されるように用いるとよい。この1日当たりの量を一度に又は数回に分けて摂取することができ、そのタイミングとしては、食前、食後、食間のいずれでもよい。なお、「1日当たり1×1010個以上」とは、食品組成物の形態によって異なるが、表示される1日の摂取目安量や、通常1度で消費する飲みきりタイプの飲料であれば1本当たりに含まれる量を指すものである。

0044

また、1日当たりのラクトバチルスブレビスKB290株菌体の摂取量の上限は上述したものと同様である。

0045

本実施形態の食品組成物において、β−カロテンは、1日当たり4mg以上、例えば4.3mg以上、例えば4.5mg以上、例えば4.8mg以上摂取されるように用いられることが好ましい。この1日当たりの量を一度に又は数回に分けて摂取することができ、そのタイミングとしては、食前、食後、食間のいずれでもよい。なお、「1日当たり4mg以上」とは、食品組成物の形態によって異なるが、表示される1日の摂取目安量や、通常1度で消費する飲みきりタイプの飲料であれば1本当たりに含まれる量を指すものである。また、1日当たりのβ−カロテンの投与量の上限は上述したものと同様である。

0046

本実施形態の食品組成物は、7週間以上、例えば8週間以上、例えば9週間以上、例えば10週間以上、例えば12週間以上摂取されるように用いられるものであることが好ましい。

0047

実施例において後述するように、本実施形態の食品組成物を、7週間以上継続的に摂取することにより、下痢型IBSの改善効果がより顕著になる傾向にある。

0048

本実施形態の食品組成物は、例えば、サプリメントの形態であってもよいし、ヨーグルトの形態であってもよいし、飲料の形態であってもよいし、ゲル状食品の形態であってもよいし、任意の調理済み食品の形態等であってもよい。サプリメントの形状としては、例えば、実施例において使用したカプセル等の形状が挙げられる。

0049

本実施形態の食品組成物は、機能性表示食品であってもよい。「機能性表示食品」とは、科学的根拠を基に商品パッケージに機能性を表示するものとして、消費者届け出られた食品を意味する。当該表示として、例えば、「下痢/くりかえす下痢/ストレスによる下痢や腹痛を抑制する機能性」、「下痢/くりかえす下痢/ストレスによる下痢や腹痛を予防する機能性」、「下痢/くりかえす下痢/ストレスによる下痢や腹痛が気になる人の食生活の改善に役立つ機能性」、「急なお腹の差し込み/お腹の痛みや不快感を抑制する機能性」、「急なお腹の差し込み/お腹の痛みや不快感を予防する機能性」、「急なお腹の差し込み/お腹の痛みや不快感が気になる人の食生活の改善に役立つ機能性」、「急なお腹の切迫感や不調和らげる機能性」、「急なお腹の切迫感や不調を予防する機能性」、「急なお腹の切迫感や不調が気になる人の食生活の改善に役立つ機能性」、「トイレが気になって、仕事や学習に集中できない人の食生活の改善に役立つ機能性」、「通勤通学時の急な差し込みが気になる人の食生活の改善に役立つ機能性」等があげられるが、これらに限定されるわけではない。また、機能性表示のない食品であっても、これら機能性をチラシ、メール、口頭でうたって製造、販売することも考えらえる。実施例において後述するように、本実施形態の食品組成物を摂取することにより、下痢型IBSが改善することが確認されている。

0050

本実施形態の食品組成物は、特別用途食品であってもよい。特別用途食品とは、国の許可を受けて、乳児幼児妊産婦、病者等の発育、健康の保持・回復等に適するという特別の用途について表示する食品を意味する。

0051

本実施形態の食品組成物は、特別用途食品のうちの病者用食品であってもよい。実施例において後述するように、本実施形態の食品組成物は、下痢型IBSの改善効果を有することが確認されている。

0052

本実施形態の食品組成物は、特別用途食品のうちの特定保健用食品であってもよい。特定保健用食品とは、健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、その効果の表示が許可されている食品を意味する。表示されている効果や安全性については国が審査を行い、食品ごとに消費者庁長官により許可される。実施例において後述するように、本実施形態の食品組成物は、下痢型IBSの改善効果を有することが確認されている。

0053

[サプリメント]
1実施形態において、本発明は、ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する、下痢型IBS抑制用サプリメントを提供する。本実施形態のサプリメントを摂取することにより、下痢型IBSを改善することができる。

0054

上記のサプリメントにおいて、ラクトバチルスブレビスKB290株及びβ−カロテンとしては、上述した下痢型IBS抑制用の食品組成物におけるものと同様のものを使用することができる。また、ラクトバチルス ブレビス KB290株及びβ−カロテンの含有量も上述した下痢型IBS抑制用の食品組成物におけるものと同様の含有量でよい。

0055

[下痢型IBSの抑制方法]
1実施形態において、本発明は、ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する組成物を摂取させる工程を含む、下痢型IBSの抑制方法を提供する(ヒトに対する医療行為を除く。)。ここで、医療行為とは、医師(医師の指示を受けた者を含む。)がヒトに対して治療を実施する行為を意味する。

0056

ラクトバチルスブレビスKB290株及びβ−カロテンとしては、上述した下痢型IBS抑制用の食品組成物におけるものと同様のものを使用することができる。また、ラクトバチルス ブレビス KB290株及びβ−カロテンの含有量も上述した下痢型IBS抑制用の食品組成物におけるものと同様の含有量でよい。

0057

実施例において後述するように、ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する組成物を摂取させることにより、下痢型IBSを抑制することができる。

0058

ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを有効成分として含有する組成物を摂取させる期間は、7週間以上、例えば8週間以上、例えば9週間以上、例えば10週間以上、例えば12週間以上であることが好ましい。

0059

[その他の実施形態]
1実施形態において、本発明は、ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンの有効量を、治療を必要とする患者に投与することを含む、下痢型IBSの治療方法を提供する。

0060

1実施形態において、本発明は、下痢型IBSの治療のための組成物であって、ラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンを含有する組成物を提供する。

0061

1実施形態において、本発明は、下痢型IBS抑制剤(下痢型IBS治療薬)を製造するためのラクトバチルスブレビスKB290株(受託番号 NITEP−1537)の菌体及びβ−カロテンの使用を提供する。

0062

次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。

0063

腹痛及び腹部不快感を伴う下痢で悩んでいる方を被験者とし、ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間試験を行った。ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間試験とは、プラセボによるプラセボ効果(思い込み効果)を除去するために、医者にも被験者にも、どちらが薬効のある「被験薬」でどちらが薬効の無い「プラセボ」であるか、わからないようにして試験を進める方法の1つである。なお、二重盲検とは、各被験者割り付けられた治療を、被験者及び試験責任医師だけでなく、試験に従事する研究者等のスタッフも知らないことを意味する。

0064

[実施例のカプセルの製造]
実施例のカプセルを製造した。ラクトバチルスブレビスKB290株の菌体粉末、β−カロテン及び賦形剤をカプセルに封入し、実施例のカプセルを製造した。賦形剤は、デンプン、還元麦芽糖水飴及びステアリン酸カルシウムを含んでいた。また、カプセルの原材料は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及び着色料二酸化チタン)を含んでいた。

0065

実施例のカプセルには、カプセル1個当たり1×1010個のラクトバチルスブレビスKB290株の菌体が含まれていた。また、実施例のカプセルには、カプセル1個当たり4.0〜4.5mgのβ−カロテンが含まれていた。

0066

[比較例のカプセルの製造]
続いて、比較例のカプセルを製造した。実施例で使用したものと同様のカプセルに、賦形剤のみを封入し、比較例のカプセルを製造した。比較例のカプセルに封入した賦形剤は、デンプン及びステアリン酸カルシウムを含んでいた。

0067

[試験の実施]
被験者は44名とした。被験者として選定された44名を、実施例のカプセルを摂取する群と、比較例のカプセルを摂取する群に22名ずつ割り付けた。また、被験者からは、試験責任医師により医薬品等による治療が必要と判断された方(患者)を除外した。試験責任医師及び研究者への割り付け結果試験カプセルひも付けの開示は、全てのデータが出揃った後に行った。

0068

被験者の選定及び体調管理のために、問診生理学的検査、生化学的検査、血液学的検査及び尿検査を行った。

0069

続いて、実施例及び比較例のカプセルを用いて試験を行った。図1は、試験スケジュールを示す図である。図1に示すように、1週間のスクリーニング期間において被験者を選定した。その後、3週間、摂取前観察期間を設けた。その後、試験開始後週目から16週目までの12週間、被験者に実施例又は比較例のカプセルを摂取させた。その後、試験開始後16週目から20週目までの4週間、摂取後観察期間を設けた。

0070

カプセルの摂取は、各被験者に割り付けられた実施例又は比較例のカプセルを、毎日1カプセル摂取させた。また、忘れずに摂取してもらうため、摂取するタイミングは1日1回、起床から朝食までの間とした。起床から朝食までの間に摂取できなかった場合には、その日のうちに摂取すればよいこととした。また、カプセルは、アルミパウチに入れ、口を閉めた状態で保存してもらった。また、被験者には日誌記入させた。

0071

[試験の評価]
カプセルの摂取による効果を以下の評価項目につき評価した。

0072

便性状の評価)
便性状の評価をアンケートにより行った。被験者の便性状を、Bristol stool scaleに基づいた、1(兎糞便)、2(塊便)、3(やや硬い便)、4(普通便)、5(軟便)、6(泥状便)、7(水様便)の7ポイントスコアで排便ごとに被験者が記録した。

0073

(腹痛強度の評価)
腹痛強度の評価をアンケートにより行った。被験者自身が「この24時間で最も痛かった腹痛の強さ」をLickert scaleに基づいた、0〜10の11ポイントのスコアで毎日評価し、記録した。

0074

(その他のIBS様症状の評価)
その他のIBS様症状の評価をアンケートにより行った。具体的には、被験者自身が、排便の切迫感、お腹の不快感、お腹の張り、残便感、排便時のいきみ、おなら、及び腹鳴りを1〜5の5ポイントのスコアで毎日評価し記録した。

0075

(労働生産性及び日常生活への障害の評価)
労働生産性及び日常生活への障害の評価をアンケートにより行った。具体的には、被験者自身が、IBS様症状によって仕事を何時間休んだか、IBS様症状がどの程度仕事の生産性に影響したか等を1週間ごとに記録した。アンケートは、既存のWPAI日本語版[仕事の生産性及び活動障害に関する質問票:健康全般V2.2(WPAI:GH)] を改変して使用した。すなわち、「健康上の問題」との記載を「腹部症状」に変更し、また「身体および精神的な問題や症状」を「下痢、腹痛、お腹の不快感、お腹の張り、排便の切迫感、残便感、排便時のいきみ、おならや腹鳴りなど」に変更した。

0076

(生活の質(QOL)の評価)
QOLの評価をアンケートにより行った。具体的には、QOLの評価に汎用されている様式であるSF−8(商標)(インターネット<URL:https://www.sf-36.jp/qol/sf8.html>を参照。)を用いて、被験者にアンケートを行った。

0077

(血清中の炎症マーカーの評価)
大腸の炎症を反映しているとされる、血清中の炎症マーカーを評価した。摂取期間開始時、摂取期間終了時、摂取後観察期間終了時に被験者から採取した血液から血清を調製し、血清中の炎症性サイトカインである、インターロイキン−1β(以下、「IL−1β」という場合がある。)及びインターロイキン−12(以下、「IL−12」という場合がある。)、並びに抑制性サイトカインであるインターロイキン−10(以下、「IL−10」という場合がある。)の濃度を測定した。

0078

IL−1βの測定には、市販のキット(Human IL−1β/IL−1F2 Quantikine HSELISAKit、R&Dシステムズ社)を使用した。また、IL−12の測定には、市販のキット(Human IL−12 p70 Quantikine ELISA Kit、R&Dシステムズ社)を使用した。また、IL−10の測定には、市販のキット(Human IL−10 Ultrasensitive ELISA Kit、サーモフィッシャーサイエンティフィック社)を使用した。

0079

統計学解析
被験者のうち、カプセルの摂取率及び日誌の記入率がいずれも80%以上の方を解析対象者とした。実施例のカプセルを摂取した群及び比較例のカプセルを摂取した群の評価結果の各時点における差は、スチューデントt検定により解析した。

0080

[試験の結果]
実施例のカプセルを摂取する群に割り付けられた22名のうち、2名が転居のため脱落した。よって、試験は実施例のカプセルを摂取した群20名、比較例のカプセルを摂取した群22名で終了した。表1に、試験結果を示す。有効性は、効果が認められたものを「○」とし、効果が認められなかったものを「×」として評価した。その結果、腹痛強度、排便頻度、労働生産性及び日常生活への障害、及び炎症マーカーで有意な効果が認められた。

0081

0082

(腹痛強度について)
図2は、腹痛強度の評価結果の変化量を示すグラフである。図中、白丸は比較例のカプセルを摂取した群の平均値を、黒丸は実施例のカプセルを摂取した群の平均値を表す。エラーバー標準偏差を表す。「§」の記号危険率10%未満で有意差があることを示し、「*」の記号は危険率5%未満で有意差があることを示す。図2に示すように、実施例のカプセルを摂取した群では、腹痛強度のスコアが顕著に低下することが明らかとなった。特に、実施例のカプセルの摂取を開始してから約7週間以降において、有意差が認められた。

0083

(排便頻度について)
図3は、排便頻度の評価結果の変化量を示すグラフである。図中、白丸は比較例のカプセルを摂取した群の平均値を、黒丸は実施例のカプセルを摂取した群の平均値を表す。エラーバーは標準偏差を表す。「§」の記号は危険率10%未満で有意差があることを示し、「*」の記号は危険率5%未満で有意差があることを示す。図3に示すように、実施例のカプセルを摂取した群では、排便頻度が顕著に減少することが明らかとなった。

0084

特に、摂取後観察期間において有意差が認められる結果となった。これは、IBS様症状に対しては、プラセボ(比較例)のカプセルの摂取にプラセボ効果があるため、カプセルの摂取期間においては、実施例と比較例との間で有意差が認められなかったものの、摂取後観察期間に入ったことにより、プラセボ効果がなくなり、実施例のカプセルを摂取したことによる効果がより明確になり、有意差が認められたものと考えられる。

0085

(労働生産性及び日常生活への障害について)
図4(a)は、被験者のうち欠勤率が0%であった方の割合を示すグラフである。ここで、欠勤率が0%であった方とは、お腹の症状が原因で欠勤したか否かを被検者にアンケートした結果、お腹の症状を原因とする欠勤をしなかったと回答した方の割合である。

0086

また、図4(b)は、被験者のうち、IBS様症状が勤務中の労働生産性の低下に影響した割合が0%であった方の割合を示すグラフである。ここで、IBS様症状が勤務中の労働生産性の低下に影響した割合が0%であった方とは、仕事中にお腹の症状がどれくらい生産性に影響を及ぼしたかを被験者にアンケートした結果、お腹の症状は仕事に影響を及ぼさなかったと回答した方の割合である。

0087

また、図4(c)は、IBS様症状が労働生産性の低下に影響した総合的な割合(総合的な労働生産性の喪失率)が0%であった方の割合を示すグラフである。ここで、総合的な労働生産性の喪失率が0%であった方とは、上述した、欠勤率が0%であり、且つIBS様症状が勤務中の労働生産性の低下に影響した割合が0%であった方の割合である。

0088

また、図4(d)は、IBS様症状が日常生活への障害となった割合(日常生活への障害率)が0%であった方の割合を示すグラフである。ここで、日常生活への障害率が0%であった方とは、仕事以外の日常の諸活動にお腹の症状がどれくらい影響を及ぼしたかを被験者にアンケートした結果、お腹の症状は日常の諸活動に影響を及ぼさなかったと回答した方の割合である。

0089

図4(a)〜(d)において、白棒は比較例のカプセルを摂取した群の平均値を、黒棒は実施例のカプセルを摂取した群の平均値を表す。エラーバーは標準偏差を表す。「§」の記号は危険率10%未満で有意差があることを示し、「*」の記号は危険率5%未満で有意差があることを示す。

0090

その結果、図4(a)〜(d)に示すように、実施例のカプセルを摂取した群では、労働生産性及び日常生活への障害に対して有意な改善効果が認められることが明らかとなった。

0091

(炎症マーカーについて)
被験者の血清中の炎症マーカーを評価した結果、抑制性サイトカインであるIL−10について、実施例及び比較例のカプセルを摂取した群間で有意な差が認められた。

0092

図5は、血清中のIL−10の濃度の変化量を示すグラフである。図中、白丸は比較例のカプセルを摂取した群の平均値を、黒丸は実施例のカプセルを摂取した群の平均値を表す。エラーバーは標準偏差を表す。「*」の記号は危険率5%未満で有意差があることを示す。その結果、図5に示すように、実施例のカプセルを摂取した群では、IL−10の濃度が有意に上昇したことが明らかとなった。

実施例

0093

この結果は、実施例のカプセルを摂取することにより、下痢型IBS様症状のうちの腹痛の強度が低下するメカニズムとして、IL−10による抗炎症作用関与している可能性を示すものである。

0094

本発明によれば、ヒトにおいて下痢型IBSを改善する下痢型IBS抑制剤及び食品組成物を提供することができる。

0095

NITEP−1537

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