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技術 癌の再発リスクを予測する方法

出願人 ザプロボスト,フェローズ,ファウンデーションスカラーズ,アンドジアザーメンバーズオブボード,オブザカレッジオブザホーリーアンドアンディブ.トリニティーオブクイーンエリザベス,ニアーダブリンユニバーシティ・カレッジ・ダブリン,ナショナル・ユニバーシティ・オブ・アイルランド,ダブリン
発明者 ブラッケン,エイドリアンラニガン,フィオーナギャラガー,ウイリアム
出願日 2015年9月18日 (5年8ヶ月経過) 出願番号 2017-515243
公開日 2017年12月7日 (3年6ヶ月経過) 公開番号 2017-536085
状態 特許登録済
技術分野 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 生物学的材料の調査,分析 化合物または医薬の治療活性 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 酵素、微生物を含む測定、試験 突然変異または遺伝子工学 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬
主要キーワード クロスデータ プロセシング装置 下がり勾配 相関システム ローカルコンピューター 相関モジュール TMA分析 ユーザーインターフェース要素
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図面 (20)

課題・解決手段

癌を患う個体における癌の再発リスク予測する方法であって、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される、少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質陽性発現について、個体から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも2つの遺伝子の陽性発現は、少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質の陽性発現を示さない個体と比較して、癌の再発リスクが増加することに相関する。

概要

背景

乳癌は、特に疾患が初期に検出される患者における疾患進行の可能性を予測する際に、臨床医にとっての難問を提示する、異種性の疾患である。このような女性にとって、従来の臨床病理学的パラメータ腫瘍の大きさ、リンパ節の状態、患者の年齢、腫瘍の段階、及び、エストロゲン受容体ER)、プロゲステロン受容体(PR)、ヒト上皮成長因子受容体2(Her2)、Ki67を含むバイオマーカー発現)は、疾患の複雑さを特徴付け、且つアジュバント処置或いは手術による腫瘍切除の後に腫瘍の再発の可能性を正確に予測するには、十分ではない。それ故、不正確リスク層別化により、実際にこのような女性の多数がこの有毒処置さえも必要とせずに癌を患うこと無く生存する場合に、先天的再発リスクが低いこのような患者の多くが化学療法を受けるために割り当てられる。

実際、化学療法を行った場合、リンパ節転移陰性のER陽性疾患について、患者の85%までが過剰な処置を受けると推測される(Fisher et al., 2004)。更に、化学療法で処置されて生存している患者は、自身の生存期間内に無関係な組織において二次的な独立した原発性癌を発生させるリスクがかなり高いという事実に直面する(Boffetta and Kaldor, 1994)。化学療法の重篤副作用公衆衛生負荷、及び将来の健康的意義を考慮すると、患者の過剰な処置は、初期の乳癌の臨床管理において重大な問題を付きつける。

難問は、治療を適宜割り当てることが出来るように、患者を低リスク高リスクに正確且つ再現性よく区別する方法を開発することである。現行ガイドラインは頻繁に、多くが再発リスクの確実な評価無しにネオアジュバント及び/又はアジュバント治療に先行するのに気が進まないため、ネオアジュバント及び/又はアジュバント治療を割り当てるべきかどうかに関して、乳房腫瘍学者とは異なる見解へとつながっている。標準臨床的評価に対する、より正確且つより確実な予後的及び予測的なバイオマーカーの追加は、医師及び患者の両方が、より情報が確かな処置の決定を下す能力を大いに改善する。この点で、多遺伝子アッセイであるOncotype Dx(登録商標)乳癌アッセイ及びMammaPrint(商標)によりある程度進展しており、これらは現在、Trial Assigning IndividuaLized Options for Treatment(Rx)(TAILORx)及びMicroarray In Node−negative and 1 to 3 positive lymph node Disease may Avoid ChemoTherapy(MINDACT)の試験において評価されている(Cardoso et al., 2008; Sparano, 2006)。MammaPrint(商標)及びProsigna(商標)は、この分野においてFood and Drug Agencyにより承認された予診検査の例である。

WO2005/039382には、他に上述のOncotype Dx(登録商標)として知られる、乳癌の再発の可能性を予測するのに使用される多くの遺伝子セットが記載される。本発明は、50の遺伝子のパネルから「1以上の」遺伝子を含む遺伝子セットに関連する。WO2014/130825には、肺癌のリスクの検出のために細胞周期遺伝子のパネルから最小4つの遺伝子を含む遺伝子セットが記載される。米国特許第7914988号には、GEXスコアとして知られる、前立腺癌の再発を予測するための遺伝子発現シグネチャーが記載される。本発明は、21の遺伝子のパネルから遺伝子の「全て又は部分的な組み合わせ」含む遺伝子セットに関連する。

遺伝子発現解析広範囲の使用は、腫瘍進行の異なる態様に相関すると見出された遺伝子発現シグネチャーの識別における急速な拡大につながった。これらは、「予後不良」(van de Vijver et al., 2002; Wang et al., 2005)、「侵襲性」(Liu et al., 2007)、及び「遺伝子等級(genomic grade)」(Sotiriou et al., 2006)のシグネチャーを含んでいる。US2008/275652には、遺伝子等級のシグネチャーが、97の遺伝子のパネルから選択される少なくとも2又は4つの遺伝子をどのようにして含むのかが記載される。しかし、このようなシグネチャーが乳癌の予後を予測する能力にもかかわらず、シグネチャーの間には驚くほど小さな重複がある。本出願人は、このようなシグネチャーにおいて多くの遺伝子が、腫瘍進行の「ドライバー」ではなく、「パッセンジャー」であり得ることを示唆する。ゲノム全体でのリバースエンジニアリングにおける近年の進展により、相関的ではなく因果的であった、転写因子下流遺伝子との間の調節相互作用上手く確認することが可能となった(Carro et al., 2010)。1つのそのようなアルゴリズムである、正確な細胞ネットワーク再構築のためのアルゴリズム(ARACNe)(Margolin et al., 2006)は、シグネチャーにおける複数の遺伝子を直接調節すると予測される、「ハブ」、即ち通常は転写因子を確認するために、トランスクリプトームデータセットから構築された遺伝子相互作用ネットワークを使用する。

本発明は、前述の問題の少なくとも1つを解消することを目的とする。

概要

癌を患う個体における癌の再発リスクを予測する方法であって、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される、少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質の陽性発現について、個体から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも2つの遺伝子の陽性発現は、少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質の陽性発現を示さない個体と比較して、癌の再発リスクが増加することに相関する。A

目的

難問は、治療を適宜割り当てることが出来るように、患者を低リスクと高リスクに正確且つ再現性よく区別する方法を開発することである

効果

実績

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請求項1

癌を患う個体における癌の再発リスク予測する方法であって、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質陽性発現について、個体から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、癌の再発リスクが増加することに相関する、方法。

請求項2

CDK4/6阻害剤による処置後の、癌を患う個体における癌の再発リスクを予測する方法であって、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質の陽性発現について、個体から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子の陽性発現は、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、CDK4/6阻害剤による処置後の癌を患う個体における癌の再発リスクが増加することに相関する、方法。

請求項3

選択される少なくとも4つの遺伝子は、FOXM1、PTTG1、UHRF1、及びHMGB2である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。

請求項4

請求項5

癌は乳癌である、ことを特徴とする請求項4に記載の方法。

請求項6

乳癌は初期のリンパ節転移陰性乳癌であり、及び随意に、乳癌は、初期のリンパ節転移陰性、又は初期のリンパ節転移陽性の、ER陽性乳癌である、ことを特徴とする請求項5に記載の方法。

請求項7

初期のリンパ節転移陰性乳癌の患者における乳癌の再発リスクを予測する方法であって、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現について、患者から得た癌腫瘍のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う患者と比較して、癌の再発リスクが増加することに相関する、方法。

請求項8

乳癌を患うと診断された個体の5年生存率又は10年生存率を判定する方法であって、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質の陽性発現について、個体から得た癌腫瘍のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、5年生存率又は10年生存率の可能性が減少することに相関する、方法。

請求項9

前記方法は更に、p16INK4A遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現を分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現と組み合わせて、p16INK4Aの調節不全発現は、p16INK4Aの調節不全発現、及び少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、癌の再発リスクが増加すること、又は、5年生存率或いは10年生存率の可能性が減少することに相関する、ことを特徴とする請求項1、2、7、又は8に記載の方法。

請求項10

癌の再発又は進行を予防するための治療による処置に適した、癌患者識別する方法であって、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子の陽性発現について、癌患者から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較した、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、癌患者が、癌の再発又は進行を予防するための治療による処置に適していることを示す、方法。

請求項11

前記方法は更に、p16INK4A遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現を分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現と組み合わせた、p16INK4Aの調節不全発現は、p16INK4Aの調節不全発現、及び少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較した場合に、癌患者が、癌の再発又は進行を予防するためのアジュバント治療による処置に適していることを示す、ことを特徴とする請求項10に記載の方法。

請求項12

前記治療は、ネオアジュバント治療、アジュバント治療、又はその両方の組み合わせである、ことを特徴とする請求項10又は11に記載の方法。

請求項13

ネオアジュバント治療薬とアジュバント治療薬は、トラスツズマブラパチニブネラチニブ、アファニブペルツズマブ、CDK4/6阻害剤、シクロホスファミドメトトレキサート5−フルオロウラシルゲムシタビンアドリアマイシンドキソルビシン)、エピルビシンドセタキセルパクリタキセルカペシタビン、及びタモキシフェンから選択された薬剤である、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。

請求項14

少なくとも1人の個体から得た少なくとも1つの試験サンプルから、データを得るためのシステムであって、該システムは、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現を分析するために、少なくとも1つの試験サンプルを受けるとともに、試験サンプル上で少なくとも1つの試験分析を行うように構成された、判定モジュール;随意に、判定モジュールにより生成された発現データを保存するためのストレージシステム;及び前記判定モジュールから出力されたデータに部分的に基づいてコンテンツを表示するためのディスプレイモジュールを含み、ここで、前記コンテンツは、少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現を示すシグナルを含む、ことを特徴とするシステム。

請求項15

少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質は、FOXM1、PTTG1、UHRF1、及びHMGB2である、ことを特徴とする請求項14に記載のシステム。

請求項16

癌を患う個体における癌の処置の効果をモニタリングする方法であって、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びHMGB2から選択される少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現について、癌を患う個体から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子の、より高度な発現は、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現が低い、癌を患う個体と比較して、無効な処置及び転帰不良に相関する、方法。

請求項17

少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の分析と組み合わせて、p16INK4A遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現について癌のサンプルを分析する工程を更に含み、それにより、p16INK4Aの調節不全発現は、p16INK4Aの発現が中程度である、癌を患う個体と比較して、無効な処置及び転帰不良に相関する、ことを特徴とする請求項16に記載の方法。

請求項18

少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質は、FOXM1、PTTG1、UHRF1、及びHMGB2である、ことを特徴とする請求項16又は17に記載の方法。

請求項19

前記処置は、ネオアジュバント治療、アジュバント治療、又はその両方の組み合わせである、ことを特徴とする請求項16乃至18の何れか1つに記載の方法。

請求項20

ネオアジュバント治療薬とアジュバント治療薬は、トラスツズマブ、ラパチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、ペルツズマブ、CDK4/6阻害剤、シクロホスファミド、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、ゲムシタビン、アドリアマイシン(ドキソルビシン)、エピルビシン、ドセタキセル、パクリタキセル、カペシタビン、及びタモキシフェンから選択された薬剤である、ことを特徴とする請求項19に記載の方法。

請求項21

患者における乳癌の再発又は進行のリスクを予測するとともに、癌の再発を予防するための治療により患者を処置する方法であって、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子の陽性発現について、患者から得た癌のサンプルを分析する工程であって、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う患者と比較して、癌の再発又は進行リスクが増加することに相関する、工程;及び癌の再発又は進行を予防するために、患者に、ネオアジュバント治療薬、アジュバント治療薬、又はその両方の組み合わせを投与する工程を含む、方法。

請求項22

ネオアジュバント治療薬とアジュバント治療薬は、トラスツズマブ、ラパチニブ、ネラチニブ、アファチニブ、ペルツズマブ、CDK4/6阻害剤、シクロホスファミド、メトトレキサート、5−フルオロウラシル、ゲムシタビン、アドリアマイシン(ドキソルビシン)、エピルビシン、ドセタキセル、パクリタキセル、カペシタビン、及びタモキシフェンから選択された薬剤である、ことを特徴とする請求項21に記載の方法。

請求項23

前記方法は更に、p16INK4A遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現を分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現と組み合わせて、p16INK4Aの調節不全発現は、p16INK4Aの調節不全発現、及び少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない癌患者と比較して、癌の再発又は進行リスクが増加することに相関する、ことを特徴とする請求項21又は22に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、被験体における腫瘍再発リスク予測する方法に関する。具体的に、本発明は、初期リンパ節転移陰性乳癌前立腺癌、及び他の腫瘍の再発リスクを予測する方法に関する。

背景技術

0002

乳癌は、特に疾患が初期に検出される患者における疾患進行の可能性を予測する際に、臨床医にとっての難問を提示する、異種性の疾患である。このような女性にとって、従来の臨床病理学的パラメータ(腫瘍の大きさ、リンパ節の状態、患者の年齢、腫瘍の段階、及び、エストロゲン受容体ER)、プロゲステロン受容体(PR)、ヒト上皮成長因子受容体2(Her2)、Ki67を含むバイオマーカー発現)は、疾患の複雑さを特徴付け、且つアジュバント処置或いは手術による腫瘍切除の後に腫瘍の再発の可能性を正確に予測するには、十分ではない。それ故、不正確リスク層別化により、実際にこのような女性の多数がこの有毒処置さえも必要とせずに癌を患うこと無く生存する場合に、先天的に再発リスクが低いこのような患者の多くが化学療法を受けるために割り当てられる。

0003

実際、化学療法を行った場合、リンパ節転移陰性のER陽性疾患について、患者の85%までが過剰な処置を受けると推測される(Fisher et al., 2004)。更に、化学療法で処置されて生存している患者は、自身の生存期間内に無関係な組織において二次的な独立した原発性癌を発生させるリスクがかなり高いという事実に直面する(Boffetta and Kaldor, 1994)。化学療法の重篤副作用公衆衛生負荷、及び将来の健康的意義を考慮すると、患者の過剰な処置は、初期の乳癌の臨床管理において重大な問題を付きつける。

0004

難問は、治療を適宜割り当てることが出来るように、患者を低リスク高リスクに正確且つ再現性よく区別する方法を開発することである。現行ガイドラインは頻繁に、多くが再発リスクの確実な評価無しにネオアジュバント及び/又はアジュバント治療に先行するのに気が進まないため、ネオアジュバント及び/又はアジュバント治療を割り当てるべきかどうかに関して、乳房腫瘍学者とは異なる見解へとつながっている。標準臨床的評価に対する、より正確且つより確実な予後的及び予測的なバイオマーカーの追加は、医師及び患者の両方が、より情報が確かな処置の決定を下す能力を大いに改善する。この点で、多遺伝子アッセイであるOncotype Dx(登録商標)乳癌アッセイ及びMammaPrint(商標)によりある程度進展しており、これらは現在、Trial Assigning IndividuaLized Options for Treatment(Rx)(TAILORx)及びMicroarray In Node−negative and 1 to 3 positive lymph node Disease may Avoid ChemoTherapy(MINDACT)の試験において評価されている(Cardoso et al., 2008; Sparano, 2006)。MammaPrint(商標)及びProsigna(商標)は、この分野においてFood and Drug Agencyにより承認された予診検査の例である。

0005

WO2005/039382には、他に上述のOncotype Dx(登録商標)として知られる、乳癌の再発の可能性を予測するのに使用される多くの遺伝子セットが記載される。本発明は、50の遺伝子のパネルから「1以上の」遺伝子を含む遺伝子セットに関連する。WO2014/130825には、肺癌のリスクの検出のために細胞周期遺伝子のパネルから最小4つの遺伝子を含む遺伝子セットが記載される。米国特許第7914988号には、GEXスコアとして知られる、前立腺癌の再発を予測するための遺伝子発現シグネチャーが記載される。本発明は、21の遺伝子のパネルから遺伝子の「全て又は部分的な組み合わせ」含む遺伝子セットに関連する。

0006

遺伝子発現解析広範囲の使用は、腫瘍進行の異なる態様に相関すると見出された遺伝子発現シグネチャーの識別における急速な拡大につながった。これらは、「予後不良」(van de Vijver et al., 2002; Wang et al., 2005)、「侵襲性」(Liu et al., 2007)、及び「遺伝子等級(genomic grade)」(Sotiriou et al., 2006)のシグネチャーを含んでいる。US2008/275652には、遺伝子等級のシグネチャーが、97の遺伝子のパネルから選択される少なくとも2又は4つの遺伝子をどのようにして含むのかが記載される。しかし、このようなシグネチャーが乳癌の予後を予測する能力にもかかわらず、シグネチャーの間には驚くほど小さな重複がある。本出願人は、このようなシグネチャーにおいて多くの遺伝子が、腫瘍進行の「ドライバー」ではなく、「パッセンジャー」であり得ることを示唆する。ゲノム全体でのリバースエンジニアリングにおける近年の進展により、相関的ではなく因果的であった、転写因子下流遺伝子との間の調節相互作用上手く確認することが可能となった(Carro et al., 2010)。1つのそのようなアルゴリズムである、正確な細胞ネットワーク再構築のためのアルゴリズム(ARACNe)(Margolin et al., 2006)は、シグネチャーにおける複数の遺伝子を直接調節すると予測される、「ハブ」、即ち通常は転写因子を確認するために、トランスクリプトームデータセットから構築された遺伝子相互作用ネットワークを使用する。

0007

本発明は、前述の問題の少なくとも1つを解消することを目的とする。

0008

リンパ節転移陰性乳癌患者(及び、初期のリンパ節転移陽性乳癌)についての、腫瘍の再発リスク、及び従ってアジュバント治療の必要性の予測は、臨床医と患者にとって重大な問題となり得る。「コア増殖のシグネチャー」は、本明細書において、初代培養の増殖時には一貫して高く、細胞老化中に下方調節されると確認される。この遺伝子シグネチャーも、活発な乳癌において高度に発現される。このようなコア増殖遺伝子の上流にある様々な主要転写制御因子MTR−このコアとなる遺伝子のセットの調節に起因する転写因子)の階層が確認された。mRNA及びタンパク質のレベルでの、乳癌のデータセットにおけるこのような因子の発現の更なる分析により、初期乳癌についての再発リスクを予測する著しい能力が明らかとなる。著しくは、このような因子の2つの組み合わせは、乳癌の再発リスクのために現在使用される臨床バイオマーカー、同様に、Oncotype Dx(登録商標)などの近年発達した多遺伝子の予後的アッセイよりも性能が優れている。増殖因子の予後のパネルへの、老化制御因子p16INK4Aの追加により、分裂した細胞老化経路を持つ腫瘍の識別が可能となり、それにより本発明の予後予測力を更に改善することが可能となる。更に、様々な乳癌のデータセットの偏りのない生存率分析により、アポトーシス抵抗性侵襲、及び免疫応答などの、代替的な乳癌に関連する経路に含まれる遺伝子が明らかとなり、これは、予後予測力をより一層高めるためにMTRパネルと組み合わせることができる。本出願人により発明されたこの方法は、追加のバイオマーカーと組み合わせた時に、初期の癌のための優れた予後のアッセイとなる可能性を持つ、癌増殖の「ドライバー」の識別を成功させた。故に、主要なシグネチャーの上流の「ドライバー」又は制御因子を識別することにより、乳癌の予後のより正確且つ確実な予測因子が識別され得る。本出願人は、この「コア増殖シグネチャー」をOncoMasTRと称し、この名称を本明細書にて使用する。

0009

本発明に従って、癌を患う個体における癌の再発リスクを予測する方法が提供され、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質)の陽性発現について、個体から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、同遺伝子の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、癌の再発リスクが増加することに相関する。

0010

本発明に従って、CDK4/6阻害剤による処置後の、癌を患う個体における癌の再発リスクを予測する方法が提供され、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質の陽性発現について、個体から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、CDK4/6阻害剤による処置後の癌を患う個体における癌の再発リスクが増加することに相関する。

0011

本発明に従って、乳癌を患うと診断された個体の5年生存率又は10年生存率を判定する方法が提供され、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質の陽性発現について、個体から得た癌腫瘍のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、5年生存率又は10年生存率の可能性が減少することに相関する。

0012

1つの実施形態において、前記方法は更に、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子(又はタンパク質)に加えて、p16INK4A遺伝子又はタンパク質の発現を分析する工程を含み、ここで、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現と組み合わせた、p16INK4Aの調節不全発現は、p16INK4Aの調節不全発現、並びに少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、癌の再発リスクを増大させ、又は5年生存率或いは10年生存率の可能性を減少させることに相関する。p16INK4Aの調節不全発現、及び少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現を伴う乳癌患者は、遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)のこのような組み合わせの発現パターンを示さない、癌を患う患者と比較して、癌の再発リスクを増大させ、又は5年生存率或いは10年生存率の可能性を減少させる。

0013

1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はFOXM1とUHRF1である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はFOXM1とPTTG1である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はFOXM1とE2F1である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はFOXM1とMYBL2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はFOXM1とHMGB2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はUHRF1とPTTG1である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はUHRF1とE2F1である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はUHRF1とMYBL2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はUHRF1とHMGB2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はPTTG1とE2F1である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はPTTG1とMYBL2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はPTTG1とHMGB2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はE2F1とMYBL2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はE2F1とHMGB2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はMYBL2とHMGB2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はFOXM1とATAD2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はFOXM1とE2F8である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はFOXM1とZNF367である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はFOXM1とTCF19である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はUHRF1とATAD2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はUHRF1とE2F8である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はUHRF1とZNF367である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はUHRF1とTCF19である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はPTTG1とATAD2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はPTTG1とE2F8である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はPTTG1とZNF367である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はPTTG1とTCF19である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はE2F1とATAD2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はE2F1とE2F8である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はE2F1とZNF367である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はE2F1とTCF19である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はMYBL2とATAD2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はMYBL2とE2F8である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はMYBL2とZNF367である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はMYBL2とTCF19である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はHMGB2とATAD2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はHMGB2とE2F8である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はHMGB2とZNF367である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はHMGB2とTCF19である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はE2F8とATAD2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はE2F8とTCF19である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はE2F8とZNF367である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はZNF367とATAD2である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はZNF367とTCF19である。1つの実施形態において、選択される少なくとも2つの遺伝子はTCF19とATAD2である。好ましくは、上記の選択される少なくとも2つの遺伝子は、p16INK4Aと組み合わされる。

0014

1つの実施形態において、少なくとも3つの遺伝子が選択され、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、及びPTTG1である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、及びE2F1である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、及びMYBL2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、及びE2F1である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、及びMYBL2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、及びE2F1である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、MYBL2、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、及びE2F1である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、及びMYBL2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、及びMYBL2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、E2F1、MYBL2、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、及びZNF67である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、MYBL2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、MYBL2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、MYBL2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、MYBL2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、E2F1、MYBL2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、E2F1、MYBL2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、E2F1、MYBL2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、E2F1、MYBL2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、HMGB2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、HMGB2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、HMGB2、及びZNF67である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、HMGB2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、HMGB2、PTTG1、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、HMGB2、PTTG1、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、HMGB2、PTTG1、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、HMGB2、PTTG1、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、HMGB2、E2F1、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、HMGB2、E2F1、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、HMGB2、E2F1、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、HMGB2、E2F1、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、HMGB2、MYBL2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、HMGB2、MYBL2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、HMGB2、MYBL2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、HMGB2、MYBL2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、HMGB2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、HMGB2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、HMGB2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、HMGB2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、E2F8、ZNF367、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、E2F8、ZNF367、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、ATAD2、E2F8、及びTCF19である。好ましくは、上記の選択される少なくとも3つの遺伝子は、p16INK4Aと組み合わされる。

0015

1つの実施形態において、少なくとも4つの遺伝子が選択され、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、及びE2F1である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、及びMYBL2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、E2F1、及びMYBL2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、E2F1、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、MYBL2、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、E2F1、及びMYBL2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、E2F1、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、MYBL2、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、及びMYBL2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、E2F1、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、E2F1、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、E2F1、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、E2F1、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、MYBL2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、MYBL2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、MYBL2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、MYBL2、及びTCD1である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、HMGB2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、HMGB2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、HMGB2、及びZNF37である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、HMGB2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、E2F1、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、E2F1、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、E2F1、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、E2F1、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、MYBL2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、MYBL2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、MYBL2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、MYBL2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、HMGB2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、HMGB2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、HMGB2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、HMGB2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、MYBL2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、MYBL2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、MYBL2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、MYBL2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、HMGB2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、HMGB2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、HMGB2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、E2F1、HMGB2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、MYBL2、HMGB2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、MYBL2、HMGB2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、MYBL2、HMGB2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、MYBL2、HMGB2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、MYBL2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、MYBL2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、MYBL2、及びZNF36である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、MYBL2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、HMGB2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、HMGB2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、HMGB2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、HMGB2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、HMGB2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、HMGB2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、HMGB2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、HMGB2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、E2F1、MYBL2、HMGB2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、E2F1、MYBL2、HMGB2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、E2F1、MYBL2、HMGB2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、E2F1、MYBL2、HMGB2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、ATAD2、EDF8、ZNF367、及びTCF19である。好ましくは、上記の選択される少なくとも4つの遺伝子は、p16INK4Aと組み合わされる。

0016

1つの実施形態において、少なくとも5つの遺伝子が選択され、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、及びMYBL2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びHMGB2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、MYBL2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、MYBL2、及びEFF8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、MYBL2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、MYBL2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、HMGB2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、HMGB2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、HMGB2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、HMGB2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、HMBG2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、HMBG2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、HMBG2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、UHRF1、PTTG1、E2F1、HMBG2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、及びATAD2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、及びE2F8である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、及びZNF367である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、及びTCF19である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、ATAD2、E2F8、ZNF367、TCF19、及びFOXM1である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、ATAD2、E2F8、ZNF367、TCF19、及びUHRF1である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、ATAD2、E2F8、ZNF367、TCF19、及びPTTG1である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、ATAD2、E2F8、ZNF367、TCF19、及びE2F1である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、ATAD2、E2F8、ZNF367、TCF19、及びMYBL2である。1つの実施形態において、選択される遺伝子は、ATAD2、E2F8、ZNF367、TCF19、及びHMGB2である。好ましくは、上記の選択される少なくとも5つの遺伝子は、p16INK4Aと組み合わされる。

0017

1つの実施形態において、少なくとも2つの遺伝子は、FOXM1と、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも1つの更なる遺伝子とを含む。好ましくは、少なくとも2つの遺伝子は更に、p16INK4Aと組み合わされる。

0018

1つの実施形態において、少なくとも2つの遺伝子は、UHRF1と、FOXM1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも1つの更なる遺伝子とを含む。好ましくは、少なくとも2つの遺伝子は更に、p16INK4Aと組み合わされる。

0019

1つの実施形態において、少なくとも2つの遺伝子は、PTTG1と、FOXM1、UHRF1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも1つの更なる遺伝子とを含む。好ましくは、少なくとも2つの遺伝子は更に、p16INK4Aと組み合わされる。

0020

1つの実施形態において、少なくとも2つの遺伝子は、E2F1と、FOXM1、PTTG1、UHRF1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも1つの更なる遺伝子とを含む。好ましくは、少なくとも2つの遺伝子は更に、p16INK4Aと組み合わされる。

0021

1つの実施形態において、少なくとも2つの遺伝子は、MYBL2と、FOXM1、PTTG1、E2F1、UHRF1、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも1つの更なる遺伝子とを含む。好ましくは、少なくとも2つの遺伝子は更に、p16INK4Aと組み合わされる。

0022

1つの実施形態において、少なくとも2つの遺伝子は、HMGB2と、FOXM1、PTTG1、E2F1、MYBL2、UHRF1、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも1つの更なる遺伝子とを含む。好ましくは、少なくとも2つの遺伝子は更に、p16INK4Aと組み合わされる。

0023

1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びHMGB2である。好ましくは、選択される遺伝子は更に、p16INK4Aと組み合わされる。

0024

1つの実施形態において、選択される遺伝子は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、及び、ATAD2、E2F8、ZNF367、並びにTCF19の1以上又は全てである。好ましくは、選択される遺伝子は更に、p16INK4Aと組み合わされる。

0025

1つの実施形態において、選択される遺伝子は実質的に、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びHMGB2から成る。好ましくは、遺伝子は更に、p16INK4Aと組み合わされる。用語「実質的に〜から成る」は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びHMGB2から選択される、6つ全ての遺伝子、5つの遺伝子、4つの遺伝子、3つの遺伝子、又は2つの遺伝子を意味すると理解されたい。

0026

1つの実施形態において、癌は、リンパ節転移陰性のER陽性乳癌;初期のリンパ節転移陽性乳癌;多発性骨髄腫、前立腺癌、神経膠芽腫リンパ腫線維肉腫粘液肉腫脂肪肉腫軟骨肉腫骨肉腫脊索腫血管肉腫内皮肉腫(endotheliosarcoma);リンパ管肉腫リンパ管内皮肉腫(lymphangioendotheliosarcoma);滑膜腫中皮腫ユーイング腫瘍平滑筋肉腫横紋筋肉腫結腸癌膵臓癌;乳癌;卵巣癌扁平上皮癌基底細胞癌腺癌汗腺癌脂腺癌;乳頭癌乳頭腺癌嚢胞腺癌髄様癌気管支癌腎細胞癌肝臓癌胆管癌絨毛癌セミノーマ;胎児性癌ウィルムス腫瘍子宮頚癌子宮癌精巣腫瘍;肺癌;小細胞肺癌膀胱癌上皮癌神経膠腫星細胞腫髄芽細胞腫頭蓋咽頭腫上衣腫松果体腫血管芽腫聴神経腫乏突起神経膠腫髄膜腫黒色腫網膜芽細胞腫;及び白血病を含む群から選択される。適切なものとして、癌は上皮癌である。

0027

1つの実施形態において、癌は乳癌又は前立腺癌であることが好ましい。理想的には、乳癌は、初期の、典型的にはリンパ節転移陰性乳癌、又は初期のリンパ節転移陽性乳癌である。理想的には、乳癌は、初期のリンパ節転移陰性、又は初期のリンパ節転移陽性の、ER陽性乳癌である。

0028

1つの実施形態において、再発は二次的な腫瘍の発達である。

0029

1つの実施形態において、再発は、サンプリングされた癌とは無関係である、更なる独立した原発性癌を発達させる。

0030

本発明の1つの実施形態において、初期のリンパ節転移陰性乳癌患者、又は初期のリンパ節転移陽性乳癌患者における、乳癌の再発リスクを予測する方法が提供され、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質)の陽性発現について、乳癌患者から得た癌腫瘍のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現は、少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、癌の再発リスクが増加することに相関する。

0031

1つの実施形態において、前記方法は更に、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)に加えて、p16INK4A遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の発現を分析する工程を含み、ここで、少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現と組み合わせた、p16INK4Aの調節不全発現は、p16INK4Aの調節不全発現、並びに少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、癌の再発リスクが増加することに相関する。調節不全のp16INK4A、及び少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現を伴う乳癌患者は、少なくとも2つの遺伝子の陽性発現及びp16INK4Aの調節不全発現の組み合わせを示さない、癌を患う個体と比較して、癌の再発リスクが増加する。

0032

本発明の1つの実施形態において、癌の再発又は進行を予防するための治療による処置に適した癌患者を識別する方法が提供され、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質)の陽性発現について、癌患者から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現は、癌患者が、癌の再発又は進行を予防するための治療による処置に適していることを示す。

0033

1つの実施形態において、前記治療はネオアジュバント治療である。本明細書において、用語「ネオアジュバント治療」は、長期生存の可能性を増大させるために、最初の処置の前に施される処置を意味すると理解されたい。最初の処置は通常、外科手術である。ネオアジュバント治療は通常、化学療法、ホルモン療法標的治療放射線療法免疫療法、又はそれらの組み合わせから選択される。

0034

1つの実施形態において、前記治療はアジュバント治療である。本明細書において、用語「アジュバント治療」は、長期生存の可能性を増大させるために、最初の処置の後に施される任意の処置を意味すると理解されたい。最初の処置は通常、外科手術である。アジュバント治療は通常、化学療法、ホルモン療法、標的治療、放射線療法、免疫療法、又はそれらの組み合わせから選択される。

0035

1つの実施形態において、前記治療はネオアジュバント治療とアジュバント治療の組み合わせであり得る。本明細書において、「ネオアジュバント」治療及び「アジュバント」治療は互換的に使用され得ることを理解されたい。

0036

1つの実施形態において、前記方法は更に、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)に加えて、p16INK4A遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の発現を分析する工程を含み、ここで、少なくとも2つの遺伝子(又は該癌によりコード化されたタンパク質)の組み合わせの陽性発現と組み合わせた、p16INK4Aの調節不全発現は、p16INK4Aの調節不全発現、並びに少なくとも2つの遺伝子の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較した場合に、癌患者が癌の再発又は進行を予防するためのアジュバント治療による処置に適していることを示す。調節不全のp16INK4A発現、及び少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現を伴う乳癌患者は、癌の再発又は進行を予防するためのアジュバント治療による処置に適している場合がある。

0037

1つの実施形態において、癌患者は、癌の再発又は進行を予防するためのネオアジュバント治療による処置に適している場合がある。

0038

1つの実施形態において、癌は、初期のリンパ節転移陰性乳癌、又は初期のリンパ節転移陽性乳癌である。理想的には、乳癌は、初期のリンパ節転移陰性のER陽性乳癌、又は初期のリンパ節転移陽性のER陽性乳癌である。

0039

1つの実施形態において、アジュバント治療とネオアジュバント治療は化学療法である。1つの実施形態において、アジュバント治療薬とネオアジュバント治療薬は、palbociclib治療薬(PD0332991,Pfizer)、アベマシクリブ(LY2835219;Lilly,USA)、又はLEE011(Novartis, Switzerland)などのCDK4/6阻害剤治療薬である。

0040

本発明の1つの実施形態において、少なくとも一人の個体から得た少なくとも1つの試験サンプルから、データを得るためのシステムが提供され、該システムは:
FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の発現を分析するために、少なくとも1つの試験サンプルを受けるとともに、試験サンプル上で少なくとも1つの試験分析を行うように構成された、判定モジュール
随意に、判定モジュールにより生成された発現データを保存するためのストレージシステム;及び
前記判定モジュールから出力されたデータに部分的に基づいてコンテンツを表示するためのディスプレイモジュールを含み、ここで、前記コンテンツは、少なくとも2つの遺伝子の発現を示すシグナルを含む。

0041

1つの実施形態において、判定モジュールは更に、少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)上での試験分析と組み合わせて、p16INK4Aの調節不全について試験サンプル上で少なくとも1つの試験分析を行うように構成される。

0042

1つの実施形態において、前記システムは、判定モジュールから少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の発現データを、癌の再発可能性と相関させるための相関モジュールを含み、ここで、各遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の発現データは、遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現を判定するために、遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の基準値と比較され、ここで、少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現は、少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、再発の可能性が増加することに相関し、ここで、ディスプレイモジュールは、相関システムからのデータに部分的に基づいてコンテンツを表示し、該内容は、癌の再発可能性を示すシグナルを随意に含む。

0043

1つの実施形態において、相関モジュールは更に、判定モジュールからの少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の発現データを、癌の再発可能性、及びp16INK4Aの発現データと相関させ、ここで、各遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)、及びp16INK4Aの発現データは、遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現及びp16INK4Aの調節不全を判定するために、各遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)及びp16INK4Aそれぞれの基準値と比較され、ここで、少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現及びp16INK4Aの調節不全は、少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の陽性発現及びp16INK4Aの調節不全を示さない、癌を患う個体と比較して、再発の可能性が増加することに相関し、ここで、ディスプレイモジュールは、相関システムからのデータに部分的に基づいてコンテンツを表示し、該内容は癌の再発可能性を示すシグナルを随意に含む。

0044

適切なものとして、判定システムは、免疫組織化学的検出機器ウエスタンブロットノーザンブロットサザンブロット、定量的ポリメラーゼ連鎖反応PCR)、逆転写酵素PCR(RT−PCR)、定量的リアルタイムRT−PCR(qRT−PCR)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ポリアクリルアミドゲル上のタンパク質定量、及び当業者既知のそのような方法から選択され得る。理想的には、判定システムは免疫組織化学的検出機器を含む。

0045

本発明の1つの実施形態において、比較の結果又は判定システムに基づく内容が、コンピューターモニター上に表示される。本発明の1つの実施形態において、比較の結果又は判定システムに基づく内容は、印刷可能な媒体を介して表示される。ディスプレイモジュールは、コンピューターから受け取るように構成された任意の適切な装置であり得、ユーザーにコンピューター可読情報を表示することが出来る。限定されない例は、例えば、様々なタイプのコンピュータープリンタと同様に、Intel PENTIUM(登録商標)タイプのプロセッサ、Motorola PowerPC、Sun UltraSPARC、Hewlett−Packard PA−RISCプロセッサカリフォルニアサニベイルのAdvanced Micro Devices (AMD)から入手可能な様々なプロセッサの何れか、又は他の何れかのタイプのプロセッサ、平面パネルディスプレイなどのビジュアルディスプレイ陰極線管などに基づくものといった、汎用コンピューターを含む。

0046

1つの実施形態において、比較結果に基づく内容の表示のためのユーザーインターフェースを提供するために、World WideWebブラウザが使用される。本発明の他のモジュールウェブブラウザーインターフェースを有するのに適している場合があることを理解されたい。ウェブブラウザーを通じて、ユーザーは、比較モジュールからデータを検索するための要求を構築し得る。故に、ユーザーは典型的に、グラフィカルユーザーインターフェースに従来利用される、ボタンプルダウンメニュー、スクロールバーなどの、ユーザーインターフェース要素を指すか又はクリックする。

0047

本発明の1つの実施形態において、癌を患う個体における癌の処置の効果をモニタリングする方法が提供され、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子の発現について、癌を患う個体から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子の、より高度な発現は、少なくとも2つの遺伝子の発現が低い、癌を患う個体と比較して、無効な処置及び転帰不良に相関する。

0048

1つの実施形態において、前記方法は更に、少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の分析と組み合わせて、p16INK4A遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の発現について癌のサンプルを分析する工程を含み、それにより、p16INK4Aの調節不全発現は、p16INK4Aの発現が中程度である、癌を患う個体と比較して、無効な処置及び転帰不良に相関する。

0049

本発明の1つの実施形態において、癌を処置する方法が提供され、該方法は:
FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子の発現について、個体から得た癌のサンプルを分析することにより癌の再発の可能性が増加した個体を識別する工程であって、ここで、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子の、より高度な発現は、少なくとも2つの遺伝子の発現が低い、癌を患う個体と比較して、癌の再発の可能性が増大することに相関する、工程;及び
治療上有効な量のアジュバント治療薬により個体を処置する工程を含む。

0050

1つの実施形態において、個体は、治療上有効な量のネオアジュバント治療薬で処置される。

0051

本発明の1つの実施形態において、癌を処置する方法が提供され、該方法は:
FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子の発現について、個体から得た癌のサンプルを分析することにより癌の再発の可能性が増加した個体を識別する工程であって、ここで、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から成る群から選択される少なくとも2つの遺伝子の、より高度な発現は、少なくとも2つの遺伝子の発現が低い、癌を患う個体と比較して、癌の再発の可能性が増大することに相関する、工程;及び
治療上有効な量のネオアジュバント治療薬により個体を処置する工程を含む。

0052

1つの実施形態において、個体は、治療上有効な量のアジュバント治療薬で処置される。

0053

1つの実施形態において、前記方法は更に、少なくとも2つの遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の分析と組み合わせて、p16INK4A遺伝子(又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質)の発現について癌のサンプルを分析する工程を含み、それにより、p16INK4Aの調節不全発現は、p16INK4Aの発現が中程度である、癌を患う個体と比較して、癌の再発の可能性に相関する。

0054

1つの実施形態において、ネオアジュバント治療薬及びアジュバント治療薬は、限定されないが、トラスツズマブ(Herceptin(登録商標))、ラパチニブ(Tykerb(登録商標))、ネラチニブ、アファニブ(Tovok(登録商標))、ペルツズマブ、CDK4/6阻害剤(palbociclib(PD 0332991,Pfizer)、アベマシクリブ(LY2835219;Lilly,USA)、及びLEE011(Novartis, Switzerland)など)、シクロホスファミドメトトレキサート5−フルオロウラシルゲムシタビンアドリアマイシンドキソルビシン)、エピルビシン(epirubucin)、ドセタキセル(Taxotere(登録商標))、パクリタキセル(Taxol(登録商標))、カペシタビン(Xeloda(登録商標))、及びタモキシフェンから選択される薬剤である。

0055

本発明はまた、癌の再発を予防又は阻害するために個体を処置する方法に関連し、該方法は、本発明の方法を使用して再発リスクにある癌患者を識別する工程、及び、その後に癌の再発を予防又は阻害するための薬剤により癌患者を処置する工程を含む。典型的に、前記薬剤は、アジュバント治療、又はネオアジュバント治療、又はその両方の組み合わせを含む。

0056

1つの実施形態において、癌を患う個体における癌の再発リスクを予測する方法が提供され、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現について、個体から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、癌の再発リスクが増加することに相関する。

0057

1つの実施形態において、CDK4/6阻害剤による処置後の、癌を患う個体における癌の再発リスクを予測する方法が提供され、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質の陽性発現について、個体から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子の陽性発現は、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、CDK4/6阻害剤による処置後の癌を患う個体における癌の再発リスクが増加することに相関する。

0058

1つの実施形態において、初期のリンパ節転移陰性乳癌の患者における乳癌の再発リスクを予測する方法が提供され、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現について、患者から得た癌腫瘍のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う患者と比較して、癌の再発リスクが増加することに相関する。

0059

1つの実施形態において、乳癌を患うと診断された個体の5年生存率又は10年生存率を判定する方法が提供され、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されるタンパク質の陽性発現について、個体から得た癌腫瘍のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、5年生存率又は10年生存率の可能性が減少することに相関する。

0060

1つの実施形態において、前記方法は更に、p16INK4A遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現を分析する工程を含み、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現と組み合わせて、p16INK4Aの調節不全発現は、p16INK4Aの調節不全発現、及び少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、癌の再発リスクが増加すること、又は、5年生存率或いは10年生存率の可能性が減少することに相関する。

0061

1つの実施形態において、癌の再発又は進行を予防するための治療による処置に適した癌患者を識別する方法が提供され、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子の陽性発現について、癌患者から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う個体と比較して、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、癌患者が、癌の再発又は進行を予防するための治療による処置に適していることを示す。

0062

1つの実施形態において、少なくとも一人の個体から得た少なくとも1つの試験サンプルから、データを得るためのシステムが提供され、該システムは、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現を分析するために、少なくとも1つの試験サンプルを受けるとともに、試験サンプル上で少なくとも1つの試験分析を行うように構成された、判定モジュール;随意に、判定モジュールにより生成された発現データを保存するためのストレージシステム;及び、前記判定モジュールから出力されたデータに部分的に基づいてコンテンツを表示するためのディスプレイモジュールを含み、ここで、前記コンテンツは、少なくとも2つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現を示すシグナルを含む。

0063

1つの実施形態において、癌を患う個体における癌の処置の効果をモニタリングする方法が提供され、該方法は、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、及びHMGB2から選択される少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現について、癌を患う個体から得た癌のサンプルを分析する工程を含み、ここで、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子の、より高度な発現は、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の発現が低い、癌を患う個体と比較して、無効な処置及び転帰不良に相関する。

0064

1つの実施形態において、患者における乳癌の再発又は進行のリスクを予測するとともに、癌の再発を予防するための治療により患者を処置する方法が提供され、該方法は、
FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、及びTCF19から選択される少なくとも4つの遺伝子の陽性発現について、患者から得た癌のサンプルを分析する工程であって、ここで、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現は、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質の陽性発現を示さない、癌を患う患者と比較して、癌の再発又は進行リスクが増加することに相関する、工程;及び、癌の再発又は進行を予防するために、患者に、ネオアジュバント治療薬、アジュバント治療薬、又はその両方の組み合わせを投与する工程を含む。

0065

1つの実施形態において、少なくとも4つの遺伝子又は該遺伝子によりコード化されたタンパク質は、FOXM1、PTTG1、UHRF1、及びHMGB2である。

図面の簡単な説明

0066

本発明は、添付図面を参照して、ほんの一例によって与えられる、その実施形態の以下の記載からより明白に理解される。

0067

図1Aは、乳腺細胞増殖の主要な転写調節因子(MTR)の識別を例証している。増殖(低継代)および老化(高継代)ヒト乳房上皮細胞(HMEC)およびマウス胚線維芽細胞(MEF)における増殖マーカーEZH2および細胞老化マーカーp16INK4Aのウエスタンブロット解析。β−アクチンローディングコントロールとして使用した。
図1Bは、乳腺細胞増殖の主要な転写調節因子(MTR)の識別を例証している。増殖および老化のHMECおよびMEFの培養物における2回のトランスクリプトームのプロファイリング実験を、増殖細胞において一貫して高いレベルで発現された遺伝子を識別するために調整した(aligned)。ヒートマップ分析は、HMECにおいて2倍を超えてアップレギュレートまたはダウンレギュレートされた遺伝子をすべて描写するか、あるいはMEFの対応する変化を描写している(クラスター1=58の遺伝子;クラスター2=193の遺伝子;クラスター3=184の遺伝子;クラスター4=214の遺伝子)。クラスター4は、HMECおよびMEFの両方の連続継代の間に最も著しく且つ一貫してダウンレギュレートされた遺伝子を含む「コア増殖」シグネチャーを表わす。
図1Cは、乳腺細胞増殖の主要な転写調節因子(MTR)の識別を例証している。パネルBに示される遺伝子クラスターの各々からの代表的な遺伝子の遺伝子発現変化の定量的リアルタイムPCR検証。リボソームRNA遺伝子(RPLPO)を、これらのデータの正規化に使用した。
図1Dは、乳腺細胞増殖の主要な転写調節因子(MTR)の識別を例証している。個々の遺伝子クラスターの遺伝子オントロジー分析。赤線は0.05のp値を示す。
図1Eは、乳腺細胞増殖の主要な転写調節因子(MTR)の識別を例証している。MammaPrintシグネチャーおよびGenomic Gradeシグネチャーにおけるクラスター1−4の遺伝子富化(enrichment)分析。偶然予測された重複に対する観察された重複の倍率変化は、Y軸上で表わされる。各々の「予後不良」シグネチャー(下の数)における「コア増殖」遺伝子の数(上の数)が示される。
図2Aは、E2F1、FOXM1およびMYBL2が、HMECにおいてコア増殖遺伝子と結合することを例証している。ARACNeを使用するリバースエンジニアリング分析は、「コア増殖」シグネチャーの6つの上流の主要な転写調節因子(MTR)を予測する。NKIデータセット内のHMEC/MEF「コア増殖」シグネチャー(クラスター4)の代表的なARACNeネットワークが示される(van de Vijver et al., 2002)。MTRは赤色中で強調され、クラスター4遺伝子は緑色で強調される。
図2Bは、E2F1、FOXM1およびMYBL2が、HMECにおいてコア増殖遺伝子と結合することを例証している。ChIP−qRT−PCRによる「コア増殖」シグネチャー内の遺伝子に結合するMTRの検証。沈澱したDNAを、示された遺伝子(SEQID NO:1〜38)のプロモーターの方に配向されたプライマーを使用してqRT−PCRによって分析した。抗HA抗体をChIPに対する陰性対照して使用し、β−ACTBおよびCHD5のプロモーターをqRT−PCRに対する陰性プロモーター対照として使用した。ChIP富化は、入力するために正規化された、結合したタンパク質のパーセンテージとして表わされる。エラーバーは、3つの技術的複製(technical replicates)の標準偏差を示す。
図2Cは、E2F1、FOXM1およびMYBL2が、HMECにおいてコア増殖遺伝子と結合することを例証している。HMEC−Tert細胞における、FOXM1、MYBL2およびE2F1に対するChIP−seqデータを示すヒートマップ分析。クラスター1−4からの遺伝子のプロモーターでの結合は、各因子、FOXM1(赤色)、MYBL2(緑色)およびE2F1(青色)に対する増加する信号によって示される。これらの遺伝子の転写開始部位TSS)の−2と+2との間の領域が示される。
図2Dは、E2F1、FOXM1およびMYBL2が、HMECにおいてコア増殖遺伝子と結合することを例証している。FOXM1、MYBL2およびE2F1がHMEC−Tert細胞におけるそれらのプロモーターで結合された、示された遺伝子の代表的なChIP−seq経路(tracks)。低継代HMECおよび高継代HMECからのRNA−seqデータも、各遺伝子に対して描写されている。KRT2遺伝子は陰性対照として含まれる。
図3Aは、主要な転写調節因子が患者の転帰(outcome)を予測することを例証している。主要な転写調節因子は、「Genomic Grade」の予後不良シグネチャーの上流にあると予測される。Loiデータセット(Loi et al., 2007)内の「Genomic Grade」シグネチャー(Sotiriou et al., 2006)の代表的なARACNeネットワークが示される。MTRは赤色で強調され、Genomic Gradeシグネチャーの遺伝子は緑色で強調される。
図3Bは、主要な転写調節因子が患者の転帰を予測することを例証している。カプラン・マイヤー分析は、6 MTR(上部)の組み合わせが、無再発生存の点から、組み合わせたマイクロアレイデータセットにおいてアジュバント化学療法なしでリンパ節転移陰性のサンプル中でKi67(下部)より優れた予後値を示すことを実証している(Loi et al., 2007; Miller et al., 2005;およびvan de Vijver et al., 2002)(n=457)。MTRを組み合わせたスコアおよびKi67遺伝子の発現データを、2(低/高)および3(低/中/高)の群として分割した。
図3Cは、主要な転写調節因子が患者の転帰を予測することを例証している。乳癌組織マイクロアレイ上の低リスク腫瘍および高リスク腫瘍における示された因子に対する免疫組織化学的染色の代表的な例。低リスク腫瘍を研究の時間枠内に再発しなかったものとして定義し、高リスク腫瘍を再発したものとして定義した。
図3Dは、主要な転写調節因子が患者の転帰を予測することを例証している。Ki67と比較した、組み合わせたFOXM1、UHRF1、HMGB2およびPTTG1に対するカプラン・マイヤー生存曲線および無再発生存に関するTMAサンプル(n=408)中のSt.Gallen基準。
図3Eは、主要な転写調節因子が患者の転帰を予測することを例証している。無再発生存に関する、TMAコホート(n=408)からの、FOXM1、UHRF1、HMGB2およびPTTG1、および乳房腫瘍上で組み合わせた4 MTRの予後予測力を例証しているヒートマップ。Ki67染色結果およびSt.Gallen基準を比較に含めた。目盛りは、ログランク検定を使用して計算されたp値の−log10を表わす。
図4Aは、非存在の(absent)及び高いCDKN2AmRNAおよびp16のタンパク質レベルが、乳癌における予後不良を予測することを例証している。TCGA(TCGA, 2012, Nature, 490, 61−70)からのデータ457乳癌上での、GISTICツールを使用する、CDKN2AのmRNA発現レベルとRB1およびCDKN2Aの遺伝子座遺伝子コピー数変化(CNA)との相関性
図4Bは、非存在の及び高いCDKN2A mRNAおよびp16のタンパク質レベルが、乳癌における予後不良を予測することを例証している。無再発生存に関する、組み合わせたマイクロアレイデータセット(n=457)におけるアジュバント化学療法なしでのリンパ節転移陰性の乳癌中のCDKN2A mRNAに対するカプラン・マイヤー生存曲線。サンプルをCDKN2A mRNA発現レベルに基づいて3つの群へと階層化し、33番目百分位数と66番目の百分位数で切断した。さらに、検出されなかった群と高発現群を組み合わせ、中程度の発現群と比較した。ログランク検定を使用して、Chi2値およびp値を計算した。
図4Cは、非存在の及び高いCDKN2A mRNAおよびp16のタンパク質レベルが、乳癌における予後不良を予測することを例証している。低リスクの腫瘍および高リスク腫瘍上のp16に対する免疫組織化学的染色の代表的な例。低リスク腫瘍を研究の時間枠内に再発しなかったものとして定義し、高リスク腫瘍を再発したものとして定義した。
図4Dは、非存在の及び高いCDKN2A mRNAおよびp16のタンパク質レベルが、乳癌における予後不良を予測することを例証している。無再発生存率を測定するTMAコホート(n=408)におけるp16タンパク質レベルに対するカプラン・マイヤー生存曲線。p16タンパク質レベルによって、患者を、陰性の、中程度(<50%の陽性細胞)の及び高い発現(>50%の陽性細胞)群へと階層化した。ログランク検定を使用して、Chi2値およびp値を計算した。
図4Eは、非存在の及び高いCDKN2A mRNAおよびp16のタンパク質レベルが、乳癌における予後不良を予測することを例証している。乳癌に特異的な生存率を測定するTMAコホート(n=408)におけるp16タンパク質レベルに対するカプラン・マイヤー生存曲線。患者をパネルCにおけるように階層化した。
図5Aは、MTRとp16(INK4A)のレベルの組み合わせた測定が、現在使用されている方策推定値を上回ったことを例証している。無再発生存に関して、組み合わせたマイクロアレイデータセット(n=457)において、アジュバント化学療法なしで、リンパ節転移陰性のサンプル中のOncoMasTR RNAスコア(CDKN2Aと6 MTRの組み合わせ)の予後値をOncotype Dx(21−遺伝子)およびMammaprint(70−遺伝子)シグネチャーの推定値と比較する、カプラン・マイヤー生存曲線。既存の予後シグネチャーに対する比較を促進するために、低/中/高および低/高の分割の両方を使用した。
図5Bは、MTRとp16(INK4A)のレベルの組み合わせた測定が、現在使用されている方策の推定値を上回ったことを例証している。3つの個々の乳癌マイクロアレイデータセット(Loi et al., 2007; Miller et al., 2005; and van de Vijver et al., 2002)および無再発生存に関して組み合わせたデータセット(n=457)におけるアジュバント化学療法なしでのリンパ節転移陰性のサンプル中の、CDKN2A単独、組み合わせた6 MTR、OncoMasTR RNAスコア、70−遺伝子のシグネチャー、21−遺伝子のシグネチャー、およびKi67の予後値をで例証しているヒートマップ。Rにおけるgenefuのパッケージ(genefu package)を使用して、遺伝子発現データに基づき、70−遺伝子および21−遺伝子のシグネチャーを予測したリスク群を予測した。目盛りは、ログランク検定を使用して計算されたp値の−log10を表わす。既存の予後シグネチャーに対する比較を促進するために、2群および3群両方の分割を使用した。
図5Cは、MTRとp16(INK4A)のレベルの組み合わせた測定が、現在使用されている方策の推定値を上回ったことを例証している。無再発生存率データを使用する、TMAコホートからのすべてのサンプル(左、n=408)およびリンパ節転移陰性のサンプル(右、n=222)中の4 MTR(FOXM1、UHRF1、HMGB2、PTTG1)およびp16(OncoMasTR IHCスコア)の組み合わせたスコアを例証しているカプラン・マイヤー生存曲線。4 MTR単独、p16単独、OncoMasTR IHCスコア、Ki67およびSt.Gallen基準の予後値を、ログランク検定を使用して計算されたp値の−log10に基づいたヒートマップとして表わした。
図5Dは、MTRとp16(INK4A)のレベルの組み合わせた測定が、現在使用されている方策の推定値を上回ったことを例証している。乳癌に特異的な生存率データを使用する、パネルCでのようなカプラン・マイヤー生存率。
図6Aは、ER陽性患者におけるOncoMasTR RNAスコアのパフォーマンスを例証している。無再発生存に関して、組み合わせたマイクロアレイデータセット(n=536)において、OncoMasTR RNAスコア(6 MTRおよびCDKN2A)の予後値を、アジュバント化学療法を受けなかったER陽性患者中の21−遺伝子および70−遺伝子のシグネチャーと比較する、カプラン・マイヤー生存曲線。
図6Bは、ER陽性患者におけるOncoMasTR RNAスコアのパフォーマンスを例証している。組み合わせたマイクロアレイデータセット(n=366)における、アジュバント化学療法を受けなかったリンパ節転移陰性のER陽性患者中の、パネルAでのようなカプラン・マイヤー生存曲線。
図7は、Taqman qRT−PCRによって測定されたOncoMasTR RNAスコアのパフォーマンスを例証している。遠隔転移なしの生存に関する、アジュバント化学療法(n=151)を受けなかった、NKIデータセット中のER陽性の、リンパ節転移陰性の患者において示されるような、OncoMasTR RNAスコア(4 MTR +/− CDKN2A)の予後値を実証しているカプラン・マイヤー生存曲線。患者を、示されるように、低リスク群と高リスク群に、および低リスク群、中リスク群と、高リスク群に分割した。そのために、各MTR遺伝子に関する表現データを使用して、 患者を中央値で低/高の群へと分割した。6 MTR(+/− CDKN2A)を合計し、さらに、中央値(2つの群)または33番目および66番目の百分位数(3つの群)で分割した。エンドポイントは(10年で打ち切られた)DMFSである。
図8は、遠隔転移なしの生存に関するOncoMasTR IHCスコアのパフォーマンスを例証している。遠隔転移なしの生存に関して、アジュバント化学療法を受けなかった、リンパ節転移陰性の患者(LN−)(n=220)、ER陽性患者(ER+)(n=331)、およびLN−ER+患者(n=187)において示されるような、OncoMasTR IHCスコア(4 MTR+/−CDKN2A)の予後値を実証しているカプラン・マイヤー生存曲線。
図9は、追加のMTR−ATAD2およびTCF19の予後値を例証している。10年で打ち切られた、遠隔転移なしの生存に関する、組み合わせたマイクロアレイデータセット(n=375)中のER陽性の、リンパ節転移陰性の患者内のATAD2およびTCF19の予後値を実証しているカプラン・マイヤー生存曲線。ATAD2およびTCF19に対する遺伝子発現値を、3つのデータセットの各々内の中央値で低/高の群へと分割した。NKIデータセットにおいてE2F8およびZNF367に位置付ける(mappingプローブはない。
図10は、転移なしの生存に関する、The Cancer Genome Atlas(TGCA)の前立腺癌トランスクリプトームのデータセット(n=150)における6 MTR(FOXM1、UHRF1、MYBL2、HMGB2、E2F1、PTTG1)に対するカプラン・マイヤー生存曲線を例証している。
図11は、本明細書で記載される10 MTRのリストからの上位100のMTRの組み合わせのForestプロットを例証しており、各組み合わせにおいて少なくとも4のMTRがある。
図12は、上位24のMTRの組み合わせのカプラン・マイヤーのプロットを例証している。各事例において、黒線はマーカーの組み合わせの高い発現を指し、灰色はマーカーの組み合わせの低い発現を指す。
図13は、パルボシクリブで処置したヒト細胞株におけるMTR10およびCDKN2Aのシグネチャーのスコアを例証している。

0068

<図面の詳細な説明>
<定義>
本明細書において、用語「癌サンプル」は、腫瘍細胞腫瘍組織、または他の腫瘍由来生体物質、例えば調整培地を意味するように理解されるべきである。

0069

本明細書において、用語「主要な転写調節因子」(MTR)は、癌の進行および転移に伴うコア増殖遺伝子の上流にある、およびそれを調節すると示されている、転写因子(TF)のの特異的集合を意味するように理解されるべきである。言いかえれば、これらの特異的なMTRは、癌、および特に、乳癌の進行を調節する。

0070

本明細書において、遺伝子またはその遺伝子によってコード化されたタンパク質に適用されるような、用語「陽性発現」は、癌と一致した対照個体のコホート(「対照群」)で見つかった遺伝子またはその遺伝子によってコード化されたタンパク質の発現の平均レベルを超えて増加する遺伝子またはその遺伝子によってコード化されたタンパク質の発現のレベルを意味するように理解されるべきである。一致した個体のコホートは、癌を除去する手術後に癌の再発を経験しなかった個体から構成され得る。対照に関して、当業者の通常の慣行は、例えば免疫組織化学的検査(IHC)に対しては「標準」対照(バイオマーカーの発現レベルが知られている細胞株)を使用するか、あるいはqPCR(定量的ポリメラーゼ連鎖反応)に対しては同様の標準対照または多くのサンプルが知られている。

0071

本明細書において、p16INK4A発現に適用されるような、用語「調節不全の発現」は、癌を除去する手術後に再発しなかった癌と一致した個体のコホートにおいて見られたp16INK4Aの発現の1レベルを超えて増加した又は下回って減少した、陰性であるp16INK4Aの発現のレベルを意味するように理解されるべきである。

0072

遺伝子またはタンパク質に適用されるような、用語「正常な発現」または「中程度の発現」は、癌と一致した対照個体のコホートで見られた遺伝子またはその遺伝子によってコード化されたタンパク質の発現のレベルと同等である、遺伝子(またはその遺伝子によってコード化されたタンパク質)の発現のレベルを意味するように理解されるべきである。一致した個体のコホートは、癌を除去する手術後に癌の再発を経験しなかった個体から構成され得る。

0073

閾値を設定するために使用される方法は、マイクロアレイ分析、qRT−PCR分析、およびタンパク質発現とは異なる。マイクロアレイに関して、閾値は相対的であり(サンプルは3つの等しい群へと分割され、そのため、閾値はデータセットに依存している)。qPCRおよびタンパク質発現に関しては、特定地点に設定される。RNA(マイクロアレイ)に関して、発現レベル、の「低」、「中」および「高」の発現レベルは、発現範囲の下3分の1、中3分の1、または上3分の1内に当てはまる発現値を指す;あるいは代替的に、「低」よび「高」の発現は、発現範囲の上半分または下半分内に当てはまる発現値を指すことができる。qRT−PCRおよびタンパク質発現レベルに関して、特定の閾値が設定されるが、一般に、用語「調節不全」は、発現の範囲内で設定値を超える又は下回る発現値を有する腫瘍を指す。用語「中程度」および「正常」は、発現の範囲内における設定値内に当てはまる発現値を有する腫瘍を指す。例えば、p16INK4Aに関して、「中程度」の発現に対する正規化されたqRT−PCR閾値は、0.7および1.99である。正規化されたタンパク質閾値(IHCを使用する)は、陽性細胞の1%および50%である。すなわち、ここの中程度のスコアは、p16INK4Aに対して陽性な>1%および<50%の腫瘍細胞を有する腫瘍を指す。これらの値は新しいデータに基づいて調節され得るが、p16INK4Aの発現レベルに関して、同じ理論が、用語「正常」、「中程度」、および「調節不全」にも適用される。

0074

本明細書において、用語「アジュバント治療」は、長期生存の可能性を増大するための、一次治療後の治療を意味するように理解されるべきである。本明細書において、用語「ネオアジュバント治療」は、長期生存の可能性を増大するための、一次治療後の治療を意味するように理解されるべきである。一次治療は一般に手術である。アジュバント治療およびネオアジュバント治療は、化学療法、ホルモン療法、標的治療、放射線治療、免疫療法またはそれらの組み合わせから一般に選択される。

0075

本明細書において、用語「サンプル」は、腫瘍細胞、腫瘍組織、非腫瘍組織、調整培地、血液または血液製剤血清血漿など)、尿、あるいは脳脊髄液を意味するように理解されるべきである。

0076

発現の検出には、一般に免疫組織化学的染色などの適切な手段を使用する、腫瘍生検組織または対照生検組織免疫組織学的染色が伴うが、本発明のバイオマーカーを検出する以下などの多くの他の手段が当業者に明白となる:例えば、定量的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、逆転写酵素PCR(RT−PCR)、定量的リアルタイムRT−PCR(qRT−PCR)、ELISA、ウエスタンブロット、ポリアクリルアミドゲル上のタンパク質定量など。

0077

本明細書において、用語「癌」は、化学療法レジメンによって処置されるがんを意味するように理解されるべきである。そのような癌の例としては以下が挙げられる:多発性骨髄腫、前立腺癌、膠芽腫、リンパ腫、線維肉腫;粘液肉腫;脂肪肉腫;軟骨肉腫;骨原性肉腫;脊索腫;血管肉腫;内皮肉腫;リンパ管肉腫;リンパ管内皮肉腫;滑膜腫;中皮腫;ユーイング腫瘍;平滑筋肉腫;横紋筋肉腫;結腸癌;膵臓癌;乳癌;リンパ節転移陰性の、ER陽性乳癌;初期段階の、リンパ節転移陽性乳癌);初期段階の、リンパ節転移陽性の、ER陽性乳癌;卵巣癌;扁平上皮癌;基底細胞癌;腺癌;汗腺癌;脂腺癌;乳頭状癌乳頭状腺癌;嚢胞腺癌;髄様癌;気管支原生癌;腎細胞癌;肝臓癌;胆管癌;絨毛癌;セミノーマ;胎児性癌;ウィルムス腫瘍;子宮頚癌;子宮癌;精巣腫瘍;肺癌;小細胞肺癌;膀胱癌;上皮癌;神経膠腫;星状細胞腫;髄芽細胞腫;頭蓋咽頭腫;上衣腫;松果体腫;血管芽腫;聴神経腫;乏突起膠腫;髄膜腫;黒色腫;網膜芽細胞腫;および白血病。

0078

本明細書において、癌、特に乳癌に適用されるような用語「初期段階」は、局所侵襲性であるが、局所の腋窩リンパ節または乳房組織の外の身体の他の領域に広がっていない、腫瘍を意味するように理解されるべきである。すなわち、癌は、乳房または腋窩中のリンパ節を越えて身体の同じ側面に広がっていないし、身体の他の部分に広がっていない。

0079

本明細書において、用語「初期段階の、リンパ節転移陽性乳癌」は、局所侵襲性であるが、乳房組織の外の身体の他の部分にではなく、1−3の局所の腋窩リンパ節間に広がっている、腫瘍を意味するように理解されるべきである。

0080

本明細書において、癌、特に乳癌に適用されるような、用語「リンパ節転移陰性」は、局所の腋窩リンパ節または乳房組織の外の領域に広がっていない腫瘍を意味するように理解されるべきである。

0081

本明細書において、用語「乳癌患者」または「患者」は、原発性の乳癌腫瘍を有し、癌の処置を待つかあるいは原発腫瘍の処置を既に受けた又は受けている患者を意味する。該用語はまた、原発性乳癌を有しており、寛解、例えば、腫瘍切除、初回化学療法、放射線療法、ホルモン療法、他の標的治療、あるいは上記の組み合わせの1つ以上を含む処置後の寛解中にある患者を含むように理解されるべきである。通常、患者は、原発腫瘍を有している、またはその処置を受けている、および転移表現型を進行させる可能性がある者として識別された、乳癌患者となる。一実施形態では、患者は、ER陽性の、リンパ節転移陰性の乳癌を有している。

0082

本明細書において、用語「再発」は、患者においてサンプリングされている癌の再発を意味するように理解されるべきであり、ここで癌は処置後にサンプリングされた領域に戻っており、該用語は、例えば、乳癌をサンプリングした場合の(源)乳房組織中の乳癌の再発を意味するように理解されるべきである。該用語はまた、最初にサンプリングされた癌の部位とは異なる部位を有する原発性癌の再発、すなわち、非局所領域の再発など、癌が処置後にサンプリングされていない領域に戻ったことを意味するように理解されるべきである。

0083

本明細書において、用語「転帰不良」は、無病生存の可能性が低いことを意味するように理解されるべきである。

0084

本明細書において、用語「生存率」は、乳癌などの癌と診断された患者が生存するであろう期間を意味するように理解されるべきである。生存率は、5年の生存率、10年の生存率、15年の生存率、20年の生存率、25年の生存率、30年の生存率、35年の生存率、40年の生存率、45年の生存率、または50年の生存率として表わされる。理想的には、生存率は、5年の生存率または10年の生存率として表わされる。

0085

本明細書において、用語「処置」は、転移性再発性、または既存の乳癌の表現型または他の癌の表現型の進行または重症度を妨げる、予防する、抑制する、遅らせる、および止める又は逆転させることを包含する、一般的に受け入れられている意味を持つように理解されるべきである。

0086

本明細書において、用語「少なくとも2つ」は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、少なくとも6つ、少なくとも7つ、少なくとも8つ、少なくとも9つ、またはすべての遺伝子が、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367およびTCF19から成る群から選択され得ることを意味する及び包含するたように理解されるべきである。

0087

コンピューター読み取り可能な記憶媒体は、コンピューターによってアクセスすることができる利用可能な有形媒体であり得る。コンピューター読み取り可能な記憶媒体は、コンピューター読み取り可能な説明書データ構造プログラムモジュールまたは他のデータなどの情報の保存のための方法または技術で実施された、揮発性および不揮発性の、取外し可能および取外し不可能な有形媒体を含む。コンピューター読み取り可能な記憶媒体は、限定されないが、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(読み取り専用メモリ)、EPROM消去可能なプログラマブル読出専用メモリ)、EEPROM(電気的消去可能なプログラマブル読出専用メモリ)、フラッシュメモリまたは他のメモリ技術CD−ROMコンパクトディスク読出専用メモリ)、DVD(デジタル多用途ディスク)または他の光記録媒体磁気カセット磁気テープ磁気ディスク記録媒体、または他の磁気記憶媒体、他のタイプの揮発性および不揮発性のメモリ、および望ましい情報を保存するために使用され得る及び上記のものを含むコンピューター及びそれらの組み合わせによって評価され得る他の有形媒体を含む。

0088

1つ以上のコンピューター読み取り可能な記憶媒体上で具現化されたコンピューター読み取り可能なデータは、命令を、例えば、コンピューターによって実行されている結果として、本明細書に記載される機能、及び/又は様々な実施形態、それらの変形および組み合わせの1つ以上を実行するようにコンピューターに命令する1つ以上のプログラムの一部として定義し得る。そのような命令は、複数のプログラミング言語、例えば、Java(登録商標), J#, Visual Basic, C, C#, C++, Fortran, Pascal, Eiffel, Basic,COBOLアセンブリ言語などのいずれか、またはそれらの様々な組み合わせのいずれかで書き込まれ得る。そのような命令が具現化されるコンピューター読み取り可能な記憶媒体は、システム、または本明細書に記載されるコンピューター読み取り可能な記憶媒体のいずれかの構成要素の1つ上に存在し得るか、あるいはそのような構成要素の1つ以上にわたって分布され得る。

0089

コンピューター読み取り可能な記憶媒体は、そこに保存された命令が、本明細書で議論される本発明の態様を実施するために任意のコンピューター資源上へとロードされ得るように可搬型であり得る。さらに、上に記載されたコンピューター読み取り可能な媒体上に保存された命令が、ホストコンピューター上で実行するアプリケーションプログラムの一部として具現化された命令に限定されないことが認識されるべきである。むしろ、命令は、本発明の態様を実施するようにコンピューターをプログラムするために利用され得る、あらゆるタイプのコンピューターコード(例えば、ソフトウェアまたはマイクロコード)として具現化され得る。コンピューター実行可能命令は、適切なコンピューター言語またはいくつかの言語の組み合わせで書き込まれ得る。基礎的な計算生物学的方法は、当業者に既知であり、例えば、Setubal and Meidanis et al., Introduction to Computational Biology Methods(PWS Publishing Company, Boston, 1997); Salzberg, Searles, Kasif, (Ed.), Computational Methods in Molecular Biology, (Elsevier, Amsterdam, 1998); Rashidi and Buehler, Bioinformatics Basics: Application in Biological Science and Medicine (CRCPress, London, 2000) and Ouelette and Bzevanis Bioinformatics: A Practical Guide for Analysis of Gene and Proteins (Wiley & Sons, Inc., 2nd ed., 2001)に記載されている。

0090

本発明の実施形態の機能モジュールは、最低でも、判定システム、記憶装置、随意に、比較モジュール、およびディスプレイモジュールを含んでいる。機能モジュールは、1つ又は複数のコンピューター上で、あるいは1つ又は複数のコンピューターネットワークによって実行され得る。判定システムは、コンピューター読み取り可能な形態で、例えば、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2およびHMGB2から成る、および随意にp16INK4Aを含む群から選択される少なくとも2つの遺伝子(または該遺伝子によってコード化されたタンパク質)の発現レベル提供するためのコンピューター実行可能命令を有している。

0091

判定システムは、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、TCF19およびp16INK4Aから成る群から選択される遺伝子(または該遺伝子によってコード化されたタンパク質)の発現に対する乳癌腫瘍サンプルを分析するためのシステムを含むことができる。免疫組織化学的検査、ウエスタンブロット、ノーザンブロット、サザンブロット、定量的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、逆転写酵素PCR(RT−PCR)、定量的リアルタイムRT−PCR(qRT−PCR)、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ポリアクリルアミドゲル上のタンパク質定量、RNA配列決定、RNAマイクロアレイおよび他のRNAハイブリダイゼーションまたは増幅技術などの標準手続、並びに当業者に既知のそのような方法が利用され得る。

0092

判定システムで判定された情報は、記憶装置によって読み込まれ得る。本明細書で使用されるように、「記憶装置」は、あらゆる適切なコンピューティングまたはプロセシング装置、あるいはデータまたは情報の保存のために構成された又はそれに適した他のデバイスも含むように意図される。本発明との使用に適した電子機器の例としては、独立型コンピューティング装置ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワークWAN)、インターネットイントラネット、およびエクストラネットを含むデータ通信ネットワーク、並びにローカルコンピューター処理システムおよび分散コンピューター処理システムが挙げられる。記憶装置はまた、限定されないが、フロッピーディスクハードディスク記憶媒体、磁気テープなどの磁気記憶媒体、CD−ROM、DVDなどの光記録媒体、RAM、ROM、EPROM、EEPROMなどの電子記憶媒体汎用のハードディスク、並びに磁気/光記録媒体などのこれらのカテゴリーハイブリッドを含む。記憶装置は、核酸配列情報を記録することに適しているか又はそのために構成される。そのような情報は、電子的に、例えば、インターネットを介して、ディスケット上で、USB(ユニバーサルシリアルバス)を介して、または通信の他の適切な様式を介して伝達される且つ読み込まれ得るデジタルフォームで提供され得る。

0093

本明細書で使用されるように、「保存された」は、記憶装置上にデータをコード化するプロセスを指す。当業者は、サンプル中のFOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、TCF19およびp16INK4Aの発現に関する情報を含む製品(manufactures)を生成するために、既知の媒体に情報を記録する現在知られている方法のいずれかを容易に採用することができる。

0094

一実施形態では、比較モジュールによって読み取られる記憶装置に保存された参照データが比較される。

0095

「比較モジュール」は、判定システムにおいて判定された、FOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、TCF19およびp16INK4Aの発現情報のデータを、参照サンプル及び/又は保存された参照データと比較するように機能する比較用の様々な利用可能なソフトウエアプログラムおよびフォーマットを使用することができる。一実施形態では、比較モジュールは、1つ以上のエントリからの情報を、1つ以上の参照データパターンと比較するパターン認識技術を使用するように構成されている。比較モジュールは、パターン(染色)を比較するための既存の商業的に利用可能な又は自由に利用可能なソフトウェアを使用して構成され得、実行される特定のデータ比較のために最適化され得る。比較モジュールは、サンプルのFOXM1、UHRF1、PTTG1、E2F1、MYBL2、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、TCF19およびp16INK4Aの発現レベルに関するコンピューター読み取り可能な情報を提供する。

0096

比較モジュール、または本発明の他のモジュールは、リレーショナルデータベース管理システムを実行するオペレーティングシステム(例えば、UNIX(登録商標))、World Wide Webのアプリケーション、およびWorld Wide Webのサーバーを含んでよい。World Wide Webのアプリケーションは、データベース言語ステートメント(例えば、構造化照会言語SQL)ステートメント)の生成に必要な実行可能コードを含む。一般に、実行可能ファイル(executables)は埋め込みSQLステートメントを含む。さらに、World Wide Webのアプリケーションは、サーバーの他にサービス利用者リクエストにアクセスされなければならない外部および内部のデータベースとも含む様々なソフトウェアエンティティに対するポインターおよびアドレスを含んでいる構成ファイルを含んでよい。構成ファイルはまた、サーバーリソースに関するリクエストを適切なハードウェアに向け、これは、サーバーが2つ以上の別々のコンピューター上に分散される場合に必要とされ得る。一実施形態では、World Wide WebのサーバーはTCP/IPプロトコルを支持している。このようなローカルネットワークは、時に「イントラネット」と呼ばれる。そのようなイントラネットの利点は、World Wide Web(例えば、GenBankまたはSwiss Pro World Wide Webのサイト)上に存在するパブリックドメインのデータベースとの容易な通信を可能にするということである。したがって、本発明の特に好ましい実施形態では、ユーザーは、ウェブブラウザーおよびウェブサーバーによって提供されるHTMLインターフェースを使用して、インターネットデータベース上に存在するデータに直接(例えば、ハイパーテキストリンクを介して)アクセスすることができる。

0097

比較モジュールは、予め定義された基準、またはユーザーによって定義された基準によってコンピューター読み取り可能な形態で処理され得るコンピューター読み取り可能な比較結果を提供し、ディスプレイモジュールを使用してユーザーによって要求されたように保存され得る及び出力され得る比較結果に部分的に基づいてコンテンツを提供する。

0098

それ故、本明細書に記載される方法によって、上に記載されるような方法、例えば、個体において乳癌または非乳癌の転移能または再発能(recurrence potential)を診断する方法、または適切な化学療法アジュバントまたは非アジュバント治療による転移性または再発性の癌の処置または予防に適した、乳癌患者または非乳癌患者を識別する方法、を実行するためのシステム(およびコンピューターシステムズをもたらすコンピューター読み取り可能な媒体)を提供する。

0099

本明細書に記載されるシステムおよびコンピューター読み取り可能な媒体は、個体において診断の方法を実行するための本発明の単に実例となる実施形態であり、本発明の範囲を限定するようには意図されていない。本明細書に記載されるシステムおよびコンピューター読み取り可能な媒体の変形も可能であり、本発明の範囲内にあるように意図されている。

0100

マシンのモジュール、またはコンピューター読み取り可能な媒体において使用されるモジュールは、多数の構成をとり得る。例えば、機能が、単一のマシン上に提供され得るか、または複数のマシン上に分布され得る。

0101

<材料および方法>
細胞培養
一次HMEC細胞を、記載されるように成長させた(Garbe et al., 2009)。pBABE−hTERT−hygro構築物を使用して、HMEC−Tert細胞を不死化させた。マウス線維芽細胞(MEF)を、胎生期13.5 C57BL6マウス胚から得て、10%(v/v)のFBS(Hyclone)、100U/mlペニシリンおよび100U/mlのストレプトマイシン(Gibco)を補足したDMEM培地中で維持した。

0102

<RNA配列決定>
RNeasyのキット(Qiagen)を使用して、増殖する及び老化のHMECから全RNAを抽出した。ポリアデニル化されたRNA種を、5μgの全RNAから富化し(enriched)、TruSeq Sample Prepのキット(Illumina)を使用して、配列決定ライブラリをPolyA+RNAから調製した。製造業者プロトコルに従って、Genome Analyser II(Illumina)を使用して、ライブラリをクラスター生成および配列決定分析に直接使用した。BWA配列アラインメントツールを使用して、ヒトゲノム(hg19を構築する)に対するベースコール(Base calling)およびマッピングを行った。mRNAの倍率変化を、2つの実験における1遺伝子当たりの位置付けられた配列の読取値(reads)の総数に基づいて計算した。

0103

DNAマイクロアレイ分析>
RNeasyのキット(Qiagen)を使用して、増殖する及び老化のMEFから全RNAを抽出した。各時間点のために、RNAを、3つの独立したMEF培養物から調製し、実験変動を減少するためにプールした。カスタム設計した44kのマイクロアレイ(Agilent)と使用するための、Cy3標識したcRNAを、サプライヤーの指示に従って調製し、ハイブリダイズした。AgilentのDNAマイクロアレイスキャナーを使用して、マイクロアレイをスキャンし、前に記載したように(Hokamp、2004年ら)ようにデータを分析した。DAVIバイオインフォマテクスのリソース(DAVID bioinformatics resource)(http://david.abcc.ncifcrf.gov/)を使用して、遺伝子オントロジー分析を行った。公的に入手可能な乳癌のマイクロアレイデータセットを、Rosetta InpharmaticsおよびGene Expression Omnibus(GSE6532およびGSE3494)からダウンロードした。各データセット内において、各遺伝子の表現データを、分析に応じて、中央値で2つの群へと、または33番目および66番目の百分位数で3つの群へと分割した。組み合わせたMTRスコアを生成するために、6つの遺伝子の各々に対する遺伝子発現値を、発現レベルに基づいて1または2のスコアを与えて、中央値で分割し、その後、これらのスコアの合計を分割して、上述のように、2つ又は3つの群を作り出した。INK4A遺伝子発現を、33番目および66番目の百分位数で3つの群(低、中および高)に分割した。中の群に1のスコアを与え、低と高の群を組み合わせて、2のスコアを与えた。OncoMasTR RNAスコアを生成するために、組み合わせたMTRスコアとINK4Aスコアを共に合計し、最終スコアを2つ又は3つの群に分割した。組み合わせたマイクロアレイデータセットにおいて、複製サンプルを除去した。(21−遺伝子シグネチャーに基づいた)Oncotype Dx(登録商標)アッセイおよび(70−遺伝子シグネチャーに基づいた)MammaPrintアッセイに近似するリスク群を推測するために、Rにおけるgenefuのパッケージを使用した(Haibe−Kains et al)。Van de Vijverのデータセットのために、前に定義された70−遺伝子のリスク群を使用した(van de Vijver et al., 2002)。

0104

<リアルタイム定量的PCR>
製造業者のプロトコルに従って、RNeasyのキット(Qiagen)を使用して、細胞から全RNAを抽出した。TaqMan Reverse Transcriptionのキット(Applied Biosytems)を使用して、逆転写酵素PCRによってcDNAを生成するために、1μgのRNAを使用した。ABIPrism 7500 Fast Real−Time PCR System上のSYBR Green Iの検出ケミストリー(detection chemistry)(Applied Biosytems)を使用して、相対的なmRNAの発現レベルを判定した。リボソーム構成物RPLPOを、正規化のための対照遺伝子(SEQID NO:39(Forward−TTCATTGTGGGAGCAGAC)およびSEQ ID NO:40(Reverese−CAGCAGTTTCTCCAGAGC))として使用した。使用されるプライマー配列対は、以下のとおりである(For=フォワードプライマー;Rev=リバースプライマー):

0105

0106

<ChIPおよびChIP−配列決定>
前に記載されたように、ChIP分析を行った(Bracken et al., 2006)。ChIP−SEQのために、10の独立したChIP実験からのDNAをプールし、Qubit蛍光光度計(Invitrogen)を使用して定量化した。ChIP−SEQ Sample Prep Kit(Illumina)を使用して、100ngの免疫沈殿したDNAを用いて、配列決定ライブラリを生成した。増幅されたライブラリDNAを、ゲル分離によって精製し、Bioanalyzer 2100およびDNA High Sensitivity Chipのアッセイ(Agilent)を使用して、アダプター二量体汚染欠如を確かなものとするために、質を検査した。DNAライブラリを定量化し、10pMに希釈した。希釈したライブラリを、製造業者のプロトコルに従って、Genome Analyser II(Illumina)を使用して、クラスター生成および配列決定分析に直接使用した。各読み取り(read)における2つまでのミスマッチを可能にするBowtieのアライメントツールを使用して、42−bp配列のヒトゲノム(hg19)に対するベースコールおよびマッピングを行った。PCRバイアスを回避するために、染色体の位置当たり2回のみの読み取りが可能にされ、したがって、スプリアススパイク(spurious spikes)が除去された。MACを使用してピーク検出を実行し、Input DNAを正規化に対する対照として使用した。

0107

<ARACNe分析>
乳癌の転写制御ネットワークを、公開された乳癌のデータセット(ExPO; Loi et al., 2007; van de Vijver et al., 2002)を使用して、ARACNe(Margolin et al., 2006)によって生成し、社内の又は公開された遺伝子シグネチャーを使用して照会した(queried)。ExPOおよびLoiのネットワークに関して、完全な発現データセット上でARACNeを実行し、一方で、NKIネットワークに関しては、プローブを除去するために、ARACNeの前にフィルタリング工程を適用した。70の遺伝子のMammaprintシグネチャーを、DNAマイクロアレイデータの管理された分類を介して、78のリンパ節転移陰性の患者から得て、遠隔転移(van’t Veer et al., 2002)までの短時間を予測する。
70−遺伝子シグネチャーが得られる、より大きな231−遺伝子シグネチャーをこの分析に使用した。Genomic Gradeシグネチャーを、64のER陽性の乳房腫瘍のトレーニングデータセットから開発し、これは、高い組織学グレードと低い組織学的グレードとの間で差次的に発現された遺伝子から構成されている。97−遺伝子のGenomic Grade Indexが得られる、より大きな207−遺伝子のセットリストを、ARACNe分析に使用した(Sotiriou et al., 2006)。

0108

統計分析
生存率分析にカプラン・マイヤー生存曲線を使用し、カイ二乗およびp値をログランク検定を使用して計算した。年齢(<50、>=50年)、結節状態(陽性または陰性)、腫瘍サイズ(<2cm、>=2cm)、腫瘍グレード(1対2および3)、処置状態、およびERおよびHER2の状態を含む、標準の臨床モデルに加えて、個々の遺伝子および組み合わせたスコアの追加された予後値を評価するために、多変量Cox比例ハザードモデル分析を使用した。上記の標準の臨床モデルに加えて、21−遺伝子シグネチャーを予測したリスク群を使用して、多変量解析も実行した。各マーカーの寄与度を、尤度比(LR−Chi、df=1)の変化によって評価し、p値を計算した。0.05未満のp値を有意であると考えた。マイクロアレイおよびTMAのデータに関する分析に使用される主要臨床エンドポイントは、無再発生存(RFS)であった。Rプログラミング言語(バージョン2.15.0)を使用して、すべての統計分析を行った。ヒートマップを、オンラインツール(http://chibi.ubc.ca/matrix2png)を使用して作成した。「コア増殖」シグネチャー中に存在する特有の「予後不良」遺伝子の数を、ゲノムにわたって予期される数と比較して、富化分析を計算した(観察された(Observed)/予期された(Expected))。「予後不良」シグネチャー中の特有の遺伝子は、MammaPrintシグネチャーに対してはn=61、およびGenomic Gradeシグネチャーに対してはn=207であり、シグネチャーを得るために使用される実験プラットフォームに基づいて、分析を正規化した。

0109

<TMAコホート>
本研究で使用される組織マイクロアレイ(TMA)は、1988年から1992年の間に、Department of Pathology, Malmo University Hospital, Malmo, Swedenで診断された、512の連続する浸潤性乳癌の事例の参照コホートから得られ、以前に記載されている(Svensson et al., 2005)。簡潔には、年齢中央値は65年(27−96の範囲)であり、疾患特異的な及び全体の生存に関する追跡期間中央値は11年(0−17の範囲)であった。再発性疾患を有し、前に全身治療を受けた患者は除外され、多くの誤分類された非浸潤性乳管癌(DCIS)の事例も除外された。263人の患者が最後のフォローアップ(2004年12月)後に亡くなり、そのうち90人を乳癌に特異的な死として分類した。浸潤癌の代表的な領域からの組織コア(1mm)をドナーブロックから抽出し、2回繰り返して(in duplicate)整列させた。本研究は、Lund University and Malmo University HospitalでEthics Committee atによって承認されている。

0110

<免疫組織化学的検査>
TMAスライドを、キシレン中脱パラフィンし、下がり勾配の(descending gradient)アルコール再水和した。熱媒介性抗原回復を、95℃で15分間PTモジュール(LabVision,UK)において10mMのクエン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)を使用して実行した。LabVision IHCのキット(LabVision,UK)を染色に使用した。内因性ペルオキシダーゼ活性を、10分間3%の過酸化水素でのインキュベーションによってブロックした。部分(Sections)をUV遮断薬中で10分間ブロックし、関連する一次抗体を1時間インキュベートした。部分を0.1%のTween 20(PBS−T)でリン酸緩衝食塩水中で洗浄し、その後、一次抗体エンハンサーを20分間適用し、部分をPBS−Tで洗浄した。その後、部分を、15分間HRPポリマーでインキュベートし、PBS−T中で洗浄し、その後、ジアミノベンジジン(DAB)溶液(LabVision,UK)を使用して10分間発達させた。すべてのインキュベーションおよび洗浄段階を室温で実行した。部分を、ヘマトキシリン中で逆染色し、アルコールおよびキシレン中で脱水し、DP封入剤を使用してマウントした(mounted)。陰性対照として、一次抗体をPBS−Tで置換した。

0111

使用される一次抗体は、HMGB2(Abcam;1:1500)、UHRF1(BD Biosciences;1:1000)、PTTG1(Invitrogen;1:500)、FOXM1(Santa Cruz,C20;1:300)、およびp16(Clone JC8;1:5000)であった。TMA部分は、ER(クローン6F11,Ventana)、PR(クローン16,Ventana)およびHer2(Pathway CB−USA 760−2694)に対する予め希釈された抗体を使用して、Ventana Benchmark (Ventana Medical Systems Inc, USA)において、またはKi−67(1:200, M7240, Dako)に対するDako Techmate 500(Dako, Denmark)において以前に染色されている。

0112

TMA分析
スライドを、ScanScope XTのスライドスキャナー(Aperio Technologies, CA)を使用して、20×倍率でスキャンした。手動スコアリングに関して、腫瘍細胞の染色は、陰性(0)、弱(1)、中(2)および強(3)のスケールで、強度に基づいて;および0−6(0=0−1%;1=1−10%;2=10−25%:3=25−50%;4=50−75%;5=75−90%;6=90−100%)のスケールで、パーセンテージに基づいて、病理学者によって評価された。因子HMGB2およびUHRF1に対する染色は、優位に核であったが、一方でPTTG1、FOXM1およびp16INK4Aは、核および細胞質の画分の両方を染色し、それにしたがってスコア化された。UHRF1、PTTG1およびp16INK4Aに関しては、陽性腫瘍の核のパーセンテージは、転帰に関して最も有意な変数であり、すべての更なる分析に使用された。HMGB2に関しては、修正されたAllredスコア(強度+パーセンテージ)を使用し、FOXM1に関しては、腫瘍細胞内の細胞質の陽性のパーセンテージは、最も有意な変数であった。4つのMTRの分析に関して、陽性に対する閾値を、各変数に対して独立して適用して、低い(0)および高い(1)発現を有するバイナリスコア(binary score)を作成した。p16INK4Aに関して、「陰性」(0%の陽性細胞)および「高」(>50%の陽性細胞)の発現群を組み合わせて、1のスコアを与え、0のスコアを有する「中」の群と比較した。タンパク質レベルで組み合わされたMTRスコアを生成するために、すべての4つのMTRに対するバイナリスコアの合計を生成した。>1のMTRの高い発現を有する腫瘍を、高いMTRスコアを有しているものとして分類した。組み合わせた4MTR+p16INK4Aのスコア(OncoMasTR IHCのスコア)を生成するために、バイナリ4MTRスコアをバイナリp16INK4Aスコアと組み合わせ、>2の閾値を有する2つの群へと分割した。

0113

<結果>
<「コア増殖」遺伝子発現シグネチャーの識別。>
本出願人は、系譜に依存しない方法で活発に成長する細胞において一貫して高度に発現される一連の「コア増殖」遺伝子を識別し始めた。識別するために、本出願人は、ヒト乳房上皮細胞(HMEC)とマウス胚線維芽細胞(MEF)を分離し、p16INK4Aのレベルの増加(Zindy et al., 1997)、およびE2F標的遺伝子、EZH2のレベルの低下(Bracken et al., 2003)によって特徴付けられるように、それらを細胞老化へ向けて継代した(図1A)。本出願人は、次に、増殖する及び老化のHMECおよびMEFの培養物に関するゲノム全体のmRNA発現分析を実行し、4つの差次的に発現された遺伝子クラスターを識別した(図1B)。各クラスターからの代表的な遺伝子の発現の変化を、定量的RT−PCR(図1C)によって確証した。それらはHMEC細胞の連続継代中にダウンレギュレートされた、クラスター3遺伝子は、管腔サイトケラチン(luminal cytokeratin)KRT19およびタイトジャンクション構成タンパク質CLDN3などの、乳房上皮細胞に特異的なプロセスに伴う幾つかの遺伝子を含んだ。これは、管腔細胞と筋上皮細胞の割合がHMEC細胞の連続継代中に変わる(Garbe et al., 2009)という事実と一致している。それ故、本出願人は、クラスター3内の遺伝子の多くが、増殖速度の段階的な減少とは無関係にダウンレギュレートされると論じた。これに一致して、4つの遺伝子クラスターの各々に対する遺伝子オントロジー分析は、クラスター3と比較した、クラスター4における細胞の周期および増殖に関連する機能カテゴリーのより大きな富化を明らかにした(図1D)。それ故、連続継代されたMEFおよびHMECの両方の発現の変化を組み合わせるための方策によって、乳房状上皮細胞における「コア増殖」遺伝子の識別が可能となる。

0114

本出願人は、次に、最もよく知られている「乳癌の予後不良」シグネチャーのうちの2つ、即ち、MammaPrint 70−遺伝子シグネチャーおよび「Genomic Grade」シグネチャー(Sotiriou et al., 2006; van 't Veer et al., 2002)において、クラスター4の「コア増殖」遺伝子がどのように富化されたかを判定することを望んだ。これは、両方の予後不良シグネチャーにおいて、クラスター1−3からの遺伝子ではなく、クラスター4遺伝子の著しい富化を明らかにし(図1E)、これらの2つのシグネチャーの予後予測力に主に寄与するものが、腫瘍細胞増殖を単純に測定するそれらの能力であるという、恐らく驚くほどではない見解(Mosley and Keri, 2008; Wirapati et al., 2008)を支持している。

0115

<「コア増殖」シグネチャーの上流の主要な転写調節因子(MTR)の識別。>
興味深いことに、乳癌の転帰を予測する幾つかの確立された予後不良シグネチャーの能力にもかかわらず、シグネチャー自体(ファンら、2006年; Haibeカインら、2008年)の間には驚くほど重複がほとんどない。本出願人は、これらのシグネチャー内の増殖の遺伝子(これらの幾つかは本明細書に示される分析における「コア増殖」遺伝子である(図1E))が、腫瘍細胞増殖のドライバー遺伝子ではなくむしろ、実際には単にパッセンジャー遺伝子であり得ると論じた。それ故、本出願人は、「コア増殖」遺伝子の上流の転写調節因子が、乳癌の予後のより確実な予測因子になると仮定した。

0116

遺伝子発現の調節の階層的性質を考慮して、本出願人は、コア増殖シグネチャーの上流の主要な転写調節因子を識別することを望んだ。「コア増殖」遺伝子の上流の主要な転写調節因子(MTR)を識別するために、ARACNeと呼ばれるバイオインフォマティクスのアプローチを使用した(Carro et al., 2010; Margolin et al., 2006)。このアプローチは、直接の転写相互作用を推論するために遺伝子発現のデータセットから構築された相互作用ネットワークを使用する。ARACNeを、3つの公的に入手可能な乳癌の遺伝子発現のデータセット(ExPO; Loi et al., 2007; van de Vijver et al., 2002)に適用し、乳癌における「コア増殖」遺伝子の幾つかの上流のMTRを予測した(図2Aおよび表1)。上位スコアのMTRの中には、Forkhead Box M1(FOXM1)、ユビキチン様PHDおよびRINGのフィンガー1(UHRF1)、SecurinまたはPituitary Tumour−Transforming Gene 1(PTTG1)、E2F形質転換因子1(E2F1)、v−myb骨髄芽球症ウィルス癌遺伝子ホモログ)様2(MYBL2)およびHigh Mobility Group Box 2(HMGB2)があり、これらは、3つの独立した乳癌のデータセット全体と比較的一致しており、MTRが、それらの下流の標的遺伝子より確実な腫瘍細胞増殖の指標であることが判明するであろうという見解を支持している。追加の4つの遺伝子も、「コア増殖」遺伝子の上流にあるものとしてデータセット全体と一致して識別された。これらは、ATAD2、E2F8、ZNF367およびTCF19である。

0117

0118

本出願人は、次に、MTRの幾つかが、予測されるような「コア増殖」遺伝子のクラスター4のプロモーターに直接結合するかどうかを判定することを望んだ。クロマチン免疫沈降(ChIPs)と、続く定量的リアルタイムPCR(qPCR)によって、HMEC−Tert細胞における「コア増殖」遺伝子のプロモーターへのMTRの4つ(FOXM1、MYBL2、E2F1およびHMGB2)の直接の結合が確認された(図2B)。ゲノム全体にわたるMTR結合に関するより広い見解を得るために、ChIPに続いてハイスループット配列決定(ChIP−seq)を、E2F1、MYBL2およびFOXM1のためのHMEC−Tert細胞上で実行した。これは、3つすべてのMTRが、「コア増殖」遺伝子のクラスター4のプロモーター、およびより少ない程度で、幾つかのクラスター3の遺伝子(図2C)と主に関連することを明らかにした。3つの代表的な遺伝子のChIP−seq経路は、HMEC、KRT2中で発現されない遺伝子のプロモーター上ではなく、CCNB1、UBE2CおよびCENPAの遺伝子プロモーター上のE2F1、MYBL2およびFOXM1の結合を描写するピークを示す(図2D)。本出願人は、適切な高品質のChIPグレードの抗体の欠如が原因で、PTTG1またはUHRF1のゲノム全体の結合パターン調査することができなかった。しかしながら、PTTG1が細胞周期遺伝子の転写活性化における役割を有することが報告されているという事実は、ARACNe予測(Tong and Eigler, 2009; Tong et al., 2007)を支持している。一方、UHRF1は、細胞分裂中にDNAメチル化の維持を必要としている転写抑制因子であると一般に考えられている(Bostick et al., 2007)。それ故、UHRF1は、コア増殖遺伝子を直接制御する傾向にはなく、同時制御された増殖遺伝子である傾向にある。E2F1、MYBL2およびFOXM1もHMEC細胞中のUHRF1遺伝子のプロモーターに結合するということも、この可能性を支持している。

0119

これらのMTRの識別と平行して、本出願人はまた、順位序列で(表2)患者の生存に関連付けられた遺伝子を識別するために、4つの独立した乳癌の遺伝子発現のデータセット(Buffa et al., 2011; Ivshina et al., 2006; Loi et al., 2007; van de Vijver et al., 2002)から565人のリンパ節転移陰性の患者のバイアスがかけられていない(unbiased)生存率分析を行った。顕著なことに、この分析は、増殖MTRの幾つかを、これらのリンパ節転移陰性の患者における乳癌の転帰に関連付けられた上位20の遺伝子の中にあるものとして識別し、これらの増殖MTRの幾つかは、得点が従来の臨床バイオマーカー(ER、PR、Ki67)またはOncotype Dx(登録商標)アッセイに組み込まれた遺伝子(BIRC5、CCNB1、BCL2、CTSL2)よりスコアが高かった。この結果は、予後のバイオマーカーとしてのこれらのMTRの能力を例証し、それらの更なる調査を促した。

0120

0121

0122

0123

0124

0125

増殖MTRは、RNAとタンパク質レベルに関する乳癌予後の優れた予測因子である。
次に、乳癌の予後マーカーとしてのMTRの潜在的な臨床的意義について調査した。出願人は、MammaPrintシグネチャーとGenomic Gradeシグネチャーの偏りがないARACNe分析を行うことにより開始した。これらは両方とも乳癌患者で臨床的な結果を予測するものであることが分かっている(Sotiriou et al., 2006; van’t Veer et al., 2002)。顕著なことに、分析された3つの独立したデータセット(ExPO; Loi et al., 2007; van de Vijver et al., 2002)で、FOXM1、E2F1、MYBL2、UHRF1、PTTG1、HMGB2、ATAD2、E2F8、ZNF367、およびTCF19が両方の「予後不良」シグネチャーの上位の上流制御因子であると予測された(図3Aと表1)。このことは、こうしたMTRがMammaPrintとGenomic Gradeの両方の予後シグネチャー内で多くの遺伝子の発現を直接制御することを示唆している。

0126

出願人は次にMTRそれ自体が予後不良の信頼できる予測因子である可能性について調査した。個々のMTRの患者の生存との関連は、化学療法によって処置されていない457のリンパ節転移陰性の乳房の腫瘍のゲノム全体でのmRNA発現を表わす、3つの公表されたマイクロアレイ研究のデータセットを組み合わせて試験された(Loi et al., 2007; Miller et al., 2005; van de Vijver et al., 2002)。これは、乳房の腫瘍中のFOXM1、E2F1、MYBL2、UHRF1、PTTG1、HMGB2のいずれかの高いmRNA発現レベルが無再発生存率の減少と顕著に関連していたことと、6つのすべてのMTRの組み合わせが任意のMTR1つと比べて、患者を階層化する際により強力であったことを明らかにした(図3B)。有意なことに、低/高、または、低/中/高の分類戦略のいずれかを使用すると、6つのMTRの組み合わせは、確立している増殖マーカーKi67よりも無再発生存率の予測が優れていた(図3B)。こうした6つのMTRは今では、本発明の方法またはアッセイ(OncoMasTRアッセイとも呼ばれる)の「コア」パネルを形成する。乳房の腫瘍中のATAD2とTCF19の高いmRNA発現レベルも、著しくこのコホートの無再発生存率の減少と有意に関連していた(図9)。発現情報はE2F8とZNF367についてこのコホートでは入手できなかった。

0127

次に、MTRのタンパク質レベルを免疫組織化学(IHC)によって独立した乳癌患者コホートで検査した。抗体をすべての6つのMTRについてスクリーニングし、特異的に認識された4つ:FOXM1、HMGB2、PTTG1、およびUHRF1が同定された。512の侵襲性の乳房の腫瘍を表わす組織マイクロアレイ(TMA)を、こうしたMTRの各々のタンパク質レベルについて評価した(図3C)。染色したTMAを手作業でスコア化し、4つのすべてのMTRに関する情報を用いて430の腫瘍について無再発生存率に関して結果を分析した(図3D)。MTRはそれぞれ個々に予後不良に関連しており、4つのすべてのMTRの組み合わせは、Ki67またはSt.Gallen基準、年齢、結節の状態、腫瘍サイズ、ER/PR状態、および腫瘍グレードに基づく予後指数などの既存の予後指標と比較して、生存に関して患者を階層化する際により強力であった(Goldhirsch、2001年ら)(図3D)。無再発生存率との関連の強さを示すためにこのカプラン・マイヤーの分析からの結果もヒートマップフォーマットで表された(図3E)。発明者の知る限りでは、このヒートマップ配置は以前から大規模生存率分析を提示するためには使用されておらず、任意の特定のデータセットで最良の予後の組み合わせを決定する直観的な方法を提供する。

0128

主張される本発明の予測方法をさらに洗練するとともに出願人の取ったアプローチを補足するために、増殖抑制に加えて乳癌進行に関与する他の決定的な経路を考慮に入れた。4つの独立した乳癌データセット(上記および表2)の偏りのない分析から追加の遺伝子を選択した。これらは生存と強く相関し、移動/浸潤アポプトーシスおよびホルモンシグナル伝達経路などの、増殖とは異なる腫瘍進行の他の側面を表わす(表3)。増殖MTRと組み合わせると、こうした遺伝子はさらなる層の情報を加え、遺伝子組合せの予測的な力をさらにもっと高める。これらの遺伝子はOncoMasTR経路パネルの基礎を形成し、これはOncoMasTRコア遺伝子と組み合わせると方法の予後予測力をさらに改善する。

0129

0130

細胞老化経路の破壊はMTRとp16INK4Aレベルの組み合わせを使用して推測可能であり、乳癌の転帰不良の強力な予測因子である。
出願人は次に、癌の細胞老化チェックポイント迂回するための潜在的な代用物であるp16INK4AのレベルがMTRの予後予測力に加えられ得るかどうかを検査することを望んだ。まず、調節不全CDKN2AのmRNAレベルが細胞老化チェックポイントの遺伝子摂動と相関していることを確認するために、The Cancer Genome Atlas(TCGA)の乳癌データセット(Cancer Genome Atlas、2012)を分析して、他の研究で以前報告されていたように(Hara et al., 1996; Kotake et al., 2007; Li et al., 1994; Tam et al., 1994)、CDKN2A mRNAレベルの高いレベルがRB1の欠失と相関しており、その一方で、CDKN2Aの欠失がmRNAレベルの低下と相関していることを発見した(図4A)。顕著なことに、中程度のmRNAレベルのINK4Aは、457のリンパ節転移陰性の乳癌患者の無再発生存率の改善と相関することが分かり、その一方で、非常に低いまたは非常に高いレベルが無再発生存期間の短縮に相関していた(Loi et al., 2007; Miller et al., 2005; van de Vijver et al., 2002)(図4B)。出願人は次に、以前に使用された同じ乳癌TMA上でp16INK4Aタンパク質についてIHCを行った(図4C)。これにより、非常に高いまたは非常に低いp16INK4Aタンパク質レベルは無再発生存期間と乳癌に特有の生存期間の両方の短縮化にも相関するが、中程度のレベルは生存期間の拡大と相関することが確認された(図4D−E)。

0131

これらの観察に基づいて、出願人は、非常に高いまたは非常に低いp16INK4Aタンパク質レベルの乳癌は細胞老化チェックポイントを回避したと推論し、これは潜在的にはその予後不良を説明するものであり得る。低いp16INK4Aタンパク質レベルの乳癌はINK4A遺伝子座に欠失を有する可能性が最も高いが、異常に高い有望なレベルの乳癌は、INK4A遺伝子に突然変異を有するか、あるいはサイクリンD1またはpRBなどの下流のE2F−pRB経路メンバーの調節不全をもたらす可能性があった。対照的に、INK4Aの中程度の発現を伴う腫瘍は、細胞老化チェックポイントを回避しなかった細胞で最も豊富であった可能性が高く、したがって、予後がより好ましいものであった。

0132

乳癌予後に関連するp16INK4A発現の従来の研究では矛盾する結果が報告されている−いくつかのコホートではp16INK4Aは予後不良に関係していることが分かったが(Hui et al., 2000; Milde−Langosch et al., 2001)、他の研究では改善された結果との関連性が示されている(Peurala et al., 2013)。こうした研究は一般に、発現値を、低い/陰性、および、高い、の2つのグループに分割して、分析した。しかしながら、におけるp16INK4Aとp16−Rb経路の生物学について知られていることに基づいて、出願人は、最良のアプローチが3つのグループ、低い/陰性の発現、中程度の発現、および高い発現におけるp16INK4A発現を検討することであると提案している。これは、欠失したまたは不活性化されたp16INK4A(低発現体(low expressers))を有している可能性がある腫瘍と、異常に高いレベルのp16INK4Aを有するとともに機能的な老化応答(中程度の発現体)を伴う腫瘍からの調節不全p16−Rb経路(高い発現体)を有する可能性のある腫瘍とを分離することがある。

0133

増殖MTRとp16INK4Aのレベル(OncoMasTRスコア)を測定する組み合わせは、乳癌予後を予言するための現在用いられている手法より優れている。
p16INK4Aと増殖MTRの組み合わせの予後の能力を次に評価した。この評価を行うために、両方の増殖MTRおよびp16INK4A発現を包含するスコアが開発され、「OncoMasTR RNA スコア」と呼ばれ、他の主要な多重遺伝子の予後アッセイの推定値と比較された(図5A)。これは、MammaPrint(商標)と比較するための低い/高いカテゴリーを使用して、およびOncotype Dx(登録商標)と比較するための低い/中程度の/高いカテゴリーを使用して、OncoMasTR RNAスコアが、MammaPrint(商標)とOncotypeDx(登録商標)のシグネチャーの代替推定値と好意的に比較されたことを明らかにした。OncoMasTR RNAスコアの予後の能力をさらに実証するために、出願人は、それぞれの個別のデータセットと組み合わされたデータセットを分析し、ヒートマップフォーマットでその結果を表した(図5B)。この拡張分析は、MammaPrint(商標)70−遺伝子シグネチャーがその誘導で使用されるサンプルを含むデータセットで最良に行われたが(van ’t Veer et al., 2002; van de Vijver et al., 2002)OncoMasTR RNAスコアが、3つのデータセットをすべて組み合わせた際のMammaPrint(商標)とOncotypeDx(登録商標)の両方のアッセイ全体の推定値を上回ったことを明らかにした。

0134

次に、タンパク質レベルでこれらの観察を有効にするために、出願人はp16INK4Aタンパク質と、「OncoMasTR IHCスコア」と呼ばれるIHCベースの4−MTRパネルを組み合わせて、無再発生存率(図5C)と乳癌に特有の生存期間(図5D)の両方に関連して、すべての患者とリンパ節転移陰性の患者においてこの組み合わせを試験した。これは、p16INK4AがIHCベースのMTRパネルに追加されるとき、高いレベルの増殖MTRタンパク質と低いまたは異常に高いp16INK4Aタンパク質の組み合わせが強く予後不良に関係していること、すべての患者(図5C)またはリンパ節転移陰性の下位コホート(図5D)のいずれかでp16INK4Aのない4つのMTRと比較して、患者の生存時間を予測する能力で著しい改善が見られたことを明らかにした。

0135

OncoMasTR RNAスコアは、ER陽性の患者のMammaPrint(商標)とOncotype Dx(登録商標)の代替推定値を上回る。
さらにOncoMasTR RNAスコアの潜在的な臨床的有用性をさらに評価するために、その予後予測力を366人のER陽性の、リンパ節転移陰性の患者で検査した。これはOncotype Dx(登録商標)アッセイの包含基準を反映している。OncoMasTR RNAスコアは、全てのコホート(図6A)とリンパ節転移陰性の患者コホート(図6B)の両方で、MammaPrint(商標)(低い/高いグループ)とOncotype Dx(登録商標)(低い/中程度/高いグループ)のアッセイの両方の代替的な推定値を上回った。OncoMasTR RNAスコアも、IHC検証のために使用されたコホートに一致するエンドポイントとしてDMFSを使用して、151人のER陽性のリンパ節転移陰性の患者においてTaqman(登録商標)qRT−PCR手法を使用して評価された(図7)。これは、Taqman(登録商標)qRT−PCR分析によって測定される際に、OncoMasTR RNAスコアがマイクロアレイベースの分析に類似するパフォーマンスを示すことを実証した。さらに、OncoMasTR IHCスコアはさらに、エンドポイントとして無再発生存期間または遠隔転移のない生存期間(図8)のいずれかを使用して、この患者グループにおける有用性を実証した。

0136

OncoMasTRスコアはすべての患者とリンパ節転移陰性の患者において独立した予後値を有している。
次に、MTRとINK4A/p16INK4Aの組み合わせが標準的な臨床病理的変数とは無関係の付加的な予後情報を提供することができるかどうかを判断するために、出願人はCox比例ハザードモデルを使用して、多変量解析を行った。OncoMasTRスコアは、mRNA(表4)とタンパク質(表5)のレベルの両方で、無再発生存期間の観点から標準的な臨床病理的変数モデルに追加の予後情報を与えることが分かった。これもリンパ節転移陰性の患者コホートで観察された。標準的な臨床モデルの上部のOncoMasTRスコアの追加の予後値は、Ki67、70−遺伝子シグネチャー(MammaPrint(商標))、および21−遺伝子シグネチャー(Oncotype Dx(登録商標))を含む他のすべての予後指標よりも優れている。さらに、OncoMasTR RNAスコアは、Oncotype Dx(登録商標)代替的な推定値とともに標準的な臨床的変数を含むモデルに重要な付加的な予後情報を与えることが分かった。

0137

0138

0139

前立腺癌コホートの予後予測力
しかしながら、この最新プロジェクトは、独立したコホート上での乳癌の予後としてのOncoMasTRパネルの検証を記載しているが、このパネルは上で列挙される癌を含む他の癌の種類にも使用され得る。例えば、一般に入手可能な前立腺癌のトランスクリプトームデータセットが分析され(Taylor et al., 2010)、この癌タイプの転移のない生存期間の観点からOncoMasTRパネルは予後の能力を示したことを明らかにしている(図10を参照)。6枚のMTRパネル(FOXM1、E2F1、MYBL2、UHRF1、PTTG1、HMGB2)の高い発現を伴う前立腺癌患者は、こうした遺伝子の低い発現を伴う患者と比較して転帰不良であることが分かった。

0140

これらのMTRとp16INK4Aの発現に基づく予測の方法は、初期段階の乳癌患者の満たされていないニーズ応えることができ、十分に情報を得た上でより優れた処置決定を下すために必要なツールを供給する。さらなる経路遺伝子の追加、またはATAD2、E2F8、ZNF367、およびTCF19(その一部は乳癌患者における予後不良を予測することが実証されている(図9))などの新規なMTRは、この分析の予後の能力をさらに改善することがある。こうした試験は、こうしたMTRの各々が乳癌増殖に関与する多くの遺伝子の上流にあるという事実に基づいて、現在入手可能なものを改良し、したがって、こうしたMTRを測定することによって、はるかに大きな「増殖シグネチャー」の状態を有効に測定する。増殖MTRのこのパネルの予測力は老化制御因子p16INK4Aの追加によって増大された。こうした「コア」遺伝子を選択された「経路」遺伝子と組み合わせることによって、当業者は、完全に乳癌の分子の複雑さを徹底的に分析して、再発の可能性を正確に判定することができる。

0141

p16INK4Aと組み合わせたこれら10のMTRの予後の可能性は、乳癌におけるクロスデータセットの生存率分析を行うための統合的アプローチであるBreastMark(Madden, S. F. et al. BreastMark: an integrated approach to mining publicly available transcriptomic datasets relating to breast cancer outcome. Breast Cancer Res 15, R52, doi:10.1186/bcr3444 (2013))を使用して分析された(表6)。このアルゴリズムは、最大で4738までのサンプル中のおよそ17,000の遺伝子に対応する12の様々なマイクロアレイプラットフォーム上の26のデータセットからの遺伝子発現と生存期間のデータを統合する。各データセットを用いて入手可能な個々の臨床情報内訳は、遺伝子発現データを分析/標準化するために使用される方法に加えて、元々の論文に詳細に記載されている。複数の異なるマイクロアレイプラットフォーム全体でのクロスデータセットの生存率分析は、プローブに特異的な情報を取り除くためにデータを遺伝子中心化(gene−centring)させることによって、および各データセット内のサンプルを組み合わせて網羅的な統合された生存率分析を行う前に、上記サンプルをためにそれらを組み合わせる前に、各データセット内のサンプルを二分することによって容易になる。本明細書で示される分析では、無病生存期間(DFS)は生存エンドポイントに選ばれ、中央の遺伝子発現を用いてデータを二分した。

0142

本明細書に記載される10のMTRのリストから選択可能な4つ以上の遺伝子を伴うMTRの1,000の組み合わせがあり、その各々を組み合わせて予後の可能性について評価することができる。これらのMTRの最適な組み合わせを識別するために、BreastMarkを以下の方法で適応させた。MTRの各々の組み合わせについては、BreastMarkからの処理されたデータセットを得て、各データセット内で、各MTRの発現データを中央値で2つのグループに分割した。いったんサンプルが二分されると、遺伝子発現データをもはや用いず、様々なデータセット/プラットフォーム間の比較が可能となる。組み合わせた主要な転写調節因子(MTR)スコアを生成するために、特定の組み合わせにおけるMTRの各々に対する遺伝子発現値を、発現レベルに基づいて1または2のスコアを前提として、中央値で分割した。これにより、特定のデータセット中の各サンプルはその個々のMTRスコアの合計に基づいたMTRスコアを得る。例えば、もし特定のMTRの組み合わせが6つの遺伝子を含み、特定のサンプル中の各遺伝子がそのデータセット中のその遺伝子の中央の発現値よりも下のレベルで発現した場合、MTRスコアは、6つのMTRの各々の1のスコアの合計である6になる。これにより、6(すべてのMTRは低発現される)と12(すべてのMTRは高発現される)の間のMTRスコアの範囲がもたらされ、これをその後、そのデータセットについて中央のMTRスコアに基づいて二分し、および、DFS情報と組み合わせることで、MTRのこの組み合わせが予後的(有意なp値)であるかどうか、およびそれがどのように予後的(ハザード比)であるかどうかを識別することができる。

0143

MTRの上位100の組み合わせを図11フォレストプロットで、上位24の組み合わせに関する個々のカプラン・マイヤープロットを図12で見ることができる。いったん有意性が(BenjaminiとHochbergの方法を用いて多重検定のために調節して (Benjamini, Y.,Drai, D., Elmer, G., Kafkafi, N. & Golani, I. Controlling the false discovery rate in behavior genetics research. Behavioural brain research 125, 279−284 (2001))確立されてから、サンプルをハザード比の大きさに基づいてランク付けした。すべてのMTRが26のBreastMarkデータセットの中にあるとは限らず、例えば、ZNF367は合計して295のサンプルになる4つのデータセットの中にしかないので、サンプルサイズは使用されるMTRの組み合わせに依存して変化することに留意されたい。

0144

0145

OncoMasTRパネルを支持する機械論的データに基づいて、出願人は、パネルの予測力がパルボシクリブなどのCDK4/6阻害剤に対する反応を予測する能力を有するとも考えている。パルボシクリブはサイクリン依存性キナーゼCDK4/6の経口で活性高選択性の阻害剤であり、これはPALOMA−1治験において重度のER+Her2+乳癌におけるレトロゾールを用いた併用療法として当初は評価された(Richard S. Finn, 2014)。この治験の結果は、標準的なレジメンへのパルボシクリブの追加により生存期間が10か月延びたことを示しており、それはこうした後期患者では非常に有望な結果である。OncoMasTRを支持する機械論的なデータに基づいて、出願人は、この新規な治療に対する反応の観点から、予測的な有用性を有する可能性があると考えている。

0146

パルボシクリブで処置された細胞株でのMTR10+CDKN2Aのシグネチャースコアの計算
パルボシクリブはサイクリンDキナーゼの阻害剤であり、ヒト乳癌細胞株に対するその効果はFinnらによって以前に検討された。簡潔に言えば、乳癌の分子の亜型を表す47のヒト細胞株がパルボシクリブで処置され、その遺伝子発現プロファイルをそのIC50値に沿って計算した。遺伝子発現データを、付随するIC50データとともに、47の細胞株についてGene Expression Omnibusからダウンロードした(受入番号GSE18496)。本明細書に記載される10のMTRに関する遺伝子発現データは、カットオフとしてすべての細胞株の中央発現値を使用して、遺伝子ごとに分離させた。中央の発現値よりも高いまたは低い遺伝子を含むこうした細胞株は、その遺伝子について2または1の値をそれぞれ与えられた。これは10の遺伝子の各々について繰り返された。細胞株でのCDKN2Aの発現は等しく3つに分離され、高いまたは低い発現値を伴う細胞株は2の値が与えられ、中間程度の発現レベルを伴うものには1の値が与えられた。その後、個々の遺伝子スコアを合計することにより、各細胞株についてスコアを計算した。図13は、IC50値対シグネチャースコアのプロットを示す(相関係数=0.319、p値=0.03)。インビトロデータからの有意なp値は、MTRが、癌を処置するためにCDK4/6阻害剤を受け取る患者に関しての予測値を与えることができることを示唆する。

0147

本明細書では、用語「含む(comprise、comprises)、含んだ(comprised)、および含んでいる(comprising)」またはその任意の変化形と、用語「含む(include、includes)、含んだ(included)、および含んでいる(including)」またはその任意の変化形は完全に交換可能であるとみなされ、可能な限り広い解釈を与えられるべきである、その逆もしかりである。

0148

本発明はこれより前に記載された実施形態に制限されないが、構造と細部の両方で変動することがある。

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