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課題・解決手段

本出願は、磁石本体(10)を有する磁石およびそのような磁石の製造方法に関する。磁石本体(10)は、第1の磁気特性を有する第1の領域(23)と、第1の特性とは異なる第2の磁気特性を有する第2の領域(24)とを有する。磁石本体(10)の製造プロセスのため、磁石本体(10)内の第1の領域(23)と第2の領域(24)との相対的な位置は自由に予め定めることができる。

概要

背景

エネルギ応用のための磁性材料は、通常、硬質磁石(しばしば永久磁石と呼ばれる)と軟質磁石の2つの主要なグループに分けられる。

硬質磁石は、典型的にはHc>10〜100kA/mの保磁力値を有するが、軟質磁石の場合、典型的に保磁力はHc<1kA/mである。これらのグループの間に、半硬質磁性材料は、保磁力(He)が軟磁性材料硬磁性材料との間にあるすべての合金を含む。

永久磁石(以下「PM」と略記する)は、一般に、電気機械モータ発電機)に使用される。今日最も進んだ永久磁石は希土類(RE)金属に基づく。「希土類」という用語は、一般に「RE」と略される。REは元素周期律表ランタニド系列元素の一つである。ランタニド系列は、化学元素ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)を含む。

RE系磁石は、高性能高エネルギ効率、および全体的な寸法コンパクト性を備えた機械設計を可能にするため、特に重要である。典型的な希土類系永久磁石材料は、Nd−Fe−B、(Nd−Dy)−Fe−BおよびSm−Coに基づく金属間合金である。特定の特性を最適化するために、様々な追加の化学元素が磁石本体に存在することができ、また、ベース元素の比は、1つのタイプの磁石内で変化することができる。

焼結された高密度の希土類系永久磁石材料は、最高磁気性能、すなわち最も高い保磁力Hcおよび最も高い残留磁気Brを示す。希土類系永久磁石材料の欠点は、使用される希土類元素が、高価であり、その占有率が磁石本体を製造するための総コストのうち、不可欠な部分を形成するという点にある。この欠点は、重希土類元素(以下、HRE元素と称する)を含む磁石本体において特に顕著である。HRE元素は、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)およびルテチウム(Lu)である。

総コストの高さは、希土類金属の高い原料コストだけでなく、非常に複雑な処理経路にも依存する。RE金属酸素との高い反応性のため、磁気特性への有害な影響を避けるために、保護雰囲気下ですべての処理工程を実施しなければならない。最大の磁気性能を達成するために、プレス工程の前および最中に高い磁界印加することによって、粒子配向させることができる。このように製造された磁石は、通常、非配向グレードと比較して性能が高い。RE系永久磁石のためのすべての公知の粉末冶金処理経路は、成形が単純な一軸ダイプレスアイスタティックプレス、または一軸ダイプレス工程における熱変形に基づくので、既に非常に単純な形状の製造に限定される。高価な追加の機械加工工程(硬質材料研削)を使用しなければならないため、平坦面の代わりにわずかに湾曲した表面のような非常に単純な幾何学的特徴は、磁石の著しい高価格をもたらす。単純な形状へのこの制限は、より複雑な形状の磁石から利益を得るであろう、よりエネルギ効率の高い先進的機械の設計にとって大きな制限および欠点である。

電気機械用途のためのPM材料のさらに別の重要な特性は、最高動作温度である。RE系PM材料は、高温での減磁を受ける。Nd−Fe−B系では、Ndを重希土類元素(典型的には4〜6原子%のDy)で部分置換することにより、動作温度を通常100℃(通常のNd−Fe−Bの場合)から約150〜200℃(DyドープNd−Fe−Bの場合)に拡張し得る。増加した電力密度を有する高度な機械設計では、この拡張された動作温度が一般に望ましい。しかしながら、改善された温度安定性は、高コストを伴う。非常に高価な重金属REのコストのために、このようなDyドープまたは他の重REドープ磁石のコストは、従来のRE系PMに比べて著しく高い。

RE系PM材料のさらなる問題は、腐食に対する本質的に高い感受性である。長期適用を可能にするために、改善された腐食挙動または保護コーティングのための合金元素が適用されなければならない。

この欠点を克服する1つの方法は、高価なHRE元素を電気特性が実際上必要とされかつ不可欠である磁石本体の領域に選択的に配置し、磁石本体の残りの部分を本質的にHREなしに保つことである。

RE要素の選択的な供給によって磁石の全体的なコストを低下させる1つのアプローチは、磁石本体の粒界に沿ってジスプロシウム(Dy)を拡散させることにある。まず、ネオジム−鉄ホウ素合金(NdFeB)からなる磁石本体を、当該技術分野で公知の一般的な方法によって焼結する。第1のステップで磁石本体を形成した後、第2のステップで、磁石本体は、重RE特性が望ましくないその外側表面上においては保護層で覆われ、重RE特性が望まれる領域は周囲において、つまり、磁石本体の外側表面に上においては保護層で覆われない。第3のステップでは、重RE材料が、たとえばジスプロシウムを含む蒸気を介して、保護層によって覆われていない磁石本体の表面上に堆積される。次いで、重REを磁石本体の内部の粒界に沿って拡散させるために、より高い温度で磁石をアニールする。拡散Dyは、NdFeB結晶粒のNdを置換し、放出されたNd原子は、新たに形成された(Nd、Dy)FeB結晶粒の周り連続層を形成する。このような層はさらに、結晶粒を隣接する結晶粒から磁気的に分離する。この手順により、磁性体の内部では、第2の領域、すなわち磁石本体の外側表面/周辺近接する領域と比較して異なる磁気特性を有する第1の領域が得られる。このプロセスは最終的に、第1の工程のみによって製造された磁石本体と比較して、残留磁気を変化させることなく、50%を超える保磁力の向上をもたらす。

その方法の第1の問題は、第2の領域が磁石本体の表面にしか存在し得ないことにある。この方法の第2の問題点は、薄い全体的な厚みを有する第2の領域しか実現できないことである。その結果、磁石の第2の領域の設計自由度は非常に限定される。

別のアプローチは、付加製造方法(additive manufacturing)を使用することにある。付加製造は新興技術であり、複雑な形状の部品CAD設計データから直接積層構築プロセスで製造することができる。これにより、設計から最終部品まで非常に短時間で、特に複雑な形状の場合に魅力的な製造方法になる。金属の場合、レーザービームSLM:選択的レーザー融解)または電子ビーム(EBM:電子ビーム融解)のいずれかを使用することによって、粉体床で構成要素の構築を達成することができる。この方法は最近大いに注目されている。しかし、現時点では、この方法で、入手可能であり公知である製造可能な材料はほんのわずかな数に限られている(合計で約20種類を下回る)。

今日のSLMおよびEBM法の金属に対する実質的な制限は、化学的合金組成および材料微細構造局所的に(微細構造ベルの小さな体積元素において)変化および制御することができないことにある。したがって、3Dコンポーネントの構築プロセス中に、3D設計された多成分微細構造を構築することは不可能である。

永久磁石を製造するための別の手法が国際公開第2013/185967号公報に開示されている。この手法による方法は、粉末選択的焼結のために集束エネルギビーム(レーザービームまたは電子ビーム)を使用する。このプロセスの主な目的は、原料の粉末粒子の元の微細構造および形態(形状)の両方を保存することである。これは、焼結プロセスにおいて、粉末粒子間の焼結ネックの形成にのみにつながる温度−時間の組合わせを選択することによって達成され、それにより粒子内の微細構造変化(たとえば、結晶粒成長再結晶化)を回避し、および粒子の形態の変化を回避する。これは、この方法が当然焼結の初期段階に限定されており、焼結ネックのみが形成されることを意味する。この初期焼結段階では、体積収縮および細孔充填による粉末の実質的な緻密化は起こらない。したがって、記載された方法は、最終的な微細構造において常に多量の残留空孔をもたらす。典型的な値は、30〜40体積%の空孔率を上回る。

この方法の主な欠点は、粒子の結晶微細構造および形態の望ましくない変化が、高い残留空孔率、たとえば30体積%の磁気空孔率の損失によってのみ達成され得ることである。国際公開第2013/185967号公報の一実施形態では、磁性粒子球状形態および微細構造が保存されたままであるように、ガラスまたはポリマーのようなさらなる非金属材料が10重量%(重量パーセント)未満の割合で添加される。この方法は、ポリマー接合磁石と類似し、匹敵する微細構造および特性をもたらす。さらに、この方法は、高い空孔率のために、非常に低い機械的強度および靭性を有する材料を生成するという欠点を有する。加えて、粒子が3次元網状組織中の焼結ネックによって接続されるので、焼結ネックにおける高い導電率のために渦電流を効率的に低減させることができない。したがって、空孔率は渦電流損失を有意に改善しない。従来の焼結された高密度磁石と比較して、国際公開第2013/185967号公報によって得られた磁石のエネルギ密度(BH)maxおよび磁石の機械的性能は低い。したがって、国際公開第2013/185967号公報の磁石は、従来の焼結された高密度の磁石と比較して、同じ性能のためにより多くの体積を必要とする。これは、高エネルギ密度を伴うコンパクトな設計が好ましいすべての種類の用途(特に電気機械)に関して実質的な欠点である。

ポリマー結合RE磁石は、ポリマーマトリックス中の磁性粒子(RE永久磁石に基づく)からなる。ポリマー結合RE磁石では、たとえば射出成形または他のポリマー成形方法を適用することができるので、非常に単純な磁石形状の制限を部分的に克服することができる。しかしながら、これらの磁石は、大量のポリマー(典型的には30体積%をはるかに上回る)を含有するので、磁気性能が実質的に低い(エネルギ密度が低く、分極率が低く、保磁力が低い)という欠点を有する。さらに、機械的特性(強度、クリープ)および最大動作温度は、焼結RE永久磁石に比べて実質的に低い。

軟磁性材料は、変圧器、モータ、および発電機の電気的用途に重要な役割を果たす。多結晶質(たとえばFe、Fe−Si、Ni−Fe、Co−Fe系)材料、アモルファス(たとえばFe−B−Si、Fe−Ni−B−Si、Fe−Si−B− P−Nb)材料、およびナノ結晶質(たとえば、Fe−Cu−Nb−Si−B)材料のような、異なる合金組成におけるさまざまな材料グレードが利用可能である。適度なコストのため、結晶性のFe−Si系電気シート(典型的には3%Siを有する)は、無配向性および結晶粒配向性の両方のグレードで広く使用されている。渦電流損を低減するために、磁性コアが、通常は、多くの薄いシート(典型的には、シートの厚み0.3〜0.5mm)の積層スタックから構築される。シートは、精密な熱冷間圧延ミル技術と熱処理工程との組合わせによって製造される。シートは所望の寸法にスタンピングされ、シート間にセラミックまたはポリマー層を適用することによって絶縁される。積層されたスタックは、機械的にクランプされるか、または接着剤によって有用な方法で接着されなければならない。薄いシートから積層コアを製造する全工程は、手間、時間、コストがかかる。さらに、電気シートのスタンピングプロセスまたは変形は磁気特性を低下させる。したがって、発生した内部応力解放によって初期特性を部分的に回復させるために、追加のアニール処理を実施しなければならない。一般的には、シートの厚みを典型的には0.1mmの最小限に減じることによって、コア損失を低減させることができることが知られている。しかし、これは、積層磁性コアの製造における追加のコストおよび複雑さという欠点を有する。急速に凝固したアモルファスおよびナノ結晶質SM材料は、最も低いコア損失を与え、最高のエネルギ効率を提供する。これらの材料の主な欠点は、材料および製造コストが高いことである。アモルファス状態またはナノ結晶状態を達成するために、溶融材料は、非常に高い冷却速度(典型的には104〜106K/s)で液体状態から急速に凝固される。これは、回転する銅製のホイールに非常に薄いリボン(典型的には20〜50μm)をキャストすることによってのみ達成できる。欠点として、この非常に薄いリボンに基づいて磁性コアを製造することは手間と費用がかかる。アモルファスおよびナノ結晶性の軟磁性材料の別の欠点は、典型的には腐食に対する高い感受性にある。リボンを腐食から保護し、渦電流損を低減するために、個々のリボンのセラミックまたはポリマーコーティングを塗布しなければならない。

要約すると、今日の軟磁性コア技術の根本的な欠点は、層状シート材料の発想の結果である、手間および費用がかかる製造プロセスである。さらに、比較的単純で基本的なコア形状だけを製造することができ、高度で、よりエネルギ効率の高い電気装置の設計の自由度が大幅に制限される。

概要

本出願は、磁石本体(10)を有する磁石およびそのような磁石の製造方法に関する。磁石本体(10)は、第1の磁気特性を有する第1の領域(23)と、第1の特性とは異なる第2の磁気特性を有する第2の領域(24)とを有する。磁石本体(10)の製造プロセスのため、磁石本体(10)内の第1の領域(23)と第2の領域(24)との相対的な位置は自由に予め定めることができる。

目的

別のアプローチは、付加製造方法(additive manufacturing)を使用することにある

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請求項1

磁石本体(10,21,27,39,47,50)を有する磁石(1)であって、前記磁石本体は、第1の磁気特性を有する第1の領域(23)と、前記第1の特性とは異なる第2の磁気特性を有する第2の領域(24)とを含み、前記磁石本体(10,21,27,39,47,50)内の前記第1の領域(23)および前記第2の領域(24)の位置は自由に予め定めることができる、磁石。

請求項2

前記第1の領域(23)は、前記第2の領域(24)の値とは異なる保磁力および残留磁気値の少なくとも1つを有する、請求項1に記載の磁石。

請求項3

前記第1の領域(23)は、前記第2の領域(24)とは異なる微細構造を有する、請求項1または2に記載の磁石。

請求項4

前記第1の領域における磁性粒子(9)の平均サイズは、前記第2の領域における磁性粒子の平均サイズよりも大きい、請求項1または2に記載の磁石。

請求項5

前記第1の領域における磁性粒子の平均サイズは、前記第2の領域における磁性粒子の平均サイズより少なくとも20%大きい、請求項4に記載の磁石。

請求項6

前記第1の領域における磁性粒子の平均サイズは、前記第2の領域における磁性粒子の平均サイズより少なくとも50%大きい、請求項4に記載の磁石。

請求項7

前記第1の領域における磁性粒子の平均形状は、前記第2の領域における磁性粒子の平均形状と異なる、請求項1または2に記載の磁石。

請求項8

前記第2の領域の磁性粒子の平均形状は、前記第1の領域の磁性粒子の平均形状に対して少なくとも30%、より細長い、請求項7に記載の磁石。

請求項9

前記第2の領域の平均磁性粒子は、その重心に対する最長寸法最短寸法の比が少なくとも2:1である、請求項8に記載の磁石。

請求項10

前記第1の領域(23)の化学組成は前記第2の領域(24)の化学組成と異なる、請求項1または2に記載の磁石。

請求項11

前記第1の領域(23)の磁性粒子(9)は、前記第2の領域(24)の磁性粒子(22)とは異なる化学組成を有する、請求項10に記載の磁石。

請求項12

前記第2の領域(24)は、前記磁石本体(10)の縁部領域(33)および角部領域(34)の少なくとも1つである、請求項1または2に記載の磁石。

請求項13

前記磁石本体(10)の縁部領域(33)および角部領域(34)の少なくとも1つの表面に垂直に延びる前記第2の領域(24)の領域深さは、少なくとも1mmであり、ある実施形態では少なくとも3mmであり、さらに他の実施形態では少なくとも8mmである、請求項12に記載の磁石。

請求項14

前記磁石本体(10)は、本体厚み(55)が延在する構築方向(Z)から見られたときに本体長(53)および本体幅(54)を伴う矩形断面を有する、実質的に角柱の全体形状のものであり、前記第2の領域(24)は、前記本体厚み(55)が延在する方向から見られたとき、リング形状の断面を有して、実質的に管状であり、前記リング形状の断面の外側輪郭は、前記矩形断面の外側輪郭と一致し、最も小さなリング厚み(56)が、前記磁石本体(10)の前記本体厚み(55)に対して20%を超えない、請求項12に記載の磁石。

請求項15

前記第1の領域(23)および前記第2の領域(24)の少なくとも1つは、それぞれ、前記第1の領域(23)および/または前記第2の領域(24)の少なくとも2つの近隣内部層(2)内に絶縁層(28、29、30)を含む、請求項1または2に記載の磁石。

請求項16

前記絶縁層(28,29,30)は、絶縁性合成材料金属酸化物金属炭化物金属窒化物セラミックガラスのうちの少なくとも1つを含む、請求項15に記載の磁石。

請求項17

前記第1の領域(23)および前記第2の領域(24)の少なくとも1つは、所与体積当たり少なくとも85体積%の磁性粒子(9、22)の充填度を有する、請求項1または2に記載の磁石。

請求項18

前記第1の領域(23)および前記第2の領域(24)の少なくとも1つは、所与の体積当たり少なくとも95体積%の磁性粒子(9、22)の充填度を有する、請求項1または2に記載の磁石。

請求項19

前記磁石本体は、選択的レーザー融解電子ビーム融解、放電プラズマ焼結レーザークラッディングプラズマ粉末クラッディングまたは熱間溶射によって製造される、請求項1または2に記載の磁石。

請求項20

前記磁石本体は、自由形態の形状である、請求項19に記載の磁石。

請求項21

前記第1の領域(23)は第1のブロックとして形成され、前記第2の領域(24)は第2のブロックとして形成され、前記第2のブロックは前記第1のブロックに取付けられる、請求項1または2に記載の磁石。

請求項22

前記第1の領域(23)は、組成a)〜g)のうちの1つを含む第1のグループの要素に基づく硬質磁石を含み、前記組成は、a)アルミニウムニッケルおよびコバルトを含有し、b)サマリウムおよびコバルトを含有し、c)サマリウムおよび鉄を含有し、d)サマリウム、鉄および窒素を含有し、e)鉄および窒素を含有し、f)マンガン、アルミニウムおよび炭素を含有し、g)マンガン、錫およびコバルトを含有し、h)マンガンおよびビスマスを含有し、g)硬質フェライトを含有し、h)RE、鉄およびホウ素を含有し、i)REおよび鉄および炭素を含有している、請求項1または2に記載の磁石。

請求項23

前記第2の領域(24)は、第2のグループの要素に基づく硬質磁石を含み、前記第2のグループは、前記第1の領域に存在しない前記第1のグループのすべての要素を含む、請求項22に記載の磁石。

請求項24

前記第1の領域(23)は、RE、鉄およびホウ素の第1の要素を伴う組成を含み、前記REの第1の要素はランタニド系列希土類元素であり、前記第2の領域(24)は、RE、鉄およびホウ素の第2の要素を伴う組成を含み、前記REの第2の要素は、前記第1の要素に存在しないランタニド系列の少なくとも1つの希土類元素を含む、請求項22に記載の磁石。

請求項25

前記REの第2の要素は、少なくとも1つの重希土類元素を含む、請求項24に記載の磁石。

請求項26

前記REの第1の要素は、セリウムおよびネオジムの少なくとも1つを含む、請求項24に記載の磁石。

請求項27

前記第1の領域(23)は、RE、鉄およびホウ素を含む組成によって形成される前記第1のグループの要素に基づく硬質磁石を含み、前記第2の領域(24)は、前記第1の領域(23)と同じ前記第1グループの要素に基づく硬質磁石を含み、前記第2の領域(24)におけるREの重量百分率は、前記第1の領域(23)におけるREの重量百分率よりも少なくとも20%高い、請求項22に記載の磁石。

請求項28

前記第2の領域(24)の平均磁性粒子粒径が4μm未満である、請求項22〜27のいずれか一項に記載の磁石。

請求項29

前記第1の領域(23)の平均磁性粒子粒径が20nm未満であるか、または50μmを超える、請求項1または2に記載の磁石。

請求項30

前記第1の領域(23)および前記第2の領域(24)の少なくとも1つは、前記磁石本体の周囲に終端層を含む、請求項1または2に記載の磁石。

請求項31

前記終端層は導電性である、請求項30に記載の磁石。

請求項32

前記終端層または追加の終端層は絶縁性である、請求項30または31に記載の磁石。

請求項33

前記磁石本体は、多結晶微細構造アモルファス微細構造およびナノ結晶質微細構造のうちの1つである構造を有する、請求項1または2に記載の磁石。

請求項34

前記磁石本体は、多結晶微細構造、アモルファス微細構造およびナノ結晶質微細構造のうちの少なくとも1つの構造を有する、請求項1または2に記載の磁石。

請求項35

前記第1の領域(23)は、20nm未満または50μm超の平均磁性粒子粒径を有する請求項33に記載の構造を有し、前記第2の領域(24)は、100nm〜1μmの平均磁性粒子粒径を有する、請求項34に記載の磁石。

請求項36

前記第1の領域は、1kA/m未満の保磁力または1kA/mを超えるが10kA/m未満の保磁力のいずれかを有し、前記第2の領域は10kA/mより大きい保磁力を有する、請求項34に記載の磁石。

請求項37

請求項1〜36のいずれか一項に記載の少なくとも1つの磁石(1)を含む電気装置(45)。

請求項38

請求項1〜36のいずれか一項に記載の少なくとも1つの磁石(1)は、電動機、発電機、電源変圧器計器変圧器磁気アクチュエータ直線運動装置磁気的にバイアスされたインダクタの少なくとも1つを含む、請求項47に記載の電気装置(45)。

請求項39

第1の磁気特性を有する第1の領域(23)と、前記第1の特性とは異なる第2の磁気特性を有する第2の領域(24)とを含む磁石本体を有する磁石を製造する方法であって、a)各構築されるべき磁石の第1の所定の領域に複数の第1の粉末部分(8)を堆積させ、磁性粒子が形成されるように前記複数の第1の粉末部分(8)を互いに溶融することにより、前記第1の領域(23)に属する第1の層(2)を形成する工程と、b)各構築されるべき前記磁石の第2の所定の領域に複数の第2の粉末部分を堆積させ、磁性粒子が形成されるように前記複数の第2の粉末部分を互いに溶融することにより、前記第2の領域(24)に属する第2の層(2)を形成する工程と、c)各構築されるべき前記磁石の第3の所定の領域に複数の第1の粉末部分を堆積させ、磁性粒子が形成されるように前記複数の第1の粉末部分を互いに溶融することにより、前記磁石の構築方向において前記第1の層の上に前記第1の領域に属する第3の層を形成する工程と、d)各構築されるべき前記磁石の第4の所定の領域に複数の第2の粉末部分を堆積させ、磁性粒子が形成されるように前記複数の第2の粉末部分を互いに溶融することにより、前記磁石の前記構築方向において前記第2の層の上に前記第2の領域に属する第4の層を形成する工程とを備える、磁石本体を有する磁石を製造する方法。

請求項40

前記第1の層、前記第2の層、前記第3の層および前記第4の層の厚みの厚みは、20〜200μmの範囲である、請求項39に記載の方法。

請求項41

前記第1の層および前記第2の層は、前記磁石(1)の前記構築方向(Z)に関して並んで配置される、請求項39に記載の方法。

請求項42

前記第1の層(2)および前記第2の層(2)は、前記磁石の前記構築方向(Z)に関して互いの上にある、請求項39に記載の方法。

請求項43

前記第1の粉末部分の堆積および前記第2の粉末部分の堆積は、粉体床(13)によって行われる、請求項39に記載の方法。

請求項44

前記複数の第1の粉末部分と前記第2の粉末部分とを溶融する前に、前記粉体床(13)を予熱する、請求項43に記載の方法。

請求項45

前記第1の粉末部分の堆積および前記第2の粉末部分の堆積は、専用の三次元構築装置堆積ヘッドによって行われる、請求項39に記載の方法。

請求項46

前記溶融は、前記第1の粉末部分および前記第2の粉末部分の粉末粒子を、レーザービーム(7)、電子ビーム、イオンビームまたはプラズマビームのうちの1つによって局所的に融解させることによって達成される、請求項43〜45のいずれか一項に記載の方法。

請求項47

前記溶融は、前記第1の粉末部分および前記第2の粉末部分に機械的負荷を加え、前記第1の粉末部分および前記第2の粉末部分に高電流を流すことによって達成される、請求項39に記載の方法。

請求項48

前記第1の粉末部分および前記第2の粉末部分または前記溶融された第1の粉末部分および前記第2の粉末部分を磁界に晒す工程をさらに含む、請求項39〜47のいずれか一項に記載の方法。

請求項49

前記絶縁層(28,29,30,37)を、構築されるべき前記磁石の所定のさらなる領域において、a)前記第1の層と前記第3の層との間、またはb)前記第2の層と前記第4の層との間、またはc)前記第1層と前記第3の層との間、および前記第2の層と前記第4の層との間、またはd)前記第1の層と前記第2の層との間、またはe)前記第3の層と前記第4の層との間、またはf)a)〜e)のいずれかの組合せ、において配置する工程をさらに含む、請求項39〜48のいずれか一項に記載の方法。

請求項50

絶縁層(28,29,30,37)を配置する工程は、専用の三次元構築装置の第2の堆積ヘッド(26)によって行われる、請求項49に記載の方法。

請求項51

前記第1の領域(23)および前記第2の領域(24)の少なくとも1つは、所与の体積当たり少なくとも95体積%の磁性粒子(9、22)の充填度を有する、請求項39〜50のいずれか一項に記載の方法。

請求項52

前記第1の領域(23)および前記第2の領域(24)の少なくとも1つの周囲に少なくとも1つの終端層を配置する工程をさらに含む、請求項39から50のいずれか一項に記載の方法。

請求項53

終端層が導電性または絶縁性である、請求項52に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、主として磁石およびそのような磁石を形成する方法に関する。以下、「磁石」という用語は、磁界を生成することができる物体として理解される。

背景技術

0002

エネルギ応用のための磁性材料は、通常、硬質磁石(しばしば永久磁石と呼ばれる)と軟質磁石の2つの主要なグループに分けられる。

0003

硬質磁石は、典型的にはHc>10〜100kA/mの保磁力値を有するが、軟質磁石の場合、典型的に保磁力はHc<1kA/mである。これらのグループの間に、半硬質磁性材料は、保磁力(He)が軟磁性材料硬磁性材料との間にあるすべての合金を含む。

0004

永久磁石(以下「PM」と略記する)は、一般に、電気機械モータ発電機)に使用される。今日最も進んだ永久磁石は希土類(RE)金属に基づく。「希土類」という用語は、一般に「RE」と略される。REは元素周期律表ランタニド系列元素の一つである。ランタニド系列は、化学元素ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユーロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)を含む。

0005

RE系磁石は、高性能高エネルギ効率、および全体的な寸法コンパクト性を備えた機械設計を可能にするため、特に重要である。典型的な希土類系永久磁石材料は、Nd−Fe−B、(Nd−Dy)−Fe−BおよびSm−Coに基づく金属間合金である。特定の特性を最適化するために、様々な追加の化学元素が磁石本体に存在することができ、また、ベース元素の比は、1つのタイプの磁石内で変化することができる。

0006

焼結された高密度の希土類系永久磁石材料は、最高磁気性能、すなわち最も高い保磁力Hcおよび最も高い残留磁気Brを示す。希土類系永久磁石材料の欠点は、使用される希土類元素が、高価であり、その占有率が磁石本体を製造するための総コストのうち、不可欠な部分を形成するという点にある。この欠点は、重希土類元素(以下、HRE元素と称する)を含む磁石本体において特に顕著である。HRE元素は、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)およびルテチウム(Lu)である。

0007

総コストの高さは、希土類金属の高い原料コストだけでなく、非常に複雑な処理経路にも依存する。RE金属酸素との高い反応性のため、磁気特性への有害な影響を避けるために、保護雰囲気下ですべての処理工程を実施しなければならない。最大の磁気性能を達成するために、プレス工程の前および最中に高い磁界を印加することによって、粒子配向させることができる。このように製造された磁石は、通常、非配向グレードと比較して性能が高い。RE系永久磁石のためのすべての公知の粉末冶金処理経路は、成形が単純な一軸ダイプレスアイスタティックプレス、または一軸ダイプレス工程における熱変形に基づくので、既に非常に単純な形状の製造に限定される。高価な追加の機械加工工程(硬質材料研削)を使用しなければならないため、平坦面の代わりにわずかに湾曲した表面のような非常に単純な幾何学的特徴は、磁石の著しい高価格をもたらす。単純な形状へのこの制限は、より複雑な形状の磁石から利益を得るであろう、よりエネルギ効率の高い先進的機械の設計にとって大きな制限および欠点である。

0008

電気機械用途のためのPM材料のさらに別の重要な特性は、最高動作温度である。RE系PM材料は、高温での減磁を受ける。Nd−Fe−B系では、Ndを重希土類元素(典型的には4〜6原子%のDy)で部分置換することにより、動作温度を通常100℃(通常のNd−Fe−Bの場合)から約150〜200℃(DyドープNd−Fe−Bの場合)に拡張し得る。増加した電力密度を有する高度な機械設計では、この拡張された動作温度が一般に望ましい。しかしながら、改善された温度安定性は、高コストを伴う。非常に高価な重金属REのコストのために、このようなDyドープまたは他の重REドープ磁石のコストは、従来のRE系PMに比べて著しく高い。

0009

RE系PM材料のさらなる問題は、腐食に対する本質的に高い感受性である。長期適用を可能にするために、改善された腐食挙動または保護コーティングのための合金元素が適用されなければならない。

0010

この欠点を克服する1つの方法は、高価なHRE元素を電気特性が実際上必要とされかつ不可欠である磁石本体の領域に選択的に配置し、磁石本体の残りの部分を本質的にHREなしに保つことである。

0011

RE要素の選択的な供給によって磁石の全体的なコストを低下させる1つのアプローチは、磁石本体の粒界に沿ってジスプロシウム(Dy)を拡散させることにある。まず、ネオジム−鉄ホウ素合金(NdFeB)からなる磁石本体を、当該技術分野で公知の一般的な方法によって焼結する。第1のステップで磁石本体を形成した後、第2のステップで、磁石本体は、重RE特性が望ましくないその外側表面上においては保護層で覆われ、重RE特性が望まれる領域は周囲において、つまり、磁石本体の外側表面に上においては保護層で覆われない。第3のステップでは、重RE材料が、たとえばジスプロシウムを含む蒸気を介して、保護層によって覆われていない磁石本体の表面上に堆積される。次いで、重REを磁石本体の内部の粒界に沿って拡散させるために、より高い温度で磁石をアニールする。拡散Dyは、NdFeB結晶粒のNdを置換し、放出されたNd原子は、新たに形成された(Nd、Dy)FeB結晶粒の周り連続層を形成する。このような層はさらに、結晶粒を隣接する結晶粒から磁気的に分離する。この手順により、磁性体の内部では、第2の領域、すなわち磁石本体の外側表面/周辺近接する領域と比較して異なる磁気特性を有する第1の領域が得られる。このプロセスは最終的に、第1の工程のみによって製造された磁石本体と比較して、残留磁気を変化させることなく、50%を超える保磁力の向上をもたらす。

0012

その方法の第1の問題は、第2の領域が磁石本体の表面にしか存在し得ないことにある。この方法の第2の問題点は、薄い全体的な厚みを有する第2の領域しか実現できないことである。その結果、磁石の第2の領域の設計自由度は非常に限定される。

0013

別のアプローチは、付加製造方法(additive manufacturing)を使用することにある。付加製造は新興技術であり、複雑な形状の部品CAD設計データから直接積層構築プロセスで製造することができる。これにより、設計から最終部品まで非常に短時間で、特に複雑な形状の場合に魅力的な製造方法になる。金属の場合、レーザービームSLM:選択的レーザー融解)または電子ビーム(EBM:電子ビーム融解)のいずれかを使用することによって、粉体床で構成要素の構築を達成することができる。この方法は最近大いに注目されている。しかし、現時点では、この方法で、入手可能であり公知である製造可能な材料はほんのわずかな数に限られている(合計で約20種類を下回る)。

0014

今日のSLMおよびEBM法の金属に対する実質的な制限は、化学的合金組成および材料微細構造局所的に(微細構造ベルの小さな体積元素において)変化および制御することができないことにある。したがって、3Dコンポーネントの構築プロセス中に、3D設計された多成分微細構造を構築することは不可能である。

0015

永久磁石を製造するための別の手法が国際公開第2013/185967号公報に開示されている。この手法による方法は、粉末選択的焼結のために集束エネルギビーム(レーザービームまたは電子ビーム)を使用する。このプロセスの主な目的は、原料の粉末粒子の元の微細構造および形態(形状)の両方を保存することである。これは、焼結プロセスにおいて、粉末粒子間の焼結ネックの形成にのみにつながる温度−時間の組合わせを選択することによって達成され、それにより粒子内の微細構造変化(たとえば、結晶粒成長再結晶化)を回避し、および粒子の形態の変化を回避する。これは、この方法が当然焼結の初期段階に限定されており、焼結ネックのみが形成されることを意味する。この初期焼結段階では、体積収縮および細孔充填による粉末の実質的な緻密化は起こらない。したがって、記載された方法は、最終的な微細構造において常に多量の残留空孔をもたらす。典型的な値は、30〜40体積%の空孔率を上回る。

0016

この方法の主な欠点は、粒子の結晶微細構造および形態の望ましくない変化が、高い残留空孔率、たとえば30体積%の磁気空孔率の損失によってのみ達成され得ることである。国際公開第2013/185967号公報の一実施形態では、磁性粒子球状形態および微細構造が保存されたままであるように、ガラスまたはポリマーのようなさらなる非金属材料が10重量%(重量パーセント)未満の割合で添加される。この方法は、ポリマー接合磁石と類似し、匹敵する微細構造および特性をもたらす。さらに、この方法は、高い空孔率のために、非常に低い機械的強度および靭性を有する材料を生成するという欠点を有する。加えて、粒子が3次元網状組織中の焼結ネックによって接続されるので、焼結ネックにおける高い導電率のために渦電流を効率的に低減させることができない。したがって、空孔率は渦電流損失を有意に改善しない。従来の焼結された高密度磁石と比較して、国際公開第2013/185967号公報によって得られた磁石のエネルギ密度(BH)maxおよび磁石の機械的性能は低い。したがって、国際公開第2013/185967号公報の磁石は、従来の焼結された高密度の磁石と比較して、同じ性能のためにより多くの体積を必要とする。これは、高エネルギ密度を伴うコンパクトな設計が好ましいすべての種類の用途(特に電気機械)に関して実質的な欠点である。

0017

ポリマー結合RE磁石は、ポリマーマトリックス中の磁性粒子(RE永久磁石に基づく)からなる。ポリマー結合RE磁石では、たとえば射出成形または他のポリマー成形方法を適用することができるので、非常に単純な磁石形状の制限を部分的に克服することができる。しかしながら、これらの磁石は、大量のポリマー(典型的には30体積%をはるかに上回る)を含有するので、磁気性能が実質的に低い(エネルギ密度が低く、分極率が低く、保磁力が低い)という欠点を有する。さらに、機械的特性(強度、クリープ)および最大動作温度は、焼結RE永久磁石に比べて実質的に低い。

0018

軟磁性材料は、変圧器、モータ、および発電機の電気的用途に重要な役割を果たす。多結晶質(たとえばFe、Fe−Si、Ni−Fe、Co−Fe系)材料、アモルファス(たとえばFe−B−Si、Fe−Ni−B−Si、Fe−Si−B− P−Nb)材料、およびナノ結晶質(たとえば、Fe−Cu−Nb−Si−B)材料のような、異なる合金組成におけるさまざまな材料グレードが利用可能である。適度なコストのため、結晶性のFe−Si系電気シート(典型的には3%Siを有する)は、無配向性および結晶粒配向性の両方のグレードで広く使用されている。渦電流損を低減するために、磁性コアが、通常は、多くの薄いシート(典型的には、シートの厚み0.3〜0.5mm)の積層スタックから構築される。シートは、精密な熱冷間圧延ミル技術と熱処理工程との組合わせによって製造される。シートは所望の寸法にスタンピングされ、シート間にセラミックまたはポリマー層を適用することによって絶縁される。積層されたスタックは、機械的にクランプされるか、または接着剤によって有用な方法で接着されなければならない。薄いシートから積層コアを製造する全工程は、手間、時間、コストがかかる。さらに、電気シートのスタンピングプロセスまたは変形は磁気特性を低下させる。したがって、発生した内部応力解放によって初期特性を部分的に回復させるために、追加のアニール処理を実施しなければならない。一般的には、シートの厚みを典型的には0.1mmの最小限に減じることによって、コア損失を低減させることができることが知られている。しかし、これは、積層磁性コアの製造における追加のコストおよび複雑さという欠点を有する。急速に凝固したアモルファスおよびナノ結晶質SM材料は、最も低いコア損失を与え、最高のエネルギ効率を提供する。これらの材料の主な欠点は、材料および製造コストが高いことである。アモルファス状態またはナノ結晶状態を達成するために、溶融材料は、非常に高い冷却速度(典型的には104〜106K/s)で液体状態から急速に凝固される。これは、回転する銅製のホイールに非常に薄いリボン(典型的には20〜50μm)をキャストすることによってのみ達成できる。欠点として、この非常に薄いリボンに基づいて磁性コアを製造することは手間と費用がかかる。アモルファスおよびナノ結晶性の軟磁性材料の別の欠点は、典型的には腐食に対する高い感受性にある。リボンを腐食から保護し、渦電流損を低減するために、個々のリボンのセラミックまたはポリマーコーティングを塗布しなければならない。

0019

要約すると、今日の軟磁性コア技術の根本的な欠点は、層状シート材料の発想の結果である、手間および費用がかかる製造プロセスである。さらに、比較的単純で基本的なコア形状だけを製造することができ、高度で、よりエネルギ効率の高い電気装置の設計の自由度が大幅に制限される。

課題を解決するための手段

0020

発明の概要開示
本発明の目的は、第1の領域および第2の領域の設計の自由度を増すことができ、従来の磁石よりも磁石本体のより複雑な形状を実現する磁石を提供することにある。

0021

この目的は、第1の磁気特性を有する第1の領域を含む磁石本体を有する以下の基本的な実施形態による磁石によって達成される。第1の特性とは異なる第2の磁気特性を有する第2の領域。磁石本体内の第1の領域および第2の領域の位置は自由に予め定めることが可能である。

0022

新しい方法により磁石が製造されるので、磁石本体の設計の自由度が大幅に増加する。公知の磁石製造方法と比較して、第2の領域を、たとえばモータのような電気装置にひとたび組み込まれれば実際に必要とされるちょうどその場所に割り当てることが可能になる。第1の領域に比べて第2の領域の大きさおよび形状によっては、磁石本体の希土類元素のRE含有量を大幅に低減することができ、磁石本体全体のコストを大幅に低減することが可能となる。さらに、公知の磁石本体よりも空間的にさらに拡張された第2の領域を、本質的に余分な労力を要することなく実現することができる。第2の利点は、本出願による磁石本体の全体的な磁気性能(効率)が、例として説明されるような同じ外形寸法を有する従来の磁石本体よりもはるかに高くなり得ることである。過渡状態の間、磁界パルス磁化方向に対して磁石の磁束を負の値に減少させる傾向がある。細長い形状を有する磁石本体の遠位端、すなわち端部領域に流れる渦電流は、端部の間の中央領域をそのパルスから保護する。このような保護のマイナス面は、磁石本体の遠位端が、電気装置の使用中にある程度の時間の後に減磁され、全体的な磁気性能にそれ以上寄与できないという点で、犠牲になることである。従来の電気装置では、それは、必然的に、磁石装置を、電気装置の満足できる長期間の使用を保証するために実際に必要とされるよりも大きく設計しなければならないという結果につながった。これとは完全に異なり、新しい磁石は、遠位端の領域に第2の領域を割り当て、中央領域に第1の領域を割り当てることができる。第2の領域がこの例において第1の領域より高い保磁力を有する場合、遠位領域は、電気装置の長い寿命の後でも、必要とされる最小の磁気性能を保証するために、そのように大幅に犠牲にされる必要はない。その結果、磁石本体の全体寸法を上記従来の磁石本体に比べて小さくすることができ、上記従来の磁石本体の同じ外形寸法が電気装置において利用可能である場合に、全体的な磁気性能を向上させることが可能となる。このように、本発明の磁石本体は、本質的に電気装置の小型化に寄与することができる。

0023

より一般的な表現では、第2の領域の値とは異なる保磁力および残留磁気の少なくとも1つを有する第1の領域は、ハイエンド用途においても最小のRE含有量しか必要とされないように設計することができる。

0024

磁気性能を調整するために、第1の領域が第2の領域とは異なる微細構造を有することが有利であることが証明されている。より正確には、第1の領域における磁性粒子の平均サイズが第2の領域における磁性粒子の平均サイズよりも大きい磁石が望ましいことが証明されている。第1の領域の磁性粒子の平均サイズが第2の領域の磁性粒子の平均サイズよりも少なくとも20%大きい場合、達成可能な磁化値に関して注目すべき良好な結果が達成されている。第1の領域に対する第2の領域の磁性粒子の平均サイズの差は強力な手段なので、第1の領域における磁性粒子の平均サイズが第2の領域における磁性粒子の平均サイズよりも少なくとも50%大きい場合、非常に満足な磁石を実現することができる。

0025

第1の領域および第2の領域の磁性粒子の大きさに加えて、磁性粒子の全体的な平均形状も役割を果たすことが証明された。より一般的に言えば、第1の領域の磁性粒子の平均形状が第2の領域の磁性粒子の平均形状とは異なる場合、全体的な磁気性能の点で有利である。第2の領域の磁性粒子の平均形状が、第1の領域の磁性粒子の平均形状に対して少なくとも30%、より長く伸びていれば、達成可能な磁化値に関して顕著な満足のいく結果が達成されている。第2の領域における磁性粒子の細長い平均形状は、磁性粒子の円柱形状と呼ぶこともできる。「細長い」という用語の別の記載は、第2の領域の平均磁性粒子は、その重力中心に対する最長寸法最短寸法の比が少なくとも2:1であるという点にある。

0026

新しい製造方法はさらに、第1の領域の化学組成が第2の領域の化学組成と異なるように磁石本体を調整することを可能にする。このようにして、第1の領域の磁性粒子は第2の領域の磁性粒子と化学組成が異なることが可能となる。必要に応じて、第2の領域は、磁石本体の周囲に位置し、第2の領域によって囲まれた第1の領域よりも良好な保磁力特性を有する第2の領域を与えるジスプロシウムのような化学元素を含むことができる。実施形態に応じて、第2の領域は、磁石本体の縁部領域または角部領域とすることができる。さらに、これらの組合わせを実現することもできる。「角部領域」という用語は、いくつかのシェル表面が互いに出会う境界または隆起に沿って延びる磁石本体の領域として理解される。これとは異なり、「縁部領域」という用語は、磁石本体のシェル表面上にわたって、たとえば互いに対向して配置された2つの側面にわたって延在する領域として理解される。

0027

新しい製造方法はさらに、本質的に自由なグレード付けを提供する。磁石本体の周縁部に希土類元素を導入する公知の拡散技術と比較して、はるかにより自由に第2の領域の厚みを設計することが可能になる。磁石の必要な磁気特性に応じて、磁石本体の縁部領域および角部領域の少なくとも1つの表面に垂直に延びる第2の領域の第2の領域深さは、少なくとも1mmであり、実施形態では少なくとも3mm、さらに他の実施形態では少なくとも8mmである。

0028

多くの場合のように、磁石本体は、その側面のすべてにおいてのみ、特定の、すなわちグレード付けされた磁気特性を有し、その底面およびその上面では有さないことが望ましい。磁石本体が、本体厚みが延びる方向、すなわち構築方向から見た場合、本体長さおよび本体幅を有する矩形断面を有する実質的に角柱の全体形状である場合、良好な結果が達成される。第2の領域は、実質的に管状であり、本体の厚みが矩形の断面を延在する方向から見てリング状の断面を有する。「リング状」という用語は、円形の断面のみを包含するように狭く解釈されるべきではなく、多角形の断面もまた広くカバーするように解釈されるべきである。リング状断面外側輪郭は、矩形断面の外側輪郭に一致する。最小のリング厚みは、磁石本体の本体の厚みに対して20%より大きくは逸脱しない。「最小リング厚み」という用語は、リング状の第2の領域のその最も薄い場所における最小方向として理解される。実施例は、直方体のような幾何学的形状に限定されず、磁石本体のより複雑な形状に当てはまる

0029

変圧器用途などから公知の状況と同様に、磁気特性だけでなく絶縁特性も調整することが望ましい場合がある。これは、第1領域および第2領域の少なくとも一方が、それぞれ、第1の領域および/または第2の領域の少なくとも2つの隣接する内部層内に絶縁層を含むことにおいて、なすことができる。「層」という用語は、それが比較的大きな表面と比較的小さな厚みとを有するように、使用される。絶縁層の化学的および物理的特性に応じて、それは、それが磁束線の案内を補助することにおいて磁路の調整のために使用することができる。このような絶縁層の利点は、渦電流の形成を抑制、または少なくとも磁石の動作状態において妨害することができることにある。磁石の動作状態における渦電流の形成の抑制または少なくとも妨害/制限は、特に、軟磁石用途に有利である。

0030

平面の延在は、絶縁層の厚みと並んで、磁石の意図される用途に依存する。
意図された特性に応じて、絶縁層は、絶縁性合成材料金属酸化物金属炭化物金属窒化物、セラミック、ガラスまたはそれら混合物も含む。2つの異なる絶縁層を有する磁石を構築することも可能である。これらの層が互いの上に直接施されるかどうか、または2つの同一もしくは同様の絶縁層間に位置する磁性粒子のいくつかの層があるかどうかは、磁石についての要件に左右される。

0031

第1の領域もしくは第2の領域または第1の領域および第2の領域が、所与体積当たり少なくとも85体積%の磁性粒子の充填度、つまり所与の体積当たり理論密度の少なくとも85%を有する場合には、従来の焼結磁石本体においてよりもはるかに高い保磁力値が利用可能である。さらに換言すれば、所与の体積内のボイドは、所与の体積の最大15%を消費し得る。所与の体積あたりの磁性粒子の充填度が少なくとも95体積%である場合、優れた保磁力および磁気特性が達成可能である。このような充填値は、レーザー焼結磁石本体に対する充填値のはるか上である。

0032

上記のすべての利点は、磁石本体が、選択的レーザー融解(SLM)によって、電子ビーム融解(EBM)によって、放電プラズマ焼結SPS)によって、レーザークラッディングによって、プラズマ粉末クラッディングによって、または熱間溶射によって製造されるという点において、達成可能である。これらの製造方法の各々は、磁石本体が生成されると、製造所方法の検出を可能にする、磁石本体の特定の特性を残す。

0033

上記製造方法は、さらに、ほとんど任意の形状の磁石を形成することができる。今までは、磁性体の全体的な形状は、比較的旧式的で、基本的な幾何学的形状に限定されていた。ここでは、自由形態の形状を有するように磁石を設計することが可能である。そのような自由形態形状の例は、この出願の時点で出願人に知られている電気装置の大部分から公知の箱状の磁石本体とは異なる円弧形状、マッシュルーム状の断面などを有する磁石である。

0034

換言すれば、上記製造方法は、輪郭、形状およびサイズの設計の完全な柔軟性を可能にする。SPSのようないくつかの方法はより多くの制限を有するかもしれないが、モータに必要であるように、1つの軸方向を伴う幾何学的形状のような複雑な形状が完全に実現可能である。

0035

上記の製造方法はさらに、従来の製造方法、特に経済的な方法では全く実現できなかった、挟まれた層列を実現することを可能にする。磁石本体の例示的な実施形態においては、第1の領域は第1のブロックとして形成され、第2の領域は第2のブロックとして形成され、第2のブロックは第1のブロックに取付けられる。「ブロック」という用語は直方体形状のみを包含するよう狭く理解してはならない。これらのブロックの各々は、複数の層を含む。さらに、ブロックの順序は、鉛直(つまり3D構築方法製造順序において)またはそれを横断するように延在する水平に限定されない。加えて、水平方向および鉛直方向に延在する層配列を有するさらにハイブリッドの実施の形態を、ここでは実現することができる。

0036

永久磁石の場合では、さらなる特性が以下に説明されるように達成可能である。
第1の領域が第1のグループの要素に基づいて硬質磁石を含む場合、有利な磁石が達成可能であり、第1のグループは組成a)〜g)の1つ含み、上記組成は、
a)アルミニウムニッケルおよびコバルト(AlNiCo)を含有し、
b)サマリウムおよびコバルト(SmCo)を含有し、
c)サマリウムおよび鉄(SmFe)を含有し、
d)サマリウム、鉄および窒素(SmFeN)を含有し、
e)鉄および窒素(FeN)を含有し、
f)マンガン、アルミニウムおよび炭素(MnAlC)を含有し、
g)マンガン、錫およびコバルト(MnSnCo)を含有し、
h)マンガンおよびビスマス(MnBi)を含有し、
g)硬質フェライトを含有し、
h)RE、鉄およびホウ素(REFeB)を含有し、
i)REおよび鉄および炭素(REFeC)を含有している。

0037

第1のグループの要素が、組成a)、e)またはg)である場合に、特に安価な磁石が達成可能である。

0038

ストロンチウムフェライトなどの硬質フェライト[SrFe12O19(SrO・6Fe2O3)]はしばしば小型電気モータマイクロ波装置記録媒体光磁気媒体通信電子産業で使用される。バリウムフェライトは、BaFe12O19(BaO・6Fe2O3)永久磁石の用途のための一般的な材料。バリウムフェライトは、一般的に水分に対して安定しており耐食性がある頑健なセラミックスである。それらは、たとえばスピーカー磁石において、およびたとえば磁気ストライプカード上において磁気記録のための媒体として使用される。コバルトフェライト、CoFe2O4(CoO・Fe2O3)が、磁気記録のためのいくつかの媒体で使用される。

0039

所望の場合には、第2の領域は第2のグループの要素に基づいて硬質磁石を含有してもよく、前記第2のグループは、第1の領域において存在しない第1のグループのすべての要素を含む。例示的な実施形態では、第1の要素はAlNiCoを含み、第2の要素はNdFeBを含む。

0040

磁石の全費用に関して有利な実施の形態では、第1の領域は、RE、鉄およびホウ素(REFeB)の第1の要素を伴う組成を含み、REの第1の要素は、ランタニド系列の1つまたはいくつかの希土類元素である。第1の要素は、ランタニド系列のすべての元素を含んでいない。第2の領域は、RE、鉄およびホウ素(REFeB)の第2の要素を伴う組成を含み、REの第2の要素は、第1の要素において存在しないランタニド系列の少なくとも1つの希土類元素を含む。

0041

必要な場合、第2の領域が、たとえば、完全に第1の領域を包含する場合には、第2の領域は、耐食性を向上させるためのCo、Ti、Zrのような付加的な化学元素を含むことができる。

0042

重希土類元素(HRE)がランタニド系列の残りの元素よりもさらに高い保磁力値および残留磁気値を与えるので、REの第2の要素が少なくとも1つの重希土類元素(HRE)を含めば有利である。

0043

さらに、REの第1の要素がセリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、またはセリウムおよびNdの両方を含む場合、安価な磁石が達成可能である。

0044

代替物として、磁石の第1の領域はRE、鉄およびホウ素(REFeB)を含む組成により形成された第1のグループの要素に基づいて硬質磁石を含み、第2の領域は、第1の領域と同じ第1のグループの要素に基づいて硬質磁石を含む。本実施形態では、第2領域内のREの重量百分率は、第1の領域内のREの重量百分率よりも少なくとも20%高い。

0045

商業的な磁性粒子の平均磁性粒子粒径が現在10μmよりも大きいのに対し、第2の領域の平均磁性粒子粒径は、4μmを下回れば、良好な磁石が達成可能である。

0046

磁石が軟磁性タイプまたは永久磁性タイプであるという事実に関係なく、その特性はさらに以下のようにグレード付けることができる。

0047

軟磁石に関して、第1の領域の平均磁性粒子粒径が20nmで未満であるか、また50μm以上である場合、有利である。

0048

軟磁石用途だけでなく永久磁石用途でも、第1の領域および第2の領域の少なくとも1つが磁石体の周縁において終端層を備える場合、望ましくあり得る。磁性本体に対する幾何学的最外層は、絶縁することができ、腐食防止を与えることができ、または導電性になり得て、誘導された渦電流を介して第2および/または第1の領域の減磁に対して磁気遮蔽を与え、さらに、同時に腐食防止層であり得る。要件に応じて、終端層は、導電性であり得る。

0049

上記のように、第1領域および第2領域の少なくとも一方は、それぞれ、第1領域および第2領域の少なくとも2つの隣接する内部層の間に位置する絶縁層を含む実施形態がある。このような実施形態は、特に軟磁石用途において、磁石の動作状態において渦電流形成を抑制するかまたは少なくとも妨げる/制限するために使用することができる。

0050

磁石の周囲に沿って追加の高導電性の層を追加すると、損失を低減するよう寄与することができる。そのような実施形態のさらなる利点は、この層が、これらの縁部に沿った機械加工のさらなる工程が磁石本体の最終形状に到達するために不要になるように、磁石の輪郭/周囲に沿って形成されることにあってもよい。

0051

代替実施形態では、終端層または付加的な終端層は、絶縁性である。このような終端層は、保護皮膜が形成されていることにおいて磁石本体の腐食保護を確保するために、プラスチックまたはセラミック材料で形成することができる。さらに別の代替物では、磁性本体は、磁石本体への減磁場の負の影響を低減するための導電層、およびさらに磁石本体の腐食防止を確実にするために頂部にプラスチックまたはセラミックの囲いを形成して形成されたさらなる端子層の両方を備えてもよい。

0052

磁石は軟磁石であるかまたは永久磁石であるか、SMであるかPMであるかどうか、に関係なく、磁石本体が多結晶微細構造、アモルファス微細構造およびナノ結晶質微細構造の1つである構造を有する場合、有益である。

0053

多結晶微細構造は鉄(Fe)および組成i)〜v)の少なくとも1つを含む鉄合金の少なくとも1つを含み、組成
i)は鉄およびシリコン(Fe−Si)を含有し、
ii)はニッケルおよび鉄(Ni−Fe)を含有し、
iii)はコバルトおよび鉄(共同Fe)を含有し、
iv)は鉄およびアルミニウム(Fe−Al)を含有し、
v)は鉄、アルミニウムおよびシリコン(Fe−Al−Si)を含有している。

0054

アモルファス微細構造は次いで組成vi)〜x)の少なくとも1つを含む鉄合金を含み、組成
vi)は鉄、ホウ素およびシリコン(Fe−B−Si)を含有し、
vii)は鉄、ニッケル、ホウ素およびシリコン(Fe−Ni−B−Si)を含有し、
viii)は鉄、シリコン、ホウ素、リンおよびニオビウム(Fe−Si−B−P−Nb)を含有し、
ix)は、第3のグループが元素コバルト、鉄およびニッケルを含有している場合、および第4のグループが元素ホウ素、シリコンおよび炭素を含有している場合には、第3のグループおよび第4のグループの元素の任意の1つの第1の元素組合せを含有し、
x)第5のグループが元素コバルトおよび鉄を含有している場合、および第6のグループが元素ジルコニウムハフニウムおよびニオビウムを含有している場合には、第5のグループおよび第6のグループの元素の任意の1つの第2の元素組合せを含有している。

0055

最後に、ナノ結晶質微細構造は、鉄、銅、ニオビウムおよびホウ素を含む鉄合金を含む。

0056

軟磁石の場合には追加の特性は、以下に説明するように、達成可能である。
製造プロセスは、多結晶微細構造、アモルファス微細構造およびナノ結晶質微細構造の少なくとも1つである構造を有する磁石本体を有する、より高度な軟磁石を構築することを可能にする。

0057

約10nmと約100μm超との間の磁性粒子の粒径の範囲内での多くの組成の保磁力の急激な変化のため、第1の領域における平均磁性粒子粒径が20nm未満または50μm超のいずれかであり、第2の領域は、100nm〜1μmの平均磁性粒子粒径を有する場合、高透磁率(つまり低保磁力)について有利であると分かった。それは少なくとも化学元素Fe−Cu−Nb−Si−B、Fe−Nb−Si−B、Fe−Co−Zr、50重量%のNi−Fe、80重量%のNi−Fe、および6.5重量%でのSi−Feを伴う組成に関して該当する。

0058

次に、軟磁性または半硬質磁性の両方だけでなく、永久磁気特性が要求される用途もある。そのような磁石の例示的な実施の形態では、第1の領域は、1kA/m未満の保磁力または1kA/mを超えるが10kA/m未満の保磁力のいずれかを有し、第2の領域は、10kA/m超の保磁力を有する。

0059

これまで、このようなハイブリッド磁石を製造するための唯一の方法は、軟質および硬質/永久磁石が互いから別々に製造され、その後、さらなるステップで、所望の磁石本体に組み付けなければならなかったものであった。それとは対照的に、所望の磁石本体を本質的に一気に製造する経済的な方法のために、この記載において後で開示される新たな製造方法が提供される。

0060

電気装置は、上記磁石のいずれかに取付けられている場合、後者の効果および利点は、電気装置に同様に適用される。例示的な実施形態では、電気装置は、電動機、発電機、電力変圧器計器用変圧器磁気アクチュエータ直線運動装置、磁気的にバイアスされたインダクタ素子等であってもよい。

0061

計器用変成器の場合には、磁石の損失を低減させる能力は、たとえば、これらの装置の増加された線形範囲を可能にする。

0062

次に、上記磁石を製造するための多くの方法が開示される。
第1の磁気特性を有する第1の領域と、第1の特性とは異なる第2の磁気特性を有する第2の領域とを含む磁石本体を有する磁石の製造方法の最も基本的な実施形態において、方法は以下の工程を含む。

0063

a)各構築されるべき磁石の第1の所定の領域に複数の第1の粉末部分を堆積させ、磁性粒子が形成されるように複数の第1の粉末部分を互いに溶融することにより、第1の領域に属する第1の層を形成する工程と、
b)各構築されるべき磁石の第2の所定の領域に複数の第2の粉末部分を堆積させ、磁性粒子が形成されるように複数の第2の粉末部分を互いに溶融することにより、第2の領域に属する第2の層を形成する工程と、
c)各構築されるべき磁石の第3の所定の領域に複数の第1の粉末部分を堆積させ、磁性粒子が形成されるように複数の第1の粉末部分を互いに溶融することにより、磁石の構築方向において第1の層の上に第1の領域に属する第3の層を形成する工程と、
d)各構築されるべき磁石の第4の所定の領域に複数の第2の粉末部分を堆積させ、磁性粒子が形成されるように複数の第2の粉末部分を互いに溶融することにより、磁石の構築方向において第2の層の上に第2の領域に属する第4の層を形成する工程。

0064

「溶融」という用語は、従来のレーザー焼結プロセスから公知のようなネック焼結のみを包含するものではない。

0065

磁石本体の形成の実行に対して専用の実際に三次元の構築装置、および磁石本体の所望の特性に依って、第1の層、第2の層、第3の層および第4の層厚みの厚みは、20〜200μmの範囲にある。

0066

必要な場合、第1の層および第2の層は、磁石の構築方向に対して横並びに配置される。代替的に、第1の層および第2の層は、磁石の構築方向に関して互いの上にある。

0067

第1の粉末部分の堆積および第2の粉末部分の堆積は、粉体床によって経済的に行うことができる。形成方法は、放電プラズマ焼結(SPS)である場合には、「粉体床」という用語は、これが鋳型で構築される方法に関係なく、すべての種類の材料堆積を含むものとして理解される。

0068

第1の粉末部分の堆積および第2の粉末部分の堆積は、専用の三次元構築装置の第1の堆積ヘッドを介して行われる場合、磁石の経済的に実現可能な製造が実現可能である。「3Dプリンタ」という用語は時には三次元構築装置を指定するために使用される。

0069

溶融は、レーザービーム、電子ビーム、イオンビームプラズマビームの一つによって第1の粉末部分および第2の粉末部分の粉末粒子を局所融解することにより達成された場合には、良好な成形結果が達成可能である。再び、「溶融」という用語は、従来のレーザー焼結プロセスから公知のようなネック焼結のみを包含するものではない。

0070

粉体床は、複数の第1の粉末部分および第2の粉末部分を溶融する前に予熱されている場合は、いくつかの用途において有利であることが判明した。予熱は、SPSおよびクラッディング(たとえばレーザークラッディング)を含むこれらのすべての方法に関して特に有益になり得、なぜならば、予熱は、粒径および相形成の制御、局所的な溶融に対する低減されたエネルギ要件、および熱力学応力の低減に対して有用であるからである。

0071

SPSの場合、溶融は第1の粉末部分および第2の粉末部分に機械的負荷をかけ、第1の粉末部分および第2の粉末部分を介して高電流を通すことによって達成される。例示的な実施形態では、以下の特徴を有している鋳型を用いてもよい。第一に、磁石本体の外周を規定する外型。第二に、リング状の断面を有するサブキャビティが形成されるように、構築の方向に見て鋳型キャビティ径方向外側部分から鋳型キャビティの径方向内側部分画定する分割壁。リング状の断面は、円形タイプのものである必要はない。多くの多角形が考えられる。第三に、NdFeBを含む第1の粉末部分が分割壁内のキャビティの内側部分に充填される。第四に、(Nd、Dy)FeBを含む第2の粉末部分がリング状の断面を有するサブキャビティに充填される。第五に、隔壁を除去する。次に、高電流が第1の粉末部分および第2の粉末部分を通して流され、粉末部分は各々固体に溶融するだけでなく、互いに単一の磁石本体に溶融する。

0072

あるいは、鋳型の構造を支持する底部が構築の方向に移動可能であることなどにおいて、磁石本体を層によってダイ層に構築することが考えられる。

0073

必要な場合、製造方法は、さらに、第1の粉末部分および第2の粉末部分または溶融された第1の粉末部分および第2の粉末部分を磁界に晒す工程を含んでもよい。その外部磁界は、磁性粒子の核生成配向プロセスに影響するよう、成形(consolidation)の前および/または間および/または後に存在することができる。

0074

さらにより高度な磁気特性を有する磁石を付与するために、製造方法は、
a)第1の層と第3の層との間に、または
b)第2の層と第4の層との間に、または
c)第1層と第3の層との間に、および第2の層と第4の層との間に、または
d)第1の層と第2の層との間に、または
e)第3の層と第4の層との間に、または
f)a)〜e)のいずれかの組合わせ、において構築されるべき磁石の所定のさらなる領域に絶縁層を配置するステップを含むことができる。

0075

「絶縁層」という用語は、層の厚みに対する比較的大きな表面の比のため、用いられる。磁石本体の層状形成は絶縁特性の特別調整および磁石における磁路を可能にする。これらの手段は、特に、軟磁用途で、磁石の動作状態において渦電流形成を抑制するかまたは少なくとも妨げる/制限するために取ることができる。

0076

構築方向の方向に延びた絶縁層の場合には、それらは、近隣の第1〜第4の層と窪み、磁石本体の十分な機械的特性が依然として達成可能なように、配置されてもよい。

0077

絶縁層を配置する工程が専用の三次元構築装置の第2の堆積ヘッドを介して行われる場合、絶縁層を確立するための材料を配置する効率的かつ迅速な方法が達成可能である。第2の堆積ヘッドによって堆積される絶縁層の形成のための材料は、たとえば、固体(たとえば粉末)、液体、または蒸着またはイオンめっきによってであり得る。

0078

製造方法の好ましい実施形態では、第1領域および第2領域の少なくとも一方は、所定の体積当たり少なくとも95体積%の磁性粒子磁性粒子の充填度を有する。こうすることで、特定の強力な磁気特性を有する磁石が達成可能である。

0079

必要であれば、製造方法は、第1領域および第2領域の少なくとも一方の周囲に少なくとも一つの終端層を配置する追加のステップを有してもよい。

0080

意図される目的、およびひとたび電子装置に構築された磁石の動作状態における磁場干渉のような他の条件に応じて、終端層は、導電性または絶縁性である。さらに、まず導電層を施し、導電層の上にたとえば腐食防止のための絶縁層を施すことが可能である。

0081

記載は添付された図面を参照し、それらは以下の図において概略的に図示している。

図面の簡単な説明

0082

この発明に従う磁石の基本的な第1の実施の形態を製造する方法の一般的な図である。
磁性粒子の形成を示す、図1の磁石を製造する方法の微視的な図である。
この発明に従う磁石の第2の実施の形態を製造する方法の微視的な図である。この方法では、残りの磁性粒子とは化学的に異なる磁性粒子が、たとえばドープおよび合金化により形成される。
この発明に従う磁石の第3の実施の形態を製造する方法の微視的な図である。この方法では、さまざまな材料の局所的な堆積が近隣の層間において薄い絶縁層を形成することに対して実行される。
この発明に従う磁石の第4の実施の形態の形態および微細構造の図であり、より大きく柱状の磁性粒子を含む層の切取ったものを示す。
磁性本体における第1の領域および第2の領域の第1のセットアップの概略的構成を示す。
磁性本体における第1の領域および第2の領域の第2のセットアップの概略的構成を示す。
磁性本体における第1の領域および第2の領域の第3のセットアップの概略的構成を示す。
磁性本体における第1の領域および第2の領域の第4のセットアップの概略的構成を示す。
磁性本体における第1の領域および第2の領域の第4のセットアップの変形例の概略的構成を示す。
1つの層において磁性本体の磁性粒子領域間に置いて絶縁層を有する第5のセットアップの概略的構成を示す。
図10のA−A線に沿った、層を通る、拡大された切取部を示す。
この発明に従う磁石の第6の実施の形態を製造する方法の概略的な図である。
電気装置の第1の実施の形態を形成する円形の磁性コア要素の正面図である。
電気装置の第2の実施の形態を形成する電気モータを通る概略的な断面である。
永久磁石本体/硬質磁石本体を示す、図14における領域Bの拡大表示である。

実施例

0083

図面では、同一の要素および同一の機能の要素は同一の参照符号を与えられる。
この発明を働かせる態様
図1において、自由形態に形状化された磁石本体10を有する磁石1は、複数個の層2を互いの上に層状に適用することにより製造され、最上部層は、構築方向Zにおいてエネルギビームによって局所的に、近隣の、下にある隣接層に、少なくともある程度まで接合される。粉末状の物質3は製造プロセス中に磁石体10を支持するために用いられる。粉末状の物質は製造プロセス中に磁石1に接合されない。

0084

製造プロセスは、複数個の冷却および加熱要素5を伴うベース4を有する鋳型構造を必要とし、冷却および加熱要素5は互いから独立して制御されることができ、それによって、第1の表面温度6は、必要とされる温度勾配によってX−Y方向における点で即座に選択することができる。レーザービーム7は、鉄およびホウ素と同様に希土類元素も含む、第1の粉末組成物8の層13を第1の磁性粒子9に変化させる。溶融物プールの凝固の間の微細構造の改善された制御のために、合金特定温度勾配および冷却速度が適用され、構築プロセス全体の全体にわたって一定に保持される。温度勾配は、構築方向Zにおいて主に適用される。溶融物プール16の凝固において、冷却速度は構築プロセス全体中において一定レベルに保持される。冷却速度は、好ましくは典型的には104〜105K/sより上の値に保持される。これは、構築チャンバにおいて支持構造体層18および粉体床13の頂部粉末層の両方の温度を制御することによって達成される。支持構造体層18は、冷却/加熱要素5の熱電素子または好適な液体媒体によって、室温より下に冷却されるか、または室温より上に加熱される。頂部粉末層13は、光学的放射放熱器19または任意の他の適切な方法によって室温より上に加熱される。レーザービームパラメータの変動および制御との組合せにおいて(たとえばビームエネルギー焦点のサイズ、ドウェル時間、X−Y方向における速度)。

0085

このセクション例においては、エネルギ源としての合焦させられたレーザーの使用が提案されているが、電子ビームを、代替物として用いることもできる。レーザービームの場合では、プロセスは、(たとえばアルゴンなどのような)保護的な不活性ガス雰囲気下で行われる。電子ビームの場合では、プロセスは真空下で行われる。

0086

REは約30wt%のネオジムである。図1は、図2とともに、方向Zにおいて測定され第1の堆積ヘッド(図1および2においては示されないが、後で図3および図4を参照して示され説明される第2の堆積ヘッドに類似する)によって施される第1の粉体床13の粉末組成物8の層厚みは、同じ層の磁性粒子9、つまり構築方向Zにおいて同じ高レベルを有する磁性粒子の数によって形成された第1の層2の層厚み15に対応する(層厚み15については図4を参照)ことを明らかにする。

0087

第1の粉体床13の第1の粉末組成物8は、図1においては、層厚み15のような同じ直径を有する、球状のより大きな粉末粒子と、はるかにより小さなサイズを有する、より小さな粉末粒子との混合物を有するよう示されるが、この出願の図1およびすべての後の図における第1の粉末組成物8のこの表示は、単純化されたものであること知っていなければならない。その単純化は、磁性粒子9の溶融プロセスおよび溶融物プール16における層2の形成を段階的に概略的に示すために行われる。実際には、第1の粉末組成物8は複数個の必ずしも球状でない約20〜150μmの粉末粒径を有する粉末粒子を含み、粉体床13は密度が高められた磁性粒子9の層よりも低いパッケージング密度を有する。換言すれば、磁性粒子9の最小厚みは粉末組成物8の粒子サイズと関連する。

0088

レーザービーム7は、少なくともX−Y方向において可動である印刷ヘッド12から出力され、第1の堆積ヘッドによって与えられる複数個の第1の粉末部分を互いにX−YおよびZ方向において溶融して、第1の磁性粒子9が溶融物プール16において形成されるようにする。図2から明らかなように、第1の磁性粒子9は、磁化方向を有するように指定され、それは、好ましくは第1の磁性粒子9の各々において双頭の矢印17によって表示された磁気配向に対応する。

0089

図1に戻って、鋳型構造は、ベース4と製造された磁石本体10との間において与えられる支持構造体層18をさらに有する。

0090

さらに、光学的放射放熱器19などのような加熱要素は、レーザー7によって複数個の第1の粉末部分をともに溶融する前に粉体床13を予熱するために設けられる。

0091

図2は、ベース4に向かって溶融物プール16から延在する、ハッチングされた矢印として表示された熱の流れ20をさらに明らかにする。溶融物プール16は、一定に制御される冷却速度を有する。

0092

第1の粉末部分に起因する第1の磁気特性を有する第1の領域に属する第1の層2および第1の領域のそれとは異なる磁気特性を有する第2の粉末部分に起因する第2の磁気特性を有する第2の領域に属する第2の層が存在する(図1および図2においては示されない)ので、磁石本体10は、2つの異なる磁気特性がその単一の輪郭内に与えられる。

0093

所与の体積に対する磁性粒子の充填度は、95体積%、つまり最大理論密度の95%である。この例示的な方法によって処理された材料は、粉末粒子の全体の溶融および溶融物プールの再凝固のため、そのような稠密な微細構造を示す。測定された密度は、理論密度の95%を十分上回り、ほとんどは98%より上である。処理された材料の微細構造は、Z方向において粒子配向を伴う非常に顕著なテクスチャを示す。Z方向における粒子配向の最小の寸法は粉末層厚みの寸法と関連する。Z方向において、非常に長い、配向された粒子を達成するために、レーザービーム移動はレーザーパターン下層パターンと正確に一致するような態様において制御される。

0094

この開示の、記載された例示的な方法は現状技術に比較して、いくつかの利点を有する。それは、公知の方法によっては達成することができない複雑な幾何学的形状を伴う磁石の製造をはるかに低い製造コストで可能にする。それは、その結果最大性能および最適のエネルギ効率に関して電気装置(たとえばモータ、発電機、変圧器、など)の改善された設計を可能にする。装置の設計は、関与する磁性的、電気的、熱的および機械的な現象マルチ物理シミュレーションのための数値ソフトウェアを用いることによって最適化することができる。そのような数値的な設計研究の結果は最適形状化磁石である。あるCADソフトウェアモデルが最適な磁石形状のために形成される。磁石は、この開示の例示的な方法によってそのCADソフトウェアモデルから直接製造される。これは、最終的な磁石構成要素費用効果的および高速の処理という利点を有する。RE系永久磁石材料の場合、多数の粉末冶金処理ステップを回避することができるので、その費用効果は先行技術解決策と一層よく比較される。この開示の例示的な方法によって処理された材料は実質的により高い化学的純度を有し、なぜならば、酸素取込の危険性は、アルゴンの下での1つ(たとえば1つのみ)の処理ステップの実行によって大幅に低減されるからである。軟磁石材料の場合では、シート製造および磁石コアへの後の組立の、手間および費用がかかる手順を回避することができ、それは実質的に低減された製造時間および費用に至る。さらに重要な利点は処理された磁石の微細構造および特性に関して達成される。非常に制御された粒子配向の結果として、磁石材料の非常に好ましい異方性のテクスチャが達成される。結晶の磁化容易軸は、構築プロセスの原則Z方向またはX−Y方向のいずれかと関連する。したがって、得られた異方性のテクスチャは、磁石の改善された性能に至る。

0095

さらなる利点は析出硬化可能な合金系のために達成される。全体の構築堆積に対する制御された冷却速度のため、過飽和混晶の非常に均質な状態が達成される。外来の原子は高濃度であり、ホスト格子において均質的に分散される。これは、構築プロセスの後で適切な析出熱処理ステップを行うことに対する最適の前提条件である。これによって、非常に調整され改善された磁気特性が達成される。

0096

図3において示される磁石本体21の実施の形態は、図2において示される磁石本体10の第1の実施の形態と異なり、それは、第1の領域23に属する第1の磁性粒子9を有するだけでなく、構築方向Zに関してその同じ層2にある第1の粒子9とは異なる磁気特性を有する第2の磁性粒子22を有する。第2の粒子は磁石本体21の第2の領域24に属する。粉体床13を形成する第1の粉末組成物8の第1の粉末部分は、凝固された前の層2上または支持構造体層上に再び第1の堆積ヘッドにより配置される。第1の粉末組成物8はREFeBを含み、REは第1の磁性粒子9の形成のための約30wt%でのネオジムであり、それらは化学的に第2の粒子22の形成のためのものと同じである。

0097

磁気特性の差は、ジスプロシウム、つまりレーザービーム7によって溶融されると第2の領域24に変えられるべき、粉体床13上の指定される領域のみにおけるドーパントによって形成される好適な量の粉末状の物質25を堆積させることによって達成される。ドーパント25を形成する粉末状の物質の堆積は、少なくともX−Y方向において可動である第2の堆積ヘッド26により実行され、ドーププロセスによって、融解するプール16において進行する。そのようにして、6wt%のDyを有する磁性粒子が達成可能である。

0098

第2の堆積ヘッド26はX−Y方向において可動であり、二次的な構築作業を可能にする。第2の堆積ヘッド26の動作はレーザー動作および新たな粉末層の適用(たとえば粉体床13の形成ための一次的な構築作業)と調整される。ソフトウェアはたとえば、一次的および二次的な構築作業の両方を制御する。第2の堆積ヘッド26は、要件によって、および別の実施の形態において、既に凝固された固体層2または粉末層13のいずれかに材料を局所的に配置する。いずれにせよ、堆積された材料はX−Y構築表面における任意の所望の領域に配置することができる。印刷ヘッド材料堆積(たとえば二次的な構築作業)の分解能は、少なくとも一次的な構築作業の粉末粒子サイズの範囲にある。例示的な実施の形態では、第2の堆積ヘッド材料堆積の局所的な分解能は、一次的な構築作業の粉末粒子サイズよりも著しく高い。二次的な構築作業における堆積された材料の厚みは、要件に従って変更することができる。磁性材料に関して、たとえば0.1〜5μmの範囲における比較的薄い層のみを堆積することができる。第2の堆積ヘッドは任意の公知の堆積技術を用いることができる。それはたとえば材料を小滴状に堆積させるために流体媒体を用いるよう見出された。流体媒体は、たとえば液体媒体、無機前駆物質ゾルインクなどにおける固形微粒子コロイド分散でありえる。分散を用いる場合では、粒子サイズは、典型的には1μm以下の範囲にある。

0099

例示的な実施の形態では、分散媒の非常に迅速な除去を確実にするために、支持構造体層(一次的な構築作業の頂部層)の温度は、上昇された温度に保持される。これは、たとえば表面温度6を制御している光学的放射放熱器19によって達成される。

0100

堆積ヘッドは少なくとも1種類の材料を堆積させることができる。しかしながら、最終的に構築された物体の所望の特性を達成することに関して有益に思われる場合には、堆積ヘッドは二次的な構築ステップ中において異なる材料を堆積させることができる。これは、一次的な構築ステップの微細構造内に異なる材料を局所的に導入することができるという利点を有する。この開示の方法は複数成分材料の微細構造の3D設計および構築において非常に高い自由度を開く。これによって、物体のCADモデルから直接微細構造のレベルで所望の物体の機能特性を局所的に調整することが可能である。さらに例示的な実施の形態では、合金元素を導入することができ、それらはそれはレーザー融解および再凝固中において一次的な構築作業の粒子と新たな相に反応し、または合金元素は粒界で拡散し偏析することができる。レーザーエネルギーおよび焦点サイズは、固体基板表面領域に堆積された緻密層を構築するため、または粉末基板での材料の堆積からの結果として生じる新たな合金相を形成するために、調整される。一般に、冶金学のすべての概念は、微細構造のレベルで局所的に適用することができる。特に、(溶融物プールが合焦されたレーザービームによって形成されるときの)溶融物形成、(レーザーが別のスポットに移動されたときの)制御された急冷凝固、および構築プロセスの後の熱処理の可能性が、この開示の例示的な方法を完全に利用するために考慮されなければならない。これによって、機能特性、たとえば導電率、熱伝導率硬度、強度、耐食性、屈折率磁気飽和極性化、保磁力、キュリー温度などを、所望の物体のCADモデルから直接微細構造のレベルで局所的に調整することができる。

0101

磁性材料の例に関して、二次的な構築作業は、磁石の体積においてさまざまな場所で、合金元素またはドープ元素を、それらが必要な場合には導入するために用いられる。例示的な実施の形態では、重希土類金属(たとえばDy)が、高い減磁場が存在する位置のみに導入される。これは、必要とされるDyの総量を最小にする利点を有する。この態様によって製造された磁石は、磁石の最終的な適用において同じ性能および温度安定性を達成するために消費される著しくより低い量のDyのため、実質的により安価である。他の合金元素は、最終的な適用のために必要とされる場合に、局所的にさまざまな領域において機械的強度、靱性および耐食性を改善するために導入することができる。

0102

図4に示される磁石本体27のさらなる実施の形態は、図2に示される第1の実施の形態10とは異なり、構築方向Zにおいて見たとき、後の層間および最後に製造された磁性粒子の頂部層の上に与えられる第1の絶縁層28、第2の絶縁層29および第3の絶縁層30がある。

0103

絶縁層28、29、30を構築するために必要とされる材料は、さらなる堆積ヘッド31により第1の磁性粒子9の上に堆積され、堆積ヘッド31は、セラミックの前駆物質を形成するために、凝固した第1の粒子9の上に液状のポリシラザンポリマーの一部を供給する。液状のポリシラザンポリマーの架橋後、それは分解され、ポリシラザンは公知の手段でセラミックス層に変化させられる。要件によっては、第1の絶縁層28、第2の絶縁層29および第3の絶縁層30の層厚み32は、0.1μmから約1μmまでの範囲にある。

0104

図3の実施例に限定されない、より一般的な用語で言えば、磁性材料について、絶縁材料、好ましくはセラミック(たとえば酸化物、窒化物炭化物、など)の薄い層(典型的には0.1〜5μm)を導入することは非常に有利であり得る。これによって、渦電流損を効果的に回避することができ、電気装置の効率は著しく改善される。体積領域では、高密度の誘導された渦電流が存在するであろうと考えられ、分離層の密度は、同じ局所的な体積ゾーンにおいてより多くの層を導入することによって増大される。これによって、必要とされる体積ゾーンにおいてのみ、渦電流は非常に効果的に抑制される。結果として、最小限の非磁性材料が導入され、それは磁石の全体積において能動的な磁性材料の体積を最大限にする。これは、軟質および硬質磁性材料の両方にとって重要な利点である。軟磁性材料の場合では、この開示は機能的にグレード付けされた層アーキテクチャを伴う磁性コアの直接製造を可能にする。それは現状技術に比較して、はるかに高速でそれほど手間がかからず、かつより安価な技術である。最終的に、この開示は装置のより高い効率、改善された磁気性能、低減された製造費用などを可能にする。

0105

次に、図5に示されるこの発明に従う磁石の形態および微細構造の第4の実施の形態に戻ろう。図5に示される軟質磁石は、約100μmの厚みを有する、構築方向Zにおいて形成された単一の層2の拡大を示す。製造方法のこの実施の形態では、第1の粉末組成物は、第1の磁性粒子9および第2の磁性粒子22の両方の形成のために用いられた。

0106

図5の左側では、第1の磁性粒子9は第1の領域23においては大半はより大きく柱状であり、第2の領域24においてはXZ方向において大半はかなり正方形の断面を伴う立方形であることがわかる。製造方法のこの実施の形態では、磁性粒子の異なる粒径および配向は、異なる領域23および24に適用された異なる印刷パラメータによって引起された。柱状の第1の磁性粒子9はより低い保磁力およびしたがってより高い透磁率に寄与し、第2の領域24におけるより小さな粒子はより低い透磁率を有している。

0107

この方法の変形例においては、第2の磁性粒子22を印刷パラメータの変動によって製造する必要はなく、第1の磁性粒子9の形成のために用いられたものよりも第2の粉末組成物に基いた専用の粉体床によって製造される。

0108

図6に示される磁性本体10における第1の領域23および第2の領域24の第1のセットアップの概略的構成図は、磁石本体10が立方形の全体形状であり、縁部領域33を形成する2つの対向した側面を有することを明らかにする。第2の領域24はその縁部領域33に沿って配置される。構築方向Zにおいて見られたとき、第2の領域24はウェッジ形状断面を有する。第1の領域23は2つの第2の領域24間に位置する。粒子の磁気配向は、再び双頭の矢印17によって示される。

0109

図7に示される磁性本体10における第1の領域および第2の領域の第2のセットアップの概略的構成図は、磁石本体10が立方形の全体形状であり、各々限界が2つの角部または縁部34によってYZ方向に定められる2つの対向面を有することを明らかにする。図6に示される実施の形態と比較して、この実施の形態の第2の領域24は、これらの角部または縁部34に沿ってのみ延在し、全端部領域33上には延在しない。

0110

図8に示される磁性本体10における第1の領域および第2の領域の第3のセットアップの概略的構成図は、磁石本体10が立方形の全体形状であることを明らかにする。この実施の形態では、磁石本体10はサンドイッチ構造を有し、構築方向Zにおいて見られたときに、第1の領域23を形成するブロックが、第2の領域24を形成する2つの近隣のブロック間において配置される。それらのブロックの各々は複数個の層2を含む。

0111

図9に示される磁性本体10における第1の領域および第2の領域の第4のセットアップの概略的構成図は、磁石本体10が立方形の全体形状であることを明らかにする。この実施の形態では、磁石本体10はより複雑な設計を有し、磁石本体10よりも小さな外側寸法を有する直平行六面体形状の第1の領域23が、完全に第2の領域24内にある。換言すれば、磁石本体10の全周囲が第2の領域24によって形成されている一方、第1の領域23は磁石本体10の完全に内部に位置する。

0112

図9に従う磁石本体の変形例は、図9aに関して示され説明される。第1の領域23は、それが磁石本体の底部表面35および頂部表面36に当たるように、構築方向Zに延在される。

0113

再び、磁石本体10は、本体厚み55が延在する構築方向Zから見られたときに本体長53および本体幅54を伴う矩形断面(X−Y面における)を有する、実質的に角柱の全体形状のものである。第2の領域24は、本体厚み55が延在する方向から見られたとき、リング形状の断面を有して、実質的に管状であり、リング形状の断面の外側輪郭は、矩形断面の外側輪郭と一致する(両方ともX−Y方向に延在している)。最も小さなリング厚み56は、磁石本体10の本体厚み55に対して20%を超えない。

0114

次に、横方向において近隣の磁性粒子領域間においていくつかの絶縁層を有する磁石本体10の第5のセットアップの概略的構成図が、図10および図11とともに説明される。図10に示される磁石本体10の切片は、単一の層2の一部を示す。磁石本体10は構築方向Zの方向およびX方向またはY方向に延在する複数個の内部絶縁層37を有する。

0115

磁性本体10が、第1の磁性粒子9だけでなく、異なる第2の磁性粒子も同様に有することは可能であるが、鉛直の絶縁層37の局面は、簡潔性のため、第1の磁性粒子のみを有する実施の形態によって説明される。

0116

図10のA−A線に沿って層を通る、図11に示された拡大図は、鉛直方向に延在する絶縁層37が、各々第1の磁性粒子9を有する2つの近隣の第2の領域24間において与えられることを示す。第1の磁性粒子の形成のための第1の粉末組成物はREFeBを含み、REは約30wt%のネオジムである。粒子サイズに関しては、図2を参照されたい。

0117

絶縁層37の第3の粒子38は、第1の粒子9とまさに同じ第1の粉末組成物から形成されるが、それらは、図3に開示されるものに類似するレーザービーム7での溶融プロセスの前に粉体床に堆積される鉄(たとえば10wt%の鉄)で重くドープされる。この処理の結果、第3の粒子38の電気的特性および磁気特性は破壊されたか、または第1の磁性粒子9に比較して、少なくとも大きく低下させられ、X−Z方向およびY−Z方向において所望の絶縁効果が達成されるようにされる。

0118

しかしながら、絶縁層37の領域における磁石本体の機械的剛性は、過度には影響されず、なぜならば、横方向XおよびYにおいて第3の粒子38の第1の粒子9に対する金属結合が依然としてあるからである。

0119

磁化方向および磁束摂動の方向は構築方向Zに延在している。
次に、この発明に従う磁石の第6の実施の形態を製造する方法の概略的な図示が、図12に関して説明される。図1および図2に説明された実施の形態とは対照的に、この方法は、X−YおよびZ方向を有する一般的なデカルト座標系ではなく、方向Wにおいて軸(図示せず)のまわりを段階的に回転する湾曲したシェル表面を有するドラム状またはより任意の構築構造に基づく構築構造を用いる。それにもかかわらず、構築方向Zは、微細構造のテクスチャを有する粒子配向17と並んで下から上に、つまり径方向に内側の領域から径方向に外側の領域に延在する。

0120

層2は、今、(径方向外側層2と同一の磁性粒子9を有する、より早く形成された層2によって形成されるだろう)基板40の上に形成される。レーザークラッディング、レーザー金属堆積またはブロー粉末技術とも呼ばれる、この製造方法においては、粉体床は、レーザービーム7によって引起される溶融物プール16における実際の溶融に十分に先立って凝固された(たとえば、積層コアによって実施の形態において形成された)下側層2または基板40上に堆積されず、第1の粉末組成物8を溶融物プール16に搬送するキャリヤガスによって段階的に堆積される。第1の粉末組成物8およびレーザービーム7のためのエネルギ源の堆積は組み合わされた印刷ヘッド41によって行われる。組み合わされた印刷ヘッドは、印刷ヘッド12と、じょうごを形成するなどのように印刷ヘッド12の周りに導かれる環状の中空ノズル42とを有する。凝固された磁性粒子は、Z方向において延在する微細構造化されたテクスチャを有する。たとえば予め規定された量の第1の粉末組成物8を、図2文脈において言及されたものとして含む、アルゴンの好適なガス流43が、レーザービーム7と同軸ノズル42を通って融解プール16または次に形成されるべき融解プールの場所に向けられる。

0121

この製造方法のオプションとして、電気コイル44を、第1の粉末組成物8を外部磁界に曝露するためにノズル42の端部に配置して、堆積の間の粒子および結晶配向が達成可能なようにしてもよい。この手段はこの実施の形態に限定されず、より複雑な表面および堆積構造に適用可能である。

0122

次に、電気装置45の第1の実施の形態が図13を参照して示され説明される。図13は、軟質の磁気特性を有する第1の領域23および硬質の磁気特性を有する第2の領域24の両方を有する、リング形状化された磁性コア要素46を示す。新たな製造技術は磁石本体10を層状に製造することを可能にして、軟磁性第1の部分および硬磁性本体の両方が実質的に同じ製造プロセスにおいて製造されるようにする。たとえば、そのような磁石本体10は欧州特許出願公開第2104115号において開示されたような交流のためのリアクタ構成において使用されてもよい。

0123

電気装置45の第2の実施の形態が図14および図15を参照して示され説明される。図14は、電気モータの回転子47を通る断面を示す。回転子47は、軟磁性特性を有する、回転する軸の方向に延在する複数個のスロット49を伴うキャリヤセクション48を含む。そのような回転子設計はいわゆるSynrelまたはSynRelタイプから公知である。スロット49は一致する断面を有する永久磁石50を受けるために設計される。領域「B」における以外は、永久磁石50は、部品および幾何学的形状がよりよく認識することができることを確実にするために、図14に示されていない。図14は、幾何学的形状の部分に沿った材料組成に対する要求およびアプローチをすべてカバーする完全な例としてではないものとする。磁石の複数層、磁石の異なる配向および形状を伴う変動も考慮され得る。

0124

図14はさらに、全体的な軟磁性キャリヤセクション48は、電気モータの動作状態において低い保磁力領域を形成するための多結晶の第1の領域23を有することを開示する。損失および導電率はこの第1の領域23においては重要ではない。部品のコアにおけるこの領域における鉄およびケイ素(Fe−Si)、またはFe−Co、またはFe−Ni、または同様の軟磁性組成を含む磁性粒子の粒径、粒径は約20[nm]未満または50[μm]超である。図4における実施の形態の文脈において説明されたような絶縁層(28、29、30)での積層は、必要ではない。

0125

キャリヤセクション48は、さらに回転子47の回転軸52に関して周辺領域またはリム領域51を有する。前記リム領域51は、大きな機械的応力および大きな磁束変動の対象である。リム領域は、相対的に低い保磁力ではあるが高い透磁率の領域に対応するが、ナノ結晶質またはアモルファスである積層された多結晶構造または微細構造を特徴とする損失管理を必要としている。積層された多結晶構造は、絶縁層28、29、30の製造が開示される図4の文脈において説明されるように、形成される。このリム領域51における磁性粒子の粒径は、約20[nm]未満(ナノ結晶質またはアモルファス)または50[μm]超(積層を伴う)である。したがって、リム領域51は、この開示の文脈においてさらなる第1の領域23として認められる。リム領域51に前述の粒子構造を有することは、さらに有利であり、なぜならば、それは、回転子47の磁石本体の周囲におけるその比較的小さなゾーンにおいて非常に所望される、高い機械的剛性に寄与するからである。

0126

キャリヤセクション48は、近隣のスロット49間およびスロット49の周囲端部と回転子47のシェル表面との間において、いわゆるブリッジを形成する中間領域をさらに有する。

0127

ブリッジは、永久磁石50および磁極構造拘束し、それを回転子47に固定するために必要である。したがって、機械的な考慮に関して、ブリッジは可能な限り厚くあるよう所望される。マイナス面は、より厚いブリッジ磁束は電気機械の空隙を横切らず、したがって機械の全体費用を増し、なぜならば、増大された永久磁石がその不利益補償のために必要とされるからである。ここで、軟磁性側における要求は、機械の回転子47上に配置されている硬質磁石50があるかどうかに依存しないことに言及する必要がある。硬質磁石50が用いられる場合、ブリッジは硬質磁石が存在しない用途においてよりも厚くなければならないであろう。これは増大された遠心力のためである。しかしながら、全体的な要求および要望は軟磁性に対しては残ることになる。

0128

ここで図14の実施の形態に戻って、この中間領域の一部は、スロット49によって形成されたV形状のベースに位置し、その中間領域は回転軸52に最も近く、高い保磁力および低い透磁率の必要性がある。したがって、この領域における磁性粒子の粒径は約100nm〜約1μmの範囲にあるよう選択される。したがって、その中間領域は、この開示の文脈において第2の領域24として完全に認められる。その結果、前述の磁石製造方法は、より大きなSynrelタイプ機械が、より大きな磁極数を必要とし、したがって、増大された遠心力を持続させるために必要とされる増大されたブリッジ幅および結果として生じる磁気異方性の低減に起因する公知の構造的な限界を超えるため、実現可能でないというこの問題を克服する。逆に、この方法は今や、そのようにより大きなSynrel機械の構築を可能し、なぜならば、それは十分に強力なブリッジを構築する機会を形成するからである。非等方性の低減がないこと、または増大さえされた非等方性のため、より高い電気モータの突極性比率が達成可能である。

0129

図14のセクション「B」における硬質磁石または永久磁石50の拡大が、図15に与えられる。永久磁石50の細長い断面は、図8に関して論じられた磁石本体の実施の形態に類似して製造される。しかしながら、この硬質磁石実施の形態では、高い保磁力要件を満たすための領域は反対に位置し、つまり中心に対して磁石本体50の遠位端部24、つまり比較的低い保磁力要件を有する近位の第1の領域23に位置する。

0130

参照符号のリスト

0131

1磁石
2 層
3粉末状の物質
4ベース
5 冷却/加熱要素
6 第1の表面温度
7レーザービーム
8 第1の粉末組成物
9 第1の磁性粒子
10、21、27、39、47、50 磁石本体
12印刷ヘッド
13粉体床/粉末組成物の層
15層厚み
16溶融物プール
17粒子配向
18支持構造体層
19光学的放射放熱器
20熱流束
22 第2の磁性粒子
23 第1の領域(低い保磁力)
24 第2の領域(高い保磁力)
25 粉末状の物質/インク/ドーパント
26 第2の堆積ヘッド
28 第1の絶縁層
29 第2の絶縁層
30 第3の絶縁層
31 さらなる堆積ヘッド
32 絶縁層の層厚み
33縁部領域
34角部領域
35底部表面
36頂部表面
37 絶縁層
38 第3の粒子
40基板
41 組み合わされた印刷ヘッド
42ノズル
43ガス流
44電気コイル
45電気装置
46磁性コア要素
47電気モータの回転子
48キャリヤセクション
49スロット
50永久磁石本体
51リム領域
52回転軸
53 本体長さ
54 本体幅
55本体厚み
56 最も小さなリング厚み

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