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課題・解決手段

本発明は、プロテアソーム阻害剤と、露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとを含む組み合わせに関する。特に、本発明は、ボロネートエポキシケトンペプチドアルデヒドおよびβ-ラクトンプロテアーゼ阻害剤からなる群より選択されるプロテアソーム阻害剤と;露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとを含む組み合わせに関する。より具体的には、本発明は、ボルテゾミブ、デランミブイキサゾミブ、カルフィルゾミブ、オプロゾミブ、MG132およびマリゾミブからなる群より選択されるプロテアソーム阻害剤と;露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとを含む組み合わせに関する。

概要

背景

ボルテゾミブBTZ)は、静脈注射(IV)または皮下(SC)使用の抗腫瘍薬である。ボルテゾミブの構造は、以下の通りである:

ボルテゾミブは、哺乳動物細胞における26Sプロテアソームキモトリプシン様活性可逆的阻害剤である。26Sプロテアソームは、ユビキチン化タンパク質を分解する大きなタンパク質複合体である。ユビキチン-プロテアソーム経路は、特定のタンパク質細胞内濃度を調節し、それにより細胞内のホメオスタシスを維持するのに欠くことのできない役割を果たす。26Sプロテアソームの阻害は、細胞内の複数のシグナル伝達カスケードに影響を及ぼし得るこの標的タンパク質分解を妨げる。この正常なホメオスタシス機構破壊は、細胞死に至る可能性がある。実験では、ボルテゾミブが、様々ながん細胞型に対してin vitroで細胞傷害性であることが実証されてきた。ボルテゾミブは、多発性骨髄腫を含む非臨床腫瘍モデルにおいて、in vivoで腫瘍増殖遅延を引き起こす。

ボルテゾミブを用いたIn vitro、ex-vivo、および動物モデルからのデータは、それが骨芽細胞分化および活性を増加させ、破骨細胞機能を阻害することを示唆している。これらの効果は、進行した骨溶解性疾患に罹患しており、ボルテゾミブで治療された多発性骨髄腫の患者において観察されてきた。

ランミブ(DLZ)、([(1R)-1-[[(2S,3R)-3-ヒドロキシ-2-[[(6-フェニルピリジン-2-イル)カルボニル]アミノ]-1-オキソブチル]アミノ]-3-メチルブチル]ボロン酸)は、静脈注射(IV)、経口または皮下(SC)使用の抗腫瘍薬である。デランゾミブの構造は、以下の通りである:

デランゾミブは、哺乳動物細胞における26Sプロテアソームのキモトリプシン様活性の可逆的阻害剤でもある。実験では、デランゾミブがin vitroで多発性骨髄腫細胞株に対して細胞傷害性であることが実証されている(非特許文献1、非特許文献2)。デランゾミブは、多発性骨髄腫を含む非臨床腫瘍モデルにおいて、in vivoで腫瘍増殖の減少を引き起こす(非特許文献3)。

イキサゾミブ(IXZ)は、静脈注射(IV)、経口または皮下使用の抗腫瘍薬である。イキサゾミブは、臨床用途のためにクエン酸と製剤化されている:クエン酸塩は、血漿または水溶液と接触するとすぐに加水分解する(非特許文献4)。最終製剤はクエン酸イキサゾミブと呼ばれ、元々は「MLN9708」と命名されており、活性薬物成分「MLN2238」(イキサゾミブ)およびクエン酸部位を含有する。

イキサゾミブ(MLN2238)([(1R)-1-[[2-[(2,5-ジクロロベンゾイル)アミノ]アセチル]アミノ]-3-メチル-ブチル]ボロン酸)の構造を、以下に示す:

クエン酸イキサゾミブ(MLN9708)(2,2'-{2-[(1R)-1-{[N-(2,5-ジクロロベンゾイル)グリシル]アミノ}-3-メチルブチル]-5-オキソ-1,3,2-ジオキサボロラン-4,4-ジイル}二酢酸)の構造を、を以下に示す:

イキサゾミブは、哺乳動物細胞における26Sプロテアソームのキモトリプシン様活性の可逆的阻害剤でもある。

Kuppermanおよび共同研究者ら(非特許文献4)は、イキサゾミブとプロテアソームとの生理化学的、薬理学的、薬力学的抗腫瘍活性および相互作用を、ボルテゾミブと比較して説明している。ボルテゾミブおよびイキサゾミブの両方が、20Sプロテアソームのβ5部位に優先的に結合し、より高濃度β2およびβ1部位にも結合する。プロテアソーム中の活性部位に対する親和性は、イキサゾミブおよびボルテゾミブについてほぼ等しいが、イキサゾミブは、プロテアソームへの結合を保持する時間が短いことが判明した。イキサゾミブのプロテアソーム解離半減期は約18分であるのに対して、ボルテゾミブの解離半減期は約110分であり、すなわち、イキサゾミブはボルテゾミブよりも約6倍速く放出される。イキサゾミブは、メラノーマ肺がんおよび結腸直腸がん細胞系を含む様々ながん細胞系に対してin vitroで細胞傷害性である。イキサゾミブはまた、いくつかの前臨床モデルにおいてin vivoで抗腫瘍活性を示した。CWR22ヒト前立腺がん異種移植において、ボルテゾミブおよびイキサゾミブの両方が、それらの最大許容用量(MTD)で有効な抗腫瘍活性を示した。イキサゾミブは、MTDの半分でボルテゾミブより効果的であることが判明した。WSU-DLCL2リンパ腫異種移植モデルにおいて、イキサゾミブは有意な抗腫瘍活性を示したが、ボルテゾミブはそのMTDにおいて効果がかなった。同様に、播種性リンパ腫を代表するOci-Ly7-Lucモデルにおいて、イキサゾミブで処置した動物は、ボルテゾミブと比較して、向上した抗腫瘍効果を示した。イキサゾミブは、経口バイオアベイラビリティを有することも見出されており、これは、経口投与が、イキサゾミブを含む治療の選択肢であり得ることを意味する(非特許文献4)。Leeおよび共同研究者らは、この分析を、異種移植片リンパ腫モデル(OCI-Ly10およびPHTX22L)、ならびにヒトがんの臨床的進行をよりよく表すように設計された遺伝子操作マウスモデルiMyccα/Bcl-XLの両方のいくつかのさらなるリンパ腫モデルを含むように拡張した。それぞれの場合において、イクザゾミブでのMTDレベルの治療は、ボルテゾミブでのMTDレベルの治療と同程度の有効性であった。PHTX22L異種移植片の場合、イキサゾミブのみが抗腫瘍効果を示すことが判明した。イキサゾミブは、DP54-Lucモデルにおける骨溶解性骨疾患緩和にも有効であった(非特許文献5)。動物モデルにおいてイキサゾミブにより示されるより高いMTDに起因して、イキサゾミブは、KuppermanおよびLeeらの研究において、ボルテゾミブよりも10倍以上高い濃度で送達され、したがって、向上は、イキサゾミブの化学的性質ではなく、むしろより高用量での送達に関連している可能性があることに留意すべきである。それにもかかわらず、ボルテゾミブと比較して低下した毒性は、イキサゾミブの重要な特徴であり、潜在的な臨床的適用性を定義する(ボルテゾミブと比較してイキサゾミブの増加した用量が、臨床的に実現可能であることを意味する)。

臨床試験で評価した際、クエン酸イキサゾミブは、経口および静脈内経路の両方で良好な耐容性を示すことが見出されており、MTD値は一般にボルテゾミブにより示される値よりも大きい。クエン酸イキサゾミブは、様々な固形腫瘍および非ホジキンリンパ腫の静脈内治療、ならびに多発性骨髄腫の経口治療について試験されてきた(非特許文献6に概説されている)。フェーズIII臨床試験は、Revixid(登録商標)(レナリドマイド)およびデキサメタゾンと組み合わせたクエン酸イクザゾミブの、骨髄腫または全身軽鎖アミロイド症の治療に対する評価のために計画され、いずれの場合も経口送達される(clintrials.gov識別NCT01564537、NCT01659658、NCT01850524およびNCT0218141)。

カルフィルゾミブ(CFZ)の構造は、以下の通りである:

カルフィルゾミブは、患者の血液中のプロテアソームのキモトリプシン様活性の阻害を、ボルテゾミブよりも強く引き起こす -最大許容用量に達していない第I相試験で使用された最高用量で88%(非特許文献6)。フェーズII試験では、カルピゾミブは、高度に前処理された患者集団において24%の部分奏功率、多剤治療の5つの前のライン中央値を達成している(非特許文献7)。末梢神経障害事象は、ボルテゾミブと比較して大幅に減少する(非特許文献8)。

オプロゾミブ(OPZ)の構造は、以下の通りである:




オプロゾミブは、経口利用可能なカルフィルゾミブ類似体である(非特許文献9)。

MG-132の構造は、以下の通りである:



MG-132は、迅速に可逆的であり、活性部位トレオニンヒドロキシルヘミアセタールを形成することによりプロテアソームをブロックする強力な阻害剤である(非特許文献7)。

リゾミブの構造は、以下の通りである:



マリゾミブは、海洋微生物サリニスポラ・トロピカに由来する(非特許文献10)。マリゾミブは、触媒スレオニンヒドロキシルをエステル化することによりプロテアソームを不活性化する。β-ラクトン環開環に続いて、阻害剤の塩素原子求核置換の結果としてテトラヒドロフラン環が形成される(非特許文献11)。全てのβ-ラクトン付加物は、水でゆっくりと加水分解され、プロテアソームの再活性化をもたらす(非特許文献12)。マリゾミブは現在、臨床試験中のプロテアソーム阻害剤の中で最も強力でである。これは、キモトリプシン様部位のより強力(最大100%)で、より長期間の阻害をもたらし、トリプシン様およびカスパーゼ様部位も標的とする(非特許文献13)。

概要

本発明は、プロテアソーム阻害剤と、露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとを含む組み合わせに関する。特に、本発明は、ボロネートエポキシケトンペプチドアルデヒドおよびβ-ラクトンプロテアーゼ阻害剤からなる群より選択されるプロテアソーム阻害剤と;露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとを含む組み合わせに関する。より具体的には、本発明は、ボルテゾミブ、デランゾミブ、イキサゾミブ、カルフィルゾミブ、オプロゾミブ、MG132およびマリゾミブからなる群より選択されるプロテアソーム阻害剤と;露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとを含む組み合わせに関する。

目的

31日目までの0.2mg/kgのBTZ(隔週静脈内注射)± 45mg/kgのシレンジイド毎日腹腔内注射)のカプラン-マイヤープロットを示す図であり、エンドポイントまでの時間(TTE)の差を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

(i)プロテアソーム阻害剤およびその薬学的に許容される塩;および(ii)環状ペプチドを含み、前記環状ペプチドは露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む、組み合わせ。

請求項2

前記プロテアソーム阻害剤がボロネート化合物である、請求項1に記載の組み合わせ。

請求項3

前記ボロネート化合物が、ボルテゾミブ、デランミブおよびイキサゾミブからなる群より選択される、請求項2に記載の組み合わせ。

請求項4

前記プロテアソーム阻害剤がエポキシケトン化合物である、請求項1に記載の組み合わせ。

請求項5

前記エポキシケトン化合物が、カルフィルゾミブおよびオプロゾミブからなる群より選択される、請求項4に記載の組み合わせ。

請求項6

前記プロテアソーム阻害剤がペプチドアルデヒド化合物である、請求項1に記載の組み合わせ。

請求項7

前記ペプチドアルデヒド化合物がMG132である、請求項6に記載の組み合わせ。

請求項8

前記プロテアソーム阻害剤がβ-ラクトンプロテアーゼ阻害剤化合物である、請求項1に記載の組み合わせ。

請求項9

前記β-ラクトンプロテアーゼ阻害剤化合物がマリゾミブである、請求項8に記載の組み合わせ。

請求項10

前記環状ペプチドが以下の構造を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組み合わせ。式中:Ra、RbおよびRcはアミノ酸側鎖残基であり;Rdは、それぞれ独立して、H、C1アルキル、C2アルキルおよびC3アルキルからなる群より選択され;mは0、1または2であり;nは0、1または2であり;ただし、n + mの値は0、1または2である。

請求項11

前記環状ペプチドが以下の構造を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組み合わせ。式中:Ra、RbおよびRcはアミノ酸側鎖残基であり;mは0、1または2であり;nは0、1または2であり;ただし、n + mの値は0、1または2である。

請求項12

請求項13

mが0であり、nが0である;mが1であり、nが0である;またはmが0であり、nが1である、請求項10〜12のいずれか一項に記載の組み合わせ。

請求項14

前記環状ペプチド成分が以下の構造を有する、請求項10〜13のいずれか一項に記載の組み合わせ。

請求項15

前記環状ペプチド成分のアミノ酸残基アミノ酸の各アミン窒素が、独立してモノアルキル化されていてもよい、請求項10〜12のいずれか一項に記載の組み合わせ。

請求項16

前記環状ペプチド成分がシレンジイドである、すなわち、以下の構造を有する、請求項10〜15のいずれか一項に記載の組み合わせ。

請求項17

薬剤としての使用のための、請求項1〜16のいずれか一項に記載の組み合わせ。

請求項18

腫瘍疾患新生組織形成マントル細胞リンパ腫多発性骨髄腫(例えば、転移性多発性骨髄腫);肺がん非小細胞肺がん(例えば、転移性非小細胞肺がん、非小細胞肺がんもしくは転移性非小細胞肺がん);小細胞肺がん固形腫瘍リンパ腫(例えば、リンパ形質細胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫濾胞性リンパ腫もしくは末梢性T細胞リンパ腫);慢性リンパ性白血病;T細胞リンパ球性白血病乳がん(例えば、転移性乳がん);子宮頸がん結腸直腸がん結腸がんメラノーマ前立腺がん(例えば、ホルモン不応性前立腺がん);膵臓がん(例えば、転移性膵臓がん);卵巣がんグリア芽細胞腫(例えば、多形グリア芽細胞腫);頭扁平上皮がん頸部扁平上皮がん;アミロイドーシス(例えば、原発性全身性アミロイドーシス);骨疾患血液悪性腫瘍移植片対宿主病ワルデンストレームマクログロブリン血症くすぶり骨髄腫および意義不明単クローン性高ガンマグロブリン血症(MGUS)、またはそれらの組み合わせからなる群より選択される疾患の治療での使用のための、請求項1〜17のいずれか一項に記載の組み合わせ。

請求項19

請求項1〜16のいずれか一項に記載の組み合わせと、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物

請求項20

(i)プロテアソーム阻害剤およびその薬学的に許容される塩;および(ii)環状ペプチドを別個の成分として含み、前記環状ペプチドは露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む、キット

請求項21

プロテアソーム阻害剤およびその薬学的に許容される塩の治療活性を向上させるための環状ペプチドの使用であって、前記環状ペプチドは露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む、使用。

技術分野

0001

本発明は、プロテアソーム阻害剤と、露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとを含む組み合わせに関する。特に、本発明は、ボロネートエポキシケトンペプチドアルデヒドおよびβ-ラクトンプロテアーゼ阻害剤からなる群より選択されるプロテアソーム阻害剤と;露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとを含む組み合わせに関する。より具体的には、本発明は、ボルテゾミブ、デランミブイキサゾミブ、カルフィルゾミブ、オプロゾミブ、MG132およびマリゾミブからなる群より選択されるプロテアソーム阻害剤と;露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとを含む組み合わせに関する。

0002

本発明は、例えば、がんなどの過増殖性疾患治療において、薬剤として有用な組み合わせに関する。

0003

本発明はまた、組み合わせを含む医薬組成物および組み合わせの各成分を含むキットに関する。

背景技術

0004

ボルテゾミブ(BTZ)は、静脈注射(IV)または皮下(SC)使用の抗腫瘍薬である。ボルテゾミブの構造は、以下の通りである:

0005

ボルテゾミブは、哺乳動物細胞における26Sプロテアソームキモトリプシン様活性可逆的阻害剤である。26Sプロテアソームは、ユビキチン化タンパク質を分解する大きなタンパク質複合体である。ユビキチン-プロテアソーム経路は、特定のタンパク質細胞内濃度を調節し、それにより細胞内のホメオスタシスを維持するのに欠くことのできない役割を果たす。26Sプロテアソームの阻害は、細胞内の複数のシグナル伝達カスケードに影響を及ぼし得るこの標的タンパク質分解を妨げる。この正常なホメオスタシス機構破壊は、細胞死に至る可能性がある。実験では、ボルテゾミブが、様々ながん細胞型に対してin vitroで細胞傷害性であることが実証されてきた。ボルテゾミブは、多発性骨髄腫を含む非臨床腫瘍モデルにおいて、in vivoで腫瘍増殖遅延を引き起こす。

0006

ボルテゾミブを用いたIn vitro、ex-vivo、および動物モデルからのデータは、それが骨芽細胞分化および活性を増加させ、破骨細胞機能を阻害することを示唆している。これらの効果は、進行した骨溶解性疾患に罹患しており、ボルテゾミブで治療された多発性骨髄腫の患者において観察されてきた。

0007

デランゾミブ(DLZ)、([(1R)-1-[[(2S,3R)-3-ヒドロキシ-2-[[(6-フェニルピリジン-2-イル)カルボニル]アミノ]-1-オキソブチル]アミノ]-3-メチルブチル]ボロン酸)は、静脈注射(IV)、経口または皮下(SC)使用の抗腫瘍薬である。デランゾミブの構造は、以下の通りである:

0008

デランゾミブは、哺乳動物細胞における26Sプロテアソームのキモトリプシン様活性の可逆的阻害剤でもある。実験では、デランゾミブがin vitroで多発性骨髄腫細胞株に対して細胞傷害性であることが実証されている(非特許文献1、非特許文献2)。デランゾミブは、多発性骨髄腫を含む非臨床腫瘍モデルにおいて、in vivoで腫瘍増殖の減少を引き起こす(非特許文献3)。

0009

イキサゾミブ(IXZ)は、静脈注射(IV)、経口または皮下使用の抗腫瘍薬である。イキサゾミブは、臨床用途のためにクエン酸と製剤化されている:クエン酸塩は、血漿または水溶液と接触するとすぐに加水分解する(非特許文献4)。最終製剤はクエン酸イキサゾミブと呼ばれ、元々は「MLN9708」と命名されており、活性薬物成分「MLN2238」(イキサゾミブ)およびクエン酸部位を含有する。

0010

イキサゾミブ(MLN2238)([(1R)-1-[[2-[(2,5-ジクロロベンゾイル)アミノ]アセチル]アミノ]-3-メチル-ブチル]ボロン酸)の構造を、以下に示す:

0011

クエン酸イキサゾミブ(MLN9708)(2,2'-{2-[(1R)-1-{[N-(2,5-ジクロロベンゾイル)グリシル]アミノ}-3-メチルブチル]-5-オキソ-1,3,2-ジオキサボロラン-4,4-ジイル}二酢酸)の構造を、を以下に示す:

0012

イキサゾミブは、哺乳動物細胞における26Sプロテアソームのキモトリプシン様活性の可逆的阻害剤でもある。

0013

Kuppermanおよび共同研究者ら(非特許文献4)は、イキサゾミブとプロテアソームとの生理化学的、薬理学的、薬力学的抗腫瘍活性および相互作用を、ボルテゾミブと比較して説明している。ボルテゾミブおよびイキサゾミブの両方が、20Sプロテアソームのβ5部位に優先的に結合し、より高濃度β2およびβ1部位にも結合する。プロテアソーム中の活性部位に対する親和性は、イキサゾミブおよびボルテゾミブについてほぼ等しいが、イキサゾミブは、プロテアソームへの結合を保持する時間が短いことが判明した。イキサゾミブのプロテアソーム解離半減期は約18分であるのに対して、ボルテゾミブの解離半減期は約110分であり、すなわち、イキサゾミブはボルテゾミブよりも約6倍速く放出される。イキサゾミブは、メラノーマ肺がんおよび結腸直腸がん細胞系を含む様々ながん細胞系に対してin vitroで細胞傷害性である。イキサゾミブはまた、いくつかの前臨床モデルにおいてin vivoで抗腫瘍活性を示した。CWR22ヒト前立腺がん異種移植において、ボルテゾミブおよびイキサゾミブの両方が、それらの最大許容用量(MTD)で有効な抗腫瘍活性を示した。イキサゾミブは、MTDの半分でボルテゾミブより効果的であることが判明した。WSU-DLCL2リンパ腫異種移植モデルにおいて、イキサゾミブは有意な抗腫瘍活性を示したが、ボルテゾミブはそのMTDにおいて効果がかなった。同様に、播種性リンパ腫を代表するOci-Ly7-Lucモデルにおいて、イキサゾミブで処置した動物は、ボルテゾミブと比較して、向上した抗腫瘍効果を示した。イキサゾミブは、経口バイオアベイラビリティを有することも見出されており、これは、経口投与が、イキサゾミブを含む治療の選択肢であり得ることを意味する(非特許文献4)。Leeおよび共同研究者らは、この分析を、異種移植片リンパ腫モデル(OCI-Ly10およびPHTX22L)、ならびにヒトがんの臨床的進行をよりよく表すように設計された遺伝子操作マウスモデルiMyccα/Bcl-XLの両方のいくつかのさらなるリンパ腫モデルを含むように拡張した。それぞれの場合において、イクザゾミブでのMTDレベルの治療は、ボルテゾミブでのMTDレベルの治療と同程度の有効性であった。PHTX22L異種移植片の場合、イキサゾミブのみが抗腫瘍効果を示すことが判明した。イキサゾミブは、DP54-Lucモデルにおける骨溶解性骨疾患緩和にも有効であった(非特許文献5)。動物モデルにおいてイキサゾミブにより示されるより高いMTDに起因して、イキサゾミブは、KuppermanおよびLeeらの研究において、ボルテゾミブよりも10倍以上高い濃度で送達され、したがって、向上は、イキサゾミブの化学的性質ではなく、むしろより高用量での送達に関連している可能性があることに留意すべきである。それにもかかわらず、ボルテゾミブと比較して低下した毒性は、イキサゾミブの重要な特徴であり、潜在的な臨床的適用性を定義する(ボルテゾミブと比較してイキサゾミブの増加した用量が、臨床的に実現可能であることを意味する)。

0014

臨床試験で評価した際、クエン酸イキサゾミブは、経口および静脈内経路の両方で良好な耐容性を示すことが見出されており、MTD値は一般にボルテゾミブにより示される値よりも大きい。クエン酸イキサゾミブは、様々な固形腫瘍および非ホジキンリンパ腫の静脈内治療、ならびに多発性骨髄腫の経口治療について試験されてきた(非特許文献6に概説されている)。フェーズIII臨床試験は、Revixid(登録商標)(レナリドマイド)およびデキサメタゾンと組み合わせたクエン酸イクザゾミブの、骨髄腫または全身軽鎖アミロイド症の治療に対する評価のために計画され、いずれの場合も経口送達される(clintrials.gov識別NCT01564537、NCT01659658、NCT01850524およびNCT0218141)。

0015

カルフィルゾミブ(CFZ)の構造は、以下の通りである:

0016

カルフィルゾミブは、患者の血液中のプロテアソームのキモトリプシン様活性の阻害を、ボルテゾミブよりも強く引き起こす -最大許容用量に達していない第I相試験で使用された最高用量で88%(非特許文献6)。フェーズII試験では、カルピゾミブは、高度に前処理された患者集団において24%の部分奏功率、多剤治療の5つの前のライン中央値を達成している(非特許文献7)。末梢神経障害事象は、ボルテゾミブと比較して大幅に減少する(非特許文献8)。

0017

オプロゾミブ(OPZ)の構造は、以下の通りである:




オプロゾミブは、経口利用可能なカルフィルゾミブ類似体である(非特許文献9)。

0018

MG-132の構造は、以下の通りである:



MG-132は、迅速に可逆的であり、活性部位トレオニンヒドロキシルヘミアセタールを形成することによりプロテアソームをブロックする強力な阻害剤である(非特許文献7)。

0019

マリゾミブの構造は、以下の通りである:



マリゾミブは、海洋微生物サリニスポラ・トロピカに由来する(非特許文献10)。マリゾミブは、触媒スレオニンヒドロキシルをエステル化することによりプロテアソームを不活性化する。β-ラクトン環開環に続いて、阻害剤の塩素原子求核置換の結果としてテトラヒドロフラン環が形成される(非特許文献11)。全てのβ-ラクトン付加物は、水でゆっくりと加水分解され、プロテアソームの再活性化をもたらす(非特許文献12)。マリゾミブは現在、臨床試験中のプロテアソーム阻害剤の中で最も強力でである。これは、キモトリプシン様部位のより強力(最大100%)で、より長期間の阻害をもたらし、トリプシン様およびカスパーゼ様部位も標的とする(非特許文献13)。

0020

国際特許出願WO01/94341号
国際特許出願WO00/47212号
国際特許出願W097/22596号
国際特許出願WO97/30035号
国際特許出願WO97/32856号
国際特許出願WO98/13354号
国際特許出願WO99/02166号
国際特許出願WO00/40529号
国際特許出願WO00/41669号
国際特許出願WO01/92224号
国際特許出願WO02/04434号
国際特許出願WO02/08213号
国際特許出願WO02/00196号

先行技術

0021

Piva et al. Blood 2008;111:2765-75
Dorsey et al., J. Med Chem 2008;51:1068-72
Sanchez et al., Br. J. Haematol 2010;148:569-81
Kupperman et al., Cancer Res. 2010;70:1970-80
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O’Conner et al, 2009 Clin. Cancer Res. 15, 7085-7091
Kisselev et al, Chemistry & Biology 19, 27 January 2012, 99 - 115
Molineaux, S.M. (2012), Clin. Cancer Res. 18, 15-20
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Dick et al, J. Biol. Chem. 272, 182-188
Potts et al, Curr. Cancer Drug Targets 11, 254-284
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Zhao et al. Clin. Cancer Res. 2004; 10:7994-8004

発明が解決しようとする課題

0022

露出したRGD(アルギニン-グリシン-アスパラギン酸アミノ酸配列を含むペプチドは、インテグリンに結合することが知られており、標的薬物送達についてかなり研究されてきた(概説については、非特許文献14を参照)。RGD含有ペプチドはまた、ある種のがん、特に腫瘍脈管過剰発現するαVβ3インテグリンへの結合の理由で、抗がん剤として直接試験されてきた。そのような一例は、メラノーマ、グリア芽細胞腫および前立腺がんの臨床試験において試験されたRGD配列を含有する5つのアミノ酸の環状ペプチドであるシレンジイド、つまりEMD121974である。3つのアミノ酸のRGDモチーフ自体は不変であるが、隣接アミノ酸配列の数および組成を変えることにより、標的化の特異性および親和性を改変することができる。D-アミノ酸を含有する環状構造内のコアRGD配列を維持することは、安定性およびαインテグリンへの結合親和性の増加を示す。

0023

シレンジタイドは、米国および欧州で少なくとも38件の臨床試験(第I相14件、第I/II相5件、第II相17件および第III相2件)の対象となっており、その薬剤は、非小細胞肺がん神経膠腫グリア芽腫脳腫瘍乳房腫瘍、頭頸部転移性扁平上皮がん、前立腺がん、白血病、メラノーマ、リンパ腫および進行した固形腫瘍、カポジ肉腫の患者において試験されている。併用療法に関しては、シレンジタイドは、ベバシズマブプロカルバジン放射線化学療法標準的な放射線療法ならびにシスプラチンおよびビノレルビンベース化学療法)、テモゾロマイドコルチコステロイド、放射線療法、マレイン酸セジラニブ、パクリタキセルセツキシマブ5-フルオロウラシル(5-FU)、リンゴ酸スニチニブ、ビノレルビンおよびゲムシタビンとの組み合わせて試験されてきた。しかしながら、これらの組み合わせのいずれも、米国または欧州の機関によりまだ承認されていない。

0024

本発明者らは、プロテアソーム阻害剤の、露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとの組み合わせが、個々の成分のそれぞれの合計と比べて、相乗的な治療効果をもたらすことを見出した。

課題を解決するための手段

0025

本発明の一態様では、以下を含む組み合わせが提供される:(i)プロテアソーム阻害剤およびその薬学的に許容される塩;および(ii)環状ペプチドであって、該環状ペプチドは露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む。

0026

本発明の別の態様では、薬剤としての使用のための、以下を含む組み合わせが提供される:(i)プロテアソーム阻害剤およびその薬学的に許容される塩;および(ii)環状ペプチドであって、該環状ペプチドは露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む。

0027

本発明の別の態様では、腫瘍疾患、例えば、がんなどの過増殖性疾患の治療での使用のための、以下を含む組み合わせが提供される:(i)プロテアソーム阻害剤およびその薬学的に許容される塩;および(ii)環状ペプチドであって、該環状ペプチドは露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む。

0028

本発明の別の態様では、腫瘍疾患、例えば、がんなどの過増殖性疾患の治療方法であって、それを必要とする被験体に、以下を含む組み合わせを投与することを含む方法が提供される:(i)プロテアソーム阻害剤およびその薬学的に許容される塩;および(ii)環状ペプチドであって、該環状ペプチドは露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む。

0029

本発明の別の態様では、本発明の組み合わせと、薬学的に許容される賦形剤とを含む医薬組成物が提供される。

0030

本発明の別の態様では、別個の成分として以下を含むキットが提供される:(i)プロテアソーム阻害剤およびその薬学的に許容される塩;および(ii)環状ペプチドであって、該環状ペプチドは露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む。

0031

本発明の別の態様では、プロテアソーム阻害剤およびその薬学的に許容される塩の治療活性を向上させるための環状ペプチドの使用が提供され、該環状ペプチドは露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む。

0032

これらのおよびその他の実施形態は、発明を実施するための形態により開示されている、または明らかである、および包含されている。

0033

本発明の実施形態は、添付の図面を参照して以下でさらに説明される。

図面の簡単な説明

0034

システイン含有環状RGDペプチドによるプロテアソーム阻害剤ボルテゾミブの増強を示す図である。未処理HEK293細胞と比較した、10μMのBTZ、10μMのRGDfC(アルギニン-グリシン-アスパラギン酸-D-フェニルアラニン-システイン)ペプチドと組み合わせた10μMのBTZ、またはBTZなしの10μMのRGDfC(アルギニン-グリシン-アスパラギン酸-D-フェニルアラニン-システイン)ペプチドで処理した場合の%相対細胞増殖値を示すヒストグラムである。結果は、分析に含まれる5回の実験的反復の±標準誤差平均値で示される。対照細胞増殖に100%の相対細胞増殖値を割り当て、全ての細胞増殖値をこの数字と比較して計算する。
リジン含有環状RGDペプチドによる種々のプロテアソーム阻害剤の増強を示す図である。対照と比較した増殖(すなわち、負の値は細胞死滅を表し、<100%の正の値は細胞増殖阻害を表す)。HEK 293およびCos7細胞における初回単回用量評価(±10μMの各プロテアソーム阻害剤、±10μMのc(RGDfK)(アルギニン-グリシン-アスパラギン酸-D-フェニルアラニン-リジン))。(BTZ-ボルテゾミブ;IXZ-イキサゾミブ;DLZ-デランゾミブ;CFZ-カルフィルゾミブ;OPZ-オプロゾミブ;MG132)。
シレンジタイドによるボルテゾミブおよびカルフィルゾミブプロテアソーム阻害剤の増強を示す図である。対照と比較した増殖(すなわち、負の値は細胞死滅を表し、<100%の正の値は細胞増殖阻害を表す)。HEK 293における初回単回用量評価(±10μMのボルテゾミブまたはカルフィルゾミブ、±1または10μMのシレンジタイド)。(BTZ-ボルテゾミブ;CFZ-カルフィルゾミブ)。
シレンジタイドおよびBTZのT47D乳がん細胞株に対する効果を示す図である。対照(未処理)細胞と比較した細胞の増殖。グラフは、スルホローダミンBアッセイの結果を、OD570nm(試験)/OD570nm(対照)としてプロットしたものを示す。対照=希釈液のみで処理したウェル(=「添加物なし」)。
BTZおよびシレンジタイド併用療法の骨髄腫異種移植片に対するin vivoでの効果を示す図である。1×107個のNCI-H929腫瘍細胞移植したCB.17 SCIDマウスに、以下を投与した4日目の平均腫瘍サイズ:(1)溶媒+ 溶媒;(2)溶媒 + シレンジタイド(45mg/kg);(3)0.2mg/kg BTZ + 溶媒;(4)0.2mg/kg BTZ + シレンジタイド(45mg/kg);(5)1mg/kg BTZ + 溶媒; および(6)1mg/kg BTZ + シレンジタイド(45mg/kg)。
ボルテゾミブおよびシレンジタイドの種々のモル比での相乗作用を示すアイソボログラムである。生存率の50%低下をもたらす両薬剤の組み合わせを、組み合わせ効果が相加的である場合に同じ生存率の低下を示すと予測される両薬剤の予想用量と比較して評価する。用量対(アイボール)の位置は、2つの薬剤が相加的である(線上または線の近くに位置する)か、亜相加的/拮抗的である(線上/線の右に位置する)か、または超相加的/相乗的である(線の下/線の左に位置する)かどうかを示す。
BTZ(隔週静脈注射により0.2、0.5、0.7または0.9mg/kg)およびシレンジタイドまたは溶媒(毎日腹腔内注射により45mg/kg)の効果を示す図である。腫瘍増殖阻害(TGI)を、本試験の主要エンドポイントで評価した(21日目か、または溶媒処置対照動物の平均腫瘍容積が2000mm3に到達した日のいずれか - この場合、このエンドポイントは18日目に達した)。
BTZ(隔週静脈注射により0.2、0.5、0.7または0.9mg/kg)およびシレンジタイドまたは溶媒(毎日の腹腔内注射により45mg/kg)の効果を示す図である。図7の全ての群のデータは、ボルテゾミブ濃度とは無関係に組み合わせられ、n=40マウス/群の2つの群(すなわち、プラスまたはマイナスのシレンジタイド)として処理された。非パラメトリッククラスカル-ワリス検定を用いて、これらの群により示された腫瘍容積間の差の統計的有意性を評価した(P=3.465×10-7)。
31日目までの0.2mg/kgのBTZ(隔週静脈内注射)± 45mg/kgのシレンジタイド(毎日腹腔内注射)のカプラン-マイヤープロットを示す図であり、エンドポイントまでの時間(TTE)の差を提供する。TTEは、TTE=[log(エンドポイント容積)-b]/mとして計算され、ここで、TTEは日単位で表され、エンドポイント容積はmm3で表され、bは切片であり、mは対数変換された腫瘍増殖データセット線形回帰により得られた線の傾きである。
31日目までの0.5mg/kgのBTZ(隔週静脈内注射)± 45mg/kgのシレンジタイド(毎日腹腔内注射)のカプラン-マイヤープロットを示す図であり、エンドポイントまでの時間(TTE)の差を提供する。TTEは、TTE=[log(エンドポイント容積)-b]/mとして計算され、ここで、TTEは日単位で表され、エンドポイント容積はmm3で表され、bは切片であり、mは対数変換された腫瘍増殖データセットの線形回帰により得られた線の傾きである。

0035

以下の実施形態は、本発明の任意の上記態様に等しく適用される。

0036

プロテアソーム阻害剤:
一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はボロネート化合物である。

0037

一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はエポキシケトン化合物である。

0038

一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はペプチドアルデヒド化合物である。

0039

一実施形態では、プロテアソーム阻害剤は、β-ラクトンプロテアーゼ阻害剤化合物である。

0040

一実施形態では、プロテアソーム阻害剤は、ボルテゾミブ、デランゾミブおよびイキサゾミブからなる群より選択されるボロネート化合物である。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はボルテゾミブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はデランゾミブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はイキサゾミブである。

0041

一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はエポキシケトン化合物である。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はカルフィルゾミブである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はオプロゾミブである。

0042

一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はペプチドアルデヒド化合物である。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はMG132である。

0043

一実施形態では、プロテアソーム阻害剤は、β-ラクトンプロテアーゼ阻害剤化合物である。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤はマリゾミブである。

0044

環状ペプチド成分:
一実施形態では、環状ペプチドは以下の構造を有する:




式中:
Ra、RbおよびRcはアミノ酸側鎖残基であり;
Rdは、それぞれ独立して、H、C1アルキル、C2アルキルおよびC3アルキルからなる群より選択され;
mは0、1または2であり;
nは0、1または2であり;
ただし、n + mの値は0、1または2である。

0045

一実施形態では、環状ペプチドは以下の構造を有する:



式中:
Ra、RbおよびRcはアミノ酸側鎖残基であり;
mは0、1または2であり;
nは0、1または2であり;
ただし、n + mの値は0、1または2である。

0046

一実施形態では、Ra、RbおよびRcは、アラニン、システイン、アスパラギン酸グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシンヒスチジンイソロイシン、リジン、ロイシンメチオニンアスパラギンプロリングルタミンアルギニンセリン、スレオニン、バリントリプトファンチロシンセレノシステインまたはピロリジンのアミノ酸側鎖残基である。

0047

一実施形態では、mは0であり、nは0である。別の実施形態では、mは1であり、nは0である。一実施形態では、mは0であり、nは1である。別の実施形態では、mは1であり、nは1である。別の実施形態では、mは0であり、nは2である。別の実施形態では、mは2であり、nは0である。好ましくは、mは0であり、nは1である。

0048

一実施形態では、Raはリジンのアミノ酸側鎖残基である。

0049

一実施形態では、Rbはフェニルアラニンのアミノ酸側鎖残基である。

0050

一実施形態では、mは0であり、nは1である;Raはリジンのアミノ酸側鎖残基である;Rbはフェニルアラニンのアミノ酸側鎖残基である。

0051

一実施形態では、環状ペプチド成分のアミノ酸残基のアミノ酸の各アミン窒素は、独立してモノアルキル化されていてもよい。1つ以上のアミノ酸のアミン窒素がモノアルキル化されている実施形態では、アルキル基はメチルまたはエチルであり、好ましくはメチルである。したがって、一実施形態では、環状ペプチド成分のアミノ酸残基の少なくとも1つは、N-メチルアミノ酸残基である。

0052

一実施形態では、環状ペプチド成分:




は、以下の構造を有する:




式中、Rdは、それぞれ独立して、H、C1アルキル、C2アルキルおよびC3アルキルからなる群より選択される。

0053

一実施形態では、環状ペプチド成分:




は、以下の構造を有する:

0054

一実施形態では、環状ペプチド成分はシレンジタイドであり、すなわち、以下の構造を有する:

0055

(プロテアソーム阻害剤と環状ペプチド成分との組み合わせ)
一実施形態では、プロテアソーム阻害剤対環状ペプチド成分の比は、1:20000〜20000:1 w/wである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤対環状ペプチド成分の比は、1:20000〜1000:1 w/wである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤対環状ペプチド成分の比は、1:20000〜10:1 w/wである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤対環状ペプチド成分の比は、1:10000〜1000:1 w/wである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤対環状ペプチド成分の比は、1:10000〜10:1 w/wである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤対環状ペプチド成分の比は、1:5000〜1000:1 w/wである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤対環状ペプチド成分の比は、1:5000〜10:1 w/wである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤対環状ペプチド成分の比は、1:2000〜10:1 w/wである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤対環状ペプチド成分の比は、1:1000〜1000:1、好ましくは1:100〜1:100、より好ましくは1:10〜10:1、さらにより好ましくは1:1 w/wである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤対環状ペプチド成分の比は、1:1000〜1:1;1:900〜1:1;1:800〜1:1;1:700〜1:1;1:600〜1:1;または1:500〜1:1 w/wである。一実施形態では、プロテアソーム阻害剤対環状ペプチド成分の比は、1:400〜1:1;1:450〜1:1;1:400〜1:1;1:350〜1:1;1:300〜1:1;または1:250〜1:1 w/wである。一実施形態では、環状ペプチド:プロテアソーム阻害剤の比は、50:1〜200:1、60:1〜190:1、70:1〜180:1または70:1〜170:1 w/wである。

0056

本発明は、プロテアソーム阻害剤と、露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとのそれぞれと比較して相乗的治療効果を示す、プロテアソーム阻害剤と、露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとの組み合わせを提供する。例えば、本発明の組み合わせの治療効果は、プロテアソーム阻害剤と、露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドとのそれぞれと比較して、少なくとも相加的である。好ましくは、本発明の組み合わせの治療効果は、相加的以上である。例えば、相乗効果が本明細書の実施例に示されている。

0057

(本発明の組み合わせを用いて治療可能な疾患)
一実施形態では、本発明の組み合わせを用いて治療可能な疾患には、多発性骨髄腫およびマントル細胞リンパ腫を含む群から選択される疾患が挙げられる。

0058

一実施形態では、本発明の組み合わせを用いて治療可能な疾患には、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、前立腺がん、肺がん、非特異的固形腫瘍および再発難治性骨髄腫を含む群から選択される疾患が挙げられる。

0059

一実施形態では、本発明の組み合わせを用いて治療可能な疾患には、腫瘍疾患が挙げられる。

0060

一実施形態では、本発明の組み合わせを用いて治療可能な疾患は、新生組織形成の治療を伴う。

0061

一実施形態では、本発明の組み合わせを用いて治療可能な疾患としては、以下からなる群より選択される疾患が挙げられる:多発性骨髄腫(例えば、転移性多発性骨髄腫);肺がん;非小細胞肺がん(例えば、転移性非小細胞肺がん、非小細胞肺がんまたは転移性非小細胞肺がん);小細胞肺がん;固形腫瘍;リンパ腫(例えば、リンパ形質細胞性リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、濾胞性リンパ腫または末梢性T細胞リンパ腫);慢性リンパ性白血病;T細胞前リンパ球性白血病乳がん(例えば、転移性乳がん);子宮頸がん;結腸直腸がん;結腸がん;メラノーマ;前立腺がん(例えば、ホルモン不応性前立腺がん);膵臓がん(例えば、転移性膵臓がん);卵巣がん;グリア芽細胞腫(例えば、多形グリア芽細胞腫);頭扁平上皮がん;頸部扁平上皮がん;アミロイドーシス(例えば、原発性全身性アミロイドーシス);骨疾患;血液悪性腫瘍;および移植片対宿主病、またはそれらの組み合わせ。

0062

一実施形態では、本発明の組み合わせを用いて治療可能な疾患としては、以下からなる群より選択される疾患が挙げられる:ワルデンストレームマクログロブリン血症くすぶり型骨髄腫および意義不明単クローン性高ガンマグロブリン血症(MGUS)。

0063

一実施形態では、本発明の組み合わせは、αvβ3またはαvβ5インテグリンなどのRGD感受性インテグリンを発現する細胞に対する向上した細胞傷害性および/または向上した抗付着性を示す(プロテアソーム阻害剤の効果および/または露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドの効果と比較して)。インテグリンの発現は、腫瘍血管新生および細胞付着因子である。

0064

一実施形態では、本発明の組み合わせは、αvβ3またはαvβ5インテグリンなどのRGD感受性インテグリンにより仲介されるがんに対する向上した細胞傷害性および/または向上した抗付着性を示す(プロテアソーム阻害剤の効果および/または露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む環状ペプチドの効果と比較して)。インテグリンは、腫瘍細胞上に直接的に発現し得るか、または腫瘍細胞ではないが、腫瘍細胞と(例えば付着または血管新生により)相互に作用する細胞上に発現し得る。

0065

定義;
本発明は、具体的に開示されている化合物の互変異性体、ならびに化学的に可能な幾何および光学異性体を包含する。したがって、具体的に開示される化合物がアルケン二重結合を含む場合(例えば、部位



を有する化合物)、例示された構造は、E-およびZ-幾何異性体の両方を含むことが意図される。

0066

用語「アミノ酸側鎖残基」は、天然および合成アミノ酸の両方の残基を含む。天然アミノ酸のクラスには、タンパク質原性アミノ酸および天然に存在する非タンパク質原性アミノ酸の両方が含まれる。これらの天然に存在する非タンパク質原性アミノ酸は、例えば体内または食物中に見出され得るが、タンパク質生合成関与しないものである。22個のタンパク質原性アミノ酸があり、22個のうちわずか20個が普遍的遺伝コードにより直接コードされている。残りの2つ、セレノシステインおよびピロリジンは、特有合成機構によりタンパク質に組み込まれる。本発明は、20個の普遍的にコードされたアミノ酸と、加えて上記の残りの2つとを包含することを意図している。したがって、用語「アミノ酸側鎖残基」には、以下のアミノ酸の側鎖が含まれる:アラニン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、リジン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、アルギニン、セリン、スレオニン、バリン、トリプトファン、チロシン、セレノシステインおよびピロリジン。

0067

上記アミノ酸の側鎖は、(R)または(S)立体配置のいずれかであり得る。したがって、D-アミノ酸はもちろん天然に存在しないが、L-およびD-アミノ酸の両方が本発明の範囲内である。

0068

上述のように、用語「アミノ酸側鎖残基」は、翻訳中にタンパク質に取り込まれ得るアミノ酸(ピロリジン、オルニチンおよびセレノシステインを含む)などの非タンパク質原性アミノ酸も含む。用語「非タンパク質原性アミノ酸」は、ホモアルギニンなどのタンパク質性アミノ酸相同体も含むが、これに限定されない。用語「非タンパク質原性アミノ酸」は、ベータアラニンなどのベータアミノ酸も含むが、これに限定されない。用語「アミノ酸」には、ピログルタミンなどの天然アミノ酸のラクタム類似体も含まれるが、これに限定されない。

0069

「非タンパク質原性アミノ酸」は、アミノ酸ではあるが、標準的遺伝子コードによりコードされているものではなく、または翻訳中にタンパク質に組み込まれるものではない有機化合物である。したがって、非タンパク質原性アミノ酸は、20個のタンパク質原性アミノ酸以外のアミノ酸またはアミノ酸類似体を含み、および、限定されるものではないが、タンパク質原性アミノ酸のD-イソステレオマーを含む。非タンパク質原性アミノ酸の例としては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:シトルリンホモシトルリン、ヒドロキシプロリン、ホモアルギニン、ホモセリン、ホモチロシン、ホモプロリン、オルニチン、4-アミノフェニルアラニンサルコシンビフェニルアラニン、ホモフェニルアラニン、4-ニトロフェニルアラニン、4-フルオロフェニルアラニン、2,3,4,5,6-ペンタフルオロフェニルアラニン、ノルロイシンシクロヘキシルアラニン、N-酢酸、O-メチルセリン(すなわち、式



を有するアミノ酸側鎖)、アセチルアミノアラニン(すなわち、式



を有するアミノ酸側鎖)、β-アラニン、β-(アセチルアミノ)アラニン、β-アミノアラニン、β-クロロアラニン、α-アミノイソ酪酸、N-メチルアラニン、N-メチルグリシン、N-メチルグルタミン酸、tert-ブチルグリシン、α-アミノ酪酸、α-アミノイソ酪酸、アセド酸、2-アミノイソ酪酸、2-アミノインダン-2-カルボン酸セレノメチオニンランチオニンデヒドロアラニンγ-アミノ酪酸ナフチルアラニン、アミノヘキサン酸フェニルグリシンピペコリン酸、2,3-ジアミノプロピオン酸テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸、tert-ロイシン、tert-ブチルアラニン、シクロヘキシルグリシン、ジエチルグリシン、ジプロピルグリシンおよびアミン窒素がモノまたはジアルキル化されたそれらの誘導体。非タンパク質原性アミノ酸のその他の例には、パラアミノ安息香酸(PABA)、5-アミノサリチル酸(5-ASA)および4-アミノサリチル酸(4-ASA)が挙げられる。

0070

用語「アミノ」は、-NH2基を含む。

0071

用語「担体」は、活性化合物が共に投与される希釈剤、賦形剤および/または溶媒を含む。本発明の医薬組成物は、複数の担体の組み合わせを含有してもよい。そのような医薬担体は、水、生理食塩水デキストロース水溶液、グリセロール水溶液、および、ピーナッツ油大豆油鉱油ゴマ油などの石油、動物、植物または合成起源のものを含む油などの滅菌液体が挙げられる。場合によっては、エタノールDMAジメチルアセトアミド)、NMP(N-メチルピロリジン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)などの有機溶媒を、単独でまたは担体として水と組み合わせて使用してもよい。水または水溶液の生理食塩水溶液および水性デキストロースおよびグリセロール溶液は、担体として、特に注射液用に好ましく使用される。適切な医薬担体は、非特許文献15に記載されている。

0072

語句「薬学的に許容される」は、一般に安全とみなされる分子実体および組成物を含む。特に、本発明の実施において使用される薬学的に許容される担体は、生理学的に許容され、患者に投与された際、典型的にはアレルギーまたは同様の不適切な反応(例えば、急性蠕動めまいなど)を生じない。好ましくは、本明細書で使用する用語「薬学的に許容される」は、適切な政府機関規制機関により承認されているか、または米国薬局方もしくは他の一般的に認められている薬局方に、動物、特にヒトにおいて使用されるとして挙げられていることを意味する。

0073

「薬学的に許容される賦形剤」は、一般的に安全であり、非毒性であり、生物学的にもその他の点でも望ましくないものではない医薬組成物を調製するのに有用な賦形剤を含み、獣医学的使用ならびにヒト医薬用途に許容される賦形剤を含む。本出願で使用される「薬学的に許容される賦形剤」には、そのような賦形剤の1つおよび2つ以上の両方が含まれる。

0074

用語「治療する」には、以下が含まれる:(1)病態、疾患もしくは症状に罹患している可能性のある、もしくはそれらにかかりやすいが、病態、疾患もしくは症状の臨床的もしくは亜臨床的症状をまだ経験していないもしくは示していない動物に発生する病態、疾患もしくは症状の臨床症状の出現を予防すること;(2)病態、疾患もしくは症状の抑制(例えば、病気、もしくは維持療法の場合にその再発、その少なくとも1つの臨床的もしくは亜臨床的症状の発現を停止、軽減もしくは遅延させる);および/または(3)症状を緩和する(すなわち、病態、疾患もしくは症状、もしくはその臨床的もしくは亜臨床的症状の少なくとも1つを退行させる)。治療される患者への利益は、統計学的に有意であるか、または少なくとも患者もしくは医師には分かる。

0075

用語「被験体」は、ヒト、ならびに家畜(例えば、イヌおよびネコ)などのその他の哺乳動物を含む。

0076

「有効量」は、所望の治療応答をもたらすのに十分な本発明の組み合わせの量を意味する。治療応答は、使用者(例えば、臨床医)が治療に対する有効な応答として認識するであろう任意の応答であり得る。適切な治療期間、適切な用量、および任意の潜在的な併用治療を、治療応答の評価に基づいて決定することは、当業者の技術の範囲内である。

0077

用語「塩」は、酸付加塩または遊離塩基付加塩を含み得る。適切な薬学的に許容される塩(例えば、アミノ酸またはペプチドのカルボキシル末端の塩)には、限定されるものではないが、以下が挙げられる:ナトリウムカリウムおよびセシウム塩などの金属塩カルシウムおよびマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩トリエチルアミングアニジンおよびN-置換グアニジン塩アセトアミジンおよびN-置換アセトアミジン、ピリジンピコリンエタノールアミントリエタノールアミンジシクロヘキシルアミン、およびN、N'-ジベンジルエチレンジアミン塩などの有機アミン塩。薬学的に許容される塩(塩基性窒素中心の塩)には、限定されるものではないが、以下が挙げられる:塩酸塩臭化水素酸塩硫酸塩、リン酸塩などの無機酸塩トリフルオロ酢酸およびマレイン酸塩などの有機酸塩メタンスルホン酸塩エタンスルホン酸塩ベンゼンスルホン酸塩p-トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩およびナフタレンスルホン酸塩などのスルホン酸塩アルギン酸グルコン酸ガラクツロン酸塩、アラニン酸塩アスパルギン酸塩およびグルタミン酸塩などのアミノ酸塩(例えば、非特許文献16を参照)。

0078

本発明は、1つ以上の原子が、同じ原子番号を有するが、天然に最も一般的に見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子で置き換えられた、本発明の全ての薬学的に許容される同位体標識化合物も含む。

0079

本発明の化合物に含めるのに適した同位体の例には、2Hおよび3Hなどの水素の同位体、11C、13Cおよび14Cなどの炭素の同位体、36Clなどの塩素の同位体、18Fなどのフッ素の同位体、123Iおよび125Iなどのヨウ素の同位体、13Nおよび15Nなどの窒素の同位体、150,17Oおよび18Oなどの酸素の同位体、32Pなどのリンの同位体、ならびに35Sなどの硫黄の同位体が挙げられる。本発明の化合物に含めるのに適したその他の同位体の例には、11Bおよび10Bなどのホウ素の同位体が挙げられる。

0080

特定の同位体標識化合物、例えば放射性同位体を組み込んだ化合物は、薬物および/または基質組織分布研究に有用である。放射性同位体トリチウム、すなわち3H、および炭素-14、すなわち14Cは、取り込みの容易さと容易な検出手段との観点から、この目的に特に有用である。

0081

重水素、すなわち2Hなどのより重い同位体での置換は、より高い代謝安定性、例えばin vivo半減期の増加または必要用量の減少から生じる特定の治療上の利点をもたらすことがあり、したがって状況によっては好ましい場合がある。

0082

11C、18F、15Oおよび13Nなどの陽電子放出同位体での置換は、基質受容体占有率を調べるための陽電子放射トポグラフィ(PET)研究において有用であり得る。

0083

同位体標識化合物は、一般的に、当業者に知られている従来技術により、または、適切な同位体標識試薬を、前に使用された非標識試薬の代わりに使用して記載されたものと類似の方法により調製することができる。

0084

(本発明の使用および方法)
本発明に包含される組み合わせは、他の療法と組み合わせて、および/または他の相補的活性剤とさらに組み合わせて投与されてもよい。そのような併用療法において、本発明に包含される組み合わせは、他の療法および/または活性剤の前に、それらと同時に、またはそれらの後に投与されてもよい。本発明と他の活性剤(単数または複数)との組み合わせはまた、単一剤形に組み込まれてもよい。

0085

本発明に包含される組み合わせは、単独療法として適用されてもよく、または本発明の組み合わせに加えて、従来の手術もしくは放射線療法もしくは化学療法を伴ってもよい。そのような化学療法は、1つ以上の以下のカテゴリー抗腫瘍剤を含み得る:
(i)他の抗増殖/抗腫瘍薬およびそれらの組み合わせ、医療腫瘍学において使用されるもの、例えばアルキル化剤(例えば、シスプラチン、オキサリプラチンカルボプラチンシクロホスファミドナイトロジェンマスタードメルファランクロラムブシルブスルファン、テモゾラミドおよびニトロソウレア);代謝拮抗剤(例えば、ゲムシタビンならびに5-フルオロウラシルおよびテガフールなどのフルオロピリミジン、ラルチトレキセド、メトトレキサートシトシンアラビノシドおよびヒドロキシ尿素などの葉酸拮抗剤);抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシンブレオマイシンドキソルビシンダウノマイシンエピルビシンイダルビシンマイトマイシン-C、ダクチノマイシンおよびミトラマイシンなどのアントラサイクリン);抗有糸分裂剤(例えば、ビンクリスチンビンブラスチンビンデシンおよびビノレルビンなどのビンカアルカロイド、ならびにタキソールおよびタキソテールなどのタキソイド、ならびにポロキナーゼ阻害剤);ならびにトポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシドおよびテニポシドなどのエピポフィトキシンアンサクリン、トポテカンおよびカンプトテシン);
(ii)細胞増殖抑制剤、例えば抗エストロゲン剤(例えば、タモキシフェンフルベストラントトレミフェンラロキシフェンドロロキシフェンおよびヨードキシフェン)、抗アンドロゲン剤(例えば、ビカルタミドフルタミドニルタミドおよび酢酸シプロテロン)、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(例えば、ゴセレリンリュープロレリンおよびブセレリン)、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾールレトロゾールボラゾールおよびエキセメスタン)ならびに5α-還元酵素阻害剤、例えばフィナステリド
(iii)抗浸潤剤[例えば、4-(6-クロロ-2,3-メチレンジオキシアニリノ)-7-[2-(4-メチルピペラジン-1-イル)エトキシ]-5-テトラヒドロピラン-4-イルオキシキナゾリンなどのc-Srcキナーゼファミリー阻害剤(AZD0530;特許文献1)、A-(2-クロロ-6-メチルフェニル)-2-{6-[4-(2-ヒドロキシエチルピペラジン-1-イル]-2-メチルピリミジン-4-イルアミノ}チアゾール-5-カルボキサミドダサチニブ、BMS-354825;非特許文献17)およびボスニブSKI-606)、ならびにマリマスタットなどのメタロプロテイナーゼ阻害剤ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体機能阻害剤またはヘパラナーゼ抗体];
(iv)増殖因子機能阻害剤:例えば、そのような阻害剤には、増殖因子抗体および増殖因子受容体抗体(例えば、抗erbB2抗体トラスツズマブ[ハーセプチン(登録商標)]、抗EGFR抗体パニツムマブ、抗erbB1抗体セツキシマブ[エルタックス、C225]ならびに非特許文献18により開示される任意の増殖因子または増殖因子受容体抗体)が挙げられる;そのような阻害剤には、チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、表皮増殖因子ファミリー阻害剤(例えば、EGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、例えばA/-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-6-(3-モルホリノプロポキシキナゾリン-4-アミン(ゲフィチニブ、ZD1839)、A/-(3-エチニルフェニル)-6,7-ビス(2-メトキシエトキシ)キナゾリン-4-アミン(エルロチニブOSI-774)ならびに6-アクリルアミド-/V-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-(3-モルホリノプロポキシ)-キナゾリン-4-アミン(CI1033)、erbB2チロシンキナーゼ阻害剤、例えばラパチニブ)も挙げられる;肝細胞増殖因子ファミリー阻害剤;インスリン増殖因子ファミリー阻害剤;血小板由来増殖因子ファミリー阻害剤、例えばイマチニブおよび/またはニロチニブ(AMN107);セリン/トレオニンキナーゼ阻害剤(例えば、Ras/Rafシグナル伝達阻害剤、例えばファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えばソラフェニブ(BAY 43-9006)、チピファルニブ(R1 15777)およびロナファルニブ(SCH66336))、MEKおよび/またはAKTキナーゼを介した細胞シグナル伝達阻害剤、c-キット阻害剤、ablキナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤、Plt3キナーゼ阻害剤、CSF-1Rキナーゼ阻害剤、IGFレセプターインシュリン様増殖因子)キナーゼ阻害剤;オーロラキナーゼ阻害剤(例えば、AZD1 152、PH739358、VX-680、MLN8054、R763、MP235、MP529、VX-528およびAX39459)ならびにサイクリン依存性キナーゼ阻害剤、例えばCDK2および/またはCDK4阻害剤;
(v)抗血管新生剤、例えば血管内皮増殖因子の効果を阻害するもの、[例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシツマブアバスチン(商標))および、例えば、VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、例えばバンデタニブ(ZD6474)、バタラニブ(PTK787)、スニチニブ(SU1 1248)、アキシチニブ(AG-013736)、パゾパニブ(GW 786034)および4-(4-フルオロ-2-メチルインドール-5-イルオキシ)-6-メトキシ-7-(3-ピロリジン-1-イルプロポキシ)キナゾリン(AZD2171;特許文献2内の実施例240)、特許文献3、特許文献4、特許文献5、および特許文献6に開示されているような化合物、ならびに他のメカニズムにより作用する化合物(例えば、リノマイド、インテグリンαvβ3機能阻害剤およびアンギオスタチン)];
(vi)血管損傷剤、例えばコンブレタスタチンA4および特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11および特許文献12に開示されている化合物;
(vii)エンドセリン受容体アンタゴニスト、例えばジボテタン(ZD4054)またはアトラセンタン;
(viii)アンチセンス療法、例えば上記の標的に向けられるもの、例えばISIS 2503、抗rasアンチセンス;
(ix)遺伝子治療アプローチ、例えば、異常p53または異常BRCA1もしくはBRCA2、GDEPTなどの異常遺伝子を置換するアプローチ(遺伝子指向酵素プロドラッグ療法)、シトシンデアミナーゼチミジンキナーゼまたは細菌ニトロ還元酵素を用いるものなどのアプローチ、ならびに化学療法または放射線療法に対する患者の耐性を高めるアプローチ、例えば多剤耐性遺伝子治療など;
(x)免疫療法アプローチ、例えば患者腫瘍細胞の免疫原性を高めるex vivoおよびin vivoアプローチ、例えば、インターロイキン2、インターロイキン4または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子などのサイトカインによるトランスフェクション、T細胞アネルギーを減少させるアプローチ、トランスフェクトされた免疫細胞、例えば、サイトカインでトランスフェクトされた樹状細胞を用いるアプローチ、サイトカインでトランスフェクトされた腫瘍細胞株を用いるアプローチならびに抗イディオタイプ抗体を用いるアプローチなど;
(xi)免疫調節剤IMiD)、例えばサリドマイド、レナリドマイドまたはポマリドマイドなど;
(xii)ステロイド、例えばデキサメタゾンまたはプレドニゾン
(xiii)ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、例えばパノビスタットまたはボリノスタットなど、ならびに
(xiv)モノクローナル抗体、例えばダラツムマブまたはエロツズマブなど。

0086

そのような組み合わせ製品は、本発明の組合せを上記の投与量範囲内で、およびその他の医薬活性剤をその承認された投与量範囲内で使用する。

0087

本発明のこの態様によれば、本明細書中で先に定義した本発明の組合せ、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、および別の抗腫瘍剤を含む、がん(例えば固形腫瘍または白血病を含むがん)の治療における使用に適した組み合わせが提供される。

0088

本発明のこの態様によれば、本明細書中で先に定義した本発明の組合せ、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、および上記(i)〜(xiv)に列挙された任意の1つの抗腫瘍剤を含む、がん(例えば固形腫瘍または白血病を含むがん)の治療における使用に適した組み合わせが提供される。

0089

本発明のさらなる態様では、本明細書の上記(i)〜(xiv)に列挙されたものから選択される抗腫瘍剤と組み合わせた、本発明の組み合わせ、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が提供される。

0090

本明細書において、「組み合わせ」という用語が使用される場合、これは、同時、別々のまたは連続投与を指すと理解されるべきである。本発明の一態様では、「組み合わせ」は同時投与を指す。本発明の別の態様では、「組み合わせ」は別々の投与を指す。本発明のさらなる態様では、「組み合わせ」は連続投与を指す。投与が連続的または別々である場合、第2成分の投与の遅れは、組み合わせの有益な効果を失うものであってはならない。

0091

本発明のさらなる態様によれば、本明細書の上記(i)〜(xiv)に列挙されたものから選択される抗腫瘍剤と組み合わせた、本発明の組み合わせ、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含む医薬組成物が、薬学的に許容される希釈剤または担体と関連して提供される。

0092

(本発明の組み合わせの塩、溶媒和物および誘導体)
本発明の組み合わせ、組成物および方法は、本明細書に記載の組み合わせの成分の塩および溶媒和物の使用をさらに包含する。一実施形態では、本明細書に開示される本発明は、組み合わせの成分の薬学的に許容される全ての塩を包含することを意味する(アミノ酸の任意のカルボキシル末端の塩、ならびに任意の塩基性窒素の塩を含む)。

0093

典型的には、本発明の組合せの成分の薬学的に許容される塩は、必要に応じて、その成分と所望の酸または塩基との反応により調製される。塩は溶液から沈殿し、濾過により集められてもよく、または溶媒の蒸発により回収されてもよい。例えば、塩酸などの酸の水溶液を成分の水性懸濁液に添加し、得られた混合液蒸発乾固凍結乾燥)して、酸付加塩を固体として得ることができる。あるいは、成分を適切な溶媒、例えばイソプロパノールなどのアルコールに溶解し、酸を同じ溶媒または別の適切な溶媒に添加してもよい。次いで、得られた酸付加塩を直接沈殿させるか、またはジイソプロピルエーテルもしくはヘキサンなどのより極性の低い溶媒を添加することにより沈殿させ、濾過により単離することができる。

0094

本発明の組合せの成分の酸付加塩は、遊離塩基形態を十分量の所望の酸と接触させて、従来の方法で塩を生成させることにより調製されてもよい。遊離塩基形態は、塩形態を塩基と接触させ、従来の方法で遊離塩基を単離することにより再生され得る。遊離塩基形態は、極性溶媒への溶解性などの特定の物理的性質において多少それぞれの塩形態とは異なるが、その他の点では、塩はそれぞれの遊離塩基と本発明の目的に対して同等である。

0095

薬学的に許容される塩基付加塩は、金属およびアミン、例えばアルカリおよびアルカリ土類金属または有機アミンで形成される。カチオンとして使用される金属の例は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどである。適切なアミンの例は、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカインコリンジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N-メチルグルカミン、およびプロカインである。

0096

酸性化合物の塩基付加塩は、遊離酸形態を十分量の所望の塩基と接触させ、従来の方法で塩を生成することにより調製される。遊離酸形態は、塩形態を酸と接触させ、遊離酸を単離することにより再生され得る。

0097

本発明の実施に有用な化合物は、塩基性および酸性中心の両方を有していてもよく、したがって、双性イオンの形態であってもよい。

0098

有機化学分野の当業者は、多くの有機化合物が、錯体、すなわち溶媒和物を、それらが反応するか、または沈殿するもしくは結晶化する溶媒で形成できること、例えば水での水和物を理解するであろう。本発明において有用な化合物の塩は、その中で有用な水和物などの溶媒和物を形成し得る。溶媒和物調製の技術は、当該分野においてよく知られている(例えば非特許文献19を参照)。本発明の実施に有用な化合物は、1つ以上のキラル中心を有することができ、個々の置換基性質に応じて、幾何異性体を有することもできる。

0099

(本発明の医薬組成物)
本発明の方法における使用のために、本発明の組み合わせ(または本発明の組み合わせの各成分)をバルク物質(単数または複数)として投与することが可能であるが、それぞれをバルク物質として投与することが可能であるが、各活性成分を、例えば、各薬剤が、意図された投与経路および標準的な薬務に関して選択された薬学的に許容される担体と混合している医薬製剤中に存在させることが好ましい。

0100

一実施形態では、本発明の組み合わせの組成物が提供される(すなわち、以下の両方を含む組成物:(i)ボルテゾミブ、デランゾミブ、イキサゾミブ、カルフィルゾミブ、オプロゾミブ、MG132およびマリゾミブからなる群より選択されるプロテアソーム阻害剤、およびその薬学的に許容される塩;ならびに(ii)環状ペプチドであって、該環状ペプチドは露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む)。

0101

一実施形態では、本発明の組成物は単一剤形で提供される。

0102

別の実施形態では、本発明の組合せの1つの成分を含む組成物(すなわち、(i)ボルテゾミブ、デランゾミブ、イキサゾミブ、カルフィルゾミブ、オプロゾミブ、MG132およびマリゾミブからなる群より選択されるプロテアソーム阻害剤の1つを含む組成物)、およびその薬学的に許容される塩;および(ii)環状ペプチドであって、該環状ペプチドは露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む)ならびに本発明の組み合わせの他の成分を含む組成物(すなわち、(i)ボルテゾミブ、デランゾミブ、イキサゾミブ、カルフィルゾミブ、オプロゾミブ、MG132およびマリゾミブからなる群より選択されるプロテアソーム阻害剤のうちの他のものを含む組成物、および薬学的に許容されるその塩;および(ii)環状ペプチドであって、該環状ペプチドは露出したArg-Gly-Asp(RGD)部位を含む)を含むキットが提供される。

0103

組成物は、本発明の組み合わせの少なくとも1つの成分と、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤または担体とを含む。好ましくは、本発明の組み合わせの少なくとも1つの成分は、治療有効量で組成物中に存在する。

0104

本発明の組成物は、即時放出剤形、すなわち、組み合わせ(または組み合わせの各成分)を吸収部位で即座に放出する剤形であってもよく、または放出制御剤形、すなわち、組み合わせ(または組み合わせの各成分)を所定の時間にわたって放出する剤形であってもよい。制御放出剤形は、任意の従来の型、例えば、リザーバ型またはマトリックス型拡散制御剤形;マトリックスカプセル化または腸溶コーティングされた溶解制御剤形;または浸透圧剤形の形態であってもよい。そのような型の剤形は、例えば、非特許文献20に開示されている。

0105

本発明の組成物は、剤形および投与量に応じて、1日に1回〜6回投与することができる。一実施形態では、本発明の組み合わせの環状ペプチド部位を毎日投与することが望ましい。例えば、本発明の組み合わせは、シレンジタイドの毎日の投与を含み得る。一実施形態では、本発明の組み合わせのプロテアソーム阻害剤部位を毎週または隔週で投与することが望ましい。

0106

本発明で使用される組み合わせそれ自体は、他の療法および/または活性剤と組み合わせて使用され得る。したがって、本発明は、別の実施形態において、本発明の実施に有用な上述の医薬組成物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、さらなる活性剤、および場合により薬学的に許容される担体または賦形剤を提供する。

0107

同じ製剤中で組み合わされる場合、本発明の組合せの2つの成分は、好ましくは、互いの存在下で安定であり、互いおよび製剤の他の成分と相性がよいことが理解される。別々に製剤化される場合、それらは任意の都合のよい製剤中で、そのような化合物について当技術分野で知られているような好都合な方法で提供され得る。

0108

本明細書に提示された組み合わせ(または組み合わせの各成分)は、ヒトまたは獣医学における使用のための任意の好都合な方法での投与用に製剤化され得る。したがって、本発明は、ヒトまたは獣医学における使用に適した本発明の組み合わせ(または組み合わせの各成分)を含む医薬組成物を含む。そのような組成物は、1つ以上の適切な担体を用いて、従来様式での使用のために提供され得る。治療上の使用のための許容される担体は、製薬業界においてよく知られており、例えば非特許文献21に記載されている。医薬担体の選択は、意図された投与経路および標準的な薬務に関して選択することができる。医薬組成物は、担体に加えて、任意の適切な結合剤(単数または複数)、潤滑剤(単数または複数)、懸濁剤(単数または複数)、コーティング剤(単数または複数)および/または可溶化剤(単数または複数)を含み得る。

0109

プロテアソーム阻害剤は、経口、静脈内または皮下投与され得る。環状ペプチドは、静脈内または皮下投与され得る。

0110

防腐剤、安定剤、染料および香味剤さえも、医薬組成物中に提供され得る。防腐剤の例には、安息香酸ナトリウムアスコルビン酸およびp-ヒドロキシ安息香酸エステルが含まれる。酸化防止剤および懸濁化剤も使用され得る。

0111

本発明の組み合わせ(または本発明の組合せの各成分)を、湿式粉砕などの既知粉砕手順を用いて粉砕し、錠剤形成および他の製剤型に適した粒度を得てもよい。細かく分割された(ナノ粒子状の)化合物の調製物は、当該技術分野で知られている方法により、例えば、特許文献13(SmithKline Beecham)を参照して調製され得る。

0112

本明細書で有用な薬学的に許容される緩衝液の適切な例には、クエン酸、クエン酸ナトリウム重炭酸ナトリウムリン酸水素二ナトリウム酸化マグネシウム炭酸カルシウムおよび水酸化マグネシウムが挙げられるが、これらに限定されない。

0113

本明細書で有用な薬学的に許容される界面活性剤の適切な例には、ラウリル硫酸ナトリウムおよびポリソルベートが挙げられるが、これらに限定されない。

0114

薬学的に許容される防腐剤の適切な例には、溶媒、例えばエタノール、プロピレングリコールベンジルアルコールクロロブタノール第四級アンモニウム塩、およびパラベン(例えば、メチルパラベンエチルパラベンプロピルパラベンなど)などの様々な抗菌剤および抗真菌剤が挙げられるが、これらに限定されない。

0115

薬学的に許容される安定剤および酸化防止剤の適切な例には、エチレンジアミン四酢酸EDTA)、チオ尿素トコフェロールおよびブチルヒドロキシアンが挙げられるが、これらに限定されない。

0116

本発明の医薬組成物は、本発明に包含される組み合わせ(または本発明の組み合わせの各成分)の容量当たり、0.01〜99重量%を含有し得る。

0117

投薬量
本発明の方法に従って治療されるのに適する患者には、そのような治療を必要とする任意のヒトまたは動物が含まれる。動物またはヒトにおけるその重症度を含む疾患状態診断および臨床評価の方法は、当技術分野においてよく知られている。したがって、患者が治療を必要としているかどうかを判断することは、当業者(例えば、医師または獣医)の技術の範囲内である。患者は、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトであるが、動物モデルを用いた臨床試験、スクリーニングまたは活性実験の文脈において、実験動物を含む任意の被験体または動物であり得る。したがって、当業者により容易に理解され得るように、本発明の方法および組成物は、任意の動物または被験体、特に、限定されないが、以下を含む哺乳動物への投与に特に適している:ネコ科動物またはイヌ科動物などの家畜、限定されないが、ウシウマヤギヒツジおよびブタ被験体などの家畜、マウス、ラットウサギ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、イヌ、ネコなどの研究動物、ニワトリシチメンチョウ鳴禽類などの鳥類

0118

典型的には、医師は、個々の被験体に最も適した実際の投与量を決定することになる。任意の特定の個体についての特定の用量レベルおよび投与頻度は変化させることができ、使用される特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用の長さ、年齢、体重、一般的な健康状態性別食事、投与の様式および時間、排泄速度、薬物の組み合わせ、特定の症状の重篤度ならびに治療を受ける個体を含む様々な要因により決まる。

0119

治療される症状の重篤度に応じて、当業者の技術の範囲内で容易に決定され得るような適切な治療上有効で安全な投与量を、被験体に投与することができる。ヒトへの経口投与については、組成物の1日の投与量レベルは、単回用量または分割用量であってもよい。治療の持続時間は当業者により決定されてもよく、症状の性質ならびに/または治療に対する治療反応の速度および程度を反映すべきである。典型的には、医師は、個々の被験体に最も適した実際の投与量を決定することになる。

0120

任意の特定の個体についての特定の用量レベルおよび投与頻度は変化させることができ、使用される特定の化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用の長さ、年齢、体重、一般的な健康状態、性別、食事、投与の様式および時間、排泄速度、薬物の組み合わせ、特定の症状の重篤度ならびに治療を受ける個体を含む様々な要因により決まる。

0121

治療方法において、本発明に包含される組み合わせ自体が、他の療法と組み合わされて、および/または他の活性剤と組み合わされて投与されてもよい。例えば、本発明に包含される組み合わせを、その症状を治療するために使用される他の活性剤と組み合わせて患者に投与してもよい。本発明に包含される組み合わせと組み合わせて投与される活性剤。そのような併用療法において、本発明に包含される組み合わせは、他の療法および/または活性剤の前に、それらと同時に、またはそれらの後に投与されてもよい。

0122

本発明に包含される組み合わせが別の活性剤と組み合わされて投与される場合、そのような組み合わせの個々の成分は、任意の都合のよい経路により、別々のまたは組み合わせた医薬製剤中で、連続的にまたは同時に投与されてもよい。投与が連続的である場合、本発明に包含される組み合わせまたは第2の活性剤のいずれかを最初に投与してもよい。例えば、別の活性剤との併用療法の場合、本発明に包含される組み合わせは、薬物の組み合わせの有益な効果をもたらす処方計画において連続的に投与されてもよい。投与が同時に行われる場合、その組み合わせは、同じまたは異なる医薬組成物中のいずれかで投与され得る。例えば、本発明に包含される組み合わせおよび他の活性剤を、これらの薬剤の一定比率を有する単一カプセルもしくは錠剤、または各薬剤の複数の別個の剤形など、実質的に同時の様式で投与してもよい。

0123

本発明の組み合わせを、その症状を治療する方法において活性な別の薬剤と組み合わせて使用する場合、各化合物の用量は、化合物を単独で使用する場合と異なり得る。適切な用量は、当業者には容易に理解されるであろう。

0124

本発明を、以下の実施例を参照してさらに説明する。しかしながら、これらの実施例は、上述の実施例と同様に例示的なものであり、決して本発明の可能な範囲を限定するものと解釈されるべきではないことに留意すべきである。

0125

(実施例1 -ボルテゾミブと環状RGDペプチドとが組み合わされたときに示される相乗効果の、これらの成分の個々の効果の合計との比較。)
帰無仮説:10μMのRGDfC(アルギニン-グリシン-アスパラギン酸-D-フェニルアラニン-システイン)ペプチドと組み合わせた10μMのBTZは、BTZだけの場合と同様にHEK293細胞に対して毒性はない。

0126

(方法)
確立された方法論を使用して、80〜100%コンフルエントなHEK293細胞の単層をT75フラスコに調製した。細胞を、10%FBS(Gibco)、2mMのL-グルタミン、100U/mLペニシリンおよび100μg/mLストレプトマイシンを補充したDMEM(Lonza)(「完全DMEM」)中で培養した。

0127

T75フラスコ中の細胞をトリプシン処理し、完全DMEMに再懸濁した。ノイバウエルチャンバーを用いて細胞を計数し、3×104細胞/cm2および7500細胞/cm2のおおよその密度で、96ウェル平底組織培養プレート(Corning)の1ウェル当たり0.1mL細胞懸濁液に播種した。細胞を24時間、37℃/5% CO2(加湿)でインキュベートした。

0128

ボルテゾミブ(Fluorochem)をDMSO中で30mMに調製し、必要になるまで-70℃未満で保存した。通常在庫を供給するために、BTZをDMSO中で10mMに希釈した。

0129

凍結乾燥されたペプチド(Anaspec社、フレモント、カリフォルニア州、製品63785-1)をリン酸緩衝化生食塩水pH 7.5(PBS)中に溶解して1mg/mLとすることにより、ペプチドストックを調製した。アリコートを-70℃未満で保存し、解凍し、PBSで希釈して500μMの作業濃度にした。

0130

1容量のBTZを、479容量の完全DMEMおよび20容量の500μMペプチド(または陰性対照用のPBS)と合わせた。これにより、ほぼ等モル量(20μM)のBTZ:ペプチドの混合液が得られた。

0131

対照混合液を、ペプチドストックの代わりにPBSおよび/またはBTZの代わりにDMSOを使用することを除いて、同様の方法で調製した。

0132

3つの0.1mLアリコートを、各混合液の1プレートあたり3つのウェルに(BTZ+ペプチドおよびBTZ+PBS、DMSO+ペプチド、DMSO+PBS「希釈剤のみ」)、使用した各細胞播種密度で加えた。

0133

BTZ-ペプチド/PBS混合液を添加する前に、時間=ゼロでの細胞密度を確立するために、使用した各播種密度で細胞を含有する1つのプレートを、非特許文献22からの方法に従い、スルホローダミンB染色により分析した。簡潔には、培地をウェルから取り出し、等量のPBSと交換した。1/4容量の50%トリクロロ酢酸を穏やかに添加し、プレートを4℃で1〜3時間インキュベートした。ウェルを水道水で4回洗浄し、空気乾燥させた。スルホローダミンB(Sigma Aldrich、1%v/v酢酸中0.4%w/v)を各ウェルに加え、15〜30分間インキュベートした。ウェルを1%v/v酢酸で4回洗浄し、空気乾燥させた。10mMの非緩衝化トリス塩基溶液(0.1mL/ウェル)を添加することにより、染色剤可溶化した。ELISAプレートリーダー(DynexMRX、Dynex Technologies)を用い、光学密度(OD570nm)を測定した。

0134

合計で、5回の実験を行った。ペプチド/BTZ混合液または対照混合液で処理した細胞を24時間、37℃/5% CO2(加湿)でインキュベートし、次いでスルホローダミンBアッセイにより分析した。

0135

データ解析は、
http://web.archive.org/web/20150414025026/http://www.dtp.nci.nih.gov/branches/btb/ivclsp.htmlに掲載されている、国立がん研究所の方法に従って行った。バックグラウンド測定値の平均値(すなわち、細胞なし、培地のみ)を、各読み取り値から差し引いた。「Ti」は、薬物での24時間の治療後のOD570nmである。Tzは、時間= 0(バックグラウンドを引いたもの)におけるOD570nmの平均値である。「C」は、PBS/DMSO(ペプチドもBTZもなし)で処理した対照ウェルにより与えられるOD570nmの平均値である。

0136

%相対細胞増殖値を、以下の式により得た:
[(Ti-Tz)/(C-Tz)]×100(Ti≧Tzの場合の結果)
[(Ti-Tz)/(Tz)]×100(Ti<Tzの場合の結果)

0137

これらの式を使用して、対照細胞増殖値に100%の相対細胞増殖値を割り当て、全細胞増殖値をこの数値と比較して計算する。時間=0でのODが薬物インキュベーション後のODよりも大きい場合、負の値が返される。

0138

帰無仮説(上記参照)を棄却する証拠があるかどうかを決定するために、スチューデントのT検定を実施した。5回の実験反復から返された最終的な相対細胞増殖値を、実験反復と対になってP値を返す両側T検定に用いた。0.05未満のP値は、帰無仮説を棄却するのに十分であると考えられる。

0139

(結果)
BTZまたはBTZ+ペプチドの存在下における平均パーセント細胞増殖値を示すヒストグラムを、図1に示す。スチューデントT検定の結果は、0.0042のP値を返し、この場合に帰無仮説の棄却が有効であることを意味した。

0140

結論
図1に示す結果は、未処理HEK293細胞と比較した、10μMのBTZ、10μMのRGDfC(アルギニン-グリシン-アスパラギン酸-D-フェニルアラニン-システイン)ペプチドと組み合わせた10μMのBTZ、またはBTZなしの10μMのRGDfC(アルギニン-グリシン-アスパラギン酸-D-フェニルアラニン-システイン)ペプチドで処理した場合の%相対細胞増殖値を明確に示している。この図は、BTZと組み合わせたペプチドが、ペプチドなしのBTZまたはBTZなしのペプチドより10μMの濃度でより毒性であることを示している。

0141

(実施例2 - 効果またはαvβ3インテグリン陽性細胞対αvβ3インテグリン陰性細胞に対する環状ペプチド(アルギニン-グリシン-アスパラギン酸-D-フェニルアラニン-リジン)+プロテアソーム阻害剤)
概要
HEK293細胞(αvβ3インテグリン陽性である可能性が高い、非特許文献23。非特許文献24)では、ペプチド+プロテアソーム阻害剤は、ペプチド単独またはプロテアソーム阻害剤単独と対比して、試験されたプロテアソーム阻害剤のそれぞれについて、阻害/死滅の増加をもたらした。結果については、図2を参照。

0142

この分析は、特定のプロテアソーム阻害剤をBTZの代わりに使用して、実施例1と同じ方法で行った。イキサゾミブ(MLN2238)は、Stratech Scientific社(オークドライブニューマーケット、サフォーク州)から供給された。デランゾミブ(CEP-18770)は、Source Bioscience(オーチャードプレイスノッティンガム)から入手した。カルフィルゾミブおよびオプロゾミブは、Cambridge Bioscienceから購入した。MG132(Z-Leu-Leu-al)は、Sigma-Aldrichから購入した。全阻害剤をDMSOに溶解し、10μMの最終濃度で使用した。

0143

並行して、がん関連インテグリンを非常に低いレベルで発現すると報告されているCos7細胞に対する毒性について、混合液を評価した(非特許文献25;非特許文献26)。Cos7細胞をHEK293細胞と同じ方法で処理したが、Cos7細胞は、1.2×104細胞/cm2および3000細胞/ cm2の密度で播種した。HEK293細胞では、RGDペプチドの存在は、ペプチド単独と比較して細胞死滅レベルを有意に増加させたが、Cos7細胞では、RGDペプチドは毒性に対してあまり影響を及ぼさなかった。このことは、RGD環状ペプチドとプロテアソーム阻害剤との間の相乗効果が、がん関連インテグリンを高いレベルで発現する細胞に特異的であり、あらゆる細胞型で作用するものではないことを示唆している。

0144

詳細な説明:
細胞株HEK293(αvβ3+ve)またはCOS-7(αvβ3-ve)を、種々のプロテアソーム阻害剤で、10μM濃度±10μM環状ペプチドcRGDfK(アルギニン-グリシン-アスパラギン酸-D-フェニルアラニン-リジン)で処理した。未処理対照細胞(100%に正規化)と比較した増殖を図2に示す。3回の独立した実験を行い、示された値は平均の標準誤差である。陽性値<100%は細胞増殖阻害を表し、陰性値は細胞死滅を表す(-100%は全細胞死を示す)。BTZ-ボルテゾミブ;IXZ-イキサゾミブ;DLZ-デランゾミブ;CFZ-カルフィルゾミブ; OPZ-オプロゾミブ;MG132)。

0145

各プロテアソーム阻害剤の10μM濃度は、未処理の対照細胞と比較して細胞増殖の阻害を引き起こすことが分かる。この阻害効果は、αvβ3-ve細胞(COS-7)およびαvβ3+ve細胞(HEK293)の両方における個々のプロテアソーム阻害剤についてほぼ同じである。10μMの濃度で、いくつかのプロテアソーム阻害剤は、細胞のαvβ3状態およびcRGDfKが存在するか否かにかかわらず、他のものよりも活性が高いことも明らかである(カルフィルゾミブおよびボルテゾミブは、cRGDfKのない両方の細胞型において、イキサゾミブ、デランゾミブおよびオプロゾミムよりも高い活性を示す)。

0146

未処理対照細胞と比較して、各プロテアソーム阻害剤の濃度が10μMであれば、それ自体が、細胞死ではなく細胞増殖の遅れを引き起こす。対照的に、環状RGDペプチドcRGDfKも10μM濃度で添加すると、αvβ3+ve細胞(HEK293)では顕著に大きな細胞毒性効果が見られるが、αvβ3-ve細胞(COS-7)では見られない。プロテアソーム阻害剤は、単に細胞増殖を遅れさせるのではなく、細胞死をもたらす。細胞死の量は、特定のプロテアソーム阻害剤に依存するが、18%の細胞死(αvβ3+ve細胞(HEK293)におけるMG132+RGDfK)から、αvβ3+ve細胞におけるカルフィルゾミブまたはボルテゾミブ+RGDfKでの30%以上の細胞死までにも及ぶ。

0147

この増強は、αvβ3-ve細胞(COS-7)では見られず、RGDペプチドをαvβ3インテグリンを発現する細胞に添加することの特異的な効果であることを示している。

0148

(実施例3 -(i)ボルテゾミブまたはカルフィルゾミブ;および(ii)シレンジタイドペプチドが組み合わされたときに示される相乗効果の、これらの成分の個々の効果の合計との比較。)
帰無仮説:1μMまたは10μMのシレンジタイドペプチドと組み合わせた10μMのBTZまたは10μMのCFZは、BTZまたはCFZだけの場合と同様にHEK293細胞に対して毒性はない。

0149

(方法)
HEK293細胞を、[124]段落のように96ウェルプレートに播種し、実施例2のように、プロテアソーム阻害剤(PI)ボルテゾミブ(BTZ)またはカルフィルゾミブ(CFZ)(10μM)±シレンジタイド(1μMまたは10μM)で24時間処理した。

0150

シレンジタイドをBioquote社(製品コードA8660)から入手し、PBS(pH7.5)中で500μMに調製してから培地に添加し、所望の最終濃度を得た。5回の実験を実施した(低密度のシレンジタイドは、実験反復のうち4つにのみ含まれていた)。示されたデータは、低い細胞播種密度(7500細胞/cm2)からのものであることに留意されたい。

0151

(結果)
BTZ、CFZ、BTZ+シレンジタイドペプチドまたはCFZ+シレンジタイドの存在下における平均パーセント細胞増殖を示すヒストグラムを、図3に示す。

0152

未処理対照細胞(100%に正規化)と比較した増殖を図3に示す。3回の独立した実験を行い、示された値は平均の標準誤差である。陽性値<100%は細胞増殖阻害を表し、陰性値は細胞死滅を表す(-100%は全細胞死を示す)。

0153

(結論)
図3に示した結果は、未処理HEK293細胞と比較した、10μMのBTZ、1μMのシレンジタイドペプチドと組み合わせた10μMのBTZ、10μMのシレンジタイドペプチドと組み合わせた10μMのBTZ、10μMのCFZ、1μMのシレンジタイドペプチドと組み合わせた10μMのCFZ、10μMのシレンジタイドペプチドと組み合わせた10μMのCFZ、BTZまたはCFZなしの1μMのシレンジタイドペプチド、BTZまたはCFZなしの10μMのシレンジタイドペプチド、ならびにシレンジタイドなしおよびBTZまたはCFZもなしで処理した場合の%相対細胞増殖値を明確に示している。この図は、BTZもしくはCFZと組み合わせたペプチドが、ペプチドなしのBTZもしくはCFZまたはBTZもしくはCFZなしのペプチドよりも毒性が高いことを示している。

0154

(実施例4:T47D乳がん細胞株に対するシレンジタイドおよびBTZの効果)
T47D細胞を、HEK293およびCos7細胞(実施例1)と全く同じように培養した。組み合わせたBTZおよびシレンジタイドの毒性を評価するために、T47D細胞を7500細胞/cm2の密度で96ウェル細胞培養プレートに播種し、24時間インキュベートした。シレンジタイドを完全DMEM中で20μMに希釈し、次いでこれの3回連続10倍希釈を完全DMEM(2μM、200nMおよび20nM)中で行った。シレンジタイドを含まない完全DMEMを、陰性対照として供給した。

0155

ボルテゾミブの連続10倍希釈液をDMSO中で調製した(3mM〜300nM)。これらの希釈液(またはBTZを含まないウェルのDMSO)を、0〜20μMのシレンジタイドを含有する完全DMEMのアリコートに1/150希釈で添加した。各混合液のアリコート(0.1mL)を、既に0.1mLの培地を含むウェルに添加し(2連で)、シレンジタイド(10nM〜10μM)および/もしくはBTZ(1nM〜10μM)またはいずれの薬剤でもない(希釈剤のみの)マトリックスを得た。

0156

プレートを24時間インキュベートし、実施例1のようにスルホローダミンBアッセイにより分析した。OD570nmの読み取り値を、陰性対照(希釈剤のみの)ウェルから得られた値で割り、パーセンテージとして表した。この実験の3つの独立した反復を行った。

0157

結果は図4に提供されており、シレンジタイド(1μM)および/またはボルテゾミブ(10nM)を用いて得られたデータを示す。未処理対照細胞(100%に正規化)に対する生存率を、図4に示す。

0158

T47D乳がん細胞は、単独で10nMの濃度で投与した場合、ボルテゾミブに対して非常にわずかな感受性しか示さなかったが(未処理対照と比較して80%の生存率)、1μMのシレンジタイドと同時投与した場合、非常に高い感受性が観察された(対照と比較して20%未満の生存率)。

0159

(実施例5:T47D乳房細胞におけるボルテゾミブおよびシレンジタイドのin vitro相乗効果(組み合わせ指数)の測定。)
両薬剤の組み合わせの作用が相加的であるか超相加的(すなわち、相乗的)であるかを同定するために、生存率を50%低下させる濃度対をアイソボログラムにプロットし(非特許文献27)、それにより各薬剤の濃度をx軸およびy軸上に配置し、単一薬剤として達成される生存率の50%低下をもたらす各薬剤の濃度(すなわちIC50)の間に線を引いた。単一薬剤のIC50を、%生存率対薬剤の濃度の線グラフからの、50%の生存率の低下を表す点の外挿により推定した。%生存率対一定濃度で供給された他の薬剤との様々な濃度での1つの薬剤の濃度の線グラフからの、生存率の50%低下を表す点の外挿により、アイソボールを同様に得た。

0160

このグラフ上の点の位置(図6)は、組み合わせ効果が相乗的(線の下/左にある)か、拮抗的(この線の上/右にある)か、または相加的(この線の上または近くにある)かを示す。このアイソボログラム組み合わせ指数(CI)上の全ての点を、非特許文献28で与えられた式に従って計算し、以下の表1に示す。

0161

CA,xおよびCB,xは、x%薬物効果を達成するために併用される薬物Aおよび薬物Bの濃度である。ICx,AおよびICx,Bは、単一薬物が同じ効果を達成するための濃度である。これらの指数は、シレンジタイド:BTZのモル比が70:1(CI=0.22)〜170:1(CI=0.23)の間で、最も顕著な相乗効果が示されることを示唆している。
表1
(異なる比のシレンジタイド:BTZを用いて得られた組合せ指数(CI))
組合せ指数<1は相乗作用を示し、>1は拮抗作用を示し、CI=1は相加作用を示す。

0162

このように、乳がん細胞株T47Dにおいて、シレンジタイドとボルテゾミブとの間に明らかな相乗効果が見られる。

0163

(実施例6:in vivoでの骨髄腫異種移植片に対するBTZおよびシレンジタイド併用療法の効果)
雌(8〜12週齢)のCB.17 SCIDマウスに、1×107NCI-H929腫瘍細胞を、50%マトリゲルでの側腹部皮下注射により移植した。腫瘍を平均サイズ90〜130mm3に到達させ、マウスを群当たりN=10の群に分け、次いで投薬を開始した(1日目)。動物に、ボルテゾミブ(BTZ)または溶媒(0.9%生理食塩水)を1日目に静脈内投与した。シレンジタイド(45mg/kg)または溶媒(0.9%生理食塩水)を、1日目、2日目および3日目に腹腔内注射した。

0164

腫瘍容積は、[長さ*(幅2)]/2として計算される。

0165

プロットされたデータは、各群の4日目の平均腫瘍サイズである。処置群は、以下の通りであった:(1)溶媒+溶媒;(2)溶媒+シレンジタイド;(3)0.2mg/kgのBTZ+溶媒;(4)0.2mg/kgのBTZ+シレンジタイド;(5)1mg/kgのBTZ +溶媒;(6)1mg/kgのBTZ+シレンジチド。結果を図5に示す。

0166

(実施例7:NCI H-929多発性骨髄腫細胞株に対する、組み合わせたシレンジタイドおよびボルテゾミブ治療のin vivo皮下腫瘍試験。)
スコープ試験を行い、NCI H-929ヒト多発性骨髄腫細胞を用いたin vivoでの皮下SCIDマウス異種移植モデルにおけるボルテゾミブの有効性を、ボルテゾミブ/シレンジタイド併用計画と比較した。試験したボルテゾミブの用量は1mg/kgであった。H929細胞を移植し、1日目に平均腫瘍体積が101〜103mm3に達するまで増殖させ、その後治療を開始した。これを21日目まで続けた。

0167

「ボルテゾミブのみ」を投与されたマウスの大半は、全体的な奏功率が90%で、この薬物にうまく奏功したが、ボルテゾミブ+シレンジタイドの組み合わせを投与されたマウスは、いくつかの領域で顕著な改善を示した(表2)。奏功率と奏功の速度の両方が向上した。4日目までに、ボルテゾミブのみを処置したマウスの30%が奏功を示し;併用療法群では60%であった。8日目までに、ボルテゾミブのみを処置したマウスの10%のみが完全奏功を示したが、併用療法群では50%であった。最後の治療日(21日目)までに、ボルテゾミブ単独群の1匹(10%)は依然として全く奏功しなかったが、併用療法を受けた全てのマウスは12日目までに奏功した。

0168

21日目に処置を停止し、全てのマウスをさらに3週間追跡して、腫瘍再発の発生速度および発生率観測した。42日目までに、60%の動物が両群において「治癒」したままであった(すなわち、この期間中に腫瘍は再増殖しなかった)。各群の残りの4匹について、結果は以下の通りであった。ボルテゾミブのみで治療した群では、3匹の動物が完全な再発を示し(すなわち、腫瘍は、表2に詳述された基準のように部分または合計奏功を示さなかった)、1匹の動物がエンドポイントに達し、屠殺された(腫瘍体積>2000mm3)。併用療法で治療した群では2匹の動物が再発し、2匹はまだ部分奏功を示した。併用療法群ではエンドポイントに達した動物はなかった。

0169

表2
NCI-H929皮下異種移植マウス腫瘍モデルにおける、「高」ボルテゾミブ用量での、ボルテゾミブおよびボルテゾミブ+シレンジタイドの有効性結果の要約。

0170

部分奏功(PR)は、試験の過程での3回の連続測定で1日目の容積の50%以下であり、これらの3つの測定の1つ以上で13.5mm3以上である腫瘍容積の最初の測定値として定義される。完全奏功(CR)では、試験の過程での3回の連続測定で、腫瘍体積は13.5mm3未満であった。合計奏功率(RR)は、PR+CRの合計である。治療を1日目に開始し、21日目に終了した。ボルテゾミブを、Velcade(1mg/kg、IV、隔週)として、シレンジタイド(45mg/kg、IP、QD)と共に投与した。

0171

(実施例8:NCI H-929多発性骨髄腫細胞株に対する、組み合わせたシレンジタイドおよびボルテゾミブ治療のin vivo皮下腫瘍試験)
実施例7に記載の観察を確認および拡張するために、同様の実験を行い、これにより、BTZ用量を変化させた(隔週静脈注射により、0.2、0.5、0.7および0.9mg/kg)。シレンジタイドまたは溶媒を、毎日の腹腔内注射(45mg/kg)として供給した。腫瘍増殖阻害(TGI)を、本試験の主要エンドポイントで評価した(21日目か、または溶媒処置対照動物の平均腫瘍容積が2000mm3に到達した日のいずれか - この場合、このエンドポイントは18日目に達した)。

0172

この時点の後、0.2mg/kgおよび0.5mg/kgのBTZ±シレンジタイドを投与される群において、投薬を31日目まで続け、比較腫瘍増殖遅延(すなわち、エンドポイントまでの時間(TTE)の差)をもたらした。エンドポイント容積を2000mm3と定義し、この容積に達するかまたはそれを超えた場合、動物を屠殺した。TTEは、TTE=[log(エンドポイント容積)-b]/mとして計算され、ここで、TTEは日単位で表され、エンドポイント容積はmm3で表され、bは切片であり、mは対数変換された腫瘍増殖データセットの線形回帰により得られた線の傾きである。TTE値をカプラン-マイヤー図にプロットした(図9および図10)。

0173

BTZは、その狭い治療濃度域を示す急な用量-効果曲線を提示した。0.7mg/kg以上の用量はほぼ完全なTGIを示したため、TGIを調査するための延長投与は有益になりそうではなかった。0.5mg/kg以下のBTZの濃度は、シレンジタイドなしでは事実非効果的であり、明らかな腫瘍増殖阻害をもたらさなかった。

実施例

0174

TGIの群間個体差は、群内の高い変動性のために統計的に有意ではなかったが、シレンジタイドの存在下での腫瘍増殖阻害傾向が観察された(図7)。この傾向は、全ての群からのデータをボルテゾミブ濃度にかかわらず組み合わせた場合と、2つの群、n=40マウス/群(すなわち、プラスまたはマイナスシレンジタイド)として処置した場合に、より明白である。非パラメトリッククラスカル-ワリス検定を用いて、この所見の統計的有意性を評価した(P=3.465×10-7、図8)。シレンジタイドは、0.2または0.5mg/kgのBTZで処置した動物のTTEも増加させた(図9および10)。

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