図面 (/)

技術 ベンゾ複素環化合物およびその用途

出願人 マッカイメディカルファンデーションザプレスビュテロスチャーチインタイワンマッカイメモリアルホスピタル
発明者 ルイェン-タシツェンゲ-リェンチャンチア-ミンウェイツァイ-インリウジェン-ウェイ
出願日 2015年9月17日 (6年5ヶ月経過) 出願番号 2017-534871
公開日 2017年9月28日 (4年4ヶ月経過) 公開番号 2017-528524
状態 特許登録済
技術分野 複数複素環系化合物 その他のIN系複素環式化合物 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 インドール系化合物 抗原、抗体含有医薬:生体内診断剤 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード エアストン 中性子線照射 代表写真 例示的実施 積率相関係数 マルチターゲット 環状配列 指示時刻
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2017年9月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

以下の式(I)を有するベンゾオキサゾール誘導体を提供する。

化1

本発明の化合物は、PD−L1レベルを低下させる能力を有するので、がん免疫療法および治療、または、敗血症もしくは敗血症性ショックの予防に用いることができる。

概要

背景

敗血症は、尿生殖路肝臓または胆管消化管外科創傷などの身体のどこかに微生物侵入したことにより起きる全身性炎症反応症候群(SIRS)であると定義されている。通常、血液培養陽性判定により、感染が確認され、生命の維持に必要な器官機能不全に陥る敗血症の結果、敗血症性ショックと呼ばれるショック状態に陥る可能性がある。臨床的には、敗血症は、感染症およびSIRSのいずれによっても定義される。白血球数が平均以上の場合、または、胸部X線検査肺炎であるとされた場合には、感染症の疑いがある。SIRSの徴候は、生命徴候の異常も含む。

概要

以下の式(I)を有するベンゾオキサゾール誘導体を提供する。 本発明の化合物は、PD−L1レベルを低下させる能力を有するので、がん免疫療法および治療、または、敗血症もしくは敗血症性ショックの予防に用いることができる。

目的

本発明は、また、本発明の有効量の化合物、および、医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物も提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

以下の式(I)を有する化合物であって、 式中、nは、0または1であり、 R1は、ハロゲン、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニルハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから選ばれ、前記アミノアルキルのアミノ部分は、1または2のアルキル基によって置換されないかまたは置換され、前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールは、−SO2NH2、または、−CONH2によって置換され、R2は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリールまたは5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから選ばれ、R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから選ばれ、または、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することによりベンゼン環を形成し、前記ベンゼン環は、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから別々に選ばれる基によって置換されないかまたは置換され(ただし、n=1)、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから選ばれ、R2〜R6における、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールは、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキルから選ばれる1〜4の基によって置換されないかまたは置換され、(1)nが1の場合、R1は、 であり、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することによりベンゼン環を形成し、R4、R5およびR6は、同時にハロゲンであり得ず、(2)nが0であり、R1がシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールから選ばれる場合、R3、R4、R5およびR6は、同時にハロゲンであり得ず、(3)nが0の場合、R1は、 であり、R3およびR6は、同時にハロゲンであり、R4およびR5の1つがハロゲンの場合、その他は、メチル、tert−ブチル、または、ニトロではあり得ず、(4)nが0の場合、R1は、 であり、R3およびR6は、同時にハロゲンであり、R4およびR5は、同時にクロロであり得ず、(5)nが0であり、R1が の場合、R3、R4、R5、およびR6は、同時にクロロであり得ず、または、その互変異性体立体異性体、もしくは、鏡像異性体溶媒和物プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む、化合物。

請求項2

nは、1であり、 R1は、−SO2NH2もしくは−CO2NH2で置換された、(C1−C10(ジ)アルキルアミノ)C1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、または、C6−10アリールであり、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することによりベンゼン環を形成し、 前記ベンゼン環は、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、および、C1−C10アルキルから個別に選ばれる1つ以上の基によって置換されないかまたは置換され、R4は、水素、ハロゲン、または、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する5〜10員の単環もしくは二環式の非置換もしくは置換ヘテオアリールであり、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、または、ハロC1−C10アルキルであり、または、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む、請求項1に記載の化合物。

請求項3

nは、1であり、 R1は、−SO2NH2で置換された、(C1−6(ジ)アルキルアミノ)C1−C6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、または、フェニルであり、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することにより、非置換ベンゼン環を形成し、R4は、水素、ハロゲン、または、N、S、および、Oから選ばれる2つのヘテロ原子を有する9〜10員の単環式の非置換もしくは置換ヘテオアリールであり、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、または、C1−C6アルキルであり、または、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む、請求項1に記載の化合物。

請求項4

nは、1であり、 R1は、−CH2CH2N(CH3)2、−CH2CH2OH、−(CH2)3CH3、または、−SO2NH2によって置換されたフェニルであり、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することにより非置換ベンゼン環を形成し、R4は、 または、 であり、 R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、または、C1−C4アルキルであり、または、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む、請求項1に記載の化合物。

請求項5

nは、0であり、 R1は、−SO2NH2または−CO2NH2で置換されたC6−C10アリールであり、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、または、C1−C10アルキルであり、または、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む、請求項1に記載の化合物。

請求項6

nは、0であり、 R1は、−SO2NH2によって置換されたフェニルであり、R3およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または、C1−C6アルキルであり、R4およびR5は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、または、C1−C6アルキルであり、または、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む、請求項1に記載の化合物。

請求項7

nは、0であり、 R1は、−SO2NH2によって置換されたフェニルであり、R3およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または、C1−C4アルキルであり、R4およびR5は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、または、C1−C4アルキルであり、または、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む、請求項1に記載の化合物。

請求項8

nは、0であり、 R1は、−SO2NH2によって置換されたフェニルであり、R3およびR6は、それぞれ独立して、水素またはハロゲンであり、 R4およびR5は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、または、C1−C4アルキルであり、または、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む、請求項1に記載の化合物。

請求項9

以下からなるグループから選ばれ、 または、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、または、溶媒和物、プロドラッグ、もしくは、薬学的に許容可能なその塩を含む、請求項1に記載の化合物。

請求項10

4−(6−ブロモ−1,3−ジオキソ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−2(3H)−イルベンゼンスルホンアミド(化合物ML−C19−B)であり、以下の式(I)を有し、または、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む、請求項1に記載の化合物。

請求項11

以下の式(II)を有し、 式中、Xは、O、S、または、Nであり、 または、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む、請求項1に記載の化合物。

請求項12

以下の式を有し、 または、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む、請求項1に記載の化合物。

請求項13

有効量の請求項1に記載の化合物、および、医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物

請求項14

第2の活性薬剤をさらに含む、請求項13に記載の医薬組成物。

請求項15

前記第2の活性薬剤は、抗がん剤、または、免疫チェックポイント阻害剤である、請求項14に記載の医薬組成物。

請求項16

前記免疫チェックポイント阻害剤は、抗PD−L1抗体、抗PD−1抗体、または、抗CTLA−4抗体である、請求項15に記載の医薬組成物。

請求項17

前記免疫チェックポイント阻害剤は、イピリムマブランブロリズマブ、MPDL3280A、MEDI4736、または、アベルマブである、請求項15に記載の医薬組成物。

請求項18

請求項19

検体のPD−L1レベルを低下させる方法であって、以下の式(I)で定義された化合物、または、請求項13に記載の医薬組成物を前記被検体に有効量投与することを含み、式中、nは、0または1であり、 R1は、ハロゲン、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有するC6−10アリールまたは5〜10員の単環または二環式ヘテロアリールから選ばれ、前記アミノアルキルのアミノ部分は、1または2のアルキル基によって置換されないかまたは置換され、前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールは、−SO2NH2、または、−CONH2によって置換され、R2は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有するC6−10アリールまたは5〜10員の単環または二環式ヘテロアリールから選ばれ、R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有するC6−10アリールまたは5〜10員の単環または二環式ヘテロアリールから選ばれ、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することによりベンゼン環を形成し、 ベンゼン環は、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有するC6−10アリールまたは5〜10員の単環または二環式ヘテロアリールから別々に選ばれる基によって置換されないかまたは置換され(ただし、nは、1)、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有するC6−10アリールまたは5〜10員の単環または二環式ヘテロアリールから選ばれ、R2〜R6におけるシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールは、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキルから選ばれる1〜4の基によって置換されないかまたは置換され、または、前記化合物は、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む、方法。

請求項20

前記化合物は、以下を含む、請求項19に記載の方法。

請求項21

前記化合物は、以下のいずれかである、請求項19に記載の方法。

請求項22

前記投与により、HLA−DRレベルが上昇する、請求項19に記載の方法。

請求項23

被検体におけるPD−L1関連のがん、または、敗血症もしくは敗血症性ショック治療または予防するための方法であって、請求項19に記載された化合物、または、医薬組成物を被検体に有効量投与することを含む、方法。

請求項24

前記PD−L1関連のがんは、腎細胞がん卵巣がん肺がん非小細胞肺がん(NSCLC)、大腸がん肝細胞がん、または、メラノーマである、請求項23に記載の方法。

請求項25

免疫チェックポイント阻害剤を、順次、同時に、別々に、または、その後投与するさらなるステップを含む、請求項23に記載の方法。

請求項26

前記免疫チェックポイント阻害剤は、抗PD−L1抗体、抗PD−1抗体、または、抗CTLA−4抗体である、請求項25に記載の方法。

請求項27

前記免疫チェックポイント阻害剤は、イピリムマブ、ランブロリズマブ、MPDL3280A、MEDI4736、または、アベルマブである、請求項25に記載の方法。

請求項28

免疫チェックポイント阻害剤を、順次、同時に、別々に、または、その後投与するさらなるステップを含む、請求項24に記載の方法。

請求項29

前記免疫チェックポイント阻害剤は、抗PD−L1抗体、抗PD−1抗体、または、抗CTLA−4抗体である、請求項28に記載の方法。

請求項30

前記免疫チェックポイント阻害剤は、イピリムマブ、ランブロリズマブ、MPDL3280A、MEDI4736、または、アベルマブである、請求項28に記載の方法。

技術分野

0001

本開示は、敗血症または敗血症性ショック、および、がん治療または予防のための化合物に関する。より詳しくは、本発明は、PD−L1発現阻害してHLA−DR発現を増加させるベンゾ複素環誘導体およびその用途に関する。

背景技術

0002

敗血症は、尿生殖路肝臓または胆管消化管外科創傷などの身体のどこかに微生物侵入したことにより起きる全身性炎症反応症候群(SIRS)であると定義されている。通常、血液培養陽性判定により、感染が確認され、生命の維持に必要な器官機能不全に陥る敗血症の結果、敗血症性ショックと呼ばれるショック状態に陥る可能性がある。臨床的には、敗血症は、感染症およびSIRSのいずれによっても定義される。白血球数が平均以上の場合、または、胸部X線検査肺炎であるとされた場合には、感染症の疑いがある。SIRSの徴候は、生命徴候の異常も含む。

発明が解決しようとする課題

0003

現在、敗血症は、治療法選択肢が限られるという重要な臨床的問題がある。遺伝子組換えヒト活性プロテインC(Xigris(登録商標))は、重症の敗血症の治療のためにFDA食品医薬品局)で唯一認められている薬である。しかしながら、かなり多数の患者から、副作用がひどい(例えば、出血がひどい)という報告がもたらされた。さらに、(Xigris(登録商標))は、APACHEIIスコアが25以上である重症の敗血症患者には効果がない(Abraham E等、NEJM(ニューイングランドジャーナルオブ・メディシン2005、353、1332〜1341)。

0004

最近では、敗血症は、ヒト白血球抗原(HLA−DR)の発現の減少、および、単球プログラム死リガンド1(PD−L1)の発現の増加を特徴とする、「免疫麻痺」と呼ばれる一種免疫抑制に関連することが報告されている(Hotchkiss RSおよびOpal S,(2010)ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン363,87〜89)。したがって、敗血症患者に関連するHLA−DRおよびPD−L1の特有の発現を薬剤によって逆転させることができれば、その薬は、敗血症または敗血症性ショックの治療または予防に有効かもしれない。

0005

一方で、臨床的には、HIV(ヒト免疫不全ウィルス)、ウィルス性肝炎サイトメガロウィルス感染症、および、潜在性結核感染症などの、様々なヒト慢性感染症において、「T細胞疲弊」(T.ワタナベ、Bertoletti A, Tanoto TA(2010)慢性肝炎ウィルス感染症におけるPD−1/PD−L1経路およびT細胞の疲弊、J Viral Hepat誌17:453〜458)として認識されるT細胞エフェクタ機能の阻害を引き起こす単球/APCのPD−L1のアップレギュレーション立証されている(Saresella M、Rainone V、Al−Daghri NM、Clerici M、Trabattoni D(2012)人体病理学におけるPD−1/PD−L1経路、Curr MolMed誌12:259〜267)。PD−L1/PD−1の相互作用が増大してしまう同様の免疫障害は、異なる種類および段階のがんの患者でも観察されている。(Chen IH、Lai YL、Wu CL、Chang YF、Chu CC等(2010)末期がん患者の免疫障害:がんの治療およびサイトメガロウィルス感染の影響、Cancer Immunol Immunother誌 59:323〜334)。最近では、がんの治療用に3つ免疫治療薬が市販されている。2つの抗PD−1モノクローナル(Keytruda,MSD社;ニボルマブ、ブリストルマイヤーズスクイブ社)、および、1つの抗CTLA−4モノクローナル(ヤーボイ(登録商標)、ブリストルマイヤーズスクイブ社)である。現在、これら3つの生物製剤はすべて、メラノーマの治療用に認可されているが、肺がん泌尿器がん、乳がん、および、他の固形腫瘍を含む様々ながんへの試験も積極的に行われている。いくつかのグローバルな試験の初期結果は、臨床的有効性だけでなく、持続的効果も示す驚くべき結果となっている(Topalian SL、HodiFS、Brahmer JR、Gettinger SN、Smith DC等(2012)がんの抗PD−1抗体の安全、活性、および、免疫の相間、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン366:2443〜2454;Brahmer JR, TykodiSS, ChowLQ, Hwu WJ, Topalian SL等(2012)進行がん患者における抗PD−L1抗体の安全性・活性、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン366:2455〜2465)。したがって、がんの免疫療法は、すべてのがん治療計画の60%を超える大きな位置を占めると予想されている。

0006

上記に鑑み、本技術では、敗血症の患者に関連するHLA−DRおよびPD−L1の特徴的な発現を逆転させる物質を必要とする。このような物質は、敗血症もしくは敗血症性ショック、または、がんを患うもしくはその疑いのある患者を治療するための薬剤を製造するリード化合物として有益であり得る。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、以下の式(I)に示された化合物を提供する。



式中、nは、0または1であり、R1は、ハロゲン、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニルハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから選ばれ、アミノアルキルのアミノ部分は、1または2のアルキル基によって置換されないかまたは置換され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールは、−SO2NH2、または、−CONH2によって置換され、R2は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから選ばれ、R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから選ばれ、または、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することによりベンゼン環を形成し、ベンゼン環は、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから別々に選ばれる基によって置換されないかまたは置換され(ただし、n=1)、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから選ばれ、R2〜R6における、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキルから選ばれる1〜4の基によって置換されないかまたは置換され、(1)nが1の場合、R1は、



であり、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することによりベンゼン環を形成し、R4、R5およびR6は、同時にハロゲンであり得ず、(2)nが0であり、R1がシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールから選ばれる場合、R3、R4、R5およびR6は、同時にハロゲンであり得ず、(3)nが0の場合、R1は、



であり、R3およびR6は、同時にハロゲンであり、R4およびR5の1つがハロゲンの場合、その他は、メチル、tert−ブチル、または、ニトロではあり得ず、(4)nが0の場合、R1は、



であり、R3およびR6は、同時にハロゲンであり、R4およびR5は、同時にクロロであり得ず、(5)nが0であり、R1が



の場合、R3、R4、R5、およびR6は、同時にクロロであり得ず、または、その互変異性体立体異性体、もしくは、鏡像異性体溶媒和物プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む。

0008

いくつかの実施形態では、nは、1であり、R1は、−SO2NH2もしくは−CO2NH2で置換された、(C1−C10(ジ)アルキルアミノ)C1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、または、C6−10アリールであり、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することによりベンゼン環を形成し、ベンゼン環は、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、および、C1−C10アルキルから個別に選ばれる1つ以上の基によって置換されないかまたは置換され、R4は、水素、ハロゲン、または、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する5〜10員の単環もしくは二環式の非置換もしくは置換ヘテオアリールであり、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、または、ハロC1−C10アルキルである。式(I)のいくつかの実施形態では、nは、0であり、−SO2NH2または−CO2NH2で置換されたC6−C10アリールであり、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、または、C1−C10アルキルである。

0009

本発明は、また、本発明の有効量の化合物、および、医薬的に許容可能な担体を含む医薬組成物も提供する。本発明は、また、被検体におけるPD−L1の発現を阻止する方法であって、本発明の化合物または医薬組成物を被検体に有効量投与することを含む方法も提供する。本発明は、また、被検体におけるHLA−1の発現を増大させる方法であって、本発明の化合物または医薬組成物を被検体に有効量投与することを含む方法も提供する。本発明は、さらに、患者のPD−L1関連のがん、または、敗血症もしくは敗血症性ショックを治療または予防する方法であって、本発明の化合物または医薬組成物を被検体に有効量投与することを含む方法も提供する。したがって、本発明は、患者のPD−L1レベルを低下させる薬剤を製造するために本発明の化合物または医薬組成物を使用することも含む。また、患者のPD−L1関連のがん、または、敗血症もしくは敗血症性ショックを治療または予防する薬剤を製造するために本発明の化合物または医薬組成物を使用することも含む。

図面の簡単な説明

0010

敗血症性ショックの患者、および、健康体の被検者それぞれにおけるPD−L1レベルおよびHLA−DRレベルを示す。
LPS刺激された単球モデル系におけるPD−L1の増加およびHLA−DRの減少を示す線グラフである。
LPSで刺激された単球モデル系におけるPD−L1およびHLA−DRの発現レベルへのML−C19−A、ML−C19−B、ML−A1−B、および、ML−A1−Cの効果を示す線グラフである。
LPSで刺激された単球モデル系におけるPD−L1レベルへのML−C19−A、ML−C19−B、ML−A1−B、および、ML−A1−Cの用量依存を示す。
FN−γ刺激によるB16F10がん細胞株への効果を示す。IFN−γで刺激された単球は、DMSO(溶媒対照)、ML−A1−B、および、ML−A1−Cのいずれかの存在下で1日培養された。処置された細胞を収穫し、フローサイトメトリーを用いてPD−L1分子分析した。表面分子の発現は、細胞がDMSO(溶媒対照)培地で処置されたそれぞれの日のMFI(平均蛍光強度)として示されている。値は、3つの別々の実験からの平均値±標準誤差として示されている。
B16F10がん細胞株およびヒトPBMC末梢血単核細胞)への直接的な細胞毒性を示す。B16F10およびヒトPBMCは、様々な濃度のML−A1−BおよびML−A1−C化合物の存在下で1日培養された。MTSアッセイにより細胞毒性をモニタした。最適濃度のDMSO(溶媒対照)における細胞生存率を100%とみなした。値は、3つの別々の実験からの平均値±標準誤差として示されている。
B16F10腫瘍細胞静脈注射後の肺転移を示す。C57BL/6マウス(n=11/グループ)に、2×105個のB16F10腫瘍細胞を静脈注射した。2mg/kgのML−A1−BもしくはML−A1−C、または、DMSO(溶媒対照)が用いられた。14日目に動物を殺して、肺の腫瘍小結節を数えた。データは、個別のマウスにおける数、および、各グループの平均として示されている。各グループの肺の代表写真も左側に示している。
B16F10腫瘍細胞の静脈注射後の肺転移を示す。NOD/SCIDマウス(n=5/グループ)が2×105個のB16F10腫瘍細胞の静脈注射を受けた。2mg/kgのML−A1−BもしくはML−A1−C、または、DMSO(溶媒対照)が用いられた。14日目に動物を殺して、肺の腫瘍小結節を数えた。データは、個別のマウスにおける数、および、各グループの平均として示されている。各グループの肺の代表写真も左側に示している。
化合物ML−A1−BおよびML−A1−Cの毒性分析の結果を示す。
抗PD−1抗体と、化合物ML−C19−AおよびML−A1−Cとの併用療法を示す。

実施例

0011

本発明は、PD−L1の発現を阻害してHLA−DRの発現を増加させる一連のベンゾ複素環誘導体およびその用途を見出した。したがって、本発明の化合物は、PD−L1に関連するがん、および、敗血症または敗血症性ショックなどのPD−L1関連の疾患を治療および/または、予防することができる。特に、化合物によるがんの治療は、細胞毒性ではなく、がんの免疫療法を含む。換言すると、化合物は、細胞を殺さずに、がんの免疫学的治療を可能にする。

0012

添付の図面を伴う以下の詳細な説明は、本発明の例を説明することを目的とし、構成されるまたは利用される形態のみに例を限定することは意図しない。例の機能、および、例が構成され、動作するステップ順序を記載している。しかしながら、同様または等価な機能および順序は、異なる例によっても達成され得る。
<定義>

0013

便宜上、本開示において用いられる特定の用語を以下に示す。特に定義しない限り、本願明細書にて用いられるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者が共通に理解しているものと同じ意味を有する。

0014

本願明細書中で用いられる単数を示す詞および定冠詞は、特に明確に断りがないかぎり、複数のものも含む。

0015

本願明細書中で用いられる「治療」または「治療の」という用語は、例えば、病気に関連する症状を改善する、所望の薬理学的および/または生理学的効果を得る手段を意図している。効果とは、病気またはその症状を完全にまたは一部予防するという意味で予防的である、および/または、病気および/またはその病気に起因する副作用を部分的または完全治癒させるという意味で治療的である。本願明細書中で用いられる「治療」とは、哺乳類、特に、人間の病気を予防的(例えば予防薬)、治癒的、または、一時的に治療することを含み、また、(1)その病気にかかりやすいがまだそうだとは診断されていない人の病気または状態(がんまたは心不全など)の予防的(予防薬など)、治癒的、または、一時的治療、(2)病気の阻止(進行を食い止めるなど)、(3) 病気の軽減(病気に関連する症状を緩和する)も含む。

0016

「投与される」「投与する」「投与」という用語は、本発明の薬剤(例えば化合物または組成)を、これらに限定されないが、静脈内、筋肉内、腹腔内、動脈内、皮下に、または、経皮的に送達する形態を指し、本願明細書中で置き換え可能に用いられる。

0017

本願明細書中で用いられる「防止する」「防止の」および「防止」という用語は、病気もしくは疾患、または、その1つ以上の症状の発症再発または転移を防止することを指す。特定の実施形態では、この用語は、他の活性薬剤を1つ以上加えるかまたは加えずに、特に、本願明細書中の病気または疾患を引き起こすリスクのある患者が症状を発する前に、本願明細書中の化合物、抗体、または、投与形態で処置する、または、を投与することを指す。この用語は、特定の病気の症状を抑制または緩和することを含む。この点から、用語「防止」は、「予防的治療」と置き換え可能に用いられてよい。

0018

本願明細書中で用いられる用語「有効量」とは、病気の治療に関して望ましい結果が得られる特定の投薬および期間において有効な量を指す。例えば、敗血症の治療において、敗血症の症状を軽減する、防止する、遅延する、抑制する、または、阻止する薬剤(すなわち化合物または組成)は、有効であろう。有効量の薬剤は、病気もしくは状態を治すことを要求されているのではなく、病気もしくは状態の発症を遅らせる、妨げる、もしくは、防止する、または、病気もしくは症状が改善するよう、病気もしくは状態に対して治療を施すものである。有効量は、指定された期間にわたり、1回、2回またはそれ以上投与されるのにふさわしい形態で、1回、または、複数回に分けた投与量であってよい。

0019

用語「被検体」または「患者」とは、本発明の方法により治療可能なヒトを含む動物のことを指す。用語「被検体」または「患者」は、性を特定しない限り、女性および男性のいずれも意図している。したがって、用語「被検体」または「患者」は、本開示の治療法の恩恵を受けるいかなる哺乳類も含む。

0020

本願明細書中で用いられる用語「抗がん剤」または「がん治療薬」は、抗増殖剤、および、化学療法剤を含む。

0021

本願明細書中で用いられる用語「同時投与」および「併用」は、2以上の治療薬を、特に断りがないかぎり、特定の制限時間を設けずに、同時に、一斉に、または、連続して投与することを含む。一実施形態では、治療薬は、同じ組成または単位投与形態である。他の実施形態では、治療薬は、別々の組成または単位投与形態である。

0022

本願明細書中で用いられる用語「薬学的に許容可能な」とは、医学的判断の範囲内において、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、他の問題、または、合併症を起こさずにヒトおよび動物の皮膚と接触させて用いるのに適し、かつ、適切なベネフィット・リスク比に見合う化合物、材料、組成、および/または、投与形態を指す。

0023

本願明細書中で用いられる「薬学的に許容可能な塩」とは、親化合物がその酸または塩基の生成により修飾される本開示の化合物の誘導体を指す。薬学的に許容可能な塩の例は、これらに限定されないが、アミンピリジンピリミジン、および、キナゾリンなどの塩基性残基の鉱もしくは有機酸塩、または、カルボン酸などの酸性残基のアルカリもしくは有機塩を含む。

0024

本願明細書中で用いられる用語「薬学的に許容可能な担体」とは、例えば、リン酸ナトリウム緩衝液、水、および、油/水または水/油乳剤などのエマルジョン、さらに、様々な湿潤剤など、標準的な医薬担体のいずれをも指す。組成は、安定剤および保存剤、さらに、それらが生体内で用いられ得るということを条件に、上記担体のいずれも含む。担体、安定剤、および、補助剤の例は、「マーチン“レミントンの薬化学”第18版、マック出版社、エアストン(1995)」および「“米医薬品便覧”第58版、メディカルエコノミクス社、ニュージャージー州モントヴェール(2004)」を参照されたい。

0025

本願明細書中で用いられる用語「立体異性体」とは、空間内でそれらの原子配向のみが異なる個別の分子のすべての異性体を意味する一般用語であり、互いに鏡像でない1つ以上のキラル中心を有する化合物の鏡像異性体および異性体を含む(ジアステレオ異性体)。

0026

用語「キラル中心」とは、4つの異なる基が結合している炭素原子のことを指す。

0027

用語「鏡像異性体」および「鏡像異性の」とは、その鏡像と重ね合わすことができない光学的に活性な分子のことを指す。鏡像異性体は、偏光面を一方向に回転させ、その鏡像化合物は、偏光面を逆方向に回転させる。

0028

本願明細書中で用いられるハロまたはハロゲンは、フルオロ、クロロ、ブロモ、または、ヨードを指す。用語「ハロ」が、例えば、ヒドロカルビル接頭辞として用いられている場合は、ヒドロカルビルは少なくとも1つのハロゲンと置換されたことを意味する。

0029

本願明細書中で用いられる「ヒドロカルビル」とは、以下にさらに示すような、アルキル、アルケニル、アルキニルなどの炭化水素から水素原子を取り除くことにより形成される一価基を指す。

0030

本願明細書中で用いられる用語「アルキル」とは、特定数の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖の炭化水素を指す。例えば、「C1−C6アルキル」は、1〜6の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖の非環状炭化水素から選ばれる。代表的な直鎖C1−C6アルキル基は、−メチル、−エチル、−n−プロピル、−n−ブチル、−n−ペンチル、および、−n−へキシルを含む。代表的な分岐C1−C6アルキルは、−イソプロピル、−sec−ブチル、−イソブチル、−tert−ブチル、−イソペンチル、−ネオペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、3−エチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、および、3,3−ジメチルブチルを含む。

0031

本願明細書中で用いられる用語「アルケニル」とは、特定数の炭素原子、および、1つ以上の二重結合を含む直鎖または分岐鎖の炭化水素を指す。例えば、「C2−C6アルケニル」は、2〜6の炭素原子を有し、少なくとも1つの炭素炭素二重結合を含む直鎖および分岐鎖の非環状炭化水素から選ばれる。代表的な直鎖および分岐C2−C6アルケニル基は、−ビニル、−アリル、−1−ブテニル、−2−ブテニル、−イソブチレニル、−1−ペンテニル、−2−ペンテニル、−3−メチル−1−ブテニル、−2−メチル−2−ブテニル、−2,3−ジメチル−2−ブテニル、−1−ヘキセニル、−2−ヘキセニル、および、−3−ヘキセニルを含む。

0032

本願明細書中で用いられる用語「アルキニル」とは、特定数の炭素原子、および、1つ以上の三重結合を含む直鎖または分岐鎖の炭化水素を指す。例えば、「C2−C6アルキニル」は、2〜6の炭素原子を有し、1つ以上の炭素−炭素三重結合を含む直鎖および分岐鎖の非環状炭化水素から選ばれる。代表的な直鎖および分岐鎖C2−C6アルキニル基は、−アセチニル、−プロピニル、−1−ブチリル、−2−ブチリル、−1−ペンチニル、−2−ペンチニル、−3−メチル−1−ブチニル、−4−ペンチニル、−1−ヘキシニル、−2−ヘキシニル、および、−5−ヘキシニルを含む。

0033

本願明細書中で用いられる用語「シクロアルキル」とは、C3−C12シクロアルキル、好ましくは、C3−C8シクロアルキルから選ばれる基を指す。典型的なシクロアルキル基は、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチルシクロヘキシルシクロヘプチルシクロオクチル、および、シクロノニルを含む。

0034

本願明細書中で用いられる用語「アルコキシ」とは、特定数の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖のアルコキシ基を指す。例えば、C1−C6アルコキシは、少なくとも1、多くて6の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖のアルコキシ基を意味する。本願明細書中で用いられる「アルコキシ」の例は、これらに限定されないが、メトキシエトキシプロポキシプロプ−2−オキシブトキシブト−2−オキシ、2−メチルプロプ−1−オキシ、2−メチルプロプ−2−オキシ、ペントキシ、および、ヘキシルオキシを含む。

0035

本願明細書中で用いられる用語「アルキルチオ」(アルキルスルファニルともいう)は、アルキル基の任意の結合において、硫黄原子を介して分子の残りと結合される、直鎖または分岐鎖のアルキル基(好ましくは1〜6の炭素原子、例えば、1〜4の炭素原子を有する(C1−C6アルキルチオ))を指す。C1−C4アルキルチオの例は、メチルチオエチルチオ、n−プロピリルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、sec−ブチルチオ、イソブチルチオ、および、tert−ブチルチオを含む。C1−C6アルキルチオの例は、上記C1−C4アルキルチオとは別に、1−,2−および3−ペンチルチオ、1−,2−および3−ヘキシルチオ、および、その位置異性体を含む。

0036

本願明細書中で用いられる用語「アルコキシアルキル」とは、−alk1−O−alk2である基を指し、alk1は、アルキルまたはアルケニルであり、alk2は、アルキルまたはアルケニルである。

0037

本願明細書中で用いられる用語「(ジ)アルキルアミノ」は、−NRR’である基を指し、Rは、アルキルであり、R’は、水素またはアルキルである。

0038

本願明細書中で用いられる用語「アリール」とは、C6−14アリール、特に、C6−10アリールから選ばれる基を指す。典型的なC6−14アリール基は、フェニルナフチルフェナントリルアントラシルインデニルアズレニルビフェニル、ビフェニレニル、および、フルオレニル基を含む。

0039

本願明細書中で用いられる用語「ヘテロアリール」とは、5〜14の環原子、および、環状配列共有される6、10、または、14のπ電子を有し、炭素原子、および、1、2、または、3の酸素窒素、および/または、硫黄ヘテロ原子を含む基を指す。ヘテロアリール基の例は、インダゾリルフリルチエニルピロリル、イミダゾリルオキサゾリルチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリルイソオキサゾリル、イソチアゾイルオキサジアゾリルトリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジルピリダジニルピリミジニルピラジニルテトラゾリルトリアジニル、アゼピニル、オキサゼピニル、モルホリニルチアゼピニル、ジアゼピニル、チアゾリニル、ベンズイミダゾリルベンゾオキサゾリルイミダゾピリジニル、ベンゾオキサジニル、ベンゾチアジニル、ベンゾチオフェニル、オキサゾロピリジニル、ベンゾフラニルキノリニルキナゾリニルキノキサリニルベンゾチアゾリルフタルイミド、ベンゾフラニル、ベンゾジアゼピニル、インドリル、インダニル、アザインダゾリル、デアザプリニル、および、イソインドリルを含む。

0040

本願明細書中で用いられる用語「アミノ」または「アミノ基」とは、−NH2を指す。「アミノ」が、例えばヒドロカルビルの接頭辞として用いられている場合、ヒドロカルビルが少なくとも1つのアミノ基で置換されたことを意味する。

0041

本願明細書中で用いられる用語「シアノ」とは、−C≡Nを指す。「シアノ」が、例えばヒドロカルビルの接頭辞として用いられている場合、ヒドロカルビルが少なくとも1つのシアノ基で置換されたことを意味する。

0042

本願明細書中で用いられる用語「ニトロ」とは、−NO2を指す。「ニトロ」が、例えばヒドロカルビルの接頭辞として用いられている場合、ヒドロカルビルが少なくとも1つのニトロ基で置換されたことを意味する。

0043

本願明細書中で用いられる用語「ヒドロキシ」とは、−OHを指す。「ヒドロキシ」が、例えばヒドロカルビルの接頭辞として用いられている場合、ヒドロカルビルが少なくとも1つのヒドロキシ基で置換されたことを意味する。

0044

本願明細書中で用いられる用語「随意に置換された基」とは、1つ以上の置換基で非置換または置換された基を指す。例えば、C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、C2−C6アルキニル基、−O−C1−C6アルキル基、−O−C2−C6アルケニル基、および、−O−C2−C5アルキニル基が随意に置換されたと言われる場合、それらは、置換されてもされなくてもよい。
<本発明の化合物について>

0045

本発明の一側面は、以下の式(I)によって表される化合物を提供する。



式中、nは、0または1であり、R1は、ハロゲン、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから選ばれ、アミノアルキルのアミノ部分は、1または2のアルキル基によって置換されないかまたは置換され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールは、−SO2NH2、または、−CONH2によって置換され、R2は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリールまたは5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから選ばれ、R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有するC6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから選ばれ、または、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することによりベンゼン環を形成し、ベンゼン環は、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから別々に選ばれる基によって置換されないかまたは置換され(ただし、n=1)、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリール、または、5〜10員の単環もしくは二環式ヘテロアリールから選ばれ、R2〜R6における、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールは、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキルから選ばれる1〜4の基によって置換されないかまたは置換され、(1)nが1の場合、R1は、



であり、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することによりベンゼン環を形成し、R4、R5およびR6は、同時にハロゲンであり得ず、(2)nが0であり、R1がシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールから選ばれる場合、R3、R4、R5およびR6は、同時にハロゲンであり得ず、(3)nが0の場合、R1は、



であり、R3およびR6は、同時にハロゲンであり、R4およびR5の1つがハロゲンの場合、その他は、メチル、tert−ブチル、または、ニトロではあり得ず、
(4)nが0の場合、R1は、



であり、R3およびR6は、同時にハロゲンであり、R4およびR5は、同時にクロロであり得ず、(5)nが0であり、R1が



の場合、R3、R4、R5、およびR6は、同時にクロロであり得ず、または、化合物は、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む。

0046

式(I)のいくつかの実施形態では、nは、1であり、R1は、−SO2NH2もしくは−CO2NH2で置換された、(C1−C10(ジ)アルキルアミノ)C1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、または、C6−10アリールであり、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することによりベンゼン環を形成し、ベンゼン環は、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、および、C1−C10アルキルから個別に選ばれる1つ以上の基によって置換されないかまたは置換され、R4は、水素、ハロゲン、または、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する5〜10員の単環もしくは二環式の非置換もしくは置換ヘテオアリールであり、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、または、ハロC1−C10アルキルである。好ましくは、nは、1であり、R1は、−SO2NH2で置換された、(C1−6(ジ)アルキルアミノ)C1−C6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、または、フェニルであり、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することにより、非置換ベンゼン環を形成し、R4は、水素、ハロゲン、または、N、S、および、Oから選ばれる2つのヘテロ原子を有する9〜10員の単環式の非置換もしくは置換ヘテオアリールであり、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、または、C1−C6アルキルである。より好ましくは、nは、1であり、R1は、−CH2CH2N(CH3)2、−CH2CH2OH、−(CH2)3CH3、または、−SO2NH2によって置換されたフェニルであり、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することにより非置換ベンゼン環を形成し、
R4は、



または、



であり、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、または、C1−C4アルキルである。

0047

式(I)のいくつかの実施形態では、nは、0であり、R1は、−SO2NH2または−CO2NH2で置換されたC6−C10アリールであり、R3、R4、R5およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、または、C1−C10アルキルである。好ましくは、nは、0であり、R1は、−SO2NH2によって置換されたフェニルであり、R3およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または、C1−C6アルキルであり、R4およびR5は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、または、C1−C6アルキルである。より好ましくは、nは、0であり、R1は、−SO2NH2によって置換されたフェニルであり、R3およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または、C1−C4アルキルであり、R4およびR5は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、または、C1−C4アルキルである。より好ましくは、nは、0であり、R1は、−SO2NH2によって置換されたフェニルであり、R3およびR6は、それぞれ独立して、水素またはハロゲンであり、R4およびR5は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、または、C1−C4アルキルである。

0048

式(I)のいくつかの好適な実施形態では、化合物は、これらに限定されないが、以下を含むか、



または、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む。

0049

いくつかの実施形態では、化合物は、これに限定されないが、以下の式(I)を含む。



式中、Xは、臭素、すなわち、4−(6−ブロモ−1,3−ジオキソ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−2(3H)−イルベンゼンスルホンアミド(化合物ML−C19−B)であり、または、化合物は、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む。

0050

いくつかの実施形態では、化合物は、これに限定されないが以下の式(II)を有し、



式中、Xは、O、S、または、Nであり、または、化合物は、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む。

0051

いくつかの実施形態では、化合物は、これらに限定されないが、以下の式を有する。

0052

化合物ML−C19−Bは、還流下で1,8−ナフサ無水物およびスルファニルアミドにより加熱されることにより調製され、また、本開示の実施例1.1に記載された方法により調製されてよい。

0053

化合物ML−A1−BおよびML−A1−Cはどちらも6−ブロモ−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3−(2H)−ジオン(化合物A1)から導かれ、本開示の実施例1.2に記載された方法により調製されてよい。

0054

さらに、本発明のすべての化合物は、PD−L1レベルを低下させ、選択的にHLA−DRレベルを上昇させる能力を有することがわかっている。

0055

本願明細書で開示される発明は、開示された化合物のプロドラッグも含む。プロドラッグは、生体内で式(I)の活性化合物を放出する共有結合した担体であると考えられる。プロドラッグの例は、これに限定されないが、式(I)の化合物のエステルを含み、化合物を無水コハク酸などの無水物と反応させることによって調製され得る。

0056

本願明細書で開示される発明は、開示される化合物の薬学的に許容可能な塩を含む。一実施形態では、本発明は、開示される化合物のあらゆる毒性のない薬学的に許容可能な塩を含み、その塩は、無機および有機酸付加塩および塩基性塩を含む。本発明の薬学的に許容可能な塩は、従来の化学的手法により、塩基性または酸性部分を含む親化合物から合成され得る。一般的に、このような塩は、遊離酸または塩基型のこれらの化合物と、十分な量の適切な塩基または酸とを、水中、または、エーテル酢酸エチルエタノールイソプロパノールもしくはアセトニトリル等の有機希釈剤、または、その混合物中で反応させることによって調製され得る。例えば、このような塩は、アセテートアスコルビン酸塩ベンゼンスルホナートベンゾアート、ベシレート、重炭酸塩酒石酸水素塩ブロミド臭化水素酸塩エデト酸カルシウムエデト酸塩カンシラート炭酸塩塩化物塩酸塩クエン酸塩、エディシレート、エタンジスルホン酸塩、エストレートエシレートフマル酸塩グルセプテートグルコン酸塩グルタミン酸塩グリコール酸塩グリコリルアルサニラート、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン、ヒドロキシマレイン酸塩ヒドロキシナフトエート、ヨウ化物、イソチオネート、乳酸塩ラクトビオナート、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩メタンスルホン酸塩メシレート、メチルブロミド、メチル硝酸塩メチル硫酸塩ムチン酸塩、ナプシレート、硝酸塩、シュウ酸塩パモエートパントテン酸塩フェニル酢酸塩リン酸塩二リン酸塩ポリガラクツロ酸プロピオン酸塩サリチル酸塩ステアリン酸塩塩基性酢酸塩コハク酸塩スルファミド硫酸塩、タンニン酸塩酒石酸塩、テオクル酸塩トルエンスルホナートトリエチオダイドアンモニウムベンザチン、クロロプロカインコリンジエタノールアミンエチレンジアミンメグルミン、および、プロカインを含む。さらに、薬学的に許容可能な塩は、アルミニウム、カルシウム、リチウムマグネシウムカリウムナトリウム、および、亜鉛などの金属からの陽イオンによって形成され得る(薬学的な塩、Birge,S.M.等、ジャーナル・オブ・ファーマシューティカル・サイエンセス(1977),66,1〜19を参照されたい)。

0057

本願明細書に開示される発明は、開示される化合物の溶媒和物も含む。水和物は溶媒和物の一種である。溶媒和物は、通常は、化合物の生理学的活性または毒性にそれほど貢献しないが、薬理学的に等価なものとして機能し得る。

0058

本願明細書に開示される発明は、開示される化合物の互変異性体および異性体も含む。所定の化学式または化学名は、互変異性体、および、立体、光学、幾何異性体のすべて(例えば、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、E/Z異性体など)、および、そのラセミ化合物を含むものとし、また、同様に、別々の鏡像異性体の異なる特性の混合体、ジアステレオ異性体の混合体、または、そのような異性体および鏡像異性体が含まれる前述の形態のいずれかの混合体、さらに、薬学的に許容可能なその塩、および、例えば、遊離化合物の溶媒和物、または、化合物の塩の溶媒和物を含む水和物などのその溶媒和物を含むものとする。
<本発明の化合物の調製>

0059

本発明の化合物は、本開示を考慮して当業者が理解できる方法を用いて調整され得る。例えば、本発明の化合物の合成における一般的なスキームを以下に示す。

0060

本発明の好適な化合物ML−A1−B、ML−A1−C、および、他の誘導体の合成の一般的なスキームは、以下のとおりである。

0061

本発明の好適な化合物ML−C19−PH2、ML−C19−PH3、ML−C19−PH4およびML−C19−PH6の合成の一般的なスキームは、以下のとおりである。



<医薬組成物>

0062

本発明の化合物は、敗血症またはがんの患者に特有の特徴、すなわち、PD−L1レベルの上昇と、選択的なHLA−DRレベルの低下とを逆転させる能力を有し、このことは、本発明の化合物が、がん免疫療法、および、敗血症または敗血症性ショックおよびがんの治療または予防に用いられ得ることを示唆している。

0063

本発明の一側面は、有効量の本発明の化合物と、薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物を提供することである。いくつかの実施形態では、化合物の量は、50μg〜500μg、好ましくは、100μg〜300μg、または、100μG〜200μgである。

0064

好ましくは、本発明の化合物または組成は、例えば、静脈内注射筋肉内注射皮下注射、もしくは、腹腔内注射によって投与され得る滅菌溶液、または、懸濁液である液状医薬組成物に調製されてよい。無菌注射可能な溶液または懸濁液を製造するための適切な希釈剤または溶媒としては、1,3−ブタンジオールマンニトール、水、リンゲル液、および、生理食塩水が挙げられるがこれらに限定されない。オレイン酸などの脂肪酸およびそのグリセリド誘導体は、オリーブ油またはひまし油などの天然の薬学的に許容可能な油であり、注射可能薬物を調製するのに役立つ。これらの油剤または油懸濁液は、アルコール希釈剤、カルボキシメチルセルロース、または、同様の分散剤を含んでよい。ツイン商品名)もしくはスパン(商品名)などの他の一般的に用いられる界面活性剤、他の同様の乳化剤、または、薬学的に許容可能な投与形態を製造するのに一般的に用いられる、バイオアベイラビリティエンハンサも製剤の目的で使用されることができる。経口投与は、液状および固形のいずれの剤形でなされてもよい。

0065

いくつかの実施形態では、本発明の医薬組成物は、第2の活性薬剤をさらに含む。いくつかの好適な実施形態では、第2の活性薬剤は、抗がん剤、または、免疫チェックポイント阻害剤である。いくつかの実施形態では、免疫チェックポイント阻害剤は、PD−L1阻害剤、PD−1阻害剤、または、CTLA−1阻害剤である。

0066

いくつかの実施形態では、第2の抗がん剤は、これらに限定されないが、代謝拮抗物質(例えば、5−フルオロウラシルメトトレキサートフルダラビンシタラビンシトシンアラビノシドまたはAra−Cとしても知られる)、および、高用量のシタラビン)、微小管阻害薬(例えば、ビンクリスチンおよびビンブラスチンなどのビンカアルカロイド、および、パクリタキセルおよびドセタキセルなどのタキサン)、アルキル化剤(例えば、メクロレタミン、クロランブシルシクロホスファミドメルファランイホスファミド、カルムスティン、アザシチジンデシタビンブスルファン、シクロホスファミド、ダカルバジン、イホスファミド、および、ロムスチンビスクロロエチルニトロソウレア、および、ヒドロキシウレアなどのニトロソウレア)、プラチナ系薬剤(例えば、シスプラチンカルボプラチンオキサリプラチンサトラプラチン(JM−216)、および、CI−973)、アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシンおよびダウノルビシン)、抗腫瘍抗生物質(例えば、マイトマイシンブレオマイシンイダルビシンアドリアマイシンダウノマイシン(ダウノルビシン、ルビドマイシン、または、セルジンとしても知られる)、および、ミトキサントロン)、トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド、および、カンプトセシン)、プリン拮抗剤またはピリミジン拮抗剤(例えば、6−メルカプトプリン、5−フルオロウラシル、シタラビン、クロファラビン、および、ゲムシタビン)、細胞成熟剤(例えば、三酸化ヒ素、および、トレチノイン)、DNA修復酵素阻害剤(例えば、ポドフィロトキシン、エトポシド、イリノテカントポテカン、および、テニポシド)、細胞生存を妨げる酵素(例えば、アスパラギナーゼ、および、ペグアスパラガーゼ)、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(例えば、ボリノスタット)、他のいかなる細胞毒性薬(例えば、リン酸エストラムスチンデキサメタゾンプレニムスチン、および、プロカルバジン)、ホルモン(例えば、デキサメタゾン、プレドニゾンメチルプレドニゾロンタモキシフェンロイプロリドフルタミド、および、メゲストロール)、抗がんモノクローナル抗体(例えば、ゲムツズマブオゾガマイシン(gemtuzumab ozogamicin)、アレムツズマブ(alemtuzumab)、リツキシマブ、および、イットリウム90イブツモマブ・チウキセタン(yttrium-90-ibritumomab tiuxetan))、免疫調節物質(例えば、サリドマイドおよびレナリドマイド)、Bcr−Ablキナーゼ阻害剤(例えば、AP23464、AZD0530、CGP76030、PD180970、SKI−606、イマチニブ、BMS354825(ダサチニブ(dasatinib))、AMN107(ニロチニブnilotinib))、および、VX−680)、ホルモンアゴニストまたはアンタゴニストパーシャルアゴニストまたはパーシャルアンタゴニスト、キナーゼ阻害剤手術放射線治療(例えば、ガンマ放射線中性子線照射治療、電子線照射治療、陽子線治療近接照射療法、および、全身放射性同位体療法)、内分泌療法生物学的反応修飾物質(例えば、インターフェロンインターロイキン、および、腫瘍壊死因子)、温熱および寒冷療法、および、任意の副作用を軽減する薬剤(例えば制吐剤)を含む。一実施形態では、抗がん剤またはがん治療薬は、細胞毒性薬、代謝拮抗薬葉酸代謝拮抗薬、MGCD0103(N−(2−アミノフェニル)−4−((4−(ピリジン−3−イル)ピリミジン−2−イルアミノ)メチル)ベンズアミド−e)としても知られる)などのHDAC阻害剤、DNA挿入剤、DNA架橋剤、DNAアルキル化剤、DNA切断剤、トポイソメラーゼ阻害剤、CDK阻害剤、JAK阻害剤、抗血管新生剤、Bcr−Abl阻害剤、HER2阻害剤、EGFR阻害剤VEGFR阻害剤、PDGFR阻害剤、HGFR阻害剤、IGFR阻害剤、c−Kit阻害剤、Ras経路阻害剤、PI3K阻害剤、マルチターゲット型キナーゼ阻害剤、mTOR阻害剤抗エストロゲン剤抗アンドロゲン剤アロマターゼ阻害剤ソマトスタチン類似体ER調節薬、抗チューブリン剤、ビンカアルカロイド、タキサン、HSP阻害剤、スムーズンド拮抗薬テロメラーゼ阻害剤、抗転移薬、免疫抑制薬、および、抗体療法またはホルモン療法などの生物学的療法である。

0067

いくつかの実施形態では、PD−L1阻害剤は、PD−L1の低分子干渉RNA(siRNA)、PD−L1の低分子ヘアピン型RNA(shRNA)、もしくは、PD−L1のアンチセンスRNA、または、ランブロリズマブ(lambrolizumab)、MPDL3280A、MEDI4736、および、アベルマブなどの抗PD−L1抗体、または、PD−L1タンパクと結合するその抗原結合性フラグメントを含む。

0068

いくつかの実施形態では、PD−1阻害剤は、PD−1の低分子干渉RNA(siRNA)、PD−1の低分子ヘアピン型RNA(shRNA)、もしくは、PD−1のアンチセンスRNA、または、ランブロリズマブおよびニボルマブなどの抗PD−1抗体、または、PD−1タンパクと結合するその抗原結合性フラグメントを含む。

0069

いくつかの実施形態では、CTLA−4阻害剤は、CTLA−4の低分子干渉RNA(siRNA)、CTLA−4の低分子ヘアピン型RNA(shRNA)、もしくは、CTLA−4のアンチセンスRNA、または、イピリムマブなどの抗CTLA−4抗体、または、CTLA−4タンパクと結合するその抗原結合性フラグメントを含む。
<治療法>

0070

本発明の他の側面は、被検体のPD−L1レベルを低下させる方法であって、以下の式(I)の化合物、または、本発明の医薬組成物を被検体に有効量投与することを含み、



式中、nは、0または1であり、R1は、ハロゲン、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリールまたは5〜10員の単環または二環式ヘテロアリールから選ばれ、アミノアルキルのアミノ部分は、1または2のアルキル基によって置換されないかまたは置換され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールは、−SO2NH2、または、−CONH2によって置換され、R2は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリールまたは5〜10員の単環または二環式ヘテロアリールから選ばれ、R3は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリールまたは5〜10員の単環または二環式ヘテロアリールから選ばれ、または、R2およびR3は、共に炭素原子と結合することによりベンゼン環を形成し、ベンゼン環は、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリールまたは5〜10員の単環または二環式ヘテロアリールから別々に選ばれる基によって置換されないかまたは置換され(ただし、nは、1)、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する3〜10員環ヘテロシクロアルキル、N、S、および、Oから選ばれる1〜3のヘテロ原子を有する、C6−10アリールまたは5〜10員の単環または二環式ヘテロアリールから選ばれ、R2〜R6におけるシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、および、ヘテロアリールは、ハロゲン、アミノ、シアノ、ニトロ、C1−C10アルキル、C2−C10アルケニル、C2−C10アルキニル、C1−C10アルコキシ、C1−C10アルキルチオ、C1−C10アルキルアミノ、ハロC1−C10アルキル、ヒドロキシC1−C10アルキル、アミノC1−C10アルキル、C3−C10シクロアルキルから選ばれる1〜4の基によって置換されないかまたは置換され、または、化合物は、その互変異性体、立体異性体、もしくは、鏡像異性体、溶媒和物、プロドラッグ、または、薬学的に許容可能なその塩を含む。

0071

いくつかの実施形態では、本発明の治療法に用いられる化合物は、以下を含む。

0072

さらなる実施形態では、本発明の治療法に用いられる化合物は、以下を含む。

0073

好ましくは、方法は、HLA−DRレベルを上昇させる。

0074

本発明の他の側面は、被検体のPD−L1に関連するがん、または、敗血症もしくは敗血症性ショックを治療または予防する方法を提供する。方法は、本願明細書中に記載の化合物、または、本発明の医薬組成物を被検体に有効量投与することを含む。好ましくは、PD−L1関連のがんは、腎細胞がん卵巣がん、肺がん、非小細胞肺がん(NSCLC)、大腸がん肝細胞がん、または、メラノーマである。

0075

いくつかの実施形態では、PD−L1レベルを低下させる方法、または、PD−L1関連のがん、敗血症もしくは敗血症性ショックを治療もしくは予防するための方法は、免疫チェックポイント阻害剤を、順次、同時に、別々に、または、その後投与するさらなるステップを含む。好ましくは、免疫チェックポイント阻害剤は、抗PD−L1抗体、抗PD−1抗体、または、抗CTLA−4抗体である。好ましくは、免疫チェックポイント阻害剤は、イピリムマブ、ランブロリズマブ、MPDL3280A、MEDI4736、または、アベルマブである。

0076

本発明の化合物または組成は、本発明の化合物または組成を、適切なまたは所望の作用部位へと効果的に送達し得るいかなる経路によって、例えば、経口、経鼻、経肺、受動的パッシブ)もしくはイオントフォレーシス送達などの経皮で、または、直腸デポ剤、皮下、静脈内、筋肉内、鼻腔内、小脳内、点眼剤、もしくは、軟膏など非経口で、哺乳類、好ましくは、ヒトに投与してよい。さらに、本発明の化学式または組成の化合物は、単回、または、複数回投与されてよい。

0077

いくつかの実施形態では、被検体は、哺乳類、好ましくは、ヒトである。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、ML−A1−BまたはML−A1−Cである。化合物ML−A1−BまたはML−A1−Cの被検体への投与量は、1日当たり約1〜21,600μg/kg、好ましくは、100〜20,000、100〜15,000、100〜10,000、100〜5,000、100〜2,500、100〜1,000、100〜500、500〜20,000、500〜10,000、500〜5,000、500〜2,500、または、500〜1,000μg/kgであってよい。

0078

当然のことながら、本発明の化合物または組成の用量は、患者の所望の反応を引き出すための選択された特定の化合物、投与の経路、および、化合物の能力によってだけでなく、病状もしく軽減されるべき状態の重症度、患者の年齢性別、体重、現在の状態、治療中の病状の重症度、併用投薬または、患者が従うべき特別食などの要因、および、当業者が気づき得る他の要因によっても患者ごとに異なり、適切な容量は、最終的には担当医の裁量にゆだねられる。所望の反応が引き出されるように投与計画は調整されてよい。好ましくは、本発明の化合物の投与量は、被検体の体重を約60kgと仮定した場合、1日当たり、約1μg/kg〜500μg/kgである。より好ましくは、被検者の治療反応が向上し得るような、例えば1日の本発明の化合物の投与量は、約50μg/kg〜400μg/kgであり、さらに好ましくは、約100μg/kg〜300μg/kgであり、最も好ましくは、約160μg/kgであり、いくつかの実施形態では、本発明の化合物または組成は、単回で投与されてよい。他の実施形態では、本発明の化合物または組成は、多数回に分けて投与されてよい。

0079

以下の実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、例示目的であって、限定する意図はない。
<実施例>
〔材料および方法〕
ヒト細胞の単離および細胞培養

0080

台湾血液基金会(台、台湾)から採用した健康なボランティア、および、敗血症患者の白血球同意書と共に得た。上記(Chen IH等、Cancer Immunol Immunother誌(2010)59,323〜334)の手順に従い、ヒトの単球を分離した。手短に言うと、Ficoll−PaquePLUS(GEヘルスケア社)を用いた勾配遠心分離によって、末梢血単核細胞(PBMCs)を分離した。CD14 MACSマイクロビーズミルニーバイオテク社)を用いてCD14の選定を行うことにより、単球をさらに精製した。フローサイトメトリーを用いて確認された単球の純度は、約90%であった。エンドトキシン(LPS)(100ng/ml)を用いて単球を72時間培養した。指示時刻に細胞を収穫し、フローサイトメトリーを用いてPD−L1およびHLA−DR分子を分析した。5%CO2を含む湿気のある雰囲気下、マウスB16F10細胞株を10%ウシ胎仔血清、2mMのL−グルタミン酸ペニシリン(100U/ml)、および、ストレプトマイシン(100μg/ml)を含むダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)にて37℃に維持した。
(フローサイトメトリー分析)

0081

単球の表面表現型を分析すべく、1%のBSAを含むリン酸緩衝食塩水PBS)で希釈したモノクローナル抗体であるPD−L1−FITC、HLA−DR−PE、および、CD14−PerCP(BDバイオサイエンス社)により、暗所における上で、細胞を30分間培養した。それらのFSC/SSC(前方散乱光側方散乱光)特性に基づき、単球にゲートを設定した。FACSCalibur(登録商標)を用いて蛍光を検出し、FCSExpressバージョン3(デノボソフトウェア)を用いてデータ解析を行った。
試験対象患者基準)

0082

本研究には、敗血症性ショックの患者21人、および、健康なボランティア20人が登録されており、同意書も得ている。本研究は、記念病院(台北、台湾)の施設内倫理委員会の認可を得ている。敗血症性ショックは、米国胸部専門医学会/救急医療カンファレンスにて制定された基準に従い、判断された。除外基準は、年齢20未満、白血病、および、化学療法または免疫抑制療法を受けていることである。患者が集中治療室ICU)に入った場合は、以下の臨床上の生物学データが集められた:年齢、性別、APACHEIIスコア(Knaus WA等、 Critical Care Medicine誌 (1985)13,818〜829を参照されたい);SOFAスコア(VincentJL等、Intensive CareMed誌(1996)22、707〜710を参照されたい)。

0083

APACHEIIスコアリングステムは、ICUに入った患者の最初の24時間内に評価される重症度の分類システムである。スコアは、入院してから最初の24時間内に12の生理学的変数から計算され、0から71までに及ぶ。

0084

SOFAスコアリングシステムの続発性臓器不全評価スコアとは、ICUに入院中の患者の臓器障害重症度スコアである。このスコアは、以下の6つの項目点数化したものである:1.呼吸器系、2.心臓血管系、3.肝臓系、4.凝固系、5.腎臓系、6.神経系。各項目には、0〜4点の値が付与される(スコアが高いほど機能障害重度であることを示す)。合計スコアは、0〜24の範囲になる。
生細胞数測定)

0085

5×103個のB16F10細胞を96ウェルプレート播種し、DMSO(溶媒対照)、および、様々な濃度のナフタルイミド系化合物で2日間処置した。MTSアッセイ(プロメガ社)では、40μlのMTS試薬を各ウェルに添加した。細胞を37℃で4時間培養した。光学濃度(OD)490nmでの吸光度を検出した。
(B16F10肺転移モデルの化合物による治療)

0086

C57BL/6マウス(6〜8週齢)、および、NOD/SCIDマウス(6〜8週齢)を台湾国家実験動物センター(台北、台湾)から購入した。すべての動物実験は、特定の無菌状態で、馬偕記念病院(台北、台湾)の動物実験委員会の認可を受けたガイドラインに従って行われた。

0087

マウスに肺転移を生じさせるべく、2×105個のB16F10細胞をすべてのマウスに確実に肺転移を起こさせる注入量で静脈注射した。2mg/kgの化合物および5%DMSO(溶媒対照)を毎日腹腔注射することにより、潰瘍転移への化合物の効果を調べた。腫瘍播種の量は、顕微鏡下の肺に現れる黒い小結節の合計数を数えたものである。
(生体内毒性検査

0088

C57BL/6マウスに20mg/kgのML−A1−B、ML−A1−C、または、5%DMSO(溶媒対照)を毎日腹腔内注射し、指示日に体重を計測した。
(B16F10肺転移モデルにおける化合物と抗PD−1抗体との併用療法)

0089

0日目、C57BL/6マウスに2×105個のB16F10細胞を静脈注射した。1日目、マウスに、対照ハムスターIgCTRIgG)またはハムスター抗マウスPD−1(J43)5mg/kgを腹腔内注射し、これを3〜4日おきに行った。併用療法では、マウスに、2m/gのML−C19−AまたはML−A1−Cを毎日注射し、さらに、5mg/kgの抗マウスPD−1を3〜4日おきに注射した。それぞれの実験グループで治療されるマウスの長期間の生存を観察した。
統計分析

0090

すべてのデータをプリズム6.0(グラスパッドソフトウェア社)で分析し、特に断りがないかぎり、平均値±標準誤差で表した。スチューデントt検定を用いてグループを比較した。ピアソン積率相関係数を用いて相関を決定した。確率値p<0.05で有意差ありとした。
実施例1 本発明の化合物の合成
1.1 化合物ML−C19−Bの合成

0091

化合物ML−C19−Bを以下のスキームに従い調製した。

0092

4−ブロモ−1,8−ナフタル酸無水物(1.0mmol)、スルファニルアミド(0.1894g、1.1mmol)、および、5mLの氷酢酸を完全に混合し、還流下で8時間加熱した。反応終了後、混合物を冷却し、生成物冷却水を加えて凝結させた。結果として生じた固体をろ過し、冷水で数回洗った。固体を95%エタノールで再結晶させ、標的分子ML−C19−Bを得た。

0093

化合物ML−C19−B:4−(6−ブロモ−1,3−ジオキソ−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−2(3H)−イル)ベンゼン−スルホンアミド。
質量分析:MS電子スプレー(+イオン)432.300(MH+)。
1H NMR(600 MHz,DMSO - d6) : δ 8.54 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.32 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 8.22 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 8.01 (t, J = 13.2 Hz, 2H), 7.73 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.50 (s, NH). 13C NMR (150 MHz, DMSO - d6) : δ 168.77, 162.9, 160.5, 143.9. 142.1, 138.7, 133.2, 132.6, 131.5, 130.9, 129.1, 129.3, 128.7, 127.3, 126.4, 119.8, 112.4。
1.2 化合物ML−A1−BおよびML−A1−Cの合成

0094

化合物ML−A1−BおよびML−A1−Cを以下のスキームに従い調製した。

0095

4−ブロモ−1,8−ナフタル酸無水物(1.000g、3.610mmol)、および、N,N−ジメチルエレンジアミン(0.3819g、4.3320mmol)をエタノール(20mL)中に溶解させ、還流下で8時間加熱した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、ろ過することにより黄色がかった沈殿物を集め、真空下、室温で一晩乾燥させて、化合物A1(1.0250g、2.952mmol)を生成した。

0096

ベンゾアゾール(2.8816mmol)、化合物A1(0.500g、1.4408mmol)、Pd(PPh3)4(14.4mg、1.0mol%)、Cu(OAc)2・H2O(57.5mg、20mol%)、および、Na2CO3(0.3050g、2.880mmol)をトルエン(10mL)中に溶解し、還流下で10時間加熱した。この混合物を室温まで冷却し、ろ過し、ろ液減圧下で蒸発させた。残留物シリカゲルによるカラムクロマトグラフィー溶離液としてヘキサン/酢酸エチル)にかけて精製し、アリール化されたベンゾキサゾールであるML−A1−BおよびML−A1−Cを得た。

0097

化合物ML−A1−B:6−(ベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン。質量分析:MS電子スプレー(+イオン)386.500(MH+)。1H NMR(600 MHz,DMSO - d6) : δ 9.86 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.72 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 8.65 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.62 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.09 (t, J = 16.2 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 7.8 Hz, 7.91 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.56 (t, J = 15.6 Hz, 1H), 7.51 (t, J = 15.0 Hz, 1H), 4.17 (t, J = 13.8 Hz, 2H), 2.57 (t, J = 10.8 Hz, 2H), 2.23 (s, 6H). 13C NMR (150 MHz, DMSO - d6) : δ 163.2, 162.8, 160.4, 149.7, 141.5, 132.4, 131.2, 130.0, 129.5, 128.9, 128.3, 128.1, 127.7, 126.8, 125.3, 124.6, 122.7, 120.5, 111.2, 59.4, 45.4, 37.8。
HRMS(ESI)の結果:C23H20N3O3([M+H]+);計算値386.4153;実測値386.1499。

0098

化合物ML−A1−C:6−(ベンゾ[d]チアゾール−2−イル)−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−1H−ベンゾ[de]イソキノリン−1,3(2H)−ジオン。質量分析:MS電子スプレー(+イオン)402.400(MH+)。1H NMR(600 MHz, CD3OD) : δ 9.41 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.64 ( t, J = 13.2 Hz, 2H), 8.25 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 8.15 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.91 (t, J = 15.6 Hz, 1H), 7.61 (t, J = 15.0 Hz, 1H), 7.53 (t, J = 15.0 Hz, 1H), 4.55 (t, J = 11.4 Hz, 2H), 3.57 (t, J = 10.8 Hz, 2H), 3.05 (s, 6H). 13C NMR (150 MHz, CD3OD) : δ 167.1, 166.0, 165.6, 155.5, 137.8, 136.9, 134.8, 133.1, 131.8, 131.2, 130.4, 130.3, 129.6, 128.3, 127.7, 125.1, 124.9, 123.8, 123.11, 57.7, 44.5, 36.9。HRMS(ESI)の結果:C23H19N3O2S([M+H]+);計算値402.4809;実測値403.1404。
1.3 化合物ML−C19−PH2、ML−C19−PH3、ML−C19−PH4およびML−C19−PH6の合成

0099

置換された無水フタル酸、および、スルファニルアミドを過量の酢酸と共に、還流下で20時間加熱した。固体をろ過し、エタノールで洗った。

0100

ML−C19−PH2:1H NMR(300MHz,DMSO-d6) δ: 8.20 (d, J=1.6 Hz, 1H), 8.10 (dd, J = 8.0, 6.4 Hz, 1H), 7.99-7.67 (m, 3H), 7.66 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 7.47 (s, 2H)。HRMS(ESI)の結果:C14H9BrN2O4S;計算値379.9466;実測値379.9465。

0101

ML−C19−PH3:1H NMR(300MHz,DMSO-d6)δ: 7.99 (d, J=8.6 Hz, 2H), 7.64 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.49 (s, 2H)。

0102

ML−C19−PH4: 1H NMR(300MHz,DMSO-d6) δ: 7.96 (dd, J=6.6, 1.5 Hz, 2H), 7.88 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.70 (d, J = 10.2 Hz, 1H), 7.65 (dd, J = 7.0, 1.7 Hz, 2H), 7.46 (s, 2H), 2.53 (s, 3H)。HRMS(ESI)の結果:C15H12N2O4S;計算値316.0518;実測値316.0523。

0103

ML−C19−PH6:HRMS(ESI)の結果:C14H9N3O6S;計算値347.0212;実測値347.0218。
実施例2敗血症性ショック患者のPD−L1レベルのアップレギュレーション、HLA−DRレベルのダウンレギュレーション

0104

敗血症または敗血症性ショックの原因であるタンパク質標的を識別すべく、2013年4月から2014年4月までの本研究において、敗血症性ショックの患者と健康なボランティアとからなるグループを採用した。グループは、「材料と方法」の項に記載された試験対象患者基準に基づいて採用され、入院してから6時間以内に血液サンプルが採られた。CD14+単球における細胞表面のPD−L1およびHLA−DRの発現をフローサイトメトリー分析によって測定した。

0105

敗血症性ショック患者、および、健康なボランディアのそれぞれの臨床的特徴を以下の表1にまとめた。単球におけるPD−L1およびHLA−DRの発現レベルを図1に示している。
表1:敗血症性ショック患者および健康なボランティアの臨床的特徴

0106

表1の臨床的特徴によれば、本研究における敗血症性ショック患者のSOFAスコアの中央値は11であり、多臓器機能不全であることを示唆している。また、APACHEIIスコアの中央値は25であり、重症敗血症初期段階であることを示唆している。

0107

図1に示された結果によれば、登録されている敗血症性ショック患者は、きわめて高レベルのPD−L1を発現している(敗血症性ショック患者6.3±0.5に対し健常者4.1±0.2、P<0.001)。逆に、敗血症性ショック患者のHLA−DRレベルは、健康なボランティアに比べて著しく低かった(敗血症性ショック患者22.4±5.9に対し健常者171.3±14、P<0.0001)。これらの結果は、PD−L1もしくはHLA−DR、または、両方が敗血症性ショック患者の免疫麻痺の原因となるタンパク質標的として機能するという仮説を導いた。
実施例3化合物の治療効果
3.1リポポリサッカライド(LPS)で刺激された単球モデル系

0108

この実施例では、LPSで刺激された単球モデル系を決定し、実施例1の化合物の機能を評価するために用いた。具体的に、「材料と方法」の項に記載された手順に従って健康な被験者から分離した単球をLPS(100ng/mL)と共に72時間培養し、PD−L1およびHLA−DRのそれぞれのレベルを決定した。結果を図2に示している。

0109

図2に示すように、LPSによる処置の後、単球のPD−L1レベルは時間に伴い上昇する一方で、HLA−DRレベルは下降することが観察された。これは、実施例2の敗血症性ショック患者に見られたものと同様の現象である。したがって、LPSで刺激された単球は、敗血症または敗血症性ショックを治療するための潜在的な候補化合物スクリーニングするのに適した細胞モデル系である。
3.2 3.1章のLPSで刺激された単球モデルにおけるPD−L1およびHLA−DRレベルへの実施例1の化合物の効果

0110

3.1章のLPSで刺激された単球モデルでの実施例1の化合物の効果を検査した。様々な濃度のML−C19−A、ML−C19−B、ML−A1−BおよびML−A1−Cを3.1章のLPSで刺激された単球と共に培養した。結果を図3および図4に示している。

0111

図3に示すように、化合物ML−C19−A、ML−A1−BおよびML−A1−C(それぞれ10μM)は、LPSによるPD−L1の上昇を減少に転じさせるのに有効である。LPSで刺激された単球のPD−L1発現レベルは、対照(点線)の約37.5%、9.4%、50.8%まで低下した。ML−C19−Bについては、ML−C19−Aより効き目が少ないようで、対照と比較して、PD−L1レベルはたった20%しか低下していないことが観察された。一方、ML−C19−B、ML−A1−B、および、ML−A1−Cは、HLA−DR発現のレベルを変えることができている。PD−L1のレベルに対するML−C19−A、ML−C19−B、ML−A1−B、または、ML−A1−Cの用量依存性を図4に示している。

0112

まとめると、化合物ML−C19−A、ML−C19−B、ML−A1−B、および、ML−A1−Cは、敗血症または敗血症性ショックを治療するための薬剤を製造する潜在的なリード化合物として機能し得ることを結果は示唆している。
実施例4 B16F10のPD−L1発現への生体外効果

0113

B16F10メラノーマ細胞におけるPD−L1発現に対するML−A1−BおよびML−A1−Cの効果を評価すべく、IFN−γで刺激されたB16F10細胞を様々な濃度のML−A1−BまたはML−A1−C化合物で1日間処置した。図5に示すように、IFN−γによるPD−L1のアップレギュレーションは、ML−A1−BおよびML−A1−C化合物の投与によって阻止される。ML−A1−BおよびML−A1−Cは、IFN−γで刺激されたマウスのB16F10メラノーマ細胞株におけるPD−L1を著しく阻害する。濃度が10μMを上回ると阻害力が急激に高まり、その理由は、1つには、両化合物による細胞毒性効果によるものである。また、これらの結果は、IFN−γで刺激されたB16F10がん細胞、および、LPSで刺激された単球におけるPD−L1発現の阻害に、ML−A1−BおよびML−A1−Cが重要な役割を果たしていることを示唆している。
実施例5生体外細胞障害効果

0114

マウスのB16F10メラノーマ細胞、および、ヒトPBMCに対する様々な濃度のML−A1−BおよびML−A1−Cの細胞毒性をMTSアッセイにより検査した。図6に示すように、MTSアッセイにおいて、ML−A1−BおよびML−A1−Cは、B16F10メラノーマ細胞株を著しく損傷させ、その反応は、用量に依存している(ML−A1−BのIC50:7.8±0.05μM;ML−A1−CのIC50:4.5±0.06μM)。それに対し、ヒトPMBCは、ML−A1−BおよびML−A1−Cの処置に対して比較的耐性がある(ML−A1−BのIC50:48.3±0.14μM;ML−A1−CのIC50:25.3±0.08μM)。MTSアッセイによる治療指数は、約5.62である。
実施例6 B16F10肺転移モデルへの生体内効果

0115

事前準備されたB16F10肺転移に対するML−A1−BおよびML−A1−Cの治療効果を検査すべく、2×105個のB16F10腫瘍細胞をマウスに静脈注射し、マウスごとに、2mg/kgのML−A1−BもしくはML−A1−C、または、DMSO(溶媒対照)で処置した。各グループの個別のマウスにおける肺小結節の数を図7に示している。ML−A1−Bで処置されたマウスは、DMSO(溶媒対照)を与えられたマウス(平均60、範囲37〜94)に比べて、肺転移数が少ない(平均41、範囲2〜90)ことが示されている。それに対し、2mg/kgのML−A1−Cの肺小結節数は、平均30(範囲3〜59)であり、肺への転移を減少させる著しい効果を示している。

0116

適応免疫応答がなくても、ML−A1−BおよびML−A1−Cによって腫瘍の増殖を直接阻害することができるかどうかという疑問答えるべく、2×105個のB16F10腫瘍細胞を注射し、各NOD/SCIDマウスを、2mg/kgのML−A1−BもしくはML−A1−C、または、DMSO(溶媒対照)で処置した。図8に示すように、ML−A1−BまたはML−A1−Cでの処置では、免疫不全のNOD/SCIDマウスの肺転移を阻止することができなかった。これは、ML−A1−BまたはML−A1−Cの抗腫瘍活性が、腫瘍増殖に対して免疫系の調節はできても、腫瘍を直接殺すことはできないことを示唆している。

0117

ML−A1−BおよびML−A1−Cは、がん細胞におけるPD−L1発現の調節および潰瘍増殖の阻害を同時に行うことにより、PD−L1に関連するがんを治療するための新規ながん治療薬を提供し得ると結論付けられる。ML−A1−BおよびML−A1−Cは、将来的に試験に合格すれば、がん免疫治療法のためのファーストインクラスの化合物となるであろう。ML−A1−BおよびML−A1−Cは、腫瘍増殖を阻止するだけでなく、がん患者に見られる免疫不全の改善に貢献することが期待される。本願明細書における結果が臨床的に正しいことが証明されれば、がん患者をML−A1−BおよびML−A1−Cで治療することにより、最適な成果をもたらし、生存率を高めることに役立つであろう。臨床的に利用可能な治療抗体(抗PD−1、CTLA−4)と比較して、治療費および必要品を製造するコストはかなり低い。
実施例7生体内毒性分析

0118

ML−A1−BおよびML−A1−Cの毒性を調査すべく、1日20mg/kgのML−A1−BもしくはML−A1−C、または、5%のDMSO(溶媒対照)をマウスに腹腔内注射した。図9に示すように、本発明の化合物であるML−A1−BおよびML−A1−Cは、マウスの体重を著しく減らさず、高用量で投与しても毒性の明らかな兆候は見られなかった。
実施例8 抗PD−1と化合物ML−C19−AまたはML−A1−Cとの併用

0119

ML−C19−AまたはML−A1−Cと抗PD−1抗体とを併用することによりB16F10肺転移マウスの寿命を延ばせるのかどうか調べるべく、化合物および抗PD−1抗体をマウスに腹腔内注射した。図10に示すように、化合物(2mg/kg)と抗PD−1抗体(5mg/kg)との併用療法を受けたマウスの全体的な生存期間が延びたことがわかった。

0120

上記実施形態の説明は、例にすぎず、当業者によるさまざまな修正が行われ得る。上記説明、例、および、データは、本発明の例示的実施形態の構造および使用を詳細に記載したものである。本発明の様々な実施形態をある程度詳細に、それぞれの実施形態を個別に参照して説明しているが、当業者であれば、本発明の趣旨または範囲を逸脱せずに、開示された実施形態に対して多くの変更が可能であろう。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ