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課題・解決手段

接合要素(1)は、物体に深く固定するための固定部(12)と、挿入軸(10)に対して固定部の近位に配置されたヘッド部(11)とを有する。ヘッド部は、特に厳しい公差の範囲内で明確に定義された構造を有する外側側面を有する。接合要素は、固定部(12)が物体の開口(3)の中に達するか、またはその口部に隣接して設置されるような態様で、液化不可能な材料からなる物体(2)に対して位置決めされる。次いで、接合要素は、遠位方向の方に押されて固定部を開口に押し込み、同時に、熱可塑性材料の一部の液化に十分な量および時間でツール(6)によって機械的振動エネルギが接合要素に加えられて、物体の構造への熱可塑性材料の相互浸透を生じさせる。当該方法は、ヘッド部の外側側面を元の状態のままにする、したがって押しおよび振動の影響を受けないままにするステップを備える。

概要

背景

発明の背景
さまざまな部品間の接合部は、機械構築、たとえば家具業界における重要な問題である。このような接合部の多くは、接合すべき部品のうちの少なくとも1つに接合要素を備え、当該接合要素は、深く固定される部分(以下の本文では「固定部」)と、しばしば「ヘッド」と称される突出部とを有する。深く固定される部分は、たとえば部品にねじ込まれてもよく、ヘッドは、さらなる部品への接続を可能にするための手段を備え得る。この目的で、さらなる部品は、第1の部品の接合要素と協働する第2の接合要素を備え得る。

インター・イケア・システムズB.V.によるWO2013/104422には、接合部が開示されており、当該接合部では、接合すべき第1の家具部品が、第2の家具部品の1つ以上のメス部品と協働する1つ以上のオス部品を有する。このオス部品は、止めくぎ状の深く固定される部分とヘッド部とを有する接合要素であり得る。止めくぎ状の深い部分は、第1の家具部品に接着される。

WO2013/104422に開示されている接合部は、各々が多数の溝を有するオス部品およびメス部品のヘッド部に依拠し、オス部品およびメス部品は、組立て中に互いに対して動き、オス部品およびメス部品のうちの少なくとも一方の溝は、傾斜しており、そのため、オス部品がメス部品に対して動くと家具部品は互いの方に押される。

ここでは、また、突出(「オス」)部を有する接合要素を備える他の接合部では、突出部の形状は重要な機能を有している。WO2013/104422のシステムでは、オス部品およびメス部品の溝が十分な精度で互いに適合しなければ、オス部品を適切に導入することは困難もしくは不可能であり、または家具部品を互いの方に押す効果が達成されず、その結果、十分な安定性が達成されない。

家具または他の物体のための接合部に関連するさらなる重要な問題は、接合要素を製造するための製造コストおよび部品に接合要素を設ける行為の製造コストである。ヘッド部の形状が安定性の要件を十分に満たすように、たとえばねじ切りされた固定部を有する金属からなる接合要素を設計することができるが、それらの製造は同程度に高価である。また、(顧客による自分での組立てとは対照的に)それぞれの部品の固定が工場でなされる場合には、同程度に時間がかかり、そのため高価である。

このため、WO2013/104422では、射出成形によってプラスチックからなる接合要素を製造することが提案されており、固定部の固定は、家具部品の予め製造された開口への接着によってなされる。しかし、この種類の固定は、接着剤の量をチップボード多孔率と適合させなければならないという不利な点を特徴とする。射出が少なすぎると、接着剤が木材に吸収されてしまうので境界面には十分な接着剤が欠如し、射出が多すぎると、液体緩衝が生じて接合要素の厳密な深さ位置決めを妨げるおそれがある。また、接着は洗浄努力を必要とし、接着するステップは、接着剤が硬化するのにしばらくかかるという点で同程度に時間がかかる。また、接着剤がそれぞれの部品の表面にのみ接着することは、接着接続性質である。たとえ接着剤が非常に強力であっても、部品のうちの1つそれ自体が限られた安定性の材料を有している場合、たとえば当該部品が同程度に脆弱なチップボードからなっている場合、接着接続は、固定安定性が限られたものになるであろう。

WO98/042988(ウッドウェルディング社)から、熱可塑性を有する材料を備える接合要素を、たとえばチップボードまたは木材などの繊維質材料または多孔質材料に固定することが公知である。このような固定では、開口に深く固定するために前方(遠位)部が位置決めされ、次いで、機械的振動、特に超音波振動と、接合要素を開口に押し込むことに向けられる力とが、接合要素の最後部(近位内部結合面に同時に加えられる。振動および力を加えるステップにおいて、熱可塑性を有する材料は、少なくとも繊維質材料または多孔質材料と接触した場合に摩擦熱により液化され、開口の壁の繊維質材料または多孔質材料に浸透して、再固化時に多孔質材料または繊維質材料とのポジティブフィット接続を形成する。

公開国際特許出願PCT/EP2015/061853には、2つの物体を接合する方法が開示されており、当該方法では、締まりばめが結果として生じるような態様で、熱可塑性材料を備える一方の物体の挿入部が他方の物体の開口に挿入され、その後、締まりばめによって物体が互いに押し付けられる境界面での熱可塑性材料の液化および材料の相互浸透に十分な量および時間で、第1の材料の液化に適したエネルギ、特に機械的振動エネルギが物体に加えられる。

これらの方法は両方とも、接着接続と比較して接合要素の深い固定に対して改善をもたらし、ある程度高設置精度で比較的迅速に適用することができるが、接合要素の後(近位)端でエネルギ入力および相当な力を必要とし、これらは、組み合わさると、突出(ヘッド)部の変形につながる可能性がある。したがって、これらの方法は、ヘッド部が予め規定された形状および位置を有していなければならない液化可能材料からなる接合要素の固定には適していない。

概要

接合要素(1)は、物体に深く固定するための固定部(12)と、挿入軸(10)に対して固定部の近位に配置されたヘッド部(11)とを有する。ヘッド部は、特に厳しい公差の範囲内で明確に定義された構造を有する外側側面を有する。接合要素は、固定部(12)が物体の開口(3)の中に達するか、またはその口部に隣接して設置されるような態様で、液化不可能な材料からなる物体(2)に対して位置決めされる。次いで、接合要素は、遠位方向の方に押されて固定部を開口に押し込み、同時に、熱可塑性材料の一部の液化に十分な量および時間でツール(6)によって機械的振動エネルギが接合要素に加えられて、物体の構造への熱可塑性材料の相互浸透を生じさせる。当該方法は、ヘッド部の外側側面を元の状態のままにする、したがって押しおよび振動の影響を受けないままにするステップを備える。

目的

本発明の目的は、液体状態の熱可塑性材料が浸透可能な材料、特に多孔質材料、および/または、木材複合材料もしくは木材もしくは固体発泡体などの、静水圧を加えることによって孔を生成することができる材料、からなる物体に接合要素を固定する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

物体(2)に接合要素(1)を固定する方法であって、接合要素(1)を設けるステップを備え、前記接合要素は、前記物体に深く固定するための固定部(12)と、前記固定部の近位ヘッド部(11)とを備え、前記ヘッド部は、明確に定義された構造を有する外側側面(13)を有し、前記接合要素は、少なくとも前記固定部の表面上に熱可塑性材料を備え、前記方法はさらに、前記固定部が前記物体の開口(3)の中に達するか、またはその口部に隣接して設置されるような態様で、前記物体(2)に対して前記接合要素(1)を位置決めするステップと、遠位方向の方に前記接合要素(1)を押し、同時に、前記熱可塑性材料の一部の液化に十分な量および時間でツール(6)によって機械的振動エネルギを前記接合要素に加えて、前記物体(2)の構造への前記熱可塑性材料の相互浸透を生じさせるステップとを備え、前記方法は、前記ヘッド部(11)の前記外側側面(13)を元の状態のままにするステップを備える、方法。

請求項2

挿入軸(10)は、近位から遠位への軸であるように規定され、前記軸に沿って押圧力が加えられ、前記開口(3)が口部を有する前記物体(2)の表面(20)は、平坦であり、ヘッド部軸は、固定後に前記物体の前記平坦面に対して垂直であるように規定され、前記ヘッド部軸は、前記挿入軸(10)と一致する、請求項1に記載の方法。

請求項3

挿入軸(10)は、近位から遠位への軸であるように規定され、前記軸に沿って押圧力が加えられ、前記開口(3)が口部を有する前記物体(2)の表面(20)は、平坦であり、ヘッド部軸は、固定後に前記物体の前記平坦面に対して垂直であるように規定され、前記ヘッド部軸は、前記挿入軸(10)に対してゼロでない角度、特に30°〜60°の角度である、請求項1に記載の方法。

請求項4

前記ヘッド部は、ヘッド部軸を中心とした回転に関して対称である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。

請求項5

圧力および機械的振動は、前記ツール(6)を前記ヘッド部(11)の近位端面に押し付けることによって加えられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。

請求項6

前記押すステップにおいて、前記ツールの外部結合面は、前記接合要素の前記近位端面に押し付けられ、前記外部結合面と前記近位端面との間に、ツールと接合要素との境界面が形成され、前記境界面は、前記ヘッド部(11)の径方向広がりよりも小さな径方向の広がりを有する、請求項5に記載の方法。

請求項7

前記ヘッド部(11)は、近位突起(15)を備え、前記近位突起の径方向の広がりは、前記ヘッド部(11)の前記径方向の広がりよりも小さい、請求項6に記載の方法。

請求項8

前記近位突起(15)は、リング状または円盤状である、請求項7に記載の方法。

請求項9

前記ツールの前記外部結合面は、前記ヘッド部(11)の前記径方向の広がりよりも小さな径方向の広がりを有する、請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。

請求項10

前記ヘッド部は、近位側に開口した凹部(33)を備え、圧力および機械的振動は、前記ツール(6)によって前記凹部内の結合面(30)に加えられる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。

請求項11

前記固定部は、前記ヘッド部(11)の近傍に近位に向いた結合面を備え、前記押して振動エネルギを前記接合要素に加えるステップは、前記ツール(6)を前記固定部の前記結合面に押し付けるステップを備える、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。

請求項12

前記固定部は、固定部本体(51)と、前記固定部本体から離れて遠位に向いた少なくとも1つの突起(52)とを備える、請求項11に記載の方法。

請求項13

前記開口は、開口側壁と、遠位で前記開口を終端させる開口底とを備え、前記押して振動エネルギを前記接合要素に加えるステップ中に、前記少なくとも1つの突起(52)は、前記開口底(3)の面を貫通するように押される、請求項12に記載の方法。

請求項14

前記少なくとも1つの突起(52)は、基本的には前記結合面(57)の側方位置に配置される、請求項12〜13のいずれか1項に記載の方法。

請求項15

前記押して振動エネルギを前記接合要素に加えるステップは、前記結合面(57)が前記物体の表面(20)と面一になるか、またはこの表面よりも下になるまで実行される、請求項11〜14のいずれか1項に記載の方法。

請求項16

前記接合要素(1)は、一体であり、前記熱可塑性材料で構成される、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。

請求項17

前記接合要素(1)を設けるステップにおいて、前記熱可塑性材料を備える液化可能な部分(22)と液化不可能な部分(21)とを備える前記接合要素(1)を設けるステップを備える、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。

請求項18

前記構造化された外側側面(13)の少なくとも一部を備える前記ヘッド部(11)の少なくとも一部は、前記液化不可能な部分によって形成される、請求項17に記載の方法。

請求項19

前記ヘッド部(11)の前記構造化された外側側面(13)は、前記熱可塑性材料でできており、前記液化不可能な部分(21)は、前記液化可能な部分に一体化された挿入要素である、請求項17に記載の方法。

請求項20

前記液化不可能な部分(21)は、近位に向いた結合面を備え、前記遠位方向の方に前記接合要素(1)を押して機械的振動エネルギを前記接合要素(1)に加えるステップにおいて、前記ツール(6)は、振動にさらされながら前記結合面に押し付けられる、請求項17〜19のいずれか1項に記載の方法。

請求項21

前記結合面(30)は、前記接合要素(1)の近位端面に対してオフセットされる、請求項20に記載の方法。

請求項22

前記ヘッド部(11)は、前記近位端面に凹部(33)を備え、前記結合面(30)は、前記凹部の底部に配置される、請求項21に記載の方法。

請求項23

前記凹部(33)は、少なくとも0.5のアスペクト比を有する、請求項22に記載の方法。

請求項24

前記液化不可能な部分は、結合プレート(25)と、そこから遠位に延在するスパイク部(26)とを備える、請求項20〜23のいずれか1項に記載の方法。

請求項25

前記液化可能な部分(22)および前記液化不可能な部分(21)は、プレスばめ接着結合ポジティブフィット接続が結果として生じるような前記液化可能な部分の材料による前記液化不可能な部分の構造の相互浸透、のうちの少なくとも1つによって結合される、または結合可能である、請求項17〜24のいずれか1項に記載の方法。

請求項26

前記液化可能な部分(21)と前記液化不可能な部分(22)とを備える一体の予め製造された要素として前記接合要素を設けるステップを備える、請求項17〜25のいずれか1項に記載の方法。

請求項27

前記接合要素の前記液化可能な部分(22)および前記液化不可能な部分(21)を別々の部分として設けるステップを備え、前記押して振動エネルギを前記接合要素に加えるステップ中に、および/または、このステップ後に、前記液化可能な部分と前記液化不可能な部分とを組立てるステップをさらに備える、請求項17〜25のいずれか1項に記載の方法。

請求項28

前記物体(2)の構造への前記熱可塑性材料の前記相浸透を生じさせる前記振動エネルギおよび前記押しの影響によって、前記液化可能な部分の前記材料のさらなる部分が液化して前記液化不可能な部分の構造に浸透し、再固化後に前記液化可能な部分と前記液化不可能な部分との間にポジティブフィット接続を生じさせるステップを備える、請求項27に記載の方法。

請求項29

前記接合要素の近位端面は、ガイド孔(16)を備え、前記位置決めするステップにおいて、前記ガイド孔と協働するように前記ツールのガイド突起が挿入される、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。

請求項30

前記機械的振動エネルギを前記接合要素に加えるステップにおいて、10kHz〜50kHzの周波数で前記ツールを振動させる、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。

請求項31

前記押すステップにおいて、少なくとも105N/m2の機械的圧力が前記ツールによって前記接合要素に加えられる、請求項1〜30のいずれか1項に記載の方法。

請求項32

前記外側側面(13)と前記外側側面(13)のネガティブである金型表面部とが少なくとも部分的に接触するように前記ヘッド部(11)に対して金型ツール(91)を設置し、前記押すステップの少なくとも一部の間は前記金型ツールと前記ヘッド部との間の物理的接触を維持するさらなるステップを備える、請求項1〜31のいずれか1項に記載の方法。

請求項33

熱可塑性材料および機械的振動の助けを借りて、前記液化した熱可塑性材料が浸透可能な材料からなる物体(2)に固定される接合要素(1)であって、前記接合要素は、前記物体に深く固定するための固定部(12)と、前記固定部の近位のヘッド部(11)とを備え、前記接合要素は、少なくとも前記固定部の表面上に熱可塑性材料を備え、以下の条件のうちの少なくとも1つが満たされ、前記条件は、前記ヘッド部が、径方向の広がりが前記ヘッド部(11)の径方向の広がりよりも小さい近位突起(15)を備えるという条件と、前記ヘッド部が、近位側に開口した凹部(33)を備え、前記凹部が、ツール(6)が前記凹部内で前記接合要素(1)と係合して機械的振動を前記接合要素に加えるのに十分な幅を有し、その結果、前記ヘッド部の最外側面部が元の状態のままでありながら、前記固定部の前記表面付近の前記熱可塑性材料の当該部分が液化するという条件と、前記接合要素が、液化可能な部分(22)と、液化不可能な部分(21)とを備え、前記液化不可能な部分が、ツール(6)によって前記機械的振動を前記接合要素に加えるための近位に向いた内部結合面を形成するという条件と、前記固定部(12)が、固定部本体(51)と、前記固定部本体から離れて遠位に向いた少なくとも1つの突起(52)とを備え、前記固定部本体が、前記ヘッド部(11)の近傍に近位に向いた結合面を形成するという条件とを含む、接合要素。

請求項34

アセンブリであって、前記アセンブリは、請求項33に記載の接合要素を備え、前記接合要素の近位に向いた結合面に適合され、機械的振動を前記接合要素に加えることができるツール(6)をさらに備える、アセンブリ。

請求項35

熱可塑性材料および機械的振動の助けを借りて、前記液化した熱可塑性材料が浸透可能な材料からなる物体(2)に固定される接合要素(1)であって、前記接合要素は、前記物体に深く固定するための固定部(12)の役割を果たすシャフトと、ヘッド部(11)とを備え、前記ヘッド部は、前記ヘッド部と前記固定部との間に遠位に向いた肩部(18)または境界線を有し、前記接合要素は、少なくとも前記固定部の表面上に熱可塑性材料を備え、以下の条件のうちの少なくとも1つが満たされ、前記条件は、前記ヘッド部(11)が、近位端に開口した凹部(33)を備え、前記凹部が、実質的に前記ヘッド部全体を軸方向に貫通するという条件と、前記固定部(12)が、軸方向に延びる少なくとも1つの溝(72)を備え、前記溝が、平均シャフト直径の少なくとも15%の深さを有するという条件とを含む、接合要素。

請求項36

前記ヘッド部(11)は、近位端に開口した凹部(33)を備え、前記凹部の横方向の広がりは、前記ヘッド部のヘッド直径の少なくとも40%になり、前記凹部の軸方向の広がりは、前記ヘッド部の軸方向の広がりの少なくとも80%になる、請求項35に記載の接合要素。

請求項37

前記固定部(12)は、前記シャフトの側面に複数の溝(72)を備える、請求項35または36に記載の接合要素。

請求項38

前記溝は、前記シャフトの対向する側面に互い違いの配置で配置される、請求項37に記載の接合要素。

請求項39

前記シャフトは、近位から遠位へのシャフト軸に対して垂直な断面において、基本的にS字型の断面を有する、請求項38に記載の接合要素。

請求項40

請求項1〜32のいずれか1項に記載の方法を実行するための装置であって、前記装置は、接合要素位置決め装置(101)と、物体(2)を保持するための保持装置(104)と、遠位方向の方に接合要素を押し、同時に、熱可塑性材料の一部の液化に十分な量および時間で機械的振動エネルギを前記接合要素(1)に加えて、前記物体(2)の構造への前記熱可塑性材料の相互浸透を生じさせるためのソノトロード(6)とを備え、前記装置は、前記ヘッド部(11)の外側側面(13)を元の状態のままにするように構成される、装置。

請求項41

予め定められた条件が満たされるとすぐに、前記物体(2)に対する前記ソノトロード(6)の前方移動を停止させるように構成される、請求項40に記載の装置。

請求項42

前記予め定められた条件は、前記ソノトロード(6)の外部結合面が前記物体(2)から予め定められた距離のところの位置に達したことである、請求項41に記載の装置。

請求項43

前記ソノトロード(6)と前記物体(2)との間の距離(DS)を検知するように適合された距離センサ(102)をさらに備える、請求項42に記載の装置。

請求項44

前記外側側面(13)が前記外側側面(13)のネガティブである金型表面部と少なくとも部分的に接触するように、前記固定部が前記開口の中に達すると前記ヘッド部(11)に対して設置されるように構成された金型ツール(91)をさらに備える、請求項40〜43のいずれか1項に記載の装置。

技術分野

0001

発明の分野
本発明は、機械工学および機械構築、特に家具の構築の分野の発明である。特に、本発明は、物体接合要素を固定する方法、それに従った接合要素、およびこのような接合要素を備えるアセンブリに関する。

背景技術

0002

発明の背景
さまざまな部品間の接合部は、機械構築、たとえば家具業界における重要な問題である。このような接合部の多くは、接合すべき部品のうちの少なくとも1つに接合要素を備え、当該接合要素は、深く固定される部分(以下の本文では「固定部」)と、しばしば「ヘッド」と称される突出部とを有する。深く固定される部分は、たとえば部品にねじ込まれてもよく、ヘッドは、さらなる部品への接続を可能にするための手段を備え得る。この目的で、さらなる部品は、第1の部品の接合要素と協働する第2の接合要素を備え得る。

0003

インター・イケア・システムズB.V.によるWO2013/104422には、接合部が開示されており、当該接合部では、接合すべき第1の家具部品が、第2の家具部品の1つ以上のメス部品と協働する1つ以上のオス部品を有する。このオス部品は、止めくぎ状の深く固定される部分とヘッド部とを有する接合要素であり得る。止めくぎ状の深い部分は、第1の家具部品に接着される。

0004

WO2013/104422に開示されている接合部は、各々が多数の溝を有するオス部品およびメス部品のヘッド部に依拠し、オス部品およびメス部品は、組立て中に互いに対して動き、オス部品およびメス部品のうちの少なくとも一方の溝は、傾斜しており、そのため、オス部品がメス部品に対して動くと家具部品は互いの方に押される。

0005

ここでは、また、突出(「オス」)部を有する接合要素を備える他の接合部では、突出部の形状は重要な機能を有している。WO2013/104422のシステムでは、オス部品およびメス部品の溝が十分な精度で互いに適合しなければ、オス部品を適切に導入することは困難もしくは不可能であり、または家具部品を互いの方に押す効果が達成されず、その結果、十分な安定性が達成されない。

0006

家具または他の物体のための接合部に関連するさらなる重要な問題は、接合要素を製造するための製造コストおよび部品に接合要素を設ける行為の製造コストである。ヘッド部の形状が安定性の要件を十分に満たすように、たとえばねじ切りされた固定部を有する金属からなる接合要素を設計することができるが、それらの製造は同程度に高価である。また、(顧客による自分での組立てとは対照的に)それぞれの部品の固定が工場でなされる場合には、同程度に時間がかかり、そのため高価である。

0007

このため、WO2013/104422では、射出成形によってプラスチックからなる接合要素を製造することが提案されており、固定部の固定は、家具部品の予め製造された開口への接着によってなされる。しかし、この種類の固定は、接着剤の量をチップボード多孔率と適合させなければならないという不利な点を特徴とする。射出が少なすぎると、接着剤が木材に吸収されてしまうので境界面には十分な接着剤が欠如し、射出が多すぎると、液体緩衝が生じて接合要素の厳密な深さ位置決めを妨げるおそれがある。また、接着は洗浄努力を必要とし、接着するステップは、接着剤が硬化するのにしばらくかかるという点で同程度に時間がかかる。また、接着剤がそれぞれの部品の表面にのみ接着することは、接着接続性質である。たとえ接着剤が非常に強力であっても、部品のうちの1つそれ自体が限られた安定性の材料を有している場合、たとえば当該部品が同程度に脆弱なチップボードからなっている場合、接着接続は、固定安定性が限られたものになるであろう。

0008

WO98/042988(ウッドウェルディング社)から、熱可塑性を有する材料を備える接合要素を、たとえばチップボードまたは木材などの繊維質材料または多孔質材料に固定することが公知である。このような固定では、開口に深く固定するために前方(遠位)部が位置決めされ、次いで、機械的振動、特に超音波振動と、接合要素を開口に押し込むことに向けられる力とが、接合要素の最後部(近位内部結合面に同時に加えられる。振動および力を加えるステップにおいて、熱可塑性を有する材料は、少なくとも繊維質材料または多孔質材料と接触した場合に摩擦熱により液化され、開口の壁の繊維質材料または多孔質材料に浸透して、再固化時に多孔質材料または繊維質材料とのポジティブフィット接続を形成する。

0009

公開国際特許出願PCT/EP2015/061853には、2つの物体を接合する方法が開示されており、当該方法では、締まりばめが結果として生じるような態様で、熱可塑性材料を備える一方の物体の挿入部が他方の物体の開口に挿入され、その後、締まりばめによって物体が互いに押し付けられる境界面での熱可塑性材料の液化および材料の相互浸透に十分な量および時間で、第1の材料の液化に適したエネルギ、特に機械的振動エネルギが物体に加えられる。

0010

これらの方法は両方とも、接着接続と比較して接合要素の深い固定に対して改善をもたらし、ある程度高設置精度で比較的迅速に適用することができるが、接合要素の後(近位)端でエネルギ入力および相当な力を必要とし、これらは、組み合わさると、突出(ヘッド)部の変形につながる可能性がある。したがって、これらの方法は、ヘッド部が予め規定された形状および位置を有していなければならない液化可能材料からなる接合要素の固定には適していない。

発明が解決しようとする課題

0011

発明の概要
本発明の目的は、液体状態の熱可塑性材料が浸透可能な材料、特に多孔質材料、および/または、木材複合材料もしくは木材もしくは固体発泡体などの、静水圧を加えることによって孔を生成することができる材料、からなる物体に接合要素を固定する方法を提供することであり、当該方法は、物体を他の物体の方に押すためにヘッド部(突出部)が他の物体のメス構造と協働しなければならない上記の種類の接合要素に適している。

課題を解決するための手段

0012

本発明の第1の局面に係る方法では、接合要素が設けられ、当該接合要素は、物体に深く固定するための固定部と、挿入軸に対して固定部の近位に配置されたヘッド部(突出部)とを有する。当該ヘッド部は、特に厳しい公差の範囲内で明確に定義された構造を有する外側側面を有する。たとえば、外側側面は、接合要素に対する軸方向の引っ張り力を構造を介して伝達できるような態様でさらなる物体の対応する構造と協働するように構造化されてもよく、したがって、当該構造は、軸方向に対するアンダーカットを備える。たとえば、外側側面は、少なくとも1つの溝および/または少なくとも1つの尾根部を備えていてもよく、たとえば少なくとも1つの溝が尾根部と交互に配置された波状になっていてもよい。特に、外面は、たとえば1mm未満、特に0.6mm未満またはさらには0.2mm未満の厳しい公差の範囲内で明確に定義されてもよい。

0013

接合要素は、少なくとも固定部の表面上に熱可塑性材料(すなわち、熱可塑性を有する材料)を備える。実施形態では、接合要素は、熱可塑性材料で構成されてもよい。当該方法は、固定部が物体の開口の中に達するか、またはその口部に隣接して設置されるような態様で、物体に対して接合要素を位置決めするさらなるステップと、遠位方向の方に接合要素を押して固定部を(さらに)開口に押し込み、同時に、熱可塑性材料の一部の液化に十分な量および時間でツールによって機械的振動エネルギを接合要素に加えて、物体の構造への熱可塑性材料の相互浸透を生じさせるさらなるステップとを備え、当該方法は、ヘッド部の外側側面を元の状態のままにする、したがって押しおよび振動による影響を受けないままにするステップを備える。

0014

押してエネルギを接合要素に加えるステップの後、エネルギ入力は停止され、熱可塑性材料は再固化して、堅固なポジティブフィット接続が結果として生じる。ツールは取り外されてもよい。

0015

本明細書において、「遠位」方向とは、概して、押圧力が加えられる方向である。「近位」方向とは、反対の方向である。しばしば、当該方法を実行する人にとって、「遠位」方向は「前方」方向であり、「近位」方向は「後方」方向である。「後方」および「前方」とは対照的に、「近位」および「遠位」は、方向を指すだけでなく(相対的)位置も指す。

0016

押してエネルギを接合要素に加えるステップは、たとえばWO98/042988に教示されているように、接合要素を遠位方向の方に移動させ得る。PCT/EP2015/061853の教示に従って、締まりばめおよび/または他の力により接合要素が基本的に静止していることも可能である。これらの実施形態では、押圧力は、主に、(振動)ツールと接合要素との間の機械的結合に役立つであろう。

0017

接合要素がどのように適用されるかに応じて、さまざまな基本構成が可能である。第1の種類の多くの構成では、任意に固定部の対称軸であってもよい挿入軸は、上記の軸方向の引っ張り力が加えられるヘッド部の軸と一致して共通の接合要素軸を形成するか、またはそれに平行である。この基本構成では、結合面は、基本的に接合要素軸に対して垂直であり、接合要素が固定される物体の表面は、基本的に当該軸に対して垂直であり、したがって基本的に結合面と平行である。

0018

多くの状況では、接合要素は、平坦な大きな側と狭い面とを有する板などの明確に定義された平坦面を有する物体に固定される。一般に、または特にヘッド部が単独では軸に関して対称でない場合には、ヘッド部軸は、開口が存在しかつそこからヘッド部が突き出る平坦面に対して垂直な方向にヘッドの中心を通る軸であるように規定されてもよい。

0019

本明細書において、ヘッド部の「外側側面」は、ヘッド部軸に対する側面である面であってもよく、当該ヘッド部軸に対してアンダーカットが存在する。このような軸は、たとえばヘッド部の対称軸であってもよい。

0020

多くの実施形態では、機械的振動は、接合要素の近位に向いた内部結合面に加えられ、たとえば遠位端を含む接合要素のさらに遠位のゾーンに伝達される。この目的で、家具および建設業界における接合要素の特徴的寸法コネクタ長がたとえば1cm〜20cmである)には、5kHzまたは10kHz〜100kHz、特におよそ15〜50kHz、特に18kHz〜30kHzの周波数を有する振動が適しており、(超音波溶接から公知であるように)周波数が高いほど境界面での局所的液化に適していることが分かった。振動をさらに遠位のゾーンに伝達するために、ツール(ソノトロード)および接合要素の一般的な振動系を作製することができる。そうするために、たとえば105N/m2以上の同程度に強い圧力をツールと接合要素との間の境界面に加えなければならず、押圧力が小さくなると、ツールと接合要素との間の結合が弱くなり、振動にさらされるツールは、振動を接合要素に加えるのではなく結合面を打つことになり、これは境界面での一次エネルギ吸収につながる。

0021

十分な押圧力およびたとえばおよそ10〜50kHzの周波数での結合を伴う一般的な振動系では、結合面から数ミリメートル以内のゾーンは、近接場内に位置する。結合面から1〜2mmのこのゾーンを、以下では「境界面ゾーン」とも呼ぶ。

0022

押圧力が同程度に高い(これは、ツールと接合要素との間の結合が同程度に優れていることにつながる)場合でさえ、実際の状況下では、いくらかのエネルギは不可避的に境界面ゾーンに吸収されることが分かった。これにより、境界面ゾーンでは材料が加温され、必然的に高い圧力(押圧力が低ければ、結合は弱くなり、そのため境界面ゾーンにおけるエネルギ損失は高くなり、さらに加温される)に起因して、材料が横方向−径方向逃げ塑性変形が起こる。これは、図1aおよび図1bに示されており、図1aおよび図1bは、熱可塑性材料で構成される接合要素201が、たとえばチップボードからなる物体202に固定される(本発明に従わない)比較構成を示す。図1aは、接合要素が物体の開口203に位置決めされ、ソノトロード206が振動にさらされながら遠位方向の方に接合要素を押すように作用する初期状態を示す。図1aの境界面ゾーンにおける小さな矢印は、接合要素に加えられる圧力を示す。図1bは、WO98/042988に係る固定プロセスの終了時の配置を示す。外部摩擦が高い場所、すなわち示されている構成では、熱可塑性材料が物体に相互浸透する遠位端付近では、液化が顕著であり、固定ゾーン208での所望の固定につながる。しかし、境界面ゾーンでの軟化および圧力により、このゾーンで液化がなかったとしても熱可塑性材料は境界面ゾーンでもわずかに変形する。これにより、図1bに小さな円209によって示されているように、側面への材料の何らかの制御されない逃げが生じる。これは、ひいては、最終寸法に関する不確実性を生じさせる。なぜなら、高さの減少Δxおよび径方向寸法の拡張ΔRを正確に予測できないからである。

0023

したがって、先行技術に係るアプローチでは、外側側面は、元の状態のままにならず、そのため、もはや明確に定義されたものではなくなる。このため、機械的振動を近位に向いた接触面に加えて熱可塑性材料を液化するステップを備える、物体を固定する方法は、今までのところ、本明細書に記載されている種類の接合要素の固定には適していないと考えられていた。それとは対照的に、本発明の局面では、ヘッド部の外側側面を元の状態のままにしながら、機械的振動を使用して、固定部を深く固定するために熱可塑性材料を液化する。

0024

その第1の局面に係る発明を実行するために、(一般に物体に対して)遠位方向の方に接合要素を押して機械的振動を接合要素に加えることに対してさまざまな概念が実施可能である。

0025

第1の概念によれば、圧力および機械的振動は、ツールをヘッド部の近位端面に押し付けることによってツールによって加えられる。ヘッド部を「ヘッド」と見なすことができる場合、第1の概念は、ヘッド上の接合要素を押して機械的振動をヘッドに加えることを特徴とする。この第1の概念の実施形態では、ヘッド部は、構造化された外側側面の機能部のいかなる変形も防止するために設けられている。

0026

第2の概念によれば、ヘッド部は、近位側に開口した凹部を備える。圧力および機械的振動は、ツールによって凹部内の結合面に加えられる。このような結合面は、凹部の底部に凹部の端面を備え得る。さらにまたは代替案として、結合面は、凹部内に肩部を備えていてもよい。加えてまたはさらに別の代替案によれば、結合面は、挿入軸に平行でない傾斜または湾曲した表面部を備えていてもよい。

0027

したがって、第2の概念によれば、圧力および振動は、ヘッド部内(「ヘッド内」)またはさらには固定部内に加えられ、圧力および振動が加えられる結合面は、ヘッド部の近位端面に対してオフセットされる。

0028

第2の概念を実現する実施形態では、ツールの外形は、ツールが接合要素と自動的に位置合わせされ、プロセス中にそれを誘導および/または搬送するように凹部の形状に適合されてもよい。

0029

凹部は、概して実質的な深さを有する。特に、凹部のアスペクト比は、少なくとも0.5であってもよく、または少なくとも1であってもよい。

0030

この第2の概念ならびに第1および第3の概念も、第一に、振動ツールが押し付けられる結合面を介して加えられる機械的振動が、長手方向振動であって、前方方向、したがってさらに遠位に接合要素内で伝播する傾向があり、第二に、熱を発生させる放散または外部摩擦が最終的に変形につながり、要素が機械的応力下にある場所では液化が顕著である、という見識に基づく。第2の概念は、外側側面が応力減少ゾーンであることにつながり得る。

0031

ここで、凹部の形状およびサイズは、力の分布がこの目的に対して最適化されるような態様でヘッド部の形状に適合されてもよい。特に、アスペクト比(凹部の深さと幅との間の比)は、十分に高くてもよく、たとえば少なくとも0.5であってもよく、または少なくとも1であってもよく、またはさらには少なくとも1.5であってもよい。

0032

第3の概念によれば、圧力および機械的振動は、ヘッド部ではなく、固定部のベース面、したがってヘッドの傍、たとえばヘッドの周囲に加えられる。言い換えれば、接合要素の最近位部は、圧力および機械的振動にさらされることはなく、接合要素は、ヘッド部の傍に近位に向いた結合面を備え、ツール(ソノトロード)は、それに従って適合される。

0033

この結合面は、特に、ヘッド部と固定部との間の平面に対応する軸方向位置を有し得る。したがって、遠位方向の方に接合要素を押し、同時に、ツールによって機械的振動エネルギを接合要素に加えるステップは、結合面が物体の表面と面一になるか、またはこの表面よりも下になるが、ヘッド部がこの表面よりも上に突き出るまで押すステップを備え得る。

0034

また、第3の概念により、ヘッド部の外側側面の機能部が応力減少ゾーンになる。実際、第3の概念の実施形態では、ヘッド部全体が応力が減少していてもよい。

0035

第1、第2または第3の概念のうちのいずれかと組み合わせることができる第4の概念によれば、機械的振動エネルギをヘッドに加えている時間のうちの少なくとも一部の時間の間ヘッド部の側面外形を維持するために、金型ツールが使用される。この目的で、外側側面の形状のネガティブに対応する形状を備えた表面部を有するこのような金型は、ヘッドの外側側面と接触させられ、たとえば遠位方向の方に接合要素を押す押圧力が停止するまでそこに保持される。

0036

第1の概念を実現する第1の実施形態群によれば、変形が制御される最近位ゾーンを備えるヘッド部が設けられる。

0037

この第1の実施形態群では、接合要素の近位端面は、挿入軸に対して垂直であり、当該挿入軸は、しばしばヘッド部の軸でもあり、または少なくともそれに平行である。接合要素が固定される物体が平坦面を有する場合、近位端面は、しばしば、開口が設けられる表面に基本的に平行である。

0038

したがって、第1の実施形態群では、当該方法は、
特に上記の種類の接合要素を設けるステップを備え、当該接合要素は、物体に深く固定するための固定部と、挿入軸に対して固定部の近位に配置されたヘッド部とを有し、当該ヘッド部は、外側側面、たとえばアンダーカットまたは別の部分とともに鍵穴機能に適したものにする他の構造を有する外側側面を有し、接合要素は、少なくとも固定部の表面上に熱可塑性材料を備え、当該方法はさらに、
固定部が物体の開口の中に達するか、またはその口部に隣接して設置されるような態様で、物体に対して接合要素を配置するステップと、
遠位方向の方に接合要素を押し、同時に、熱可塑性材料の一部の液化に十分な量および時間でツールによって機械的振動エネルギを接合要素に加えて、物体の構造への熱可塑性材料の相互浸透を生じさせるステップとを備え、
押すステップにおいて、ツールの外部結合面は、接合要素の近位端面に押し付けられ、外部結合面と近位端面との間にツールと接合要素との境界面が形成され、当該境界面は、ヘッド部の径方向の広がりよりも小さな径方向の広がりを有する。

0039

したがって、第1の群の実施形態では、変形が制御されるゾーンは、ヘッド部の径方向の広がりよりも小さな径方向の広がりを有するツールと接合要素との境界面によって設けられ、すなわち、境界面は、外側側面の機能部の所までは達しない。これは、ヘッド部よりも小さな径方向の広がりを有するツールによって達成されてもよく、または以下で説明する接合要素の近位突起によって達成されてもよく、またはそれら両方によって達成されてもよい。

0040

第1の群の第1の実施形態下位群では、変形が制御されるゾーンは、径方向の広がりがヘッド部の径方向の広がりよりも小さな近位突起として設けられ、すなわち、変形ゾーンは、径方向に外側側面の機能部の所までは達しない。

0041

第1の群の第2の実施形態下位群では、ツールの外部結合面は、ヘッド部の径方向の広がりよりも小さな径方向の広がりを有する。

0042

多くの実施形態は、第1および第2の下位群の両方に属する。
特に、第2の下位群の実施形態では、ツールの外部結合面は、非平面であって、変形の制御を金型のような態様で可能にしてもよい。

0043

ヘッド部が挿入軸に関して対称である(ヘッド部が基本的に回転体の形状を有する)場合、変形が制御されるゾーンは、たとえばリング状または円盤状であってもよい。このゾーンの軸方向の広がりtは、0.1mm〜2mmであってもよく、特に0.2mm〜1mmであってもよい。

0044

第2の実施形態群によれば、接合要素は、液化可能な部分と、液化不可能な部分とを備える。

0045

第2の実施形態群の多くの実施形態では、当該方法は、液化不可能な材料からなる近位に向いた結合面を有する接合要素を設けるステップを備え、機械的振動エネルギを接合要素に加えるステップのために、ツールは、振動にさらされながら結合面に押し付けられる。

0046

したがって、第2の実施形態群のこれらの実施形態では、物体に接合要素を固定する方法は、
特に上記の種類の接合要素を設けるステップを備え、当該接合要素は、物体に深く固定するための固定部と、挿入軸に対して固定部の近位に配置されたヘッド部とを有し、当該ヘッド部は、アンダーカットを備えた外側側面を有し、接合要素は、少なくとも固定部の表面上に熱可塑性材料を備え、当該方法はさらに、
固定部が物体の開口の中に達するか、またはその口部に隣接して設置されるような態様で、物体に対して接合要素を配置するステップと、
遠位方向の方に接合要素を押し、同時に、熱可塑性材料の一部の液化に十分な量および時間でツールによって機械的振動エネルギを接合要素に加えて、物体の構造への熱可塑性材料の相互浸透を生じさせるステップとを備え、
設けるステップにおいて、接合要素は、液化不可能な材料からなる近位に向いた結合面を備え、機械的振動エネルギを接合要素に加えるステップのために、ツールは、振動にさらされながら結合面に押し付けられる。

0047

第2の実施形態群は、第1の概念を実現する実施形態と、第2の概念を実現する実施形態と、また第3の概念を実現するいくつかの実施形態とを備える。

0048

本明細書において、「液化不可能な」材料は、概して、プロセス中に達する温度、したがって特に熱可塑性材料が液化する温度、で液化しない材料である。これは、プロセス中に達しない温度、概して熱可塑性材料の液化温度をはるかに(たとえば少なくとも80℃だけ)上回る温度、で材料が液化することができるであろう可能性を除外するものではない(当該温度は、非晶質熱可塑性物質結晶性ポリマー溶融温度、すなわち(ときには押出し成形が可能な最低温度として定義される)「流動温度」と称されることもある、十分に流動可能になるガラス転移温度を上回る温度、たとえば粘性が104Pa×s未満(特にポリマーが実質的に繊維強化材を持たない実施形態では、103Pa×s未満)に降下する温度である)。たとえば、液化不可能な材料は、アルミニウムもしくは鋼などの金属、または木材、または硬質プラスチックであってもよく、たとえば強化もしくは非強化熱硬化性ポリマー、または強化もしくは非強化熱可塑性物質であってもよく、当該熱硬化性ポリマーまたは熱可塑性物質は、液化可能な部分の溶融温度/ガラス転移温度よりも大幅に高い溶融温度(および/またはガラス転移温度)を有し、たとえば少なくとも50℃または80℃だけ高い溶融温度および/またはガラス転移温度を有する。

0049

この第2の実施形態群の第1の実施形態下位群では、ヘッド部の少なくとも一部、特に構造化された外側側面を備える少なくとも一部は、液化不可能な材料でできている。そして、接合要素は、この液化不可能な部分を備え、液化可能な部分をさらに備え、当該液化可能な部分は、少なくとも固定部の外面を備える。

0050

この第2の実施形態群の第2の下位群では、ヘッド部の構造化された外側側面は、液化可能な(熱可塑性)材料でできており、液化不可能な材料を備える部分は、液化可能な部分に一体化された挿入要素である。

0051

特に第2の実施形態下位群の実施形態では(および、他の下位群または本明細書に記載されている群の実施形態では)、結合面は、接合要素の近位端面に対してオフセットされてもよい。特に、上記の第2の概念によれば、ヘッド部は、近位端面に凹部を備え得て、結合面は、この凹部内に、特にこの凹部の底部に配置されてもよい。特定の実施形態では、このような凹部のアスペクト比は、少なくとも0.5であってもよく、またはさらには少なくとも1であってもよい。

0052

第2の実施形態下位群の実施形態では、液化不可能な部分(一体化された要素)は、結合プレートを備え得る。第2の概念を実現するこのような結合プレートは、たとえば近位側からアクセス可能な凹部の底部に配置されてもよく、当該凹部にツールが係合する。

0053

代替的に、第1の概念によれば、このような結合プレートは、最近位プレートとして設けられてもよい。ここで、当該プレートは、ヘッド部全体の径方向の広がりよりも小さな径方向(横方向)の広がりを有してもよい。

0054

第2の実施形態下位群のさらなる実施形態では、液化不可能な部分は、結合面から遠位に延在するピン部を備え得る。たとえば、ピン部は、ヘッド部内の結合面から固定部の中に遠位に延在してもよい。このようなピン部を有する一体化された液化不可能な要素は、せん断力に対してもさらなる強度を提供することができる。

0055

このようなピン部が延在する液化可能な部分の空隙は、遠位端まで延在する貫通孔であってもよい。これらの実施形態は、液化可能な部分の射出成形が当該貫通孔によって容易になり、そのため、(気泡などの)ボイドの形成をさらに容易に防止することができるという利点を特徴とする。

0056

第2の実施形態群の実施形態では、液化可能な部分および液化不可能な部分は、
プレスばめ
接着結合
ポジティブフィット接続が結果として生じるような液化可能な部分の材料による液化不可能な部分の構造の相互浸透、のうちの少なくとも1つによって結合されてもよい。

0057

第1の選択肢によれば、液化可能な部分および液化不可能な部分は、一体の予め製造された接合要素を構成してもよい。たとえば、これらの部分は、射出成形されてもよく、すなわち、液化可能な部分は、液化不可能な部分が存在する状態で液化不可能な部分上に射出成形(インサート成形オーバーモールド)されてもよい。また、射出成形ステップとは別の製造ステップによる事前組立て、たとえば接着ステップが可能である。

0058

第2の選択肢によれば、接合は、当該プロセス自体の最中に、当該方法の一部として達成されてもよい。その場合、接合要素の液化可能な部分および液化不可能な部分は、別々の部分として設けられる。

0059

液化可能な部分と液化不可能な部分との間のポジティブフィット接続を伴う実施形態では、液化不可能な部分は、液化可能な材料とのポジティブフィット接続を形成するのに適した(少なくとも1つのくぼみなどによる)アンダーカットを有する表面構造を備える。遠位方向の方に接合要素を押し、同時に機械的振動エネルギを接合要素に加えるステップ中に、液化可能な部分の材料が液化するまで液化不可能な部分および/または液化可能な部分に機械的振動エネルギが加えられながら、液化可能な部分および液化不可能な部分が互いに押し付けられ、液化可能な部分の材料は、液化不可能な部分と接触して、構造に浸透し、それによって、再固化後に液化不可能な部分とのポジティブフィット接続を形成する。

0060

さらにまたは代替案として、液化可能な部分および液化不可能な部分は、押して振動エネルギを接合要素に加えるステップによって、場合によっては接着結合と組み合わせたプレスばめ接続によって接合されてもよい。

0061

より一般的には、第2の群のいくつかの実施形態によれば、当該方法は、特に機械的エネルギまたはさらなる機械的エネルギまたは場合によっては別の方法ステップで加えられる熱の影響によって、最初は別々の部分から液化可能な部分と液化不可能な部分とを組立てるステップを備える。また、これらの部分を留めることなどによる組立ても可能である。

0062

さらに、振動および押しによって第1のサブステップにおいて液化可能な部分を固定し、その後、別のサブステップにおいて液化不可能な部分と液化可能な部分とを組立てることが可能である。

0063

第3の実施形態群では、第2の概念は、熱可塑性材料からなる結合面により実現される。

0064

特に、第2の概念の実施形態では、接合要素は、一体であって、熱可塑性材料で構成されてもよい。

0065

第3の実施形態群の実施形態では、凹部内の第1の結合面部分と凹部の縁の周囲の第2の結合面部分とを備える結合面を有し、接合要素の近位端面を押すソノトロードが使用されてもよい。ここで、第1の概念に従って、第2の結合面部分が径方向にヘッド部の横方向の広がりの所まで延在しなければ好ましいであろう。

0066

第2の概念の実現例では、当該方法は、
特に上記の種類の接合要素を設けるステップを備え、当該接合要素は、物体に深く固定するための固定部と、挿入軸に対して固定部の近位に配置されたヘッド部とを有し、当該ヘッド部は、アンダーカットを備えた外側側面を有し、接合要素は、少なくとも固定部の表面上に熱可塑性材料を備え、ヘッド部は、近位側に開口した凹部を備え、当該方法はさらに、
固定部が物体の開口の中に達するか、またはその口部に隣接して設置されるような態様で、物体に対して接合要素を配置し、ツールが凹部の中に達するような態様で接合要素に対してツールを位置決めするステップと、
ツールの外部結合面を接合要素の結合面に押し付け、接合要素の結合面は、凹部の面によって構成され、それによって遠位方向の方に接合要素を押し、同時に、熱可塑性材料の一部の液化に十分な量および時間でツールによって機械的振動エネルギを接合要素に加えて、物体の構造への熱可塑性材料の相互浸透を生じさせるステップとを備える。

0067

第3の実施形態群の実施形態では、熱可塑性材料は、固定部の表面に加えて、少なくとも結合面にも配置される。

0068

第4の実施形態群では、第3の概念が実現される。この目的で、接合要素は、固定部の近位に向いたベース面を備え、当該面は、結合面の役割を果たす。これは、接合要素がヘッド部と固定部との間のある種の肩部を形成することを意味し得る。

0069

したがって、第4の実施形態群では、当該方法は、
特に上記の種類の接合要素を設けるステップを備え、当該接合要素は、物体に深く固定するための固定部と、ヘッド部とを有し、当該固定部は、近位に向いた結合面を備え、当該ヘッド部は、アンダーカットを備えた外側側面を有し、接合要素は、少なくとも固定部の表面上に熱可塑性材料を備え、当該方法はさらに、
固定部が物体の開口の中に達するか、またはその口部に隣接して設置されるような態様で、物体に対して接合要素を配置し、接合要素に対してツールを位置決めするステップと、
ツールの外部結合面を結合面に押し付け、それによって遠位方向の方に接合要素を押し、同時に、熱可塑性材料の一部の液化に十分な量および時間でツールによって機械的振動エネルギを接合要素に加えて、物体の構造への熱可塑性材料の相互浸透を生じさせるステップとを備える。

0070

ヘッド部は、固定部から近位に、したがって結合面から近位に延在してもよい。
特に、押してエネルギを加えるステップは、ヘッド部が物体から突き出る状態で、結合面が物体の表面と面一になるか、または当該表面よりも下になるまで実行されてもよい。

0071

一例では、接合要素は、ヘッド部の遠位に固定部本体を備え得て、当該本体は、肩部を形成し、したがって結合面を備える。固定部は、本体の遠位に突起または複数の突起を備え得て、当該突起は、固定プロセス中に、物体の少なくとも1つの予め作製されたそれに従った開口に突き出るか、または物体の表面を貫通して物体に押し込まれる。

0072

第4の実施形態群の実施形態では、少なくとも1つの突起は、基本的に結合面の側方位置に配置されてもよく、すなわち結合面から軸方向にのみ間隔があいており、たとえばヘッド部の中心の下にはなくてもよい。これにより、直接的な軸方向の適切な伝達によって機械的振動を突起に加えることができ、これにより、接合要素の設計が特に単純になる。

0073

多くの適用例では、ヘッド部以外の接合要素の他の部分が、接合要素が固定される物体の表面の上に突き出ることは望ましくない。したがって、当該方法は、物体に開口を設けるステップを備え得て、当該開口の横方向寸法は、固定要素本体の横方向寸法に適合され、当該開口の深さは、本体の高さに対応するか、またはこの高さをわずかに下回るか、またはこの高さよりも大きく、押して振動をツールに加えるステップは、たとえば予め作製されたカウンタボアによって結合面が物体の表面と面一になるか、またはこの表面よりも下になるまで実行される。

0074

押圧力および振動を接合要素に加えるために使用されるツールは、その形状に適合される。特に、当該ツールは、遠位に向いた外部結合面を備え得て、当該外部結合面の形状は、結合面の形状におよそ対応し、固定部本体の上に近位に突き出るヘッド部のために空間が残される。たとえば、ソノトロードは、基本的にリング状の結合面を有するドーム状であって、ヘッド部のために中空の空間が残されてもよい。

0075

第4の実施形態群の実施形態は、第2の実施形態群にも属し得て、すなわち液化不可能な材料からなる部分を備え得る。特に、固定部本体は、プレートなどによって強化されてもよく、および/または、ヘッド部は、機械的強度を付加するために液化不可能な材料を備えていてもよく、たとえば液化不可能な材料で構成されさえしてもよい。

0076

第5の実施形態群では、第4の概念が実現される。この目的で、押圧力が接合要素に対して作用する時間のうちの少なくともいくらかの時間の間、たとえば対向する側方側からヘッド部に接近する2つのシェルを備え得る金型ツールが、ヘッド部に対して設置される。たとえば、金型ツールは、機械的振動および押圧力が作用する期間全体にわたって適用されてもよい。

0077

したがって、第5の実施形態群では、当該方法は、
特に上記の種類の接合要素を設けるステップを備え、当該接合要素は、物体に深く固定するための固定部と、挿入軸に対して固定部の近位に配置されたヘッド部とを有し、当該ヘッド部は、外側側面、たとえばアンダーカットを備えた外側側面を有し、接合要素は、少なくとも固定部の表面上に熱可塑性材料を備え、当該方法はさらに、
固定部が物体の開口の中に達するか、またはその口部に隣接して設置されるような態様で、物体に対して接合要素を配置するステップと、
遠位方向の方に接合要素を押し、同時に、熱可塑性材料の一部の液化に十分な量および時間でツールによって機械的振動エネルギを接合要素に加えて、物体の構造への熱可塑性材料の相互浸透を生じさせるステップとを備え、
押すステップにおいて、少なくとも一部の時間の間、ヘッドの外側側面の少なくとも一部のネガティブに対応する形状を有する金型ツールは、ヘッドの外側側面に対して保持される。

0078

ここで、特に、ソノトロードは、挿入プロセス中は、依然として接合要素に対してのみ作用し、金型ツールの近位面との振動接触を持たない。

0079

第5の実施形態群に係るアプローチは、単独で、または、外側側面が熱可塑性材料からなる第1、第2、第3および/または第4の実施形態群の任意の実施形態のためのさらなる対策として使用されてもよい。

0080

また、第1の局面に係る(および以下で説明する第2の局面にも係る)発明は、本発明の局面および概念に係る方法のそれぞれの実施形態を参照して説明する特徴を有する、本明細書に規定および記載されている種類の接合要素に関する。さらに、本発明は、本明細書に記載およびクレームされている種類の接合要素とツール(ソノトロード)との組立てに関する。

0081

したがって、熱可塑性材料および機械的振動の助けを借りて物体に固定される、本発明の第1の局面に係る接合要素は、
物体に深く固定するための固定部と、
固定部の近位のヘッド部とを備え得て、
接合要素は、少なくとも固定部の表面上に熱可塑性材料を備え、以下の条件のうちの少なくとも1つが満たされ、当該条件は、
ヘッド部が、径方向の広がりがヘッド部の径方向の広がりよりも小さい近位突起を備えるという条件(条件A)と、
ヘッド部が、近位側に開口した凹部を備え、当該凹部が、ツールが凹部内で接合要素と係合して機械的振動を接合要素に加えるのに十分な幅を有し、その結果、ヘッド部の最外側面部が元の状態のままでありながら、固定部の表面付近の熱可塑性材料の当該部分が液化するという条件(条件B)と、
接合要素が、液化可能な部分と、液化不可能な部分とを備え、液化不可能な部分が、ツールによって機械的振動を接合要素に加えるための近位に向いた内部結合面を形成するという条件(条件C)と、
固定部が、固定部本体と、固定部本体から離れて遠位に向いた複数の突起とを備え、固定部本体が、ヘッド部の近傍に近位に向いた結合面を形成するという条件(条件D)とを含む。

0082

条件Bは、たとえば、合板からなる物体のフィッティングボア内に接続要素を設置し、凹部に収まるソノトロードを使用することによって試験されてもよく、ソノトロードは、20kHzの周波数の機械的振動にさらされ、約40μmの振幅で5×105N/m2に対応する押圧力によって押される。これが液化を生じさせないか、または(たとえば20秒までの)長時間にわたって加えられてもソノトロードの周囲に局所的にしか液化を生じさせない場合、凹部のサイズは条件Bを満たすには不十分であり、または合わせくぎの長さは共鳴して振動するには不適切である。しかし、固定部と合板との境界面で液化が開始する場合、条件は満たされる。

0083

第1の局面射出の任意の実施形態または機械的振動による固定に適したその他の接合要素に適用可能な本発明のさらなる第2の局面は、横断セクション(したがって挿入軸に対して垂直なセクション)の断面に関係する。熱可塑性材料を備える接合要素を製造する、多くの場合経済的な方法は、射出成形である。特にかさばる部品の射出成形では、ボイドの形成が問題になるおそれがある。

0084

本発明のこの局面の根底にある見識は、射出成形部品の断面が軸方向位置に対してだけでなく断面の点でも均一であれば、ボイドが防止される傾向があるというものである。特に、射出成形プロセスでは、金型壁からの最内部の距離間の差が同程度に均一であれば有利であろう。

0085

多くの実施形態では、接合要素は、概して細長い形状を有し、ヘッド部と細長いピン状の固定部とがシャフトを形成する。

0086

たとえば、本発明の第2の局面に係るこのような実施形態では、浸透可能な材料からなる物体に固定される接合要素が設けられ、当該接合要素は、物体に深く固定するための固定部の役割を果たすシャフトと、固定部の近位のヘッド部とを備え、当該ヘッド部は、ヘッド部と固定部との間に遠位に向いた肩部または境界線を有し、接合要素は、少なくとも固定部の表面上に熱可塑性材料を備え、以下の条件のうちの少なくとも1つが満たされ、当該条件は、
ヘッド部が、近位端に開口した凹部を備え、当該凹部が、実質的にヘッド部全体を軸方向に貫通するという条件(第1の条件)、特にヘッド部全体を通って、場合によってはさらにヘッド部を越えてシャフト部の中に延在するという条件と、
固定部が、軸方向に延びる少なくとも1つの溝を備え、当該溝が、平均シャフト直径の少なくとも15%の深さを有するという条件(第2の条件)とを含む。

0087

ここで、「軸方向に延びる」とは、少なくとも1つの溝がシャフトの軸に厳密に平行であることを意味するものではない。むしろ、たとえばわずかに螺旋状の形状も可能であり、しばしば角度は当該軸に対して約30°を超えるべきではない。

0088

第1の条件は、凹部の平均的な横方向の広がりが、ヘッド部の横方向の広がりと比較して実質的であることを意味し、凹部の平均的な横方向の広がりは、たとえばヘッド直径の少なくとも40%または少なくとも50%の直径を有してもよい。凹部の軸方向の広がり(深さ)は、ヘッド部の軸方向の広がりの少なくとも約80%になり、しばしば100%以上になる。

0089

第2の条件では、溝は、その深さのために、従来技術の接合要素のエネルギ誘導リブ間に生じる溝とは実質的に異なっている。溝以外(複数の溝が存在する場合には溝間)の表面部分は、概して滑らかに凸状の形状を有し、場合によってはエネルギ誘導要素も形成される。溝以外のこのような表面部分は、実質的な周方向の広がりを有してもよい。

0090

溝は、基本的に固定部の軸方向長さ全体に沿って延びていてもよい。
第2の局面の実施形態群では、シャフトの側面は、概して波状になっており、場合によっては起伏ピークにエネルギ誘導要素を有する。

0091

さらなる実施形態群では、固定部は、シャフトの対向する側面に互い違いの配置で複数の溝を備える。このような溝は、当該位置における固定部の横方向の広がりeの少なくとも30%、少なくとも40%または少なくとも50%であって、最大でも80%の実質的な深さdgを有してもよい。

0092

特に、このさらなる群の実施形態では、断面は概してS字型であってもよい。
このさらなる実施形態群では、接合要素は、溝に起因する材料の量の減少にもかかわらず、溝に平行な主軸に沿った方向に作用する負荷に対して実質的な機械的強度を有する一方、主軸に対して垂直な副軸に沿った機械的強度は、完全な円筒と比較して小さくなる。これは、溝の互い違いの配置がTバー(または複数Tバー)設計と同程度の効果をもたらすことに起因する。

0093

また、この実施形態群では、溝の深さおよび形状がそれに従って選択されると、材料強度均一性が特に高くなる。

0094

さらに、本発明は、上記の方法を実行するための装置に関する。この目的で、当該装置は、物体に対して接合要素を位置決めするための接合要素位置決め装置と、物体を保持するための保持装置と、遠位方向の方に接合要素を押し、同時に、熱可塑性材料の一部の液化に十分な量および時間で機械的振動エネルギを接合要素に加えて、物体の構造への熱可塑性材料の相互浸透を生じさせるためのソノトロードとを備える。当該装置は、接合要素のヘッド部の外側側面を元の状態のままにするようにさらに構成される。

0095

ヘッド部の外側側面を元の状態のままにする機能は、たとえば、予め定められた条件が満たされるとすぐに、(接合要素に作用する)ソノトロードのいかなる前方移動も停止させる機構によってなされてもよい。この予め定められた条件は、特に、ソノトロードの外部結合面が物体から予め定められた距離、たとえば場合によっては短い余分の移動距離(たとえば1mm未満)を差し引いたヘッド部の軸方向の広がりに対応する距離、のところの位置に達したことであってもよく、当該短い余分の移動距離は、上記の種類の近位突起の変形または接合要素が固定される物体の変形を考慮に入れたものである。

0096

さらにまたは代替案として、当該装置は、上記の第5の実施形態群に係る方法を実行することができるように金型ツールを備えていてもよい。

0097

概して、本発明の全ての局面および概念において、少なくとも接合要素が固定される物体の材料は、液化した熱可塑性材料によって浸透可能である必要がある。本発明に係る方法に適した浸透可能な材料は、少なくとも本発明に係る方法の条件下では固体である。当該材料は、固定するために液化した材料が流れ込むまたは液化した材料を押し込むことができる(実際のまたは潜在的な)空間をさらに備える。当該材料は、たとえば繊維質もしくは多孔質であり、またはたとえば好適な機械加工もしくはコーティングによって製造される浸透可能な表面構造(浸透のための実際の空間)を備える。代替的に、浸透可能な材料は、液化した熱可塑性材料の静水圧下でこのような空間を生じさせることができ、これは、周囲条件下にあるときには浸透可能でないかもしれないか、またはわずかな程度にしか浸透可能でないことを意味する。(浸透のための潜在的な空間を有する)この特性は、たとえば機械抵抗の観点での不均一性を意味する。この特性を有する材料の一例は、細孔から押し出され得る材料で細孔が満たされる多孔質材料、軟質材料硬質材料との複合物、または、成分間の境界面接着力が、浸透する液化材料によってかけられる力よりも小さい不均質な材料である。したがって、一般に、浸透可能な材料は、構造(細孔、空隙などの「空の」空間)の観点または材料組成置換可能な材料または分離可能な材料)の観点での不均一性を備える。

0098

本発明に係る方法において適用可能な浸透可能な材料の例は、木材、合板、チップボード、ボール紙、コンクリート煉瓦材料、多孔質ガラス、金属の発泡体セラミックの発泡体もしくはポリマー材料の発泡体、または焼結セラミック焼結ガラスもしくは焼結金属材料などの固体材料であり、このような材料は、熱可塑性材料が浸透可能な空間を備え、当該空間は、最初は空気または別の置換可能もしくは圧縮可能な材料で満たされている。さらなる例は、上記の特性を有する複合材料、または、好適な粗さ、好適な機械加工表面構造もしくは(たとえば粒子で構成される)好適な表面コーティングを備える表面を有する材料である。浸透可能な材料が熱可塑性を有する場合、機械的に安定した相をさらに備えること、または固定ステップにおいて液化される熱可塑性材料よりも大幅に高い溶融温度を有することのいずれかによって、固定ステップ中に十分な機械的強度を維持する必要がある。

0099

本発明に係る方法に適した熱可塑性材料は、室温(または当該方法が実行される温度)で固体である。当該熱可塑性材料は、好ましくは、(特に、C、P、SまたはSi鎖ベースの)ポリマー相を備え、当該相は、たとえば溶融によって臨界温度範囲を超えると固体から液体に変態するかまたは流動可能になり、たとえば結晶化によって再び冷却されて臨界温度範囲を下回ると固体材料に再変態し、それによって、固体相の粘性は、液体相の粘性よりも数桁(少なくとも3桁)高くなる。熱可塑性材料は、概して、共有結合的に架橋されないポリマー成分、または、溶融温度範囲までもしくは溶融温度範囲を超えて加熱すると架橋結合が可逆的に開放するような態様で架橋されるポリマー成分を備える。ポリマー材料は、充填材、たとえば熱可塑性を持たないかまたは基本的なポリマーの溶融温度範囲よりも大幅に高い溶融温度範囲を含む熱可塑性を有する材料の繊維または粒子、をさらに備え得る。

0100

本発明に係る方法において適用可能な熱可塑性材料の例は、熱可塑性ポリマーコポリマー、または充填ポリマーであり、基本的なポリマーまたはコポリマーは、たとえば、ポリエチレンポリプロピレンポリアミド(特に、ポリアミド12、ポリアミド11、ポリアミド6もしくはポリアミド66)、ポリオキシメチレンポリカーボネートウレタンポリカーボネートもしくはポリエステルカーボネートアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、アクリルエステルスチロールアクリルニトリル(ASA)、スチレン・アクリロニトリル、ポリ塩化ビニルポリスチレン、またはポリエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリスルホン(PSU)、ポリ(p−フェニレンスルフィド)(PPS)、液晶高分子(LCP)などである。LCPは、特に注目に値する。なぜなら、溶融中にそれらの粘性が急激に低下することにより、それらが浸透可能な材料の非常に微細な空間に浸透することができるからである。

0101

特定の用途では、特に機械的振動が熱可塑性材料により実質的な距離にわたって伝播する場合、少なくとも0.5GPaまたは好ましくは少なくとも1.0GPaの(周囲温度での)弾性率が有利であろう。

0102

本発明に係る方法に適した機械的振動または発振は、好ましくは2〜200kHz(さらに好ましくは10〜100kHz、または10もしくは15kHz〜50kHz、または18kHz〜30kHzもしくは40kHz)の周波数を有し、活性表面の1平方ミリメートル当たり0.2〜20Wの振動エネルギを有する。振動ツール(たとえばソノトロード)は、たとえば、その接触面が主にツール軸の方向に振動し(長手方向振動)、振幅が1〜100μm、好ましくはおよそ30〜60μmであるように設計される。このような振動は、たとえば超音波溶接から公知である超音波装置によってたとえば生成される。

0103

以下、全てが概略的である添付の図面に関連付けて、本発明の原理および実施形態についてさらに詳細に説明する。図中、同一の参照番号は、同一または同様の要素を指す。

図面の簡単な説明

0104

先行技術に係る接合要素の固定を示す長手方向断面図(軸に平行な平面に沿った断面図)である。
先行技術に係る接合要素の固定を示す長手方向断面図(軸に平行な平面に沿った断面図)である。
本発明に係る方法による接合要素の固定を示す長手方向断面図である。
本発明に係る方法による接合要素の固定を示す長手方向断面図である。
本発明に係る方法による接合要素の固定を示す長手方向断面図である。
本発明に係る方法による接合要素の固定を示す長手方向断面図である。
本発明に係る方法による接合要素の固定を示す長手方向断面図である。
図2aの接合要素の変形例を示す図である。
本発明に係る方法による別の接合要素の固定を示す長手方向断面図の詳細の図である。
本発明に係る方法による別の接合要素の固定を示す長手方向断面図の詳細の図である。
本発明に係る方法によるさらに別の接合要素の固定を示す長手方向断面図である。
さらなる接合要素を示す長手方向断面図である。
さらなる接合要素を示す長手方向断面図である。
本発明に係る方法によるさらに他の接合要素の固定を示す長手方向断面図である。
図8の接合要素の変形例を示す図である。
図8の接合要素の変形例を示す図である。
板平面に対して直角でない角度を有する端面を有する接合要素の、板への固定を示す長手方向断面図である。
本発明に係る方法によるさらなる接合要素の固定を示す長手方向断面図である。
図13の接合要素の変形例を示す図である。
2つの別々の部分を備える接合要素の長手方向断面図である。
2つの別々の部分を備えるさらなる接合要素の固定を示す長手方向断面図である。
2つの別々の部分を備えるさらなる接合要素の固定を示す長手方向断面図である。
2つの別々の部分を備えるさらに別の接合要素の固定を示す長手方向断面図である。
接合要素の部分間の接続および固定の詳細の長手方向断面図である。
接合要素の部分間の接続および固定の詳細の長手方向断面図である。
接合要素の部分間の接続および固定の詳細の長手方向断面図である。
さらなる接合要素の部分間の接続および固定後のこのようなさらなる接合要素を示す図である。
さらなる接合要素の部分間の接続および固定後のこのようなさらなる接合要素を示す図である。
2つの部分で構成されるさらに他の接合要素の長手方向断面図である。
2つの部分で構成されるさらに他の接合要素の長手方向断面図である。
板平面に対して直角でない角度を有する端面を有する、板に固定された図20に示される接合要素を示す図である。
さらに別の接合要素の長手方向断面図である。
さらに別の接合要素の上面図である。
その固定に使用可能なソノトロードの長手方向断面図である。
その固定に使用可能なソノトロードの上面図である。
さらに別の接合要素の上面図である。
接合要素のさらなる実施形態の固定部の横断断面図(挿入軸に対して垂直な断面図)である。
接合要素のさらなる実施形態の固定部の横断断面図(挿入軸に対して垂直な断面図)である。
接合要素のさらなる実施形態の固定部の横断断面図(挿入軸に対して垂直な断面図)である。
接合要素のさらなる実施形態の固定部の横断断面図(挿入軸に対して垂直な断面図)である。
第1の実施形態群のさらなる実施形態を示す詳細の図である。
第1の実施形態群のさらなる実施形態を示す詳細の図である。
第1の実施形態群のさらなる実施形態を示す詳細の図である。
第3の群の接合要素の実施形態を示す図である。
第3の群の接合要素の実施形態を示す図である。
第5の群の基礎をなす原理を示す図である。
接合要素のさらなる実施形態を示す図である。
接合要素のさらなる実施形態を示す図である。
当該方法を実行するための装置の原理を示す図である。
当該方法を実行するための装置の原理を示す図である。

実施例

0105

好ましい実施形態の説明
図2aに示される接合要素1は、ヘッド部11と、固定部12とを備える。ヘッド部と固定部との間には、遠位に向いた肩部18が形成されており、当該肩部は、以下で説明する固定プロセスにおいて止め面の役割を果たす。

0106

接合要素1は、固定部12の外面のリブまたは隆起部などのエネルギ集中要素(図2aには図示せず)を恐らく除いて、その軸10を中心とした回転に対して基本的には対称であり得る。

0107

ヘッド部11は、外側側面を有し、当該外側側面は、さらなる物体のメス部品の対応する構造に係合して、接合要素が固定される物体とさらなる物体とを互いに組立てることができるように成形される。特に、外側側面は、構造13を有し、当該構造13は、ポジティブフィットの態様で(ポジティブフィット接続では、摩擦ばめとは対照的に、接続力は表面に対して垂直な成分を有し、接合された物体同士は互いに邪魔をし合う)ヘッド部11とメス部品との間で(軸10に対する)軸方向の力を伝達することができるようにメス部品とのポジティブフィット接続を可能にする。

0108

より特定的には、示されている実施形態では、ヘッド部は、少なくとも1つの溝14を有する。

0109

この実施形態では、および本明細書に記載されているその他の実施形態では、ヘッド部は、全文が引用によって本明細書に援用されるWO2013/104422の教示に従って成形されてもよく、そこに記載されている接合部のオス部品の役割を果たす機能を有する。

0110

ヘッド部11は、近位突起15をさらに有し、当該近位突起15は、リング状であり、一般に2mm以下の厚み(軸方向の広がり)tを有する。近位突起15の径方向の広がりは、たとえば少なくとも0.5mmまたは少なくとも1mmの著しい差dの分だけヘッド部11の最外側面14の広がりよりも小さい。(任意に、示されているよりもさらに軸方向にヘッド部の中に延在し、場合によっては固定部の中にさえ延在し得る)ガイド孔16を任意に除いて、近位突起によって構成される近位に向いた結合面は、軸10に対して垂直であり、平坦である。当該ガイド孔16は、たとえばソノトロードのそれに従ったガイド突起61と協働することによって接合要素をソノトロードと位置合わせする働きをし得る。

0111

図2aの実施形態では、接合要素は、一体であり、熱可塑性材料からなっている。
ソノトロード6を用いて、図2bに示されるように固定プロセスを実行する。ソノトロードの遠位結合面の形状は、接合要素の近位端面の形状に適合される。

0112

当該プロセスを実行するために、接合要素は、固定部12が物体の開口3に突き出る態様で物体2に対して設置される。開口は、図2bに概略的に示されるように、およびたとえばWO98/042988に教示されるように、固定部の径方向の広がりよりもわずかに大きな径方向の広がりを有することにより、基本的にはフォースフリーで固定部を挿入できるように寸法決めすることができる。代替的に、たとえば全文が引用によって本明細書に援用されるスイス特許出願第00 824/14号に教示されるように、接合要素の導入時に接合要素と物体との間に締まりばめが結果として生じるように開口を寸法決めすることも可能である。

0113

図2bには、物体の表面20も示されており、開口3は、当該表面20に口部を有しており、すなわち、開口は、当該表面20から物体2の内部に延在している。

0114

プロセス中、図2cに示されるように、熱可塑性材料が振動および圧力の影響下で液化し始めて物体の構造に押し込まれるまで、結合面を介してソノトロード6から接合要素に振動が加えられながら、ソノトロード6は、遠位方向に接合要素を物体に押し付ける。この結果、熱可塑性材料が物体に相互浸透するゾーン8が生じ、これは、再固化後に接合要素1と物体2との間のポジティブフィット接続につながる。

0115

固定部12は、遠位先端19および/または径方向リブまたは隆起部または他の特徴などのエネルギ誘導特徴を備え得る。このようなエネルギ誘導特徴は、遠位端の近位側(遠位端の近位側およびヘッド部の遠位側の接合要素の領域は、「シャフト部」と称されてもよい)で液化を生じさせ、そのため最終的には図2cに示されるようにシャフト部の側面にも相互浸透ゾーン8を生じさせる可能性がある。

0116

結合面に直接隣接した境界面ゾーンにおけるソノトロード6と接合要素の近位面との間の不完全な結合に起因して、および接触圧力に起因して、熱可塑性材料の多少の変形がプロセス中に生じる可能性がある。押圧力のために、これによって熱可塑性材料が横方向に押し出されることになる。変形ゾーンにより、流れ出たこのような材料部分9は、構造化された最外側面と干渉することはない。

0117

また、境界面が径方向に最外側面の所までは達しない構造に起因して、ソノトロード6の最も近くに位置する最外側面のゾーン19に対する機械的負荷は、同程度に最小の機械的負荷となり(図2dにおける矢印は機械的負荷を概略的に示す)、そのため、変形する傾向に陥ることはない。

0118

実際には、(任意の)ガイド突起61およびヘッド部11の(やはり任意の)ガイド孔16の相対的寸法は、図2eに示されるようにガイド突起がガイド孔16の孔底に達しないように互いに適合され得る。それによって、突起15のみによって押圧力および振動が接合要素に加えられ、ガイド孔の底部に結合される部分はなく、当該システムが特に明確に定義されたものになる、ということが明確に規定される。

0119

図2aの接合要素の変形例の最近位部が図3に示されている。この変形例では、第一に、ガイド孔16はより顕著である。第二に、ガイド孔は円錐形である。第三に、ガイド孔の側壁と近位結合面との間にはスムーズな移行がある。当該スムーズな移行は、表面の湾曲セクション31の形状で提供される。この湾曲セクションにより、境界面ゾーンに対する応力がさらに低減される。

0120

図4aは、非平面結合面を有する変形例をさらに示す。接合要素1の結合面は、ソノトロード6の対応して湾曲した外部結合面と協働するように連続的に湾曲している。また、この設計は、境界面における局所的な応力集中のない応力分布につながる。

0121

また、前の実施形態と同様に、ソノトロードの幅WSは、ヘッド部の幅WHよりも小さい。したがって、図4bに示されるように、変形ゾーンにおける熱可塑性材料の局所的な軟化により流れ出た材料部分9は、やはり、ヘッド部11の最外面部の構造と干渉することはない。

0122

図30は、非平面結合面を有する他の変形例を示す。図4aおよび図4bの実施形態とは対照的に、接合要素1の結合面は、凹状ではなく凸状に湾曲し、ソノトロード6の結合面は、凸状ではなく凹状に湾曲している。

0123

図2aの実施形態と同様のさらに他の実施形態が図31に示されている。図31の実施形態では、接合要素は、向かい合うのではなくソノトロード6のガイドくぼみ63と協働するガイド突起17を有する。

0124

図32の実施形態では、接合要素は、近位突起を有していない。それどころか、たとえば接合要素の対応するガイドくぼみ16と協働するガイド突起61によって接合要素1に対して明確に定義された位置に設置されるソノトロード6の横方向の広がりは、ヘッド部の外側側面が元の状態のままであることを確実にする。この目的で、差dは、外側側面のくぼみの深さfにおよそ対応するか、または、ソノトロードがヘッドのアンダーカットに対していかなる力も及ぼすことができないように外側側面のくぼみの深さfよりも大きい。したがって、いくつかの実施形態では、条件d>=fが成立する。

0125

さらに他の変形例(たとえば、さらに以下の図36を参照)に従って、ソノトロードは、ガイド特徴を全く有していなくてもよい。特に、接合要素が近位突起15を有する実施形態では、遠位ソノトロード外部結合面の横方向の広がりは、近位突起15の面よりも多少大きくてもよい。そして、接合要素に対するソノトロードの厳密な位置決めは、ヘッド部の外側側面の変形の防止には不要である。

0126

図2a図4bを参照して説明した実施形態は、第1の概念を実現する第1の実施形態群の実施形態である。

0127

第1の概念を実現する第2の実施形態群の実施形態の一例が図5に示されている。上記の実施形態とは対照的に、接合要素は、一体ではなく、2つの部分、すなわち液化可能な部分22と液化不可能な部分21とを備える。液化不可能な部分21は、およその形状をしており、最近位セクションが結合面を形成する。ヘッド部11の最外側部および固定部は、液化可能な部分21によって構成される。

0128

一例では、液化不可能な部分は、液化可能な部分のガラス転移温度を実質的に上回るガラス転移温度を有する金属または木材または熱硬化性プラスチックまたは熱可塑性物質でできている。

0129

図6の実施形態は、第2の実施形態群のさらなる例である。この例では、ヘッド部(ヘッド)は、全体が液化不可能な部分21に属しており、たとえば木材または液化不可能なプラスチックでできている。

0130

示されている実施形態における液化不可能な部分は、固定部の中に延在するシャフト部も備え、液化可能な部分は、基本的にはシャフト部のコーティングとして設けられる。

0131

図7は、液化不可能な材料からなる結合面を有する接合要素のさらに別の例を示す。結合面は、液化不可能な部分21のプレート部25によって構成され、液化不可能な部分は、プレート部から遠位に延在し、液化不可能な部分と液化可能な部分との間の機械的結合を向上させるスパイク部26をさらに備える。

0132

図8は、第2の概念を実現する第3の実施形態群の実施形態を示す。接合要素1は、一体であり、熱可塑性材料で構成される。接合要素1は、近位側に開口した凹部33を有し、当該凹部の底部は、ソノトロード6のために結合面30を規定し、ソノトロード6は、その遠位端を凹部33に導入してその遠位外部結合面が結合面30を押すことができるように寸法決めされる。

0133

凹部のアスペクト比は、たとえば少なくとも0.5または少なくとも1であり、示されている実施形態では、凹部のアスペクト比は、約1.5である。

0134

図9の実施形態は、凹部33が円筒形ではなく軸方向に湾曲した表面形状を有するという点において図8の実施形態とは異なっている。結合面30は、凹部(または軸に平行でないその部分)内の接合要素の内面によって構成され、それほど急勾配でない部分および凹部の底の部分は、急勾配の部分よりも高い押圧力を受ける。凹形状に起因して、これは、ヘッド部のより近位のセクションおよびより側部のセクションを保護する力分布を自動的に生じさせる。

0135

さらに別の変形例が図10に示されている。凹部33は、階段状の面を有し、結合面33は、階段および凹部の底にわたって分布している。

0136

図9および図10の実施形態は、凹部がヘッド部の実質的な部分の中に延在し、その結果、材料強度sが特定の範囲内で変化するおよそ管状の本体によってヘッド部が構成される実施形態の例である。この設計により、接合要素1の形状は、射出成形向けに最適化される。射出成形では、しばしば、実体積(solid volume)は、気泡の形成なしに完全に充填することが困難であるという潜在的な問題を有する。図9および図10の設計のような設計(ならびに、凹部が基本的にヘッド全体を軸方向に貫通する図8の設計の変形例)は、ヘッド領域においてこの問題を解決する。

0137

したがって、図9および図10の設計のような設計は、接合要素が一体型射出成形物体である実施形態において特に有利であろう。

0138

図8図10の設計のような設計は、凹部33が主にガイド孔の役割を果たし、ソノトロードも近位端面に対して作用する実施形態、特に第1の実施形態群の実施形態にも使用することができる。当然のことながら、組み合わせも可能であり、当該組み合わせでは、結合面は、部分的に凹部の周縁の周囲では近位端面によって構成され、部分的に凹部の底部および/または側面および/または肩部によって構成される。

0139

図11の変形例でも、接合要素1は、熱可塑性材料で構成される。この変形例では、図8の実施形態と比較して、固定部12は、同程度に縮小された軸方向の広がりおよび/またはより大きな径方向の幅を有している。また、凹部33は、さらに接合要素の中に延在している。これらの相違点(固定部の軸方向の広がりが縮小されていること、径方向の幅が増大していること、凹部の軸方向の広がりが増大していること)は全て、独立してまたは任意の組み合わせで実現されてもよい。

0140

固定部が短くなるために、より大きな径方向の幅は、少なくとも部分的に固定強度の減少を補償することができる。特定の構成では、凹部33の深さの増大は、ソノトロードが液化箇所に近くなるという理由から、固定部の幅全体にわたる熱可塑性材料の液化を容易にすることができ、したがって、ヘッド部の変形のリスクなしに、より高いパワーおよび/またはより高い周波数で動作させることができる。

0141

短い固定部を有する図11の実施形態のような実施形態は、接合要素が同程度に薄い物体2に固定される構成、および/または、接合要素を端縁に沿って板状の物体に固定しなければならず、当該端縁に沿った狭い側面が、図11に概略的に示されるように、板平面に対して直角でない角度、たとえば45°、またはより一般に30°〜60°、特に35°〜55°の角度である状況に特に適しているであろう。

0142

図33aおよび図33bは、それぞれ、第3群に係る実施形態のさらなる例の図および断面図を示す。図8を参照して説明した特徴に加えて、当該図にはエネルギディレクタ29も示されている。エネルギディレクタは、リブまたは隆起部または段の形状で設けられ、超音波溶接から公知のエネルギディレクタと同様に、そこで液化を開始させるために機械的振動エネルギの特に顕著な吸収を生じさせる機能を有し得る。

0143

図12は、第3の実施形態群の実施形態のさらなる変形例を示す。それは、第2の実施形態群にも属する。図8の実施形態とは対照的に、結合面は、液化不可能な部分21、すなわち凹部33の底部に配置された結合プレートの面である。

0144

図13は、液化不可能な部分21の結合プレートが、プレート部25と、プレート部から遠位に延在するスパイク部26とを有する実施形態を示す。

0145

一般に、液化可能な部分と液化不可能な部分とを有する実施形態は、液化不可能な部分が存在する状態で液化可能な部分を射出成形する(インサート成形する/オーバーモールドする)ことによって製造することができる。しかし、液化可能な部分と液化不可能な部分とを別々のものとして製造し、その後それらを組立てることも可能である。

0146

これは、図14の変形例に示されている。液化可能な部分は、凹部33に加えて、凹部33から遠位に延在する、液化不可能な部分21のための階段状の開口を備え、当該開口は、プレート部25のための幅広部34と、スパイク部26のための狭窄部35とを備える。

0147

プレート部25は、ソノトロードのためのガイド孔16をさらに形成する(当該ガイド孔は、他の実施形態のための任意の特徴でもある)。

0148

本明細書における製造後に液化可能な部分と液化不可能な部分とを組立てる選択肢は、図14およびそれ以降の図のうちのいくつかを参照して示されているが、他の実施形態のための選択肢でもある。一方、図14に示されるような特徴または以下で説明する接合要素の形状および/もしくは結合構造を有する接合要素1もインサート成形/オーバーモールドなどによって製造することが可能であろう。

0149

図14の実施形態を参照して、さらに他の任意の特徴を示す。開口33,34,35は、液化可能な部分全体を通って遠位端まで軸方向に延在している。このカニュレーションは、製造プロセスにおける利点を有することができる。すなわち、カニュレーションは、射出成形プロセスにおいてボイドの形成を防止することができる。この利点は、接合要素1がインサート成形/オーバーモールドによって製造されるか否か、または後続のステップで接合要素1が組立てられるか否かとは無関係である。

0150

図14の実施形態のカニュレーション特徴は、熱可塑性材料で構成される一体型の接合要素のための他の実施形態、または複数の部品を備える要素のための他の実施形態でも実現可能である。

0151

再び、選択肢に従った複数の最初は別々の部品を備える接合要素を参照して、当該部品の組立ては、熱可塑性材料の部分による物体の構造の相互浸透を生じさせるステップの後になされてもよい。ここで、接合要素を遠位方向に押して接合要素に機械的振動を加えるステップは、熱可塑性材料を有する部分のみに関係がある。

0152

それに従った実施形態は、図15aおよび図15bに示されている。液化可能な部分22は、一体であり、熱可塑性材料で構成される。液化可能な部分22は、物体2の開口に導入されてそこに固定されるためのシャフト部36と、液化不可能な部分21のそれに従った結合特徴39と協働するための結合部37とを有する。示されている実施形態では、液化可能な部分22は、物体表面付近でさらなる固定を生じさせ、および/または、固定深さを規定する止め具の役割を果たし得る拡幅部38をさらに備える。

0153

示されている実施形態では、液化可能な部分22と液化不可能な部分21(やはり木材または液化不可能なプラスチックでできていてもよい)との間の結合は、機械的スナップフィット結合である。固定中に液化可能な部分の最近位部が小さく変形することが当該結合を無効にすることはない。

0154

さらに重要な機構による他の結合が選択される場合には、液化可能な部分22が液化不可能な部分に結合する部分を機能できる状態にしておくために、(変形ゾーンの制御、オフセット結合面などの)本明細書に記載されている対策を使用してもよい。

0155

挿入に先立って部品を組立てることの代替案および固定後に部品を組立てることの代替案として、組立てはプロセス中になされてもよい。この原理は、図16に示されている。振動が物体に加えられた際にソノトロードが液化可能な部分22と液化不可能な部分21とを一緒に押すこともそれらの部分を物体に押し付けることもすると、液化可能な部分22は物体2に対して位置決めされ、液化不可能な部分21は液化可能な部分に対して位置決めされる。

0156

たとえば、液化可能な部分22は、円錐形または円筒形の凹部41などの近位凹部を備え、位置決めするステップにおいて、当該近位凹部の中に液化不可能な部分の対応する遠位突起42が設置される。

0157

圧力および振動の影響によって、液化可能な部分の熱可塑性材料が液化されて物体の構造に浸透するだけでなく、液化可能な部分と液化不可能な部分との間の嵌合が結果として生じる。

0158

図17aおよび図17bは、2つの変形例におけるプロセス後の液化可能な部分と液化不可能な部分との間の接続の詳細を概略的に示す。液化不可能な部分は、細孔44、溝などのアンダーカットを形成する構造を備え、液化可能な材料は、流動可能になった後で当該構造に押し込まれる。これは、再固化後に液化可能な部分と液化不可能な部分との間のポジティブフィット接続をもたらす。

0159

図17cは、液化可能な部分22の熱可塑性材料が、衝突する機械的振動エネルギによって液化して、物体2および液化不可能な部分21の構造に相互浸透したことを示す。

0160

さらにまたは代替案として、接続は、図18に概略的に示されるようなプレスばめ接続を備えてもよい。この目的で、液化不可能な部分は、わずかに円錐形の突起42(この図では、円錐開放角度は多少誇張して描かれている)を備え、液化可能な部分のわずかに小さな対応する開口に押し込まれる。図18は、力が加えられる前であって距離dが残っている状況を示す。押しの結果、液化不可能な部分21は、最大でも距離dだけ液化可能な部分に対して前進させられ、それによってプレスばめが結果として生じる。起こり得るわずかな弾性変形が当該嵌合結果を手助けし得る。さらに、表面粗さまたは接着性のような影響も寄与し得る。

0161

図17aおよび図17bを参照して説明したポジティブフィットアプローチとの組み合わせが可能である。

0162

図19は、物体に固定された、図16図18を参照して説明した種類の接合要素の一例を示す。

0163

図20の実施形態は、予め製造された(成形された、固定に先立って組立てられた)種類のものであってもよく、または図17〜図19を参照して説明したように固定プロセス中に原位置(in-situ)で組立てられてもよい。かなり小さな細孔または溝の代わりに、液化不可能な部分は、示されている実施形態では溝44の遠位に示される少なくとも1つの近位に向いた肩部を備えたシャフト部を有する。このような肩部は、図17〜図19の実施形態に類似して、液化可能な部分と液化不可能な部分との間のポジティブフィット接続を生じさせることができる。

0164

図20の実施形態は、エネルギディレクタの役割を果たす少なくとも1つのリング状の遠位突起を備えた比較的短く比較的幅広の固定部を有する。このようなリング状の突起または上記の先端の代わりに、遠位エネルギディレクタは、別の形状を有してもよく、たとえば複数のリブ、隆起部などを備えてもよい。他の全ての実施形態のように、さらにまたは代替案として、固定部シャフトの側面にエネルギディレクタがあってもよい。

0165

図21の実施形態は、固定部がさらに細長く、遠位先端を有しているという点において、図20の実施形態とは異なっている。

0166

一般に、幅広で短い固定部は、限られた深さを有する板または他の物体の大きな表面への固定に適しており、または、図21に示される種類の接合要素のための、図22に示されるような大きな表面(平坦な側、板平面)に対して直角でない角度での狭い側での固定に適している。長い固定部は、狭い側が平坦な側に対して直角の角度である場合におけるかさばる物体または板の小さな側への固定に適している。

0167

第4の実施形態群の実施形態が図23aおよび図23bに示されている。固定部は、角のある尾根状の遠位突起52を有する固定部本体51を備える。固定部本体51は、概して円盤形状を有し、ヘッド部は、固定部本体51と同心であり、ヘッド部11の幅は、固定部本体の幅よりも小さい。ヘッド部11の周囲に結合面57が形成される。

0168

第4の実施形態群の他の実施形態のように、遠位突起は、たとえばヘッド部11の中心の下方ではなく、結合面57の軸方向下方に設置される。

0169

ヘッド部の側方位置の周囲にリングを形成する単一の尾根状の突起に関して、このような同心の突起リングが複数存在してもよい。

0170

物体の開口3は、固定部本体51の対応する寸法と一致する面内(横方向)寸法を有する。開口の深さは、突起なしの固定部本体の厚み(軸方向の広がり)におよそ対応する。

0171

固定本体部51は、側面にさらなるエネルギディレクタを有してもよいが、これは全ての実施形態にとって任意の特徴である。

0172

図23aおよび図23bの接合要素1に適しており、以下で説明する図25の接合要素にも適しているソノトロード6の一例が、図24aおよび図24bに示されている。当該ソノトロードは、概してドーム状であり、開放空間62は、ヘッド部11を収容するように寸法決めされている。

0173

遠位端面は、ソノトロードの外部結合面7を形成する。固定プロセスのために、固定部本体により開口3の口部の上方または開口3内に接合要素が設置され、外部結合面7が結合面57にもたれかかってヘッド部が開放空間62に突き出る状態で接合要素に対してソノトロードが位置決めされる。ソノトロードは、厳密な位置を規定するために、ヘッド部11の近位ガイド孔と協働する任意のガイド突起(図示せず)を開放空間の近位にさらに備えてもよい。

0174

押圧力および機械的振動の一般的な影響下で、突起52の熱可塑性材料および存在する場合には側部エネルギディレクタにおける熱可塑性材料は、液化し、それによって物体2に接合要素を固定する。

0175

図25は、別の実施形態をさらに示す。固定部は、たとえば、ヘッド部の周囲に規則的に配置された複数のスパイク状の突起52を固定部本体51の遠位に備えてもよい。

0176

図34は、第5の実施形態群の実施形態を示す。各々がヘッド部11の外側側面構造13のネガティブに対応する表面部92を有する2つのシェル91を備える金型90が、固定プロセスのために接合要素1に対して設置される。押すステップ中は、金型90の表面部は表面構造13と接触したままである。接合要素の起こり得る前方移動中に、金型は同じ動きをする。たとえば、この目的で、金型シェル91は、ソノトロードが結合されるトランスデューサ担持するフレームに結合されてもよい。押すステップ中にヘッド部11の軟化または溶融のいずれかが起こると、ヘッド部11の外面構造13は、金型によって依然として元の状態のまま保たれ、金型は好ましくは、ヘッド部11が再固化して初めて外され、それによって、その所期の外面構造13を維持する。

0177

図34に示されているものの代替案として、接合要素は、第1、第2、第3または第4の実施形態群を参照して上記した特徴も任意に備えてもよい。

0178

以下、図9図10図11および図14を参照した説明に加えて、全て挿入軸に対して垂直な固定部の断面を示す図26図29を参照して、第2の局面に係る射出成形の観点から接合要素の設計を最適化する概念について説明する。

0179

特に、固定部が同程度に長いおよび/または同程度に厚いシャフトを有する実施形態では、射出成形部分内のボイドの防止が固定部の領域でも問題である。したがって、この教示は、たとえば図2a図5図7図22の実施形態のような固定部が熱可塑性材料で構成され、実質的に細長く、ヘッド部から離れて軸方向領域に延在する全ての実施形態に当てはまる

0180

図26は、固定部のシャフトの断面を示す。当該断面は、軸方向に延びる溝72を間に有する複数のローブ71を備えるという点において、概して円形の形状(点線)から逸脱している。溝72は、深く(たとえば、シャフトの直径の少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%または少なくとも25%の深さを有する)、溝72間のローブ71が鋭角でとがっていないという点において、エネルギ誘導リブ間の単なる空間とは異なっている(これは、当然のことながら、このようなローブ上に1つ以上のエネルギ誘導リブなどが存在することを除外するものではない)。また、溝は、開口3に挿入されると、開口の径方向の広がりによって規定される空間内に位置することになる。固定プロセス後、溝は、任意に空のままであって中空の空間を規定してもよい。

0181

機械的強度と射出成形中の流れ最適化との間の所望のバランスに応じて、ローブ71のさまざまな形状が可能である。図27は、それに従った代替的な断面を示す。

0182

溝を間に有するローブを備える設計によって、シャフトの中心における材料部分と金型壁との間の距離は実質的に短くなり、これは、射出成形プロセスを最適化する。

0183

図28の実施形態では、シャフト部の断面は、概してS字型であり、したがって、実質的な深さの2つの互い違いの溝が両側からシャフトの容積の中に延在している。

0184

特に、示されている構成の溝は、(溝方向に対して垂直な)中間平面の端から端まで延在するほどの深さであり、すなわち、溝の深さdgは、当該箇所における局所的な広がりeの50%よりも大きい。一般に、深さは、実質的であり、たとえば当該広がりの少なくとも30%または少なくとも40%または少なくとも50%であろう。

0185

この設計は、実質的な利点を特徴とする。第一に、溝の適切な形状および深さを選択することによって、上記の意味での材料強度の均一性(金型壁からの最内部の距離の差は同程度に均一である)をほぼ完璧であるように設計することができる。第二に、この設計によって、主要梁81および2つの側部梁82,83が形成され、主軸85に沿った方向に作用する負荷に対して実質的な機械的強度を提供する一方で、副軸86に沿った機械的強度は、完全な円筒と比較して小さくなる(主軸および副軸は、面内軸であり、図28における図面平面に対して垂直な挿入軸と混同されることはない)。ここで、機械的安定性は、Tバー(または複数Tバー)設計と同程度になる。

0186

この教示は、一つだけの溝または(たとえば図29に示される)3つ以上の互い違いの溝に対して容易に一般化することができ、溝の数が多くなることは、副軸に沿った方向の安定性がますます低くなることを犠牲にしてなされる。

0187

図28は、任意のエネルギ誘導リブ54も示す。任意に、熱可塑性材料が挿入温度でわずかに弾性があるために、当該構造が側部梁82,83を開口の壁に押し付けるばね効果を提供する場合、シャフトは、副軸の方向にわずかに大きめであるように設計することができる。

0188

使用のために、図29に教示されている異方性のシャフト断面を有する接合要素は、主軸を配置/位置決めするステップにおいて、はじめに面内の機械的負荷が見込まれる軸に沿って方向付けられる。家具業界または建設業界では、しばしば、この方向は用途によって明確に定義される。

0189

本発明の第1および第2の局面を組み合わせた実施形態のさらなる例が図35aおよび図35bに示されている。図35bは、接合要素の長手方向断面を示し、切断面は、図35aに見ることができる軸方向に延びる溝28を通り抜けるように選択されている。接合要素1は、熱可塑性材料で構成される。接合要素1は、本発明の第1の局面の第1の実施形態群に従って構成され、上記の種類の近位突起15を備える。この実施形態における凹部33は、ソノトロードの位置決めに役立つのではなく(凹部33は、任意にガイドくぼみの役割を果たし得るが、必ずしもそのような役割を果たすわけではない)、ヘッド部11全体を貫通することによって、凹部33は、本発明の第2の局面の教示を実現する。

0190

図35aおよび図35bの実施形態は、エネルギ誘導構造29も有する。当該方法を実行するための装置100は、図36に非常に概略的に示されている。当該装置は、物体2およびその開口3に対して接合要素1を位置決めする位置決め装置101と、ソノトロード6とを有する。さらに、当該装置は、ソノトロード6および位置決め装置101を制御する制御装置103を有する。また、当該装置は、固定プロセス中に物体2を保持するための保持装置104を有する。当該装置は、物体2を運搬するための搬送装置、開口3を作製するための穴開け装置、接合要素の在庫保管するための保管装置、接合要素1を送るための送り装置などのさらなる手段を有し得る。

0191

さらに、装置100は、ソノトロード6と物体2との間の距離DS、より特定的には示されている実施形態ではソノトロード6の外部結合面と物体の表面20との間の距離、を検知するように適合され、制御装置103に接続された距離センサ102を備える。距離センサ102は、レーザ距離測定、レーダ距離測定、超音波距離測定および機械的距離測定などの任意の好適な原理に基づき得る。距離センサ102によって測定されたときにソノトロード6と物体2との間の予め設定された距離DS*に達すると、すなわち接合要素1がその正確な最終取付位置にくると、制御装置103は、ソノトロード6のさらなる移動および振動動作を停止させる。

0192

より特定的には、制御装置103は、振動および押圧力が接合要素1に加えられたときのソノトロード6の前方(遠位)移動を制御するように構成される。特に、制御装置103は、外部結合面が、開口3が口部を有する表面20から予め定められた距離DS=DS*のところにくると、ソノトロード6の前方移動を停止させるように構成され得る。より具体的には、実施形態では、ソノトロードの前方移動は、肩部18(存在する場合)が表面20に到達するとすぐに停止する。したがって、予め定められた距離DS*は、たとえば、場合によっては短い余分の距離を差し引いた軸方向の広がりeに対応し得て、当該短い余分の距離は、物体表面20のわずかな変形および近位突起15の起こり得る変形を考慮に入れたものである。

0193

ソノトロード6の前方移動を停止させるために設定され得る代替的な予め定められた条件は、(肩部18が表面20に当接することによる)機械抵抗の急激な上昇、または、やはり肩部18が表面20に当接することによって引き起こされる振動吸収特性の急激な変化である。

0194

前方移動を自動的に停止させるためのこの手段は、ヘッド部が外側側面で変形しないようにするさらなる対策である。

0195

図37は、当該装置がさまざまなステップを実行するためのさまざまな空間的に分離されたステーションを有し得ることを非常に概略的にさらに示す。たとえば、当該装置は、たとえば締まりばめによって接合要素1が物体2に挿入される位置決めステーション111と、ソノトロード6が接合要素1に対して作用する固定ステーション112とを有し得る。

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