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技術 第1の物体を第2の物体に固定する方法

出願人 ウッドウェルディング・アクチェンゲゼルシャフトインターイケアシステムズベーヴィ
発明者 レーマン,マリオメイヤー,ヨルクエシュリマン,マルセルトリアーニ,ローランサンカラン,ムツマリアパンケル,ホーカン
出願日 2015年10月2日 (5年2ヶ月経過) 出願番号 2017-518796
公開日 2017年10月26日 (3年1ヶ月経過) 公開番号 2017-531577
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等のライニング、接合
主要キーワード 臨界温度範囲 サンドイッチ材料 穿孔ステーション 不均質材料 開口軸 液化材料 分割スリット 線状要素
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題・解決手段

第1の物体(1)は第2の物体(2)に固定される。第1の物体は、熱可塑性を有する材料を有し、第2の材料は固体であり、第1の材料が液化状態である場合に当該第1の材料が当該第2の材料に浸透可能である材料を有する。第2の物体は挿入面(22)を有し、挿入面(22)には口部を有する開口部(23)が設けられている。第1の物体は挿入部分(12)を有する。挿入部分(12)は、固定のために開口部に、またはその口部のまわりに配置されている。固定のために、第1の材料の液化に適したエネルギが、第1の材料を少なくとも部分的に液化させ第1の材料と第2の材料とを相互浸透させるのに十分な量および時間だけ、加えられる。第2の物体(2)は、開口部(23)のまわりに、開口軸(25)に対して垂直な力に対して異方性の強度を有する。開口軸(25)に対して垂直な開口部の断面と、挿入部分(12)の断面および向きとが互いに適合されており、このため、挿入部分が開口部に挿入されると、挿入部分および開口部のうち対向する表面領域同士が押圧力によって互いに対して押合されることとなる。第2の物体(2)の強度がより小さい第1の方向に作用する対向する表面領域間の押圧力は、強度がより大きい第2の方向に作用する押圧力よりも小さい。

概要

背景

発明の背景
たとえば、公報WO96/01377(Createc)、WO98/042988(Woodwelding)、およびWO2006/002569(Woodwelding)またはWO2008/080238(Woodwelding)から、熱可塑性を有する材料を含むインサートをたとえばチップボードまたは木材などの繊維質材料または多孔質材料に固定するための第1のアプローチが公知である。このような固定のために、インサートは、開口部に対して相対的に位置決めされ、次いで、機械的振動、特に超音波振動と、開口部にインサートを押込むために向けられる力とが同時にインサートに加えられる。インサートを位置決めするステップにおいては、相対的な力は用いられない。すなわち、振動エネルギが加えられると、位置決めされたインサートが自由に振動することとなるか、または、指定の力でこのインサートが繊維質材料もしくは多孔質材料に対して押当てられることにより、繊維質材料もしくは多孔質材料に振動エネルギが伝達することとなる。振動および力を加えるステップにおいては、少なくとも、熱可塑性材料が繊維質材料または多孔質材料に接している場合、熱可塑性を有する材料が摩擦熱により液化され、次いで、開口部の壁を通って繊維質材料または多孔質材料に浸透し、再凝固したときに多孔質材料または繊維質材料との接続をもたらす。

たとえばPCT/EP2015/061853に開示される第2の代替的アプローチに従うと、(熱可塑性材料が浸透可能な第2の材料を含む)第2の物体は、開口部を含むように選択されてもよく、(熱可塑性を有する固体材料である第1の材料を含む)第1の物体は、挿入部分を含むように選択されてもよい。開口部および挿入部分は、挿入部分が締り嵌めで開口部に位置決めされるように互いに適合されている。この場合、第1の材料および第2の材料は、挿入部分および開口部の対向する表面領域のうち、互いに対して締り嵌めで押当てられている少なくとも一部を構成する。次いで、開口部に挿入部分を配置して締め力を加えることによって、締り嵌めがもたらされ得る。この後でないと、挿入部分は開口部に固定されない。挿入部分のこの固定は、第1の材料を液化させて第1の材料と第2の材料とを上記対向する表面領域の付近において相互浸透させるのに十分な量および時間だけ、第1の材料の液化に適したエネルギを上記対向する表面領域の付近に伝えることによって、かつ、固定するステップ中に液化される第1の材料が再凝固するのに十分な時間だけエネルギの伝達を停止することによって、なされる。エネルギは、特定の超音波振動の機械振動エネルギであってもよい。

特に第2の代替的なアプローチ(固定するステップよりも前に締り嵌めをもたらす)においては、但し、たとえばWO2008/080239に記載される振動および力を加えるステップ中にインサートのわずかに大型の部分が開口部に押込まれるといった第1のアプローチのいくつかの実施形態においても、第2の物体はかなりの機械的負荷を受ける可能性がある。浸透可能な材料または場合によっては第2の物体の他の材料の組成物に応じて、固定するステップよりも前に挿入部分を開口部に差込むことによってひび割れまたは他の損傷(剥落した部分など)がもたらされるリスクがあるかもしれない。なぜなら、挿入部分は、第2の物体における開口部の幅を拡張させる傾向があるからである。

概要

第1の物体(1)は第2の物体(2)に固定される。第1の物体は、熱可塑性を有する材料を有し、第2の材料は固体であり、第1の材料が液化状態である場合に当該第1の材料が当該第2の材料に浸透可能である材料を有する。第2の物体は挿入面(22)を有し、挿入面(22)には口部を有する開口部(23)が設けられている。第1の物体は挿入部分(12)を有する。挿入部分(12)は、固定のために開口部に、またはその口部のまわりに配置されている。固定のために、第1の材料の液化に適したエネルギが、第1の材料を少なくとも部分的に液化させ第1の材料と第2の材料とを相互浸透させるのに十分な量および時間だけ、加えられる。第2の物体(2)は、開口部(23)のまわりに、開口軸(25)に対して垂直な力に対して異方性の強度を有する。開口軸(25)に対して垂直な開口部の断面と、挿入部分(12)の断面および向きとが互いに適合されており、このため、挿入部分が開口部に挿入されると、挿入部分および開口部のうち対向する表面領域同士が押圧力によって互いに対して押合されることとなる。第2の物体(2)の強度がより小さい第1の方向に作用する対向する表面領域間の押圧力は、強度がより大きい第2の方向に作用する押圧力よりも小さい。

目的

本発明の目的は、上述の第1または第2のアプローチに基づいて2つの物体を接合するための方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

第2の物体に第1の物体を固定する方法であって、前記方法は、第1の材料を含む前記第1の物体(1)を設け、第2の材料を含む前記第2の物体(2)を設けるステップを含み、前記第1の材料は固体であり、熱可塑性を有し、前記第2の材料は固体であり、前記第1の材料が液化状態であるときに前記第1の材料が前記第2の材料に浸透可能となり、前記第2の物体(2)は挿入面(22)を有し、前記第2の物体は、前記挿入面(22)に口部を有する開口部(23)を含み、前記開口部は開口軸(25)を有し、前記第2の物体(2)は、前記開口部(23)のまわりに、前記開口軸(25)に対して垂直な力に対して異方性の強度を有し、前記第1の物体はさらに挿入部分(12)を含み、前記方法はさらに、前記挿入部分(12)が前記開口部(23)内に達するかまたは前記口部のまわりに配置されるように、前記第1の物体を前記第2の物体に対して相対的に配置するステップと、前記第1の材料を少なくとも部分的に液化させ、前記第1の材料と前記第2の材料とを対向する表面領域の付近において相互浸透させるのに十分な量および時間だけ、前記第1の材料を液化させるのに適したエネルギを前記第1の物体に伝えることによって、前記第1の物体の前記挿入部分(12)を前記開口部(23)に固定するステップと、固定するステップ中に液化される前記第1の材料が再凝固するのに十分な時間だけエネルギの伝達を停止するステップとを含み、前記開口軸(25)に対して垂直な前記開口部(23)の断面と前記挿入部分(12)の断面および向きとが互いに適合されており、このため、前記開口部(23)に前記挿入部分(12)が挿入されると、前記挿入部分および前記開口部の前記対向する表面領域同士が、前記開口部(23)の円周のまわりで変化する押圧力によって互いに対して押合わされることとなり、前記第2の物体(2)の強度がより小さい方向(y)に作用する前記対向する表面領域間の前記押圧力は、強度がより大きい方向(x)に作用する前記押圧力よりも小さい、方法。

請求項2

前記第2の物体(2)は幅広い表面(21)を規定する区域を有し、前記挿入面(22)は前記幅広い表面(21)に対して角度をなしており、前記幅広い表面(21)に対して平行な方向(x、z)は強度がより大きい方向であり、前記幅広い表面(21)に対して垂直な方向(y)は強度がより小さい方向である、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記開口部(23)は、前記幅広い表面および前記挿入面(22)の両方に対して角度をなしているいずれかの側面(24)よりも、前記幅広い表面(21)により近接している、請求項2に記載の方法。

請求項4

前記第2の物体(2)の前記区域は、2つの幅広い表面(21)を規定する板状区域であり、前記挿入面(22)は前記幅広い表面間における狭い側面である、請求項2または3に記載の方法。

請求項5

前記挿入部分(12)は、挿入軸を中心とした90°の回転に対して非対称的であり、これにより、前記挿入部分(12)は、前記挿入軸(25)に対して垂直な面において長軸(45)および短軸(46)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。

請求項6

前記挿入部分(12)は、前記短軸(46)に沿ってよりも、前記長軸(45)に沿って、より大きい延在部を有する、請求項5に記載の方法。

請求項7

前記挿入部分(12)は、前記短軸に沿ってよりも、前記長軸に沿って、より高い剛性を有する、請求項5または6に記載の方法。

請求項8

前記挿入部分(12)は、前記挿入部分(12)に沿って軸方向に延びる少なくとも1つの溝(37)を含む、請求項5から7のいずれか一項に記載の方法。

請求項9

前記挿入部分は分割スリット(32)を含み、前記分割スリット(32)は、その遠位端から延在し、前記挿入部分(12)を少なくとも2つの部分に分割する、請求項5から8のいずれか一項に記載の方法。

請求項10

好ましくは、前記第1の材料の液化に適したエネルギを伝えることによって、前記開口部(23)に前記挿入部分(12)を固定するステップ中に、前記溝(37)またはスリット(32)によって初めに分離された区域同士を溶接させるステップを含む、請求項8または9に記載の方法。

請求項11

前記挿入部分は非円形の穴(36)を有し、前記非円形の穴(36)は、その遠位端から、前記挿入部分(12)の中心軸に沿って延在する、請求項5から10のいずれか一項に記載の方法。

請求項12

前記エネルギを伝えるステップよりも前に、前記挿入部分(12)の前記長軸(45)を前記第2の物体(2)の強度がより大きい前記方向(x)と位置合わせするステップを含み、好ましくは、前記開口部(23)に前記挿入部分(12)を挿入するよりも前に、前記長軸(45)を前記第2の物体(2)の強度がより大きい前記方向(x)と位置合わせするステップを含む、請求項5から11のいずれか一項に記載の方法。

請求項13

前記開口部(23)は円形の断面を有する、請求項5から12のいずれか一項に記載の方法。

請求項14

前記開口部(23)は非円形の断面を有し、前記開口軸(25)に対して垂直な面において、強度がより大きい方向(x)に沿ってよりも、前記第2の物体(2)の強度がより小さい方向(y)に沿って、より大きい延在部を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。

請求項15

前記開口部(23)および前記挿入部分(12)は、前記挿入部分を、前記開口部(23)の円周の少なくとも一部分に沿って締り嵌めで前記開口部に位置決めするように、互いに適合されている、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。

請求項16

前記エネルギは機械的エネルギである、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。

請求項17

前記エネルギは機械振動エネルギである、請求項16に記載の方法。

請求項18

前記エネルギを伝えるステップは、前記挿入部分(12)が前記開口部(23)内に延在している状態で、振動するソノトロードを前記第1の物体(1)の近位端面に対して押当てるステップを含む、請求項17に記載の方法。

請求項19

前記挿入部分(12)が前記開口部(23)に少なくとも部分的に挿入されている間に、前記第2の物体(2)にクランプ力を加えるステップを含み、前記クランプ力は、前記第2の物体(2)の強度がより小さい方向(y)に沿って作用し、前記クランプ力は、前記開口軸(25)に対して非平行な方向に作用する、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。

請求項20

前記第2の物体は複数の開口部(23)を有し、前記第1の物体(1)を設けるステップは、対応する数の第1の物体(1)を設けるステップを含み、前記挿入部分を固定するステップは、異なる複数の第1の物体(1)のために同時にまたは連続して実行される、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。

請求項21

前記第2の材料は、浸透可能な表面構造を含む繊維質および多孔質のうちの1つであり、圧力を加えたときに十分に浸透に抵抗することができない、請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。

請求項22

前記第2の材料は、チップボード、木材、繊維板合板パーティクルボードおよび厚紙のうちの1つである、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。

請求項23

前記第1の材料は、少なくとも0.5GPaの弾性係数を有する熱可塑性ポリマーを含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。

請求項24

請求項1から23のいずれか一項に記載の前記方法を実行するための機械であって、前記挿入部分(12)を前記開口部(23)に少なくとも部分的に挿入することができる挿入機構と、前記固定するステップのために、前記第1の材料の液化に適した前記エネルギを前記第1の物体(1)もしくは前記第2の物体(2)または前記第1の物体(1)および前記第2の物体(2)の両方に伝えることができる固定工具(3)とを含む、機械。

請求項25

前記挿入機構は、前記エネルギを伝えるステップよりも前に、前記挿入部分(12)の長軸を、前記第2の物体(2)の強度がより大きい方向(x)と位置合わせするための手段(54,56,91)を含む、請求項24に記載の機械。

請求項26

熱可塑性材料および機械的振動を利用して、液化された前記熱可塑性材料が浸透可能な材料からなる物体(2)に固定されるための接合要素(1)であって、前記接合要素は、前記物体(2)に深く固定するための挿入部分(12)と、前記挿入部分(12)の近位側に頭部分(11)とを含み、前記頭部分(11)は、遠位側に面する肩部(18)、または前記頭部分(11)と前記挿入部分(12)との間における境界線を備え、前記接合要素は、前記挿入部分(12)の少なくとも表面上に熱可塑性材料を含み、前記挿入部分(12)は、短軸(46)に沿ってよりも、長軸(45)に沿って、より高い剛性を有する、接合要素(1)。

請求項27

前記挿入部分(12)は、軸方向に延びる少なくとも1つの溝(37)を含み、前記溝は、前記挿入部分の直径の平均の少なくとも15%の深さ、好ましくは少なくとも50%の深さを有する、請求項26に記載の接合要素(1)。

請求項28

固定部分(12)は、シャフトの対向する側面上に、互い違いに配列された複数の溝(37)を含む、請求項27に記載の接合要素。

請求項29

前記挿入部分は、中心から外周に向かう挿入部分軸に対して垂直な区域において、本質的にS字状の断面を有する、請求項28に記載の接合要素。

請求項30

スリット(32)を含み、前記スリット(32)は、その遠位端から延在し、前記挿入部分(12)を少なくとも2つの部分(31)に分割する、請求項26から29のいずれか一項に記載の接合要素。

請求項31

前記挿入部分は非円形の穴(36)を有し、前記非円形の穴(36)は、その遠位端から前記挿入部分(12)の中心軸に沿って延在する、請求項26から30のいずれか一項に記載の接合要素。

請求項32

前記挿入部分(12)は、非円形の断面を有する本体を有する、請求項26から31のいずれか一項に記載の接合要素。

請求項33

前記本体から外向きに延在する複数のエネルギディレクタ(19)を含む、請求項32に記載の接合要素。

請求項34

前記挿入部分(12)は、本体と、前記本体から外向きに延在する複数のエネルギディレクタ(19)とを有し、前記エネルギディレクタ(19)は、不均等に分散されている、および/または、大きさが不均等である、請求項26から33のいずれか一項に記載の接合要素。

請求項35

前記挿入部分(12)は近位部分(81)および遠位部分(82)を有し、前記挿入部分が短軸(46)に沿ってよりも長軸(45)に沿って、より高い剛性を有するという条件が、少なくとも前記近位部分(81)について成立する、請求項26から34のいずれか一項に記載の接合要素。

請求項36

前記挿入部分(12)は挿入部分位置合わせ構造(34)を含み、前記挿入部分位置合わせ構造(34)は、好ましくは、前記挿入部分(12)を第2の物体(2)に対して所望の位置に向けるために前記頭部分(11)に隣接して配置される、請求項26から35のいずれか一項に記載の接合要素。

技術分野

0001

発明の分野
本発明は、機械工学および構造の分野であり、2つの物体接合するための方法に関する。物体うちの第1の物体は挿入部分を含み、他方の物体は開口部を含む。2つの物体を接合させるために、挿入部分は開口部に固定される。物体のうち一方の物体は、熱可塑性を有する固体材料を含み、他方の物体は、熱可塑性を有する材料が液化されたときに当該材料が浸透可能となる固体材料を含む。

背景技術

0002

発明の背景
たとえば、公報WO96/01377(Createc)、WO98/042988(Woodwelding)、およびWO2006/002569(Woodwelding)またはWO2008/080238(Woodwelding)から、熱可塑性を有する材料を含むインサートをたとえばチップボードまたは木材などの繊維質材料または多孔質材料に固定するための第1のアプローチが公知である。このような固定のために、インサートは、開口部に対して相対的に位置決めされ、次いで、機械的振動、特に超音波振動と、開口部にインサートを押込むために向けられる力とが同時にインサートに加えられる。インサートを位置決めするステップにおいては、相対的な力は用いられない。すなわち、振動エネルギが加えられると、位置決めされたインサートが自由に振動することとなるか、または、指定の力でこのインサートが繊維質材料もしくは多孔質材料に対して押当てられることにより、繊維質材料もしくは多孔質材料に振動エネルギが伝達することとなる。振動および力を加えるステップにおいては、少なくとも、熱可塑性材料が繊維質材料または多孔質材料に接している場合、熱可塑性を有する材料が摩擦熱により液化され、次いで、開口部の壁を通って繊維質材料または多孔質材料に浸透し、再凝固したときに多孔質材料または繊維質材料との接続をもたらす。

0003

たとえばPCT/EP2015/061853に開示される第2の代替的アプローチに従うと、(熱可塑性材料が浸透可能な第2の材料を含む)第2の物体は、開口部を含むように選択されてもよく、(熱可塑性を有する固体材料である第1の材料を含む)第1の物体は、挿入部分を含むように選択されてもよい。開口部および挿入部分は、挿入部分が締り嵌めで開口部に位置決めされるように互いに適合されている。この場合、第1の材料および第2の材料は、挿入部分および開口部の対向する表面領域のうち、互いに対して締り嵌めで押当てられている少なくとも一部を構成する。次いで、開口部に挿入部分を配置して締め力を加えることによって、締り嵌めがもたらされ得る。この後でないと、挿入部分は開口部に固定されない。挿入部分のこの固定は、第1の材料を液化させて第1の材料と第2の材料とを上記対向する表面領域の付近において相互浸透させるのに十分な量および時間だけ、第1の材料の液化に適したエネルギを上記対向する表面領域の付近に伝えることによって、かつ、固定するステップ中に液化される第1の材料が再凝固するのに十分な時間だけエネルギの伝達を停止することによって、なされる。エネルギは、特定の超音波振動の機械振動エネルギであってもよい。

0004

特に第2の代替的なアプローチ(固定するステップよりも前に締り嵌めをもたらす)においては、但し、たとえばWO2008/080239に記載される振動および力を加えるステップ中にインサートのわずかに大型の部分が開口部に押込まれるといった第1のアプローチのいくつかの実施形態においても、第2の物体はかなりの機械的負荷を受ける可能性がある。浸透可能な材料または場合によっては第2の物体の他の材料の組成物に応じて、固定するステップよりも前に挿入部分を開口部に差込むことによってひび割れまたは他の損傷(剥落した部分など)がもたらされるリスクがあるかもしれない。なぜなら、挿入部分は、第2の物体における開口部の幅を拡張させる傾向があるからである。

課題を解決するための手段

0005

発明の概要
本発明の目的は、上述の第1または第2のアプローチに基づいて2つの物体を接合するための方法を提供することである。この場合、挿入部分がわずかに大きな断面を有する場合に第2の物体の開口部に挿入部分を挿入することによってもたらされる第2の物体への損傷のリスクが最小限にされる。

0006

本発明の一局面に従うと、第2の物体に第1の物体を固定する方法が提供される。当該方法は、
第1の材料を含む第1の物体を設け、第2の材料を含む第2の物体を設けるステップを含み、第1の材料は固体であり、熱可塑性を有する。第2の材料は固体であり、第1の材料が液化されたときに当該第1の材料が第2の材料に浸透可能となる。

0007

第2の物体は挿入面を有する。
第2の物体は、挿入面において口部を有する開口部を含み、開口部は開口軸を有する。

0008

第2の物体は、開口部のまわりに、開口軸に対して垂直な力に対して異方性の強度を有し、
第1の物体はさらに挿入部分を含む。当該方法はさらに、
挿入部分が開口部内に達するかまたはその口部のまわりに配置されるように、第1の物体を第2の物体に対して相対的に配置するステップと、
第1の材料を少なくとも部分的に液化させて第1の材料と第2の材料とを上記対向する表面領域の付近において相互浸透させるのに十分な量および時間だけ、第1の材料を液化させるのに適したエネルギを第1の物体に伝えることによって、第1の物体の挿入部分を開口部に固定するステップと、
固定するステップ中に液化される第1の材料が再凝固するのに十分な時間だけエネルギの伝達を停止するステップとを含む。

0009

開口軸に対して垂直な開口部の断面と挿入部分の断面および向きとが互いに適合されており、このため、第1の材料および第2の材料は、挿入部分が挿入される(押圧力が典型的には挿入軸に対して垂直な方向に作用する)ときに、挿入部分および開口部の対向する表面領域のうち、開口部の円周のまわりで変化する押圧力によって互いに対して押当てられる少なくとも一部を構成する。第2の物体の強度がより小さい第1の方向に作用する対向する表面領域間の押圧力は、強度がより大きい第2の方向に作用する押圧力よりも小さい。

0010

第2の物体は、たとえば、幅広い表面を有する区域を有してもよく、挿入面は、幅広い表面に対して角度(たとえば直角または別の角度(たとえば45°)をなし得る。さらに、第1の方向は幅広い表面に対して垂直な方向であり得る。第2の方向は幅広い表面に対して平行な方向であり得る。

0011

場合によっては、たとえば、開口部が、如何なる側面よりも、幅広い表面により近接しているという条件もあり得る。この場合の側面は、幅広い表面および挿入面の両方に対して或る角度をなす表面となるように規定され得る。通常、一方向における延在部は、幅広い表面の延在部よりもかなり小さい。

0012

特に、第2の物体の区域は、典型的には平行な2つの幅広い表面を規定する板状の区域であってもよい。挿入面は2つの幅広い表面間における短い側面である。幅広い表面と挿入面との角度はたとえば約90°であり得るとともに、他の角度(たとえば45°)も除外されない。

0013

概して、挿入面は、ある物体の一面であって、共通の端縁において物体の他方の面に対向している。強度がより小さい方向は、しばしば、開口部が端縁に最も近づいている地点に向かう方向となるだろう。

0014

一例においては、挿入面は、板状の物体の狭い側面でなくてもよい。一実施形態においては、挿入面は正方形の断面を有する物体の面であってもよい。この場合、開口部は、挿入面に対してある角度をなしている他方の面に近接して配置されている。この他方の面は、共通の端縁において挿入面に対向する。さらに、強度は、特に、開口部がこの端縁に近づいていく地点に向かう方向へと小さくなるだろう。なぜなら、そこでは、開口部と他方の面との間に残っている材料強度が特に低いからである。

0015

強度がより小さい方向が存在する他の理由として、第2の物体の材料不均質性または異方性があり得るが、これは、たとえば合掌継手を形成するために、挿入面が2つの幅広い表面に対して非垂直の角度であることに起因するものである。

0016

本発明に従ったこのアプローチは、当初は、多少直観に反しているかのように思われるかもしれない。なぜなら、このアプローチでは、挿入部分が横(面内)方向に沿ってより強く固定され得るのに対して、しばしば、家具製造産業および他の産業では、機械的負荷が幅広い表面に対して垂直な方向に作用することが期待されているからである。しかしながら、本発明に従ったアプローチが、強度のより小さい方向に対して平行に(すなわち、該当する場合には、幅広い表面に対して垂直に)作用する力に対しても、固定の強度を高めることが判明した。

0017

これについての主な理由として、ひび割れまたは剥落した部分などの損傷のリスクは、第2の物体が板状である場合、および開口部が狭い側面にある場合に、板面(幅広い表面の面)に対して垂直な方向において特に高くなることが判明した。すなわち、第2の物体の材料は、幅広い表面の面に対して垂直な方向に崩れる傾向があり、このため、幅広い表面の面に対してほぼ平行にひび割れが発生する。この種類の損傷は、起こり得る審美上の不利点とは別に、固定の強度に対して悪影響を及ぼすことも判明した。しかしながら、本発明に従ったアプローチにより、挿入部分の挿入/固定時の機械的負荷は第1の方向に向かって小さくなり、損傷が発生する傾向が実質的に低下する。このため、本発明のアプローチは、ひび割れのリスクと、第2の物体が目に見える程に膨らむリスクとを低下させる。さらに、押圧力が、第2の物体(たとえば板)の機械的強度最低となる方向(すなわち第1の方向)に小さくなるので、板の内部構造劣化しない。

0018

いくつかの実施形態においては、挿入部分の断面は、少なくとも1つの径方向における少なくとも1つの軸方向深さにある開口部の断面と比べて、過度に大きい。より特定的には、このような実施形態においては、断面は、面内方向(幅広い表面の面を指す)に沿って(すなわち第2の方向に沿って)開口部よりも過度に大きくなっている。場合によっては、断面は、面内方向に沿って開口部よりも過度に大きくなっているのに対して、面外方向(すなわち第1の方向)では、過度に大きくなることはないかまたは過度に大きくてもその程度は小さくなっている。

0019

これらの実施形態においては、挿入部分の断面は、少なくとも1つの径方向における少なくとも1つの軸方向深さが過度に大きくなっているので、挿入部分の断面は、まだ寸法的に安定している(すなわち、材料がまだ液化可能になっていない)間に開口部に挿入される場合に締り嵌めされるように(大きさの度合に応じて)開口部に適合され得る。これは、締り嵌めが実際にもたらされることを必ずしも示唆するわけではない。

0020

いくつかの実施形態においては、挿入部分は、開口軸を中心とした90°の回転に対して非対称的となる特性を有し得る。より特定的には、挿入部分は、挿入軸(第1の物体が挿入される場合の開口軸の軸)に対して垂直な断面において、長軸および短軸を有し得る。この場合、下記条件のうち少なくとも1つが満たされる。

0021

− 挿入部分は、短軸よりも長軸に沿って、より大きい延在部を有する。たとえば、挿入部分は楕円形であってもよく、または丸みのある端縁を有するほぼ長方形であってもよい。

0022

−長軸に沿った剛性弾性および/または可塑性)変形に対する機械的抵抗)は、短軸に沿った剛性よりも大きい。

0023

前者は、挿入部分の本体の断面が非円形を有することを示唆し得るものであって、および/または、本体から外向きに延在するリブもしくはハンプ形状のエネルギディレクタが不均一に分散されているかもしくはそれらの大きさが不均一である可能性があることを含み得る。

0024

後者の場合、さまざまな可能性が存在する。
第1の例に従うと、挿入部分は、挿入部分に沿って軸方向に延びる少なくとも1つの溝を含む。

0025

この場合、「軸方向に延びる」ことは、少なくとも1つの溝が挿入軸に対して厳密に平行であることを示唆するわけではない。むしろ、たとえば、わずかに螺旋形の形状も実現可能であり、しばしば、角度は軸に対して約30°よりも大きくすべきではない。溝は実質的な深さを有しており、このため、エネルギディレクタの特徴的寸法を上回っている。たとえば、溝は、挿入部分の平均シャフト直径の少なくとも15%、より好ましくは少なくとも30%または少なくとも50%の深さを有してもよい。

0026

第1の例の実施形態は、たとえば、互い違いにずらした態様で配置された複数の溝を有する実施形態を含む。たとえば、溝は、互い違いにずらされた配置では挿入部分のうち対向する側面上にあってもよい。このような溝は、その位置における挿入部分の横方向延在部eのうち少なくとも30%、少なくとも40%または少なくとも50%および多くても80%の実質的な深さdgを有し得る。

0027

特に、いくつかの実施形態においては、挿入部分の断面は概してS字状であってもよい。

0028

第2の例に従うと、挿入部分はスリットが入れられて少なくとも2つの部分をなしてもよく、当該スリットは、遠位端から軸方向に延在し得る。

0029

第1の例または第2の例の実施形態は、挿入部分のうちスリット/溝によって分離されている部分同士を押圧力によって押合わせ、任意には、伝えられたエネルギの作用によって溶接し合わせるステップを含み得る。

0030

第3の例に従うと、挿入部分は、遠位端から近位側に延在する穴を含み得る。この場合、穴は回転対称ではないので、挿入部分の材料強度が不均一になる。特に、材料強度は長軸よりも短軸に沿った方向において、より大きくなり得る。これにより、短軸に沿った剛性は長軸に沿った剛性よりも小さくなる。

0031

たとえば、不均質材料組成物、または不均質な密度(たとえば、多孔質の第1の物体の材料の場合)などといったさらなる可能性も存在する。

0032

これらの例および可能性の組合せは、たとえば、さまざまな軸方向位置で起こり、さらには、溝またはスリットを開口部と組合わせることができ、これにより、開口部が溝またはスリットの一部を形成する。

0033

非対称的な挿入部分を備えた実施形態においては、当該方法は、あるオプションに従うと、開口部に対して相対的に第1の物体を位置決めし、これにより、長軸が第2の方向(たとえば、幅広い表面に対する面内方向)と位置合わせされるように、かつ短軸が第1の方向(たとえば面外方向)と位置合わせされるように、第1の物体を方向付けるさらなるステップを含み得る。

0034

第2の物体における開口部は断面が円形であってもよい。円形の開口部は、たとえば穿孔によって容易に製造することができるという利点を特徴とする。

0035

いくつかの実施形態の代替的なグループにおいては、第2の物体における開口部は非円形であってもよい。特に、開口部は楕円形であってもよく、その楕円長軸が第2の方向(たとえば、幅広い表面に対して面外方向)に方向付けられている。開口部が円形でない場合、第1の物体の挿入部分は、実現可能な一実施形態に従うと、場合によってはその外面に沿ったエネルギディレクタを除外すると、その軸を中心とした回転に対して対称的であり得るとともに、挿入させるために特別な態様で方向付けられる必要はない。

0036

上述のとおり、いくつかの実施形態においては、開口部および挿入部分は、挿入部分が締り嵌めで挿入されるように互いに適合されている。

0037

開口部および挿入部分が締り嵌め(圧入)されるように互いに寸法的に適合されているという事実は、以下のことを示唆している。すなわち、挿入部分が、開口部と比較して、少なくとも局所的に過度に大きいため、結果として、挿入部が開口部内に所望位置を有する場合に挿入部分と開口壁との間に少なくとも局所的な圧力が発生することとなる。すなわち、挿入部分および/または開口部の壁が弾性圧縮されることとなる。この場合、指定の第1の材料および第2の材料は、このように材料が圧縮された領域のうち少なくともいくつかの部分において互いに対向して配置されている。

0038

特に、開口部および挿入部分は、挿入部分が幅広い表面に対して少なくとも面内寸法において過度に大きくなるように、互いに対して適合されてもよい。このため、挿入部分のうち、長軸に沿って互いから間隔を空けて配置されている少なくとも対向する表面区域に押圧力が加わる。

0039

挿入部分を締り嵌めで開口部に位置決めさせるように挿入部分および開口部が互いに対して適合されているこの特徴は、上述の第2のアプローチに従って固定するステップの前に、締り嵌めをもたらすために用いられてもよいが、必ずしも用いられる必要はない。さらに、当該方法は、開口部に挿入部分を配置して締り力を加えることによって締り嵌めをもたらすさらなるステップを含む。挿入部分を固定するステップは、締り嵌めをもたらすステップの後に実行される。

0040

代替的な実施形態においては、締り嵌めは固定するステップよりも前にはもたらされないが、挿入部分が締り嵌めで開口部に位置決めされるように挿入部分および開口部が互いに適合されているという事実は、単に、挿入部分が開口部にさらに押込まれた場合に締り嵌めがもたらされ得るだろうことを示唆しているに過ぎない。これらの実施形態においては、固定するステップよりも前に、挿入部分が、実質的な力が必要とならない程度にだけ開口部に対して相対的に配置される。固定するステップの間、第1の材料のうち複数の部分が同時に液化されている間に挿入部分および開口部の対向する表面領域同士が互いに接触するまで、挿入部分は、たとえば開口部にさらに押込まれることによって、開口部に対して相対的にさらに動かされる。これらの代替的な実施形態は上述の第1のアプローチに基づいている。

0041

第2の物体は、以下にさらに説明されるように、木質材料の板であってもよい。第2の物体は、特に、板またはより複雑な構成部分であってもよく、板状の区域は組立て式の家具の一部であり得る。家具製造産業以外の他の産業用の物体を含む他の種類の第2の物体も除外されない。

0042

この明細書中に記載された態様で挿入部分の断面と開口部の断面とを互いに適合させることに加えて、第2の物体の部分にひび割れ、剥落または膨らみが生じるのを防ぐためのさらなる方策が採用されてもよい。特に、当該方法は、挿入部分が開口部に少なくとも部分的に挿入されている間に第2の物体にクランプ力を加えるさらなるステップを含み得る。クランプ力は、幅広い表面および対向する面に対して作用するクランプ要素同士の間に作用する。クランプ力は、PCT/EP2015/061855に実質的に詳細に記載されるように、開口軸に対して非平行な方向に作用する。

0043

本発明のいくつかの実施形態においては、第1の材料は(周囲温度で)固体であり、熱可塑性を有する(すなわち、熱エネルギを利用して液化可能となる;以下において、この材料は「熱可塑性材料」と称される)。

0044

第2の材料はまた、固体であり、第1の材料が液化状態であるときに当該第1の材料が当該第2の材料に浸透可能となる(すなわち、第2の材料は繊維質もしくは多孔質であるか、浸透可能な表面構造を含むか、または、圧力を受けたときにこのような浸透に十分に抵抗することができない)。浸透可能な材料は特に剛性であり、実質的には弾力的に撓まない(エラストマ特徴がない)。浸透可能な材料はさらに、固定のために、液化された材料が流れ込み得るかまたは押込まれ得る(実際のまたは潜在的な)空間を含む。浸透可能な材料は、たとえば、繊維質もしくは多孔質であるか、または、たとえば(浸透させるための実際の空間を)好適に機械加工するかもしくはコーティングすることによって製造される浸透可能な表面構造を含む。代替的には、浸透可能な材料は、液化された熱可塑性材料の静水圧下でこのような空間を発生させることができる。これは、周囲条件下である場合に浸透可能な材料が浸透可能になり得ないこと、またはほんのわずかな程度にしか浸透可能となり得ないことを意味している。(浸透させるための潜在的空間を有する)この特性は、たとえば、機械的抵抗の点から見て不均質性を示唆している。この特性を有する材料の一例は多孔質材料であり、その孔に満たされている材料は、当該孔から押し出すことができ、材料のさらなる例として、軟質材料硬質材料または(木材などの)不均質材料からなる複合材がある。この例の場合、構成要素間の界面接着は、浸透している液化材料によって加えられる力よりも小さい。このため、概して、浸透可能な材料は、構造(孔、空隙などの「空の」空間)の点から見て、または材料組成置換可能な材料もしくは分離可能な材料)の点から見て、不均質性を有する。

0045

特に、第2の材料は、周囲温度で単に固体であるだけではなく、第1の材料が表面構造に浸透する時に適用される状態下では少なくとも実質的な程度にまでは溶けないような性質である。たとえば、第2の材料は、熱可塑性をもたない材料(すなわち、熱可塑性材料とは異なる材料)であってもよい。第2の材料はさらに、可逆的な液化プロセスを受けないようなものであり得るか、または、第1の材料が液化される温度よりも実質的に高い溶融温度を有するようなものであり得る。たとえば、第2の材料が溶融可能である場合、たとえば、金属発泡体である場合、その溶融温度またはガラス転移温度は、第1の材料のガラス転移温度または溶融温度よりも、少なくとも50℃または少なくとも80℃または少なくとも100℃だけ高い可能性がある。

0046

固定するステップにおいて熱可塑性材料を液化させるのに必要なエネルギが、上述のとおり、2つの物体のいずれか1つに供給され得る。いくつかの実施形態においては、これは、挿入部分と開口部の壁との間の界面において摩擦熱に変換されるべき機械的エネルギ、たとえば機械的振動、特に超音波振動などの形でなされる。振動は、たとえば、挿入部分および開口壁の指定の対向する表面に対して平行な主振動方向を有する。したがって、横方向に固定するために、開口部の深さに対して実質的に平行な長手方向の振動、または開口部の深さに対して実質的に平行な軸に沿った回転振動が好ましい。

0047

特に、振動エネルギは、結合面としての役割を果たす近位側に向いた端面を介して第1の物体に結合されてもよい。ソノトロードの遠位側の分離面は、機械的振動がそれに作用している間、この結合面に対して押当てられてもよい。これにより、第1の物体は、固定が行なわれている間に開口部にさらに押込まれてもよい。特に、結合面は、第1の物体の頭部分の近位端面であってもよい。頭部分によって形成される遠位側に面する肩部は、ソノトロードによる押圧力の作用によって第1の物体を第2の物体内へとさらに移動させるための停止面としての役割を果たし得る。

0048

結合面としての役割を果たし得る近位端面は、付加部分として頭部分に取付けられてもよく、非対称的な挿入部分との方向付けの関係が十分に定義された位置合わせ特徴を含み得る。挿入部分の長軸を位置合わせするために、プロセスを実行するために用いられる機械の位置合わせ手段がこのような位置合わせ特徴と協働する。

0049

機械振動エネルギ以外の他の種類のエネルギも適用可能であって、たとえば、電磁エネルギ照射などがあり、このために、好適な吸収手段が、締り嵌めが有効となる位置、または、対応する加熱(たとえば、誘導加熱もしくは抵抗加熱)が適用可能となる位置において設けられることとなる。

0050

固定に関与する熱可塑性材料および浸透可能材料は、挿入部分の選択された表面および開口部の壁上にのみ存在するかもしれない。たとえば、挿入部分は、熱可塑性材料ではないコアと、熱可塑性材料で作られたそのコーティングとを含み得る。しかしながら、これら材料はまた、2つの物体のうち、異なる材料からなるさらなる部分を含み得るかまたは全体が熱可塑性材料もしくは浸透可能材料からなり得るより大きい部分を構成し得る。

0051

上記の対向する表面領域の範囲においては、互いに押合わされている2つの表面のうちいずれか一方の表面がエネルギディレクタとして機能する構造(すなわち、主面から突出る点状要素または線状要素)を含み得る。

0052

上述のように、第2の物体は木質材料、たとえば、チップボード、パーティクルボード、厚紙、繊維板など、たとえば高密度繊維板(High Density Fibre board:HDF)および中密度繊維板(Medium Density Fibre board:MDF)など、または(合板の形状でもある)木材などを含み得る。この明細書においては、「チップボード」はまた、たとえば配向されたストランドボードを含む製品の形状とは無関係に、任意の形状の木材粒子接着剤と混ぜ合わせることによって製造されるいずれかの複合材料を称するのに用いられる。

0053

したがって、第2の材料(浸透可能な材料)の例は上述の木質材料を含み、さらに、金属もしくはセラミック発泡体多孔質ガラス焼結セラミックガラス材料もしくは金属材料コンクリートれんが材料、または場合によっては、非熱可塑性熱硬化性ポリマーベースとした材料からなる開放性多孔質構造を含む。このような材料は、熱可塑性材料が浸透可能な空間を含み、これらの空間には、もともと、空気、または別の置換可能もしくは圧縮可能な材料が満たされている。特別な部類の第2の物体は、より密度の低い材料の層がより密度の高い材料の2層間に挟まれている「サンドイッチ材料」物体である。

0054

第1の物体に適した熱可塑性材料は、エネルギを伝える前の条件下では、浸透可能な材料について上述したような意味で固体である。当該材料は、好ましくは、高分子相(特に、C、P、SまたはSi鎖ベース)を含む。当該高分子相は、たとえば、溶融し、再び臨界温度範囲よりも低温に冷却されたときに固体材料に再変化することによって、臨界温度範囲よりも高温流動可能になるかまたは固体から液体に変化する。これにより、固相の粘度は、液相よりも数桁(少なくとも3桁)高くなる。熱可塑性材料は、概して、共有結合的に架橋されない高分子成分、または、溶融温度範囲以上に加熱されたときに架橋結合が可逆的に開く態様で架橋される高分子成分を含むだろう。ポリマー材料はさらに、充填材、たとえば繊維または粒子を含み得るものであって、その材料は、熱可塑性を有さないか、または、ベーシックポリマーの溶融温度範囲よりもかなり高い溶融温度範囲を含む熱可塑性を有する。

0055

本発明に従った方法において適用可能な熱可塑性材料についての例は、熱可塑性ポリマーコポリマーまたは充填ポリマーである。ベーシックポリマーまたはコポリマーは、たとえば、ポリエチレンポリプロピレンポリアミド(特に、ポリアミド12、ポリアミド11、ポリアミド6またはポリアミド66)、ポリオキシメチレンポリカーボネートウレタン、ポリカーボネートまたはポリエステルカーボネートアクリロニトリルブタジエンスチレン(acrylonitrile butadiene styrene:ABS)、アクリルエステルスチロールアクリルニトリル(Acrylester-Styrol-Acrylnitril:ASA)、スチレン・アクリロニトリル、ポリビニルクロライドポリスチレン、またはポリエーテルケトン(Polyetherketone:PEEK)、ポリエーテルイミド(Polyetherimide:PEI))、ポリスルホン(Polysulfon:PSU)、ポリ(p−フェニレンスルフィド(Poly(p-phenylene sulfide:PPS)、液晶ポリマー(Liquid crystal polymer:LCP)などである。LCPには特に高い関心が向けられている。なぜなら、LCPの粘度が溶融中に急激に低下することにより、これらLCPが浸透可能な材料中の極微細な空間に浸透することが可能となるからである。

0056

通常、接合されるべき2つの物体のいずれか1つが、振動工具が適用されている近位の物体側から、好ましくは最低限のエネルギ損失で、挿入部分または開口部が配置されている遠位側に振動エネルギを伝えることができることが必要である。この物体の全体が熱可塑性材料で作られている場合、後者の熱可塑性材料は、(周囲温度で)少なくとも0.5GPaまたは好ましくは少なくとも1.0GPaの弾性係数を必要とするだろう。

0057

本発明に従った方法に適した機械的振動または発振は、好ましくは、2〜200kHzの間(さらにより好ましくは10〜100kHzの間または20〜40kHzの間)の周波数と、活性表面の1平方ミリメートル当たり0.2〜20Wの振動エネルギとを有する。振動工具(たとえば、ソノトロード)は、たとえば、その接触面が主に工具軸(長手方向の振動)方向に、1〜100μm、好ましくは約30〜60μmの振幅で振動するように設計されている。このような好ましい振動は、たとえば超音波溶接から公知である超音波デバイスによって発生させられる。

0058

本発明はまた、当該方法を実行するための機械に関する。このような機械は、挿入部分を少なくとも部分的に開口部に挿入することができる挿入機構と、固定するステップのために、第1の材料の液化に適したエネルギを第1の物体もしくは第2の物体またはこれら両方に伝えることができる固定工具とを含む。この場合、挿入機構は、任意には、第1の方向(たとえば幅広い表面に対して垂直な方向)に作用する押圧力が、第2の方向(たとえば幅広い表面に対して平行な方向)に作用する押圧力よりも小さくなるような態様で、第1の物体を第2の物体に対して相対的に方向付けることができる可能性がある。特に、挿入部分が上に規定されたように長軸および短軸を有する場合、挿入部分を少なくとも或る程度まで開口部に挿入するための挿入機構が備えられてもよい。この場合、長軸は第2の方向(たとえば幅広い表面に対する面内方向)と位置を合わせて方向付けされる。

0059

機械は、任意には、挿入中もしくは固定中または挿入および固定中に、第2の物体にクランプ力を加えることができるクランプ機構をさらに含み得る。

0060

機械は、挿入ステーションと、当該挿入ステーションとは別個固定ステーションとを含み得る。この場合、クランプ機構は、少なくとも固定ステーションにクランプ力を加えることができる。

0061

代替的には、機械は、同じステーションにおいて挿入するステップおよび固定するステップを実行するために備えられてもよい。このような実施形態においては、機械は、たとえば実質的に力を加えることなく、第1の物体を挿入すべき適所で保持するように適合された把持用設備を含み得る。この場合、固定工具は、第1の物体を把持用設備に隣接して接触させ、挿入部分を開口部に挿入するように適合されている。

0062

同じ(または場合によっては異なる)第2の物体のさまざまな固定部位においてさまざまな第1の物体(たとえば、継手)のためのプロセスを同時に実行するために、機械は複数の挿入部位および固定部位を含み得る。さまざまな第2の物体のための方法を実行するために、挿入部位と固定部位との間の距離は調整可能であり得る。

0063

本発明はさらに、上述の方法に適した接合要素に関する。特に、接合要素は、物体に深く固定するための挿入部分と、挿入部分の近位側に頭部分とを備える。頭部分は、たとえば、遠位側に面する肩部、または頭部分と固定部分との間の境界線を備える。接合要素は、少なくとも固定部分の表面上に熱可塑性材料を含む。挿入部分は、上述のように、短軸に沿ってよりも長軸に沿って、より高い剛性を有する。

0064

この明細書中に記載されて図に示される概念の応用例は、家具製造産業、特に顧客が自分で組立てるように設計された家具、を含む。この場合、第1の物体は継手であってもよく、第2の物体は板状の区域を備えた家具部分であってもよい。

0065

さらなる応用例は、自動車産業、航空機産業および造船産業を含む機械工学および建設の他の分野を含む。この場合、当該方法は、建築業などにおける如何なる組成軽量板にもアンカーを固定するのに好適であり得る。

0066

この明細書中において、「径方向」および「軸方向」という語は、挿入軸(挿入部分軸)と、この明細書において「z」軸とも称される開口軸とに関するものとして理解されるべきである。挿入部分または開口部の「長軸」および「短軸」は、概して、挿入軸/開口軸に対して垂直な軸である。「面内」および「面外」は、幅広い表面に対する方向を指す。

0067

図面の簡単な説明
本発明およびその実施形態は、すべてが概略的である添付の図面に関連付けてさらに詳細に説明される。同じ参照番号は同じまたは同様の要素を指している。

図面の簡単な説明

0068

基本的な構成を示す図である。
挿入部分の一例の断面を開口部の断面と共に示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分の実施形態を示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分の実施形態を示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分の実施形態を示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分の実施形態を示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分の実施形態を示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分の実施形態を示す図である。
円対称ではない開口部を備えた実施形態を示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分であって、長軸に沿った剛性が短軸に沿った剛性とは異なっている挿入部分のさらなる実施形態を示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分であって、長軸に沿った剛性が短軸に沿った剛性とは異なっている挿入部分のさらなる実施形態を示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分であって、長軸に沿った剛性が短軸に沿った剛性とは異なっている挿入部分のさらなる実施形態を示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分であって、長軸に沿った剛性が短軸に沿った剛性とは異なっている挿入部分のさらなる実施形態を示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分であって、長軸に沿った剛性が短軸に沿った剛性とは異なっている挿入部分のさらなる実施形態を示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分であって、長軸に沿った剛性が短軸に沿った剛性とは異なっている挿入部分のさらなる実施形態を示す図である。
長軸および短軸を備えた挿入部分であって、長軸に沿った剛性が短軸に沿った剛性とは異なっている挿入部分のさらなる実施形態を示す図である。
軸方向に分離された区域を備えた第1の物体を示す図である。
方法を実行するための、2つのステーションを含む機械を概略的に示す図である。
第1の物体を方向付けるための代替的な機構を示す図である。

実施例

0069

好ましい実施形態の説明
図1は、第1の物体の一例として継手要素1を示す。継手要素は頭部分11および挿入部分12を有する。頭部分11は側方外面を有する。側方外面は、さらに別の物体の雌部分の対応する構造に係合するように形作られており、このため、継手要素が固定される第2の物体と、さらに別の物体とが互いに組立てられ得る。特に、側方外面は、軸方向への力が、押込み嵌合された頭部分11と雌部分との間で伝達され得るような態様で、雌部分との押込み式嵌合接続を可能にする構造を有する(押込み嵌合接続においては、接続力は、摩擦嵌合とは対照的に、表面に対して垂直な構成要素を有し、接合された物体同士は互いの行く手を遮っている)。特に、この実施形態、およびこの明細書に記載される他のいずれかの実施形態においては、頭部分はWO2013/104422の教示に従って形作られてもよく、この明細書中に記載される接合部の雄型部分としての役割を果たす機能を有してもよい。

0070

頭部分は、継手要素が第2の物体に固定されたときに停止面としての役割を果たす、遠位側に面する肩部18を規定する。

0071

継手要素1は熱可塑性材料(たとえば、ポリアミド)を含み、一実施形態に従うと、全体またはほぼ全体がこの熱可塑性材料から作られているのに対して、代替的な実施形態においては、継手要素1は、熱可塑性材料でコーティングされた非熱可塑性材料からなるコアを含み得る。特に、挿入部分12の少なくとも外面は熱可塑性材料で作られている。挿入部分12の外面は、エネルギディレクタ19(たとえば、リブ、ハンプまたは他の構造)を含んでもよい。図示される実施形態においては、エネルギディレクタは軸方向に延びるリブを含む。

0072

第2の物体はたとえばチップボードからなる板2である。板は、2つの対向する幅広い表面21、2つの側面24、および開口部23を有する狭い側面22(または、図1には示されていないが、2つの狭い側面、対向する狭い側面)を有する。開口部23は開口軸25を有する。開口軸25は、継手要素1が固定され、これにより挿入軸に相当する場合に、挿入部分12の挿入軸(または挿入部分軸)と同軸となる。

0073

図1はまた、この説明において用いられる座標系を示す。この場合、z方向は開口軸に対して平行であり、xおよびzは面内方向(すなわち幅広い表面に対して平行な方向)であり、yはそれに対して垂直である。図示される構成においては、xおよびyは狭い側面22に対して平行である。

0074

挿入部分12は、少なくともx軸に対して平行な面内方向に、開口部23と比べてわずかに大きな断面を有しており、このため、挿入部分12がたとえば軸25の方向に作用する押圧力によって差込まれた後、挿入部分が開口部23において締り嵌めで保持されることとなる。締り嵌めにより、挿入部分12および開口部23の対向する表面領域同士が、互いに対して押当てられる。次の固定するステップにおいては、振動工具、すなわちソノトロード3を用いて、機械振動エネルギを継手要素1に結合して、継手要素1のうち熱可塑性材料からなる部分を液化させ、これをさらに板2の構造に浸透させ、エネルギ入力が停止した後に上述の固定をもたらす。

0075

上述のように、開口部および挿入部分は、x−y面内においてさまざまな方向に対して非対称となるような態様で互いに適合されている。より特定的には、これら開口部および挿入部分は、x方向(すなわち±x方向における面内方向)と平行な第2の方向に沿って作用する対向する表面領域間の押圧力が、y方向(すなわち面外方向(±y方向)と平行な第1の方向への力よりも大きくなるように、互いに適合されている。

0076

図2は、開口部23の断面と、これに従って適合される挿入部分12の断面との一例を示す。開口部23は円形断面を有し、挿入部分は、開口部直径にほぼ相当する面外の径方向寸法(y方向における寸法)を有しているが、但し、より大きい面内の径方向寸法(x方向における寸法)を有しており、このため、断面は、エネルギディレクタ19を除外すると、ほぼ楕円形となる。これにより、挿入部分は長軸45および短軸46を有し、長軸45は面内方向(x方向)と位置合わせされている。

0077

図3a図3fは、挿入部分12の断面のさまざまな変形例を示しており、これらはすべて、円形断面を備えた開口部23に適している。これらの図のすべてにおいては、長軸が水平に方向付けられている。

0078

図3aに示される変形例においては、挿入部分12は、開口部23の直径にほぼ相当する直径を備えた円形断面を有しているが、但し、エネルギディレクタ19は、面内方向(+/−x方向)に向くように方向付けられた対向する外側面に集中している。このアプローチを図2のアプローチ(すなわち、全体的な断面が非円形であり、かつエネルギディレクタが不均一に分散されている挿入部分)と組合わせることも可能である。

0079

図3bが示す変形例では、挿入部分12がほぼ楕円形の本体を有しているが、エネルギディレクタのサイズはそれぞれ異なっており、このため、外側の包絡面16がほぼ円形の断面を有することとなる。外側の包絡面の直径は、開口部の直径よりも大きくなるように選択されるだろう。この構成では、接触力は、円形の開口部に挿入部分12を挿入する際に、面内方向(x方向)よりも面外方向(y方向)において、より小さくなるだろう。

0080

図3cは、対照的に、図3aの実施形態と同様に円形の本体を備えた挿入部分12と、楕円形の断面を有する外側の包絡面16とを示す。本体の直径は開口部の直径に相当するかまたは開口部の直径よりもわずかに小さくなるだろう。

0081

図3dが示す挿入部分12は、概して円形の断面を有しており、同じサイズのエネルギディレクタ19が均等に分散されている。しかしながら、液化不可能な材料(たとえば金属)からなる硬質コア70は環状対称ではなく、異方性をもたらしている。より特定的には、長軸は、硬質コアと外面との間において熱可塑性材料がより少ない箇所にある。またこの構成では、接触力は、円形開口部に挿入部分12を挿入する際に、面内方向(x方向)よりも面外方向(y方向)において、より小さくなるだろう。

0082

図3dの実施形態は、第1の物体1が熱可塑性材料からできておらず、異なる材料の異なる部分からできている実現可能な多くの例のうちの1つである。硬質コアに加えて、または、硬質コアの代替例として、第1の物体はまた、熱可塑性材料以外の材料からなる頭部、接続構造(たとえば、ブッシング)または他の機能要素を有してもよい。

0083

図3eは、平坦部71を備えた実施形態の一例を示す。挿入部分12の断面は、特に、平坦部71の位置において、挿入部分と開口部の壁との間が物理的に接触しないように、構成されてもよい。これにより、固定するステップ中に、面外方向(y方向)への接触力を緩和させるために液化材料を流し込むための空間が残される。

0084

図3fは、図3eの実施形態と同様の変形例を示すが、断面が平坦部ではなく浅い窪み72を含んでいるので、開口部に挿入されたときの挿入部分内の内部応力が、より均一に分散される。なぜなら、凸状の湾曲と凹状の湾曲との間の端縁のまわりにおいて、材料が弾力的につぶれる可能性があるからである。

0085

図3eおよび図3fの変形例はまた、当然、エネルギディレクタ(図示せず)を含み得る。

0086

これらの実施形態の概念を任意に組合わせることも可能である。たとえば、実施形態は、外側の包絡面が図3bとは対照的に円形でない場合であっても、非円形の断面と不均等なサイズのエネルギディレクタとをともに備えた本体を有し得る。また、如何なる実施形態も、(図3dに示されるように円形の断面もしくは非円形の断面を備えた)硬質コアおよび/または平坦部もしくは窪みなどを有し得る。

0087

図4の実施形態においては、開口部23は非円形の断面を有する。より特定的には、開口部23は楕円形であって、楕円の長軸が面外方向(すなわちy方向)に向けられている。さらに、挿入部分12は本質的に円形の断面を有していてもよい。図示される構成においては、挿入部分12の直径は、面外方向(すなわちy方向)に沿った開口部23の延在部にほぼ相当しており、このため、面内方向(すなわちx方向)に対して、挿入部分12はわずかに大きくなっている。この構成では、接触力は、楕円形の開口部23に円形の挿入部分12を挿入する際には、面内方向(x方向)よりも面外方向(y方向)において、より小さくなるだろう。

0088

図4の変形例は、挿入部分12が「横揺れ角」(すなわち挿入軸を中心とした角度)に対して特定の方向に向けられる必要はなく、単に開口軸と位置合わせするだけでよいという利点を特徴とする。

0089

開口部に対して面内方向(すなわちx方向)に過度に大きい断面を有することに加えて、またはその代替例として、かつ面外方向に沿って(すなわちy方向に)断面が大きくなり過ぎないかもしくはそれほど大きくなり過ぎないことに加えて、またはその代替例として、挿入部分12は、面外方向においてよりも面内方向において、より大きな押圧力を実現するための他の方策を含み得る。

0090

より特定的には、挿入部分は、弾性(および/または(場合によっては可塑性)変形に対して剛性を有してもよく、面内の(x)軸に沿った剛性は、面外の(y)軸に沿った剛性よりも大きい(より一般的には、剛性は剛性テンソルによって表現され得る。変形力ベクトルFおよび変形ベクトルxは、F=κ*xによれば互いに対して線形(=微小変形近似にある。この場合κは剛性テンソルである。さらに、対角線成分κxxおよびκyyの絶対値について、関係Abs(κxx)>Abs(κyy)という条件が成立する)。

0091

このタイプの(継手要素1でもある)第1の物体の第1の例が図5aおよび図5bに例示される。図5bは、図5aにおける面B−Bに沿った断面を示す。挿入部分12は、遠位端に向かってスリットが入れられて2つの突起31をなし、その間にスリット32が存在している。スリット32は、図5aにおいて実線によって示されるように、挿入部分の一部に沿ってのみ延在してもよく、または、点線によって示されるように挿入部分の全長に沿って延在してもよい。

0092

スリットが入っているので、挿入部分は、図5aにおける図の面に対して垂直な軸(長軸)に沿ってよりも、図5aにおける図の面に対応する軸(短軸)に沿って、より小さな剛性を有する。挿入部分の短軸は、このため、開口部に対して相対的に配置されてそこに押込まれたときに、面外の軸yと位置合わせされるように方向付けられている。

0093

いずれかの第1の物体のさらに別の任意の特徴が図5aに示される。このさらに別の任意の特徴は、図5aに例示される第1の物体のレイアウトと、特にその挿入部分12のレイアウトとは無関係であり、任意には、特に非対称的な挿入部分を用いて、いずれかの第1の物体において実現されてもよい。このさらに別の任意の特徴は、挿入部分位置合わせ構造34(たとえば、近位側の溝)であって、付加部分として頭部分に取付けられている。このような挿入部分位置合わせ構造34は、挿入部分12に対して、十分に規定された方向付けの関係を有する。また、このような挿入部分位置合わせ構造34を用いて、第1の物体1を第2の物体2の向きと位置合わせしてもよく、これにより、開口部23に挿入部分12を挿入する前に、挿入部分12が開口部23に対して確実に正確に方向付けされ得る。したがって、挿入部分位置合わせ構造34は頭部分11に取付けられているが、頭部分11の機能とは何の関係もない。代わりに、位置合わせ構造34は、機能の観点から、挿入部分12に接続されている。たとえば、位置合わせ構造が近位側の溝であれば、この近位側の溝は、幅広い表面の面に対して平行または垂直に位置合わせされることとなる。矩形の溝または十字形を含み、アームの長さが不均等であるといったような多くの代替的形状が実現可能であり、この場合、形状が約90°の回転に対して非対称となることが唯一の条件となる。

0094

図6はさらに別の可能性を示す。挿入部分は中心穴36を有する。当該中心穴36は、挿入部分の長さのうち少なくとも一部分に沿って軸方向に延在し、特に、その遠位端にまで延在し、たとえば、その全長に沿ってまたはさらには頭部分にまで延在する。中心穴は、約90°の回転に対して非対称な断面を有する。図示される実施形態においては、中心穴は楕円形である。これにより、(図において上下方向に示される向きで)挿入軸に対して垂直な1つの軸(短軸)に沿った変形に対する挿入部分の剛性は、それに対して垂直な軸(長軸)に沿った変形に対する剛性よりも小さくなる。第2の物体に対する相応の向きは、図6に示されるx軸およびy軸によっても例示される。

0095

さらなる実現可能性図7および図8に示される。図7および図8は、軸方向に延びる溝37を備えた挿入部分の2つの異なる変形例を示している。また、溝は、好ましくは、遠位端にまで延在し、挿入部分の全長に沿って延びていてもよい。図7の実施形態においては、溝は上述の種類の穴36に開口しており、その穴自体は円形の断面または楕円形の断面を有してもよく、かつ、溝に属するものとして認識されてもよく、その溝はさらにはアンダーカットを有する。図8において、溝37は設けられているが、穴は設けられていない。

0096

溝37があるために、それぞれの挿入部分は、ここでも、(y方向に対して平行に方向付けられた)短軸および(x方向に対して平行に方向付けられた)長軸を有する。

0097

図9aおよび図9bが示すさらなる変形例は、挿入部分にスリット32が設けられているという概念に基づいているが、同時に、挿入部分12はまた軸方向に延びる中心穴36を有しており、このため、挿入部分12は、断面にハーフシェルの形状をそれぞれ有している2つの部分を備えることとなる。

0098

この変形例、および溝またはスリットを含む他の変形例(たとえば図7の変形例)の任意の特徴が図9bに示される。スリット32(または溝)の延在部は、挿入部分12が開口部に押込まれたときに閉じられるように、選択されてもよい。エネルギが伝えられて部分同士が押合わされる接合効果により、溶接38がこれらの部分の間に生じる。図9bはまた、外方に押されて第2の物体の周囲の材料に押込まれて固定されるべき液化材料部分39を示す。

0099

図に示されるアプローチの組合せは十分に実現可能であり、たとえば、さまざまな断面がさまざまな軸方向深さに存在していてもよい。

0100

図10の実施形態においては、挿入部分12の断面は概してS字状であり、このため、実質的な深さを有する2つの互い違いに配列された溝37が両側から挿入部分の容積内に延在している。

0101

特に、図示される構成における溝は(溝方向に対して垂直な)中間面にわたって延在するほどにまで深くなっている。すなわち、溝の深さdgは、その位置における局所的な延在部eの50%よりも長い。概して、少なくとも1つの溝37を備えた他の構成に関しても、溝37の深さは、実質的には、たとえば延在部の少なくとも30%または少なくとも40%または少なくとも50%となるだろう。

0102

この設計により、長軸45に沿った方向(x方向)に作用する負荷に対して実質的な剛性をもたらす主梁41ならびに2つの側梁42および43が形成されるのに対して、短軸46(y方向)に沿った剛性は、完全な円筒形と比べると、小さくなっている。

0103

この教示は、わずかに1つの溝(図8)、または(たとえば、図11に概略的に示されるように)3つ以上の互い違いに配列された溝37に容易に一般化することができ、溝の数が多ければ多いほど、短軸に沿った方向の安定性がますます低くなる。

0104

図10はまた、任意のエネルギ方向付けリブ19を例示する。
溝または軸方向に延在する穴を含む設計のさらなる利点は、固体部分の厚さが円形断面の設計と比べてほぼ均一になるために、より均一性の高い材料強度が得られる点である。これが射出成形の場合には有利であることが判明した。特に嵩高な部分を射出成形する際には、空隙の形成が問題になる可能性がある。しかしながら、空隙は、射出成型された部分の断面が軸方向位置に応じてだけでなく断面においても均質である場合には防止される傾向がある。このことは、特に、対向する成型壁同士の間の距離が同程度に均一である場合、射出成形プロセスに有利になり得る。

0105

あらゆる実施形態においては、挿入部分(場合によっては、エネルギ方向付け構造を除外して)および開口部は円筒形であってもよく、すなわち、挿入軸に沿った平行移動に対して対称的であってもよい。しかしながら、これは必ずしもはそうである必要はない。むしろ、開口部および/または挿入部分のために、わずかに円錐状および/もしくは階段状の形状、または、他の場合には軸方向に構造化された形状が実現可能となる。

0106

相応の例が図12に概略的に示される。挿入部分12は近位部分81および遠位部分82に分割される。近位部分81はエネルギディレクタ19を含み、第1の液化ゾーンを構成する。第2の液化ゾーンは、固定プロセス中に開口部23の底部に対して押当てられる遠位部分82によって構成されてもよい。この明細書中における第1の物体1の実施形態について説明されている(約90°の回転に対して非対称である)異方性状態を得るためのさまざまな代替的な実施形態は、たとえば、図2図3a図3fおよび図5a図11などを参照すると、たとえば近位部分81に対して成立し得るのに対して、遠位部分82は、任意には、本質的に円形の断面を有し得る。

0107

図13は、本発明に従った方法の実施形態を実行するための機械48を示す。図示される機械は、2つのステーションを含む。2つのステーションは、すなわち、第1の物体(継手要素1)が第2の物体(ここでは、板2)の開口部23に挿入されている挿入ステーション50と、ソノトロード3が継手要素1に機械振動エネルギを加えている固定ステーション60とを含む。挿入ステーション50において継手要素1を板2に挿入した後、板2が固定ステーション60に移され、そこで固定プロセスが実行される。

0108

この場合、図2図3a図3fおよび図5a図11に示される実施形態などの、複数の継手要素において挿入部分12の断面が異方性を有する実施形態の場合、規定された向きの関係で第1の物体を第2の物体に対して相対的に配置するために、少なくとも挿入ステーション50が任意に備えられてもよい。たとえば、挿入ステーション50の把持および配置工具51は、上述の種類(図5a)の挿入部分位置合わせ構造34と協働する案内特徴54を含んでもよい。案内特徴54は、挿入部分12を開口部23に挿入する前に、挿入部分12を、開口部23に対して相対的に、x方向およびy方向への方向付けに関して所望の位置に向けるように適合されている。代替例として、挿入部分12は、少なくとも開口部が非対称的である場合、当該挿入部分12を開口部に挿入するときに回転させる端部構造を有していてもよい。

0109

任意には、ソノトロード3にも、第1の物体1のそれぞれの挿入部分位置合わせ構造34と協働するそれぞれの案内特徴56が設けられてもよく、これにより、挿入ステーション50において挿入部分12を所望の位置に向ける代替例として、またはこれと組合わせて、それぞれの挿入部分12を、固定ステーション60において、x方向およびy方向における所望の位置に向けることができる。

0110

機械48は、開口部23が設けられている穿孔ステーション(図示せず)をさらに含み得る。

0111

2ステーション型の機械または複数ステーション型の機械の代替例として、プロセスを実行するための機械は単一ステーション型の機械であってもよい。さらに、配置するステップおよび固定するステップが、その後、同じ位置において実行される。このような実施形態においても、把持および配置工具ならびに/またはソノトロードは、第2の物体に対して第1の物体の向きを位置合わせする特徴を含み得る。このような特徴は、たとえば、第1の物体上に挿入部分位置合わせ構造34と、把持および配置工具上および/またはソノトロード上に案内特徴54、56とを含み得る。

0112

いくつかの実施形態においては、第1の物体の近位側接触面の位置合わせ特徴の代替例として、機械は、挿入部分の向きを規定するための他の機構を実現してもよい。一例が、図14に極めて概略的に示されている。この一例における機械は方向付け板91を含み、その上に、ここでは図3aに例示されるタイプの継手要素1の実施形態の形状で示される第1の物体が、任意には、機械的にわずかに振動させながら配置される。重力により、挿入部分12は、図14に例示されるように、第2の物体に挿入されるようにx方向およびy方向における所望位置である規定された位置を取る。当然、位置合わせのこのオプションは、挿入部分12が好適な特性を有する場合にのみ利用可能なものであって、たとえば、図3dに示されるような実施形態には利用可能ではない。

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