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課題・解決手段

本発明は、ニトリルヒドラターゼ生微生物を培養するための方法、ニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養するための組成物およびニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養するための糖類と有機酸とを含む組成物の使用に関する。本発明に関連して提供されかつ使用されることができる組成物は、対応する微生物成長およびニトリルヒドラターゼ産生の双方の誘発に特に適している。

概要

背景

概要

本発明は、ニトリルヒドラターゼ生微生物を培養するための方法、ニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養するための組成物およびニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養するための糖類と有機酸とを含む組成物の使用に関する。本発明に関連して提供されかつ使用されることができる組成物は、対応する微生物成長およびニトリルヒドラターゼ産生の双方の誘発に特に適している。

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請求項1

ニトリルヒドラターゼ生微生物を培養するための方法であって、以下:(a)前記微生物と、糖類(i)および有機酸(ii)を含む水性組成物とを接触させるステップ;および(b)(a)の前記水性組成物中で前記微生物を培養するステップを含む、前記方法。

請求項2

ニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養するための組成物であって、糖類(i)および有機酸(ii)を含む、前記組成物。

請求項3

ニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養するための、糖類(i)と有機酸(ii)とを含む組成物の使用。

請求項4

前記糖類(i)が単糖類である、請求項1に記載の方法、請求項2に記載の組成物または請求項3に記載の使用。

請求項5

前記糖類(i)中に含まれる炭素原子数が、少なくとも5であり、好ましくは少なくとも6である、請求項1もしくは4に記載の方法、請求項2もしくは4に記載の組成物または請求項3もしくは4に記載の使用。

請求項6

前記糖類(i)が、グルコースフルクトースリボースおよびマンノースからなる群から選択される、請求項1、4もしくは5に記載の方法、請求項2、4もしくは5に記載の組成物または請求項3から5までのいずれか1項に記載の使用。

請求項7

前記有機酸(ii)が、3個以下のカルボキシル基、好ましくは2個以下のカルボキシル基、最も好ましくは1個以下のカルボキシル基を含む、請求項1もしくは4から6までのいずれか1項に記載の方法、請求項2もしくは4から6までのいずれか1項に記載の組成物または請求項3から6までのいずれか1項に記載の使用。

請求項8

前記有機酸(ii)が、6個以下の炭素原子、好ましくは4個以下の炭素原子、最も好ましくは3個以下の炭素原子を含む、請求項1もしくは4から7までのいずれか1項に記載の方法、請求項2もしくは4から7までのいずれか1項に記載の組成物または請求項3から7までのいずれか1項に記載の使用。

請求項9

前記有機酸(ii)が、乳酸酒石酸クエン酸リンゴ酸およびコハク酸からなる群から選択される、請求項1もしくは4から8までのいずれか1項に記載の方法、請求項2もしくは4から8までのいずれか1項に記載の組成物または請求項3から8までのいずれか1項に記載の使用。

請求項10

前記糖類(i)と前記有機酸(ii)との比が、重量で3:7〜7:3である、請求項1もしくは4から9までのいずれか1項に記載の方法、請求項2もしくは4から9までのいずれか1項に記載の組成物または請求項3から9までのいずれか1項に記載の使用。

請求項11

前記微生物が、ロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcusrhodochrous)またはロドコッカス・ピリジノボランス(Rhodococcuspyridinovorans)の種に属する、請求項1もしくは4から10までのいずれか1項に記載の方法、請求項2もしくは4から10までのいずれか1項に記載の組成物または請求項4から10までのいずれか1項に記載の使用。

請求項12

前記ニトリルヒドラターゼが、配列番号1および/または配列番号3に示されるヌクレオチド配列と少なくとも70%同一であるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドによりコードされる、請求項1もしくは4から11までのいずれか1項に記載の方法、請求項2もしくは4から11までのいずれか1項に記載の組成物または請求項4から11までのいずれか1項に記載の使用。

請求項13

前記ニトリルヒドラターゼが、配列番号2および/または配列番号4に示されるアミノ酸配列と少なくとも70%同一であるアミノ酸配列を有する、請求項1もしくは4から12までのいずれか1項に記載の方法、請求項2もしくは4から12までのいずれか1項に記載の組成物または請求項4から12までのいずれか1項に記載の使用。

請求項14

請求項1または4から13までのいずれか1項に記載の培養方法によって得ることができる、微生物。

請求項15

前記微生物が、培養後に乾燥される、請求項1もしくは4から13までのいずれか1項に記載の方法または請求項14に記載の微生物。

技術分野

0001

本発明は、ニトリルヒドラターゼ生微生物を培養するための方法、ニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養するための組成物およびニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養するための糖類と有機酸とを含む組成物の使用に関する。本発明に関連して提供されかつ使用されることができる組成物は、対応する微生物成長およびニトリルヒドラターゼ産生の双方の誘発に特に適している。

0002

ポリアクリルアミドは、凝集剤として、製紙工業における増粘剤として、三次採油における添加剤としておよび他の多くの分野で広く用いられている。ポリアクリルアミドの原材料は、典型的にはそのモノマーアクリルアミドである。原則として、工業的規模でのアクリルアミドの製造には、2つの異なる方法、すなわち化学合成および生物学的合成があるが、反応条件がより穏和であり、固有のプロセス安全性が存在することから、生物学的合成が増えてきている。反応条件がより穏和であり、銅触媒が存在せずかつニトリルが定量的に転化されることから、生物学的合成においては、高コストの下流処理ステップ、例えば蒸留またはイオン交換を回避することができ、それによって、プラントフットプリントが大幅に減少し、プラントがより低コストとなる。

0003

どちらの合成方法でも、出発物質としてはアクリロニトリルが使用される。化学合成法では銅触媒(例えば米国特許第4048226号明細書(US 4048226)、米国特許第3597481号明細書(US 3597481))が使用され、一方で生物学的合成法では、アクリロニトリルを水和する生体触媒を使用することでアクリルアミドを得ている。一般にこのような生体触媒は、酵素ニトリルヒドラターゼ(IUBMB命名法、2014年9月30日時点:EC 4.2.1.84;CAS番号2391−37−5;例えばNHアーゼとも呼ばれる)を産生しうる微生物である。ニトリルヒドラターゼ産生微生物は環境中に広く分布しており、該微生物にはとりわけ以下の代表例が含まれる:ロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)、ロドコッカス・ピリジノボランス(Rhodococcus pyridinovorans)、ロドコッカス・エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)、ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)、ロドコッカス・ルベル(Rhodococcus ruber)、ロドコッカス・オパクス(Rhodococcus opacus)、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)、アシドボラックス・アヴェナエ(Acidovorax avenae)、アシドボラックス・ファシリス(Acidovorax facilis)、アグロバクテリウムツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)、アグロバクテリウム・ラジオバクター(Agrobacterium radiobacter)、バチルスズブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・パリダス(Bacillus pallidus)、バチルス・スミシー(Bacillus smithii)、バチルス属BR449種(Bacillus sp BR449)、ブラリゾビウムオリゴトロフィカム(Bradyrhizobium oligotrophicum)、ブラジリゾビウム・ジアゾエフィシエンス(Bradyrhizobium diazoefficiens)、ブラジリゾビウム・ジャポニカム(Bradyrhizobium japonicum)、バークホルデリア・セノセパシア(Burkholderia cenocepacia)、バークホルデリア・グラジオリ(Burkholderia gladioli)、クレブシエラオキシトカ(Klebsiella oxytoca)、クレブシエラ・ニューモニア(Klebsiella pneumonia)、クレブシエラ・バリコラ(Klebsiella variicola)、メソリゾビウム・シセリ(Mesorhizobium ciceri)、メソリゾビウム・オポーチニスタム(Mesorhizobium opportunistum)、メソリゾビウム属F28種(Mesorhizobium sp F28)、モラクセラ(Moraxella)、パントエアエンドフィティカ(Pantoea endophytica)、パントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerans)、シュードモナスクロラフィス(Pseudomonas chlororaphis)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)、リゾビウム(Rhizobium)、ロドシュードモナス・パルストリス(Rhodopseudomonas palustris)、セラチア・リクファシエンス(Serratia liquefaciens)、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)、アミコラトプシス(Amycolatopsis)、アルスロバクター(Arthrobacter)、ブレビバクテリウム属CH1種(Brevibacterium sp CH1)、ブレビバクテリウム属CH2種(Brevibacterium sp CH2)、ブレビバクテリウム属R312種(Brevibacterium sp R312)、ブレビバクテリウムインペリアレ(Brevibacterium imperiale)、コリネバクテリウムニトリフィルス(Corynebacterium nitrilophilus)、コリネバクテリウム・シュージフテリティカム(Corynebacterium pseudodiphteriticum)、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)、コリネバクテリウム・ホフマニー(Corynebacterium hoffmanii)、ミクロバクテリウム・インペリアレ(Microbacterium imperiale)、ミクロバクテリウム・スメグマチス(Microbacterium smegmatis)、ミクロコッカスルテウス(Micrococcus luteus)、ノカルジアグロベルラ(Nocardia globerula)、ノカルジア・ロドクラウス(Nocardia rhodochrous)、シュードノカルジア・サーモフィラ(Pseudonocardia thermophila)、トリコデルマ(Trichoderma)、マイロテシウム・ベルカリア(Myrothecium verrucaria)、オーレオバシジウムプルランス(Aureobasidium pullulans)、カンジダ・ファマータ(Candida famata)、カンジダ・ギリエルモンジィ(Candida guilliermondii)、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、クリプトコッカスフラバス(Cryptococcus flavus)、クリプトコッカス属FMG−Y28種(Cryptococcus sp UFMG−Y28)、デバリオマイセス・ハンセイ(Debaryomyces hanseii)、ゲオトリカム・カンジダム(Geotrichum candidum)、ゲオトリカム属JR1種(Geotrichum sp JR1)、ハンセニアスポラ(Hanseniaspora)、クルイベロマイセス・サーモトレランス(Kluyveromyces thermotolerans)、ピキア・クルイベリ(Pichia kluyveri)、ロドトルラグルティニス(Rhodotorula glutinis)、コモモナステストステロニ(Comomonas testosteroni)、パイロコッカスアビッシイ(Pyrococcus abyssi)、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)およびパイロコッカス・ホリコシイ(Pyrococcus horikoshii)。(例えばPrasad, Biotechnology Advances (2010), 28(6): 725−741;仏国特許第2835531号明細書(FR 2835531)参照)。酵素ニトリルヒドラターゼは、鉄またはコバルトのいずれかに依存し(すなわち、酵素ニトリルヒドラターゼは、その活性中心配位した鉄またはコバルトの原子のいずれかを有し)、特に、アクリロニトリルの水和によるアクリロニトリル転化を触媒してアクリルアミドを得るその能力により特徴付けられる(Kobayashi, Nature Biotechnology (1998),16: 733−736)。

0004

アクリロニトリルをアクリルアミドへ転化させるための生体触媒として作用する微生物の能力は基本的に、2つのパラメータ、すなわち該微生物の十分な成長およびそのニトリルヒドラターゼ産生速度に依存する。ニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養するための公知の発酵方法は、いくつかの様々な問題に直面しており、例えば成長に適した高濃度炭素または窒素供給源が酵素の産生を阻害しうること、いわゆる「カタボライト抑制(catabolite repression)」(Leonova, Applied Biochem Biotechnol (2000), 88: 231−241)または金属イオン補因子阻害効果(欧州特許第1283256号明細書(EP−B1 1283256); Pei, Biotechnology letters (2013), 35: 1419−1424)といった問題に直面している。こうした問題の結果として、酵素産生速度が低いこと(すなわち、微生物は概ね成長するが、依然として低い酵素産生速度を示すこと)に起因して、または微生物の成長速度が低いこと(すなわち、微生物は高い産生速度を示すが、存在する微生物が依然として少なすぎること)に起因して、所与の期間内でのニトリルヒドラターゼ活性率が低くなる。

0005

したがって、短時間で高収率のニトリルヒドラターゼ活性を得ることができるニトリルヒドラターゼ産生微生物の培養方法が求められている。

0006

対象となるこの技術上の課題は、特許請求の範囲に定められかつ本明細書中で以下に記載および例示される本発明によって解決された。

0007

本発明の要旨は、糖類と有機酸との組み合わせによって、成長と、ニトリルヒドラターゼ活性レベルによるニトリルヒドラターゼ産生速度とが増加するという驚くべき知見にある。理論に拘するものではないが、細胞への糖類の取り込みが有機酸によって改善されるものと考えられる。

0008

したがって本発明は、ニトリルヒドラターゼ(NHアーゼ)産生微生物を培養するための方法であって、以下:
(a)前記微生物と、糖類(i)および有機酸(ii)を含む水性組成物とを接触させるステップ;
(b)(a)の前記水性組成物中で前記微生物を培養するステップ
を含む前記方法に関する。

0009

本発明はさらに、本明細書中に記載および提供される培養方法から得られるまたは該方法によって得ることができる微生物に関する。

0010

本発明はさらに、ニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養するための組成物であって、糖類(i)と有機酸(ii)とを含む前記組成物に関する。

0011

本発明はさらに、ニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養するための、糖類(i)と有機酸(ii)とを含む組成物の使用に関する。

0012

以下で、本発明により記載および提供される方法、組成物およびかかる組成物の使用の単一の特徴(例えばニトリルヒドラターゼ、微生物、組成、糖類、有機酸など)をさらに定義および規定するに当たり、このような定義および規定は、本明細書中に記載および提供される本発明の方法、本発明の組成物およびかかる組成物の本発明の使用のいずれにも適用されるものとする。

0013

本発明の知見により判明した通り、ある糖類は、有機酸と組み合わせた場合に、他のものよりもニトリルヒドラターゼ活性を増加させる能力が高い(例えば微生物の高度の成長と高度の酵素産生とを可能にする)ものと考えられる。したがって一実施形態において、本発明に関連して提供されかつ使用されることができる組成物に含まれる糖類(i)は、単糖類である。さらに本発明に関連して、糖類(i)は、炭素原子数が少なくとも5、好ましくは少なくとも6の糖類であることができる。一実施形態において、糖類(i)中の炭素原子数は、6である。本明細書中で提供されかつ本発明に関連して使用されることができる組成物に含まれる糖類の具体例としては、グルコースフルクトースリボースおよびマンノースが挙げられ、好ましくはグルコース、フルクトースまたはマンノースが挙げられる。一実施形態において、糖類(i)は、グルコースである。

0014

本明細書中で提供されかつ本発明に関連して使用されることができる組成物に含まれる有機酸(ii)は、例えば3個以下のカルボキシル基、好ましくは2個以下のカルボキシル基、最も好ましくは1個以下のカルボキシル基を含む有機酸であることができる。このような有機酸は、本発明によれば、本明細書中および実施例においてさらに記載および例示されるように、ニトリルヒドラターゼ活性を増加させる能力が特に高いことが判明した。有機酸(ii)は、サイズにおいては総じて限定されないが、有機酸(ii)は、例えば6個以下の炭素原子、好ましくは4個以下の炭素原子、最も好ましくは3個以下の炭素原子を含むことができる。本発明に関連する有機酸の特定の例としては、乳酸酒石酸クエン酸リンゴ酸およびコハク酸が挙げられる。本発明の一実施形態において、有機酸(ii)は、乳酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸およびコハク酸からなる群から選択され、好ましくは、乳酸、酒石酸、リンゴ酸およびコハク酸からなる群から選択され、より好ましくは、乳酸、酒石酸およびリンゴ酸からなる群から選択され、最も好ましくは、有機酸(ii)は、乳酸である。

0015

本発明の特定の一実施形態において、本明細書中で提供されかつ本発明に関連して使用されることができる組成物に含まれる糖類(i)は、グルコースであり、有機酸(ii)は、乳酸である。

0016

本明細書中で提供および記載されるニトリル産生微生物の培養方法に関連して、まず、微生物と、糖類(i)を含む(有機酸(ii)はまだ含まない)組成物とを、ステップ(a)により接触させ、次いで、ステップ(b)により該微生物の培養を開始し、その後でようやく該微生物の培養中に該組成物に有機酸(ii)を添加することが可能である。またその逆に、本明細書中で提供および記載されるニトリル産生微生物の培養方法に関連して、まず、微生物と、有機酸(ii)を含む(糖類(i)はまだ含まない)組成物とを、ステップ(a)により接触させ、次いで、ステップ(b)により該微生物の培養を開始し、その後でようやく該微生物の培養中に該組成物に糖類(i)を添加することも可能である。換言すれば、ちょうど培養開始時から、微生物と接触させる組成物中に糖類(i)および有機酸(ii)の双方の成分が存在する必要はない。そうではなく、最終的に微生物が双方の成分を含む組成物中で培養され、それによりニトリルヒドラターゼ活性を増加させるという所望の効果が達成されるのであれば、ニトリルヒドラターゼ産生微生物の培養が開始された後に成分(i)および(ii)の一方または双方を組成物に添加することも可能である。

0017

本明細書中で提供されかつ本発明に関連して使用されることができる組成物に含まれる糖類(i)と有機酸(ii)との比は、総じて限定されない。本明細書中で提供されかつ本発明に関連して使用されることができる組成物に含まれる糖類(i)と有機酸(ii)との比(本明細書中では、常に重量/重量比として示される)の可能な例は、1:9〜9:1;2:8〜8:2;2.5:7.5〜7.5:2.5;3:7〜7:3;3.5:6.5〜6.5:3.5;4:6〜6:4;4.5:5.5〜5.5:4.5;または1:1である。一実施形態において、組成物中の糖類(i)と有機酸(ii)との比は、2:8〜9:1であり、好ましくは3:7〜9:1であり、より好ましくは3:7〜8:2であり、より好ましくは3:7〜7.5:2.5であり、最も好ましくは3:7〜7:3または1:1〜7:3である。本発明に関連して、これらの比は、ニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養するために本発明に関連して本明細書中で提供されかつ使用されることができる組成物に添加される糖類(i)および有機酸(ii)のそれぞれの重量に関する。例えば、ニトリルヒドラターゼ産生微生物の培養中に組成物中の比は変化し得るが、それは、双方の成分が独立して比較的迅速にまたは比較的遅く消費または転化される場合もあれば、一方または双方の成分が培養の全過程を通して付加的な量で添加される場合もあるためである。

0018

本発明の特定の一実施形態において、本明細書中で提供されかつ本発明に関連して使用されることができる組成物に含まれる糖類(i)は、グルコースであり、有機酸(ii)は、乳酸であり、かつ該組成物中での糖類(i)と有機酸(ii)との比は、3:7〜7:3である。

0019

本発明により記載および提供されかつ使用されることができる糖類(i)と有機酸(ii)とを含む組成物は、当技術分野において知られている、微生物を培養するための組成物に有用なさらなる成分をさらに含むことができる。最も好ましくは、本発明に関連して、前述の組成物は、水性組成物である。さらなる成分としては、例えば窒素供給源(例えばアンモニウム塩または硝酸塩、有機酸、例えばグルタミン酸酵母抽出物またはタンパク質加水分解物)、リン供給源(例えば、リン酸塩。これは緩衝能をも提供しうる)、硫黄供給源(例えば硫酸塩)、コバルトおよび/または鉄の供給源(NHアーゼの補因子として)、ニトリルヒドラターゼ発現のための誘導物質、例えば尿素、他の栄養素の供給源、例えばマグネシウムカルシウム亜鉛マンガン、銅およびビタミンが挙げられる。

0020

本明細書中に記載の、本明細書中で提供される方法の特にステップ(b)に関連するニトリルヒドラターゼ産生微生物の培養は、当業者に知られている通常の方法で行われることができる。すなわち、本明細書中で提供されかつこれに関連して使用されることができる組成物は、本明細書中に記載の糖類(i)および有機酸(ii)の他に、培養すべき微生物の成長および維持を可能にするために必要なさらなる成分を含むべきである。さらに、本発明に関連して培養すべき微生物の成長および維持が可能となるように、他のパラメータ、例えば温度、pH、溶存酸素濃度、圧力、通気および撹拌が設定されるべきである。これに関連して、本明細書中に記載および例示される微生物を培養するための典型的な温度は、30℃〜40℃、好ましくは35℃〜38℃、最も好ましくは36.5℃〜37.5℃であることができ、特に37℃であることができる。しかし、本発明に関連して培養すべき微生物に応じて他の温度を設定することもできる。pHは、発酵培地への緩衝液の供給によって、または強酸および/または塩基フィードバック制御添加によって、6〜8、好ましくは6.5〜7.5に保たれるべきである。典型的な溶存酸素濃度値は、飽和濃度の5%〜75%、好ましくは20%〜40%であることができる。

0021

本発明に関連して、本明細書中に記載および提供される培養方法によりニトリルヒドラターゼ産生微生物を培養した後、培養組成物から該微生物を収集して乾燥させるかまたは他の方法で蓄積させることができる。場合によって、細胞懸濁液を、乾燥前に、例えば遠心分離または(精密濾過モードまたは限外濾過モードでの)クロスフロー濾過により濃縮することができる。発酵ブロスから残留物質を除去するために、乾燥前に細胞を水または緩衝液で洗浄することもできる。例えば、その後、微生物を、培養後に噴霧乾燥流動層乾燥噴霧造粒または凍結乾燥によって乾燥することができ、好ましくは噴霧乾燥または凍結乾燥によって乾燥することができる。例えば、細胞を、穏和な条件下で、例えば80〜150℃、好ましくは90〜120℃の入口温度と、例えば35〜65℃、好ましくは40〜50℃の出口温度とで噴霧乾燥して、残留水分を1〜10重量%、好ましくは4〜8重量%とすることができる。

0022

本発明に関連して、糖類(i)と有機酸(ii)とを含む組成物を用いて培養すべきニトリルヒドラターゼ産生微生物は、本明細書中に記載の酵素ニトリルヒドラターゼを産生しうるいずれの微生物であってもよい。酵素ニトリルヒドラターゼは、鉄またはコバルトのいずれかに依存し(すなわち、酵素ニトリルヒドラターゼは、その活性中心に配位した鉄またはコバルトの原子のいずれかを有し)、特に、アクリロニトリルの水和によるアクリロニトリル転化を触媒してアクリルアミドを得るその能力により特徴付けられる(Kobayashi, Nature Biotechnology (1998),16: 733−736)。本発明に関連して使用されることができるこのような微生物は、ニトリルヒドラターゼを天然に産生しうる微生物、すなわちニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子を天然に含む微生物であることができる。このような微生物は、ニトリルヒドラターゼを天然に産生しうる微生物であってもよいし、例えばニトリルヒドラターゼの産生が増加するように、またはニトリルヒドラターゼの安定性および/もしくは搬出が増加するように、さらに遺伝子操作された微生物であってもよい。このような微生物は、ニトリルヒドラターゼを天然には産生しえない微生物であってもよいし、ニトリルヒドラターゼが安定的に発現および産生されるようにさらに遺伝子操作された微生物であってもよい。これに関連して、ニトリルヒドラターゼを天然に産生しうる微生物は、当技術分野において知られており、該微生物にはとりわけ以下の代表例が含まれる:ロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)、ロドコッカス・ピリジノボランス(Rhodococcus pyridinovorans)、ロドコッカス・エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)、ロドコッカス・エクイ(Rhodococcus equi)、ロドコッカス・ルベル(Rhodococcus ruber)、ロドコッカス・オパクス(Rhodococcus opacus)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アシドボラックス・アヴェナエ(Acidovorax avenae)、アシドボラックス・ファシリス(Acidovorax facilis)、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)、アグロバクテリウム・ラジオバクター(Agrobacterium radiobacter)、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)、バチルス・パリダス(Bacillus pallidus)、バチルス・スミシー(Bacillus smithii)、バチルス属BR449種(Bacillus sp BR449)、ブラジリゾビウム・オリゴトロフィカム(Bradyrhizobium oligotrophicum)、ブラジリゾビウム・ジアゾエフィシエンス(Bradyrhizobium diazoefficiens)、ブラジリゾビウム・ジャポニカム(Bradyrhizobium japonicum)、バークホルデリア・セノセパシア(Burkholderia cenocepacia)、バークホルデリア・グラジオリ(Burkholderia gladioli)、クレブシエラ・オキシトカ(Klebsiella oxytoca)、クレブシエラ・ニューモニア(Klebsiella pneumonia)、クレブシエラ・バリコラ(Klebsiella variicola)、メソリゾビウム・シセリ(Mesorhizobium ciceri)、メソリゾビウム・オポーチュニスタム(Mesorhizobium opportunistum)、メソリゾビウム属F28種(Mesorhizobium sp F28)、モラクセラ(Moraxella)、パントエア・エンドフィティカ(Pantoea endophytica)、パントエア・アグロメランス(Pantoea agglomerans)、シュードモナス・クロロラフィス(Pseudomonas chlororaphis)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)、リゾビウム(Rhizobium)、ロドシュードモナス・パルストリス(Rhodopseudomonas palustris)、セラチア・リクファシエンス(Serratia liquefaciens)、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)、アミコラトプシス(Amycolatopsis)、アルスロバクター(Arthrobacter)、ブレビバクテリウム属CH1種(Brevibacterium sp CH1)、ゲオバチルス属RAPc8種(Geobacillus sp RAPc8)、ブレビバクテリウム属CH2種(Brevibacterium sp CH2)、ブレビバクテリウム属R312種(Brevibacterium sp R312)、ブレビバクテリウム・インペリアレ(Brevibacterium imperiale)、コリネバクテリウム・ニトリロフィルス(Corynebacterium nitrilophilus)、コリネバクテリウム・シュードジフテリティカム(Corynebacterium pseudodiphteriticum)、コリネバクテリウム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)、コリネバクテリウム・ホフマニー(Corynebacterium hoffmanii)、ミクロバクテリウム・インペリアレ(Microbacterium imperiale)、ミクロバクテリウム・スメグマチス(Microbacterium smegmatis)、ミクロコッカス・ルテウス(Micrococcus luteus)、ノカルジア・グロベルラ(Nocardia globerula)、ノカルジア・ロドクラウス(Nocardia rhodochrous)、シュードノカルジア・サーモフィラ(Pseudonocardia thermophila)、トリコデルマ(Trichoderma)、マイロテシウム・ベルカリア(Myrothecium verrucaria)、オーレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)、カンジダ・ファマータ(Candida famata)、カンジダ・ギリエルモンジィ(Candida guilliermondii)、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、クリプトコッカス・フラバス(Cryptococcus flavus)、クリプトコッカス属UFMG−Y28種(Cryptococcus sp UFMG−Y28)、デバリオマイセス・ハンセイ(Debaryomyces hanseii)、ゲオトリカム・カンジダム(Geotrichum candidum)、ゲオトリカム属JR1種(Geotrichum sp JR1)、ハンセニアスポラ(Hanseniaspora)、クルイベロマイセス・サーモトレランス(Kluyveromyces thermotolerans)、ピキア・クルイベリ(Pichia kluyveri)、ロドトルラ・グルティニス(Rhodotorula glutinis)、コモモナス・テストステロニ(Comomonas testosteroni)、パイロコッカス・アビッシイ(Pyrococcus abyssi)、パイロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)およびパイロコッカス・ホリコシイ(Pyrococcus horikoshii)。天然にはニトリルヒドラターゼを発現しない微生物、例えばエシェリキア属(例えば大腸菌(Escherichia coli))は、例えばニトリルヒドラターゼを安定的に発現および産生するように遺伝子操作を行ってから、使用されてもよい。本発明の一実施形態において、ニトリルヒドラターゼ産生微生物としては、ロドコッカス(Rhodococcus)属が代表的であり、その種、例えばロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)またはロドコッカス・ピリジノボランス(Rhodococcus pyridinovorans)が代表的である。これに関連して、ロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)種の代表例としては、以下の番号で寄託される株が含まれうる:NCIMB 41164、FERM−BP 1478(J1)、M33またはM8。さらに本発明に関連して、ニトリルヒドラターゼ産生微生物は、ニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子を天然には含まないが、例えばニトリルヒドラターゼをコードするポリヌクレオチドを含むように操作(例えば形質転換形質導入トランスフェクションコンジュゲーション、またはポリヌクレオチドを細胞に移入もしくは挿入するのに適した当技術分野において知られている他の方法による; Sambrook and Russell 2001, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, CSH Press, Cold Spring Harbor, NY, USA参照)され、それによって微生物がニトリルヒドラターゼ酵素を産生しうるようにされた遺伝子操作微生物であることができる。この目的のために、ニトリルヒドラターゼの遺伝子またはmRNAのそれぞれ転写および翻訳を可能にするために必要となりうるさらなるポリヌクレオチドを挿入することがさらに必要となる場合がある。そのようなさらなるポリヌクレオチドには、とりわけ、プロモーター配列ポリテールポリUテールもしくは複製起点、または他のプラスミド制御配列が含まれうる。これに関連して、ニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子を天然には含まないが、例えばニトリルヒドラターゼをコードするポリヌクレオチドを含むように操作されたこのような遺伝子操作微生物は、原核微生物であっても真核微生物であってもよい。そのような原核微生物の例としては、例えば大腸菌なる種が代表的である。そのような真核微生物の例としては、例えば酵母(例えばサッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae))が挙げられる。

0023

本発明の特定の一実施形態において、本明細書中で提供されかつ本発明に関連して使用されることができる組成物に含まれる糖類(i)は、グルコースであり、有機酸(ii)は、乳酸であり、かつニトリルヒドラターゼ産生微生物は、ロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)、例えばNCIMB 41164またはFERM−BP 1478である。

0024

本発明の他の特定の一実施形態において、ニトリルヒドラターゼ産生微生物は、ロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)であり、かつ組成物中での糖(i)と有機酸(ii)との比は、3:7〜7:3である。

0025

本発明のさらなる特定の一実施形態において、本明細書中で提供されかつ本発明に関連して使用されることができる組成物に含まれる糖類(i)は、グルコースであり、有機酸(ii)は、乳酸であり、ニトリルヒドラターゼ産生微生物は、ロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)であり、かつ組成物中での糖(i)と有機酸(ii)との比は、3:7〜7:3である。

0026

本発明に関連して、「ニトリルヒドラターゼ」との用語は、アクリロニトリルからアクリルアミドへの水和を触媒することができる、すなわちニトリルヒドラターゼ活性を有する、酵素ニトリルヒドラターゼ(本明細書中では「NHアーゼ」とも呼ぶ)を意味する。本発明に関連して、本発明の趣意におけるニトリルヒドラターゼの活性は、以下のようにして決定されることができる:まず、推定上のニトリルヒドラターゼを含む、細胞懸濁液、細胞溶解物溶解酵素粉末または他のいずれかの調製物100μlと、50mMリン酸カリウム緩衝液875μlと、アクリロニトリル25μlとを、25℃で、エッペンドルフチューブシェーカー上で1,000rpmで10分間反応させる。10分間の反応時間の後、試料抜取り、同一容積の1.4%塩酸を添加することによって直ちにクエンチさせる。試料を混合した後、10,000rpmで1分間遠心分離することにより細胞を除去し、そして、澄明上清みをHPLC分析することにより、形成されたアクリルアミドの量を測定する。アクリルアミドの濃度は、0.25〜1.25mmol/lでなければならず、必要であれば、それに応じて試料を希釈し、そして転化を繰り返さなければならない。HPLC分析から得られたアクリルアミド濃度を反応時間(これは10分間であった)で除し、この値にHPLC試料と元の試料との希釈係数を乗じることによって、アクリルアミドの濃度から酵素活性が推測される。活性が10U/mlを上回る、好ましくは100U/mlを上回る、より好ましくは1,000U/mlを上回る場合には、これは、機能的に発現されるニトリルヒドラターゼの存在を示し、かつニトリルヒドラターゼ活性ありと考えられ、したがって本発明に関連するニトリル水和酵素と考えられる。例えば本明細書中で使用されるニトリルヒドラターゼには、IUBMB命名法(2014年9月30日時点)でEC 4.2.1.84として分類されるまたはCAS番号2391−37−5として分類される酵素と、ニトリル化合物(例えばアクリロニトリル)からアミド化合物(例えばアクリルアミド)への転化(すなわち水和)を触媒することができる限り、例えばニトリル化合物(例えばアクリロニトリル)をより迅速にアミド化合物(例えばアクリルアミド)へと転化させうる、より高い収率/時間比で産生されうる、または、より安定である、修飾もしくは増強された酵素も含まれる。本発明に関連して、ニトリルヒドラターゼは、配列番号1のヌクレオチド配列(R.ロドクラウス(R.rhodochrous)のニトリルヒドラターゼのαサブユニット

0027

)および/または配列番号3のヌクレオチド配列(R.ロドクラウス(R.rhodochrous)のニトリルヒドラターゼのβ−サブユニット:

0028

)と、少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも96%、より好ましくは少なくとも97%、より好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%、より好ましくは少なくとも99.5%、最も好ましくは100%同一であるヌクレオチド配列を含むかまたは該ヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドであることができるが、但し、前述のポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチドは、本明細書中に記載および例示されるように、アクリロニトリルからアクリルアミドへの水和を触媒することができる(すなわちニトリルヒドラターゼ活性を有する)ものである。また本発明に関連して、ニトリルヒドラターゼは、配列番号2のアミノ酸配列(R.ロドクラウス(R.rhodochrous)のニトリルヒドラターゼのαサブユニット:

0029

)および/または配列番号4のアミノ酸配列(R.ロドクラウス(R.rhodochrous)のニトリルヒドラターゼのβ−サブユニット:

0030

)と、少なくとも70%、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なくとも96%、より好ましくは少なくとも97%、より好ましくは少なくとも98%、より好ましくは少なくとも99%、より好ましくは少なくとも99.5%、最も好ましくは100%同一であるアミノ酸配列を含むかまたは該アミノ酸配列からなるポリペプチドであることができるが、但し、前述のポリペプチドは、本明細書中に記載および例示されるように、アクリロニトリルからアクリルアミドへの水和を触媒することができるものである。

0031

2つ以上の配列(例えば核酸配列またはアミノ酸配列)間の同一性のレベルは、当技術分野において知られている方法、例えばBLAST解析によって容易に決定することができる。総じて本発明に関連して、例えば配列比較によって比較すべき2つの配列(例えばポリヌクレオチド配列またはアミノ酸配列)の同一性が異なる場合には、「同一性」なる用語は、より短い配列と当該より短い配列に一致するより長い配列の一部とに関するものであることができる。したがって、比較される配列が同一の長さを有しない場合には、同一性の程度とは、好ましくは、より長い配列中のヌクレオチド残基と同一であるより短い配列中のヌクレオチド残基のパーセンテージか、またはより短い配列中のヌクレオチド配列と同一のより長い配列中のヌクレオチドのパーセンテージのいずれかを意味しうる。これに関連して、当業者は、より短い配列に一致するより長い配列の部分を容易に決定することができる。さらに、本明細書中で使用される場合に、核酸配列またはアミノ酸配列の同一性レベルは、それぞれの配列の全長に関するものであることができ、好ましくはペアごとに評価され、その際、各ギャップは1つのミスマッチとしてカウントされることができる。配列比較に関するこれらの定義(例えば「同一性」値についての規定)は、本明細書中に記載および開示されるいずれの配列にも適用されることができる。

0032

さらに、本明細書中で使用される場合の「同一性」なる用語は、対応する配列間に機能的および/または構造的等価性が存在することを意味する。本明細書中に記載の特定の核酸/アミノ酸配列に対して所与の同一性レベルを有する核酸/アミノ酸配列は、好ましくは同一の生物学的機能を有するこれらの配列の誘導体変異体を表すことができる。これらは、天然に存在する変形、例えば他の変種、種などからの配列であってもよいし、突然変異体であってもよく、該突然変異体は、天然に形成されたものでもよいし、意図的な突然変異誘発によって生成されたものでもよい。さらに該変形は、合成により生成された配列であってもよい。該変異体は、天然に存在する変異体であってもよいし、合成により生成された変異体であってもよいし、組換えDNA技術によって生成された変異体であってもよい。上記の核酸配列からの逸脱は、例えば欠失置換、付加、挿入および/または組換えによって生じたものであることができる。「付加」との用語が、所与の配列の末端に少なくとも1つの核酸残基アミノ酸を付加することを意味するのに対して、「挿入」とは、所与の配列内に少なくとも1つの核酸残基/アミノ酸を挿入することを意味する。「欠失」なる用語は、所与の配列中の少なくとも1つの核酸残基またはアミノ酸残基の欠失または除去を意味する。「置換」なる用語は、所与の配列中の少なくとも1つの核酸残基/アミノ酸残基の置き換えを意味する。ここでも、本明細書中で使用される場合のこれらの定義は、本明細書中に提供および記載されるいずれの配列に対しても適用される。

0033

総じて、本明細書中で使用される場合に、「ポリヌクレオチド」および「核酸」または「核酸分子」なる用語は、同義語として解釈されるべきである。総じて、核酸分子にはとりわけ、DNA分子RNA分子オリゴヌクレオチドチオホスフェート、置換リボオリゴヌクレオチドまたはPNA分子が含まれうる。さらに、「核酸分子」なる用語には、当技術分野において知られているDNAもしくはRNA、またはそれらのハイブリッド、またはそれらのいずれかの改変体を意味しうる(改変体の例については、例えば米国特許第5525711号明細書(US 5525711)、米国特許第4711955号明細書(US 4711955)、米国特許第5792608号明細書(US 5792608)または欧州特許第302175号明細書(EP 302175)参照)。ポリヌクレオチド配列は、一本鎖であっても二本鎖であっても、線状であっても環状であっても、天然のものであっても合成のものであってもよく、またサイズの制限はない。例えばポリヌクレオチド配列は、ゲノムDNA、cDNAミトコンドリアDNA、mRNA、アンチセンスRNAリボザイムRNA、またはそのようなRNAをコードするDNAもしくはキメプラスト(chimeroplast)であることができる(Gamper, Nucleic AcidsResearch, 2000, 28, 4332−4339)。前述のポリヌクレオチド配列は、ベクターの形態であっても、プラスミドの形態であっても、ウイルスDNAの形態であっても、ウイルスRNAの形態であってもよい。また本明細書中では、上記の核酸分子に相補的な核酸分子および本明細書中に記載の核酸分子にハイブリダイズしうる核酸分子も記載する。本明細書中に記載の核酸分子は、本発明に関連して、核酸分子の断片であってもよい。特にそのような断片は、機能的断片である。そのような機能的断片の例は、プライマーとして機能しうる核酸分子である。

0034

総じて本発明は、本明細書中に記載のすべての実施形態ならびにそれらのすべての順列および組合せに関する。本明細書中に記載のいずれの特定の態様も実施形態も、本発明の範囲をそのような態様または実施形態に限定するものと解釈されてはならない。

0035

以下の実施例により本発明を説明する。しかし、本発明は以下の実施例により限定されるものと解釈されてはならない。

0036

実施例
実施例1
ロドコッカス亜種(Rhodococcus ssp.)の培養
マイクロ発酵システム内で、異なるロドコッカス株(R.ロドクラウス(R.rhodochrous)「CIBA」(NCIMB 41164)およびR.ロドクラウス(R.rhodochrous)「J1」(FERM BP−1478))について、様々な糖/有機酸の比を評価した。

0037

本培養培地は、水において、酵母抽出物(バイオスプリンガー(Biospringer))(1.25g/l)、KH2PO4(10g/l)、K2HPO4(10g/l)、(NH4)2SO4(1g/l)、MgSO4・7H2O(0.375g/l)、CaCl2・2H2O(25mg/l)、微量元素溶液(2.5g/l)(以下参照)、Co(NO3)2(31.2mg/l)、消泡剤P2000(BASF)(62.5mg/l)、尿素(7g/l)およびグルタミン酸アンモニウム(2.5g/l)を含んでいた。

0038

微量元素溶液:水において、クエン酸一水和物(40g/l)、ZnSO4・7H2O(11g/l)、(NH4)2Fe(SO4)2・6H2O(8.5g/l)、MnSO4・H2O(3g/l)およびCuSO4・5H2O(0.8g/l)。

0039

次いで、この培地に、10g/lの炭素供給源(以下の表に示す通り、糖類、有機酸または双方の混合物)を補充した。H3PO4またはNaOHを用いて、pHを6.6に調整した。この培地を、凍結ストックから直接播種して、(600nmで測定した場合に)OD0.05とした。培養を、作業容積1.5mlの48ウェルフラワープレートを用いて、バイオクター(BioLector)マイクロ発酵システム(M2P Labs、ドイツ・ベスヴァイラー在)内で、1,100rpmで37℃で64時間行った。培養後、試料を抜取り、塩酸でクエンチし、そして実施例2に記載したようにニトリルヒドラターゼ活性を決定した。

0040

以下の表に、異なる株および糖/酸比についての相対的ニトリルヒドラターゼ活性を示す。糖類を唯一の炭素供給源として用いて達成されたニトリルヒドラターゼ活性を、100%とした。

0041

0042

0043

0044

実施例2
ニトリルヒドラターゼ活性の測定
実施例1の培養培地から試料を採取し、50mmol/lのKH2PO4緩衝液(pH7.0)で1:10(v/v)で希釈した。得られた溶液をさらに、50mmol/lのKH2PO4緩衝液(pH7.0)で1:20(v/v)で希釈し、培養培地に対して1:200の最終希釈率に達する。

0045

反応:
KH2PO4緩衝液(pH7.0)875μlを、ピペットで2mlエッペンドルフチューブに移した。希釈した培養培地100μlを添加し、この混合物を、サーモミキサー中で25℃で500rpmで5分間プレインキュベートした。プレインキュベーション後、アクリロニトリル25μlの添加によって反応を開始した。この反応を、25℃、1,000rpmで10分間行った。

0046

試料の調製:
反応時間が10分間経過した後、この反応溶液300μlを、1.4%(m/v)塩酸300μlの入った1.5mlのエッペンドルフチューブに移すことによって、この反応をクエンチした。この混合物を短時間ボルテックス処理し、卓上遠心分離機で10,000rpmで1分間遠心分離して、細胞を分離させた。澄明な上澄み100μlと水900μlとを混合した。次いで、この混合物をHPLCで分析した。

0047

HPLC分析:
カラムアクア(Aqua)5μ C18 125A、250×4.60mm(フェノネックス(Phenomenex))
オーブン温度:45℃
注入量:1μl
・検出:UV 210nm
・流量:1.0ml/分
溶媒A:25mmol/l KH2PO4 pH2.5
・溶媒B:アセトニトリル
・分離:10%B(イソクラティック
・保持:アクリルアミド:約3.6分間
・HPLC値は、0.25〜1.25mmol/lであるべきである。

0048

HPLCにより測定されるアクリルアミドの濃度は、0.25〜1.25mmol/lであるべきである。このことが直接達成されない場合には、反応に使用する細胞濃度をそれに応じて調整する必要がある。

0049

ニトリルヒドラターゼ活性の決定:
・c:生成物物質量[mM](HPLC値)
・t:インキュベーション時間[分]、本試験では10分間
・k:希釈係数−出発試料からHPLC試料への合計希釈
活性(kU/l)の計算
・活性(kU/l)=c/t×k
活性単位[U]とは、反応時間1分間中にアクリルアミドが1μmol生成されることと定義される。

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