図面 (/)

この技術の活用可能性のある市場・分野

関連する未来課題
重要な関連分野

この技術に関連する成長市場

関連メディア astavision

  • 画像診断・生体イメージング

    医療の診断において、非侵襲的あるいは低侵襲的な検査方法として、生体組織を可視化するin vivoイメ…

  • 人工知能

    米国Google社が2015年6月23日に発表した“A Neural Conversational …

  • ロコモーティブ症候群・関節疾患

    加齢や過負荷のほか、スポーツ損傷や肥満によっても引き起こされる変形性関節症(OA:osteoarth…

後で読みたい技術情報を見つけたら、ブックマークしておきましょう!

ページの右上にあるブックマークボタンからこのページをブックマークできます。
あなたがブックマークした技術情報は、いつでもマイページのリストから閲覧することが出来ます。

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

課題・解決手段

ハロメチル化ポリマーと、第3級N塩基性基を含むポリマー、好ましくはポリベンゾイミダゾールと、任意選択で、カチオン交換体基、例えばスルホン酸基またはホスホン酸基を含むポリマーから、共有結合性および/またはイオン結合性架橋ブレンド膜を作製するための方法を記載する。該膜は、その特性に関して個別調整することができ、例えば、低温型燃料電池もしくは低温電気分解またはレドックスフロー電池におけるカチオン交換体膜またはアニオン交換体膜としての使用に適したものであるか、あるいは、プロトン伝導体、例えばリン酸またはホスホン酸をドープした場合は、中温型燃料電池または中温電気分解における使用に適したものである。

概要

背景

概要
・多用途膜(AEM、H3PO4ドープHT膜、HT−HyS電気分解膜、レドックスフロー電池セパレータとしての膜としての使用)
ハロメチル化ポリマー塩基性ポリマー(例えば、PBI:F6PBIまたはPBIOO)と、双極性非プロトン溶媒(例えば、DMSOまたはDMAc、NMPなど)中で混合すること。
・80〜180℃まで2〜24時間加熱することにより共有結合性架橋させること(1−または2−側鎖型イミダゾール化)
・60〜90%H2SO4中、T=25〜180℃で0.5〜24時間の組込みによるポリマーフィルム任意選択後続スルホン化硫酸処理HyS電気分解膜参照)→イオン結合性架橋ブレンド膜と共有結合性架橋ブレンド膜両方が得られる)
・部分ホスホン化ポリマー(アミン中和)をPBI(好ましくは、PBIOO、ABPBI、F6PBIまたはCelazol(登録商標)/Hozol(登録商標))とブレンドし、ビスフェノールまたはビスチオフェノール(例えば、4,4’−ジフェノールまたはTBBTなど)を添加し、ビス(チオフェノールが完全に中和されるまで(溶液の色が変化する)アミンを添加し、この溶液でドクターブレード法(doctor)を行ない、溶媒を90〜170℃で蒸発させた後、チオレート基またはフェノレート基によるFの共有結合性架橋(求核置換)のために100〜200℃で1〜24時間加熱すること
・ハロメチル化ポリマーをPBI(好ましくは、ABPBI、F6PBIまたはPBIOO)とDMAc中で混合し、0〜5℃まで冷却し、任意の第3級アミン(例えば、TEA、DABCO、ABCO)を混合し、急速均質化およびドクターブレード法を行ない、60〜150℃でエバポレーションし、硫酸(60〜90%H2SO4)中で後処理し、フィルム洗浄する→共有結合型イオン結合性架橋酸−塩基ブレンド膜
・ハロメチル化ポリマーをPBI(F6PBIまたはPBIOO)とDMAc中で混合し、0〜5℃まで冷却し、アミン(例えば、TEA、DABCO、ABCO)とジヨードアルカンを添加し、急速均質化およびドクターブレード法を行ない、90〜130℃でエバポレーションし、硫酸(60〜90%H2SO4)中で後処理し、フィルムを洗浄する→共有結合型イオン結合性架橋酸塩基ブレンド膜
・ハロメチル化ポリマーをPBI(F6PBIまたはPBIOO)とDMAc中で混合し、0〜5℃まで冷却し、スルホン化ポリマーモノアミン(NMM)を添加し、急速均質化およびナイフコーティングまたは流延を行ない、80〜150℃でエバポレーションし、ジアミン(TMEDA、DABCO)またはモノアミン(NMM)中でRT〜100℃にて後処理し、フィルムを洗浄する→共有結合型イオン結合性架橋酸塩基ブレンド膜。
・ハロメチル化ポリマーをPBI(F6PBIまたはPBIOO)とDMAc中で混合し、0〜5℃まで冷却し、(スルホン化ポリマーと)Nアルキル化またはアリール化ベンゾ)イミダゾール(MeImまたはEtMeIm)を添加し、急速均質化およびドクターブレード法または流延を行ない、80〜150℃でエバポレーションし、フィルムを洗浄する→共有結合型イオン結合性架橋酸−塩基ブレンド。
当該技術分野の水準
燃料電池における使用のためのリン酸ドープポリベンゾイミダゾール(PBI)は、Savinell et al1の研究がベースになっている。PBI/H3PO4複合膜の利点は、水ではなくリン酸がH+伝導を担い2、これにより、この型の膜を100〜200℃の燃料電池作動温度で適用することが可能になるということである。この型の膜の不都合点は、燃料電池の温度が100℃より下に低下し、凝縮生成物の水がリン酸分子を膜から浮遊させるにつれて複合膜からのリン酸のブリードアウトする可能性である3。この遊離リン酸は次いで、燃料電池システムに深刻な腐食ダメージを引き起こし得る。H3PO4ドープPBI膜のさらなる不都合点の1つは燃料電池のPBIの化学分解である4。燃料電池の作動中のPBIの分解を低減させるためのいくつかのストラテジーが、この型の膜の研究開発において実施されている。ストラテジーの1つは、PBIと酸性ポリマーからの酸−塩基ブレンド膜の調製であり、この場合、酸性ポリマーが、該酸性ポリマーからPBI−イミダゾールへのプロトン転移によりイオン架橋体役割を担う。酸塩基ブレンド膜は、本発明者らの研究グループにおいて研究開発されており5、デンマーク工科大学(DTU)のQ.Li氏の研究グループとのEUプロジェクト枠の中温用膜のための共同研究において一部改良がなされている。塩基過剰の酸−塩基ブレンド膜は純PBIよりも良好な化学的定性を示し、これはブレンド膜内のイオン結合性架橋部位のためであり得ることがわかった6。この研究グループでは、塩基−酸ブレンド膜を種々のPBI、例えば、PBIOOおよびF6PBIから、ホスホン化ポリペンタフルオロスチレン)を用いて調製し7、H3PO4をドープした8。この膜(50重量%のPBIOOと50重量%のPWNのブレンド膜)は、フェントン試薬中で144時間後、示された質量減少はわずか2%であったが、純PBIOOは、フェントン試薬中で同じ保存期間後、8%の質量減少を有した。PBI型の膜の化学的安定性を増大させるための別の様式は、Q.Li et al.の研究グループおよび他の研究グループによって報告されている共有結合性架橋PBI膜の調製である。PBIは、低分子架橋体(ビスフェノールAビスエポキシド9、ジビニルスルホン10など)または高分子量架橋体(クロロメチル化PSU11またはブロモメチルポリエーテルケトン12など)と架橋させたものであり得る。PBI膜の安定性を増大させるためのさらなる試みとしては、ナノ粒子で修飾したPBI膜の調製13、または部分スルホン化PBI(これは、酸性基からイミダゾール基へのプロトン転移により分子内架橋または分子間架橋される)の調製14,15が挙げられる。また、PBIをホスホン酸基含有側鎖にグラフトさせ、塩基性PBI主鎖と酸側鎖間にイオン結合性架橋部位を形成することが既に報告されている16,17。先行技術のPBI膜のうち、本発明者らが合成したPBIとポリ(2,3,5,6−テトラフルオロスチレン−4−ホスホン酸)のブレンド膜は、ラジカル分解(フェントン試験8によりエクスシチュー(ex situ)で測定)に対して最良の安定性を示す。また、文献に、ポリベンゾイミダゾールとジアルキル化ポリベンゾイミダゾールのブレンドが示されており、これは、安定なアニオン交換膜として使用される18,19,20。種々のさまざまなポリマー:とりわけ、エチレンテトラフルオロエチレンポリエーテルエーテルケトンポリエーテルスルホン、ポリ(エーテルスルホンケトン)、ポリエチレンポリフェニレンオキシドポリスチレンポリ酢酸ビニル、ポリ(ビニルベンジルクロリド)、ポリフッ化ビニリデンが、現在、新規なAEMの作製のための主鎖ポリマーとして使用されている。表1は、関連する市販のものでないAEMを包括的にまとめたものを示し、また、これらは、ベンチマークの膜Tokuyama A201との比較も示す。28μm厚の市販のTokuyama膜A201(開発コードA006)は、製造業者によれば、およそ40mS・cm−1(23℃およびRH=90%)の水酸化物イオン伝導度を有する21。対応するIEC値は1.7meq・g−1である。このベンチマークの膜は、本発明の解釈上、同じ測定条件下で特性評価したものである。

(表1)
表1:燃料電池における適用のための関連膜

概要

ハロメチル化ポリマーと、第3級N塩基性基を含むポリマー、好ましくはポリベンゾイミダゾールと、任意選択で、カチオン交換体基、例えばスルホン酸基またはホスホン酸基を含むポリマーから、共有結合性および/またはイオン結合性架橋ブレンド膜を作製するための方法を記載する。該膜は、その特性に関して個別調整することができ、例えば、低温型燃料電池もしくは低温電気分解またはレドックスフロー電池におけるカチオン交換体膜またはアニオン交換体膜としての使用に適したものであるか、あるいは、プロトン伝導体、例えばリン酸またはホスホン酸をドープした場合は、中温型燃料電池または中温電気分解における使用に適したものである。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

任意混合比の高分子膜成分:−ハロメチル化ポリマー(CH2Hal基を有するポリマー、ここで、Hal=F、Cl、Br、I)−カチオン交換基SO3XまたはPO3X2を有するポリマー(任意の対イオン、好ましくは、X=H、金属カチオンアンモニウムカチオンイミダゾリウムカチオンピリジニウムカチオンなど)−第3級N塩基性基を有するポリマー−および、適切な場合は、第3級N基を有する任意の化学物質化合物または低分子量もしくは高分子量の化学物質化合物の混合物からなることを特徴とする膜。

請求項2

−ハロメチル化ポリマー(1種類または複数種)が、CH2−Hal側鎖基を有するアリーレン主鎖ポリマーから選択され、−カチオン交換ポリマー(1種類または複数種)が、スルホン化ポリマーから選択され、−第3級N塩基性ポリマー(1種類または複数種)が、ポリイミダゾールポリベンゾイミダゾールポリイミドポリオキサゾールポリオキサジアゾールポリピリジンまたは第3級N塩基性官能基を有するアリールポリマーから選択され、−第3級N塩基性化合物(1種類または複数種)が、第3級アミンモノアミンおよびジアミン)および/またはN−モノアルキル化および/またはN−モノアリール化イミダゾール、N−モノアルキル化もしくはN−モノアリール化ベンゾイミダゾール、モノアルキル化もしくはモノアリール化ピラゾールから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の膜。

請求項3

カチオン交換基を含有している高分子膜成分がモル過剰で存在しており、したがってカチオン伝導体カチオン交換膜EM)であることを特徴とする、請求項1に記載の膜。

請求項4

アニオン交換基を含有している高分子膜成分がモル過剰で存在しており、したがってアニオン伝導体アニオン交換膜AEM)である、請求項1に記載の膜。

請求項5

N塩基性基を含有している高分子膜成分がモル過剰で存在しており、したがってリン酸ホスホン酸硫酸または他の二塩基酸もしくは三塩基酸ドープ後プロトン伝導体となり、>100℃の温度範囲で使用され得る、請求項1に記載の膜。

請求項6

すべての高分子膜成分を共通の溶媒中で混合して均質化し、膜を噴霧し、得られた溶液ドクターブレード法を行なうか、または該溶液を流延し、次いで溶媒を高温蒸発させ、その後、該膜を支持体から剥がし、最後に、該膜を活性化するために種々の方法によって処理する、請求項1に記載の膜の作製方法

請求項7

双極性非プロトン溶媒、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリジノン、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルスルホキシド、N−エチルピロリジノンジフェニルスルホンスルホランが、該ポリマーを溶解させるための溶媒として使用されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。

請求項8

以下の後処理プロセス:(a)希薄鉱酸中にT=室温(RT)〜100℃で浸漬;(b)脱イオン水中に室温〜100℃で浸漬;(c1)所望により、被ドープ中温用プロトン伝導体(T=100〜220℃)の調製のための、濃リン酸もしくは濃ホスホン酸中にT=RT〜150℃までで浸漬;または(c2)所望により、OH−形態のアニオン交換膜(AEM)を作製するための、アルカリ金属水酸化物希薄溶液中、続いて脱塩水中への浸漬が使用される、請求項6に記載の方法。

請求項9

膜処理法、特に、PEM低温型燃料電池、PEM中温型燃料電池、PEM電気分解、SO2−脱分極電気分解、レドックスフロー電池電気透析拡散透析ナノフィルトレーション限外濾過逆浸透および浸透圧発電における請求項1〜8に記載の膜の使用。

請求項10

背景技術

0001

概要
・多用途膜(AEM、H3PO4ドープHT膜、HT−HyS電気分解膜、レドックスフロー電池セパレータとしての膜としての使用)
ハロメチル化ポリマー塩基性ポリマー(例えば、PBI:F6PBIまたはPBIOO)と、双極性非プロトン溶媒(例えば、DMSOまたはDMAc、NMPなど)中で混合すること。
・80〜180℃まで2〜24時間加熱することにより共有結合性架橋させること(1−または2−側鎖型イミダゾール化)
・60〜90%H2SO4中、T=25〜180℃で0.5〜24時間の組込みによるポリマーフィルム任意選択後続スルホン化硫酸処理HyS電気分解膜参照)→イオン結合性架橋ブレンド膜と共有結合性架橋ブレンド膜両方が得られる)
・部分ホスホン化ポリマー(アミン中和)をPBI(好ましくは、PBIOO、ABPBI、F6PBIまたはCelazol(登録商標)/Hozol(登録商標))とブレンドし、ビスフェノールまたはビスチオフェノール(例えば、4,4’−ジフェノールまたはTBBTなど)を添加し、ビス(チオフェノールが完全に中和されるまで(溶液の色が変化する)アミンを添加し、この溶液でドクターブレード法(doctor)を行ない、溶媒を90〜170℃で蒸発させた後、チオレート基またはフェノレート基によるFの共有結合性架橋(求核置換)のために100〜200℃で1〜24時間加熱すること
・ハロメチル化ポリマーをPBI(好ましくは、ABPBI、F6PBIまたはPBIOO)とDMAc中で混合し、0〜5℃まで冷却し、任意の第3級アミン(例えば、TEA、DABCO、ABCO)を混合し、急速均質化およびドクターブレード法を行ない、60〜150℃でエバポレーションし、硫酸(60〜90%H2SO4)中で後処理し、フィルム洗浄する→共有結合型イオン結合性架橋酸−塩基ブレンド膜
・ハロメチル化ポリマーをPBI(F6PBIまたはPBIOO)とDMAc中で混合し、0〜5℃まで冷却し、アミン(例えば、TEA、DABCO、ABCO)とジヨードアルカンを添加し、急速均質化およびドクターブレード法を行ない、90〜130℃でエバポレーションし、硫酸(60〜90%H2SO4)中で後処理し、フィルムを洗浄する→共有結合型イオン結合性架橋酸塩基ブレンド膜
・ハロメチル化ポリマーをPBI(F6PBIまたはPBIOO)とDMAc中で混合し、0〜5℃まで冷却し、スルホン化ポリマーモノアミン(NMM)を添加し、急速均質化およびナイフコーティングまたは流延を行ない、80〜150℃でエバポレーションし、ジアミン(TMEDA、DABCO)またはモノアミン(NMM)中でRT〜100℃にて後処理し、フィルムを洗浄する→共有結合型イオン結合性架橋酸塩基ブレンド膜。
・ハロメチル化ポリマーをPBI(F6PBIまたはPBIOO)とDMAc中で混合し、0〜5℃まで冷却し、(スルホン化ポリマーと)Nアルキル化またはアリール化ベンゾ)イミダゾール(MeImまたはEtMeIm)を添加し、急速均質化およびドクターブレード法または流延を行ない、80〜150℃でエバポレーションし、フィルムを洗浄する→共有結合型イオン結合性架橋酸−塩基ブレンド。
当該技術分野の水準
燃料電池における使用のためのリン酸ドープポリベンゾイミダゾール(PBI)は、Savinell et al1の研究がベースになっている。PBI/H3PO4複合膜の利点は、水ではなくリン酸がH+伝導を担い2、これにより、この型の膜を100〜200℃の燃料電池作動温度で適用することが可能になるということである。この型の膜の不都合点は、燃料電池の温度が100℃より下に低下し、凝縮生成物の水がリン酸分子を膜から浮遊させるにつれて複合膜からのリン酸のブリードアウトする可能性である3。この遊離リン酸は次いで、燃料電池システムに深刻な腐食ダメージを引き起こし得る。H3PO4ドープPBI膜のさらなる不都合点の1つは燃料電池のPBIの化学分解である4。燃料電池の作動中のPBIの分解を低減させるためのいくつかのストラテジーが、この型の膜の研究開発において実施されている。ストラテジーの1つは、PBIと酸性ポリマーからの酸−塩基ブレンド膜の調製であり、この場合、酸性ポリマーが、該酸性ポリマーからPBI−イミダゾールへのプロトン転移によりイオン架橋体役割を担う。酸塩基ブレンド膜は、本発明者らの研究グループにおいて研究開発されており5、デンマーク工科大学(DTU)のQ.Li氏の研究グループとのEUプロジェクト枠の中温用膜のための共同研究において一部改良がなされている。塩基過剰の酸−塩基ブレンド膜は純PBIよりも良好な化学的定性を示し、これはブレンド膜内のイオン結合性架橋部位のためであり得ることがわかった6。この研究グループでは、塩基−酸ブレンド膜を種々のPBI、例えば、PBIOOおよびF6PBIから、ホスホン化ポリペンタフルオロスチレン)を用いて調製し7、H3PO4をドープした8。この膜(50重量%のPBIOOと50重量%のPWNのブレンド膜)は、フェントン試薬中で144時間後、示された質量減少はわずか2%であったが、純PBIOOは、フェントン試薬中で同じ保存期間後、8%の質量減少を有した。PBI型の膜の化学的安定性を増大させるための別の様式は、Q.Li et al.の研究グループおよび他の研究グループによって報告されている共有結合性架橋PBI膜の調製である。PBIは、低分子架橋体(ビスフェノールAビスエポキシド9、ジビニルスルホン10など)または高分子量架橋体(クロロメチル化PSU11またはブロモメチルポリエーテルケトン12など)と架橋させたものであり得る。PBI膜の安定性を増大させるためのさらなる試みとしては、ナノ粒子で修飾したPBI膜の調製13、または部分スルホン化PBI(これは、酸性基からイミダゾール基へのプロトン転移により分子内架橋または分子間架橋される)の調製14,15が挙げられる。また、PBIをホスホン酸基含有側鎖にグラフトさせ、塩基性PBI主鎖と酸側鎖間にイオン結合性架橋部位を形成することが既に報告されている16,17。先行技術のPBI膜のうち、本発明者らが合成したPBIとポリ(2,3,5,6−テトラフルオロスチレン−4−ホスホン酸)のブレンド膜は、ラジカル分解(フェントン試験8によりエクスシチュー(ex situ)で測定)に対して最良の安定性を示す。また、文献に、ポリベンゾイミダゾールとジアルキル化ポリベンゾイミダゾールのブレンドが示されており、これは、安定なアニオン交換膜として使用される18,19,20。種々のさまざまなポリマー:とりわけ、エチレンテトラフルオロエチレンポリエーテルエーテルケトンポリエーテルスルホン、ポリ(エーテルスルホンケトン)、ポリエチレンポリフェニレンオキシドポリスチレンポリ酢酸ビニル、ポリ(ビニルベンジルクロリド)、ポリフッ化ビニリデンが、現在、新規なAEMの作製のための主鎖ポリマーとして使用されている。表1は、関連する市販のものでないAEMを包括的にまとめたものを示し、また、これらは、ベンチマークの膜Tokuyama A201との比較も示す。28μm厚の市販のTokuyama膜A201(開発コードA006)は、製造業者によれば、およそ40mS・cm−1(23℃およびRH=90%)の水酸化物イオン伝導度を有する21。対応するIEC値は1.7meq・g−1である。このベンチマークの膜は、本発明の解釈上、同じ測定条件下で特性評価したものである。

0002

(表1)
表1:燃料電池における適用のための関連膜

0003

発明の説明
本発明の枠組みにおいて、共有結合性架橋および/またはイオン結合性架橋されたPBIブレンド膜を説明する。このPBIブレンド膜は、ハロメチル化されたポリマー、任意選択でスルホン化および/またはホスホン化されたポリマーを用いて作製され、その特性に関して個別調整される。所望により、このブレンド膜はさらに、例えば、低分子量架橋体および/または高分子架橋体の付加により共有結合性架橋される。選択される組成に応じて、この膜は、電気化学的プロセスにおいて低温型カチオン交換膜、低温型アニオン交換膜(非加圧で100℃まで、および加圧で150℃までの温度範囲)として使用され得るか、あるいはプロトン伝導体、例えばリン酸および/またはホスホン酸でドープされ得、これは、220℃までの中温範囲で使用され得る。このような膜が使用される電気化学的プロセスの例は:
A)低温型水素燃料電池または電気分解(非加圧で0〜100℃または加圧下で0〜130℃)
B)アルコールメタノールエタノールエタンジオールグリセロールなど)またはエーテル燃料ジメチルエーテルもしくはジエチルエーテルなど)または種々のグリム(グリム、ジグリムトリグリム...)の化学物質群の燃料を伴う低温型直接燃料電池
C)中温型燃料電池または電気分解(0〜220℃)
D)中温型脱分極電気分解(例えば、SO2電気分解)
E)レドックスフロー電池(例えば、全バナジウム、鉄−クロムなど)
である。
以下に、それぞれの電気化学的適用に適した例示的な膜の型を説明する。

0004

H2燃料電池、DMFC、レドックスフロー電池、アルカリ電解アニオン交換ブレンド膜
アニオン交換膜は、以下の成分:
A)マトリックスポリマーとしてのポリベンゾイミダゾール(PBI)、以下のポリベンゾイミダゾールABPBI、PBI Celazole、p−PBI、F6PBI、SO2PBIおよびPBIOOが例示される。ポリマーの主鎖または側鎖内のベンゾイミダゾール部分の反復存在は、使用されるポリベンゾイミダゾールに特徴的なものである。
B)ハロメチル化ポリマー(ポリスチレンおよびポリスチレンコポリマーアリール主鎖ポリマー(例えば、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリベンゾイミダゾール、ポリイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド)ならびにランダムコポリマーブロックコポリマー交互共重合体としての任意の組合せの群から選択される主鎖)、該ハロメチル化ポリマーは官能基−CR2Halを担持しており、R=Hal、アルキル原子団アリール原子団であり、Hal=Cl、Br、Iである。
C)ハロゲン化アルキルモノハロアルカンジハロアルカンオリゴハロアルカン、ハロゲン化モノベンジル、ハロゲン化ジベンジル、ハロゲン化トリベンジルなど)、ジヨードプロパンジヨードブタン、ジヨードペンタン、ジヨードヘキサンジヨードヘプタン、ジヨードオクタン、ジヨードノナン、ジヨードデカンなど。
D)任意選択で、モノアルキル化ポリベンゾイミダゾール
E)カチオン交換基、例えば、SO3X、PO3X2、COOX、SO2Xを有する任意のポリマー(X=H、アルカリ金属アルカリ土類金属アンモニウムイミダゾリウムピリジニウム)。
からなる。

0005

このブレンドのアニオン交換基は、その他の官能基、例えばカチオン交換基などに対してモル過剰である。したがって、アニオン交換ポリマーブレンド膜にはアニオン交換基が以下の様式で得られ得る:
a)上記のポリマーの双極性非プロトン溶媒(NMP、DMAc、DMF、DMSO、NEPスルホランなど)中の混合物塩基性窒素化合物、例えば、第3級アミンNR3(R=アルキル、アリール)、ピリジン、(テトラアルキルグアニジン、アルキルまたはアリールイミダゾールなどの溶液。第3級窒素含有している化学物質化合物は1個以上の第3級窒素原子を含むものであり得る。また、該第3級窒素化合物オリゴマー(例えば、ポリビニルピリジン)であってもよい。その後、ポリマー溶液でドクターブレード法を行ない、基材上に噴霧または流延し、溶媒を蒸発させる。その後、得られた膜を後処理する:
−化学物質残渣および溶媒残渣を除去するために水中で後処理
−適切な場合は、Hal−対イオンとOHイオンとの交換のためにアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物希薄溶液中で後処理
−任意選択で、残存する第3級N基(イミダゾール、グアニジン)を非発癌性アルキル化剤でアルキル化
−化学物質残渣および溶媒残渣を除去するために水で洗浄
b)上記のポリマーの双極性非プロトン溶媒中の混合物を撹拌または注出し、溶媒を除去する。その後、得られた膜の窒素基を第3級アミン中、アミン溶液中または種々の第3級アミンの混合物中に浸漬させることにより4級化する。次いで、膜の後処理を以下の様式で行なう:
−化学物質残渣および溶媒残渣を除去するために水中で後処理
−適切な場合は、Hal−対イオンをOH−イオンに置き換えるためにアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物の希薄溶液中で後処理
−任意選択で、残存する第3級N基(イミダゾール、グアニジン)を非発癌性アルキル化剤でアルキル化
−化学物質残渣および溶媒残渣を除去するために水で洗浄。

0006

驚くべきことに、均質機械的および化学的に非常に安定であり、先行技術のアニオン交換膜よりもかなり安定なアニオン交換膜が本記載の方法によって作製され得ることがわかった。

0007

100〜220℃の温度範囲の電気化学的プロセスにおける適用のためにリン酸またはホスホン酸をドープするための塩基過剰PBIブレンド膜(共有結合性架橋型または共有結合型イオン結合性架橋型
この膜はモル過剰のポリベンゾイミダゾールからなるものであり、該ポリベンゾイミダゾールは、リン酸または水の取込みが制限されるように種々に架橋されたものであり得る。この膜は、以下の成分:
a)マトリックスポリマーとしてのポリベンゾイミダゾール(PBI)(例としては、ABPBI、PBI Celazole、p−PBI、F6PBI、SO2PBI、PBIOOおよび任意の他のポリベンゾイミダゾール)
b)ハロメチル化ポリマー(ポリスチレンおよびポリスチレンコポリマー、アリール主鎖ポリマー(例えば、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリベンゾイミダゾール、ポリイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド)ならびにランダムコポリマー、ブロックコポリマー、交互共重合体としての任意の組合せの群から選択される主鎖)、該ハロメチル化ポリマーは官能基−CR2Halを担持しており、R=Hal、アルキル原子団、アリール原子団であり、Hal=Cl、Br、Iである。
c)ハロゲン化アルキル(モノハロアルカン、ジハロアルカン、オリゴハロアルカン、ハロゲン化モノベンジル、ハロゲン化ジベンジル、ハロゲン化トリベンジルなど)、ジヨードプロパン、ジヨードブタン、ジヨードペンタン、ジヨードヘキサンジヨードヘプタン、ジヨードオクタン、ジヨードノナン、ジヨードデカンなど。
d)任意選択で、モノアルキル化ポリベンゾイミダゾール
e)カチオン交換基、例えば、SO3X、PO3X2、COOX、SO2Xを有する任意のポリマー(X=H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、イミダゾリウム、ピリジニウム)。
からなるものであり得る。

0008

共有結合性架橋PBIブレンド膜は、成分a)、b)、c)、d)および任意選択で高分子スルフィネートRSO2Xからなるものであり得、共有結合型イオン結合性架橋膜はさらに、e)に記載のカチオン交換ポリマーを含むものである。

0009

膜作製後、膜にリン酸またはホスホン酸をドープする。リン酸/ホスホン酸の吸収は酸の濃度浴温度およびリン酸/ホスホン酸浴中の膜の滞留時間によって制御され得る。

0010

共有結合性架橋PBIは、例えば:
a)PBIとハロメチル化ポリマーの混合物、該ハロメチル化ポリマーはPBIのイミダゾール基の一方または両方のN原子とアルキル化により反応する(図1)。
b)PBIをモノアルキル化PBI、第3級ジアミン(例えば、DABCO)、ジヨードアルカン(例えば、ジヨードブタン)および高分子スルフィネートと混合すること
によって得られる。これらの成分のポリマー網目の形成には種々の可能性があり、図2図3および図4に示す。

0011

共有結合型イオン結合性架橋膜は、以下のようにして得られる:
a)ホスホン化および/またはスルホン化ポリマーをポリマー混合物に添加した後、溶媒を蒸発させる。
b)続いて、膜のポリマー成分を、種々の濃度(ブレンド中のポリマーの反応性に応じて30〜100%H2SO4)の硫酸浴中での膜の後処理によってスルホン化する。スルホン酸基によるPBIのイミダゾール基のプロトン化、続いて導入によりイオン結合性架橋部位をもたらす。
c)ポリマー混合物が、高度フッ素化芳香族ポリマー(そのF原子はホスホン酸基により(例えばホスホン化反応7によって)求核的に置き換えられ得る)もまた含有している場合、膜は、トリス(トリメチルシリルホスファイトを含有している溶液中に導入される。一部の芳香族Fがホスホン酸シリルエステル基で置き換えられ、これは、水とともに煮沸することにより遊離ホスホン酸基に容易に加水分解され得る。また、求核置換性芳香族F結合も、架橋のためのさらなる工程に使用され得る他の官能基(例えば、チオール基)によって置き換えられ得る。

0012

驚くべきことに、均質で機械的および化学的に非常に安定であり、先行技術の中温型カチオン交換膜(例えば、ドープされた純ポリベンゾイミダゾール)よりも安定な中温カチオン交換膜が本記載の方法によって作製され得ることがわかった。

0013

H2燃料電池、DMFC、PEM電気分解、レドックスフロー電池用の酸過剰ブレンド膜(カチオン交換膜)
この膜は、以下のブレンド成分
a)スルホン酸基SO3Xまたはホスホン酸基PO3X2(X=H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、イミダゾリウム、ピリジニウム)を有するカチオン交換膜
b)マトリックスポリマーとしてのポリベンゾイミダゾール(PBI)(例としては、ABPBI、PBI Celazole、p−PBI、F6PBI、SO2PBI、PBIOOおよび任意の他のポリベンゾイミダゾール)
c)ハロメチル化ポリマー(ポリスチレンおよびポリスチレンコポリマー、アリール主鎖ポリマー(例えば、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリベンゾイミダゾール、ポリイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド)ならびにランダムコポリマー、ブロックコポリマー、交互共重合体としての任意の組合せの群から選択される任意の主鎖)、該ハロメチル化ポリマーは官能基−CR2Halを担持しており、R=Hal、アルキル原子団、アリール原子団であり、Hal=Cl、Br、Iである。
d)任意選択で、ハロゲン化アルキル(モノハロアルカン、ジハロアルカン、オリゴハロアルカン、ハロゲン化モノベンジル、ハロゲン化ジベンジル、ハロゲン化トリベンジルなど)、ジヨードプロパン、ジヨードブタン、ジヨードペンタン、ジヨードヘキサンジヨードヘプタン、ジヨードオクタン、ジヨードノナン、ジヨードデカンなど。
e)任意選択で、モノアルキル化ポリベンゾイミダゾールからなる。

0014

この膜では酸性基がモル過剰であり、そのため、この膜はカチオン伝導性である。ブレンド膜は、成分a)、b)、c)および任意選択でd)とe)を含有している場合、共有結合性架橋型である。ブレンド成分b)とc)を互いに(および任意選択で、d)とe)と)反応させることにより、正電荷を有する第4級窒素基が形成され、これは酸アニオンとのイオン結合性架橋部位:[SO3−]+[NR4](R=アルキル、アリール)を構成し、これらは互いに、酸性基とプロトン化ベンゾイミダゾリウム基間にイオン結合性架橋部位だけが形成される場合(酸性ポリマーと非アルキル化PBIの混合物の場合がそうであり得る)よりも強力な静電的相互作用を形成する。レドックスフロー電池(RFB)において、この架橋部位[SO3−]+[NR4](R=アルキル、アリール)が、ブレンド成分b)とc)(および任意選択でさらにd)とe))の共有結合性架橋と一緒に膜の金属カチオンに対する透過性を低減させ、これによりRFB適用の効率の低下が最小限になることが予測される。

0015

驚くべきことに、先行技術の低温型カチオン交換膜(例えば、高分子弱塩基を有するカチオン交換ポリマーの酸−塩基ブレンド膜)よりも安定な均質で機械的および化学的に非常に安定な低温型カチオン交換膜が本記載の方法によって作製され得ることがわかった。特に、本発明の膜は慣用的芳香族酸性ポリマーよりも安定である(特に、膜が強酸化性条件に供されるレドックスフロー電池における使用のためにも)ことは驚くべきことである。

0016

3膜型の成分の概要
それぞれのブレンド主成分の割合に応じて種々の電気化学的プロセスに使用され得る膜を特許請求の範囲に示している。この膜の主要な型およびそのそれぞれの適用分野を以下に表形式表示で記載する(表2)。

0017

(表2)
表2:3膜型の成分の概要

0018

驚くべきことに、膜は、表2に記載した種々のブレンド成分の割合に応じて、カチオン交換膜、アニオン交換膜または中温膜のいずれかとして使用され得ることがわかった。特に、多層型膜(カチオン交換層とアニオン交換層が交互の)を作製することもでき、この膜は、特にレドックスフロー電池における使用の場合において、顕著な特性、例えば、極めて高い化学的安定性および非常に低いカチオン透過性を有することは驚くべきことである。

図面の簡単な説明

0019

図1は、PBIとハロメチル化ポリマーとの反応を示す。
図2は、高分子スルフィネートとジヨードブタンおよびDABCOとの反応を示す。
図3は、モノメチル化PBIOOとジヨードブタンおよびDABCOとの反応を示す。
図4は、モノメチル化PBIOOと高分子スルフィネートおよびジヨードブタンとの反応を示す。
図5は、実施例1で使用したポリマーの構造を示す。
図6は、膜MJK−1885のTGA曲線を示す。
図7は、温度の関数としてのH3PO4ドープ1885膜の伝導度を示す。
図8は、膜MJK−1959のポリマーブレンド成分を示す。
図9は、ブレンド膜MJK1959における共有結合性架橋およびイオン結合性架橋を示す。
図10は、膜MJK−1932のポリマーブレンド成分を示す。
図11は、膜MJK−1932のTGA曲線を示す。
図12は、膜MJK−1957のポリマーブレンド成分を示す。
図13は、NMM/DABCO4級化膜54−PAK18r−60−F6PBI−SAC−15のポリマーブレンド成分を示す。
図14は、ポリマー溶液中のSAC含有量の関数としての、PAK18r−60−F6PBIのNMM−DABCO4級化膜の架橋度を示す。
図15は、アルキルイミダゾールクエンチPPO−PBIOO膜と市販のTokuyama膜A201(開発コードA006)の塩化物イオン伝導度(1M NaCl、RT)の比較を示す。
図16は、アルキルイミダゾール4級化膜のTGA曲線を示す。
図17は、40−PPO−50−F6PBI−SAC−5−NMM−TMEDAブレンド膜での共有結合性架橋およびイオン結合性架橋を示す。
図18は、(37)共有結合性架橋のみおよび共有結合型イオン結合性(40)架橋型であるPPO−F6PBI膜のTGA曲線を示す。
図19は、NMM/DABCOで4級化および架橋したPPO−F6PBIイオン結合性共有結合性架橋膜のTGA曲線を示す。
図20は、NMMで4級化したPPO−F6PBIイオン結合性共有結合性架橋膜のTGA曲線を示す。
図21は、PBIOOとPVBClの構造式反復単位)を示す。

0020

適用例
実施例1:PBI、ハロメチル化ポリマーによるHTPEM(共有結合性架橋型)(膜MJK1885)
0.75gのポリベンゾイミダゾールF6PBIを、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)中の4%溶液としてDMAc中の10wt%溶液として、0.321gのブロモメチル化ポリフェニレンオキシド(PPOBr,臭素化度1.7CH2Br/PPO反復単位)とともに使用する(ブレンド成分の化学構造図5に示す)。均質化後、ガラス板上でこの溶液からドクターブレード法により膜を得、対流式乾燥炉内で140℃にて溶媒を蒸発させる。次いで、膜を水中で剥がし、以下のとおりに後処理する:10%HClで90℃にて48時間、次いで、脱イオン水で60℃にて48時間。

0021

次いで、膜を以下のとおりに特性評価する:
−65%O2中での熱重量分析(TGA)、膜のTGA曲線を図6に示す。
−90℃にてDMAcでの抽出(4日間)→抽出残渣不溶分88.9%)
−フェントン試験:フェントン試薬中で96時間後、7.5%の質量減少
−85%H3PO4をドープ(259%ドープ度)、伝導度曲線を図7に示す。

0022

実施例2:PBI、ハロメチル化ポリマー、第3級アミン、スルホン化ポリマーによるHTPEM(共有結合型イオン結合性架橋型)(MJK−1959)
1.4gのF6PBIをDMAc中の5%溶液として、0.3gのPARBr1(DMAc中の5%溶液として)および0.3gのスルホン化ポリマーsPPSUならびに0.488gの1−エチル−2−メチルイミダゾールと混合する(ポリマーの構造を図8に示す)。

0023

均質化後、ガラス板上でこの溶液からドクターブレード法により膜を得、対流式乾燥炉内で140℃にて、溶媒をストリッピングにより除去する。次いで、膜を水中で剥離し、以下のとおりに後処理する:10%HClで90℃にて48時間、次いで、脱イオン水で60℃にて48時間。図9は、PBIと4級化ポリマーとのブレンドを示す。一部の少数のCH2Br基とイミダゾール−N−Hとのアルキル化の下での反応により、共有結合性架橋型橋状結合がもたらされる。

0024

次いで、膜を以下のとおりに特性評価する:
−65%O2中での熱重量分析(TGA)
−90℃にてDMAcでの抽出(4日間)→抽出残渣(不溶性部分(単位:%))
−フェントン試験:フェントン試薬中で96時間後の質量減少(単位:%)
85%H3PO4をドープ(259%ドープ度)、伝導度曲線を図7に示す。

0025

実施例3:PBI、ハロメチル化ポリマー、第3級アミン、スルホン化ポリマーによるAEM(共有結合型イオン結合性架橋型)(膜MJK−1932)
0.5gのF6PBIをDMAc中の5%溶液として、0.5gのPPOBr(DMAc中の5%溶液として)および0.107gのスルホン化ポリマーsPPSUおよび1.08mlの第3級アミンN−メチルモルホリンと混合する(ポリマーのブレンド成分を図10に示す)。

0026

均質化後、ガラス板上でこの溶液からドクターブレード法により膜を得、対流式乾燥炉内で140℃にて、溶媒をストリッピングにより除去する。次いで、膜を水中で剥がし、以下のとおりに後処理する:10%HClで90℃にて48時間、次いで、脱イオン水で60℃にて48時間。一部の少数のCH2Br基とイミダゾール−N−Hとのアルキル化の下での反応により、共有結合性架橋型橋状結合がもたらされる。

0027

次いで、膜を以下のとおりに特性評価する:
−65%O2中での熱重量分析(TGA)(TGA曲線を図11に示す)
−90℃にてDMAcでの抽出(4日間)→抽出残渣(不溶性部分93.9%) 厚さ105μm
−塩化物イオン伝導度(RT,1M NaCl):4.88mS/cm
−IEC:2.8mmol/g
−化学的安定性(90℃,1M KOH)
−IEC(5日後):初期値の84.6%
−IEC(10日後):初期値の74.3%
−伝導度:(5日後):初期値の56.1%.

0028

実施例4:スルホン化ポリマー、PBI、ハロメチル化ポリマー、第3級アミンによるCEM(共有結合型イオン結合性架橋型)(膜MJK−1957)
0.12gのF6PBIをDMAc中の5%溶液として、0.12gのPARBr1(DMAc中の5%溶液として)および2gのスルホン化ポリマーsPPSUおよび0.195gの1−エチル−2−メチルイミダゾールと混合する(ポリマーのブレンド成分を図12に示す)。

0029

均質化後、ガラス板上でこの溶液からドクターブレード法により膜を得、対流式乾燥炉内で140℃にて、溶媒をストリッピングにより除去する。続いて、膜を水中で剥がし、以下のとおりに処理する:10%HClで90℃にて48時間、次いで、脱塩水で60℃にて48時間。共有結合性架橋型橋状結合が、一部の少数のCH2Br基とイミダゾールN−Hとのアルキル化による反応によって形成される。

0030

次いで、膜を以下のとおりに特性評価する:
−65%O2中での熱重量分析(TGA)
−90℃にてDMAcでの抽出(4日間)→抽出残渣(不溶性部分(単位:%))
−フェントン試験:フェントン試薬中で96時間後の質量減少(単位:%)
インピーダンス抵抗
−90℃における水分吸収

0031

実施例5スルホン化ポリマー、PBI、ハロメチル化ポリマー、第3級アミンによるAEM(共有結合型イオン結合性架橋型)
0.8gのF6PBIをDMAc中の5%溶液として、1.2gのPARBr1(DMAc中の5%溶液として)および0.12gのスルホン化ポリマーsPPSUおよび1.95gの1−エチル−2−メチルイミダゾールと混合する(ポリマーブレンド成分を図13に示す)。

0032

均質化後、ガラス板上でこの溶液からドクターブレード法により膜を得、強制空気乾燥キャビネット内で140℃にて溶媒をストリッピングにより除去する。次いで、膜を水中で剥がし、以下のとおりに後処理する:10%HClで90℃にて48時間、次いで、脱イオン水で60℃にて48時間。一部の少数のCH2Br基とイミダゾール−N−Hとのアルキル化の下での反応により、共有結合性架橋型橋状結合がもたらされる。

0033

次いで、膜を以下のとおりに特性評価する:
−65%O2中での熱重量分析(TGA)
−90℃にてDMAcでの抽出(4日間)→抽出残渣(不溶性部分(単位:%))
−フェントン試験:フェントン試薬中で96時間後の質量減少(単位:%)
−インピーダンス(抵抗)
−90℃における水分吸収

0034

実施例6スルホン化ポリマー、F6PBI、ハロメチル化/部分フッ素化ポリマー、第3級モノアミンおよびジアミンによるAEM(共有結合型イオン結合性架橋型)
0.162gのF6PBIをDMAc中の5%溶液として、0.243gのPAK18r(DMAc中の5%溶液として)および0.081gのスルホン化ポリマーsPPSUおよび0.45mlの第3級モノアミンN−メチルモルホリンと混合する(酸塩基高分子ブレンド)。

0035

均質化後、膜をこの溶液からペトリ皿内に注出し、強制空気乾燥キャビネット内で80℃にて溶媒をストリッピングにより除去する。続いて、膜を水中で剥がし、以下のとおりに処理する:50/50のDABCO/EtOH混合物中で80℃にて48時間、次いで、脱イオン水中で90℃にて48時間。一部の少数のCH2Br基とイミダゾール−N−Hとのアルキル化の下での反応により、共有結合性架橋型橋状結合がもたらされる。膜をさらに、ジアミンにより共有結合性架橋させる。

0036

(表3)
表3:膜54−PAK18r−60−F6PBI−SAC−15−NMM−DABCOの特性評価パラメータ

0037

図14は、ポリマー溶液中のSAC率に依存するNMM−DABCOで4級化したPAK18r−60−F6PBI膜の架橋度を示す。

0038

実施例7:PBIOO、ハロメチル化ポリマー、アルキルイミダゾールによるAEM(共有結合性架橋型)
63−PPO−40−PBIOO−MeIm:0.15gのF6PBIをDMAc中の5%溶液として、0.10gのPPOBr(DMAc中の5%溶液として)および0.26mlのイミダゾール化合物1−メチルイミダゾールと混合する(ポリマーブレンド)。
64−PPO−50−PBIOO−MeIm:0.125gのF6PBIをDMAc中の5%溶液として、0.125gのPPOBr(DMAc中の5%溶液として)および0.33mlのイミダゾール化合物1−メチルイミダゾールと混合する(ポリマーブレンド)。
67−PPO−50−PBIOO−EtMeIm:0.125gのF6PBIをDMAc中の5%溶液として、0.125gのPPOBr(DMAc中の5%溶液として)および0.47mlのイミダゾール化合物1−エチル−2−メチルイミダゾールと混合する(ポリマーブレンド)。

0039

均質化後、膜をポリマー溶液からペトリ皿上に注出し、空気循環乾燥キャビネット内で80℃にて溶媒をストリッピングにより除去する。続いて、膜を水中で剥がし、脱塩水中で90℃にて48時間すすぎいする。一部の少数のCH2Br基とイミダゾール−N−Hとのアルキル化の下での反応により、共有結合性架橋型橋状結合がもたらされる。膜を以下のとおりに特性評価する:

0040

(表4)
表4:アルキルイミダゾール4級化PPO−PBIOO膜の特性評価パラメータ

0041

図15は、アルキルイミダゾールでクエンチしたPPO−PBIOO膜と市販のTokuyama製A201(開発コードA006)の塩化物イオン伝導度(1M NaCl,RT)の比較を示す。65%O2中での熱重量分析(TGA)(適用例7膜のTGA図を図16に示す)。

0042

実施例8:(スルホン化ポリマー)F6PBI、ハロメチル化ポリマー、第3級モノアミンおよびジアミンによるAEM(共有結合性および/またはイオン結合性架橋型(図17は、ブレンド膜40−PPO−50−F6PBI−SAC−5−NMM−TMEDAの共有結合性架橋およびイオン結合性架橋を示す)
37−PPO−50−F6PBI−NMM−TMEDA:0.2025gのF6PBIをDMAc中の5%溶液として、0.2025gのPPOBr(DMAc中の5%溶液として)および0.44mlの第3級モノアミンN−メチルモルホリンと混合する(共有結合性架橋ポリマーブレンド)。

0043

均質化後、膜を溶液からペトリ皿上に注出し、再循環乾燥キャビネット内で80℃にて溶媒をストリッピングにより除去する。続いて、膜を水中で剥がし、以下のとおりに後処理する:TMEDA中で48時間(RTで1日,50℃で1日)、次いで、脱塩水中で90℃にて48時間。一部の少数のCH2Br基とイミダゾール−N−Hとのアルキル化の下での反応により、共有結合性架橋型橋状結合がもたらされる。膜をさらに、ジアミンにより共有結合性架橋させる。

0044

40−PPO−50−F6PBI−SAC−5−NMM−TMEDA:0.2025gのF6PBI(DMAc中の5%溶液として)に、0.2025gのPPOBr(DMAc中の5%溶液として)および0.02025gのスルホン化ポリマー(DMAc中の5%溶液として)および0.59mlの第3級モノアミンN−メチルモルホリンを添加する(共有結合性架橋ポリマーブレンド)。

0045

均質化後、膜を溶液からペトリ皿上に注出し、再循環乾燥キャビネット内で80℃にて溶媒をストリッピングにより除去する。続いて、膜を水中で剥離し、以下のとおりに処理する:TMEDA中で48時間(RTで1日,50℃で1日、次いで、脱塩水中で60℃にて48時間。一部の少数のCH2−Br基とイミダゾール−NHとのアルキル化の下での反応により、共有結合性架橋型橋状結合が形成される。

0046

(表5)
表5:(37)共有結合性架橋のみおよび共有結合性イオン結合性架橋型(40)であるPPO−F6PBI膜の特性評価パラメータ

0047

膜のTGA図(65%O2中)を図18に示す。

0048

実施例9:スルホン化ポリマー、F6PBI、ハロメチル化ポリマー、第3級モノアミンおよびジアミンによるAEM(共有結合性イオン結合性架橋型)→44、45、46
0.2025gのF6PBI(DMAc中の5%溶液として)に0.2025gのPPOBr(DMAc中の5%溶液として)および、膜に応じて0.02025gのSAC(44−PPO−50−F6PBI−SAC−5−NMM DABCO)、0.0405gのSAC(45−PPO−50−F6PBI−SAC−10−NMM−DABCO)または0.06075gのSAC(46−PPO−50−F6PBI−SAC−15−NMM−DABCO)(DMAc中5%溶液)および0.59mlの第3級モノアミンN−メチルモルホリンを添加する(イオン結合型共有結合性架橋型の酸−塩基ブレンド)。

0049

(表6)
表6:NMM/DABCOで4級化および架橋したPPO−F6PBIによる酸−塩基ブレンドの特性評価パラメータ

0050

膜のTGA図(65%O2中)を図19に示す。

0051

実施例10:スルホン化ポリマー、F6PBI、ハロメチル化ポリマー、第3級モノアミンによるAEM(共有結合性イオン結合性架橋型)→71、72、73、74、75
0.2025gのF6PBI(DMAc中の5%溶液として)に0.2025gのPPOBr(DMAc中の5%溶液として)および、膜に応じて0.02025gのSAC(71−PPO−50−F6PBI−SAC−5−NMM)、0.0405gのSAC(72−PPO−50−F6PBI−SAC−10−NMM)、0.06075gのSAC(73−PPO−50−F6PBI−SAC−15−NMM)、0.081gのSAC(74−PPO−50−F6PBI−SAC−20−NMM)または0.0gのSAC(75−PPO−50−F6PBI−NMM)、および第3級モノアミンN−メチルモルホリン0.59mlを添加する(イオン結合型共有結合性架橋型の酸塩基−ブレンド)。

0052

均質化後、膜を溶液からペトリ皿上に注出し、再循環乾燥キャビネット内で80℃にて溶媒をストリッピングにより除去する。続いて、膜を水中で剥離し、以下のとおりに処理する:15%NMM含有EtOH中で48時間(RTで1日,50℃で1日)、次いで、脱塩水中で90℃にて48時間。一部の少数のCH2Br基とイミダゾール−N−Hとのアルキル化の下での反応により、共有結合性架橋型橋状結合がもたらされる。また、モルホリンに属する酸素原子も、膜内のさらなる鎖交差性水素結合に寄与する。

0053

(表7)
表7:NMMで4級化したPPO−F6PBIによる酸−塩基ブレンドの特性評価パラメータ

0054

膜のTGA図(65%O2中)を図20に示す。

0055

実施例11:種々のブレンド成分によるAEM
表8は種々のAEMブレンドの組成を示し、表9は、その特性の一例を示す。

0056

(表8)
表8:一例のAEMブレンドの型の概要

0057

(表9)
表9:これらのAEMブレンドの一例の特性評価結果

0058

表9から、試験したAEMブレンド膜はすべて、KOH浸漬後およびTGA実験の両方において、市販のベンチマークの膜Tokuyama A201よりも良好な化学的安定性を有することが明白にわかる。

0059

優れた特性、伝導度およびアルカリ性媒体中での長期安定性のため、この膜は、センサー、特にイオン選択的センサーおよびイオン選択的用途ならびにアルカリ型燃料電池に特に適している。

実施例

0060

引用文献)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する未来の課題

関連する公募課題

ページトップへ

おすすめの成長市場

関連メディア astavision

  • IoT/M2M (InternetOfThings / MachinetoMachine)

    「Software-Defined Car(ソフトウェアで定義されるクルマ)」。そう呼ばれる米国Te…

  • MEMS・マイクロマシン・組込システム

    MEMS (Micro Electro Mechanical Systems:微小電気機械システム)…

  • 機械学習・深層学習(Deep Learning)

    2012年6月26日、Google Official Blog は、ネコと思しき1枚の画像とともにあ…

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

新着 最近公開された関連が強い技術

  • 株式会社志水製作所の「燃料電池セパレータ及びその製造方法」が公開されました。(2017/11/24)

    【課題】金属平板が厚板であっても、反りが小さい燃料電池セパレータ及びその製造方法を提供する。【解決手段】中央部の領域に複数の凹凸部からなるガス流路と、前記ガス流路の周辺部に平坦部を含んだ燃料電池セパレ... 詳細

  • 帝人株式会社の「非水系二次電池用セパレータ及び非水系二次電池」が公開されました。(2017/11/16)

    【課題・解決手段】多孔質基材と、前記多孔質基材の片面又は両面に設けられた接着性多孔質層であって、ヘキサフルオロプロピレン単量体単位の割合が5.1質量%以上6.9質量%以下で且つ重量平均分子量が81万以... 詳細

  • 帝人株式会社の「非水系二次電池用セパレータ及び非水系二次電池」が公開されました。(2017/11/09)

    【課題・解決手段】多孔質基材と、前記多孔質基材の片面又は両面に設けられた接着性多孔質層であって、フッ化ビニリデン単量体単位及びヘキサフルオロプロピレン単量体単位を有しフッ化ビニリデン単量体単位とヘキサ... 詳細

この技術と関連性が強い人物

この技術と関連する未来の課題

関連する未来の課題一覧

この技術と関連する公募課題

公募課題一覧

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ