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技術 ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)によって介入される障害の処置における使用のためのピラゾールカルボキサミド化合物

出願人 エフ.ホフマン−ラロシュアーゲー
発明者 ビルドゥー,ローランド・ジェイクロウフォード,ジェームズ・ジェイハイメ−フィゲロア,サウルリー,ウェンディロペス−タピア,フランシスコ・ハビアーソ,スン−ソウ
出願日 2015年10月1日 (3年9ヶ月経過) 出願番号 2017-517324
公開日 2017年10月12日 (1年9ヶ月経過) 公開番号 2017-530147
状態 特許登録済
技術分野 窒素含有縮合複素環(3) 複数複素環系化合物 その他のN系縮合複素環2 Nおよび(O又はS)縮合複素環 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 特定効果 初期範囲 カプセル化触媒 気体材料 例示的構造 治療薬品 真空パージ 通常成長
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重要な関連分野

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図面 (1)

課題・解決手段

種々の置換基を有する式Iのピラゾールカルボキサミド化合物(X及びR1〜R6は特許請求の範囲において定義されるとおりである)であって、Btkを阻害するために有用であり、そして癌及びBtkによって介入される炎症などの免疫障害処置するための、ピラゾールカルボキサミド化合物及びその薬学的に許容され得る塩が提供される。インビトロインサイチュー及びインビボ診断のため、及び哺乳動物細胞におけるそのような障害又は関連病態の処置のための式(I)の化合物を使用する方法が開示される。

概要

背景

概要

種々の置換基を有する式Iのピラゾールカルボキサミド化合物(X及びR1〜R6は特許請求の範囲において定義されるとおりである)であって、Btkを阻害するために有用であり、そして癌及びBtkによって介入される炎症などの免疫障害処置するための、ピラゾールカルボキサミド化合物及びその薬学的に許容され得る塩が提供される。インビトロインサイチュー及びインビボ診断のため、及び哺乳動物細胞におけるそのような障害又は関連病態の処置のための式(I)の化合物を使用する方法が開示される。

目的

本発明は、Btkによって介入される疾患、病状及び/又は障害の処置において潜在的に有用である、式Iのピラゾールカルボキサミド化合物及びその医薬製剤を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

式I:[式中、Xは、CH又はNであり;R1、R2及びR3は、H、-C(O)NH2、C6-C20アリール、C3-C12カルボシクリル、C2-C20ヘテロシクリル、C1-C20ヘテロアリール、-NH2、-NH-(C6-C20アリール)、-NH-(C1-C20ヘテロアリール)、-C(O)-(C1-C12アルキル)、-C(O)-(C3-C12カルボシクリル)、-NH-(C1-C12アルキレン)-(C2-C20ヘテロシクリル)、-NH-(C1-C20ヘテロアリール)-(C2-C20ヘテロシクリル)、-NHC(O)-(C3-C12カルボシクリル)、-NHC(O)-(C1-C12アルキル)、-(C6-C20アリール)-C(O)-(C2-C20ヘテロシクリル)、及び-(C1-C20ヘテロアリール)-(C2-C20ヘテロシクリル)より独立に選択されるか;あるいはR1及びR2は、縮合員アリール、カルボシクリル、ヘテロシクリル、又はヘテロアリール環を場合により形成し;R1、R2及びR3のうちの少なくとも1個は、-C(O)NH2であり;R4は、H、F、Cl、CN、-CH2OH、-CH(CH3)OH、-C(CH3)2OH、-CH(CF3)OH、-CH2F、-CHF2、-CH2CHF2、-CF3、-C(O)NH2、-C(O)NHCH3、-C(O)N(CH3)2、-NH2、-NHCH3、-N(CH3)2、-NHC(O)CH3、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2OH、シクロプロピルシクロプロピルメチル、1−ヒドロキシシクロプロピル、イミダゾリルピラゾリル、3−ヒドロキシ−オキセタン−3−イル、オキセタン−3−イル、及びアゼチジン−1−イルより選択され;R5は、H、F、Cl、又はCNであり;R6は、構造:(式中、波線結合部位を示す)より選択され;そしてアルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、-CN、-CH3、-CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH2NH2、-CH2NHCH3、-CH2N(CH3)2、-CH2OH、-CH2OCH3、-CH2CH2OH、-C(CH3)2OH、-CH(OH)CH(CH3)2、-C(CH3)2CH2OH、-CH2CH2SO2CH3、-CH2OP(O)(OH)2、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2CF3、-CH2CHF2、-CH(CH3)CN、-C(CH3)2CN、-CH2CN、-CO2H、-COCH3、-CO2CH3、-CO2C(CH3)3、-COCH(OH)CH3、-CONH2、-CONHCH3、-CON(CH3)2、-CONH(CH2CH2N(CH3)2)、-C(CH3)2CONH2、-NH2、-NHCH3、-N(CH3)2、-NHCOCH3、-N(CH3)COCH3、-NHS(O)2CH3、-N(CH3)C(CH3)2CONH2、-N(CH3)CH2CH2S(O)2CH3、-NO2、=O、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2OCH3、-OCH2CH2OH、-OCH2CH2N(CH3)2、-OP(O)(OH)2、-S(O)2N(CH3)2、-SCH3、-S(O)2CH3、-S(O)3H、シクロプロピル、オキセタニルアゼチジニル、1−メチルアゼチジン−3−イル)オキシ、N−メチル−N−オキセタン−3−イルアミノ、アゼチジン−1−イルメチルピロリジン−1−イル、及びモルホリノより独立に選択される1個以上の基で場合により置換されている]より選択される化合物又はその立体異性体互変異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。

請求項2

XがNである、請求項1記載の化合物。

請求項3

XがCHである、請求項1記載の化合物。

請求項4

R1が-C(O)NH2である、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物。

請求項5

R2が-C(O)NH2である、請求項1〜4のいずれか一項記載の化合物。

請求項6

R3が-C(O)NH2である、請求項1〜5のいずれか一項記載の化合物。

請求項7

R1、R2及びR3のうちの1個が、-NH-(C6-C20アリール)又は-NH-(C1-C20ヘテロアリール)であり、ここで、アリール及びヘテロアリールが、F、Cl、Br、I、-CN、-CH3、-CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH2NH2、-CH2NHCH3、-CH2N(CH3)2、-CH2OH、-CH2OCH3、-CH2CH2OH、-C(CH3)2OH、-CH(OH)CH(CH3)2、-C(CH3)2CH2OH、-CH2CH2SO2CH3、-CH2OP(O)(OH)2、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2CF3、-CH2CHF2、-CH(CH3)CN、-C(CH3)2CN、-CH2CN、-CO2H、-COCH3、-CO2CH3、-CO2C(CH3)3、-COCH(OH)CH3、-CONH2、-CONHCH3、-CON(CH3)2、-CONH(CH2CH2N(CH3)2)、-C(CH3)2CONH2、-NH2、-NHCH3、-N(CH3)2、-NHCOCH3、-N(CH3)COCH3、-NHS(O)2CH3、-N(CH3)C(CH3)2CONH2、-N(CH3)CH2CH2S(O)2CH3、-NO2、=O、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2OCH3、-OCH2CH2OH、-OCH2CH2N(CH3)2、-OP(O)(OH)2、-S(O)2N(CH3)2、-SCH3、-S(O)2CH3、-S(O)3H、シクロプロピル、オキセタニル、アゼチジニル、1−メチルアゼチジン−3−イル)オキシ、N−メチル−N−オキセタン−3−イルアミノ、アゼチジン−1−イルメチル、ピロリジン−1−イル、及びモルホリノより独立に選択される1個以上の基で場合により置換されている、請求項1〜6のいずれか一項記載の化合物。

請求項8

R4が-CH2OHである、請求項1〜7のいずれか一項記載の化合物。

請求項9

R5がHである、請求項1〜8のいずれか一項記載の化合物。

請求項10

R6が:である、請求項1〜9のいずれか一項記載の化合物。

請求項11

R6が:である、請求項1〜9のいずれか一項記載の化合物。

請求項12

表1より選択される、請求項1記載の化合物。

請求項13

請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物及び薬学的に許容し得る担体流動促進剤希釈剤、又は賦形剤を含む医薬組成物

請求項14

治療剤をさらに含む、請求項13記載の医薬組成物。

請求項15

請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物を薬学的に許容し得る担体、流動促進剤、希釈剤、又は賦形剤と組み合わせることを含む、医薬組成物を作製するための方法。

請求項16

治療有効量の請求項13記載の医薬組成物を、炎症性障害免疫障害、癌、心血管疾患ウイルス感染症、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害より選択され、かつブルトンチロシンキナーゼによって介入される、疾患又は障害を有する患者投与することを含む、疾患又は障害を処置する方法。

請求項17

請求項18

免疫障害が関節リウマチである、請求項16記載の方法。

請求項19

疾患又は障害が、乳癌卵巣癌子宮頸癌前立腺癌精巣癌、尿生殖路癌、食道癌喉頭癌、神経膠芽腫神経芽細胞腫胃癌皮膚癌ケラアカントーマ、肺癌類表皮癌大細胞癌非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞癌肺腺癌骨癌結腸癌腺腫膵癌腺癌甲状腺癌濾胞腺癌、未分化癌乳頭癌セミノーマ、メラノーマ肉腫膀胱癌肝癌及び胆汁道癌、腎癌、膵癌、骨髄障害リンパ腫ヘアリー細胞頬側口腔癌、上咽頭癌咽頭癌口唇癌、舌癌口腔癌小腸癌、結腸直腸癌大腸癌直腸癌、脳癌及び中枢神経系癌、ホジキン白血病気管支癌、甲状腺癌、肝臓及び肝内胆管癌肝細胞癌、胃癌、神経膠腫/神経膠芽腫、子宮内膜癌、メラノーマ、腎癌及び腎盂腎癌、膀胱癌、子宮体癌、子宮頸癌、多発性骨髄腫急性骨髄性白血病慢性骨髄性白血病リンパ性白血病慢性リンパ性白血病(CLL)、骨髄性白血病、口腔癌及び咽頭癌、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ、及び絨毛結腸腺腫より選択される癌である、請求項16記載の方法。

請求項20

疾患又は障害が血液悪性腫瘍である、請求項16記載の方法。

請求項21

血液悪性腫瘍が白血病又はリンパ腫である、請求項20記載の方法。

請求項22

抗炎症剤免疫調節剤化学療法剤アポトーシス向上剤、向神経因子、心血管疾患を処置するための薬剤肝疾患を処置するための薬剤、抗ウイルス剤血液障害を処置するための薬剤、糖尿病を処置するための薬剤、及び免疫不全障害を処置するための薬剤より選択される追加の治療剤を投与することをさらに含む、請求項16記載の方法。

請求項23

追加の治療剤がBcl−2阻害剤又はJAK阻害剤である、請求項22記載の方法。

請求項24

追加の治療剤がイブルチニブである、請求項22記載の方法。

請求項25

a)請求項13記載の医薬組成物;及びb)使用説明書を含む、ブルトンチロシンキナーゼによって介入される病状を処置するためのキット

請求項26

医薬としての使用のための、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物。

請求項27

免疫障害、癌、心血管疾患、ウイルス感染症、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害より選択され、かつブルトンチロシンキナーゼによって介入される疾患又は障害を処置する際の使用のための、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物。

請求項28

疾患又は障害を処置する際に追加の治療剤と組み合わせた使用のための、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物。

請求項29

免疫障害、癌、心血管疾患、ウイルス感染症、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害の処置のための医薬であって、ブルトンチロシンキナーゼに介入する医薬の製造における、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物の使用。

請求項30

免疫障害、癌、心血管疾患、ウイルス感染症、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害の処置のための、そして医薬がブルトンチロシンキナーゼに介入する、請求項1〜12のいずれか一項記載の化合物の使用。

請求項31

本発明は、本明細書において上記のとおりの発明を含む。

技術分野

0001

発明の分野
本発明は概して、炎症、免疫学的(immunological)及び癌を含むブルトンチロシンキナーゼ(Btk、BTK)によって介入される障害処置するための化合物に関し、そしてさらに具体的にはBtk活性阻害する化合物に関する。本発明はまた、哺乳動物細胞又は関連病態インビトロインサイチュー、及びインビボ診断又は処置のために本化合物を使用する方法に関する。

0002

発明の背景
ヒト酵素の最大のファミリーであるプロテインキナーゼは、500をはるかに超えるタンパク質包含する。ブルトンチロシンキナーゼ(Btk)は、チロシンキナーゼのTecファミリーのメンバーであり、かつ初期B細胞発生並びに成熟B細胞活性化、シグナル伝達、及び生存調節因子である(T. Hunter, Cell 1987 50:823-829)。

0003

B細胞レセプター(BCR)を介するB細胞シグナル伝達は、広範な生物学的アウトプットをもたらすことができ、それはまたB細胞の発生段階にも依存する。BCRシグナルの大きさ及び継続期間は正確に調節されなければならない。異常なBCR介入性シグナル伝達は、調節不全のB細胞活性化及び/又は病原性自己抗体の形成を引き起こし、多様な自己免疫性及び/又は炎症性疾患をもたらす可能性がある。ヒトにおけるBtkの突然変異は、X連鎖無ガンマグロブリン血症(XLA)をもたらす。この疾患は、B細胞の成熟障害、免疫グロブリン産生減少、T細胞非依存性免疫応答不全、及びBCR刺激時の持続性カルシウムサインの顕著な減弱に関連する。アレルギー性障害及び/又は自己免疫疾患及び/又は炎症性疾患におけるBtkの役割についての証拠は、Btk欠損マウスモデルにおいて確立されている。例えば、全身性エリテマトーデスSLE)の標準マウス前臨床モデルにおいて、Btk欠損は、疾患進行の顕著な寛解をもたらすことが示されている。さらに、Btk欠損マウスはまた、コラーゲン誘発関節炎の発生に対して抵抗性があり得、そしてブドウ球菌誘発関節炎によりなりにくいこともあり得る。一連の証拠の多くは、自己免疫及び/又は炎症性疾患の病理発生におけるB細胞及び体液性免疫系の役割を支持する。B細胞を枯渇させるために開発された、タンパク質に基づく療法(例えばRituxan(登録商標)、Genentech/Biogen Idec)は、多数の自己免疫及び/又は炎症性疾患の処置への取り組みを表す。B細胞活性化におけるBtkの役割ために、Btkの阻害剤は、B細胞障害及びB細胞介入病原性活性(例えば自己抗体産生)の阻害剤として有用であり得る。Btkはまた、破骨細胞マスト細胞及び単球において発現され、そしてこれらの細胞の機能にとって重要であることが示されている。例えば、マウスにおけるBtk欠損は、IgE介入性マスト細胞活性化障害(TNFα及び他の炎症性サイトカイン放出の顕著な減少)に関連し、そしてヒトにおけるBtk欠損は、活性化された単球によるTNFα産生の大幅な減少に関連する。

0004

したがって、Btk活性の阻害は、SLE、関節リウマチ(Whang et al (2014) Drug Discovery Today in press; Kim et al (2011) Bioorganic & Med. Chem. Letters 21:6258-6263)、多様な脈管炎特発性血小板減少性紫斑病ITP)、重症筋無力症アレルギー性鼻炎、及び喘息(Di Paolo et al (2011) Nature Chem. Biol. 7(1):41-50; Liu (2011) Drug Metab. and Disposition 39(10):1840-1849; Liu et al (2011) Jour. of Pharm. and Exper. Ther. 338(1):154-163; Lou et al (2012) J. Med. Chem. 55(10):4539-4550; Xu D. et al (2012) Jour. Pharm. and Exp. Ther. 341(1):90-103)などのアレルギー性障害及び/又は自己免疫及び/又は炎症性疾患の処置のために有用であり得る。加えて、Btkは、アポトーシスにおいて役割を担い(Islam and Smith Immunol. Rev. 2000 178:49);したがって、Btk活性の阻害は、癌に、並びにB細胞リンパ腫白血病、及び他の血液悪性腫瘍の処置に、有用であり得る(US 7514444; Feldhahn et al. J. Exp. Med. 2005 201:1837)ということが報告されている。さらに、破骨細胞機能におけるBtkの役割を考慮すれば、Btk活性の阻害は、骨粗鬆症などの骨障害の処置のために有用であり得る。

0005

本発明は概して、ブルトンチロシンキナーゼ(Btk)調整活性を有し、式I構造:




を有するピラゾールカルボキサミド化合物に関し、その立体異性体互変異性体又は薬学的に許容され得る塩を含む。種々の置換基は、本明細書において定義される。

0006

本発明の一つの態様は、式I化合物及び薬学的に許容し得る担体流動促進剤希釈剤、又は賦形剤から構成される医薬組成物である。該医薬組成物はさらに、第二の治療剤を含んでもよい。

0007

本発明の別の態様は、式I化合物と薬学的に許容し得る担体を組み合わせることを含む、医薬組成物を作製するための方法である。

0008

本発明は、疾患又は障害を処置する方法を含み、この方法は、治療有効量の式I化合物を、免疫障害、癌、心血管疾患ウイルス感染症、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害より選択され、かつブルトンチロシンキナーゼによって介入される疾患又は障害を有する患者投与することを含む。

0009

本発明は、a)式I化合物を含む第一の医薬組成物;及びb)使用説明書を含む、ブルトンチロシンキナーゼによって介入される病状を処置するためのキットを含む。

0010

本発明は、医薬としての使用のための式I化合物を含む。

0011

本発明は、免疫障害、癌、心血管疾患、ウイルス感染症、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害より選択され、かつブルトンチロシンキナーゼによって介入される疾患又は障害を処置する際の使用のための式I化合物を含む。

0012

本発明は、疾患又は障害を処置する際に追加の治療剤と組み合わせた使用のための式I化合物を含む。

0013

本発明は、免疫障害、癌、心血管疾患、ウイルス感染症、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害の処置のための医薬であって、ブルトンチロシンキナーゼに介入する医薬の製造における式I化合物の使用を含む。

0014

本発明は、免疫障害、癌、心血管疾患、ウイルス感染症、炎症、代謝/内分泌機能障害及び神経学的障害の処置のための式I化合物の使用を含み、そしてここで、該医薬は、ブルトンチロシンキナーゼに介入する。

0015

本発明は、式I化合物を作製する方法を含む。

0016

本発明は、本明細書において記載されるとおりの発明を含む。

0017

例示的実施態様の詳細な説明
ここで、本発明の特定の実施態様について詳細に言及するが、その例は、付随する構造及び式で例示される。本発明は列挙された実施態様と併せて記載されるが、それらは本発明をそれらの実施態様に限定することが意図されないということが理解されるであろう。それどころか、本発明は、特許請求の範囲によって定義されるとおりの本発明の範囲内に含まれ得る全ての代替改変及び等価物を包含することが意図される。当業者は、本発明の実施で使用されることもできる本明細書に記載されるものと類似及び等価な多くの方法及び材料を認識するであろう。本発明は、記載される方法及び材料に決して限定されない。一つ以上の組み入れられた文献、特許及び同様の資料が、定義された用語、用語の用法、記載された技術等を非限定的に含み、本願と異なる又は矛盾する場合には、本願が支配する。特に断りない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、本発明が属する技術分野における通常の技術者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似又は等価の方法及び材料が、本発明の実施又は試験において使用され得るが、適切な方法及び材料が以下に記載される。本明細書において言及される全ての刊行物、特許出願、特許及び他の参考文献は、参照によりその全体が組み入れられる。本願において使用される命名法は、特に断りない限り、IUPAC系統的命名法に基づく。

0018

定義
置換基の数を示すとき、用語「1個以上」は、1個の置換基から置換の最大可能数までの範囲、すなわち、置換基による1個の水素の置き換えから全ての水素の置き換えまでを指す。用語「置換基」は、親分子上の水素原子を置き換える原子又は一群の原子を示す。用語「置換されている」は、特定された基が1個以上の置換基を有することを示す。任意の基が、複数の置換基を保持してよく、かつ種々の可能な置換基が提供されている場合、その置換基は、独立に選択され、かつ同じである必要はない。用語「非置換の」は、特定された基が置換基を有しないということを意味する。用語「場合により置換されている」は、特定された基が非置換であるか又は可能な置換基の群から独立に選択される1個以上の置換基によって置換されていることを意味する。
置換基の数を示すとき、用語「1個以上」は、1個の置換基から置換の最大可能数まで、すなわち、置換基による1個の水素の置き換えから全ての水素の置き換えまでを意味する。

0019

本明細書で使用されるとおりの用語「アルキル」は、1〜12個の炭素原子(C1-C12)の飽和の直鎖又は分岐鎖一価炭化水素基を指し、ここで、アルキル基は、以下に記載される1個以上の置換基で独立に場合により置換されていてもよい。別の実施態様では、アルキル基は、1〜8個の炭素原子(C1-C8)、又は1〜6個の炭素原子(C1-C6)である。アルキル基の例は、メチル(Me、−CH3)、エチル(Et、−CH2CH3)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CH2CH2CH3)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH3)2)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CH2CH2CH2CH3)、2−メチル−1−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CH2CH(CH3)2)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチル、−CH(CH3)CH2CH3)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチル、−C(CH3)3)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH2CH3)、3−ペンチル(−CH(CH2CH3)2)、2−メチル−2−ブチル(−C(CH3)2CH2CH3)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH3)CH(CH3)2)、3−メチル−1−ブチル(−CH2CH2CH(CH3)2)、2−メチル−1−ブチル(−CH2CH(CH3)CH2CH3)、1−ヘキシル(−CH2CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ヘキシル(−CH(CH3)CH2CH2CH2CH3)、3−ヘキシル(−CH(CH2CH3)(CH2CH2CH3))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CH3)2CH2CH2CH3)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH(CH3)CH2CH3)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH(CH3)2)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH3)(CH2CH3)2)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CH2CH3)CH(CH3)2)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CH3)2CH(CH3)2)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH3)C(CH3)3、1−ヘプチル、1−オクチル等を非限定的に含む。

0020

本明細書で使用されるとおりの用語「アルキレン」は、1〜12個の炭素原子(C1-C12)の飽和の直鎖又は分岐鎖二価炭化水素基を指し、ここで、アルキレン基は、以下に記載される1個以上の置換基で独立に場合により置換されていてもよい。別の実施態様では、アルキレン基は、1〜8個の炭素原子(C1-C8)又は1〜6個の炭素原子(C1-C6)である。アルキレン基の例は、メチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2CH2−)、プロピレン(−CH2CH2CH2−)等を非限定的に含む。

0021

用語「アルケニル」は、少なくとも1つの不飽和の部位、すなわち、炭素−炭素sp2二重結合を有する2〜8個の炭素原子(C2-C8)の直鎖又は分岐鎖一価炭化水素基を指し、ここで、アルケニル基は、独立して、本明細書に記載される1個以上の置換基で独立に場合により置換されていてもよく、そして、「cis」及び「trans」配向、又は代替的に、「E」及び「Z」配向を有する基を含む。例は、エチレニル又はビニル(−CH=CH2)、アリル(−CH2CH=CH2)等を非限定的に含む。

0022

用語「アルケニレン」は、少なくとも1つの不飽和の部位、すなわち炭素−炭素sp2二重結合を有する2〜8個の炭素原子(C2-C8)の直鎖又は分岐鎖二価炭化水素基を指し、ここで、アルケニレン基は、本明細書に記載される1個以上の置換基で独立に場合により置換されていてもよく、そして「cis」及び「trans」配向、又は代替的に、「E」及び「Z」配向を有する基を含む。例は、エチレニレン又はビニレン(−CH=CH−)、アリル(−CH2CH=CH−)等を非限定的に含む。

0023

用語「アルキニル」は、少なくとも1つの不飽和の部位、すなわち炭素−炭素sp三重結合を有する2〜8個の炭素原子(C2-C8)の直鎖又は分岐鎖一価炭化水素基を指し、ここで、アルキニル基は、本明細書に記載される1個以上の置換基で独立に場合により置換されていてもよい。例は、エチニル(−C≡CH)、プロピニルプロパルギル、−CH2C≡CH)等を非限定的に含む。

0024

用語「アルキニレン」は、少なくとも1つの不飽和の部位、すなわち炭素−炭素sp三重結合を有する2〜8個の炭素原子(C2-C8)の直鎖又は分岐鎖二価炭化水素基を指し、ここで、アルキニレン基は、本明細書に記載される1個以上の置換基で独立に場合により置換されていてもよい。例は、エチニレン(−C≡C−)、プロピニレン(プロパルギレン、−CH2C≡C−)等を非限定的に含む。

0025

用語「炭素環」、「カルボシクリル(carbocyclyl)」、「炭素環」及び「シクロアルキル」は、単環式環として3〜12個の炭素原子(C3-C12)を、又は二環式環として7〜12個の炭素原子を有する、一価非芳香族、飽和又は部分不飽和環を指す。7〜12個の原子を有する二環式炭素環は、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]又は[6,6]系として配置され得、そして9又は10個の環原子を有する二環式炭素環は、ビシクロ[5,6]又は[6,6]系として、又はビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン及びビシクロ[3.2.2]ノナンなどの架橋系として配置され得る。スピロカルボシクリル部分はまた、この定義の範囲内に含まれる。スピロカルボシクリル部分の例は、[2.2]ペンタニル、[2.3]ヘキサニル、及び[2.4]ヘプタニルを含む。単環式炭素環の例は、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、1−シクロヘキサ−3−エニル、シクロヘキサジエニルシクロヘプチルシクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシル等を非限定的に含む。カルボシクリル基は、本明細書に記載される1個以上の置換基で独立に場合により置換されている。

0026

アリール」は、親芳香族環系の単一の炭素原子から1個の水素原子を除去することによって誘導される6〜20個の炭素原子(C6-C20)の一価の芳香族炭化水素基を意味する。いくつかのアリール基は、例示的構造中、「Ar」として表される。アリールは、飽和、部分不飽和環、又は芳香族炭素環縮合した芳香族環を含む二環式基を含む。典型的なアリール基は、ベンゼンから誘導された基(フェニル)、置換ベンゼンナフタレンアントラセンビフェニルインデニルインダニル、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル等を非限定的に含む。アリール基は、本明細書に記載される1個以上の置換基で独立に場合により置換されている。

0027

アリーレン」は、親芳香族環系の2個の炭素原子から2個の水素原子を除去することによって誘導される6〜20個の炭素原子(C6-C20)の二価芳香族炭化水素基を意味する。いくつかのアリーレン基は、例示的構造中、「Ar」として表される。アリーレンは、飽和、部分不飽和環、又は芳香族炭素環に縮合した芳香族環を含む二環式基を含む。典型的なアリーレン基は、ベンゼンから誘導された基(フェニレン)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニレン、インデニレン、インダニレン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル等を非限定的に含む。アリーレン基は、本明細書に記載される1個以上の置換基で場合により置換されている。

0028

用語「ヘテロ環」、「ヘテロシクリル」及び「複素環」は、本明細書において互換可能に使用され、そして3個〜約20個の環原子の飽和又は部分不飽和(すなわち、環内に1個以上の二重及び/又は三重結合を有する)炭素環式基を指し、ここで、少なくとも1個の環原子は、窒素酸素リン及び硫黄より選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子はCであり、1個以上の環原子は、以下に記載される1個以上の置換基で独立に場合により置換されている。ヘテロ環は、3〜7個の環構成員(2〜6個の炭素原子、及びN、O、P、及びSより選択される1〜4個のヘテロ原子)を有する単環又は7〜10個の環構成員(4〜9個の炭素原子、及びN、O、P、及びSより選択される1〜6個のヘテロ原子)を有する二環、例えば:ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、又は[6,6]系であってよい。ヘテロ環は、Paquette, Leo A.; “Principles of Modern Heterocyclic Chemistry” (W.A. Benjamin, New York, 1968)、特に1、3、4、6、7、及び9章; “The Chemistry of Heterocyclic Compounds, A series of Monographs” (John Wiley & Sons, New York, 1950〜現在)、特に13、14、16、19、及び28巻;及び、J. Am. Chem. Soc. (1960) 82:5566に記載されている。「ヘテロシクリル」はまた、ヘテロ環基が飽和、部分不飽和環、又は芳香族炭素環若しくは複素環と縮合した基を含む。複素環の例は、モルホリン−4−イルピペリジン−1−イル、ピペラジニルピペラジン−4−イル−2−オン、ピペラジン−4−イル−3−オン、ピロリジン−1−イル、チオモルホリン−4−イル、S−ジオキソチオモルホリン−4−イル、アゾカン−1−イル、アゼチジン−1−イル、オクタヒドロピリド[1,2−a]ピラジン−2−イル、[1,4]ジアゼパン−1−イル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニルジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニルテトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジノモルホリノ、チオモルホリノ、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼチジニルオキセタニルチエタニル、ホモピペリジニルオキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニルイミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル(3-azabicyco[3.1.0]hexanyl)、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、アザビシクロ[2.2.2]ヘキサニル、3H−インドリルキノリジニル及びN−ピリジル尿素を非限定的に含む。スピロヘテロシクリル部分はまた、この定義の範囲内に含まれる。スピロヘテロシクリル部分の例は、アザスピロ[2.5]オクタニル及びアザスピロ[2.4]ヘプタニルを含む。2個の環原子がオキソ(=O)部分で置換されている複素環式基の例は、ピリミジノニル及び1,1−ジオキソ−チオモルホリニルである。本明細書におけるヘテロ環基は、本明細書に記載される1個以上の置換基で独立に場合により置換されている。

0029

用語「ヘテロアリール」は、5、6又は7員環一価芳香族基を指し、そして窒素、酸素、及び硫黄より独立に選択される1個以上のヘテロ原子を含有する5〜20個の原子の縮合環系(その少なくとも1個が芳香族である)を含む。ヘテロアリール基の例は、ピリジニル(例えば、2−ヒドロキシピリジニルを含む)、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル(例えば、4−ヒドロキシピリミジニルを含む)、ピラゾリルトリアゾリルピラジニルテトラゾリルフリル、チエニル、イソオキサゾリルチアゾリルオキサジアゾリルオキサゾリルイソチアゾリル、ピロリル、キノリニルイソキノリニルテトラヒドロイソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニルトリアジニルイソインドリル、プテリジニルプリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリルベンゾオキサゾリルキナゾリニルキノキサリニルナフチリジニル、及びフロピリジニルである。ヘテロアリール基は、本明細書に記載される1個以上の置換基で独立に場合により置換されている。

0030

ヘテロ環基又はヘテロアリール基は、そのようなことが可能である場合、炭素(炭素連結)、又は窒素(窒素連結)結合されてもよい。非限定的な例として、炭素結合したヘテロ環又はヘテロアリールは、ピリジンの位置2、3、4、5又は6、ピリダジンの位置3、4、5又は6、ピリミジンの位置2、4、5又は6、ピラジンの位置2、3、5又は6、フランテトラヒドロフランチオフランチオフェンピロール又はテトラヒドロピロールの位置2、3、4又は5、オキサゾールイミダゾール又はチアゾールの位置2、4又は5、イソオキサゾールピラゾール又はイソチアゾールの位置3、4又は5、アジリジンの位置2又は3、アゼチジンの位置2、3又は4、キノリンの位置2、3、4、5、6、7又は8、或いはイソキノリンの位置1、3、4、5、6、7又は8で結合される。

0031

非限定的な例として、窒素結合したヘテロ環又はヘテロアリールは、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドールインドリン、1H−インダゾールの位置1、イソインドール又はイソインドリンの位置2、モルホリンの位置4、及びカルバゾール又はβ−カルボリンの位置9で結合される。

0032

用語「処置する」及び「処置」は、目的が、望ましくない生理学的変化又は障害、例えば関節炎又は癌の発生又は広がり減速する(和らげる)ことである、治療的処置を指す。本発明の目的に関して、有益な又は所望の臨床結果は、検出可能又は検出不可能に関わらず、症状の緩和、疾患の程度の縮小、疾患の安定化(即ち、悪化しない)状態、疾患進行の遅延又は緩徐化病態の寛解又は一時的緩和、及び鎮静(部分的又は完全に関わらず)を非限定的に含む。「処置」はまた、処置を受けない場合に予測される生存期間と比較して生存期間を延長することを意味することができる。処置を必要とするものは、病状又は障害を有するものを含む。

0033

語句「治療有効量」は、(i)本明細書に記載される特定の疾患、病状又は障害を処置するか、(ii)本明細書に記載される特定の疾患、病状又は障害の1つ以上の症状を減弱、寛解又は除去するか、あるいは(iii)本明細書に記載される特定の疾患、病状又は障害の1つ以上の症状の発症を予防又は遅延させる、本発明の化合物の量を意味する。癌の場合、薬物の治療有効量は、癌細胞の数を減らし;腫瘍サイズを減じ;周辺器官への癌細胞浸潤を阻害し(すなわち、ある程度速度を落とす、そして好ましくは停止させる);腫瘍転移を阻害し(すなわち、ある程度速度を落とす、そして好ましくは停止させる);腫瘍の成長をある程度阻害し;及び/又は癌に関連する症状のうちの1つ以上をある程度軽減することができる。薬物が現存する癌細胞の成長を防止する及び/又は死滅させることができる限りにおいて、それは細胞増殖抑制性及び/又は細胞毒性であることができる。癌治療について、例えば、有効性は、疾患の進行時間(TTP)を評価する、及び/又は応答速度(RR)を決定することにより、測定され得る。

0034

本明細書で使用されるとおりの「炎症性障害」は、過剰な又は制御されていない炎症反応が過剰な炎症症状宿主組織の損傷又は組織機能喪失をもたらす、任意の疾患、障害又は症状を指し得る。「炎症性障害」はまた、白血球の流入及び/又は好中球走化性によって介入される病理学的状態を指す。

0035

本明細書で使用されるとおりの「炎症」は、傷害性物質傷害された組織の両方を破壊するか、弱めるか又は取り囲む(隔離する)のに役立つ、組織の傷害又は破壊によって引き起こされる局所的な防御反応を指す。炎症は、とりわけ、白血球の流入及び/又は好中球走化性と関連している。炎症は、病原体及びウイルスによる感染から、並びに外傷又は心筋梗塞若しくは卒中後再灌流外来抗原に対する免疫反応及び自己免疫反応などの非感染手段から生じ得る。したがって、式I化合物による処置を受け入れることができる炎症性障害は、特異的防御系の反応及び非特異的防御系の反応に関連する障害を包含する。

0036

「特異的防御系」は、特異的抗原の存在に反応する免疫系の構成成分を指す。特異的防御系の応答に起因する炎症の例は、外来抗原に対する古典的な反応、自己免疫疾患、及びT細胞によって介入される遅延型過敏反応を含む。慢性炎症性疾患固体移植組織及び器官、例えば、腎臓及び骨髄移植拒絶反応、並びに移植片対宿主病(GVHD)は、特異的防御系の炎症反応の更なる例である。

0037

本明細書で使用されるとおりの用語「非特異的防御系」は、免疫記憶ができない白血球(例えば、顆粒球及びマクロファージ)によって介入される炎症性障害を指す。少なくとも部分的に非特異的防御系の反応に起因する炎症の例は、成人急性呼吸促迫症候群(ARDS)又は多臓器損傷症候群再灌流傷害急性糸球体腎炎反応性関節炎急性炎症成分を伴う皮膚疾患;急性化膿性髄膜炎又は他の中枢神経系炎症性障害(例えば、卒中);熱傷炎症性腸疾患;顆粒球輸血関連症候群;及びサイトカイン誘導毒性などの病状に関連する炎症を含む。

0038

本明細書で使用されるとおりの「自己免疫疾患」は、組織傷害が体自体の構成要素に対する体液性又は細胞介在性応答に関連する任意の群の障害を指す。

0039

本明細書で使用されるとおりの「アレルギー疾患」は、アレルギーに起因する任意の症状、組織の損傷、又は組織機能の喪失を指す。本明細書で使用されるとおりの「関節疾患」は、様々な病因に起因し得る関節の炎症性病変を特徴とする任意の疾患を指す。本明細書で使用されるとおりの「皮膚炎」は、様々な病因に起因し得る皮膚の炎症を特徴とする皮膚の疾患の大きなファミリーのいずれかを指す。本明細書で使用されるとおりの「移植拒絶反応」は、移植された組織及び周囲の組織の機能喪失疼痛腫脹白血球増加症、及び血小板減少症を特徴とする、器官又は細胞(例えば、骨髄)などの移植された組織に対する任意の免疫反応を指す。本発明の治療方法は、炎症細胞の活性化に関連する障害の処置のための方法を含む。

0040

「炎症細胞の活性化」は、炎症細胞(単球、マクロファージ、Tリンパ球Bリンパ球、顆粒球(すなわち、好中球、好塩基球、及び好酸球等の多形核白血球)、マスト細胞、樹状細胞ランゲルハンス細胞、及び内皮細胞を非限定的に含む)における、増殖性細胞応答の刺激(サイトカイン、抗原、又は自己抗体を非限定的に含む)、可溶性メディエーター(サイトカイン、酸素ラジカル、酵素、プロスタノイド、又は血管作用性アミンを非限定的に含む)の産生、又は新規若しくはより多数のメディエーター(主要組識適合性抗原又は細胞接着分子を非限定的に含む)の細胞表面発現による誘導を指す。これら細胞におけるこれら表現型のうちの1つ又は組み合わせの活性化は、炎症性障害の発症、永続化、又は増悪の一因となり得ることを当業者であれば理解するであろう。

0041

用語「NSAID」は、「非ステロイド系抗炎症薬」の頭字語であり、そして、鎮痛性解熱性(上昇した体温を低下させ、そして、意識障害を伴うことなく疼痛を軽減する)を有し、かつより高い用量では抗炎症性効果(炎症を軽減する)を有する、治療剤である。用語「非ステロイド系」は、これらの薬物を、(広範な他の効果の中でも)類似のエイコサノイド抑制性、抗炎症性作用を有するステロイドと区別するために使用される。鎮痛剤として、NSAIDは、これらが非麻薬性であるという点で珍しい。NSAIDは、アスピリンイブプロフェン及びナプロキセンを含む。NSAIDは通常、疼痛及び炎症が存在する急性又は慢性病状の処置のために指示される。NSAIDは一般に、下記の病状の症状軽減のために指示される:関節リウマチ、変形性関節炎、炎症性関節症(例えば、強直性脊椎炎乾癬性関節炎ライター症候群急性痛風、月経困難症転移部骨痛頭痛及び偏頭痛術後疼痛、炎症及び組織傷害に起因する軽度〜中程度の疼痛、発熱腸閉塞並びに疝痛。大抵のNSAIDは、酵素シクロオキシゲナーゼの非選択的阻害剤として作用し、シクロオキシゲナーゼ−1(COX−1)及びシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)アイソザイムの両方を阻害する。シクロオキシゲナーゼは、アラキドン酸(それ自体は、ホスホリパーゼA2により細胞のリン脂質二重層から誘導される)からのプロスタグランジン及びトロンボキサンの形成を触媒する。プロスタグランジンは(中でも)、炎症の過程においてメッセンジャー分子として作用する。COX−2阻害剤は、セレコキシブエトリコキシブルミラコキシブパレコキシブロフェコキシブ、ロフェコキシブ及びバルデコキシブを含む。

0042

用語「癌」は、制御されていない細胞成長によって典型的に特徴付けられる哺乳動物生理学的状態を指すか又は記載するものである。「腫瘍」は、1つ以上の癌性細胞を含む。癌の例は、癌腫、リンパ腫、芽細胞腫肉腫及び白血病又はリンパ性腫瘍を非限定的に含む。そのような癌の更なる具体例は、扁平細胞癌(例えば、扁平上皮細胞癌)、小細胞肺癌非小細胞肺癌(「NSCLC」)、肺腺癌及び扁平上皮癌を含む肺癌腹膜癌、肝細胞癌消化管癌などの胃部又は胃癌膵臓癌グリア芽腫子宮頸癌卵巣癌肝臓癌膀胱癌、肝細胞癌(hepatoma)、乳癌結腸癌直腸癌結腸直腸癌子宮内膜又は子宮癌唾液腺癌、腎臓又は腎癌前立腺癌外陰癌、甲状腺癌肝癌肛門癌、陰茎癌並びに頭頸部癌を含む。

0043

「血液悪性腫瘍(Hematological malignancies)」(イギリス英語スペリング”Haematological” malignancies)は、血液、骨髄、及びリンパ節に影響を及ぼす癌のタイプである。この3つは免疫系を介して密接に関連付けられるので、この3つのうちの1つに影響を及ぼす疾患はしばしば、その他のものにも影響を及ぼすであろう:リンパ腫はリンパ節の疾患であるが、それはしばしば骨髄にまで広がり、血液に影響を及ぼす。血液悪性腫瘍は、悪性腫瘍(「癌」)であり、そしてそれらは一般的に、血液学及び/又は腫瘍学における専門医によって処置される。いくつかのセンターでは、「血液学/腫瘍学」は、内科の一つの下位専門分野であるが、他のセンターでは、それらは、別個部門とみなされている(外科的及び放射線腫瘍専門医も存在する)。全ての血液障害悪性(「癌性」)とは限らないが;これら他の血液状態もまた、血液学者によって管理されてもよい。血液悪性腫瘍は、2つの主要な血液細胞系譜:骨髄系及びリンパ球系細胞株のいずれかから由来し得る。骨髄細胞株は通常、顆粒球、赤血球血小板、マクロファージ及びマスト細胞を産生し;リンパ球系細胞株は、B、T、NK及び形質細胞を産生する。リンパ腫、リンパ性白血病、及び骨髄腫は、リンパ球系由来であるが、急性及び慢性骨髄性白血病骨髄異形成症候群及び骨髄増殖性疾患は、骨髄起源である。白血病は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、急性単球性白血病(AMOL)及び小リンパ球性リンパ腫(SLL)を含む。リンパ腫は、ホジキンリンパ腫(4つ全てのサブタイプ)及び非ホジキンリンパ腫(NHL、全てのサブタイプ)を含む。

0044

化学療法剤」は、作用機序に関わらず、癌の処置において有用な化学物質である。化学療法剤のクラスは、以下を非限定的に含む:アルキル化剤代謝拮抗物質紡錘体毒植物性アルカロイド、細胞毒性/抗腫瘍性抗生物質トポイソメラーゼ阻害剤、抗体、光増感剤、及びキナーゼ阻害剤。化学療法剤は、「標的療法」及び従来の化学療法において使用される化合物を含む。化学療法剤の例は、以下を含む:イブルチニブIMBRUVICA(商標),APCI-32765, Pharmacyclics Inc./Janssen Biotech Inc.; CAS Reg. No. 936563-96-1,US 7514444)、イデラリシブ(以前のCAL-101, GS 1101, GS-1101, Gilead Sciences Inc.; CAS Reg. No. 1146702-54-6)、エルロチニブ(TARCEVA(登録商標), Genentech/OSIPharm.)、ドセタキセル(TAXOTERE(登録商標)、Sanofi-Aventis)、5−FU(フルオロウラシル5−フルオロウラシル、CAS Reg. No. 51-21-8)、ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標), Lilly)、PD−0325901(CAS No. 391210-10-9, Pfizer)、シスプラチン(cis−ジアミンジクロロ白金(II)、CAS No. 15663-27-1)、カルボプラチン(CAS No. 41575-94-4)、パクリタキセル(TAXOL(登録商標), Bristol-Myers Squibb Oncology, Princeton, N.J.)、トラスツズマブHERCEPTIN(登録商標), Genentech)、テモゾロミド(4−メチル−5−オキソ−2,3,4,6,8−ペンタアザビシクロ[4.3.0]ノナ−2,7,9−トリエン−9−カルボキサミド, CAS No. 85622-93-1,TEMODAR(登録商標), TEMODAL(登録商標), Schering Plough)、タモキシフェン((Z)−2−[4−(1,2−ジフェニルブタ−1−エニル)フェノキシ]−N,N−ジメチルエタンアミン、NOLVADEX(登録商標)、ISTUBAL(登録商標)、VALODEX(登録商標))、及びドキソルビシン(ADRIAMYCIN(登録商標))、Akti−1/2、HPPD、及びラパマイシン

0045

化学療法剤は、Bcl−2阻害剤及びJAK阻害剤を含む。

0046

化学療法剤の更なる例は、以下を含む:オキサリプラチン(ELOXATIN(登録商標), Sanofi)、ボルテゾミブVELCADE(登録商標), Millennium Pharm.)、スーテント(SUNITINIB(登録商標), SU11248, Pfizer)、レトロゾール(FEMARA(登録商標), Novartis)、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標), Novartis)、XL−518(コビメチニブ、MEK阻害剤, Exelixis, WO 2007/044515)、ARRY−886(Mek阻害剤, AZD6244, Array BioPharma, Astra Zeneca)、SF−1126(PI3K阻害剤, Semafore Pharmaceuticals)、BEZ−235(PI3K阻害剤, Novartis)、XL−147(PI3K阻害剤, Exelixis)、PTK787/ZK 222584(Novartis)、フルベストラントFASLODEX(登録商標), AstraZeneca)、ロイコボリンフォリン酸)、ラパマイシン(シロリムス, RAPAMUNE(登録商標), Wyeth)、ラパチニブ(TYKERB(登録商標), GSK572016, Glaxo Smith Kline)、ロナファーニブ(SARASAR(商標), SCH 66336, Schering Plough)、ソラフェニブ(NEXAVAR(登録商標), BAY43-9006, Bayer Labs)、ゲフィチニブ(IRESSA(登録商標), AstraZeneca)、イリノテカンCAMPTOSAR(登録商標), CPT-11, Pfizer)、ティピファニブ(ZARNESTRA(商標), Johnson & Johnson)、ABRAXANE(商標)(クレモフォール不含)、パクリタキセルのアルブミン操作したナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners, Schaumberg, Il)、バンデタニブ(rINN, ZD6474, ZACTIMA(登録商標), AstraZeneca)、クロラムブシル、AG1478、AG1571(SU 5271; Sugen)、テムシロリムス(TORISEL(登録商標), Wyeth)、パゾパニブ(Glaxo Smith Kline)、カンホスファミドTELCYTA(登録商標), Telik)、チオテパ及びシクロホスファミド(cyclosphosphamide)(CYTOXAN(登録商標)、NEOSAR(登録商標));ブスルファンインプロスルファン及びピポスルファンなどのスルホン酸アルキル;ベンゾドーパ(benzodopa)、カルボコン、メツレドーパ(meturedopa)、及びウレドーパ(uredopa)などのアジリジン;アルトレタミントリエチレンメラミントリエチレンホスホラミド、トリエチレンチオホスホルアミド及びトリメチロメラミンを含むエチレンイミン及びメチラメラミン(methylamelamines);アセトゲニン(特に、ブラタシン及びブラタシノン);カンプトテシン合成類似体トポテカンを含む);ブリオスタチンカリスタチン;CC−1065(そのアドレシン、カルゼルシン及びビセレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(合成類似体、KW−2189及びCB1−TM1を含む);エリュテロビンパンクラチスタチンサルコジクチイン;スポンギスタチン;クロラムブシル、クロルファジンクロホスファミド(chlorophosphamide)、エストラムスチンイホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩メルファラン、ノベンキン(novembichin)、フェネステリンプレニムスチントロホスファミド、ウラシルマスタードなどのナイトロジェンマスタードカルムスチン、クロロゾトシン、ホテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、及びラニムスチン(ranimnustine)などのニトロソ尿素エンジイン抗生物質などの抗生物質(例えば、カリチアマイシン、カリチアマイシンγ1I、カリチアマイシンωI1(Angew Chem. Intl. Ed. Engl. (1994) 33:183-186);ジネマイシン、ジネマイシンA;クロドロネートなどのビスホスホネートエスペラミシン;並びに、ネオカルジノスタチンクロモフォア及び関連色素タンパク質エンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン(aclacinomysins)、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリンブレオマイシンカクチノマイシンカラビシン(carabicin)、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシニス(chromomycinis)、ダクチノマイシンダウノルビシン、デトルビシン(detorubicin)、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシンネモルビシン(nemorubicin)、マルセロマイシン、マイトマイシンCなどのマイトマイシンミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシンポルフィロマイシンピューロマイシン、クエラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン(rodorubicin)、ストレプトニグリンストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;メトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU)などの代謝拮抗剤デノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなどの葉酸類似体フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリンチオグアニンなどのプリン類似体;アンシタビンアザシチジン6−アザウリジンカルモフールシタラビンジデオキシウリジンドキシフルリジンエノシタビンフロクスウリジンなどのピリミジン類似体カルステロンプロピオン酸ドロモスタノロンエピチオスタノールメピチオスタンテストラクトンなどのアンドロゲンアミノグルテチミドミトタントリロスタンなどの抗副腎剤(anti-adrenals);フォリン酸(frolinic acid)などの葉酸補液アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸エニルウラシルアムサクリンベストラブシルビスアントレン;エダトレキサート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジクオン;エフロルニチン(elfornithine);酢酸リプチニウム;エポチロンエトグルシド;硝酸ガリウムヒドロキシ尿素レンチナンロニダミン(lonidainine);マイタンシン及びアンサマイトシンなどのマイタンシノイドミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダンモール(mopidanmol);ニトラエリン(nitraerine);ペントスタチン;フェナメットピラルビシン;ロソキサントロンポドフィリン酸(podophyllinic acid);2−エチルヒドラジドプロカルバジンPSK(登録商標)多糖類複合体(JHS Natural Products, Eugene, OR);ラゾキサン;リゾキシンシゾフィラン;スピロゲルマニウムテヌアゾン酸トリアコン;2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミントリコテシン(特に、T−2トキシンベラクリンA(verracurin A)、ロリジンA及びアングイジン);ウレタンビンデシンダカルバジンマンノムスチンミトブロニトール;ミトラクトールピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;シスプラチン及びカルボプラチンなどの白金類似体ビンブラスチンエトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチンビノレルビン(NAVELBINE(登録商標));ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシンアミノプテリンカペシタビン(XELODA(登録商標), Roche);イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチンDMFO);レチノイン酸などのレチノイド;並びに、上記のうちの任意の薬学的に許容し得る塩、酸及び誘導体

0047

また、「化学療法剤」の定義に含まれるのは以下である:(i)例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);クエン酸タモキシフェンを含む)、ラロキシフェンドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェントリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、及びFARESTON(登録商標)(クエン酸トレミフェン(toremifine citrate))を含む抗エストロゲン薬及び選択的エストロゲン受容体調節薬(SERM)などの腫瘍に対するホルモン作用を調節する又は阻害するように働く抗ホルモン剤;(ii)例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、ホルメスタン(formestanie)、ファドロゾールRIVISOR(登録商標)(ボロゾール)、FEMARA(登録商標)(レトロゾール;Novartis)、及びARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca)などの、副腎におけるエストロゲン産生を調節する酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤;(iii)フルタミドニルタミドビカルタミドリュープロリド、及びゴセレリンなどの抗アンドロゲン;並びにトロキサシタビン(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシン類似体);(iv)MEK阻害剤などのプロテインキナーゼ阻害剤(WO 2007/044515);(v)脂質キナーゼ阻害剤;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド、特に、異常な細胞増殖関係付けられるシグナル伝達経路における遺伝子の発現を阻害するもの、例えば、PKCα、Raf及びH−Ras、例えば、オブメルセン(GENASENSE(登録商標)、Genta Inc.);(vii)VEGF発現阻害剤(例えば、ANGIOZYME(登録商標))及びHER2発現阻害剤などのリボザイム;(viii)遺伝子治療ワクチンなどのワクチン、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)、及びVAXID(登録商標);PROLEUKIN(登録商標)rIL−2;LURTOTECAN(登録商標)などのトポイソメラーゼ1阻害剤;ABARELIX(登録商標)rmRH;(ix)ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標)、Genentech)などの抗血管新生薬;並びに上記のうちの任意の薬学的に許容し得る塩、酸及び誘導体。

0048

また、「化学療法剤」の定義に含まれるのは、アレムツズマブ(Campath)、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標), Genentech);セツキシマブ(ERBITUX(登録商標)、Imclone);パニツムマブ(VECTIBIX(登録商標), Amgen)、リツキシマブ(RITUXAN(登録商標), Genentech/Biogen Idec)、ペルツズマブ(OMNITARG(商標), 2C4, Genentech)、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標), Genentech)、トシツモマブ(Bexxar, Corixia)、及び抗体薬物複合体ゲムツズマブオゾガマイシン(MYLOTARG(登録商標), Wyeth)などの治療抗体である。

0049

本発明のBtk阻害剤と組み合わせて、化学療法剤として治療可能性を有するヒト化モノクローン抗体は、アレムツズマブ、アポリズマブ、アセリズマブ(aselizumab)、アトリズマブ(atlizumab)、バピネオズマブ、ベバシズマブ、ビバツズマブメルタンシン(bivatuzumab mertansine)、カンツズマブメルタンシン、セデリズマブ(cedelizumab)、セルトリズマブペゴル、シドフシツズマブ(cidfusituzumab)、シドツズマブ(cidtuzumab)、ダクリズマブエクリズマブエファリズマブエプラツズマブエルリズマブ(erlizumab)、フェルビズマブ(felvizumab)、フォントリズマブ、ゲムツズマブオゾガマイシン、イノツズマブオゾガマイシンイピリムマブ、ラベツズマブ、リンツズマブ、マツズマブメポリズマブ、モタビズマブ、モトビズマブ(motovizumab)、ナタリズマブニモツズマブ、ノロビズマブ(nolovizumab)、ヌマビズマブ(numavizumab)、オクレリズマブオマリズマブパリビズマブパスコリズマブ(pascolizumab)、ペクフシツズマブ(pecfusituzumab)、ペクツズマブ(pectuzumab)、ペルツズマブ、パキセリズマブ、ラリビズマブ(ralivizumab)、ラニビズマブレスリビズマブ(reslivizumab)、レスリズマブ、レシビズマブ(resyvizumab)、ロベリズマブ(rovelizumab)、ルプリズマブ(ruplizumab)、シブロツズマブ(sibrotuzumab)、シプリズマブ、ソンツズマブ(sontuzumab)、タカツズマブテトラセタン(tacatuzumab tetraxetan)、タドシズマブ(tadocizumab)、タリズマブ(talizumab)、テフバズマブ(tefibazumab)、トシリズマブトラリズマブ(toralizumab)、トラスツズマブ、ツコツズマブセルモロイキン(tucotuzumab celmoleukin)、ツクシツズマブ(tucusituzumab)、ウマビズマブ(umavizumab)、ウルトキサズマブ、及びビジリズマブを含む。

0050

代謝物」は、特定された化合物又はその塩の体内における代謝を通して産生された生成物である。化合物の代謝物は、当技術分野において公知の通例技術を使用して同定されてもよく、そしてそれらの活性は、本明細書に記載される試験などの試験を使用して決定される。このような生成物は、例えば、投与された化合物の酸化還元加水分解アミド化脱アミド化エステル化脱エステル化酵素的切断等から得られてもよい。したがって、本発明は、本発明の式I化合物をその代謝生成物を生成するために十分な期間、哺乳動物と接触させることを含む方法によって産生された化合物を含む、本発明の化合物の代謝物を含む。

0051

用語「添付文書」は、治療薬品適応症使用法、投与量、投与、禁忌及び/又は使用に関する警告についての情報を含む、このような治療薬品の商業用パッケージ内に慣例的に含まれる説明書を指すために使用される。

0052

用語「キラル」は、その鏡像パートナーに重ね合わせることができない特性を有する分子を指し、一方、用語「アキラル」は、その鏡像パートナーに重ね合わせることができる分子を指す。

0053

用語「立体異性体」は、同一の化学組成を有するが、その原子又は基の空間配置に関しては異なる、化合物を指す。

0054

ジアステレオマー」は、2個以上の不斉中心を有し、そしてその分子が互いの鏡像ではない立体異性体を指す。ジアステレオマーは、異なる物性、例えば、融点沸点スペクトル特性及び反応性を有する。ジアステレオマーの混合物は、電気泳動及びクロマトグラフィーなどの高分解能分析手順の下で分離することができる。

0055

エナンチオマー」は、互いの重ね合わせることのできない鏡像である、化合物の2つの立体異性体を指す。

0056

本明細書において使用される立体化学の定義及び規則は、一般に、S. P. Parker, Ed., McGraw-Hill Dictionary of Chemical Terms (1984) McGraw-Hill Book Company, New York; and Eliel, E. and Wilen, S., “Stereochemistry of Organic Compounds”, John Wiley & Sons, Inc., New York, 1994に従う。本発明の化合物は、不斉又はキラル中心を含有し、そしてそれゆえ異なる立体異性体形態で存在してもよい。ジアステレオマー、エナンチオマー及びアトロプ異性体を非限定的に含む、本発明の化合物の全ての立体異性体形態、並びにラセミ混合物などのそれらの混合物は、本発明の一部を形成することが意図される。多くの有機化合物は、光学的活性型で存在する、すなわち、それらは平面偏光の面を回転させる能力を有する。光学活性化合物を記載する際、接頭辞D及びL、又はR及びSは、そのキラル中心を中心とする分子の絶対配置を示すために使用される。接頭辞d及びl又は(+)及び(−)は、化合物による平面偏光の回転の符号を示すために用いられ、(−)又はlは、その化合物が左旋性であることを意味する。接頭辞(+)又はdを付された化合物は、右旋性である。所与化学構造について、これら立体異性体は、互いの鏡像であることを除いて同一である。特定の立体異性体は、エナンチオマーと称されてもよく、そしてこのような異性体の混合物は、エナンチオマー混合物と呼ばれることが多い。エナンチオマーの50:50混合物は、ラセミ混合物又はラセミ体と称され、これは化学的な反応又はプロセスにおいて立体選択又は立体特異性が存在しなかった場合に生じることもできる。用語「ラセミ混合物」及び「ラセミ体」は、光学活性欠く、2つのエナンチオマー種の等モル混合物を指す。エナンチオマーは、超臨界流体クロマトグラフィーSFC)などのキラル分離方法によってラセミ混合物から分離されてもよい。分離されたエナンチオマー中のキラル中心での立体配置の決定は仮であり、かつ例示目的で表1構造中に示されることもできるが一方、立体化学は、例えばx線結晶学的データから決定的に確立される。

0057

用語「互変異性体」又は「互変異性型」は、低エネルギー障壁を介して相互変換可能である、異なるエネルギー構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても知られている)は、ケト−エノール及びイミンエナミン異性化等のプロトンの移動を介する相互変換を含む。原子価互変異性体は、結合電子のいくつかの再構成による相互変換を含む。

0058

用語「薬学的に許容し得る塩」は、生物学的に又は他の面でも、望ましくないわけではない塩を示す。薬学的に許容し得る塩は、酸及び塩基付加塩の両方を含む。語句「薬学的に許容し得る」は、物質又は組成物が、製剤を含む他の成分及び/又はそれにより処置される哺乳動物と、化学的及び/又は毒性学的適合する必要があることを示す。

0059

用語「薬学的に許容し得る酸付加塩」は、無機酸(例えば、塩酸臭化水素酸硫酸硝酸炭酸リン酸)、及び有機酸脂肪族、脂環式、芳香族、アリール−脂肪族、複素環式カルボキシル及びスルホン類より選択される有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸グルコン酸乳酸ピルビン酸シュウ酸リンゴ酸マレイン酸マロン酸コハク酸フマル酸酒石酸、クエン酸、アスパラギン酸アスコルビン酸グルタミン酸アントラニル酸安息香酸ケイ皮酸マンデル酸エンボン酸、フェニル酢酸メタンスルホン酸メシラート」、エタンスルホン酸p−トルエンスルホン酸及びサリチル酸(salicyclic acid))を用いて形成される薬学的に許容し得る塩を示す。

0060

用語「薬学的に許容し得る塩基付加塩」は、有機又は無機塩基を用いて形成された薬学的に許容し得る塩を示す。許容し得る無機塩基の例は、ナトリウムカリウムアンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン及びアルミニウム塩を含む。薬学的に許容し得る有機無毒塩基から誘導された塩は、第一級第二級及び第三級アミン天然置換アミンを含む置換アミン、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂、例えば、イソプロピルアミントリメチルアミンジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンエタノールアミン2−ジエチルアミノエタノール、トリメタミン(trimethamine)、ジシクロヘキシルアミンリジンアルギニンヒスチジンカフェインプロカインヒドラバミン、コリンベタインエチレンジアミングルコサミンメチルグルカミンテオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン及びポリアミン樹脂の塩を含む。

0061

溶媒和物」は、1個以上の溶媒分子と本発明の化合物との会合又は複合体を指す。溶媒和物を形成する溶媒の例は、水、イソプロパノールエタノールメタノールDMSO、酢酸エチル、酢酸及びエタノールアミンを非限定的に含む。

0062

用語「EC50」は、半最大有効濃度であり、そしてインビボで特定効果の最大の50%を得るために必要とされる特定の化合物の血漿中濃度を示す。

0063

用語「Ki」は、阻害定数であり、そして特定阻害剤の受容体に対する絶対結合親和性を示す。それは、競合結合アッセイを使用して測定され、そして競合リガンド(例えば、放射性リガンド)が存在しない場合に特定阻害剤が受容体の50%を占める場合の濃度に等しい。Ki値は、pKi値に対数的に変換され得(−log Ki)、そのより高い値は、指数関数的により高い効力を示す。

0064

用語「IC50」は、半最大阻害濃度であり、そしてインビトロで生物学的プロセスの50%阻害を得るために必要とされる特定化合物の濃度を示す。IC50値は、pIC50値に対数変換され得(−log IC50)、より高い値は、指数関数的により大きい効力を指す。IC50値は、絶対値ではなく、実験条件、例えば用いられた濃度に依存し、そしてCheng-Prusoff式を使用して絶対阻害定数(Ki)に変換され得る(Biochem. Pharmacol. (1973) 22:3099)。他のパーセント阻害パラメータ、例えばIC70、IC90等が、計算されてもよい。

0065

用語「この発明の化合物」及び「本発明の化合物」及び「式Iの化合物」は、式Iの化合物並びにその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、及び薬学的に許容し得る塩及びプロドラッグを含む。

0066

式I化合物を含む、本明細書において与えられる任意の式又は構造は、このような化合物の水和物、溶媒和物及び多形並びにそれらの混合物を表すことが意図される。

0067

式I化合物を含む、本明細書において与えられる任意の式又は構造はまた、化合物の非標識の形態のみならず同位体で標識された形態をも表すことが意図される。同位体で標識された化合物は、1個以上の原子が、選択された原子質量又は質量数を有する原子によって置き換えられていることを除いて、本明細書において与えらえる式によって示された構造を有する。本発明の化合物に組み入れられ得る同位体の例は、非限定的に、2H(重水素、D)、3H(三重水素)、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl、及び125Iなどの、水素、炭素、窒素、酸素、リン(phosphorous)、フッ素、及び塩素の同位体を含む。種々の同位体で標識された本発明の化合物、例えば、3H、13C、及び14Cなどの放射性同位体が組み入れられる化合物。このような同位体で標識された化合物は、代謝研究、反応速度論研究、薬物又は基質組織分布アッセイを含む陽電子放射断層撮影(PET)又は単一光子放射断層撮影SPECT)などの検出又は撮像技術、あるいは患者の放射性処置において有用である場合がある。重水素で標識されている又は置換されている本発明の治療化合物は、分布、代謝、及び排泄(ADME)に関する、改善されたDMPK(薬物代謝及び薬物動態)特性を有してもよい。重水素などのより重い同位体での置換は、より優れた代謝安定性に起因する特定の治療上の利点、例えば増加されたインビボ半減期又は減少された必要投与量を与える場合がある。18Fで標識された化合物は、PET又はSPECT研究のために有用である場合がある。同位体で標識された本発明の化合物及びそのプロドラッグは概して、スキームにおいて又は以下に記載される実施例及び調製例において開示された手順を実施し、非同位体で標識された試薬の代わりに容易に入手可能な同位体で標識された試薬を使用することによって、調製され得る。さらに、より重い同位体、特に重水素(すなわち、2H又はD)での置換は、より優れた代謝安定性に起因する特定の治療上の利点、例えば増加されたインビボ半減期又は減少された必要投与量又は治療指数における改善を与える場合がある。この文脈における重水素は、式(I)の化合物における置換基としてみなされることが理解される。このようなより重い同位体、具体的には重水素の濃度は、同位体濃縮係数によって定義されてもよい。本発明の化合物において、特定の同位体として特に指定されない任意の原子は、その原子の任意の安定同位体を表すことが意味される。特に断りない限り、ある位置が、「H」又は「水素」として指定される場合、その位置は、その天然存在比同位体組成での、水素を有することが理解される。したがって、本発明の化合物において、重水素(D)として特に指定された任意の原子は、重水素を表すことが意味される。

0068

ピラゾールカルボキサミド化合物
本発明は、Btkによって介入される疾患、病状及び/又は障害の処置において潜在的に有用である、式Iのピラゾールカルボキサミド化合物及びその医薬製剤を提供する。

0069

式I化合物は、構造:




[式中、
Xは、CH又はNであり;
R1、R2及びR3は、H、-C(O)NH2、C6-C20アリール、C3-C12カルボシクリル、C2-C20ヘテロシクリル、C1-C20ヘテロアリール、-NH2、-NH-(C6-C20アリール)、-NH-(C1-C20ヘテロアリール)、-C(O)-(C1-C12アルキル)、-C(O)-(C3-C12カルボシクリル)、-NH-(C1-C12アルキレン)-(C2-C20ヘテロシクリル)、-NH-(C1-C20ヘテロアリール)-(C2-C20ヘテロシクリル)、-NHC(O)-(C3-C12カルボシクリル)、-NHC(O)-(C1-C12アルキル)、-(C6-C20アリール)-C(O)-(C2-C20ヘテロシクリル)、及び-(C1-C20ヘテロアリール)-(C2-C20ヘテロシクリル)より独立に選択されるか;あるいは
R1及びR2は、縮合6員アリール、カルボシクリル、ヘテロシクリル、又はヘテロアリール環を場合により形成し;
R1、R2及びR3のうちの少なくとも1個は、-C(O)NH2であり;
R4は、H、F、Cl、CN、-CH2OH、-CH(CH3)OH、-C(CH3)2OH、-CH(CF3)OH、-CH2F、-CHF2、-CH2CHF2、-CF3、-C(O)NH2、-C(O)NHCH3、-C(O)N(CH3)2、-NH2、-NHCH3、-N(CH3)2、-NHC(O)CH3、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2OH、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、1−ヒドロキシシクロプロピル、イミダゾリル、ピラゾリル、3−ヒドロキシ−オキセタン−3−イル、オキセタン−3−イル、及びアゼチジン−1−イルより選択され;
R5は、H、F、Cl、又はCNであり;
R6は、構造:






(式中、波線結合部位を示す)
より選択され;そして
アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールは、F、Cl、Br、I、-CN、-CH3、-CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH2NH2、-CH2NHCH3、-CH2N(CH3)2、-CH2OH、-CH2OCH3、-CH2CH2OH、-C(CH3)2OH、-CH(OH)CH(CH3)2、-C(CH3)2CH2OH、-CH2CH2SO2CH3、-CH2OP(O)(OH)2、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2CF3、-CH2CHF2、-CH(CH3)CN、-C(CH3)2CN、-CH2CN、-CO2H、-COCH3、-CO2CH3、-CO2C(CH3)3、-COCH(OH)CH3、-CONH2、-CONHCH3、-CON(CH3)2、-CONH(CH2CH2N(CH3)2)、-C(CH3)2CONH2、-NH2、-NHCH3、-N(CH3)2、-NHCOCH3、-N(CH3)COCH3、-NHS(O)2CH3、-N(CH3)C(CH3)2CONH2、-N(CH3)CH2CH2S(O)2CH3、-NO2、=O、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2OCH3、-OCH2CH2OH、-OCH2CH2N(CH3)2、-OP(O)(OH)2、-S(O)2N(CH3)2、-SCH3、-S(O)2CH3、-S(O)3H、シクロプロピル、オキセタニル、アゼチジニル、1−メチルアゼチジン−3−イル)オキシ、N−メチル−N−オキセタン−3−イルアミノ、アゼチジン−1−イルメチル、ピロリジン−1−イル、及びモルホリノより独立に選択される1個以上の基で場合により置換されている]
を有し、又はその立体異性体、互変異性体若しくは薬学的に許容され得る塩。

0070

式I化合物の例示的実施態様は、XがNであるものを含む。

0071

式I化合物の例示的実施態様は、XがCHであるものを含む。

0072

式I化合物の例示的実施態様は、R1が-C(O)NH2であるものを含む。

0073

式I化合物の例示的実施態様は、R2が-C(O)NH2であるものを含む。

0074

式I化合物の例示的実施態様は、R3が-C(O)NH2であるものを含む。

0075

式I化合物の例示的実施態様は、R1、R2及びR3のうちの1つが-NH-(C6-C20アリール)又は-NH-(C1-C20ヘテロアリール)であるものを含み、ここでアリール及びヘテロアリールがF、Cl、Br、I、-CN、-CH3、-CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH2NH2、-CH2NHCH3、-CH2N(CH3)2、-CH2OH、-CH2OCH3、-CH2CH2OH、-C(CH3)2OH、-CH(OH)CH(CH3)2、-C(CH3)2CH2OH、-CH2CH2SO2CH3、-CH2OP(O)(OH)2、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2CF3、-CH2CHF2、-CH(CH3)CN、-C(CH3)2CN、-CH2CN、-CO2H、-COCH3、-CO2CH3、-CO2C(CH3)3、-COCH(OH)CH3、-CONH2、-CONHCH3、-CON(CH3)2、-CONH(CH2CH2N(CH3)2)、-C(CH3)2CONH2、-NH2、-NHCH3、-N(CH3)2、-NHCOCH3、-N(CH3)COCH3、-NHS(O)2CH3、-N(CH3)C(CH3)2CONH2、-N(CH3)CH2CH2S(O)2CH3、-NO2、=O、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2OCH3、-OCH2CH2OH、-OCH2CH2N(CH3)2、-OP(O)(OH)2、-S(O)2N(CH3)2、-SCH3、-S(O)2CH3、-S(O)3H、シクロプロピル、オキセタニル、アゼチジニル、1−メチルアゼチジン−3−イル)オキシ、N−メチル−N−オキセタン−3−イルアミノ、アゼチジン−1−イルメチル、ピロリジン−1−イル、及びモルホリノより独立に選択される1個以上の基で場合により置換されている。

0076

式I化合物の例示的実施態様は、R4が-CH2OHであるものを含む。

0077

式I化合物の例示的実施態様は、R5がHであるものを含む。

0078

式I化合物の例示的実施態様は、R6が:




であるものを含む。

0079

式I化合物の例示的実施態様は、R6が:




であるものを含む。

0080

式I化合物の例示的実施態様は、本化合物が表1より選択されるものを含む。

0081

本発明の式I化合物は、不斉又はキラル中心を含有し、そしてそれゆえ異なる立体異性体形態で存在してもよい。ジアステレオマー、エナンチオマー及びアトロプ異性体を非限定的に含む、本発明の化合物の全ての立体異性体形態、並びにラセミ混合物などのそれらの混合物は、本発明の一部を形成することが意図される。幾つかの場合において、立体化学は、決定されていないか、あるいは暫定的に指定されている。

0082

加えて、本発明は、cis-trans(幾何)及び立体配座異性体を含む、全てのジアステレオマーを包含する。例えば、式I化合物が、二重結合又は縮合環を組み込む場合、cis及びtrans形態、並びにそれらの混合物は、本発明の範囲内に包含される。

0083

本明細書で示される構造において、任意の特定のキラル原子の立体化学が特定されない場合は、全ての立体異性体が考えられ、そして本発明の化合物として含まれる。立体化学が実線又は破線により特定されて、特定の立体配置を表す場合は、その立体異性体はそのように特定され、そして定義される。

0084

本発明の化合物は、水、エタノール等などの薬学的に許容し得る溶媒との非溶媒和物形態のみならず溶媒和物形態で存在してもよく、そして、本発明が、溶媒和物形態及び非溶媒和物形態の両方を包含することが意図される。

0085

本発明の化合物はまた、異なる互変異性体形態で存在してもよく、そして全てのそのような形態は、本発明の範囲内に包含される。用語「互変異性体」又は「互変異性形態」は、低エネルギー障壁を介して相互変換可能である、異なるエネルギーの構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても知られている)は、ケト−エノール及びイミン−エナミン異性化などのプロトンの移動を介する相互変換を含む。原子価互変異性体は、結合電子の一部の再構成による相互変換を含む。

0086

生物学的評価
酵素活性(又は他の生物学的活性)の阻害剤としての式I化合物の相対的有効性は、各化合物が活性を予め定義された程度まで阻害する濃度を決定し、そして次にその結果を比較することによって確立され得る。典型的には、好ましい決定は、生化学的アッセイにおいて活性の50%を阻害する濃度、すなわち50%阻害剤濃度又は「IC50」である。IC50値の決定は、当技術分野において公知の従来技術を使用して達成され得る。一般に、IC50は、種々の濃度の研究中の阻害剤の存在下で、所与の酵素の活性を測定することによって決定され得る。酵素活性の実験的に得られた値は、次に、使用された阻害剤濃度に対してプロットされる。50%酵素活性(任意の阻害剤の非存在下での活性と比較して)を示す阻害剤の濃度を、IC50値とする。類似的に、他の阻害剤濃度が、活性の適切な決定を通して定義され得る。例えば、幾つかの設定において、90%阻害濃度、すなわちIC90等を確立することが望ましいこともあり得る。

0087

式I化合物を、標準生化学的Btkキナーゼアッセイによって試験した(実施例901)。

0088

式I化合物を試験するために使用され得る標準細胞Btkキナーゼアッセイのための一般手順は、Ramos細胞Btkアッセイである(実施例902)。

0089

標準細胞B細胞増殖アッセイが、Balb/cマウスの脾臓から精製されたB細胞を用いて式I化合物を試験するために使用され得る(実施例903)。

0090

標準T細胞増殖アッセイが、Balb/cマウスの脾臓から精製されたT細胞を用いて式I化合物を試験するために使用され得る(実施例904)。

0091

CD86阻害アッセイが、8〜16週齢Balb/cマウスの脾臓から精製された全マウス脾細胞を使用して、B細胞活性の阻害について式I化合物に対して行われ得る(実施例905)。

0092

B−ALL細胞生存アッセイが、培養下の生存B−ALL細胞の数を測定するために、式I化合物に対して行われ得る(実施例906)。

0093

CD69全血アッセイが、表面IgMヤギF(ab’)2抗ヒトIgMと架橋することによって活性化されたヒト全血中のBリンパ球によってCD69の産生を阻害するための化合物の能力を決定するために、式I化合物に対して行われ得る(実施例907)。CD69は、リンパ球遊走及びサイトカイン分泌関与するII型C型レクチンである。CD69発現は、白血球活性化の最も初期に利用可能な指標のうちの1つにあたり、そしてその急速誘導は、転写活性化を通して生じる(Vazquez et al (2009) Jour. of Immunology Published October 19, 2009, doi:10.4049/jimmunol.0900839)。選択的Btk阻害剤による抗原レセプター刺激の濃度依存的阻害は、リンパ球活性化マーカーCD69の細胞表面発現を誘導する(Honigberg et al (2010) Proc. Natl. Acad. Sci. 107(29):13075-13080)。したがって、選択的Btk阻害剤によるCD69阻害は、特定のB細胞障害の治療効果相関される場合がある。CD69 Hu血液FACSIC70値は、表1中、例示的式I化合物について示されている。

0094

式I化合物の抗炎症効果はまた、マウス又はラットにおけるコラーゲン誘発関節炎(CIA)アッセイによって試験され得る(William RO (2004) Methodsof Mol. Med. 98:207-216)。コラーゲン誘発関節炎は、疾患病理発生の疑問に取り組むため、及び治療標的を確認するために広く使用される、関節リウマチ(RA)の動物モデルである。関節炎は通常、アジュバント中の自己又は異種のII型コラーゲンでの免疫化によってマウス又はラットにおいて誘導される。コラーゲン誘発関節炎に対する感受性は、主要組織適合性複合体クラスII遺伝子と強く関連しており、そして関節炎の発生は、II型コラーゲンに対する健康なT及びB細胞反応によって達成される。CIAの主要な病理学的特徴は、多形核及び単核細胞の浸潤、パンヌス形成、軟骨退化、骨の侵食、及び線維症を伴う増殖性滑膜炎を含む。RAと同様に、腫瘍壊死因子α(TNFα)及びインターロイキン(IL)−1βなどの炎症性サイトカインは、CIAを有するマウスの関節炎関節において大量に発現され、そしてこれらの分子の遮断は、疾患重症度の低下をもたらす。試験対象は、尾の根元に式I化合物の製剤を注射され、そして関節炎の発症が、フロイント不完全アジュバント中のコラーゲン全身投与によって同期化される(増強される)。足及び肢関節の炎症は、足の評価を含むスコアリングステムを使用して数量化される。

0095

式I例示的化合物の細胞毒性又は細胞分裂停止活性は、細胞培地中で増殖性哺乳動物腫瘍細胞樹立させ、式I化合物を加え、細胞を約6時間〜約5日の期間培養し、そして細胞生存率を測定することによって測定され得る(実施例908)。細胞ベースのインビトロアッセイは、生存率、すなわち増殖(IC50)、細胞毒性(EC50)、及びアポトーシスの誘導(カスパーゼ活性化)を測定するために使用され、そして血液悪性腫瘍及び固形腫瘍に対する臨床的有効性を予測する際に有用である場合がある。

0096

式I化合物の化学療法剤との組み合わせのインビトロ効力は、実施例908の細胞増殖アッセイ;Promega Corp., Madison, WIから市販されているCellTiter-Glo(登録商標)発光細胞生存率アッセイによって、測定され得る。このホモジニアアッセイ方法は、鞘翅目ルシフェラーゼ組み換え発現に基づき(US 5583024; US 5674713; US 5700670)、そして代謝的に活性な細胞の指標である、存在するATP定量化に基づいて、培養下の生存細胞の数を決定する(Crouch et al (1993) J. Immunol. Meth. 160:81-88; US 6602677)。CellTiter-Glo(登録商標)アッセイは、96又は384ウェルフォーマットにおいて行われ、それを自動ハイスループットスクリーニングHTS)を受けることを可能にする(Cree et al (1995) AntiCancer Drugs 6:398-404)。ホモジニアスアッセイ手順は、血清添加培地中で培養された細胞に単一試薬(CellTiter-Glo(登録商標)試薬)を直接加えることを含む。細胞洗浄培地の除去及び複数のピペット操作工程は必要とされない。当該システムは、試薬を加え、そして混合した10分後に、384ウェルフォーマット中、わずか15個細胞/ウェルほどを検出する。

0097

ホモジニアス「添加—混合—測定」フォーマットは、細胞溶解、及び存在しているATPの量に比例する発光シグナルの発生をもたらす。ATPの量は、培養下、存在する細胞の数に正比例する。CellTiter-Glo(登録商標)アッセイは、細胞型及び使用される培地に依存して、一般的には5時間を超える半減期を有する、ルシフェラーゼ反応によって生成される、「グロー型」発光シグナルを発生する。生存細胞は、相対発光単位(RLU)に反映される。基質カブトムシルシフェリン(Beetle Luciferin)は、ATPのAMPへの同時変換及びフォトンの発生と共に、組み換えホタルルシフェラーゼによって酸化的に脱炭酸される。延長された半減期は、試薬注入器を使用する必要性を排除し、そして複数のプレートの連続又はバッチ方式処理に対して柔軟性を提供する。この細胞増殖アッセイは、種々の複数ウェルフォーマット、例えば96又は384ウェルフォーマットを用いて使用され得る。データは、ルミノメーター又はCCDカメラ撮像装置によって記録され得る。発光出力は、経時的に測定される相対光単位(RLU)として提供される。

0098

式I例示的化合物及び化学療法剤との組み合わせの抗増殖有効性は、特定の血液腫瘍細胞株に対して、CellTiter-Glo(登録商標)アッセイ(実施例908)によって測定される。EC50値は、試験された化合物及び組み合わせについて確立される。

0099

表1中の例示的式I化合物は、本発明の方法に従って、作製され、特徴付けられ、かつBtkの阻害について試験され、そして以下の構造及び対応する名称を有する(ChemDraw Ultra, Version 11.0.1及びChemBioDraw, Version 11.0, CambridgeSoft Corp., Cambridge MA)。1個を超える名称が式I化合物又は中間体に関連する場合、化学構造が、化合物を定義するものとする。

0100

表1中の例示的式I化合物は、特定のB細胞障害に対する治療効果と相関され得る、BTKへの結合において、及びCD69全血アッセイにおいて、驚くべきかつ予想外の特性を示す。

0101

0102

式I化合物の投与
本発明の化合物は、処置されるべき病状に適切な任意の経路によって投与されてよい。適切な経路は、経口、非経口(皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、皮内、髄腔内及び硬膜外を含む)、経皮直腸経鼻、局所(頬側及び下を含む)、内、腹腔内、肺内及び鼻腔内を含む。局所的免疫抑制処置のためには、本化合物は、灌流又は別様に移植術の前に移植片を阻害剤に接触させることを含む、病巣内投与によって投与されてもよい。好ましい経路が、例えばレシピエントの病状によって変更してもよいことは認識されるであろう。本化合物が経口投与される場合、それは薬学的に許容し得る担体又は賦形剤と共に丸剤カプセル剤錠剤等として製剤化されてもよい。本化合物が非経口投与される場合、それは後述するように、薬学的に許容し得る非経口ビヒクルと共に、かつ単位投与量注射剤形態で、製剤化されてもよい。

0103

ヒト患者を処置するための用量は、式I化合物約10mg〜約1000mgの範囲であってよい。典型的な用量は、本化合物 約100mg〜約300mgであってよい。用量は、特定の化合物の吸収、分布、代謝及び排出を含む、薬物動態及び薬力学的特性に依存して、1日1回(QID)、1日2回(BID)又はより高頻度に投与されてもよい。加えて、毒性因子が、投与量及び投与計画に影響を及ぼす場合もある。経口投与の場合、丸剤、カプセル剤又は錠剤は、特定された期間にわたって毎日又はより少ない頻度で摂取されてもよい。その投与計画は、多くの治療サイクルで繰り返されてもよい。

0104

式I化合物での処置の方法
本発明の式I化合物は、免疫障害、心血管疾患、ウイルス感染症、炎症、代謝/内分泌障害又は神経学的障害などの、Btkに関連する異常な細胞増殖、機能又は挙動から生じる疾患又は障害を病む、ヒト又は動物患者を処置するために有用であり、したがって先に定義されたとおりの本発明の化合物のそれらへの投与を含む方法によって処置されてもよい。癌を病むヒト又は動物患者はまた、先に定義されたとおりの本発明の化合物のそれらへの投与を含む方法によって処置されてもよい。それによって、患者の病状は、改善されるか又は寛解される場合がある。

0105

式I化合物は、哺乳動物細胞、生物体、又は関連する病態、例えば全身性及び局所的炎症、免疫炎症性疾患、例えば関節リウマチ、免疫抑制臓器移植拒絶反応、アレルギー、潰瘍性大腸炎クローン病、皮膚炎、喘息、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群多発性硬化症強皮症全身性硬化症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、抗好中球細胞質抗体(ANCA)脈管炎、慢性閉塞性肺疾患COPD)、乾癬の、インビトロ、インサイチュー、及びインビボ診断又は処置のため、及び全身関節の保護作用のために有用である場合がある。

0106

本発明の方法はまた、関節炎疾患などの疾患、例えば、関節リウマチ、単関節関節炎、変形性関節症痛風関節炎脊椎炎ベーチェット疾患;敗血症敗血症性ショックエンドトキシンショックグラム陰性敗血症、グラム陽性敗血症、及び毒素性ショック症候群;敗血症、外傷、又は出血続発する多臓器傷害症候群;アレルギー性結膜炎春季結膜炎ブドウ膜炎、及び甲状腺眼症などの眼科障害好酸球性肉芽腫;喘息、慢性気管支炎、アレルギー性鼻炎、ARDS、慢性肺炎症性疾患(例えば、慢性閉塞性肺疾患)、珪肺症肺サルコイドーシス胸膜炎肺胞炎、脈管炎、肺気腫、肺炎、気管支拡張症、及び肺酸素毒性などの肺又は呼吸器障害心筋、脳、又は四肢の再灌流傷害;嚢胞性線維症などの線維症;ケロイド形成又は瘢痕組織形成アテローム性動脈硬化;全身性エリテマトーデス(SLE)、自己免疫性甲状腺炎、多発性硬化症、いくつかの型の糖尿病、及びレイノー症候群(Reynaud’s syndrome)などの自己免疫疾患;並びに、GVHD及び同種移植片拒絶などの移植片拒絶障害;慢性糸球体腎炎慢性炎症性腸疾患(CIBD)、クローン病、潰瘍性大腸炎、及び壊死性腸炎などの炎症性腸疾患;接触性皮膚炎アトピー性皮膚炎、乾癬、又は蕁麻疹などの炎症性皮膚病;感染に起因する発熱及び筋肉痛;髄膜炎、脳炎、及び軽症の外傷に起因する脳又は脊髄損傷などの中枢又は末梢神経系炎症性障害;シェーグレン症候群;白血球血管外漏出を含む疾患;アルコール性肝炎細菌性肺炎抗原抗体複合体介在性疾患;血液量減少性ショックI型糖尿病;急性及び遅延型過敏症;白血球疾患及び転移に起因する疾患状態;熱傷;顆粒球輸血関連症候群;及びサイトカイン誘導毒性を処置することを含む。

0107

本発明の方法はまた、乳癌、卵巣癌、子宮頸癌、前立腺癌、精巣癌、尿生殖路癌、食道癌喉頭癌、神経膠芽腫神経芽細胞腫、胃癌、皮膚癌ケラアカントーマ、肺癌、類表皮癌大細胞癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞癌、肺腺癌、骨癌、結腸癌、腺腫膵癌腺癌、甲状腺癌、濾胞腺癌、未分化癌乳頭癌セミノーマ、メラノーマ、肉腫、膀胱癌、肝癌及び胆汁道癌、腎癌、膵癌、骨髄障害、リンパ腫、ヘアリー細胞、頬側口腔癌、上咽頭癌咽頭癌口唇癌、舌癌口腔癌小腸癌、結腸直腸癌、大腸癌、直腸癌、脳癌及び中枢神経系癌、ホジキン、白血病、気管支癌、甲状腺癌、肝臓及び肝内胆管癌、肝細胞癌、胃癌、神経膠腫/神経膠芽腫、子宮内膜癌、メラノーマ、腎癌及び腎盂腎癌、膀胱癌、子宮体癌、子宮頸癌、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病(CLL)、骨髄性白血病、口腔癌及び咽頭癌、非ホジキンリンパ腫、メラノーマ、及び絨毛結腸腺腫より選択される癌を処置することを含む。

0108

本発明の方法は、再灌流傷害、すなわち組織又は器官が虚血の期間に続いて再灌流を経験する状況に起因する傷害を受けるか、又は受け得る対象を処置することにおいて有用性を有し得る。用語「虚血」は、動脈血の流入の閉塞に起因する局所性組織貧血を指す。特徴的に後に再灌流が続く一過性虚血は、好中球の活性化、及び患部における血管の内皮を通る遊出をもたらす。次に、活性化された好中球の蓄積は、反応性酸素代謝物の発生をもたらし、それは、関与する組織又は器官の構成要素を損傷する。「再灌流傷害」のこの現象は、血管発作(全虚血及び局所虚血を含む)、出血性ショック心筋虚血又は梗塞、臓器移植、及び脳血管痙攣などの病状に一般に関連する。例示するため、再灌流傷害は、心臓バイパス手技終結時、又はひとたび血液を受け入れることを妨害された心臓が再灌流し始めるときの心停止の間に生じる。Btk活性の阻害は、このような状況において再灌流傷害の量の減少をもたらし得ることが期待される。

0109

医薬製剤
ヒトを含む哺乳動物の治療的処置のために本発明の化合物を使用するために、それは通常、標準的な薬務に従って医薬組成物として製剤化される。本発明のこの態様によれば、薬学的に許容し得る希釈剤又は担体と共に本発明の化合物を含む医薬組成物が提供される。

0110

典型的な製剤は、本発明の化合物及び担体、希釈剤又は賦形剤を混合することによって調製される。適切な担体、希釈剤及び賦形剤は、当業者に周知であり、そして炭水化物ロウ水溶性及び/又は水膨潤性ポリマー親水性又は疎水性材料ゼラチン、油、溶媒、水等などの材料を含む。使用される特定の担体、希釈剤又は賦形剤は、本発明の化合物が適用される手段及び目的に依存するだろう。溶媒は一般に、当業者によって哺乳動物に安全に投与されると認識されている(GRAS)溶媒に基づいて選択される。一般に、安全な溶媒は、水などの無毒の水性溶媒及び水に可溶性又は混和性である他の無毒の溶媒である。適切な水性溶媒は、水、エタノール、プロピレングリコールポリエチレングリコール(例えば、PEG400、PEG300)等及びそれらの混合物を含む。製剤はまた、薬物(すなわち、本発明の化合物又はその医薬組成物)の洗練された体裁を提供するために、又は医薬品(すなわち、医薬)の製造を補助するために、1つ以上の緩衝剤安定化剤界面活性剤湿潤剤滑沢剤乳化剤懸濁化剤防腐剤抗酸化剤混濁剤(opaquing agent)、流動促進剤、加工助剤着色剤甘味料芳香剤香味剤及び他の公知の添加物を含んでもよい。

0111

製剤は、従来の溶解及び混合手順を使用して調製されてもよい。例えば、バルク原薬(すなわち、本発明の化合物又はその化合物の安定化形態(例えば、シクロデキストリン誘導体又は他の公知の複合体形成剤との複合体)を、先に記載した賦形剤の1つ以上の存在下で好適な溶媒に溶解させる。本発明の化合物は典型的には、薬物の容易に制御可能な投与量を提供するために、そして、患者が処方された処方計画順守できるようにするために、医薬投与形態に製剤化される。

0112

適用のための医薬組成物(又は製剤)は、薬物を投与するために使用される方法に依存して、様々な方法で包装されてもよい。一般に、販売商品は、適切な形態の医薬製剤が中に入れられた容器を含む。適切な容器は、当業者に周知であり、そしてボトルプラスチック及びガラス製)、サッシェアンプルプラスチック袋金属シリンダー等などの材料を含む。容器はまた、包装の内容物への軽率な接触を防止するための不正開封防止構成部を含んでもよい。加えて、容器は、容器の内容物を記載しているラベルが貼られている。そのラベルはまた、適切な注意事項を含んでもよい。

0113

本発明の化合物の医薬製剤は、種々の投与経路及びタイプ用に調製されてもよい。例えば、所望の程度の純度を有する式Iの化合物は場合により、凍結乾燥製剤破砕された粉末、又は水溶液の形態で、薬学的に許容し得る希釈剤、担体、賦形剤又は安定剤と共に混合されてもよい(Remington’s Pharmaceutical Sciences (1980) 16th edition, Osol, A. Ed.)。製剤化は、周囲温度、適切なpH及び所望の程度の純度で、生理学的に許容し得る担体、すなわち、用いられる投与量及び濃度でレシピエントに非毒性である担体と混合することにより行われてもよい。製剤のpHは、主に、化合物の具体的な用途及び濃度に依存するが、約3〜約8の範囲であってよい。pH5の酢酸緩衝液中での製剤化は、適切な実施態様である。

0114

本化合物は通常、固体組成物、凍結乾燥製剤として、又は水溶液として保存され得る。

0115

本発明の医薬組成物は、ある方法で、すなわち、好適な医療行為に合致する、投与の量、濃度、スケジュール、経過、ビヒクル及び経路で、製剤化され、調薬され、そして投与されるであろう。この文脈において考慮される要素は、処置される特定の障害、処置される特定の哺乳動物、個々の患者の臨床状態、障害の原因、薬剤送達部位、投与の方法、投与のスケジューリング、及び医師に公知の他の要素を含む。投与されるべき化合物の「治療有効量」は、そのような考慮事項によって決定されるであろうし、過剰増殖障害を寛解させるか、又は処置するために必要な最少量である。

0116

一般命題として、非経口で投与される阻害剤の用量あたりの初期薬学的有効量は、1日あたり約0.01〜100mg/患者体重kg、すなわち約0.1〜20mg/患者体重kgの範囲であり、使用される化合物の典型的な初期範囲は、0.3〜15mg/kg/日であろう。

0117

許容し得る希釈剤、担体、賦形剤及び安定剤は、用いられる投与量及び濃度でレシピエントに無毒であり、そしてリン酸、クエン酸及び他の有機酸などの緩衝液;アスコルビン酸及びメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(例えば、塩化オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ヘキサメトニウム塩化ベンザルコニウム塩化ベンゼトニウムフェノール、ブチル又はベンジルアルコール;メチル又はプロピルパラベンなどのアルキルパラベンカテコールレゾルシノールシクロヘキサノール;3−ペンタノール;及びm−クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド血清アルブミン、ゼラチン、又は免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマーグリシングルタミンアスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、又はリジンなどのアミノ酸グルコースマンノース又はデキストリンを含む単糖類二糖類又は他の炭水化物;EDTAなどのキレート化剤ショ糖マンニトールトレハロース又はソルビトールなどの糖;ナトリウムなどの塩形成対イオン金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);及び/又はTWEEN(商標)、PLURONICS(商標)又はポリエチレングリコール(PEG)などの非イオン性界面活性剤を含む。活性医薬成分はまた、例えば、コロイド薬物送達系(例えば、リポソーム、アルブミンマイクロスフェアマイクロエマルションナノ粒子及びナノカプセル)で、又はマクロエマルション中、コアセルベーション技術によって又は界面重合によって調製されたマイクロカプセル、例えば、それぞれヒドロキシメチルセルロース又はゼラチンマイクロカプセル及びポリ−(メチルメタシラート)マイクロカプセル(poly-(methylmethacylate)microcapsules)内に、封入されてもよい。このような技術は、Remington’ s Pharmaceutical Sciences 16th edition, Osol, A. Ed. (1980)に開示されている。

0118

式Iの化合物の徐放性製剤が調製されてもよい。徐放性製剤の適切な例は、式Iの化合物を含有する固体疎水性ポリマー半透性マトリクスを含むが、そのマトリクスは、成形品、例えば、フィルム又はマイクロカプセルの形態である。徐放性マトリクスの例は、ポリエステルヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリラート)、又はポリ(ビニルアルコール))、ポリ乳酸(US 3773919)、L−グルタミン酸とγ−エチル−L−グルタミン酸のコポリマー非分解性エチレン−酢酸ビニル分解性乳酸−グリコール酸コポリマー、例えば、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸−グリコール酸コポリマーと酢酸ロイプロリドからなる注射用ミクロスフェア)及びポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸を含む。

0119

製剤は、本明細書に詳述される投与経路に適するものを含む。製剤は、好都合単位投与形態提示されてもよく、そして薬学の分野において周知の方法のいずれかによって調製されてもよい。技術及び製剤は概して、Remington’s Pharmaceutical Sciences (Mack Publishing Co., Easton, PA)に見いだされる。このような方法は、活性成分を1つ以上の補助成分を構成する担体と混ぜ合わせる工程を含む。一般に、製剤は、活性成分を液体担体又は微粉末固体担体又はその両方と均一かつ密接に混ぜ合わせ、そして次に必要であれば、生成物を成形することによって調製される。

0120

経口投与に適する式Iの化合物の製剤は、所定量の式Iの化合物をそれぞれ含有する、丸剤、カプセル剤、カシェ剤又は錠剤などの分割単位として調製されてもよい。圧縮錠剤は、場合により結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、防腐剤、表面活性剤又は分散剤と混合された、粉末又は顆粒などの自由流動性形態の活性成分を適切な機械圧縮することによって調製されてもよい。成型錠剤は、不活性の液体希釈剤で湿らせた粉末活性成分の混合物を適切な機械で成型することによって作製されてもよい。錠剤は、場合により、コーティングされるか、又は切り込みを入れられてもよく、そして場合により、そこから活性成分の持続放出又は徐放を提供するように製剤化される。錠剤、トローチ剤ロゼンジ剤水性若しくは油性懸濁剤分散性粉剤若しくは顆粒剤乳剤硬質若しくは軟質カプセル剤、例えばゼラチンカプセル剤シロップ剤又はエリキシル剤が、経口使用のために調製されてもよい。経口使用に意図される式Iの化合物の製剤は、医薬組成物の製造のための当技術分野で公知の任意の方法に従って調製されてもよく、そしてそのような組成物は、口当たりのいい製剤を提供するために、甘味剤香味料、着色剤及び保存剤を含む1つ以上の薬剤を含有してもよい。活性成分を錠剤の製造に適する無毒の薬学的に許容し得る賦形剤との混合物で含有する錠剤が許容され得る。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム若しくはナトリウム、乳糖リン酸カルシウム若しくはナトリウムなどの不活性希釈剤;トウモロコシデンプン又はアルギン酸などの造粒剤及び崩壊剤デンプン、ゼラチン又はアラビアゴムなどの結合剤;並びにステアリン酸マグネシウムステアリン酸又はタルクなどの滑沢剤であってよい。錠剤は、コーティングされていなくてもよく、あるいは胃腸管内での崩壊及び吸着を遅延させるためにマイクロカプセル化を含む公知の技術でコーティングされ、それによって長期にわたり持続作用を提供してもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料が、単独で又はロウと共に、用いられてもよい。

0121

眼又は他の外部組織、例えば、口腔及び皮膚の処置のために、製剤は、好ましくは、活性成分を、例えば0.075〜20%w/wの量で含有する局所軟膏剤又はクリーム剤として適用される。軟膏剤に製剤化される場合、活性成分は、パラフィン系又は水混和性軟膏基剤のいずれかと共に用いられてよい。代替的に、活性成分は、水中油型クリーム基剤を用いてクリーム剤に製剤化されてもよい。所望であれば、クリーム基剤水相は、多価アルコール、すなわち、2個以上のヒドロキシル基を有するアルコール、例えば、プロピレングリコール、ブタン1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセリン及びポリエチレングリコール(PEG400を含む)並びにそれらの混合物を含んでもよい。局所製剤は、望ましくは、皮膚又は他の患部を通る活性成分の吸収又は浸透を増強する化合物を含んでもよい。このような皮膚浸透増強剤の例は、ジメチルスルホキシド及び関連類似体を含む。本発明の乳剤の油相は、公知の成分から公知の方法で構成されてもよい。この相が、単に乳化剤だけを含む場合もあるが、それは望ましくは、少なくとも1つの乳化剤と、脂肪若しくは油、又は脂肪及び油の両方との混合物を含む。好ましくは、親水性乳化剤が、安定剤として作用する脂溶性乳化剤と一緒に含まれる。また、油及び脂肪の両方を含むことが好ましい。併せて、乳化剤は、安定剤と共に又は安定剤を含まず、いわゆる乳化ロウを構成し、そしてこのロウは、油及び脂肪と一緒に、クリーム製剤油性分散相を形成するいわゆる乳化軟膏基剤を構成する。本発明の製剤における使用に適する乳化剤及びエマルション安定剤は、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル及び硫酸ラウリルナトリウムを含む。

0122

式I化合物の水性懸濁剤は、活性物質を水性懸濁剤の製造に適する賦形剤との混合物で含有する。そのような賦形剤は、懸濁化剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウムクロスカルメロースポビドンメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースアルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカンタゴム及びアカシアゴム、並びに分散剤又は湿潤剤、例えば、天然に存在するリン脂質(例えば、レシチン)、アルキレンオキシド脂肪酸との縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシド長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと脂肪酸及び無水ヘキシトール由来の部分エステルとの縮合生成物(例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)を含む。水性懸濁剤はまた、p−ヒドロキシ安息香酸エチル若しくはn−プロピルなどの1つ以上の防腐剤、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味料及び1つ以上の甘味剤、例えば、ショ糖又はサッカリンを含有してもよい。

0123

式Iの化合物の医薬組成物は、無菌注射用水性又は油性懸濁剤などの無菌の注射用製剤の形態であってもよい。この懸濁剤は、先に述べた適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤を使用して、公知の技術に従って製剤化されてもよい。無菌の注射用製剤はまた、無毒の非経口的に許容し得る希釈剤又は溶媒中の無菌の注射液剤又は懸濁剤、例えば、1,3−ブタンジオール中の液剤であるか、又は凍結乾燥粉末として調製されてもよい。中でも、用いられてよい許容し得るビヒクル及び溶媒は、水、リンガー溶液及び等張塩化ナトリウム溶液である。加えて、無菌の不揮発性油は、溶媒又は懸濁媒体として従来的に用いられてよい。この目的のために、合成モノグリセリド又はジグリセリドを含む任意の低刺激性不揮発性油が、用いられてもよい。加えて、オレイン酸などの脂肪酸も同様に、注射剤の調製に使用されてもよい。

0124

単回投与形態を作製するために担体材料と合わせてもよい活性成分の量は、処置される宿主及び特定の投与方法に依存して変化するだろう。例えば、ヒトへの経口投与に意図された持続放出製剤は、全組成物の約5〜約95%(重量:重量)で変化してもよい適切かつ好都合な量の担体材料と共に調合される、約1〜1000mgの活性物質を含有してもよい。医薬組成物は、投与のために容易に測定可能な量を提供するように調製され得る。例えば、静脈点滴用に意図された水性液剤は、約30mL/時の速度で適切な容量の点滴が起こり得るように、液剤1ミリリットル当たり約3〜500μgの活性成分を含有してよい。

0125

非経口投与に適する製剤は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤及び意図されるレシピエントの血液と製剤を等張にする溶質を含有してもよい水性及び非水性の無菌注射液剤;並びに懸濁化剤及び増粘剤を含んでもよい水性及び非水性の無菌懸濁剤を含む。

0126

眼への局所投与に適する製剤はまた、活性成分が適切な担体、特に活性成分用の水性溶媒に溶解されるか又は懸濁される、点眼薬を含む。活性成分は、好ましくは、そのような製剤中に、約0.5〜20%w/w、例えば、約0.5〜10%w/w、例えば、約1.5%w/wの濃度で存在する。

0127

口腔内の局所投与に適する製剤は、活性成分を香味基剤、通常ショ糖及びアラビアゴム又はトラガカンタに含むロゼンジ剤;活性成分をゼラチン及びグリセリン又はショ糖及びアラビアゴムなどの不活性基剤中に含むドロップ剤(pastilles);並びに活性成分を適切な液体担体中に含む洗口剤を含む。

0128

直腸投与用の製剤は、例えば、ココアバター又はサリチラートを含む適切な基剤を用いた坐剤として提示されてもよい。

0129

肺内又は経鼻投与に適する製剤は、例えば、0.1〜500ミクロンの範囲の粒径(0.5、1、30ミクロン、35ミクロン等などの増大するミクロン単位で0.1〜500ミクロンの範囲の粒径を含む)を有し、これは、肺胞嚢に達するように鼻腔を通る急速吸入によって、又は口腔を通る吸入によって投与される。適切な製剤は、活性成分の水性又は油性液剤を含む。エアロゾル又は乾燥粉剤の投与に適する製剤は、従来の方法に従って調製されてもよく、そして他の治療剤、例えば後述するような障害の治療又は予防においてこれまで使用されてきた化合物と共に送達されてもよい。

0130

膣内投与に適する製剤は、活性成分に加えて、当技術分野において適切であることが公知の担体を含有するペッサリータンポンクリームゲルペーストフォーム又はスプレー製剤として提示されてもよい。

0131

製剤は、単位用量又は多用量容器、例えば、密封アンプル及びバイアル内に包装されてもよく、そして使用直前に注射用の無菌の液体担体、例えば水の添加のみを必要とするフリーズドライ凍結乾燥)状態で保存されてもよい。即時注射液剤及び懸濁剤は、先に記載した種類の無菌の粉剤、顆粒剤及び錠剤から調製される。好ましい単位投与製剤は、本明細書において上述したような活性成分の1日用量又は単位1日分割用量、又はその適切な画分を含有するものである。

0132

本発明はさらに、先に定義したとおりの少なくとも1種の活性成分をそのための獣医用担体と一緒に含む獣医用組成物を提供する。獣医用担体は、組成物を投与する目的のために有用な物質であり、そして別の面では獣医学分野において不活性又は許容し得、かつ活性成分と融和性の、固体、液体又は気体材料であってよい。これらの獣医用組成物は、非経口的、経口的又は任意の他の所望の経路によって投与されてもよい。

0133

併用療法
式Iの化合物は、炎症又は過剰増殖障害(例えば、癌)などの本明細書に記載される疾患又は障害の処置のために、単独で、又は追加の治療剤と組み合わせて用いられてもよい。特定の実施態様で、式Iの化合物は、医薬組み合わせ製剤又は併用療法としての投与計画において、抗炎症性若しくは抗過剰増殖特性を有するか、又は炎症、免疫応答障害若しくは過剰増殖障害(例えば、癌)を処置するために有用な、追加の第二の治療化合物と組み合わされる。追加の治療用物質は、Bcl−2阻害剤、JAK阻害剤、抗炎症剤免疫調節剤、化学療法剤、アポトーシス向上剤、向神経因子、心血管疾患を処置するための薬剤、肝疾患を処置するための薬剤、抗ウイルス剤、血液障害を処置するための薬剤、糖尿病を処置するための薬剤、及び免疫不全障害を処置するための薬剤であってよい。第二の治療剤は、NSAID抗炎症剤であってもよい。第二の治療剤は、化学療法剤であってもよい。医薬組み合わせ製剤又は投与計画の第二の化合物は、好ましくは、これらが互いに有害な影響を及ぼさないように式Iの化合物に相補的な活性を有する。このような化合物は、好適には、意図される目的のために有効な量で組み合わされて存在する。一つの実施態様では、本発明の組成物は、式Iの化合物、又はその立体異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、又は薬学的に許容し得る塩若しくはプロドラッグを、NSAIDなどの治療剤と組み合わせて含む。

0134

併用療法は、同時又は連続投与計画として投与されてもよい。順次投与される場合、その組み合わせは2回以上の投与で投与されてもよい。併用投与は、分割製剤又は単一の医薬製剤を使用する同時投与、及びどちらかの順序での連続投与を含み、ここで好ましくは、両方(又は全て)の活性剤がその生物学的活性を同時に発揮する期間が存在する。

0135

上記のいずれの同時投与される薬剤の適切な投与量は、現在使用されているものであり、そして新たに同定された薬剤及び他の治療剤又は処置の組み合わせ作用(相乗作用)に起因して減少されてもよい。

0136

併用療法は、「相乗作用」を提供することができ、そして「相乗的」、すなわち、活性成分を一緒に使用するときに達成される効果が、化合物を別々に使用することによって生じる効果の合計を超えることを証明することもできる。相乗効果は、活性成分が:(1)合わせた単位投与量製剤で同時処方され、そして同時に投与されるか又は送達されるか;(2)別個の製剤として交互に又は並行して送達されるか;あるいは(3)いくつかの他の投与計画によるときに、実現されることもできる。交互療法で送達されるとき、相乗効果は、化合物が、例えば、別個の注射器中の異なる注射剤、別個の丸剤若しくはカプセル剤、又は別個の輸液剤によって、順次投与されるか又は送達されるときに実現されてもよい。一般に、交互療法の間、各活性成分の有効投与量は、順次、すなわち逐次投与されるが、それに反して併用療法では、有効投与量の2つ以上の活性成分が、一緒に投与される。

0137

治療の特定の実施態様においては、式Iの化合物、又はその立体異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、又は薬学的に許容し得る塩もしくはプロドラッグは、本明細書に記載されるものなどの他の治療薬ホルモン剤又は抗体薬と組み合わされてもよく、さらには、外科治療及び放射線治療と組み合わされてもよい。したがって、本発明に従う併用療法は、少なくとも1つの式Iの化合物、又はその立体異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、又は薬学的に許容し得る塩若しくはプロドラッグの投与、及び、少なくとも1つの他の癌処置法の使用を含む。式Iの化合物及び他の薬学的に活性な治療剤の量、並びに投与の相対的タイミングは、所望の併用療法効果を達成するために選択されるであろう。

0138

式Iの化合物の代謝物
また、本明細書に記載される式Iのインビボ代謝生成物は、本発明の範囲内に包含される。そのような生成物は、例えば、投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、脱エステル化、酵素的開裂等から生じることもできる。したがって、本発明は、本発明の化合物をその代謝生成物を生成するために十分な期間、哺乳動物と接触させることを含む方法によって生成される化合物を含む、式Iの化合物の代謝物を含む。

0139

代謝生成物は典型的には、本発明の化合物の放射標識(例えば、14C又は3H)同位体を調製し、それをラット、マウス、モルモット、サルなどの動物に、又はヒトに、検出可能な用量(例えば、約0.5mg/kg超)で非経口的に投与し、十分な時間(典型的には、約30秒〜30時間)代謝させ、そしてその変換生成物を尿、血液又は他の生物試料から単離することによって同定される。これらの生成物は、それらが標識されているので容易に単離される(他のものは、代謝物中に残存するエピトープに結合可能な抗体の使用によって単離される)。代謝物の構造は、従来法、例えば、MS、LC/MS又はNMR分析によって決定される。一般に、代謝物の分析は、当業者に周知の従来の薬物代謝研究と同様にして行われる。代謝生成物は、それらが別様にインビボで見いだされない限り、本発明の化合物の治療投薬のための診断アッセイにおいて有用である。

0140

製造品
本発明の別の実施態様では、先に記載した疾患及び障害の処置のために有用な材料を含む製造品又は「キット」が提供される。一つの実施態様では、キットは、式Iの化合物、又はその立体異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝物、又は薬学的に許容し得る塩若しくはプロドラッグを含む容器を含む。キットはさらに、容器上に、又は容器に関連してラベル又は添付文書を含んでもよい。用語「添付文書」は、治療薬品の適応症、使用法、投与量、投与、禁忌、及び/又は使用に関する警告についての情報を含む、このような治療薬品の商業用パッケージ内に慣例上含まれる説明書を指すために使用される。適切な容器は、例えば、ボトル、バイアル、シリンジブリスター包装等を含む。容器は、種々の材料、例えば、ガラス又はプラスチックから形成されてもよい。容器は、病状を処置するために有効な式Iの化合物又はその製剤を保持することもでき、そして無菌アクセスポートを有してもよい(例えば、容器は、皮下注射針による穿孔可能なストッパーを有する静脈注射液剤バッグ又はバイアルであってもよい)。組成物中の少なくとも1つの活性剤は、式Iの化合物である。ラベル又は添付文書は、本組成物が癌などの選択病状を処置するために使用されることを表示する。加えて、ラベル又は添付文書は、処置されるべき患者は、過剰増殖障害、神経変性心肥大、疼痛、偏頭痛又は神経外傷疾患若しくはイベントなどの障害を有する者であることを表示してもよい。一つの実施態様では、ラベル又は添付文書は、式Iの化合物を含む組成物が、異常な細胞成長に起因する障害を処置するために使用され得ることを表示する。ラベル又は添付文書はまた、本組成物が他の障害を処置するために使用され得ることを表示してもよい。代替的又は追加的に、製造品は、薬学的に許容し得る緩衝液、例えば、注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝食塩水、リンガー溶液及びデキストロース溶液を含む、第二の容器をさらに含んでもよい。それは、他の緩衝液、希釈剤、フィルター、針及びシリンジを含む、商業上及び使用者見地から望ましい他の材料をさらに含んでもよい。

0141

キットはさらに、式Iの化合物及び存在する場合は第二の医薬製剤の投与のための指示を含んでもよい。例えば、キットが、式Iの化合物を含む第一の組成物及び第二の医薬製剤を含む場合、キットはさらに、第一及び第二の医薬組成物のそれを必要としている患者への同時、逐次又は別個の投与のための指示を含んでもよい。

0142

別の実施態様では、キットは、式Iの化合物の固体経口形態、例えば錠剤又はカプセル剤の送達に適する。そのようなキットは好ましくは、多数の単位投与量を含む。そのようなキットは、その意図される使用の順番に向けられた投与量を有するカードを含むことができる。そのようなキットの例は、「ブリスター包装」である。ブリスター包装は、包装産業において周知であり、そして医薬単位投与形態を包装するために広く使用される。所望ならば、記憶補助が、例えば、処置スケジュールにおいて投与量が投与され得る日を指定する、数、文字若しくは他の印の形態で、又はカレンダーインサートを用いて提供され得る。

0143

一つの実施態様によれば、キットは、(a)中に含まれている式Iの化合物を有する第一の容器;及び場合により(b)中に含まれている第二の医薬製剤を有する第二の容器(ここで、第二の医薬製剤は、抗過剰増殖活性を有する第二の化合物を含む)を含んでもよい。代替的又は追加的に、キットは、薬学的に許容し得る緩衝液、例えば、注射用静菌水(BWFI)、リン酸緩衝食塩水、リンガー溶液及びデキストロース溶液を含む、第三の容器をさらに含んでもよい。それは、他の緩衝液、希釈剤、フィルター、針及びシリンジを含む、商業上及び使用者の見地から望ましい他の材料をさらに含んでもよい。

0144

キットが式Iの組成物及び第二の治療剤を含む特定の他の実施態様において、キットは、分割ボトル又は分割ホイル小包などの別個の組成物を含むための容器を含んでもよいが、しかしながら別個の組成物は、単一の分割されていない容器の中に含まれていてもよい。典型的には、キットは、別個の成分の投与のための指示を含む。このキット形態は、別個の成分が好ましくは異なる投与形態で投与される(例えば、経口及び非経口)か、又は異なる投与間隔で投与されるときに、あるいは組合せの個々の成分のタイトレーションが、処方医師によって望まれるときに、特に有利である。

0145

式I化合物の調製
式Iの化合物は、特に本明細書に含まれる記載に照らして化学技術において周知の方法、及びComprehensive Heterocyclic Chemistry II, Editors Katritzky and Rees, Elsevier, 1997, e.g. Volume 3; Liebigs Annalen der Chemie, (9):1910-16, (1985); Helvetica Chimica Acta, 41:1052-60, (1958); Arzneimittel-Forschung, 40(12):1328-31, (1990)(これらの各々は参照により明白に組み入れられる)において記載されている他のヘテロ環についての方法に類似する方法を含む合成経路によって合成されてもよい。出発物質は、一般に、Aldrich Chemicals(Milwaukee, WI)などの販売業者から入手可能であるか、又は当業者に周知の方法を使用して容易に調製される(例えば、Louis F. Fieser and Mary Fieser, Reagents for Organic Synthesis, v. 1-23, Wiley, N.Y. (1967-2006 ed.)、又はBeilsteins Handbuch der organischen Chemie, 4, Aufl. ed. Springer-Verlag, Berlin(補遺を含む)(Beilsteinオンラインデータベースからも入手可能)に概して記載されている方法によって調製される)。

0146

式I化合物を合成する際に有用な合成化学変換及び保護基方法論(保護及び脱保護)並びに必要な試薬及び中間体は、当技術分野において公知であり、そして例えば、R. Larock, Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers (1989); T. W. Greene and P. G .M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Ed., John Wiley and Sons (1999);及びL. Paquette, ed., Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis, John Wiley and Sons (1995)及びその後の版において記載されているものを含む。

0147

式Iの化合物は、1種ずつ又は少なくとも2種、例えば、5〜1,000種の化合物、又は10〜100種の化合物を含む、化合物ライブラリーとして調製されてもよい。式Iの化合物のライブラリーは、コンビナトリアル「分割及び混合(split and mix)」アプローチによって、又は液相若しくは固相化学のいずれかを使用した多段階並行合成によって、当業者に公知の手順により調製されてもよい。したがって、本発明のさらなる態様によれば、少なくとも2種の化合物、又はその薬学的に許容され得る塩を含む化合物ライブラリーが提供される。

0148

実施例は、式I化合物を調製するための例示的方法を提供する。当業者は、他の合成経路が式I化合物を合成するために使用されてもよいことを理解するであろう。特定の出発物質及び試薬が図面及び実施例において示され、そして考察されているが、他の出発物質及び試薬が、種々の誘導体及び/又は反応条件を提供するために容易に置き換えられ得る。加えて、記載される方法によって調製される例示的化合物の多くが、当業者に周知の従来化学を使用し、本開示に照らしてさらに改変され得る。

0149

式Iの化合物を調製する際に、中間体の遠隔官能基(例えば、第一級又は第二級アミン)の保護が必要な場合がある。そのような保護の必要性は、遠隔官能基の性質及び調製方法の条件に依存して変わるであろう。適切なアミノ保護基は、アセチルトリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBz)及び9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)を含む。そのような保護の必要性は、当業者により容易に決定される。保護基及びそれらの使用の一般的な説明については、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, New York, 1991を参照のこと。

0150

式I化合物の調製のために有用な実験手順、中間体及び試薬は、参照によりその全体が組み入れられるWO2011/140488; US 2012/0010191; WO2013/067274; US 2013/0116235; WO2013/067277; US 2013/0116245; WO2013/067260; US 2013/0116262; WO2013/067264; US 2013/0116246において見いだされ得る。

0151

式I化合物101〜146の例示的実施態様は、以下の実施例においてより完全に記載されており、そして他の式I化合物の調製のために有用である場合がある。

0152

種々の低原子価の、Pd(II)及びPd(0)パラジウム触媒プレ触媒並びにリガンドが、鈴木又は鈴木/宮浦カップリング工程(Miyaura, N. (2002) Top. Curr. Chem., 219:11-59; Kotha, S. et al (2002) Tetrahedron, 58:9633-9695; Bellina, F. et al (2004) Synthesis, 15:2419-2440; Hassan, J. et al (2002) Chem. Rev. 102:1359-1470; Littke, A. F. et al (2002) Angew. Chem., Int. Ed. 41:4176-4211; Barder, T. E. et al (2005) J. Am. Chem. Soc., 127:4685-4696; Walker, S. D. et al (2004) Angew. Chem., Int. Ed., 43:1871-1876; Yin, J. et al (2002) J. Am. Chem. Soc., 124:1162-1163)の間に使用され得、それはPdCl2{PtBu2(p−R−Ph)}2(Guram et al (2006) Organic Letters 8(9):1787-1789)、PdCl2(PPh3)2、Pd(t−Bu)3、PdCl2 dppf CH2Cl2、Pd(PPh3)4、Pd(OAc)2/PPh3、Cl2Pd[(Pet3)]2、Pd(DIPHOS)2、Cl2Pd(Bipy)、[PdCl(Ph2PCH2PPh2)]2、Cl2Pd[P(o−tol)3]2、Pd2(dba)3/P(o−tol)3、Pd2(dba)/P(フリル)3、Cl2Pd[P(フリル)3]2、Cl2Pd(PMePh2)2、Cl2Pd[P(4−F−Ph)3]2、Cl2Pd[P(C6F6)3]2、Cl2Pd[P(2−COOH−Ph)(Ph)2]2、Cl2Pd[P(4−COOH−Ph)(Ph)2]2、並びにカプセル化触媒Pd EnCat(商標)30、Pd EnCat(商標)TPP30、及びPd(II)EnCat(商標)BINAP30(US2004/0254066)を含む。

0153

低原子価の、Pd(II)及びPd(0)パラジウム触媒、プレ触媒、並びにリガンドの例示的実施態様は、市販されている(Johnson Matthey, West Deptford, NJ; Sigma-Aldrich Fine Chemicals、及び他の供給業者)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2,4,6−トリイソプロピルビフェニル(X-Phos, CAS Reg. No. 564483-18-7)及びクロロ(2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピル−1,1’−ビフェニル)[2−(2’−アミノ−1,1’−ビフェニル)]パラジウム(II)(X-Phosアミノビフェニルパラジウムクロリドプレ触媒, CAS Reg. No. 1310584-14-5)を含む、「Buchwald」触媒、パラダサイクル(palladacycles)、及びリガンドである。US 7223879, US 6395916, US 6307087を参照のこと。

0154

分離の方法
式I化合物を調製する方法において、反応生成物を互いに及び/又は出発物質から分離することが有利であり得る。各工程又は一連の工程の所望の生成物は、当技術分野において一般的な技術によって所望の均一度に分離される及び/又は精製される。典型的に、このような分離は、多相抽出、溶媒若しくは溶媒混合物からの結晶化、蒸留昇華、又はクロマトグラフィーを含む。クロマトグラフィーは、例えば、逆相及び順相;サイズ排除;イオン交換;高、中、及び低圧液体クロマトグラフィーの方法及び装置;小規模分析;疑似移動床式SMB)及び分取薄層又は厚層クロマトグラフィー、並びに小規模薄層及びフラッシュクロマトグラフィーの技術を含む、任意の数の方法を含み得る。

0155

分離方法の別の分類は、混合物を、所望の生成物、未反応の出発物質、反応副生成物等に結合するか、又は別の方法でこれらを分離可能にするように選択された試薬で処理することを含む。このような試薬は、例えば、活性炭分子ふるいイオン交換媒体等の吸着剤又は吸収剤を含む。代替的に、該試薬は、塩基性物質の場合は酸、酸性物質の場合は塩基、抗体などの結合試薬結合タンパク質クラウンエーテルなどの選択的キレート剤、液体/液体イオン抽出試薬(LIX)等であり得る。分離の適切な方法の選択は、関与する材料の性質、例えば、蒸留及び昇華においては沸点及び分子量、クロマトグラフィーにおいて極性官能基の存在又は非存在、多相抽出においては酸性及び塩基性媒体中の材料の安定性等に依存する。

0156

ジアステレオマー混合物は、当業者に周知の方法によって、例えば、クロマトグラフィー及び/又は分別結晶により、それらの物理化学的相違に基づいて、それらの個々のジアステレオマーに分離され得る。エナンチオマーは、適切な光学活性化合物(例えば、キラルアルコール又はMosher酸塩化物などの不斉補助剤)との反応によってエナンチオマー混合物をジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、そして、個々のジアステレオ異性体を対応する純粋なエナンチオマーに変換する(例えば、加水分解する)ことによって分離され得る。また、本発明の化合物のいくつかは、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)であってもよく、そして、本発明の一部としてみなされる。エナンチオマーはまた、キラルHPLCカラムの使用によって分離され得る。

0157

実質的にその立体異性体を含まない単一の立体異性体、例えばエナンチオマーは、光学活性分割剤を使用するジアステレオマーの形成などの方法を使用するラセミ混合物の分割によって得られてもよい(Eliel, E. and Wilen, S. “Stereochemistry of Organic Compounds,” John Wiley & Sons, Inc., New York, 1994; Lochmuller, C. H., (1975) J. Chromatogr., 113(3):283-302)。本発明のキラル化合物のラセミ混合物は、以下を含む任意の適切な方法によって分離し、そして単離され得る:(1)キラル化合物を用いるイオン性ジアステレオマー塩の形成、及び分別結晶化又は他の方法による分離、(2)キラル誘導体化試薬を用いるジアステレオマー化合物の形成、ジアステレオマーの分離、及び純立体異性体への変換、並びに(3)キラル条件下での実質的に純粋な又は濃縮された立体異性体の直接分離。Drug Stereochemistry, Analytical Methods and Pharmacology,” Irving W. Wainer, Ed., Marcel Dekker, Inc., New York (1993)を参照のこと。

0158

方法(1)のもとで、ジアステレオマー塩は、ブルシンキニーネエフェドリンストリキニーネ、α−メチル−β−フェニルエチルアミンアンフェタミン)等などのエナンチオマー的に純粋なキラル塩基と、カルボン酸及びスルホン酸などの酸性官能基を有する不斉化合物との反応によって形成され得る。ジアステレオマー塩は、分別結晶化又はイオンクロマトグラフィーによって分離するために誘導されてもよい。アミノ化合物光学異性体の分離のために、カンファースルホン酸、酒石酸、マンデル酸、又は乳酸などのキラルカルボン酸又はスルホン酸の添加により、ジアステレオマー塩の形成をもたらし得る。

0159

代替的に、方法(2)によって、分割されるべき基質は、キラル化合物の一方のエナンチオマーと反応されて、ジアステレオマー対を形成する(E. and Wilen, S. “Stereochemistry of Organic Compounds”, John Wiley & Sons, Inc., 1994, p. 322)。ジアステレオマー化合物は、不斉化合物をメンチル誘導体などの鏡像異性的に純粋なキラル誘導体化試薬と反応させ、次いでジアステレオマーを分離し、そして加水分解して、純粋な又は濃縮されたエナンチオマーを生成することによって形成され得る。光学純度を決定する方法は、メンチルエステル、例えば、塩基の存在下での(−)クロロギ酸メンチル、又はMosherエステルである、α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニルアセタート(Jacob III. J. Org. Chem. (1982) 47:4165)などのラセミ混合物のキラルエステルを作製すること、及び2つのアトロプ異性エナンチオマー又はジアステレオマーの存在について1HNMRスペクトルを分析することを含む。アトロプ異性化合物の安定なジアステレオマーは、アトロプ異性ナフチル−イソキノリンの分離のための方法(WO96/15111)に従って、順相及び逆相クロマトグラフィーにより分離し、そして単離され得る。方法(3)によって、2つのエナンチオマーのラセミ混合物は、キラル固定相を使用するクロマトグラフィーにより分離され得る(“Chiral Liquid Chromatography” (1989) W. J. Lough, Ed., Chapman and Hall, New York; Okamoto, J. Chromatogr., (1990) 513:375-378)。濃縮又は精製されたエナンチオマーは、旋光性及び円偏光二色性などの、不斉炭素原子を含む他のキラル分子を区別するために使用される方法によって区別され得る。

0160

実施例
実施例1三環アミド、4,4−ジメチル−1,10−ジアザトリシクロ[6.4.0.02,6]ドデカ−2(6),7−ジエン−9−オン1eの調製




下記2つの手順は、Organic Preparations and Procedures Int., 29(4):471--498から適用された。US8716274の実施例107の下記手順にも従い、磁気撹拌器及び窒素導入口を備えた500mLの一口丸底フラスコに、ベンゼン(240mL)中の2−クロロ−4,4−ジメチルシクロペント−1−エンカルバルデヒド(38g、240mmol)を入れた。溶液に、エトキシカルボニルメチレントリフェニルホスホラン(84g、240mmol)を加えた。混合物を14時間撹拌した。その後、溶媒を蒸発させ、残留物ヘキサン(2L)でトリチュレートして生成物を抽出し、PPh3副生成物を取り去った。有機層硫酸ナトリウムで乾燥させて、真空下で濃縮した。残留物を、100%ヘキサン−1:1ヘキサン/酢酸エチルの勾配を用いたカラムクロマトグラフィーにより精製して、(E)−エチル3−(2−クロロ−4,4−ジメチルシクロペント−1−エニル)アクリラート1aの収率37%(20g)を与えた。

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