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技術 制御された磁束キャンセルを伴う磁束結合構造

出願人 オークランドユニサービシズリミテッドボーイズ,ジョン,タルボットコビック,グラント,アンソニーマルケス,アビーザーテハーダピアース,マシューガーウィズ,ジェームスダンカンディーンズ
発明者 ボーイズ,ジョンタルボットコビック,グラントアンソニーマルケス,アビーザーテハーダピアース,マシューガーウィズ,ジェームスダンカンディーンズ
出願日 2015年9月10日 (5年9ヶ月経過) 出願番号 2017-534512
公開日 2017年10月12日 (3年7ヶ月経過) 公開番号 2017-530562
状態 特許登録済
技術分野 電磁波による給配電方式 電池等の充放電回路 ロータリートランス及び誘導結合コネクタ
主要キーワード 側部セクション フェライトベース 裏側領域 磁束場 垂直磁束 隔離デバイス ボルトアンペア トラックセクション
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図面 (20)

課題・解決手段

磁束結合領域において磁気結合磁束を生成しまたは受け取るように構成され、第1層に配置された第1のコイル(15)、および第2のコイル(16)を含む誘導電力伝送磁束結合装置。第2のコイルの少なくとも一部は第2層に配置され、第1のコイルによる磁束を反射する磁束を生成するように構成される。

概要

背景

IPTシステムは、国際公開特許公報WO2011/016736号において、一般的に、および特に電力供給車道アプリケーションに関して説明される。この公報で説明されるシステムにおいて、パッドからパッドへのIPT送電方法が用いられる。パッドは、送電器および受電器のサイズを可能な限り小さく維持しつつ必要な電力伝送するために、これらのデバイスの両方にたとえばフェライトなどの透磁性材料を含む。IPT車道アプリケーションのための適切なパッドの特定の構造は、IPT磁束送信機または受信機を含む国際特許公報WO2010/090539号において説明され、その文中で(かつ本明細書においても)「ダブルD」パッド設計と称される。ダブルDパッド設計は優れた性能を有し、その設計に従って構成されたパッド構成は、25〜30mm未満の厚さに作られ得るので、たとえば車両充電アプリケーションで用いられる場合、受電パッドは車両の下でほとんど場所を取らない。同様に、ダブルD設計に係る送電パッドは、充電を目的としてたとえば車庫の床上または床内部に設置されるのに十分なほど薄く作られ得る。

ダブルD設計および他の多数のパッド構造は、必要な磁束を生成するために、たとえばフェライトなどの透磁性材料を用いる。フェライトは、脆性かつ高価であることを含む欠点を有する。特に、車両および車道環境において、フェライトは損傷し易い。車道環境に設置される場合、たとえば40〜50トントラックなどの車両が継続的に上を走行することに耐え得るIPT磁束結合装置を開発する必要がある。また、フェライトの欠点は、たとえば携帯電話など他の装置を充電する他のアプリケーションにも及ぶ。たとえばフェライトなどの材質を低減することにより、コストが抑えられ、頑健性増しスペースの節約になる。

国際特許公報WO2013/062427号は、いくつかの分極フェライトレス磁束結合構造を開示する。図1は、WO2013/062427号を元にした図を示し、中央コイル2および端コイル3および4を有する磁束結合構造1の実施形態を通る断面図である。装置は、構造の片面における磁束結合領域5内での結合のために使用可能な磁束を生成するために、主に片面にある磁場を生成する。コイル2〜4が通電されると生成される磁束を表すように磁力線が示される。磁力線の密度は、磁場の大きさに比例する。磁力線6は、結合磁束、すなわち、時間変化する磁場によって電力を伝送するために他の磁気構造と結合することが主に意図された磁束を表す。しかし磁力線7は、結合電力に寄与せず、漏洩磁束を構成する。

特にフェライトがない場合、最小限の漏洩磁束を伴う結合磁束の効率的な最大化は、進行中の問題である。低コストで頑であり、かつ効率性および安全性の両方の理由のために磁束結合装置によって生成される磁場が制御または成形されることができる解決策を提供する必要が現在進行中で存在する。車両アプリケーションにおいて、この問題は、車道と車両との間にある大幅な変動するエアギャップを介して効率的かつ安全に電力を無線伝送することにも関する。

本明細書を通して従来技術の説明はいずれも、そのような従来技術が周知されており、技術分野における共通一般知識の一部を成すということを認めるものとして考慮されるべきではない。上記で参照した文書の開示は全て、参照によって本明細書に組み込まれる。

概要

磁束結合領域において磁気結合磁束を生成しまたは受け取るように構成され、第1層に配置された第1のコイル(15)、および第2のコイル(16)を含む誘導電力伝送磁束結合装置。第2のコイルの少なくとも一部は第2層に配置され、第1のコイルによる磁束を反射する磁束を生成するように構成される。(g)

目的

本発明は、誘導電力伝送(IPT)、すなわち無線電力伝送アプリケーションのための磁束結合構造を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

磁束結合領域において磁気結合磁束を生成するか、または受け取るように構成され、第1層に配置された少なくとも1ターンの第1のコイルと、前記第1のコイルによる磁束に対向する磁束を生成するように構成され、少なくとも一部が第2層に配置された少なくとも1ターンの第2のコイルとを備える誘導電力伝送磁束結合装置。

請求項2

前記第2のコイルによって生成された前記磁束は、前記磁場を前記磁束結合領域内に形作る、請求項1に記載の装置。

請求項3

前記第2のコイルによって生成された前記磁束は、前記磁束結合領域の外側における漏洩磁束を低減する、請求項1または2に記載の装置。

請求項4

前記磁束結合領域は、前記第1のコイルの片面である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。

請求項5

前記第2のコイルは、前記磁束結合領域とは反対側の前記第1のコイルの面に設けられる、請求項4に記載の装置。

請求項6

前記第2のコイルによって生成された前記磁束は、前記磁束結合領域とは反対側の前記装置の面における磁束を低減する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。

請求項7

前記第2のコイルは、前記第1のコイルよりも少ないターンを有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。

請求項8

前記第2のコイルは短絡されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。

請求項9

前記第2のコイルは、前記第1のコイルとは別に駆動される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。

請求項10

前記第2のコイルは、前記第1のコイルに接続されるが前記第1のコイルとは逆方向に巻き上げられる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。

請求項11

前記第2のコイルは、前記第1のコイルよりも少ないアンペアターンを有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。

請求項12

前記第1または前記第2のコイルによる前記磁束に対向する磁束を生成するように構成された、少なくとも1ターンの第3のコイルを更に含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置。

請求項13

前記第1、前記第2、または前記第3のコイルは環形状を備える、請求項1〜12のいずれか1項に記載の装置。

請求項14

前記環形状は、円形長方形、または正方形の1つを備える、請求項13に記載の装置。

請求項15

本発明の他の態様において広範に提供される、誘導電力伝送のための磁束を生成する方法であって、第1のコイルを用いて磁束を生成し、磁気結合磁束を供給することと、第2のコイルを用いて、前記第1のコイルによって生成される前記磁束に対向する磁束を生成することにより、電力伝送のために使用可能な前記磁束を制御することとを備える方法。

請求項16

前記第2のコイルは、前記第1のコイルによる磁束を磁束結合領域内に方向付けるために用いられる、請求項15に記載の方法。

請求項17

前記第1および第2のコイルの相対位置を調整することを更に備える、請求項15または16に記載の方法。

請求項18

前記磁束結合領域を拡張するために中間コイルを設けることを更に備える、請求項13〜17のいずれか1項に記載の方法。

請求項19

誘導電力伝送のための装置であって、各々が少なくとも1つのコイルを備える複数の隣接する電力伝送モジュールを備え、モジュール内の前記コイルは、そのモジュールから誘導電力伝送のための磁場を供給するために通電されてよく、隣接するモジュール内の1つまたは複数のコイルは、それらのモジュール間に延出する誘導電力伝送のための磁場を供給するために通電されてよい、装置。

請求項20

前記モジュールは横並びに配置される、請求項19に記載の装置。

請求項21

前記コイルは、誘導的電力を受け取るように適合された可動物の存在に依存して通電される、請求項19または20に記載の装置。

請求項22

1つまたは複数のモジュールによる前記磁場を形作るための反射コイルを備える、請求項19〜21のいずれか1項に記載の装置。

請求項23

可動物への誘導電力伝送のための方法であって、前記可動物への誘導電力伝送のための磁場を供給するために、選択的に、モジュール内の複数のコイルに通電するか、または、隣接するモジュール内の少なくとも1つのコイルに通電することを備える方法。

請求項24

第1の反射コイルを用いて、誘導電力伝送のための前記磁場を形作ることを備える、請求項23に記載の方法。

請求項25

第2の反射コイルを用いて、誘導電力伝送のための前記磁場を形作ることを更に備える、請求項24に記載の方法。

請求項26

磁束結合領域において磁気結合磁束を生成するか、または受け取るように構成された、少なくとも1ターンの第1のコイルと、前記第1のコイルから生じる磁束を反射するように構成された、少なくとも1ターンの第2のコイルとを備える誘導電力伝送磁束結合装置。

請求項27

磁束結合領域において磁気結合磁束を生成するか、または受け取るように構成された第1のコイルと、前記第1のコイルから生じる磁束を反射するように構成された、少なくとも1ターンの第2のコイルと、前記第1のコイルによって生成されるか、または受け取られる前記磁束を拡張するように構成された第3のコイルとを備える誘導電力伝送磁束結合装置。

請求項28

前記第2のコイルによって生成された前記磁束は、前記磁場を前記磁束結合領域内に形作る、請求項27に記載の装置。

請求項29

前記第2のコイルによって生成された前記磁束は、前記磁束結合領域の外側における漏洩磁束を低減する、請求項27または28に記載の装置。

請求項30

前記第3のコイルは2つのコイルを備える、請求項27〜29のいずれか1項に記載の装置。

請求項31

前記2つのコイル間にはわずかな相互結合しか存在しない、請求項30に記載の装置。

請求項32

前記2つのコイルは結合される、請求項30に記載の装置。

請求項33

前記2つのコイルは位相関係に配置される、請求項30に記載の装置。

請求項34

無線電力伝送のための磁場を拡張するための装置であって、選択された動作周波数またはその付近共振するように同調された複数のコイルを備える装置。

請求項35

前記コイルは層状に配置される、請求項34に記載の装置。

請求項36

前記コイル間にはわずかな相互結合しか存在しない、請求項34または35に記載の装置。

請求項37

前記コイルは結合される、請求項34または35に記載の装置。

請求項38

前記コイルは位相関係で動作するように構成される、請求項34〜37のいずれか1項に記載の装置。

請求項39

磁束結合領域において磁気結合磁束を生成するか、または受け取るように構成され、第1層に配置された第1のコイルおよび第2のコイルと、前記第1のコイルまたは前記第2のコイルによる前記磁束に対向する磁束を生成するように構成され、少なくとも一部が第2層に配置された第3のコイルとを備える誘導電力伝送磁束結合装置。

請求項40

前記第3のコイルによって生成される前記磁束は、前記磁場を前記磁束結合領域内に形作る、請求項39に記載の装置。

請求項41

前記第3のコイルによって生成される前記磁束は、前記磁束結合領域の外側における漏洩磁束を低減する、請求項39または40に記載の装置。

請求項42

前記磁束結合領域は、前記第1層の片面である、請求項39〜41のいずれか1項に記載の装置。

請求項43

前記第3のコイルは、前記磁束結合領域と反対側の前記第1層の面に設けられる、請求項42に記載の装置。

請求項44

前記第1および第2のコイルの間にはわずかな相互結合しか存在しない、請求項39〜43のいずれか1項に記載の装置。

請求項45

前記第1および第2のコイルは結合される、請求項39〜43のいずれか1項に記載の装置。

請求項46

前記装置は透磁性材料を含む、請求項39〜45のいずれか1項に記載の装置。

請求項47

請求項1〜14、19〜22、または26〜46のいずれか1項に記載の装置を備える道路

請求項48

請求項1〜14、19〜22、または26〜46のいずれか1項に記載の装置を備える車両。

請求項49

請求項1〜14、19〜22、または26〜46のいずれか1項に記載の装置を備えるパーソナル電子デバイス

請求項50

請求項1〜14、19〜22、または26〜46のいずれか1項に記載の装置を備える充電デバイス

請求項51

電子部品実装するための基板であって、磁束結合領域において磁気結合磁束を生成するか、または受け取るように構成され、第1層に配置された第1のコイルと、前記第1のコイルによる前記磁束に対向する磁束を生成するように構成され、少なくとも一部が第2層に配置された少なくとも1ターンの第2のコイルとを備える基板。

請求項52

前記第2のコイルは、前記第1のコイルよりも少ないターンを有する、請求項51に記載の装置。

請求項53

前記第2のコイルは短絡されている、請求項51または52に記載の装置。

請求項54

前記第2のコイルは、前記第1のコイルとは別に駆動される、請求項51または52に記載の装置。

請求項55

前記第2のコイルは、前記第1のコイルに接続されるが前記第1のコイルとは逆方向に巻き上げられる、請求項51または52に記載の装置。

請求項56

前記第1のコイルは、前記第2のコイルのアンペアターンの3倍を超えるアンペアターンを有する、請求項15〜55のいずれか1項に記載の装置。

請求項57

本明細書に開示される任意の新規特徴または特徴の組み合わせ。

技術分野

0001

本発明は、電力エネルギー源から磁束を生成し、または電力エネルギー源を供給するために磁束を受け取るための装置に関する。1つのアプリケーションにおいて、本発明は、誘導電力伝送IPT)、すなわち無線電力伝送アプリケーションのための磁束結合構造を提供する。そのようなアプリケーションは、静的および動的な電動車両充電、およびたとえばモバイル通信デバイスなど低電力アプリケーションを含んでよい。

背景技術

0002

IPTシステムは、国際公開特許公報WO2011/016736号において、一般的に、および特に電力供給車道アプリケーションに関して説明される。この公報で説明されるシステムにおいて、パッドからパッドへのIPT送電方法が用いられる。パッドは、送電器および受電器のサイズを可能な限り小さく維持しつつ必要な電力を伝送するために、これらのデバイスの両方にたとえばフェライトなどの透磁性材料を含む。IPT車道アプリケーションのための適切なパッドの特定の構造は、IPT磁束送信機または受信機を含む国際特許公報WO2010/090539号において説明され、その文中で(かつ本明細書においても)「ダブルD」パッド設計と称される。ダブルDパッド設計は優れた性能を有し、その設計に従って構成されたパッド構成は、25〜30mm未満の厚さに作られ得るので、たとえば車両充電アプリケーションで用いられる場合、受電パッドは車両の下でほとんど場所を取らない。同様に、ダブルD設計に係る送電パッドは、充電を目的としてたとえば車庫の床上または床内部に設置されるのに十分なほど薄く作られ得る。

0003

ダブルD設計および他の多数のパッド構造は、必要な磁束を生成するために、たとえばフェライトなどの透磁性材料を用いる。フェライトは、脆性かつ高価であることを含む欠点を有する。特に、車両および車道環境において、フェライトは損傷し易い。車道環境に設置される場合、たとえば40〜50トントラックなどの車両が継続的に上を走行することに耐え得るIPT磁束結合装置を開発する必要がある。また、フェライトの欠点は、たとえば携帯電話など他の装置を充電する他のアプリケーションにも及ぶ。たとえばフェライトなどの材質を低減することにより、コストが抑えられ、頑健性増しスペースの節約になる。

0004

国際特許公報WO2013/062427号は、いくつかの分極フェライトレス磁束結合構造を開示する。図1は、WO2013/062427号を元にした図を示し、中央コイル2および端コイル3および4を有する磁束結合構造1の実施形態を通る断面図である。装置は、構造の片面における磁束結合領域5内での結合のために使用可能な磁束を生成するために、主に片面にある磁場を生成する。コイル2〜4が通電されると生成される磁束を表すように磁力線が示される。磁力線の密度は、磁場の大きさに比例する。磁力線6は、結合磁束、すなわち、時間変化する磁場によって電力を伝送するために他の磁気構造と結合することが主に意図された磁束を表す。しかし磁力線7は、結合電力に寄与せず、漏洩磁束を構成する。

0005

特にフェライトがない場合、最小限の漏洩磁束を伴う結合磁束の効率的な最大化は、進行中の問題である。低コストで頑であり、かつ効率性および安全性の両方の理由のために磁束結合装置によって生成される磁場が制御または成形されることができる解決策を提供する必要が現在進行中で存在する。車両アプリケーションにおいて、この問題は、車道と車両との間にある大幅な変動するエアギャップを介して効率的かつ安全に電力を無線伝送することにも関する。

0006

本明細書を通して従来技術の説明はいずれも、そのような従来技術が周知されており、技術分野における共通一般知識の一部を成すということを認めるものとして考慮されるべきではない。上記で参照した文書の開示は全て、参照によって本明細書に組み込まれる。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の目的は、既存の構造の1つまたは複数の欠点を克服する誘導電力伝送磁束結合装置またはモジュール、または無線または誘導電力伝送の方法を提供することである。あるいは、本発明の目的は、少なくとも有用な選択肢公衆に提供することである。

0008

本発明の更なる目的は、以下の説明によって明らかになる。

課題を解決するための手段

0009

1つの態様において、本発明は、磁束結合領域において磁気結合磁束を生成しまたは受け取るように構成され、第1層に配置される少なくとも1ターンの第1のコイルと、第1のコイルによる磁束に対向する磁束を生成するように構成され、少なくとも一部が第2層に配置される少なくとも1ターンの第2のコイルとを備える誘導電力伝送磁束結合装置を提供する。

0010

第2のコイルによって生成される磁束は、磁場を磁束結合領域内に形作り、または磁束結合領域外の漏洩磁束を低減することができる。

0011

好適には、磁束結合領域は第1のコイルの一方の面である。

0012

1つの実施形態において、第2のコイルは、第1のコイルの磁束結合領域と反対側の面に設けられる。

0013

第2のコイルによって生成される磁束は、装置の磁束結合領域と反対側の面における磁束を低減することができる。

0014

1つの実施形態において、第2のコイルは、第1のコイルよりも少ないターンを有する。

0015

第2のコイルは、短絡、すなわち受動型であってよい。他の実施形態において、第2のコイルは、第1のコイルとは別に駆動される。

0016

好適には、第2のコイルは第1のコイルに接続されるが、第1のコイルと逆方向に巻き上げられる。第2のコイルは、第1のコイルよりも少ないアンペアターンを有してよい。

0017

1つの実施形態において、第1または第2のコイルによる磁束に対向する磁束を生成するように構成された、少なくとも1ターンの第3のコイルが設けられる。

0018

他の態様において、本発明は、装置の第1の面の向こう側にある磁束結合領域において磁束を生成しまたは受け取るように構成され、装置の第1の面に隣接して平面に配置される少なくとも1ターンの第1のコイルを有する第1の磁気構造と、第1のコイルによる磁束に対向する磁束を生成するように構成された導電素子を備える第2の磁気構造とを備える誘導電力伝送磁束結合装置を広範に提供する。

0019

好適には、第1のコイルは、第1の面と導電素子の少なくとも一部との間に配置される。

0020

好適には、装置は、第1の面と反対側の第2の面を有し、第1および第2のコイルは、第1の面と第2の面との間に設けられ、第2の磁気構造によって生成される対向磁束は、装置の第2の面またはその向こう側の磁束を実質的に低減する。

0021

1つの実施形態において、導電素子の一部は、第1のコイルが配置される平面と交差してよい。

0022

1つの実施形態において、導電素子の1つまたは複数の部分は、導電素子の他の1つまたは複数の部分よりも第1のコイルに近く位置する。

0023

1つの実施形態において、第1のコイルおよび導電素子は、2つの側部および2つの端部を有する形状であり、導電素子は、導電素子と第1のコイルとの側部が、導電素子と第1のコイルとの端部よりも互いに近くなるように構成される。

0024

1つの実施形態において、第2の磁気構造は、第1の磁気構造に電気的に接続される。

0025

好適には、導電素子は、少なくとも1ターンを有する第2のコイルを備える。

0026

好適には、第2のコイルは、第1のコイルよりも少ないアンペアターンを有するように構成される。

0027

好適には、第2のコイルは、第1のコイルのほぼ半分のアンペアターンを有する。

0028

好適には、第2のコイルは受動型である。

0029

好適には、第2のコイルは短絡回路を備える。

0030

好適には、第2のコイルは平面コイルを備える。

0031

好適には、第2のコイルは、第1のコイルの平面とほぼ平行かつ間隔を有する平面にある。

0032

好適には、第1および第2のコイルはほぼ同軸上にある。

0033

1つの実施形態において、第2のコイルは、短絡回路を備え、第1のコイルの1つの領域から第2のコイルに十分な電流誘導され第1のコイルの他の領域において第2のコイルによる磁束の制御またはキャンセルが可能であるような第1のコイルに対する位置および形状を有する。

0034

他の実施形態において、第2のコイルは、第1のコイルに電気的に接続され、第1のコイルの1つまたは複数の選択された領域に関連する磁束の制御またはキャンセルが可能であるような第1のコイルに対する位置および形状を有する。

0035

1つの実施形態において、第2の構造は、能動導体および受動導体の両方を含んでよい。この構造は、必要な磁束パターンを供給するために十分な電流が受動導体に誘導されるように互いに対して配置されてよい。

0036

他の態様において、本発明は、装置の第1の面の向こう側にある磁束結合領域において磁束を生成しまたは受け取るように構成され、装置の第1の面に隣接して平面に配置された、各々が少なくとも1ターンを有する1つまたは複数のコイルを備える第1の磁気構造と、第1の磁気構造のコイルによる磁束に対向する磁束を生成するように構成された、各々が少なくとも1ターンを有する複数のコイルを備える第2の磁気構造とを備え、第1の磁気構造は、第2の磁気構造と第1の面との間に配置される、誘導電力伝送磁束結合装置を広範に提供する。

0037

好適には、第2の構造におけるコイルは、ソレノイドコイルを備える。

0038

あるいは、各構造におけるコイルは、平面コイルを備える。

0039

好適には、第1および第2の構造の各々は、2つ以上の同一平面コイルを備える。

0040

好適には、同一平面コイルは、実質的に互いに減結合される。

0041

他の態様において、本発明は、誘導電力伝送のための磁束を生成する方法を提供し、方法は、平面コイルを備える第1の磁気構造を用いて磁束を生成し、電力伝送領域内に磁界を供給することと、第1の磁気構造よりも電力伝送領域から離れた位置にある第2の磁気構造を用いて、第1の磁気構造によって生成される磁束に対向する磁束を生成することにより、電力伝送のために使用可能な磁束を制御することとを備える。

0042

他の態様において、本発明は、誘導電力伝送のための磁界を生成しまたは受け取るための適切な誘導電力伝送装置を広範に提供し、装置は、第1および第2の端部を有する中央コイルと、2つの平面端部コイルとを備え、中央コイルの両端にまたは両端に隣接して1つの端部コイルが設けられており、コイルは、通電されると、端部コイルが中央コイルを通る磁束をガイドし、誘導電力伝送のために装置の向こう側にアーチ型磁束パターンを供給するように動作可能である。

0043

他の態様において、本発明は、装置の第1の面において誘導電力伝送のための磁界を生成しまたは受け取るための適切な誘導電力伝送装置を広範に提供し、装置は、第1の面から離れるほど隣接するターンの間隔が広くなる、第1および第2の端部を有する第1の面にほぼ平行な中央ソレノイドコイルと、2つの端部コイルとを備え、中央コイルの両端にまたは両端に隣接して1つの端部コイルが設けられており、コイルは、通電されると、装置の第1の面において誘導電力伝送のためのアーチ形磁束パターンが使用可能であるように動作可能である。

0044

他の態様において、本発明は、装置の第1の面において誘導電力伝送のための磁界を生成しまたは受け取るための適切な誘導電力伝送装置を広範に提供し、装置は、第1の面に垂直な平面における中央コイルの中央軸を通る断面がほぼ台形である、第1および第2の端部を有する第1の面にほぼ平行な中央ソレノイドコイルと、2つの端部コイルとを備え、中央コイルの両端にまたは両端に隣接して1つの端部コイルが設けられており、コイルは、通電されると、装置の第1の面において誘導電力伝送のためのアーチ形磁束パターンがあるように動作可能である。

0045

他の態様において、本発明は、複数の隣接する電力伝送モジュールを備える誘導電力伝送のための装置を広範に提供し、各モジュールは、少なくとも1つのコイルを備え、モジュール内のコイルは、そのモジュールによる誘導電力伝送のための磁界を供給するために通電されてよく、隣接するモジュール内の1つまたは複数のコイルは、それらのモジュール間に延出する誘導電力伝送のための磁界を供給するために通電されてよい。

0046

他の態様において、本発明は、誘導電力伝送のための装置を広範に提供し、装置は、複数の隣接する電力伝送モジュールを備え、各モジュールは複数のコイルを備え、モジュール内の複数のコイルは、そのモジュールによる誘導電力伝送のための磁界を供給するために通電されてよく、隣接するモジュール内の1つまたは複数のコイルは、それらのモジュール間に延出する誘導電力伝送のための磁界を供給するために通電されてよい。

0047

好適には、モジュールは横並びに配置される。

0048

好適には、コイルは、誘導的に電力を受け取るように適合された可動物の存在に依存して通電される。

0049

他の実施形態において、コイルは、誘導的に電力を受け取るように適合された可動物の特性に依存して通電される。

0050

他の実施形態において、装置は、選択的にコイルに通電するための制御手段を含む。装置はまた、1つまたは複数の電源も含んでよい。

0051

1つの実施形態において、モジュールは、たとえば床または車道など車両が移動し得る表面に隣接して、またはその内部に設けられる。

0052

1つの実施形態において、モジュールの1つまたは複数は、上記のいずれかに記載したような誘導電力伝送装置を備える。

0053

1つの実施形態において、隣接するモジュール内のコイルが通電される場合に隣接するモジュール間の磁束経路を円滑にするために、透磁性材料がモジュールと関連してよい。

0054

他の態様において、本発明は、可動物への誘導電力伝送のための方法を広範に提供し、方法は、可動物への誘導電力伝送のための磁界を供給するために、モジュール内の複数のコイルのいずれかに選択的に通電すること、または隣接するモジュール内の少なくとも1つのコイルに通電することを備える。

0055

他の態様において、本発明は、装置の第1の面の向こう側にある磁束結合領域において磁束を生成しまたは受け取るように構成され、装置の第1の面に隣接する2つの同一平面コイルを有する第1の磁気構造と、第1のコイルにおける磁束に対向する磁束を生成するように構成された2つの同一平面コイルを備える第2の磁気構造とを備える誘導電力伝送磁束結合装置を広範に提供する。好適には、第1の構造は、磁束結合領域と第2の構造との間に配置される。

0056

1つの実施形態において、第1および第2の構造は、互いに対して移動可能である。

0057

追加の実施形態において、1つまたは複数のパラメータに依存して第1および第2の構造の相対位置を制御するために制御手段が設けられる。1つの実施形態において、パラメータは、必要な電力伝送の大きさ、電力伝送の効率、必要な磁界形状の1つまたは複数を備える。

0058

1つの実施形態において、第1の構造のコイルは、第2の構造におけるコイルに対して1より大きいターン比を有する。

0059

1つの実施形態において、構造はフェライトレスである。1つの実施形態において、第1の磁気構造および第2の磁気構造は、たとえばPCBまたはPCB材料などの非透磁性基板の対向する面に設けられる。

0060

他の態様において、本発明は、磁束結合領域において磁気結合磁束を生成しまたは受け取るように構成された少なくとも1ターンの第1のコイルと、第1のコイルによって生じる磁束を反射するように構成された少なくとも1ターンの第2のコイルとを備える誘導電力伝送磁束結合装置を提供する。

0061

他の態様において、本発明は、磁束結合領域において磁気結合磁束を生成しまたは受け取るように構成された第1のコイルと、第1のコイルによって生じる磁束を反射するように構成された少なくとも1ターンの第2のコイルと、第1のコイルによって生成されまたは受け取られる磁束を拡張するように構成された第3のコイルとを備える誘導電力伝送磁束結合装置を提供する。

0062

第2のコイルによって生成される磁束は、磁界を磁束結合領域内に形作り、または磁束結合領域外の漏洩磁束を低減し得る。

0063

第3のコイルは2つのコイルを備えてよく、2つのコイル間には最小限の相互結合しか存在しない。

0064

あるいは、2つのコイルは結合される。2つのコイルは、位相関係に配置されてよい。

0065

他の態様において、本発明は、無線電力伝送のための磁界を延出するための装置を提供し、装置は、選択された動作周波数またはその付近同調された複数のコイルを備える。

0066

コイルは層状に配置されてよく、1つの実施形態において、コイル間には最小限の相互結合しか存在しない。あるいは、コイルは結合される。コイルは、位相関係で動作するように構成されてよい。

0067

他の態様において、本発明は、磁束結合領域において磁束を生成しまたは受け取るように構成され、第1層に配置された第1のコイルおよび第2のコイルと、第1のコイルまたは第2のコイルによる磁束に対向する磁束を生成するように構成され、少なくとも一部が第2層に配置された第3のコイルとを備える誘導電力伝送磁束結合装置を提供する。

0068

第3のコイルによって生成される磁束は、磁界を磁束結合領域内に形作る。

0069

1つの実施形態において、装置は、透磁性材料を含んでよい。

0070

他の態様において、本発明は、上記のいずれかに係る装置を備える車道、車両、パーソナル電子デバイス、または充電デバイスを提供する。

0071

他の態様において、本発明は、電子部品を取り付けるための基板を提供し、基板は、磁束結合領域において磁気結合磁束を生成しまたは受け取るように構成され、第1層に配置された第1のコイルと、第1のコイルによる磁束に対向する磁束を生成するように構成され、少なくとも一部が第2層に配置された少なくとも1ターンの第2のコイルとを備える。

0072

1つの実施形態において、第2のコイルは、第1のコイルよりも少ないターンを有する。第2のコイルは短絡であってよい。

0073

他の実施形態において、第2のコイルは、第1のコイルとは別に駆動される。

0074

第1のコイルは、第2のコイルのアンペアターンの3倍を超えるアンペアターンを有してよい。

0075

他の態様において、本発明は、添付図面に示す任意の実施形態を参照して実質的に本明細書で説明されるような装置を提供する。

0076

他の態様において、本発明は、本明細書に開示される任意の新規特徴、または特徴の新規組み合わせに広範に存在する。

0077

本発明の他の態様は、以下の説明によって明らかになる。

図面の簡単な説明

0078

既知の磁束結合装置の断面図である。
新規の磁束結合装置の等角図である。
図2の装置の分解図である。
図2に示す装置の中間部を通る垂直面における断面で示される模擬磁束パターンである。
新規の磁束結合装置の側面図である。
図5(a)の等角図である。
図5(a)に示す装置の中間部を通る垂直面における断面で示される模擬磁束パターンである。
他の新規の磁束結合装置の斜視図である。
図5(d)の装置の断面図である側面図である。
図5(e)の再配置である。
他の新規の結合装置の斜視図である。
コイル位置決め装置を有する図5(g)の装置の斜視図である。
図5(g)に示す装置の中間部を通る垂直面における断面で示される模擬磁束パターンであるが、異なるアンペアターンを有する。
図5(g)に示す装置の中間部を通る垂直面における断面で示される模擬磁束パターンであるが、異なるアンペアターンを有する。
追加の形式または磁束結合装置の図である。
追加の形式または磁束結合装置の図である。
80mm〜180mmの高さ間隔で中央にある場合および位置ずれした場合の様々な間隔における、280mm(符号S1)および350mm(符号S2)の公称径を有するフェライトバッキングを備える2つの2次正方形コイルに電力を結合する700mm径の1次円形フェライトレス結合器に関する変位に対する結合係数プロットである。
80mm〜180mmの高さ間隔で中央にある場合および位置ずれした場合の様々な間隔における、280mm(符号S1)および350mm(符号S2)の公称径を有するフェライトバッキングを備える2つの2次正方形コイルに電力を結合する700mm径の1次円形フェライトレス結合器に関する変位に対する結合係数のプロットである。
第2の磁気構造を下に有する双極パッドを示す斜視図である。
横並びに配置された図8に係る2つの双極パッド構成を示す。
無極性1次パッドの上にもたらされた、無極性2次ピックアップパッドを有する車両を示す。
双極着磁した1次パッドによって生成された磁場と結合し、またはそれを受け取ることができる2次パッドを有する車両を示す。
分極磁場と結合することができる2次パッドを有する、2つの1次パッドにわたる車両を示す。
図10(c)と同様の構造を示すが、1次パッドの極が互いにより遠くに離され、磁場は2つの単極1次パッドによって生成される。
各々が異なる極を生成するように通電される車道内の2つの双極パッドを示す。
平面1次巻線およびキャンセルコイルの模式図である。
横並びの関係で2つのコイルを設けるように繰り返された図11の構成を示す。
磁束パターンを示す、12を通る断面を示す。
図11の構成に関して異なる形状のキャンセル巻線またはコイルを示す。
横並びに配置された図14に係る2つの巻線構成を通る断面における磁束プロットを示す。
追加のキャンセル巻線を有する双極コイル構成の等角図を示す。
第1の平面コイルを有するとともに2つのキャンセルコイル構成を有するまた別の形状のパッド構造および双極パッド構成を備える2次パッドの等角図を示す。
図17に示す1次パッドとピックアップパッドとの間の水平面における断面で示される模擬磁束パターンを示す。
長手方向における図17の構成の中間部を通る垂直面で示される模擬磁束パターンの断面を示す。
図17を通る横方向の垂直面における断面を通して模擬磁束パターンを示す。
2つのパッド構成にわたるように上方にピックアップパッドが位置する、横並びに配置された2つの図17の構成を示す。
図21に示す構成の長手方向軸に沿った垂直面における断面で示される模擬磁束パターンである。
他の形状の磁束結合装置の側面図である。
図23の装置の等角図である。
本発明の1つの実施形態に係る、断面磁束プロット(b)に示す片面磁束パターンを有するDDフェライトレス構造(a)を示す。
図27の構造の長手方向軸に沿った垂直断面における磁束プロットである。
本発明の1つの実施形態に係る片面フェライトレスDDQパッドの等角図を示す。
前後に磁場を有する、示される電流の方向によって電力供給される既知の単相トラック(a)を示す。
本発明の実施形態に係る、トラックの下ではなく上のみに磁場を実現するように上部コイルにおいてより大きいNI比(通常3:1)を有する、提案されたリバースコイルを用いる単相トラック構造を示す。
2面磁場を有する既知の2相減結合トラック構造を示す。
提案された逆向きコイルを用いてトラック構造の下ではなく上のみに磁場を実現する、改良された2相トラック構造を示す。
通電された複数の2相トラック部分を用いた長トラック接続を示す。
本発明の実施形態に係る3相トラック構造を示す。
本発明の実施形態に係る3相パッド構造の等角図を示す。
本発明の実施形態に係るコイル構成を有するPCBを通る断面を示す。
本発明の他の実施形態に係るコイルを有するPCBを通る断面を示す。
コイルを含む構造の一部を通る断面図であり、磁束結合構造が引き込まれた位置にある場合を示す。
図36の別の図であり、装置が引き出された位置にある。
開示された実施形態に係る1次、中間、および2次構造の断面図である。
開示された他の実施形態に係る1次、中間、および2次構造の部分断面図である。

実施例

0079

以下で説明される誘導電力伝送装置はパッド形状で提供されてよく、他の形状で提供されることもできるが、便宜性のために本明細書においてはパッドまたは電力伝送モジュールと称される。これら新規のパッドはフェライトを有さずともよく、少なくとも1つの実施形態においてはフェライトが全く存在しない。その結果、パッドの構造は、現在知られているものとは全く異なり得る。新規のパッドは、コンクリート、またはたとえばプラスティック、石、または強靭なセラミック材料など他の好適に頑丈な非磁気材料、およびたとえばリッツ線など適切な導体を用いて簡単に作られ得る。パッドは、特にコンクリートで作られる場合、非常に重く有利でありながら現地で簡単な製造工程で組み立てることができるという理由から、車道での誘導電力伝送アプリケーションに適している。

0080

本開示において、新規のフェライトレス構造は、無極性磁束構造であってよいことが提案され、または2相または3相磁界および関連する磁束経路を生成するように開発され、それらは、通電コイルの適切な配置によって、所望により構造の片面を主に占めるように磁束を形作る。第1のコイルは、結合磁束、すなわち時間変化する磁場によって電力を伝送するために他の磁気構造と結合することを主に目的とした磁束を生成し、または受け取るために用いられる。第2のコイルは、第1のコイルによって生成され、または受け取られた磁束を制御するように第1のコイルに対して配置される。第2のコイルは、第1のコイルによって生成され、または受け取られた磁界を制御するように第1のコイルに対して配置され得る。特に、第2のコイルは、第1のコイルによる漏洩磁束を低減するために用いられてよい。第2のコイルはまた、たとえば効率性を目的として結合磁束を形作るように第1のコイルに対して配置され、または装置が結合する、あるいは結合しようとする磁束結合構造に依存して配置されてもよい。

0081

新規の磁気構造の第1の実施形態を説明するために、図2および3は、上部すなわち上面10にNターンを有する第1の円形コイル12を備えるフェライトレスパッド8の組立図および分解図をそれぞれ示す。複数の楔形ソレノイドコイル13がコイル12の下に位置する。コイル13は、上部コイル12のすぐ下にある各ソレノイドの表面が、(より広い表面積カバーするように延伸され得る)同じ巻き数Nおよび上部コイル12と同位相で流れる同じ大きさおよび周波数の電流Iを有し、ソレノイドの底面が、(上部コイルと180度逆位相の)リターン電流を通すように構成される。したがって、各コイル13の上面における領域は2NIアンペアターンを有し、各コイル12の下面における領域(すなわち、コイル13が下面14にある領域)は−NIアンペアターンを有する。円形面全体をカバーするようにここでは4つの楔形ソレノイドが示されるが、この数は変えることができ、構造要件に基づいて、たとえば他の実施形態では3またはそれ以上であってよい。ソレノイドコイル13は、上面10および下面13に対して垂直である各ソレノイドの側面が実質的に接触し、同一かつ逆位相の電流で動作するように横並びで配置されるので、隣接する側壁によって生成される任意の磁場が効率的にキャンセルする。

0082

図4は、図2に示すような組立型磁気構造によって生成される磁束パターンの2次元断面図を示す。図4を参照すると、上面10におけるパッドの中央エリアから出射し、外側で戻る無極性磁場が示される。磁束パターンは、磁束の大半が構造の側部を通って戻り、通常、パッドの裏面すなわち下面14に存在すると予想される磁場が実質的に移動されることを示す。構造に通電することによって生成される磁場が、構造の片面にあり得る磁束結合領域に有効に供給されると、パッドの裏面または下面に存在し得る不所望の漏洩磁束が減少するので、生成される磁場がほぼ片面に寄る特性が望ましい。

0083

ここで、図2および3で説明される実施形態の改善例が図5(a)および5(b)を参照して説明される。この実施形態において、図2および3の楔形ソレノイドコイル13は、2つの平面コイル15および16に置き換えられる。コイル15および16は、ソレノイドコイル13の、図2および3に示す実施形態の上面および下面に隣接する部分を再現する。よってソレノイドコイル13の側壁は排除される。側壁は互いにキャンセルされる磁束を生成していたので、図5(a)および5(b)に示す改善された実施形態は、構造を形成するために必要な導電材料の量が少なくなるという利点を有する。

0084

また平面コイルの使用は、より頑丈な構造を提供することができ、組み立てるのがより簡単であるという利点を有する。平らパンケーキ状のコイルは、たとえばガラス強化コンクリートなどの導電材料を使用しない道路構造に適したケース内に容易に組み込むことができる。

0085

図5(a)および5(b)を続けて参照すると、各々がNターンを有し同じ電流Iによって通電される3つのコイルが存在するが、下部コイル16は適切な間隙によって隔離され、2つの上部コイル12および15と180度逆位相で流れる電流を有するように、パッド全体が構成され得る。

0086

図5(c)は、動作中の図5(a)および5(b)の実施形態の2次元磁束プロットを示す。図5(c)に見られるように、パッドの裏側または下側からの磁束は抑制され、パッドの上の磁場は、フェライトバッキング上に環状コイルを有するように設計されたパッドと同様の理想的な片面無極性形状を成す。しかし、この構造においてフェライトは存在せず、このパッドは、通行する車両による力がパッド構造または動作に影響を及ぼさないという理由により、たとえば道路内の埋設などの用途に適している。

0087

図5(a)および5(b)におけるパッドの2つのコイル12および15は、1つのコイル12/15がコイル16の2倍のターンを有するように巻き上げられてよい。また、コイル12、15、および16は全て、1つの全体巻線上層において2NIおよび下層において−NIをもたらすように巻き上げられてよい。これは、下部コイルを、上部コイルと逆方向に半数のターンを有するように巻き上げることによって実現される。あるいは、下面におけるターン数は、パッドの所望の深さおよび所望の磁束抑制量に依存して変えられ得る。これらの平面コイルの表面積は、同一に作られてよく、または所望の磁場形状に依存して様々な直径を有してもよい。コイルの全てが1つの全体巻線として巻き上げられる場合、その巻線は、無線給電または無線ピックアップ(すなわち2次)回路を目的とした1つのコイルとして同調され得る。

0088

図5(a)および5(b)の構造を3つのコイルとして考えると、(底部コイルは実質上−NIを有するが)各コイルがNIアンペアターンを有する場合、下部コイル16は上部コイル12および15に近接して設けられるので、結果的に生じる磁場が変化する。下部コイル16がコイル15に接触するように作られた場合、コイル15および16による磁場はキャンセルし、結果的に生じる磁場は、単一の円形コイル(コイル12)による磁束成形を伴わないものと同じであるので、結果的に生じる磁場は、フェライトまたは同様の透磁性構造が(たとえば車両内の2次パッドなど)近傍にもたらされない限り、構造の上下で全方向に対称になる。しかし、この磁場形状の制御の欠如は、漏洩磁束を制御し、または起こり得る付近の金属物との磁場結合を制限するという観点からは望ましくない。

0089

2つの上部コイル12および15が各々0.5NIアンペアターンで動作し、下部コイル16が上述したように−NIアンペアターンで動作する場合、下部コイル16が上部コイル15の近くにあるほどパッドの上側で抑制される結合磁束が増え、コイル15および16が接触すると、効率的な磁束結合装置としての動作は実質上停止に至る。よって、構造の上側の磁場のレベル、および構造の下側での磁束抑制の程度は、コイル15と16との間隔および各々におけるNIに依存する。同様に、コイル12および15が単一コイルを備える場合、構造の上側の磁場および構造の下側での磁束抑制の程度は、コイル16と複合コイル12/15との間隔および各々におけるNIに依存する。いくつかの実施形態において、コイル15と16との間、またはコイル16とコイル12/15との間に垂直配向ソレノイドコイルを設けることが望ましい。

0090

概念的に、コイル12/15と16との間隔が注意深く選択された場合、下部コイル16は短絡ターン(すなわち複数ターンを備える短絡コイル)に置き換えられ得る。短絡コイルの使用は、有効電流によってコイル16を動作させることに対する代替案である。短絡コイルの配置は必然的に、コイル12および15における電流と逆位相であり、かつ(間隔に依存する)磁束結合に依存する大きさを有する電流を生じ、同様であるが制御性の劣る結果をもたらす。

0091

他の実施形態は、図2および3と同様の構造に基づいて考案され得る。たとえば、図3のコイル12が排除され、コイル13の中央に位置する(図3には示さないが図5(d)に見られる)垂直ソレノイド14に置き換えられた場合、(上述したように磁束がキャンセルし合うので)コイル13の隣接する側壁を排除することによって図5(d)に示すような構造が残る。各コイルがN=4ターンを有する場合、可能な巻き線配置が図5(e)の断面図に示される。ソレノイド14は、その機能を2つに分割し、各半分の効果を図5(f)に示すような平面コイル15および16に付加することによって、機能を維持しつつ排除され得る。その結果は、図5(g)に示すような3:1のターン比となる。

0092

第1層のコイル(すなわちコイル12/15)と第2層のコイル(すなわちコイル16)との多数の異なるアンペアターン比が用いられ得ることが分かっている。一般に、第2層のコイルは第1層のコイルよりも少ないアンペアターンを有することが好ましいことが分かっている。上述したように、第1層と第2層とのアンペアターン比が約2:1または3:1である場合、満足な結果が得られる。良好に機能すると思われる比の範囲は1:1〜6:1であり、約1.3:1〜3:1が最も好ましい。一般に、コイル12/15と16とが互いに接近するほど、NI比を大きくすること、すなわち下部コイル16に対する上部コイル12/15のNIを大きくすることが望ましい。したがって、たとえばPCB上にこの構成が実装される場合、比は、たとえば5:1または6:1など3:1よりも大きくなり得る。

0093

図5(d)〜5(g)、特に図5(e)で説明される構成によると、第1のコイルと第2のコイル(すなわちコイル15と16)との間の効果的な離隔距離は、第1のコイルの幅W、すなわちコイルの直径からコイルの中央開口部を差し引いて2で割ったものとほぼ等しい。第2のコイルの幅を第1のコイルの幅と等しくまたはほぼ等しく維持することによって、効果的な結果が得られる。これは、第1のコイルのターンと比べて、第2のコイルのターンを引き離して延伸することによって実現され得る。以下で詳述するように、2層の間の距離は、必要な磁場に依存して変わってよい。いくつかの実施形態において、コイルまたは層は、それらの間の距離が調整可能であるように設けられ得る。たとえば1つの実施形態において、必要な磁場に依存してコイルを互いに近づけまたは引き離すコイル隔離デバイスまたは移動デバイスが設けられる。1つの実施形態において、磁場はセンサを用いて感知されてよく、他の実施形態において、装置によって生成される磁場に関する2次装置からの情報フィードバックが存在してもよい。センサまたは2次デバイスからのフィードバックに基づいて、コイルは、必要な磁場特性が得られるまで、互いに近づき、または離れるように動かされてよい。

0094

他の実施形態において、コイルを互いに対して動かすように動作可能なデバイスは、追加または代替として、第1層および第2層におけるコイル構造の配列を変えることによって磁場を再配向し、または漏洩磁束やバック磁束を制御するように動作可能である。この場合も、生成されまたは受け取られる磁場の表示を供給するために、2次デバイスまたは複数の2次デバイスまたは他のセンサが用いられ、その情報に基づいて、求められる結果が得られるまで、相対コイル間隔および/または配列がデバイスによって変えられ得る。このプロセスはたとえば図6に示され、ここでは、センサまたは2次デバイスからの情報を受け取るデバイス17によって、上部コイル12/15および下部コイル16は、間隔および配列の一方または両方において互いに対して移動可能である。デバイス17は、情報を受け取り処理するためのコントローラと、コイルを互いに対して動かすように動作可能な1つまたは複数のアクチュエータとを備えてよい。アクチュエータは、たとえば電気式機械式空圧式、または液圧式であってよい。

0095

他の実施形態において、上層コイルは、たとえば楕円形または長方形など他の形状を備えてよく、デバイス17は、コイルの相対角度位置を変えることによって、その構造によって生成されまたは受け取られる磁場の性質に影響を与えるように動作可能であってよい。たとえばデバイス17は、整列した2つの長方形コイルを、各コイルの中心を通る共通軸に関して互いに対し角度移動させるように動作可能であってよい。他の実施形態において、装置17は、コイルの相対角度位置、配列、および間隔の1つまたは複数を動かすように動作可能であってよい。角分離は、コイルが設けられる層の基本平面に対して垂直な軸以外の軸に関する角度調整を含んでよい。

0096

図5(d)〜図5(g)を参照して説明される構成の他の特徴は、N/3コイル16(図5(g))全体の電圧が、電流×N/3コイルの誘導リアクタンス+Nコイル15の相互誘導リアクタンス×電流であることである。コイルは逆方向に巻き上げられるので、N/3コイル全体の電圧は、少なくとも実質的にゼロになり得る。

0097

巻線構成に関して、たとえば図5の実施形態において、上の18ターンのものおよび下の6ターンのものが存在し全て同じ電流を通すが、6ターンのものは逆方向の電流を有する。

0098

接続を簡単にするために、パッドには1つの端末接続しかなく、巻線に断絶が存在しない(終端最小限度にする)ように、これらの2つのコイルは直列巻きである。

0099

また、巻線全体の電圧を管理するための例として、まず上層を半分(9ターン)巻き上げた後に底部巻線の6ターンを巻き上げ、その後、上部巻線の最後の9ターンを全て直列に巻き上げて完成させることを採用するのがよい。

0100

ここで図7(a)および7(b)を参照すると、2:1および3:1のアンペアターン比を有する2つの同一コイル間での比較が行われ得る。図7(a)は、たとえば図6に示すような2つの同一コイルを通る垂直断面から磁束プロットを示し、図7(b)は、同じ離隔距離の同じコイルに関して、上部コイルと下部コイルとの3:1のアンペアターン比を有する場合の磁束プロットを示す。

0101

この概念は、理想的な片面磁束結合構造をもたらす他のコイル形状または種類にも適用され得る。たとえば図7(c)は、他のソレノイドコイル16からほぼ軸方向に間隔を有するソレノイドコイル12/15を示す。コイル12/15は、コイル16よりも大きいNIを有し、コイル16は、コイル12/15と逆方向に流れる電流を有する。この構成において、上記で参照した実施形態において説明したように、コイル16の下側で磁場が抑制される。コイル16は、巻線12/15の下側から延出する磁場を反射するコイルとして機能するので、磁気反射体として見なされてもよい。その磁場は、所望の磁場形状をもたらすために上向きに反射される。

0102

図7(d)において、ソレノイドコイルが、垂直ではなく水平に配置される長手方向軸を有する場合でも、この原理が適用される。ここでも、磁場が上部ソレノイドコイル12/15の上側に概ね存在するほぼ片面の磁束構成を生成するために、下部コイル16の下に存在する磁場は低減される。しかし、この構成の側部に存在する磁場は、図5(a)〜5(g)の実施形態と比べて大きい。

0103

本明細書で説明される原理に従って必要な磁場を供給するために、様々なコイル(たとえば1つまたは複数の略環状または環状平面コイルおよび1つまたは複数のソレノイドコイル)の組み合わせが用いられてよいことが分かる。

0104

上記実施形態は、ほぼ平行な平面に配置された第1のコイル12/15および第2のコイル16を示すが、他の構成も可能であることが理解される。たとえば、第1のコイル12/15が磁束結合構造の第1層として設けられ、コイル16がその構造の第2層として設けられてよい。そのような層は様々な形状であってよく、たとえば曲面状または波状であってよい。上記実施形態において、コイル12/15および16はほぼ同軸上に整列するように示されるが、本明細書のどこかに記載されるように、相対コイル寸法および配列は、使用中、得られる必要がある磁束パターンに依存して変わってよい。コイル16は、必ずしも平面状ではなく、コイル12/15が設けられる層の外形を必ずしも再現していない層に配置されてよい。図5(a)、5(b)、および5(g)には円形コイルが示されるが、他の実施形態では、たとえば楕円形、長方形、正方形、または不規則形など他のコイル環形状が用いられてよい。また、コイル12/15および16は、異なる環形状であってよい。

0105

実際には、反射コイル16は2次パッドとの結合を僅かに減少させるが、1次パッド12/15の裏面の後側および1次パッドと2次パッドとの間の充電エリアの外側における漏洩を抑制するという結果が示されている。最も基本的な形式において、この技術は、環形状を有する主要コイルおよびその下にある環状の同軸反射コイルの場合である。一方または両方のコイルが螺旋巻きであってよく、1つの実施形態において、一方または両方のコイルが中央開口部を有さない螺旋巻きであってよい。

0106

コイル12/15および16のパラメータは、外径OD)、内径(ID)、およびターン数である。多数のアプリケーションに関して、ODとIDとの差は一般的に平均径の10%〜30%であり、主要コイルと反射コイルとのターン比は一般的に3:1である。一般に、直径はほぼ同様であり、コイル間の間隔は平均径に近い。コイル間の間隔が狭くなるほど磁場間の相互作用は強くなり、上向きに出射する磁束は少なくなる。このように、高結合磁束を維持するために、ターン比が増やされ、または大きさが再調整されなければならない。したがって、主要コイルと反射コイルとの間に100〜200mmの間隔がある場合、ほとんどの大きさに関して3:1のターン比が好ましい。正確なNI比を実現するために、両方のコイルに異なる電流を通すことによって精度の高い制御が実現され得るが、実用上、同じワイヤを用いて両方のコイルを断絶なく巻き上げることが好都合であるため、ターン比を変えることが好ましい。

0107

各ターン間の距離が4〜5ワイヤ径を超えない限り、コイル幅は、場合によってはコイル径の20%〜30%であってよく、より高いQ値を得るために多フィラーコイルが用いられ得る。

0108

コイル幅およびコイル間隔を変えることによって漏洩磁束は制御され、電力対漏洩磁束比の改善は良好なコイルを得るための優れた性能指数である。たとえば図7(e)および7(f)を参照すると、280mmの公称径(符号S1)および350mm径(符号S2)を有するフェライトバッキングを備えた2つの正方形2次コイルに電力を結合するために700mm径を有する1次円形フェライトレス結合器が用いられる場合、80mm〜180mmの高さ間隔で中央にある場合および位置ずれした場合の様々な間隔において、図7(e)および7(f)に示すように、(元はワイヤの各ターンを接触させることによって46mmに及ぶ)1次コイル内のワイヤが、(コイル幅を68mmに広げるように)4mm間隔にされた場合、パッドの作用領域(最大100mm間隔オフセット)において結合は更に50〜100%増加した。このように1次ワイヤを広げることにより、結合器の中心における極は、巻線の内周付近および周囲に広がるのではなく互いに接近する。その結果、実際一般的に用いられるような小さな2次パッドと交差するより多くの磁束線が生じ、システム結合を高める。

0109

他の実施形態において、ここでは同様のパッド構造が双極コイルを用いて実現されてよく、その例が図8を参照して示され説明される。背景技術として、双極性磁束結合構造は、構造を分極または無極性形式で選択的に動作させることができる互いに磁気減結合されたコイルを有する。詳しい情報は、国際公開特許出願WO2011/016737号およびWO2012/018269号において得られる。

0110

図8を参照すると、パッド構造24は、2つのコイル20および21を備える上層を有し、2つのコイルは、それらの間の磁気結合が実質的に最小限になるように互いに対して配置される。理想的には相互結合はゼロであるが、実際は、たとえば部品公差などの要因によって僅かな結合が存在し得る。動作中、およそ5%を下回るまで相互結合を低減するのが望ましいと分かっている。2次パッドが存在しない場合、およそ1%を下回る相互結合が望ましい。これらの範囲は多くの場合、コイルの独立した動作を可能にすると同時に、2次構造への適切な電力伝送のためにパッドから十分な距離で使用可能な磁場を生成するために十分である。

0111

相互結合を最小限にすることによって、コイルは実質的に独立して通電されることができるので、一方または両方のコイルが単極形式で動作してよく、または両方のコイルが相補的に(たとえばコイル間で180度逆位相を有する交流電流によって通電されて)動作し、一方のコイルによって形成された極から他方へ延出する磁場を確立してよい。1つの実施形態において、最小限またはほぼ最小限の結合を得るために、コイル20および21は、図8に示すように、ほぼ同一平面上で重なり合っている。他の実施形態において、コイル20および21は、同じ基本層に配置され得る。そのような層は様々な形状であってよく、たとえば曲面状または波状であってよい。コイルが重なり合う範囲はコイル形状に依存して変わってよい。図8には長方形コイルが示されるが、他の実施形態において、たとえば楕円形、円形、正方形、または不規則形など他のコイル形状が用いられてよい。

0112

図8を続けて参照すると、コイル22および23は、それぞれコイル20および21の下に位置する。上記開示によると、コイル22および23は、コイル20および21によって生成された磁場を制御するために用いられてよい。コイル22および23は、4つのコイル20〜23を備えるパッド構造によって生成される磁場を制御するため、すなわち構造の上側の磁束結合領域25内に磁場を形作るため、および/または構造の裏側または下側の領域26に存在する磁場を低減するために用いられてよい。この実施形態において、コイル22および23は、コイル20および21に対して同軸上に配列されるが、本明細書のどこかに記載されるように、相対コイル寸法および配列は、使用中、得られる必要がある磁束パターンに依存して変わってよい。ここでも、コイル22および23は、必ずしも平面状ではなく、コイル10および21が設けられる層の外形を必ずしも再現していない層に配置されてよい。しかし、この特定の実施形態において、コイル22および23もまた、第1層または上層におけるコイル20および21と同様、実質的に互いに減結合されるように配置されなければならない。

0113

図8に示す上部コイル20および21は、たとえば2Nまたは3N巻き巻き上げられ、下部コイル22および23はN巻き巻き上げられ得るが、所望の磁束パターンに基づいて他の選択肢が用いられてもよい。しかし図6の実施形態に関する以下の説明は、第1層のコイル20および21と第2層のコイル22および23との比が2N:Nであると仮定する。

0114

各層におけるコイル、すなわちコイル20と21(第1層)、およびコイル22と23(第2層)とは実質的に互いに減結合されるが、層間のコイルは減結合されないことに留意すべきである。上記開示によると、1つの実施形態において、コイル22はコイル20と(180度)逆位相で駆動され、コイル23はコイル21と(180度)逆位相で駆動される。実用上、これは、単純にコイル20および22を反対方向に巻き上げられた1つの巻線として接続する(かつ同様にコイル21および23を同様に巻き上げ接続する)ことによって実現され得る。このように、コイル20または21が中心に北極を生成するように作動される場合、コイル22または23は南極を生成するように流れる電流を有するが、コイル22および23の方が少ないターンを有するので、この南極の生成はより弱い。他の実施形態において、コイル22および23は単純に短絡ターンを有してよく、コイル20および21の動作による磁束結合によって、これらのコイルの各々に逆位相の電流が流れ、同様であるが制御性の劣る結果が得られる。

0115

動作中、減結合されたコイル20および21は、同期した電流を有する2つの共振型インバータによって個々に同調され、駆動されるので、これらのコイルは、任意の所望の磁場成形を生じるように互いに完全に独立した所望の制御された方法で動作し得る。この方法では、それらは異なる電流の大きさ、異なる位相、または異なる同調周波数で動作され得る。コイル22および23と上部コイル20および21との(物理的または結合による)接続によって、コイル22および23は、この磁場生成をサポートし、パッドのバック磁束を抑制するように動作する。

0116

重要なことに、各層におけるコイルの減結合特性によって、コイル20または21(およびコイル22または23)は他のコイルの動作中に遮断されることができる。これは、1つのコイルしか動作する必要がない状況における効率性の利点を有する。たとえば、適切な2次構造が定位置にあり、コイル20および21の一方のみによって効率的に電力供給される場合、他方のコイルは遮断されてよく、他方のコイルにおける誘導電流が存在しないので、効率が更に良くなる。

0117

動作の1つのモードは、単純に、同じ同調周波数かつ同位相または逆位相のいずれかで全てのコイルを動作させることである。同位相で動作する場合、(各々が2Nターンを有する)コイル20および21は2NIで作動されなければならず、(各々がNターンを有する)2つの下部コイル22および23も互いに同位相で動作するが、これらのコイルにおける電流の方向は上部コイルと反対であるため、−NIを生成する。その結果、図5(c)を参照して上述したものと同様の無極性磁場が生成される。

0118

減結合コイル20および21が180度逆位相で動作される(かつ22および23も同様である)場合、南極が生成され、磁場はパッドの伸長方向に分極化する。この例において、上層に2NIが生成され下層に−NIが生成されるように全てのパッド層が同様の形式で動作しなければならないが、所要の磁場形状または磁束パターンに依存して他の構成が用いられてもよいことが分かる。

0119

円形モードで動作するたとえば双極性などの円形モード結合器または多重コイル結合器の場合、反射コイルを有する適切に設計されたフェライトレス結合器と、同様のパッド面積のフェライトバッキングを有する円形結合器との結合の差は約20%であり得るが、人が存在し得る充電エリアの外側における所与の漏洩に関して2次パッドに供給されることができる電力量は、(1次パッドに対する2次パッドの位置に依存して変動があり)ほぼ同じか、あるいはフェライトレス結合器の方が良好である。この低い結合の結果、1次コイルは、電力を伝送するために強力に駆動されなければならず、コイル全体の高いボルトアンペアは当然、組み立てられたパッドの品質に依存して所与の電力伝送に関して高いロスをもたらす。実験室内でのパッドの組立ては、フェライトを含む同様の面積のパッドの通常2/3の品質係数を有することが分かった。その結果、同一のフェライト2次パッドに結合する場合、追加のシステムロスは、(1次パッドに対する2次パッドの位置に依存する変化を伴って)所与の電力伝送に関して1〜2%しか高くならない。フェライトレスパッド面積がわずかに大きくされ、それによりフェライトが存在しないことをかんがみて銅使用量をごくわずかに追加する場合、明白に1次フェライトレスパッドの結合係数および品質係数は改善され得る。

0120

ダブルDコイル構造と同様の磁束パターンを生成するためのモードで動作する、たとえばダブルDコイル構造または双極パッドなどの分極フェライトレス結合器(両方が以下で詳述される)の場合、既知の2次パッドとの結合は、円形トポロジよりも低くなることが分かっている。同様の面積におけるフェライト設計とフェライトレス設計との結合の差は、通常、設計に基づいて50〜65%である。この結合の低下が生じる理由は、ダブルDモードの中央の広げられたコイルの下における磁束のための経路長さは長くなり得るが、これらの磁場はフェライトを通過するため非常に低いリラクタンスを有する磁束パイプが生じ、それによって磁場強度を大幅に低下させることなく北極および南極が分離されることによる。その結果、フェライトを有するダブルD1次パッドにおいて、このように磁場強度を大幅に低下させることなく1次パッドの上側に高いアーチ状磁束が生成され得る。一方、フェライトレスパッドの中央におけるワイヤを広げることによって北極と南極とが分離される場合、広げられたワイヤの下のリラクタンスは空気のリラクタンスであり、経路長さが長くなるほど、フェライトダブルD構造と類似した磁場形状が生じ、生成される磁場の強度は大幅に低くなる。その結果、2次パッドとの低い結合が生じる。この低い結合に関わらず、動作中、フェライトレスダブルDパッドは、(2次パッドへ伝送される所与の電力について)通常の動作条件下における同様の面積の従来のフェライトベースのパッドと比べて、人間が存在し得る領域に生じる漏洩が少ないことが分かった。しかし、低い結合およびパッドの品質係数に起因して、予想される動作上の位置ずれに基づく約2〜5%の追加のシステムロスが指摘された。

0121

したがって、円形および分極パッド設計の両方において、説明されたフェライトレス構造は、同様の表面積のパッドが用いられ、かつパッド自体が本質的に頑丈である場合、僅かな追加のシステムロスを伴って同様または少ない漏洩で必要な電力を伝送できることが分かった。

0122

フェライトレスダブルDパッドまたはダブルDモードにおける双極パッドにおける磁場強度の減衰を克服するために、磁場を形作るためにフェライトレス設計を用い、かつパッドの中央におけるワイヤが広げられたエリアの下側に所望の磁束パイプを実現するために少量のフェライトを用いるハイブリッドパッド構造が考案され得る。このハイブリッド構造に導入されるフェライトの量は、従来のフェライトダブルDパッドよりも大幅に少なく、かつ車道アプリケーションなどにおいて予想される力から十分保護されるほど少ないと予想される。設計において、導入されるフェライトは破損しないように確実に封入されることが理想的であり、動作中に飽和しない容量においても十分である。フェライトバー代替物は、カバーで保護された真空状態粉末状フェライトまたは砂鉄であってよく、それらは低い相対透磁率にも関わらず、元来のフェライトレスパッドに対して磁場強度および2次パッドとの結合における改善を確実にする。このハイブリッドパッド構造に対する他の代替例は、所望の「磁束パイプ」の生成を補助するために本質的に非脆性であるファインメットまたは他のアモルファス材料を用いることを含み、これらの材料は当然、1次パッドの頑健性に対応する。

0123

実際には、1次パッドが説明されたが、これらの設計は2次パッドにおいて用いられてもよく、それが望ましいアプリケーションにおいては1次パッドが従来のフェライトパッドである。

0124

一般に主要駆動コイルと同一の構造であるがより少ないターンを有するように示されるフェライトレスパッド設計内の反射コイルは、人間が存在し得る電力伝送領域外で生じる磁束漏洩のレベルにおける改善を実現するように主要コイルに対して巻線を広げ、または径を巻き上げることによって形状を修正されてもよい。シミュレートの結果、2次パッドへの所与の電力伝送に関して、反射コイルの径を50%程度大きくすると漏洩が減少し得るが、これは1次パッドと2次パッドとの結合に悪影響を及ぼし易いことが分かっている。しかし、人間が存在する地点における所与のレベルの磁束漏洩に対して2次パッドへ伝送することができる電力は増加し得る。これは、規格によって強制される制限に達する前に、より多くの電力が伝送され得ることを意味する。したがって、反射コイルの径を主要コイルに対して様々なサイズに調整することは、重要な設計パラメータであり、想定される動作に基づいて最適化され得る。

0125

当然、3相または4相減結合コイル構造が望ましい場合、図33の例に示すようなマルチドライブ機能を有する同様の多相コイルパッドが適用され得る。

0126

本明細書で説明される例は、主に、車両への電力供給および車道システムの使用に関する。しかし、多数の他のアプリケーションも可能であることが理解される。

0127

無線充電経路またはストリップの考案は、たとえばタクシー乗り場など緩慢に移動する車両や停止する車両への充電アプリケーション、およびたとえば車道充電など動的アプリケーションのために望ましい。これは、図9を参照して例示的に後述される追加の実施形態において示される。図内で、図8を参照して説明したような2つの双極フェライトレスパッド24は、たとえば車両が移動し得る経路または車道に沿って横並びに配置される。説明を簡略化するために、1つのパッドは24Aと示され、隣のパッドは24Bと示される。互いに近接して設置された隣接するパッド24Aおよび24Bは、減結合されていない。しかし、動作中、(たとえば)車載2次パッドが、たとえばパッド24Aのすぐ上にある場合など電力を受け取る位置にある時、パッド24のみが電力伝送のために通電される。したがって、パッド24Aが通電されると、生成された磁束は、隣接するパッド24Bではなく車載2次パッドに優先的に結合する。

0128

図10(a)〜(e)を参照して動作モードが詳述され得る。これらの図において、パッド24は、1つまたは複数のパッド24に結合してそこから電力を受け取ることができる2次パッドまたは磁束結合構造25を有する車両30を支持する任意の構造である道路28内または上に設けられる。

0129

図10(a)を参照すると、2次パッド25が無極性構造を備え、たとえばパッド24Aの上に位置する場合、パッド24Aは、同位相で自身のコイルによって通電され得る。パッド24Aのコイル20および21は同位相の電流を有し、コイル22および23は、互いに同位相かつコイル20および21に対して180度逆位相の電流を有する。これは図10(a)に示され、パッド24Aの中央が何らかの時点で北極を有すると同時に、外側が南極を示し得る。

0130

他の動作モードが図10(b)に示される。この例において、2次パッド25は、分極構造、すなわち、構造の一方の端に極領域を有し、他方の端に反対の極領域を有するように適合された構造を備える。分極構造の1つの例は、パッド24Aの長手方向軸に長手方向平行に配置されたソレノイドである。分極パッド構造の他の例は、本明細書で上述され、WO2010/090539号において公表された、パッド24Aの長手方向軸に長手方向平行に整列したダブルDパッド設計である。分極2次パッド25に電力を伝送するために、パッド24Aのコイル20および21は180度逆位相で動作し、磁束は、2次パッド内に向かって、コイル20の通電によって確立されたN極から分極2次パッド25の第1の極へアーチ状を描き、2次パッド25の第2の極を出て、コイル21の通電によって形成されたS極へ戻る。コイル22および23は、互いに180度逆位相かつコイル20および21に対して180度逆位相である電流を有する。

0131

他の動作モードが図10(c)を参照して説明される。この例において、2次パッド25は再び極性構造である。たとえば車両30がタクシー乗り場に駐車した場合、またはパッド24Aと24Bとの間を移動する場合、双極パッドの2つの外側コイルは反対の極を形成するように動作され得る。したがって、パッド24Aのコイル21およびパッド24Bのコイル20は逆位相で通電される。それぞれのパッドのコイル23および22は、互いに逆位相かつコイル21および20とそれぞれ逆位相で動作する。パッド24Aおよび24Bの他のコイルは、この動作モードにおいて通電されないので、磁場は、必要に応じて車両の下に局在する。

0132

図10(d)および10(e)は、1次パッド24からより遠く離れた2次構造に電力伝送するために利用できる動作モードを示す。図示された例において、2次パッド25は分極構造であり、たとえばSUVやトラックなど平均以上の地上高を有する車両30に設けられる。これらの図面内のパッド構造を示すために参照番号24Aおよび24Bが用いられるが、他の構造が用いられてもよい。図10(d)において、たとえば図11のパッドのような無極性パッドが用いられてもよい。

0133

図10(e)において、車両は、2つのパッド24Aと24Bとの間を移動している。このモードでは、各パッドは、減結合された同位相の片方とともに動作され得る。したがって、パッド24Aのコイル20および21は同位相で動作し、パッド24Bのコイル20および21は同位相で動作する。しかし、パッド24Aのコイルは、パッド24Bのコイルと逆位相である。それによって、広い極間隔を有する大きなフェライトレスパッドがもたらされるので、地上高の大きい車両との結合、または(たとえば高い電力伝送が望まれ得る)広い極間隔を有する大きな2次構造25を有する車両との結合が可能な高いアーチ状磁束場が生じる。1つの実施形態において、第2層のコイル22および23は必要とされず、代わりに、隣接するパッド間の磁束経路を可能にするたとえばフェライトなどの材料と置き換えられる。

0134

動的車道アプリケーションの場合、この概念が更に進められ、車道は、地中に配置された平面コイルを備える個々のセクションから構成されると考えられてよく、(図10に示すように)車両が一連のパッドの上を走行する間、車両の位置に基づいて必要に応じて1つまたは複数のパッドが作動されてよい。これらの車道セクションは、図11で後述するような単純なコイル構造、または図8および9で上述した複雑なコイル構造を用いて構成されると考えられ得る。

0135

図11に示す単純なパッド構造40の場合、結合磁束を生成しまたは受け取ることを目的としたコイル41は、非金属性非磁気材料である材料42の実質的に平らな面上で巻き上げられる。実用上、材料42は、強靭かつ頑丈なセラミック表面であってよく、プラスティックは、必要な強度に欠けるために適切ではない。コイル40は、たとえば8〜11ターンなど比較的少数のターンを有し、隣接するワイヤ間の距離は、側部46および47よりも端部44および45において大きい。使用中、磁束をキャンセルまたは抑制するように機能する磁束キャンセルコイル50も設けられる。パッド40の動作の説明を簡略化するために、図11におけるパッドまたは図12における一対の構造の動作を説明することを目的として、磁束キャンセルコイル50の効果は無視されるが、その動作および効果は、図13および14を参照して以下で詳述される。

0136

図11を参照すると、コイル41が励磁すると、4つの異なる磁束パターンが生成される。近傍にフェライトおよび金属は存在しないので、磁束線は歪曲しない。ここでは巻線が新たな観点から説明される。端部44、45、および側部46、47の各々の周囲に生成された円形磁束(B磁場)が存在する。これらの磁束は、A、B、C、およびDと示される。これらの磁束の円形特性により、それらは、ここでは磁束渦と称され、人間の指紋の渦に類似する。これら4つの磁束は、励磁電流極性に依存して北極または南極を形成するが、図示するように、磁気経路が存在しないので磁極面の範囲外の磁束は存在せず、全ての磁束がこれら4つの磁束渦内にある。

0137

2次構造がコイル41の垂直上方整合するように到来すると、この磁束渦のパターンが2次構造内に電圧を結合し、電力伝送は、整合度および離隔距離に依存する。

0138

図12に示すように、他のパッド40’がこのパッドと端部間で密接に関連する場合、2つのパッドは部分的に合併し、端部45の周囲の磁束渦Cは、44’の周囲の磁束渦A’と合併して、CとA’とを合わせた大きな磁束渦を生成する。第2のパッド40’は、北とは逆の極性、すなわちを有することが示される。結合された磁束渦CおよびA’は、パッド40’と電力結合する。4つ全ての磁束渦A〜Dがこのように近接した別のコイルと電力結合してよく、端部に他のコイルが追加されると、コイル40、40’が設けられる(たとえば道路などの)経路から、たとえば車両下のコイルなどの2次構造に電力を結合するシステムの機能が拡張する。

0139

実際の車道アプリケーションにおいて、コイル40および40’は、任意の必要な距離だけ図10に示すように車道に沿って連続的に繰り返され、この列は単純に40、40’、40、40’、40・・・を繰り返す。一度に隣接する2つのコイルのみが通電され、これらのコイルのオンオフ切換えは、車両の動きと同期されなければならない。図10(d)に示すように、車両上の2次(すなわち受電)コイルが、感応コイルと未感応コイルとのほぼ中間にある時、切換えが生じる。1つの実施形態において、2次コイルは、いずれかの極性の垂直磁束または水平磁束に対して高感度である各端部に適切な極領域が設けられた双極構造を有するフェライトベースの構造である。したがって1次パッド40、40’は、同時にオンオフ切り換えられなければならないが、受電パッドは自動的に切り換わり位置ずれ誤差または可変高さとは無関係に電力伝送を最大にする。

0140

図10を参照して説明されるモードは、フェライトレスパッドに適用できるだけではなく、フェライトベースのパッド構造、または従来使用される透磁性材料の量より少なくてもよい選択された量の透磁性材料を含むハイブリッド構造と併用されてもよいことが理解される。透磁性材料を全くまたはほぼ有さない一続きまたは一連のパッドを動作させることは、パッド移行間での結合の変化がより滑らかになることによって、パッドに通電するために用いられる電子回路が受けるストレスが少ないという利点を有する。

0141

図13は、図11の構造40の側巻線46および47を通る磁束プロットを示す。図示するように、磁束は、湾曲した渦状の磁束経路52および52’からなり、水平方向に著しく拡大する。キャンセル巻線50の動作がここで説明され得る。この実施形態において、キャンセル巻線50は、外側、すなわち主要巻線に対し周状に配置される短絡回路であり、図13で53と示される自身の磁束パターンを生成するように主要巻線における電流に対抗する電流を有する(レンツの法則)。キャンセル巻線50は、参照番号54によって示されるエリア内の中央磁束を弱め、参照番号55によって示すエリア内の巻線間の磁束を強め、参照番号56によって示すエリア内のキャンセル巻線の外側の磁束を弱める。エリア56内の磁束がゼロまたはほぼゼロになると、磁束経路全体が存続しないので大幅なエリア(容積)にキャンセルが広がり得る。実際の状況では、キャンセル巻線を有さないパッド構造の側部または端部における30μTの漏洩磁束は、キャンセル巻線が存在する場合5μT未満に低減されること、および磁束結合コイル41の外側の一定の距離にキャンセル効果が拡大することが分かった。

0142

図11〜13において、キャンセルコイルは、コイル41と実質的に同じ層に周設して示される。キャンセルコイル50は、複数の有用な選択肢を提供するために他の方法で用いられてよく、そのいくつかが以下で説明される。図13に見られるように、コイル41によって生成される磁束は、コイルの上側および下側にあるので、磁束キャンセルコイル50は、これらの磁束を制御して必要な磁束パターンを生成し、特に漏洩磁束を制御または最小限にするように形成または配置されてよい。したがって、図14に示す1つの実施形態において、新規のパッド構造58が示され、ここでもキャンセル巻線50はコイル41の周方向に配置されるが、1つの面または層にある側部60および異なる面または層にある端部62を有する。側部60は、コイル41と共有される層にあり、端部62は、パッド構造の上側にある磁束結合領域64に対してコイル41の反対側にある異なる面または層に位置する。側部60間の幅は、キャンセルエリア56が生じる場所を制御するために調整可能である。同様に、端部62と、コイル41の下側にあるそれらのオフセットとの間の長手方向距離は、磁束渦AおよびCの深さを制御するために調整され得る。1つの実施形態において、キャンセル巻線は自給式であり、1〜4ターンの閉短絡回路である。他の実施形態において、キャンセル巻線は能動的に駆動され得る。

0143

キャンセル巻線50の使用によってパッド設計は完全にモジュール式になり、隣接するパッドに対して実質的または効果的に減結合されるので、結果的に生じる構造58は、列内の各パッドに関して繰り返されてよく、その列は目立った制限を伴わなくてよい。車道アプリケーションの例において、キャンセル巻線50は、道路建設時に道路構造またはマトリクス内に設置されてよく、たとえば主要巻線41は後に追加され取り付けられてよい。したがってパッド構造は低コストで設けられ、製造および取付けの両方が簡単であり得る。

0144

図15は、参照が容易であるようにパッド58および58’と示される2つの隣接するパッド58の長手方向軸に沿った断面図を示す。一連のパッドが車道に沿って配置される場合、パッドを通る断面は、コイル導体44−45、44’−45’、44’’−45’’、以下同様のようになる。各対は、図15の断面図に示すような磁束パターンを生じる。磁束は、2つの隣接するパッド間の中間領域に広範囲の磁束渦70を有することを特徴とし、電力伝送のために2次構造が使用可能な磁場を生成するようにパッド構造から上向きに延出する。隣接するパッドの両端に2つの小さな磁束渦72および72’が存在する。この2つの隣接するパッド58および58’の構成は、ダブルDパッド設計と機能的に類似する。従来のダブルDパッド設計において、この磁束は通常、フェライトバッキングによって制御されるが、この車道アプリケーションおよび他の多数のアプリケーションでは、フェライトが非常に脆く、そのような材料は車道環境には適さないという理由から、フェライトは好適ではない。この新規の構成の場合、車道パッドの底部からコンクリート内に出射するバック磁束を低減するためにフェライトバッキングが用いられない。代わりに、パッド構造の裏側領域から磁束を引き離すようにガイドすることによってバッキングの形式を成すキャンセル巻線50を用いることにより、この問題が対処される。

0145

動作中、図15に示すように車両が路上を左から右へ移動する場合、パッド通電の連鎖は車両との同時性を持ってステップされるので、車両上の2次または受電パッドは電力を受け取り続けることができる。したがって、次のパッドに連続的に通電するために、パッド58がオフになるとパッド58’がオンになり、磁束渦70が1つのパッドの長さだけ右へ移動する。このように、常に同時性を維持しつつ路上を移動する車両に電力供給するように一連のパッドは連続的に切り換えられてよい。

0146

1つの実施形態において、キャンセル巻線50は、不所望のバック磁束の制御性を高めるために、より小さい電流において複数のターンを備えてよい。端部導体44および45における磁束渦間の距離は、車両が1つのパッドから次のパッドへ移動する際に可能な限り滑らかな電力伝送を得るための設計プロセスの重要な部分である。図15に示す58から58’の組み合わせの移行において、パッド58がオフになると車載パッドはパッド58’に完璧に合わせられ、次のパッドが連続的にオンになり、このプロセスが繰り返される。一対であってよい単純なパッドを使用することは、パッド構造にフェライトが存在しないことによって実現可能になり易い独自の特徴である。本質的には、方法は、可動ステッピングパッドアレイ創造するが、可動部品は有さない。路上の複数の車両に対応して複数のパッドが同時にステップすることも可能であり、他のパッドは、列の前方にある複数のパッドであってよく、同じ速度または異なる速度でステップしてよいが、ステッピングパッドは他のステッピングパッドと重なり合わず、逆方向にステップし得る。

0147

1つの実施形態において、車両内の2次パッドは、磁束渦70から磁束を受け取り、車道パッドから車載パッドへより多く電力伝送するためにその巻線によって生じる磁束を増加させるフェライトを含む。この方法では、パッド切換えシステムは、車載パッドとの完璧な整合を有することにより電力伝送の効率を良くする車道パッドから電力を受け取る。

0148

図8および9の複雑な巻線の場合、図16の実施形態に示すものと同様の側磁束キャンセル巻線が生成され得る。図16において、図8および9の実施形態の特徴を示すために用いられた参照番号が、類似の特徴を示すために再び用いられ、キャンセル巻線の特徴を示すために図14および15で用いられた参照番号もまた、類似の特徴を示すために用いられる。

0149

図16を参照すると、2つのキャンセル巻線50が設けられる。上述したように、これらの巻線は、パッド構造の各辺に沿った側部60および端部62を含む。キャンセル巻線50はパッド構造のコイル20および21の周囲に配置され、互いに減結合されるように重なり合う。明確化のために図内には明示しないが、コイル21に関する側部60が60Aと付され、パッド21に関する端部62が62Aと付される。したがって、パッドはコイルによって同位相または逆位相で動作されるので、キャンセル巻線は当然、側部における漏洩磁束を抑制し、必要に応じてコイル端部における磁束の成形を補助するために、同位相および逆位相に動作を変更する。

0150

追加の実施形態が図17に示され、ここでは、磁束生成コイル41、受動型磁束キャンセルコイル50、および受動型磁束キャンセルコイル80を有する平面1次パッド58の上に位置する双極2次またはピックアップパッド85が示される。この実施形態ではコイル50および80は受動型(すなわち短絡)であるように示されるが、他の実施形態においてコイルの一方または両方が能動型(すなわち駆動型)であってよいことが理解される。2次構造85は多種多様な形状であってよいことも理解される。この例において、2次構造85は、特許公報WO2012/018269号に開示されるものと同様の双極構造を備え、複数の細長い棒86状のフェライトを含む。

0151

コイル50は、たとえば図14および15に示す受動コイルに関して上述したように機能するように構成され、上述したように、受動コイル50の側部セクション60は、1次コイル41の側領域における不所望の磁束を防止するように機能し、端部セクション62は、必要な磁束パターンを端部に供給するように1次コイル41両端に配置される。同様に、コイル80は、コイル80の側部84よりも1次コイル41に密接に関連する端部82を有することによって十分な磁束をコイル80内に結合するので、コイル80の側部84が下部磁束パターンを制御、すなわちパッド構造全体の裏側における磁束量を制御することができる。図18は、図17の構成の水平面A−Aを通る水平断面図を示す。図19は、長手方向軸に沿って図17に示す構成の中間部を通る垂直面B−Bにおける断面図を示す。図20は、図17の構成の、横方向の垂直面C−Cにおける、すなわちコイル41の長手方向軸に垂直な断面図を示す。

0152

図21において、パッド構造間の間隙に架橋する位置に示されたピックアップ85を伴う図17に示す構成の2つが横並びに示され、図22には、垂直面A−Aにおける長手方向軸に沿った断面図によって生成される磁束パターンが示される。

0153

図23および24を参照すると、パッド構造の代替実施形態が示される。このパッド構造は、本質的にソレノイド型であるがほぼ台形の断面を有する中央コイル90を有する。コイル90は、中心軸に沿って見ると異なる様々な形状で設けられてよく、その部分が図23に示される。1つの実施形態において、それは円形に見えるが、他の実施形態では、たとえば長方形または台形に見えてよい。したがってコイル90のターンは、一面に同様に伸長する第1層または上層91および第2層または下層92を含んでよい。コイル90によって生成される磁束が、無線電力伝送のために他の構造と結合する領域において上向きに延出するように、コイルのターンは、上層91において互いにより近接した位置にあり、下層92においてより広い間隔をとる。磁束は、中央コイル90の両端に位置し、コイル90の内外へ結合磁束をガイドすることによってバック磁束を防止するコイル93および94の使用によってガイドされる。他の実施形態において中央コイル90が単純なソレノイドコイルに置き換えられてよく、これもまた、中央ソレノイド型コイルの内外へ磁束をガイドする平面コイル93および94を両端に有するということが当業者には分かる。また、いくつかの実施形態においてはコイル93および94は必要とされず、代わりに、パッド構造の上側にアーチ状結合磁束95を生成するために必要な磁束経路を実現する台形状の断面を有する中央コイル9が構成され得ることも当業者には明らかである。コイル93および94は、以下で詳述されるダブルD構造と同様に機能する。

0154

ここで図27を参照すると、国際特許公報WO2010/090539号において説明される原理に従うダブルDパッドとして本明細書内で上述した形式をとるフェライトレス集中磁気構造110が示される。

0155

図27から分かるように、全体構造110は、第1の上側構造層111および第2の下側構造層112を備える。層111および112の各々は、隣接して配置され、この例では平面状のほぼ同じ層にある2つのコイルを備える。そのような層は、様々な形状であってよく、たとえば曲面状または波状であってよい。構造110には独立したコイルが示されるが、これらは全体が単一巻線として形成されてもよいことが当業者によって理解される。たとえばコイルは、本明細書で説明される他の実施形態におけるコイルのように、直列に巻き上げられたコイルが存在してよい。上述したように、この構成を裏付ける原理は、WO2010/09053号において説明される。しかし、単層ではなく2つの層111および112を用いるという相違がある。

0156

層111は、隣接するコイル120および121を備える。両方のコイルが、一方のコイルによって形成された極から他方へ延出する磁場を確立するように、(たとえばコイル間で180度の位相差を有する交流電流によって通電されて)相補的に動作してよい。図27には長方形コイルが示されるが、他の実施形態において、たとえば楕円形、円形、正方形、または不規則形など他のコイル形状が用いられてよい。

0157

図27を続けて参照すると、コイル122および123は、それぞれコイル120および121の下に位置する。上記開示に伴って、コイル122および123は、コイル120および121によって生成される磁場を制御するために用いられてよい。コイル122および123は、4つのコイル120〜123を備えるパッド構造によって生成される磁場を制御するため、すなわち、構造の上側の磁束結合領域125に磁場を形作り、および/または領域126において構造の裏側または下側に存在する磁場を低減するために用いられてよい。この実施形態において、コイル122および123はコイル120および121に対して同軸上に整列するが、本明細書のどこかに記載するように、相対コイル寸法および配列は、使用中に実現する必要がある磁束パターンに依存して変わってもよい。また、コイル122および123は、必ずしも平面状ではなく、コイル120および121が設けられる層の外形を必ずしも再現していない層に配置されてよい。

0158

図27に示す上部コイル120および121は、たとえば2Nまたは3N巻き巻き上げられ、下部コイル122および123はN巻き巻き上げられ得るが、所望の磁束パターンに基づいて他の選択肢が用いられてよい。

0159

コイル122はコイル120に結合され、コイル121はコイル123に結合される。1つの実施形態において、コイル122はコイル120と(180度)逆位相で駆動され、コイル123はコイル121と(180度)逆位相で駆動される。実用上、これは、単純にコイル120および122を逆方向に巻き上げられた1つの巻線として接続する(かつ同様にコイル121および123を巻き上げ接続する)ことによって実現され得る。このように、コイル120または121が中心に北極を生成するように作動する場合、コイル122または123は、南極を生成するように流れる電流を有するが、コイル122および123の方が少ない巻き数を有するので南極の形成は弱くなる。他の実施形態において、コイル122および123は単純に短絡ターンを有してよく、それによってコイル120および121の動作による磁束結合は、それらのコイルの各々に逆位相で電流を流れさせ、同様であるが制御性の劣る結果が得られる。

0160

動作中、コイルは全て、単一のインバータによって駆動されてよい。あるいはコイル120および121は、必要な磁場を生成するための制御された所望の方式で動作し得るように、同期された電流を有する2つの共振型インバータによって個々に駆動されてよい。コイル122および123と上部コイル120および121との(物理的または結合による)接続によって、コイル122および123は、この磁場生成およびパッドからのバック磁束の抑制をサポートするように動作する。

0161

図28に見られるように、図27の構造110は、正面を超えた(すなわち図26の構造110から垂直上方の)領域125内に効果的な結合磁束を供給し、同時に、構造の裏側、すなわち図29の構造110の下側における領域126における磁束を制御または制限する。

0162

能動または受動型キャンセルコイルの使用は、多相構造にも拡大され得る。図29を参照すると、図28に係る構造が、上層111における追加のコイル130および下層112における対応する追加のコイル131を有して示される。追加のコイル130は、コイル120および121によって生成されまたは受け取られる磁束成分と異なる方向を有する磁束成分を生成しまたは受け取るように適合される。たとえばコイル130は、垂直方向に磁束を生成すると考えられ得るが、コイル120および121は、水平方向に磁束を生成すると考えられ得る。コイル130は、コイル120および121によって生成された磁場に空間直交する磁場を生成し得る。コイル130は、図示するように、コイル120および121に対して、それらと最小限に結合する、すなわちそれらとほぼまたは完全に減結合されるように、コイル120および121とバランス良く重なるように配置され得る。したがって、コイル120、121、および130の組み合わせは、2相減結合トポロジを備える。

0163

動作中、コイル120および121によって分極磁場が生成され、図30に示す中央正方形/円形コイル130によって空間直交磁場が生成される。コイル130は正方形状であってよく、コイル120および121よりも小さく、または大きくてもよい。コイル130の方が大きい必要がある場合、いくつかの実施形態において、コイル130は、コイル130の円周内にコイル120および121が設けられた外周巻線として設けられてよい。

0164

第2層のコイル131は、上述したようなキャンセルコイルとして機能するようにコイル130と結合される(が、コイル122および123とは最小限に結合され、または実質的に減結合される)。したがって、コイル131は受動型または能動型であってよく、本明細書のどこかに記載した磁束キャンセルコイルに関して説明したような構造のために磁束パターンを制御するために用いられる。

0165

図27および28を参照すると、装置はIPT2次構造として設けられてよいことが分かる。1つの実施形態において、必要であれば磁束を更に制御するために、たとえばアルミニウムバッキングプレート(不図示)などの適切なシールドが層または構造112の下に設けられてよく、層または構造111は、効果的な電力伝送のための適切な位置が決定されるまで磁場が生成される1次構造に向かって物理的に移動、たとえば上昇してよい。この構成は、車両の基部に構造112が設けられ、電力伝送が必要な場合に構造111が基部の下側に下降する、図27に示す構成が逆になった、たとえばトラックまたはバスなどの車両充電アプリケーションの場合に好都合である。いくつかのアプリケーションにおいて離隔距離を手動で変える必要はないが、最も効果的または効率的な電力伝送を供給するため、または電力伝送が行われる際に生じる磁場の種類を制御するために、離隔距離を変えることが有利であり得る。必要なパラメータ、すなわち電力伝送の大きさ、電力伝送の効率、または磁場特性に依存して構造111および112の間の距離または相対位置の必要な調整を実行するために、制御システムが設けられてよい。

0166

上述したように、図27に示す構成は、たとえば車道内に設けられる、磁束を生成するための1次側構造として用いられてもよい。たとえばフェライトなどの透磁性磁気材料が存在する必要はないので、この構造は、たとえばコンクリートなど低い透磁率を有する任意の材料が構造111および112の間または周囲に設けられ得ることによる数々の利点を有する。

0167

上記概念を組み合わせると、ほぼ無制限の多種多様なアプリケーションと併用され得る片面フェライトレス磁束結合構造(たとえばパッド)の選択肢から全てが成る一群展開することができる。たとえばそれらは、大きさまたは厚さに依存して、車道の一部として、または車両パッド上に、隣り合ったパッドまたはトラックセグメントとして形成される個々のパッドとして車道システム内で用いられてよい。またこれらは、小型の電気機器への電力伝送のために低電力アプリケーションで用いられてもよい。

0168

このパッド群は、磁束がパッドの上側に存在するように成形される高いNIを有する上部巻線と、磁束成形およびパッドの裏側における磁束の抑制(パッド構造に対する片面磁束経路の生成)のための、上部巻線と同一であるが逆方向に接続された下部巻線構造とを用いる。この一群のトポロジは、図28に示すように、動作中、磁束が主にパッドの上面から出射することが示される、図27に示すようなフェライトを有さないDD分極構造、または、図29に示すようなたとえばDDQなどの2相減結合トポロジを含む。

0169

2面磁場を有する既知の単相トラックトポロジが図30に示され、ここでは、巻線における電流の方向に起因して、電源141によって駆動されるトラック140の長さに沿って北極および南極が交互に存在する。上記の単相パッドのために提案された構造を用いて、ここでは、図31に示すような上部巻線と180度逆位相の電流およびより低いNIで動作する、主要巻線から所定の距離だけ下に位置する同一構造140’を用いてトラックを完成させることによって、(フェライトを必要とせずに)トラックの上側に片面磁場が生成され得る。

0170

図30の単相トラックは、図32(a)に示す空間的重なりによって減結合された巻線43および144を有する既知の2相トラック構造に変換されてよく、提案された技術を用いて、キャンセルまたは反射巻線143’および144’を追加することによって、図32(b)のようにフェライトを使用せずに片面磁場構造が得られ得る。このトラックは単純に、(2つのセクションが示される)図32(C)のように車道または通路全長に沿って縦続した個別に通電され得る追加のセクションを付加することによって、任意の方向に拡張され得る。各セクションは、車両がトラックセクションの上に存在する時にしか通電されない。

0171

あるいは図31の2相トラックは、相巻線147および反射巻線147’を有する図32(d)に示すような3相片面トラックトポロジと置き換えることができ、トラックの上部および下部は逆位相で通電され、上部巻線が巻線の下部より(通常2〜3倍)大きいNIを有することにより所望の片面移動磁場を生成する(ここではトラックは、2層トラックの減結合特性ではなく、一定の基本的にバランスが取れた相互結合を有する)。

0172

図33と同じこの概念を用いて、独立減結合巻線149A、149B、および149Cおよび反射巻線149A’、149B’、および149C’を備える3相片面パッドも考案され得る。

0173

当業者には、本明細書で説明される構造が様々な規模で設けられてよいことが分かる。したがって、上述した電動車両のための無線充電に関する例に加えて、装置は、たとえば時計、携帯電話、および他のモバイルコンピューティングまたは通信デバイスなどのパーソナル電子デバイスといったはるかに低電力のデバイスに給電するためにも使用可能である。

0174

1つの実施形態において、図34(および本明細書で説明される他の図)に示すような構成は、無線電力伝送構造151が、たとえばプリント回路基板160(PCB)構造または同様の材料などの電子部品を設置または配置するために用いられる基板の片面に複数の巻き数の導電材料を備えるコイル152を有する第1層と、PCBの他方の面に導電材料で形成されたコイル154を備える第2層とを備えるように形成されてよい。そのような構成は、磁気材料、特にたとえばフェライトなどの脆性磁気材料が必要ではなく、磁気構造全体が単純かつ容易に製造され、たとえば携帯電話などの電子デバイスに非常に容易に設けられるという利点を有する。またこれは、大幅な軽量化も実現する。1つの実施形態において、1つの層のターンがPCBの片面にプリントされ、他の層のターンがPCBの他方の面にプリントされてよい。これは、PCB40の片面にプリントされた上部コイル152および反対側の面にプリントされたコイル154を断面図で示す図34に図示される。

0175

他の実施形態が図35に(断面図で)示され、ここでは、多層PCBの片面に隣接する複数のPCB層の上に磁気構造の第1のコイルまたは層のターン162がプリントされ、多層PCBの他方の面に隣接する複数のPCB層の上に磁気構造の第2のコイルまたは層のターン163がプリントされている多層PCB161が提供される。

0176

これらの潜在的アプリケーションにより、脆いフェライトを一切必要とせずにPCBまたは類似の材料を磁束ガイドとして使用することが可能である。それらは、非常に低電力での電力伝送により、生成された片面磁場が電気器具にまで侵入しないように成形されることが確実であるため、電気器具において用いられ得るという利点を有する。磁場形状の片面特性は、大きなアルミニウムまたは銅シールドの必要性(さもなければ、デバイス内での加熱および効率低下を招く)を最小限にする。また、1次パッドおよび2次パッドの両方がフェライトレスであってよいので、1次パッドおよび2次パッドの自己インダクタンスが相対位置によって変化しないことを確実にするために適切な同調が用いられる場合、移動中または通常動作中、フェライトまたは類似の透磁性材料が存在することによる離調の可能性がない。このように、離調の原因となる物体はいずれも電力伝送のための適切なデバイスではなく、システムは、これらの条件下で電力伝送が発生しないように設計され得る。したがって、そのようなフェライトレスシステムは(高電力および低電力アプリケーションのいずれの場合も)、電力伝送が生じる領域または近傍における異物の検出を容易にするように設計され得る。

0177

上述したように、第1層またはより高いNIを有する巻線の部分を備える車両パッドは、車体に固定されたままの、小さいNIを通す巻線の第2の部分を有する相補的なフェライトレスパッドまたはフェライト搭載パッドのいずれかであってよい路面パッドによる電力伝送が必要である場合、路面に近づくように下降してよい。これは特に、車道で静止または走行する際、無線パッドの一部のみが所定の位置に下降するため、地上高が高い車両の場合に特に有利である。これは、磁場が所望どおりに成形されることを確実にするとともに、車道パッドまたは車両パッドのいずれかまたは両方がフェライトレスであってよいことを意味し得る。両方のパッドがフェライトレスである場合の追加の利点は、第2のパッドにおける隣接するフェライトの近接に起因する離調の問題が排除され、鉄鋼材料を含む異物が間隙にあった場合、検出することが容易になる点である。

0178

図36および37を参照すると、結合のために使用可能な磁場の生成を目的としてコイルが他方のコイルに対して移動し得る実施形態が示される。第1のコイル200は、たとえば車道内に設けられた固定式の第2のコイル201に隣接して設けられる。コイル200は、たとえば車道面であってよい面202に隣接して設けられる。第1のコイル200は、たとえば(適切なシールドを備える)電気式、機械式、空圧式、または液圧式で動作し得るリニアアクチュエータを備えてよいアクチュエータ204によって支持される。

0179

これらのアクチュエータは、コイル200および201を互いに対して動かすことができる。したがって、図37において、アクチュエータ204は、第1のコイル200を、たとえば車道面202など隣接する面から突出する延出位置に動かすように動作している。使用中、図37に示すように第1のコイル200は、図37の車道面の上に位置する車両に設けられた2次構造に近づくように上昇位置に動かされてよい。図36に示す向きに配置される場合、隣接するパッド構造は動作不可能であり得る。その後、パッド構造の上の適切な位置に車両がある時、アクチュエータ204は、図37に示す位置に第1のパッド200を持ち上げるために用いられてよく、本明細書で上述されたようにパッドが通電されてよく、コイル200は結合磁束を生成し、コイル201は、コイル200に対して必要な距離だけ間隔を有するが、適切なキャンセル磁場を生成することにより車両によって受け取るためにパッド構造の上面に沿った方向で結合磁束を供給するように通電される。

0180

図36および37のパッド構造は逆になってもよく、例えばパッドを受信器(または生成器、または磁束および双方向システムとして)として作動させることができるように、必要な結合が生じ得るように車両と道路との間の距離を減らしながら、パッド構造200を道路に向かって下げるアクチュエータ204を使用し得る車両のような他の装置上で使用されてもよいことが理解される。

0181

たとえば、コイル200は、車両が静止しており、適切な車道磁束結合構造の上に位置する場合、下降してよい。他の実施形態において、コイル200は、1つまたは複数の通電した磁束結合構造を有する車道の適切なセクション上を車両が移動している間に下降してよい。そのような構成の利点の1つは、コイル200にフェライトが存在しないため、コイルは非常に頑丈であり、たとえば車道内の無作為の物体によって著しく損傷することが稀であるという点である。また、コイル200は軽量であり、たとえばプラスティック材料や場合によってはセラミック材料などの適切な材料で覆われ得るので、車両から下降させるのが容易であり、特に何らかの理由により交換が必要な場合、比較的安価である。また、以下で詳述するように、下降するコイル(または磁気構造のコイル)は、車道環境における性能を改善するための他の物理特性を考慮して設計されてよい。一例において、たとえば車両が高速で移動している間、車道からほぼ一定の距離を維持する境界層効果を利用するように、コイル200はほぼ平面状であり、適切な流体空力特性を有する形状の材料で覆われる。必要な場合、たとえばアルミニウムなど他のシールドが車両とパッドとの間で用いられてよい。フェライトまたは類似の透磁性材料の低減によって、車両重量を有利に低減することができる。

0182

いくつかのアプリケーションにおいて離隔距離は手動で変えられる必要はないが、最も効果的または効率的な電力伝送を供給するため、または電力伝送が行われる間に生じる磁場の形状を制御するために、離隔距離を変えることが有利であり得る。たとえば図6を参照して本明細書で上述したような装置を含む制御システムは、必要なパラメータ、すなわち電力伝送の大きさ、電力伝送の効率、または磁場特性に依存して、構造間の距離または相対位置の必要な調整を実行するために設けられ得る。

0183

当業者には、上記(およびこの場合は本明細書で説明された他の構造)が様々な規模で提供され得ることが分かる。したがって、上述した電動車両のための無線充電に関する例に加えて、装置は、たとえば時計、携帯電話、および他のモバイルコンピューティングデバイスや通信デバイスなどのモバイル電子デバイスといった、はるかに低電力のデバイスの給電にも使用可能である。

0184

これらの可能なアプリケーションによって、たとえば脆いフェライトを一切必要とせずに磁束ガイドとしてPCBを用いることが可能である。それらは、非常に低電力での電力伝送により、生成された片面磁場が電気器具にまで侵入しないように成形されることが確実であるため、電気器具において用いられ得るという利点を有する。磁場形状の片面特性は、大きなアルミニウムまたは銅シールドの必要性(さもなければ、デバイス内での加熱および効率低下を招く)を最小限にする。また、1次パッドおよび2次パッドはいずれもフェライトレスであってよいので、1次パッドおよび2次パッドの自己インダクタンスが相対位置によって変化しないことにより、移動または通常動作中の離調の可能性がない。このように、離調の原因になる物体はいずれも電力伝送のための適切なデバイスではなく、本システムは、これらの状態で電力伝送が発生しないように設計され得る。したがって、そのようなフェライトレスシステムは(高電力および低電力アプリケーションのいずれの場合も)、電力伝送が生じる領域の近傍にある異物の検出を容易にするように設計され得る。

0185

しかし、2つ以上のコイルが用いられ得る他の方法も存在する。たとえば、電力伝送のための有効な磁場が供給され得る距離を拡大するために、中間共振構造が設けられてよい。したがって、上述した複数コイル構造は更に、たとえば車両または道路に設けられる中間共振コイルに通電するために用いられ得る。また、中間コイルは、磁場を拡張または制御するために、たとえば図6に関して説明されたような装置を用いて道路または車両に対して動かされてよい。

0186

図38を参照すると、車道を通る断面図が示される。この例において、最も下にあるコイル構造210は、地中に設けられる。コイル210は、たとえば本明細書のどこかに記載したように、フェライトベースの構造を備えてよく、またはフェライトレス構造であってもよい。受電構造220は、道路から電力を受け取り、この構造もフェライト構造またはフェライトレス構造であってよい。また、構造210および220はいずれも、それ自体に複数のコイル磁束結合器構成を備えてよい。

0187

図38を続けて参照すると、2つの中間磁束結合構造が存在する。第1は、路面202に隣接して配置されるパッド212である。第2の中間構造は、車両から下降し得るパッド214である。中間パッド212および214は、構造210と220との間の誘導電力伝送のために必要な周波数で、またはその周波数付近で共振するように、(それら自体が備える設計によって、または容量素子を用いることによって)簡単に同調され得る。これらの共振または近共振中間構造または結合器は、1次パッドと2次パッド(または他の中間構造)との間で動作し、磁場が延出し得る距離を拡張することができる。

0188

図38の例は、交通障害から隔離された道路の地下深くに底部コイル210を設けることができるので、フェライトを含んでよい。パッド220に到達する磁束はそれらを共振させることにより、路面の上方に磁場を延出する。上述したように、コイル212は、付属のワイヤがない自給型共振器であってよく、フェライトレスかつたとえばセラミックまたはプラスティック材料に覆われ非常に強度が高い。コイル214はコイル212から磁束を受け取り、コイル214を共振させ、コイル214からパッド220へ電力を結合させる高いアーチ状磁束を生成する。共振器コイル214は、実際は、道路の上で自動車やトラックから下降し、それらに電力を伝送させ得る。本明細書で上述したように、たとえばアクチュエータ204などの装置は、中間共振構造を上昇または下降させるために用いられてよい。また、いくつかの実施形態においては、共振器は車両から下降するのではなく道路から上昇してもよい。共振器は付属のワイヤを有さず、簡易かつ安価なものであり、破損した場合にも修理または交換が容易である。実用上、共振器は、(たとえばハードディスクドライブと同様の方式で)適切な高さに浮上するために、たとえば近接層または境界層効果を用いて路面より50〜100mm上をかすめることができる。必要な場合は、路面から相当な高さで出力するために、車上の他の共振器がこの共振器に結合される。

0189

このように、路上パッドは地下深く埋設され、より頑丈であり、車両に付随するパッドは、軽量かつほとんど場所を取らず、路面が使用可能である場合のみ、電力をピックアップするために下降する。パッドの破損は稀かつ低コストであり、たとえばプラスティックなど安価で頑丈な材料に覆われてよい。中間結合器装置は、図36および37のパッド構造と併用するために代替的に設計され、図36および37のパッドを、一方が移動式かつ軽量である2つのコイルに分割できるという事実を利用するように設計されてよい。

0190

パッド212および/または214は、道路にチップ散乱した状態を残さず、連続的に機能しないように設計されてよい。他の可能性も存在する。部分的に車両から下降するパッドは、道路下にあるパッドによって駆動される路面上のパッドから磁束を収集することができる。

0191

図39を参照すると、他の実施形態が示される。この実施形態には単一の中間構造214が存在するが、当業者は、複数の中間構造が用いられてもよい(たとえばこの構成またはその一部が図38の構成と併用されてよい)ことを理解する。構造214は、たとえば図8のコイル20および21に関して説明したように、層状に配置され、わずかな(すなわち、ほぼゼロまたは理想的にはゼロの)相互結合を有する2つ以上のコイルを備える。上述したように、コイルは同調され、磁場を拡張するように機能する。またコイルは、上述したように車両から下降してよい。このコイル構成は、個々のコイル20、21などのいずれか1つまたは複数が、1次構造として動作するパッド構造によって生成される磁場に依存して、必要に応じて通電され得るという利点を有する。したがって、この構成は、多種多様な磁束結合構造210および220間で中間結合器として用いられてよい。たとえば、ダブルD構造が1次構造として用いられる場合、または双極パッドがダブルD(すなわち極性)モードで動作する場合、構造214はそのモードで動作し、磁場を拡張するように機能する。同様に、たとえば直交コイルを含むダブルD構造など、他の複数コイル構造が構造214の代わりに中間結合器として用いられてよい。たとえば、本明細書のどこかに記載されるように、コイルが位相関係に配置される、または位相関係で動作するように構成される多相構造が用いられてよい。これらの中間構造はフェライトレスであってよく、または選択された容量の透磁性材料を含んでもよい。

0192

もちろん、いくつかの実施形態において、1つの中間結合器のみが設けられてよい。また、本明細書において説明されるこれらの積層型コイル構成は、他の実施形態において、たとえばパーソナルまたはモバイル電子機器など他の用途にも適用されてよいことが分かる。

0193

上記は本発明を広義で説明するものであり、本発明の好適な実施形態を含む。しかし、当業者には容易に明らかになる変形例や代替例は、本明細書において説明される本発明の範囲内に含まれることが意図される。

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