図面 (/)

技術 広帯域の体内通過超音波通信システム

出願人 コーニンクレッカフィリップスエヌヴェ
発明者 オウゾウノフソティルフィリポフジョイエネイルフランシスファンヒーシュクリスティアヌスマルティヌス
出願日 2015年9月2日 (4年5ヶ月経過) 出願番号 2017-513469
公開日 2017年10月12日 (2年4ヶ月経過) 公開番号 2017-530627
状態 不明
技術分野
  • -
主要キーワード データ分岐 デジタルバッファ フリーデータ 絶縁サポート 利用デバイス 電圧ブースタ 送受信器回路 広帯域トランス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年10月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

課題・解決手段

広帯域体内通過通信ステムは、超音波を使用し、体を通してデータを伝達する。CMUTトランスデューサなどのMEMSデバイスは、広い帯域動作周波数内で超音波データ信号を送信及び/又は受信するように構成される。トランスデューサは、超音波データ信号を、体を通して同様に構成された超音波受信器に送信し、且つ/又は復号及び処理のために、同様に構成された超音波送信器から体を通して搬送された超音波データ信号を受信する。好ましい実装形態では、CMUTトランスデューサは、コラプスモードで動作する。

概要

背景

人の体内に位置するデバイス通信することが所望の場合がよくある。例えば、ペースメーカなどの植え込まれたデバイス、又は植え込まれた心臓除細動器から、情報を受け取ることが所望のことがある。医師は、電池充電又はパルス送達情報など、デバイスの状況を知りたいはずである。また、デバイスの設定を再プログラミングする、又は変更するためになど、植え込まれたデバイスに体外から情報を送ることが所望のこともある。また、カテーテルによるステント留置中など、カテーテルが患者の血管系に位置する間に、カテーテルと通信することが所望のこともある。例えば、処置中に、画像又は測定値担当医に供給される必要がある。生検又はアブレーション処置中に、針の先端から情報を受け取ることが所望のこともある。医師に伝達される情報は、針の留置に関する、又は周囲の物質の状態に関するデータを含むことができる。

概要

広帯域の体内通過通信システムは、超音波を使用し、体を通してデータを伝達する。CMUTトランスデューサなどのMEMSデバイスは、広い帯域動作周波数内で超音波データ信号を送信及び/又は受信するように構成される。トランスデューサは、超音波データ信号を、体を通して同様に構成された超音波受信器に送信し、且つ/又は復号及び処理のために、同様に構成された超音波送信器から体を通して搬送された超音波データ信号を受信する。好ましい実装形態では、CMUTトランスデューサは、コラプスモードで動作する。

目的

したがって、体の内部から有効に動作することができ、また帯域制限されない無線の体内通過通信システムを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
- 件
牽制数
- 件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

該当するデータがありません

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

送信用のデータを受信器に提供する送信器と、前記送信器により提供されるデータに応じて、符号化データ信号へのDCフリーデータ符号化を可能にするデータ符号化器と、前記データ符号化器から前記符号化データ信号を受け取るように結合され、増幅された駆動信号超音波周波数で提供するトランスデューサ駆動回路であって、前記増幅された駆動信号は前記符号化データ信号を含む、トランスデューサ駆動回路と、前記駆動信号に応じて前記超音波周波数で動作し、水状の体に音響的に結合されて、前記符号化データ信号を含む超音波データ信号を、受信器により受信されるように前記水状の体を通して送信するCMUTトランスデューサであって、前記超音波周波数が100kHzから最高約40MHzの間の周波数帯域に属する、CMUTトランスデューサとを備える、超音波体内通過通信デバイス

請求項2

バイアス電圧を前記CMUTトランスデューサに提供するように結合されたバイアス回路をさらに備える、請求項1に記載の超音波体内通過通信デバイス。

請求項3

提供された前記バイアス電圧は、前記CMUTトランスデューサをコラプスモードで動作できるようにする、請求項2に記載の超音波体内通過通信デバイス。

請求項4

前記トランスデューサ駆動回路と、前記CMUTトランスデューサとの間に結合されたインピーダンス整合回路をさらに備える、請求項1に記載の超音波体内通過通信デバイス。

請求項5

前記CMUTトランスデューサは、100%を超える帯域幅を有する超音波データ信号送信提示する、請求項1から3のいずれか一項に記載の超音波体内通過通信デバイス。

請求項6

少なくともMb/secのデータ転送レートを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の超音波体内通過通信デバイス。

請求項7

前記超音波周波数は、4MHzから最高8MHzの間の周波数帯域に属する、請求項1に記載の超音波体内通過通信デバイス。

請求項8

水状の体に音響的に結合され、前記水状の体を通って伝達された、送信器からの符号化データ信号を含む超音波データ信号を受信するCMUTトランスデューサであって、前記超音波データ信号が、100kHzから最高約40MHzの間の周波数帯域で送信される、CMUTトランスデューサと、前記CMUTトランスデューサに結合され、受信された前記超音波データ信号を増幅する増幅器と、増幅された超音波データ信号を受信するように結合され、前記受信された超音波データ信号から、前記符号化データ信号を抽出する受信器と、DCフリーデータ符号化を用いて、前記符号化データ信号から情報データ信号復号する復号器とを備える、超音波体内通過通信デバイス。

請求項9

バイアス電圧を前記CMUTトランスデューサに提供するように結合されたバイアス回路をさらに備え、提供された前記バイアス電圧は、前記CMUTトランスデューサをコラプスモードで動作できるようにする、請求項8に記載の超音波体内通過通信デバイス。

請求項10

前記受信器はデータ相関をさらに実施する、請求項9に記載の超音波体内通過通信デバイス。

請求項11

前記CMUTトランスデューサと前記増幅器との間に結合されたインピーダンス整合回路をさらに備える、請求項8に記載の超音波体内通過通信デバイス。

請求項12

前記受信器が、所望の周波数の受信された超音波信号に応じて、前記受信器を、受信された超音波データ信号を処理するために完全な作動状態にするウェークアップ回路をさらに備える、請求項8に記載の超音波体内通過通信デバイス。

請求項13

水状の体に音響的に結合され、前記水状の体を通して超音波データ信号を送信し、且つ前記水状の体を通して伝達された送信器からの超音波データ信号を受信するCMUTトランスデューサであって、前記超音波データ信号が、100kHzから最高約40MHzとの間の周波数帯域で送信される、CMUTトランスデューサと、送信用のデータを受信器に提供する送信器と、前記送信器により提供されるデータに応じて、符号化データ信号へのDCフリーデータ符号化を可能にするデータ符号化器と、前記データ符号化器からの符号化データを受け取るように結合され、前記CMUTトランスデューサに、増幅された駆動信号を超音波周波数で提供するトランスデューサ駆動回路と、受信した超音波データ信号を増幅する、前記CMUTトランスデューサに結合された増幅器と、増幅された超音波データ信号を受信するように結合され、受信した前記超音波データ信号から前記符号化データ信号を抽出する受信器と、DCフリーデータ符号化を用いて前記符号化データ信号からの情報データ信号を復号する復号器とを備える、超音波体内通過通信送受信器

請求項14

バイアス電圧を前記CMUTトランスデューサに提供するように結合されたバイアス回路をさらに備え、提供された前記バイアス電圧は、前記CMUTトランスデューサがコラプスモードで動作できるようにする、請求項13に記載の超音波体内通過通信送受信器。

請求項15

前記CMUTトランスデューサが、超音波撮像データを提供する超音波撮像システムのトランスデューサであり、前記超音波データ信号が、超音波撮像データを含む、請求項14に記載の超音波体内通過通信送受信器。

技術分野

0001

本発明は、通信媒体として液状媒体を使用する通信ステムに関し、詳細には、小型化された広帯域体内通過超音波通信システムに関する。

背景技術

0002

人の体内に位置するデバイスと通信することが所望の場合がよくある。例えば、ペースメーカなどの植え込まれたデバイス、又は植え込まれた心臓除細動器から、情報を受け取ることが所望のことがある。医師は、電池充電又はパルス送達情報など、デバイスの状況を知りたいはずである。また、デバイスの設定を再プログラミングする、又は変更するためになど、植え込まれたデバイスに体外から情報を送ることが所望のこともある。また、カテーテルによるステント留置中など、カテーテルが患者の血管系に位置する間に、カテーテルと通信することが所望のこともある。例えば、処置中に、画像又は測定値担当医に供給される必要がある。生検又はアブレーション処置中に、針の先端から情報を受け取ることが所望のこともある。医師に伝達される情報は、針の留置に関する、又は周囲の物質の状態に関するデータを含むことができる。

発明が解決しようとする課題

0003

アブレーション処置においては、処置の進度を判定するために、温度及び組織密度情報を受け取ることが重要である。この情報は、カテーテル、生検針、又はアブレーションデバイス内のワイヤを通して伝達できる場合もあるが、カテーテル、針、又はアブレーションデバイスは小型であるため、デバイス自体の機能に対しても配線が必要とされる場合は特に、通信回線に対して限られたスペースしか提供できないことが多い。このような状況においては、無線通信が、デバイスを通る通信導体の必要性をなくすことになる。しかし、高周波通信など一般の無線技法は、通信を行う必要のある環境によって制約を受けることがしばしばある。電気的又は電磁的な送信は、体によって大きく減衰する可能性があり、また体内通過高周波通信に対してノイズの多い環境を生成する磁気共鳴システム及びペースメーカなど、他の医療機器からの干渉を受ける可能性がある。さらに高周波及び電磁通信は、組織を通って動作するとき、帯域制限されるおそれがある。超音波トランスデューサを無線通信に対してkHzの周波数範囲で使用する植え込み可能なデバイスが、WO2008/011570で知られている。このようなデバイスのデータ転送レートは限られている。したがって、体の内部から有効に動作することができ、また帯域制限されない無線の体内通過通信システムを提供することが望ましい。

課題を解決するための手段

0004

本発明の原理によれば、超音波を使用し、体を通してデータを伝達する広帯域の体内通過通信システムが述べられる。有用な周波数帯域内の超音波は、体を通る高周波及び電磁通信で遭遇する制限及び制約を受けることなく、組織などの液状媒体を通過することができる。このような通信のための好ましい超音波トランスデューサは、MEMS又は静電型超音波マイクトランスデューサ(CMUT)であり、それらは、製造及び実装中に制御されて、動作周波数の広い帯域幅(例えば、80%を超える)を示すことができる。最も好ましくは、CMUTデバイスは、コラプスモードつぶれモード、collapsed mode)で動作し、その感度、及び動作帯域は、デバイスに対する適切なバイアス電圧を選択することにより設定される。送信する場合、超小型電子技術のCMUTデバイスは、増幅器駆動回路、及び任意選択データ符号化器を備えた超小型電子送信回路により動作される。受信する場合、超小型電子回路がCMUTに結合されて、受信信号増幅、及び任意選択の復号を提供する。1つ又は複数のCMUTデバイスが、超小型電子通信回路と同じダイ上で製作されることが好ましい。組立体は、専用の送信器若しくは受信器、又は送受信器とすることができる。構成された実施形態では、このような組立体は、ヒト組織により示されるものなど液状媒体を通して、最高で80cmまで通信した。

0005

本発明は、広い帯域幅及び様々な動作周波数などのCMUTトランスデューサ特性と、超小型電子回路符号化機能との独自の組合せを提供する。本発明による広帯域の体内通過通信システムに対するデータ転送レートは、Mb/secもの高速に達することができる。

図面の簡単な説明

0006

本発明の超音波通信システムが人体などの液状の体を通して通信できるいくつかのやり方を示す図である。
本発明の原理に従って構成された体内通過超音波送信システムを示す図である。
本発明の原理に従って構成された体内通過超音波受信システムを示す図である。
典型的なCMUTトランスデューサセル横断面図である。
印加されたバイアス電圧を含む典型的なCMUTセルの電気的な接続の概略図である。
本発明の原理によるコラプスモード動作に対して構成されたCMUTセルの横断面図である。
コラプス状態へとバイアスされたときの図6のCMUTセルを示す図である。
セルメンブレンが、セルの上部に作られたレンズによりコラプス状態に保持されたときの図6のCMUTセルを示す図である。
本発明の超音波CMUT通信システムの典型的な広帯域応答特性を示す図である。
本発明の超音波CMUT通信システムで使用するのに適した超小型電子送受信器のブロック図である。

実施例

0007

植え込み可能な医療デバイスの数及び機能の増加に伴い、信頼性のある、高い処理能力をもった安全な体内通過通信システムに対する必要性が表面化している。高周波、磁気、又は超音波通信など、この必要性に役立つことのできるいくつかの技術的な選択肢が存在する。この手法の適合性は、信号の各タイプに対する通信チャネル(人体)の特性、実装形態の必要なサイズ、及び達成可能な電力性能比により判断される。さらに、信号の各タイプに対して、体内で使用できる信号振幅及びデューティサイクルに対する安全限度が存在する。これらの考慮が行われた場合、超音波通信は、小さい形状因子及びエネルギー消費量にもかかわらず、最良信号伝播を提供する。

0008

超音波通信は機械的な性質のものである。CMUTとして知られる音響的トランスデューサを駆動する電気信号は、メンブレンの機械的な運動を生じさせ、メンブレンは、次いで、周囲の媒体を通して圧力波伝播する。伝播特性は、圧力、周波数に関しては音波の特性に依存し、また伝播媒体の特性に依存する。体内通過伝播の場合、様々な組織が、超音波を異なる形で伝播し、反射し、且つ吸収する。以下で述べる効率的な送信原理が、適正な受信を保証するために必要である。超音波トランスデューサは、変調された超音波データ信号を生成し、且つ受信することができる。超音波トランスデューサは、通常、その物理的な寸法及び実装形態に依存する一定の共振周波数を有する。所望のCMUT実装形態は、中心周波数に対する動作の動作周波数範囲の比で、80%又は100%帯域幅を超える4から8MHzの中心周波数を用いて送信することができる。これは、10%から50%の典型的な帯域幅を有する従来の圧電性トランスデューサとは対照的である。CMUTトランスデューサで達成可能な広い帯域幅により、広帯域デジタル信号の送信が可能になる。

0009

体の超音波送信特性は、約100kHzから最高約40MHzの周波数範囲にある。100kHz未満など、低い超音波周波数を用いた通信では、(超音波回折により)空間解像度が劣ってしまう上に、CMUTトランスデューサの寸法が増加することにもなる。より高い周波数では、信号の減衰が増加し、したがって、低パワーデバイスで達成できる最大の通信距離が減少する。本明細書で述べる超音波体内通過通信では、体内に配置された、又は体表面と良好な音響接触状態にある超音波トランスデューサを介して、信号が送信される。図1で示されるように、いくつかの使用態様を、通信媒体に対する送受信器の物理的位置に関して規定することができる。図1a)では、液状の体50内の超音波体内通過通信デバイス52が、その媒体を通して、体50の外側にあり、且つ体と音響接触状態にある別の超音波体内通過通信デバイス54へと通信している。図1b)では、液状の体50の外側の超音波体内通過通信デバイス52が、体媒体と音響接触状態にあり、且つ体媒体を通して、体50の外側にあり、且つ体と音響接触状態にある別の超音波体内通過通信デバイス54に送信している。図1c)では、液状の体50内の超音波体内通過通信デバイス52は、その媒体を通して、これも液状の体50の内側にある別の超音波体内通過通信デバイス54に送信している。図1で示される超音波体内通過通信デバイスは、アンテナとして超音波トランスデューサを備えるアクティブな送信器/受信器/送受信器だけを示している。実際には、通信デバイスは、スタンドアロンの、電池で電力が供給されるデバイスとすることができ、又は通信デバイスを外部デバイスに接続するカテーテル及び他の器具に取り付けることができる。概して、本発明のデバイスを用いると、データは、体外のデバイスから体内のデバイスに、体内から体外に、又は体外のデバイスから体を通して、且つ/又は体内のデバイスから互いに転送することができる。データ通信は、単一のトランスデューサから単一の受信器に向けて送ることに限定されず、データは、複数のトランスデューサから送られて、複数の受信器により受信することができる。データのタイプは、個別の用途に依存する。最も多くの実装形態では、データは、デジタル情報を含む。

0010

図2及び図3は、CMUTベースの超音波通信チャネルの主な構成要素を示すブロック図を示しており、送信チャネル図2で示され、また受信チャネル図3で示される。チャネルの好ましい動作周波数範囲は、100kHzと40MHzの間である。以下の図10は、送受信器構成に組み合わされたこれらの概念を示している。図2で示すように、送信器62により生成されたデータは、DCフリー符号化を可能にするデータ符号化器64によりまず符号化される。送信に使用されるCMUTの容量性の性質に対処するために、マンチェスター符号化が好ましいが、他のタイプのDCフリー符号化もまた、使用することができる。非DCフリー符号化方式では、符号化された信号のDC値は、送信されるデータに依存する。したがって、何らかのさらなるDC信号がCMUTに印加されるバイアス電圧に加えられ、その動作周波数における望ましくない変化を生ずるおそれがあるので、DCフリー符号化は、CMUTトランスデューサの容量性の性質に対処する。この実装形態では、符号化された信号をCMUTデバイス60に直接加えることはできない。CMUT60は、十分大きな音響信号を生成するために、大きな電圧励起を必要とするので、符号化された信号は、まず増幅される必要がある。構成された実施形態では、送信器62により生成された200mVピークツーピーク)信号が、50dB高周波増幅器(駆動回路)により増幅される。さらに、CMUTデバイスを好ましいコラプスモードで動作させるために、バイアス電圧もまた印加する必要がある。CMUTデバイスがコラプスモードで動作しないとき、すなわち、非コラプスモード又は停止モードにあるときに通信を行うこともできる。しかし、非コラプスモードにおける共振周波数は、概して、コラプスモードにおけるものよりも低く、また低く生成された音響パワーは、体を通る所望の距離にわたる通信リンクの有効な動作を妨げるおそれがある。構成された実施形態では、約100Vのバイアス電圧が、CMUTデバイスに提供されてバイアスをかけ、コラプスモードで動作させる。バイアス電圧及びAC駆動電圧を送受信器駆動回路からCMUTデバイス60に同時に提供するために、バイアスT回路が実装された。最後に、インピーダンス整合出力インピーダンス、バイアス、及び駆動回路/増幅器ブロック66は、CMUT60の所望の動作を可能にするために、適正に選択する必要がある。

0011

図3で示される受信側では、CMUTデバイス60は、受信した音響信号を電気信号へと変換する。送信側と同様に、インピーダンス整合回路及びバイアス電圧72が、受信するCMUTデバイス60に印加される。構成された実施形態では、バイアスT回路が、所望の周波数範囲に対するその感度を設定するために、約100Vのバイアス電圧をCMUTデバイスに印加した。CMUTデバイス60により取得された超音波は、したがって、電気信号へと変換される。この信号は、通常、数十mVピークツーピークであって小さいため、復号される前に、低ノイズ増幅器(LNA)74がこの信号をまず増幅する。適切な大きい入力インピーダンスを備えるLNAを選択することにより、インピーダンス整合が行われる。増幅された信号は、次いで、この実施形態では、以下の要素からなる受信器70に提供される。クロック回復回路78及びデータ相関回路80は、受信された通信信号を受け取るように結合され、タイミング発生器76に応じる。この回路の詳細な動作は、以下の図10で述べられる。データ相関回路の出力が、次いで、復号器82に提供され、受信されたデータは、次いで、プロセッサ(図示せず)などの利用デバイスに渡される。

0012

図4を参照すると、典型的な非コラプスCMUTトランスデューサセル10が横断面で示されている。CMUTトランスデューサセル10は、シリコンなどの基板12上で複数の同様の隣接するセルと共に製作される。窒化ケイ素から作ることのできる隔膜又はメンブレン14は、酸化ケイ素又は窒化ケイ素から作ることのできる絶縁サポート16により基板の上方で支持される。メンブレンと基板の間の空洞部18は、空気若しくは気体充填する、又は全体的に若しくは部分的に真空とすることができる。金などの導電フィルム若しくは層20が、隔膜上の電極を形成し、同様のフィルム又は層22が、基板上で電極を形成する。誘電性の空洞部18によって分離されたこれらの2つの電極は、静電容量を形成する。音響信号がメンブレン14を振動させたとき、静電容量の変動を検出することができ、それにより、音響波を対応する電気信号へと変換する。反対に、電極20、22に加えられたAC信号は、静電容量を変調して、メンブレンを動かし、それにより、音響信号を送信させる。

0013

図5は、図4のCMUT10の動作の電気的な概略図である。DCバイアス電圧VBがバイアス端子24に印加され、誘導性インピーダンスなど、AC信号に対して高インピーダンスZを呈する経路により、メンブレン電極20に結合される。AC信号は、信号端子26からメンブレン電極との間で容量結合される。メンブレン14上の正電荷は、基板12上の負電荷に引きつけられると、メンブレンを膨らませる。CMUTは、容量性のデバイスの2つの逆に帯電した板が共に可能な限り接近するようにメンブレンが膨らんだとき、最も感度がよくなることが見出された。2つの板を近接させることは、CMUTによって音響信号エネルギーと電気信号エネルギーとの間でより大きな結合を生ずることになる。したがって、メンブレン14と基板12の間の誘電性スペーシング32が、動作信号の条件下で維持可能な程度に小さくなるまでバイアス電圧VBを増加させることが所望の。構成された実施形態では、このスペーシングは、概して1ミクロン以下程度であった。

0014

図6を参照すると、コラプスモードで動作するのに適したCMUT素子5の概略的な横断面が示されている。CMUT素子5は、基板層12、電極22、メンブレン層14、及びメンブレン電極リング28を含む。この例では、電極22は円形に構成され、基板層12に埋め込まれている。さらにメンブレン層14は、基板層12の上面に対して固定され、またメンブレン層14と基板層12の間に球形又は円筒形の空洞部18を画定するような構成/寸法になっている。セル及びその空洞部18は、代替的な幾何形状を画定することもできる。例えば、空洞部18は、長方形及び/又は正方形横断面、六角形横断面、楕円形横断面、又は不規則な横断面を画定することもできる。

0015

底部電極22は、通常、さらなる層(図示せず)を用いて、その空洞部に向いている面で絶縁されている。好ましい絶縁層は、基板電極上に、且つメンブレン電極の下に形成されるONO(oxide−nitride−oxide)誘電層である。ONO誘電層は、デバイスの不安定さ、並びに音響出力圧のドリフト及び低下を生ずる電極上の電荷蓄積を低減するので有利である。CMUT上のONO誘電層の製作については、2008年9月16日に出願された、「Capacitive micromachined ultrasound transducer」と題するKlootwijk他によるヨーロッパ特許出願第08305553.3号で詳細に論じられている。ONO誘電層を使用することは、コラプスモードのCMUTを用いる場合に望ましく、それは、非コラプスデバイスよりも電荷の保持がさらに可能である。開示される構成要素は、例えば、Al、Ti、窒化物(例えば、窒化ケイ素)、酸化物(様々なグレード)、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)、ポリシリコンなど、CMOSと互換性のある材料から製作することができる。CMOSファブ(fab)では、例えば、酸化物及び窒化物の層は、化学的蒸着により形成することができ、またメタライゼーション(電極)層は、スパッタリング工程により作られる。適切なCMOSプロセスは、LPCVD及びPECVDであり、後者は、400℃未満の比較的低い動作温度を有する。

0016

開示された空洞部18を作成するための例示的な技法は、メンブレン層14の上面を加える前に、メンブレン層14の最初の部分に空洞部を画定することを含む。他の製作の詳細は、米国特許第6,328,697号(Fraser)で見出すことができる。図6で示された例示的な実施形態においては、円筒形の空洞部18の直径は、円形に構成された電極板22の直径よりも大きい。電極リング28は、円形に構成された電極板22と同じ外径を有することもできるが、このような一致は必要ではない。したがって、本発明の例示的な実施形態では、電極リング28は、下にある電極板22と位置合せされるように、メンブレン層14の上面に対して固定される。

0017

図7は、メンブレン14が、空洞部18の床部と接触状態にある事前のコラプス状態へとバイアスされたときの図6のCMUTセルを示している。これは、電極リング28に印加された電圧VBと、基板電極22に印加された基準電位接地)とにより示されるように、2つの電極にDCバイアス電圧を加えることにより達成される。電極リング28はまた、中心に穴を有しない連続円板として形成することもできるが、図7は、これがなぜ必要ではないかを示している。この図面で示されるように、メンブレン14がその事前のコラプス状態にバイアスされたとき、メンブレンの中心は、空洞部18の床部と接触状態にある。したがって、メンブレン14の中心は、CMUTの動作中に動くことはない。代わりに、動くのは、空洞部18の残りの開いた空所の上にあり、且つ円板、又はリング電極の下にあるメンブレン14の周辺領域である。メンブレン電極28をリングとして形成することにより、デバイスの静電容量の上側板の電荷は、CMUTがトランスデューサとして動作しているときに運動及び容量性の変動を示すCMUTの領域の上に位置する。したがって、CMUTトランスデューサの結合係数は向上する。コラプスモードでは、CMUTセルの共振周波数は、バイアス回路により提供されるバイアス電圧の増加と共に増加する。

0018

メンブレン14は、通常50〜100ボルトの範囲である必要なバイアス電圧を加えることにより、36で示されるように、空洞部18の床部と接触しているその事前のコラプス状態にすることができる。電圧を増加させるとき、CMUTセルの静電容量が静電容量計監視される。静電容量の突然の変化は、メンブレンが空洞部の床部へとつぶれたことを示す。メンブレンは、それが、36で示すように、空洞部の床部にちょうど接触するまで、下方にバイアスさせることができるか、或いは最小の接触を超えて、増加したコラプス状態へとさらに下方にバイアスさせることができる。コラプス動作モードの利点は、CMUTセル(トランスデューサ)の動作周波数がバイアス電圧と共に変化され得ることである。

0019

図8は、保持部材40によるものである、事前のコラプス状態へとメンブレン14をバイアスさせるための他の技法を示している。メンブレン14は、図7で示されるように、その事前のコラプス状態へと電気的にバイアスされているが、メンブレンをその事前のコラプス状態に物理的に維持する保持部材40が、メンブレンの上に配置される、又は形成される。撮像を実施する超音波トランスデューサに対する好ましい実施形態では、構造は、トランスデューサのレンズを形成する。トランスデューサレンズは、通常、3つの要件を満たす。1つは、レンズが、トランスデューサプローブの使用中に生成される摩擦接触に起因する摩耗抵抗に耐える構造を提供することである。実際には、レンズは、超音波トランスデューサを備えるその下にあるトランスデューサアレイを、物理的な摩耗から保護する物理的なカバーを提供する。第2には、レンズが非導電性であることであり、それにより、トランスデューサの電気的な素子と患者との間の電気的な絶縁を提供する。これは、本発明のデバイスなどの人体通信デバイスに対する重要な特性である。第3に、レンズは、プローブのための焦点特性を提供できることである。図8の例では、保持部材40は、メンブレン14をその事前のコラプス状態に物理的に保持する第4の利益を提供する。

0020

様々な材料を保持部材用に使用することができる。CMUTに対する唯一の要件は、材料は、バイアス電圧が除かれた後に、メンブレンをそのコラプス状態に維持するのに十分な剛性を有するものであることである。1つの適切な材料は、ポリジメチルシロキサン(PDMS又はRTゴム)である。RTV材料は、バイアス電圧VBが、メンブレンをその所望のコラプス状態に保持する間に、CMUTの上に注入成形される。RTVが重合され、且つメンブレンをその事前のコラプス状態に物理的に維持するのに十分な剛性を有した後、バイアス電圧を除去することができ、バイアス電圧は、デバイスが動作のためにバイアスがかけられるまで、再度印加される必要はない。保持部材は、CMUTアレイの各メンブレンの周囲の領域に接着されることが好ましい。保持部材40に適することのできる他の材料は、ウレタンゴムビニルプラスチゾル、及び熱可塑性エラストマーを含む。

0021

メンブレンをその事前のコラプス状態に物理的に保持することにより、デバイスの使用中に動作バイアスが加えられるまで、事前のコラプス状態を維持するためのバイアスは必要ではない。このことは、CMUTは、低電圧で動作できることを意味しており、それは、人体通信デバイスなどの小型化されたデバイスに対して有利である。さらに、ロット間におけるメンブレン寸法、剛性、又は空洞部深さの変動など、製造及び材料特性変動性に起因する悪影響をなくすことができる。これらの変動性は、多かれ少なかれ、バイアス電圧が、CMUTをその事前のコラプス状態になるようにするために必要であることを意味している。バイアス電圧は、所望のつぶれの程度に従って調整され、次いで、保持部材が、メンブレンをこの状態に保持する。したがって、各CMUTアレイは、これらの許容差変動が存在する場合であっても、同じ性能特性に設定する、又はその結合をカスタマイズすることができる。動作電圧範囲音響インピーダンス、静電容量、及び結合係数などの特性に関して、プローブのより大きな一様性を達成することができる。

0022

図9は、図7及び図8で示されたものなど、コラプスモードのCMUTトランスデューサの典型的な広い帯域性能のプロットである。加えられた、又は受信されたインパルス92に対して、典型的なコラプスモードのCMUTトランスデューサは、曲線90で示される周波数応答を示すことになる。この曲線の3dBポイントが示すように、4から8MHz範囲の周波数に対して、コラプスモードのCMUTトランスデューサの帯域幅は、100%に近づく、又はそれを超えており、広帯域通信システムに対して理想的なものにしている。

0023

図10は、本発明の体内通過超音波通信システムのための送受信器システムを示している。送受信器の送信器サブシステムTXは、選択された拡散符号に従って、且つ各送信ビット送信期間)に対して少なくとも1つの信号送信を有するという要件に従って、他のデジタルビットストリームで送信されるTXビットビットストリームBSを符号化する符号化器又は符号化回路(C)120を備える。次いで、このビットストリームは、デジタルバッファ110を介して体に結合され、デジタルバッファ110はまた、その後のCMUT駆動回路で必要となるレベルに信号を上昇させることができる。必要に応じて、デジタルバッファ110は、帯域制限を提供することもできる。

0024

受信器サブシステムでは、入力増幅器(例えば、低ノイズ増幅器(LNA))214が、CMUT電極22、28に対してDC減結合(decoupled)されている。CMUT(又は複数のCMUT)の増幅された信号は、次いで、データ検出及び同期化のために使用される2つの相関器回路に送られる。示された例では、両方の相関器は、各データ、又は同期化乗算器216、218における入力信号と、デジタルテンプレート(例えば、同期化のための同期化パターンとして1ビットテンプレート「同期化テンプレート」、及びデータ検出用の基準信号として、1ビットテンプレート「データテプレート」)のアナログ乗算により実施される。同期化テンプレートが「1」である場合、同期化乗算器218により、増幅された信号は、「1」で(すなわち、正の一定の乗算因子で)乗算される。同期化テンプレートが「0」である場合、増幅された信号は、同期化乗算器218により、「−1」で(すなわち、負の一定の乗算因子で)乗算される。乗算の結果は、次いで、受信期間(例えば、チップ期間)にわたり、各データ又は同期化積分器220、222において積分されて、各データ又は同期化相関を実際に計算する。積分出力は、所望するデータ及び同期化情報に対応する。

0025

破線枠で示されたチップレベルの同期化ループを閉じるために、同期化テンプレートと入力信号との間の相関が、サンプリング及びパルス振幅変調(PAM)回路(S/PAM)224により、積分期間終わりにサンプリングされる。相関器の積分された出力は、入力信号周波数ローカルテンプレートとの間の差の尺度である。出力が小さくなればなるほど(相関がよくなればなるほど)、同期化誤差は少なくなる。誤差感度閾値より低くなった後、受信は同期化されたと見なされ、第2のデータ相関が開始する。サンプリングされたPAM値は次に、入力データに従って正しい極性を保証するために、検出されたデータ(「チップ」)の極性に従って「+1」又は「−1」により、さらなる乗算器246で乗算することができる。同期化シーケンス中、極性選択は、送信器サブシステムにより生成された同期化シーケンスに準拠する固定された同期化パターンの使用により実施することができる。したがって、さらなる乗算器246は、検出されたデータ(すなわち、復号された信号)の極性に従って、第2の相関器の出力値の極性を制御する極性制御要素として働く。乗算器246からの信号は、ループフィルタ234によりフィルタされ、電圧制御発信器VCO)236に送られ、電圧制御発信器(VCO)236は、デジタルコントローラ238により制御及びテンプレート信号を生成するためのタイムベース又は時間基準として使用される内部クロック(int.clock)を、その入力に基づいて生成する。同期化情報のフィルタリングは、したがって、ループフィルタ234により次にフィルタされるサンプリングされた信号に比例するパルス(PAM信号)を生成することによって実施される。

0026

データ検出分岐では、データ相関器における相関は、チップレベルで実施され、比較器又は閾値回路226を用いることにより、まずデジタルビットストリーム(「チップ」)へと変換されて、デジタル相関器232に送ることができ、デジタル相関器232は、シンボルレベルの同期化を実施し、且つデジタルコントローラ238によるテンプレート生成のために正しい同期化された符号シーケンス(「拡散符号」)を提供する。信頼性の理由で、シンボルレベルのアナログ相関も必要である場合、チップレベル相関器のアナログ出力を、アナログ累算器228によりシンボル長にわたりさらに積分することができ、またデジタル相関器232は、アナログ相関器リセット信号を生成し、且つそれをアナログ累算器228に供給することにより、シンボルにわたる累算時間を制御することができる。シンボルレベルの相関は、次いで、所望のビットストリームRXビットを提供するために、比較器又は閾値回路230を用いることにより、デジタルへと変換される。信頼性が問題ではない場合、アナログ累算器は除外することができ、デジタル相関器は、シンボルレベル相関に使用することができる。

0027

さらなる選択肢として、アナログのシンボルレベル相関器からの出力ビットストリームRXビットと、デジタル相関器により生成される期待ビットストリームとの間の比較を、入力信号の品質の尺度として使用することも可能であり、それは、チップエラーレート信号CER(Chip−Error−Rate)として提示することもできる。

0028

図10の送受信器はまた、アイドルモードにおけるチャネルを感知できる超低電力のウェークアップ検出器を含む。これは、電力を消費する主受信器ブロックをオフ切り換えることを可能にする。チャネルにおいて通信が検出されたとき、主受信器ブロックは、データの受信を開始するためにオンに切り換えられる。ウェークアップ検出器は、(低ノイズ増幅器入力段250と、その後に、通信帯域に設定された狭い帯域通過フィルタ252と、エネルギー蓄積器254と、比較器又は閾値回路256とから構成される。ウェークアップ検出器は、受信された信号を検出すると、送受信器を動作させて、それが生成する情報を処理するプロセッサ(「制御(CONTROL)」)に結合されたウェークアップ割込みを用いて主受信器を活性化する。

0029

この構造にいくつかの追加を行えることに留意することは価値がある。例として、チップレベルのアナログ相関器の出力(データ分岐用のものと同期化分岐用のもの)に対して、1ビットのアナログ/デジタル変換を適用する位相回転検出器を追加することができる。得られた2ビット情報は、時間経過と共にその進展を監視することにより、受信側と送信側の間の周波数差正負符号を検出するために使用することができる。この情報は、同期化システム同期引込み範囲を増加するために使用することができ、したがって、水晶発振器若しくは同様のものなど、正確な時間基準がない場合であっても、同期化を可能にする。

0030

本発明の体内通過超音波通信デバイスは、以下の利点を示すことができる、すなわち、
1)本発明の超音波通信リンクは、広帯域送受信アーキテクチャと組み合わせて、広帯域トランスデューサ(CMUTなど)を使用することにより、高いデータ処理量を達成することができる。
2)小型の送受信素子を使用することができる。CMUTなどのMEMSデバイスが使用される場合、CMUT送受信素子は、超小型電子送受信器回路と同じダイ上で一体化することができる。したがって、数平方ミリメートルの形状因子を達成することができる。
3)軟組織中の弱い音響散乱は、データ通信に使用できるロバストな信号伝播を可能にする。水中と同様に、超音波は、高周波又は電磁波よりもはるかに良好に、体を通って伝播する。したがって、本発明の通信リンクは、体内における非常に低いエネルギー消費量、及び低いエネルギー誘導の状態で、Mb/secのデータ転送レートを達成することができる。
4)本発明の超音波体内通過通信デバイスは、電気的な医療システム(例えば、磁気共鳴撮像、ペースメーカなど)との干渉を回避し、且つ音響ノイズ及び干渉に対するその高い耐性は、(例えば、撮像のために)同時に使用される他の医療デバイスの存在下でロバスト性を提供する。動作周波数帯域内、又はそれに近接する干渉の軽減は、概して必要としない。
5)本発明の実装形態は、ノイズ及び干渉に対して高い耐性を提供し、したがって、非常に低い信号レベルで通信が可能になる。超音波は、受信器に向けた特定の方向に送信することができる。その場合、超音波体内通過通信デバイスは、アレイ状のいくつかのCMUTトランスデューサを備える。開口は、特定の幅及び角度(超音波撮像と同様のもの)を用いて、音響ビームを生成するように設計することができる。これは、特定の受信器(いくつかの中から)に向けてデータを送信するために使用することができる。さらに受信器は、特定の、若しくは複数の送信器を待ち受けるように調整することができる。他の選択肢は、複数の角度で超音波を送信/受信することである。これは、エネルギー効率、及び通信リンクのロバスト性を高める。
6)従来技術のデバイスと比較して、本発明の実装形態は、2つ以上の体内通過通信デバイスの間の通信を可能にし、さらにこのようなデバイスの2つの超音波トランスデューサ間の双方向通信を可能にする。
7)エネルギー消費量は、受信器に対してウェークアップ回路を使用することにより最小化される。

0031

上記で述べた、構成された実施形態は、体内通過超音波通信が、少なくとも30cmの距離にわたって可能であることを示している。

0032

本発明の体内通過通信デバイスは、特に、以下の用途で使用することができる。

0033

A.ペースメーカ
図10で示されるものなど、広帯域の通信送受信器に接続されたCMUTデバイスを通常使用する超音波送受信器は、ペースメーカで実施することができる。したがって、患者に植え込まれた後にペースメーカを構成するなど、いくつかの機能を使用可能にすることができる。他の機能は、ペースメーカがその現在の状況(例えば、その内蔵電池の状況、及び送達されるパルスレート)に関する情報を提供できるようにすることである。したがって、ペースメーカの正しい動作を確認する容易なやり方が提供される。

0034

さらに前に述べたように、ペースメーカに組み込まれた超音波送受信器と、外部に設けられた体表面の超音波送受信器の間の通信リンクは、他の電気的な医療システム(例えば、磁気共鳴撮像システムなど)からの干渉による影響を受けることはない。したがって、ロバストな通信リンクがまた、病院環境で達成できる。

0035

ペースメーカで実施される超音波通信デバイスは、低いバイアス電圧で動作するように設計することができる。ペースメーカなどのインプラントでは、通常、リチウムイオン電池が使用される。このタイプの電池は、通常1〜5ボルトの範囲の供給電圧を提供する。したがって、インプラントに一体化されたCMUTデバイスは、このような低いAC電圧で正しく動作できる必要がある、すなわち、それは、適切な周波数帯域幅(すなわち、送受信器の周波数帯域幅)で十分な音響エネルギーを生成できる必要がある。これらの特性(周波数帯域幅、バイアス電圧など)は、国際特許公開WO2010097729A1で述べられるように、CMUTデバイスを設計するときに設定することができる。代替的には、数十ボルトまでのバイアス電圧の局所的な昇圧は、電圧ブースタを用いて電子的に実現することができる。

0036

ペースメーカの実施形態は、超音波体内通過通信システムから構成され、超音波体内通過通信システムは、
体内に植え込まれたペースメーカと、
ペースメーカの中に組み込まれた超音波体内通過通信デバイスとを備え、また
体を通過する超音波で、符号化されたデータを送信又は受信する超音波トランスデューサと、
超音波トランスデューサに結合されたトランスデューサ駆動回路及び増幅器と、
トランスデューサ駆動回路、増幅器、及びペースメーカに結合された送受信器とを備え、
超音波体内通過通信デバイスは、ペースメーカを囲む体を通してデータを送信及び受信する。

0037

この実施形態では、超音波トランスデューサは、CMUTトランスデューサをさらに含むことができる。超音波体内通過通信システムは、超音波体内通過通信デバイスに電力を供給するために、1〜5ボルトの範囲の電圧を提供する電池をさらに備える。さらに、データは、ペースメーカ構成データ、又は電池状況データの一方をさらに含む。

0038

B.血管内カテーテル
本発明のデバイスの他の用途は、体腔内超音波撮像の分野、特に血管内超音波(IVUS)の分野に存在し、その場合、小型化された超音波トランスデューサアレイを備えたカテーテルが、血管の内壁を撮像するために使用される。超音波撮像システムは、集積回路に結合された超音波トランスデューサのアレイを備え、超音波ビーム形成機能を可能にする。IVUSカテーテルは、一般にステント留置処置で使用される。IVUSカテーテルは、狭い静脈に達することができるように、可能な限り細くする必要があり、より細いカテーテルは、より広い範囲の用途及び処置を生み出す。

0039

IVUSカテーテルでは、超音波トランスデューサにより取り込まれた撮像データは、カテーテルを通るワイヤにより、撮像データが処理され、表示される撮像システムへと電子的に移送される。トランスデューサが多くの素子を有するほど、超音波画像はよくなる。あらゆる超音波素子のデータが、カテーテルを通って処理され、且つ送られる必要があるので、カテーテルを通してデータを送る前に、カテーテルを通るワイヤの量と、カテーテル先端におけるデータの多重化の量との間の妥協が行われる。しかし、カテーテルにおける多重化は、熱生成及び寸法制限により制限される。撮像データを、体外にある受信器に送信するために、超音波通信リンクを使用することは、良好な画像品質をなお提供しながら、カテーテル内のワイヤ量を制限する魅力的な方法を提供する。超音波撮像は、一般に、1MHzから最高で40MHzまでの超音波周波数範囲で実施される。したがって、本発明は、通信デバイスを超音波撮像システムに実装することを可能にし、超音波撮像に使用されるアレイ状のCMUT素子と同じものをまた、データ通信トランスデューサとして使用できるようにする。この実施形態では、撮像と通信を、時間インターリーブ式に実施することができる。他の実装形態は、いくつかの素子を撮像用として、他の素子を通信用として同時に使用すること、並びに撮像及び通信のために異なる周波数を用いることを含む。このような超音波システムの利点は、本発明が、超音波を用いて、超音波撮像と無線データ交換との二重のCMUT素子の機能を可能にすることである。素子の動作(又は共振)周波数は、印加されるバイアス電圧により調整されて、トランスデューサの帯域幅及び感度を拡大することができる。

0040

血管内カテーテルの実施形態は、超音波体内通過通信システムを備え、超音波体内通過通信システムは、
体の血管系により体内に導かれるカテーテルと、
カテーテル内に組み込まれた超音波体内通過通信デバイスとを備え、また
体を通過する超音波で、符号化されたデータを送信又は受信するCMUTトランスデューサと、
超音波トランスデューサに結合されたトランスデューサ駆動回路と、
トランスデューサ駆動回路及びカテーテルに結合された送信器とを備え、
超音波体内通過通信デバイスが、カテーテルを囲む体を通してデータを送信する。

0041

さらに他の実施形態では、カテーテルは、超音波撮像トランスデューサをさらに備え、
超音波体内通過通信デバイスの超音波トランスデューサは、カテーテルの超音波撮像トランスデューサをさらに備える。

0042

さらに、データは、カテーテルの超音波撮像トランスデューサにより取得された超音波画像データをさらに含むことができる。

0043

C.介入処置
本発明のデバイスの他の用途は、生体物質(例えば、生検処置)を抽出するために、麻酔若しくは薬物送達など医療物質投与するために、又は熱アブレーションを実施するために、人体に一時的に挿入されるデバイスを使用する介入処置におけるものである。これらのデバイスは、極端に小さいはず(例えば、針)であり、且つ物質が、体内の非常に小さい目標部位から抽出され、投与され得るように、非常に高い位置決め精度を必要とする。これらのプロセスは、体内の針先端又はアブレーション装置の位置と、その温度又は組織密度など、すぐ近くの環境の性質とを求める技術により、容易に行うことができる。さらにこれらのデバイスは、その機能を調整できる制御信号から利益を得ることができる。針は、ケーブルを組み込むには小さ過ぎる可能性があるので、これらのシステムは、本発明の超音波通信デバイスにより提供されるものなど、体内動作に適した無線通信から利益を得ることができる。CMUTを用いる超音波通信は、非常に小さい形状因子で実現できるので、このような通信デバイスは、体内に一時的に挿入される針又は他のデバイスに一体化することができる。通信は、位置特定ビーコン、設定移送として、又は環境の局所的パラメータを送信するために使用することができる。

0044

介入的な実施形態は超音波体内通過通信システムを含み、超音波体内通過通信システムは、
体内へ導かれる介入デバイスと、
介入デバイスに組み込まれる超音波体内通過通信デバイスとを備え、また
体を通過する超音波で、符号化されたデータを送信する超音波トランスデューサと、
超音波トランスデューサに結合されたトランスデューサ駆動回路と、
超音波駆動回路及び介入デバイスに結合された送信器とを備え、
超音波体内通過通信デバイスが、介入デバイスを囲む体を通してデータを送信及び受信する。

0045

この実施形態では、介入デバイスは、生検針及び/又はアブレーションデバイスをさらに含むことができ、また超音波トランスデューサは、CMUTトランスデューサをさらに含むことができる。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

この 技術と関連性が強い技術

該当するデータがありません

この 技術と関連性が強い法人

該当するデータがありません

この 技術と関連性が強い人物

該当するデータがありません

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ