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技術 吸収性物品の製造装置、製造方法および吸収性物品

出願人 王子ホールディングス株式会社
発明者 杉山勝彦
出願日 2016年6月30日 (4年10ヶ月経過) 出願番号 2016-130522
公開日 2018年1月11日 (3年4ヶ月経過) 公開番号 2018-000459
状態 特許登録済
技術分野 吸収性物品とその支持具
主要キーワード 圧搾部分 凹部形成領域 斜め格子状 略直線形状 非接合状態 液体漏れ 凸部側 左右両端縁
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2018年1月11日)のものです。
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図面 (14)

課題

吸収体圧搾するときに、吸収性本体上に積層されたシート部分破れることを抑制する。

解決手段

外周面30Eから外方に突出する凸部31を有する回転部材30を備え、回転部材30の回転軸X30に直交する断面において、凸部31は、第1側面部311Sと、第1側面部311Sより回転部材30の回転方向Bと反対側に位置する第2側面部312Sと、を備え、外周面30Eと第1側面部311Sとの第1交点321Pを通る法線341NLと、第1交点321Pとは反対側にある第1側面部311Sの端点から外周面30Eに下ろした垂線351NLと、の距離L1は、外周面30Eと第2側面部312Sとの第2交点322Pを通る法線342NLと、第2交点322Pとは反対側にある第2側面部312Sの端点から外周面に下ろした垂線352NLと、の距離L2より長い。

概要

背景

従来、排出された体液(以下、単に「液体」とも言う)を吸収体誘導して吸収させる使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」とも言う)等の吸収性物品が広く知られている。吸収体は、主にパルプ高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer、以下「SAP」とも言う)とからなる吸収性本体を、ティシュや不織布等の被覆部材によって包んだものである。排出された体液は、吸収体全体を使用して効率よく吸収させることが求められる。

そこで、例えば、特許文献1には、ロールで吸収体を圧搾することによって凹部を形成し、その凹部において液体を広く拡散させることにより、効率の良い液体吸収を図った吸収性物品の製造装置が開示されている。

概要

吸収体を圧搾するときに、吸収性本体上に積層されたシート部分破れることを抑制する。外周面30Eから外方に突出する凸部31を有する回転部材30を備え、回転部材30の回転軸X30に直交する断面において、凸部31は、第1側面部311Sと、第1側面部311Sより回転部材30の回転方向Bと反対側に位置する第2側面部312Sと、を備え、外周面30Eと第1側面部311Sとの第1交点321Pを通る法線341NLと、第1交点321Pとは反対側にある第1側面部311Sの端点から外周面30Eに下ろした垂線351NLと、の距離L1は、外周面30Eと第2側面部312Sとの第2交点322Pを通る法線342NLと、第2交点322Pとは反対側にある第2側面部312Sの端点から外周面に下ろした垂線352NLと、の距離L2より長い。

目的

本発明の目的は、吸収体を圧搾するときに、吸収性本体上に積層されたシート部分が破れることを抑制するための技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

吸収体を備えた吸収性物品を製造する製造装置であって、前記製造装置は、外周面から外方に突出する凸部を有し前記凸部で前記吸収体を圧搾して前記吸収体に凹部を形成するように構成された回転部材を備え、前記回転部材の回転軸に直交する断面において、前記凸部は、第1側面部と、前記第1側面部より前記回転部材の回転方向と反対側に位置する第2側面部と、を備え、前記外周面に対する法線であって前記外周面と前記第1側面部との第1交点を通る法線と、前記第1交点とは反対側にある前記第1側面部の端点から前記外周面に下ろした垂線と、の距離は、前記外周面に対する法線であって前記外周面と前記第2側面部との第2交点を通る法線と、前記第2交点とは反対側にある前記第2側面部の端点から前記外周面に下ろした垂線と、の距離より長いことを特徴とする製造装置。

請求項2

吸収体を備えた吸収性物品を製造する製造装置であって、前記製造装置は、外周面から外方に突出する凸部を有し前記凸部で前記吸収体を圧搾して前記吸収体に凹部を形成するように構成された回転部材を備え、前記回転部材の回転軸に直交する断面において、前記凸部は、第1側面部と、前記第1側面部より前記回転部材の回転方向と反対側に位置する第2側面部と、を備え、前記外周面に対する法線であって前記外周面と前記第1側面部との第1交点を通る法線と、前記第1側面部と、で成す角度は、前記外周面に対する法線であって前記外周面と前記第2側面部との第2交点を通る法線と、前記第2側面部と、で成す角度より大きいことを特徴とする製造装置。

請求項3

吸収体を備えた吸収性物品を製造する製造装置であって、前記製造装置は、外周面から外方に突出する凸部を有し前記凸部で前記吸収体を圧搾して前記吸収体に凹部を形成するように構成された回転部材を備え、前記回転部材の回転軸に直交する断面において、前記凸部は、第1側面部と、前記第1側面部より前記回転部材の回転方向と反対側に位置する第2側面部と、を備え、前記吸収体に対して、前記第2側面部によって圧搾される体積は、前記第1側面部によって圧搾される体積よりも少ないことを特徴とする製造装置。

請求項4

前記回転部材の回転軸に直交する断面において、前記凸部は、前記第1側面部と前記第2側面部との間を接続する頂面部をさらに備え、前記第1側面部と前記頂面部とで成す角部分は、鈍角を成しているか、または、面取りが施されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の製造装置。

請求項5

前記凸部は、前記回転部材の回転に伴って、前記第1側面部、前記頂面部、および前記第2側面部に対応する形状が順に前記吸収体に形成されるように構成され、前記回転部材の回転軸に直交する断面において、前記第1交点を通り前記第1側面部に接する第1直線と、前記第1側面部と前記頂面部との第3交点を通り前記頂面部に接する第2直線と、で成す角のうち前記凸部側の第1角度が鈍角であり、前記第1角度が、前記第2交点を通り前記第2側面部に接する第3直線と、前記頂面部と前記第2側面部との第4交点を通り前記頂面部に接する第4直線と、で成す角のうち前記凸部側の第2角度より大きいことを特徴とする請求項4に記載の製造装置。

請求項6

前記凸部は、第1方向に沿って延びる第1凸部と、前記第1凸部に対して交差状態で、前記第1方向と異なる第2方向に沿って延びる第2凸部と、を含み、前記回転部材は、前記第1凸部で前記吸収体を圧搾して前記吸収体に第1凹部を形成し、前記第2凸部で前記吸収体を圧搾して前記吸収体に第2凹部を形成するように構成されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の製造装置。

請求項7

前記第1角度は約100度〜約150度であり、前記第2角度は約90度〜約135度であることを特徴とする請求項5に記載の製造装置。

請求項8

前記頂面部は突出部をさらに備えることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の製造装置。

請求項9

前記凸部は、曲面を含むことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の製造装置。

請求項10

外周面から外方に突出し前記凸部に対応する形状を有する挟搾用の凸部を備え、前記回転部材と共に回転することによって、前記凸部と前記挟搾用の凸部とで前記吸収体を挟搾するように構成された第2回転部材をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の製造装置。

請求項11

請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の製造装置を用いて製造された吸収性物品であって、前記凹部は、2つの側部と、前記2つの側部で挟まれた底部と、を有し、前記吸収体の前後方向における前記凹部の断面において、前記2つの側部の断面積が異なることを特徴とする吸収性物品。

請求項12

請求項8に記載の製造装置を用いて製造された吸収性物品であって、前記凹部は、2つの側部と、前記2つの側部で挟まれた底部と、を有し、前記吸収体の前後方向における前記凹部の断面において、前記2つの側部の断面積が異なり、前記底部には、前記突出部に対応する窪み部が設けられることを特徴とする吸収性物品。

請求項13

吸収体を備えた吸収性物品の製造方法であって、外周面から外方に突出する凸部を有する回転部材の回転に伴って、前記凸部に対応する形状が前記吸収体に形成されるように、前記吸収体を圧搾するステップであって、前記回転部材の回転軸に直交する断面において、前記凸部は、第1側面部と、前記第1側面部より前記回転部材の回転方向と反対側に位置する第2側面部と、を備える、圧搾するステップと、前記吸収体に対して、前記第2側面部によって圧搾される体積が、前記第1側面部によって圧搾される体積よりも少なくなるように前記吸収体に凹部を形成するステップとを含むことを特徴とする製造方法。

技術分野

0001

本発明は、液透過性トップシートと、液不透過性バックシートと、これらの間に配置される吸収体とを有する吸収性物品を製造する技術に関する。

背景技術

0002

従来、排出された体液(以下、単に「液体」とも言う)を吸収体に誘導して吸収させる使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」とも言う)等の吸収性物品が広く知られている。吸収体は、主にパルプ高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer、以下「SAP」とも言う)とからなる吸収性本体を、ティシュや不織布等の被覆部材によって包んだものである。排出された体液は、吸収体全体を使用して効率よく吸収させることが求められる。

0003

そこで、例えば、特許文献1には、ロールで吸収体を圧搾することによって凹部を形成し、その凹部において液体を広く拡散させることにより、効率の良い液体吸収を図った吸収性物品の製造装置が開示されている。

先行技術

0004

特開2015−112268号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、特許文献1に記載の製造装置では、ロールの凸部で吸収体を圧搾するときに、吸収性本体上に積層されたシート部分、すなわち、上記被覆部材やトップシート等が破れてしまうおそれがあった。これは、例えば、ロールの凸部の突出した部分が、吸収性本体を構成するSAPを押圧することによって、そのSAPとロールの凸部とで挟まれた当該シート部分に強い負荷が掛かることに依るものである。そのため、ロールの凸部の形状には改良の余地がある。

0006

本発明の目的は、吸収体を圧搾するときに、吸収性本体上に積層されたシート部分が破れることを抑制するための技術を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明による製造装置は、吸収体を備えた吸収性物品を製造する製造装置であって、製造装置は、外周面から外方に突出する凸部を有し凸部で吸収体を圧搾して吸収体に凹部を形成するように構成された回転部材を備え、回転部材の回転軸に直交する断面において、凸部は、第1側面部と、第1側面部より回転部材の回転方向と反対側に位置する第2側面部と、を備え、外周面に対する法線であって外周面と第1側面部との第1交点を通る法線と、第1交点とは反対側にある第1側面部の端点から外周面に下ろした垂線と、の距離は、外周面に対する法線であって外周面と第2側面部との第2交点を通る法線と、第2交点とは反対側にある第2側面部の端点から外周面に下ろした垂線と、の距離より長いことを特徴とするものである。

0008

また、本発明による製造装置は、吸収体を備えた吸収性物品を製造する製造装置であって、製造装置は、外周面から外方に突出する凸部を有し凸部で吸収体を圧搾して吸収体に凹部を形成するように構成された回転部材を備え、回転部材の回転軸に直交する断面において、凸部は、第1側面部と、第1側面部より回転部材の回転方向と反対側に位置する第2側面部と、を備え、外周面に対する法線であって外周面と第1側面部との第1交点を通る法線と、第1側面部と、で成す角度は、外周面に対する法線であって外周面と第2側面部との第2交点を通る法線と、第2側面部と、で成す角度より大きいことを特徴とするものである。

0009

さらに、本発明による製造装置は、吸収体を備えた吸収性物品を製造する製造装置であって、製造装置は、外周面から外方に突出する凸部を有し凸部で吸収体を圧搾して吸収体に凹部を形成するように構成された回転部材を備え、回転部材の回転軸に直交する断面において、凸部は、第1側面部と、第1側面部より回転部材の回転方向と反対側に位置する第2側面部と、を備え、吸収体に対して、第2側面部によって圧搾される体積は、第1側面部によって圧搾される体積よりも少ないことを特徴とするものである。

0010

本発明による吸収性物品は、本発明による製造装置を用いて製造された吸収性物品であって、凹部は、2つの側部と、2つの側部で挟まれた底部と、を有し、吸収体の前後方向における凹部の断面において、2つの側部の断面積が異なることを特徴とするものである。

0011

本発明による製造方法は、吸収体を備えた吸収性物品の製造方法であって、外周面から外方に突出する凸部を有する回転部材の回転に伴って、凸部に対応する形状が吸収体に形成されるように、吸収体を圧搾するステップであって、回転部材の回転軸に直交する断面において、凸部は、第1側面部と、第1側面部より回転部材の回転方向と反対側に位置する第2側面部と、を備える、圧搾するステップと、吸収体に対して、第2側面部によって圧搾される体積が、第1側面部によって圧搾される体積よりも少なくなるように吸収体に凹部を形成するステップと、を含むことを特徴とするものである。

発明の効果

0012

本発明によれば、吸収体を圧搾するときに、吸収性本体上に積層されたシート部分が破れることを抑制することが可能となる。

図面の簡単な説明

0013

本発明の一実施形態に係るおむつの一例の外観において、正面側から見た斜視図である。
図1に示すおむつの分解斜視図である。
本発明の一実施形態に係る、伸張状態のおむつをトップシート側から見た模式的な平面図である。
本発明の一実施形態に係る製造装置の斜視図であり、2つのロールで吸収体を挟搾している様子について説明するための図である。
2つのロールで吸収体を挟搾しているときの断面図であり、(a)はMD方向における断面図、(b)はCD方向における断面図である。
図5(a)における円VI部分の断面形状を拡大した模式図であって、凸部の細部について説明するための図である。
ロールで吸収体を圧搾しているときのMD方向における断面図であり、(a)は圧搾前、(b)は圧搾開始時、(c)は凸部が凹部を形成したとき、(d)は凹部形成後に凸部が凹部から離れ始めたとき、(e)は凸部が凹部から完全に離れたとき、の様子をそれぞれ表す。
本発明の別の実施形態に係る、2つのロールで吸収体およびトップシートを挟搾している様子について説明するためのMD方向の模式的な断面図である。
図3に示す吸収体部分をトップシート側から見た模式的な平面図であり、吸収体に形成された凹部について説明するための図である。
図9における模式的な断面図であり、(a)はXa−Xa方向断面図、(b)はXb−Xb方向断面図である。
凸部の断面形状の一例を示す図であり、(a)は頂面部に突出部を設けた凸部の例、(b)は曲面で構成された凸部の例である。
本発明の変形例に係る、凹部の模式的な断面図であり、図9におけるXb−Xb方向断面図である。
本発明の変形例に係る、2つのロールで吸収体を挟搾しているときの断面図であり、図5(a)のMD方向における断面図である。

実施例

0014

本発明の実施形態について、図1から図13を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明は本実施形態の態様に限定されるものではない。

0015

なお、本明細書および特許請求の範囲の記載において、「凹部」とは、エンボス加工により吸収体を圧縮することで形成される溝を指すものとして参照される。吸収体のうち凹部が形成されている部位は、それ以外の部位と比較して高い密度となっている。

0016

また、本明細書の記載において、MD方向は吸収体の製造工程における吸収体の搬送方向を表し、CD方向は当該MD方向に直交する方向を表す。

0017

本実施形態に係る製造装置は、外周面から外方に突出する凸部を有するロールを備え、ロールの回転軸に直交する断面において、その凸部は、第1側面部と、第1側面部よりロールの回転方向と反対側に位置する第2側面部と、を備えるように構成される。加えて、本実施形態に係る製造装置の一例では、吸収体に対して、第2側面部によって圧搾される体積が、第1側面部によって圧搾される体積よりも少なくなるように構成される。この構成により、ロールの凸部の突出部分によって吸収体を圧搾する際に、吸収性本体上に積層されたシート部分が破れるといった製品不良が抑えられる結果、おむつ製造における歩留まりを向上させることが可能となっている。

0018

<おむつの概要
図1に本発明の一実施形態に係るおむつの一例の外観において、正面側から見た斜視図を示す。本実施形態に係るおむつ10は、展開型の使い捨ておむつであり、前身頃領域10Fと、後身頃領域10Rと、これら前身頃領域10Fおよび後身頃領域10Rをつなぐ股下領域10Cとを有する。また、着用時に前身頃領域10Fと後身頃領域10Rとで着用者ウエストの部分を取り囲むウエスト周り開口部10Wが形成されている。同様に、前身頃領域10Fおよび後身頃領域10Rの下端部と股下領域10Cとで着用者の両脚太股部分を取り囲む左右一対脚周り開口部10Lが形成されている。

0019

着用時に前身頃領域10Fは、着用者の腹側に位置し、後身頃領域10Rは着用者の背側に位置する。そして、着用時に股下領域10Cは、着用者の股下を覆い、左右一対の脚周り開口部10Lに、着用者の脚がそれぞれ通された形となる。したがって、脚周り開口部10Lは、着用者の両脚の付け根から太股あたりのいずれかに位置することとなる。

0020

仮想線Pは、おむつ中央部において腹側から背側に向かって、股下部分を通って延びるものである。具体的には、仮想線Pは、例えば、おむつのウエスト側を上、股下側を下として定義すると、おむつ表面に沿って、かつ上下方向に延びると共に、股下部分を経由して、背側においても上下方向に延びるものである。

0021

おむつ10の外側に位置するカバーシート11の後身頃領域10Rの左右両端縁部には、着用時に前身頃領域10Fの左右両端縁部に重ね合わせてこれらをつなぎ、脚周り開口部10Lを形成し得る左右一対のファスニングテープ10Aが接着されている。このファスニングテープ10Aは、前身頃領域10Fのカバーシート11上に接着されたフロントパッチシート10Bに対して繰り返し剥離可能に接合される。

0022

図2は、図1に示すおむつ10の模式的な分解斜視図であり、図3は、本発明の一実施形態に係る、伸張状態のおむつ10をトップシート14側から見た模式的な平面図である。図2の吸収体13および図3のおむつ10については、説明の便宜上、部分的に破断した状態をそれぞれ示している。

0023

図2に示すように、本実施形態におけるおむつ10は、外側から順に、良好な手触りを得るために薄い不織布にて形成されるカバーシート11と、液不透過性を有するバックシート(裏面シート)12と、吸収体13と、液透過性を有するトップシート(表面シート)14と、疎水性シート部材で構成された一対の立体ギャザーサイドシート)15とを重ねた積層構造を有しているものである。

0024

カバーシート11の股下領域10Cの左右両側には、それぞれ脚周り開口部10Lとなる一対の切欠き部11Nが形成されている。カバーシート11と一対の立体ギャザー15との間には、脚周りギャザーを形成するための一対の糸ゴム16がそれぞれ伸張状態で接着されている。

0025

バックシート12は、カバーシート11に接合され、吸収体13は、このバックシート12とトップシート14との間に配置され、この吸収体13を介してトップシート14がバックシート12に接合される。また、バックシート12のうち、後身頃領域10Rの上端部に対応する領域には、バックシート12の幅方向に沿って延び、着用者に対してウエスト周りに適度な着用感を与えるための弾性シート10Dが接合されている。

0026

トップシート14の下に位置する本実施形態の吸収体13は、主にパルプとSAPとからなる吸収性本体17を、ティシュや不織布等の被覆部材(コアラップ)18によって包んだマット状のものである。吸収性本体17を被覆部材18により包むことで形成される継ぎ目は、例えば、図2に示すように、吸収体13の上面であって前後方向に延びるように形成される。本実施形態の吸収体13は、前身、股下、後身頃に亘るように、細長い形状をしている。ここで、前身頃部分から後身頃部分を前後(上下)方向とし、それに直交する方向を左右方向とすると、本実施形態の吸収体13は、前後(上下)左右の長さが異なる矩形のものである(図2および図3では、前後(上下)の長さが左右の長さより長くなっている)。なお、本実施形態の吸収体13の形状はこれに限らず、例えば、前後(上下)左右の長さが同程度の略正方形のもの、前後(上下)端の角が丸く落とされているもの、前後(上下)に延びる楕円形のもの、円形のもの等、さまざまな形状を含む。また、吸収体13の股下部分には、一対の脚周り開口部10Lに対応するように、円弧状をなす一対の切欠き部が形成されても良い。本実施形態では、図3に示すように、吸収体13の表面には、複数の凹部20が連続的に形成され、斜め格子状に配列されている。この凹部20は、後述する製造装置100によって吸収体13を圧搾することにより形成される。凹部20が連続的に形成されることで、空気が腹側または背側に通り抜けることができるようになり、通気性を確保することが可能となる。また、吸収体13に凹部20を設けることにより、排出された体液を、迅速に拡散させて、吸収体全体を使用して効率よく吸収させることが可能となる。さらに、凹部20において折れ曲がりやすくなり、おむつ10のフィット感を向上させることが可能となる。

0027

一対の立体ギャザー15は、吸収体13の前後方向に沿って設けられ、吸収体13の前後方向に延びる両側縁部のうち、一方の側縁部は略直線形状を呈し、他方の側縁部には、股下付近に切欠き部15Nが形成されている。一対の立体ギャザー15の内側部分がトップシート14に対して非接合状態となっており、立体ギャザー15は、その略直線形状の側縁部に自由端を含む。立体ギャザー15の自由端には、図3に示すように、引っ張り力を作用する弾性部材である糸ゴム19が吸収体13の前後方向に沿って伸張状態で配置されている。一対の立体ギャザー15は、この糸ゴム19により、着用状態において吸収体13の両側縁部に沿って起立可能となる。

0028

次に、上記吸収性物品10の吸収体13を圧搾するための、本実施形態に係る製造装置100の詳細について説明する。

0029

<製造装置>
図4は、本発明の一実施形態に係る製造装置の斜視図であり、2つのロールで吸収体13を挟搾している様子について説明するための図であり、図5は、2つのロールで吸収体を挟搾しているときの断面図であり、図5(a)はMD方向における断面図、図5(b)はCD方向における断面図である。図6は、図5(a)における円VI部分の断面形状を拡大した模式図であって、凸部31の細部について説明するための図である。図6中の破線は、第1ロール30の外周面30Eを表す。

0030

本実施形態に係るおむつ10を製造する製造装置100は、第1ロール(以下、単に「回転部材」とも言う)30と、第1ロール30と共に回転する第2ロール(第2回転部材)40と、を備えて構成される。第1ロール30は、外周面30Eと、外周面30Eから外方に突出する凸部31とを有し、凸部31で吸収体13を圧搾して吸収体13に凹部20を形成するように構成される。第2ロール40は、外周面40Eを有し、第1ロール30と共に回転することによって、吸収体13を挟搾するように構成される。図4では、第1ロール30の回転軸をX30とし、第2ロール40の回転軸をX40とする。

0031

凸部31は、図4に示すように、第1方向に沿って延びる第1凸部31aと、第1凸部31aに対して交差状態で、第1方向と異なる第2方向に沿って延びる第2凸部31bと、を含む。つまり、第1凸部31aおよび第2凸部31bは、格子状に形成されている。第1ロール30は、第1凸部31aで吸収体13を圧搾して吸収体13に後述する第1凹部20aを形成し、第2凸部31bで吸収体13を圧搾して吸収体13に後述する第2凹部20bを形成するように構成される(後述する図9を参照)。

0032

図6に移り、第1ロール30の回転軸X30に直交する断面において、凸部31は、第1側面部311Sと、第1側面部311Sより第1ロール30の回転方向Bと反対側に位置する第2側面部312Sと、第1側面部311Sと第2側面部312Sとの間を接続する頂面部310Tと、を備える。凸部31は、第1ロール30の回転に伴って、第1側面部311S、頂面部310T、および第2側面部312Sに対応する形状が順に吸収体13に形成されるように構成されている。また、本実施形態では、凸部31は、吸収体13に対して、第2側面部312Sによって圧搾される体積V2が、第1側面部311Sによって圧搾される体積V1よりも少なくなるように、構成されている。本実施形態では、頂面部310Tの形状は、図6に示すように、丸みを帯びているが、本発明ではこれに限られず平面状であってもよい。

0033

ここで、第1ロール30の回転軸X30に直交する断面において、外周面30Eと第1側面部311Sとの交点を第1交点321P、第2側面部312Sと外周面30Eとの交点を第2交点322P、第1側面部311Sと頂面部310Tとの交点を第3交点323P、頂面部310Tと第2側面部312Sとの交点を第4交点324Pとする。また、第1交点321Pを通り第1側面部311Sに接する直線を第1直線331L、第3交点323Pを通り頂面部310Tに接する直線を第2直線332L、第2交点322Pを通り第2側面部312Sに接する直線を第3直線333L、第4交点324Pを通り頂面部310Tに接する直線を第4直線334L、とする。さらに、外周面30Eに対する法線であって外周面30Eと第1側面部311Sとの第1交点321Pを通る法線を第1法線341NL、外周面30Eに対する法線であって外周面30Eと第2側面部312Sとの第2交点322Pを通る法線を第2法線342NLとする。また、第1交点321Pとは反対側にある第1側面部311Sの端点、つまり第3交点323Pから外周面30Eに下ろした垂線を第1垂線351NL、第2交点322Pとは反対側にある第2側面部312Sの端点、つまり第4交点324Pから外周面30Eに下ろした垂線を第2垂線352NLとする。第1法線341NLと第1側面部311Sとで成す角度をα、第2法線342NLと第2側面部312Sとで成す角度をβとする。また、図6に示すように、第1ロール30の回転軸X30に直交する断面において、第1直線331Lと第2直線332Lとで成す角のうち凸部31側のものを第1角度γ、第3直線333Lと第4直線334Lとで成す角のうち凸部31側のものを第2角度δ、とする。本実施形態では、第1法線341NLと第1垂線351NLとの距離L1は、第2法線342NLと第2垂線352NLとの距離L2より長い。また、本実施形態では、角度αは、角度βより大きい。

0034

本発明では、第1側面部311Sと頂面部310Tとで成す角部分は、鈍角を成しているか、または、面取りが施されている。本実施形態では、第1角度γは、鈍角となっており、第2角度δより大きくなっている。本実施形態では、第1側面部311Sと頂面部310Tとの接続部分が角を有しているが、本発明はこれに限られず、丸みを帯びたものであってもよい。つまり、第1側面部311Sと頂面部310Tとの接続部分が曲面を含むものであってもいい。また、本発明では、第1ロール30に格子状に形成された凸部31の端部や第1凸部31aと第2凸部31bの交点付近において、凸部31の形状が曲面を含むものであってもいい。このように、凸部31のうち吸収体13に接触可能な部分が曲面で構成されていることが、吸収性本体17上に積層されたシート部分が破れにくいという効果を奏する上で好ましい。

0035

<製造方法>
本実施形態に係るおむつ10は、例えば、以下の工程を含む製造方法により製造される。
(1)先ず、パルプとSAPとで構成された吸収性本体17を被覆部材18で包み、連続するマット状の吸収体13を生成する。
(2)そして、図4および図5に示すように、MD方向の上流からA方向に流れてきた連続する吸収体13を、第1ロール30がB方向に回転し且つ第2ロール40がC方向に回転することで挟搾し、連続する吸収体13にエンボス加工を施す。このエンボス加工により、連続する吸収体13に凹部20が形成される。つまり、製造装置100は、第1ロール30の回転に伴って、凸部31に対応する形状が吸収体13に形成されるように、吸収体13を圧搾する。この圧搾の際、吸収体13に対して、凸部31の第2側面部312Sによって圧搾される体積V2が、凸部31の第1側面部311Sによって圧搾される体積V1よりも少なくなるように吸収体13に凹部20を形成する。
(3)次に、エンボス加工後の連続する吸収体13をMD方向の下流に流し、切断装置によりおむつ1枚分に必要な長さで切断されて、トップシート14、バックシート12、カバーシート11等と接合された後、おむつ10が製造される。

0036

工程(2)について詳述する。図7は、ロールで吸収体を圧搾しているときのMD方向における断面図である。図7(a)は圧搾前、図7(b)は圧搾開始時、図7(c)は凸部31が凹部20を形成したとき、図7(d)は凹部20形成後に凸部31が凹部20から離れ始めたとき、図7(e)は凸部31が凹部20から完全に離れたとき、の様子をそれぞれ表す。図7(a)から図7(e)では、説明の便宜上、凸部31の1つの断面に焦点を当て、凸部31の他の断面および第2ロール40については省略する。

0037

本実施形態によれば、図6に示すように距離L1は距離L2より長いため、外周面30Eに対する第1側面部311Sの傾斜が緩やかになっている。したがって、図7(a)から図7(c)に示すように、吸収性本体17上に積層されたシート部分(本実施形態では被覆部材18)を圧搾する際に、局所的に当該シート部分を引っ張らずに、凸部31の第1側面部311Sで当該シート部分を徐々に圧搾させることが可能となっている。そのため、凸部31を当該シート部分にソフトに接触させて圧搾することが可能となっており、当該シート部分が破れる可能性を低減させることができる。本実施形態では、さらに、図6に示すように第1角度γが鈍角となっているため、図7(a)から図7(c)に示すように、凸部31が当該シート部分に接触するときに、凸部31を当該シート部分に一層ソフトに接触させることが可能となっている。

0038

また、第1側面部311Sによって、吸収体13中のSAPをかき分け(押し開き)ながら圧搾するので、SAPが圧搾場所から離れるように移動することになり、凸部31とSAPとで当該シート部分を挟む量が減少する結果、当該シート部分に与える負荷(シートダメージ)を少なくすることが可能となっている。そのため、圧搾の際の当該シート部分の破れを抑制することができる。

0039

SAPと凸部31とで挟まれる上記シート部分に掛かる負荷を軽減するためには、吸収性本体17を構成するSAPを圧縮する量および時間は出来るだけ少ない方がよい。本実施形態では、図6に示すように距離L2が距離L1より短くなっており、さらに、凸部31は、第2側面部312Sによって圧搾される体積V2が第1側面部311Sによって圧搾される体積V1よりも少なくなるように、構成されている。この構成により、図7(a)から図7(e)に示すように、凸部31のうち回転方向Bと反対側に位置する部分(図6では凸部31の右側部分)において、SAPを圧縮する量および時間を短縮することが可能となっている。よって、当該シート部分に掛かる負荷を軽減して破れを抑制することができる。また、SAPを圧縮する時間を短縮することが可能となっているため、SAPを圧縮状態から早く開放させることができ、SAPが圧縮されて吸収体13が固くなるのを防ぐ結果、おむつ10が固くなるのを防ぐことが可能となる。そのため、おむつ10の着用感を向上させることが可能となる。

0040

本実施形態では、図6に示すように角度αが角度βより大きくなっていることにより、外周面30Eに対する第1側面部311Sの傾斜が緩やかになり、第2側面部312Sによって圧搾される体積V2が第1側面部311Sによって圧搾される体積V1よりも少なくなることが実現可能となっている。したがって、角度αが角度βより大きいという構成により、上記と同様の効果を得ることが可能となっている。

0041

本発明者は、第1角度γは約100度〜約150度であり、第2角度δは約90度〜約135度であることが、本発明の効果を有効に奏する上で好ましいことを発見した。また、第1ロール30と第2ロール40との関係において、第1ロール30の径方向における凸部31の高さ(厚さ)は3mm〜15mmが好ましく、5mm〜8mmがより好ましい。

0042

本実施形態では、吸収性本体17と被覆部材18を圧搾することで、凹部20を形成しているが、本発明はこれに限られない。例えば、吸収性本体17および被覆部材18(すなわち、吸収体13)とトップシート14とを積層したものに対して圧搾することによって、凹部20を形成してもよい(後述する図8を参照)。

0043

吸収体13とトップシート14とを積層したものに対して圧搾する場合、予め分けられた(例えば切断された)吸収体13とトップシート14とを接合したものに対して、圧搾が施されてもよい。図8は、本発明の別の実施形態に係る、2つのロールで吸収体13およびトップシート14を挟搾している様子について説明するためのMD方向における模式的な断面図である。トップシート14は、図8に示すように連続している。複数の吸収体13はそれぞれ、予め積層されてマット状になっており、おむつ10の1枚分に切り分けられている。複数の吸収体13は、図8に示すように、それぞれ一定間隔を空けて、連続するトップシート14に接合(例えば接着)されている。

0044

複数の吸収体13と連続するトップシート14とを積層したものは、図8に示すように、A方向に流れ、上記実施形態と同様に、製造装置100の第1ロール30と第2ロール40とで挟搾される。これにより、吸収体13とトップシート14とが一緒に圧搾され、吸収体13とトップシート14とを積層したものには、凹部20が形成されることになる。この圧搾の場合であっても、第1ロール30の凸部31が図6に示すような形状になっているため、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。圧搾後の吸収体13およびトップシート14に、バックシート12、カバーシート11等を接合して、必要な長さに切断すると1枚のおむつ10が製造されることになる。

0045

次に、上述した製造装置によって製造された吸収性物品の特に吸収体13に設けられた凹部の細部について説明する。

0046

<吸収体に形成される凹部>
図9は、図3に示す吸収体13部分をトップシート14側から見た模式的な平面図であり、吸収体13に形成された凹部20について説明するための図である。また、図10は、図9における模式的な断面図であり、図10(a)はXa−Xa方向断面図、図10(b)はXb−Xb方向断面図である。図10(a)は、図5(b)に示す断面形状に対応するものである。図10(b)では、後述する第1側部201Sおよび第2側部202Sを斜線ハッチングで表す(後述の図12も同様)。

0047

吸収体13のトップシート14側には、図9に示すように、第1凸部31aの第1方向に対応する第3方向に沿って延びる第1凹部20aと、第2凸部31bの第2方向に対応する第4方向に沿って延びる第2凹部20bと、が形成されている。そして、第1凹部20aおよび第2凹部20bは、互いに平行に並んだ複数の溝でそれぞれ構成されている。

0048

本実施形態において、凹部20は、吸収体13の幅方向(図9における左右方向)の端部まで形成されているのではなく、吸収体13の前後方向(図9における上下方向)に沿った帯状に形成されている。凹部20が形成されている吸収体13の領域を凹部形成領域N1とし、凹部20が形成されていない吸収体13の幅方向両端部の領域を凹部非形成領域N2とする。この凹部非形成領域N2を設けることで、股下領域10Cの幅方向両端部からの液体漏れを抑制することが可能となる。本実施形態では、凹部非形成領域N2を備えているが、本発明はこの形態に限らず、吸収体13の幅方向(図9における左右方向)の端部まで凹部20が設けられていてもよいことは言うまでもない。したがって、本発明は、凹部非形成領域N2を設けない構成であってもよい。なお、本発明は、凹部20が吸収体13の前後方向(図9における上下方向)の端部まで形成されない態様を許容するものである。図9に示すように、当該前後方向端部まで形成される場合には、通気性および蒸れ防止を向上させることが可能となる。

0049

本実施形態では、上述したように、凹部20は、吸収体13の幅方向における、一方側(図9中、向かって右側)に傾斜して延びる第1凹部20aと、他方側(図9中、向かって左側)に傾斜して延びる第2凹部20bとによって構成される。仮想線Pの吸収体13上での位置は、前身頃部分上端から後身頃部分下端に向かって延びるものとなる。具体的には、吸収体13が細長い形状である場合、仮想線Pは、図9に示すように、吸収体13の前後方向に延びるものである。凹部20は、この仮想線Pに対して傾斜して延びる。すなわち、仮想線Pを軸として側辺に沿った方向、例えば、前後方向に対し、第1凹部20aは、一方側に角度εで傾斜し、第2凹部20bは、他方側に角度ζで傾斜する。角度εと角度ζは同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、図9では、複数の第1凹部20aはそれぞれ同じ角度で傾斜し、一定間隔で配置されている。すなわち、各第1凹部20aが平行かつ一定間隔で配置されているが、本発明はこれに限らず、凹部20の間隔が一定でないものや、各凹部20の傾斜角度が異なるものも含む。第2凹部20bについても同様である。

0050

図10(a)および図10(b)に移り、凹部20は、第1側部201Sおよび第2側部202Sの2つの側部と、第1側部201S、第2側部202Sで挟まれた底部200Bと、を有する。図10(b)に示すように、吸収体13の前後方向における断面において、第1側部201Sおよび第2側部202Sの断面積が異なっている。本実施形態では、第1側部201Sの断面積は、第2側部202Sの断面積より広くなっている。

0051

凹部20は、ロールで圧搾されることによって形成されているため、第1側部201S、第2側部202S、および底部200Bの密度は、吸収体13のうち凹部20の非形成部分の密度より高くなっている。また、第1側部201Sおよび第2側部202Sの密度は、底部200Bの密度よりそれぞれ低くなっている。つまり、第1側部201Sまたは第2側部202Sは、吸収体13のうち凹部20の非形成部分の密度より高く、底部200Bの密度より低い中密度領域をそれぞれ備えていることになる。この中密度領域では、吸収体13のうち凹部20の非形成部分より圧縮されているため、吸収体13を構成する繊維間の距離が適度に縮まっており、毛管力が高まって液体の吸収力が向上することになる。よって、本実施形態に係るおむつ10によれば、排出された体液が凹部20において吸収されやすくなり、効率よく液体吸収を行うことが可能となる。また、本実施形態では、第1側部201Sの断面積を、第2側部202Sの断面積と異ならせることが出来るため、凹部20の任意の場所において吸収効率を向上させることが可能となる。

0052

<変形例>
本発明は、上述した実施形態に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。

0053

例えば、上記実施形態に係るおむつの構造は、上述したような展開型に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に規定された吸収性物品の構成を含むおむつでありさえすれば、どのような構成であってもよい。例えば、パンツ型の使い捨ておむつや尿パッド等であっても本発明を適用可能である。また、本発明は、SAPの割合が多い吸収体13に対して特に有効、すなわち、吸収体13を圧搾するときに吸収性本体17上に積層されたシート部分が破れることを抑制するという効果を特に発揮するものである。

0054

加えて、上記実施形態に係る第1ロール30の凸部31の形状パターンは、これに限られない。図11は、凸部31の断面形状の一例を示す図であり、図11(a)は頂面部310Tに突出部33を設けた凸部31の例、図11(b)は曲面で構成された凸部31の例である。図11(a)および図11(b)に示す形状は、図6に示す形状に対応するものである。また、図12は、本発明の変形例に係る凹部20の模式的な断面図であり、図9におけるXb−Xb方向断面図である。図12は、図11(a)に示す凸部31によって吸収体13を圧搾したときに形成される凹部20の形状を表す。

0055

図11(a)に示すように、頂面部310Tは突出部33をさらに備える。また、図12に示すように、底部200Bには、突出部33に対応する窪み部21が設けられる。

0056

図11(a)の形状パターンであれば、上記実施形態と同様の効果を得ることが可能である。加えて、図12に示すように、底面部200Bには窪み部21が設けられるため、トップシート14、被覆部材18、および吸収性本体17を構成するそれぞれの繊維が咬合して、互いの接合を強くすることが可能となる。

0057

図11(b)の形状パターンであれば、凸部31の第1側面部311Sの形状が回転方向Bと反対側に膨らむように形成されているので、上記実施形態より、吸収体13を緩やかに圧搾することが可能になる。また、凸部31の第2側面部312Sの形状が回転方向B側に凹むように形成されているので、凸部31のうち回転方向Bと反対側に位置する部分において吸収体13を構成するSAPを圧搾する量および時間をさらに短縮することが可能になる。したがって、上記実施形態より、吸収性本体17上に積層されたシートが破れる可能性が一層低減されることになる。また、当該凹むように形成されていることによって、上記実施形態より、SAPを圧縮状態から一層早く開放させることができるので、SAPが圧縮されて吸収体13が固くなるのを防ぐ結果、おむつ10が固くなるのを防ぐことが可能となる。

0058

さらに、上記実施形態では、凸部31を有する第1ロール30と、凸部31を有さない第2ロール40と、で吸収体13を挟搾していたが、この限りではない。本発明では、例えば、凸部31を有する第1ロール30と、後述する凸部41を有する第2ロール40と、で吸収体13を挟搾してもよい。

0059

図13は、本発明の変形例に係る製造装置の模式的な断面図であり、図5のMD方向における断面図である。図13に示すように、製造装置100は、外周面40Eと、外周面40Eから外方に突出し凸部31に対応する形状を有する挟搾用の凸部41を有し、第1ロール30と共に回転することによって、凸部31と挟搾用の凸部41とで吸収体13を挟搾するように構成された第2ロール40をさらに備えてもよい。

0060

この構成により、吸収体13のトップシート14側およびバックシート12側の両側から圧搾することになるので、片面に圧力を集中させないことで、吸収性本体17上に積層されたシート部分の伸び量を抑えることが可能となり、当該シート部分が破れる可能性を低減できる。なお、図13では、第1ロール30の凸部31の形状と第2ロール40の凸部41の形状とが対応しているが、本発明では、第1ロール30の凸部31の形状と第2ロール40の凸部41の形状とが対応しないものも許容するものである。

0061

また、上記実施形態または上記変形例では、第1ロール30の凸部31や第2ロール40の凸部41は、頂面部をそれぞれ有しているが、本発明ではこれに限られず、頂面部を有さずに第1側面部および第2側面部のみで構成されてもいい。

0062

上記実施形態では、複数の凹部20が吸収体13の表面に連続して形成されることで、斜め格子状の配列パターンが出来上がっているが、これに限られない。本発明では、例えば、複数の凹部20は、吸収体13の表面に間欠的に形成されてもよいし、凹部20の配列パターンは、例えば、三角形六角形等の多角形の配列パターン、直線状、曲線状、または波状のものを並列したパターン等様々な配列パターンであってもよい。

0063

上記実施形態では、吸収体13のトップシート14側に凹部20が形成されているがこれに限られず、吸収体13のバックシート12側や、図13に示すように吸収体13のトップシート14側およびバックシート12側に凹部20を形成してもよい。

0064

上記実施形態に加えて、第1ロール30を加熱し、吸収体13を圧搾するときに、圧搾部分に熱を加えることによって、吸収性本体17上に積層されたシート部分を構成する繊維を伸びやすくすることで、吸収性本体17上に積層されたシート部分をさらに破れ難くすることも勿論可能である。

0065

10 おむつ
10Aファスニングテープ
10Bフロントパッチシート
10F前身頃領域
10R後身頃領域
10C股下領域
10Wウエスト周り開口部
10L脚周り開口部
11カバーシート
11N、15N切欠き部
12バックシート(裏面シート)
13吸収体
14トップシート(表面シート)
15立体ギャザー
16、19糸ゴム
17 吸収性本体
18被覆部材
20 凹部
20a 第1凹部
20b 第2凹部
21 窪み部
30 第1ロール(回転部材)
30E、40E外周面
31、41 凸部
31a 第1凸部
31b 第2凸部
33 突出部
40 第2ロール(第2回転部材)
100製造装置
200B 底部
201S 第1側部
202S 第2側部
310T 頂面部
311S 第1側面部
312S 第2側面部
321P 第1交点
322P 第2交点
323P 第3交点
324P 第4交点
331L 第1直線
332L 第2直線
333L 第3直線
334L 第4直線
341NL第1法線
342NL 第2法線
351NL 第1垂線
352NL 第2垂線

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