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技術 撮影装置および方法並びに撮影制御プログラム

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 涌井隆史
出願日 2016年7月1日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2016-131362
公開日 2018年1月11日 (2年11ヶ月経過) 公開番号 2018-000102
状態 特許登録済
技術分野 微生物・酵素関連装置 顕微鏡、コンデンサー 自動焦点調節
主要キーワード 合成位相差 基準合 加減速域 水平方向駆動 各中心位置 プレートホルダー 顕微鏡観察システム 走査終了点
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

撮影時間を短縮することができ、かつ培養容器ステージに対する設置状態に関わらず、適切な合焦位置で各観察域の画像を撮像する撮影装置および方法並びに撮影制御プログラムを提供する。

解決手段

観察対象複数回撮影する場合において、第1の撮影の際には、オートフォーカス制御によって容器内の観察域の合焦位置を検出し、その合焦位置を用いて各観察域の第1の撮影を行う。次いで、第1の撮影以降の第2の撮影の際には、オートフォーカス制御によって基準位置の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置と、第1の撮影における基準位置の合焦位置とに基づいて、第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正する。

概要

背景

従来、ES(Embryonic Stem)細胞およびiPS(Induced Pluripotent Stem)細胞などの多能性幹細胞分化誘導された細胞などを顕微鏡などで撮像し、その画像の特徴を捉えることで細胞の分化状態などを判定する方法が提案されている。

ES細胞およびiPS細胞などの多能性幹細胞は、種々の組織の細胞に分化する能力を備えたものであり、再生医療、薬の開発、病気解明などにおいて応用が可能なものとして注目されている。

一方、上述したように細胞を顕微鏡で撮像する際、高倍率広視野画像を取得するため、たとえばウェルプレートなどの培養容器の範囲内を結像光学系の観察域によって走査し、観察域毎の画像を撮像した後、その観察域毎の画像を結合する、いわゆるタイリング撮影を行うことが提案されている。

このようにタイリング撮影を行う際、培養容器の底面に焦点を合わせて各観察域の撮像を行うことが多いが、培養容器の底部はその面内において必ずしも均一な厚さではなく、観察域毎にばらつきがある。

したがって、観察域毎にオートフォーカス制御を行うことが望ましいが、1つの観察域のオートフォーカス制御には200ms〜3s程度を要する。そして、特にタイムラプス撮影を行う場合には、撮影を行う度に全ての観察域についてオートフォーカス制御を行ったのでは、撮影時間が長くなってしまう問題がある。

そこで、特許文献1から特許文献7においては、各観察域の合焦位置を予め取得しておき、その各観察域の合焦位置を複数の撮影において用いることが提案されている。たとえばタイムラプス撮影の際、1回目の撮影の際に得られた合焦位置の情報を2回目以降の撮影において使用することが提案されている。

概要

撮影時間を短縮することができ、かつ培養容器のステージに対する設置状態に関わらず、適切な合焦位置で各観察域の画像を撮像する撮影装置および方法並びに撮影制御プログラムを提供する。観察対象複数回撮影する場合において、第1の撮影の際には、オートフォーカス制御によって容器内の観察域の合焦位置を検出し、その合焦位置を用いて各観察域の第1の撮影を行う。次いで、第1の撮影以降の第2の撮影の際には、オートフォーカス制御によって基準位置の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置と、第1の撮影における基準位置の合焦位置とに基づいて、第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正する。

目的

本発明は、上記の問題に鑑み、撮影時間を短縮することができ、かつ培養容器のステージに対する設置状態に関わらず、適切な合焦位置で各観察域の画像を撮像することができる撮影装置および方法並びに撮影制御プログラムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

観察対象が収容され、ステージ上に設置された容器内において観察域走査し、前記容器内の各観察域の撮像を行う撮像部と、オートフォーカス制御によって前記観察域の合焦位置を検出し、前記撮像部を制御して前記検出した合焦位置に基づいて前記観察域の撮像を制御する制御部とを備え、前記撮像部によって前記観察対象を経時的に複数回撮影する場合において、前記制御部が、前記撮像部によって第1の撮影を行う場合には、前記オートフォーカス制御によって前記容器内の観察域の前記合焦位置を検出し、該検出した合焦位置を用いて前記各観察域の第1の撮影を行い、前記撮像部によって前記第1の撮影以降の第2の撮影を行う場合には、前記オートフォーカス制御によって、前記容器内に予め設定された複数の基準位置の合焦位置を検出し、該検出した合焦位置と、前記第1の撮影における前記基準位置の合焦位置とに基づいて、前記第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正し、該補正した各観察域の合焦位置を用いて第2の撮影を行うことを特徴とする撮影装置

請求項2

複数の前記培養容器にそれぞれ収容された観察対象を経時的に複数回撮影する場合において、前記培養容器の識別情報と、該識別情報によって識別される培養容器内の観察対象の前記第1の撮影において検出された観察域の合焦位置と、前記観察対象の前記第1の撮影における基準位置の合焦位置とを対応付けて記憶する基準合焦位置記憶部を備え、前記制御部が、前記第2の撮影を行う際、該第2の撮影の対象の前記培養容器の識別情報を取得し、該取得した識別情報に対応付けて記憶された前記観察域の合焦位置および前記基準位置の合焦位置を前記基準合焦位置記憶部から読み出して取得し、該取得した前記基準位置の合焦位置と前記オートフォーカス制御によって検出された前記基準位置の合焦位置とに基づいて、前記観察域の合焦位置を補正し、該補正した各観察域の合焦位置を用いて第2の撮影を行う請求項1記載の撮影装置。

請求項3

前記制御部が、前記第2の撮影以降の第3の撮影を行う場合には、前記オートフォーカス制御によって前記基準位置の合焦位置を検出し、該検出した合焦位置と、前記第2の撮影において用いた前記基準位置の合焦位置とに基づいて、前記第2の撮影において補正によって取得された各観察域の合焦位置を補正し、該補正した各観察域の合焦位置を用いて第3の撮影を行う請求項1または2記載の撮影装置。

請求項4

前記複数の基準位置が、前記容器内の一部の領域毎に設定され、前記制御部が、前記一部の領域毎について、前記各観察域の合焦位置の補正を行う請求項1から3いずれか1項記載の撮影装置。

請求項5

前記基準位置を検出する基準位置検出部を備え、前記制御部が、前記基準位置検出部によって検出された基準位置を取得する請求項1から4いずれか1項記載の撮影装置。

請求項6

前記基準位置検出部が、前記容器の端部または前記容器に設けられた指標を検出し、該検出結果に基づいて、前記基準位置を検出する請求項5記載の撮影装置。

請求項7

前記指標が、前記容器に形成された穴部または前記容器に付されたマーカーである請求項6記載の撮影装置。

請求項8

前記基準位置検出部が、前記容器を撮像した画像に基づいて前記基準位置を検出する請求項5から7いずれか1項記載の撮影装置。

請求項9

前記基準位置の設定入力受け付ける基準位置受付部を備えた請求項1から4いずれか1項記載の撮影装置。

請求項10

前記撮像部が、位相差顕微鏡を備えた請求項1から9いずれか1項記載の撮影装置。

請求項11

観察対象が収容され、ステージ上に設置された容器内において観察域を走査し、オートフォーカス制御によって前記観察域の合焦位置を検出し、該検出した合焦位置に基づいて前記観察域の撮像を行う撮影方法であって、前記観察対象を経時的に複数回撮影する場合において、第1の撮影を行う場合には、前記オートフォーカス制御によって前記容器内の観察域の前記合焦位置を検出し、該検出した合焦位置を用いて前記各観察域の第1の撮影を行い、前記第1の撮影以降の第2の撮影を行う場合には、前記オートフォーカス制御によって、前記容器内に予め設定された複数の基準位置の合焦位置を検出し、該検出した合焦位置と、前記第1の撮影における前記基準位置の合焦位置とに基づいて、前記第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正し、該補正した各観察域の合焦位置を用いて第2の撮影を行うことを特徴とする撮影方法。

請求項12

観察対象が収容され、ステージ上に設置された容器内において観察域を走査する手順と、オートフォーカス制御によって前記観察域の合焦位置を検出する手順と、該検出した合焦位置に基づいて前記観察域の撮像を行う手順とをコンピュータに実行させる撮影制御プログラムであって、前記観察対象を経時的に複数回撮影する場合において、第1の撮影を行う場合には、前記オートフォーカス制御によって前記容器内の観察域の前記合焦位置を検出する手順と、該検出した合焦位置を用いて前記各観察域の第1の撮影を行う手順を実行させ、前記第1の撮影以降の第2の撮影を行う場合には、前記オートフォーカス制御によって、前記容器内に予め設定された複数の基準位置の合焦位置を検出する手順と、該検出した合焦位置と、前記第1の撮影における前記基準位置の合焦位置とに基づいて、前記第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正する手順と、該補正した各観察域の合焦位置を用いて第2の撮影を行う手順とを実行させることを特徴とする撮影制御プログラム。

技術分野

0001

本発明は、観察対象が収容された容器が設置されたステージと観察対象の像を結像させる結像光学系とを相対的に移動させることによって、観察対象全体の像を観察する撮影装置および方法並びに撮影制御プログラムに関するものである。

背景技術

0002

従来、ES(Embryonic Stem)細胞およびiPS(Induced Pluripotent Stem)細胞などの多能性幹細胞分化誘導された細胞などを顕微鏡などで撮像し、その画像の特徴を捉えることで細胞の分化状態などを判定する方法が提案されている。

0003

ES細胞およびiPS細胞などの多能性幹細胞は、種々の組織の細胞に分化する能力を備えたものであり、再生医療、薬の開発、病気解明などにおいて応用が可能なものとして注目されている。

0004

一方、上述したように細胞を顕微鏡で撮像する際、高倍率広視野画像を取得するため、たとえばウェルプレートなどの培養容器の範囲内を結像光学系の観察域によって走査し、観察域毎の画像を撮像した後、その観察域毎の画像を結合する、いわゆるタイリング撮影を行うことが提案されている。

0005

このようにタイリング撮影を行う際、培養容器の底面に焦点を合わせて各観察域の撮像を行うことが多いが、培養容器の底部はその面内において必ずしも均一な厚さではなく、観察域毎にばらつきがある。

0006

したがって、観察域毎にオートフォーカス制御を行うことが望ましいが、1つの観察域のオートフォーカス制御には200ms〜3s程度を要する。そして、特にタイムラプス撮影を行う場合には、撮影を行う度に全ての観察域についてオートフォーカス制御を行ったのでは、撮影時間が長くなってしまう問題がある。

0007

そこで、特許文献1から特許文献7においては、各観察域の合焦位置を予め取得しておき、その各観察域の合焦位置を複数の撮影において用いることが提案されている。たとえばタイムラプス撮影の際、1回目の撮影の際に得られた合焦位置の情報を2回目以降の撮影において使用することが提案されている。

先行技術

0008

特開2013−020172号公報
特開2012−190028号公報
特開2009−025349号公報
特開2005−128493号公報
特開2007−108223号公報
特開2012−163767号公報
特開昭63−167313号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、たとえば1回目の撮影の後に培養容器をステージから一旦取り外し、2回目以降の撮影において培養容器をステージに再設置した場合には、1回目の撮影と2回目以降の撮影とにおいて、培養容器のステージに対する設置状態が異なるため、1回目の撮影の際に取得された各観察域の合焦位置をそのまま使用することができない。

0010

具体的には、たとえば培養容器の歪みなどに起因して、図14に示すように2回目以降の撮影において培養容器100の端部がステージ150上に接地せず、培養容器100が部分的に浮いている状態(たとえばθは1°程度)となる場合がある。また、ステージ上における培養容器の水平方向の移動を規制するため、ステージ上にプレートホルダーなどの規制部材が設けられる場合があるが、この規制部材に培養容器をはめ込む際に、はめ込み方が十分でないために培養容器の端部が浮いてしまう場合がある。

0011

すなわち、培養容器の取り外しおよび再設置が行われた場合には、同じ培養容器であっても撮影の度に設置状態が変化し、予め取得された合焦位置の情報の再利用ができなくなるという問題があった。

0012

本発明は、上記の問題に鑑み、撮影時間を短縮することができ、かつ培養容器のステージに対する設置状態に関わらず、適切な合焦位置で各観察域の画像を撮像することができる撮影装置および方法並びに撮影制御プログラムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

本発明の撮影装置は、観察対象が収容され、ステージ上に設置された容器内において観察域を走査し、容器内の各観察域の撮像を行う撮像部と、オートフォーカス制御によって観察域の合焦位置を検出し、撮像部を制御して上記検出した合焦位置に基づいて観察域の撮像を制御する制御部とを備え、撮像部によって観察対象を経時的に複数回撮影する場合において、制御部が、撮像部によって第1の撮影を行う場合には、オートフォーカス制御によって容器内の観察域の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置を用いて各観察域の第1の撮影を行い、撮像部によって第1の撮影以降の第2の撮影を行う場合には、オートフォーカス制御によって、容器内に予め設定された複数の基準位置の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置と、第1の撮影における基準位置の合焦位置とに基づいて、第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正し、その補正した各観察域の合焦位置を用いて第2の撮影を行う。

0014

また、上記本発明の撮影装置においては、複数の培養容器にそれぞれ収容された観察対象をそれぞれ経時的に複数回撮影する場合において、培養容器の識別情報と、識別情報によって識別される培養容器内の観察対象の第1の撮影において検出された観察域の合焦位置と、観察対象の第1の撮影における基準位置の合焦位置とを対応付けて記憶する基準合焦位置記憶部を設け、制御部は、第2の撮影を行う際、第2の撮影の対象の培養容器の識別情報を取得し、その取得した識別情報に対応付けて記憶された観察域の合焦位置および基準位置の合焦位置を基準合焦位置記憶部から読み出して取得し、その取得した基準位置の合焦位置とオートフォーカス制御によって検出された基準位置の合焦位置とに基づいて、観察域の合焦位置を補正し、その補正した各観察域の合焦位置を用いて第2の撮影を行うことができる。

0015

また、上記本発明の撮影装置において、制御部は、第2の撮影以降の第3の撮影を行う場合には、オートフォーカス制御によって基準位置の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置と、第2の撮影において用いた基準位置の合焦位置とに基づいて、第2の撮影において補正によって取得された各観察域の合焦位置を補正し、その補正した各観察域の合焦位置を用いて第3の撮影を行うことができる。

0016

また、上記本発明の撮影装置において、複数の基準位置は、容器内の一部の領域毎に設定され、制御部は、一部の領域毎について、各観察域の合焦位置の補正を行うことが好ましい。

0017

また、上記本発明の撮影装置においては、基準位置を検出する基準位置検出部を設け、制御部は、基準位置検出部によって検出された基準位置を取得することが好ましい。

0018

また、上記本発明の撮影装置において、基準位置検出部は、容器の端部または容器に設けられた指標を検出し、その検出結果に基づいて、基準位置を検出することができる。

0019

また、上記本発明の撮影装置においては、上記指標として、容器に形成された穴部または容器に付されたマーカーを用いることができる。

0020

また、上記本発明の撮影装置においては、基準位置検出部は、容器を撮像した画像に基づいて基準位置を検出することができる。

0021

また、上記本発明の撮影装置においては、基準位置の設定入力受け付ける基準位置受付部を設けることができる。

0022

また、上記本発明の撮影装置において、撮像部は、位相差顕微鏡を備えることができる。

0023

本発明の撮影方法は、観察対象が収容され、ステージ上に設置された容器内において観察域を走査し、オートフォーカス制御によって観察域の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置に基づいて観察域の撮像を行う撮影方法であって、観察対象を経時的に複数回撮影する場合において、第1の撮影を行う場合には、オートフォーカス制御によって容器内の観察域の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置を用いて各観察域の第1の撮影を行い、第1の撮影以降の第2の撮影を行う場合には、オートフォーカス制御によって、容器内に予め設定された複数の基準位置の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置と、第1の撮影における基準位置の合焦位置とに基づいて、第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正し、その補正した各観察域の合焦位置を用いて第2の撮影を行う。

0024

本発明の撮影制御プログラムは、観察対象が収容され、ステージ上に設置された容器内において観察域を走査する手順と、オートフォーカス制御によって観察域の合焦位置を検出する手順と、その検出した合焦位置に基づいて観察域の撮像を行う手順とをコンピュータに実行させる撮影制御プログラムであって、観察対象を経時的に複数回撮影する場合において、第1の撮影を行う場合には、オートフォーカス制御によって容器内の観察域の合焦位置を検出する手順と、その検出した合焦位置を用いて各観察域の第1の撮影を行う手順を実行させ、第1の撮影以降の第2の撮影を行う場合には、オートフォーカス制御によって、容器内に予め設定された複数の基準位置の合焦位置を検出する手順と、その検出した合焦位置と、第1の撮影における基準位置の合焦位置とに基づいて、第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正する手順と、その補正した各観察域の合焦位置を用いて第2の撮影を行う手順とを実行させる。

発明の効果

0025

本発明の撮影装置および方法並びに撮影制御プログラムによれば、観察対象を経時的に複数回撮影する場合において、第1の撮影を行う場合には、オートフォーカス制御によって容器内の観察域の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置を用いて各観察域の第1の撮影を行う。次いで、第1の撮影以降の第2の撮影を行う場合には、オートフォーカス制御によって、容器内に予め設定された複数の基準位置の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置と、第1の撮影における基準位置の合焦位置とに基づいて、第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正し、その補正した各観察域の合焦位置を用いて第2の撮影を行う。

0026

すなわち、第2の撮影においては、観察域のオートフォーカス制御を行わないので撮影時間を短縮することができる。そして、さらに第1の撮影における基準位置の合焦位置と、第2の撮影において検出した基準位置の合焦位置とに基づいて、第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正するようにしたので、培養容器のステージに対する設置状態に関わらず、適切な合焦位置で各観察域の画像を撮像することができる。

図面の簡単な説明

0027

本発明の撮影装置の一実施形態を用いた顕微鏡撮影システム概略構成を示す図
結像光学系の構成を示す模式図
ステージの構成を示す斜視図
培養容器に設定された基準位置の一例を示す図
培養容器に設けられた指標の一例を示す図
本発明の撮影装置の一実施形態を用いた顕微鏡撮影システムの概略構成を示すブロック図
培養容器内における観察域の走査位置を示す図
本発明の撮影装置の一実施形態を用いた顕微鏡撮影システムの作用を説明するためのフローチャート
1回目の撮影における基準位置の合焦位置FP1と、2回目の撮影における基準位置の合焦位置FP2との3次元的な位置関係の一例を示す図
培養容器に設定された基準位置のその他の例を示す図
本発明の撮影装置のその他の実施形態を用いた顕微鏡撮影システムの概略構成を示すブロック図
2つの基準点を設定した場合における各観察域の合焦位置の補正方法を説明するための図
3つの基準点を設定した場合における各観察域の合焦位置の補正方法を説明するための図
培養容器の設置状態の違いを説明するための図

実施例

0028

以下、本発明の撮影装置および方法並びに撮影制御プログラムの一実施形態を用いた顕微鏡観察システムについて、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態の顕微鏡観察システムにおける顕微鏡装置10の概略構成を示すブロック図である。

0029

顕微鏡装置10は、観察対象である培養された細胞の位相差画像を撮像するものである。具体的には、顕微鏡装置10は、図1に示すように、白色光出射する白色光源11と、コンデンサレンズ12と、スリット板13と、結像光学系14と、結像光学系駆動部15と、撮像素子16とを備えている。なお、本実施形態においては、顕微鏡装置10が、本発明の撮像部に相当するものである。

0030

スリット板13は、白色光源11から出射された白色光を遮光する遮光板に対して白色光を透過するリング形状のスリットが設けられたものであり、白色光がスリットを通過することによってリング状の照明光Lが形成される。

0031

図2は、結像光学系14の詳細な構成を示す図である。結像光学系14は、図2に示すように、位相差レンズ14aおよび結像レンズ14dを備えている。そして、位相差レンズ14aは、対物レンズ14bおよび位相板14cを備えている。位相板14cは、照明光Lの波長に対して透明な透明板に対して位相リングを形成したものである。なお、上述したスリット板13のスリットの大きさは、位相板14cの位相リングと共役な関係にある。

0032

位相リングは、入射された光の位相を1/4波長ずらす位相膜と、入射された光を減光する減光フィルタとがリング状に形成されたものである。位相リングに入射された直接光は、位相リングを通過することによって位相が1/4波長ずれるとともに、その明るさが弱められる。一方、観察対象によって回折された回折光は大部分が位相板14cの透明板を通過し、その位相および明るさは変化しない。

0033

結像光学系14は、図1に示す結像光学系駆動部15によって対物レンズ14bの光軸方向に移動するものである。なお、本実施形態においては、対物レンズ14bの光軸方向とZ方向(鉛直方向)とは同じ方向である。結像光学系14のZ方向への移動によってオートフォーカス制御が行われ、撮像素子16によって撮像される位相差画像のコントラストが調整される。

0034

また、位相差レンズ14aの倍率を変更可能な構成としてもよい。具体的には、異なる倍率を有する位相差レンズ14aまたは結像光学系14を交換可能に構成するようにしてもよい。位相差レンズ14aまたは結像光学系14の交換は、自動的に行うようにしてもよいし、ユーザが手動で行うようにしてもよい。

0035

結像光学系駆動部15は、たとえば圧電素子のようなアクチュエータを備えたものであり、後述する撮像制御部21から出力された制御信号に基づいて駆動するものである。なお、結像光学系駆動部15は、位相差レンズ14aを通過した位相差画像をそのまま通過させる構成となっている。また、結像光学系駆動部15の構成は圧電素子に限らず、結像光学系14をZ方向に移動可能なものであればよく、その他の公知な構成を用いることができる。

0036

結像レンズ14dは、位相差レンズ14aを通過した位相差画像が入射され、これを撮像素子16に結像するものである。

0037

撮像素子16は、結像レンズ14dによって結像された位相差画像を撮像するものである。撮像素子16としては、CCD(Charge-Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサなどが用いられる。撮像素子としては、RGB(Red Green Blue)のカラーフィルタが設けられた撮像素子を用いてもよいし、モノクロの撮像素子を用いるようにしてもよい。

0038

スリット板13と位相差レンズ14aとの間には、ステージ51が設けられている。ステージ51上には、観察対象である細胞が収容された培養容器50が設置される。

0039

培養容器50としては、シャーレディッシュまたはウェルプレートなどを用いることができる。また、培養容器50に収容される細胞としては、iPS細胞およびES細胞といった多能性幹細胞、幹細胞から分化誘導された神経、皮膚、心筋および肝臓の細胞、並びに人体から取り出された皮膚、網膜、心筋、血球、神経および臓器の細胞などがある。

0040

ステージ51は、後述する水平方向駆動部17(図6参照)によって互いに直交するX方向およびY方向に移動するものである。X方向およびY方向は、Z方向に直交する方向であり、水平面内において互いに直交する方向である。本実施形態においては、X方向を主走査方向とし、Y方向を副走査方向とする。

0041

図3は、ステージ51の一例を示す図である。ステージ51の中央には、矩形の開口51aが形成されている。この開口51aを形成する部材の上に培養容器50が設置され、培養容器50内の細胞の位相差画像が開口51aを通過するように構成されている。

0042

また、図1に示すように、顕微鏡装置10は、基準位置検出部18を備えている。基準位置検出部18は、スリット板13の近傍に設けられ、培養容器50に設定された基準位置を検出するものである。基準位置検出部18は、たとえばマクロカメラなどから構成されるものであり、培養容器50を斜め上方から撮影して画像を取得し、その画像に基づいて、基準位置を検出するものである。

0043

なお、本実施形態においては、上述したように培養容器50を斜め上方から撮影するようにしたが、これに限らず、たとえば基準位置検出部18の撮像面を真下に向け、培養容器50を真上方向から撮影するようにしてもよい。その場合には、培養容器50を撮影する際、ステージ51を移動させることによって基準位置検出部18の真下に培養容器50を配置するようにすればよい。

0044

また、基準位置検出部18は、ステージ15の下方向から培養容器50自体または培養容器50に設けられた後述する指標を撮影可能である場合には、ステージ15の下方に配置するようにしてもよい。

0045

具体的には、本実施形態においては、培養容器50として、図4に示すような6つのウェルWを有するウェルプレートを使用し、各ウェルWの中心位置が基準位置CPとして予め設定されている。

0046

基準位置検出部18は、たとえば培養容器50を撮影した画像に対してエッジ検出などの画像処理を施して培養容器50の端部EDを検出し、この端部EDの位置に基づいて、基準位置CPを検出する。具体的には、培養容器50の端部EDと各基準位置CPとの位置関係を予め設定しておき、その位置関係と画像から検出された端部EDとに基づいて、各基準位置CPを検出する。

0047

なお、本実施形態においては、培養容器50を撮像した画像から培養容器50の端部EDを検出するようにしたが、これに限らず、たとえば培養容器50内の各ウェルWの形状を検出するようにしてもよい。また、図5に示すように、培養容器50の四隅に穴部MKを指標として設け、この穴部MKを画像処理によって画像から検出し、その穴部MKの位置に基づいて、基準位置CPを検出するようにしてもよい。培養容器50に設ける指標としては、穴部に限らず、色が付けられたマーカーでもよいし、突起のようなものでもよく、画像から検出できるものであれば如何なるものでものよい。

0048

次に、顕微鏡装置10を制御する顕微鏡制御装置20の構成について説明する。図6は、本実施形態の顕微鏡観察システムの構成を示すブロック図である。なお、顕微鏡装置10については、顕微鏡制御装置20の各部により制御される一部の構成のブロック図を示している。

0049

顕微鏡制御装置20は、顕微鏡装置10全体を制御するものであり、特に、撮像制御部21および表示制御部22を備えたものである。なお、本実施形態においては、撮像制御部21が、本発明の制御部に相当するものである。

0050

顕微鏡制御装置20は、中央処理装置半導体メモリおよびハードディスクなどを備えたコンピュータから構成されるものであり、ハードディスクに本発明の撮影制御プログラムの一実施形態がインストールされている。そして、この撮影制御プログラムが中央処理装置によって実行されることによって、図6に示す撮像制御部21および表示制御部22が機能する。

0051

撮像制御部21は、結像光学系駆動部15、撮像素子16および水平方向駆動部17を制御することによって、顕微鏡装置10による観察対象の撮影を制御するものである。

0052

具体的には、撮像制御部21は、結像光学系駆動部15の駆動によって結像光学系14をZ方向(光軸方向)に移動させてオートフォーカス制御を行うものである。本実施形態においては、結像光学系14をZ方向に移動させながら各位置における位相差画像を撮像素子16によって撮像し、位相差画像のコントラストが最も高くなる位置を合焦位置として検出することによってオートフォーカス制御を行う。

0053

また、撮像制御部21は、水平方向駆動部17を駆動制御し、これによりステージ51をX方向およびY方向に移動させるものである。水平方向駆動部17は、圧電素子などを有するアクチュエータから構成されるものである。

0054

本実施形態においては、撮像制御部21による制御によってステージ51をX方向およびY方向に移動させ、結像光学系14の観察域を培養容器50内において2次元状に走査し、各観察域の位相差画像を撮像する。図7は、培養容器50内における観察域の走査位置を実線Mで示した図である。なお、本実施形態においては、培養容器50として6つのウェルWを有するウェルプレートを用いる。

0055

図7に示すように、結像光学系14の観察域は、走査開始点Sから走査終了点Eまで実線Mに沿って移動する。すなわち、観察域は、X方向の正方向(図5右方向)に走査された後、Y方向(図5の下方向)に移動し、X方向の負方向(図5の左方向)に走査される。次いで、観察域は、再びY方向に移動し、再びX方向の正方向に走査される。このように、観察域は、X方向についての往復移動とY方向への移動を繰り返し行うことによって、培養容器50内を2次元状に走査される。

0056

なお、上述したようにステージ51をX方向に移動させることによって培養容器50の範囲内において観察域を走査する場合、培養容器50の範囲における観察域の移動速度は一定であることが望ましい。したがって、ステージ51のX方向への移動開始時にはステージ51が一定の速度になるまで加速する必要があり、ステージ51のX方向への移動終了時には、ステージ51を一定の速度から減速して停止させる必要がある。

0057

また、ステージ51のX方向への移動速度を一定の速度にする場合、加速域をほとんどもたせることなく急速に一定の速度に制御することは可能であるが、このような制御を行った場合、培養容器50に細胞とともに収容された培養液などの液面が揺れてしまい、位相差画像の画質の低下を招く可能性がある。また、ステージ51を停止する際にも同様の問題が発生する可能性がある。

0058

そこで、本実施形態においては、図5に示す範囲R1および範囲R2をステージ51のX方向への移動の加減速域に設定する。このように培養容器50の範囲のX方向の両側に加減速域を設定することによって、培養容器50の範囲において観察域を一定の速度で走査することができ、かつ培養液の液面の揺れも抑制することができる。

0059

また、本実施形態においては、結像光学系14の観察域がX方向およびY方向に走査され、各観察域が撮像されて位相差画像が取得されるが、この際、上述したように培養容器50の底部はその面内において必ずしも均一な厚さではなく、観察域毎にばらつきがある。

0060

したがって、観察域毎にオートフォーカス制御を行うことが望ましいが、培養容器50内の観察対象のタイムラプス撮影を行う場合には、撮影を行う度に全ての観察域についてオートフォーカス制御を行ったのでは、撮影時間が長くなってしまう問題がある。

0061

そこで、1回目の撮影においてオートフォーカス制御を行うことによって取得された各観察域の合焦位置を2回目以降の撮影において利用することも考えられるが、培養容器50の歪みなどによる培養容器50の設置状態の違いが問題となる。すなわち、1回目の撮影の後に培養容器50をステージ51から一旦取り外し、2回目以降の撮影において培養容器50をステージ51に再設置した場合には、1回目の撮影と2回目以降の撮影とにおいて、培養容器50のステージ51に対する設置状態が異なるため、1回目の撮影の際に取得された各観察域の合焦位置をそのまま使用することができない場合がある。

0062

以下、撮影時間を短縮することができ、かつ培養容器50のステージ51に対する設置状態に関わらず、適切な合焦位置で各観察域の位相差画像を撮像する方法について、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。

0063

まず、1回目の撮影(第1の撮影)を行う場合には(S10)、培養容器50がステージ51上に設置され、基準位置検出部18によって培養容器50内に設定された基準位置が検出される(S12)。具体的には、上述したように6つのウェルWの各中心位置が基準位置CPとして検出され、その位置情報メモリなどの記憶媒体に記憶される。

0064

次に、撮像制御部21は、オートフォーカス制御によって培養容器50内の全ての観察域の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置を用いて結像光学系駆動部15を制御して各観察域の位相差画像を撮像する(S14)。なお、この際、各観察域の合焦位置はメモリなどの記憶媒体に記憶される。

0065

次いで、S12において検出された基準位置の合焦位置を取得する(S16)。基準位置の合焦位置の取得については、たとえば基準位置CPにおいてオートフォーカス制御を行って合焦位置を検出することによって取得するようにしてもよいし、または、S14において各観察域の位相差画像を撮像する際に検出された合焦位置を用いるようにしてもよい。S14において検出された合焦位置を用いる場合には、各基準位置CPに最も近い観察域の合焦位置を取得するようにすればよい。また、基準位置CPにおいてオートフォーカス制御を行って合焦位置を取得する場合には、S12の基準位置の検出の際に合焦位置の取得まで行うようにしてもよい。S16において取得された基準位置の合焦位置はメモリなどの記憶媒体に記憶され、培養容器50がステージ51上から外される。

0066

次いで、2回目以降の撮影(第2の撮影)を行う場合には(S18)、まず、培養容器50がステージ51上に再設置され、1回目の撮影と同様に、基準位置検出部18によって培養容器50内に設定された基準位置が検出される(S20)。

0067

そして、撮像制御部21は、オートフォーカス制御によって培養容器50内の基準位置CPの合焦位置を検出する(S22)。

0068

次いで、S16において取得された1回目の撮影における基準位置CPの合焦位置が読み出され、この基準位置CPの合焦位置とS22において検出された2回目以降の撮影における基準位置CPの合焦位置とに基づいて、射影行列が算出される(S24)。

0069

図9は、1回目の撮影における基準位置CPの合焦位置FP1と、2回目の撮影における基準位置CPの合焦位置FP2との3次元的な位置関係の一例を示すものである。撮像制御部21は、図9において矢印で示すように、1回目の撮影における各合焦位置FP1と2回目の撮影における各合焦位置FP2とを対応付け、これらの対応関係から射影行列を求める。なお、射影行列を求めるには、少なくとも4つの基準位置の合焦位置を取得することが望ましい。本実施形態においては、6つのウェルWの各基準位置の合焦位置を取得しているので、6つの基準位置の合焦位置の対応関係から射影行列を算出する。ただし、必ずしも6つの合焦位置を用いなくてもよく、6つの合焦位置のうちの隣接する4つの合焦位置を特定し、その4つの合焦位置から射影行列を算出することによって、培養容器50内の一部の領域毎に射影行列を算出するようにしてもよい。さらに、たとえば図10に示すように、各ウェルWに対して4つの基準位置が設定されるように基準位置CP1〜CP12を設定することによって、ウェルW毎に射影行列を算出するようにしてもよい。

0070

具体的には、たとえば1回目の撮影と2回目以降の撮影とにおいて基準位置CP1,CP2,CP5,CP6の合焦位置をそれぞれ取得し、1回目の撮影の合焦位置と2回目以降の撮影の合焦位置の対応関係に基づいて、図10に示す一番左上ウェルWの射影行列を算出し、さらに1回目の撮影と2回目以降の撮影とにおいて基準位置CP5,CP6,CP9,CP10の合焦位置をそれぞれ取得し、1回目の撮影の合焦位置と2回目以降の撮影の合焦位置の対応関係に基づいて、図10に示す一番左下のウェルWの射影行列を算出することによって、ウェルW毎の射影行列を算出するようにしてもよい。

0071

次に、撮像制御部21は、S14において取得された1回目の撮影の各観察域の合焦位置を読み出し、上述したようにして算出された射影行列を用いて各観察域の合焦位置を補正する(S26)。

0072

具体的には、1回目の各観察域の合焦位置をP1(x1,y1,z1)とし、射影行列をHとし、補正後の合焦位置P2(x1,y1,z1)とした場合、P2=H×P1を算出することによって補正後の合焦位置P2を算出する。なお、培養容器50全体ではなく、培養容器50内の一部の領域毎に射影行列を算出した場合には、各観察域が属する領域について算出された射影行列を用いて、各観察域の合焦位置を補正するようにすればよい。

0073

そして、撮像制御部21は、各観察域の補正後の合焦位置P2を用いて結像光学系駆動部15を制御して各観察域の位相差画像の撮像を行う(S28)。位相差画像の撮像が終了した後、培養容器50はステージ51から取り外される。

0074

なお、上記S24では、1回目の撮影における各基準位置の合焦位置FP1と2回目の撮影における各基準位置の合焦位置FP2とを対応付け、これらの対応関係から射影行列を求めるようにしているが、たとえば画像処理によって基準位置を検出する場合には、基準位置が明確に検出できず、各基準位置の合焦位置FP1と2回目の撮影における各基準位置の合焦位置FP2とを対応づけられない場合が考えらえる。そこで、このような場合には、たとえばRANSAC(Random Sample Consensus)を用いて基準位置の外れ値推定することによって、各基準位置の合焦位置の対応関係を求めるようにすればよい。

0075

図6戻り、表示制御部22は、顕微鏡装置10によって撮像された各観察域の位相差画像を結合することによって、1枚の合成位相差画像を生成し、その合成位相差画像を表示装置30に表示させるものである。

0076

表示装置30は、表示制御部22によって生成された合成位相差画像を表示するものであり、たとえば液晶ディスプレイなどを備えたものである。また、表示装置30をタッチパネルによって構成し、入力装置40と兼用するようにしてもよい。

0077

入力装置40は、マウスキーボードなどを備えたものであり、ユーザによる種々の設定入力を受け付けるものである。本実施形態の入力装置40は、たとえば位相差レンズ14aの倍率の変更指示などの設定入力を受け付けるものである。

0078

上記実施形態の顕微鏡撮影システムによれば、タイムラプス撮影を行う場合において、第1の撮影を行う場合には、オートフォーカス制御によって培養容器50内の全ての観察域の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置を用いて各観察域の第1の撮影を行い、かつ培養容器50内に設定された複数の基準位置の合焦位置を取得する。そして、第1の撮影以降の第2の撮影を行う場合には、オートフォーカス制御によって基準位置の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置と、第1の撮影において取得した基準位置の合焦位置とに基づいて、第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正し、その補正した各観察域の合焦位置を用いて第2の撮影を行う。

0079

すなわち、第2の撮影においては、全ての観察域のオートフォーカス制御を行わないので撮影時間を短縮することができる。そして、さらに第1の撮影における基準位置の合焦位置と、第2の撮影において検出した基準位置の合焦位置とに基づいて、第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正するようにしたので、培養容器50のステージ51に対する設置状態に関わらず、適切な合焦位置で各観察域の画像を撮像することができる。

0080

なお、上記実施形態においては、1回目の撮影を第1の撮影とし、2回目の撮影を第2の撮影としたが、第1の撮影と第2の撮影は、必ずしも1回目と2回目の撮影に限定されるものではなく、たとえば2回目の撮影を第1の撮影とし、4回目の撮影を第2の撮影としてもよい。

0081

また、上記実施形態においては、第1の撮影において検出された各観察域の合焦位置を補正し、その補正した各観察域の合焦位置を用いて第2の撮影を行うようにしたが、さらに第2の撮影の後の第3の撮影を行う場合には、再びオートフォーカス制御によって基準位置の合焦位置を検出し、その検出した合焦位置と、第2の撮影において用いた基準位置の合焦位置とに基づいて、第2の撮影において補正によって取得された各観察域の合焦位置をさらに補正し、その補正した各観察域の合焦位置を用いて第3の撮影を行うようにすればよい。また、第3の撮影において用いる基準位置の合焦位置を、第1の撮影において用いた基準位置の合焦位置に基づいて補正して取得してもよい。

0082

また、上記実施形態では、第1の撮影において、培養容器50内の全ての観察域の合焦位置を検出したが、合焦位置を検出しない観察域があってもよい。このような場合は、例えば、合焦位置を検出しなかった観察域の周辺の観察域において検出された合焦位置を、合焦位置を検出しなかった観察域の合焦位置として用いればよい。

0083

また、上記実施形態では、第1の撮影において、培養容器50をステージ51上に設置した後、培養容器50内に設定された基準位置の検出、オートフォーカス制御による観察域の合焦位置の検出、検出した合焦位置を用いた各観察域の位相差画像の撮像、基準位置の合焦位置の取得を行い、培養容器50をステージ51上から取り外すという一連の動作を行っているが、このような処理の流れに限らない。たとえば、培養容器50内に設定された基準位置の検出、オートフォーカス制御による観察域の合焦位置の検出、基準位置の合焦位置の取得を行った後、一度、培養容器50をステージ51上から取り外し、その後、培養容器50をステージ51上に再度設置した後で、すでに取得している合焦位置を用いて各観察域の位相差画像の撮像を行うようにしてもよい。

0084

つまり、各観察域の合焦位置を検出する動作と、各観察域の位相差画像を撮影する動作との間に培養容器50をステージ51から取り外す動作を行ってもよい。この場合、検出された基準位置の合焦位置の取得は、培養容器50をステージ51上から取り外す前でも後でもよい。

0085

また、上記実施形態では、1つの培養容器50に収容された観察対象をタイムラプス撮影行う場合について説明したが、これに限らず、たとえば単一の細胞株を2以上の培養容器50に分割して培養し、培養容器50を交換しながら各培養容器50内の細胞をタイムラプス撮影する場合もある。このような場合、培養容器50間で底部の厚さのばらつき具合が異なるため、培養容器50毎に、1回目の撮影における基準位置の合焦位置と各観察域の合焦位置とを管理することが望ましい。

0086

そこで、上記実施形態の顕微鏡観察システムの顕微鏡制御装置20に対して、図11に示すように、さらに基準合焦位置記憶部23を設けるようにしてもよい。

0087

基準合焦位置記憶部23は、培養容器50の識別情報と、その識別情報によって識別される培養容器50内の観察対象の第1の撮影において検出された全ての観察域の合焦位置と、第1の撮影において取得された基準位置の合焦位置とを対応付けて記憶するものである。

0088

そして、撮像制御部21は、第2の撮影を行う際、第2の撮影の対象の培養容器50の識別情報を取得する。そして、撮像制御部21は、取得した識別情報に対応付けて記憶された全ての観察域の合焦位置および基準位置の合焦位置を基準合焦位置記憶部23から読み出して取得する。次いで、撮像制御部21は、基準合焦位置記憶部23から読み出して取得した基準位置の合焦位置と、オートフォーカス制御によって検出された基準位置の合焦位置とに基づいて、全ての観察域の合焦位置を補正し、その補正した各観察域の合焦位置を用いて第2の撮影を行う。

0089

上述したように培養容器50毎に識別情報を付与し、基準合焦位置記憶部23に記憶された個々の培養容器50の1回目の撮影の合焦位置の情報に基づいて、個々の培養容器50について、2回目以降の撮影の各観察域の合焦位置の補正を行うことによって、より適切な合焦位置の制御を行うことができる。

0090

なお、培養容器50の識別情報については、たとえばユーザが入力装置40を用いて設定入力するようにしてもよいし、培養容器50に対してバーコードまたはRFIC(Radio Frequency IntegratedCircuit)などの識別情報を記憶する記憶媒体を設け、撮像制御部21が、記憶媒体から読み出された識別情報を取得するようにしてもよい。

0091

また、上記実施形態においては、基準位置検出部18が培養容器50の画像を撮像し、その画像に基づいて基準位置を検出するようにしたが、必ずしも基準位置検出部18を設けなくてもよい。たとえば培養容器50を上方から撮影した画像を表示装置30に表示させ、その表示された画像上においてユーザが基準位置を指定するようにしてもよい。基準位置は、たとえば入力装置40を用いて設定入力される。入力装置40は、本発明の基準位置受付部に相当するものである。

0092

また、上記実施形態においては、1回目の撮影と2回目以降の撮影とで培養容器50内の基準位置がX−Y面内においてずれることを前提として、各撮影において基準位置を検出するようにしたが、たとえばステージ51上に培養容器50のX−Y方向の移動を規制するような規制部材が設けられている場合には、1回目の撮影と2回目の撮影とで基準位置がずれることはない。したがって、このような場合には、基準位置検出部18を設ける必要がなく、メモリなどの記憶媒体に予め基準位置を記憶しておけばよい。そして、1回目の撮影と2回目以降の撮影とにおいて、記憶媒体に予め記憶された基準位置を読み出し、その基準位置の合焦位置を取得するようにすればよい。

0093

また、上記実施形態においては、2回目以降の撮影においては、基準位置の合焦位置に基づいて各観察域の合焦位置を推定しているため、合焦位置の補正が不足し、位相差画像にボケが発生する可能性もある。そのような場合には、基準位置の数を増加させるようにすればよい。具体的には、たとえば基準位置検出部18によって検出された基準位置またはユーザによって指定された基準位置に対して補間演算を施すことによって、新しい基準位置を設定するようにすればよい。または、ユーザが入力装置40を用いて新しい基準位置を設定入力するようにしてもよい。

0094

また、上記実施形態においては、4つの基準位置を設定し、1回目の撮影の各基準位置の合焦位置と2回目の撮影の各基準位置との対応関係から射影行列を求め、その射影行列を用いて1回目の撮影の各観察域の合焦位置を補正するようにしたが、基準位置の数は必ずしも4つでなくてもよく、2つまたは3つでもよい。

0095

図12は、2つの基準点1および基準点2を設定した場合における各観察域の合焦位置の補正方法を説明するための図である。具体的には、n回目(たとえば1回目)の撮影において検出された基準点1の合焦位置がZn,1であり、基準点2の合焦位置がZn,2である場合、この2つの合焦位置を結ぶ線分を求める。そして、n回目の撮影において取得された各観察域(位置x)の合焦位置について、上記線分からのZ変位量dn,xを求める。次いで、n+1回目(たとえば2回目)の撮影の際、基準点1の合焦位置がZn+1,1であり、基準点2の合焦位置がZn+1,2である場合には、n回目の撮影と同様に、この2つの合焦位置を結ぶ線分を求める。そして、上記線分から各観察域(位置x)における合焦位置を線形で推定し、この推定値にZ変位量dn,xを加算することで補正後の合焦位置Zn+1,xを取得する。

0096

図13は、3つの基準点1,基準点2および基準点3を設定した場合における各観察域の合焦位置の補正方法を説明するための図である。具体的には、n回目(たとえば1回目)の撮影において検出された基準点1の合焦位置がZn,1であり、基準点2の合焦位置がZn,2であり、基準点3の合焦位置がZn,3である場合、この3つの合焦位置を通る平面を求める。そして、n回目の撮影において取得された各観察域(位置x)の合焦位置について、上記平面からのZ変位量dn,xを求める。次いで、n+1回目(たとえば2回目)の撮影の際、基準点1の合焦位置がZn+1,1であり、基準点2の合焦位置がZn+1,2であり、基準点3の合焦位置がZn+1,3である場合には、n回目の撮影と同様に、この3つの合焦位置を通る平面を求める。そして、上記平面から各観察域(位置x)における合焦位置を線形で推定し、この推定値にZ変位量dn,xを加算することで補正後の合焦位置Zn+1,xを取得する。

0097

また、上記実施形態においては、ステージ51を移動させることによって観察域を走査するようにしたが、これに限らず、ステージ51を固定とし、結像光学系14およびその他の位相差画像の撮像に係る構成を移動させることによって観察域を走査するようにしてもよいし、ステージ51と結像光学系14およびその他の位相差画像の撮像に係る構成との双方を移動させることによって観察域を走査するようにしてもよい。

0098

また、上記実施形態は、本発明を位相差顕微鏡に適用したものであるが、本発明は、位相差顕微鏡に限らず、微分干渉顕微鏡および明視野顕微鏡などのその他の顕微鏡に適用するようにしてもよい。

0099

10顕微鏡装置
11白色光源
12コンデンサレンズ
13スリット板
14結像光学系
14a位相差レンズ
14b対物レンズ
14c位相板
14d結像レンズ
15 結像光学系駆動部
16撮像素子
17水平方向駆動部
18基準位置検出部
20顕微鏡制御装置
21撮像制御部
22表示制御部
23基準合焦位置記憶部
30表示装置
40入力装置
50培養容器
51ステージ
51a 開口
100 培養容器
150 ステージ
CP基準位置
CP1-CP12 基準位置
E走査終了点
ED 端部
FP1,FP2 合焦位置
L照明光
M観察域の走査位置
MK穴部
R1,R2加減速域の範囲
S走査開始点
W ウェル

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