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図面 (10)

課題・解決手段

第1の出力結合ビーム路(12a)に配置されており、且つ、第1の画像(16a)を記録するための第1の画像センサ(14a)と、第2の出力結合ビーム路(12b)に配置されており、且つ、第2の画像(16b)を記録するための第2の画像センサ(14b)と、を用いてフォーカシング工程を実施するオートフォーカスシステム(11)を備えている顕微鏡(10)が開示されている。オートフォーカスシステム(11)は、第1の画像センサ(14a)によって記録される第1の画像(16a)及び第2の画像センサ(14b)によって記録される第2の画像(16b)を記録するための画像記録時間中に、物体面(22)に対する焦平面(20)の相対的な位置を、画像記録時間に対する顕微鏡(10)の被写界深度よりも大きいステップ幅比率に等しい焦点移動速度で調節するために構成されている。

概要

背景

公知のアクティブオートフォーカスシステムでは、補助構造又は補助ビームが、検査すべき対象物の表面に投影され、また反射ビームが評価される。補助構造は、典型的には、観察部に同軸に投影される。しかしながら、補助構造が観察部の大きい拡大領域に適したものであるためには、投影を付加的な光学系によって各対物レンズフィールド適合させなければならない。それに対し、補助ビームは、通常の場合、近軸に投影され、例えば三角測量によって投影される。このために、多くの場合、レーザ光源又は発光ダイオードLED)が使用される。相応の方法は、レーザオートフォーカス法又はLEDオートフォーカス法と称される。しかしながら、これについても、コストの掛かる視準光学系及び結像光学系が必要になる。更に、近軸の結像の場合には、大抵の場合、検出及び評価のために第2の光学系が必要になる。これら2つの光学系の相互的な位置合わせは、フォーカシングの精度に影響を及ぼす。対象物の結像が観察者にとって害とならないようにするために、通常の場合、可視スペクトルを超える波長、通常はIR(赤外線帯域にある波長が使用される。それに対し、顕微鏡大多数は、可視波長領域における用途に合わせて設計されている。この場合、例えば、色収差補正アポクロマートを用いて実施される。公知の方法では、これによって、IR補助ビームに関する結像の縦色収差が生じ、これは、やはり、観察者が感じ焦点位置に対する「オフセット」を表している。「偏差調整」によって、このオフセットを補正することができる。しかしながら、この補正はモジュール式の構造又は連続ズームシステムにおいて行うには煩雑であり、また、誤操作又は誤動作に繋がる可能性がある。波長に依存する侵入深さによって、特に半導体では、対象物に依存するオフセットが生じ、このオフセットは、補正することができないか、又は、その都度1種類の対象物についてしか補正できない。

全てのアクティブオートフォーカスシステムの信頼性は、検査すべき対象物の反射特性に依存している。これによって、特に、近軸の投影が行われる場合には、対象物の結像と投影される補助ビーム乃至投影される補助構造の結像との間に顕著な差異が生じる可能性がある。これによって、フォーカシングの際に偏差が生じ、また極端な場合には、完全に機能不全に陥る。

図5から図7には、従来技術による顕微鏡の種々の実施の形態が示されている。図5には、オートフォーカスシステムを備えていない、ディジタル形式で画像が記録される顕微鏡の実施の形態が示されている。図6には、オートフォーカスシステムを備えていない、視覚的な観察が行われる顕微鏡の実施の形態が示されている。図7には、画像側で一定の開口数を有しており、従って、軸線方向における結像スケールにわたり、第1の画像センサと第2の画像センサとの間の一定の距離を有している、顕微鏡の実施の形態が示されている。

概要

第1の出力結合ビーム路(12a)に配置されており、且つ、第1の画像(16a)を記録するための第1の画像センサ(14a)と、第2の出力結合ビーム路(12b)に配置されており、且つ、第2の画像(16b)を記録するための第2の画像センサ(14b)と、を用いてフォーカシング工程を実施するオートフォーカスシステム(11)を備えている顕微鏡(10)が開示されている。オートフォーカスシステム(11)は、第1の画像センサ(14a)によって記録される第1の画像(16a)及び第2の画像センサ(14b)によって記録される第2の画像(16b)を記録するための画像記録時間中に、物体面(22)に対する焦平面(20)の相対的な位置を、画像記録時間に対する顕微鏡(10)の被写界深度よりも大きいステップ幅比率に等しい焦点移動速度で調節するために構成されている。

目的

本発明の課題は、フォーカシングの高精度、高速性及び改善されたロバスト性を実現する、オートフォーカスシステムを備えている顕微鏡を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

顕微鏡(10)において、前記顕微鏡(10)は、第1の出力結合ビーム路(12a)に配置されており、且つ、第1の画像(16a)を記録するための第1の画像センサ(14a)と、第2の出力結合ビーム路(12b)に配置されており、且つ、第2の画像(16b)を記録するための第2の画像センサ(14b)と、を用いてフォーカシング工程を実施するオートフォーカスシステム(11)を備えており、前記オートフォーカスシステム(11)は、前記第1の画像センサ(14a)によって記録される前記第1の画像(16a)及び前記第2の画像センサ(14b)によって記録される前記第2の画像(16b)を記録するための画像記録時間中に、物体面(22)に対する焦平面(20)の相対的な位置を、所定の焦点移動速度で調節するために構成されており、前記焦点移動速度は、前記画像記録時間に対するステップ幅比率に等しく、前記ステップ幅は、前記顕微鏡(10)の被写界深度よりも大きい、顕微鏡(10)。

請求項2

前記オートフォーカスシステム(11)は、前記フォーカシング工程が少なくとも1つの第1の動作モード及び少なくとも1つの第2の動作モードに基づいて実施できるように構成されている、請求項1に記載の顕微鏡(10)。

請求項3

前記オートフォーカスシステム(11)は、前記第1の動作モードにおいて、前記第1の画像センサ(14a)によって記録された前記第1の画像(16a)のコントラスト値及び前記第2の画像センサ(14b)によって記録された前記第2の画像(16b)のコントラスト値を求め、前記第2の動作モードにおいて、前記第1の画像センサ(14a)によって記録された前記第1の画像(16a)のコントラスト値及び前記第2の画像センサ(14b)によって記録された前記第2の画像(16b)のコントラスト値を求め、且つ、求めたコントラスト値に基づいて、前記物体面(22)に対する前記焦平面(20)の前記相対的な位置を調整するように構成されている、請求項2に記載の顕微鏡(10)。

請求項4

前記オートフォーカスシステム(11)は、前記第1の動作モードにおいて、前記焦平面(20)が、前記物体面(22)の前後に位置している第1の許容範囲内に位置しているように、前記物体面(22)に対する前記焦平面(20)の前記相対的な位置を調整し、前記第2の動作モードにおいて、前記焦平面(20)が、前記物体面(22)の前後に位置しており、且つ、前記第1の許容範囲よりも小さい第2の許容範囲内に位置しているように、前記物体面(22)に対する前記焦平面(20)の前記相対的な位置を調整するために構成されている、請求項2又は3に記載の顕微鏡(10)。

請求項5

前記オートフォーカスシステム(11)は、前記物体面(22)に対する前記焦平面(20)の前記相対的な位置の調整に関する方向識別を、前記第1の画像センサ(14a)によって記録された前記第1の画像(16a)の第1のコントラスト値と前記第2の画像センサ(14b)によって記録された前記第2の画像(16b)の第2のコントラスト値との比較に基づいて実施するために構成されている、請求項3又は4に記載の顕微鏡(10)。

請求項6

前記オートフォーカスシステム(11)は、前記第1の画像センサ(14a)によって記録された前記第1の画像(16a)の前記第1のコントラスト値が前記第2の画像センサ(14b)によって記録された前記第2の画像(16b)の前記第2のコントラスト値よりも大きい場合には、前記焦平面(20)が前記物体面(22)の方向にずらされるか、又は、前記物体面(22)が前記焦平面(20)の方向にずらされ、その結果、前記焦平面(20)と前記物体面(22)との間の距離が縮小されるように、前記方向識別に基づいて前記物体面(22)に対する前記焦平面(20)の前記相対的な位置を調整するために構成されている、請求項5に記載の顕微鏡(10)。

請求項7

前記オートフォーカスシステム(11)は、前記第2の画像センサ(14b)によって記録された前記第2の画像(16b)の前記第2のコントラスト値が前記第1の画像センサ(14a)によって記録された前記第1の画像(16a)の前記第1のコントラスト値よりも大きい場合には、前記焦平面(20)が前記物体面(22)から離れる方向にずらされるか、又は、前記物体面(22)が前記焦平面(20)から離れる方向にずらされ、その結果、前記焦平面(20)と前記物体面(22)との間の距離が拡大されるように、前記方向識別に基づいて前記物体面(22)に対する前記焦平面(20)の前記相対的な位置を調整するために構成されている、請求項5又は6に記載の顕微鏡(10)。

請求項8

第3の画像センサ(25)、対物レンズ(26)、第1のビームスプリッタ(28a)及び第2のビームスプリッタ(28b)を備えている結像システム(32)が設けられており、前記第1のビームスプリッタ(28a)は、前記対物レンズ(26)と前記第3の画像センサ(25)との間のビーム路及び前記対物レンズ(26)と前記第1の画像センサ(14a)との間のビーム路に配置されており、前記第2のビームスプリッタ(28b)は、前記対物レンズ(26)と前記第3の画像センサ(25)との間のビーム路及び前記対物レンズ(26)と前記第2の画像センサ(14b)との間のビーム路に配置されている、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の顕微鏡(10)。

請求項9

前記第1のビームスプリッタ(28a)は、前記物体面(22)に共役な第1の像面(18a)を形成するために構成されており、前記第2のビームスプリッタ(28b)は、前記物体面(22)に共役な第2の像面(18b)を形成するために構成されている、請求項8に記載の顕微鏡(10)。

請求項10

前記第1のビームスプリッタ(28a)及び前記第2のビームスプリッタ(28b)は、前記対物レンズ(26)と前記第3の画像センサ(25)との間の前記ビーム路において相互に距離を置いて配置されており、前記物体面(22)に共役な前記第1の像面(18a)及び前記物体面(22)に共役な前記第2の像面(18b)は、相互に距離を置いており、前記物体面(22)に共役な前記第1の像面(18a)と前記物体面(22)に共役な前記第2の像面(18b)との間の距離は、前記第1のビームスプリッタ(28a)と前記第2のビームスプリッタ(28b)との間の距離に相当している、請求項8又は9に記載の顕微鏡(10)。

請求項11

前記ステップ幅は、前記顕微鏡の前記被写界深度の2.5倍以上である、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の顕微鏡(10)。

請求項12

前記ステップ幅は、前記顕微鏡(10)の前記被写界深度の10倍以下である、請求項11に記載の顕微鏡(10)。

請求項13

前記焦点移動速度は、一定である、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の顕微鏡(10)。

請求項14

前記オートフォーカスシステム(11)は、前記第1の動作モードに基づいて実施できる前記フォーカシング工程が、1回だけ実施され、前記第2の動作モードに基づいて実施できる前記フォーカシング工程が、所定の中断条件が満たされるまで何度も繰り返される、ように構成されている、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の顕微鏡(10)。

請求項15

ユーザが前記画像センサにおいて部分領域(関心領域:ROI=RegionofInterest)を選択することができ、前記部分領域において焦点算出を実施することができる、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の顕微鏡(10)。

請求項16

顕微鏡(10)において、前記顕微鏡(10)は、出力結合ビーム路(12a)に配置されている、第1の画像(16a)及び第2の画像を記録するための1つの画像センサ(14a)を用いて、フォーカシング工程を実施するためのオートフォーカスシステム(11)を含んでおり、前記出力結合ビーム路(12a)に1つのレンズアレイが配置されており、前記レンズアレイによって、前記第1の画像(16a)を前記1つの画像センサ(14a)における第1の部分領域において形成することができ、前記第2の画像を前記1つの画像センサ(14a)における第2の部分領域において形成することができ、前記オートフォーカスシステム(11)は、前記画像センサ(14a)によって記録される前記第1の画像(16a)及び前記第2の画像を記録するための画像記録時間中に、物体面(22)に対する焦平面(20)の相対的な位置を、所定の焦点移動速度で調節するために構成されており、前記焦点移動速度は、前記画像記録時間に対するステップ幅の比率に等しく、前記ステップ幅は、前記顕微鏡(10)の被写界深度よりも大きい、顕微鏡(10)。

技術分野

0001

本発明は、第1の出力結合ビーム路に配置されており、且つ、第1の画像を記録するための第1の画像センサと、第2の出力結合ビーム路に配置されており、且つ、第2の画像を記録するための第2の画像センサと、を有しているオートフォーカスシステムを備えている、顕微鏡に関する。

背景技術

0002

公知のアクティブオートフォーカスシステムでは、補助構造又は補助ビームが、検査すべき対象物の表面に投影され、また反射ビームが評価される。補助構造は、典型的には、観察部に同軸に投影される。しかしながら、補助構造が観察部の大きい拡大領域に適したものであるためには、投影を付加的な光学系によって各対物レンズフィールド適合させなければならない。それに対し、補助ビームは、通常の場合、近軸に投影され、例えば三角測量によって投影される。このために、多くの場合、レーザ光源又は発光ダイオードLED)が使用される。相応の方法は、レーザオートフォーカス法又はLEDオートフォーカス法と称される。しかしながら、これについても、コストの掛かる視準光学系及び結像光学系が必要になる。更に、近軸の結像の場合には、大抵の場合、検出及び評価のために第2の光学系が必要になる。これら2つの光学系の相互的な位置合わせは、フォーカシングの精度に影響を及ぼす。対象物の結像が観察者にとって害とならないようにするために、通常の場合、可視スペクトルを超える波長、通常はIR(赤外線帯域にある波長が使用される。それに対し、顕微鏡の大多数は、可視波長領域における用途に合わせて設計されている。この場合、例えば、色収差補正アポクロマートを用いて実施される。公知の方法では、これによって、IR補助ビームに関する結像の縦色収差が生じ、これは、やはり、観察者が感じ焦点位置に対する「オフセット」を表している。「偏差調整」によって、このオフセットを補正することができる。しかしながら、この補正はモジュール式の構造又は連続ズームシステムにおいて行うには煩雑であり、また、誤操作又は誤動作に繋がる可能性がある。波長に依存する侵入深さによって、特に半導体では、対象物に依存するオフセットが生じ、このオフセットは、補正することができないか、又は、その都度1種類の対象物についてしか補正できない。

0003

全てのアクティブオートフォーカスシステムの信頼性は、検査すべき対象物の反射特性に依存している。これによって、特に、近軸の投影が行われる場合には、対象物の結像と投影される補助ビーム乃至投影される補助構造の結像との間に顕著な差異が生じる可能性がある。これによって、フォーカシングの際に偏差が生じ、また極端な場合には、完全に機能不全に陥る。

0004

図5から図7には、従来技術による顕微鏡の種々の実施の形態が示されている。図5には、オートフォーカスシステムを備えていない、ディジタル形式で画像が記録される顕微鏡の実施の形態が示されている。図6には、オートフォーカスシステムを備えていない、視覚的な観察が行われる顕微鏡の実施の形態が示されている。図7には、画像側で一定の開口数を有しており、従って、軸線方向における結像スケールにわたり、第1の画像センサと第2の画像センサとの間の一定の距離を有している、顕微鏡の実施の形態が示されている。

発明が解決しようとする課題

0005

公知の従来技術から出発した本発明の課題は、フォーカシングの高精度、高速性及び改善されたロバスト性を実現する、オートフォーカスシステムを備えている顕微鏡を提供することである。

課題を解決するための手段

0006

この課題は、請求項1に記載の特徴を備えている顕微鏡によって解決される。有利な発展形態は、従属請求項に記載されている。

0007

請求項1の特徴を備えている顕微鏡によって、有利なフォーカシングが達成される。何故ならば、特にオートフォーカスシステムは、第1の画像センサによって記録される第1の画像及び第2の画像センサによって記録される第2の画像を記録するための画像記録時間中に、物体面に対する焦平面の相対的な位置を、画像記録時間に対する顕微鏡の被写界深度よりも大きいステップ幅比率に等しい焦点移動速度で調節するため、従って調整するために構成されているからである。従って、第1の画像センサによって記録される第1の画像又は第2の画像センサによって記録される第2の画像の積分に起因する顕著なモーションブラーが生じることなく、フォーカシングの所要時間を短縮することができる。更に、フォーカシングを、比較的高速且つ精確に実施することができる。これによって、フォーカシングの高精度、高速性及び改善されたロバスト性が実現される。

0008

2つ又はそれ以上の数の画像センサを用いる代わりに、画像センサを1つだけ使用することもできる。その場合、その1つの画像センサの面は、少なくとも2つの部分領域に分割される。その1つの画像センサを、例えば2つのビームスプリッタと組み合わせて利用することができる。1つの代替的な実施の形態においては、画像センサの2つの部分領域を、ただ1つのビーム路における1つのレンズアレイによって形成することができる。

0009

ここで説明する構成要素及びそれらの機能は、2つ又はそれ以上の数の画像センサの使用に関連付けられる。更に、それらの構成要素及びそれらの機能を、2つの部分領域を備えているただ1つの画像センサの使用に相応に関連付けることもできる。この場合、第1の部分領域内で1つの画像センサにおいて形成可能な第1の画像は、2つ又はそれ以上の数の画像センサのうちの第1の画像センサによって記録される第1の画像に実質的に相当しており、それに対し、第2の部分領域内で1つの画像センサにおいて形成可能な第2の画像は、2つ又はそれ以上の数の画像センサのうちの第2の画像センサによって記録される第2の画像に実質的に相当している。

0010

好適には、オートフォーカスシステムは、フォーカシング工程が少なくとも1つの第1の動作モード及び少なくとも1つの第2の動作モードに基づいて実施できるように構成されている。

0011

この場合、第1の動作モードにおいて、第1の画像センサによって記録された第1の画像のコントラスト値及び第2の画像センサによって記録された第2の画像のコントラスト値を求め、また、第2の動作モードにおいて、第1の画像センサによって記録された第1の画像のコントラスト値及び第2の画像センサによって記録された第2の画像のコントラスト値を求め、且つ、求めたコントラスト値に基づいて、物体面に対する焦平面の相対的な位置を調整するように、オートフォーカスシステムは構成されている。更に、第1の動作モードにおいて、焦平面が、物体面の前後に位置している第1の許容範囲内に位置しているように、物体面に対する焦平面の相対的な位置を調整し、また、第2の動作モードにおいて、焦平面が、物体面の前後に位置している第2の許容範囲内に位置しているように、物体面に対する焦平面の相対的な位置を調整するために、オートフォーカスシステムは構成されている。ここで、第2の許容範囲は、第1の許容範囲よりも小さい。更に、第1の動作モードにおいて、比較的粗いフォーカシングが達成され、それに対し、第2の動作モードにおいて、比較的精密なフォーカシングが達成される。この場合、第1の動作モードにおける比較的粗いフォーカシングを、比較的高速に実施することができる。更に、第2の動作モードにおける比較的精密なフォーカシングを、比較的精確に実施することができる。

0012

更に有利には、物体面に対する焦平面の相対的な位置の調整に関する方向識別を、第1の画像センサによって記録された第1の画像の第1のコントラスト値と第2の画像センサによって記録された第2の画像の第2のコントラスト値との比較に基づいて実施するために、オートフォーカスシステムは構成されている。従って、本発明によるアルゴリズムは、プレパラートが移動されるべき距離だけを提供するのでなく、どの方向にプレパラートが移動されるべきかをも提供する。更に、コントラスト評価によって、焦点はずれも確認して定量化することができる。

0013

ここで、第1の画像センサによって記録された第1の画像の第1のコントラスト値が第2の画像センサによって記録された第2の画像の第2のコントラスト値よりも大きい場合には、焦平面が物体面の方向にずらされるか、又は、物体面が焦平面の方向にずらされ、その結果、焦平面と物体面との間の距離が縮小されるように、方向識別に基づいて物体面に対する焦平面の相対的な位置を調整するために、オートフォーカスシステムは構成されている。

0014

更に、第2の画像センサによって記録された第2の画像の第2のコントラスト値が第1の画像センサによって記録された第1の画像の第1のコントラスト値よりも大きい場合には、焦平面が物体面から離れる方向にずらされるか、又は、物体面が焦平面から離れる方向にずらされ、その結果、焦平面と物体面との間の距離が拡大されるように、方向識別に基づいて物体面に対する焦平面の相対的な位置を調整するために、オートフォーカスシステムは構成されている。

0015

更に有利には、顕微鏡に、第3の画像センサ、対物レンズ、第1のビームスプリッタ及び第2のビームスプリッタを備えている結像システムが設けられており、その際、第1のビームスプリッタが、対物レンズと第3の画像センサとの間のビーム路及び対物レンズと第1の画像センサとの間のビーム路に配置されており、また、第2のビームスプリッタが、対物レンズと第3の画像センサとの間のビーム路及び対物レンズと第2の画像センサとの間のビーム路に配置されている。これによって、対物レンズと第3の画像センサとの間のビーム路から、オートフォーカスシステムに関する第1の出力結合ビーム路及び第2の出力結合ビーム路を分離させることができる。

0016

オプションとして、第3の画像センサの代わりに、顕微鏡の結像システムに接眼レンズを設けることもできる。更に、本発明によるオートフォーカスシステムを従来の顕微鏡に組み込むこともできる。

0017

好適には、第1のビームスプリッタは、物体面に共役な第1の像面を形成するために構成されており、それに対し、第2のビームスプリッタは、物体面に共役な第2の像面を形成するために構成されている。

0018

更に有利には、第1のビームスプリッタ及び第2のビームスプリッタが、対物レンズと第3の画像センサとの間のビーム路において相互に距離を置いて配置されており、物体面に共役な第1の像面及び物体面に共役な第2の像面が、相互に距離を置いており、また、物体面に共役な第1の像面と物体面に共役な第2の像面との間の距離が、第1のビームスプリッタと第2のビームスプリッタとの間の距離に相当している。これによって、第1の出力結合ビーム路における第1の画像センサ及び第2の出力結合ビーム路における第2の画像センサを、物体面に共役な第1の像面と物体面に共役な第2の像面との間に配置することができる。好適には、この場合、第1の出力結合ビーム路に配置されている第1の画像センサ及び第2の出力結合ビーム路に配置されている第2の画像センサは、物体面に共役な第1の像面及び物体面に共役な第2の像面に対して同一の距離を有している同一の平面に位置している。

0019

好適には、第2の許容範囲は、第1の許容範囲の半分以下である。

0020

好適には、第1の許容範囲は、少なくとも、顕微鏡の被写界深度の2.5倍に相当しており、それに対し、第2の許容範囲は、最大でも、顕微鏡の被写界深度に相当している。これによって、特に、比較的精密なフォーカシングを高い精度で達成することができる。

0021

更に有利には、画像センサが面センサである。これによって、よりロバストでよりフレキシブルなコントラスト評価が行われる、ディジタル式画像形成部を備えている顕微鏡を実現することができる。

0022

更に有利には、ユーザが画像センサにおいて部分領域(関心領域:ROI=Region of Interest)を選択することができ、その部分領域において焦点算出を実施することができる。これによって、対象物のどの高さにフォーカシングされるべきかを決定することができる。

0023

更に有利には、第1の動作モードに基づいて実施できるフォーカシング工程は1回だけ実施され、また、第2の動作モードに基づいて実施できるフォーカシング工程は、所定の中断条件が満たされるまで何度も繰り返されるように、オートフォーカスシステムは構成されている。従って、所定の中断条件を含んでいる継続的なフォーカシングを実現することができる。

0024

更に有利には、第1の画像センサによって記録された第1の画像のコントラスト値及び第2の画像センサによって記録された第2の画像のコントラスト値に基づいて、コントラストの差分を求め、また、求めたコントラストの差分に基づいて、物体面に対する焦平面の相対的な位置を調整するために、オートフォーカスシステムは構成されている。この場合、第1の画像及び第2の画像の各画像は、それぞれが面センサとして構成されている第1の画像センサ及び第2の画像センサから供給された画像情報を含んでいる。

0025

好適には、第2の動作モードにおいて、コントラストの差分に基づいて求めたオフセット分だけ焦平面と物体面との間の距離が縮小されるように、物体面に対する焦平面の相対的な位置を調整するために、オートフォーカスシステムは構成されている。これによって、比較的精密なフォーカシングを、比較的精確且つフレキシブルに実施することができる。更に有利には、ステップ幅は、顕微鏡の被写界深度の2.5倍以上である。好適には、ステップ幅は、顕微鏡の被写界深度の10倍以下である。これによって、一方ではフォーカシングの所要時間を大幅に短縮することができ、またそれと同時に、他方では画像積分に起因するモーションブラーを回避することができるか、又は、少なくとも低減することができる。

0026

好適には、焦点移動速度は一定である。

0027

1つの別の実施例によれば、顕微鏡は、出力結合ビーム路に配置されている、第1の画像及び第2の画像を記録するための1つの画像センサを用いて、フォーカシング工程を実施するためのオートフォーカスシステムを含んでいる。この場合、出力結合ビーム路には1つのレンズアレイが配置されており、このレンズアレイによって、第1の画像を1つの画像センサにおける第1の部分領域において形成することができ、また第2の画像を1つの画像センサにおける第2の部分領域において形成することができる。更に、画像センサによって記録される第1の画像及び第2の画像を記録するための画像記録時間中に、物体面に対する焦平面の相対的な位置を、所定の焦点移動速度で調節するために、オートフォーカスシステムは構成されている。ここで、焦点移動速度は、画像記録時間に対するステップ幅の比率に等しい。更に、ステップ幅は、顕微鏡の被写界深度よりも大きい。

0028

本発明の更なる特徴及び利点は、添付の図面と関連させて複数の実施例に基づいて本発明を詳細に説明する以下の記述より明らかになる。

図面の簡単な説明

0029

物体面に対する焦平面の相対的な位置を調整するためのオートフォーカスシステムを備えている、本発明による顕微鏡の概略図を示す。
焦平面を、物体面の前後に位置している第1の許容範囲及びより小さい第2の許容範囲内に調整するための、図1aによるオートフォーカスシステムを備えている、本発明による顕微鏡の概略図を示す。
本発明による顕微鏡の第1の動作モードにおいて比較的粗いフォーカシングを実施するための方法のフローチャートを示す。
本発明による顕微鏡の第2の動作モードにおいて比較的精密なフォーカシングを実施するための方法のフローチャートを示す。
本発明の1つの実施例による、1回だけのフォーカシングを実施するための方法のフローチャートを示す。
本発明の1つの別の実施例による、継続的なフォーカシングを実施するための方法のフローチャートを示す。
オートフォーカスシステムを備えていない、ディジタル形式で画像が記録される顕微鏡の例示的な実施の形態を示す。
オートフォーカスシステムを備えていない、視覚的な観察が行われる顕微鏡の例示的な実施の形態を示す。
画像側で一定の開口数を有しており、従って、軸線方向における結像スケールにわたり、第1の画像センサと第2の画像センサとの間の一定の距離を有している、顕微鏡の例示的な実施の形態を示す。

実施例

0030

本発明の第1の態様は、公知のオートフォーカスシステムにおけるフォーカシングが実際には十分ではないという欠点に取り組むものである。

0031

図1aには、物体面22に対する焦平面20の相対的な位置を調整するためのオートフォーカスシステム11を備えている、本発明による顕微鏡10の概略図が示されている。図1aに示されているように、オートフォーカスシステム11は、第1の出力結合ビーム路12aに配置されており、且つ、第1の画像16aを記録するための第1の画像センサ14aと、第2の出力結合ビーム路12bに配置されており、且つ、第2の画像16bを記録するための第2の画像センサ14bと、を含んでいる。特に図1aにおいては、第1の画像センサ14aには、物体面22に共役な第1の像面18aが対応付けられており、且つ、第1の画像センサ14aが、第1の出力結合ビーム路12aにおいて、光の伝播方向に見て、物体面22に共役な第1の像面の18aの上流側に配置されていることが示されている。更に図1aにおいては、第2の画像センサ14bには、物体面22に共役な第2の像面18bが対応付けられており、且つ、第2の画像センサ14bが、第2の出力結合ビーム路12bにおいて、光の伝播方向に見て、物体面22に共役な第2の像面の18bの下流側に配置されていることが示されている。

0032

図1aに示されている顕微鏡10は、第3の画像センサ25、対物レンズ26、第1のビームスプリッタ28a及び第2のビームスプリッタ28bを備えている結像システム32が設けられていることを特徴としている。第1のビームスプリッタ28aは、対物レンズ26と第3の画像センサ25との間のビーム路及び対物レンズ26と第1の画像センサ14aとの間のビーム路に配置されている。更に、第2のビームスプリッタ28bは、対物レンズ26と第3の画像センサ25との間のビーム路及び対物レンズ26と第2の画像センサ14bとの間のビーム路に配置されている。図1aに示されている顕微鏡10の第3の画像センサ25は、第3の画像30を記録するために使用される。

0033

図1aに示されているように、第1のビームスプリッタ28aは、物体面22に共役な第1の像面18aを形成するために使用される。更に、第2のビームスプリッタ28bは、物体面22に共役な第2の像面18bを形成するために使用される。この場合、第1のビームスプリッタ28aは、第1の出力結合ビーム路12aが対物レンズ26と第3の画像センサ25との間のビーム路から分離されるように配置されている。更に、第2のビームスプリッタ28bは、第2の出力結合ビーム路12bが対物レンズ26と第3の画像センサ25との間のビーム路から分離されるように配置されている。

0034

図1aに示されている顕微鏡10の結像システム32は、物体面22を、その物体面22に共役な第1の像面18a又は物体面22に共役な第2の像面18bに光学的に結像するために使用される。結像システム32は、ズームシステム33を含んでいる。このズームシステム33の構造は当業者には公知であるので、ここでは詳細には説明しない。

0035

本発明による顕微鏡10では、第1のビームスプリッタ28a及び第2のビームスプリッタ28bが、対物レンズ26と第3の画像センサ25との間のビーム路において、相互に距離を置いて配置されている。更に、物体面22に共役な第1の像面18a及び物体面22に共役な第2の像面18bも相互に距離を置いている。この場合、物体面22に共役な第1の像面18aと物体面22に共役な第2の像面18bとの間の距離は、第1のビームスプリッタ28aと第2のビームスプリッタ28bとの間の距離に相当している。図1aに示されているように、第1の画像センサ14a及び第2の画像センサ14bは、物体面22に共役な第1の像面18aと物体面22に共役な第2の像面18bとの間に配置されている。好適には、第1の画像センサ14a及び第2の画像センサ14bはそれぞれ、物体面22に共役な第1の像面18a及び物体面22に共役な第2の像面18bまで同一の距離を有している。

0036

図1aに示されている顕微鏡10のオートフォーカスシステム11は、物体面22に対する焦平面20の相対的な位置を調整するために使用される。このことは、図1aにおいて矢印23によって概略的に示されている。焦平面20は、結像システム32の対物レンズ26の焦点21を通るように延在している。更に、焦平面20は、焦点21と第3の画像センサ25との間のビーム路の光軸に対して垂直に位置している。

0037

図1aには、顕微鏡10の完全なフォーカシング状態が概略的に示されている。この場合、焦平面20は、厳密に物体面22に位置している。フォーカシング状態の調整は、焦平面20を物体面22の方向にずらすことによって、又は、物体面22を焦平面20の方向にずらすことによって達成される。この場合、このずらしは、ビーム路の光軸31に対して平行に行われる。1つの別の実施の形態においては、光軸31と物体面との間の既知の角度で、物体面22及び焦平面20を相対的にずらすことができる。この場合、光軸31は、フォーカシング状態において、好適には物体面の中心を通っている。

0038

図1bには、焦平面20を、物体面22の前後に位置している第1の許容範囲34及びより小さい第2の許容範囲36内に調整するための、図1aによるオートフォーカスシステム11を備えている、本発明による顕微鏡10の概略図が示されている。図1bには、顕微鏡10の完全ではないフォーカシング状態が、即ち許容範囲内でのフォーカシング状態が概略的に示されている。この場合、焦平面20は、厳密に物体面22に位置していない。その代わりに、焦平面20は、物体面22の前後に位置している第1の許容範囲34乃至より小さい第2の許容範囲36内に位置している。

0039

好適には、第1の許容範囲34は、少なくとも、顕微鏡10の被写界深度の2.5倍に相当しており、それに対し、第2の許容範囲36は、最大でも、顕微鏡10の被写界深度に相当している。

0040

換言すれば、図1bには、ほぼ被写界深度に位置している許容範囲内での、顕微鏡10のフォーカシング状態が示されている。図1bに示されているこのフォーカシング状態の調整は、焦平面20を物体面22の方向にずらすことによって行われる。この場合、焦平面20は、先ず第1の許容範囲34外に位置している領域から、第1の許容範囲34へとずらされる。その後、焦平面20は、第1の許容範囲34から、より小さい第2の許容範囲36へとずらされる。従って、先ず比較的粗いフォーカシングが達成され、その後に比較的精密なフォーカシングが達成される。

0041

択一的に、図1bに示されている顕微鏡10では、比較的粗いフォーカシング乃至比較的精密なフォーカシングを達成するために、物体面22を焦平面20の方向にずらすこともできる。

0042

更に、画像解析データを評価するために、例えば第1の画像センサ14aによって記録された第1の画像16aのコントラスト値及び第2の画像センサ14bによって記録された第2の画像16bのコントラスト値を評価するために、オートフォーカスシステム11が使用される。画像解析データ乃至コントラスト値のこの評価に基づいて、物体面22に対する焦平面20の相対的な位置が調整される。

0043

図1bについて言及すると、オートフォーカスシステム11を用いた、物体面22に対する焦平面20の相対的な位置の調整は、第1の画像センサ14aによって記録された第1の画像16aの第1のコントラスト値が第2の画像センサ14bによって記録された第2の画像16bの第2のコントラスト値よりも大きい場合には、焦平面20が物体面22の方向にずらされるように、又は、物体面22が焦平面20の方向にずらされるように行われる。

0044

好適には、第1の画像センサ14a及び第2の画像センサ14bの各画像センサは、複数のピクセルが2次元に配置されているディジタル画像センサである。特に、それらのセンサは当業者には、面センサとしても公知である。面センサは、異なる全ての対象物領域への選択的なフォーカシングを実施できることから、好適にはほぼ像フィールドに相当している。

0045

図2には、本発明による顕微鏡10の第1の動作モードにおいて比較的粗いフォーカシングを実施するための方法100のフローチャートが示されている。図2に示されている方法100は、焦平面20が、物体面22の前後に位置している第1の許容範囲34内に位置するように、第1の動作モードにおいて物体面22に対する焦平面20の相対的な位置を調整するために使用される。

0046

方法100は、「焦点の発見を開始」と表されているステップ110を含んでいる。このステップ110は、比較的粗いフォーカシングを実施するための方法100の開始を表している。更に、方法100は、「第1のカメラによる画像記録」及び「第2のカメラによる画像記録」と表されているステップ112a、112bを含んでいる。ステップ112aの間に、第1の画像16aが第1の画像センサ14aによって記録される。ステップ112bの間に、第2の画像16bが第2の画像センサ14bによって記録される。更に、方法100は、それぞれが「第1の動作モードにおける画像解析A1」乃至「第1の動作モードにおける画像解析A2」と表されているステップ114a、114bを含んでいる。ステップ114aの間に、第1の画像解析A1が、第1の画像センサ14aによって記録された第1の画像16aに基づいて実施される。ステップ114bの間に、同様にして、第2の画像解析A2が、第2の画像センサ14bによって記録された第2の画像16bに基づいて実施される。更に、方法100は、ステップ114a、114bの間に求められた画像解析データを評価するための、例えばコントラスト値を評価するためのステップ116を含んでいる。特に、ステップ116においては、画像解析データの差分Di
Di=A1−A2
が算出される。ここで、Diは、画像解析データの差分(例えばコントラスト値の差分)であり、A1は、ステップ114aから求められた第1の画像解析データ(例えば第1のコントラスト値)であり、またA2は、ステップ114bから求められた第2の画像解析データ(例えばコントラスト値)である。ここで、iは、反復的に実施可能な方法100のi回目の反復を表す整数添え字である。

0047

更に、方法100は、次式
Di×Di-1>0
を用いて、画像解析の差分(例えばコントラスト値の差分)を比較するためのステップ118を含んでいる。ここで、Diは、方法100の目下の反復の間に求められた、画像解析データの差分(コントラスト値の差分)であり、またDi-1は、方法100の先行の反復の間に求められた、画像解析データの差分(例えばコントラスト値の差分)である。更に、方法100は、ステップ116の間に求められたコントラスト値の差分を評価するためのステップ120を含んでいる。ここで、ステップ118の間に実施された比較の結果が正である場合には、即ち上述の式による条件が満たされている場合には、ステップ120が実施される。ステップ120の間に、以下の条件
Di>0
が満たされているか否かについての検査が行われる。更に、方法100は、「プレパラートを2.5×DOF(DOF=depth of field:被写界深度)上昇させる」と表されているステップ122及び「プレパラートを2.5×DOF降下させる」と表されているステップ124を含んでいる。ここで、ステップ120の間に検査された条件が満たされている場合には、ステップ122が実施され、ステップ120の間に検査された条件が満たされていない場合には、ステップ124が実施される。ステップ122の間に、プレパラートは、被写界深度の2.5倍上昇される。ステップ124の間に、プレパラートは、被写界深度の2.5倍降下される。この場合、検査すべきプレパラートは、実質的に、図1a及び図1bに示した物体面22に設けられている。更に、方法は、この方法100を中断するか又は繰り返し実施するかを判定するためのステップ128を含んでいる。ステップ128の間に、以下の条件
i≦X
が満たされているか否かについての検査が行われる。ここで、Xは、反復回数の上限を表している。上限Xを例えば30以下に、好適には15から20までの間に設定することができる。更に、方法100は、「フォーカシング失敗」と表されているブロック130を含んでいる。ここでブロック130は、ステップ128の間に検査された条件が満たされていないこと、即ち方法100の反復が既に16回を超える回数実施されたことを表している。16回を超えていない場合には、方法が再びステップ112a、112bから始まって繰り返し実施される。

0048

更に、方法100は、「降下/上昇取り消し」と表されているステップ126を含んでいる。ここで、このステップ126は、ステップ118の間に実施された比較の結果が負である場合に、即ち方法100の目下の反復の差分(例えばコントラスト値の差分)と、方法100の先行の反復の差分(例えばコントラスト値の差分)と、が異なる場合に実施される。ステップ126の間に、ステップ122の間に実施されたプレパラートの上昇又はステップ124の間に実施されたプレパラートの降下が取り消される。即ち、プレパラートはそれぞれ、被写界深度の2.5倍降下又は上昇される。更に、方法100は、「焦点の発見を終了」と表されているブロック132を含んでいる。

0049

ブロック130は、方法100では有意義なフォーカシングが実現されなかった場合の方法100の終了を表している。ブロック132は、フォーカシングの実施が成功した場合の方法100の終了を表している。

0050

図2に基づいて説明した、比較的粗いフォーカシングを実施するための方法100は、自動的なフォーカシング工程の間に焦点を発見するための方法を表している。

0051

図3には、本発明による顕微鏡10の第2の動作モードにおいて比較的精密なフォーカシングを実施するための方法200のフローチャートが示されている。図3に示されている方法200は、焦平面20が、物体面22の前後に位置している、第1の許容範囲34に比べて小さい第2の許容範囲36内に位置するように、第2の動作モードにおいて物体面22に対する焦平面20の相対的な位置を調整するために使用することができる。

0052

方法200は、「焦点の維持を開始」と表されているステップ210を含んでいる。このステップ210は、比較的精密なフォーカシングを実施するための方法200の開始を表している。更に、方法200は、「第1のカメラによる画像記録」と表されているステップ212a及び「第2のカメラによる画像記録」と表されているステップ212bを含んでいる。ステップ212aの間に、第1の画像16aが第1の画像センサ14aによって記録される。ステップ212bの間に、第2の画像16bが第2の画像センサ14bによって記録される。更に、方法200は、それぞれが「第2の動作モードにおける画像解析」と表されているステップ214a、214bを含んでいる。ステップ214a、214bの間に、画像解析データ、例えば第1の画像センサ14aによって記録された第1の画像16aの第1のコントラスト値B1が求められる。ステップ214bの間に、別の画像解析データ、例えば第2の画像センサ14bによって記録された第2の画像16bの第2のコントラスト値B2が求められる。更に、方法200は、「画像解析データから焦点オフセット、O=f(B1、B2)を決定」と表されているステップ218を含んでいる。ステップ218の間に、オフセットとも称される、プレパラートのずらしに関する値が、以下の関数関係
O=f(B1、B2)
を使用して求められる。ここで、Oは、オフセットであり、またB1及びB2は、画像解析値である。更に、方法200は、以下の条件
O>DOF/2
を検査するためのステップ220を含んでいる。ここで、Oは、オフセットであり、またDOFは顕微鏡10の被写界深度である。更に、方法200は、「プレパラートをオフセット分だけ移動」と表されているステップ222及び「焦点の維持の終了」と表されているブロック224を含んでいる。ここで、ステップ220の間に検査された条件が満たされている場合には、ステップ222が実施される。ステップ222の間に、プレパラートは、ステップ218の間に求められたオフセット分だけ移動される。ここで、検査すべきプレパラートは、実質的に、図1a及び図1bに示した物体面22に位置している。ステップ222の実施後に、方法200は、再びステップ212a、212bから始まって繰り返し実施される。ステップ220の間に検査された条件が満たされていない場合には、ブロック224に進む。ブロック224は、方法200の終了を表している。

0053

図3に基づいて説明した、比較的精密なフォーカシングを実施するための方法200は、自動的なフォーカシング工程の間に焦点を維持するための方法を表している。

0054

図2及び図3について言及すると、フォーカシングのための自動的な工程が、2つの異なるフェーズ乃至方法100、200に分割される。ここで、図2に示した方法100は、焦点を発見するために使用され、それに対し、図3に示した方法200は、焦点を維持するために使用される。焦点を発見するための方法100では、大きい捕捉領域優先される。ここで、捕捉領域は、焦点位置に到達するための方向を識別することができる限界である、焦点位置からの最大距離として規定されている。焦点を維持するための方法200では、焦点面を決定することができる精度が重要である。この関係において、精度は、理想的な焦点位置に対する、到達した焦点位置の残存する偏差として規定されている。

0055

2つの画像解析において、2次元の画面が評価されることを言及しておく。コントラスト評価乃至画像解析が、1本の線に沿ってのみ行われるのではないということは有利である。更に、コントラスト評価は、次の隣接ピクセルだけに関して実施されるものでもない。

0056

図4aには、本発明の1つの実施例による、1回だけのフォーカシングを実施するための方法300のフローチャートが示されている。方法300は、「1回だけのフォーカシングの開始」と表されているステップ310、「焦点の発見」と表されている方法100、「焦点の維持」と表されている方法200及び「フォーカシングの終了」と表されているブロック340を含んでいる。ステップ310の間に、顕微鏡10のオートフォーカスシステム11を用いた1回だけのフォーカシングが開始される。その後、図2に基づいて説明したような、焦点を発見するための方法100が実施される。その後、図3に基づいて説明したような、焦点を維持するための方法200が実施される。ブロック340は、フォーカシングの終了を表している。図4aに示した、1回だけのフォーカシングを実施するための方法300では、焦点を発見するための方法100及び焦点を維持するための方法200がそれぞれ1回だけ実施される。

0057

図4bには、本発明の1つの別の実施例による、継続的なフォーカシングを実施するための方法400のフローチャートが示されている。方法400は、「継続的なフォーカシングの開始」と表されているステップ410、焦点を発見するための方法100、焦点を維持するための方法200、方法の中断に関する条件を検査するためのステップ440及び「フォーカシングの終了」と表されているブロック450を含んでいる。ステップ410の間に、顕微鏡10のオートフォーカスシステム11を用いた継続的なフォーカシングが開始される。その後、焦点を発見するための方法100が実施される。その後、焦点を維持するための方法200が実施される。ステップ440の間に、方法の中断に関する条件が満たされているか否かが検査される。ここで、方法の中断に関する条件は、フォーカシングの所望の精度が得られるように設定されている。ステップ440の間に検査された条件が満たされている場合には、方法が中断され、それによってフォーカシングが終了される。条件が満たされていない場合には、焦点を維持するための方法200及び中断に関する条件を検査するためのステップ440が繰り返し実施される。図4bに示した、継続的にフォーカシングを実施するための方法400では、焦点を発見するための方法100は1回だけ実施され、それに対し、焦点を維持するための方法200は、所定の中断条件が満たされるまで何度も繰り返される。

0058

本発明の第2の態様は、検査すべき対象物が異なる場合、画像センサ14a、14bによって記録される画像16a、16bのコントラスト経過もそれぞれ異なるという別の欠点に取り組むものである。

0059

図3に示した、比較的精密なフォーカシングを実施するための方法200では、第1の画像センサ14aによって記録された第1の画像16aのコントラスト値及び第2の画像センサ14bによって記録された第2の画像16bのコントラスト値に基づいて、コントラストの差分が求められる。更に、求められたコントラストの差分に基づいて、物体面22に対する焦平面20の相対的な位置が調整される。

0060

本発明の別の態様は、公知のオートフォーカスシステムにおいては、画像積分に起因するモーションブラーが生じるという別の欠点に取り組むものである。

0061

好適には、第1の画像センサ14aによって記録される第1の画像16a及び第2の画像センサ14bによって記録される第2の画像16bを記録するための画像記録時間中に、物体面22に対する焦平面20の相対的な位置が、所定のステップ幅及び所定の焦点移動速度で調整されるように、顕微鏡10のオートフォーカスシステム11は構成されている。この場合、焦点移動速度は、画像記録時間に対するステップ幅の比率に等しい。更に、ステップ幅は、顕微鏡10の被写界深度よりも大きい。好適には、フォーカシングを確実に実施することができる最大焦点移動速度は、次式
V=(DOF×ST)/AT
によって表される。ここで、vは、最大焦点移動速度であり、DOFは、被写界深度であり、ATは、画像記録時間(「Image Acquisition Time」)であり、またSTは、被写界深度の倍数を表している。ここで、DOF×STの積は、フォーカシング中のステップ幅に相当している。

0062

好適には、ステップ幅は、顕微鏡10の被写界深度の2.5倍以上である。これによって、フォーカシングの所要時間を著しく短縮することができる。

0063

更に、顕微鏡10の被写界深度の10倍に等しいステップ幅まで、確実なフォーカシングを実施することができる。

0064

好適には、フォーカシングの調整は、一定の焦点移動速度で実施される。従って、フォーカシングの所要時間を短縮するために、画像記録中も焦点面を一定の速度で更に移動させることができる。これによって、確かに、記録される画像にある程度のモーションブラーが生じる。しかしながら、画像記録時間あたり10倍の被写界深度の移動距離までは、精度の本質的な低下は確認されないことが分かった。

0065

本発明によれば、自動的なフォーカシングのためのマルチセンサ顕微鏡が実現される。この場合、顕微鏡には、対象物の表面への自動的なフォーカシングを行うために、対象物の画像の面積が拡大された輝度情報及び色情報を検出するための複数の画像センサが装備されている。更に、本発明によれば、顕微鏡による高速で、精確且つ確実なフォーカシングのための相応の方法が実現される。

0066

好適には、拡大領域全体にわたって、画像側で一定の開口数を有している光学系が使用される。これによって、構造側で事前に選択されるべき、名目上の像面までのセンサの距離を、最適な尺度に調整することができる。コントラスト曲線変曲点までの距離が最適であるとみなされる。何故ならば、そこでは、最大勾配が存在しており、従ってオートフォーカス制御のための最大精度が存在しているからである。

0067

ステムを、特に、ハンドヘルド顕微鏡に使用することができる。この場合、焦点面の移動は、必ずしもモータ駆動式に行われるわけではない。ユーザへの適切なフィードバックによって、ユーザは自身で焦点を発見及び/又は維持することもできる。この場合、焦点の維持をモータによって行うこともできる。小さい移動領域、短い記録時間及び短い評価時間、また可能な限り小さい移動質量体でもって、非常に短い制御時間を達成することができる。従って、約80倍の拡大まで、焦点位置の確実な安定化を達成することができる。

0068

また、口径食補償によって、又は、2つのセンサ14a、14bの側方のずれの補償によって、システムの精度を更に高めることができる。

0069

10顕微鏡
11オートフォーカスシステム
12a、12bビーム路
14a、14b、25画像センサ
16a、16b、30 画像
18a、18b 像面
20焦平面
22物体面
26対物レンズ
28a、28bビームスプリッタ
32結像システム
33結像縮尺を無段階に調節するための装置(「ズーム」)
34、36許容範囲
100、200、300、400 方法
110〜132、210〜224 方法の構成要素
310、340、410、450 方法の構成要素

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