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技術 リンパ指向プロドラッグ

出願人 モナッシュユニバーシティ
発明者 ポーター,クリスシンプソン,ジェイミートレヴァスキス,ナタリーカック,ティムハン,シーフェイフー,ルオジャン
出願日 2015年8月12日 (5年4ヶ月経過) 出願番号 2017-507748
公開日 2017年10月12日 (3年2ヶ月経過) 公開番号 2017-530095
状態 特許登録済
技術分野 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 ピロ-ル系化合物 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 フラン系化合物 医薬品製剤 ステロイド系化合物 1,2―ジアゾール系化合物 有機低分子化合物及びその製造 硫黄原子を含む複素環式化合物 非環式または炭素環式化合物含有医薬 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 残留化合物 赤外線範囲 微細多孔性 受動性 慢性呼吸不全 シリルアルキン プララトレキサート マイクロ乳化
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

薬剤腸管リンパへの安定した輸送を容易にする新規の脂質−薬剤の結合体を開発すること。

解決手段

本発明は、薬剤のリンパ系への輸送を促進し、続いて親薬物の放出を向上させる化合物及びその使用、特にプロドラッグの形態での化合物に関する。

概要

背景

リンパ系は、血管系にごく接近して身体全体分布する管と結節リンパ組織との特殊化した回路網から成る。リンパ系は、免疫応答体液平衡栄養吸収、脂質の恒常性、及び腫瘍転移において多数の重要な役割を担う。リンパ系の独特解剖学的な及び生理学的な特徴のゆえに、リンパ系への及びリンパ系を介した標的化された薬物送達は、薬物動態及び薬物力学のプロファイル双方を改善する手段として提案されている。リンパ管薬物輸送は、初回通過代謝の回避を介して経口での生体利用効率を向上させ、全身性の薬物体動態を変え、たとえば、リンパ腫白血病、リンパ系腫瘍転移自己免疫疾患リンパ常在感染、及び移植拒絶のようなリンパ又はリンパ球が介在する病態に対する有効性を向上させる潜在力を有する。

薬物が腸管リンパにアクセスするためには、それらは先ず、脂質吸収応答して腸管吸収細胞腸細胞)にて集められる腸管リンパのリポタンパク質会合しなければならない。そのサイズによって、小腸の内容物が流出する毛細血管補強する血管内皮全域での素早い拡散が不可能になるので、これらリポタンパク質との会合はそれに続くリンパへの薬物の輸送を促進する。代わりに、リンパ系内皮は血管系内皮よりもかなり透過性が大きいので、これらの大きなコロイド状構造はリンパ毛細管に入る。歴史的には、リポタンパク質との物理的会合を促進するために高いリンパ輸送を伴う薬物は高度に親油性である(通常であり、限定的ではないが、logD>5であり、長鎖トリグリセリドにおける50mg/gを超える溶解性)。従って、薬物の高度に親油性の類似体は、薬物のリンパ輸送を促進する方法の1つとして想定されている。しかしながら、親薬物の化学修飾効力の低下を生じる可能性があり、多くの場合、親油性の有意な上昇は毒性の上昇に相関している。

親油性プロドラッグの形態での化合物は、医薬品の親油性及びリポタンパク質親和性を一時的に高める手段を提供し、それによってリンパ系の標的化を増やす。リンパ系を介して輸送されて、プロドラッグはその標的部位活性があるようにするために最終的に親薬物に復帰する。

リンパ指向プロドラッグとして使用される薬物の単純脂肪族エステルについての潜在力を活用する幾つかの試験がある。ウンデカン酸テストステロンは、このアプローチが利用されている市販化合物の一例を提供している。経口投与の後、テストステロン肝臓を介したその初回通過でほぼ完全に代謝され、その結果、最小限の生体利用効率しか有さない。テストステロンのウンデカン酸エステルは、少ない割合の吸収された用量をリンパ系に向け直し、それによって肝臓の初回通過代謝を回避し、テストステロンの経口での生体利用効率を高める。しかしながら、この過程は依然として非常に不十分であり、ウンデカン酸エステルの経口投与後のテストステロンの生体利用効率は<5%であると考えられている。

薬物のリンパ輸送を促進する別のメカニズムは、食物脂質の吸収、輸送及び体内動態に関連する内在性経路に組み込むプロドラッグを採用することである。プロドラッグとして利用される食物脂質の一例はトリグリセリドである。親薬物が利用可能なカルボン酸基を含有し、グリセリド骨格直接結合されている薬物/脂質結合体の例は、多数の以前の刊行物で明らかにされている(非特許文献1〜6)。

他の例では、短いリンカーを使用して薬物が利用できるカルボン酸を含有しない薬物−トリグリセリドの結合を容易にしている(非特許文献7、8)。これらの薬物−脂質結合体はコハク酸を採用して利用できるヒドロキシル官能基への結合を容易にする。しかしながら、文献はこの構造が全く有用ではないことを教示しており、たとえば、Scribaはテストステロン−コハク酸−グリセリド脂質結合体のインビトロ加水分解を調べ、「テストステロンは、本試験において、血漿エステラーゼにより触媒され、且つリパーゼにより媒介される化学的な加水分解によりプロドラッグから非常にゆっくりと放出されるにすぎず、従って、テストステロンの結合体は、ステロイド送達について不十分なプロドラッグと思われる」と結論付けた。

他のものは、グリセリドへのエーテル結合及び薬物へのエステル結合を採用している(非特許文献9、10)。これらの論文著者らは、グリセロールとn−アルキル鎖との間のエーテル結合及びn−アルキル鎖と薬物との間のエステル結合は薬物の化学修飾に必要と思われると明白に述べている。しかしながら、本発明者らは、エーテル結合が実際、望ましくない効果を生み、意味のあるリンパ輸送を可能にはしないことを見いだしている。

概要

薬剤の腸管リンパへの安定した輸送を容易にする新規の脂質−薬剤の結合体を開発すること。本発明は、薬剤のリンパ系への輸送を促進し、続いて親薬物の放出を向上させる化合物及びその使用、特にプロドラッグの形態での化合物に関する。なし

目的

薬物のリンパ輸送を促進する別のメカニズムは、食物脂質の吸収、輸送及び体内動態に関連する内在性経路に組み込むプロドラッグを採用することである

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

式(I):〔式中、R1及びR2は、独立して、H、又はC2〜C28脂肪酸の残基を表し;−X−は、−O−、−NH−及び−S−から選択され;−Y−は、置換されていてもよい−C3〜C20アルキル−、−C3〜C20アルケニル−又は−C3〜C20アルキニル−の基を表し、ここで、アルキル基アルケニル基又はアルキニル基が直鎖C20アルキル基と同等の長さを超えないという条件で、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基における炭素原子の1以上がNH、S、O、C5〜C8芳香族又は脂肪族環状基、あるいはC5〜C8芳香族又は脂肪族の複素環基によって置換されていてもよく;は、薬剤の残基を表し;−L−は、−X’−又はX’C(O)−であり;X’は、O、S、N、N(R4)又はS(O)2NHであり;は、X’がO、S、N(R4)若しくはS(O)2NHである場合、単結合を表し;又はは、X’がNである場合、2つの別々の結合を表し;−Zは、−L−が−X’−である場合、−C(O)−若しくはC(O)R3−であり;又は−Z−は、−L−が−X’C(O)−である場合、非存在であり;R3は、自壊基であり;且つR4は、H又はC1〜C4アルキルである〕の化合物又は医薬として許容され得るその塩。

請求項2

R3がから選択される、請求項1に記載の化合物。

請求項3

式(II):〔式中、R1及びR2は、独立して、H、又はC2〜C28脂肪酸の残基を表し;−X−は、−O−、−NH−及び−S−から選択され;−Y−は、置換されていてもよい−C3〜C20アルキル−、−C3〜C20アルケニル−又は−C3〜C20アルキニル−の基を表し、ここで、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基が直鎖C20アルキル基と同等の長さを超えないという条件で、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基における炭素原子の1以上がNH、S、O、C5〜C8芳香族又は脂肪族の環状基、あるいはC5〜C8芳香族又は脂肪族の複素環基によって置換されていてもよく;は薬剤の残基を表し;−L−は、−X’−又はX’C(O)−であり;X’は、O、S又はN(R4)であり;R4は、H又はC1〜C4アルキルであり;且つ−Z−は、−L−が−X’−である場合、−C(O)−であり;又は−Z−は、−L−がX’C(O)−である場合、非存在である〕で表される、請求項1に記載の式(I)の化合物又は医薬として許容され得るその塩。

請求項4

Y及びZが、薬剤の腸管リンパへの安定な輸送を容易にするように選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。

請求項5

Y及びZが、リンパ液リンパ球リンパ系組織脂肪組織のようなリパーゼ活性が高い組織腫瘍肝臓又は体循環における薬剤の放出を容易にするように選択される、請求項4に記載の化合物。

請求項6

式(III):〔式中、R1、R2、−X−、及び−Z−は、請求項1にて定義されたとおりであり;R5及びR6は、個別に、水素及びC1〜C4アルキルから選択され;且つnは、1〜18である〕で表される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物又は医薬として許容され得るその塩。

請求項7

前記薬剤が、50%を超える初回通過代謝を示すものか、又は経口投与後に高度に変動する初回通過代謝を有するものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。

請求項8

請求項9

前記薬剤が、テストステロンであり、前記化合物が式(IV):〔式中、R1、R2及びXは、請求項1にて定義されたとおりであり;R5及びR6は、個別に、水素及びC1〜C4アルキルから選択され;−Z−は、−C(O)−又はC(O)R3−であり;R3は、自壊基であり;且つnは、1〜18である〕で表される、請求項8に記載の化合物又は医薬として許容され得るその塩。

請求項10

R5がメチルであり、R6が水素である、請求項6〜9のいずれか一項に記載の化合物。

請求項11

R5が水素であり、R6がメチルである、請求項6〜9のいずれか一項に記載の化合物。

請求項12

X及びX’が酸素である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物。

請求項13

R1及びR2がパルミチン酸の残基である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。

請求項14

テストステロンの上昇したレベルが有益である疾患又は障害治療又は予防する方法であって、それを必要とする対象に治療上有効な量の請求項9〜13のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、前記方法。

請求項15

前記疾患又は障害が、性腺機能低下症骨髄機能不全による貧血腎不全による貧血、慢性呼吸不全慢性心不全ステロイド依存性自己免疫疾患エイズ消耗症遺伝性の血管浮腫又は蕁麻疹末期乳癌、又は月経閉止である、請求項14に記載の方法。

請求項16

薬剤のリンパ輸送及び全身放出を促進する方法であって、式(VI):〔式中、R1及びR2は、独立して、H又はC2〜C28脂肪酸の残基を表し;−Xは、−O−、−NH−及び−S−から選択され;−Y−は、置換されていてもよい−C3〜C20アルキル−、−C3〜C20アルケニル−又は−C3〜C20アルキニル−の基を表し、ここで、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基が直鎖C20アルキル基と同等の長さを超えないという条件で、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基の炭素原子の1以上がNH、S、O、C5〜C8芳香族又は脂肪族の環状基、あるいはC5〜C8芳香族又は脂肪族の複素環基によって置換されていてもよく;−Zは、−C(O)−、−C(O)R3−又はCH2−であり;R3は、自壊基であり;且つは、活性のある薬剤にリンカーが結合される点を表す〕のプロドラッグ残基又は医薬として許容され得るその塩を前記薬剤に結合することを含む、方法。

請求項17

R3が、から選択される、請求項16に記載の方法。

請求項18

前記化合物が食物と共に経口で投与されて腸管リンパへの輸送を促進する、請求項14〜17のいずれか一項に記載の方法。

請求項19

前記化合物が経口で脂質系製剤と同時投与されて腸管リンパへの輸送を促進する、請求項14〜18のいずれか一項に記載の方法。

請求項20

前記化合物が経口で酵素阻害剤と同時投与される、請求項14〜17のいずれか一項に記載の方法。

請求項21

前記化合物が、リンパ系の中での前記薬剤の標的化された送達を容易にするように選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。

請求項22

前記薬剤が、非ステロイド性抗炎症性薬物(アスピリンイブプロフェンナプロキセン等のNSAIDS)、COX−2阻害剤(例、セレコキシブロフェコキシブ)、コルチコステロイド抗炎症性薬物(例、プレドニゾロンデキサメタゾン)、抗マラリア性薬物(例、ヒドロキシクロロキン)、シクロホスファミドニトロソウレア白金メソトレキセートアザチオプリンメルカプトプリンフルオロウラシルダクチノマイシンアントラサイクリン(例、ダウナルビシン)、マイトマイシンCブレオマイシンミトラマイシンイムノフィリンに作用する薬物(例、シクロスポリンタクロリムスシロリムス)、スルファサラジンレフルノミド、ミコフェノレート、オピオイドフィンゴリモドミリオシンクロラムブシルドキソルビシン、ネララビンコルチゾン、デキサメタゾン、プレドニゾンプララトレキサートビンブラスチンボルテゾミブチオテパ、ネララビン、ダウノルビシン塩酸塩クロファラビンシタラビンダサチニブイマチニブメシル酸塩、ポナチニブ塩酸塩ビンクリスチン硫酸塩、ベンダムスチン塩酸塩フルダラビンリン酸塩ボスチニブ、ニロチニブ、オマセタキシンメペコハク酸塩アナストロゾールカペシタビンレトロゾールパクリタキセルゲムシタビンフルベストラントタモキシフェンラパチニブトレミフェンイキサベピロン、エリブリンアルベンダゾールイベルメクチンジエチルカルバマジン、アルベンダゾール、ドキシサイクリンクロサンテルマラビロクエンビルチド、デオキシチミジンジドブジンスタブジンジダノシンザルシタビンアバカビルラミブジンエムトリシタビンテノフォビルネビラピンデラビルジンエファビレンツリルピビリンラルテグラビルエルビテグラビルロピナビルインジナビルネルフィナビルアンプレナビルリトナビルアシクロビル免疫抑制剤(例、ミコフェノール酸、シクロスポリン、タクロリムス、シロリムス)及び医薬として活性のあるペプチドから選択される、請求項21に記載の化合物。

請求項23

少なくとも1つの医薬として許容され得る担体又は希釈剤一緒に、治療上有効な量の請求項1〜13、21又は22のいずれか一項に記載の化合物又は医薬として許容され得るその塩を含む、医薬組成物

技術分野

0001

本発明はプロドラッグの形態での化合物、特に、薬剤リンパ系への輸送を促進し、続いて親薬物の放出を向上させる化合物に関する。

背景技術

0002

リンパ系は、血管系にごく接近して身体全体分布する管と結節リンパ組織との特殊化した回路網から成る。リンパ系は、免疫応答体液平衡栄養吸収、脂質の恒常性、及び腫瘍転移において多数の重要な役割を担う。リンパ系の独特解剖学的な及び生理学的な特徴のゆえに、リンパ系への及びリンパ系を介した標的化された薬物送達は、薬物動態及び薬物力学のプロファイル双方を改善する手段として提案されている。リンパ管薬物輸送は、初回通過代謝の回避を介して経口での生体利用効率を向上させ、全身性の薬物体動態を変え、たとえば、リンパ腫白血病、リンパ系腫瘍転移自己免疫疾患リンパ常在感染、及び移植拒絶のようなリンパ又はリンパ球が介在する病態に対する有効性を向上させる潜在力を有する。

0003

薬物が腸管リンパにアクセスするためには、それらは先ず、脂質吸収応答して腸管吸収細胞腸細胞)にて集められる腸管リンパのリポタンパク質会合しなければならない。そのサイズによって、小腸の内容物が流出する毛細血管補強する血管内皮全域での素早い拡散が不可能になるので、これらリポタンパク質との会合はそれに続くリンパへの薬物の輸送を促進する。代わりに、リンパ系内皮は血管系内皮よりもかなり透過性が大きいので、これらの大きなコロイド状構造はリンパ毛細管に入る。歴史的には、リポタンパク質との物理的会合を促進するために高いリンパ輸送を伴う薬物は高度に親油性である(通常であり、限定的ではないが、logD>5であり、長鎖トリグリセリドにおける50mg/gを超える溶解性)。従って、薬物の高度に親油性の類似体は、薬物のリンパ輸送を促進する方法の1つとして想定されている。しかしながら、親薬物の化学修飾効力の低下を生じる可能性があり、多くの場合、親油性の有意な上昇は毒性の上昇に相関している。

0004

親油性プロドラッグの形態での化合物は、医薬品の親油性及びリポタンパク質親和性を一時的に高める手段を提供し、それによってリンパ系の標的化を増やす。リンパ系を介して輸送されて、プロドラッグはその標的部位活性があるようにするために最終的に親薬物に復帰する。

0005

リンパ指向プロドラッグとして使用される薬物の単純脂肪族エステルについての潜在力を活用する幾つかの試験がある。ウンデカン酸テストステロンは、このアプローチが利用されている市販化合物の一例を提供している。経口投与の後、テストステロン肝臓を介したその初回通過でほぼ完全に代謝され、その結果、最小限の生体利用効率しか有さない。テストステロンのウンデカン酸エステルは、少ない割合の吸収された用量をリンパ系に向け直し、それによって肝臓の初回通過代謝を回避し、テストステロンの経口での生体利用効率を高める。しかしながら、この過程は依然として非常に不十分であり、ウンデカン酸エステルの経口投与後のテストステロンの生体利用効率は<5%であると考えられている。

0006

薬物のリンパ輸送を促進する別のメカニズムは、食物脂質の吸収、輸送及び体内動態に関連する内在性経路に組み込むプロドラッグを採用することである。プロドラッグとして利用される食物脂質の一例はトリグリセリドである。親薬物が利用可能なカルボン酸基を含有し、グリセリド骨格直接結合されている薬物/脂質結合体の例は、多数の以前の刊行物で明らかにされている(非特許文献1〜6)。

0007

他の例では、短いリンカーを使用して薬物が利用できるカルボン酸を含有しない薬物−トリグリセリドの結合を容易にしている(非特許文献7、8)。これらの薬物−脂質結合体はコハク酸を採用して利用できるヒドロキシル官能基への結合を容易にする。しかしながら、文献はこの構造が全く有用ではないことを教示しており、たとえば、Scribaはテストステロン−コハク酸−グリセリド脂質結合体のインビトロ加水分解を調べ、「テストステロンは、本試験において、血漿エステラーゼにより触媒され、且つリパーゼにより媒介される化学的な加水分解によりプロドラッグから非常にゆっくりと放出されるにすぎず、従って、テストステロンの結合体は、ステロイド送達について不十分なプロドラッグと思われる」と結論付けた。

0008

他のものは、グリセリドへのエーテル結合及び薬物へのエステル結合を採用している(非特許文献9、10)。これらの論文著者らは、グリセロールとn−アルキル鎖との間のエーテル結合及びn−アルキル鎖と薬物との間のエステル結合は薬物の化学修飾に必要と思われると明白に述べている。しかしながら、本発明者らは、エーテル結合が実際、望ましくない効果を生み、意味のあるリンパ輸送を可能にはしないことを見いだしている。

先行技術

0009

Paris,G.Y.ら,J.Med.Chem.1979,22,(6),683−687
Garzon Aburbeh,A.ら,J.Med.Chem.1983,26,(8),1200−1203
Deverre,J.R.ら,J.Pharm.Pharmacol.1989,41,(3),191−193
Mergen,F.ら,J.Pharm.Pharmacol.1991,43,(11),815−816
Garzon Aburbeh,A.ら,J.Med.Chem.1986,29,(5),687−69
Han,S.ら.J.Control.Release,2014,177,1−10
Scriba,G.K.E.,Arch.Pharm.(Weinheim).1995,328,(3),271−276
Scriba,G.K.E.ら,J.Pharm.Pharmacol.1995,47,(11),945−948
Sugihara,J.ら,J.Pharmacobiodyn.1988,11,(5),369−376
Sugihara,J.ら,J.Pharmacobiodyn.1988,11,(8),555−562

発明が解決しようとする課題

0010

従って、薬剤の腸管リンパへの安定した輸送を容易にし、活性があるようにするために親剤に容易に復帰する新規の脂質−薬剤の結合体を開発するニーズが存在する。

課題を解決するための手段

0011

(発明の概要
トリグリセリド単位に薬剤を連結するための特定の「リンカー」の使用が得られる脂質−薬剤結合体に最適な薬物動態プロファイルを提供することがここで見いだされた。

0012

従って、態様の1つでは、本発明は式(I):



〔式中、
R1及びR2は、独立して、H、又はC2〜C28脂肪酸の残基を表し;
−X−は、−O−、−NH−及び−S−から選択され;
−Y−は、置換されていてもよい−C3〜C20アルキル−、−C3〜C20アルケニル−又は−C3〜C20アルキニル−の基を表し、ここで、アルキル基アルケニル基又はアルキニル基が直鎖C20アルキル基と同等の長さを超えないという条件で、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基における炭素原子の1以上がNH、S、O、C5〜C8芳香族又は脂肪族環状基、あるいはC5〜C8芳香族又は脂肪族の複素環基によって置換されていてもよく;



は、薬剤の残基を表し;
−L−は、−X’−又はX’C(O)−であり;
X’は、O、S、N、N(R4)又はS(O)2NHであり;



は、X’がO、S、N(R4)若しくはS(O)2NHである場合、単結合を表し;又は



は、X’がNである場合、2つの別々の結合を表し;
−Zは、−L−が−X’−である場合、−C(O)−若しくはC(O)R3−であり;又は
−Z−は、−L−が−X’C(O)−である場合、非存在であり;
R3は、自壊基(self−immolative group)であり;且つ
R4は、H又はC1〜C4アルキルである〕の化合物又は医薬として許容され得るその塩を提供する。

0013

別の態様では、本発明は、式(II):



〔式中、
R1及びR2は、独立して、H、又はC2〜C28脂肪酸の残基を表し;
−X−は、−O−、−NH−及び−S−から選択され;
−Y−は、置換されていてもよい−C3〜C20アルキル−、−C3〜C20アルケニル−又は−C3〜C20アルキニル−の基を表し、ここで、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基が直鎖C20アルキル基と同等の長さを超えないという条件で、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基における炭素原子の1以上がNH、S、O、C5〜C8芳香族又は脂肪族の環状基、あるいはC5〜C8芳香族又は脂肪族の複素環基によって置換されていてもよく;



は、薬剤の残基を表し;
−L−は、−X’−又はX’C(O)−であり;
X’は、O、S又はN(R4)であり;
R4は、H又はC1〜C4アルキルであり;且つ
−Z−は、−L−が−X’−である場合、−C(O)−であり;又は
−Z−は、−L−がX’C(O)−である場合、非存在である〕で表される式(I)の化合物又は医薬として許容され得るその塩を提供する。

0014

別の態様では、本発明は、式(III):



〔式中、
R1、R2、−X−、



及び−Z−は、式(I)又は式(II)について定義されたとおりであり;
R5及びR6は、個別に、水素及びC1〜C4アルキルから選択され;且つ
nは、1〜18である〕で表される式(I)の化合物又は医薬として許容され得るその塩を提供する。

0015

さらなる態様では、本発明は式(IV):



〔式中、
R1、R2及びXは、式(I)について定義されたとおりであり;
R5及びR6は、個別に、水素及びC1〜C4アルキルから選択され;
−Z−は、−C(O)−又はC(O)R3−であり;
R3は、自壊基であり;且つ
nは、1〜18である〕で表される式(I)の化合物又は医薬として許容され得るその塩を提供する。

0016

その上、さらなる態様では、本発明は式(V):



〔式中、
R1、R2、X、R5、R6及びnは、式(IV)について定義されたとおりであり;且つ
−Z−は、−C(O)−である〕で表される式(I)の化合物又は医薬として許容され得るその塩を提供する。

0017

別の態様では、本発明は、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(IV)の化合物を投与することを含む、テストステロンのレベルの上昇が有益である疾患又は障害を治療又は予防する方法を提供する。

0018

さらなる態様では、本発明は、テストステロンのレベルの上昇が有益である疾患又は障害を治療又は予防するための薬物の製造における式(IV)の化合物の使用を提供する。

0019

別の態様では、本発明は、テストステロンのレベルの上昇が有益である疾患又は障害を治療又は予防するのに使用する式(IV)の化合物を提供する。

0020

別の態様では、本発明は、式(VI):



〔式中、
R1及びR2は、独立して、H又はC2〜C28脂肪酸の残基を表し;
−X−は、−O−、−NH−及び−S−から選択され;
−Y−は、置換されていてもよい−C3〜C20アルキル−、−C3〜C20アルケニル−又は−C3〜C20アルキニル−の基を表し、ここで、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基が直鎖C20アルキル基と同等の長さを超えないという条件で、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基の炭素原子の1以上がNH、S、O、C5〜C8芳香族又は脂肪族の環状基、あるいはC5〜C8芳香族又は脂肪族の複素環基によって置換されていてもよく;
−Z−は、−C(O)−、−C(O)R3−又は−CH2−であり;
R3は、自壊基であり;且つ



は、活性のある薬剤にリンカーが結合される点を表す〕のプロドラッグ残基又は医薬として許容され得るその塩を薬剤に結合させることを含む、薬剤のリンパ輸送及び全身放出を促進する方法を提供する。

0021

本発明のこれらの態様及び他の態様は、添付の実施例及び特許請求の範囲と併せて以下の詳細な説明を読む際、当業者にさらに明らかになるであろう。

図面の簡単な説明

0022

図1は、ウンデカン酸テストステロン(TU)及び化合物10、11、14及び41の十二指腸内注入後に関して、麻酔し、腸管膜リンパ管にカニューレを挿入した雌性SDラットにおける時間に対するテストステロン関連の誘導体全体の累積リンパ輸送(投与された用量の%)を示す図である。
図2は、MPA及び化合物30〜35の十二指腸内注入後に関して、麻酔し、腸管膜リンパ管にカニューレを挿入した雄性SDラットにおける時間に対するミコフェノール酸(MPA)含有化合物全体の累積リンパ輸送(投与された用量の%)を示す図である。
図3は、ミコフェノール酸(MPA)及び化合物31及び40の十二指腸内注入後に関して、麻酔し、腸管膜リンパ管にカニューレを挿入した雄性SDラットにおける時間に対するMPA含有化合物全体の累積リンパ輸送(投与された用量の%)を示す図である。
図4は、ウンデカン酸テストステロン(TU)及び化合物10、16、及び18の十二指腸内注入後に関して、麻酔し、腸管膜リンパ管にカニューレを挿入した雌性SDラットにおける時間に対するテストステロン関連誘導体全体の累積リンパ輸送(投与された用量の%)を示す図である。
図5は、ミコフェノール酸(MPA)及び化合物31、32、34、36、37、38及び39の十二指腸内注入後に関して、麻酔し、腸管膜リンパ管にカニューレを挿入した雄性SDラットにおける時間に対するMPA含有化合物全体の累積リンパ輸送(投与された用量の%)を示す図である。
図6は、ミコフェノール酸(MPA)及び化合物30、32、42、43、44及び45の十二指腸内注入後に関して、麻酔し、腸管膜リンパ管にカニューレを挿入した雄性SDラットにおける時間に対するMPA含有化合物全体の累積リンパ輸送(投与された用量の%)を示す図である。
図7は、メトプロロール(MET)及び化合物3の十二指腸内注入後に関して、麻酔し、腸管膜リンパ管にカニューレを挿入した雄性SDラットにおける時間に対するMET関連誘導体全体の累積リンパ輸送(投与された用量の%)を示す図である。
図8は、アトルバスタチン(ATV)及び化合物9の十二指腸内注入後に関して、麻酔し、腸管膜リンパ管にカニューレを挿入した雄性SDラットにおける時間に対するATV関連誘導体全体の累積リンパ輸送(投与された用量の%)を示す図である。
図9は、アスピリン(ASP)及び化合物8の十二指腸内注入後に関して、麻酔し、腸管膜リンパ管にカニューレを挿入した雄性SDラットにおける時間に対するASP関連誘導体全体の累積リンパ輸送(投与された用量の%)を示す図である。
図10は、セルトラリン(SER)及び化合物1、6及び7の十二指腸内注入後に関して、麻酔し、腸管膜リンパ管にカニューレを挿入した雄性SDラットにおける時間に対するSER関連誘導体全体の累積リンパ輸送(投与された用量の%)を示す図である。
図11は、化合物5の十二指腸内注入後に関して、麻酔し、腸管膜リンパ管にカニューレを挿入した雄性SDラットにおける時間に対するセレコキシブ関連誘導体全体の累積リンパ輸送(投与された用量の%)を示す図である。
図12は、頸動脈にカニューレを挿入した意識のある雌性SDラットへのウンデカン酸テストステロン(TU)と化合物10、11、13、14及び40の経口強制投与後における、用量をノーマライズしたテストステロンの血漿濃度を示す図である。
図13は、摂食状態での雌性グレイハウンドへのウンデカン酸テストステロン(TU)(市販品Testocapsとして)と化合物13又は絶食状態での化合物13の経口投与後における、用量をノーマライズしたテストステロンの血漿濃度を示す図である。
図14は、頸動脈にカニューレを挿入した意識のある雌性SDラットへのウンデカン酸テストステロン(TU)と化合物10、13、16、18及び19の経口強制投与後における、用量をノーマライズしたテストステロンの血漿濃度を示す図である。
図15は、頸動脈にカニューレを挿入した意識のある雌性SDラットへのウンデカン酸テストステロン(TU)と化合物11、13、18、19、22、25、26及び27の経口強制投与後における、用量をノーマライズしたテストステロンの血漿濃度を示す図である。
図16は、頸動脈にカニューレを挿入した意識のある雌性SDラットへのウンデカン酸テストステロン(TU)と化合物11、18、21及び23の経口強制投与後における、用量をノーマライズしたテストステロンの血漿濃度を示す図である。
図17は、頸動脈にカニューレを挿入した意識のある雌性SDラットへのウンデカン酸テストステロン(TU)と化合物10、18、28及び29の経口強制投与後における、用量をノーマライズしたテストステロンの血漿濃度を示す図である。
図18は、頸動脈にカニューレを挿入した意識のある雌性SDラットへのアルファソロン(ALP)又は化合物2の経口強制投与後における、ALPの血漿濃度を示す図である。
図19は、新しく採取したラット胆汁及び膵液(化合物10及び18について)又はブタ膵臓リパーゼ(化合物13及び16について)と共にインビトロでインキュベートした間での化合物10、13、16及び化合物18のモノグリセリド形態の安定性プロファイルを示す図である。
図20は、ブタ膵臓リパーゼと共にインビトロでインキュベートした間での化合物11、13、22、25、26及び27のモノグリセリド形態の安定性プロファイルを示す図である。
図21は、ブタ膵臓リパーゼと共にインビトロでインキュベートした間での化合物11、13、21、23及び24のモノグリセリド形態の安定性プロファイルを示す図である。
図22は、ブタ膵臓リパーゼと共にインビトロでインキュベートした間での化合物10及び29のモノグリセリド形態の安定性プロファイルを示す図である。
図23は、新しく採取したラットの胆汁及び膵液と共にインビトロでインキュベートした間での化合物31、32、34、36、37、38及び39のモノグリセリド形態の安定性プロファイルを示す図である。
図24は、0.6mgのJZL184及び9μgのオルリスタットの非存在下又は存在下でのミコフェノール酸(MPA)と化合物32の十二指腸内注入後に関して、麻酔し、腸管膜リンパ管にカニューレを挿入した雄性SDラットにおける時間に対するMPA含有化合物全体の累積リンパ輸送(投与された用量の%)を示す図である。

0023

プロドラッグ戦略を薬物開発の分野で採用して薬物動態プロファイルを改善する場合、プロドラッグは通常、生物活性を示すことに先立って非特異的な分解又は酵素が介在する生体内変化を介して親化合物に復帰することが予想される。本発明は、薬剤のリンパ輸送を促進し、且つ化合物の活性がある薬剤への復帰を改善することができる修飾されたグリセリド系化合物を開示する。

0024

トリグリセリドのような食物脂質は独特の代謝経路を用いて、タンパク質炭水化物のような他の栄養素とは全く異なるリンパ(及び最終的には全身の循環)へのアクセスを獲得する。摂取の後、食物トリグリセリドは腸管リパーゼによって加水分解され、トリグリセリドの各分子についてモノグリセリド1つと脂肪酸2つを放出する。モノグリセリド及び2つの脂肪酸は腸細胞に吸収されて、そこでそれらはトリグリセリドに再エステル化される。

0025

再合成されたトリグリセリドは腸管リポタンパク質(主としてカイロミクロン)に組み立てられ、そのように形成されたカイロミクロンは腸細胞からエクソサイトーシスされ、その後、腸管リンパ管への優先的なアクセスを獲得する。リンパ管の中で、カイロミクロンの形態での脂質は、一連の毛細管、結節及び管から流出し、左鎖骨下静脈内頸静脈接合部で体循環注ぐ血液循環に入ったことに続いて、カイロミクロンでのトリグリセリドは、リポタンパク質リパーゼ発現が高い組織、たとえば、脂肪組織、肝臓及び潜在的に特定の型の腫瘍組織によって優先的に且つ効率的に取り込まれる。

0026

脂質模倣化合物は、天然のトリグリセリドに類似して挙動し、体循環に達する前にリンパ系に輸送され、それを介して輸送されることが予想される。このようにして、親薬剤の薬物動態及び薬物力学のプロファイルを操作してリンパ組織及びリンパ系組織へのアクセスを向上させ、それによって初回通過代謝(及び可能性のある腸流出)の回避を介して経口での生体利用効率を促進してもよい。脂質模倣化合物は、リンパ、リンパ節及びリンパ系組織内での部位への、及び、たとえば、脂肪組織や一部の腫瘍のような脂質利用やリポタンパク質リパーゼの発現が高い部位への薬物ターゲティングも促進してもよい。

0027

体循環を介した輸送の後、親薬物に容易に変換する脂質化プロドラッグは、消化GI)管での遊離薬物濃度を低下させ、それは、消化管刺激を軽減すること、味覚マスキング、腸管での胆汁塩ミセルでの薬物の可溶化を促進すること(内在性のモノグリセリドとの類似性のゆえに)、及び受動性膜透過性を向上させること(親油性を高めることによる)において利益を提供してもよい。脂質化されたプロドラッグは、脂質を単独を含む、又は脂質の界面活性剤及び/又は共溶媒との混合物を含む脂質小胞にて溶解性を高め、そうして、親薬物について可能であるものよりも、溶液で薬物が投与されるより高い用量を可能にする。

0028

本発明者らは驚くべきことに、薬剤をグリセリド単位に連結する薬物−グリセリド結合体の部分が修飾されて、消化管における薬物−グリセリド結合体の安定性を改善し、腸管リンパへの輸送を促進し、最終的に薬剤/グリセリドプロドラッグからの薬剤の放出を促進することができることを見いだした。従って、薬剤をグリセリド単位に連結する「リンカー」を変えることによって、得られる化合物について最適な薬物動態プロファイルを達成することができる。

0029

本明細書では、当業者に周知の多数の用語が使用される。にもかかわらず、明瞭さの目的で、多数の用語が定義されるであろう。

0030

本明細書では、特に定義されない限り、用語「置換されていてもよい」は、基がヒドロキシル、アルキル、アルコキシアルコキシカルボニル、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、アルキニルオキシアミノアミノアシルチオアリールアルキルアリールアルコキシアリールアリールオキシアシルアミノカルボキシシアノ、ハロゲンニトロ、スルホホスホノホスホリルアミノホスフィニルヘテロアリールヘテロアリールオキシヘテロシクリルヘテロシクロオキシトリハロメチルペンタフルオロエチルトリフルオロメトキシジフルオロメトキシトリフルオロメタンチオ、トリフルオロエテニルモノ−及びジ−アルキルアミノ、モノ−及びジ−(置換されたアルキル)アミノ、モノ−及びジ−アリールアミノ、モノ−及びジ−ヘテロアリールアミノ、モノ−及びジ−ヘテロシクリル、アミノ、並びにアルキル、アリールヘテロアリール及びヘテロシクリルから選択される異なる置換基を有する非対称ジ−置換されたアミンから選択される1以上の基によってさらに置換されてもよいし、置換されなくてもよいことを意味するように解釈される。

0031

本明細書で使用されるとき、単独で又は複合語にて使用される用語「アルキル」は、直鎖アルキル又は分岐鎖アルキルを示す。「C2〜C20」のような接頭辞は、アルキル基の中での炭素原子の数(この場合、2〜20)を示すように使用される。直鎖アルキル及び分岐鎖アルキルの例には、メチルエチル、n−プロピルイソプロピルn−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、ヘキシルヘプチル、5−メチルヘプチル、5−メチルヘキシル、オクチル、ノニルデシルウンデシルドデシル及びドコシル(C22)が挙げられる。

0032

本明細書で使用されるとき、単独で又は複合語にて使用される用語「アルケニル」は、エチレン性のモノ−、ジ−又はポリ−不飽和の、前に定義されたようなアルキルを含む少なくとも1つの炭素に対する炭素の二重結合を含有する直鎖又は分岐鎖炭化水素残基を示す。好ましくはアルケニル基は直鎖アルケニル基である。「C2〜C20」のような接頭辞は、アルケニル基の中での炭素原子の数(この場合、2〜20)を示すように使用される。アルケニルの例には、ビニルアリル、1−メチルビニルブテニルイソ−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、1−ヘプテニル、3−ヘプテニル、1−オクテニル、1−ノネニル、2−ノネニル、3−ノネニル、1−デセニル、3−デセニル、1,3−ブタジエニル、1,4−ペンタジエニル、1,3−ヘキサジエニル、1,4−ヘキサジエニル及び5−ドコセニル(C22)が挙げられる。

0033

本明細書で使用されるとき、単独で又は複合語にて使用される用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素に対する炭素の三重結合を含有する直鎖又は分岐鎖の炭化水素残基を示す。好ましくはアルキニル基は直鎖アルキニル基である。「C2〜C20」のような接頭辞は、アルキニル基の中での炭素原子の数(この場合、2〜20)を示すように使用される。

0034

本明細書で使用されるとき、単独で又は複合語にて使用される「複素環」又は「複素環基」のような用語は、窒素硫黄及び酸素から成る群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含有する飽和、部分不飽和又は完全不飽和単環式二環式又は縮合多環式の環系を示す。「C5〜C8」のような接頭辞は、基の環状部分の中での炭素原子の数(この場合、5〜8)を示すように使用される。好適な複素環置換基の例には、そのそれぞれが1〜3の置換基でさらに置換されてもよいピロールフランベンゾフランベンゾチアゾールイミダゾールベンズイミダゾールイミダゾリンピラゾールピラゾリントリアゾールオキサゾールオキサゾリンイソオキサゾールイソオキサゾリンフラザンオキサジアゾールピペリジンピリジンピリミジンピリダジン及びピラジンが挙げられるが、これらに限定されない。

0035

本明細書で使用されるとき、「アリール」又は「芳香族環状基」のような用語は、芳香族炭化水素環系の単一の又は多核抱合された又は縮合された残基を示す。「C5〜C8」のような接頭辞は、アリールの環状部分の中での炭素原子の数(この場合、5〜8)を示すように使用される。アリールの例には、フェニル単核)、ナフチル(縮合多核)、ビフェニル(抱合多核)及びテトラヒドロナフチル(縮合多核)が挙げられる。

0036

本明細書で使用されるとき、用語「リンカー」は、本明細書に記載されているような式(I)の化合物について「X」から「L」に橋渡しし、薬剤をグリセリド単位に連結する部分を示す。

0037

本明細書で使用されるとき、用語「自壊基(self−immolative group)」は、リンカーと切断可能な結合を、且つ薬剤と安定な結合を形成する化学部分を示し、ここで、薬剤との結合はリンカーの切断の際、不安定になる。自壊基の例には、アセタール自壊基、パラ−ヒドロキシベンジルカルボニル自壊基、反転(flipped)エステル自壊基及びトリメチルロック自壊基が挙げられるが、これらに限定されない。多数の他の好適な自壊基が、たとえば、Blencoweら,Polym.Chem.2011,2,773−790及びKratzら.Chem.Med.Chem.2008,3,20−53にて記載されたように当該技術で既知である。

0038

本明細書で使用されるとき、用語「薬剤」は、初回通過代謝を回避するために、又はリンパ系の中での標的化送達のために腸管リンパ系を介する輸送から利益を得ることになる活性のある薬剤又は画像化剤造影剤)を示す。

0039

好適な活性のある薬剤の例には、テストステロン、ミコフェノール酸、エストロゲン(エストロゲン)、モルヒネ、メトプロロール、ラロキシフェン、アルファキソロン、アトルバスタチンのようなスタチンペンタゾシンプロプラノロール、L−DOPAブプレノルフィンミダゾラムリドカインクロルプロマジンアミトリプチリンノルトリプチリン、ペンタゾシン、二硝酸イソソルビド三硝酸グリセリルオクスプレノロールラベタロールベラパミルサルブタモールエピチオスタノールメルファランロバスタチン非ステロイド性抗炎症性薬物(NSAIDS、たとえば、アスピリン、イブプロフェンナプロキセン)、COX−2阻害剤(例、セレコキシブ、ロフェコキシブ)、コルチコステロイド抗炎症性薬物(例、プレドニゾロンプレドニゾンデキサメタゾン)、抗マラリア性薬物(例、ヒドロキシクロロキン)、シクロホスファミドニトロソウレア白金メソトレキセートアザチオプリンメルカプトプリンフルオロウラシルダクチノマイシンアントラサイクリン(例、ダウナルビシン)、マイトマイシンCブレオマイシンミトラマイシンイムノフィリンに作用する薬物(例、シクロスポリンタクロリムスシロリムス)、スルファサラジンレフルノミド、ミコフェノレート、オピオイドフィンゴリモドミリオシンクロラムブシルドキソルビシン、ネララビンコルチゾン、デキサメタゾン、プレドニゾン、プララトレキサートビンブラスチンボルテゾミブチオテパ、ネララビン、ダウノルビシン塩酸塩クロファラビンシタラビンダサチニブイマチニブメシル酸塩、ポナチニブ塩酸塩ビンクリスチン硫酸塩、ベンダムスチン塩酸塩フルダラビンリン酸塩ボスチニブ、ニロチニブ、オマセタキシンメペコハク酸塩アナストロゾールカペシタビンレトロゾールパクリタキセルゲムシタビンフルベストラントタモキシフェンラパチニブトレミフェンイキサベピロン、エリブリンアルベンダゾールイベルメクチンジエチルカルバマジン、アルベンダゾール、ドキシサイクリンクロサンテルマラビロクエンビルチド、デオキシチミジンジドブジンスタブジンジダノシンザルシタビンアバカビルラミブジンエムトリシタビンテノフォビルネビラピンデラビルジンエファビレンツリルピビリンラルテグラビルエルビテグラビルロピナビルインジナビルネルフィナビルアンプレナビルリトナビルアシクロビル及び医薬として活性のあるペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。

0040

好適な造影剤の例には、蛍光顕微鏡用の、若しくは蛍光色素分子生体内イメージングのために赤外線範囲放射スペクトルを有する光学イメージングプローブのアレクサフルオルシリーズのような蛍光色素分子;ポジトロン放射断層撮影(PET)用に使用することができるガンマ放射体、たとえば、フルオロデオキシグルコース、又は、たとえば、ガドリニウム若しくは鉄のような磁気共鳴イメージングプローブをキレートするためのキレート剤が挙げられるが、これらに限定されない。

0041

X’が−O−又は−S−である式(I)の化合物については、基







であり、すなわち、



は単結合を表す。しかしながら、X’がNである場合、



は、薬剤の一部を形成する2つの別々の原子窒素原子を連結する2つの別々の結合を表し、すなわち、二重結合を表すのではない。例示化合物1、6及び7について、薬剤が以下の化学構造



を有するセルトラリンである場合、2つの別々の結合は、窒素原子から1,2,3,4−テトラヒドロナフタリン部分までの結合と、リンカーがセルトラリンの二級窒素原子に結合する場合の窒素原子からメチル基までの結合とであると解釈される。薬剤が、たとえば、構造:



を有するテノフォビルである場合、2つの別々の結合は、窒素原子からプリン部分までの結合と、リンカーが利用可能な1級アミンに結合する場合の窒素原子から水素原子までの結合とであると解釈される。同様に、薬剤が構造:



を有するラベタロールであり、リンカーが利用できるアミド基に結合されるのであれば、2つの別々の結合は、窒素原子からカルボキシル炭素原子までの結合と、窒素原子から水素原子までの結合とであると解釈される。式(I)の化合物についての



への参照は窒素原子が二重結合を介して薬剤に結合されることを意味するようには意図されない。

0042

如何なる疑義も回避するために、「直鎖C20アルキル基と同等の長さ」に対する参照は、20の単結合した炭素原子が理論的におよぶ長さを指す。

0043

本発明の一部の好まれる実施形態では、及び一般式(I)を参照すると、以下の定義の1以上が適用される:
(a)R1及びR2は独立してH、又はC2〜C28脂肪酸の残基を表す。
(b)R1はHを表し、且つR2はC2〜C28脂肪酸の残基を表す。
(c)R2はHを表し、且つR1はC2〜C28脂肪酸の残基を表す。
(d)R1及びR2はそれぞれパルミチン酸を表す。
(e)−X−は−O−である。
(f)−X−は−NH−である。
(g)−X−は−S−である。
(h)−Y−は、置換されていてもよい−C3〜C20アルキル−基、−C3〜C20アルケニル−基又は−C3〜C20アルキニル−基を表し、ここで、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基が直鎖C20アルキル基と同等の長さを超えないという条件で、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基における炭素原子の1以上がNH、S、O、C5〜C8芳香族又は脂肪族の環状基、あるいはC5〜C8芳香族又は脂肪族の複素環基によって置換されてもよい。
(i)−Y−は、アルキルで置換されていてもよい−C3〜C20アルキル−基、−C3〜C20アルケニル−基又は−C3〜C20アルキニル−基を表す。
(j)−Y−は、メチルで置換されていてもよい−C3〜C20アルキル−基、−C3〜C20アルケニル−基又は−C3〜C20アルキニル−基を表す。
(k)−Z−は、−L−が−X’−であり、且つR3が自壊基である場合、C(O)R3−である。
(l)R3は、アセタール、トリメチルロック、p−ヒドロキシベンジルカルボニル又は反転エステルの自壊基から選択される自壊基である。
(m)−Z−は、−L−が−X’−である場合、−C(O)−である。
(n)X’はOである。
(o)X’はSである。
(p)X’はNである。
(q)X’はN(R4)である。
(r)R4はHである。
(s)R4はC1〜C4アルキルである。
(t)R4はメチルである。

0044

好まれる実施形態では、−Z−は、−L−が−X’−である場合、−C(O)−である。

0045

従って、さらなる実施形態では、本発明は式(II):



〔式中、
R1及びR2は、独立して、H、又はC2〜C28脂肪酸の残基を表し;
−X−は、−O−、−NH−及び−S−から選択され;
−Y−は、置換されていてもよい−C3〜C20アルキル−、−C3〜C20アルケニル−又は−C3〜C20アルキニル−の基を表し、ここで、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基が直鎖C20アルキル基と同等の長さを超えないという条件で、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基における炭素原子の1以上がNH、S、O、C5〜C8芳香族又は脂肪族の環状基、あるいはC5〜C8芳香族又は脂肪族の複素環基によって置換されていてもよく;



は薬剤の残基を表し;
−L−は、−X’−又は−X’C(O)−であり;
−Z−は、−L−が−X’−である場合、−C(O)−であり;又は
−Z−は、−L−がX’C(O)−である場合、非存在であり;
X’は、O、S又はN(R4)から選択され;
R4は、H又はC1〜C4アルキルである〕で表される式(I)の化合物又は医薬として許容され得るその塩を提供する。

0046

さらなる実施形態では、本発明は、式(III):



〔式中、
R1、R2、−X−、



及び−Z−は、式(I)について定義されたとおりであり;
R5及びR6は、個別に、水素及びC1〜C4アルキルから選択され;且つ
nは、1〜18である〕で表される式(I)の化合物又は医薬として許容され得るその塩を提供する。

0047

別の実施形態では、式(III)の化合物は、表1に列挙したそれらの化合物から選択される。

0048

0049

一実施形態では、薬剤は、テストステロン又はその誘導体又は類似体である。テストステロン補充療法(TRT)は、性腺機能低下症(異常に低い血清テストステロンのレベルを特徴とする疾病)の患者に一般に使用されて血清テストステロンのレベルを正常範囲回復させるので、たとえば、気分障害、性的機能不全等のような性腺機能低下症の症状の多数を緩和する。

0050

従って、一実施形態では、本発明は、式(IV):



〔式中、
R1、R2及びXは、式(I)について定義されたとおりであり;
R5及びR6は、個別に、水素及びC1〜C4アルキルから選択され;
−Z−は、−C(O)−又は−C(O)R3−であり;
R3は、自壊基であり;且つ
nは、1〜18である〕で表される式(I)の化合物又は医薬として許容され得るその塩を提供する。

0051

別の実施形態では、式(IV)の化合物は、表2に列挙されるそれらの化合物から選択される。

0052

0053

別の実施形態では、本発明は、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(IV)に係る化合物を投与することを含む、上昇したテストステロンのレベルが有益である疾患又は障害を治療又は予防する方法を提供する。

0054

さらなる実施形態では、本発明は、上昇したテストステロンのレベルが有益である疾患又は障害を治療又は予防するための薬物の製造における式(IV)に係る化合物の使用を提供する。

0055

その上別の実施形態では、本発明は、上昇したテストステロンのレベルが有益である疾患又は障害を治療又は予防するのに使用するための式(IV)の化合物を提供する。

0056

上昇したテストステロンのレベルが有益であってもよい疾患又は障害には、性腺機能低下症、骨髄機能不全による貧血腎不全による貧血、慢性呼吸不全慢性心不全ステロイド依存性の自己免疫疾患、エイズ消耗症遺伝性の血管浮腫又は蕁麻疹末期乳癌、又は月経閉止(menopause)が挙げられるが、これらに限定されない。

0057

別の実施形態では、薬剤はミコフェノール酸(MPA)である。MPAはリンパ球にてプリン合成経路に作用し、自己免疫疾患及び臓器移植拒絶の治療に広く使用されている免疫抑制剤である。

0058

従って、さらなる実施形態では、本発明は式(VII):



〔式中、
R1、R2、X及びX’は、式(I)について定義されたとおりであり;
R5及びR6は、個別に、水素及びC1〜C4アルキルから選択され;且つ
nは、1〜18である〕で表される式(I)の化合物又は医薬として許容され得るその塩を提供する。

0059

別の実施形態では、式(VII)の化合物は、表3に列挙されるそれらの化合物から選択される。

0060

0061

別の実施形態では、本発明は、それを必要とする対象に治療上有効な量の式(VII)に係る化合物を投与することを含む、自己免疫疾患及び臓器移植拒絶を治療又は予防する方法を提供する。

0062

さらなる実施形態では、本発明は、自己免疫疾患及び臓器移植拒絶を治療又は予防するための薬物の製造における式(VII)に係る化合物の使用を提供する。

0063

その上別の実施形態では、本発明は、自己免疫疾患及び臓器移植拒絶を治療又は予防するのに使用するための式(VII)の化合物を提供する。

0064

別の実施形態では、本発明は、式(VI):



〔式中、
R1及びR2は、独立して、H又はC2〜C28脂肪酸の残基を表し;
−X−は、−O−、−NH−及び−S−から選択され;
−Y−は、置換されていてもよい−C3〜C20アルキル−、−C3〜C20アルケニル−又は−C3〜C20アルキニル−の基を表し、ここで、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基が直鎖C20アルキル基と同等の長さを超えないという条件で、アルキル基、アルケニル基又はアルキニル基の炭素原子の1以上がNH、S、O、C5〜C8芳香族又は脂肪族の環状基、あるいはC5〜C8芳香族又は脂肪族の複素環基によって置換されていてもよく;
−Z−は、−C(O)−、−C(O)R3−又は−CH2−であり;
R3は、自壊基であり;且つ



は、活性のある薬剤にリンカーが結合される点を表す〕のプロドラッグ残基又は医薬として許容され得るその塩を医薬化合物に結合させることを含む、薬剤のリンパ輸送及び全身放出を促進する方法を提供する。

0065

一実施形態では、上文で定義されたような化合物についてのY及びZは、薬剤の腸管リンパへの安定な輸送を容易にするように選択されるであろう。別の実施形態では、Y及びZは、リンパ、リンパ球、リンパ系組織、たとえば、脂肪組織のようなリパーゼ活性の高い組織、特定の癌、肝臓又は体循環にて薬剤の放出を容易にするように選択されるであろう。その上別の実施形態では、Y及びZは、薬剤の腸管リンパへの安定な輸送を容易にするように、且つリンパ、リンパ球、リンパ系組織、たとえば、脂肪組織のようなリパーゼ活性の高い組織、特定の癌、肝臓又は体循環にて薬剤の放出を容易にするように選択される。

0066

本発明の化合物は、薬剤の腸管リンパへの安定な輸送、及びリンパ、リンパ球、リンパ系組織、たとえば、脂肪組織のようなリパーゼ活性の高い組織、特定の癌、肝臓又は体循環における薬剤の放出に有用である。本発明の化合物は特に、初回通過代謝の回避から恩恵を得る薬剤、たとえば、50%を超える初回通過代謝を示す化合物の輸送及び放出に有用である。一実施形態では、薬剤は60%を超える初回通過代謝を示すであろうことが想定される。別の実施形態では、薬剤は70%を超える初回通過代謝を示すであろう。さらなる実施形態では、薬剤は80%を超える初回通過代謝を示すであろう。その上別の実施形態では、薬剤は90%を超える初回通過代謝を示すであろう。

0067

腸管リンパへの安定な輸送、及びリンパ、リンパ球、リンパ系組織、たとえば、脂肪組織のようなリパーゼ活性の高い組織、特定の癌、肝臓又は体循環における放出から恩恵を受けてもよい薬剤には、テストステロン、ミコフェノール酸、エストロゲン(エストロゲン)、モルヒネ、メトプロロール、ラロキシフェン、アルファキソロン、アトルバスタチンのようなスタチン、ペンタゾシン、プロプラノロール、L−DOPA、ブプレノルフィン、ミダゾラム、リドカイン、クロルプロマジン、アミトリプチリン、ノルトリプチリン、ペンタゾシン、二硝酸イソソルビド、三硝酸グリセリル、オクスプレノロール、ラベタロール、ベラパミル、サルブタモール、エピチオスタノール、メルファラン、ロバスタチン及び医薬として活性のあるペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。

0068

本発明の化合物は、リンパ系、たとえば、リンパ、リンパ球及びリンパ系組織、並びに脂肪組織のようなリパーゼ活性が高い組織、特定の癌又は肝臓の中における薬剤の標的化された放出にも有用である。

0069

リンパ系内又は脂肪組織にて標的化された放出から恩恵を受けてもよい薬剤には、非ステロイド性抗炎症性薬物(NSAIDS、たとえば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン)、COX−2阻害剤(例、アスセレコキシブ)、コルチコステロイド抗炎症性薬物(例、プレドニゾロン、デキサメタゾン)、抗マラリア性薬物(例、ヒドロキシクロロキン)、シクロホスファミド、PPARアゴニスト(例、フィブラート)、ニトロソウレア、白金、メソトレキセート、アザチオプリン、メルカプトプリン、フルオロウラシル、ダクチノマイシン、アントラサイクリン、マイトマイシンC、ブレオマイシン、ミトラマイシン、イムノフィリンに作用する薬物(例、シクロスポリン、タクロリムス、シロリムス)、スルファサラジン、レフルノミド、ミコフェノレート、オピオイド、フィンゴリモド、ミリオシン、クロラムブシル、ドキソルビシン、ネララビン、コルチゾン、デキサメタゾン、プレドニゾン、プララトレキサート、ビンブラスチン、ボルテゾミブ、チオテパ、ネララビン、ダウノルビシン塩酸塩、クロファラビン、シタラビン、ダサチニブ、イマチニブメシル酸塩、ポナチニブ塩酸塩、ビンクリスチン硫酸塩、ベンダムスチン塩酸塩、フルダラビンリン酸塩、ボスチニブ、ニロチニブ、オマセタキシンメペコハク酸塩、アナストロゾール、カペシタビン、レトロゾール、パクリタキセル、ゲムシタビン、フルベストラント、タモキシフェン、ラパチニブ、トレミフェン、イキサベピロン、エリブリン、アルベンダゾール、イベルメクチン、ジエチルカルバマジン、ドキシサイクリン、クロサンテル、マラビロク、エンフビルチド、デオキシチミジン、ジドブジン、スタブジン、ジダノシン、ザルシタビン、アバカビル、ラミブジン、エムトリシタビン、テノフォビル、ネビラピン、デラビルジン、エファビレンツ、リルピビリン、ラルテグラビル、エルビテグラビル、ロピナビル、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、リトナビル、アシクロビル、並びにミコフェノール酸、シクロスポリン、タクロリムス及びシロリムスのような免疫抑制剤が挙げられるが、これらに限定されない。

0070

一般的な戦略として、以下の経路の1つを介して本発明の化合物を合成してもよい。

0071

0072

−Y−が非置換のアルキル基である本発明の化合物は、スキーム1で示すような標準エステル結合形成の条件下で酸/トリグリセリド(IV)のアルコール含有薬剤(A−OH)との反応によって調製することができる。ほとんどの場合、酸/トリグリセリド(IV)は、酸無水物(I)(n=1について)又は二酸塩化物(II)(n>1について)からアクセスすることができ、ピリジンの存在下にて1,3−ジアシルグリセロール(III)で処理することによって相当するジカルボン酸から得ることができる。

0073

−Y−がα−置換された又はβ−置換されたアルキル基である化合物の合成については、スキーム1に記載されている経路を介した無水物(I)又は二酸塩化物(II)の酸/トリグリセリド(IV)への変換は、出発物質が非対称であるために通常実現可能ではない。従って、スキーム1を介した合成は混合された酸/トリグリセリド生成物の形成をもたらすであろう。これらの場合、リンカー単位はさらに単純な出発物質から構築することができ、次いで順序の適当な点でジアシルグリセロール(III)と結合させ、最終的に酸/トリグリセリド(IV)を提供することができる。

0074

0075

α−アルキル置換されたアルキルリンカーを含有する化合物の合成については、スペーサーに必要とされる炭素の枠組みは、アルコール(VI)に由来するアルデヒドと安定化させたイリド(VII)との間でのウィッティヒ反応によって組み立てることができ、α−アルキル−α,β−不飽和エステル(VIII)が得られる。遊離の酸(IX)を遊離するエステルの加水分解の後、標準の条件下でのジアシルグリセロール(III)とのカップリングはトリグリセリド(X)を提供する。一工程の水素化/水素化分解は、飽和アルコール(XI)を提供し、PCCを用いてそれを先ずアルデヒド(XII)に酸化することができ、次いでピニックの条件下でさらに酸化して所望のα−置換された酸/トリグリセリド(IV)を得ることができる。

0076

0077

β−アルキル置換されたアルキルリンカーを含有する化合物の合成については、β−置換基が二酸塩化物(II)にて対称性を維持するので、n=1である特定の場合、上記スキーム1で要点が記された方法を使用することができる。上記スキーム3はn>1の場合でのβ−アルキル置換基を含有する化合物の合成方法を提供する。最初に、たとえば、n−BuLiのような強塩基を用いたTMSアセチレン脱プロトン化とそれに続く求電子試薬としての臭化アルキル(XIII)の付加によってシリルアルキン(XIV)の形成を生じる。脱シリル化に続いて、PdIIとCuIが介在するアルキン(XV)のエノールトリフレート(XVI)とのソノガシラクロスカップリングによって必要とされるβ−アルキル置換基を含有するエニン(XVII)を得る。次いでエニン(XVII)の触媒的水素化はβ−メチル−ω−ヒドロキシエステル(XVIII)を生じ、グリセリド官能基の導入に備えて、それをTBDPSエーテル(XIX)に変換することができる。次いで、強制塩基性条件下(60℃でEtOHにおける2MのKOH)でのエステル(XIX)の加水分解とそれに続く得られた酸(XX)のジアシルグリセロール(III)との標準のカップリングによってこれを達成してトリグリセリド(XXI)を得る。次いでTBAFを用いた脱シリル化によってヒドロキシトリグリセリド(XI)を得て、スキーム2で要点を記したような類似の方法にてそれを標的の酸/トリグリセリド(IV)に変換する。

0078

0079

活性のある薬剤が、結合されて本発明の化合物を形成することができるカルボン酸基を有する場合、化合物は一般にスキーム4に従って調製することができる。グリセリドと所望のリンカーとの間にエステル結合を生成するには、標準のカップリング条件の存在下でω−ハロカルボン酸(XXII)を1,3−ジアシルグリセロール(III)とカップリングさせてω−ハロトリグリセリド(XXIII)を提供する。次いでハロゲン脱離基を適当なカルボキシレート求核試薬で置換することによってカルボン酸含有薬剤の結合を達成し、本発明の化合物(XXIV)を提供することができる。ハロカルボン酸(XXII)が市販されていない場合、さらに単純な前駆体からの合成が必要とされる。短い鎖(n=2、3)のα−若しくはβ−アルキル置換された例、又は長い鎖(例、n=12)の非置換の例については、必要な酸(XXII)は、相当するラクトン(実施例6、化合物aj〜amを参照のこと)の開環によってアクセスすることができる。長鎖のα−又はβ−アルキルの例(n>3)については、必要なハロトリグリセリド(XXIII)は、上記スキーム2及び3に記載されているヒドロキシトリグリセリド(XI)から調製することができる。

0080

本発明の化合物が精製を必要とする場合、たとえば、再結晶及び、高速液体クロマトグラフィHPLC)及び順相又は逆相シリカゲルクロマトグラフィを含むクロマトグラフィ法のような技法を使用してもよい。化合物は、核磁気共鳴(NMR)、質量分光分析及び/又は他の適当な方法によって特徴付けられてもよい。

0081

本発明の化合物は1以上の立体異性体の形態(例、ジアステレオマー)で存在してもよいことが理解されるであろう。本発明は、単離された(例、エナンチオマー単離)又は組み合わせでの(ラセミ混合物及びジアステレオマー混合物を含む)これら立体異性体の形態のすべてをその範囲内に包含する。

0082

従って、本発明は、アミノ酸残基不斉中心に関して、たとえば、約90%を超える、たとえば、約95%〜97%、又は99%を超える、実質的に純粋な立体異性体形態の化合物、並びにそのラセミ混合物を含むその混合物にも関する。そのようなジアステレオマーは、たとえば、キラル中間体を用いた不斉合成によって調製されてもよく、又は混合物は従来の方法、たとえば、クロマトグラフィ、又は分割剤の使用によって分割されてもよい。

0083

化合物がプロトン化されてもよい又は脱プロトン化されてもよい(例、生理的pHにて)1以上の官能基を含む場合、化合物は医薬として許容され得る塩として調製されてもよく、及び/又は単離されてもよい。化合物は所与のpHで両性イオンであってもよいことが十分に理解されるであろう。本明細書で使用されるとき、表現「医薬として許容され得る塩」は所与の化合物の塩を指し、ここで、塩は医薬として投与に好適である。そのような塩は、それぞれ酸又は塩基アミン基又はカルボン酸基との反応によって形成されてもよい。

0084

医薬として許容され得る酸付加塩は、無機酸及び有機酸から調製されてもよい。無機酸の例には、塩酸臭化水素酸、硫酸、硝酸リン酸等が挙げられる。有機酸の例には、酢酸プロピオン酸グリコール酸ピルビン酸シュウ酸リンゴ酸マロン酸、コハク酸、マレイン酸フマル酸酒石酸クエン酸安息香酸桂皮酸マンデル酸メタンスルホン酸エタンスルホン酸p−トルエンスルホン酸サリチル酸等が挙げられる。

0085

医薬として許容され得る塩基付加塩は、無機塩基及び有機塩基から調製されてもよい。無機塩基に由来する相当する対イオンには、ナトリウムカリウムリチウムアンモニウムカルシウム及びマグネシウムの塩が挙げられる。有機塩基には、イソプロピルアミントリメチルアミンジエチルアミントリエチルアミントリプロピルアミンエタノールアミンを含む天然に存在するアミン及び環状アミンを含む1級アミン、2級アミン及び3級アミン、置換されたアミン、ジメチルアミノエタノールトロメタミンリジンアルギニンヒスチジンカフェインプロカインヒドラバミン、コリンベタインエチレンジアミングルコサミン、N−アルキルグルカミンテオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、及びN−エチルピペリジンが挙げられる。

0086

酸/塩基付加塩は、相当する遊離の酸/塩基の形態よりも水性溶媒に可溶性である傾向がある。

0087

本発明の化合物は結晶形態であってもよいし、又は溶媒和物(例、水和物)としてであってもよく、双方の形態は本発明の範囲内にあることが意図される。用語「溶媒和物」は溶質と溶媒によって形成される可変化学量論複合体である。そのような溶媒は溶質の生物活性を妨害すべきではない。溶媒は、例として水、エタノール又は酢酸であってもよい。溶媒和の方法は当該技術の範囲内で一般に既知である。

0088

本発明の化合物の投与の経路は経口投与及び腸内投与を含むように意図される。従って、活性化合物は不活性の希釈剤と共に若しくは吸収できる食用担体と共に製剤化されてもよく、又はそれは、硬質若しくは軟質シェルゼラチンカプセル剤被包されてもよく、又はそれは錠剤圧縮されてもよく、又はそれは食事の食物と共に直接取り込まれてもよい。経口の治療用投与については、活性化合物は賦形剤と共に組み込まれ、摂取可能な錠剤、経口又は下の錠剤、トローチ剤カプセル剤エリキシル剤、懸濁液、シロップ剤ウエハース等の形態で使用されてもよい。そのような治療上有用な組成物における活性化合物の量は、好適な投与量が得られるようなものである。

0089

錠剤、トローチ剤、丸薬、カプセル剤等は、以下にリストにされているような成分も含有してもよい:ゴムアカシアゴムコーンスターチ若しくはゼラチンのような結合剤リン酸二カルシウムのような賦形剤;コーンスターチ、ジャガイモデンプンアルギン酸等のような崩壊剤ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤;及びスクロースラクトース若しくはサッカリンのような甘味剤が添加されていてもよく、又はペパーミント冬緑油若しくはサクランボ風味のような風味剤が添加されていてもよい。単位剤形がカプセル剤である場合、それは、上記の種類の物質に加えて液体担体を含有してもよい。種々の他の物質がコーティングとして、又はさもなければ、投与量単位物理的形状改変するために存在してもよい。たとえば、錠剤、丸薬又はカプセル剤はシェラック、糖又はその双方で被覆されてもよい。シロップ又はエリキシルは、活性化合物、甘味剤としてのスクロース、保存剤としてのメチルパラベン及びプロピルパラベン色素及びサクランボ香料若しくはオレンジ香料のような香料を含有してもよい。当然、単位剤形を調製するのに使用される物質は採用される量にて医薬として純粋であり、且つ実質的に非毒性であるべきである。加えて、本発明の化合物は、消化管の特定の領域への活性ペプチドの特異的な送達を可能にするものを含む持続放出調製物及び製剤に組み込まれてもよい。

0090

液状製剤又は食道管を介して腸内に投与されてもよい。

0091

一実施形態では、本発明の化合物は食物と共に経口で投与されて腸管リンパへの輸送を促進するであろう。

0092

別の実施形態では、本発明の化合物は、脂質系製剤と同時投与されて、食物の同時投与を伴って又はそれを伴わずに腸管リンパへの輸送を促進するであろう。

0093

経口送達用の脂質系製剤は当該技術で既知であり、それには、たとえば、通常1以上の脂質成分を含有する実質的に非水性のビヒクルが挙げられてもよい。脂質ビヒクル及び得られる脂質製剤は、脂質製剤分類システムLFCS)に従ってそれらが共有する共通する特徴に従って以下に記載されているように有用に分類されてもよい(Pouton,C.W.,Eur.J.Pharm.Sci.11(Supp.2),S93−S98,2000;Pouton,C.W.,Eur.J.Pharm.Sci.29,278−287,2006)。

0094

従って、脂質ビヒクル及び得られる脂質製剤は、任意で共溶媒と共に油/脂質及び/又は界面活性剤を含有してもよい。I型製剤は、たとえば、モノ−、ジ−及びトリ−グリセリド及びそれらの組み合わせのような消化を必要とする油又は脂質を含む。II型製剤は、追加の水不溶性の界面活性剤を伴った、I型製剤で使用された脂質及び油を含有する水不溶性のSEDDSである。III型製剤は、追加の水溶性界面活性剤及び/又は共溶媒(IIIa型)又は大きな比率での水溶性成分(IIIb型)を伴った、I型製剤で使用された脂質及び油を含有するSEDDS又は自己マイクロ乳化薬物送達系SMEDDS)である。IV型製剤は、親水性界面活性剤及び共溶媒(例、PEG、プロピレングリコール及びジエチレングリコールモノエチルエーテル)を優勢に含有し、水難溶性であるが、親油性ではない薬物に有用である。そのような脂質製剤(I型〜IV型)が本明細書で意図される。

0095

一部の実施形態では、脂質ビヒクルは、追加の界面活性剤、共界面活性剤又は共乳化剤又は共溶媒を伴うことなく1以上の油又は脂質を含有し、換言すると、1以上の油又は脂質から本質的に成る。一部のさらなる実施形態では、脂質ビヒクルは、1以上の水不溶性界面活性剤一緒に、必要に応じて1以上の共溶媒と一緒に、1以上の油又は脂質を含有する。一部のさらなる実施形態では、脂質ビヒクルは、1以上の水溶性界面活性剤と一緒に、必要に応じて1以上の共溶媒と一緒に、1以上の油又は脂質を含有する。一部の実施形態では、脂質ビヒクルは、油/脂質と界面活性剤と共溶媒との混合物を含有する。一部の実施形態では、脂質ビヒクルは、1以上の界面活性剤/共界面活性剤/共乳化剤及び/又は溶媒/共溶媒から本質的に成る。

0096

本発明で使用されてもよい油又は脂質の例には、アーモンド油、ババス油ブラックカラント種子油、ルリジサ油、カノーラ油ヒマシ油ココナッツ油タラ肝油コーン油綿実油月見草油魚油ブドウ種子油辛子種子油、オリーブ油パーム核油パーム油ピーナッツ油菜種油ベニバナ油ゴマ油サメ肝油ダイズ油ヒマワリ油クルミ油コムギ胚芽油、アボカド油米糠油水素添加ヒマシ油水素添加ココナッツ油、水素添加綿実油、水素添加パーム油、水素添加ダイズ油、部分水素添加ダイズ油、水素添加植物油カプリル酸カプリン酸グリセリド分画化トリグリセリド、トリカプリン酸グリセリルトリカプリル酸グリセリル、トリカプリル酸グリセリル、トリカプリル酸/カプリン酸グリセリル、トリカプリル酸/カプリン酸グリセリル、トリカプリル酸/カプリン酸ラウリン酸グリセリル、トリカプリル酸/カプリン酸/リノール酸グリセリル、トリカプリル酸/カプリン酸/ステアリン酸グリセリルトリラウリン酸グリセリル、モノラウリン酸グリセリルベヘン酸グリセリルモノリノール酸グリセリル、トリリノレン酸グリセリル、トリオレイン酸グリセリル、トリウンデカン酸グリセリル、トリステアリン酸グリセリルリノール酸グリセリド、飽和ポリグリコール化グリセリド、C8〜C12脂肪酸鎖を主として含有する合成中鎖トリグリセリド、C8〜C12脂肪酸鎖を主として含有する中鎖トリグリセリド、>C12の脂肪酸鎖を主として含有する長鎖トリグリセリド、修飾されたトリグリセリド、分画化トリグリセリド、及びそれらの混合物が挙げられる。

0097

本発明で使用されてもよいモノグリセリド及びジグリセリドの例には、加水分解されたココナッツ油(例、Capmul(登録商標MCM)、加水分解されたコーン油(例、Maisine(商標)35−1)を含む8〜40の炭素原子の脂肪酸鎖を有するグリセロールモノエステル及びグリセロールジエステルが挙げられる。一部の実施形態では、モノグリセリド及びジグリセリドは、8〜18の炭素鎖長の脂肪酸鎖を有するグリセロールのモノ−又はジ−飽和脂肪酸エステルである(例、モノステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、モノカプリル酸グリセリル、ジカプリル酸グリセリルモノカプリン酸グリセリル、及びジカプリン酸グリセリル)。

0098

脂質製剤で使用するのに好適な界面活性剤には、Capryol(登録商標)90、Labrafac(登録商標)PG、Lauroglycol(登録商標)FCCのような商品名で販売されている,たとえば、モノカプリル酸プロピレングリコールジカプリル酸プロピレングリコールモノラウリン酸プロピレングリコールのような、しかし、これらに限定されないC8〜C22脂肪酸のプロピレングリコールモノ−及びジ−エステル、パルミチン酸スクロースラウリン酸スクロースステアリン酸スクロースのような、しかし、これらに限定されない糖脂肪酸エステル;ラウリン酸ソルビタン、パルミチン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタンのような、しかし、これらに限定されないソルビタン脂肪酸エステルポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、及びポリソルベート80、ポリソルベート85のような、しかし、これらに限定されないポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルステアリン酸ポリオキシル40及びオレイン酸ポリオキシル40を含むが、これらに限定されないポリオキシエチレンモノ−及びジ−脂肪酸エステル;Labrasol(登録商標)、Gelucire(登録商標)44/14、Gelucire(登録商標)50/13、Labrafil(登録商標)のような商品名で販売されているようなC8〜C22脂肪酸のポリオキシエチレンモノ−及びジ−エステルとC8〜C22脂肪酸のグリセリルモノ−、ジ−、及びトリ−エステルとの混合物;Cremophor(登録商標)/KolliphorEL、Cremophor(登録商標)/Kolliphor(登録商標)RH40、Cremophor(登録商標)/Kollipohor(登録商標)RH60のような商品名で販売されているような、ポリオキシル35ヒマシ油、ポリオキシル40水素添加ヒマシ油、及びポリオキシル60水素添加ヒマシ油のような、しかし、これらに限定されないポリオキシエチレンヒマシ油化合物;ポリオキシル20セトステアリルエーテル、及びポリオキシル10オレイルエーテルを含むが、これらに限定されないポリオキシエチレンアルキルエーテル;商品名で販売されてもよいようなDL−.アルファ.−トコフェリルポリエチレングリコールスクシネート;グリセリルモノ−、ジ−、及びトリ−エステル;C8〜C22脂肪酸のグリセリルモノ−、ジ−、及びトリ−エステル;スクロースモノ−、ジ−、及びトリ−エステル;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムポロキサマー124、ポロキサマー188、ポロキサマー407のような、しかし、これらに限定されないポリオキシエチレンポリオキシプロピレンコポリマー;Brij(登録商標)35、Brij(登録商標)58、Brij(登録商標)78、Brij(登録商標)98のような商品名で販売されているような、ポリオキシエチレンラウリルアルコール、ポリオキシエチレンセチルアルコール、ポリオキシエチレンステアリルアルコール、ポリオキシエチレンオレイルアルコールを含むが、これらに限定されないC8〜C22脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル、又はそれらの2以上の混合物が挙げられる。

0099

共乳化剤又は共界面活性剤が製剤で使用されてもよい。好適な共乳化剤又は共界面活性剤は、ホスホグリセリドリン脂質、たとえば、レシチン、又は室温で液体である遊離の脂肪酸、たとえば、イソ−ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ラウリン酸、カプリン酸、カプリル酸及びカプロン酸であってもよい。

0100

好適な溶媒/共溶媒には、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル及びグリセロールが挙げられる。

0101

ポリマーを製剤で使用して薬物の沈殿阻害してもよい。ある範囲のポリマーはこれらの特性を付与することが示されており、当業者に周知である。好適なポリマーには、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセチルコハク酸、たとえば、メチルセルロースのような他のセルロース由来のポリマー;Eudragit E100を含むポリマーのEudragitシリーズのようなポリ(メタアクリレートポリビニルピロリドン又は、たとえば、Warrenら.Mol.Pharmaceutics,2013、10、2823−2848に記載されているようなその他が挙げられる。

0102

製剤はまた、抗酸化剤、たとえば、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)又はブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、及び微細多孔性シリカのような固化剤、たとえば、アルミノメタ珪酸マグネシウム(Neusilin)を含む、液体系製剤に含まれる当業者に一般に知られる物質も含有してもよい。

0103

別の実施形態では、化合物は、消化管又は腸細胞にてプロドラッグの安定性を高める酵素阻害剤と共に経口で同時投与されてもよい。特定の実施形態では、酵素阻害剤は膵臓リパーゼを阻害することが想定され、その例にはAlli及びOrlistatが挙げられるが、これらに限定されない。他の実施形態では、酵素阻害剤は、たとえば、モノアシルグリセロールリパーゼのような細胞性リパーゼ酵素を阻害することが想定され、その例にはJZL184(4−ニトロフェニル−4−[ビス(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)(ヒドロキシ)メチル]ピペリジン−1−カルボキシレート)が挙げられるが、これらに限定されない。

0104

上述されているような化合物又は医薬として許容され得るその塩が対象に投与される唯一の有効成分であってもよい一方で、化合物と共に他の有効成分を投与することは本発明の範囲内にある。1以上の実施形態では、本発明の化合物の2以上の組み合わせが対象に投与されるであろうことが想定される。

0105

本発明はまた、少なくとも1つの医薬として許容され得る担体又は希釈剤と一緒に、治療上有効な量の上述のとおり定義されたような化合物又は医薬として許容され得るその塩を含む医薬組成物も提供する。

0106

用語「組成物」は、有効成分(他の担体と共に又はそれを伴わずに)が担体によって取り囲まれるカプセル剤を得るように、担体のような被包物質により有効成分の製剤を含むことが意図される。

0107

当業者によって容易に十分に理解されるように、医薬として許容され得る担体の性質は治療される状態及び哺乳類の性質に左右されるであろう。特定の担体又は送達系の選択は当業者によって容易に決定され得ると考えられる。活性化合物を含有する製剤の調製では、注意を払って工程にて化合物の活性が破壊されないこと及び化合物が破壊されずに作用の部位に到達できることを保証すべきである。一部の状況では、たとえば、マイクロカプセル化のような当該技術で既知の手段によって化合物を保護することが必要であってもよい。

0108

当業者は従来のアプローチを用いて本発明の化合物について適当な製剤を容易に決定してもよい。好まれるpH範囲、及び好適な賦形剤、たとえば、抗酸化剤の特定は、当該技術にて慣用的なことである。緩衝液系は、所望の範囲のpHを提供するために慣用的に使用されており、緩衝液系には、カルボン酸緩衝液、例えば、酢酸塩クエン酸塩乳酸塩及びコハク酸塩が含まれる。BHT又はビタミンEのようなフェノール化合物メチオニン又は亜硫酸塩のような還元剤、及びEDTAのような金属キレート剤を含む種々の抗酸化剤がそのような製剤について利用できる。

0109

医薬として許容され得るビヒクル及び/又は希釈剤には、任意の及びすべての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤及び抗真菌剤等張剤及び吸収遅延剤等が含まれる。医薬として活性のある物質へのそのような媒体及び作用剤の使用は当該技術で周知である。従来の媒体又は作用剤が有効成分と非相溶性である限りを除いて、治療用組成物におけるその使用が意図される。補足的な有効成分も組成物に組み込むことができる。

0110

化合物はまた、1以上の追加の治療剤と併用で投与されてもよい。併用は、上述されているような化合物の他の有効成分と別々の、連続的な、又は同時の投与を可能にしてもよい。併用は医薬組成物の形態で提供されてもよい。

0111

用語「併用」は、本明細書で使用されるとき、上記で定義されたような併用相手が依存的に若しくは独立して投与され得る、又は区別される量の併用相手との異なる固定した併用の使用によって、すなわち、同時に若しくは異なる時点で投与され得る組成物又は一部のキットを指す。次いで併用相手は、たとえば、同時に、又は時間的に調整されて、異なる時点で一部のキットの部分について同じ若しくは異なる時間間隔で投与される。たとえば、治療される患者の亜集団のニーズ又は異なるニーズが患者の年齢性別、体重等による可能性がある単一患者のニーズに対処するために、併用で投与される併用相手の総量の比は変化し得る。

0112

投与の容易さ及び投与量の均一性のために単位剤形で組成物を製剤化することは特に有利である。単位剤形は本明細書で使用されるとき、治療される哺乳類対象のための単一の投与量として適する物理的に別々の単位を指し、各単位は、必要とされる医薬として許容され得るビヒクルと関連して所望の治療効果を生じるように算出された所定の量の活性物質を含有する。本発明の新規の単位剤形についての仕様は、(a)活性物質及び達成される特定の治療効果の独特の特徴、及び(b)身体上の健康が本明細書で詳細に開示されているように損なわれている疾患状態を有する生きている対象にて疾患を治療するために活性物質を配合する当該技術に固有制約によって、及び直接それらに応じて指示される。

0113

上述のように、主要な有効成分は、単位剤形にて好適な医薬として許容され得るビヒクルと共に治療上有効な量で好都合で効果的な投与のために配合されてもよい。単位剤形は、たとえば、0.25μgから約2000mgに及ぶ量で主要な活性化合物を含有することができる。比率で表現すると、活性化合物は、担体の1mL当たり約0.25μg〜約2000mg存在してもよい。補足的な有効成分を含有する組成物の場合、投与量は、通常の用量と前記成分の投与の方法を参照して決定される。

0114

本明細書で使用されるとき、用語「有効量」は、所望の投与計画に従って投与されると、所望の治療活性を提供する化合物の量を指す。投与は一度に行われてもよく、数分若しくは数時間の間隔で行われてもよく、又はこれらの時間のいずれか1つにわたって連続して行われてもよい。好適な投与量は、投与量当たり、体重1kg当たり約0.1ng〜体重1kg当たり1gの範囲内にあってもよい。典型的な投与量は、投与量当たり、体重1kg当たり1μg〜1gの範囲、たとえば、投与量当たり、体重1kg当たり1mg〜1gの範囲にある。一実施形態では、投与量は、投与量当たり、体重1kg当たり1mg〜500mgの範囲であってもよい。別の実施形態では、投与量は、投与量当たり、体重1kg当たり1mg〜250mgの範囲であってもよい。さらに別の実施形態では、投与量は、投与量当たり、体重1kg当たり1mg〜100mgの範囲、たとえば、投与量当たり、体重当たり50mgまでであってもよい。

0115

用語「治療」及び「治療する」は、本明細書で使用されるとき、動物、好ましくは哺乳類、さらに好ましくはヒトにおける状態又は疾患の治療を網羅し、それには、テストステロンの上昇したレベルが有益である疾患又は障害の治療が含まれる。用語「予防」及び「予防する」は、本明細書で使用されるとき、動物、好ましくは哺乳類、さらに好ましくはヒトにおける状態又は疾患の防御又は予防を網羅し、それには、テストステロンの上昇したレベルが有益である疾患又は障害の予防が含まれる。

0116

本発明はここで、以下の非限定の実施例を参照して記載されるであろう。以下の実施例は一般式(I)を代表するものであり、本発明の例示化合物を調製する詳細な方法を提供する。

0117

実施例1.Yが非置換のアルキル基を表し、LがX’(X’はOである)を表す式(I)の化合物を調製する方法
(a)5−((1,3−ビス(パルミトイルオキシプロパン−2−イル)オキシ)−5−オキソペンタン酸(IV)

0118

0119

4−(ジメチルアミノ)ピリジン(64.4mg,0.527ミリモル)をジグリセリド(III)(300mg,0.527ミリモル)と無水グルタール酸(I)(120mg,1.05ミリモル)のピリジン/THF/CH2Cl2(各1.5mL)溶液に加え、混合物を室温で2日間撹拌した。反応物酢酸エチル(20mL)で希釈し、1MのHCl及びブライン(各20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(10%〜15%の酢酸エチル/ヘキサン)によって無色の固形物として酸トリグリセリドIV(140mg、39%)を得た。

0120

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ5.26(m,1H),4.31(dd,J=11.9,4.3Hz,2H),4.14(dd,J=11.9,5.9Hz,2H),2.44(t,J=7.4Hz,2H),2.42(t,J=7.4Hz,2H),2.31(t,J=7.6Hz,4H),1.96(pent,J=7.3Hz,2H),1.67−1.54(m,4H),1.49−1.18(m,48H),0.88(t,J=6.8Hz,6H)

0121

(b)二塩化オクタンジオイル(II)

0122

スベリン酸(84.2mg,0.483ミリモル)とDMF(一滴)の塩化チオニル(351μL,4.83ミリモル)における混合物を還流で1.5時間加熱した。反応物を室温に冷却し、トルエン(5mL)で希釈し、減圧下で濃縮して黄色の油として塩化二酸(II)(102mg、定量)を得、それを精製することなく使用した。

0123

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ2.90(t,J=7.2Hz,4H),1.78−1.68(m,4H),1.42−1.35(m,4H)

0124

(c)8−((1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル)オキシ)−8−オキソオクタン酸(IV)

0125

ジグリセリド(III)(50.0mg,0.0879ミリモル)とピリジン(71.1μL,0.879ミリモル)のCH2Cl2(2mL)溶液をCH2Cl2(1.5mL)における二塩化オクタンジオイル(II)(102mg,0.483ミリモル)に加え、混合物を室温で3.5時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、水(10mL)と1MのHCl(3mL)で希釈し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を1MのHCl(30mL)とブライン(30mLで2回)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(20%〜50%の酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって淡黄色固形物として酸トリグリセリド(IV)(29.5mg、46%)を得た。

0126

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ5.25(m,1H),4.29(dd,J=11.9,4.3Hz,2H),4.14(dd,J=11.9,5.9Hz,2H),2.37−2.28(m,8H),1.68−1.56(m,8H),1.39−1.21(m,52H),0.87(t,J=6.8Hz,6H)

0127

(d)1−((3R,5S,8S,9S,10S,13S,14S,17S)−17−アセチル−10,13−ジメチル−11−オキソヘキサデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−イル) 10−(1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル)デカンジオエート(2)

0128

0129

4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP,5.2mg,42.5マイクロモル)とEDC・HCl(20.4mg,106マイクロモル)とアルファキソロン(22.6mg,68.0マイクロモル)を酸−TG(IV)(32.0mg,42.5マイクロモル)のCH2Cl2(1.5mL)溶液に加え、混合物を室温で22時間撹拌した。反応物をCH2Cl2で希釈し、シリカゲルを加え、混合物を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(15%〜20%の酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の固形物として化合物2(20.5mg、45%)を得た。

0130

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ5.25(m,1H),5.00(m,1H),4.29(dd,J=11.9,4.4Hz,2H),4.14(dd,J=11.9,5.9Hz,2H),2.71(t,J=9.0Hz,1H),2.56(d,J=11.9Hz,1H),2.48(d,J=12.0Hz,1H),2.34−2.18(m,10H),2.09(s,3H),1.86−1.37(m,18H),1.36−1.07(m,62H),1.00(s,3H),0.87(t,J=6.8Hz,6H),0.57(s,3H)

0131

(e)1−(1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル) 10−(1−((tert−ブトキシカルボニル)(イソプロピル)アミノ)−3−(4−(2−メトキシエチルフェノキシ)プロパン−2−イル)デカンジオエート(XXV)

0132

0133

4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP,5.6mg,45.4マイクロモル)とEDC・HCl(17.4mg,90.0マイクロモル)を予め調製したN−Boc−メトプロロール(16.7mg,45.4マイクロモル)と酸−TG(IV)(34.2mg,45.4マイクロモル)のCH2Cl2(2mL)溶液に加え、混合物を室温で19時間撹拌した。次いで反応物を減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(10%〜20%の酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の固形物として保護されたプロドラッグ(XXV)(23.3mg、47%)を得た。

0134

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.12(d,J=8.5Hz,2H),6.83−6.78(m,2H),5.33(m,1H),5.25(m,1H),4.29(dd,J=11.9,4.4Hz,2H),4.14(dd,J=11.9,5.9Hz,2H),4.22−3.98(m,3H),3.55(t,J=7.1Hz,2H),3.47(m,1H),3.34(s,3H),3.31(m,1H),2.81(t,J=7.1Hz,2H),2.33−2.27(m,8H),1.64−1.56(m,8H),1.46(s,9H),1.37−1.20(m,56H),1.18(d,J=6.8Hz,3H),1.14(d,J=6.7Hz,3H),0.87(t,J=6.9Hz,6H)

0135

(f)1−(1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル) 10−(1−(イソプロピルアミノ)−3−(4−(2−メトキシエチル)フェノキシ)プロパン−2−イル)デカンジオエート(3)

0136

0137

トリフルオロ酢酸(TFA)(7.7μL,0.104ミリモル)をBocカルバメート(XXV)(23.0mg,0.0209ミリモル)のCH2Cl2(1mL)溶液に加え、反応物を室温にて6時間撹拌した。この時点でのTLC分析は反応の緩慢な進行を示したのでさらなるTFA(15.4μL,0.208ミリモル)を加え、混合物を室温でさらに18時間撹拌した。トリエチルアミン(Et3N,50μL)を加え、N2の流れのもとで反応物を濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(20%〜40%〜60%の1%Et3Nを伴った酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の油として化合物3(19.0mg、91%)を得た。

0138

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.16−7.09(m,2H),6.87−6.81(m,2H),5.29−5.18(m,2H),4.29(dd,J=11.9,4.4Hz,2H),4.14(dd,J=11.9,5.9Hz,2H),4.11−4.08(m,2H),3.55(t,J=7.1Hz,2H),3.34(s,3H),2.99−2.88(m,2H),2.86−2.77(m,3H),2.35−2.28(m,8H),1.69−1.49(m,8H),1.37−1.16(m,56H),1.05(d,J=6.2Hz,6H),0.88(t,J=6.8Hz,6H)

0139

(g)1−(1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル) 10−(4−(6−ヒドロキシ−3−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシベンゾイルベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)デカンジオエート(4)の合成

0140

0141

2つのフェノール性ヒドロキシル基を含有するラロキシフェン(RAL)の場合、親分子のモノ−保護は、その後のカップリング工程での混合されたモノ−アシル及びビス−アシルの生成物の形成を防ぐために必要である。塩基の存在下での1当量のTBSCIによるラロキシフェンの処理は、クロマトグラフィによって部分的に分離することができる位置異性体モノシリルエーテルの混合物を生じる。標準の条件下での極性の低いフェノール異性体(XXVI)の酸−TG(IV)とのカップリングは保護されたプロドラッグ(XXVII)を生じる。TBAFを用いたシリル保護基の除去は化合物4を提供した。この手順を用いてフェノール(XXVI)の位置異性体も、相当する異性体プロドラッグに変換され得ることが言及されるべきである。

0142

(g)(i)(6−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)フェニル)メタノン(XXVI)

0143

0144

4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP,108mg,0.882ミリモル)をDMF(10mL)におけるラロキシフェン塩酸塩(180mg,0.353ミリモル)に加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を0℃に冷却し、tert−ブチル(クロロ)ジメチルシラン(TBSCl,53.2mg,0.353ミリモル)を加え、得られた混合物を室温でさらに2.5時間撹拌した。反応物を酢酸エチル(60mL)で希釈し、有機相を水(2×50mL)、飽和NaHCO3水溶液(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(0〜12.5%での1%Et3Nを伴ったMeOH/CH2Cl2)による精製によって、混合された位置異性体モノシリルエーテル及び未反応のラロキシフェンと共に、黄色の油として保護されたモノシリルエーテル(XXVI)(25.0mg、12%)を得た。

0145

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.68(d,J=8.8Hz,2H),7.47(d,J=8.7Hz,1H),7.30(d,J=2.0Hz,1H),7.22(d,J=8.5Hz,2H),6.87(dd,J=8.7,2.0Hz,1H),6.65(d,J=7.9Hz,4H),4.06(t,J=5.9Hz,2H),2.75(t,J=5.9Hz,2H),2.55−2.47(m,4H),1.65−1.58(m,4H),1.48−1.41(m,2H),0.92(s,9H),0.11(s,6H)

0146

(g)(ii)1−(1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル) 10−(4−(6−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−3−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)ベンゾイル)ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)デカンジオエート(XXVII)

0147

0148

4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP,2.4mg,19.9マイクロモル)とEDC・HCl(9.5mg,49.8マイクロモル)を酸−TG(IV)(15.0mg,19.9マイクロモル)とXXVI(11.7mg,19.9マイクロモル)のCH2Cl2(0.6mL)溶液に加え、混合物を室温で6時間撹拌した。反応物をCH2Cl2(5mL)で希釈し、シリカゲルを加え、混合物を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(0〜1.5%での1%Et3Nを伴ったMeOH/CH2Cl2)による精製によって、無色の油として保護されたプロドラッグ(XXVII)(16.0mg、61%)を得た。

0149

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.74−7.67(m,3H),7.59(d,J=2.1Hz,1H),7.30−7.23(m,2H),7.06(dd,J=8.8,2.1Hz,1H),6.73(d,J=8.8Hz,2H),6.67(d,J=8.6Hz,2H),5.26(m,1H),4.29(dd,J=11.9,4.3Hz,2H),4.14(dd,J=11.9,5.9Hz,2H),4.07(t,J=6.0Hz,2H),2.74(t,J=5.9Hz,2H),2.58(t,J=7.5Hz,2H),2.53−2.44(m,4H),2.35−2.27(m,6H),1.82−1.73(m,2H),1.68−1.53(m,10H),1.49−1.39(m,4H),1.38−1.19(m,54H),0.93(s,9H),0.87(t,J=6.8Hz,6H),0.12(s,6H)

0150

(g)(iii)1−(1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル) 10−(4−(6−ヒドロキシ−3−(4−(2−(ピペリジン−1−イル)エトキシ)ベンゾイル)ベンゾ[b]チオフェン−2−イル)フェニル)デカンジオエート(4)
フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(TBAF,THF中で0.1M,70.0μL,7.0マイクロモル)と酢酸(THF中で1.0M,10.0μL,10.0マイクロモル)をTBSエーテル(XXVII)(7.1mg,5.4マイクロモル)のTHF(0.4mL)溶液に0℃にて加え、混合物を0℃で50分間撹拌した。反応物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、水及びブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(0〜2%での1%Et3Nを伴ったMeOH/CH2Cl2)による精製によって、淡黄色の油として化合物4(4.9mg、75%)を得た。

0151

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.77(d,J=8.8Hz,1H),7.66(d,J=8.9Hz,2H),7.59(d,J=2.1Hz,1H),7.19(d,J=8.6Hz,2H),7.08(dd,J=8.8,2.2Hz,1H),6.67(d,J=7.3Hz,2H),6.61(d,J=8.6Hz,2H),5.26(m,1H),4.30(dd,J=11.9,4.3Hz,2H),4.15(dd,J=11.9,5.9Hz,2H),4.09(t,J=5.7Hz,2H),2.77(t,J=5.8Hz,2H),2.62−2.50(m,6H),2.37−2.27(m,6H),1.82−1.73(m,2H),1.69−1.55(m,10H),1.50−1.19(m,58H),0.87(t,J=6.8Hz,6H)

0152

実施例2.Yがα−メチル置換されたアルキル基を表し、LがX’(X’はOである)を表す式(I)の化合物を調製する方法
(h)(E)−メチル 10−(ベンジルオキシ)−2−メチルデセ−2−エノエート(VIII)

0153

0154

クロロクロム酸ピリジニウム(PCC,39.7mg,0.184ミリモル)とセライト(30mg)をアルコール(VI)(29.0mg,0.123ミリモル)のCH2Cl2(1.5mL)溶液に加え、反応物を室温で1.5時間撹拌した。得られた暗色の懸濁液をシリカゲルの短いパッドを介して濾過し、50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、溶離液を減圧下で濃縮して粗精製のアルデヒドを得て、直ちにそれをトルエン(1.5mL)に再溶解した。イリド(VII)(85.5mg,0.245ミリモル)を加え、混合物を還流で20時間加熱した。反応物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(5%〜8%の酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって黄色の油としてα,β−不飽和メチルエステル(VIII)(26.2g、70%)を得た。

0155

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.38−7.26(m,5H),6.76(m,1H),4.50(s,2H),3.73(s,3H),3.46(t,J=6.6Hz,2H),2.10−2.02(m,2H),1.83(d,J=1.3Hz,3H),1.65−1.58(m,2H),1.47−1.28(m,8H)

0156

(i)(E)−10−(ベンジルオキシ)−2−メチルデセ−2−エン酸(IX)

0157

0158

水酸化ナトリウム(2.0M,256μL,0.512ミリモル)の溶液をメタノール(0.9mL)と水(0.65mL)におけるエステル(VIII)(26.0mg.0.0854ミリモル)に加え、混合物を室温で30分間、次いで0℃で20時間撹拌した。1MのHClの添加によって反応物をpH1に酸性化し、水(5mL)で希釈し、水相を酢酸エチル(4×15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(40mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して無色の油として粗精製の酸(IX)(24.8mg、定量)を得、それを精製することなく使用した。

0159

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.39−7.26(m,5H),6.91(td,J=7.5,1.3Hz,1H),4.51(s,2H),3.47(t,J=6.6Hz,2H),2.23−2.15(m,2H),1.83(d,J=0.7Hz,3H),1.67−1.56(m,2H),1.49−1.25(m,8H)

0160

(j)(E)−2−((10−(ベンジルオキシ)−2−メチルデセ−2−エノイル)オキシ)プロパン−1,3−ジイルパルミテート(X)

0161

0162

4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP,10.4mg,0.0854ミリモル)とEDC・HCl(40.9mg,0.214ミリモル)とジグリセリド(III)(77.7mg,0.137ミリモル)を酸(IX)(24.8mg,0.0854ミリモル)のCH2Cl2(2mL)溶液に加え、混合物を室温で17時間撹拌した。反応物をCH2Cl2(5mL)で希釈し、シリカゲルを加え、混合物を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(3%〜7.5%の酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の固形物としてトリグリセリド(2工程にわたって44.6mg、62%)を得た。

0163

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.37−7.24(m,5H),6.76(m,1H),5.30(m,1H),4.50(s,2H),4.31(dd,J=11.8,4.5Hz,2H),4.22(dd,J=11.8,5.8Hz,2H),3.46(t,J=6.6Hz,2H),2.31(t,J=7.5Hz,4H),2.16(dt,J=7.4,7.4Hz,2H),1.81(d,J=1.1Hz,3H),1.66−1.55(m,6H),1.47−1.19(m,56H),0.88(t,J=6.9Hz,6H)

0164

(k)2−((10−ヒドロキシ−2−メチルデカノイル)オキシ)プロパン−1,3−ジイルジパルミテート(XI)

0165

0166

3つ口フラスコにおけるベンジルエーテル(X)(40.0mg,47.6マイクロモル)の酢酸エチル(5mL)溶液を2回排気し、N2ガスを流し、次いで炭素上のパラジウム(10%w/w、12.7mg、11.9マイクロモル)を加え、得られた懸濁液を再び排気し、N2を2回流した。フラスコをH2バルーンで固定し、排気し、H2を3回流し、1気圧のH2のもとで反応混合物を室温で3時間撹拌した。セライトのパッドを介して反応物を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、減圧下で濃縮して無色の油として飽和アルコール(XI)(32.1mg)を得、精製することなくそれを使用した。

0167

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ5.27(m,1H),4.29(dd,J=11.7,3.9Hz,2H),4.14(dd,J=11.9,6.1Hz,2H),3.63(t,J=6.6Hz,2H),2.44(m,1H),2.30(t,J=7.6Hz,4H),1.67−1.50(m,8H),1.42−1.20(m,58H),1.14(d,J=7.0Hz,3H),0.88(t,J=6.9Hz,6H)

0168

(l)2−((2−メチル−10−オキソデカノイル)オキシ)プロパン−1,3−ジイルジパルミテート(XII)

0169

0170

クロロクロム酸ピリジニウム(PCC,15.2mg,70.4マイクロモル)をアルコール(XI)(26.5mg,35.2マイクロモル)とセライト(20mg)のCH2Cl2(1mL)懸濁液に0℃で加え、混合物を室温で1時間撹拌した。シリカゲルの短いパッドを介して反応物を濾過し、50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、濾液を減圧下で濃縮して黄色の油として粗精製のアルデヒド(XII)(26.4mg)を得、精製することなくそれを使用した。

0171

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ9.76(t,J=1.8Hz,1H),5.27(m,1H),4.29(ddd,J=11.9,4.3,3.1Hz,2H),4.14(dd,J=11.9,6.1Hz,2H),2.42(m,1H),2.41(td,J=7.3,1.8Hz,2H),2.30(t,J=7.5Hz,4H),1.67−1.54(m,8H),1.44−1.18(m,56H),1.14(d,J=7.0Hz,3H),0.88(t,J=6.9Hz,6H)

0172

(m)10−((1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル)オキシ)−9−メチル−10−オキソデカン酸(IV)

0173

0174

塩化ナトリウム(28.6mg,0.317ミリモル)と一塩基性リン酸ナトリウム(NaH2PO4,29.5mg,0.246ミリモル)の水(0.5mL)溶液をt−BuOH(1mL)と2,3−ジメチル−2−ブテン(0.2mL)におけるアルデヒド(XII)(26.4mg,0.0352ミリモル)に一滴ずつ加え、反応物を室温で1.5時間撹拌した。反応物を水(5mL)で希釈し、水層をヘキサン(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して無色の油として粗精製の酸(IV)(27.0mg)を得、精製することなくそれを使用した。

0175

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ5.27(m,1H),4.29(ddd,J=11.8,4.3,3.2Hz,2H),4.14(dd,J=11.9,6.1Hz,2H),2.43(m,1H),2.36−2.28(m,6H),1.65−1.55(m,8H),1.38−1.19(m,56H),1.14(d,J=7.0Hz,3H),0.88(t,J=7.0Hz,6H)

0176

実施例3.Yがβ−メチル置換されたアルキル基を表し、LがX’(X’はOである)を表す式(I)の化合物を調製する方法
(n)(7−(ベンジルオキシ)ヘプト−1−イン−1−イル)トリメチルシラン(XIV)

0177

0178

n−ブチルリチウム(n−BuLi,ヘキサン中で1.6M,765μL,1.23ミリモル)をTMS−アセチレン(198μL,1.40ミリモル)のTHF(1.5mL)溶液に−78℃でゆっくり加え、混合物を−78℃で5分間撹拌し、次いで室温に温め、さらに15分間撹拌した。反応物を再び−50℃に冷却し、臭化物(XIII)(90.0mg,0.350ミリモル)のTHF(1mL)溶液を一滴ずつ加え、混合物を−50℃で15分間、次いで室温で17時間撹拌した。反応物をブライン(15mL)で希釈し、水相を酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(4%〜5%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、脱シリル化されたアルキン(XV)(9.7mg、1H−NMRの積分により14%)及び少量のPPh3も含有する、無色の油としてのTMSアルキン(XIV)(45.9mg、48%)を得た。

0179

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.37−7.26(m,5H),4.50(s,2H),3.48(t,J=6.5Hz,2H),2.23(t,J=7.0Hz,2H),1.68−1.60(m,2H),1.58−1.42(m,4H),0.14(s,7H)

0180

(o)((ヘプト−6−イン−1−イルオキシ)メチル)ベンゼン」(XV)



フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF,THF中で1.0M,201μL,0.201ミリモル)をシリルアルキン(XIV)とアルキン(XV)(合わせて55.6mg,0.215ミリモル)のTHF(1mL)における7:2混合物に0℃にてゆっくり加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を水(5mL)及び飽和NH4Cl水溶液(3mL)で希釈し、水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(4%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の油としてアルキン(XV)(37.5mg、2工程にわたって53%)を得た。

0181

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.39−7.27(m,5H),4.51(s,2H),3.49(t,J=6.5Hz,2H),2.21(td,J=6.9,2.6Hz,2H),1.95(t,J=2.7Hz,1H),1.70−1.61(m,2H),1.60−1.48(m,4H)

0182

(p)(Z)−エチル10−(ベンジルオキシ)−3−メチルデセ−2−エン−4−イノエート(XVII)

0183

0184

N2ガスを用いてPdCl2(PPh3)2(16.8mg,0.0240ミリモル)のDMF(1.5mL)懸濁液を5分間脱気し、次いで、CuI(9.1mg,0.0480ミリモル)とEt3N(66.8μL,0.480ミリモル)とアルキン(XV)(48.5mg,0.240ミリモル)及びエノールトリフラート(XVI)(94.3mg,0.360ミリモル)の脱気したDMF(2mL)溶液とを加えた。N2流を用いて混合物をさらに5分間脱気し、次いで0℃で1時間加熱した。反応物を室温に冷却し、酢酸エチル(30mL)で希釈し、1MのHCl、飽和NaHCO3水溶液、水及びブライン(各20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(4%〜5%の酢酸エチル/ヘキサン)によって淡黄色の油としてエニン(XVII)(46.6mg、62%)を得た。

0185

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.37−7.24(m,5H),5.92(m,1H),4.50(s,2H),4.17(q,J=7.1Hz,2H),3.48(t,J=6.5Hz,2H),2.45(t,J=7.0Hz,2H),2.01(d,J=1.4Hz,3H),1.69−1.59(m,4H),1.56−1.49(m,2H),1.27(t,J=7.1Hz,3H)

0186

(q)エチル10−ヒドロキシ−3−メチルデカノエート(XVIII)

0187

0188

2口フラスコにおけるベンジルエーテル(XVII)(31.4mg,0.100ミリモル)の酢酸エチル(8mL)溶液を2回排気し、N2ガスを流し、次いで炭素上のパラジウム(10%w/w,26.6mg,0.0250ミリモル)を加え、得られた懸濁液を再び排気し、N2ガスを3回流した。フラスコをH2バルーンで固定し、排気し、H2を3回流し、1気圧のH2のもとで反応混合物を室温で1時間撹拌した。セライトのパッドを介して反応物を濾過し、酢酸エチルで洗浄し、減圧下で濃縮して無色の油として飽和アルコール(XVIII)(23.0mg、定量)を得、精製することなくそれを使用した。

0189

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ4.12(q,J=7.1Hz,2H),3.63(t,J=6.6Hz,2H),2.28(dd,J=14.6,6.1Hz,1H),2.09(dd,J=14.6,8.1Hz,1H),1.94(m,1H),1.60−1.50(m,2H),1.25(t,J=6.6Hz,3H),1.40−1.13(m,10H),0.92(d,J=6.6Hz,3H)

0190

(r)エチル10−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−3−メチルデカノエート(XIX)

0191

0192

イミダゾール(9.6mg,0.141ミリモル)とtert−ブチル(クロロ)ジフェニルシラン(TBDPSCl,50.8μL,0.195ミリモル)をアルコール(XVIII)(18.0mg,0.0781ミリモル)のDMF(3mL)溶液に加え、混合物を室温で16時間撹拌した。反応物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、ブライン(2×15mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(0.5%Et3Nを伴った4%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の油としてTBDPSエーテル(XIX)(33.7mg、92%)を得た。

0193

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.70−7.64(m,4H),7.45−7.33(m,6H),4.13(q,J=7.1Hz,2H),3.65(t,J=6.5Hz,2H),2.28(dd,J=14.6,6.0Hz,1H),2.09(dd,J=14.6,8.2Hz,1H),1.94(m,1H),1.60−1.50(m,2H),1.38−1.21(m,3H),1.05(s,J=2.9Hz,2H),1.05(s,9H),0.93(d,J=6.6Hz,3H)

0194

(s)10−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−3−メチルデカン酸(XX)

0195

0196

水酸化カリウム(2.0M,427μL,0.853ミリモル)の溶液をエタノール(2mL)におけるエステル(XIX)(40.0mg.0.0853ミリモル)に加え、混合物を80℃で2時間加熱した。1MのHClの添加によって反応物をpH1に酸性化し、減圧下で有機溶媒を取り除いた。残留物を水(5mL)で希釈し、水相を酢酸エチル(3×15mL)で抽出し、合わせた有機抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して無色の油として粗精製の酸(XX)(37.6mg、定量)を得、精製することなくそれを使用した。高濃度で流すと、1H−NMRスペクトル及び13C−NMRスペクトルの双方でシグナルダブリングが認められた(4:1の比)。このことは、溶液における単量体種及び二量体種の双方の存在可能性を示唆している。

0197

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.74−7.63(m,4H),7.45−7.34(m,6H),3.65(t,J=6.5Hz,2H),2.35(dd,J=15.0,5.9Hz,1H),2.14(dd,J=15.0,8.2Hz,1H),1.95(m,1H),1.61−1.50(m,2H),1.38−1.18(m,10H),1.04(s,9H),0.96(d,J=6.6Hz,3H)

0198

(t)2−((10−((tert−ブチルジフェニルシリル)オキシ)−3−メチルデカノイル)オキシ)プロパン−1,3−ジイルジパルミテート(XXI)

0199

0200

4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP,10.1mg,0.0831ミリモル)とEDC・HCl(39.8mg,0.208ミリモル)とジグリセリド(III)(70.9mg,0.125ミリモル)を酸(XX)(36.6mg,0.0831ミリモル)のCH2Cl2(2.5mL)溶液に加え、混合物を室温で21時間撹拌した。反応物をCH2Cl2(5mL)で希釈し、シリカゲルを加え、混合物を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(4%〜5%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の固形物としてトリグリセリド(XXI)(39.9mg、2回の工程にわたって48%)を得た。

0201

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.69−7.64(m,4H),7.44−7.34(m,6H),5.28(m,1H),4.29(ddd,J=11.8,4.2,0.6Hz,2H),4.14(dd,J=12.0,5.9Hz,2H),3.65(t,J=6.5Hz,2H),2.37−2.27(m,5H),2.11(dd,J=14.7,8.4Hz,1H),1.92(m,1H),1.67−1.50(m,8H),1.39−1.14(m,56H),1.04(s,9H),0.93(d,J=6.6Hz,3H),0.88(t,J=6.9Hz,6H)

0202

(u)2−((10−ヒドロキシ−3−メチルデカノイル)オキシ)プロパン−1,3−ジイルジパルミテート(XI)

0203

0204

フッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF,THF中で1.0M,98.3μL,98.3マイクロモル)をTBDPSエーテル(XXI)(39.0mg,39.3マイクロモル)のTHF(2.5mL)溶液に0℃で加え、混合物を室温で3時間撹拌した。反応物を水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出し、有機抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(10%〜20%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の固形物としてアルコール(XI)(21.8mg、74%)を得た。

0205

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ5.28(m,1H),4.29(dd,J=11.9,4.3Hz,2H),4.14(dd,J=11.9,5.9Hz,2H),3.64(t,J=6.6Hz,2H),2.36−2.27(m,5H),2.12(dd,J=14.7,8.2Hz,1H),1.93(m,1H),1.65−1.52(m,6H),1.39−1.16(m,58H),0.93(d,J=6.6Hz,3H),0.88(t,J=6.9Hz,6H)

0206

(v)2−((3−メチル−10−オキソデカノイル)オキシ)プロパン−1,3−ジイルジパルミテート(XII)

0207

0208

クロロクロム酸ピリジニウム(PCC,12.0mg,55.8マイクロモル)をアルコール(XI)(21.0mg,27.9マイクロモル)とセライト(15mg)のCH2Cl2(1.5mL)の懸濁液に0℃で加え、混合物を室温で1.75時間撹拌した。シリカゲルの短いパッドを介して反応物を濾過し、酢酸エチルで溶出し、濾液を減圧下で濃縮して黄色の油として粗精製のアルデヒド(XII)(20.9mg、定量)を得、精製することなくそれを使用した。

0209

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ9.76(s,1H),5.28(m,1H),4.29(dd,J=11.6,3.5Hz,2H),4.14(dd,J=11.6,5.7Hz,2H),2.42(t,J=7.1Hz,2H),2.36−2.25(m,5H),2.12(dd,J=14.5,8.3Hz,1H),1.93(m,1H),1.72−1.53(m,6H),1.42−1.05(m,56H),0.93(d,J=6.5Hz,3H),0.88(t,J=6.6Hz,6H)

0210

(w)10−((1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル)オキシ)−8−メチル−10−オキソデカン酸(IV)

0211

0212

塩化ナトリウム(22.7mg,0.251ミリモル)と一塩基性リン酸ナトリウム(NaH2PO4,23.4mg,0.195ミリモル)の水(1mL)溶液をt−BuOH(1.5mL)と2,3−ジメチル−2−ブテン(0.3mL)におけるアルデヒド(XII)(20.9mg,0.0279ミリモル)に一滴ずつ加え、反応物を室温で2.25時間撹拌した。反応物を水(10mL)で希釈し、水層を酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(0.5%AcOHを伴った10%〜20%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の固形物として酸(IV)(16.1mg、75%)を得た。

0213

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ5.27(m,1H),4.29(dd,J=11.9,4.3Hz,2H),4.14(dd,J=12.0,6.0Hz,2H),2.37−2.27(m,7H),2.12(dd,J=14.7,8.2Hz,1H),1.93(m,1H),1.67−1.55(m,6H),1.40−1.14(m,56H),0.93(d,J=6.6Hz,3H),0.88(t,J=6.9Hz,6H)

0214

(x)1−(1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル) 10−((8R,9S,10R,13S,14S,17S)−10,13−ジメチル−3−オキソ−2,3,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−17−イル) 3−メチルデカンジオエート(19)

0215

0216

4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP,2.5mg,20.6マイクロモル)とEDC・HCl(9.9mg,51.4マイクロモル)とテストステロン(10.7mg,37.1マイクロモル)を酸−TG(IV)(13.6mg,17.7マイクロモル)のCH2Cl2(1mL)溶液に加え、混合物を室温で17時間撹拌した。反応物をCH2Cl2(5mL)で希釈し、シリカゲルを加え、混合物を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(15%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の固形物として化合物19(10mg、55%)を得た。

0217

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ5.73(s,1H),5.27(m,1H),4.61(dd,J=9.0,7.9Hz,1H),4.29(dd,J=11.9,3.8Hz,2H),4.14(dd,J=11.9,6.0Hz,2H),2.48−2.24(m,11H),2.23−1.99(m,4H),1.93(m,1H),1.85(m,1H),1.77(m,1H),1.72−1.22(m,68H),1.19(s,3H),1.16−0.96(m,4H),0.93(d,J=6.6Hz,3H),0.88(t,J=6.9Hz,6H),0.83(s,3H)

0218

式(I)のさらなる例示化合物は表4にて以下に提供される。

0219

0220

0221

実施例4.ZがC(O)R3を表し、R3がアセタール自壊基を表し、LがX’(X’はO又はN(R4)である)を表す式(I)の化合物を調製する方法

0222

0223

薬剤とアルキルスペーサーとの間に置かれるアセタール自壊リンカーを含有して親分子の全身放出を容易にする化合物の合成のために(Wittman,M.D.;ら,Bioorg.Med.Chem.Lett.2001,11,811−814)、アルコールを持つ薬剤はスキーム5にて要点が記されるように酸/トリグリセリド(IV)との結合に先立って官能化され、且つ活性化されなければならない。無水酢酸と酢酸の混合物におけるDMSOによるアルコールの処理は(メチルチオ)メチル(MTM)エーテル(XXVIII)の形成を生じる。塩化スルフリルを用いたMTMエーテルの活性化は、酸/トリグリセリド(IV)のカルボキシレートと反応してアセタールを持つ化合物(XXIX)を生成することができる推定スルホキシド種を形成する。

0224

(y)(8R,9S,10R,13S,14S,17S)−10,13−ジメチル−17−((メチルチオ)メトキシ)−1,2,6,7,8,9,10,11−12,13,14,15,16,17−テトラデカヒドロ−3H−シクロペンタ[a]フェナントレン−3−オン(XXVIII)

0225

0226

酢酸(44μL,0.769ミリモル)と無水酢酸(140μL,1.48ミリモル)をDMSO(216μL,3.04ミリモル)におけるテストステロン(36.1mg,0.125ミリモル)に加え、混合物を室温で2日と18時間撹拌した。この時点での反応混合物のLCMS分析は、未反応のテストステロンはなく、55%が所望のMTMエーテルに変換し、多数の他のテストステロン含有種物質収支を構成することを示した。やや異なる条件下(以下の表を参照)で同じ規模にて合計5回の反応を行い、次いで所望の生成物の単離のために合わせた。合わせた反応混合物を水(15mL)で希釈し、10%K2CO3溶液を用いて中和した。水相を酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を飽和NaHCO3水溶液(40mL)及びブライン(40mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(1%EtNを伴った10%〜15%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって淡黄色の固形物としてテストステロンMTMエーテル(XXVIII)(113mg、52%)を得た。

0227

0228

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ5.73(s,1H),4.67(d,J=11.2Hz,1H),4.58(d,J=11.2Hz,1H),3.68(t,J=8.4Hz,1H),2.48−2.24(m,4H),2.13(s,3H),2.08−1.97(m,2H),1.93−1.80(m,2H),1.75−1.22(m,8H),1.19(s,3H),1.07−0.90(m,3H),0.82(s,3H)

0229

(z)1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル(((8R,9S,10R,13S,14S,17S)−10,13−ジメチル−3−オキソ−2,3,6,7−8,9,10,11,12,13,14−15,16,17−テトラデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−17−イル)オキシ)メチルアジペート(21)

0230

0231

塩化スルフリル(CH2Cl2中で0.81M、100μL,80.9マイクロモル)をMTMエーテル(XXVIII)(22.3mg,63.9マイクロモル)のCH2Cl2(0.8mL)溶液に0℃で加え、反応物を0℃で30分間、次いで室温でさらに1時間撹拌した。反応物をN2流のもとで濃縮し、減圧下で乾燥させた。次いで、粗精製の残留物をCH2Cl2(0.8mL)に再溶解し、予め20分間撹拌した酸−TG(IV)(29.7mg,42.6マイクロモル)とDBU(7.6μL,51.1マイクロモル)のトルエン(0.8mL)溶液に加え、混合物を室温で1.5時間撹拌した。頒布物をCH2Cl2(20mL)で希釈し、有機相を飽和NaHCO3水溶液(15mL)及びブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(10%〜12.5%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって淡黄色の固形物として化合物21(18.8mg、44%)を得た。

0232

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ5.72(s,1H),5.30−5.21(m,3H),4.29(dd,J=11.9,4.4Hz,2H),4.13(dd,J=11.6,5.5Hz,2H),3.53(dd,J=8.3,8.3Hz,1H),2.48−2.22(m,12H),2.08−1.98(m,2H),1.92−1.80(m,2H),1.75−1.50(m,13H),1.49−1.20(m,49H),1.18(s,3H),1.17−0.83(m,5H),0.87(t,J=6.9Hz,6H),0.79(s,3H)

0233

0234

薬剤が1級又は2級のアミンを含有する場合、追加のカルバメート結合が含まれるアセタール自壊基の修飾型を使用することができる(スキーム6を参照)。クロロギ酸クロロメチルとのアミンの反応によってカルバミン酸クロロメチル(XXX)が得られる。次いで還流トルエンにおける酸−TG(IV)に由来するカルボキシレートによる処理によってハロゲン脱離基の置換を達成して修飾されたASIプロドラッグ(XXXI)を得る。

0235

(aa)クロロメチル((1S,4S)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)(メチル)カルバメート(XXX)

0236

0237

クロロギ酸クロロメチル(8.3μL,93.3マイクロモル)とピリジン(14.1μL,175マイクロモル)をCH2Cl2(4.5mL)におけるセルトラリン塩酸塩(20.0mg,58.3マイクロモル)に0℃にて加え、反応物を0℃で30分間、次いで室温で4時間撹拌した。反応物をCH2Cl2(20mL)で希釈し、有機相を飽和NaHCO3水溶液(2×20mL)及びブライン(各20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(10%〜15%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の固形物としてカルバミン酸クロロメチル(XXX)(20.5mg、88%)を得た。

0238

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.34(d,J=8.3Hz,1H),7.29(m,1H),7.23−7.19(m,2H),7.08(s,br,1H),6.97(m,1H),6.81(m,1H),5.93−5.83(m,2H),5.51(dd,J=10.5,6.4Hz,0.6H),5.33(m,0.4H),4.20(m,1H),2.77(s,1.2H),2.72(s,1.8H),2.29(m,1H),2.02(m,1H),1.79(m,2H)。注:分数積分は、N−メチルカルバメート官能基の周囲での制約された回転による回転異性体の約3:2の混合物の存在を反映する。

0239

(ab)1−(1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル) 5−(((((1S,4S)−4−(3,4−ジクロロフェニル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)(メチル)カルバモイル)オキシ)メチル)3−メチルペンタンジオエート(7)

0240

0241

1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU)(8.6μL,57.2マイクロモル)とヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(TBAI,5.8mg,14.3マイクロモル)を酸−TG(IV)(20.5mg,29.4マイクロモル)とクロロメチルエーテル(XXX)(11.8mg,29.6マイクロモル)のトルエン(1.5mL)溶液に加え、反応物を還流にて3時間加熱した。反応物を室温に冷却し、酢酸エチル(15mL)で希釈し、有機相を水(3×15mL)及びブライン(2×15mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィ(10%〜20%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の油として化合物7(21.1mg、68%)を得た。

0242

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ7.33(d,J=8.3Hz,1H),7.31−7.27(m,1H),7.21−7.16(m,2H),7.09(d,J=2.0Hz,1H),6.96(d,J=7.2Hz,1H),6.80(td,J=8.0,2.0Hz,1H),5.89−5.82(m,2H),5.49(dd,J=10.3,6.5Hz,0.6H),5.37−5.30(m,0.4H),5.27(m,1H),4.33−4.25(m,2H),4.19(m,1H),4.15−4.10(m,2H),2.74(s,1.2H),2.69(s,1.8H),2.54−2.39(m,3H),2.36−2.23(m,3H),2.30(t,J=7.5Hz,4H),2.01(m,1H),1.84−1.70(m,2H),1.66−1.57(m,4H),1.33−1.20(m,48H),1.05(d,J=6.2Hz,2H),1.02(d,J=6.0Hz,1H),0.88(t,J=6.9Hz,6H).注:分数積分は、N−メチルカルバメート官能基の周囲での制約された回転による回転異性体の約3:2の混合物の存在を反映する。

0243

実施例5.ZがC(O)R3を表し、R3がトリメチルロック自壊基を表し、LがX’(X’はO、NR4又はS(O)2NHである)を表す式(I)の化合物を調製する方法

0244

0245

薬剤とアルキルスペーサーとの間に再び置かれて親分子の全身放出を容易にする「トリメチルロック」(TML)自壊リンカー(Levine,M.N.;Raines,R.T.Chem.Sci.2012,3,2412−2420)を含有するプロドラッグの合成については、スキーム7にて要点が記されるように薬剤との結合に先立って酸/トリグリセリド(IV)はTML部分で官能化されなければならない。標準の条件下での酸−TG(IV)のTMLフェノール(XXXII)とのカップリングによってトリグリセリド(XXXIII)が得られ、スキーム4にて記載されたものに類似する方法でそれを所望の酸(XXXVI)に変換することができる。酸性条件下(10−カンファー硫酸)でTBSエーテル(XXXIII)脱保護を達成し、得られるアルコール(XXXIV)を2ステップ工程で酸化して酸(XXXVI)を提供する。次いで標準の条件下で、アルコール、アミン又はスルホンアミドを含有する薬剤へのカップリングを実施して標的化合物(XXXVII)を得ることができる。

0246

(ac)1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル(2−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−2−メチルブタン−2−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アジペート(XXXIII)

0247

4−(ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP,4.0mg,33.1マイクロモル)とEDC・HCl(12.6mg,66.2マイクロモル)を酸−TG(IV)(30.0mg,43.0マイクロモル)とフェノール(XXXII)(10.7mg,33.1マイクロモル)のCH2Cl2(1mL)溶液に加え、混合物を室温で16時間撹拌した。反応物をCH2Cl2(5mL)で希釈し、シリカゲルを加え、混合物を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィ(4%〜6%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって無色の油としてTMLトリグリセリド(XXXIII)(19.8mg、59%)を得た。

0248

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ6.80(d,J=2.0Hz,1H),6.52(d,J=1.9Hz,1H),5.27(m,1H),4.31(dd,J=11.9,4.3Hz,2H),4.15(dd,J=11.9,5.9Hz,2H),3.47(t,J=7.5Hz,1H),2.55(t,J=7.1Hz,2H),2.51(s,3H),2.39(t,J=7.0Hz,2H),2.31(t,J=7.6Hz,4H),2.22(s,3H),2.02(t,J=7.5Hz,1H),1.82−1.72(m,4H),1.65−1.56(m,4H),1.45(s,6H),1.36−1.20(m,48H),0.88(t,J=6.9Hz,6H),0.84(s,9H),−0.03(s,6H)

0249

(ad)1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル(2−(4−ヒドロキシ−2−メチルブタン−2−イル)−3,5−ジメチルフェニル)アジペート(XXXIV)

0250

10−カンファースルホン酸(MeOH中で0.122M,10μL,1.2マイクロモル)の溶液をCH2Cl2(0.4mL)とMeOH(0.4mL)におけるTBSエーテル(XXXIII)(6.1mg,6.1マイクロモル)に加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応物を水(5mL)で希釈し、水層を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaHCO3水溶液及びブライン(各20mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して無色の油として粗精製のアルコール(XXXIV)(6.1mg、定量)を得、精製することなくそれを使用した。

0251

1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ6.82(d,J=1.4Hz,1H),6.53(d,J=1.2Hz,1H),5.27(m,2H),4.31(dd,J=11.9,4.3Hz,2H),4.15(dd,J=11.9,5.8Hz,2H),3.53(t,J=7.2Hz,2H),2.58(t,J=7.0Hz,2H),2.52(s,3H),2.40(t,J=6.9Hz,2H),2.31(t,J=7.6Hz,4H),2.23(s,3H),2.04(t,J=7.2Hz,2H),1.82−1.72(m,4H),1.65−1.53(m,4H),1.48(s,6H),1.36−1.13(m,48H),0.88(t,J=6.7Hz,6H)

0252

(ae)1,3−ビス(パルミトイルオキシ)プロパン−2−イル(3,5−ジメチル−2−(2−メチル−4−オキソブタン−2−イル)フェニル)アジペート(XXXV)

0253

0254

クロロクロム酸ピリジニウム(PCC,2.6mg,12.2マイクロモル)をアルコール(XXXIV)(5.4mg,6.1マイクロモル)とセライト(5mg)のCH2Cl2(0.5mL)懸濁液に0℃で加え、混合物を室温で1時間撹拌した。反応物をシリカゲルの短いパッドを介して濾過し、50%酢酸エチル/ヘキサンで溶出し、濾液を減圧下で濃縮して黄色の油として粗精製のアルデヒド(XXXV)(5.4mg、定量)を得、精製することなくそれを使用した。

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