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図面 (8)

課題・解決手段

ウイルスまたはウイルス様粒子治療有効量を、治療を必要とする対象に投与することを含み、該ウイルス粒子が、該対象において非複製性および非感染性である、該対象における癌を処置する方法が記載される。該方法は、免疫系が腫瘍応答し得るように腫瘍への直接の免疫刺激試薬の適用で腫瘍微小環境を修飾する、インサイチュワクチン療法のタイプを表す。

概要

背景

背景
転移癌は、原発組織にかかわらず、一様に予後不良である。従来の化学および放射線療法は、後期疾患にはほとんど無効である。腫瘍免疫学の新興分野は、新しい治療選択を提起している。免疫チェックポイント阻害剤キメラ抗原受容体細胞療法、および腫瘍関連抗原癌ワクチンなど、抗腫瘍免疫誘導を探求する新規治療薬は、有望であるが、癌の免疫療法の開発は初期段階にあり、免疫療法は、他の癌療法と同じく、最適な効力のために組み合わせるのが相応しいようである。各癌のタイプは、特有であるが、多くの固形腫瘍は、に転移する。診断切開を制限した選択肢が、転移の疑われる部位または確認された腫瘍への免疫刺激性試薬の直接適用である。このアプローチ、つまりインサイチュワクチン療法は、局所微小環境を調整することができ、T細胞チェックポイント阻害抗体などの治療と同様に、免疫抑制緩和して、腫瘍によって発現される抗原に対して抗腫瘍免疫を強化することができる。

現在まで、癌治療としてナノ粒子に至る研究は、送達基盤としてのそれら、つまり抗腫瘍免疫の刺激のために腫瘍関連抗原および免疫アゴニスト粒子負荷すること、または毒性低下の手段として腫瘍へ送達される既存の従来型化学療法薬を粒子に負荷すること、に集中していた。Sheen et al., Wiley Interdiscip Rev Nanomed Nanobiotechnol., 6(5):496−505 (2014)。しかし、ナノ粒子が自然免疫細胞と相互作用し、それに取り込まれる傾向があるため、取り込む自然免疫集団の特徴をナノ粒子が変化させるなら、免疫刺激剤免疫調整剤および免疫刺激剤としての能力をナノ粒子に与えられる。

ウイルス様粒子(VLP)は、特定のウイルスの三次元カプシド構造への外被タンパク質の自然な組織化を指す。これらの粒子は、活性ウイルスと同様に、20〜500nmのサイズ範囲内であるが、それらは、ウイルス核酸欠如している。VLPは既に、感染性同等物であるB型肝炎ウイルス(Halperin et al., Vaccine, 30(15):2556−63 (2012))およびヒトパピローマウイルス(Moreira et al., Hum Vaccin., 7(7):768−75 (2011))に対する抗ウイルスワクチン抗原成分として展開されている。VLPを利用するワクチンは現在、癌を引き起こすウイルスへの感染を予防することによって、癌罹患率の低下に寄与している。

VLP療法の効力が、VLPが担う特異的抗原アレイを超えて拡大すること、およびそれらが、VLPに含まれる任意の抗原を担わない感染物質に対して免疫応答を刺激し得る生来免疫原性を有し得ること、が近年の研究で実証された。Rynda−Apple et al., Nanomed., 9(12): 1857−68 (2014)。VLPは、肺の感染性疾患マウスモデル気道において、防御性の免疫応答を誘導する能力を示した。VLP処置は、マウスを、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌MRSA)(Rynda− Apple et al., Am J Pathol., 181(1): 196−210 (2012))およびコクシエラ・バーネッティー(Wiley et al.,PLoS ONE., 4(9):e7142 (2009))によって引き起こされた細菌性肺炎から防御した。VLPはまた、様々なインフルエンザモデルのマウスを防御することが示された。Patterson et al., ACS Nano., 7(4):3036−44 (2013); Richert et al., Eur J Immunol., 44(2):397−408 (2014)。これらのモデルにおける防御性免疫は、動員、活性化および抗原処理能力増大、誘導型気管支随伴リンパ組織(iBALT)の形成、ならびにCD4+TおよびBリンパ球、CD8+T細胞の刺激に関連した。これらの研究で自然免疫および獲得免疫の両方のロバストな誘導が報告されたこと、ならびに用いられたVLPが感染性物質に抗原として関係せず、VLPが粒子の生来の免疫調整性を通して治療効果を発揮すると思われたことに留意することが重要である。いずれのVLPも、その免疫調整の機構原理は分かっていないが、一部のVLPが他よりも高い能力を有する可能性がある。

概要

ウイルスまたはウイルス様粒子の治療有効量を、治療を必要とする対象に投与することを含み、該ウイルス粒子が、該対象において非複製性および非感染性である、該対象における癌を処置する方法が記載される。該方法は、免疫系が腫瘍に応答し得るように腫瘍への直接の免疫刺激試薬の適用で腫瘍微小環境を修飾する、インサイチュ・ワクチン療法のタイプを表す。

目的

CPMVナノ粒子が生来の免疫原性であることを示した棒グラフを提供する

効果

実績

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請求項1

必要とする対象における癌を処置する方法であって、ウイルスまたはウイルス様粒子治療有効量を前記対象に投与することを含み、前記ウイルスまたはウイルス様粒子が、前記対象において非複製性および非感染性である、方法。

請求項2

前記ウイルスが、植物ウイルスである、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記ウイルスが、植物ピコルナウイルスである、請求項1に記載の方法。

請求項4

前記植物ピコルナウイルスが、コモウイルス属のウイルスである、請求項3に記載の方法。

請求項5

前記植物ピコルナウイルスが、ササゲモザイクウイルスである、請求項3に記載の方法。

請求項6

前記ウイルス粒子が、前記対象の腫瘍付近に投与される、請求項1に記載の方法。

請求項7

前記ウイルス粒子が、医薬的に許容し得る担体と共に投与される、請求項1に記載の方法。

請求項8

前記癌が、転移癌である、請求項1に記載の方法。

請求項9

前記癌が、黒色腫乳癌結腸癌肺癌、および卵巣癌からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。

請求項10

前記癌が、肺癌である、請求項1に記載の方法。

請求項11

前記ウイルス粒子が、吸入によって投与される、請求項10に記載の方法。

請求項12

前記ウイルス粒子が、非感染性ウイルス粒子である、請求項1に記載の方法。

請求項13

前記ウイルス粒子が、カーゴ分子負荷されるか、またはカーゴ分子に結合される、請求項1に記載の方法。

請求項14

前記カーゴ分子が、抗癌剤である、請求項13に記載の方法。

請求項15

前記癌を焼灼するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。

請求項16

抗癌剤の治療有効量を前記対象に投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。

技術分野

0001

関連出願の相互参照
本出願は、2014年11月7日出願の米国特許仮出願第62/076,543号、2015年1月26日出願の米国特許仮出願第62/107,617号、および2015年5月11日出願の米国特許仮出願第62/159,389号の優先権を主張するものであり、それらの仮出願は、参照により本明細書に組み入れられる。

0002

連邦の後援による研究の表明
本発明は、米国国立衛生研究所によって授与されたNIHトレーニンググラントNo
.5T32AI007363−22、NIHトレーニング・グラントNo.T32 HL105338、およびグラントNo.NIH 1 U54 CA151662、ならびに米国国立科学財団によって授与されたグラントNo.CMMI1333651の下、米国政府支援によってなされた。米国政府は、本発明において特定の権利を有する。

背景技術

0003

背景
転移癌は、原発組織にかかわらず、一様に予後不良である。従来の化学および放射線療法は、後期疾患にはほとんど無効である。腫瘍免疫学の新興分野は、新しい治療選択を提起している。免疫チェックポイント阻害剤キメラ抗原受容体細胞療法、および腫瘍関連抗原癌ワクチンなど、抗腫瘍免疫誘導を探求する新規治療薬は、有望であるが、癌の免疫療法の開発は初期段階にあり、免疫療法は、他の癌療法と同じく、最適な効力のために組み合わせるのが相応しいようである。各癌のタイプは、特有であるが、多くの固形腫瘍は、に転移する。診断切開を制限した選択肢が、転移の疑われる部位または確認された腫瘍への免疫刺激性試薬の直接適用である。このアプローチ、つまりインサイチュワクチン療法は、局所微小環境を調整することができ、T細胞チェックポイント阻害抗体などの治療と同様に、免疫抑制緩和して、腫瘍によって発現される抗原に対して抗腫瘍免疫を強化することができる。

0004

現在まで、癌治療としてナノ粒子に至る研究は、送達基盤としてのそれら、つまり抗腫瘍免疫の刺激のために腫瘍関連抗原および免疫アゴニスト粒子負荷すること、または毒性低下の手段として腫瘍へ送達される既存の従来型化学療法薬を粒子に負荷すること、に集中していた。Sheen et al., Wiley Interdiscip Rev Nanomed Nanobiotechnol., 6(5):496−505 (2014)。しかし、ナノ粒子が自然免疫細胞と相互作用し、それに取り込まれる傾向があるため、取り込む自然免疫集団の特徴をナノ粒子が変化させるなら、免疫刺激剤免疫調整剤および免疫刺激剤としての能力をナノ粒子に与えられる。

0005

ウイルス様粒子(VLP)は、特定のウイルスの三次元カプシド構造への外被タンパク質の自然な組織化を指す。これらの粒子は、活性ウイルスと同様に、20〜500nmのサイズ範囲内であるが、それらは、ウイルス核酸欠如している。VLPは既に、感染性同等物であるB型肝炎ウイルス(Halperin et al., Vaccine, 30(15):2556−63 (2012))およびヒトパピローマウイルス(Moreira et al., Hum Vaccin., 7(7):768−75 (2011))に対する抗ウイルスワクチン抗原成分として展開されている。VLPを利用するワクチンは現在、癌を引き起こすウイルスへの感染を予防することによって、癌罹患率の低下に寄与している。

0006

VLP療法の効力が、VLPが担う特異的抗原アレイを超えて拡大すること、およびそれらが、VLPに含まれる任意の抗原を担わない感染物質に対して免疫応答を刺激し得る生来免疫原性を有し得ること、が近年の研究で実証された。Rynda−Apple et al., Nanomed., 9(12): 1857−68 (2014)。VLPは、肺の感染性疾患マウスモデル気道において、防御性の免疫応答を誘導する能力を示した。VLP処置は、マウスを、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌MRSA)(Rynda− Apple et al., Am J Pathol., 181(1): 196−210 (2012))およびコクシエラ・バーネッティー(Wiley et al.,PLoS ONE., 4(9):e7142 (2009))によって引き起こされた細菌性肺炎から防御した。VLPはまた、様々なインフルエンザモデルのマウスを防御することが示された。Patterson et al., ACS Nano., 7(4):3036−44 (2013); Richert et al., Eur J Immunol., 44(2):397−408 (2014)。これらのモデルにおける防御性免疫は、動員、活性化および抗原処理能力増大、誘導型気管支随伴リンパ組織(iBALT)の形成、ならびにCD4+TおよびBリンパ球、CD8+T細胞の刺激に関連した。これらの研究で自然免疫および獲得免疫の両方のロバストな誘導が報告されたこと、ならびに用いられたVLPが感染性物質に抗原として関係せず、VLPが粒子の生来の免疫調整性を通して治療効果を発揮すると思われたことに留意することが重要である。いずれのVLPも、その免疫調整の機構原理は分かっていないが、一部のVLPが他よりも高い能力を有する可能性がある。

発明が解決しようとする課題

0007

概要
本発明者らは、本来は肺感染疾患モデルで観察される、ウイルスおよびウイルス様粒子、ならびにそれらの特有の治療特性が新しい適用例、つまり肺癌などの癌の処置に用いられ得るか否かを検討した。原発性肺癌は、米国では、乳癌に次ぐ二番目に多い癌である。さらに、乳房膀胱結腸腎臓黒色腫、および前立腺などの他の主要な癌のほとんどは、肺に転移することが多い。米国では黒色腫の罹患率が上昇しており、転移性疾患では予後不良で現在、5年生存率が10%未満であるため、それらの研究は黒色腫に集中している。Flaherty et al, N Engl J Med., 363(9):809−19 (2010)。本発明者らは、抗腫瘍免疫介在性の効力が、乳癌、卵巣癌、および結腸癌のモデルに適用されるか否か、原発部位および転移部位の両方が処置されるか否かについても研究した。

課題を解決するための手段

0008

ササゲモザイクウイルス(CPMV)は、異なる均一な30nmサイズの正二十面体構造に自己組織化するタンパク質性ナノ粒子である。それは、それぞれが低分子高分子の外被タンパク質単位の、60コピーからなる。Yildiz et al, J Controlled Release, 172(2):568−78 (2013)。CPMVは、植物内での分子農業を通して産生され得る植物ウイルスである。詳細には、本明細書で提供される実施例で用いられる該粒子は、任意の核酸を担わないVLP系のエンプティCPMV(empty CPMV)(eCPMV)であり、それゆえそれは、非複製性であり、ヒトの健康および農業への見通しとして安全であると見なされ得る。植物内産生は、大腸菌由来の他のVLP系の副産物であり得るエンドトキシン混入を予防する。該粒子は計測可能で、一定範囲の温度(4〜60℃)および溶媒:緩衝液合物に対して安定しており、中空コア中の、または外被タンパク質に共有結合でつながった薬物または抗原などのカーゴを送達するように修飾させることができる。Aljabali et al, Mol Pharm., 10(1):3—10 (2013)。本発明者らは、転移性肺黒色腫および皮膚黒色腫、ならびに他の癌(乳房、結腸、卵巣)のモデルにおける免疫療法剤としてのeCPMVナノ粒子の効力を検討し、マウスモデルにおいてインサイチュ・ワクチン療法試薬としての顕著な効力を有することを見出している。

0009

本発明者らのアプローチは、薬物または抗原の送達のためのビヒクルとしてのeCPMV粒子に依存するのではなく、むしろその生来の免疫原性に依存する。この免疫原性は、該粒子が吸入される場合、または皮膚腫瘍への腫瘍内投与によって、もしくは播種された転移性卵巣癌を処置する際にIP投与として投与される場合に、比類なく強力になるようである。肺腫瘍の処置の場合、該粒子が、定着した肺腫瘍を有するマウスに気管内注射され、この免疫刺激性処置が、それらの腫瘍の拒絶、および遠位腫瘍の成長を予防する全身免疫をもたらす。eCPMV粒子は単独で、全身抗腫瘍免疫を刺激することができる。eCPMVは、肺微小環境を、腫瘍細胞の播種または連続成長が起こり難くすることができる。本発明者らは、腫瘍細胞が既に播種されていることが確定されるチャレンジ後3日目の時点で処置する。これらの細胞が存続し、単に増殖できないかどうか、またはそれらが免疫系によって能動的に排除されるか否かは、分かっていない。

0010

本発明者らは、明らかな免疫刺激性成分を有さないエンプティ・ササゲモザイクウイルス(eCPMV)のウイルス様粒子(VLP)が、効果的な抗腫瘍性免疫応答を刺激し得ることを実証した。eCPMV VLPを免疫系によって認識する手法は、まだ特徴づけられていない。マウスにおける試験では、eCPMVウイルス様粒子(VLP)が、肺腫瘍の定着後のマウスによって吸入された場合のこの能力が実証されている。これは、抗腫瘍効果を有する任意のタイプのVLPによる生来の免疫刺激能力の初めての実証である。

0011

本発明は、以下の図面を参照することでより即座に理解され得る。

図面の簡単な説明

0012

A−B。eCPMVナノ粒子が生来の免疫原性であることを示した棒グラフを提供する。(A)eCPMVに暴露された骨髄由来樹状細胞(BMDC)が、インビトロ高レベル炎症促進性サイトカインを産生する。(B)チオグリコラートによって誘発された初代マクロファージもまた、同パネルサイトカインを有意に高レベルに分泌する。両方の細胞型を、eCPMV(濃灰色の棒)20μgと共に24時間培養し、複合化されたLuminexアッセイを利用して、サイトカインレベル分析した。
A−D。eCPMV吸入が、B16F10肺腫瘍担持マウスにおける免疫細胞組成およびサイトカイン/ケモカイン環境の劇的変化を誘導することを示したグラフを提供する。(A)PBS上左)またはeCPMV(上右)で処置された非腫瘍担持マウス、およびPBS(下左)またはeCPMV(下右)で処置されたB16F10肺腫瘍担持マウスの生存するCD45+細胞でプレゲートされた(pre−gated)代表的なFACSプロット。B16F10マウスを、B16F10 IV注射後7日目に処置した。肺を、PBSまたはeCPMV 100μgの気管内注射の24時間後に採取した。標識は、(i)静止好中球、(ii)肺胞マクロファージ、(iii)単球DSC、(iv)顆粒球MDSC、(v)腫瘍浸潤好中球、および(vi)活性化好中球、を示す。円で囲った群のそばの数値は、CD45+細胞に対する割合%である。矢印は、TIN(青色)およびCD11b+で活性化された好中球(赤色)を示す。補足データ利用可能なゲーティング方策。(B)eCPMV吸入によって誘導された自然細胞サブセットの変化を、パネル(A)に示したのと同様に、CD45+細胞(上)および細胞総数(下)に対する割合として定量している。(C)Alexa488で標識されたCPMV、クラスII、およびCD86活性化マーカの取り込みを示す、TIN、活性化好中球、肺胞マクロファージ、および単球MDSCの代表的なヒストグラム。(D)B16F10肺腫瘍担持マウスの肺は、パネル(A)と同様に、eCPMVで処置された場合に、高レベルの炎症促進性サイトカインおよび走化性物質を示した。
A−D。eCPMV吸入がB16F10転移様肺腫瘍(B16F10 metastatic−like lung tumors)の形成を予防することを示したグラフおよび画像を提供する。(A)実験計画の略図。(B)腫瘍チャレンジ後21日目のeCPMV処置およびPBS処置B16F10腫瘍担持マウスの肺の写真。(CおよびD)B16F10肺転移様腫瘍病変を、(C)では数、または(D)ではメラノサイト特異的Tyrp1mRNA発現に関するqRTPCRアッセイ、の両方で定量した。
A−D。B16F10肺モデルにおけるeCPMV処置効力が免疫介在性であることを示したグラフを提供する。(A)eCPMV吸入は、マウスがIl−12を欠損している場合には腫瘍進行に有意な影響を及ぼさなかった。(B)処置効力はまた、Ifn−γの非存在下で消失した。(C)同じくT、B、およびNK細胞が欠如したNOD/scid/Il2R−γ−/−マウスは、eCPMV吸入療法応答することができなかった。(D)Ly6G mAbを有する好中球の除去は、処置効力を消失させる。
A−D。eCPMV免疫療法が転移乳癌側腹部黒色腫、結腸癌、および卵巣癌モデルで成功することを示したグラフおよび画像を提供する。(A)4T1乳房腫瘍をチャレンジされたマウス、およびPBSを気管内注射されたマウスは、急速に発達し(IVIS画像)、24日目に生じた転移性腫瘍によって死亡したが(カプラン・マイヤー)、eCPMVの気管内注射を受けたマウスでは、腫瘍の発達が遅延し、生存が有意に延長した。(B)eCPMVを直接注射された皮膚内の側腹部B16F10腫瘍を担持するマウス(矢印は処置日を示す)は、PBS注射対照に比較して著しく遅延した腫瘍進行を示し、eCPMV処置マウスの半数では、腫瘍が完全に消失した。(C)皮膚内の側腹部CT26結腸腫瘍を担うマウスもまた、eCPMVの直接注射に応答し(矢印は処置日を示す)、PBS注射対照に比較して成長が有意に遅延した。(D)eCPMVは、ID8−Defb29/Vegf−A卵巣癌をチャレンジされたマウスでも治療の成功を立証し、PBS注射対照に比較して、IP注射された場合に生存を有意に改善した。
A−B。皮膚B16F10のeCPMV処置が全身抗腫瘍免疫を誘導することを示した時間図(A)およびグラフ(B)を提供する。

実施例

0013

詳細な記載
他に定義されていなければ、本明細書で用いられる全ての技術的および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって共通して理解されるものと同じ意義を有する。本発明の記載で用いられる用語法は、特定の実施形態のみを記載しており、本発明の限定を意図するものではない。本明細書で言及された全ての発行物、特許出願、特許、および他の参考資料は、全体として参照により組み入れられる。

0014

定義
本発明の記載および添付の特許請求の範囲で用いられる単数形「a」、「an」および「the」は、他に明確な断りがなければ、複数形も包含するものとする。加えて、エンドポイントによる数値範囲の列挙は、その範囲内に含まれる全ての数値を包含する(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5などを包含する)。

0015

本明細書で用いられる用語「ペプチド」、「ポリペプチド」および「タンパク質」は、互換的に用いられており、ペプチド結合によって共有結合でつながれたアミノ酸残基で構成された化合物を指す。タンパク質またはペプチドは、少なくとも2つのアミノ酸を含んでいなければならず、タンパク質またはペプチドの配列を構成し得るアミノ酸の最大数に限定はない。ポリペプチドは、ペプチド結合によって互いに連結された2つ以上のアミノ酸を含む任意のペプチドまたはタンパク質を包含する。本明細書で用いられる場合、その用語は、例えば当該技術分野で共通してペプチド、オリゴペプチドおよびオリゴマーと称される短鎖と、当該技術分野で一般にタンパク質と称され、多くの型が存在する長鎖と、の両方を指す。「ポリペプチド」はとりわけ、例えば生物学的活性断片、実質的に相同なポリペプチド、オリゴペプチド、ホモダイマーヘテロダイマー、ポリペプチドの変種修飾ポリペプチド誘導体類似体融合タンパク質を包含する。該ポリペプチドは、天然ペプチド組換えペプチド合成ペプチド、またはそれらの組み合わせを包含する。タンパク質は、受容体または非受容体であり得る。「Apa」は、アミノペンタン酸である。

0016

「核酸」は、ポリヌクレオチドを指し、ポリリボヌクレオチドおよびポリデオキシリボヌクレオチドを包含する。

0017

本明細書で用いられる「処置すること」は、疾患もしくは障害の影響を改善すること、または疾患もしくは障害の進行を遅延、停止もしくは逆行させることを意味する。その単語は、疾患もしくは障害の症状の重症度、および/または疾患もしくは障害の症状の頻度を低下させることを包含する。

0018

本明細書で用いられる用語「対象」は、ヒトまたは非ヒト動物であり得る。非ヒト動物としては、例えば家畜およびペット、例えばヒツジウシブタイヌネコおよびネズミ哺乳動物、ならびに爬虫類鳥類および魚類が挙げられる。好ましくは対象は、ヒトである。

0019

言語「有効量」または「治療有効量」は、用いられる化合物に応じて、対象において効果的な造影または治療を提供するのに効果的である本発明の実践に用いられる組成物の非毒性であるが十分な量を指す。その結果は、疾患もしくは障害の兆候、症状または原因の低減および/または軽減、または生物系の任意の他の望ましい改変であり得る。任意の個々の例における適切な治療量は、日常実験法を利用して当業者によって決定され得る。

0020

防護的」または「予防的」処置は、疾患または障害に関連する病態発症するリスクを低減する目的で、疾患もしくは障害の兆候を示さない対象、または疾患もしくは障害の初期徴候のみを示す対象に投与される処置である。

0021

「治療的」処置は、疾患または障害の病態の兆候を排除または消失する目的で、それらの兆候を示す対象に投与される処置である。

0022

医薬的に許容し得る担体」は、本明細書において、本発明の組成物などの活性医薬成分を、過度の毒性または他の合併症を伴わずに、該活性医薬成分の生物活性を維持しながら対象に送達するのに適した組成物を指す。マンニトールスクロースポリソルベート−80およびリン酸緩衝液などのタンパク質安定化賦形剤が、典型的にはそのような担体に見出されるが、該担体は、これらの化合物に限定されるものと解釈されるべきではない。

0023

一態様において、本発明は、ウイルスまたはウイルス様粒子の治療有効量を、治療を必要とする対象に投与することによって、該対象における癌を処置する方法を提供する。ウイルスまたはウイルス様粒子は、対象の感染を回避するために対象において非複製性および非感染性でなければならない。幾つかの実施形態において、該ウイルス粒子は、対象における腫瘍の付近に投与される。腫瘍の付近へのウイルス粒子の投与は、腫瘍微小環境において高局所濃度のウイルス粒子を提供するための、直接の腫瘍部位への投与を含む。

0024

幾つかの実施形態において、ウイルス核酸が存在しないウイルス様粒子(VLP)が用いられる。核酸が欠如したウイルス様粒子は、導入される対象にかかわらず、非複製性および非感染性である。ウイルス様粒子の例が、エンプティ・ササゲモザイクウイルス粒子である。他の実施形態において、ウイルス粒子は、ウイルス粒子内に核酸を含む。核酸は、存在するならば、典型的にはウイルスをコードする核酸であろう。しかし幾つかの実施形態において、ウイルス核酸は、外因性核酸置換されている場合がある。幾つかの実施形態において、核酸はRNAであるが、他の実施形態において、核酸はDNAである。核酸を含むウイルス粒子は、感染され得ない対象の中に導入される場合であっても、非複製性および非感染性であろう。例えば植物ウイルス粒子は典型的には、動物対象に導入される場合、非複製性および非感染性であろう。

0025

幾つかの実施形態において、該ウイルスは、植物ウイルスである。しかしバクテリオファージまたは哺乳動物ウイルスを、本発明の幾つかの実施形態で用いることができる。植物ウイルスが用いられる場合、幾つかの実施形態において、植物ウイルスは、植物ピコルナウイルスである。植物ピコルナウイルスは、セコウイルス科に属するウイルスであり、哺乳動物ピコマウイルスと共に、ピコルナウイルス目に属する。植物ピコルナウイルスは、比較的小さく、正二十面体カプシドを有する非エンベローププラス鎖RNAウイルスである。植物ピコルナウイルスは、それらと他のピコルナウイルスとを識別するさらなる特性を複数有し、セコウイルス亜科として分類される。幾つかの実施形態において、該ウイルス粒子は、コモウイルス亜科から選択される。コモウイルス亜科からのウイルスの例としては、ササゲモザイクウイルス、ソラマメイルトウイルス1、およびタバコ輪点ウイルスが挙げられる。さらなる実施形態において、該ウイルス粒子は、コモウイルス属のものである。コモウイルスの好ましい例は、ササゲモザイクウイルス粒子である。

0026

ウイルスまたはウイルス様粒子は、当業者に知られる様々な方法に従って得ることができる。植物ウイルス粒子が用いられる実施形態において、該ウイルス粒子は、植物ウイルスに感染し植物の抽出物から得ることができる。例えばササゲモザイクウイルスは、播種から10日以内に感染し得るササゲ(black eyed pea)植物の中で発育することができる。植物は、例えばウイルスを含有する液体で葉をコーティングすること、およびその後、好ましくは研磨剤粉末の存在下で、葉を摩擦して、葉の表面を傷つけて葉の侵入および植物の感染を可能にすること、によって感染し得る。感染後1または2週間以内に葉を回収して、ウイルスナノ粒子を抽出する。ササゲモザイクウイルスの場合、ウイルス100mgを、50本もの少ない植物から得ることができる。感染させた植物の抽出を利用して植物ピコルナウイルス粒子を得るための手順は、当業者に知られている。Wellink J., Meth Mol Biol, 8, 205−209 (1998)を参照されたい。ウイルス様粒子を得るための手順も、入手することができる。Saunders et al., Virology, 393(2):329−37 (2009)。これらの両方の参考資料の開示は、参照により本明細書に組み入れられる。

0027

ウルス粒子投与による癌の処置
本発明は、ウイルスまたはウイルス様粒子の治療有効量を、治療を必要とする対象に投与することによる、該対象における癌を処置する方法を提供する。理論に束縛されるのを望むものではないが、ウイルス粒子は、癌への免疫応答を誘発することから、抗癌作用を有すると思われる。「癌」または「悪性疾患」は、同義的用語として用いられ、細胞の未制御で異常な増殖、罹患した細胞を局所に、または血流およびリンパ系を通して身体の他の部分に伝播する(即ち、転移する)能力、ならびに複数の特徴的な構造的および/または分子的特性のいずれか、を特徴とする複数の疾患のいずれかを指す。「癌細胞」は、複数のステップでの新生物発達の早期、中間、または進行段階の細胞を指す。新生物発達の早期、中間および進行段階の特性は、顕微鏡検査法を利用して記載されてきた。新生物発達の三段階それぞれでの癌細胞は一般に、転座反転欠失同腕染色体モノソミー、および過剰染色体をはじめとする異常な核型を有する。癌細胞は、「過形成細胞」、即ち悪性発達の早期段階にある細胞、「形成異常細胞」、即ち新生物発達の中間段階にある細胞、および「新生物細胞」、即ち新生物発達の進行段階にある細胞を包含する。癌の例は、肉腫、乳癌、肺癌、脳癌、骨癌肝臓癌腎臓癌、結腸癌および前立腺癌である。幾つかの実施形態において、該ウイルス粒子は、非限定的に黒色腫、乳癌、結腸癌、肺癌、および卵巣癌からなる群から選択される癌を処置するのに用いられる。幾つかの実施形態において、該ウイルス粒子は、肺癌を処置するのに用いられる。吸入が、肺癌を処置する際にウイルスまたはウイルス様粒子を投与する好ましい方法である。しかし、吸入されたウイルス粒子は、全身免疫応答を刺激する能力の結果として、肺以外の癌を処置することができる。例えば幾つかの実施形態において、該ウイルス粒子は、癌が生じた最初の部分以外の1つまたは複数の部位に伝播した転移癌を処置するのに用いられる。他の実施形態において、該ウイルスまたはウイルス様粒子は、他の組織内の腫瘍の付近に投与され得る。

0028

幾つかの実施形態において、該方法は、癌を焼灼するステップをさらに含む。癌を焼灼することは、クライオアブレーション熱アブレーション、放射線療法、化学療法ラジオ波焼灼術電気穿孔アルコール焼灼術、高密度焦点式超音波治療法、光線力学療法モノクローナル抗体投与、免疫療法、および免疫毒素投与からなる群から選択される方法を利用して完遂され得る。

0029

幾つかの実施形態において、癌を焼灼するステップは、対象に抗癌剤の治療有効量を投与することを含む。抗癌剤の例としては、血管形成阻害剤、例えば、アンギオスタチンK1〜3、DL−α−ジフルオロメチルオルニチンエンドスタチンフマギリンゲニステインミノサイクリンスタウロスポリン、および(±)−サリドマイド;DNA挿入剤または架橋剤、例えばブレオマイシンカルボプラチンカルムスチンクロラムブシルシクロフォスファミドシスプラチンメルファランミトキサントロン、およびオキサリプラチンDNA合成阻害剤、例えばメトトレキサート、3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン1,4−ジオキシドアミノプテリンシトシンβ−D−アラビノフラノシド、5−フルオロ−5’−デオキシウリジン5−フルオロウラシルガンシクロビルヒドロキシ尿素、およびマイトマイシンC;DNA−RNA転写調節因子、例えば、アクチノマイシンDダウノルビシンドキソルビシンホモハリントニン、およびイダルビシン酵素阻害剤、例えばS(+)−カンプトテシンクルクミン、(−)−デグエリン、5,6−ジクロロベンゾイミダゾール1−β−D−リボフラノシドエトポシドホルメスタン、ホストリシンヒスジンシクロクレアチンメビノリントリコスタチンA、チルホスチンAG34、およびチルホスチンAG879;遺伝子調節因子、例えば、5−アザ−2’−デオキシシチジン、5−アザシチジンコレカルシフェロール、4−ヒドロキシタモキシフェンメラトニンミフェプリストンラロキシフェン、全てのトランスレチナール、全てのトランス−レチノイン酸、9−シス−レチノイン酸、レチノールタモキシフェン、およびトログリタゾン微小管阻害剤、例えばコルヒチンドラスタチン15(dolostatin 15)、ノコダゾール、パクリタキセルポドフィロトキシンリゾキシンビンブラスチンビンクリスチンビンデシン、およびビノレルビン;様々な他の抗腫瘍剤、例えば17−(アリルアミノ)−17−デメトキシゲルダナマイシン、4−アミノ−1,8−ナフタルイミドアピゲニンブレフェルジンA、シメチジンジクロロメチレン二リン酸ロイプロリド黄体形成ホルモン放出ホルモン、ピフィスリン−α、ラパマイシンタプシガルギン、およびビクニン、ならびにそれらの誘導体(造影剤に関する定義)が挙げられる。

0030

幾つかの実施形態において、癌を焼灼するステップは、癌免疫療法を含む。癌免疫療法は、免疫系を利用して悪性疾患と戦うことに照準を合わせた治療的介入に基づく。それは、非特異的アプローチと特異的アプローチに分別することができる。非特異的な癌免疫療法は、癌免疫療法において効果的であることが知られた特異的サイトカイン(例えば、IL−2、インターフェロン、サイトカイン誘導物質)での処置など、一般に免疫系の一部を活性化することに照準を合わせている。

0031

これに対して特異的癌免疫療法は、癌細胞上で選択的にもしくはそこでのみ発現される、または悪性疾患に関連する(通常は腫瘍部位に隣接する)他の細胞によって主に発現される、特定の抗原に基づく。特異的癌免疫療法は、受動的アプローチと能動的アプローチに群分けされ得る。

0032

受動的な特異的癌免疫療法において、免疫系の成分に由来する癌関連の特定構造特異性を有する物質を、患者に投与する。最も傑出していて成功したアプローチが、確定された癌関連構造に対するヒト化またはマウス/ヒトキメラモノクローナル抗体での処置である(トラスツズマブリツキシマブセツキシマブベバシズマブアレムツズマブなど)。該薬理学的活性物質は、患者の体内に十分な濃度が存在する限り、活性を発揮し、それゆえ投与は、薬物動態的および薬力学的考察に基づいて反復されなければならない。

0033

その一方で、能動的な特異的癌免疫療法は、癌細胞を認識して破壊するために患者の免疫系の抗原特異的刺激に照準を合わせている。それゆえ、能動的な特異的癌免疫療法は一般に、ワクチン療法のアプローチである。自家または同種全腫瘍細胞(ほとんどの例で、より良好な免疫認識のために遺伝子修飾されている)、腫瘍細胞溶解物、腫瘍関連抗原(遺伝子操作または化学合成によって生成)、タンパク質抗原由来のペプチド、腫瘍関連抗原をコードするDNAワクチン腫瘍抗原代替物、例えばワクチン抗原として用いられる抗イディオタイプ抗体などを用いたワクチン療法など、遂行される癌ワクチンアプローチには多くのタイプが存在する。これらの種々のアプローチは通常、定量的および定性的に十分な免疫応答を誘発するために、適切なワクチンアジュバントおよび他の免疫調整物質と共に投与される(多くの新規なワクチンアジュバントアプローチは、癌ワクチンの開発と並行して遂行されている)。他の組み合わせの癌ワクチンアプローチは、免疫系の最も重要な抗原提示細胞として樹状細胞(DC)を操作することに依存している。例えば腫瘍抗原または腫瘍細胞溶解物の負荷、腫瘍抗原をコードする遺伝子でのトランスフェクション、およびインビボターゲティングが、癌処置のために本発明のウイルスまたはウイルス様粒子と共に用いられ得る適切な免疫療法である。

0034

カーゴ分子
幾つかの実施形態において、該ウイルス粒子は、カーゴ分子を負荷されるか、またカーゴ分子に結合される。種々の異なるタイプのカーゴ分子が、ウイルス粒子中に負荷され得るか、またはウイルス粒子に結合され得る。ウイルス粒子中に負荷されたカーゴ分子は、ウイルスカプシド内に収まるために十分、小さくなければならない(即ち、典型的な正二十面体カプシドでは10nm以下のサイズを有する)。本発明の好ましいカーゴ分子としては、抗腫瘍剤が挙げられる。あるいはウイルス粒子中に負荷されるというよりむしろ、カーゴ分子をウイルス粒子に結合させることができる。カーゴ分子は、直接的または間接的にウイルス粒子に連結され得る(例えば、リンカー基を介して)。幾つかの実施形態において、カーゴ分子は、該薬剤と反応し得る官能基直接結合している。例えば、アミノまたはスルフヒドリル基などの求核基は、酸無水物もしくは酸ハロゲン化物などのカルボニル含有基と、または良好な脱離基(例えば、ハロゲン化物)を含有するアルキル基と反応し得る。あるいは適切な化学的リンカー基が用いられ得る。リンカー基は、該薬剤またはウイルス粒子のいずれかで置換基化学反応性を上昇させ、それによりカップリング効率を上昇させるよう働き得る。カーゴ分子をウイルス粒子に結合させるための部位として適した好ましい基は、ウイルス外被タンパク質中に存在する1つまたは複数のリシン残基である。

0035

ウイルス粒子の投薬量および配合
本発明の構築物は、インビボで用いられる場合、好ましくは混合物および医薬的に許容し得る担体を含む医薬組成物として投与される。負荷されるピコルナウイルスは、0.001〜99.9wt%、より好ましくは約0.01〜99wt%、より好ましくは0.1〜95wt%の量で医薬組成物中に存在し得る。

0036

ウイルス粒子、またはこれらの粒子を含む医薬組成物は、所望の効果を提供するように設計された任意の方法によって投与され得る。投与は、腸内または非経口的、例えば経口、経直腸大槽内内、腹腔内または局所で行われ得る。非経口投与法としては、血管内投与(例えば、静脈内ボーラス注射、静脈内輸液動脈ボーラス注射、動脈内輸液および脈管系へのカテーテル注入)、標的組織周辺および内部への注射、皮下輸液を含む皮下注射または沈着(deposition)(浸透圧ポンプなどによる)、筋肉注射、腹腔内注射CNS腫瘍のための頭蓋内および髄腔内投与、ならびに例えばカテーテルまたは他の配置デバイスによる、標的エリアへの直接適用が挙げられる。

0037

肺癌を有する対象にウイルス粒子を投与するための好ましい方法は、吸入による。例えばウイルス粒子を、対象の肺に気管内投与することができる。吸入による投与の場合、ウイルス粒子は、好ましくはエアロゾルまたは粉末として配合される。ナノ粒子の肺送達のための様々な方法が、Mansour et al., Int J Nanomedicine. 2009;4:299−319に議論されており、その開示は、参照により本明細書に組み入れられる。

0038

該組成物はまた、所望の配合に応じて、医薬的に許容し得る非毒性担体または希釈剤を含むことができ、それらは、動物またはヒトの投与のための医薬組成物を配合するために一般に用いられるビヒクルとして定義される。該希釈剤は、その組み合わせの生物活性に影響を及ぼさないように選択される。そのような希釈剤の例は、蒸留水生理学リン酸緩衝生理食塩水リンゲル液デキストロース溶液、およびハンクス液である。加えて、該医薬組成物または配合剤はまた、他の担体、アジュバント、または非毒性、非治療性非免疫原性の安定化剤などを含み得る。

0039

適切な用量は、用いられる治療剤または造影剤に応じて大きく変動し得る。静脈内投与のための典型的な医薬組成物は、各対象に1日あたり約0.1mg〜約10gであろう。しかし他の実施形態において、約1mg〜約1g、または約10mg〜約1gの用量が、用いられ得る。該組成物の単回または反復投与が、対象によって要求および耐容される投薬量および頻度に応じて、投与され得る。任意の事象において、投与レジメンは、対象を効果的に処置するよう、本発明の組成物の十分量を提供しなければならない。

0040

該配合剤は、簡便には単位投与剤形で提供され得、調剤の業界で周知の方法のいずれかによって調製され得る。好ましくはそのような方法は、ウイルス粒子を、1種または複数の補助的成分を構成する医薬的に許容し得る担体と会合(association)させるステップを含む。一般に該配合剤は、活性剤液体担体微粉末固体担体、またはそれらの両方と均一かつ緊密に会合させ、その後、必要に応じて、生成物を所望の配合剤に成形することによって調製される。本発明の方法は、対象、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトに、所望の効果を生じるのに効果的な量の本発明の組成物を投与することを含む。

0041

当業者は、対象のサイズおよび体重;疾患浸透度合い;対象の年齢、健康および性別投与経路;ならびに投与が局所であるか、または全身であるかなどの因子を考慮することによって、所与の対象に投与されるウイルス粒子の有効量を容易に決定することができる。当業者は、対象の具体的状況および要件適合するように適切な投薬量および投与計画を導くことができる。例えば、投与されるウイルス粒子の適切な用量は、殺傷される癌細胞の体積、またはウイルス粒子が投与される腫瘍の体積から推定され得る。

0042

活性剤の有用な投薬量は、インビトロ活性および動物モデルにおけるインビボ活性を比較することによって決定され得る。マウスおよび他の動物における有効な投薬量をヒトに外挿する方法は、当該技術分野で知られている。治療的または防護的処置を完遂するのに適した量は、治療的または防護的有効用量として定義される。防護的および治療的レジメンの両方において、薬剤は通常、効果が実現されるまで複数回の投薬で投与される。ウイルス粒子の有効用量は、投与手段、標的部位、患者の生理学的状態、患者がヒトか、または動物か、投与される他の薬剤、および処置が防護的か、または治療的か、をはじめとする多くの異なる因子に応じて変動する。

0043

本発明の特定の実施形態をより明瞭に記載するために、実施例が含まれている。しかし、本発明の範囲内に非常に様々な他の実施形態が存在しており、それらは、本明細書に提供された特定の実施形態に限定されるべきではない。

0044

実施例
実施例1:植物由来ウイルス様ナノ粒子免疫療法によるインサイチュ・ワクチン療法は転移癌を抑制する
現在の治療法は多くの場合、転移癌には無効であり、新興の免疫療法は、有望ではあるが、開発の初期段階である。インサイチュ・ワクチン療法は、免疫系が腫瘍に対して効果的に応答し得るように、腫瘍に直接適用された免疫刺激性試薬で免疫抑制性微小環境を修飾する工程を指す。本発明者らは、ウイルス様ナノ粒子での肺腫瘍担持マウスの処置が、肺の免疫環境を調整して、B16F10転移様病変の発達を予防し得ると仮定した。この実施例は、ササゲモザイクウイルス(CPMV)由来の自己組織化ウイルス様粒子の吸入が、静脈内チャレンジ後のマウスの肺において、腫瘍の発達を抑制することを示している。CPMV処置マウスとPBS処置マウスとの腫瘍量の不均等は顕著であり、その効果は、Ifn−γ−/−、Il−12−/−、またはNOD/scid/Il2Rγ−/−マウスでは認められなかったため、免疫介在性である。効力はまた、Ly6G+細胞の非存在下では欠如していた。CPMVナノ粒子は、腫瘍微小環境内の顆粒球細胞によって急速に取り込まれて、ロバストな活性化およびサイトカイン/ケモカイン産生をもたらした。CPMVナノ粒子は、安定していて非毒性であり、高度にスケーラブルで、薬物および抗原によって修飾可能である。これらの特性が、その生来の免疫原性および免疫原性の低い腫瘍への著しい効力と合わさることで、CPMVは、肺に転移した癌への魅力的な新規免疫療法として提起される。加えて、CPMVは、皮膚黒色腫、転移性乳癌、結腸癌、および卵巣癌をはじめとする様々な他の腫瘍モデルにおいて明確な処置効力を呈した。これは、ウイルス様ナノ粒子が治療効力の立証された癌免疫療法として用いられるという最初の報告である。

0045

材料と方法
eCPMV生成および特徴づけ
外被タンパク質前駆体VP60およびそれを成熟形態に切断する24Kウイルスプロテイナーゼの遺伝子を含むバイナリープラスミドpEAQexpress−VP60−24Kで形質転換されたアグロバクテリウムツメファシエンスLBA4404の培養物を用いたニコチアナ・ベンサミアーナ植物のアグロインフィルトレーションを通して、eCPMVカプシドを生成した。インフィルトレーションの6日後に、葉を回収して、確立した手順を利用してeCPMVを抽出した。粒子濃度を、UV/vis分光法を利用して測定し(ε280nm=1.28mg−1mLcm−1)、粒子の完全性透過型電子顕微鏡測定および高速タンパク質液体クロマトグラフィー(fast protein liquid chromatography)によって決定した。

0046

マウス
雌C57BL/6J(01C55)を、米国国立癌研究所またはJackson Laboratoryから購入した。雌Il−12p35−/−(002692)、Ifn−γ−/−(002287)、BALB/c(000651)、およびNOD/scid/Il2Rγ−/−(005557)マウスは、Jackson Laboratoryから購入した。マウスの試験は全て、 Institutional Animal Care and Use Committee of Dartmouthに従って実施した。

0047

腫瘍モデル
B16F10ネズミ黒色腫細胞株を、Dr.David Mullins(Geisel School of Medicine at Dartmouth College,ニューハンプシャー州ハノーバー所在)から得た。4T1−ルシフェラーゼネズミ乳癌細胞は、Ashutosh Chilkoti (Duke University,ノースカロライナ州ダーラム所在)によって提供された。B16F10、4T1−luc、およびCT26を、完全培地(10%FBSおよびペニシリンストレプトマイシンを補充されたRPMI)で培養した。ID8−Defb29/Vegf−A同所性重度卵巣癌細胞を、過去に記載された通り、ピルビン酸ナトリウムを補充された完全培地で培養した。Lizotte et al., Oncoimmunology, 3:e28926. eCollection 2014。細胞を採取して、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄して、腫瘍モデルに応じて以下の手法で注射した:1.25×l05個の生存細胞をPBS200μL中で尾静脈静脈内注射(B16F10転移肺)、1.25×l05個の生存細胞をPBS30μL中で右側腹部に皮内注射(B16F10側腹部)、1×l05個の生存細胞をPBS30μL中で右側腹部に皮内注射(CT26側腹部)、2×l06個の生存細胞をPBS200μL中で腹腔内注射(ID8−Defb29/Vegf−A腹腔卵巣)。4T1−luc腫瘍チャレンジの場合、1×l05個の生存細胞をPBS30μL中で0日目に左乳房脂肪パッド注入し、腫瘍が肺に自然に転移したことが確定された16日目に、腫瘍を外科的に摘出した。原発性4T1−luc腫瘍の完全な摘出が、バイオルミネッセンス造影によって確認された。B16F10およびID8−Defb29/Vegf−Aは、C57BL6J株の同系であるが、CT26および4T1−lucは、BALB/cバックグランドの同系である。

0048

eCPMV処置計画
B16F10を静脈内にチャレンジされたWT、Il−12−/−、Ifn−γ−/−、NOD/scid/Il2Rγ−/−、およびLy6G欠失マウスに挿管して、腫瘍チャレンジ後3、10および17日目にPBS50μL中のeCPMV 100μgを気管内注射した。肺チャレンジ実験の場合、転移様病変およびチロシナーゼ発現の定量のために、マウスを21日目に安楽死させた。4T1−luc担持マウスに、16日目に(原発性腫瘍摘出と同日)、そして再度23日目に(腫瘍摘出後7日目)、PBS50μL中のeCPMV 20μgを気管内注射した。B16F10側腹部腫瘍に、腫瘍が10mm2に達したら腫瘍チャレンジ後7日目に、そして再度14日目に、eCPMV 100μgを腫瘍内注射した。CT26側腹部腫瘍に、腫瘍が10mm2に達したら腫瘍チャレンジ後8日目に、そして再度15日目に、eCPMV 100μgを腫瘍内注射した。側腹部腫瘍の径を1日おきに測定し、腫瘍の径が200mm2に達したら、マウスを安楽死させた。ID8−Defb29/Vegf−AマウスにeCPMV 100μgを、腫瘍チャレンジ後7日目に開始して1週間に1回IP注射し、マウスが腹水の増加により35gに達したら、マウスを安楽死させた。

0049

抗体およびフローサイトメトリー
抗マウス抗体は、BiolegendのCD45(30−F11)、MHC−II(M5114.15.2)、CD86(GL−1)、CD11b(M1/70)、F4/80(BM8)、およびLy6G (1A8)、ならびにeBioscienceのCD16/CD32(93)に特異性があった。WTおよびB16F10肺腫瘍担持マウスにAlexa488標識CPMV粒子100μgを気管内注射し、その24時間後に麻酔した。肺を採取し、Miltenyiマウス肺溶解キット(cat#130−095−927)を用いて単一細胞懸濁液に溶解した。赤血球細胞を150mM NH4Cl、10mM KHCO3、および0.5mMEDTA溶解緩衝液を用いて除去した。フローサイトメトリーを、MACSQuantアナライザー(Miltenyi)で実施した。データを、FlowJoソフトウエアバージョン8.7を用いて解析した。

0050

チロシナーゼmRNA発現の分析
全肺を溶解して、総RNAを、RNeasyキット(Qiagen、74104)を用いて抽出した。cDNAを、iScript(商標)cDNA合成キット(Bio−Rad、170−8891)を用いて合成した。iQ(商標)SYBR(登録商標)Green Supermix(Bio−Rad、170−8882)を0.5μM濃度プライマーと共に用いて、CFX96(商標)Real−TimePCRDetection System(Bio−Rad)で、q−PCRを実施した。mRNA転写産物倍率変化を、ΔΔCT法を利用して計算し、全ての試料をマウスGapdhに正規化した。

0051

サイトカインアッセイ
インビボサイトカインデータの場合、全ての肺ホモジネートを、腫瘍チャレンジ後8日目であるeCPMV粒子100μg吸入後24時間目に、B16F10肺腫瘍担持マウスから採取した。インビトロサイトカインの結果では、骨髄由来樹状細胞(BMDC)およびチオグリコラート刺激腹腔マクロファージ(両者ともC57BL6マウス由来)を、eCPMVまたはPBS20μgのいずれかと共に、96ウェル丸底プレート内の完全培地200μL中で1×106細胞/ウェルで培養した。上清を、24時間インキュベーションの後に採取した。サイトカインを、マウス32plex Luminexアッセイ(MPXMCYTO70KPMX32、Millipore)を用いて定量した。

0052

細胞除去
マウスに、Bio−X−Cellから購入したmAb除去Ly6G(clone 1A8)(cat#BE0075−1) を注射し、eCPMV処置の1日前と、その後、生存実験の期間に1週間に1回、500μg用量でIP投与した。肺内標的細胞集団の95%を超える除去が、フローサイトメトリーにより確認された。

0053

IVIS造影
マウスに、PBS中のホタルD−ルシフェリン(PerkinElmer cat#122796)を150mg/kgでIP注射し、10分間静置した。Xenogen VivoVision IVIS Bioluminescent and Fluorescent Imagerプラットフォームを用いて造影を実施し、Living Image 4.3.1ソフトウエア(PerkinElmer)で分析した。

0054

統計解析
他に断りがなければ、実験は全て4〜12個の生物学的重複測定で少なくとも2回反復し、結果は反復測定間で類似していた。図は、p<0.05の統計学有意性を*として、p<0.01を**として、p<0.001を***として表す。p値<0.05は、統計学的に有意と見なした。棒グラフのデータは、対応がないスチューデントt検定を利用して計算した。エラーバーは、表された実験の中でアッセイされたそれぞれの試料の平均の標準誤差を表す。側腹部腫瘍の成長曲線を、二要因分散分析を利用して解析した。生存実験では、生存解析に関してログランクマンテルコックス検定を利用した。統計解析は、GraphPad Prism 4ソフトウエアを用いて実施した。

0055

結果
eCPMVナノ粒子は生来の免疫原性である
気道の病原感染の処置としてVLPを用いた過去に発表された研究は、種々のシステムを利用し、様々な度合いの免疫調整能力を報告している。加えてこれらの試験は多くの場合、VLPに含まれる抗原への免疫応答に注目しており、粒子自体の生来の免疫原性ではなく、それはVLPに関しては決定的に示されていない。Bessa et al., Eur J Immunol. 38(1): 114−26 (2008)。その上、一部のVLPが他よりも刺激性であるかについては、分かっていない。これらの理由で、そして本発明者らが提案した新規な免疫療法としてのeCPMV(eCPMVは、RNAが欠如した「空の」ササゲモザイクウイルス粒子を指す)の使用のために、本発明者らは最初、生来の免疫原性の測定を探求した。eCPMV VLPを、C57BL6マウスから採取された骨髄由来樹状細胞(BMDC)および初代マクロファージのインビトロ培養物に添加した。eCPMV粒子と共に24時間培養して、BMDC(図1A)およびマクロファージ(図1B)の両方を、Il−β、Il−6、Il−12p40、Cc13(MIP1−α)、およびTnf−αをはじめとする標準的炎症促進性サイトカインを高レベルで分泌するように誘導して、本発明者らにeCPMVが生来の免疫刺激性であると結論づけさせた。

0056

eCPMV吸入は、B16F10肺腫瘍微小環境を根本的に改変する
次に、肺微小環境に及ぼすeCPMV吸入の免疫調整作用を、免疫細胞の組成と、サイトカインおよびケモカインレベルの変化の両方に関して決定した。CD11b活性化マーカ(Costantini et al., Int Immunol., 22(10):827−38 (2010))(図2Aの上のパネル)およびCD86共刺激マーカのアップレギュレーションによる評価で、eCPMVへの非腫瘍担持マウス肺の暴露による、暴露後24時間目のLy6G+好中球の有意な活性化が明らかとなった。該粒子のAlexa488標識は、細胞の追跡を可能にし、それにより本発明者らは、それが、特にeCPMVを取り込む、このCD11b+Ly6G+活性化好中球サブセットであることを確認することができた。

0057

B16F10黒色腫を担持するマウスの肺から、より複雑な免疫細胞組成が明らかとなった。7日目までに、免疫抑制性CD11b+Ly6G−F4/80loクラスII−SSClo単球骨髄由来免疫抑制細胞(MDSC)およびCD11b+Ly6G+F4/80−クラスIImidSSChi顆粒球MDSC(図2Aの下のパネル)の大きな集団の出現を、観察することができた。Gabrilovich et al., Nat Rev Immunol., (4):253−68 (2012)。本発明者らはまた、獲得免疫応答と、高レベルの炎症促進性サイトカインの産生と、TおよびNK細胞の動員と、腫瘍細胞への直接の細胞毒性と、の共同作用を通して抗腫瘍効果を発揮することが知られている「腫瘍浸潤好中球」または「N1好中球」として文献に記載されたCD11b+Ly6G+クラスIImidCD86hi細胞の小集団の存在を観察した。Fridlender et al., Cancer Cell. 16(3): 183−94 (2009); Mantovani et al, Nat Rev Immunol. (8) :519−31 (2011)。B16F10担持肺へのeCPMV吸入は、投与後24時間目の免疫細胞組成を劇的に改変した。腫瘍浸潤好中球(TIN)およびCD11b+Ly6G+活性化好中球集団の有意な増加、ならびにCD11b−Ly6G+静止好中球の減少(図2Aの下のパネル。矢印参照)もまた、観察された。TINおよび活性化CD11b+好中球集団は、CD45+細胞の割合として、そして総数としても劇的に増加した(図2B)。興味深いこととして、これらの好中球亜集団はeCPMV粒子の大部分を取り込み、特にTINはCD11b+活性化好中球の10倍多くのeCPMVを取り込んだ(図2C)。単球MDSC、静止好中球、および肺胞マクロファージ集団は、eCPMVを取り込まず、顆粒球MDSCは、不均等な取り込みを示した。TINおよび活性化好中球集団はまた、MHCクラス−IIおよびTINを発現し、特に高レベルの共刺激性マーカCD86を示し、潜在的抗原提示およびT細胞プライミング能力が示された。有意な変化は、単球または顆粒球MDSCの数においては観察されなかった。

0058

eCPMVによる好中球集団の活性化は、eCPMVまたはPBSで処置されたB16F10腫瘍担持肺の全肺ホモジネートで実施された複合化されたサイトカイン/ケモカインアレイから回収されたデータと一致している(図2D)。具体的には、好中球走化性物質GMCSFCxcl1、Ccl5、およびMIP−1αの有意な増加、ならびにGM−CSF、Il−1β、Il−9、Cxcl1、Cxcl9、Cxcl10、Ccl25、MIP−1αおよびMIP−1βなどの活性化好中球により産生されることが知られたサイトカインおよびケモカインの有意な増加が、認められた。興味深いこととして、本発明者らは、肺の免疫学に関連して有害であり得る古典的な炎症促進性サイトカインであるIl−6またはTnf−αレベルの有意な増加を観察しなかった。

0059

eCPMV吸入は、B16F10転移様肺腫瘍の発達を抑制する
本発明者らは次に、肺のeCPMV粒子の生来の免疫原性が、高悪性度の転移性肺癌のB16F10静脈内モデルにおいて抗腫瘍免疫を誘導し得るか否かを検討した。実際に、eCPMV 100μgの1週間に1回の気管内注射(図3A)は、転移様腫瘍病変の数(図3のBおよびC)およびチロシナーゼ発現(図3D)の両方による評定として、腫瘍量の有意な減少をもたらした。チロシナーゼ関連タンパク質1(Tyrp1)は、メラノサイト特異的遺伝子であり(Zhu et al., Cancer Res., 73(7):2104−16 (2013))、肺におけるその発現は、B16F10腫瘍細胞に制限され、腫瘍発達の定量的測定が可能で、転移様病変の様々なサイズに関して対照として働く。

0060

eCPMV吸入の抗腫瘍効力は免疫介在性である
本発明者らは、以下のトランスジェニックマウス:Il−12−/−、Ifn−γ−/−、およびNOD/scid/IL2Rγ−/−において、図3に記載された実験計画を再度実施することにより、免疫系が処置効力に必要か否かを決定した。eCPMV処置マウスとPBS処置マウスの間の肺腫瘍量の有意差が、Il−12(図4A)、Ifn−γ(図4B)の非存在下で、またはT、BおよびNK細胞が欠如したNSGマウスにおいて(図4C)、観察されなかった。

0061

eCPMVは、B16F10腫瘍担持マウスの肺において蓄積し、肺の好中球を活性化させる(図2A〜C)。加えて、好中球関連サイトカインおよびケモカインの有意な増加が、eCPMV吸入後のマウス肺において検出された(図2D)。それゆえモノクローナル抗体を用いて好中球を除去して、処置効力に関する好中球の必要性を評定した。腫瘍担持マウスの肺に由来する好中球の除去によって、本発明者らがWTマウスで観察した抗腫瘍効果が消失した(図4D)。これをIl−12−/−、Ifn−γ−/−、およびNSGマウスで観察された効力の欠如と合わせることで、本発明者らは、B16F10発達に及ぼすeCPMV吸入の抗腫瘍効果が、肺腫瘍微小環境の免疫調整を通しており、特に好中球区分の存在を必要とすると結論づけた。

0062

eCPMVの抗腫瘍効力は、B16F10静脈内肺モデルに制限されない
本発明者らは、eCPMV処置効力がB16F10転移肺モデルに制限されるか否か、または免疫調整性抗腫瘍効果が他のモデルに通用し得るかどうかの確認を探求した。移植可能であるが、真に転移性のモデルである4T1 BALB/c同系乳癌モデルを、最初に用いた。乳房脂肪パッド中で定着された4T1腫瘍は、16日目までに肺に転移し、その時点で原発腫瘍が外科的に除去され、eCPMV処置が開始され、肺腫瘍発達に影響を及ぼすために気管内に注射された。4T1細胞はまた、ルシフェラーゼを発現し、それにより本発明者らは、転移性肺腫瘍の発達を追跡することができた。eCPMV粒子を気管内に処置されたマウスは、肺腫瘍の発生を有意に遅延させ、生存を有意に延長した(図5A)。eCPMVおよびPBS処置群のマウスは、外科的摘出日に、同等の原発性乳房脂肪パッド腫瘍量を有した。それゆえ腫瘍発達および生存における差は、処置によるものであった。いずれの群のマウスも、原発性乳房脂肪パッド腫瘍の再発に見舞われなかった。

0063

eCPMV粒子のB16F10および4T1転移肺モデルにおける明らかな効力が、肺免疫環境に特有であるか否かを決定するために、皮膚腫瘍を処置する能力もテストした。皮内B16F10黒色腫(図5B)およびCT26結腸腫瘍(図5C)の両方の発育が、eCPMVの直接注射後に有意に遅延し、そしてB16F10 eCPMV処置マウスの半数において、わずか二回の処置後に、腫瘍が完全に消失した(図5B)。

0064

最後に、eCPMVの治療効果を、播種された腹腔重度卵巣癌のモデルにおいて検討した。Conejo−Garcia et al., Nat Med., (9):950−8 (2004)。eCPMVを1週間に1回処置されたID8−Defb29/Vegf−Aをチャレンジされたマウスは、PBS処置対照に比較して有意に改善された生存を示した(図5D)。事実、eCPMVを投与されたマウスは、生存する弱毒化リステリアモノサイトゲネス株(Lizotte et al., Oncoimmunology, 3:e28926. eCollection 2014)、無毒性トキソプラズマ・ゴンジイ(Baird et al., Cancer Res., 73(13):3842−51 (2013))、アゴニスト性CD40とポリ(I:C)との組み合わせ(Scarlett et al., Cancer Res., 69(18):7329−37 (2009))、またはIl−10阻害抗体(Hart et al., T Cell Biol., 2:29 (2011))をはじめとするこのモデルで試行された他の免疫療法薬に比較して、より長期間生存した。インビトロでの高濃度の該粒子への暴露は、癌細胞の生存能力または増殖に影響を有さなかったため、テストされたモデルにおけるeCPMVの抗腫瘍効果が、直接的な腫瘍細胞の細胞毒性に起因し得ないことに留意することが重要である。論理的結論は、eCPMVナノ粒子処置によって誘導された顕著な抗腫瘍効果が完全に免疫介在性であり、多様な解剖学的部位の種々の腫瘍モデルに通用し得る。

0065

考察
eCPMVナノ粒子は、驚くほど高度に免疫療法性があり、腫瘍免疫環境を明確に調整する。該粒子に暴露されたBMDCおよびマクロファージは、選択的な炎症促進性サイトカインをロバストに分泌した(図1AおよびB)。eCPMV粒子を植物内で産生させ、その後、植物混入物を、ポリビニル−ポリピロリドンを用いて抽出し、PEG沈殿およびスクロース勾配超遠心分離を通してeCPMVを単離し、最後に、該粒子をウルトラレッティング(ultrapelleting)により濃縮した。純度をUV/Vis吸収、透過型電子顕微鏡測定(TEM)、高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)、およびSDSゲル電気泳動によりチェックした。Wen et al., Biomacromolecules, 13(12):3990−4001 (2012)。混入物は、これらの手順の際には検出されなかった。その後、粒子をPBSに再懸濁させた。加えて、eCPMVは、TLR3/7を刺激し得るRNAが完全に欠如している。それゆえ本発明者らは、eCPMVの高い免疫原性が、ウイルス外被タンパク質のサイズ、形状、または生来の免疫認識によるものと結論づけている。これは、エンドトキシンのような免疫原性混入物、または精製工程で除去することが困難なウイルス核酸を含み得る大腸菌または他の系の中で製造される異なるウイルス様またはタンパク質ケージナノ粒子である。

0066

eCPMV吸入は、肺腫瘍微小環境を転換させ、腫瘍の免疫療法への応答に最小限に関連する集団であるLy6G+好中球の存在を必要とする。注目すべきこととして、eCPMV粒子は、Ly6G+好中球を特異的に標的化するようである。eCPMVは、癌細胞(Steinmetz et al., Nanomed. 6(2):351−64 (2011))、および一部の抗原提示細胞(Gonzalez et al.,PLoS ONE. 4(11):e7981 (2009))の表面ビメンチンに結合することが示されているが、これが肺の常在好中球が該粒子を内在化しているメカニズムであるか否か、またはビメンチンの表面発現がネズミ好中球の特色であるか否かについては、分かっていない。eCPMVは、静止好中球を標的化し、それらを活性化CD11b+表現型に変換し、さらに追加のCD11b+活性化好中球およびCD11b+クラスII+CD86hi腫瘍浸潤好中球の動員を誘導するようである。事実、これらの2つの集団、つまり活性化好中球および腫瘍浸潤または「N1」好中球は、eCPMV肺暴露後、急速に有意に変化する唯一の自然免疫細胞集団であり、両者とも、CD45+細胞に対する割合%および細胞総数を劇的に増加させた(図2B)。好中球は、規準的にはアポトーシスを受ける前に細菌を迅速に飲み込んで殺傷する微生物感染の歩哨と見られているが、それらは、腫瘍免疫学において創発的役割を有する。依然として議論の的であるが、好中球は、マクロファージの文献で認識されたM1/M2分極と類似の表現型可塑性を有するようである。腫瘍進行の増進相関する、B16F10転移性肺、ヒト肝臓癌、肉腫、および肺腺癌モデルにおける免疫抑制性で血管新生促進性の「腫瘍関連好中球」集団の浸潤が、研究により示された。あるいは、腫瘍常在性免疫抑制好中球の除去、それらから炎症促進性表現型への変換、または腫瘍微小環境に浸潤するための活性化好中球の動員が、治療効力に関連する。活性化好中球は、活性酸素中間体ROI)の放出を介して腫瘍細胞を直接殺傷し、CD4+T細胞をプライミングして、それらをTh1表現型に分極し、CD8+T細胞をクロスプライミングして、NK細胞の生存、増殖、細胞毒性活性およびIFN−γ産生を調整する。活性化好中球はまた、黒色腫モデルにおける抗腫瘍免疫療法の効力に相関するCD4+およびCD8+T細胞を動員し得るCxcr3リガンドCxcl9およびCxcl10を産生し得る。免疫刺激性好中球集団の増加を示したデータ(図2B)は、好中球の走化性物質GM−CSF、Cxcl1、Ccl5、およびΜΙΡ-Ια、ならびに好中球によって産生されることが知られているサイトカインおよびケモカイン、例えばGM−CSF、Il−1β、Il−9、Cxcl1、Cxcl9、Cxcl10、Ccl2、MIP−1αおよびMIP−1βの増加が観察された、サイトカインのデータ(図2D)と一致する。同様にこのデータは、好中球がeCPMV抗腫瘍効力に必要であることを示すインビボ腫瘍進行データと一致する。興味深いこととして、多くのサイトカインおよびケモカインレベルが、eCPMV処置後に統計学的に有意な度合いまで上昇したが、実際の腫瘍量の劇的差に比較すると、変化が控えめであった(図3のB〜D)。その上、肺におけるアップレギュレートの際に組織損傷を引き起こすことで知られる炎症促進性サイトカインTnf−αまたはIl−6の増加は、観察されなかった。それゆえ、肺腫瘍のeCPMV処置は効果的で、急性肺障害を引き起こし得る種類の炎症促進性サイトカイン応答を誘発しないと思われる。

0067

eCPMV吸入は、単剤療法として顕著な効力を示し(図3)、非常に明確に免疫介在性である(図4)。eCPMV粒子が腫瘍細胞を直接殺傷せず、または任意の抗原性オーバーラップをB16F10腫瘍と共有しないが、Th1関連サイトカインIl〜12(図4A)およびIfn−γ(図4B)、獲得免疫(図4C)ならびに好中球(図4D)を必要とする抗腫瘍応答を誘発するため、上記のことは新規である。これにより、eCPMVの生来の免疫原性が、肺に導入されると、腫瘍微小環境の免疫寛容原性を破壊し、本質的には、抑制される既存の抗腫瘍免疫応答のブレーキを外すこと、またはあらためて抗腫瘍応答を発生させることが示唆される。

0068

この研究から、eCPMV療法が側腹部B16F10、卵巣癌、ならびに転移乳癌および結腸癌の2つのBALB/cモデルにおいて同等に目覚ましく働くため、静脈内B16F10転移肺モデルにおけるeCPMV抗腫瘍効力が、C57BL6マウス株またはB16F10モデルのアーチファクトでないことも示される(図5)。4T1乳癌細胞における構成的ルシフェラーゼ発現、ならびにB16F10およびCT26の皮内チャレンジによって、本発明者らは、B16F10肺モデルでは実行可能でない手法で、腫瘍進行を定量的に測定することができた。これらのモデルにおいて本発明者らは、腫瘍進行を有意に遅延させ、B16F10およびCT26皮内腫瘍の場合には、定着した腫瘍の急速な退縮、および腫瘍の境界内に制限されたままで周囲組織に影響を及ぼさないと思われる壊死中心の形成(図5のBおよびC)を誘発する、強力で迅速な抗腫瘍効果を観察した。腫瘍内注射後3日目というeCPMVへのそのような早期応答は、eCPMV粒子が自然免疫細胞介在性抗腫瘍応答を誘発していることを示すのであろう。しかし、これらの腫瘍への免疫細胞浸潤、およびそのような細胞の表現型を測定するための追跡調査は、興味深いであろう。

0069

これは、癌免疫療法として、そしてさらに腫瘍微小環境内の好中球を特異的に標的化および活性化して下流の抗腫瘍免疫応答を調和させる免疫療法として用いられるVLP系ナノ粒子の初めての報告である。eCPMVナノ粒子は単独で、免疫原性であり、単剤療法として高度に効果的である。しかしそれは、腫瘍抗原、薬物、または免疫アジュバントナノ担体としても作用することができ、eCPMVがその免疫療法効力をさらに増進および改善するペイロードを送達するように修飾され得るという関心の高い可能性を開拓することができる。

0070

本発明者らは、eCPMVが種々の臓器起源とする腫瘍に対して効果的な免疫療法であることを実証した。eCPMV療法は、他の生物体および小分子と同等の用量で十分耐容性があり、観察可能な毒性副作用を有さない。要約すると、eCPMV自己組織化VLPは、抗腫瘍免疫の力を解放することによって治療効力を発揮する癌処置のための関心の高い新規プラットフォームである。

0071

実施例2:皮膚B16F10のeCPMV処置は全身抗腫瘍免疫を誘導する
図6に示される通り、本発明者らは、皮膚の黒色腫を定着させ、それに直接eCPMV粒子を注射した(100μg/注射。矢印は注射日を示す)。マウスの半数において、これが腫瘍の完全な消失をもたらしている。治癒したマウスにおいて、その後、本発明者らは、4週間は無処置で、同じ腫瘍細胞で再チャレンジしたが、本発明者らは、反対の側腹部に腫瘍細胞を注射した。それらのマウスのほとんどが、続発腫瘍を発生しなかった。明瞭にするために、原発腫瘍に粒子を直接注射したが、続発腫瘍を担持するマウスは、処置を受けなかった。それらは、全身の抗腫瘍免疫記憶のみに依存しなければならなかった。eCPMVは、最初の腫瘍において局所適用されたが、全身免疫を誘導した。「再チャレンジ」マウスは、直接注射され、退縮および消失したB16F10皮膚腫瘍を過去に有したマウスであった。

0072

本明細書で引用された全ての特許、特許出願、および発行物、ならびに電子的に入手可能な材料の全ての開示は、参照により組み入れられる。前述の詳細な記載および実施例は、理解の明瞭さのためだけに示されている。それらから、不必要な限定が理解されるべきではない。本発明は、当業者に明白な変形のために図示および記載された厳密な詳細に限定されず、特許請求の範囲によって定義された発明に含まれる。

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