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課題・解決手段

脳卒中、特に嚥下障害患者における脳卒中の治療用組成物であって、当該組成物は、活性剤を含有し、当該活性剤は、ロイシンイソロイシンバリンリジンスレオニンの複数のアミノ酸と、ヒスチジンフェニルアラニンメチオニントリプトファンチロシンシスチンのうち少なくとも1つとを含む。当該組成物は、活性剤の重量に対し、10重量%と50重量%との間、より好ましくは、20重量%と30重量%との間の量の1つまたは複数の増粘剤をさらに含有する。

概要

背景

脳卒中は、身体障害の世界の主な原因である。その急性事象から1年後、約3分の1の脳卒中生存者が、恒久的に身体障害者になる。約3分の2の患者は、脳卒中後に完全に回復しておらず、一方、3分の1は、手伝いなしでは歩行できない。さらに、まだ歩行できる半身麻痺の患者において、歩容効率が低下し、その歩容のエネルギ消費は、効率の良い対称的な歩容と比較して増加する。中枢栄養作用損失及び下位運動神経細胞経シナプス退化に加えて、脳卒中後の骨格筋の変化も、潜在的に身体障害の一因となり得る。これらの変化は、麻痺側の(すなわち、反対側の)繊維型シフト筋肉組織置換して増加した筋肉内脂質(筋肉内脂質浸潤)、痙攣、廃用、栄養失調症、及び筋肉の脱負荷を含む。以前の研究では、亜急性脳卒中患者の骨格筋が、持続性全身性炎症状態となり、異化亢進(すなわち、タンパク質分解率がタンパク質合成率より高い)をもたらし得ることを示した。影響されていない側のこの炎症状態は、患者の身体障害をもたらす、筋肉量及び筋力の両方の損失を誘発することによって、患者の身体障害の一因になり得る。この問題は特に、嚥下障害患者に関連する。従って、上述の問題を低減できる複数の新しい組成物を特定する需要が存在する。

概要

脳卒中、特に嚥下障害患者における脳卒中の治療用の組成物であって、当該組成物は、活性剤を含有し、当該活性剤は、ロイシンイソロイシンバリンリジンスレオニンの複数のアミノ酸と、ヒスチジンフェニルアラニンメチオニントリプトファンチロシンシスチンのうち少なくとも1つとを含む。当該組成物は、活性剤の重量に対し、10重量%と50重量%との間、より好ましくは、20重量%と30重量%との間の量の1つまたは複数の増粘剤をさらに含有する。

目的

本明細書は、患者、特に嚥下障害患者の脳卒中治療用の複数の組成物を提供する

効果

実績

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請求項1

嚥下障害患者における脳卒中に関連付けられる全身性炎症状態治療用組成物であって、前記組成物は、活性剤を含有し、前記活性剤は、ロイシンイソロイシンバリンリジンスレオニンの複数のアミノ酸と、ヒスチジンフェニルアラニンメチオニントリプトファンチロシンシスチンの複数のアミノ酸のうち少なくとも1つとを含み、前記組成物は、前記活性剤の重量に対し、10重量%と50重量%との間、より好ましくは、20重量%と30重量%との間の量の1つまたは複数の増粘剤を含有する組成物。

請求項2

請求項3

前記ロイシン対前記イソロイシン対前記バリンの重量比は、2:1:1に等しい、請求項1または2に記載の組成物。

請求項4

前記イソロイシン対前記ロイシンの重量比は、0.2〜0.7の範囲、好ましくは、0.4と0.6との間に含まれ、及び/または、前記バリン対前記ロイシンの重量比は、0.2〜0.8の範囲、好ましくは、0.4と0.7との間に含まれる、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。

請求項5

前記スレオニン対前記ロイシンの重量比は、0.15〜0.50の範囲、好ましくは、0.20と0.45との間に含まれ、及び/または、前記リジン対前記ロイシンの重量比は、0.15〜0.60の範囲、好ましくは、0.30と0.55との間に含まれる、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。

請求項6

前記活性剤は、アルギニン非含有である、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。

請求項7

前記活性剤は、セリン非含有、プロリン非含有、グリシン非含有、アラニン非含有、グルタミン酸非含有である、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。

請求項8

前記組成物は、1つまたは複数のビタミン、好ましくは、ビタミンB1及びビタミンB6のうち少なくとも1つのようなビタミンB群から選択される1つまたは複数のビタミンをさらに含有する請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。

請求項9

前記組成物は、炭水化物添加剤、及び香味物質のうち少なくとも1つをさらに含有する請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。

請求項10

脳卒中に関連付けられる全身性炎症状態の治療用の組成物であって、前記組成物は、活性剤を含有し、前記活性剤は、ロイシン、イソロイシン、バリン、リジン、スレオニンの複数のアミノ酸と、ヒスチジン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン、チロシン、シスチンの複数のアミノ酸のうち少なくとも1つとを含む、組成物。

請求項11

全身性炎症状態の治療用の組成物であって、前記組成物は、活性剤を含有し、前記活性剤は、ロイシン、イソロイシン、バリン、リジン、スレオニンの複数のアミノ酸と、ヒスチジン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン、チロシン、シスチンの複数のアミノ酸のうち少なくとも1つとを含む、組成物。

技術分野

0001

本明細書は、患者、特に嚥下障害患者の脳卒中治療用の複数の組成物に関する。

背景技術

0002

脳卒中は、身体障害の世界の主な原因である。その急性事象から1年後、約3分の1の脳卒中生存者が、恒久的に身体障害者になる。約3分の2の患者は、脳卒中後に完全に回復しておらず、一方、3分の1は、手伝いなしでは歩行できない。さらに、まだ歩行できる半身麻痺の患者において、歩容効率が低下し、その歩容のエネルギ消費は、効率の良い対称的な歩容と比較して増加する。中枢栄養作用損失及び下位運動神経細胞経シナプス退化に加えて、脳卒中後の骨格筋の変化も、潜在的に身体障害の一因となり得る。これらの変化は、麻痺側の(すなわち、反対側の)繊維型シフト筋肉組織置換して増加した筋肉内脂質(筋肉内脂質浸潤)、痙攣、廃用、栄養失調症、及び筋肉の脱負荷を含む。以前の研究では、亜急性脳卒中患者の骨格筋が、持続性全身性炎症状態となり、異化亢進(すなわち、タンパク質分解率がタンパク質合成率より高い)をもたらし得ることを示した。影響されていない側のこの炎症状態は、患者の身体障害をもたらす、筋肉量及び筋力の両方の損失を誘発することによって、患者の身体障害の一因になり得る。この問題は特に、嚥下障害患者に関連する。従って、上述の問題を低減できる複数の新しい組成物を特定する需要が存在する。

0003

本明細書は、患者、特に嚥下障害患者の脳卒中治療用の複数の組成物を提供するという目的を有し、複数の組成物は、上述の持続性の全身性炎症状態を減弱することが可能で、従って、筋肉異化亢進(MH)を減弱する、または筋肉異化亢進(MH)をバランスのとれたタンパク質ターンオーバーに、または同化作用筋肉同化作用にさえ変換する。

0004

消費前、本明細書に説明されている複数の組成物は、嚥下障害の患者による摂取のための理想の粘度及び粘稠性を得る液体、好ましくは、水に分散される。

0005

本明細書によれば、上述の目的は、本開示の不可分な部分を形成するものとして理解される次の請求項において特に想起される主題おかげで実現される。

0006

本明細書の一実施形態は、患者、特に嚥下障害患者の脳卒中に関連付けられる全身性炎症状態の治療用の組成物を提供し、当該組成物は、活性剤を含有し、当該活性剤は、ロイシンイソロイシンバリンリジンスレオニンの複数のアミノ酸と、ヒスチジンフェニルアラニンメチオニントリプトファンチロシンシスチンの複数のアミノ酸のうち少なくとも1つとを含み、当該組成物は、当該活性剤の重量に対し、10重量%と50重量%との間、より好ましくは、20重量%と30重量%との間の量の1つまたは複数の増粘剤をさらに含有する。

0008

組成物におけるそのような複数の粘着剤の存在は、液体、好ましくは、水を増粘させることを可能にし、組成物は、消費前に分散される。いくつかの実施形態において、本明細書に開示されている組成物は、複数のビタミン、好ましくは、ビタミンB1及び/またはビタミンB6などのビタミンB群から選択される複数のビタミンをさらに含有する。さらなる実施形態において、組成物は、複数の炭水化物添加剤、及び/または香味物質も含む。発明者は、本明細書に開示されている複数の組成物は、嚥下障害の脳卒中患者の筋肉異化亢進をその同側の(影響されていない)腕の同化作用に変換することができることを発見した。この方式で、身体自律性のより良い回復が生じ得る。

0009

本明細書のさらなる実施形態では、全身性炎症状態の治療用の組成物を提供し、当該組成物は、活性剤を含有し、当該活性剤は、ロイシン、イソロイシン、バリン、リジン、スレオニンの複数のアミノ酸と、ヒスチジン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン、チロシン、シスチンの複数のアミノ酸のうち少なくとも1つとを含む。

0010

本明細書に説明されている複数の組成物の使用に繋がる利点が、慢性的投与され得るというその複数の組成物の高耐容性にある。好ましい実施形態において、投与は、脳卒中の少なくとも部分的な回復を可能にするために十分に長い期間にわたって行われ得る。

0011

本明細書に説明されている組成物の使用に繋がる別の利点は、活性剤を含まれる、遊離形態のアミノ酸の使用が、タンパク質及び成長因子の合成に対して比較的に極めて低コストで、それ自体が既知遊離アミノ酸に基づき組成物を調製する分野において広く用いられる製造過程を通して、そのような組成物を製造することを可能にする、という事実にある。しかしながら、本発明の応用分野は、遺伝子工程または任意の他の人工方法を通して得られる複数のアミノ酸にも拡大され得る。

図面の簡単な説明

0012

本発明はここで、単に例として、含まれている複数の図面を参照して、説明される。
嚥下障害の脳卒中患者の治療の間、本明細書に説明されている組成物対プラシーボ試験的な補給フロー図である。本図は、主要結果(影響されていない腕の筋肉異化亢進)のために分析された患者数を含む。

0013

卒中母集団フェニル基、総必須アミノ酸総アミノ酸(A−V)差異、及び総動脈アミノ酸のレベル時間経過を表す。点0は、吸収なし/放出なしを示す。

0014

全脳卒中母集団(パネルa)、プラシーボを受ける被験者(パネルb)、及び必須アミノ酸治療を受ける被験者(パネルc)における、総白血球%としての末梢血リンパ球経時的変化と、嚥下能力DOSS)との間の関係を表す。図に表れているドットの数は、いくつかのケースにおける値の重複の関係で、研究患者の実際の数より少ない。

実施例

0015

以下の説明において、多くの具体的な詳細が与えられ、複数の実施形態に対する完全な理解を提供する。複数の実施形態は、それらの具体的な詳細の1つまたは複数なしで、または、他の複数の方法、構成要素、材料などで、実施され得る。他の例において、複数の実施形態の態様を曖昧にすることを回避するために、複数の周知の構造、材料、または操作は、示されていない、または詳細に説明されていない。

0016

本明細書全体において「1つの実施形態」または「一実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明されている特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。こうして、本明細書全体で様々な箇所において、「1つの実施形態において」または「一実施形態において」という文言出現は、必ずしも全て同じ実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態において、任意の適した方式で組み合わせられ得る。本明細書に提供されているセクションタイトルは、便宜上に過ぎず、複数の実施形態の範囲または意味を解釈するものではない。

0017

嚥下障害患者の脳卒中の治療用、すなわち、脳卒中に関連付けられる全身性炎症状態の治療用の、本明細書に開示されている組成物は、活性剤を含有し、当該活性剤は、ロイシン、イソロイシン、バリン、リジン、スレオニンの複数のアミノ酸と、ヒスチジン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン、チロシン、システインの複数のアミノ酸のうち少なくとも1つとを含む。組成物は、活性剤の重量に対し、10重量%と50重量%との間、より好ましくは、20重量%と30重量%との間の量の1つまたは複数の増粘剤をさらに含有する。

0018

それらの増粘剤は、キサンタンガム、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンニャクガム、コンニャクグルコマンナン、アラビアガム(アカシアガム)、加工でん粉から選択され得る。そのような増粘剤、好ましくは、キサンタンガムまたはメチルヒドロキシプロピルセルロースの存在は、液体、好ましくは、水を増粘させることを可能にし、組成物は消費前に分散される。

0019

嚥下障害者は、概して、適切に気管にふたをする適切な筋肉制御及び調整が欠如し、または、彼らは、食物及び/または飲み物食塊全体をまで適切に推進させる能力が欠如していることが、既知である。従って、嚥下障害患者が消費する食物は、適切な粘度及び粘稠性を有することが、極めて重要である。

0020

本明細書に開示されている組成物が一旦液体、好ましくは、水に分散されると、結果として生じる生成物の粘稠性は、嚥下障害患者による摂取のための理想の粘度を有する。

0021

いくつかの実施形態において、1つまたは複数の増粘剤は、組成物の乾燥重量の2重量%と30重量%との間、好ましくは、4重量%と15重量%との間の量で存在する。

0022

調製後、分散物は、所望の粘稠性及び粘度を得るために、室温で5分間置かれることが許容される。

0023

本明細書に開示されている組成物に追加される液体の量は、例えば、得ることが必要な粘稠性に依存する。このパラメータは、当業者により、患者の嚥下障害度も考慮した上で判定されて判断される。

0024

1つまたは複数の実施形態において、組成物は、液体、好ましくは、水に追加され得る。選択される濃度は、得られるべきゲルの粘稠性に依存する。

0025

いくつかの実施形態において、本明細書に開示されている組成物は、複数のビタミン、好ましくは、ビタミンB1及び/またはビタミンB6などのビタミンB群から選択される複数のビタミンをさらに含有する。本開示のさらなる実施形態において、組成物は、複数の炭水化物、添加剤、及び/または香味物質も含む。

0026

好ましい炭水化物は、マルトデキストリンから選択され得る。添加剤は、三塩基性クエン酸ナトリウム無水物、アスパルテーム粉末アセスルファムカリウムスクラロースから選択され得る。好ましい香味物質は、バナナ香味料である。

0027

本開示のいくつかの実施形態によれば、好ましいイソロイシン対ロイシンの重量比が、0.2〜0.7の範囲、好ましくは、0.4と0.6との間に含まれ、及び/または、好ましいバリン対ロイシンの重量比が、0.2〜0.8の範囲、好ましくは、0.4〜0.7の範囲に含まれる。

0028

さらなる実施形態において、スレオニン対ロイシンの重量比は、0.15〜0.50の範囲、好ましくは、0.20と0.45との間に含まれ、及び/または、リジン対ロイシンの重量比は、0.15〜0.60の範囲、好ましくは、0.30.と0.55との間に含まれる。別の実施形態において、ロイシン対イソロイシン対バリンの重量比は、2:1:1に等しい。

0029

さらなる実施形態において、依然と重量比として意図されるが、ロイシン、イソロイシン、バリン、スレオニン、及びリジンの合計が1に等しいと考慮すると、次に、さらなる必須アミノ酸の全体量が、0.02と0.25との間で(すなわち、1:0.02〜0.25)、好ましくは、0.05から0.15まで(すなわち、1:0.05〜0.15)変動し得る。

0030

さらなる実施形態において、システインは、メチオニンの150%と350%との間に含まれる重量で存在する。

0031

いくつかの実施形態において、活性剤は、フェニルアラニンの重量の15%と50%との間、好ましくは、20%と35%との間に含まれる量の非必須アミノ酸であるチロシンを含む。

0032

さらなる実施形態において、活性剤は、ヒスチジン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン、チロシン、シスチンと組み合わせられた、ロイシン、イソロイシン、バリン、リジン、スレオニンの複数のアミノ酸からなり、組成物は、活性剤の重量に対し、10重量%と50重量%との間、より好ましくは、20重量%と30重量%との間の量の1つまたは複数の増粘剤をさらに含有する。

0033

いくつかの実施形態において、組成物は、脳卒中に関連付けられる全身性炎症状態の治療のために、嚥下障害を有していない脳卒中患者にも投与され得る。そのような場合において、組成物は、複数の増粘剤を含まず、活性剤(ロイシン、イソロイシン、バリン、リジン、スレオニン、及び、ヒスチジン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン、チロシン、シスチンのうち少なくとも1つ)を含有し得る。

0034

さらなる実施形態において、組成物は、全身性炎症状態の治療用に投与され得、当該組成物は、活性剤を含有し、当該活性剤は、ロイシン、イソロイシン、バリン、リジン、スレオニンの複数のアミノ酸と、ヒスチジン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン、チロシン、シスチンの複数のアミノ酸のうち少なくとも1つとを含む。

0035

さらに、特に、例示的な開示に従って複数の組成物、及び特に活性剤を調製する場合、セリンプロリングリシンアラニングルタミン酸、及び、とりわけ、アルギニンという複数のアミノ酸が、述べられている調合物のいくつかの濃度または化学量論比において、逆効果となり得、または、有害でさえあり得るとすれば、これらは、好ましくは避けられる。

0036

上述されている複数のアミノ酸は、それぞれの薬学的に許容できる誘導体、すなわち、塩類により、置き換えられ得る。

0037

好ましくは、組成物は、乾燥粉末の形態であり、患者に投与されるために、液体、好ましくは、水に分散される。

0038

嚥下障害患者の脳卒中の治療用の複数の組成物により提供される様々なアミノ酸の量及び比率に関して、さらなる詳細は、本発明に関連して本明細書に提供される技術的教示の不可分な部分を形成する添付の複数の請求項に含まれる。

0039

本明細書に提供される結果は、嚥下障害の亜急性脳卒中個体の影響されていない腕の筋肉タンパク質新陳代謝が、本明細書に説明されている組成物の投与により補正され得るMHにより特徴付けられ得ることを示す。

0040

[例1]
[材料及び方法] [母集団] 我々のリハビリテーションセンターへの入院を認められた67名の嚥下障害の亜急性脳卒中患者(急性脳血管事象後3ヶ月未満)(リハビリテーション活動のための健康省ガイドライン国家健康計画1998〜2000年)が本研究に適格であった。11名の被験者が関連慢性心不全の関係で、1名が急性冠血管症候群の関係で、4名が急性または慢性腎不全クレアチニンクリアランス<30mg/100ml)の関係で、1名が癌手術の関係で、2名が圧迫潰瘍の関係で、7名が糖尿病(経口血糖降下またはインスリン治療中)の関係で、2名が甲状腺不全の関係で、最終的に1名がステロイド治療の関係で、除外された。これらの疾病を除外した理由は、これらの、筋肉タンパク質の新陳代謝に対する強い影響に厳格に関連している。

0041

残りの38名の患者(男性29名及び女性9名、69.7±11.4)が、この無作為化され、二重盲検でプラシーボ対照の研究に参加した。患者入院の理由は、嚥下障害及び片麻痺に対するリハビリテーションに由来する。全ての患者は寝たきり状態で、神経外科学医療チーム(34.2%)、神経性または脳卒中医チーム(52.6%)、または他のリハビリテーション外来診療(13.2%)により認められている。コンピュータ化断層写真術により文書化された脳血管発作は、57.9%が虚血性であり、そうでなければ出血性損傷である(42.1%)。虚血性及び出血性の個体が、脳卒中のリハビリテーションの段階において、これらの2つの群が同様の代謝、栄養、機能上のプロファイルを有する(Aquilani et al.,2014)ので、プールされた。

0042

コンピュータ化された断層写真術または磁気共鳴映像法に基づき、損傷した脳卒中エリアは、虚血性破壊の場所に関連して、PACI(部分的前方循環梗塞、23.7%)、TACI(総前方循環梗塞、50%)、またはPOCI(後前方循環梗塞、26.3%)として、分類された。これらのデ−タは、表1に含まれ、表1は、脳卒中重症度、及び嚥下障害の潜在的な判定されるメカニズムも示している。

0043

入院時、全ての患者は、経皮内視鏡胃瘻造設法(PEG、n=30)を介して、または経口の修正された食事制限(n=8)により、食事を与えられた。

0044

[手順]入院から2日内、一晩の絶食後に、午前8時において、血液サンプルが各患者から採取され、以下の項目を判断する。

0045

1)血漿アミノ酸
これらの基質は、影響されていない腕の動脈(橈骨動脈)及び静脈の血液の両方において判断された。製造業者の手順に従ってオルトフタルアルデヒド及び9−フルオレニルメチルクロギ酸の両方の反応化学を用いて、完全に自動化されたプレカラム誘導体化で、HP1090HPLC系に基づき、血漿における遊離アミノ酸の濃度が、アミノクワントII(AminoQuant II)アミノ酸アナライザを用いて測定された。1μlの誘導体化された混合物を注射し、338nm及び262nmにおいて同時に吸収度を測定することによって、複数の結果が得られた。血漿濃度は、μmol/lとして表された。アミノ酸測定は、年齢(71±4.5歳)、性別分布(男性6名/女性2名)、肥満度指数(22.3±3.5kg/m2)において一致した8名の健康な被験者との比較として、実施された。

0046

[計算]
a)筋肉タンパク質の新陳代謝他の箇所に説明されているように(Aquilani et al.,2012)、筋肉タンパク質の過度分解が、必須アミノ酸であるフェニルアラニン(フェニル基)の筋解離により推測される一方、筋肉のタンパク質合成は、筋肉フェニル基の吸収により判断される。筋肉組織においてフェニル基が合成も分解もされていないとすれば、筋肉の吸収/放出におけるいかなる変化も、総タンパク質バランスを反映するだろう(Liu and Barret,2002)。ネガティブフェニル基A−V(=放出)が、タンパク質合成を超えた過剰のタンパク質分解というアンバランスタンパク質代謝を示した一方、ポジティブフェニル基A−V(=吸収)が、タンパク質合成の優勢を示した。ゼロのフェニル基A−V(吸収なし/放出なし)が、バランスのとれた筋肉タンパク質の新陳代謝を示した。

0047

b)他の複数のアミノ酸、総アミノ酸(TAA)、総必須アミノ酸(EAA;バリン、イソロイシン、ロイシン、スレオニン、フェニル基、トリプトファン、メチオニン、リジン)、分岐鎖アミノ酸(BCAA:バリン、イソロイシン、ロイシン)のA−V差異

0048

2)体の炎症状態の複数のバイオマーカ
i)インターロイキン−6(IL−6、正常値<7pg/ml)の血清レベルが、Mabtech社(Agilent Technologies GmbH,Boblingen,Germany)からの高感度のcommercial sandwich酵素結合免疫吸着法ELISAキットを用いて、二重に判断された。
ii)C反応性タンパク質CRP、正常値<0.3mg/dl)が、免疫比濁法を用いて判断された。
iii)急性相反応剤タンパク質(ハプトグロビン、正常値30〜200mg/dl、α−1グロブリン系、正常値0.21〜0.35g/dl)、非反応剤タンパク質(アルブミン、正常値4.02〜4.76g/dl、プレアルプミン、正常値18〜30mg/dl、及びトランスフェリン、正常値202〜364mg/dl)。 3)複数の血漿乳酸濃度
これらは、製造業者により推奨される複数の手順に従って複数の酵素検定を用いて測定された(Siemens Diagnostic,Germany)。正常値は、0.6〜2.2mmol/lである。 4)日常判定の一部として、患者は、以下の複数の変数が測定された。
i)人体測定の特性:機械ウェイトリフタを用いて判明した体重(BW、kg)、ひざの高さから算出される身長(m)である(Chumlea et al.,1985)。肥満度指数(BMI)はkg/m2として算出された。患者(または彼らの介護者)は、彼らの急性期前のBWを求められた。平常(急性期前の)BWに関連する実際のBWの損失が5%より大きく、すなわち、実際/平常BWが95%より小さいことが、著しい栄養不足指数とみなされる。
ii)複数の生物体液性測定:血清タンパク質電気泳動を含む複数の定常変数である。

0049

5)機能的状態
これは、機能的自立度判定法(FIM)(Keith et al.,1987)を用いて判定された。この検定は、センターの神経リハビリテーションの内科医により日常的に用いられている。FIMは、食事、手入れ身支度トイレ運動性認知における患者の独立性を測定する18項目の尺度である。点数が126点であれば、完全な機能的独立性を示す。

0050

6)嚥下障害嚥下障害の特定が、母集団全体に対して臨床的に実施された。確定診断または診断がつかないとされた場合、患者は、ビデオ蛍光透視検査を受けた。嚥下障害の重症度は、嚥下障害の機能的重症度を系統的に採点するために開発された7段階尺度である嚥下障害結果重症度尺度(DOSS)(O'Neil et al.,1999)を用いて判定された。点数の範囲が1〜7であり、レベル1は、重度の嚥下障害を示し、レベル2は、中重度の嚥下障害を示し、レベル3は、中度嚥下障害を示し、レベル4は、軽度から中度の嚥下障害を示し、レベル5は、軽度の嚥下障害を示し、レベル6は、機能的制限/修正された自立度内を示し、レベル7は、全ての状況において正常を示す。

0051

7)栄養摂取量
修正された食事制限中の食事を自給する患者(n=8)は、3日間の食事日記が、以前に特別に訓練を受けていた複数のリハビリテーション看護師により付け続けられた。それらの看護師は、3日間、患者の食事前及び食事後の両方において、食事制限シート病院ケータリングメニューから患者により選択された、調理されたまたは調理されていなかった食物の種類及び重量を記録した。実際に摂取された食物の量は、必要な場合、複数の適切な表(Carnevale et al.,1989)を用いて、その生の同等物に変換された。この群により設計されたコンピュータプログラム(Aquilani et al.,1999)を用いて実施された栄養分析が、実際の摂取されたカロリ及びマクロマイクロ栄養素を計算するために用いられた。PEGを用いる患者(n=30)の医薬的な処方による栄養摂取量は、処方ラベルにおいて報告された栄養組成物から算出された。

0052

8)リハビリテーション療法
全ての患者は、それぞれの個別患者に適応されるリハビリテーションの治療を受けた。簡潔にいうと、リハビリテーションは、週五日で60分間の個人物理療法士による運動療法からなった。その運動は、受動型能動型、及び補助能動型の可動域運動整合、反対側の肢体ファシリテーションテクニック体幹運動、影響されていない肢体の能動型運動、及び補助機器またはサポートを用いた歩行を含んだ。運動及び歩行距離の数または繰り返しは、患者の身体能力が進歩するにつれ、増加された。言語障害療法、作業療法(1日当たりの生活、職業知覚的、機能的な活動訓練の活動)、レクリエーション活動も、個体の需要に応じて行われた。

0053

嚥下障害のリハビリテーションについて、DOSSレベル≧3の患者に、安全な嚥下姿勢変更の教示と共に、修正された食事制限を提供するために、複数の試みが行われた。食事制限について、裏ごしされ、均質粘着性のある食物が最初に用いられ、嚥下障害が次第に改善された個体に対して、ほぼ通常の食感の食物へと徐々に進む。

0054

食事中の姿勢変更は通常、吸引リスクを減少した、複数の患者適応技術からなった。これらは、例えば、影響を受けた側の頭部回転、より強い側への頭部傾斜あご押し込み、あご上げなどの運動を含んだ。

0055

DOSSが3未満の患者に対して、ビデオ蛍光透視検査後、及び/または言語病理医の判定後、経口送達について複数の試みが行われた。患者は、彼らの規定されたカロリ(1500kcal/d)の少なくとも3分の2を安全に食べることができた場合、次に、チュ−ブでの食事供給が中止された。

0056

[患者無作為化] これらの手順を全て完了した後、患者は、無作為化された配分手順に従って、治療に割り当てられた(図1)。無作為化リストが、SAS統計ソフトウェア(SAS Institute,Cary,NC)を用いて作られた。A及びBが、盲検治療法識別子であった。このリストは、内科医及び病院薬剤師の両方に入手可能であるように作られた。内科医は順次に、無作為化リストに従って、患者を治療AまたはBに割り当てた。全ての結果を解釈した第1調査者は、患者の割り当てについては知らされなかった。実験群(EAA群)は、1日当たり8gの必須アミノ酸(表2。約コップ半分の水に希釈され、患者の退院まで、午前4g及び午後4g)を提供した、本明細書に開示されている組成物を受けた。

0057

表2から分かるように、ロイシン、イソロイシン、及びバリンの間の重量比が、好ましくは、2:1:1に等しい。表2は、ヒスチジン、フェニルアラニン、メチオニン、及びトリプトファンの単一の量が、好ましくは、減少しており(すなわち、ヒスチジンの量がフェニルアラニンの量より多く、フェニルアラニンの量がメチオニンの量より多く、メチオニンの量がトリプトファンの量より多い)、シスチンの量(グラム量またはモール量)が、好ましくは、チロシンの量より多いことも示している。

0058

表2に示されている組成物はまず、予備混合物を得るために、L−フェニルアラニン、L−チロシン、L−トリプトファン、ビタミンB1、及びビタミンB6を、L−リジンと共に、四方ミキサ充填することによって、調製される。その予備混合物の組成物%は、以下の表3に表される。

0059

複数の成分は、均質な予備混合物を得るために、10分の期間において混ぜられる。

0060

表2に挙げた複数の成分の残りは、四方位ミキサに充填され、均質な最終組成物を得るために、20分の期間において混ぜられる。表4は、上述のように得られる組成物の特性を列挙している。

0061

本明細書の組成物の物体は、液体、好ましくは、水に追加されて分散される。本明細書に開示されている組成物に追加する液体の量は、例えば、得ることが必要とされる粘稠性に依存する。このパラメータは、当業者により、患者の嚥下障害度も考慮した上で、判定されて判断される。

0062

プラシーボ群(Plac)には、それらのアミノ酸を含んだ活性剤の代わりに、マルトデキストリンを含んだ同様の等カロリ製品が与えられた。

0063

複数のリハビリテーション看護師が、患者のコンプライアンス確信するために、プラシーボ、または本明細書に開示されている組成物(EAA)の摂取の間に、彼らの経口食事制限において各患者の手伝いをする。

0064

それらの看護師は、補給の種類(PlacまたはEAA)については知らされておらず、製品が入った小箱は、1または2として番号付られているが、同一であった。その中身は内科医及び薬剤師のみに知られた(1=プラシーボ、2=EAA)。小箱1及び小箱2の製品中身は、同様の色及び味を有した。経腸栄養法(EN)を受けている患者について、本明細書に開示されている組成物の水性溶液が、栄養チューブ(経皮内視鏡胃瘻造設法)を通して、供給された。本研究は、無作為化手順から38±4日に続いた。複数のアミノ酸、炎症マーカ、並びに人体測定的及び機能的状態の測定が全て、リハビリテーションから患者の退院まで繰り返された(入院から42±4日)。本研究は、研究所の倫理技術科学委員会により承認された。本研究の性質が完全に説明されていた後に、文書による同意書が、参加者から、または、適用可能なときに必ず、彼らの介護者から得られた。

0065

統計解析記述統計が、全ての記録された変数に対して実施され、複数の量的変数の平均及び標準偏差と、複数の質的変数に対する頻度分布とが報告されている。カイ二乗検定が、複数のカテゴリー変数に対して用いられた。変動量の反復測定分析が、EAAまたはPlacを受ける患者の間の任意の経時的傾向差異を判定するために用いられた。群(EAA及びPlac)の間の基準差、及び、リハビリテーションの入院時の脳卒中母集団全体と健康対照との間のアミノ酸プロファイルにおける差異が、対応のないスチューデントt検定を用いて検定された。統計的有意性が、p<0.05に設定された。

0066

[結果] 本研究に参加した全ての患者が、本明細書に開示されている組成物(EAA)またはプラシーボ(Plac)を受けるように、無作為化された(図1)。

0067

1)影響されていない腕の筋肉タンパク質ターンオーバー
表5−7は、リハビリテーションの入院時の脳卒中患者及び健康な被験者の両方において生じた動脈アミノ酸濃度と筋肉アミノ酸動静脈差異(A−V)とを示す。

0068

結果は、フェニル基の筋解離により示された、タンパク質合成を超えた過剰のタンパク質異化作用に起因して、影響されていない側の筋肉タンパク質の新陳代謝が至る所に異化亢進の状態(MH)にあったことを示した。このことは、筋肉タンパク質の新陳代謝が平衡を保った健康な被験者とは著しく異なる(p<0.03)。フェニル基に加えて、患者は、大量のアスパラギン、スレオニン、ロイシン、アラニン及びタウリンを放出した。

0069

動脈のアミノ酸濃度に関し、脳卒中患者は、より高いレベルのセリン、メチオニン、フェニル基、イソロイシン、ロイシン、リジンを有したが、より低い濃度のアスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン、アラニン、タウリン、トリプトファンを有した。脳血管発作の種類(虚血性または出血性)により分けられた患者のサブ分析では、同様の結果を表した。

0070

表8−12は、本明細書に開示されている組成物(表2、EAA)またはPlacを受けるように無作為化された2つの患者下位群の、両方の群のリハビリテーションへの入院時及びリハビリテーションからの退院時のアミノ酸プロファイルを示す。入院時、2つの下位群は、MH率(=フェニル基放出)において、他のアミノ酸及び総アミノ酸(TAA)A−V差異において、著しい差異を有さなかった。EAA及びPlacの両方について、個々のアミノ酸の、TAAの、及びEAAの動脈濃度が同様であった。

0071

退院時、Plac患者ではなく、本明細書に開示されている組成物(EAA)を摂った患者において、彼らの影響されていない腕のタンパク質代謝が、正常化された。実際に、治療を受けた患者においてフェニル基の放出が筋肉吸収にシフトされたが、Plac患者においては、さほど変化のないままであった。(A−V)フェニル基の時間経過におけるこの差異は顕著であった(相互作用、p=0.02)。

0072

図2は、2つの下位群の間の相違が、動脈TAA(p=0.02)、TAA(A−V)(p=0.05)、EAA(A−V)(p=0.01)、BCAA(A−V)(p=0.05、不図示)も伴ったことを示す。

0073

実際に、全ての測定されたアミノ酸において、それらの49%がEAA被験者(本明細書に開示されている組成物を摂った被験者)により取り上げられた一方、23.2%のみがPlac被験者により取り込まれた(p<0.001)。2つの群の間のA−V差異の時間経過は、アスパラギン酸、ヒスチジン、アスパラギン、グリシン、タウリン、チロシンにおいても異なり、EAA群よりPlac群のほうが多く放出された。EAA患者において、アスパラギン酸は、放出されていなかった/取り込まれていなかった。

0074

2)他の研究変数
表13−16は、群全体として及び無作為化後の2下位群の両方の脳卒中患者の、入院時及び退院時の両方における、人口統計学的な特性、人体測定的な特性、神経機能の特性、生物体液性の特性、並びに栄養摂取量を示す。入院時、全ての被験者は、彼らの平常BWと比較して事象後重量減少(−9.7%)に起因して、栄養失調であった。患者は、結果として生じた減少された濃度の急性相反応のネガティブ反応剤(アルブミン、プレアルプミン、トランスフェリン)及び増加した濃度のポジティブ反応剤(ハプトグロビン、α1グロブリン)で高血清レベルのIL−6及びCRPにより示されているように、炎症を起こした。

0075

患者は、増加したグルコース血液濃度及び正常な乳酸濃度も有した。機能上の観点からみると、患者は、重度な障害(FIMが正常値の−76.7%)を有した。DOSS判定では、19名の患者が重度の嚥下障害(DOSS=1.21±0.88)を有し、19名が中度の嚥下障害(DOSS=3.07±1.76)を有した。投与されまたは摂取された1日当たりのカロリ及び多量栄養素が22.4±2.7kcal/kgであり、タンパク質が0.94±0.17g/kgであり、炭水化物が2.5±0.5g/kgであり、脂質が0.98±0.19g/kgであった。無作為化後、EAA及びPlac下位群は、基準において全ての測定された変数が同様であった。

0076

退院時、両方の群は同様のBW減少を有し、それらは基準と著しく異なっておらず、嚥下障害率、身体障害、炎症、炎症への急性相反応の循環タンパク質において同様の改善であった。Plac群において、血糖レベルが改善された。両方の群は、同様の血漿乳酸濃度を有し、その濃度は、経時的に基準の値と変わらなかった。投与された/摂取された総タンパク質(54.2g/d)への8g/dのEAAのEAA追加が、6.9gのタンパク質基質を提供し、そのため、退院時、治療を受けた群は、1.02kgの提供されたタンパク質を受けていた。

0077

本明細書に提供された結果によると、亜急性脳卒中患者の影響されていない腕の筋肉が、同化作用を超えた異化作用の優位を有し得ることが確認され。

0078

本明細書に開示されている組成物は、炎症率を改善する傾向があり、こうして、急性事象後からひと月で、嚥下障害の脳卒中患者において、筋肉異化亢進(MH)を同化/バランスのとれたタンパク質代謝に変換した。

0079

持続性の体の炎症、固定化/廃用、栄養失調症が全て、影響されていない腕においてMHを増加させ得る、本研究母集団に存在する因子であった。急性脳血管発作により影響を受け、脳卒中後の梗塞合併症によりおそらく経時的に持続する炎症の状態は、タンパク質合成を低減させ、分解を増加し、また、IL−6を介して視床下部下垂体副腎皮質系刺激した。タンパク質分解率はおそらく、正常値以上の血糖濃度により、本研究母集団において示されているように、インスリン耐性により目立つようになった。炎症は、研究患者において観察されたタンパク質合成の肝臓再優先順位付け要因であった。

0080

固定化、神経除去、筋肉の脱負荷に由来する廃用は、ほぼ増加したタンパク質分解を起こし、タンパク質合成をより低い程度まで減少させた。

0081

脱負荷それ自体は、骨格筋において誘発され、増加したタンパク質分解をトリガする酸化ストレスを介して、筋肉タンパク質分解をもたらし得る。脳卒中後の不適切な栄養、特にタンパク摂取量は、タンパク質分解に繋がる。

0082

患者は彼らのリハビリテーションへの入院前から長期にわたる不適切な栄養摂取量を有したという事実が、関連付けられた体重減少及び嚥下障害により、示されている。

0083

MHの研究結果は、患者の循環必須アミノ酸の正常レベルと対照的なようである。この相違は、2つの要因を考慮することによって調和され得る。まず、エネルギ摂取量が体の所要エネルギ量の89.6%を表す一方、タンパク摂取量が推奨量の99%であるとすれば、急性状態における栄養不足は、タンパク摂取量ではなく不適切なエネルギ摂取量に起因し得る。摂取したエネルギ及びタンパク質の量は同様で、かつ、それぞれ、急性事象後の同様の期間において(21日)、脳卒中患者に対して行われた以前の研究において報告されたものより高かった。正常なEAAレベルは、疾病のリハビリテーション段階において亜急性脳卒中に供給/摂取された1g/kg/dのタンパク質が、代謝上ではなく、栄養上の筋肉異化亢進を低減させるために適切であることを示唆する。このことは、影響されていない筋肉が、EAA促進の同化作用を無効にする重度の代謝混乱の場所であることを示唆し得る。

0084

廃用、脱負荷、増加した筋肉のサイトカイン含有量は、MHをもたらす一部の要因である。廃用は、ATP依存性ユビキチンプロテアソーム経路ライソソームカルシウム依存性カルパイン系の潜在的なタンパク質分解作用を活性化する。脱負荷は、誘発酸化ストレスを介し、筋肉タンパク質分解の潜在的な促進因子である。増加した筋肉のサイトカイン含有量は、特に筋線維のタンパク質のタンパク質分解効果を及ぼし得る。興味深いのは、筋肉細胞機能に影響を与えているサイトカインは、本質的に筋肉内に、または、好中球及びマクロファージのような非筋肉細胞により、生成され得る。炎症が起きている間、これらの食細胞は、筋肉組織に侵入する。繊維芽細胞血管平滑筋細胞血管内皮などの他の非常在細胞は、サイトカインを生成し得る。

0085

適切なタンパク摂取量の他、脂質組織による循環BCAAの減少した代謝クリアランスは、正常な動脈必須アミノ酸(EAA)レベルの一因となり得る。実際に、脂質組織は、循環BCAAのレベルを調整するが、インスリン耐性の場合、我々の研究母集団のように、脂質組織は、BCAAの吸収を低減させ、または中断する。

0086

以前の研究は、影響されていない肢体における脳卒中後の筋肉損失のタイミングの問題に取り組んでいる。脳卒中の一週目以内、1つの研究では、半身不随の脳卒中患者の影響されていない四頭筋の筋肉の虚弱、及び四頭筋の強度の変化と急性重量減少との間の相関が判明した。別の研究では、何れの肢体においても筋力の損失に対する証拠がないと報告された。多数の研究が、脳卒中後6ヶ月での筋肉量及び筋力の低減を実証している。このことは、非麻痺性下肢及び上肢に比較して、麻痺性の下肢及び上肢がより当てはまる。ある研究が、正常な被験者に比較して、脳卒中後1年で患者の両足の筋力低減を示した。

0087

本明細書に報告されている結果は、脳卒中後ひと月で脳卒中患者における筋肉異化亢進を文書で立証しているように、影響されていない肢体の筋肉損失のタイミングに関する情報を提供する。これは、亜急性脳卒中において、全身性炎症的代謝の改変が、影響されていない側の虚弱の他のメカニズムに加えて、筋消耗に対して重要な一因であり得ることを示唆する。これらのメカニズムは、それぞれの脳半球両側性投射に起因する脳卒中障害からの筋肉損傷、身体不活動、栄養不足、及び事象前の期間における併存症からの可能な運動の虚弱を含む。複数の全身的要因は、損傷した反対側の筋肉にも悪影響を及ぼすと考えることが合理的である。健康な被験者に比較して、例示的な研究に参加した患者も、アスパラギン、スレオニン、及びBCAAの複数のアミノ酸を大量に放出した。このことは、影響されていない筋肉のアミノ酸含有量の進行した低下を示唆し得る。

0088

脳卒中被験者及び健康な被験者を区別する別の研究結果では、動脈血における特定の複数のアミノ酸の濃度である。脳卒中被験者は、減少したレベルのアスパラギン酸塩、アスパラギン、グルタミン、アラニン、タウリン、トリプトファンを有したが、増加したレベルのBCAA、メチオニン、フェニル基、リジンを有した。炎症及び筋肉タンパク質分解において、これらの減少は、異化亢進の状態にあり得る、肝臓、腸、腎臓を含む内臓による複数のアミノ酸の代謝クリアランスの増加を示唆し得る。例えば、肝臓は、高消費の糖新生アスパラギン酸塩、アスパラギン、アラニン、及びグルタミンを有し、腸及び腎臓は、高消費のグルタミンを有し、免疫細胞は、高消費のグルタミンを有し、脳は、高消費の全てのアミノ酸、特にセロトニン前駆物質であるトリプトファンを有する。

0089

フェニル基放出、BCAA、メチオニンに加えて、リジンが過度の放出を起こすとすれば、動脈アミノ酸濃度における増加は主に、筋肉の根源物質の増加である。正常な乳酸レベルは、影響されていない腕の筋肉において、バランスの取れた、有酸素無酸素経路のエネルギ形成を示唆する。興味深いのは、タンパク質分解及び合成は両方とも、発生するために大量のエネルギを必要とする。

0090

まとめると、本研究は、半身不随の嚥下障害の脳卒中患者の影響されていない腕の筋肉が、補正されなければ筋消耗をもたらす異化亢進作用の起きる場所であることを示す。

0091

さらに、嚥下障害の脳卒中患者は、動脈アミノ酸プロファイルの改変を有する。筋肉量及び筋力の損失は、脳卒中患者の機能性及び生活予後に著しい影響を与える。筋肉が消耗された被験者は、損なわれたグルコース代謝制御、骨粗しょう症の増加したリスクを有し、股関節骨折及び転倒心血管性失調及び特に歩行におけるより目立つ障害の一因となり得る。

0092

従って、できる限り早く筋消耗を認識して治療を行うことが、特に、我々は総神経運動回復の80%が急性卒中の最初のひと月内に生じると考えている場合、脳卒中患者にとってリハビリテーションの結果において最も重要なことである。

0093

本研究は、本明細書に開示されている組成物の投与が、亜急性嚥下障害の脳卒中患者の影響されていない筋肉のタンパク質の過度分解を修正することができることを明白に示している。

0094

反対に、そのような組成物の投与がなければ、患者は、急性卒中後の70日間、筋肉量を失い続けた。リハビリテーション後、EAA群における普遍した同化作用は、同化筋肉タンパク質ターンオーバーを示唆する動脈アミノ酸及び血漿総動脈アミノ酸の49%の影響されていない筋肉の吸収により伴われた。

0095

このことは、ヒスチジン、グリシン、タウリンの、プラシーボ群のそれらに比較してより低い放出により、並びに増加した動脈TAA可用性により、増強された。

0096

タンパク質合成に関して、必須分岐鎖アミノ酸は、ヒトの筋肉における燃料及び同化信号として、作用する。ここで示されているように、ロイシンの長期にわたる補給が、骨格筋、肝臓、脂質組織を含む反応性組織における食事後のタンパク質合成を刺激する。2.5gのロイシンの経口摂取が、運動後または一晩の断食後の筋肉タンパク質合成を刺激することが示されている。

0097

タンパク質分解に関して、ロイシンは、それ自体が経口投与後に筋線維タンパク質分解を迅速に抑制するので、筋線維タンパク質分解の調節要因である。ヒトにおけるBCAAの注入は、骨格筋のタンパク質分解を著しく減少させるが、心臓におけるタンパク質合成を刺激する。効率的なタンパク質の使用が、タンパク質合成ではなく、アミノ酸へのタンパク質分解の感度変化により決定されることが示されている。タンパク質合成と異なり、少量のアミノ酸で十分にタンパク質分解を低減する。

0098

いくつかのメカニズムが、タンパク質合成の根底にあると同時に、必須アミノ酸によりタンパク質分解を低減する。1つのメカニズムが、必須アミノ酸それ自体の適切な可用性である。実際に、必須アミノ酸は、ホルモンと無関係でタンパク質合成を刺激し得る。複数の他のメカニズムは、遺伝子発現規制、同化ホルモン活性の調整、改善された有酸素代謝のエネルギ形成、及び減少した循環TNFα/IGF−1比を含む。最終的に、複数のアミノ酸は、転写mRNAの安定性、及び翻訳において、ターゲット遺伝子に影響を与える。複数のアミノ酸、特にEAAは、インスリン成長因子1(IGF−1)を刺激し、インスリンのシグナリングを調整することによって、タンパク質合成を促進する。実際に、それらは、mTOR栄養素シグナリング経路を介して、インスリンのシグナリングを調節する役割を果たす。アミノ酸濃度が維持されていない場合、インスリン(及びIGF−1)は、タンパク質合成を刺激することができない。

0099

さらに、必須アミノ酸は、インスリン耐性も低減し得る。必須アミノ酸は、細胞の有酸素代謝を高めることによって、同化作用を間接的に誘発し、エネルギを生成し、その可用性は、タンパク質合成には絶対必要である。全身性炎症の状態において特に重要なのは、必須アミノ酸が、循環サイトカインTNFαを低減し、それによりTNFα/IGF−1指数を低減することによって、筋肉のタンパク質合成を促進できることである。

0100

ここで観察された、正常血漿の必須アミノ酸レベルと筋肉異化亢進との間の相違は、遊離必須アミノ酸の長期にわたる補給が、筋肉同化作用の促進においてタンパク質の必須アミノ酸より優れている場合があることを示唆する。実際に、筋肉のタンパク質合成の発生のために、必須アミノ酸摂取に続く血漿必須アミノ酸レベルの迅速な増加は、筋肉内のアミノ酸の可用性よりも重要である。これは、筋肉におけるタンパク質合成の仕組みは、2.5時間後に無反応となるからである。血液のピーク濃度が達成される速度は、遊離必須アミノ酸摂取後が、タンパク質からEAA後より高い。なぜならば、タンパク質からEAA後の吸収率が、複合糖質及び脂質の食事制限における共存により低減されるからである。

0101

加えて、必須アミノ酸における、血液上昇による筋肉のタンパク質合成の調整は、ここでなぜ2つの脳卒中患者群が、同様の血漿EAAレベルを有するが、異なる筋肉タンパク質の新陳代謝反応を有するかを説明し得る。

0102

嚥下障害の脳卒中被験者は適切な量の上質なタンパク質を投与されることが必須である。低血液必須アミノ酸レベルをもたらす減少されたタンパク摂取量は、MHの劇的な増加の一因となり得る。

0103

本明細書に開示されている組成物は、脳卒中患者の全身性炎症状態を減弱し、こうして、異化亢進を同化作用に変換することができ、患者のより良い身体自律性回復を可能にすることが示されているので、本明細書に報告されている結果は、臨床実施に対して有用な情報を提供する。

0104

[例2] [材料及び方法] [母集団]リハビリテーション研究所(Rehab)(Nervi,Genova,Italy)に入院した、連続して虚血性脳卒中が続いた42名の嚥下障害患者が、彼らの急性事象から37±12日以内に参加した。

0105

患者は、脳卒中医療チーム(14.3%)、自宅(61.9%)、及び神経性外来診療(23.8%)の出所から来た。いずれの患者もステロイド治療を受けておらず、癌、ネフローゼ症候群、急性相反応の反応剤に影響を及ぼす、本研究の除外基準を構成した全ての事象を有していない。

0106

脳血管損傷のトポグラフィが、コンピュータ断層写真術または磁気共鳴映像法により確認された。

0107

損傷した脳卒中エリアは、その虚血性損害の場所に関連して、PACI(部分的前方循環梗塞、45.2%)、TACI(総前方循環梗塞、30.95%)、POCI(後前方循環梗塞、23.8%)として分類された。

0108

本研究の性質が完全に説明されていた後に、文書による同意書が、参加者から、または、適用可能なときに必ず、彼らの介護者から関連して得られた。本研究は、機関の科学倫理委員会により承認された。

0109

[手順]リハビリテーション機構に入院して最初の3日内、以下の基準変数が測定された。
a)人体測定の特性:機械的ウェイトリフタを用いて判明した体重(BW、kg)、ひざの高さから算出した身長(m)(Chumlea et al.,1985)。肥満度指数は、kg・m−2として算出された。実際のBWは、平常(事象前)BWに参照された。実際/平常BW≦95%は、著しいBWの損失とみなされた。
b)生物体液性変数:1)血清タンパク質電気泳動及び末梢血N/リンパ比(N/Lymph ratio)(研究所では、健康個体のこの比は、1から3の範囲にある)を含む定常変数。2)体の炎症状態のバイオマーカ:C反応性タンパク質(CRP、正常値<0.8mg・dl−1、免疫比濁法により判断された)、赤血球沈降速度ESR、1時間目の正常値2〜20mm)。3)急性相反応剤:ポジティブタンパク質(α−1グロブリン系、正常値210〜350mg・dl−1、ハプトグロビン30〜200mg・dl−1、フィブリノーゲン、正常値230〜550mg・dl−1)、ネガティブタンパク質(アルブミン、正常値4.02〜4.76g・dl−1、プレアルプミン、正常値18〜30mg・dl−1、及びトランスフェリン、正常値202〜364mg・dl−1)。
c)機能的状態:他の箇所に報告されているような機能的自立度判定法(FIM)[Keith et al.,1987]を用いて判定された。
d)嚥下障害:全患者が嚥下障害の診断を認められた。嚥下障害の存在は、ビデオ蛍光透視検査を用いて調査者により制御された。嚥下障害の重症度は、嚥下障害の機能的重症度を系統的に採点するために開発された7段階尺度の嚥下障害結果重症度尺度(DOSS)[O'Neil et al.,1999]を用いて判定された。点数の範囲は1から7で、レベル1は、重度の嚥下障害を示し、レベル2は中重度の嚥下障害を示し、レベル3は、中度の嚥下障害を示し、レベル4は軽度から中度の嚥下障害を示し、レベル5は、軽度の嚥下障害を示し、レベル6は、機能的制限/修正された自立度内を示し、レベル7は、全ての状況において正常であることを示した。

0110

入院時、21.4%の患者が、修正された食事制限中であった一方、78.6%が、経鼻胃管または経皮内視鏡胃瘻造設のチュ−ブ使用中であった。

0111

[患者無作為化] これらの手順を完了した後、患者は、必須アミノ酸を受ける(EAA、EAA群、n=21)またはプラシーボを受ける(マルトデキストリン、プラシーボ群、n=21)ように無作為化された。無作為化リストが、SAS統計ソフトウェア(SAS Institute,Cary,NC)を用いて作られた。A及びBが、盲検治療法の識別子であった。リストは、内科医及び病院薬剤師の両方に入手可能となるように作成された。内科医は、無作為化リストに従って、患者を治療AまたはBに順次に割り当てた。全ての結果を解釈した第1調査者は、患者の割り当てについて知らされなかった。実験群(EAA群)は、コップ半分の水に希釈された8g/dのEAA(表2)を、午前4g及び午後4gで受けた。プラシーボ群は、マルトデキストリンを含んだ等カロリ処方を与えられた。

0112

人工栄養法を受けている患者において、プラシーボまたはEAAの補給は、栄養チューブを通して与えられた。修正された食事制限中の被験者において、EAAは、ゲル化した混合物の形態で与えられた。

0113

治療(EAAまたはマルトデキストリン)の持続期間は、35日であった。リハビリテーションの入院から38±1日において、a)からd)までの変数が全て繰り返された。

0114

[リハビリテーション療法] 全ての患者が、受動型、能動型、補助能動型の可動域運動整合、機器またはサポートを用いる補助歩行の実行からなるセンターリハビリテーションの手順に従った。同じ療法士による治療の持続期間は、週五日で1日当たり60分であった。さらに、全ての患者は、言語及び作業療法を受けた。

0115

[統計解析]
全ての変数は、量的変数の平均及び標準偏差及び質的変数の頻度分布が報告され、分析された。

0116

カイ二乗検定が、カテゴリー変数に対して用いられた。続いて、CRPが、自然対数値(ln CRP)に変換された。

0117

母集団全体において、基準値と退院時の値との間の変数における差異が、対応のあるスチューデントt検定を用いて検定された。

0118

リハビリテーションの間に、循環リンパ、N/リンパ比、及び神経機能検定の間の関連が、簡易相関分析により研究された。

0119

患者母集団が、少なくとも点数1点の改善があったDOSSの群と、変動のないDOSSの群とに層別化された。これらの群の間における変数の基準差が、対応のないt検定により検定された。変動量の反復測定分析が、2つの群の患者の間の経時的傾向における任意の差異を判定するために用いられた。

0120

線形重回帰分析が、2つの患者サブ群において、DOSSと高関連を有する複数の変数を示すために行われた。

0121

EAA及びプラシーボを受ける患者の変数における基準差は、対応のないt検定により検定され、変動量の反復測定分析は、経時的傾向における差異を判定するために用いられた。ここで再び、線形重回帰分析が、DOSSと高関連を有する複数の変数を示すために実施された。統計的有意性のレベルが、p<0.05に設定された。

0122

[結果]
a)患者母集団
表17−18は、患者の基準及び退院時の両方の、人口統計学的な特性、人体測定的な特性、生物体液性の特性、臨床特性、神経機能上の特性、及び栄養摂取量を報告する。

0123

基準において、患者は、正常な体重(BW)を有した(BMI=23.7±2.8kg/m2)が、脳卒中前のBWに対し、平均5.3%の重量減少を有した。被験者は、重度の身体能力の損失(FIM:平均で正常値の−74%)及び嚥下能力の損失(平均DOSS:平均で−71%)を表した。中度及び重度の嚥下障害(DOSS≦3)は、38%の患者において観察された。軽度の全身性炎症が存在した(平均CRPが正常値より2.5倍高いレベルである)。炎症は、減少したレベルの急性相反応の循環のネガティブタンパク質(アルブミン、プレアルプミン、トランスフェリン)と、増加した血清濃度のポジティブタンパク質(α1−グロブリン系、ハプトグロビン、フィブリノーゲン)と、正常値の上限値である血糖とに関連した(表17−18)。

0124

退院時、BWは、さらに減少した(平均減少:−1.5kg、p<0.02)。これは、身体障害(平均FIM増加:+69%、p<0.001)及び嚥下障害(平均DOSS増加:点数+1.19点、p<0.001)の両方において著しい改善に対応している。嚥下障害の改善は、30名の患者(71.4%)(プラシーボ被験者16名及びEAA被験者14名)において認められた一方、変動のない嚥下障害が28.6%の患者において判明した。

0125

炎症が依然と存在したが、著しい減少した血清レベルのアンチプロテアーゼ系(平均で311mg・dl−1から282mg・dl−1までのα1−グロブリン、p=0.031)、ハプトグロビン(p<0.001)、及び増加した血清濃度の急性相反応の循環のネガティブタンパク質に関連した(表17−18)。血糖値が著しく減少し、正常化された(p=0.008)。

0126

リハビリテーション滞在の間、嚥下障害が改善された被験者及び改善されていない被験者には、同様の数の感染症事例が生じた(それぞれ、1.8±0.4対1.6±0.5、非有意)。

0127

表17−18は、基準において、患者は、全身性炎症にもかかわらず、正常な総白血球(TWC)、リンパ、N数を有したことを示している。しかしながら、N/リンパ比が、我々の研究所の正常値(≦3)より高いという結果となった(3.76±2.07)。

0128

退院時、基礎TWC(p=0.004)及びN(p=0.001)数の著しい減少が判明した一方、リンパ数が増加した(p=0.02)。こうして、N/リンパ比は、2.43±1.3(p<0.001)まで著しく減少し、正常化された。

0129

c)リハビリテーションの間の循環リンパ、N/リンパ比、及び神経機能検定の間の関係
絶対リンパ数及びリンパ%が、DOSSと正の相関(それぞれ、r=+0.235、p=0.04、及びr=+0.224、p=0.05)を有し、炎症マーカlnCRPと負の相関(それぞれ、r=−0.265、p=0.02、及びr=−0.484、p=0.0001)を有した。N数は、ln CRPと正の関連(r=+0.37、p=0.001)を有し、身体能力とはわずかな負の関連(FIM、r=−0.20、p=0.07)を示した。NとDOSSとの間の相関が判明しなかった。リンパ及びNは、強い負の相関(r=−0.926、p<0.001)を有した。N/リンパ比は、身体能力と逆の関連(r=−0.262、p=0.02)を有し、嚥下能力と逆の関連(r=−0.279、p=0.01)を有したが、ln CRPと正の関連(r=+0.514、p=0.0001)を有した。結果は、FIMとDOSSとの間の正の相関(r=+0.78、p<0.0001)を示している。

0130

循環免疫細胞とと嚥下障害との経時的変化の間の関係をより良く理解するために、脳卒中母集団全体が、リハビリテーション後、改善された嚥下障害を現した第1群(n=30の被験者)と、嚥下障害が改善されなかった第2群(n=12の被験者)とに層別化された。表19は、嚥下障害の改善及び未改善の被験者の間におけるいくつかの変数の変化を示している。

0131

これらの変数は、ロジスティック回帰モデルにおいて同時に検定され、リンパ%のみが改善された嚥下能力に著しく関連した(p=0.01)ことを最終的に示した。この研究結果に則して、リンパ%及びDOSSにおける経時的変化は、正の相関を有した(p=0.015、図3、パネルa)。

0132

基準において、EAA及びプラシーボ群は、プラシーボ群の血清α1−グロブリン濃度がEAA群より高い(p<0.02)ことを除き、考慮された全ての変数において同様であった(表20)。リハビリテーション期間の間、考慮された全ての変数の経時的変化(表21−23)は、α1−グロブリンがプラシーボ患者において減少し(相互作用p=0.01)、N/リンパ比の減少がEAA群においてより顕著であった(相互作用p=0.04)ことを除き、2つの群の患者の間において同様の結果を表した。

0133

両方の群において、嚥下障害の改善が、リンパ%の改善と正の関連(図3、パネルb及びc)を有したが、EAA群においてその関連がより明らかであり、脳卒中母集団全体において観察された関連(図3、パネルa)は、主にEAA治療に帰することを示唆した。

0134

本研究は、虚血性脳卒中の亜急性段階の間、リハビリテーション機構への入院時の患者は、正常な末梢血リンパ及びN数を有したが、高いN/リンパ比を有したことを示している。リハビリテーション後、N/リンパ比は、減少したN数及び増加したリンパ数の関係で、正常化された。さらに、本研究は、増加した末梢血リンパ%が、改善された嚥下障害である障害と著しく関連し、この関係は、必須アミノ酸(EAA)を患者に補給することにより増強されることを示している。

0135

1)循環リンパ及びN数、N/リンパ比。
本研究は、血液の総白血球の正常なプロファイル、少々増加したN/リンパ比を有するリンパ及びN数を示している。

0136

リハビリテーションの間、患者の臨床的代謝状態に良い影響を与える後急性炎症率の減少が発生した。実際に、N/リンパ比の減少は、患者の身体、嚥下障害、及び急性相反応のネガティブタンパク質の循環レベルにおける改善に関連し、潜在的に脳の回復に影響を与えた。さらに、患者は、血糖値濃度が改善され、インスリン耐性状態の減少を示した。

0137

亜急性脳卒中の間の免疫細胞の血液プロファイルは、急性または急性の直ぐ後の段階の脳虚血において説明されている血液プロファイルと反対である。急性虚血において、総白血球及びN数が増加し、リンパ数が減少し、脳卒中から数日内において、脾臓及びリンパ節上の過度活性化された自律神経系による抑制的効果、及びリンパ上のNにより及ぼされた直接的抑制活性の両方の関係で、リンパ急増/活性の抑制が生じる。

0138

適応免疫系の低下が患者にとって有益な脳卒中の急性段階と対照的に、亜急性脳卒中の間、適応免疫系の改善は、有害ではないだけでなく、神経再生も促進し得る。本研究の研究結果は、脳卒中患者及び脊髄損傷患者の両方において、免疫系機能の回復がFIMの改善と伴ったことを文書で立証している。

0139

亜急性患者において観察された循環リンパの増加は、上昇したコルチコステロイド(及びメタネフリン)のレベルが、広範囲脳梗塞後リンパ球減少と関連するように、減少した炎症率に続いた減少したコルチコステロイド生産に起因し得ることが可能である。リンパ球において、顆粒球及び単核球よりも多くのグルココルチコイド受容体発現される。これらの受容体閉塞は、リンパ球減少を防ぐ。循環コルチコステロイドのレベルが現在の研究において判断されていなくとも、減少したインスリン耐性を示す、リハビリテーションの間の血糖の正常化は、コルチコステロイド生産の減少を示唆する。急性虚血において、Nが脳卒中重症度に影響を及ぼすように、リハビリテーションの間のNの減少は、神経修復及び神経再生の過程を引き立て得る。本研究において、このことは、N/リンパ比と、身体(FIM)及び嚥下(DOSS)障害の両方の回復との間の判明した負の相関により、間接的に示唆されている。これは、炎症が低減すればするほど、嚥下能力がより高まることを示唆する。

0140

脳虚血により誘発された炎症後最良免疫的反応を確実にするように先天的及び適応免疫系が相互に協働する場合であったとしても、Nがリンパの数及び活性を抑制するので、N及びリンパは、逆に相互に関連する。

0141

合成において、本研究は、亜急性脳卒中の間、適応免疫は、先天的免疫系において優位となり得、患者の神経機能回復と関連され得る一方、より高い炎症率の持続が、嚥下回復に対しては不利となり得ることを示唆する。

0142

2)EAA補給及び適応免疫系と神経機能との間の関係
本研究は、EAAが、血液のN/リンパ比の著しい減少と、リンパ%及びDOSSの改善された時間経過の間の関連性の増強とに関連することを示す。こうして、EAAは、血液免疫及び神経修復の両方の過程に影響を与える。EAAの代謝活性が与えられ、これらの基質は、いくつかのメカニズムによってこれらの過程を促進する。

0143

第一に、EAAは、リンパの急増及び複製のための免疫細胞におけるタンパク質合成を直接誘発し得る。

0144

Nがリンパより優位である場合、急性虚血、及び患者のリハビリテーションへの入院段階のように、循環Nの食細胞作用は、嚥下の回復に悪影響を及ぼし得る。本研究において、このことは、N/リンパ比と嚥下能力との間で判明した負の相関により強調される。こうして、本研究は、EAAが、炎症パターンよりも適応免疫寄りに免疫プロファイルを変更することを示唆する。

0145

第二に、EAA誘発のタンパク質合成は、神経細胞間の活動及び/または嚥下中枢及び/または嚥下の末梢神経筋機能などの正常嚥下の基礎となるメカニズムに影響を与えることによって、嚥下能力を直接改善する。

0146

第三に、EAA誘発の体の同化状態が、脳のリモデリング及び機能にとって最も重要である。本研究において、基準体重のわずかな損失にもかかわらず、改善された同化状態は、アルブミン、トランスフェリン、プレアルプミンなどの急性相反応のネガティブタンパク質の肝臓の合成の回復により示された。留意されたいのは、これらのタンパク質それ自体が、脳の修復/再生及び神経ネットワークの再活性において役割を果たし得る。

0147

本研究は、28%より多くの患者は、リハビリテーションの間に嚥下障害を改善しなかったことを示す。このことは、損傷されていない脳半球における皮質興奮性の欠如に起因し得る。この仮説は、以下のことに依拠する。1)嚥下筋系がそれぞれの脳半球に表されるが、半球間の著しい非対称性を有する。2)嚥下障害の発生は、無傷な脳半球における咽頭隆起の大きさに関連する。

0148

本研究は、身体(FIM)及び嚥下(DOSS)能力が相互に関連することを示す。ロジスティック回帰分析では、嚥下障害の結果が主に、リンパ%と関連し、FIMと関連しないという事実は、嚥下障害の改善が、プラシーボ個体と同様に、神経ネットワークの一般的な改善に依存するだけでなく、EAA患者と同様に、脳のリモデリング上の適応免疫系の増加した活性からも影響を受けることを示唆する。

0149

さらに、本実験デ−タは、動脈血、主に分岐必須アミノ酸(ロイシン、イソロイシン、及びバリン)のN/リンパ比の値とEAAの濃度との間に正の相関の存在を強調している。

0150

反対に、動脈血のN/リンパ比の値と複数のアミノ酸の総濃度との間の相関、並びに静脈血のN/リンパ比の値と複数のアミノ酸の総濃度との間の相関は、顕著ではない。

0151

上記の生理病理学的解釈は、炎症過程が高ければ高いほど(高いN/リンパ比)、多区域タンパク質(multidistrict protein)のターンオーバーがより高くなり(高い量の炎症タンパク質メディエイタ、例えば、サイトカインが、合成される)、従って、タンパク質合成のための、特に全身の動脈血流における必須アミノ酸の適切な濃度を有する必要性がより高い一方、静脈血は筋肉異化作用からその流れを反映するという事実に基づく。

0152

[参考文献] 1.R.Aquilani,M.Boselli,P.Baiardi,et al.,"Is stroke rehabilitation a metabolic problem?"Brain Inj, vol.28,no.2,pp.161−173,2014.2.R.Aquilani,M.T.La Rovere,O.Febo,et al.,"Preserved muscle protein metabolism in obese patients with chronic heart failure" Int J Cardiol,vol.160,no.2,pp.102−108,2012.3.Z.Liu and E.J.Barrett,"Human protein metabolism:its measurement and regulation"Am J Physiol Endocrinol Metab,vol.283,no.6,pp.E1105−E1112,2002.4.W.C.Chumlea,A.F.Roche,and M.L.Steinbaugh,"Estimating stature from knee height for persons 60 to 90 years of age"J Am Geriatr Soc,vol.33,no.2,pp.116−120,1985.5.R.A.Keith,C.V.Granger,B.B.Hamilton,and F.S.Sherwin,"The functional independence measure:a new tool for rehabilitation" In:M.G.Eisenberg,R.C.Grzesiak,eds.Advances in Clinical Rehabilitation,Vol. I.New York:Springer−Verlag,pp.6−18,1987.6.K.H.O'Neil,M.Purdy,J.Falk,and L.Gallo,"The Dysphagia Outcome and Severity Scale"Dysphagia,vol.14,no.3,pp.139−145,1999.7.E.Carnevale and L.Marletta.Istituto Nazionale di Ricerca per gli Alimenti e la Nutrizione,INRAN.Tabelle di composizione degli alimenti. Roma,Italy:Istituto Superiore Nazionale della Nutrizione;1989.8.R.Aquilani,R.Tramarin,R.F.Pedretti,et al.,"Despite good compliance,very low fat diet alone does not achieve recommended cholesterol goals in outpatients with coronary heart disease"Eur Heart J,vol.20,no.14,pp.1020−1029,1999.

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