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技術 微粉化卵殻膜粒子、および創傷治癒を促進するための微粉化卵殻膜粒子の使用

出願人 バイオボテックエーエス
発明者 シュミット、ラルフスソ、アンリ-ピエールケニー、エンダ
出願日 2015年10月28日 (4年6ヶ月経過) 出願番号 2017-542294
公開日 2017年11月24日 (2年5ヶ月経過) 公開番号 2017-534681
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード 含水繊維 選別スクリーン 推進効果 腐食性薬品 移動レベル 外部体 単峰性分布 裏地シート
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重要な関連分野

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図面 (12)

課題・解決手段

本発明は、本質的に微粉化ESMからなり、平均粒子径が100μm未満である粒子であって、(i)細胞外マトリクス(ECM)タンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するマトリクスメタロプロテアーゼ(MMP)活性不適切、ならびに/あるいは、(ii)過度炎症反応、の恐れがあるかまたは現にそうである慢性創傷治癒を促進するのに用いられる、粒子、を提供する。本発明は、前記治療に用いられる微粉化ESM含有粒子を含有する医薬組成物創傷被覆材、および埋め込み型医療用デバイスをさらに提供する。本発明は、微粉化ESM含有粒子、ならびに、これを含有する組成物被覆材、および埋め込み型医療用デバイスを製造する方法をさらに提供する。

概要

背景

概要

本発明は、本質的に微粉化ESMからなり、平均粒子径が100μm未満である粒子であって、(i)細胞外マトリクス(ECM)タンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するマトリクスメタロプロテアーゼ(MMP)活性不適切、ならびに/あるいは、(ii)過度炎症反応、の恐れがあるかまたは現にそうである慢性創傷治癒を促進するのに用いられる、粒子、を提供する。本発明は、前記治療に用いられる微粉化ESM含有粒子を含有する医薬組成物創傷被覆材、および埋め込み型医療用デバイスをさらに提供する。本発明は、微粉化ESM含有粒子、ならびに、これを含有する組成物被覆材、および埋め込み型医療用デバイスを製造する方法をさらに提供する。

目的

本発明は、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性ベルが不適切、ならびに/あるいは過度の炎症反応、の恐れがあるかまたは現にそうである火傷などの慢性創傷の治癒を含む創傷治癒の促進に特に有利となる性質を、創傷内または創傷上に存在する場合に示すことが見出されている卵殻膜(ESM)のマイクロ粒子およびナノ粒子を提供する

効果

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請求項1

本質的に微粉化ESMからなり、平均粒子径が100μm未満である粒子であって、(i)細胞外マトリクス(ECM)タンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するマトリクスメタロプロテアーゼ(MMP)活性レベル不適切、ならびに/あるいは、(ii)過度炎症反応の恐れがあるかまたは現にそうである慢性創傷治癒を促進するのに使用される、粒子。

請求項2

前記粒子の平均粒子径は、80μm以下、60μm以下、40μm以下、20μm以下、15μm以下、10μm以下、5μm以下、または1μm以下である、請求項1に記載の使用のための粒子。

請求項3

前記粒子の平均粒子径は、1μm以上、5μm以上、10μm以上、15μm以上、20μm以上、40μm以上、60μm以上、または80μm以上である、請求項1または2に記載の使用のための粒子。

請求項4

前記ESMは、ニワトリ、アヒルガチョウシチメンチョウホロホロチョウダチョウハトキジウズラライチョウ、またはカモメのESMであり、好ましくはガルス・ガルス・ドメスティクス(Gallus gallus domesticus)のESMである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項5

前記ESMは、相当する鳥類由来天然ESMと比較すると、化学的には、実質的に未分解、未消化、および/または未変性である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項6

前記ESMは、実質的に加水分解されていない、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項7

前記ESMは、中性pHにおいて実質的に水に不溶である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項8

前記創傷に前記粒子を適用した後に、前記創傷における、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性は、低減されるかまたは制限される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項9

前記MMPは、MMP−2、MMP−8、およびMMP−9のうちの1つ以上から選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項10

前記創傷に前記粒子を適用した後に、前記創傷における炎症が、低減されるかまたは制限される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項11

前記創傷に前記粒子を適用した後に、前記創傷に存在する微生物生存能力および/または成長もまた阻害される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項12

前記微生物は、シトロバクター属Citrobacter)、エンテロバクター属(Enterobacter)、エシェリヒア属(Escherichia)、ハフニア属(Hafnia)、セラチア属(Serratia)、エルシニア属(Yersinia)、ペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)、バクテリオデス属(Bacteriodes)、シュードモナス属(Pseudomonas)、レジオネラ属(Legionella)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、クレブシエラ属(Klebsiella)、カンジダ属(Candida)、プロテウス属(Proteus)、バークホルデリア属(Burkholderia)、フゾバクテリウム属(Fusobacterium)、またはマイコバクテリウム属(Mycobacterium)から選択され、該微生物は、好ましくは、大腸菌(Escherichia coli)、エンテロコッカスフェカリス(Enterococcus faecalis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、レジオネラニューモフィラ(Legionella pneumophila)、カンジダアルビカンス(Candida albicans)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、バークホルデリアセパシア(Burkholderia cepacia)、または化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)である、請求項11に記載の使用のための粒子。

請求項13

前記創傷に前記粒子を適用した後に、前記創傷組織細胞の生存能力および/または成長もまた促進される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項14

前記創傷に前記粒子を適用した後に、前記創傷組織細胞の前記創傷への移動もまた促進される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項15

前記創傷は、皮膚創傷および/または埋め込み型医療用デバイスを含有する創傷である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項16

前記粒子が、創傷被覆材の形態で創傷に適用される、請求項1〜15のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項17

前記創傷被覆材は、ヒドロコロイド被覆材またはヒドロゲル被覆材である、請求項16に記載の使用のための粒子。

請求項18

前記創傷被覆材は、アルギン酸塩を含んでいる、請求項16または17に記載の使用のための粒子。

請求項19

前記粒子は、埋め込み型医療用デバイスの形態で前記創傷に適用され、該埋め込み型医療用デバイスの感染しやすい表面またはその一部が、請求項1〜7に記載の粒子のうちの1つ以上を用いて前処理されている、請求項1〜15のいずれか1項に記載の使用のための粒子。

請求項20

感染しやすい表面またはその一部が、請求項1〜7に記載の粒子のうちの1つ以上を用いて前処理されている、埋め込み型医療用デバイス。

請求項21

本質的に微粉化ESMからなり、平均粒子径が100μm未満である粒子であって、新生物またはその一部を外科的に除去した箇所において、新生物を抑制するまたは新生物の転移を防ぐ方法に用いられる、粒子。

請求項22

請求項1〜7に記載の粒子を調製する方法であって、該方法は、前記ESMを提供することと、該ESMを微粉化プロセスおよび粒子サイズ選別プロセスに供することと、を含む方法。

請求項23

前記微粉化プロセスは、ボールミル粉砕ビーズミル粉砕ジェットミル粉砕、およびボルテックスミル粉砕からなる群から選択される、請求項22に記載の方法。

請求項24

前記粒子サイズ選別プロセスは、い分けまたはスクリーニングである、請求項22または23に記載の方法。

請求項25

ESMまたは前記微粉化ESMを、弱酸溶液と接触させる、請求項22〜24のいずれか1項に記載の方法。

請求項26

前記弱酸溶液は、約0.1%塩酸または酢酸水溶液である、請求項25に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、概して、創傷治癒を促進するために行う創傷治療の分野に関する。より具体的には、本発明は、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性ベル不適切、ならびに/あるいは過度炎症反応、の恐れがあるかまたは現にそうである火傷などの慢性創傷治癒を含む創傷治癒の促進に特に有利となる性質を、創傷内または創傷上に存在する場合に示すことが見出されている卵殻膜ESM)のマイクロ粒子およびナノ粒子を提供するものである。本発明は、さらに、このような治療に用いる微粉化ESM粒子を含有する医薬組成物創傷被覆材、および埋め込み型医療用デバイスを提供する。本発明は、さらに、微粉化ESM粒子、ならびにこれを含有する組成物被覆材、および埋め込み型医療用デバイスの製造方法を提供する。

0002

創傷は、無傷またはむき出しの組織、一般的には皮膚、に生じる傷であり、ヒトおよび他の動物が生きていく上で、その発生は避けることができない。創傷は、物理的障害機械的損傷;過度の加熱または冷却などの結果生じる熱損傷;電位源との接触などによる電気的損傷;および赤外線紫外線、または電離放射線に長期にわたり過度に曝露されることなどによる放射線損傷など)により、または皮膚潰瘍静脈性潰瘍糖尿病性潰瘍、または褥瘡など)、肛門裂傷口腔内潰瘍、および尋常性座瘡などの自然発生的な損傷により、外科的に生じ得る。

0003

医療分野において、創傷は、典型的には急性創傷または慢性創傷のいずれかとして定義される。急性創傷とは、止血後、長引くことなく、その治癒プロセスにおいて広く認められている3つの段階(すなわち、炎症期、増殖期、および再構築期)が順に進行する創傷である。慢性創傷とは、治癒することがない創傷、または火傷などによって過度に皮膚が欠損している創傷と定義される。このような創傷は、治癒段階のうちの1つにおいて停止してしまうため、治癒プロセスにおいて、生化学的事象を順に完遂することはない。慢性創傷は、一般的に、炎症期で停止する。慢性創傷は、患者死亡の主要な原因である。

0004

創傷治癒のための治療の重要な目標は、失血や、創傷の下にある組織の感染を防ぐために、皮膚創傷でいう表皮などの傷付いた組織の外層を、閉じるかまたは再生することである。急性創傷の場合、これは、負傷者自然治癒プロセスに大いに依存する治療によって比較的容易に行うことができる。しかしながら、慢性創傷の場合、この治癒プロセスは本来あるべきようには機能していないので、その治療における重要な目標は、身体反応を増強かつ増大し、損傷を受けた組織または傷ついた組織が身体によって再生されるのを助けることである。

0005

従来の創傷治癒のための治療は、止血期、過剰な滲出物の吸収、および皮膚の損傷が治癒する間の感染を防ぐ無菌バリアの維持、に焦点を当てている。従来の製品によっても、抗生物質およびステロイドクリームなどの局所用医薬品をインサイチュにおいて維持することを助け、衣服などとの接触によって侵食されるのを防ぎ得る。最新の創傷治癒用の製品は、このような特徴も共有し得るが、その重要な役割は、湿潤な治癒環境を維持することである。最適な創傷治癒のためには、創傷床が、湿潤ではあるが過度に湿ってはいないことが重要である。過度に湿っていると、創傷床のみならず周囲の皮膚にも浸軟が生じてしまう。最新の創傷手入れ用製品は、抗生物質または成長因子などの創傷治癒を助ける医薬品を含有している場合もある。

0006

しかしながら、慢性創傷が進展する主な原因は、止血後の創傷修復周期不均衡であるためであり、先行技術の手法は、その他の治癒段階、すなわち、具体的には、炎症期、増殖期、および組織再構築期(最上皮化など)に焦点を当てていない。

0007

したがって創傷での過度の炎症反応に対処することができる創傷治癒のための治療が、有利となる。さらに、最近、炎症期中の治癒プロセスの不均衡によって、MMP(MMP−2、MMP−8、およびMMP−9など)、コラゲナーゼエラスターゼ、およびプラスミンなどのプロテアーゼが、創傷床において過剰発現し、かつ/または過活性化し得ることが示された。これにより、創傷床内において、新規に合成された細胞外マトリクス(ECM)の分解、および内在的に産生された成長因子および分化因子の分解が起こる。この不均衡は、レグラネクス(Regranex)(商標)(組換え型ヒトPDGF)などの刺激性成長因子を添加することで対処することができるが、このような場合でも、外因性PDGFは、プロテアーゼによって急速に不活性化される。これに対処することができる別の方法は、このプロテアーゼに優先的に結合し、ECMの構成要素およびPDGFなどのタンパク質成長因子の、このプロテアーゼによるタンパク質分解が起こらないようにするタンパク質または他の物質を添加することで行われる。このような製品としては、プロモグラン(Promogran)(商標)などのコラーゲン系の物質、およびブタ小腸粘膜下組織(オアシス(Oasis(商標)))などの複合ECM系の物質が挙げられる。しかしながら、これらの製品は、哺乳動物源、通常はウシまたはブタ由来であり、ある特定のウイルスまたはTSEが移動する恐れがある。したがって、非哺乳動物源が好ましいであろう。

0008

MMPなどのプロテアーゼによるECMの再構築は、新生物腫瘍)などにおける血管形成過程、および悪性新生物転移過程においても観察される。これらの過程において、プロテアーゼは、成長中の血管細胞または新生物細胞の周囲のECMを少なくとも部分的に分解すると考えられ、これによって、このような細胞は、自由に移動し、新しい場所に成長中の血管の壁または続発性悪性新生物を生じることができる。血管形成は、正常な生理学的プロセスであるが、成長中の新生物においては、このプロセスは、新生物に毛細血管ネットワークを提供するためにも用いられ、これによってさらに成長が可能となる。これらの生理学的状況下でプロテアーゼを阻害することのできる試薬は、新生物(特に、外科的摘出後)を抑制し、転移を防ぐ可能性を有するであろう。

0009

最近、無処置雌鶏卵殻膜(ESM)を用い、無処置フィルムとして損傷を受けた肌に被せた場合に、創傷治癒が促進されることが示された(Yang, J-Yら, 2003. Chang Gung Med J)。

0010

ESMは、鳥類において卵白卵殻との間に見出される、タンパク質に富んだ繊維状の複合二層構造である。このような膜は、約90重量%のタンパク質(コラーゲン、エラスチンフィブロネクチンペプチド成長因子、オボトランスフェリンリジルオキシダーゼ、およびリゾチームなど)ならびにデスモシンイソデスモシン、およびグリコサミノグリカン硫酸デルマタン硫酸コンドロイチン、およびヒアルロン酸など)を含有することが研究によって明らかにされている。様々な機械的手段によって、卵殻および卵の内部成分からESMを容易に分離して、本質的に純粋なESM製剤を作成することができる。

0011

ESMを無処置シートとして皮膚創傷に被せると、半透過性膜として機能して、水蒸気の透過を可能にし、創傷床内の湿度を管理する。その特性は、バイオブレイン(Biobrane)(商標)などの合成物質と同様である。しかしながら、創傷治癒に用いるのに適切な大きさの無処置ESMを、商業的に実現可能な量で調製するのは困難である。無処置ESMは、使用可能な大きさを維持するために、手動の調製を必要とし、それでも、個々の膜を寄せ集めて用いる必要がある。処理中、このもろい物質は、残留結合カルシウムおよび付随している卵白成分からの分離と、無菌的な処理または最終的な滅菌のいずれかとを必要とする。その結果、上述のような医薬製品の製造に足るプロセスおよび品質管理は、技術的または経済的に実現不可能である。

0012

局所的な投与経路を介する特定の創傷の治療に対して、100〜500μmのESM粉末もまた提案されている(国際公開公報第2004/080428号)。この提案の根拠は不明であり、また、治療が成功したことの証拠も提供されていない。

0013

全身投与経路、特に経口投与経路を介する、関節炎および他の炎症性疾患の痛みおよび炎症の治療に対して、100〜500μmのESM粉末もまた提案されている(米国特許第8580315号)。

0014

より小さなESM粒子が説明されており、これを急性皮膚創傷の治療に用いること、および新しくできた創傷用に置換用皮膚移植片として用いることが提案されている(米国特許第3196075号および米国特許第3194732号)。慢性創傷の炎症期に与える影響については、何ら開示されておらず、慢性創傷における有用性については提案されていない。

0015

驚くべきことに、平均粒子径が100μm未満の微粉化ESM粒子は、(i)特に、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するマトリクスメタロプロテアーゼ(MMP)活性レベルが不適切、ならびに/あるいは、(ii)過度の炎症反応、の恐れがあるか、または現にそうである火傷などの慢性創傷の治癒を促進するために、慢性創傷の治療に特に有利となる特定の性質をすべて有していることが現時点でわかっている。

0016

この性質としては、(i)例えば、創傷において、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性を低減することにより、ECMおよび/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の分解を抑える能力;(ii)抗炎症効果;(iii)抗菌効果;(iv)創傷組織細胞の創傷への移動を促進すること、ならびに/あるいは、例えばこれらの細胞の足場として働く能力によって、これらの細胞の成長および/または分化を促進することにより、組織の新規形成を促進する能力;(v)湿潤な治癒環境の維持を妨げない能力;および(vi)担体マトリクス(例えば、ヒドロゲルおよびヒドロコロイドゲルなどのゲルマトリクス)内での処理に対する従順性、などが挙げられる。

0017

したがって、第1の態様においては、
(i)ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性レベルが不適切、ならびに/あるいは、
(ii)過度の炎症反応
の恐れがあるかまたは現にそうである慢性創傷の治癒を促進する方法であって、
本質的に微粉化卵殻膜(ESM)からなり、平均粒子径が100μm未満である粒子の1つ以上が、創傷の治癒を促進する十分量で該創傷に適用される、方法、が提供される。

0018

あるいは、本発明の本態様は、本質的に微粉化ESMからなり、平均粒子径が100μm未満である粒子であって、
(i)ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性レベルが不適切、ならびに/あるいは、
(ii)過度の炎症反応
の恐れがあるかまたは現にそうである慢性創傷の治癒を促進するのに用いられる、粒子、を提供する。
さらに、本発明の本態様は、本質的に微粉化ESMからなり、平均粒子径が100μm未満である粒子の、薬物の製造における使用であって、該薬物は、
(i)ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性が不適切、ならびに/あるいは、
(ii)過度の炎症反応
の恐れがあるかまたは現にそうである慢性創傷の治癒を促進するのに用いられる薬物である、使用、を提供する。

0019

ある実施形態において、上記創傷は、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP−2、MMP−8および/またはMMP−9の活性レベルが不適切、すなわち過剰となる恐れがあるかまたは現にそうである創傷である。他の実施形態において、上記創傷は、全体的なMMP活性レベルが不適切、すなわち過剰となる恐れがあるかまたは現にそうである創傷である。他の実施形態において、上記創傷は、ECMおよび/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の分解レベルが不適切、すなわち過剰となる恐れがあるかまたは現にそうである創傷である。これらの特徴を有する創傷は、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の分解を測定する上述した方法、またはECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子、あるいは創傷基質全般に対する全体的なMMP活性または特定のMMP活性を測定する上述した方法を用いて、同定されてもよい。

0020

ある実施形態において、対象の創傷は、免疫細胞マクロファージ単球肥満細胞および/または好中球など)、および/または適切でないレベル、すなわち過剰なレベルの炎症誘発マーカー(本明細書で開示されるものなど)、および/または適切でないレベル、すなわち不十分なレベルの抗炎症マーカー(本明細書で開示されるものなど)を含有する創傷などの、炎症を起こす恐れがあるかまたは現に炎症を起こしている創傷、あるいはそのようなものでもある創傷である。

0021

以下において、簡潔さおよび明瞭さのために、「創傷」または「対象の創傷」に関する言及は、特に指示がなければ、上記の慢性創傷に関する言及である。

0022

創傷治癒の促進とは、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子を用いて創傷を治療すると、当該創傷の治癒プロセス(すなわち、創傷が、その治癒プロセスにおいて広く認められている3つの段階を進行すること)が加速されることを意味する。治癒プロセスの加速は、治癒段階(すなわち、炎症期、増殖期および/または再構築期)のうち、1つ、2つ、またはすべてを通じて進行速度が増加することとして現れてもよい。治癒段階のうちの1つにおいて創傷が停止する場合、加速は、停止後の線型的で連続的な治癒プロセスの再開として現れてもよい。換言すると、治療は、創傷を、非治癒状態から治癒段階を進行し始める状態に転換する。再開後の進行は、標準的な速度で進んでもよいし、標準的な急性創傷が治癒する速度と比較して、遅い速度で進んでもよい。創傷治癒を促進することで、当該創傷の治癒プロセスの減速が防止されると考えてもよい。治癒プロセスの減速は、治癒段階のうち、1つ、2つ、またはすべてを通じて進行速度が減少することとして現れてもよい。停止後の線型的で連続的な治癒プロセスを創傷が再開している場合、減速は、治癒段階のうちの1つにおいて再度停止することとして現れてもよい。言い換えると、治療は、創傷が、治癒状態から非治癒状態に転換するのを防止する。さらに、創傷治癒を促進することで、既存の創傷が治療され、かつ既存の創傷が成長すること、および/または既存の治癒中の創傷が、治癒が不十分な創傷もしくは慢性創傷になることが防止されると考えてもよい。

0023

治癒を促進するために、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子(この語は、本明細書において、「ESM粒子」および「ESMの粒子」と区別なく用いられる)を用いて対象の創傷を治療すると、創傷におけるECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMPの活性が、低減または制限され得る。したがって、本発明は、創傷におけるECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMPの活性を低減または制限する、創傷の治癒を促進する方法であって、本明細書に記載のESM粒子の1つ以上が、創傷におけるECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMPの活性を低減または制限する十分量で該創傷に適用される、方法、を包含するものと見なすことができる。

0024

MMP−2(72kDaIV型コラゲナーゼまたはゼラチナーゼAともいう)、MMP−8(好中球コラゲナーゼまたはPMNLコラゲナーゼともいう)、および/またはMMP−9(92kDa IV型コラゲナーゼ、92kDa ゼラチナーゼ、またはゼラチナーゼBともいう)は、通常、創傷、特に慢性創傷において見出され、好ましい実施形態において、具体的には、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するこれらのMPPの活性が低減される。

0025

ある実施形態において、創傷におけるECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMPの活性は、治療中の創傷の治癒プロセスに不利益にならないレベルまで低減または制限される。この低減は、創傷(または創傷液)におけるECMタンパク質(コラーゲンおよびエラスチンなど)および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の断片の減少として観察されてもよい。これらの断片は、ひいてはこれらのタンパク質の分解を示すものであり、免疫組織化学法/免疫細胞化学法、および/または生体分子(タンパク質など)染色などの常用の技術によって、あるいはクロマトグラフ法を用いて創傷液を解析することによって、検出されてもよい。制限は、このようなレベルが維持されていることとして観察されてもよい。

0026

創傷は、それぞれ、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性として、異なる(例えば、低減された)レベルを必要とするものであり、この点で同じ創傷でも、時間がたてば必要とするものが異なる場合もある。これは、必要であれば、過度の負担なく、当業者によって決定されてもよいが、本明細書で開示される微粉化ESM含有粒子の重要な利点は、効果的なレベルでMMPを阻害することが比較的容易であるので、煩わしい投与量の最適化を、日常的に行う必要がないということである。実際、たいていの場合、本明細書に記載のESM粒子によるMMP活性の低減は、創傷治癒の促進に効果的であろう。

0027

数値的に表すと、本発明で用いる微粉化ESM含有粒子を、治療中の創傷に適用した後、創傷におけるECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性(または、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の全体的な分解)は、好ましくは、少なくとも5%低減され、例えば、少なくとも10%、15%、20%、25%、30%低減される。ある実施形態において、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性(または、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の全体的な分解)は、あるレベルで維持される必要があってもよく、このような実施形態において、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性(または、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の全体的な分解)において、低減されるのは90%以下であり、例えば、80%以下、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、または5%以下が低減される。これらの値の組み合わせに由来するあらゆる範囲の端点が、具体的に企図される。

0028

理論に拘束されることを望むものではないが、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性(または、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の全体的な分解)は、多くの機構によって低減または制限され得る。これは、創傷MMPの直接阻害、創傷MMPの吸収および不活性化、別の基質または過剰な基質を加えることによる創傷MMPの滴定、創傷MMPの活性化に関わる酵素(プラスミン、好中球エラスターゼおよび肥満細胞キマーゼを含むセリンプロテアーゼなど)の阻害、ならびに、創傷の細胞および/または単球、マクロファージ、好中球、肥満細胞などの炎症細胞によるMMPの発現および/または分泌を阻害する内在性MMP阻害物質TIMP(組織性メタロプロテアーゼ阻害物質)など)の創傷における上方制御を含み得るが、これらに限定されるものではない。当業者であれば、市販されているものもある常用の解析技術を用いて、過度の負担なく、創傷におけるこのような効果を測定することができるであろう。上記引用した低減の割合は、ここでも適用される。

0029

ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性の低減または制限は、治療中の創傷における全体的なMMP活性の低減または維持に反映されてもよい。全体的なMMP活性は、すべてのMMPの、すべての創傷基質に対する活性の目安である。全体的なMMP活性は、市販されているものもある常用の解析技術を用いて、過度の負担なく、測定することができる。数値的に表すと、本発明で用いるESM粒子を、治療中の創傷に適用した後、創傷における全体的なMMP活性は、好ましくは、少なくとも5%低減され、例えば、少なくとも10%、15%、20%、25%、30%低減される。

0030

ある実施形態において、全体的なMMP活性、および、特に、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性は、あるレベルで維持される必要があってもよく、このような実施形態において、全体的なMMP活性、特にECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性において、低減されるのは90%以下であり、例えば、80%以下、70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、25%以下、20%以下、15%以下、10%以下、または5%以下が低減される。これらの値に由来するあらゆる範囲の端点の組み合わせが、具体的に企図される。

0031

他の実施形態において、MMP−2、MMP−8および/またはMMP−9などの特定のMMPの全体的な活性が考慮される。これらの実施形態において、全体的なMMP活性は、すべての創傷基質に対する当該特定MMPの活性である。

0032

一実施形態において、本発明の方法は、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性(または、MMP活性の全体的なレベル)が、適切でないレベル、すなわち過剰なレベルである恐れがあるか、あるいはECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性(または、MMP活性の全体的なレベル)が低減または制限(例えば、維持)されることで恩恵を受ける創傷を有していると被験体診断されるステップを含んでいてもよい。他の実施形態において、本発明の方法は、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の分解レベルが、適切でないレベル、すなわち過剰なレベルである恐れがある創傷を有すると被験体が診断されるステップを含んでいてもよい。

0033

さらなる実施形態において、本発明の方法は、本発明で用いるESM粒子を、創傷に適用した後、ECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の分解を測定する、かつ/あるいはECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性を測定する、かつ/あるいは全体的なMMP活性を測定するステップを含んでいてもよい。他の実施形態において、MMP全般の代わりに、MMP−2、MMP−8および/またはMMP−9が考えられる。あるいは、または、さらに、本発明の方法は、本発明で用いるESM粒子を、創傷に適用した後、創傷の臨床指標(例えば、創傷のサイズ(深さおよび/または面積)、治癒時間、創傷もしくは周囲組織全体の不快感または痛み)を測定するステップを含んでいてもよい。これらの測定ステップは、本発明で用いるESM粒子を創傷に適用する直前に、または被験体の治療最初期の別の時点に、同じ測定基準と比較することを含んでいてもよい。

0034

本態様において、本発明で用いるESM粒子の「十分量(または、有効量)」とは、上述したMMP活性ならびにECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の分解に影響を及ぼし、それによって創傷の治癒を促進する、本明細書に記載のESM粒子の量である。当業者であれば、常用の投与反応プロトコールと、好都合なことには、上記および実施例3において例示するMMP活性ならびにECMタンパク質および/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の分解を評価する常用の技術とに基づいて、ESM粒子の有効量(十分量)がどれだけであるかを容易に決定することができるであろう。

0035

治癒を促進するために、本明細書に記載のESM粒子を用いて対象の創傷を治療することによって、創傷における炎症が低減または制限されてもよく、あるいは追加的に低減または制限されてもよい。したがって、本発明は、創傷における炎症が低減または制限されているものであるか、あるいは低減または制限されてもいるものである、創傷の治癒を促進する方法であって、本明細書に記載のESM粒子が、炎症を低減または制限する十分量で該創傷に適用される、方法、を包含するものと見なすことができる。

0036

創傷における炎症は、紅斑腫脹、局所熱感浮腫、および/またはとして認識され得る。これらの炎症の兆候の1つ以上について、解剖学的範囲および/または強度を低減することで、炎症が低減される。これらの炎症の兆候の1つ以上について、解剖学的範囲および/または強度を維持すること、またはこれらが増加することを防止することで、炎症が制限される。

0037

あるいは、または、さらに、炎症誘発マーカー、および/またはサイトカインケモカインなどの抗炎症マーカー、および/または免疫細胞の創傷におけるレベルまたは活性を、創傷組織サンプルおよび/または創傷内部サンプルなどにおいて測定してもよい。より具体的には、TNFα、IL−1、IL−6、NF−kB、ROS、ヒスタミン、マクロファージ、単球、肥満細胞、および/または好中球のレベルまたは活性を測定してもよい。これは、例えば、創傷サンプルの免疫アッセイまたはフローサイトメトリー、あるいは適切な活性測定法によって行われてもよい。

0038

創傷サンプルにおいて、炎症誘発マーカーおよび/または免疫細胞のうち1つ以上のレベルまたは活性を低減することで、創傷における炎症が低減されてもよい。同様に、創傷サンプルにおいて、抗炎症マーカーのうちの1つ以上のレベルまたは活性を増加させることで、創傷における炎症が低減されてもよい。創傷サンプルにおいて、炎症誘発マーカーおよび/または免疫細胞のうち1つ以上のレベルまたは活性を維持すること、またはこれらが増加することを防止することで、あるいは抗炎症マーカーのうちの1つ以上のレベルまたは活性を維持すること、またはこれらが低減されるのを防止することで、創傷における炎症が制限されてもよい。

0039

本態様において、本発明で用いるESM粒子の「十分量(または、有効量)」とは、上述の創傷における炎症、特に、炎症誘発マーカーおよび/もしくは抗炎症マーカーのレベルまたは活性、ならびに/あるいは免疫細胞のレベルまたは活性に影響を及ぼし、それによって創傷の治癒を促進する、ESM粒子の量である。当業者であれば、常用の投与反応プロトコールと、好都合なことには、上記および実施例2において例示する創傷の炎症を評価する常用の技術とに基づいて、ESM粒子の有効量(十分量)がどれだけであるかを容易に決定することができるであろう。

0040

一実施形態において、本発明の方法は、炎症を発症する恐れがあるかまたはそのような恐れもある創傷、あるいは炎症が治療される(すなわち、低減されるか制限される)ことで恩恵を受ける創傷を有していると被験体が診断されるステップを含んでいてもよい。

0041

さらなる実施形態において、本発明の方法は、本発明で用いるESM粒子を創傷に適用した後、創傷における炎症の程度を測定するステップを含んでいてもよい。これらの測定ステップは、本発明で用いるESM粒子を創傷に適用する直前に、または被験体の治療最初期の別の時点に、同じ測定基準と比較することを含んでいてもよい。

0042

ある実施形態において、本発明で用いるESM粒子は、平均粒子径が95μm未満であり、例えば90μm未満、85μm未満、80μm未満、75μm未満、70μm未満、65μm未満、60μm未満、55μm未満、50μm未満、45μm未満、40μm未満、35μm未満、30μm未満、25μm未満、20μm未満、15μm未満、10μm未満、5μm未満、または1μm未満であり、例えば900nm未満、850nm未満、800nm未満、750nm未満、700nm未満、650nm未満、600nm未満、550nm未満、500nm未満、450nm未満、400nm未満、350nm未満、300nm未満、250nm未満、200nm未満、150nm未満、100nm未満、50nm未満、10nm未満、5nm未満、または1nm未満である。

0043

ある実施形態において、本発明で用いるESM粒子は、また、平均粒子径が、1nm以上であり、例えば5nm以上、10nm以上、50nm以上、100nm以上、150nm以上、200nm以上、250nm以上、300nm以上、350nm以上、400nm以上、450nm以上、500nm以上、550nm以上、600nm以上、650nm以上、700nm以上、750nm以上、800nm以上、850nm以上、900nm以上、または950nm以上であり、あるいは1μm以上であり、例えば5μm以上、10μm以上、15μm以上、20μm以上、25μm以上、30μm以上、35μm以上、40μm以上、45μm以上、50μm以上、55μm以上、60μm以上、65μm以上、70μm以上、75μm以上、80μm以上、85μm以上、90μm以上、または95μm以上である。これらの値の組み合わせに由来するあらゆる範囲の端点が、具体的に企図される。

0044

粒子は、どのような立体形状であってもよい。本質的に、対称であっても非対称であってもよい。本質的に、球状であっても、擬角柱であっても、円筒状であってもよい。本質的に、不規則であっても、規則的であっても、両方の領域があってもよい。角形でも、丸くても、先細でもあってもよく、それらの領域があってもよい。ある実施形態において、粒子は、長さ寸法の1つが他の長さ寸法よりも有意に大きく、そのために、例えば、棒状、針状、または繊維状(ロッドニードル、または繊維)と呼ばれてもよく、有意に大きい長さ寸法に対して実質的に垂直な断面に応じて円筒状または擬角柱(立方体など)と称されてもよい。

0045

ある実施形態において、本発明で用いる粒子は、第1の長さ寸法と、これに垂直に配される第2の長さ寸法とのアスペクト比が、少なくとも1.5(第1の長さ寸法:第2の長さ寸法)であり、例えば少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも12、少なくとも14、少なくとも16、少なくとも18、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも50、少なくとも55、少なくとも60、少なくとも65、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90、または少なくとも100である。他の実施形態において、本発明で用いる粒子は、第1の長さ寸法と、これに実質的に垂直に配される第2の長さ寸法とのアスペクト比が、2以下(第1の長さ寸法:第2の長さ寸法)であり、例えば3以下、4以下、5以下、6以下、7以下、8以下、9以下、10以下、12以下、14以下、16以下、18以下、20以下、25以下、30以下、35以下、40以下、45以下、50以下、55以下、60以下、65以下、70以下、80以下、90以下、または100以下である。これらの値の組み合わせに由来するあらゆる範囲の端点が、具体的に企図され、例えば、本発明で用いる粒子は、アスペクト比が、5、6、7、8、9、または10のうちのいずれかの値と20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、または70のうちのいずれかの値との比であってよい

0046

これらの実施形態において、第1の長さ寸法は、粒子において最長の長さ寸法であり、長手方向寸法と呼ばれてもよい。したがって、第2の長さ寸法は、横方向寸法と呼ばれてもよい。第2の長さ寸法は、最長の横方向寸法、または、例えば長手方向寸法の長さに沿って測定された粒子の横方向寸法の平均値である。

0047

ある実施形態において、長手方向寸法は、0.1〜500μmであり、例えば0.1〜400μm、0.1〜300μm、0.1〜200μm、0.1〜100μm、0.1〜80μm、0.1〜60μm、0.1〜40μm、0.1〜20μm、0.1〜10μm、0.1〜1μm、0.1〜0.5μm、0.5〜500μm、0.5〜400μm、0.5〜300μm、0.5〜200μm、0.5〜100μm、0.5〜80μm、0.5〜60μm、0.5〜40μm、0.5〜20μm、0.5〜10μm、0.5〜1μm、1〜500μm、1〜400μm、1〜300μm、1〜200μm、1〜100μm、1〜80μm、1〜60μm、1〜40μm、1〜20μm、1〜10μm、10〜500μm、10〜400μm、10〜300μm、10〜200μm、10〜100μm、10〜80μm、10〜60μm、10〜40μm、10〜20μm、20〜500μm、20〜400μm、20〜300μm、20〜200μm、20〜100μm、20〜80μm、20〜60μm、20〜40μm、40〜500μm、40〜400μm、40〜300μm、40〜200μm、40〜100μm、40〜80μm、40〜60μm、60〜500μm、60〜400μm、60〜300μm、60〜200μm、60〜100μm、60〜80μm、80〜500μm、80〜400μm、80〜300μm、80〜200μm、80〜100μm、100〜500μm、100〜400μm、100〜300μm、100〜200μm、200〜500μm、200〜400μm、200〜300μm、300〜500μm、300〜400μm、または400〜500μmである。

0048

ある実施形態において、横方向寸法またはその平均は、0.01〜20μmであり、例えば0.01〜16μm、0.01〜12μm、0.01〜8μm、0.01〜4μm、0.01〜2μm、0.01〜1.6μm、0.01〜1.2μm、0.01〜0.8μm、0.01〜0.4μm、0.01〜0.2μm、0.01〜0.1μm、0.01〜0.05μm、0.05〜20μm、0.05〜16μm、0.05〜12μm、0.05〜8μm、0.05〜4μm、0.05〜2μm、0.05〜1.6μm、0.05〜1.2μm、0.05〜0.8μm、0.05〜0.4μm、0.05〜0.2μm、0.05〜0.1μm、0.1〜20μm、0.1〜16μm、0.1〜12μm、0.1〜8μm、0.1〜4μm、0.1〜2μm、0.1〜1.6μm、0.1〜1.2μm、0.1〜0.8μm、0.1〜0.4μm、0.1〜0.2μm、0.2〜20μm、0.2〜16μm、0.2〜12μm、0.2〜8μm、0.2〜4μm、0.2〜2μm、0.2〜1.6μm、0.2〜1.2μm、0.2〜0.8μm、0.2〜0.4μm、0.4〜20μm、0.4〜16μm、0.4〜12μm、0.4〜8μm、0.4〜4μm、0.4〜2μm、0.4〜1.6μm、0.4〜1.2μm、0.4〜0.8μm、0.8〜20μm、0.8〜16μm、0.8〜12μm、0.8〜8μm、0.8〜4μm、0.8〜2μm、0.8〜1.6μm、0.8〜1.2μm、1.2〜20μm、1.2〜16μm、1.2〜12μm、1.2〜8μm、1.2〜4μm、1.2〜2μm、1.2〜1.6μm、1.6〜20μm、1.6〜16μm、1.6〜12μm、1.6〜8μm、1.6〜4μm、1.6〜2μm、2〜20μm、2〜16μm、2〜12μm、2〜8μm、2〜4μm、4〜20μm、4〜16μm、4〜12μm、または4〜8μmである。

0049

上述した長手方向寸法と横方向寸法とのあらゆる組み合わせ、およびその範囲が、特に、あらゆるアスペクト比およびその範囲において、具体的に企図される。前述のことに鑑みると、本発明で用いるある特定の粒子は、ロッド、ニードル、または繊維である。

0050

したがって、実質的に、例えば本質的に、球状でない粒子について、粒子形に関する本発明の一般性に鑑みると、粒子径に関する言及は、同等の球径に関する言及である。これらの実施形態において、粒子は、用いた粒子サイズ測定技術において該直径を有する同物質の組成物の球体と同じ大きさの示度となる大きさ寸法で定められた形状を有する。ある実施形態において、用いる大きさ寸法は、体積または表面積であり、好ましくは体積である。

0051

平均径、または同等の球径は、抵抗パルスコールター法沈降分離重力または遠心分離)、光学イメージング(SEM静止画像解析、動画像解析など)、レーザー回折、または光散乱などの簡便な手段で評価してもよいが、本発明の目的では、波長可変抵抗パルスセンシングの形態でコールター法を用いるか、または光学手段を用いて粒子サイズを決定するものとする。

0052

ESMは、鳥類の卵、例えば、野鶏(猟鳥(キジ目)および水鳥カモ目))および家禽、特に、ニワトリ、アヒルガチョウシチメンチョウホロホロチョウダチョウハトキジウズラライチョウ、またはカモメの卵の卵白と卵殻との間に見出される、繊維状の二重層である。ガルス・ガルス・ドメスティクス(Gallus gallus domesticus)、すなわち飼い鶏の卵が特に好ましい。二重層のうちのどちらか一層、またはその両方が、本発明に基づいて用いられてもよい。

0053

本発明で用いる粒子は、本質的に、このような膜の微粉化形態からなる。「本質的に〜からなる」とは、粒子が、少なくとも80%w/wの微粉化ESMを含有することを意味し、例えば少なくとも85%w/w、少なくとも90%w/w、少なくとも91%w/w、少なくとも92%w/w、少なくとも93%w/w、少なくとも94%w/w、少なくとも95%w/w、少なくとも96%w/w、少なくとも97%w/w、少なくとも98%w/w、少なくとも99%w/w、少なくとも99.5%w/w、または少なくとも99.9%w/wの微粉化ESMを含有することを意味する。ある実施形態において、粒子は、微粉化ESMからなる。これらの実施形態において、水分、すなわち水は、w/wの計算結果には含まれず、すなわち、水ではない成分に基づいて計算が行われる。しかしながら、粒子は、さらに、幾分かの水分を含有していても良く、例えば、粒子の全質量の20%、15%、10%、5%、または1%までが水分子であってもよい。微粉化ESMの個々の粒子は、例えば上述した形状などの、どのような形状であってもよい。微粉化ESMの形状は、本発明で用いる粒子の形状と同じであってもよいし、異なっていてもよい。複数の微粉化ESM粒子が存在する場合、その形状は、本質的に同じであってもよいし(すなわち、本発明で用いる粒子における微粉化ESMの形状は、本質的に同質であってもよい)、異なっていてもよい(異質であってもよい)。ある実施形態において、本発明で用いる粒子における微粉化ESM粒子は、繊維、ロッド、またはニードルである。

0054

本発明で用いる粒子は、上記の定義で許容される程度に、本明細書で開示される賦形剤またはさらなる治療薬などの非ESM物質をさらに含有していてもよい。粒子は、好ましくは、本質的に、卵白、卵黄、および/または卵殻(炭酸カルシウム)などの他の(非ESMである)卵成分(これは、ESMに対して「不純」物質と見なしてよい)を含まない。「本質的に含まない」とは、粒子が、5%w/w以下の非ESM卵成分を含有する、例えば4%w/w以下、3%w/w以下、2%w/w以下、1%w/w以下、0.5%w/w以下、0.1%w/w以下、0.05%w/w以下、または0.01%w/w以下の非ESM卵成分を含有することを意味する。

0055

ある実施形態において、粒子のESM成分は、単一の微粉化ESMの粒子であり、特に微粉化ESMの繊維、ロッド、またはニードルである。
例えば繊維、ロッド、ニードルなどのアスペクト比が高い微粉化ESMからなる、上述の大きさの粒子(本明細書において、区別なく、大きさに応じて、マイクロ繊維マイクロロッドおよびマイクロニードル、あるいはナノ繊維ナノロッド、およびナノニードルと呼んでもよい)は、少なくとも本明細書に記載の薬物治療に関しては、ESMの他の形態(国際公開公報第2004/080428号の形態など)よりも、ある特定の物理優位性を有すると考えられる。特に、このような配合により、創傷治癒および組織工学用被覆材/足場に関して、表面積、代謝回転速度湿潤性水分保持適用性、および、特にMMP阻害のレベルが理想的なものとなると考えられる。

0056

ある実施形態において、本発明で用いる粒子は、実質的に、例えば本質的に球状ではなく、すなわち、上記のアスペクト比が1.5未満、例えば1.4未満、1.3未満、1.2未満、または1.1未満の粒子ではない。他の実施形態において、本発明で用いる粒子は、球体ではなく、すなわち、上記のアスペクト比が1の粒子ではない。

0057

さらなる態様において、本質的に微粉化卵殻膜(ESM)からなる粒子であって、該粒子は、平均粒子径が100μm未満である、粒子、が提供される。
本発明で用いる粒子のESMは、簡便な手段によって、他の卵成分から分離されてもよい。ESMが分離されてもよい卵は、有精卵であってもよいし、無精卵であってもよい。卵は、無処置のもの、すなわち孵化前のものであってもよいし、空のもの、すなわち孵化後または卵の内容物(卵白および卵黄)抽出後の残部であってもよい。適した手段は、例えば、その内容が参照により本明細書に援用される国際公開公報第2004/080428号および米国特許第8580315号に記載のものである。ESMは、好ましくは、その内容が参照により本明細書に援用される国際公開公報第2015/058790号(PCT/EP2013/072049)に開示されている商業用卵処理施設生産ライン中で卵殻膜を採取する方法によって調製される。国際公開公報第2015/058790号は、割卵ユニットにおいて生じ、卵殻部分および膜部分を含む卵殻残部を処理する方法であって、卵殻残部(例えば、粒子サイズが約0.5〜約40mmで、湿量基準の水分含量が約3〜約40%である)を、割卵ユニットから、温度が約85℃未満(好ましくは約60℃未満)で速度が約60m/sを越える(好ましくは約70〜約340m/s)処理ガスで駆動するサイクロンへ供給することを含む、方法、を提供する。サイクロン内では、卵殻残部を処理する渦によって、粒子サイズが減少し、膜部が卵殻部からはがされて、卵殻部が膜部から分離される。サイクロンの上部排出口からは、主に、処理ガス、水蒸気、および水滴の混合物が放出され、サイクロンの底部排出口からは、主に、分離された卵殻部および膜部の混合物が放出される。次いで、放出された混合物は、選別デバイスにおいて、卵殻部部分と膜部部分とに分離される。結果として得られるESMは、本明細書に記載されているように、好ましくはステップを挟まずに、ESM粒子へとさらに処理されてもよい。

0058

ある実施形態において、ESMを調製する方法は、全体の処理ガス供給速度に対する卵殻残部供給速度を、例えば間隔が約0.5〜約20秒、好ましくは約1〜約5秒に調製することで、卵殻残部をサイクロンに供給してから混合物が放出されるまでの時間を制御するさらなるステップを含む。ある実施形態において、本方法は、卵殻残部をサイクロンに供給する前に、遠心分離するステップをさらに含む。ある実施形態において、供給ステップは連続的である。他の実施形態において、選別ステップは、圧搾空気によって膜部部分を選別スクリーンから取り外し、選別デバイスから排出することを含んでいる。本方法は、膜部分を乾燥する最終ステップを含んでいてもよい。

0059

大きさが約1〜約10mm2の範囲内にあるフレーク状のESM材料は、再編または処理を行って、無処置のESMと同じ特性を有するシートにすることはできない。しかしながら、本発明は、このような材料を、創傷表面提示し、創傷治癒を促進する方法を提供する。

0060

ある実施形態において、本発明で用いる粒子のESM(または少なくともそのタンパク質成分)は、実質的に、殻−膜分離プロセスで得られるものである。換言すると、本発明で用いる粒子のESMは、相当する鳥類源由来の天然ESMと比較すると、実質的に化学変性されていない。

0061

より具体的には、本発明で用いる粒子のESMは、相当する鳥類源由来の天然ESMと比較すると、化学的には、実質的に未分解、未消化(例えば、化学的に、または酵素学的に)、および/または未変性である。「実質的に未分解」とは、相当する鳥類源由来の天然ESMと比較すると、ESM成分のうち20%未満、例えば15%未満、10%未満、5%未満、または1%未満が分解の兆候を示すことを意味する。未消化および未変性については、それに応じて解釈されるべきである。ESMの分解/消化/変性の程度は、ESMの相対的溶解度および/またはESM中のコラーゲン繊維の相対的な大きさまたは構造を測定することで評価することができる。これは、免疫組織化学法/免疫細胞化学法、および/または生体分子(タンパク質など)染色などの常用の技術によって実現されてもよい。

0062

特に、本発明で用いる粒子のESMは、加水分解反応またはジスルフィド結合還元反応、例えば化学的または酵素学的な反応、特にアルカリ加水分解反応にさらされていない。換言すると、本発明で用いる粒子のESMは、実質的に加水分解されておらず、これは、相当する鳥類源由来の天然ESMと比較すると、ESM成分のうち20%未満、例えば15%未満、10%未満、5%未満、または1%未満が加水分解の兆候を示すことを意味する。ESMの加水分解の程度は、ESMの相対的溶解度、および/またはコラーゲン繊維の相対的な大きさ、および/またはESM中のコラーゲンの架橋の程度を測定することで評価することができる。これは、免疫組織化学法/免疫細胞化学法、および/またはタンパク質染色などの常用の技術によって実現されてもよい。

0063

他の実施形態において、本発明で用いる粒子のESMは、実質的に、例えば本質的に、pH6.8〜7.2などの中性pHにおいて、水に不溶である。本発明の目的では、不溶性物質は、1gの溶質を溶解するのに、10Lを越える溶媒を必要とする。

0064

本発明で用いる粒子のESMは、ボールミル粉砕ビーズミル粉砕ジェットミル粉砕ボルテックスミル粉砕などの、簡便な粒子サイズ低減技術手段、微粉化技術手段、研磨技術手段、粉末化技術手段、または粉砕技術手段によって微粉化され、次いでい分けおよびスクリーニングなどのサイズ選別を行ってもよい。選択された粒子サイズ低減法は、乾燥状態で行われても、液状媒体を用いて行われてもよい。凍結粉砕が用いられてもよい。ある実施形態における粒子サイズ低減プロセス、およびある実施形態における先行するESM調製プロセスは、必要な大きさのESM繊維(すなわち、マイクロ繊維およびナノ繊維)が生成されるという点に基づいて、選択される。とりわけ、回転刃混合機で乾燥ESMを粉末化することが、この点で有効であることが示されている(図5)。

0065

さらなる態様において、本発明は、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子を調製する方法であって、該方法は、例えば本明細書に記載されているESMを提供することと、ESMを微粉化プロセスおよび粒子サイズ選別プロセスに供することと、を含む方法、を提供する。ESMは、好ましくは、非ESM卵成分を本質的に含まない状態で提供される。非ESM卵成分を本質的に含まないESMを提供することは、より好ましくは、例えば国際公開公報第2015/058790号(PCT/EP2013/072049)および上記記載の通り、非ESM卵成分からESMを分離することと、約0.1%塩酸または酢酸水溶液などの弱酸溶液(この語は、弱酸性溶液を含む)でそのようにして得られたESMを洗浄し、これによってESM中の残存炭酸カルシウムを除去することと、を含む。他の実施形態において、微粉化ESMは、上記弱酸溶液で洗浄される。この弱酸による洗浄、特に約0.1%塩酸溶液での処理によって、ESMが脱塩されてESM中の無機塩の量が最小化されるだけでなく、微生物(本明細書に記載のものなど)、プリオン、およびウイルスなどの感染源が除去され、かつ/または不活性化される。

0066

図5に示すように、この方法で調整されたESMの微粉化によって、長さ10〜100μm、厚さ1〜5μmのESM繊維(すなわち、マイクロ繊維およびナノ繊維)を作成する。

0067

本発明で用いる微粉化ESM含有粒子の追加的な成分を、微粉化プロセスの前に含有させてもよいし、当該プロセス中に含有させてもよいし、当該プロセス後に含有させてもよい。本方法によって得られた、または得ることができる微粉化ESM含有粒子は、本発明のさらなる態様である。

0068

本発明で用いる粒子は、典型的には、複数の当該粒子の一部として提供され、複数の粒子の粒子径の最頻値は、100μm未満であり、例えば95μm未満、90μm未満、85μm未満、80μm未満、75μm未満、70μm未満、65μm未満、60μm未満、55μm未満、50μm未満、45μm未満、40μm未満、35μm未満、30μm未満、25μm未満、20μm未満、15μm未満、10μm未満、5μm未満、または1μm未満であり、例えば900nm未満、850nm未満、800nm未満、750nm未満、700nm未満、650nm未満、600nm未満、550nm未満、500nm未満、450nm未満、400nm未満、350nm未満、300nm未満、250nm未満、200nm未満、150nm未満、100nm未満、50nm未満、10nm未満、5nm未満、または1nm未満である。

0069

ある実施形態において、複数の粒子の粒子径の最頻値は、また、1nm以上であり、例えば5nm以上、10nm以上、50nm以上、100nm以上、150nm以上、200nm以上、250nm以上、300nm以上、350nm以上、400nm以上、450nm以上、500nm以上、550nm以上、600nm以上、650nm以上、700nm以上、750nm以上、800nm以上、850nm以上、900nm以上、または950nm以上であり、あるいは1μm以上であり、例えば5μm以上、10μm以上、15μm以上、20μm以上、25μm以上、30μm以上、35μm以上、40μm以上、45μm以上、50μm以上、55μm以上、60μm以上、65μm以上、70μm以上、75μm以上、80μm以上、85μm以上、90μm以上、または95μm以上である。これらの値の組み合わせに由来するあらゆる範囲の端点が、具体的に企図される。

0070

ある実施形態において、複数の粒子中の粒子数の25%未満、例えば20%未満、15%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満、0.5%、または0.1%未満の粒子の平均粒子径は、100μm以上である。

0071

ある実施形態において、分散度が低い複数の粒子を提供することが、有利であってもよい。このことから、選択された平均粒子径(上記の通り)についての粒子の変動係数CV)は、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満、さらに好ましくは2%未満である。CVは、以下の通り、百分率で決定される。
CV=100×標準偏差/平均

0072

ここで、平均は、平均粒子径であり、標準偏差は粒子径の標準偏差である。CVは、好ましくは、主最頻値に基づいて、すなわち、検出された粒子サイズ分布に、単峰性分布曲線を当てはめることによって、計算される。したがって、サイズの最頻値より大きい、またはそれよりも小さい粒子の一部は、例えば全粒子数(すなわち、検出可能な粒子)の約90%に基づいてもよい計算では、考慮に入れなくてもよい。このようにCVを決定することは、コールターLS130粒子サイズ分析器上で実行可能である。

0073

他の実施形態において、複数の粒子は、本質的に単分散である。

0074

一方、他のある実施形態において、広範囲の粒子サイズ、または複数のより狭い粒子サイズ範囲が選択されて、本明細書に記載されている種々の生理学的効果の1つ以上が実現されてもよい。理論に拘束されることを望むものではないが、本発明で用いるESM粒子の平均粒子径がサイズ範囲上端であると、足場形成効果をより大きくすることで創傷細胞の移動が容易になり得、本発明で用いるESM粒子の平均粒子径がサイズ範囲の下端であると、MMPおよび炎症に対する阻害効果がより大きくなり得る。本発明で用いるESM粒子の生理学的効果を調整するために、異なるサイズ範囲を選択することが有利であってもよい。

0075

さらなる実施形態において、用いられるESMの粒子は、上述よりも大きくてもよく、例えば、粒子の平均粒子径が、500μmまで、例えば450μmまで、400μmまで、300μmまで、350μmまで、200μmまで、150μmまで、または125μmまでであってもよく、これらのいずれかの値と先に挙げた値との組み合わせに由来するあらゆる範囲の端点が、具体的に企図される。ESM粒子の物理的特徴およびその生成についての先の議論は、適宜変更を加えて、本発明のこの部分に適用される。

0076

上述した通り、創傷は、上皮性関門欠け、微生物の付着およびコロニー形成のための基質および表面として有用であることから、感染、特に慢性感染にとって理想的な環境である。問題としては、創傷の感染によって、創傷および創傷の周囲組織において炎症およびネクローシスが増加するため、治癒が遅れることがよくあり、そのため、創傷が、確立された(慢性の)感染をより起こしやすくなる。治癒しようとしている創傷の多くで感染が起こっているので、創傷における感染(いわゆる創傷の生物負荷)に対処し得る創傷治癒の治療は、特に有利であろう。

0077

ある実施形態において、治癒を促進するために、本明細書に記載のESM粒子を用いて創傷を治療することは、創傷に存在する微生物の生存能力および/または成長を阻害し、それによって、創傷に存在する微生物感染を抑制してもよい。したがって、本発明は、創傷に存在する微生物の生存能力および/または成長を阻害しもする、あるいは創傷における微生物感染を抑制しもする、創傷治癒を促進する方法であって、本明細書に記載のESM粒子のうちの1つ以上が、微生物の生存能力および/または成長を阻害する、あるいは微生物感染を抑制する十分量で該創傷に適用される、方法、を包含するものと見なすことができる。

0078

本明細書における「微生物」なる語は、あらゆる細胞性微生物、すなわち、顕微鏡的である、つまり小さすぎて裸眼では見ることができない、あらゆる細胞性生物を含む。特に、本明細書におけるこの語は、典型的に微生物であると考えられる生物、特に、細菌、真菌古細菌藻類、および原生生物を含む。微生物は、原核生物であってもよいし、真核生物であってもよく、微生物のどの、属、または種に属していてもよい。微生物は、好気性であってもよいし、嫌気性であってもよい。微生物は、病原性であってもよいし、非病原性であってもよく、または、腐敗性微生物であってもよいし、指標性微生物であってもよい。微生物は、薬剤(すなわち、抗生物質または抗真菌剤などの抗菌剤耐性であってもよいし、多剤耐性であってもよい。特に好ましい実施形態において、微生物は、創傷にコロニーを形成し、創傷治癒を遅らせることができる。

0079

細菌または真菌は、微生物の好ましい分類を代表しているので、本発明で用いるESM粒子は、好ましくは、抗菌活性または抗真菌活性(例えば、殺菌性があるか、または静菌性である、あるいは殺真菌性があるか、または静真菌性である)を有するものと考えてもよい。

0080

細菌は、好ましくは、以下の属から選択される:アクロモバクター属(Achromobacter)、アシネトバクター属(Acinetobacter)、アクチノバシルス属(Actinobacillus)、アエロモナス属Aeromonas)、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)、アルカリゲネス属(Alcaligenes)、アルテロモナス属(Alteromonas)、バクテロイデス属(Bacteroides)、バルトネラ属(Bartonella)、ボレリア属(Borrelia)、ボルデテラ属(Bordetella)、ブルセラ属(Brucella)、バークホルデリア属(Burkholderia)、カンピロバクター属(Campylobacter)、カルジオバクテリウム属(Cardiobacterium)、クラミジア属(Chlamydia)、クラミドフィラ属(Chlamydophila)、クロモバクテリウム属(Chromobacterium)、カイセオバクテリウム(Chyseobacterium)、クリセオモナス属(Chryseomonas)、シトロバクター属Citrobacter)、クロストリジウム属(Clostridium)、コマモナス属(Comamonas)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、コキエラ属(Coxiella)、クリプトバクテリウム属(Cryptobacterium)、エドワードシエラ属(Edwardsiella)、エイケネラ属(Eikenella)、エンテロバクター属(Enterobacter)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、エルニア属(Erwinia)、キンゲラ属(Kingella)、クレブシエラ属(Klebsiella)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、レジオネラ属(Legionella)、レプトスピラ属(Leptospira)、レプトトリキア属(Leptotrichia)、ロイコノストック属(Leuconostoc)、リステリア属(Listeria)、リストネラ属(Listonella)、モビルカス属(Mobiluncus)、モラクセラ属(Moraxella)、モルガネラ属(Morganella)、マイコバクテリウム属(Mycobacterium)、マイコプラズマ属(Mycoplasma)、ナイセリア属(Neisseria)、ノカルジア属(Nocardia)、ノカルジオプシス属(Nocardiopsis)、パントエア属(Pantoea)、パラクラミジア属(Parachlamydia)、パスツレラ属(Pasteurella)、ペプトコッカス属(Peptococcus)、ペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)、プレボテラ属(Prevotella)、プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium)、プロテウス属(Proteus)、プロビデンシア属(Providencia)、シュードモナス属(Pseudomonas)、ラルストニア属(Ralstonia)、リケッチア属(Rickettsia)、サルモネラ属(Salmonella)、シェウェネラ属(Shewenella)、シゲラ属(Shigella)、スフィンゴバクテリウム属(Sphingobacterium)、スフィンゴモナス属(Sphingomonas)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ステノトロホモナス属(Stenotrophomonas)、ストレプトバチルス属(Streptobacillus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、ストレプトミセス属(Streptomyces)、トレネム属(Treponem)、およびエルシニア属(Yersinia)。

0081

したがって、細菌は、グラム陽性細菌であってもよいし、グラム陰性細菌であってもよいし、実際はグラム陽性グラム陰性かが不確かな細菌であってもよい。グラム陰性細菌が重要である。グラム陰性細菌の中で、腸内細菌科およびグラム陰性非発酵細菌が、特に重要である。

0082

腸内細菌科としては、アリシェワネラ属(Alishewanella)、アルテロコッカス属(Alterococcus)、アクアモナス属(Aquamonas)、アラコラ属(Aranicola)、アゾチビルガ属(Azotivirga)、ブレネリア属(Brenneria)、ブドビシア属(Budvicia)、ブチオーキセラ属(Buttiauxella)、セデセア属(Cedecea)、シトロバクター属(Citrobacter)、クロノバクター属(Cronobacter)、ディケヤ属(Dickeya)、エドワードシエラ属(Edwardsiella)、エンテロバクター属(Enterobacter)、エルビニア属(Erwinia)、エシェリヒア属(Escherichia)、エウィンゲラ属(Ewingella)、グリモンテラ属(Grimontella)、ハフニア属(Hafnia)、クレブシエラ属(Klebsiella)、クルイベラ属(Kluyvera)、レクレルシア属(Leclercia)、レミノレラ属(Leminorella)、モエレレラ属(Moellerella)、モルガネラ属(Morganella)、オブスムバクテリウム属(Obesumbacterium)、パントエア属(Pantoea)、ペクトバクテリウム属(Pectobacterium)、フロモバクター属(Phlomobacter)、フォトラブダス属(Photorhabdus)、プレシオモナス属(Plesiomonas)、プラジア属(Pragia)、プロテウス属(Proteus)、プロビデンシア属(Providencia)、ラーネラ属(Rahnella)、ラオウルテラ属(Raoultella)、サルモネラ属(Salmonella)、サムソニア属(Samsonia)、セラチア属(Serratia)、シゲラ属(Shigella)、ソダリス属(Sodalis)、タツメラ属(Tatumella)、トラブルシエラ属(Trabulsiella)、ウィグルウォチア属(Wigglesworthia)、キセノラブダス属(Xenorhabdus)、エルシニア属(Yersinia)、ヨケネラ属(Yokenella)などに属する細菌が挙げられるが、これらに限定されない。腸内細菌科の好ましい属はエシェリヒア属(Escherichia)、クレブシエラ属(Klebsiella)、サルモネラ属(Salmonella)、シゲラ属(Shigella)、およびエルシニア属(Yersinia)、ならびにプロビデンシア属(Providencia)である。

0083

発酵グラム陰性細菌としては例えば、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、アシネトバクターバウマニ(Acinetobacter baumannii)、ステノトロフォモナスマルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)、およびバークホルデリア属の一種(Burkholderia spp.)などの、シュードモナス属(Pseudomonas)、アシネトバクター属(Acinetobacter)、ステノトロホモナス属(Stenotrophomonas)、およびバークホルデリア属(Burkholderia)、アクロモバクター属(Achromobacter)、アルガリゲネス属(Algaligenes)、ボルデテラ属(Bordetella)、ブレバンディモナス属(Brevundimonas)、コマモナス属(Comamonas)、エリザスキンギア属(Elizabethkingia (前クリセオバクテリウム属(Chryseobacterium))、メチロバクテリウム属(Methylobacterium)、モラクセラ属(Moraxella)、オクロバクテリウム属(Ochrobactrum)、オリゲラ属(Oligella)、サイクロバクター属(Psychrobacter)、ラルストニア属(Ralstonia)、ロゼオモナス属(Roseomonas)、シェウァネラ属(Shewanella)、スフィンゴバクテリウム属(Sphingobacterium)などに属する細菌が挙げられるが、これらに限定されない。

0084

細菌は、好ましくは、シュードモナス属(Pseudomonas)、アシネトバクター属(Acinetobacter)、バークホルデリア属(Burkholderia)、エシェリヒア属(Escherichia)、クレブシエラ属(Klebsiella)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、プロビデンシア属(Providencia)、モラクサラ属(Moraxalla)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)などの属から選択され、例えば緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、アシネトバクター・バウマニ(Acinetobacter baumannii)、バークホルデリア属の一種(Burkholderia spp.)、大腸菌(E. coli)、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、バークホルデリアセパシア(Burkholderia cepacia)、バークホルデリア・マルチボランス(Burkholderia multivorans)、鼻疽菌(Burkholderia mallei)、類鼻疽菌(Burkholderia pseudomallei)、アシネトバクター・ルオフィイ(Acinetobacter lwoffii)、プロビデンシアスチュアルティイ(Providencia stuartii)、プロビデンシア・レットゲリ(Providencia rettgeri)、プロビデンシア・アルカリファシエンス(Providencia alcalifaciens)、クレブシエラオキシトカ(Klebsiella oxytoca)、シュードモナスアンギリセプチカ(Pseudomonas anguilliseptica)、シュードモナス・オリジハビタンス(Pseudomonas oryzihabitans)、シュードモナス・プレコグロッシシダ(Pseudomonas plecoglossicida)、シュードモナス・ルテオラ(Pseudomonas luteola)、モラクサラ・カタラーリス(Moraxalla catarrhalis)、エンテロコッカスフェシウム(Enterococcus faecium)、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、ストレプトコッカス・オラリス(Streptococcus oralis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(MRSAなど)などである。

0085

したがって、代表例として、微生物は、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、レジオネラ属(Legionella)、マイコバクテリウム属(Mycobacterium)、プロテウス属(Proteus)、クレブシエラ属(Klebsiella)、フゾバクテリウム属(Fusobacterium)、あるいは他の腸内細菌または大腸菌群であってもよい。

0086

微生物は、真菌または真菌由来であってもよく、その例として、原生生物として分類されているかもしれない、または分類されていたかもしれない真菌、例えば、カンジダ属(Candida)、アスペルギルス属(Aspergillus)、ニューシスチス属(Pneumocystis)、ペニシリウム属(Penicillium)、およびフザリウム属(Fusarium)に属する真菌が挙げられる。代表的な真菌の種としては、カンジダアルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・デュブリエンシス(Candida dubliniensis)、クリプトコッカスネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、ヒストプラマ・カプスラツム(Histoplama capsulatum)、アスペルギルスフミガーツス(Aspergillus fumigatus)、コクシジオデス・イミティス(Coccidiodes immitis)、パラコクシジオデス・ブラジリエンシス(Paracoccidiodes brasiliensis)、ブラストミセス・デルミティディス(Blastomyces dermitidis)、ネオモシスチス・カリニ(Pneomocystis carnii)、ペニシリウムマルネッフィ(Penicillium marneffi)、アルテルナリアアルテルナーテ(Alternaria alternate)が挙げられるが、これらに限定されない。

0087

微生物は、例えば、根足虫類胞子虫類繊毛虫類、および鞭毛虫類メンバーなどの原生生物であってもよい。代表的な原生生物としては、トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)などのトキソプラズマ種、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)、四日熱マラリア原虫(Plasmodium malariae)などのマラリア原虫種、ブルートリパノソーマ(Trypanosoma brucei)、クルーズトリパノソーマ(Trypanosoma cruzi)などのトリパノソーマ種、大型リーシュマニア(Leishmania major)などのリーシュマニア種、および赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)などのエントアメーバ種が挙げられる。

0088

微生物は、好ましくは、次の属から選択される:シトロバクター属(Citrobacter)、エンテロバクター属(Enterobacter)、エシェリヒア属(Escherichia)、ハフニア属(Hafnia)、セラチア属(Serratia)、エルシニア属(Yersinia)、ペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)、バクテリオデス属(Bacteriodes)、シュードモナス属(Pseudomonas)、レジオネラ属(Legionella)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、クレブシエラ属(Klebsiella)、カンジダ属(Candida)、プロテウス属(Proteus)、バークホルデリア属(Burkholderia)、フゾバクテリウム属(Fusobacterium)、およびマイコバクテリウム属(Mycobacterium)。これらの例としては、大腸菌(Escherichia coli)、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、レジオネラニューモフィラ(Legionella pneumophila)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、バークホルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)、および化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)などが挙げられる。緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)などのシュードモナス属(Pseudomonas)による感染、およびシュードモナス属(Pseudomonas)の感染が、特に重要である。

0089

微生物は、バイオフィルム中に存在していてもよく、換言すると、微生物は、バイオフィルム形態で成長していてもよい。「バイオフィルム」とは、基層もしくは界面に付着するか、または細胞同士が付着して、細胞外ポリマー(より具体的には、細胞が産生する細胞外ポリマー)のマトリクスに埋まる付着性細胞優勢である(運動性細胞がいくらか存在していてもよい)という特徴がある微生物の群衆であって、このコロニーの微生物は、成長速度および遺伝子の転写に関して、異なる表現型を示す(例えば、「非バイオフィルム」性または浮標性または浮遊性同等物と比較した場合)ことで特徴付けられる微生物の群衆を意味する。「バイオフィルム中」とは、微生物が、(完全に、または部分的に)バイオフィルムのポリマーマトリクス内にあるか、その上にあるか、または結合していることを意味する。見方を変えると、「バイオフィルム中に存在していない」微生物は、遊離している、例えば浮遊しているか、または、複数の微生物の凝集物中に存在している場合は、その凝集物が有機的構造を持たない、かつ/またはバイオフィルムのマトリクス特性を持たないかのいずれかである。それぞれの場合において、個々の微生物は、バイオフィルムに存在する同等物で観察される異なる表現型は示さない。

0090

「微生物の生存能力」なる語は、創傷などの所与の条件下において、微生物が生き延びる能力を意味する。生き延びるとは、生き続けることと同等と見なすことができる。本発明で用いるESM粒子は、殺菌効果によって、微生物の生存能力を低減してもよい。微生物の生存能力は、以下で詳述する微生物の細胞死(および生存能力)を測定する技術を用いて決定することができる。

0091

したがって、微生物の「生存能力を阻害すること」は、微生物の生存能力を低減する効果、または微生物が生き延びにくく、もしくは生存不能にする効果を含み得る。特に、この語は、微生物を殺すこと、または破壊することを包含する。

0092

「微生物を殺す」なる語は、微生物が生きた状態でいることを停止させる、すなわち、死んだ状態にする行為をいう。通常、微生物の成長を援助する培地中に入れた際に、複製および/もしくは成長を誘導することができれば、または少なくとも形態学的変化を呈することができれば、ならびに/あるいは微生物が、栄養素を代謝して、細胞機能を援助するためのエネルギーを放出していれば、微生物は生きていると見なされる。微生物は、典型的には、細胞膜完全性が失われた場合に、死んでいると見なされる。

0093

微生物が生きているか(生存可能である)か死んでいるかを決定するために、多くの常用のアッセイを利用することができる。選択肢の1つは、通常、微生物の成長を援助する条件下に微生物をおき、例えば、微生物の大きさ、微生物の形態、コロニー中の微生物の経時的な数、培地中の栄養素の消費などを測定することなどの、適切な標準的手段によって、微生物の成長を測定することである。別の選択肢は、ネクローシスまたはアポトーシス小体、膜泡状突起核凝縮および一定の大きさの断片へのDNAの切断、破壊された細胞壁または細胞膜および細胞外環境への細胞内容物漏洩などの、細胞死に特徴的な形態に関して、微生物を評価することである。他の方法は、死んだ微生物における細胞膜の完全性の特徴的な喪失を利用する。膜不透過性染料トリパンブルーおよびヨウ化プロピジウムなど)を慣行的に用いて、膜の完全性を評価する。さらなる選択肢は、微生物の代謝を測定することである。これは、慣行的に、多くの方法で行うことができる。例えば、ATPレベルを測定することができる。

0094

「微生物の成長」とは、微生物の大型化、または微生物成分の量および/もしくは体積(核酸の量、タンパク質の量、核の数、細胞小器官の数または大きさ、細胞質の体積など)の増加と、微生物数の増加、すなわち微生物の複製回数の増加との両方を意味する。

0095

「微生物の成長を阻害すること」とは、微生物の測定可能な成長(複製など)またはその速度を低減することを意味する。微生物の測定可能な成長(複製など)またはその速度は、好ましくは少なくとも50%低減され、より好ましくは少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%低減され、例えば少なくとも95%低減される。測定可能な成長(複製など)は、好ましくは、停止される。微生物の大型化または拡大などの観点から見た成長は、複製とは関係なく阻害されてもよく、逆の場合も同じである。本発明で用いるESM粒子は、静菌効果および/または殺菌効果によって、微生物の生存能力を阻害してもよい。

0096

したがって、本発明は、創傷における微生物感染を抑制するのに用いる、特に創傷における微生物感染を治療するのに用いる本明細書に記載のESM粒子、または、創傷における微生物感染を抑制するのに用いる、特に創傷における微生物感染を治療するのに用いる薬物の製造における、本明細書に記載のESM粒子の使用、を提供するものと見なすこともできる。本態様では、感染は、被験体において、微生物の成長および/または生存能力を阻害することによって抑制されてもよいということがわかるであろう。感染は、バイオフィルム感染であってもよい。

0097

「感染を抑制すること」は、例えば、感染の形成を防止または阻害すること、感染を低減または除去すること、感染を成すコロニー中の微生物数を低減すること、感染および/またはそこにいる微生物の成長速度を低減または停止すること、感染中の微生物数の拡大速度を低減または停止することを含む、感染の治療または防止と見なすことができる。「バイオフィルムを抑制すること」は、防止的手段および保守的手段の両方、または防止的治療および保守的治療の両方を含む。したがって、バイオフィルムを抑制することは、バイオフィルムの形成を防止または阻害すること、バイオフィルムを除去または低減すること、バイオフィルムを小型化すること、バイオフィルムコロニー中の微生物数を低減すること、バイオフィルムの成長速度を低減または停止すること、バイオフィルムコロニー中の微生物数の拡大速度を低減または停止すること、バイオフィルムの物理的な完全性を低減すること、抗菌剤または宿主免疫防御機構に対するバイオフィルムコロニー中の微生物の感受性を増大すること、および抗菌剤または宿主の免疫防御機構に対するバイオフィルムの透過性を増大することを包含する。

0098

これらの実施形態において、本発明で用いるESM粒子を創傷に適用した後、微生物は粒子と接触する。「接触する」なる語は、微生物に粒子を直接適用すること、または創傷に粒子を適用した後で微生物が創傷と接触することを包含する。

0099

微生物は、より具体的には、本発明で用いるESM粒子の有効量と、さらに具体的には、本発明で用いるESM粒子が、微生物の生存能力を直接阻害する(例えば、殺す)か、または微生物の成長を直接阻害する量と、接触する。

0100

「直接」とは、本発明で用いるESM粒子が、生理学的システムまたは生理学的機構(免疫システムなど)をリクルートせずに、その殺菌効果または静菌効果(細胞毒性または細胞分裂抑制性)を付与することを意味する。もっと正確に言えば、本発明で用いるESM粒子は、微生物に直接作用する。

0101

これらの実施形態において、本発明で用いるESM粒子の「十分量(または有効量)」とは、上述した殺菌効果または静菌効果をもたらすか、または感染を効果的に抑制し、これによって創傷の治癒を促進する、ESM粒子の量である。当業者であれば、常用の投与反応プロトコールと、好都合なことには、上述した微生物の死または成長阻害などを評価する常用の技術とに基づいて、ESM粒子の有効量(十分量)がどれだけであるかを容易に決定することができるであろう。本発明で用いるESM粒子の直接的な効果は、殺菌効果または静菌効果の評価を妨げ得る完全な生理学的システムまたは生理学的機構を欠く、当業者であればよく知っている常用のインビトロのシステム(例えば、実施例1で開示するような、簡便な細胞培養システム遊離細胞/ウイルスシステムなど)を用いて、評価することができる。

0102

一実施形態において、本発明の方法は、感染症を発症する恐れもある創傷、または感染症が治療されることで恩恵を受ける創傷を有していると被験体が診断されるステップを含んでいてもよい。

0103

さらなる実施形態において、本発明の方法は、本発明で用いるESM粒子を創傷に適用した後、創傷における微生物の成長および/または生存能力、あるいは感染の程度を測定するステップを含んでいてもよい。これらの測定ステップは、本発明で用いるESM粒子を創傷に適用する直前に、または被験体の治療最初期の別の時点に、同じ測定基準と比較することを含んでいてもよい。

0104

上述した通り、通常の創傷治癒プロセスは、創傷組織細胞が創傷へと移動し、かつ/または増殖して新規組織を形成する増殖期を含むが、治癒プロセスは、先行する段階で停止する場合もある。

0105

したがって、創傷組織細胞の生存能力および/または成長を促進し得る創傷治癒の治療は、特に有利であろう。

0106

よって、ある実施形態において、治癒を促進するために、本明細書に記載のESM粒子を用いて創傷を治療することは、創傷組織細胞の生存能力および/または成長を促進してもよい。したがって、本発明は、創傷組織細胞の生存能力および/または成長も促進する、創傷治癒を促進する方法であって、本明細書に記載のESM粒子が、創傷組織細胞の生存能力および/または成長を促進する十分量で該創傷に適用される、方法、を包含するものと見なすことができる。

0107

「生存能力および/または成長」なる語は、微生物についての上記議論と矛盾がないように解釈されるべきであるが、この場合、成長は、創傷組織細胞の分化を含んでいてもよい。

0108

「創傷組織細胞の成長を促進する」とは、創傷組織細胞の測定可能な成長(複製および/または分化など)またはその速度が増大すること、あるいは少なくとも維持されるかまたはその減少が防止されるということを意味する。創傷組織細胞の測定可能な成長(複製および/または分化など)またはその速度は、好ましくは少なくとも5%増大され、より好ましくは少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、または少なくとも40%増大され、例えば少なくとも50%増大される。

0109

一実施形態において、本発明の方法は、創傷組織細胞の生存能力および/または成長が促進されることでも恩恵を受ける創傷を有すると被験体が診断されるステップを含んでいてもよい。
さらなる実施形態において、本発明の方法は、本発明で用いるESM粒子を創傷に適用した後、創傷組織細胞の生存能力および/または成長、ならびに/あるいは新規組織の形成を測定するステップを含んでいてもよい。これらの測定ステップは、本発明で用いるESM粒子を創傷に適用する直前に、または被験体の治療最初期の別の時点に、同じ測定基準と比較することを含んでいてもよい。

0110

したがって、創傷組織細胞の創傷への移動も促進し得る創傷治癒の治療は、特に有利であろう。

0111

よって、ある実施形態において、治癒を促進するために、本明細書に記載のESM粒子を用いて創傷を治療することは、創傷組織細胞の創傷への移動を促進してもよい。したがって、本発明は、創傷組織細胞の創傷への移動も促進する、創傷治癒を促進する方法であって、本明細書に記載のESM粒子が、創傷組織細胞の創傷への移動を促進する十分量で該創傷に適用される、方法、を包含するものと見なすことができる。

0112

「移動を促進する」とは、創傷組織細胞の創傷への測定可能な移動またはその速度が増大すること、あるいは少なくとも維持されるかまたはその減少が防止されるということを意味する。創傷組織細胞の創傷への測定可能な移動またはその速度は、好ましくは、少なくとも5%増大され、より好ましくは少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、または少なくとも40%増大され、例えば少なくとも50%増大される。

0113

一実施形態において、本発明の方法は、創傷組織細胞の創傷への移動が促進されることでも恩恵を受ける創傷を有すると被験体が診断されるステップを含んでいてもよい。

0114

さらなる実施形態において、本発明の方法は、本発明で用いるESM粒子を創傷に適用した後、創傷組織細胞の創傷への移動、ならびに/あるいは新規組織の形成の程度を測定するステップを含んでいてもよい。これらの測定ステップは、本発明で用いるESM粒子を創傷に適用する直前に、または被験体の治療最初期の別の時点に、同じ測定基準と比較することを含んでいてもよい。

0115

本発明で用いるESM粒子が創傷組織細胞の足場として働くことによって、創傷細胞の移動および/または増殖が促進されてもよい。移動および/または増殖が促進されることで、新規組織の形成が促進されてもよい。創傷組織細胞の創傷への移動、足場の提供におけるESM粒子の役割、および創傷における新規組織の形成は、創傷またはそのサンプルを顕微鏡解析することで、測定および定量化されてもよい。このような解析は、創傷組織細胞上の分子マーカーおよび/または創傷における新規組織上の分子マーカーを検出する化学染色および/または免疫化学染色を含んでいてもよい。

0116

これらの実施形態において、本発明に記載のESM粒子の「十分量(または有効量)」とは、上述した増殖推進効果または移動推進効果をもたらすか、または新規組織の形成を促進し、これによって創傷の治癒を促進する、ESM粒子の量である。当業者であれば、常用の投与反応プロトコールと、好都合なことには、上述した創傷細胞の生存能力、成長、および移動を評価する常用の技術とに基づいて、ESM粒子の有効量(十分量)がどれだけであるかを容易に決定することができるであろう。

0117

これらの実施形態において、本発明で用いるESM粒子を創傷に適用した後、創傷細胞は粒子と接触する。創傷細胞は、より具体的には、創傷組織細胞の生存能力および/または成長を促進するか、または創傷組織細胞の創傷への移動を促進するか、または新規組織の形成を促進するのに有効な、本発明で用いるESM粒子の有効量と接触する。

0118

本発明で用いる微粉化ESM含有粒子は、湿潤な治癒環境の維持を妨げない製剤への配合に適しているという利点をさらに有する。したがって、本明細書で開示される本発明の方法では、本発明で用いるESM粒子が、例えば、湿潤な治癒環境の維持を妨げないように適合させた、本明細書に記載されているような製剤または被覆材中で、湿潤な治癒環境の維持を妨げないように創傷に適用される。

0119

ある実施形態において、本発明の方法は、上述した追加的な創傷効果、すなわち、(i)ECMおよび/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子の分解阻害(特に、ECMおよび/またはペプチド成長因子もしくはペプチド分化因子に対するMMP活性の阻害)、ならびに上述した追加的な創傷効果のうちの1つ以上またはすべて、特に抗菌効果および/または抗炎症効果;および/または、(ii)創傷における炎症の低減、ならびに上述した追加的な創傷効果のうちの1つ以上またはすべて、特に抗菌効果および/またはMMP阻害効果、のうちの1つ以上またはそのすべてによって、創傷治癒を促進する。

0120

創傷は、被験体内に見出されてもよいし、被験体上に見出されてもよい。「被験体内」なる語は、本明細書において、被験体の体内にある場所または位置、あるいは被験体上、例えば外部体表面などの場所または位置を含んで広く用いられ、また、特に、埋め込み型医療用デバイスを含有する創傷を含んでいてもよい。

0121

したがって、創傷は、皮膚の中または上、あるいは口腔歯肉歯肉溝歯周ポケットなど)、生殖管子宮頸管子宮卵管など)、腹膜消化管、目、前立腺尿路脈管系気道心臓腎臓肝臓膵臓、神経系、もしくは脳の感染しやすい表面の中または上に見出されてもよい。「創傷組織細胞」は、これに応じて解釈されるべきである。創傷は、好ましくは、皮膚(真皮)の創傷であり、換言すると、真皮創傷または皮膚科学的創傷であって、これは、表皮および/または真皮、ならびにその下にある組織の、あらゆる深さにある創傷を含む。

0122

埋め込み型医療用デバイスとしては、創傷をもたらす経皮デバイスおよび/または経皮管路中心静脈カテーテル、特に、ダクロン(Dacron)またはコラーゲンカフなどのカフ付きカテーテルなど)や、心臓弁人工関節歯科インプラントおよび軟組織インプラント胸部インプラント臀部インプラント口唇インプラントなど)などの補綴具ステントペースメーカー気管切開チューブなどのあらゆる種類のデバイスが挙げられるが、これらに限定されない。「埋め込み型」医療用デバイスは、その一部分が体内に入っているデバイスを含んでいてもよく、すなわち、デバイスは、全体が埋め込まれていてもよいし、部分的に埋め込まれていてもよい。

0123

創傷は、物理的障害(機械的損傷;過度の加熱または冷却などの結果生じる熱損傷;電位源との接触などによる電気的損傷;および赤外線、紫外線、または電離放射線に長期にわたり過度に曝露されることなどによる放射線損傷など)により、または皮膚潰瘍(静脈性潰瘍、糖尿病性潰瘍、または褥瘡など)、肛門裂傷、口腔内潰瘍、および尋常性座瘡などの自然発生的な損傷により、外科的に生じ得る。外科的に移植された組織は、創傷と見なされる。

0124

医療分野において、創傷は、典型的には急性創傷または慢性創傷のいずれかとして定義される。急性創傷とは、止血後、長引くことなく、その治癒プロセスにおいて広く認められている3つの段階(すなわち、炎症期、増殖期、および再構築期)が順に進行する創傷である。慢性創傷とは、治癒することがない創傷、または火傷などによって過度に皮膚が欠損している創傷と定義される。このような創傷は、治癒段階のうちの1つにおいて停止してしまうため、治癒プロセスにおいて生化学的事象を順に完遂することはない。慢性創傷は、一般的に、炎症期で停止する。慢性創傷は、患者の死亡の主要な原因である。

0125

本発明の特定の態様にしたがって、慢性創傷は、期待された日数で治癒しなかった、例えば治癒するのに期待したよりも少なくとも5日、少なくとも10日、少なくとも15日、少なくとも20日、または少なくとも30日長くかかった、創傷であると見なし得る。慢性創傷は、形成されてから、少なくとも30日後、少なくとも40日後、具体的には少なくとも50日後、より具体的には少なくとも60日後、更に具体的には少なくとも70日後に治癒しなかった創傷としてもよい。

0126

慢性創傷となった火傷による創傷も、特に重要である。あらゆる火傷、特に、重篤な火傷は、被験体の上皮性関門および/または内皮性関門の完全性に著しい衝撃を与え、このような外傷の治療は、非常に時間のかかるプロセスとなることが多い。したがって、本発明の方法は、火傷が原因の慢性創傷の治癒を促進する方法と見なし得る。

0127

火傷を起こす典型的な原因は、極端な温度(過度な温度の火、液体気体など)、電気、腐食性薬品摩擦、および放射である。この原因の強度/強さとともに、曝露の程度および期間によって、火傷のひどさが変化する。熱湯熱傷(すなわち、高温の液体および/または気体に関連した外傷)は火傷と見なされる。

0128

ある実施形態において、対象の創傷は、例えば本明細書に開示されているような、微生物感染の恐れがあるか、現に感染している、創傷である。感染は、急性でも、あるいは慢性でもよく、例えば、少なくとも5日間、または少なくとも10日間、具体的には少なくとも20日間、より具体的には少なくとも30日間、さらに具体的には少なくとも40日間、持続する感染である。

0129

ある実施形態において、対象の創傷は、創傷組織細胞の創傷への移動レベル、および/または創傷組織細胞の増殖もしくは分化レベル、および/または新規組織の形成レベルが適切でない、すなわち十分でない恐れがあるか、または現にそうである、創傷でもある。

0130

さらなる実施形態において、対象の創傷では、(i)MMPが過活性化(特に、ECMおよび成長因子に対して)しているか、またはECMおよび成長因子が過剰に分解されており、上述した創傷の特徴のうちの1つ以上、特に微生物感染および炎症が起こっている;ならびに/あるいは(ii)炎症が過剰に起こっており、上述した創傷の特徴のうちの1つ以上、特に微生物感染およびMMP過活性化(特に、ECMおよび成長因子に対して)またはECMおよび成長因子の過剰な分解が起こっている。

0131

本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子の慢性創傷治癒効果に加えて、新生物を外科的に除去した箇所が、本明細書に記載のESM粒子を用いて治療を行うことでも恩恵を受けることが期待される。何故なら、このような治療は、(i)外科的な除去手順を行った後に残っている新生物の残部における血管形成を阻害することで、新生物を抑制することができ、また、(ii)新生物の外科的な除去またはアブレーションを行った箇所におけるMMP活性を阻害することで、外科的な除去手順を行った後に残っている新生物の残部が転移するのを防ぐことができるからである。

0132

したがって、本発明は、新生物またはその一部を外科的に除去した箇所において、新生物を抑制するまたは新生物の転移を防ぐ方法であって、本明細書に記載のESM粒子のうち1つ以上が、残された新生物を抑制するまたは残された新生物の転移を防ぐ十分量で該箇所または該箇所のすぐ近傍に適用される、方法、をさらに提供する。

0133

これらの実施形態において、外科的に除去した箇所またはそのすぐ近傍に本明細書に記載のESM粒子を適用した後、残された新生物の細胞は粒子と接触する。「接触する」なる語は、残された新生物の細胞に粒子を直接適用すること、または外科的に除去した箇所もしくはそのすぐ近傍に粒子を適用した後で、残された新生物が創傷と接触することを包含する。「すぐ近傍」とは、除去された新生物の大きさに対して相対的に解釈されるべきである。いくつかの例では、外科的な除去またはアブレーションを行った箇所のすぐ近傍とは、外科的に除去された箇所の境界から、この箇所で幅が最大である部分の50%以下、例えば40%以下、30%以下、20%以下、10%以下、5%以下、または2%以下の距離だけ延長した範囲である。

0134

「新生物を外科的に除去した箇所において新生物を抑制する」とは、新生物の再生を防止、制限、または阻害するために、外科的に除去した新生物の残部を処理すること、新生物の残部を低減または排除すること、その箇所において残された新生物の細胞数を低減すること、残された新生物および/または新生物中もしくはその箇所にある新生細胞の成長速度を低減または停止すること、残された新生物中もしくはその箇所にある新生細胞数の拡大速度を低減または停止すること、と見なすことができる。

0135

上記の通り、理論に拘束されることを望むものではないが、この抑制効果は、残された新生物における血管形成を防止、阻害、制限、または排除することによって、少なくとも部分的に実現され、これは、ひいては本明細書に記載のECMタンパク質に対するMMP活性を低減または制限することで引き起こされる。このような効果の詳細な議論は、適宜変更を加えて、本発明のこの部分に適用される。他の機構が、ESM粒子それ自体による成長血管の阻害に関わっていてもよい。

0136

「新生物を外科的に除去した箇所において新生物の転移を防ぐ」とは、外科的に除去した新生物の細胞の転移を防止、制限、または阻害するために、このような新生物の残部を処理することと見なすことができる。この処理によって、すべての転移が起こることを防ぎ得るか、あるいは転移が起こることを既存の比率もしくは蓋然性にまで制限し得るか、または転移の比率もしくは蓋然性を下げ得る(阻害し得る)。

0137

上記の通り、理論に拘束されることを望むものではないが、転移に対するこの効果は、本明細書に記載のECMタンパク質に対するMMP活性を低減または制限することで実現される。このような効果の詳細な議論は、適宜変更を加えて、本発明のこの部分に適用される。

0138

したがって、本発明のこの態様は、被験体から外科的に除去された新生物の再成長または再発を防ぐ方法、および/または被験体の癌の再燃または再発を防ぐ方法、および/または被験体から新生物を外科的に除去した後、寛解の可能性を向上させる方法、を包含するものと見なすことができる。

0139

新生物は、本明細書に記載の組織および体の部分などの、被験体の体のどの組織の新生物であってもよい。ある実施形態において、新生物は、悪性新生物であり、特に、転移の可能性または蓋然性が高い新生物である。したがって、新生物は、細胞の堆積(塊)によって特徴付けられる限りにおいて、肉腫癌腫胚細胞腫リンパ腫白血病芽細胞種、乳頭腫、および腺腫であってもよい。このような堆積または塊は、塊がびまん性であり、かつ/または空隙を含んでいたとしても、「固形物」と表現されてもよい。ある実施形態において、腫瘍は、肉腫、癌腫、胚細胞腫、芽細胞種、リンパ腫または白血病などの、悪性腫瘍または前癌性腫瘍である。

0140

より具体的な実施形態において、新生物は、結腸直腸腫瘍結腸腫瘍直腸腫瘍、または大腸腫瘍としても知られる)、前立腺腫瘍精巣腫瘍皮膚腫瘍黒色腫および非黒色腫など(例えば、基底細胞腫瘍、扁平細胞腫瘍))、乳房腫瘍、腎臓()腫瘍(ウィルムス腫瘍など)、卵巣腫瘍腫瘍、腸腫瘍(十二指腸腫瘍、回腸腫瘍、空腸腫瘍、小腸腫瘍など)、肝臓(肝)腫瘍、膵臓腫瘍肺腫瘍食道腫瘍、口腔腫瘍、咽喉腫瘍、脳腫瘍膠芽腫、随芽腫など)、副腎腫瘍(副腎皮質腫瘍など)、甲状腺腫瘍未分化甲状腺癌腫など)、子宮腫瘍子宮癌肉腫など)、血液腫瘍血液悪性腫瘍としても知られる)(白血病、リンパ腫、骨髄腫などの造血器悪性腫瘍およびリンパ系悪性腫瘍)であってもよい。

0141

より具体的な実施形態において、腫瘍は、結腸直腸癌結腸癌直腸癌大腸癌としても知られる)、前立腺癌精巣癌、皮膚癌(黒色腫および非黒色腫など(例えば、基底細胞癌、扁平細胞癌))、乳癌、腎臓(腎)癌(ウィルムス腫瘍など)、卵巣癌胃癌、腸癌(十二指腸癌、回腸癌、空腸癌、小腸癌など)、肝臓(肝)癌、膵臓癌肺癌食道癌口腔癌、咽喉癌、脳腫瘍(膠芽腫、随芽腫など)、副腎癌(副腎皮質癌など)、甲状腺癌(未分化甲状腺癌腫など)、子宮癌(子宮癌肉腫など)、血液癌(血液悪性腫瘍としても知られる)(白血病、リンパ腫、骨髄腫などの造血器悪性腫瘍およびリンパ系悪性腫瘍)、またはこれらの解剖学的部位における非悪性腫瘍(結腸直腸ポリープ毛質腫、血管腫骨腫軟骨腫脂肪腫線維腫リンパ管腫平滑筋腫横紋筋種、星細胞腫髄膜腫神経細胞腫、乳頭腫、腺腫など)であってもよい。

0142

外科的な除去方法は限定されず、例えば、機械的手段、熱的手段もしくはレーザー手段、または焼灼などによる摘出またはアブレーションによって行われてもよい。腫瘍アブレーションは、腫瘍またはその一部が、物理的手段によって破壊されるプロセスであり、典型的には、アブレーションステップの結果生じる腫瘍の残部が、インサイチュに残される。したがって、外科的な「除去」は、これに応じて解釈されるべきである。代表的な腫瘍アブレーション法としては、凍結アブレーション水熱アブレーション、電離放射線アブレーション(体外照射療法または小線源照射療法)、電波アブレーション、超音波アブレーション、レーザーアブレーションマイクロ波アブレーション、および電気アブレーションなどが挙げられるが、これらに限定されない。このような方法は、癌療法の分野において、盛んに行われている。

0143

被験体は、ヒト被験体であってもよいし、ヒト以外の動物被験体であってもよいが、より具体的には、ヒトまたはヒト以外の脊椎動物、例えば、哺乳類、鳥類、両生類魚類、および爬虫類から選択されるヒト以外の動物であってもよい。哺乳類の被験体が好ましい。ヒト以外の動物は、実験動物または動物園もしくは動物保護区域の動物を含む、家畜であってもよいし、飼育された動物であってもよいし、商品価値のある動物であってもよい。したがって、代表的なヒト以外の動物としては、イヌネコウサギマウスモルモットハムスターウマ、ブタ、ヒツジヤギ、ウシ、ニワトリ、シチメンチョウ、ホロホロチョウ、アヒル、ガチョウ、オウムセキセイインコ、ハト、サケマスティラピアナマズ、ブリーム、バラマンディ、ハタボラカンパチ、ニベ、ローフー、ハゼタラハドックシーバス、およびコイが挙げられる。よって、本発明の獣医学的な使用が含まれる。被験体は、患者と見なしてもよい。被験体は、好ましくはヒトである。

0144

本発明にしたがって、被験体における医学的状態(創傷など)または感染の治療に関連して用いられる「治療」は、本明細書において、症状に対する、または感染に関連する、あらゆる治療効果、すなわち有利な効果を含んで、広く用いられる。したがって、症状/感染の根絶または排除、あるいはその症状/感染被験体の治療だけでなく、被験体の症状/感染の改善も含まれる。よって、例えば、症状/感染の自覚的兆候または客観的兆候の改善、あるいは症状/感染の臨床的に許容される指標の改善(例えば、創傷のサイズ(深さおよび/または面積)の低減、治癒時間の加速、本明細書に記載の創傷効果のうちの1つ以上、あるいは、創傷もしくは周囲組織全体の不快感または痛みの低減)が含まれる。よって、治療は、例えば、既往のまたは診断された感染/症状の、治癒的療法および緩和療法の両方、すなわち保守的治療を含む。

0145

本明細書で用いられる「防止」とは、予防効果または防止効果のことをいう。したがって、症状(創傷サイズの増大または慢性創傷もしくは治癒が不十分な創傷の進展など)または感染、あるいは症状/感染または1つ以上のそれらの兆候もしくは指標の発症を、予防的治療を行う前の症状/感染または兆候もしくは指標と比べて、相対的に遅延、制限、低減、または防止することを含む。よって、予防は、症状/感染またはそれらの兆候もしくは指標の発生または発症の完全な防止と、症状/感染または兆候もしくは指標の発症または進展の遅延、あるいは症状/感染または兆候もしくは指標の進展または進行の低減または制限との両方を、明確に含む。

0146

具体的には、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子は、例えば、創傷感染を防止するか、またはその恐れを少なくとも最小化する、あるいは創傷サイズの増大または治癒が不十分な創傷もしくは慢性創傷の進展を防止するか、またはその恐れを少なくとも最小化する、予防的治療薬とすることができる。

0147

本発明で用いる微粉化ESM含有粒子の「薬学的に有効」または「生理学的に有効」な量は、対象の創傷の治癒を測定可能に促進する、粒子の量である。より具体的には、これは、上述した様々な生理学的効果を実現するのに十分な(有効な)上述した量であってもよい。

0148

薬学的/生理学的に有効な量を実現し得る本発明で用いる微粉化ESM含有粒子の適当な用量は、被験体によって異なり、医師または獣医師が、被験体の体重、年齢、および性別、症状/感染のひどさ、投与形態、ならびに選択された具体的なESM粒子にしたがって決定することができる。

0149

「創傷に適用する」とは、主として被験体の血液循環またはリンパ循環を介して本発明で用いる微粉化ESM含有粒子を創傷に到達させることを意図して行うESM粒子の全身投与を、被験体に対して行わない、すなわち、被験体の血液循環またはリンパ循環とは異なる点から、本発明で用いる微粉化ESM含有粒子を創傷と接触させることを意味する。これは、局部適用と見なしてもよいし、局所適用と見なしてもよい。本発明で用いる微粉化ESM含有粒子は、典型的には、創傷の表面および/または内部に直接適用される。

0150

本発明で用いる微粉化ESM含有粒子は、簡便な局所様式で創傷に適用(投与)されてもよい。最も簡便なものだと、粒子は、さらなる配合を行っていない乾燥粉末として適用されてもよい。乾燥粉末製剤は、創傷表面を覆うように、例えば0.5mm以下の層となるまで粉末をふりかけることで、創傷表面に適用されてもよい。ESMは、固有水分吸収能を有していないので、ある実施形態においては、例えば以下で論じる種類の追加的な創傷被覆材を、粉末処理した創傷の最上面に配置することが有利であり得る。創傷清拭が必要な乾燥した創傷の場合は、軟ゲル製剤または液体/流体ゲル製剤(ヒドロゲルまたは軟ヒドロコロイドゲルなど)を用いて創傷表面を処理し、次いでESMの乾燥粒子をゲルの最上面に適用することが有利であり得る。

0151

しかしながら、当業者であれば、当該技術分野において公知であり、広く文献に記載されている従来の方法のいずれかにしたがって、局所投与に適用される医薬組成物に、本発明で用いる微粉化ESM含有粒子を配合することもできるであろう。

0152

本発明で用いるESM粒子を、場合によっては他の活性薬剤とともに、従来の担体希釈剤、および/または賦形剤のうちの1つ以上と混合して、粉末、ビーズ小袋、懸濁液、乳濁液溶液エアロゾル固体として、または液体培地中で)、スプレー鼻腔スプレーなど)、軟膏膏薬、クリーム、ペースト、フィルム、ゲル(ヒドロゲルまたはヒドロコロイドゲルなど)、フォームなどの従来の局所用製剤生産する。単なる参照であるが、実施例5では、ヒドロコロイドESM粒子ゲルの生産について説明している。このようなゲルは、適用される創傷を水和し、水による創傷清拭を可能とし、上述したESMの利点をもたらすことが期待される。このような組成物は、ネクローシスを起こしている乾燥した創傷に用いるのに適している。実施例6〜9では、さらに具体的な実施形態が提供される。

0153

したがって、本発明は、例えば、上記の本発明の方法または薬物治療のいずれかに用いる、医薬組成物であって、薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤のうちの少なくとも1つとともに、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子を含む、医薬組成物も提供する。

0154

適切な担体、賦形剤、および希釈剤の例としては、ラクトースデキストローススクロースソルビトールマンニトールデンプンアラビアゴムリン酸カルシウム、不活性アルギン酸塩トラガカントゴムゼラチンペクチン、フィブロネクチン、エラスチン、ケイ酸カルシウム微結晶性セルロースポリビニルピロリドンセルロース酸化再生セルロースメチルセルロースカルボキシメチルセルロースヒドロキシエチルセルロースなど)、水シロップ、水、水/エタノール、水/グリコール、水/ポリエチレン高張食塩水、グリコール、プロピレングリコールヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピルタルクステアリン酸マグネシウムミネラルオイル、または硬質脂肪などの脂肪分、あるいはこれらの適切な混合物などが挙げられる。この組成物は、潤滑剤、湿潤剤乳化剤懸濁剤保存剤などを追加的に含んでいてもよい。アルギン酸一価二価、または三価金属カチオン塩、特にアルギン酸ナトリウムアルギン酸カルシウム、アルギン酸亜鉛、およびアルギン酸銀が重要である。

0155

本発明で用いる微粉化ESM含有粒子を、製織乾燥繊維織物)被覆材および不織乾燥繊維(織物)被覆材、フィルム系被覆材、ゲル系被覆材、またはこれらの種類の被覆材を組み合わせた被覆材などの創傷被覆材に混合させることもできる。創傷への適用前または適用中の被覆材に、本発明で用いる微粉化ESM含有粒子を適用してもよいし、製造中に混合させてもよい。被覆材は、使用中、典型的には、本発明で用いる微粉化ESM含有粒子が創傷または創傷液に曝露されるように、適応させるか、または用いる。

0156

本発明で用いる繊維被覆材は、綿系被覆材、アルギン酸塩系被覆材、セルロース(酸化再生セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなど)系被覆材、繊維コラーゲン系被覆材、およびESM(米国特許第7767297号、参照により本明細書に援用される)系被覆材を含んでもよい。

0157

フィルム系被覆材は、典型的には、水半透過性または水不透過性で柔軟であり、ポリウレタンポリ塩化ビニルなどの適切なプラスチックから形成され得る。

0158

ヒドロゲルおよびヒドロコロイドゲルを含むゲル系被覆材は、アルギン酸塩、セルロース(酸化再生セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなど)、コラーゲン、ペクチン、エラスチン、フィブロネクチンを含むが、これらに限定される過剰の高分子物質から形成され得る。生体高分子ゴム、または樹脂(ゼラチンなど)を含むと、被覆材が確実に創傷表面にゆるく付着するのに役立つことができる。アルギン酸塩を含むと、ゲルマトリクスの可能含水量が増加し得る。創傷治癒用のこのような塩基性アルギン酸塩ゲルは、米国特許第6201164号に記載がある。

0159

ゲル系被覆材は、深い空隙を有する創傷、または健康な皮膚の下を貫通しているかもしれない創傷に適合されていてもよい。後者の種類の創傷では、ゲルをシリンジに詰めた後、空隙に放出されて、創傷表面がすべて確実に覆われるようにしてもよい。使用中、ゲルの配置を維持し、かつ/またはゲルおよび創傷に水分を保持し、かつ/または微生物に対するバリアとして働くために、ゲル系被覆材を、繊維被覆材および/またはフィルム被覆材などの第2の被覆材で覆うことが有利であり得る。本発明のゲル系被覆材は、ゲル要素と一体化するこのような第2の要素を有するように設計されてもよい。

0160

適切であることが予想されるさらなる局所システムは、インサイチュの薬剤送達システムであり、例えば、固体、半固体非結晶、または液晶のゲルマトリクスがインサイチュで形成され、本発明で用いる微粉化ESM含有粒子を含んでいてもよいゲルである。このようなマトリクスは、好都合に、マトリクスからの粒子の放出を制御するように設計することができ、例えば、選択された期間、放出を遅延および/または持続させることができる。このようなシステムは、生体組織または体液と接触した時にのみ、ゲルを形成し得る。ゲルは、典型的には、生体接着性である。プレゲル組成物を維持できるか、または維持できるように適合することができる体内部位への送達を、このような送達技術の目標とすることができる。このようなシステムについては、国際公開公報第2005/023176号に記載がある。

0161

創傷の処置に用いるヒドロコロイドゲルは、軟ゲルまたは流体/液体ゲル、あるいは硬い固体ゲルのいずれかとして供給され得る。硬いヒドロコロイドゲルの例としては、グラニュフレックス(Granuflex)(登録商標)およびデュオダーム(Duoderm)(登録商標)のブランド名で市販されているものが挙げられる。それらは、適度な体液吸収性を有し、創傷床および周囲の皮膚への浸軟を誘導することなく、湿潤な創傷床を維持する。湿潤に応じて、それらは膨潤して粘性を維持し、吸収した体液を保持する。創傷に用いるのに適した軟ゲルまたは流体/液体ヒドロゲルについては、米国特許第5503847号など、当該技術分野において記載がある。

0162

さらに具体的な実施形態において、本発明は、好ましくはヒドロコロイド被覆材またはヒドロゲル被覆材である、創傷被覆材であって、例えば、適切な場合は本発明の方法及び薬物治療に用いる本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子を含む、創傷被覆材、をさらに提供する。

0163

好ましい実施形態において、選択された搬送システムは、ESM成分が寄与するのとは別に、創傷治癒プロセスを増強してもよい。

0164

一実施例において、本発明で用いる微粉化ESM含有粒子を含む機能的ヒドロコロイドゲル創傷被覆材は、ペクチン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびプロピレングリコールから製造することができ、ここで、例えば、ペクチンが0.05重量%および1重量%、CMCが2重量%および4.5重量%、プロピレングリコールが15〜20重量%、ESM粒子が0.5重量%および10重量%で存在し、残部を水として100重量%とする。本実施形態において、この製剤は、さらに、創傷を洗浄および創傷清拭し、適度な量の滲出物を吸収することができる。これらの機能によって、プロテアーゼに結合して、プロテアーゼによる創傷床の破壊を防ぎ、また、創傷床を通じた細胞の付着および移動を可能にする足場として働くと考えられる微粉化ESM含有粒子の活性が増大される。このヒドロコロイド製剤は、深い空隙を有する創傷、または健康な皮膚の下を貫通しているかもしれない創傷に理想的に適している。後者の種類の創傷では、ゲルをシリンジに詰めた後、空隙に放出されて、創傷表面がすべて確実に覆われるようにしてもよい。

0165

さらなる実施形態において、本発明で用いる微粉化ESM含有粒子は、実質的な純水/ヒドロキシエチルセルロースからなるヒドロゲルに配合されてもよい。このような製剤は、振動させながら、または攪拌しながらHECを水に溶解し、ESMをHEC水溶液に分散させることで調製し得る。次いでESM−HECヒドロゲルは、チューブなどの簡便な容器に詰められ、充填された容器を、例えば25kGyガンマ線照射を行うことで滅菌してもよい。

0166

無菌バリアとしてだけでなく、創傷表面の水分管理機能としても働く半透過性の裏地シートを含む、固体ゲルまたは硬ゲルのヒドロコロイドを製造してもよい。このような固体材料は、ポリマー、ゴム、樹脂、またはゼラチンを含んで、被覆材が確実に創傷表面にゆるく付着するようにする。このような製品は、軽度から中程度までの滲出が見られる空隙を有しない創傷の治療に適しているであろう。このような被覆材は、被覆材が動かないようにするための、または抗菌性バリアを提供するための第2の被覆材を必要とはしないであろう。

0167

ヒドロコロイドゲルは、場合によっては、基材マトリクスゲルの可能含水量を増加させるために、アルギン酸塩を含有してもよい。これは、滲出物が中程度の創傷から滲出物が多い創傷にまで、好ましいものである。このような塩基性アルギン酸塩ゲルは、米国特許第6201164号に記載がある。

0168

上記のことから明らかなように、例えば繊維状またはゲル状であり、乾燥しているか実質的に乾燥しているか湿潤である、アルギン酸塩系創傷被覆材は、本発明で用いる微粉化ESM含有粒子のための、注目すべき送達システムである。アルギン酸塩系創傷被覆材は、多くの異なる方法および形態でESM粒子を創傷に送達することを可能にし得る、柔軟で適応可能な技術の代表例である。本発明で用いるESM粒子をアルギン酸塩および創傷被覆材またはその要素と結合させた、ESM−アルギン酸塩複合被覆材が特に重要であり、これは、その複合混合物から製造されるか、またはインサイチュで形成される。このような被覆材は、滲出物が多い創傷の処置に特に有用である。複合被覆材は、ESMが再生組織と接触することを容易にしつつ過剰な滲出物を吸収しながら、創傷床において好都合な水分レベルを維持する。このような被覆材またはそのESM−アルギン酸塩複合物含有要素は、創傷液を吸収することができる乾燥形態、実質的乾燥形態、または湿潤形態で提供されてもよい。

0169

アルギン酸塩は、十分量の二価または三価金属カチオン(Ca2+、Be2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+、Fe2+、Fe3+、Al3+、またはZn2+など)存在下での架橋ゲル形成能を有するので、ESM−アルギン酸塩複合被覆材は可能である。しかしながら、十分量の二価または三価金属カチオンがない場合、または一価の金属カチオン(Na+、Li+、K+、Rb+、またはCs+)存在下では、アルギン酸塩は、保水性が高く、非架橋ゲル形成能を有するが、本質的に水溶液に可溶である。最も簡便なものだと、ESMを流体アルギン酸塩溶液と混合し、その後、続いて、例えば創傷自体において、創傷中のCa2+と接触した際に、架橋または沈殿を開始させてもよい。

0170

二価または三価の金属イオン−アルギン酸塩ゲルは、とりわけ、物質の水分吸収性、これは、ひいては二価または三価の金属イオンの置換の程度によって決定されるのだが、その水分吸収性によって決定される性質が多岐にわたっている。したがって、アルギン酸塩含有混合物における一価の金属イオンに対する二価または三価の金属イオンの比率(Ca2+およびNa+など)を変化させることによって、広範囲の性質を有する様々なゲルを調製することができる。このようなゲルから使用前に水分を除去することで、使用中に顕著な水分吸収性を有する、繊維などの乾燥形態を調製することができる。吸収性アルギン酸塩被覆材は、有利には、アルギン酸の二価または三価の金属イオンの塩およびアルギン酸の一価の金属イオンの塩の混合物に基づいていてもよい。アルギン酸の二価または三価の金属イオンの塩は、被覆材の構造強度に寄与し、アルギン酸の一価の金属イオンの塩は、吸収を促進する。アルギン酸の二価または三価の金属イオンの塩が過剰であると、物質中の二価または三価の金属イオンの濃度に逆らうことができないため、被覆材が、創傷部位に見出される生理溶液による柔軟なゲル形態に戻ることができなくなるので、バランスはとらないといけない。アルギン酸の一価の金属イオンの塩が過剰であると、強度が低下し、取り扱い性が悪くなり、特に繊維の品質が低下する。それでも、Ca2+への曝露がインサイチュで起こり、それによってインサイチュにおいて架橋ゲルを形成する、すなわち、インサイチュにおいて被覆材を形成することができるので、アルギン酸の一価の金属イオンの塩とESM粒子との複合混合物は役に立つ場合がある。

0171

実施例6〜9で述べるように、アルギン酸の一価の金属イオンの塩(アルギン酸ナトリウム)の溶液に、本発明で用いるESM粒子を添加し、次いで、Ca2+溶液(CaCl2)または創傷自体に由来するCa2+を用いて、その混合物をゲル化することで、ESM−アルギン酸塩複合被覆材の基部を、例えば顆粒ゲルパッド、および繊維の形態で、形成することができる。このような形態を乾燥して水分含量を低下させ、それによって、使用中の吸収性および保存性を向上し、また輸送および保存を容易にしてもよい。当業者にとっては、その他多くの構造体が明らかであり、それらの構造体は、過度の負担なく調製し得る。例えば、噴霧乾燥、またはESM粒子とアルギン酸の一価の金属イオンの塩との溶液を、二価または三価の金属イオン溶液噴霧することで、粉末を形成してもよい。アルギン酸塩の繊維の調製について、Qin, Y., 2008, Polymer International, 57:171〜180に概説されており、その内容は参照により本明細書に援用される。したがって、本発明で用いるESM粒子は、例えばQinで説明されているように、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カルシウム−ナトリウム、アルギン酸亜鉛、およびアルギン酸銀、ならびにアルギン酸からなる繊維に含まれていてもよい。

0172

したがって、さらなる具体的な実施形態において、本発明は、創傷被覆材またはその構造要素であって、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子とアルギン酸塩との複合混合物を含む(例えば、複合混合物から形成される)、創傷被覆材またはその構造要素、をさらに提供する。被覆材は、適切な場合は本発明の方法及び薬物治療に用いるために提供されてもよい。

0173

アルギン酸塩に関する言及は、指示がなければ、アルギン酸を含む。被覆材のアルギン酸塩は、アルギン酸であってもよいし、例えば上記引用した塩であり、特にそれぞれアルギン酸Ca2+およびアルギン酸Na+である、アルギン酸の二価の金属イオンの塩、アルギン酸の三価の金属イオンの塩、および/またはアルギン酸の一価の金属イオンの塩であってもよい。本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子と創傷被覆材のアルギン酸塩との複合混合物は、好ましくは架橋ゲルなどのゲルであり、このようなゲルから形成される繊維、パッド、顆粒、および粉末を含む。アルギン酸塩は、典型的には、例えば少なくとも35kDaのポリマー、または大きさの異なる複数のポリマーであるが、そのポリマーの代わりに、またはそのポリマーと組み合わせて、より小さなオリゴマーを用いてもよい。

0174

本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子と創傷被覆材のアルギン酸塩との複合混合物は、乾燥していてもよいし(乾燥減量試験法によって測定された水分が2重量%未満)、実質的に乾燥していてもよいし(水分が5重量%未満)、湿潤であってもよい(水分が5重量%を越える)。

0175

あるいは、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子と創傷被覆材のアルギン酸塩との複合混合物は、粉末、顆粒、大規模固形担体(パッドまたはスポンジなど)または繊維の形態であってもよい。創傷被覆材は、本質的に、粉末、顆粒、大規模固形担体、または繊維のうちの1つ以上からなるものであってもよい。他の実施形態において、創傷被覆材は、例えば、上述したフィルム系被覆材、繊維系被覆材、またはゲル系被覆材におけるフィルム、繊維、およびゲルから形成される構造要素である、第2の構造要素を少なくとも含んでいてもよい。不透過性の裏地が重要である場合がある。

0176

カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、またはペクチンなどの、さらなるゲルレオロジー改質物質を、複合混合物に混合して、例えば、複合物の保水性および/または複合物の機械的性質をさらに改質してもよい。

0177

本発明で用いる微粉化ESM含有粒子を、埋め込み型医療用デバイスの中または上に含ませることもでき、それによって、創傷への適用が、この方法によって実現されてもよい。このような医療用デバイスは、創傷をもたらす経皮デバイスおよび/または経皮管路(中心静脈カテーテル、特に、ダクロン(Dacron)またはコラーゲンカフなどのカフ付きカテーテルなど)や、心臓弁、人工関節、歯科インプラントおよび人工軟組織インプラント(胸部インプラント、臀部インプラント、口唇インプラントなど)などの補綴具、ステント、ペースメーカー、気管切開チューブなどのあらゆる種類のデバイスを含むがこれらに限定されない、本明細書に記載のデバイスであってもよい。

0178

血液透析用カテーテルなどのカテーテルの臨床での有用性は、これらが感染すると、制限される。(Wayneら 2005; J Am Soc Nephrol 16:1453〜1462)。出口部位を抗生物質で処理して、細菌の成長を抑制してもよいが、このような使用は、抗生物質抵抗性の発現につながることが多い。多くの場合、一旦、出口部位が慢性的に感染すると、そのカテーテルは取り外さねばならない。例えば、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子は、出口部位周辺において創傷の修復および組織の成長を促進し、また細菌の成長を阻害することで、カテーテルの、感染が起こらない臨床的有効寿命を引き延ばすであろう。本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子で被覆されたカテーテルの外側で成長中の組織は、出口部位を通る潜在的な感染経路を、効果的に封止するであろう。

0179

したがって、さらなる態様において、本発明は、例えば経皮カフなどの、感染しやすい表面またはその一部が、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子を用いて前処理されている、埋め込み型医療用デバイスを提供する。

0180

「前処理」とは、被験体に埋め込む前に、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子が、創傷治癒または本明細書に記載の創傷効果のいずれかを促進するのに十分な期間、感染しやすい表面に残存する方法で、感染しやすい表面を本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子に、かなりの期間曝露させることを意味する。粒子は、好ましくは、実質的に、表面の有効寿命の間残存する。例えば、前処理によって、実質的に永続する本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子の被覆が形成される。したがって、前処理された表面/デバイスは、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子が適用され、残存している、表面/デバイスである。このようなデバイス/表面は、被覆デバイス/表面、および/または含浸デバイス/表面であってもよい。被覆は、好ましくは、複数の、すなわち少なくとも2つのESM粒子の層を含む。

0181

前処理は、簡便な手段で、例えば、噴霧乾燥、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子を含むポリマーを用いるポリマーコーティング、または硬ヒドロゲルもしくはヒドロコロイドの表面への配置などの、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子を表面に適用する、特に表面を被覆する様式で、実施することができる。埋め込む直前、または埋め込まれている間に、被覆が行われてもよい。本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子を含有するこのような「被覆」組成物は、本発明のさらなる態様である。あるいは、デバイスまたはその感染しやすい部品を製造する材料に、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子を含ませるか、または含浸させることができる。この方法は、プラスチックおよびシリコーンなどのポリマーから製造されるデバイスまたはその構成部品に適している。したがって、微粉化ESM含有粒子の被覆または被覆組成物を含む不活性表面を有するか、あるいは本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子を含むか、または含浸させた埋め込み型医療用デバイスが企図される。

0182

本発明は、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子を含む組成物、創傷被覆材、または埋め込み型デバイスを調製または製造するための、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子の使用も提供する。

0183

本発明による使用を提案された微粉化ESM含有粒子は、他の治療薬と組み合わせて、例えば、単一の医薬製剤、組成物、被覆材またはデバイス(本明細書に記載のものなど)中で一緒に投与されてもよいし、別々に投与(すなわち、個別投与、逐次投与、または同時投与)されてもよい。したがって、本発明で用いる微粉化ESM含有粒子は、例えば調剤キットにおいて、または結合(「組み合わせ」)製品として、第2の(または、さらなる)治療上活性な薬剤と組み合わせてもよい。さらなる治療薬は、簡便な手段で投与されてもよく、必ずしも、非経口的手段または経腸的手段などの局所的手段である必要はない(例えば、経口、静脈内、または吸入など)。薬剤は、別々に用いられてもよいし、同じ組成物、被覆材、またはデバイスにおいて一緒に、または同時に、または逐次に、あるいは、例えば所望の時間間隔をあけて別々に用いられてもよい。

0184

本発明の有利な一実施形態において、本明細書に記載の微粉化ESM含有粒子は、本発明の方法において、第2の、またはさらなる臨床的に有効な抗菌剤(以下、「さらなる抗菌剤」)とともに、または組み合わせて用いられてもよい。薬剤は、別々に用いられてもよいし、同じ組成物、被覆材、またはデバイスにおいて一緒に、または同時に、または逐次に、あるいは、例えば所望の時間間隔をあけて別々に用いられてもよい。

0185

したがって、代表例として、さらなる抗菌剤は、粒子が創傷に適用された後に用いられてもよいが、先行して、または同時に用いることが、状況によっては役立つ場合がある。

0186

代表的な抗生物質としては、アミノグリコシドアミカシンゲンタマイシンカナマイシンネオマイシンネチルマイシンストレプトマイシントブラマイシンなど);カルベセフェム(ロラカルベフなど);第1世代のセファロスポリンセファドロキシルセファゾリンセファレキシンなど);第2世代のセファロスポリン(セファクロルセファマンドール、セファレキシン、セフォキシチンセフプロジルセフロキシムなど);第3世代のセファロスポリン(セフィキシムセフジニルセフジトレンセフォペラゾンセフォタキシムセフポドキシムセフタジジムセフチブテンセフチゾキシムセフトリアキソンなど);第4世代のセファロスポリン(セフェピムなど);マクロライドアジスロマイシンクラリスロマイシン、ジリスロマイシンエリスロマイシントロレアンドマイシンなど);モノバクタムアズトレオナムなど);ペニシリンアモキシシリンアンピシリンカルベニシリンクロキサシリンジクロキサシリンナフシリンオキサシリンペニシリンGペニシリンVピペラシリンチカルシリンなど);ポリペプチド抗生物質(バシトラシンコリスチンポリミキシンBなど);キノロンシプロフロキサシンエノキサシンガチフロキサシンレボフロキサシンロメフロキサシンモキシフロキサシンノルフロキサシンオフロキサシントロバフロキサシンなど);スルホンアミドマフェニドスルファセタミドスルファメチゾールスルファサラジンスルフィソキサゾールトリメトプリムスルファメトキサゾールなど);テトラサイクリンデメクロサイクリンドキシサイクリンミノサイクリンオキシテトラサイクリン、テトラサイクリンなど);カルバペネムイミペネムメロペネムエルタペネムドリペネム、パニペネムベタミプロンビアペネム、PZ−601など);クロラムフェニコールクリンダマイシンエタンブトールホスホマイシンイソニアジドリネゾリドメトロニダゾールニトロフラントインピラジンアミドキヌプリスチンダルホプリスチンリファムピンスペクチノマイシン;およびバンコマイシンなどが挙げられるが、これらに限定されない。

0187

代表的な消毒剤としては、塩素系漂白剤次亜塩素酸ナトリウム)、四級アンモニウム化合物塩化ベンズアルコニウム臭化セチルトリメチルアンモニウム塩化セチルピリジニウムなど)、過酸化水素フェノール化合物(TCPトリクロサンなど)、アルコール(エタノールなど)、ビルコン(Virkon)(登録商標)、ヨウ素化合物ポビドンヨウ素など)、銀化合物銀元素ナノ粒子/マイクロ粒子)などが挙げられるが、これらに限定されない。

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